JP2003017857A - 多層配線基板の製造方法 - Google Patents

多層配線基板の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接続信頼性の高い、全層IVH構造の多層配線
基板の製造方法を提供する。 【解決手段】 絶縁板1の上下面に、未硬化の接着層2A
・保護層3を積層する第1工程と、絶縁板1・接着層2A・
保護層3に、貫通孔4を形成する第2工程と、未硬化の貫
通導体5Aを形成した後、保護層3を剥離して、絶縁板1と
貫通導体5Aと接着層2Aとから成る第1基板7を得る第3工
程と第1基板7の上下面に第1銅箔6Aを積層し、これらを
加熱加圧して第1銅箔6Aを接着した後、第1銅箔6Aをパタ
ーン加工することにより第1配線導体6Cを形成して、第
2基板8を得る第4工程と、第2基板8の上下面に、第
1基板7と第2銅箔6Bとを順次積層した後、これらを加
熱加圧して接着する第5工程と、第2の銅箔6Bをパター
ン加工することにより第2配線導体層6Dを形成する第6
の工程とを有することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体集積回路素
子等の半導体素子や電子部品を搭載するための多層配線
基板の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近時、有機材料系の多層配線基板とし
て、例えば図2に断面図で示すように、高密度化に対応
し易い全層インターステシャルビアホール(IVH)構
造を有する多層配線基板21が注目されている。この全層
IVH構造を有する多層配線基板21としては、例えばア
ラミド不織布にエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸さ
せて成る複数の絶縁板22の上下面に銅箔から成る配線導
体23を設けるとともに各絶縁板22の上下に位置する配線
導体23同士を各絶縁板22の貫通孔内に充填した導電性ペ
ーストを硬化させて成る貫通導体25により電気的に接続
したものが知られている。なお、このような多層配線基
板21は、次に述べる方法により製作されている。
【0003】先ず、図3(a)に断面図で示すように、
プリプレグ22Aとしてアラミド不織布にエポキシ樹脂等
の未硬化の熱硬化性樹脂を含浸させた材料を用い、この
プリプレグ22Aに貫通孔24を穿孔した後、銅粉末等の導
電性粒子とエポキシ樹脂等の未硬化の熱硬化性樹脂とを
含有する導電性ペーストを貫通孔24へ充填して未硬化の
貫通導体25Aを形成する。
【0004】次に、図3(b)に断面図で示すように、
プリプレグ22Aの上下両面に銅箔23Aを重ね、これらを
加熱装置を備えた真空プレス機により上下から加熱加圧
する。これにより、プリプレグ22A・未硬化の貫通導体
25Aを硬化するとともに銅箔23Aを絶縁板22の上下両面
に上下の銅箔23A同士が貫通導体25で互いに電気的に接
合されるように被着する。
【0005】次に、図3(c)に断面図で示すように、
絶縁板22の上下両面に固着された銅箔23Aをフォトリソ
グラフィによりパターン加工することで、貫通導体25で
互いに電気的に接続された複数の配線導体23を形成す
る。
【0006】次に、図3(d)に断面図で示すように、
配線導体23が形成された絶縁板22の上下両面に、図3
(a)で示したプリプレグ22Aと同様に導電性ペースト
を充填して成る未硬化の貫通導体25Aが形成されたプリ
プレグ22Aと、さらにその上に銅箔23Aとを位置合わせ
しながら順次積層するとともにこれらを上下から加熱加
圧して図3(e)に断面図で示すような内層に配線導体
23を有するとともに最外層に銅箔23Aが固着された積層
体21Aを得る。
【0007】そして最後に、図3(f)に断面図で示す
ように、最外層の銅箔23Aをフォトリソグラフィにより
パターン加工して最外層の配線導体23を形成することに
