JP2002056821A - 小形白熱電球および照明装置 - Google Patents

小形白熱電球および照明装置

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JP2002056821A
JP2002056821A JP2000245538A JP2000245538A JP2002056821A JP 2002056821 A JP2002056821 A JP 2002056821A JP 2000245538 A JP2000245538 A JP 2000245538A JP 2000245538 A JP2000245538 A JP 2000245538A JP 2002056821 A JP2002056821 A JP 2002056821A
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Japan
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color filter
filter film
glass bulb
incandescent lamp
small incandescent
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JP2000245538A
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English (en)
Inventor
Shunzo Nakamori
俊三 中森
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Toshiba Lighting and Technology Corp
Original Assignee
Harison Toshiba Lighting Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】カラーフィルター膜を改良することにより、耐
熱性が向上するとともに、色温度を従来技術より高め、
しかも照明装置の反射鏡などへの青色の不都合な写りこ
みを軽減した小形白熱電球およびこれを用いた照明装置
を提供する。 【解決手段】小形白熱電球は、ガラスバルブ1の内部に
フィラメント2を封装するとともに不活性ガスを封入
し、ガラスバルブの表面に、コバルト、アルミニウムの
複合酸化物からなる無機系顔料およびSi−O間の共有
結合体を含んでいて、ガラスバルブの表面に被着された
透明質で淡青色のカラーフィルター膜3をガラスバルブ
1の表面に被着して具備している。カラーフィルター膜
3は、点灯時の色温度を2950超〜4000K程度ま
で高くすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラーフィルター
膜を備えた小形白熱電球およびこれを用いた照明装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】実開平7−19943号公報には、メタ
ルハライドバルブ、ハロゲンバルブなど色温度の高いヘ
ッドランプに隣接して設けられたクリアランス用の車両
用灯具のバルブの表面に色温度が2850〜2950K
の範囲内となるブルーのコーティング膜を形成して、コ
ーティング膜を透過した光の色温度をヘッドランプの色
温度に近付けるようにすることによって、視認性が向上
する旨記載されている。 (従来技術1)一方、白熱電球の発光の色温度を高める
その他の手段として、(1)入力電力を増加することに
より、フィラメントの発光そのものの色温度を高くす
る、(2)ガラスバルブに着色ガラスを用いる、(3)
シリコーン樹脂製のカラーフィルターキャップをガラス
バルブに装着する、ことも知られている。
【0003】図4は、カラーフィルターキャップを装着
した小形白熱電球を示す一部切欠正面図である。
【0004】図において、101はガラスバルブ、10
2はフィラメント、103はカラーフィルターキャッ
プ、104は内部導入線、105はガラスビード、10
6は外部導入線である。
【0005】カラーフィルターキャップ103は、淡青
色に着色したシリコーン樹脂を成形して形成され、その
