JP2003017007A - 着色電球、着色電球の製造方法および照明装置 - Google Patents

着色電球、着色電球の製造方法および照明装置

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JP2003017007A
JP2003017007A JP2001196200A JP2001196200A JP2003017007A JP 2003017007 A JP2003017007 A JP 2003017007A JP 2001196200 A JP2001196200 A JP 2001196200A JP 2001196200 A JP2001196200 A JP 2001196200A JP 2003017007 A JP2003017007 A JP 2003017007A
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color filter
bulb
glass bulb
glass
colored light
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JP2001196200A
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Inventor
Shunzo Nakamori
俊三 中森
Yasuki Takematsu
康樹 竹松
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Toshiba Lighting and Technology Corp
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Harison Toshiba Lighting Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】環境負荷物質を用いることなく、色度および透
過率が良好で、色抜けおよび劣化などの不具合を生じに
くい着色電球、着色電球の製造方法およびこれを用いた
照明装置を提供する。 【解決手段】ガラスバルブ1と、フィラメント2と、不
活性ガスと、ガラスバルブ1自体により構成されるか、
またはガラスバルブ1に支持されたアンバー色ないし黄
色系の第1のカラーフィルターと、ガラスバルブ1に支
持された赤茶色系の第2のカラーフィルター3とを具備
していて、点灯時にフィラメント2からの発光が第1お
よび第2のカラーフィルター3を透過することによって
赤色発光を生じる。第2のカラーフィルター3は、たと
えば酸化鉄からなる無機顔料および網目状のSi−O間
共有結合体を含んで構成することができ、ガラスバルブ
1の外面および内面のいずれか一方または両方に支持さ
せることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、赤色またはアンバ
ー色の発光を生じる着色電球、着色電球の製造方法およ
びこれを用いた照明装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の尾灯、制動灯、ターンシグナル
ランプ、各種計器や機器類の表示照明、装飾照明、広告
照明など幅広い分野において、赤色またはアンバー色の
発光の着色電球が使用されている。
【0003】一方、自動車のデザイン性向上の一つとし
て、灯具のクリアレンズ化が考えられるが、その場合、
光源側で要求色を発生させる必要がある。たとえば、尾
灯、制動灯など赤色の発光が求められる場合、それらの
着色発光の手段としては、(1)電球のガラスバルブを
赤色化またはアンバー色化する、(2)ガラスバルブに
赤色発光のためのカラーフィルター膜を形成する、
(3)電球を赤色のプラスチックカバーで覆う、(4)
ガラスバルブに赤色の着色シリコーンゴムのキャップを
装着するなどが考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の技術
は、以下に示すようにそれぞれ問題がある。
【0005】(1)の場合、着色成分として環境負荷物
質であるカドミニウムをガラスに添加すること自体の問
題に加えて、色度を優先すると、透過率が悪くなり、ま
た透過率を優先すると、色度規格を満足できなくなると
いう二律背反の問題がある。
【0006】(2)の場合、塗料の性能が十分でなく、
点灯時の色抜け、剥がれなどの劣化が顕著であり、また
耐熱性に問題があるものもある。これらの問題は、色度
規格外れによる安全性低下、灯具内汚染にも繋がり、電
球だけの問題でなくなる。
【0007】(3)の場合、灯具内において電球を覆う
ので、自ずとサイズが大きくなり、灯具内への写り込み
が問題になる。また、部品点数の増加により、組み立て
工数が増加するという問題もある。
【0008】(4)の場合、点灯時の色度変化、色抜
け、キャップの脱落などの問題があり、未だ採用される
に至っていない。
【0009】本発明は、環境負荷物質を用いることな
く、色度および透過率が良好で、色抜けおよび劣化など
の不具合を生じにくい着色電球、着色電球の製造方法お
よびこれを用いた照明装置を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を達成するための手段】請求項1の発明の着色
は、ガラスバルブと;ガラスバルブの内部に封装された
フィラメントと;ガラスバルブ内に封入された不活性ガ
スと;ガラスバルブ自体により構成されるか、またはガ
ラスバルブに支持されたアンバー色ないし黄色系の第1
のカラーフィルターと;ガラスバルブに支持された赤茶