より全層IVH構造を有する多層配線基板21が製作され
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
全層IVH構造を有する多層配線基板21は、上述したよ
うに、アラミド不織布に未硬化のエポキシ樹脂を含浸さ
せて成るプリプレグ22Aに貫通孔24を設け、この貫通孔
24内に導電性ペーストを充電して成る未硬化の貫通導体
25Aを形成した後、このプリプレグ22Aを上下から加熱
加圧してプリプレグ22A中の熱硬化性樹脂および貫通導
体25A中の熱硬化性樹脂を熱硬化させることにより貫通
導体25を有する絶縁板22を製作することから、加熱加圧
時にプリプレグ22Aおよび未硬化の貫通導体25Aが軟化
して変形が起こり、そのため貫通導体25の位置精度が悪
くなったり、貫通導体25が大きく変形したりして各絶縁
板22の上下に位置する配線導体23同士が貫通導体25によ
り正確に接続されず各配線導体23間に接続不良が発生し
て、断線してしまうという問題点を有していた。
【0009】本発明は上記従来技術における問題点に鑑
み案出されたものであり、その目的は、貫通導体の位置
精度を高く維持するとともに貫通導体に大きな変形を発
生させることがなく、それにより各絶縁層の上下に位置
する配線導体同士を貫通導体で正確に接続し、各配線導
体同士の電気的接続信頼性の高い全層IVH構造の多層
配線基板を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の多層配線板の製
造方法は、硬化した有機材料系の絶縁板の上下面に、未
硬化の接着層およびこの接着層に対して剥離可能に設け
られた保護層を積層する第1の工程と、絶縁板および接
着層および保護層に、これらを貫通する貫通孔を形成す
る第2の工程と、貫通孔内に導電性ペーストを充填して
未硬化の貫通導体を形成した後、保護層を剥離して、絶
縁板と未硬化の貫通導体と未硬化の接着層とから成る第
1の基板を得る第3の工程と、この第1の基板の上下面
に第1の銅箔を積層した後、これらを加熱加圧して未硬
化の貫通導体と未硬化の接着層とを硬化するとともに第
1の基板の上下面に第1の銅箔を接着し、しかる後、第
1の銅箔をパターン加工することにより硬化した貫通導
体と電気的に接続された第1の配線導体を形成して、絶
縁板と硬化した貫通導体と硬化した接着層と第1の配線
導体とから成る第2の基板を得る第4の工程と、この第
2の基板の上下面に、第1の基板と第2の銅箔とを順々
に、第1の配線導体と第1の基板の未硬化の貫通導体と
が電気的に接続されるように積層した後、これらを加熱
加圧して第1の基板の未硬化の貫通導体および未硬化の
接着層を硬化するとともに第2の基板と第1の基板と第
2の銅箔とを接着する第5の工程と、第2の銅箔をパタ
ーン加工することにより第1の基板の硬化した貫通導体
と電気的に接続する第2の配線導体を形成して、上下に
位置する第2の配線導体間を第1の基板および第2の基
板の硬化した貫通導体で電気的に接続する第6の工程と
を有することを特徴とするものである。
【0011】また、本発明の多層配線板の製造方法は、
上記第4および第5の工程において、硬化させた接着層
の熱膨張係数が15×10-6〜30×10-6/℃であることを特
徴とするものである。
【0012】本発明の多層配線基板の製造方法によれ
ば、貫通導体および配線導体を硬化した有機材料系の絶
縁板に形成し、その後、この貫通導体および配線導体を
有する絶縁板を複数層積層することから、絶縁板の積層
時の加熱加圧により絶縁板や貫通導体に変形が発生する
ことはない。従って、絶縁板に形成された貫通導体を位
置精度良く形成できるとともに、これによって各絶縁板
の上下に位置する配線導体同士を貫通導体で正確に接続
することができる。
【0013】また、本発明の多層配線基板の製造方法に
よれば、硬化させた接着層の熱膨張係数が15×10-6〜30
×10-6/℃であることから、硬化させた接着層の熱膨張