弾力性を利用してガラスバルブ101に装着されてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来技
術1においては、コーティング膜を形成することによ
り、色温度を高めることで、コーティング膜を形成して
いないバルブに比較すれば、確かにヘッドランプの色温
度に近付けることができたといえる。しかし、従来技術
とヘッドランプの間にはなお大きな色温度差が存在す
る。すなわち、ハロゲン電球からなるヘッドランプの色
温度は、3100Kであり、またメタルハライドランプ
からなる場合の色温度は、4000Kを超える。このた
め、従来技術においては、十分な視認性の向上が得られ
ない。
【0007】さらに、従来技術1においては、コーティ
ング膜の色温度を2950K以上に高くしようとする
と、非点灯時にレンズ越しに見えるコーティング膜のブ
ルー色が目立ってしまう旨記載されている。
【0008】上記の問題は、従来一般に用いられている
白熱電球のカラーフィルター膜の透明度が低いことに起
因している。このため、反射鏡にコーティング膜の青色
が映りこみやすくなる。さらに加えて、従来のカラーフ
ィルター膜は、点灯時の色変化、色抜け、剥がれなどの
劣化が顕著で、耐熱性に問題があったため、色温度を高
くすることができない。また、後者の問題は、カラーフ
ィルター膜の構成物質の蒸発などによる灯具などの照明
装置の内部汚染にも発展することがある。
【0009】一方、白熱電球の発光の色温度を高めるそ
の他の手段には、それぞれ以下の問題がある。すなわ
ち、(1)の手段は、白熱電球の寿命が短くなってしま
う。(2)の手段は、ガラスの使用量が少ないため、ガ
ラスの生産が困難であるとともに、高価になってしま
う。(3)の手段は、使用中にカラーフィルターキャッ
プが脱落する危険性がある。
【0010】本発明は、カラーフィルター膜を改良する
ことにより、耐熱性が向上するとともに、色温度を従来
技術より高め、しかも照明装置の反射鏡などへの青色の
不都合な写りこみを軽減した小形白熱電球およびこれを
用いた照明装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を達成するための手段】請求項1の発明の小形白
熱電球は、ガラスバルブと;ガラスバルブの内部に封装
されたフィラメントと;ガラスバルブ内に封入された不
活性ガスと;コバルト、アルミニウムの複合酸化物から
なる無機系顔料およびSi−O間の共有結合体を含んで
いて、ガラスバルブの表面に被着された透明質で淡青色
のカラーフィルター膜と;を具備していることを特徴と
している。
【0012】本発明および以下の各発明において、特に
指定しない限り用語の定義および技術的意味は次によ
る。
【0013】<小形白熱電球について>本発明におい
て、「小形白熱電球」とは、ガラスバルブの外径が35
mm以下で、かつ定格消費電力が40W以下の白熱電球
をいう。この種の白熱電球は、ヘッドランプを除いて主
として車両用のランプとして多用されている。しかし、
本発明の小形白熱電球は、その優れた光学特性のために
車両用に限定されるものではなく、商業照明、装飾照明
および一般照明など幅広い用途に適合するものである。
【0014】<ガラスバルブについて>ガラスバルブ
は、T形バルブ、P形バルブなど所望の形状を採用する
ことができ、したがって特定の形状に制限されない。ま
た、使用するガラスは、軟質ガラス、半硬質ガラスおよ
び硬質ガラスのいずれでもよいが、車両用のランプとし
ての小形白熱電球には軟質ガラスが多く用いられてい
る。
【0015】また、ガラスバルブを封止するには、ピン
チシール、ビードシール、フレアシールなどの既知の封
止構造を採用することができる。
【0016】<フィラメントについて>フィラメント
は、一般的にタングステン線の1重コイルまたは2重コ
イルからなり、ガラスバルブ内において一対の内部導入
線間に継線されて支持され、通電により白熱して発光す
るが、印加電圧、定格消費電力、発光の色温度などに応
じて適宜に設計することができる。また、フィラメント
形状は、たとえばC−6形、C−8形など所望の形状に
することができる。
【0017】また、フィラメントのサグや振動を防止す
るために、所望によりアンカーワイヤを用いてフィラメ
ントの中間部を吊持することができる。
