JP3840953B2 - 回路基板およびその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インナビアホール接続を持つ回路基板およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子機器の小型化、高密度化に伴い、産業用にとどまらず民生用の分野において、回路基板に対するファイン化が強く要望され、信頼性の高いインナビアホール接続を持つ回路基板が必要になってきた。
【0003】
以下従来の回路基板の製造方法について説明する。図5(a)〜(f)は従来の回路基板の製造方法を示す工程断面図である。
【0004】
まず、図5(a)に示すように、両面にポリエステルなどの離型性フィルム101を備えた厚さtbの絶縁基材102を準備する。次に図5(b)に示すように、絶縁基材102の所定の箇所にレーザ光などを利用して貫通孔103を形成する。次に図5(c)に示すように、貫通孔103に導電性ペースト104を充填する。このとき、上面の離型性フィルム101は印刷マスクの役割と、絶縁基材102の表面の汚染防止の役割を果たしている。次に絶縁基材102の両面から離型性フィルム101を剥離する。次に図5(d)に示すように、絶縁基材102の両面に銅箔などの金属箔105を貼付ける。この状態で加熱加圧することにより、図5(e)に示すように、絶縁基材102の厚さはtaに圧縮され、導電性ペースト104の導電性物質が緻密化されることにより導電性ペースト104と金属箔105を電気的に接続する。さらに図5(f)に示すように金属箔105を選択的にエッチングして配線パターン106を形成することにより、インナビアホール接続を持つ回路基板107が得られる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した回路基板の製造方法では、絶縁基材102は加熱加圧前の厚さtbが加熱加圧後は厚さtaに圧縮されるも、この厚さtaは絶縁基材102によりほぼ一定の値に決まってしまうため、厚さtaをさらに薄くして導電性ペースト104の導電性物質をより緻密化することにより、導電性ペースト104と配線パターン106との電気的接続をより強固なものにして回路基板107の信頼性をさらに向上することは困難であった。
【0006】
本発明はこのような従来方法の課題を解決するものであり、信頼性の高いインナビアホール接続を持つ回路基板およびその製造方法を提供することができるものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載の発明は、被圧縮性を有する絶縁基材の少なくとも片面に離型性フィルムを貼付けし、前記離型性フィルムと前記絶縁基材に対しビアホールを形成し、前記ビアホールに対し導電性物質を有する導電性ペーストを充填し、その後前記絶縁基材に貼付けした前記離型性フィルムを剥離するビア形成工程と、前記離型性フィルムを剥離した前記絶縁基材の面上に導電性を有する金属箔を、前記導電性ペーストに当接させて貼付けし、前記金属箔を貼付けした前記絶縁基材を加熱加圧し、前記絶縁基材を圧縮しながら前記絶縁基材の所定位置に形成した溝を微小化し、かつ、前記導電性ペーストの前記導電性物質を緻密化して、前記金属箔と電気的に接続する硬化工程と、前記金属箔を加工して所定の配線パターンを形成するパターン形成工程とを含み、前記絶縁基材の少なくとも一方の所定位置に前記溝を形成する溝加工工程は、前記硬化工程に至るまでの前工程に存在する回路基板の製造方法であり、絶縁基材の所定位置の溝が硬化工程において微小化することにより、絶縁基材の圧縮性がさらに増すため、導電性ペーストの導電性物質がさらに緻密化し、配線パターンとの電気的接続がより強固な信頼性の高いインナビアホール接続が得られるという作用を有する。
【0008】
本発明の請求項2に記載の発明は、被圧縮性を有する絶縁基材の少なくとも片面に離型性フィルムを貼付けし、前記離型性フィルムと前記絶縁基材に対しビアホールを形成し、前記ビアホールに対し導電性物質を有する導電性ペーストを充填し、その後前記絶縁基材に貼付けした前記離型性フィルムを剥離するビア形成工程と、前記離型性フィルムを剥離した前記絶縁基材の少なくとも一方の面上に、導電性を有する配線パターンを少なくとも一方の面上に有した表層としての回路基板の前記配線パターンを、前記導電性ペーストに当接させて貼付けし、前記回路基板を貼付けした前記絶縁基材を加熱加圧し、前記絶縁基材を圧縮しながら前記絶縁基材もしくは前記回路基板の少なくとも一方の所定位置に形成した溝を微小化し、かつ、前記導電性ペーストの前記導電性物質を緻密化して前記配線パターンと電気的に接続する硬化工程とを含み、前記絶縁基材もしくは前記回路基板の少なくとも一方の所定位置に前記溝を形成する溝加工工程は、前記硬化工程に至るまでの前工程に存在する回路基板の製造方法であり、絶縁基材もしくは回路基板の少なくとも一方の所定位置の溝が硬化工程において微小化することにより、絶縁基材の圧縮性がさらに増すため、導電性ペーストの導電性物質がさらに緻密化し、配線パターンとの電気的接続がより強固な信頼性の高いインナビアホール接続が得られるという作用を有する。