色系の第2のカラーフィルターと;を具備していて、点
灯時にフィラメントからの発光が第1および第2のカラ
ーフィルターを透過することによって赤色発光を生じる
ことを特徴としている。
【0011】本発明および以下の各発明において、特に
指定しない限り用語の定義および技術的意味は次によ
る。
【0012】<電球について>本発明において、「電
球」とは、白熱電球をいい、定格消費電力、ガラスバル
ブ形状などは限定されない。したがって、一般照明用の
白熱電球と同様な定格消費電力であってもよいが、ガラ
スバルブの外径が35mm以下で、かつ、定格消費電力
が40W以下の小形白熱電球は、ヘッドランプを除く車
両用のランプ、たとえば尾灯、制動灯など着色電球とし
ての用途が多いので、特に好適である。しかし、本発明
の着色電球は、その優れた光学特性のために車両用だけ
に限定されるものではなく、各種計器や機器類の表示照
明、装飾照明、広告照明、標識照明など幅広い分野に適
用することが可能である。
【0013】<ガラスバルブについて>ガラスバルブ
は、T形バルブ、P形バルブなど所望の形状を採用する
ことができ、したがって特定の形状に制限されない。ま
た、使用するガラスは、軟質ガラス、半硬質ガラスおよ
び硬質ガラスのいずれでもよいが、車両用のランプとし
ての小形白熱電球には軟質ガラスが多く用いられてい
る。なお、ガラス生地には、たとえば組成がSiO
Al、B、ROおよびROからなるアル
カリ、アルカリ土類ケイ酸ガラスを用いることができ
る。なお、上記組成において、ROはアルカリ金属酸
化物、ROはアルカリ土類金属酸化物を示す。
【0014】また、ガラスバルブを封止するには、ピン
チシール、ビードシール、フレアシールなどの既知の封
止構造を採用することができる。
【0015】<フィラメントについて>フィラメント
は、一般的にタングステン線の1重コイルまたは2重コ
イルからなり、ガラスバルブ内において一対の内部導入
線間に継線されて支持され、通電により白熱して発光す
るが、印加電圧、定格消費電力、発光の色温度などに応
じて適宜に設計することができる。また、フィラメント
形状は、たとえばC−6形、C−8形など所望の形状に
することができる。
【0016】また、フィラメントのサグや振動を防止す
るために、所望によりアンカーワイヤを用いてフィラメ
ントの中間部を吊持することができる。
【0017】<不活性ガスについて>不活性ガスは、フ
ィラメントの蒸発を抑制するために封入され、キセノ
ン、クリプトンおよびアルゴンなどの一種または複数種
を混合してガラスバルブ内に封入される。
【0018】<第1のカラーフィルターについて>第1
のカラーフィルターは、アンバー色ないし黄色系で、ガ
ラスバルブ自体により構成されるか、またはガラスバル
ブに支持されている。
【0019】第1のカラーフィルターがガラスバルブ自
体により構成される場合、アンバー色ないし黄色系に着
色した着色ガラスを用いてガラスバルブを形成する。こ
れらの着色ガラスは、従来から自動車の方向指示灯およ
び非常駐車灯用の着色電球を始め種々のガラス使用製品
に広く用いられており、無色透明のガラス生地に、たと
えばTiOおよびFeなどアンバー色ないし黄
色系の無機顔料を適量添加することによって得ることが
できる。
【0020】また、第1のカラーフィルターがガラスバ
ルブに支持される場合、無色透明のガラスバルブの外
面、内面または内外両面にカラーフィルターの膜を形成
する。カラーフィルターの膜は、アンバー色ないし黄色
系の無機顔料たとえばイソインドリノン系顔料、シリコ
ーン樹脂および有機溶剤を主成分とする塗布液をガラス
バルブに塗布し、焼成して得ることができる。このよう
して得た第1のカラーフィルターは、Si−O間の共有
結合体が網目状になってガラスバルブの表面に強固に結
着し、アンバー色または黄色系無機顔料がSi−O間の
共有結合体が形成する網目状の部分に捕らえられて安定
で、耐熱性の高い構造になる。
【0021】<第2のカラーフィルターについて>第2
のカラーフィルターは、赤茶色系で、ガラスバルブに支
持されている。すなわち、ガラスバルブの内面、外面ま
たは内外両面に第2のカラーフィルターを形成すること
ができる。
【0022】また、第2のカラーフィルターは、赤茶色
系の無機顔料として酸化鉄を用いることができる。
【0023】さらに、赤茶色系の無機顔料を強固に支持
させるために、第2のカラーフィルターは、ガラスバル
ブの表面に強固に結着した網目状のSi−O間共有結合
体を含み、かつ、赤茶色系の無機顔料がSi−O間の共
有結合体が形成する網目状の部分に捕らえられている構
造にすることができる。
【0024】さらにまた、第1のカラーフィルターがガ
ラスバルブに支持される構成である場合、第2のカラー
フィルターは、第1のカラーフィルターが支持されてい
ない方のガラスバルブの面に支持させることができる。
しかし、要すれば、第1のカラーフィルターに重ねて支
持させることもできる。また、第2のカラーフィルター
の上に第1のカラーフィルターを重ねて支持させてもよ
い。
【0025】次に、第2のカラーフィルターをガラスバ
ルブに支持させるには、たとえば超微粒子状の赤茶色系
の無機顔料、シリコーン樹脂および有機溶剤を主成分と
する塗布液を調整して、これをガラスバルブの表面に塗
布、焼成する。また、塗布液をガラスバルブに塗布する
には、スプレー、刷毛塗り、ディップなどの種々の塗布
手段を用いることができる。
【0026】なお、第2のカラーフィルターをガラスバ
ルブに支持させるのは、ガラスバルブを封止する以前で
あってもよいし、封止後すなわち白熱電球を製作した以
降であってもよい。