係数を貫通導体の熱膨張係数に近似させることができ、
それにより各貫通導体と配線導体との間の電気的接続信
頼性が極めて高い全層IVH構造の多層配線基板を提供
することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、本発明の多層配線基板の製
造方法について添付の図面に基づいて説明する。図1
は、本発明の多層配線基板の製造方法の実施形態の一例
を示す断面図である。
【0015】まず、図1(a)に断面図で示すように、
硬化した有機材料系の絶縁板1を準備するとともにこの
上下面に未硬化の接着層2Aおよびこの接着層2Aに対
して剥離可能に設けられた保護層3を積層する。なお、
本発明で用いる硬化した有機材料系の絶縁基板1は、そ
の硬化の程度が、Bステージと呼ばれる有機材料系の絶
縁板1が後工程における加熱加圧によって軟化溶融する
程度の半硬化状態よりも硬化が進んでおり、後工程にお
ける加熱加圧では軟化溶融しない程度のものをいう。
【0016】絶縁板1は、その厚みが50〜300μmであ
り、例えばガラスクロスにエポキシ樹脂やビスマレイミ
ドトリアジン樹脂等の未硬化の熱硬化性樹脂を含浸させ
たプリプレグを加熱加圧して熱硬化性樹脂を硬化させた
ものが用いられる。
【0017】また、未硬化の接着層2Aは、その厚みが
30〜50μmであり、例えば、エポキシ樹脂やビスマレイ
ミドトリアジン樹脂等の未硬化の熱硬化性樹脂あるいは
このような未硬化の熱硬化性樹脂とアクリル系樹脂等の
熱可塑性樹脂との複合樹脂に無機フィラーとして球状の
溶融SiO2、Al23 BaTiO3 MgTiO3 Ca
TiO3等を分散させて成り、後述する銅箔6Aと絶縁
板1および絶縁板1同士を接合するための接着剤として
機能する。このような未硬化の接着層2Aは、例えばス
クリーン印刷法を用いて絶縁板1の上下面に上記樹脂を
印刷することにより形成される。あるいは、あらかじめ
従来周知のテープ成形法を用いて上記樹脂から成るテー
プを成形し、このテープを絶縁板1の上下面に積層して
も良い。
【0018】他方、保護層3は、その厚みが20〜50μm
であり、例えばPET(Polyethlen-terephthalate)フ
ィルム等から成り、未硬化の接着層2Aを保護するため
の保護材として機能するとともに後述するように貫通導
体5用の導電性ペーストをスクリーン印刷により貫通孔
4に充填する際のマスクとして機能する。なお、この保
護層3は、レーザ加工性が良好であることが好ましい。
【0019】次に、図1(b)に断面図で示すように、
積層された絶縁板1および未硬化の接着層2Aおよび保
護層3にこれらを上下に貫通する貫通孔4をレーザ加工
あるいはドリル加工により穿孔する。貫通孔4は、その
直径が通常は100〜300μmであり、例えばレーザ加工に
より形成する場合、ビーム径を50〜200μmに絞った炭
酸ガスレーザを保護層3上から照射することにより形成
される。なお、UVレーザやエキシマレーザを利用する
ことにより、貫通孔4の直径を50μm以下と小さなもの
とすることも可能である。
【0020】次に、図1(c1)に断面図で示すよう
に、貫通孔4へ導電性ペーストを充填して未硬化の貫通
導体5Aを形成する。導電性ペーストとしては、銅や銀
・はんだ等の金属粉末をエポキシ樹脂等の未硬化の熱硬
化性樹脂あるいはこれとアクリル系樹脂等の熱可塑性樹
脂との樹脂混合物に添加混合したものが用いられる。ま
た、貫通孔4への未硬化の導電性ペーストの充填は、保
護層3を印刷用のマスクとして用い、この保護層3の上
からスクリーン印刷で埋め込む方法が採用される。
【0021】なお、保護層3の厚みは20〜50μmの範囲
が好ましく、20μm未満であるとスクリーン印刷で導電
性ペーストを貫通孔4に埋め込む際に保護層3が破れ易
くなる傾向があり、また50μmを越えると、後述する保
護層3を剥離した際に、未硬化の貫通導体5Aが未硬化