【0009】
本発明の請求項3に記載の発明は、コア材としての第1の回路基板の少なくとも片面に当接された被圧縮性を有する絶縁基材の、前記回路基板との当接面と反対の面上に離型性フィルムを貼付けし、前記離型性フィルムと前記絶縁基材に対しビアホールを形成し、前記ビアホールに対し導電性物質を有する導電性ペーストを充填し、その後前記絶縁基材に貼付けした前記離型性フィルムを剥離するビア形成工程と、前記離型性フィルムを剥離した前記絶縁基材の面上に導電性を有する金属箔、もしくは導電性を有する配線パターンを少なくとも一方の面上に有した表層としての第2の回路基板の前記配線パターンを、前記導電性ペーストに当接させて貼付けし、前記金属箔、もしくは前記第2の回路基板の配線パターンを貼付けした前記絶縁基材を加熱加圧し、前記絶縁基材を圧縮しながら前記絶縁基材もしくは前記回路基板の少なくとも一方の所定位置に形成した溝を微小化し、かつ、前記導電性ペーストの前記導電性物質を緻密化して、前記金属箔、もしくは前記配線パターンと電気的に接続する硬化工程とを含み、前記絶縁基材もしくは前記回路基板の少なくとも一方の所定位置に前記溝を形成する溝加工工程は、前記硬化工程に至るまでの前工程に存在する回路基板の製造方法であり、絶縁基材もしくは回路基板の少なくとも一方の所定位置の溝が硬化工程において微小化することにより、絶縁基材の圧縮性がさらに増すため、導電性ペーストの導電性物質がさらに緻密化し、配線パターンとの電気的接続がより強固な信頼性の高いインナビアホール接続が得られるという作用を有する。
【0010】
本発明の請求項4に記載の発明は、絶縁基材もしくは回路基板の少なくとも一方の所定位置に形成した溝に、予め押出し量を調整する樹脂を注入した後に、前記絶縁基材もしくは回路基板を圧縮しながら前記溝を微小化する請求項1〜3いずれかに記載の回路基板の製造方法であり、予め溝に樹脂を注入することで、硬化工程において、絶縁基材の樹脂成分の押出し量を調整することができるので、導電性ペーストの導電性物質がさらに緻密化し、配線パターンとの電気的接続がより強固な、信頼性の高いインナビアホール接続が得られるという作用を有する。
【0011】
本発明の請求項5に記載の発明は、絶縁基材のビアホール内に充填された、導電性物質を有する導電性ペーストと、所定の配線パターンが形成された金属箔とが、電気的に接続された回路基板において、前記絶縁基材の所定位置に形成した溝が、当該絶縁基材の樹脂成分にて微小化され、前記導電性ペーストの前記導電性物質を緻密化した回路基板であり、絶縁基材の圧縮性がさらに増すため、導電性ペーストの導電性物質がさらに緻密化し、配線パターンとの電気的接続がより強固な信頼性の高いインナビアホール接続の回路基板が得られるという作用を有する。
【0012】
本発明の請求項6に記載の発明は、絶縁基材のビアホール内に充填された、導電性物質を有する導電性ペーストと、導電性を有する配線パターンを少なくとも一方面上に有した表層としての回路基板の前記配線パターンとが電気的に接続された回路基板において、前記絶縁基材もしくは前記回路基板の少なくとも一方の所定位置に形成した溝を、当該絶縁基材の樹脂成分にて微小化し、前記導電性ペーストの前記導電性物質を緻密化した回路基板であり、絶縁基材の圧縮性がさらに増すため、導電性ペーストの導電性物質がさらに緻密化し、配線パターンとの電気的接続がより強固な信頼性の高いインナビアホールの回路基板が得られるという作用を有する。
【0013】
本発明の請求項7に記載の発明は、絶縁基材もしくは回路基板の少なくとも一方の所定位置に形成した溝に、予め押出し量を調整する樹脂を注入した後に、前記絶縁基材もしくは回路基板を圧縮しながら前記溝を微小化する請求項6または7に記載の回路基板であり、予め溝に樹脂を注入することで、硬化工程において、絶縁基材の樹脂成分の押出し量を調整することができるので、導電性ペーストの導電性物質がさらに緻密化し、配線パターンとの電気的接続がより強固な、信頼性の高いインナビアホール接続の回路基板が得られるという作用を有する。