【0027】<その他の構成について> 1 ランプソケットに装着して着色電球を支持するとと
もに受電するために、たとえばBA形、E形およびG形
などの口金を備えることができる。しかし、いわゆるベ
ースレス(無口金)構造であってもよい。
【0028】2 ガラスビードを用いて一対の内部導入
線を絶縁しながら一体に支持することにより、フィラメ
ントの耐振性を向上させることができる。
【0029】<本発明の作用について>本発明において
は、以下に列挙するように作用し、優れた効果を奏す
る。
【0030】1 着色電球が赤色発光を行なう。
【0031】通電によりフィラメントが白熱すると、白
色光が放射され、第1および第2のカラーフィルターを
透過して外部へ導出されるが、その際に加法混色によっ
て赤色光を生じる。そして、この赤色光が下記の規格を
満足するように構成することが容易になる。
【0032】 SAE色度規格 : y=0.33 、y=0.98−x JIS色度規格 : y≦0.335、z≦0.008 2 環境負荷物質を含まない着色電球が得られる。
【0033】第1および第2のカラーフィルターは、環
境負荷物質を含まないとともに、カドミニウムや鉛など
の環境負荷物質をガラスバルブのガラスに添加すること
なしに形成することができる。
【0034】3 寿命末期まで色劣化が少ない。
【0035】アンバー色ないし黄色系の第1のカラーフ
ィルターと赤茶色系の第2のカラーフィルターとを組み
合わせて赤色光を形成するので、寿命末期まで色劣化の
少ない着色電球を得ることができる。
【0036】4 色度管理が簡単になる。
【0037】第2のカラーフィルターの膜厚を変更する
ことで色度管理が行なえるので、色度管理が間単にな
る。
【0038】5 照明装置のクリアレンズ化に好適であ
る。
【0039】電球自体が赤色光を発生するので、たとえ
ば自動車の尾灯などの照明装置をクリアレンズ化して
も、所望の赤色光による照明を行なうことができる。こ
のため、照明装置の外観のデザイン性を向上させること
ができる。
【0040】6 照明装置内において、電球をプラスチ
ックカバーで被覆したり、着色シリコーンゴムのキャッ
プを電球に装着したりするなどが不要になるので、部品
点数および工数が削減され、コスト低減を図ることがで
きる。
【0041】請求項2の発明の着色電球は、請求項1記
載の着色電球において、第2のカラーフィルターは、そ
の膜厚が0.5〜3μmであることを特徴としている。
【0042】本発明は、第2のカラーフィルターの好適
な膜厚を規定している。すなわち、上記の範囲内であれ
ば、赤色の色度を規格内に収めやすくなるとともに、高
い透過率を得ることができる。なお、より一層好適に
は、上記膜厚は、1〜2μmである。
【0043】これに対して、膜厚が0.5μm未満であ
ると、透過率は高いが、第2のカラーフィルターの色が
薄くなり、所望の色度を得にくくなる。また、膜厚が3
μmを超えると、色は濃くなるが、透過率が低下するの
で好ましくない。
【0044】請求項3の発明の着色電球は、請求項1ま
たは2記載の着色電球において、第2のカラーフィルタ
ー膜は、酸化鉄および網目状のSi−O間共有結合体を
含んで構成されていることを特徴としている。
【0045】本発明は、第2のカラーフィルターの好適
な組成および膜構造を規定している。すなわち、酸化鉄
は、赤茶色系の無機顔料であり、表面積が60〜90m
/gになる粒径の超微粒子化されたものが好適であ
る。網目状のSi−O間共有結合体は、無機顔料をその
網目構造部分に固定するとともに、第2のカラーフィル
ターをガラスバルブに強固に支持させる。
【0046】そうして、本発明によれば、第2のカラー
フィルターの透過率を高めることができる。すなわち、
従来のカドミニウムを添加して赤色に着色したガラスな
どに比べて透明感があり、また灯具の赤色プラスチック
カバーと同等の透過率を確保することができる。
【0047】また、網目状のSi−O間共有結合体を用
いていることにより、付着力が強くて耐久性に優れた第
2のカラーフィルターを得ることができる。
【0048】請求項1の発明の着色電球は、ガラスバル
ブと;ガラスバルブの内部に封装されたフィラメント
と;ガラスバルブ内に封入された不活性ガスと;Au、
Ag、Bi、SiおよびVを成分として含み、ガラスバ
ルブに支持されたカラーフィルター膜と;を具備してい
ることを特徴としている。
【0049】本発明において、カラーフィルター膜以外
の構成は、請求項1と同様であることを許容する。
【0050】<カラーフィルター膜について>カラーフ
ィルター膜は、Au、Ag、Bi、SiおよびVを成分
として含んでいて、ガラスバルブに支持されている。す
なわち、カラーフィルター膜は、無色透明のガラスバル
ブの外面、内面または内外両面に形成することによっ
て、支持される。なお、カラーフィルター膜は、上記成
分がガラスバルブの表面におけるガラスの網目形成体と
なるガラスの当該網目の中に捉えられた構成であると、
ガラスバルブに対する付着強度が強固になる。
【0051】<本発明の作用について>本発明において
は、以下に列挙するように作用し、優れた効果を有す
る。
【0052】1 着色電球が赤色の発光を行なう。
【0053】通電によりフィラメントが白熱すると、白
色光が放射され、カラーフィルター膜を透過して外部へ
導出される際に赤色光を生じる。そして、この赤色光が
下記の規格を満足するように構成することが容易にな
る。
【0054】 SAE色度規格 : y=0.33 、y=0.98−x JIS色度規格 : y≦0.335、z≦0.008 2 環境負荷物質を含まない着色電球が得られる。
【0055】3 消灯時の外観写り込みなどの不都合を