の接着層2Aの表面から保護層3の厚み分だけ大きくは
み出してしまい、その後、第1の銅箔6Aまたは第2の
銅箔6Bを積層して加熱加圧すると、未硬化の貫通導体
5Aの大きくはみ出した部分が未硬化の接着層2Aの表
面に大きく広がってしまい、第1の銅箔6Aおよび第2
の銅箔6Bをパターン加工する際に余分な時間を要する
とともに精度良く配線導体6Cおよび第2の配線導体6
Dを形成することが困難となる傾向がある。従って、保
護層3の厚みは20〜50μmの範囲とすることが好まし
い。
【0022】次に、図1(c2)に断面図で示すよう
に、保護層3を剥離して、絶縁板1と未硬化の貫通導体
5Aと未硬化の接着層2Aとから成る第1の基板7を得
る。なお、本発明の多層配線基板の製造方法において
は、未硬化の貫通導体5Aが、保護層3の厚み分だけ接
着層2Aより外側にはみだしていることから、第1の銅
箔6Aおよび後述する第2の銅箔6Bを接着層2Aに積
層して加熱加圧した際に、保護層3の厚み分だけ接着層
2Aより外側にはみだした導電性ペーストが適度に広が
り、第1の銅箔6Aおよび第2の銅箔6Bと貫通導体5
との接続面積が大きくなり、接合強度を強固なものとす
ることができる。
【0023】次に、図(d1)に断面図で示すように、
第1の基板7の上下面の略全面に第1の銅箔6Aを積層
し、真空プレス装置を用いて真空度が4kPa以下、温
度が180〜200℃、圧力が2〜4MPa、時間が90〜120
分の条件で加熱加圧を行い、未硬化の接着層2Aおよび
未硬化の貫通導体5Aを硬化するとともに第1の基板7
の上下面に銅箔6Aを接着する。
【0024】本発明の多層配線基板の製造方法において
は、絶縁板1は加熱加圧の前にすでに硬化しているの
で、絶縁板としてプリプレグを用いた場合のように銅箔
6Aを接着する際の加熱加圧によって絶縁板1に変形が
発生することはなく、従って、貫通導体5に大きな変形
が発生することもなく貫通導体5を位置精度良く形成す
ることができる。
【0025】次に、図1(d2)に断面図で示すよう
に、第1の基板7の上下面に被着された銅箔6Aをフォ
トリソグラフィによりパターン加工することで、絶縁板
1と硬化した貫通導体5と硬化した接着層2と第1の配
線導体6Cとから成る第2の基板8を得る。なおこの
際、第2の基板8の上下面に貫通導体5と電気的に接続
しないダミー電極6Eを設けてもよい。このような第1
の銅箔6Aをパターン加工して第1の配線導体6Cを形
成するには、例えば、第1の銅箔6Aの表面にエッチン
グマスクをドライフィルムレジストにより形成した後、
エッチングマスクから露出した銅箔6Aをアンモニア系
の塩化第二銅のエッチング液で1〜2分間エッチングす
ればよい。
【0026】次に、図1(e)に断面図で示すように、
第2の基板8の上下面に、第1の基板7と第2の銅箔6
Bとを順次、第1の配線導体6Cと第1の基板7の未硬
化の貫通導体5Aとが電気的に接続されるように積層し
た後、これらを真空プレス装置を用いて真空度が4kP
a以下、温度が180〜200℃、圧力が2〜4MPa、時間
が90〜120分の条件で加熱加圧して第1の基板7の未硬
化の貫通導体5Aおよび未硬化の接着層2Aを硬化する
とともに第2の基板8と第1の基板7と第2の銅箔6B
とを接着し、第2の基板8と第1の基板7と第2の銅箔
6Bとから成る積層板11Aを得る。
【0027】最後に、図1(f)に断面図で示すよう
に、第2の銅箔6Bをパターン加工して第2の配線導体
6Dを形成することにより、全層IVH構造を有する多
層配線基板11が製作される。
【0028】なお、第2の銅箔6Bをパターン加工して
第2の配線導体6Dを形成するには、第1の配線導体6
Cの形成と同様に、第2の銅箔6Bの表面にエッチング
マスクをドライフィルムレジストにより形成した後、エ
ッチングマスクから露出した第2の銅箔6Bをアンモニ
ア系の塩化第二銅のエッチング液で1〜2分間エッチン
グすればよい。