【0015】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における回路基板の製造工程を示す工程断面図である。まず、図1(a)に示すように厚さt1の被圧縮性を持つ絶縁基材1を準備する。この絶縁基材1としては、例えば芳香族ポリアミド繊維に熱硬化性エポキシ樹脂を含浸させた複合材からなる基材(以下アラミド−エポキシシートと称する)が用いられる。次に図1(b)に示すようにアラミド−エポキシシート1の所定の位置にレーザ光などを利用して溝2を加工する。このとき溝2の形状や個数は任意であり、アラミド−エポキシシート1のどちらの面に加工してもかまわないし、両面に加工してもよい。また、金型やレーザ光等を利用した貫通穴であってもよい。次に図1(c)に示すように熱プレスやラミネータを用いて、ポリエステルなどの離型性フィルム3をアラミド−エポキシシート1の両面に貼付ける。このとき離型性フィルム3は片面のみであってもかまわない。次に図1(d)に示すようにレーザ光などを利用してアラミド−エポキシシート1と離型性フィルム3に対して貫通孔5を設ける。次に図1(e)に示すように、貫通孔5に例えばエポキシ樹脂と導電性物質となる銅粉等の金属粉を含む導電性ペースト6を充填する。導電性ペースト6を充填する方法としては、貫通孔5を有するアラミド−エポキシシート1を印刷機(図示せず)のテーブル上に設置し、直接、導電性ペーストを離型性フィルム3の上から印刷する。このとき、上面の離型性フィルム3は印刷マスクの役割と、アラミド−エポキシシート1の表面の汚染防止の役割を果たしている。次に図1(f)に示すようにアラミド−エポキシシート1の両面から離型性フィルム3を剥離する。次に図1(g)に示すように、アラミド−エポキシシート1の両面に銅箔などの金属箔7、8を貼付ける。この状態で加熱加圧することにより、図1(h)に示すように、アラミド−エポキシシート1の一構成成分であるエポキシ樹脂および導電性ペースト6が硬化するとともにアラミド−エポキシシート1と金属箔7、8とが接着される。この工程において、アラミド−エポキシシート1の一構成成分であるエポキシ樹脂は溝2へ押し出され、溝2は縮小化し、条件によってはアラミド−エポキシシート1の一構成成分であるエポキシ樹脂で完全に満たされる。そして、アラミド−エポキシシート1の一構成成分であるエポキシ樹脂が溝2へ押し出されることにより、もともと被圧縮性を持つアラミド−エポキシシート1はさらに圧縮されることになり、厚さはt2になる。同時に導電性ペースト6も圧縮されることにより、導電性ペースト6の銅粉間からエポキシ樹脂が押し出されて銅粉が緻密化し、銅粉同士および銅粉と金属箔間の結合が強固になる。なお、アラミド−エポキシシート1の一構成成分であるエポキシ樹脂が溝2へ押し出される量を調整するには、溝2の形状や個数により、もしくは、加熱加圧条件により対応が可能であるが、別途準備した例えばエポキシ樹脂のような樹脂等を、加熱加圧前にあらかじめ溝2内へ適度に注入しておいてもよい。次に図1(i)に示すように金属箔7、8を選択的にエッチングして配線パターン9、10を形成するとインナビアホール接続された2層回路基板11を得ることができる。
【0016】
次に図1(j)に示すように、2層回路基板11の所定の位置にレーザ光などを利用して溝12、13を加工する。このとき溝12、13の形状や個数は任意であり、2層回路基板11のどちらの面に加工してもかまわないし、両面に加工してもよい。また、金型やレーザ光等を利用した貫通穴であってもよい。次に図1(k)に示すように、2層回路基板11をコア材とし、このコア材の両面に、溝14、15が加工され貫通穴に導電性ペースト16、17が充填されたアラミド−エポキシシート18、19と金属箔20、21を重ね合わせる。この時、コア材である2層回路基板11の第1の配線パターン9にアラミド−エポキシシート18の導電性ペースト16を接合すると共に、、第2の配線パターン10にアラミド−エポキシシート19の導電性ペースト17を接合する。ここで、貫通穴内に導電性ペースト16、17が充填されたアラミド−エポキシシート18、19は、被圧縮性を有しており、その両面に離型性フィルムを印刷マスクとして貼付けておき、導電性ペーストを印刷することにより貫通穴内に導電性ペースト16、17を充填し、その後離型性フィルムを剥離することにより作成される。また、溝14、15の形状や個数は任意であり、アラミド−エポキシシート18、19の両面に加工してもかまわないし、金型やレーザ光等を利用した貫通穴であってもよい。次に、図1(l)に示すように、加熱加圧することにより、アラミド−エポキシシート18、19の一構成成分であるエポキシ樹脂、および導電性ペースト16、17が硬化するとともにアラミド−エポキシシート18、19と金属箔20、21と2層回路基板11とが接着される。また、この工程において、アラミド−エポキシシート18、19の一構成成分であるエポキシ樹脂は2層回路基板11の溝12、13、およびアラミド−エポキシシート18、19の溝14、15へ押し出され、溝12、13、および溝14、15は縮小化し、条件によってはアラミド−エポキシシート18、19の一構成成分であるエポキシ樹脂で完全に満たされる。そして、アラミド−エポキシシート18、19の一構成成分であるエポキシ樹脂が2層回路基板11の溝12、13、およびアラミド−エポキシシート18、19の溝14、15へ押し出されることにより、もともと被圧縮性を持つアラミド−エポキシシート18、19はさらに圧縮されることになり、厚さはt2になるが必ずしも前記アラミド−エポキシシート1と同じ厚みでなくてもよい。