軽減する。
【0056】カラーフィルター膜が着色電球の消灯時に
微量金色光沢を示すので、消灯時に外観が写り込むのを
軽減する。その結果、消灯時の違和感が抑えられる。ま
た、外光の差し込みによる誤認識を減少させるので、交
通事故防止にもつながる。
【0057】4 透過率が高い。
【0058】5 電球の寿命末期まで退色、色劣化を防
止できる。
【0059】6 色度管理が簡単になる。
【0060】7 照明装置のクリアレンズ化に好適であ
る。
【0061】8 部品点数および工数が削減され、コス
ト低減を図ることができる。
【0062】なお、上記2、5ないし8項については、
請求項1と基本的に同様である。
【0063】請求項5の発明の着色電球は、ガラスバル
ブと;ガラスバルブの内部に封装されたフィラメント
と;ガラスバルブ内に封入された不活性ガスと;Fe、
MnおよびBiを成分として含み、ガラスバルブに支持
されたカラーフィルター膜と;を具備していて、点灯時
にフィラメントからの発光がカラーフィルター膜を透過
することによってアンバー色発光を生じることを特徴と
している。
【0064】本発明において、カラーフィルター膜およ
び発光色以外の構成が請求項1と同様であることを許容
する。
【0065】<カラーフィルター膜について>カラーフ
ィルター膜は、Fe、MnおよびBiを成分として含ん
でいて、ガラスバルブに支持されている。すなわち、カ
ラーフィルター膜は、無色透明のガラスバルブの外面、
内面または内外両面に形成することによって支持され
る。なお、カラーフィルター膜は、上記成分がガラスバ
ルブの表面におけるガラスの網目形成体となるガラスの
当該網目の中に捉えられた構成であると、ガラスバルブ
に対する付着強度が強固になる。
【0066】<本発明の作用について>本発明において
は、以下に列挙するように作用し、優れた効果を有す
る。
【0067】1 着色電球がアンバー色(橙色)発光を
行なう。
【0068】通電によりフィラメントが白熱すると、白
色光が放射され、のカラーフィルター膜を透過して外部
へ導出されるが、その際にアンバー色光を生じる。そし
て、このアンバー色光が下記の規格を満足するように構
成することが容易になる。
【0069】 JIS色度規格 : 0.429≧y≧0.398 : z≦0.007 SAE色度規格 : y≧0.39 : y≧0.79−0.67x : y≧x−0.12 2 環境負荷物質を含まない着色電球が得られる。
【0070】3 消灯時の外観写り込みなどの不都合を
軽減する。
【0071】4 透過率が高い。
【0072】5 電球の寿命末期まで退色、色劣化を防
止できる。
【0073】6 色度管理が簡単になる。
【0074】7 照明装置のクリアレンズ化に好適であ
る。
【0075】8 部品点数および工数が削減され、コス
ト低減を図ることができる。
【0076】なお、上記2ないし8項については、請求
項4と同様である。
【0077】請求項6の発明の着色電球は、請求項1な
いし5のいずれか一記載の着色電球において、第2のカ
ラーフィルターまたはカラーフィルター膜は、ガラスバ
ルブの外面および内面の少なくともいずれか一方に支持
されていることを特徴としている。
【0078】第2のカラーフィルターまたはカラーフィ
ルター膜をガラスバルブの外面に支持させる構成は、比
較的容積が小さいガラスバルブの場合に好適である。す
なわち、ガラスバルブの外面に支持させるので、第2の
カラーフィルターまたはカラーフィルター膜の形成をデ
ィップ法、スプレイ法などによってカラーフィルター膜
の塗布液を容易に塗布することができる。また、第2の
カラーフィルターまたはカラーフィルター膜をガラスバ
ルブの内面に支持させる構成は、比較的容積が大きいガ
ラスバルブの場合に好適である。すなわち、スプレイ法
によって塗布液を容易に塗布することができる。さら
に、内外両面に支持させる構成は、第2のカラーフィル
ターまたはカラーフィルター膜の膜厚を比較的大きくし
たい場合に好適である。
【0079】請求項7の発明の着色電球は、請求項1な
いし6のいずれか一記載の着色電球において、第2のカ
ラーフィルターまたはカラーフィルター膜は、ほぼ50
0℃程度以上の耐熱性を有していることを特徴としてい
る。
【0080】本発明の着色電球は、上記の構成を備えて
いるため、着色電球の通常の使用条件で十分な耐熱性を
発揮し、したがって寿命末期まで色劣化や第2のカラー
フィルターまたはカラーフィルター膜の剥がれや飛散に
よる灯具などの照明装置内汚染の不具合を生じない。
【0081】請求項8の発明の着色電球の製造方法は、
Au、Ag、Bi、SiおよびV、またはFe、Mnお
よびBiを成分として含む有機金属化合物、樹脂、なら
びに有機溶剤を主成分とする塗布液を調整する第1の工
程と;ガラスバルブの表面に塗布液を塗布する第2の工
程と;塗布液を塗布したガラスバルブを約550〜62
0℃の温度領域で焼成してカラーフィルター膜を得る第
3の工程と;を具備していることを特徴としている。
【0082】第1の工程において、調整する塗布液中、
Au、Ag、Bi、SiおよびVを成分とする有機金属
化合物は、赤色発光を生じさせる場合のカラーフィルタ
ー膜の成分となるAu、Ag、Bi、SiおよびVを供
給する。これに対して、Fe、MnおよびBiを成分と
する有機金属化合物は、アンバー色発光を生じさせる場
合のカラーフィルター膜の成分となるFe、Mnおよび
Biを供給する。また、樹脂は、たとえばロジンなどを
用いるが、焼成するまで有機金属化合物をガラスバルブ
に付着させるためのバインダーとして作用する。有機溶
剤は、分散媒である。
【0083】第2の工程において、塗布液をガラスバル