【0018】<不活性ガスについて>不活性ガスは、フ
ィラメントの蒸発を抑制するために封入され、キセノ
ン、クリプトン、アルゴンなどを一種または複数種を混
合してガラスバルブ内に封入される。
【0019】<カラーフィルター膜について>カラーフ
ィルター膜は、ガラスバルブの表面に被着されている。
なお、「ガラスバルブの表面」とは、ガラスバルブの外
面、内面または内外両面のいずれであってもよい。ま
た、カラーフィルター膜は、コバルト、アルミニウムの
複合酸化物からなる無機系顔料およびSi−O間の共有
結合体を含んでいる。すなわち、Si−O間の共有結合
体が網目状になってガラスバルブの表面に強固に結着
し、コバルト、アルミニウムの複合酸化物CoAl
がSi−O間の共有結合体が形成する網目状の部分に
捕らえられて安定で、耐熱性の高い構造になる。また、
顔料のコバルト、アルミニウムの複合酸化物CoAl
が粒径50〜80m/gのように細かい超微粒子
状であることにより、一層透明質で淡青色のカラーフィ
ルター膜が得られる。
【0020】次に、カラーフィルター膜をガラスバルブ
の表面に被着させるには、たとえば粒径50〜80m
/g以下の超微粒子状のコバルト、アルミニウムの複合
酸化物CoAlおよびシリコーン樹脂を溶剤中に
分散させた塗布液を調整して、これをガラスバルブの表
面に塗布、焼成する。また、塗布液をガラスバルブに塗
布するには、スプレー、刷毛塗り、ディップなどの種々
の塗布手段を用いることができる。
【0021】<その他の構成について> 1 ランプソケットに装着して小形白熱電球を支持する
とともに受電するために、たとえばBA形、E形および
G形などの口金を備えることができる。しかし、いわゆ
るベースレス(無口金)構造であってもよい。
【0022】2 一対の内部導入線をガラスビードを用
いて絶縁しながら一体に支持することにより、フィラメ
ントの耐振性を向上させることができる。
【0023】<本発明の作用について> 1 本発明においては、ガラスバルブの表面に被着され
たカラーフィルター膜が高度の透明質となり、70%以
上の透過率を得ることができる。このため、照明装置た
とえば車両用の灯具の反射鏡への青色の写りこみが著し
く少なくなる。
【0024】2 また、本発明によれば、上記にもかか
わらず小形白熱電球の点灯時の色温度を2950超〜4
000K程度までに高めることができる。このため、ハ
ロゲン電球のヘッドランプと同一の色温度にすることが
できる。また、ヘッドランプがメタルハライドランプで
あったとしても、その色温度に接近させることができ
る。したがって、本発明の小形白熱電球をたとえば自動
車のポジションランプに使用することにより、ヘッドラ
ンプとの色温度差がなくなるか、極めて少なくなるの
で、外観デザイン上の見栄えが著しく改善される。しか
し、本発明においては、要すれば小形白熱電球の点灯時
の色温度を従来技術1のように2850〜2950Kの
範囲になるように製作することもできる。この場合であ
っても、優れた透明質であるために、一層高い透過率を
有する小形白熱電球を得ることができる。
【0025】3 さらに、本発明のカラーフィルター膜
は高い耐熱性が得られる。したがって、カラーフィルタ
ー膜の構成物質の蒸発などによる灯具などの照明装置に
おける汚染の問題に発展するおそれがない。そのため、
点灯中の温度が高くなる車両用の各種灯具たとえばナン
バー照明灯、室内灯、ドアステップランプなどとしても
使用することができる。しかし、本発明の小形白熱電球
は、車両用灯具に限定されるものではなく、あらゆる用
途に適合するものである。
【0026】4 さらにまた、カラーフィルター膜の形
成および色温度したがって色度の管理が容易である。す
なわち、カラーフィルター膜の色度は、コバルト、アル
ミニウムの複合酸化物CoAlの濃度およびまた
は膜厚を変更するだけで容易に管理することができる。
【0027】5 さらにまた、カラーフィルター膜は、
小形白熱電球の寿命末期まで性能が殆ど低下することが
ない。
【0028】請求項2の発明の小形白熱電球は、ガラス
バルブと;ガラスバルブの内部に封装されたフィラメン
トと;ガラスバルブ内に封入された不活性ガスと;ガラ
スバルブの表面に被着され、点灯時の色温度が2950
Kを超える透明質で淡青色のカラーフィルター膜と;を
具備していることを特徴としている。