同時に導電性ペースト16、17も圧縮されることにより、導電性ペースト16、17の銅粉間からエポキシ樹脂が押し出され、銅粉が緻密化し、銅粉同士および銅粉と金属箔間、ならびに銅粉と配線パターン間の結合が強固になる。なお、2層回路基板11の溝12、13とアラミド−エポキシシート18、19の溝14、15は、両方無くても、溝12、13のみ、もしくは溝14、15のみであってもかまわない。すなわち、溝12、13および14、15は加熱加圧時に押し出されたアラミド−エポキシシート18、19の樹脂成分を受け入れるように配設すればよい。その後、図1(m)に示すように金属箔20、21を選択的にエッチングして第3の配線パターン22、第4の配線パターン23を形成する。このことにより、第3の配線パターン22が貫通穴内に充填された導電性ペースト16によってコア材である2層回路基板11の第1の配線パターン9にインナビアホール接続され、第4の配線パターン23が貫通穴内に充填された導電性ペースト17によってコア材である2層回路基板11の第2の配線パターン10にインナビアホール接続され、4層回路基板24が得られる。
【0017】
また、上記の工程を繰り返すことや、複数枚の回路基板と、貫通穴に導電性ペーストが充填され、かつ溝が加工された複数枚のアラミド−エポキシシートを交互に重ね合わせて一括で加熱加圧することにより、さらに複数層を積層してなる高多層の多層回路基板を得ることができる。
【0018】
(実施の形態2)
図2は本発明の実施の形態2における回路基板の製造工程を示す工程断面図である。本発明の実施の形態において実施の形態1と異なるところは、図2(i)以降の多層化の部分である。図2(h)に示す両面に金属箔7、8が接着され、かつ、硬化したアラミド−エポキシシート1を2枚用意し、図2(i)に示すように、それぞれ片面の金属箔8をエッチングすると、配線パターン25、26が形成され、配線パターン25、26が導電性ペースト27、28によって金属箔29、30にインナビアホール接続された2層回路基板31、32が得られる。次に図2(j)に示すように、2層回路基板31、32の所定の位置にレーザ光などを利用して溝33、34を加工する。このとき溝33、34の形状や個数は任意である。次に図2(k)に示すように、溝35、36が加工され貫通穴に導電性ペースト37が充填されたアラミド−エポキシシート38の両面に、配線パターン25、26が形成され、配線パターン25、26が導電性ペースト27、28によって金属箔29、30にインナビアホール接続された2層回路基板31、32を重ね合わせる。この時、導電性ペースト37に2層回路基板31の配線パターン25を接合すると共に、2層回路基板32の配線パターン26を接合する。ここで、貫通穴内に導電性ペースト37が充填されたアラミド−エポキシシート38は、被圧縮性を有しており、その両面に離型性フィルムを印刷マスクとして貼付けておき、導電性ペーストを印刷することにより貫通穴内に導電性ペースト37を充填し、その後離型性フィルムを剥離することにより作成される。また、アラミド−エポキシシート38の溝35、36の形状や個数は任意であり、アラミド−エポキシシート38のどちらの面に加工してもかまわないし、両面に加工してもよい。また、金型やレーザ光等を利用した貫通穴であってもよい。次に、図2(l)に示すように、加熱加圧することにより、アラミド−エポキシシート38の一構成成分であるエポキシ樹脂および導電性ペースト37が硬化するとともにアラミド−エポキシシート38と2層回路基板31、32とが接着される。また、この工程において、アラミド−エポキシシート38の一構成成分であるエポキシ樹脂は2層回路基板31、32の溝33、34、およびアラミド−エポキシシート38の溝35、36へ押し出され、溝33、34、および溝35、36は縮小化し、条件によってはアラミド−エポキシシート38の一構成成分であるエポキシ樹脂で完全に満たされる。そして、アラミド−エポキシシート38の一構成成分であるエポキシ樹脂が2層回路基板31、32の溝33、34、およびアラミド−エポキシシート38の溝35、36へ押し出されることにより、もともと被圧縮性を持つアラミド−エポキシシート38はさらに圧縮されることになり、厚さはt2になる。同時に導電性ペースト37も圧縮されることにより、導電性ペースト37の銅粉間からエポキシ樹脂が押し出されて銅粉が緻密化し、銅粉同士および銅粉と配線パターン間の結合が強固になる。なお、2層回路基板31、32の溝33、34とアラミド−エポキシシート38の溝35、36は、両方無くても、溝33、34のみ、もしくは溝35、36のみであってもかまわない。すなわち、溝33、34、および35、36は加熱加圧時に押し出されたアラミド−エポキシシート38の樹脂成分を受け入れるように配設すればよい。その後、図2(m)に示すように金属箔29、30を選択的にエッチングして配線パターン39、40を形成することにより、4層回路基板41が得られる。
【0019】