ブに塗布するには、ディップ法、スプレイ法、刷け塗り
法など既知の各種塗布法を用いることができる。第2の
工程におけるガラスバルブは、封止後および封止前のい
ずれであってもよい。
【0084】第3の工程において、焼成は、ガラスバル
ブを約550〜620℃の温度領域で適当時間、好適に
は5〜10分間行なう。なお、「約」とは、上記温度領
域の上下に10%の許容幅があることを意味する。この
工程により、残存していた有機溶剤および樹脂は燃焼
し、有機金属化合物は還元されるとともに、ガラスバル
ブのガラスの網目の中に捕らえられたAu、Ag、B
i、SiおよびVを成分として含むカラーフィルター膜
またはFe、MnおよびBiを成分として含むカラーフ
ィルター膜が形成される。このため、いずれのカラーフ
ィルター膜もガラスバルブに強固に支持される。
【0085】そうして、本発明の製造方法によって得ら
れたカラーフィルター膜は、高い透過率、良好で、か
つ、安定な赤色またはアンバー色の発光の色度および大
きな付着強度を有するとともに、ほぼ500℃以上の耐
熱性を示す。
【0086】請求項9の発明の照明装置は、照明装置本
体と;照明装置本体に配設された請求項1ないし7のい
ずれか一記載の着色電球と;を具備していることを特徴
としている。
【0087】本発明において、照明装置は、着色電球の
赤色またはアンバー色の発光を何らかの目的で利用する
あらゆる装置を含む広い概念である。たとえば、自動車
用の尾灯および制動灯、ターンシグナルランプ、各種計
器、遊戯機器、装飾製品、事務機器、照明器具、標識
灯、広告灯ならびに表示灯などを含む。なお、「照明装
置本体」とは、照明装置から着色電球を除いた残余の部
分を意味する。
【0088】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。
【0089】1 本発明の第1の実施形態について説明
する。
【0090】図1は、第1の実施形態の着色電球を示す
一部中央断面正面図である。
【0091】図2は、同じく一部断面正面図および要部
拡大断面図である。図2において、左側に着色電球の○
で囲んだ部分が右側に拡大して示されている。以下、他
の図においても同様である。
【0092】各図において、1はガラスバルブ、2はフ
ィラメント、3は第2のカラーフィルター、4は内部導
入線、5はガラスビード、6は外部導入線である。
【0093】<ガラスバルブ1および第1のカラーフィ
ルターについて>ガラスバルブ1および第1のカラーフ
ィルターは、着色成分としてTiOおよびFe
を適量添加してアンバー色に着色したアルカリ・アルカ
リ土類ケイ酸ガラスのT形ガラスバルブを用いて形成さ
れる。そして、その開放端をピンチシールすることによ
ってバルブ主部1aおよびウエッジベース部1bを形成
して備えている。上記から明らかなように、本実施形態
において、第1のカラーフィルターは、ガラスバルブ自
体により構成されている。
【0094】バルブ主部1aは、内部が空洞になってい
て、後述するフィラメント2を封装する空間を提供す
る。ウエッジベース部1bは、中央に排気管1b1、そ
の両側に一対のピンチシール部1b2が、それぞれ形成
されている。排気管部1b1は、内端がバルブ主部1a
に連通していて、排気管部1b1を通じてバルブ主部1
a内を排気し、キセノンを主体とする不活性ガスを所定
圧力で封入した後に外端が封止切られている。ピンチシ
ール部1b2は、扁平でガラスバルブ1の軸方向の中間
に軸に直角に延在する係止溝1b21が互いに反対側の
片面にピンチシールの際に型押しにより形成されてい
る。
【0095】<フィラメント2について>フィラメント
2は、タングステンコイルからなり、弓状に湾曲した状
態で一対の内部導入線4、4の先端部間に継線されてい
る。
【0096】<第2のカラーフィルター3について>第
2のカラーフィルター3は、図1において、中央線に沿
って右半分が断面で示されているが、赤茶色を呈してい
て、超微粒子状の酸化鉄からなる無機顔料がSi−O間
の共有結合体が形成する網目状の部分に捕らえられた構
造を有している。そして、ガラスバルブ1のバルブ主部
1aの外面に支持されている。
【0097】<内部導入線4について>内部導入線4
は、その一対がガラスバルブ1のウエッジベース部1b
におけるピンチシール部1b2の内部からバルブ主部1
a内に延在し、前述のように先端間にフィラメント2の
両端を継線している。そして、内部導入線4の基端は、
ウエッジベース部1b内において図示しないジュメット
ワイヤに接続している。なお、ジュメットワイヤは、ウ
エッジベース部1b内に封着されている。
【0098】<ガラスビード5について>ガラスビード
5は、一対の内部導入線4、4の中間部において溶着し
て、一対の内部導入線4、4を絶縁しながら機械的に固
定している。
【0099】<外部導入線6について>外部導入線6
は、ガラスバルブ1のウエッジベース部1bにおけるピ
ンチシール部1b2から外部へ導出され、かつ、ウエッ
ジベース部1bのピンチシール部1b2の外側面に沿っ
て折り返されている。なお、外部導入線6の基端は、ウ
エッジベース部1b内におけるピンチシール部1b2の
内部でジュメットワイヤに接続している。したがって、
外部導入線6、ジュメットワイヤ、内部導入線4を経由
してフィラメント2に対する通電が行われる。
【0100】次に、本実施形態における第2のカラーフ
ィルターの製造工程を説明する。
【0101】図3は、第1の実施形態における第2のカ
ラーフィルターの製造工程を説明する工程図である。図
において、(a)は第2のカラーフィルターを形成する