【0029】本発明の多層配線基板の製造方法において
は、絶縁板1は加熱加圧の前にすでに硬化しているの
で、第1の基板7と第2の基板8との積層の際の加熱加
圧によって絶縁板1に変形が発生することはない。従っ
て、貫通導体5に大きな変形が発生することはなく、貫
通導体5の位置精度を極めて高く維持することができ、
その結果、貫通導体5を有する絶縁板1を複数層積層し
て全層IVH構造を有する多層配線基板11を製作した場
合においても、上下面の配線導体6同士が電気的に良好
に接続された多層配線基板11を得ることができる。
【0030】なお、本発明においては、硬化させた接着
層2の熱膨張係数を15×10-6〜30×10-6/℃とすること
により硬化した接着層2の熱膨張係数を貫通導体5の熱
膨張係数に近似させることができ、それにより接着層2
と貫通導体5との熱膨張係数の差に起因して貫通導体5
と配線導体6との間に大きな応力が印加されるのを有効
に防止することができ、その結果、貫通導体5と配線導
体6との電気的接続信頼性を極めて高いものとすること
ができる。したがって、硬化した接着層2の熱膨張係数
を15×10-6〜30×10-6/℃の範囲とすることが好まし
い。
【0031】未硬化の接着層2Aを硬化させて、その硬
化した接着層2の熱膨張係数を15×10-6〜30×10-6/℃
とするには、未硬化の接着層2A中に30〜60重量%程度
の無機フィラーを予め含有させておき、この接着層2A
を略完全に硬化させればよい。未硬化の接着層中の無機
フィラーの含有量が30重量%未満の場合には、硬化した
接着層2の熱膨張係数を30×10-6/℃以下とすることが
困難となり、60重量%を超える場合には、硬化した接着
層2の熱膨張係数を15×10-6/℃以上とすることが困難
となるとともに接着層2の接着力が低いものとなる傾向
にある。従って、未硬化の接着層2Aを硬化させる際、
その硬化した接着層2の熱膨張係数を15×10-6〜30×10
-6/℃の範囲とすることが好ましい。
【0032】かくして、本発明の配線基板の製造方法に
よれば、絶縁板1は加熱加圧の前にすでに硬化している
ので、第1の基板7と第2の基板8との積層の際の加熱
加圧によって絶縁板1に変形が発生することはない。従
って、貫通導体5に大きな変形が発生することはなく、
貫通導体5の位置精度を極めて高く維持することがで
き、その結果、貫通導体5を有する絶縁板1を複数層積
層して全層IVH構造を有する多層配線基板11を製作し
た場合においても、上下面の配線導体6同士が電気的に
良好に接続された多層配線基板11を得ることができる。
【0033】なお、本発明は上述の実施例に限定される
ものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば
種々変更は可能である。例えば、上述の実施の形態の例
で得られた多層配線基板11の上面および/または下面に
第1の基板7と第2の銅箔6Bとを交互に積層して、加
熱加圧した後、第2の銅箔6Bをパターン加工して第2
の配線導体6Dを形成することにより多層化することも
可能である。
【0034】
【発明の効果】本発明の多層配線基板の製造方法によれ
ば、貫通導体および配線導体を硬化した有機材料系の絶
縁板に形成し、その後、この貫通導体および配線導体を
有する絶縁板を複数層積層することから、絶縁板の積層
時の加熱加圧により絶縁板や貫通導体に変形が発生する
ことはない。従って、絶縁板に形成された貫通導体を位
置精度良く形成できるとともに、これによって各絶縁板
の上下に位置する配線導体同士を貫通導体で正確に接続
することができる。
【0035】また、本発明の多層配線基板の製造方法に
よれば、硬化させた接着層の熱膨張係数が15×10-6〜30
×10-6/℃であることから、硬化させた接着層の熱膨張
係数を貫通導体の熱膨張係数に近似させることができ、
それにより各貫通導体と配線導体との間の電気的接続信