なお、本実施の形態では、図2(i)において2層回路基板の片面のみに配線パターンを形成したが、ここで2層回路基板の両面に配線パターンを形成しておけば、導電性ペーストを充填したアラミド−エポキシシートと重ね合わせて加熱加圧すれば、その後エッチングして配線パターンを形成しなくても4層回路基板が得られる。
【0020】
また、上記の工程を繰り返すことや、複数枚の回路基板と、貫通穴に導電性ペーストが充填され、かつ溝が加工された複数枚のアラミド−エポキシシートを交互に重ね合わせて一括で加熱加圧することにより、さらに高多層の多層回路基板を得ることができる。
【0021】
(実施の形態3)
図3は本発明の実施の形態3における回路基板の製造工程を示す工程断面図である。本発明の実施の形態において実施の形態1と異なるところは、アラミド−エポキシシート1へ設ける溝2を最初に加工するのではなく、図3(f)に示すように、アラミド−エポキシシート1の両面に銅箔などの金属箔7、8を貼付けて加熱加圧する直前で溝2を加工するところにある。溝2の加工は、レーザ光などを利用してアラミド−エポキシシート1の所定の位置に加工する。このとき溝2の形状や個数は任意であり、アラミド−エポキシシート1のどちらの面に加工してもかまわないし、両面に加工してもよい。また、金型やレーザ光等を利用した貫通穴であってもよい。
【0022】
(実施の形態4)
図4は本発明の実施の形態4における回路基板の製造工程を示す工程断面図である。まず、図4(a)に示すように厚さt1の被圧縮性を持つ絶縁基材42、43を準備する。この絶縁基材としては、例えばアラミド−エポキシシートが用いられる。次に図4(b)に示すようにアラミド−エポキシシート42、43の所定の位置にレーザ光などを利用して溝44、45を加工する。このとき溝44、45の形状や個数は任意であり、アラミド−エポキシシート42、43のどちらの面に加工してもかまわないし、両面に加工してもよい。また、金型やレーザ光等を利用した貫通穴であってもよい。次に図4(c)に示すように、第1の配線パターン48と第2の配線パターン49が導電性ペースト62によってインナビアホール接続され、かつ、溝46、47が加工された2層回路基板50(コア材)の両面に、アラミド−エポキシシート42、43とポリエステルなどの離型性フィルム51を熱プレスやラミネータを用いて貼付ける。このときコア材50の溝46、47の形状や個数は任意であり、コア材50のどちらの面に加工してもかまわないし、両面に加工してもよい。また、金型やレーザ光等を利用した貫通穴であってもよい。また、コア材50は導電性ペースト62でインナビア接続された基板以外にも、一般の回路基板や多層基板を用いることができる。なお、コア材50の片面のみにアラミド−エポキシシート42と離型性フィルム51を貼付けてももちろんよい。次に図4(d)に示すようにレーザ光などを利用してアラミド−エポキシシート42、43と離型性フィルム51に対してビアホール53、54を設ける。この時、ビアホール53、54はコア材50の第1の配線パターン48と第2の配線パターン49の表面を視認して穴加工する。次に図4(e)に示すように、ビアホール53、54に例えばエポキシ樹脂と銅粉等の金属粉を含む導電性ペースト55、56を充填する。導電性ペースト55、56を充填する方法としては、ビアホール53、54を有するアラミド−エポキシシート42、43と貼付けられたコア材50を印刷機(図示せず)のテーブル上に設置し、直接導電性ペーストを離型性フィルム51の上から印刷する。このとき、上面の離型性フィルム51は印刷マスクの役割と、アラミド−エポキシシート42、43の表面の汚染防止の役割を果たしている。なお、コア材50に対するアラミド−エポキシシート42、43の貼付け、レーザ光によるビアホール53、54の穴加工、ビアホール53、54への導電性ペーストの充填の各工程は、片面づつ実行するか、両面同時に実行するかは任意である。次に図4(f)に示すようにアラミド−エポキシシート42、43から離型性フィルム51を剥離する。次に図4(g)に示すように、アラミド−エポキシシート42、43と貼付けられたコア材50の両面に銅箔などの金属箔57、58を貼付ける。この状態で加熱加圧することにより、図4(h)に示すように、アラミド−エポキシシート42、43の一構成成分であるエポキシ樹脂および導電性ペースト55、56が硬化するとともにアラミド−エポキシシート42、43と金属箔57、58とが接着される。この工程において、アラミド−エポキシシート42、43の一構成成分であるエポキシ樹脂はアラミド−エポキシシート42、43の溝44、45およびコア材50の溝46、47へ押し出され、溝44、45および溝46、47は縮小化し、条件によってはアラミド−エポキシシート42、43の一構成成分であるエポキシ樹脂で完全に満たされる。そして、アラミド−エポキシシート42、43の一構成成分であるエポキシ樹脂がアラミド−エポキシシート42、43の溝44、45およびコア材50の溝46、47へ押し出されることにより、もともと被圧縮性を持つアラミド−エポキシシート42、43はさらに圧縮されることになり、厚さはt2になる。