前の電球、(b)は塗布液塗布工程、(c)は焼成工
程、(d)は第1および第2のカラーフィルターを支持
した着色電球の完成品、をそれぞれ示す。
【0102】(a)の電球は、ガラスバルブ1からなる
第1のカラーフィルターのみを備えているが、電球とし
て点灯できる状態になっている。
【0103】(b)工程に用いられる塗布液は、超微粒
子状の酸化鉄からなる赤茶色の無機顔料を5〜50質量
%、シリコーン樹脂および有機溶剤を主成分として含ん
でいる。そして、この塗布液は、被塗布物を塗布液槽1
1に浸漬して塗布するディップ法またはスプレイヤー1
2を用いて塗布液を噴霧して塗布するスプレイ法のいず
れかによりガラスバルブ1の外表面に塗布される。
【0104】(c)工程において、塗布液を塗布された
電球は、その複数を冶具13に装着して焼成炉14に入
れて約250〜500℃の温度にて焼成される。
【0105】(d)に示す完成品は、膜厚0.5〜3μ
mの第2のカラーフィルター3がガラスバルブ1の外面
に支持されている。
【0106】以下、図4ないし図11を参照して本発明
の着色電球の他の実施形態について説明する。各図にお
いて、図1および図2と同一部分については同一符号を
付して説明は省略する。
【0107】2 本発明の第2の実施形態について説明
する。
【0108】図4は、第2の実施形態における製造途中
のT形バルブを示す一部断面正面図である。
【0109】T形バルブ7は、第1の実施形態と同様、
アンバー色に着色したアルカリ・アルカリ土類ケイ酸ガ
ラスで形成されているが、ガラスバルブに成形される前
に、予め第2のカラーフィルター3をその外面に支持し
ている点で第1の実施形態と異なる。すなわち、第2の
カラーフィルター3は、封止前のT形バルブ7のときに
形成される。
【0110】3 本発明の第3の実施形態について説明
する。
【0111】図5は、第3の実施形態を示す一部断面正
面図および要部拡大断面図である。
【0112】本実施形態は、外観上図2と類似している
が、ガラスバルブ1が無色透明ガラスからなるととも
に、第1のカラーフィルター8がガラスバルブ1の外面
に支持され、さらにその上に第2のカラーフィルター3
が支持されている点で異なる。
【0113】4 本発明の第4の実施形態について説明
する。
【0114】本実施形態は、図面上図1および2と同一
であるが、第2のカラーフィルターがカラーフィルター
膜3である。このカラーフィルター膜3は、Au、A
g、Bi、SiおよびVを成分として含み、ガラスバル
ブのSi−Oの共有結合による網目状の部分に捕らえら
れることによって、ガラスバルブ1のバルブ主部1aの
外面に強固に支持された構造を有している。
【0115】そうして、フィラメント2からの白色発光
がカラーフィルター膜3を透過して、赤色発光を生じ
る。
【0116】5 本発明の第5の実施形態について説明
する。
【0117】本実施形態は、図面上図4と同一である
が、カラーフィルター膜3が第4の実施形態と同一であ
る。
【0118】6 本発明の第6の実施形態について説明
する。
【0119】図6は、第6の実施形態を示す一部断面正
面図である。
【0120】本実施形態は、ガラスバルブ1がP形であ
り、BA15s形の口金6を備えている点で異なる。
【0121】7 本発明の第7の実施形態について説明
する。
【0122】図7は、第7の実施形態における製造途中
のP形バルブを示す一部断面正面図である。
【0123】P形バルブ7は、ガラスバルブ1に成形お
よび封止する前に、予めカラーフィルター膜3をその外
面に支持させてある点で図6に示す第6の実施形態と異
なる。
【0124】8 本発明の第8の実施形態について説明
する。
【0125】図8は、第8の実施形態を示す一部断面正
面図および要部拡大断面図である。
【0126】本実施形態は、カラーフィルター膜3がガ
ラスバルブ1の内面に支持されている点で、図6に示す
第6の実施形態と異なる。
【0127】9 本発明の第9の実施形態について説明
する。
【0128】図9は、第9の実施形態を示す一部断面正
面図である。
【0129】本実施形態は、カラーフィルター膜3がガ
ラスバルブ1の内面に支持されている点で、図6に示す
第6の実施形態と異なる。
【0130】10 本発明の第10の実施形態について
説明する。
【0131】図10は、第10の実施形態における製造
途中のT形バルブを示す一部断面正面図である。
【0132】本実施形態は、カラーフィルター膜3がガ
ラスバルブ1の内面に支持されている点で、図4に示す
第2の実施形態と異なる。
【0133】11 本発明の第11の実施形態について
説明する。
【0134】図11は、第11の実施形態における製造
途中のP形バルブを示す一部断面正面図である。
【0135】本実施形態は、カラーフィルター膜3がガ
ラスバルブ1の内面に支持されている点で、図7に示す
第7の実施形態と異なる。
【0136】12 本発明の第12の実施形態について
説明する。
【0137】本実施形態は、図面上図2と同一である
が、ガラスバルブ1が無色透明であるとともに、カラー
フィルター膜3´の組成が異なるアンバー色発光の着色
電球である。
【0138】カラーフィルター膜3´は、Fe、Mnお
よびBiを成分として含み、ガラスバルブのガラスの網
目形成体である酸化ケイ素の網目状の部分に上記成分が
捕らえられることによって、ガラスバルブ1のバルブ主
部1aの外面に強固に支持された構造を有している。
【0139】図12は、本発明の照明装置の一実施形態
としてのリアコンビネーションライトを備えた自動車の
後部を示す要部斜視図である。
【0140】図において、21は自動車、22はリアコ
ンビネーションライトである。