【0029】本発明は、上記のように淡青色のカラーフ
ィルター膜が透明質で点灯時の色温度が2950Kを超
えるように構成されている。たとえば、小形白熱電球の
点灯時の色温度を2950超〜4000K程度までにす
ることができる。このため、ハロゲン電球のヘッドラン
プと同一の色温度にすることができる。また、ヘッドラ
ンプがメタルハライドランプであったとしても、その色
温度に接近させることができる。したがって、本発明の
小形白熱電球をたとえば車両用のポジションランプに使
用することにより、ヘッドランプとの色温度差がなくな
るか、極めて少なくなるので、外観デザイン上の見栄え
が著しく改善される。
【0030】また、淡青色のカラーフィルター膜は、透
明質であるから、70%以上の透過率を得ることができ
る。このため、照明装置たとえば灯具の反射鏡などへの
淡青色の写りこみが、上記のような高い色温度であって
も、著しく少なくなる。
【0031】本発明において、カラーフィルター膜は、
上記の構成を備えていれば、その余の構成は問わない
が、たとえば請求項1に規定するようなコバルト、アル
ミニウムの複合酸化物からなる無機系顔料およびSi−
O間の共有結合体を含んでいる構成を採用することがで
きる。
【0032】請求項3の発明の小形白熱電球は、請求項
1または2記載の小形白熱電球において、カラーフィル
ター膜は、膜厚が0.5〜3μmであることを特徴とし
ている。
【0033】本発明は、カラーフィルター膜の好適な膜
厚を規定している。
【0034】すなわち、カラーフィルター膜の膜厚が
0.5μm未満であると、点灯時の色温度を高くしにく
い。また、膜厚が3μmを超えると、カラーフィルター
膜が厚くなり、割れやひび割れなどの不具合が発生しや
すくなる。
【0035】そうして、カラーフィルター膜の膜厚が
0.5〜3μmであると、所望の色温度にするととも
に、カラーフィルター膜に上記のような不具合が発生し
にくく、しかも良好な光学特性を発揮する。
【0036】請求項4の発明の小形白熱電球は、請求項
1ないし3のいずれか一記載の小形白熱電球において、
カラーフィルター膜は、透過率が70%以上であること
を特徴としている。
【0037】本発明は、カラーフィルター膜の好適な透
過率を規定している。
【0038】すなわち、カラーフィルター膜の透過率が
70%未満であると、30%以上の光がカラーフィルタ
ー膜で吸収されるなどによって遮断され、全光束が30
%以上減少することになる。したがって、全光束を所定
値に維持するためには、寿命を犠牲にする必要があり、
商品としてランプ特性が不利になる。これに対して、本
発明においては、透過率が高いので、寿命特性への影響
が少なくて済む。
【0039】また、透過率が70%未満であると、照明
装置の反射鏡などへの青色の写りこみが多くなる。これ
に対して、本発明においては、透過率が高いので、反射
鏡などへの青色の写りこみが少ない。
【0040】請求項5の発明の小形白熱電球は、請求項
1ないし4のいずれか一記載の小形白熱電球において、
カラーフィルター膜は、500℃以上の耐熱性を有して
いることを特徴としている。
【0041】本発明は、カラーフィルター膜の好適な耐
熱温度を規定している。
【0042】すなわち、カラーフィルター膜の耐熱温度
が500℃以上であることにより、点灯中管壁温度が5
00℃以下の小形白熱電球に適用することができる。た
とえば、車両用のポジションランプにあっては、点灯時
の管壁温度が180℃程度になる。しかも、寿命中にフ
ィラメントのタングステンが蒸発してガラスバルブの内
面に蒸着して黒化するため、さらに温度が上昇する。こ
れに対して、本発明の小形白熱電球は、このような高温
に十分耐えることができる。なお、耐熱温度は、管壁温
度によるものとする。
【0043】そうして、本発明によれば、耐熱温度が高
いので、少なくともたとえば車両用の種々の灯具に幅広
く用いることができる。
【0044】請求項6の発明の照明装置は、照明装置本
体と;照明装置本体に配設された請求項1ないし5のい
ずれか一記載の小形白熱電球と;を具備していることを
特徴としている。
【0045】本発明において、照明装置は、小形白熱電
球の発光を何らかの目的で利用するあらゆる装置を含む
広い概念であり、たとえば車両用灯具、照明器具、標識
灯、広告灯および表示灯などを含む。なお、「照明装置