同時に導電性ペースト55、56も圧縮されることにより、導電性ペースト55、56の銅粉間からエポキシ樹脂が押し出されて銅粉が緻密化し、銅粉同士および銅粉と金属箔間、もしくは銅粉と配線パターン間の結合が強固になる。なお、アラミド−エポキシシート42、43の溝44、45とコア材50の溝46、47は、両方無くても、溝44、45のみ、もしくは溝46、47のみであってもかまわない。すなわち、溝44、45および46、47は加熱加圧時に押し出されたアラミド−エポキシシート42、43の樹脂成分を受け入れるように配設すればよい。次に図4(i)に示すように金属箔57、58を選択的にエッチングして配線パターン59、60を形成するとインナビアホール接続された4層回路基板61を得ることができる。
【0023】
また、上記の工程を繰り返すことにより、さらに高多層の多層回路基板を得ることができる。
【0024】
なお、本実施の形態では、図4(g)で、アラミド−エポキシシート42、43に金属箔57、58を貼付けたが、これらの金属箔57、58の代わりに、少なくとも一方の面上に導電性を有する配線パターンを有した回路基板を、その配線パターンが前記導電性ペースト55、56に当接するように貼付けして加熱加圧することにより、さらに高多層の多層回路基板を得ることができる。
【0025】
【発明の効果】
以上のように本発明は、被圧縮性を有する絶縁基材の少なくとも片面に離型性フィルムを貼付けし、前記離型性フィルムと前記絶縁基材に対しビアホールを形成し、前記ビアホールに対し導電性物質を有する導電性ペーストを充填し、その後前記絶縁基材に貼付けした前記離型性フィルムを剥離するビア形成工程と、前記離型性フィルムを剥離した前記絶縁基材の面上に導電性を有する金属箔を、前記導電性ペーストに当接させて貼付けし、前記金属箔を貼付けした前記絶縁基材を加熱加圧し、前記絶縁基材を圧縮しながら前記絶縁基材の所定位置に形成した溝を微小化し、かつ、前記導電性ペーストの前記導電性物質を緻密化して、前記金属箔と電気的に接続する硬化工程と、前記金属箔を加工して所定の配線パターンを形成するパターン形成工程とを含み、前記絶縁基材の少なくとも一方の所定位置に前記溝を形成する溝加工工程は、前記硬化工程に至るまでの前工程に存在する回路基板の製造方法であり、絶縁基材の所定位置の溝が硬化工程において微小化することにより、絶縁基材の圧縮性がさらに増すため、導電性ペーストの導電性物質がさらに緻密化し、配線パターンとの電気的接続がより強固な信頼性の高いインナビアホール接続が得られる。
【0026】
また、本発明は、被圧縮性を有する絶縁基材の少なくとも片面に離型性フィルムを貼付けし、前記離型性フィルムと前記絶縁基材に対しビアホールを形成し、前記ビアホールに対し導電性物質を有する導電性ペーストを充填し、その後前記絶縁基材に貼付けした前記離型性フィルムを剥離するビア形成工程と、前記離型性フィルムを剥離した前記絶縁基材の少なくとも一方の面上に、導電性を有する配線パターンを少なくとも一方の面上に有した表層としての回路基板の前記配線パターンを、前記導電性ペーストに当接させて貼付けし、前記回路基板を貼付けした前記絶縁基材を加熱加圧し、前記絶縁基材を圧縮しながら前記絶縁基材もしくは前記回路基板の少なくとも一方の所定位置に形成した溝を微小化し、かつ、前記導電性ペーストの前記導電性物質を緻密化して前記配線パターンと電気的に接続する硬化工程とを含み、前記絶縁基材もしくは前記回路基板の少なくとも一方の所定位置に前記溝を形成する溝加工工程は、前記硬化工程に至るまでの前工程に存在する回路基板の製造方法であり、絶縁基材もしくは前記回路基板の少なくとも一方の所定位置の溝が硬化工程において微小化することにより、絶縁基材の圧縮性がさらに増すため、導電性ペーストの導電性物質がさらに緻密化し、配線パターンとの電気的接続がより強固な信頼性の高いインナビアホール接続が得られる。
【0027】
さらに、本発明は、コア材としての第1の回路基板の少なくとも片面に当接された被圧縮性を有する絶縁基材の、前記回路基板との当接面と反対の面上に離型性フィルムを貼付けし、前記離型性フィルムと前記絶縁基材に対しビアホールを形成し、前記ビアホールに対し導電性物質を有する導電性ペーストを充填し、その後前記絶縁基材に貼付けした前記離型性フィルムを剥離するビア形成工程と、前記離型性フィルムを剥離した前記絶縁基材の面上に導電性を有する金属箔、もしくは導電性を有する配線パターンを少なくとも一方の面上に有した表層としての第2の回路基板の前記配線パターンを、前記導電性ペーストに当接させて貼付けし、前記金属箔、もしくは前記第2の回路基板の配線パターンを貼付けした前記絶縁基材を加熱加圧し、前記絶縁基材を圧縮しながら前記絶縁基材もしくは前記回路基板の少なくとも一方の所定位置に形成した溝を微小化し、かつ、前記導電性ペーストの前記導電性物質を緻密化して、前記金属箔、もしくは前記配線パターンと電気的に接続する硬化工程とを含み、前記絶縁基材もしくは前記回路基板の少なくとも一方の所定位置に前記溝を形成する溝加工工程は、前記硬化工程に至るまでの前工程に存在する回路基板の製造方法であり、絶縁基材もしくは前記回路基板の少なくとも一方の所定位置の溝が硬化工程において微小化することにより、絶縁基材の圧縮性がさらに増すため、導電性ペーストの導電性物質がさらに緻密化し、配線パターンとの電気的接続がより強固な信頼性の高いインナビアホール接続が得られる。