【0141】自動車21は、そのボディの後部の左右両
側にそれぞれリアコンビネーションライト22を配設し
ている。
【0142】リアコンビネーションライト22は、クリ
アの灯具レンズを備えていて、その内部に尾灯22a、
制動灯22bおよびターンシグナルランプ22cを配設
している。そして、尾灯22aおよび制動灯22bに
は、図1および図6に示す赤色発光の着色電球が用いら
れている。また、ターンシグナルランプ22cには、第
12の実施形態の着色電球が用いられている。
【0143】次に、本発明の着色電球の一実施形態につ
いて説明する。
【0144】本実施形態は、図3に示す工程図と同様な
工程であるが、第1の工程において調整される塗布液、
第3の工程における焼成温度および完成する着色電球の
カラーフィルター膜の構成が以下のように異なる。
【0145】すなわち、(b)の第2の工程に用いられ
る塗布液は、予め第1の工程において調整されたもので
あり、Au、Ag、Bi、SiおよびVを成分として含
む有機金属化合物、ロジンおよび有機溶剤を主成分とし
て含んでいる。そして、この塗布液は、被塗布物を塗布
液槽11に浸漬して塗布するディップ法またはスプレイ
ヤー12を用いて塗布液を噴霧して塗布するスプレイ法
のいずれかによりガラスバルブ1の外表面に塗布され
る。
【0146】また、(c)の第3の工程において、塗布
液を塗布された電球は、その複数を冶具13に装着して
焼成炉14に入れて約550〜620℃の温度領域で5
〜10分間焼成される。
【0147】(d)に示す完成品は、カラーフィルター
膜3がガラスバルブ1の外面に強固に支持されている。
【0148】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、ガラスバルブ
と、フィラメントと、不活性ガスと、ガラスバルブ自体
により構成されるか、またはガラスバルブに支持された
アンバー色ないし黄色系の第1のカラーフィルターと、
ガラスバルブに支持された赤茶色系の第2のカラーフィ
ルターとを具備していて、点灯時にフィラメントからの
発光が第1および第2のカラーフィルターを透過するこ
とによって赤色発光を生じることにより、以下の効果を
有する着色電球を提供することができる。
【0149】1 着色電球が色度および明るさの良好な
赤色発光を行なう。
【0150】2 環境負荷物質を含まない着色電球が得
られる。
【0151】3 寿命末期まで色劣化が少ない。
【0152】4 色度管理が簡単になる。
【0153】5 照明装置のクリアレンズ化に好適であ
る。
【0154】6 部品点数および工数が削減され、コス
ト低減を図ることができる。
【0155】請求項2の発明によれば、加えて第2のカ
ラーフィルターの膜厚が0.5〜3μmであることによ
り、赤色の色度を規格内に収めやすくなるとともに、透
過率が高い着色電球を提供することができる。
【0156】請求項3の発明によれば、加えて第2のカ
ラーフィルターが酸化鉄および網目状のSi−O間共有
結合体を含んで構成されていることにより、第2のカラ
ーフィルターの透過率が高くて、従来のカドミニウムを
添加して赤色に着色したガラスなどに比べて透明感があ
るとともに、付着力が強くて耐久性に優れた着色電球を
提供することができる。
【0157】請求項4の発明によれば、ガラスバルブ
と、フィラメントと、不活性ガスと、Au、Ag、B
i、SiおよびVを成分として含み、ガラスバルブに支
持されたカラーフィルター膜と、を具備していて、点灯
時にフィラメントからの発光がカラーフィルター膜を透
過することによって赤色発光を生じることにより、以下
の効果を有する着色電球を提供することができる。
【0158】1 着色電球が赤色発光を行なう。
【0159】2 環境負荷物質を含まない着色電球が得
られる。
【0160】3 消灯時の外観写り込みなどの不都合を
軽減する。
【0161】4 透過率が高い。
【0162】5 電球の寿命末期まで退色、色劣化を防
止できる。
【0163】6 色度管理が簡単になる。
【0164】7 照明装置のクリアレンズ化に好適であ
る。
【0165】8 部品点数および工数が削減され、コス
ト低減を図ることができる。
【0166】請求項5の発明によれば、ガラスバルブ
と、フィラメントと、不活性ガスと、Fe、Mnおよび
Biを成分として含み、ガラスバルブに支持されたカラ
ーフィルター膜と、を具備していて、点灯時にフィラメ
ントからの発光がカラーフィルター膜を透過することに
よってアンバー色発光を生じることにより、色度および
明るさの良好なアンバー色(橙色)発光を行なう他、請
求項4における2ないし8と同じ効果を奏する着色電球
を提供することができる。
【0167】請求項6の発明によれば、加えて第2のカ
ラーフィルターまたはカラーフィルターがガラスバルブ
の外面および内面の少なくともいずれか一方に支持され
ている着色電球を提供することができる。
【0168】請求項7の発明によれば、加えて第2のカ
ラーフィルターがほぼ500℃程度以上の耐熱性を有し
ていることにより、通常の使用条件で十分な耐熱性を発
揮し、したがって寿命末期まで色劣化や第2のカラーフ
ィルターまたはカラーフィルター膜の剥がれや飛散など
の不具合を生じない着色電球を提供することができる。
【0169】請求項8の発明によれば、Au、Ag、B
i、SiおよびV、またはFe、MnおよびBiを成分
として含む有機金属化合物、樹脂ならびに有機溶剤を主
成分とする塗布液を調整する第1の工程と、塗布液をガ
ラスバルブに塗布する第2の工程と、塗布液を塗布した
ガラスバルブを約550〜620℃で焼成してカラーフ
ィルター膜を得る第3の工程と、を具備していることに