頼性が極めて高い全層IVH構造の多層配線基板を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(f)は、本発明の多層配線基板の製
造方法を説明するための工程毎の断面図である。
【図2】従来の多層配線基板の実施例を示す断面図であ
る。
【図3】(a)〜(f)は、図2に示す従来の多層配線
基板の製造方法を説明するための工程毎の断面図であ
る。
【符号の説明】
1・・・・・・・絶縁板 2・・・・・・・接着層 2A・・・・・未硬化の接着層 3・・・・・・・保護層 4・・・・・・・貫通孔 5・・・・・・・貫通導体 5A・・・・・未硬化の貫通導体 6A・・・・・・・第1の銅箔 6B・・・・・・・第2の銅箔 6C・・・・・・・第1の配線導体 6D・・・・・・・第2の配線導体 7・・・・・・・・第1の基板 8・・・・・・・・第2の基板 11・・・・・・・多層配線基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5E317 AA24 BB01 BB11 CC25 CD21 CD32 GG11 GG14 5E346 AA06 AA12 AA15 AA16 AA22 AA35 AA43 BB01 CC04 CC09 CC31 CC41 CC53 DD02 DD12 DD32 EE02 EE06 EE07 EE12 EE13 EE14 FF18 FF35 FF36 GG15 GG19 GG28 HH07

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硬化した有機材料系の絶縁板の上下面
    に、未硬化の接着層および該接着層に対して剥離可能に
    設けられた保護層を積層する第1の工程と、前記絶縁板
    および前記接着層および前記保護層に、これらを貫通す
    る貫通孔を形成する第2の工程と、前記貫通孔内に導電
    性ペーストを充填して未硬化の貫通導体を形成した後、
    前記保護層を剥離して、前記絶縁板と前記未硬化の貫通
    導体と前記未硬化の接着層とから成る第1の基板を得る
    第3の工程と、該第1の基板の上下面に第1の銅箔を積
    層した後、これらを加熱加圧して前記未硬化の貫通導体
    と前記未硬化の接着層とを硬化するとともに前記第1の
    基板の上下面に前記第1の銅箔を接着し、しかる後、前
    記第1の銅箔をパターン加工することにより硬化した貫
    通導体と電気的に接続された第1の配線導体を形成し
    て、前記絶縁板と前記硬化した貫通導体と硬化した接着
    層と前記第1の配線導体とから成る第2の基板を得る第
    4の工程と、該第2の基板の上下面に、前記第1の基板
    と第2の銅箔とを順々に、前記第1の配線導体と前記第
    1の基板の前記未硬化の貫通導体とが電気的に接続され
    るように積層した後、これらを加熱加圧して前記第1の
    基板の前記未硬化の貫通導体および前記未硬化の接着層
    を硬化するとともに前記第2の基板と前記第1の基板と
    前記第2の銅箔とを接着する第5の工程と、前記第2の
    銅箔をパターン加工することにより前記第1の基板の前
    記硬化した貫通導体と電気的に接続する第2の配線導体
    を形成して、上下に位置する前記第2の配線導体間を前
    記第1の基板および前記第2の基板の前記硬化した貫通
    導体で電気的に接続する第6の工程とを有することを特
    徴とする多層配線基板の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記第4および第5の工程において硬化
    させた接着層の熱膨張係数が15×10-6〜30×10
    -6/℃であることを特徴とする請求項1記載の多層配線
    基板の製造方法。
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