【0028】
そして、本発明は、絶縁基材もしくは回路基板の少なくとも一方の所定位置に形成した溝に、予め押出し量を調整する樹脂を注入した後に、前記絶縁基材もしくは回路基板を圧縮しながら前記溝を微小化する請求項1〜3いずれかに記載の回路基板の製造方法であり、予め溝に樹脂を注入することで、硬化工程において、絶縁基材の樹脂成分の押出し量を調整することができるので、導電性ペーストの導電性物質がさらに緻密化し、配線パターンとの電気的接続がより強固な、信頼性の高いインナビアホール接続が得られる。
【0029】
また、本発明は、絶縁基材のビアホール内に充填された、導電性物質を有する導電性ペーストと、所定の配線パターンが形成された金属箔とが、電気的に接続された回路基板において、前記絶縁基材の所定位置に形成した溝が、当該絶縁基材の樹脂成分にて微小化され、前記導電性ペーストの前記導電性物質を緻密化した回路基板であり、絶縁基材の圧縮性がさらに増すため、導電性ペーストの導電性物質がさらに緻密化し、配線パターンとの電気的接続がより強固な信頼性の高いインナビアホール接続の回路基板が得られる。
【0030】
さらに、本発明は、絶縁基材のビアホール内に充填された、導電性物質を有する導電性ペーストと、導電性を有する配線パターンを少なくとも一方面上に有した表層としての回路基板の前記配線パターンとが電気的に接続された回路基板において、前記絶縁基材もしくは前記回路基板の少なくとも一方の所定位置に形成した溝を、当該絶縁基材の樹脂成分にて微小化し、前記導電性ペーストの前記導電性物質を緻密化した回路基板であり、絶縁基材の圧縮性がさらに増すため、導電性ペーストの導電性物質がさらに緻密化し、配線パターンとの電気的接続がより強固な信頼性の高いインナビアホールの回路基板が得られる。
【0031】
また、本発明は、絶縁基材もしくは回路基板の少なくとも一方の所定位置に形成した溝に、予め押出し量を調整する樹脂を注入した後に、前記絶縁基材もしくは回路基板を圧縮しながら前記溝を微小化する請求項6または7に記載の回路基板であり、予め溝に樹脂を注入することで、硬化工程において、絶縁基材の樹脂成分の押出し量を調整することができるので、導電性ペーストの導電性物質がさらに緻密化し、配線パターンとの電気的接続がより強固な、信頼性の高いインナビアホール接続の回路基板が得られる。
【0032】
上記のように、本発明は、被圧縮性を有する絶縁基材もしくは回路基板の所定の位置に溝を形成することで、前記絶縁基材を加熱、圧縮する際に前記溝が微小化することで、前記絶縁基材の圧縮性をさらに増すことができるので、インナビアホール内の導電性ペーストに含まれる導電性物質を緻密化することができ、その結果、信頼性の高いインナビアホール接続および回路基板が得られるものである。さらに、前記溝に予め樹脂を注入しておくことで、前記絶縁基材の加熱、圧縮時における絶縁基材の樹脂成分の押出し量を調整することができるので、導電性物質をさらに緻密化し、配線パターンとの電気的接続がより強固な信頼性の高いインナビアホール接続および回路基板が得られるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における回路基板の製造工程を示す工程断面図
【図2】本発明の実施の形態2における回路基板の製造工程を示す工程断面図
【図3】本発明の実施の形態3における回路基板の製造工程を示す工程断面図
【図4】本発明の実施の形態4における回路基板の製造工程を示す工程断面図
【図5】従来の回路基板の製造方法を示す工程断面図
【符号の説明】
1 絶縁基材(アラミド−エポキシシート)
2 溝
3 離型性フィルム
5 貫通孔
6 導電性ペースト
7 金属箔
8 金属箔
9 配線パターン
10 配線パターン
11 2層回路基板(コア材)
12 溝
13 溝
14 溝
15 溝
16 導電性ペースト
17 導電性ペースト
18 アラミド−エポキシシート
19 アラミド−エポキシシート
20 金属箔
21 金属箔
22 第3の配線パターン
23 第4の配線パターン
24 4層回路基板
25 配線パターン
26 配線パターン
27 導電性ペースト
28 導電性ペースト
29 金属箔
30 金属箔
31 2層回路基板
32 2層回路基板
33 溝
34 溝
35 溝
36 溝
37 導電性ペースト
38 アラミド−エポキシシート
39 配線パターン
40 配線パターン
41 4層回路基板
42 絶縁基材(アラミド−エポキシシート)