より、請求項4のカラーフィルター膜が容易に得られる
着色電球の製造方法を提供することができる。
【0170】請求項9の発明によれば、請求項1ないし
7の効果を有する照明装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の着色電球の第1の実施形態を示す一部
中央断面正面図
【図2】同じく一部断面正面図および要部拡大断面図
【図3】第1の実施形態における第2のカラーフィルタ
ーの製造工程を説明する工程図
【図4】第2の実施形態における製造途中のT形バルブ
を示す一部断面正面図
【図5】第3の実施形態を示す一部断面正面図および要
部拡大断面図
【図6】第6の実施形態を示す一部断面正面図
【図7】第7の実施形態における製造途中のP形バルブ
を示す一部断面正面図
【図8】第8の実施形態を示す一部断面正面図および要
部拡大断面図
【図9】第9の実施形態を示す一部断面正面図
【図10】第10の実施形態における製造途中のT形バ
ルブを示す一部断面正面図
【図11】第11の実施形態における製造途中のP形バ
ルブを示す一部断面正面図
【図12】本発明の照明装置の一実施形態としてのリア
コンビネーションライトを備えた自動車の後部を示す要
部斜視図
【符号の説明】
1…ガラスバルブ 1a…バルブ主部 1b…ウエッジベース部 1b1…排気管部 1b2…ピンチシール部 1b21…係止溝 2…フィラメント 3…第2のカラーフィルター 4…内部導入線 5…ガラスビード 6…外部導入線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // F21Y 101:00

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガラスバルブと;ガラスバルブの内部に封
    装されたフィラメントと;ガラスバルブ内に封入された
    不活性ガスと;ガラスバルブ自体により構成されるか、
    またはガラスバルブに支持されたアンバー色ないし黄色
    系の第1のカラーフィルターと;ガラスバルブに支持さ
    れた赤茶色系の第2のカラーフィルターと;を具備して
    いて、点灯時にフィラメントからの発光が第1および第
    2のカラーフィルターを透過することによって赤色発光
    を生じることを特徴とする着色電球。
  2. 【請求項2】第2のカラーフィルターは、その膜厚が
    0.5〜3μmであることを特徴とする請求項1記載の
    着色電球。
  3. 【請求項3】第2のカラーフィルターは、酸化鉄および
    網目状のSi−O間共有結合体を含んで構成されている
    ことを特徴とする請求項1または2記載の着色電球。
  4. 【請求項4】ガラスバルブと;ガラスバルブの内部に封
    装されたフィラメントと;ガラスバルブ内に封入された
    不活性ガスと;Au、Ag、Bi、SiおよびVを成分
    として含み、ガラスバルブに支持されたカラーフィルタ
    ー膜と;を具備していて、点灯時にフィラメントからの
    発光がカラーフィルター膜を透過することによって赤色
    発光を生じることを特徴とする着色電球。
  5. 【請求項5】ガラスバルブと;ガラスバルブの内部に封
    装されたフィラメントと;ガラスバルブ内に封入された
    不活性ガスと;Fe、MnおよびBiを成分として含
    み、ガラスバルブに支持されたカラーフィルター膜と;
    を具備していて、点灯時にフィラメントからの発光がカ
    ラーフィルター膜を透過することによってアンバー色発
    光を生じることを特徴とする着色電球。
  6. 【請求項6】第2のカラーフィルターまたはカラーフィ
    ルター膜は、ガラスバルブの外面および内面の少なくと
    もいずれか一方に支持されていることを特徴とする請求
    項1ないし5のいずれか一記載の着色電球。
  7. 【請求項7】第2のカラーフィルターまたはカラーフィ
    ルター膜は、ほぼ500℃程度以上の耐熱性を有してい
    ることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一記載
    の着色電球。
  8. 【請求項8】Au、Ag、Bi、SiおよびV、または
    Fe、MnおよびBiを成分として含む有機金属化合
    物、樹脂、ならびに有機溶剤を主成分とする塗布液を調
    整する第1の工程と;ガラスバルブの表面に塗布液を塗
    布する第2の工程と;塗布液を塗布したガラスバルブを
    約550〜620℃の温度領域で焼成してカラーフィル
    ター膜を得る第3の工程と;を具備していることを特徴
    とする着色電球の製造方法。
  9. 【請求項9】照明装置本体と;照明装置本体に配設され
    た請求項1ないし7のいずれか一記載の着色電球と;を
    具備していることを特徴とする照明装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006049099A (ja) * 2004-08-04 2006-02-16 Tatsuya Ota 干渉膜を有するハロゲン電球又は高輝度放電ランプ
WO2008110988A2 (en) * 2007-03-15 2008-09-18 Philips Intellectual Property & Standards Gmbh Electric lamp comprising light-absorbing layer

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