43 絶縁基材(アラミド−エポキシシート)
44 溝
45 溝
46 溝
47 溝
48 第1の配線パターン
49 第2の配線パターン
50 2層回路基板(コア材)
51 離型性フィルム
53 ビアホール
54 ビアホール
55 導電性ペースト
56 導電性ペースト
57 金属箔
58 金属箔
59 配線パターン
60 配線パターン
61 4層回路基板

Claims (7)

  1. 被圧縮性を有する絶縁基材の少なくとも片面に離型性フィルムを貼付けし、前記離型性フィルムと前記絶縁基材に対しビアホールを形成し、前記ビアホールに対し導電性物質を有する導電性ペーストを充填し、その後前記絶縁基材に貼付けした前記離型性フィルムを剥離するビア形成工程と、前記離型性フィルムを剥離した前記絶縁基材の面上に導電性を有する金属箔を、前記導電性ペーストに当接させて貼付けし、前記金属箔を貼付けした前記絶縁基材を加熱加圧し、前記絶縁基材を圧縮しながら前記絶縁基材の所定位置に形成した溝を微小化し、かつ、前記導電性ペーストの前記導電性物質を緻密化して、前記金属箔と電気的に接続する硬化工程と、前記金属箔を加工して所定の配線パターンを形成するパターン形成工程とを含み、前記絶縁基材の所定位置に前記溝を形成する溝加工工程は、前記硬化工程に至るまでの前工程に存在する回路基板の製造方法。
  2. 被圧縮性を有する絶縁基材の少なくとも片面に離型性フィルムを貼付けし、前記離型性フィルムと前記絶縁基材に対しビアホールを形成し、前記ビアホールに対し導電性物質を有する導電性ペーストを充填し、その後前記絶縁基材に貼付けした前記離型性フィルムを剥離するビア形成工程と、前記離型性フィルムを剥離した前記絶縁基材の少なくとも一方の面上に、導電性を有する配線パターンを少なくとも一方の面上に有した表層としての回路基板の前記配線パターンを、前記導電性ペーストに当接させて貼付けし、前記回路基板を貼付けした前記絶縁基材を加熱加圧し、前記絶縁基材を圧縮しながら前記絶縁基材もしくは前記回路基板の少なくとも一方の所定位置に形成した溝を微小化し、かつ、前記導電性ペーストの前記導電性物質を緻密化して前記配線パターンと電気的に接続する硬化工程とを含み、前記絶縁基材もしくは前記回路基板の少なくとも一方の所定位置に前記溝を形成する溝加工工程は、前記硬化工程に至るまでの前工程に存在する回路基板の製造方法。
  3. コア材としての第1の回路基板の少なくとも片面に当接された被圧縮性を有する絶縁基材の、前記回路基板との当接面と反対の面上に離型性フィルムを貼付けし、前記離型性フィルムと前記絶縁基材に対しビアホールを形成し、前記ビアホールに対し導電性物質を有する導電性ペーストを充填し、その後前記絶縁基材に貼付けした前記離型性フィルムを剥離するビア形成工程と、前記離型性フィルムを剥離した前記絶縁基材の面上に導電性を有する金属箔、もしくは導電性を有する配線パターンを少なくとも一方の面上に有した表層としての第2の回路基板の前記配線パターンを、前記導電性ペーストに当接させて貼付けし、前記金属箔、もしくは前記第2の回路基板の配線パターンを貼付けした前記絶縁基材を加熱加圧し、前記絶縁基材を圧縮しながら前記絶縁基材もしくは前記回路基板の少なくとも一方の所定位置に形成した溝を微小化し、かつ、前記導電性ペーストの前記導電性物質を緻密化して、前記金属箔、もしくは前記配線パターンと電気的に接続する硬化工程とを含み、前記絶縁基材もしくは前記回路基板の少なくとも一方の所定位置に前記溝を形成する溝加工工程は、前記硬化工程に至るまでの前工程に存在する回路基板の製造方法。
  4. 絶縁基材もしくは回路基板の少なくとも一方の所定位置に形成した溝に、予め押出し量を調整する樹脂を注入した後に、前記絶縁基材もしくは回路基板を圧縮しながら前記溝を微小化する請求項1〜3いずれかに記載の回路基板の製造方法。
  5. 絶縁基材のビアホール内に充填された、導電性物質を有する導電性ペーストと、所定の配線パターンが形成された金属箔とが、電気的に接続された回路基板において、前記絶縁基材の所定位置に形成した溝が、当該絶縁基材の樹脂成分にて微小化され、前記導電性ペーストの前記導電性物質を緻密化した回路基板。
  6. 絶縁基材のビアホール内に充填された、導電性物質を有する導電性ペーストと、導電性を有する配線パターンを少なくとも一方面上に有した表層としての回路基板の前記配線パターンとが電気的に接続された回路基板において、前記絶縁基材もしくは前記回路基板の少なくとも一方の所定位置に形成した溝を、当該絶縁基材の樹脂成分にて微小化し、前記導電性ペーストの前記導電性物質を緻密化した回路基板。
  7. 絶縁基材もしくは回路基板の少なくとも一方の所定位置に形成した溝に 、予め押出し量を調整する樹脂を注入した後に、前記絶縁基材もしくは回路基板を圧縮しながら前記溝を微小化した請求項5または6に記載の回路基板。
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