本体」とは、照明装置から小形白熱電球を除いた残余の
部分を意味する。
【0046】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0047】図1は、本発明の小形白熱電球の一実施形
態を示す一部切欠正面図および要部拡大断面図である。
【0048】図において、1はガラスバルブ、2はフィ
ラメント、3はカラーフィルター膜、4は内部導入線、
5はガラスビード、6は外部導入線である。
【0049】<ガラスバルブ1について>ガラスバルブ
1は、T形ガラスバルブからなり、その開放端をピンチ
シールすることによってバルブ主部1aおよびウエッジ
ベース部1bを形成して備えている。バルブ主部1a
は、内部が空洞になっていて後述するフィラメント2を
封装する空間を提供する。ウエッジベース部1bは、中
央に排気管1b1、その両側に一対のピンチシール部1
b2が、それぞれ形成されている。排気管部1b1は、
内端がバルブ主部1aに連通していて、排気管部1b1
を通じてバルブ主部1a内を排気し、キセノンを主体と
する不活性ガスを所定圧力で封入した後に外端が封止切
られている。ピンチシール部1b2は、扁平でガラスバ
ルブ1の軸方向の中間に軸に直角な係止溝1b21が互
いに反対側の片面にピンチシールの際に型押しにより形
成されている。
【0050】<フィラメント2について>フィラメント
2は、タングステンコイルからなり、弓状に湾曲した状
態で一対の内部導入線4、4の先端部間に継線されてい
る。
【0051】<カラーフィルター膜3について>カラー
フィルター膜3は、ガラスバルブ1のバルブ主部1aの
外側面に被着している。そして、コバルト、アルミニウ
ムの複合酸化物CoAlがSi−O間の共有結合
体が形成する網目状の部分に捕らえられることによっ
て、安定で、しかも耐熱性が高く、また、顔料のコバル
ト、アルミニウムの複合酸化物CoAlが粒径5
0〜80m/gのように細かい超微粒子状であること
により、透過率70%以上の透明質で淡青色を呈してい
る。
【0052】<内部導入線4について>内部導入線4
は、その一対がガラスバルブ1のウエッジベース部1b
におけるピンチシール部1b2の内部からバルブ主部1
a内に延在し、前述のように先端間にフィラメント2の
両端を継線している。そして、内部導入線4の基端は、
ウエッジベース部1b内において図示しないジュメット
ワイヤに接続している。なお、ジュメットワイヤは、ウ
エッジベース部1b内に封着されている。
【0053】<ガラスビード5について>ガラスビード
5は、一対の内部導入線4、4の中間部において溶着し
て、一対の内部導入線4、4を絶縁しながら機械的に固
定している。
【0054】<外部導入線6について>外部導入線6
は、ガラスバルブ1のウエッジベース部1bにおけるピ
ンチシール部1b2から外部へ導出され、かつウエッジ
ベース部1bのピンチシール部1b2の外側面に沿って
折り返されている。なお、外部導入線6の基端は、ウエ
ッジベース部1b内におけるピンチシール部1b2の内
部でジュメットワイヤに接続している。したがって、外
部導入線6、ジュメットワイヤ、内部導入線4を経由し
てフィラメント2に対する通電が行われる。
【0055】図2は、本発明の小形白熱電球のカラーフ
ィルター膜の製造工程を説明する工程図である。
【0056】図において、(a)はカラーフィルター膜
を形成する前の小形白熱電球、(b)は塗布液塗布工
程、(c)は焼成工程、(d)はカラーフィルター膜を
被着した小形白熱電球の完成品、をそれぞれ示す。
【0057】(a)の小形白熱電球は、カラーフィルタ
ー膜を備えていないが、電球として点灯できる状態にな
っている。
【0058】(b)工程に用いられる塗布液は、コバル
ト、アルミニウムの複合酸化物CoAlで粒径が
50〜80m/gの超微粒子からなる無機系の顔料を
5〜15重量%、シリコーン樹脂および有機溶剤を含ん
でいる。そして、この塗布液は、塗布液槽11に浸漬し
て塗布するディップ法またはスプレイヤー12を用いて
塗布液を噴霧して塗布するスプレイ法のいずれかにより
ガラスバルブ1の外表面に塗布される。
【0059】(c)工程において、塗布液を塗布された
小形白熱電球は、その複数を冶具13に装着して焼成炉
14に入れて約250〜500℃の温度にて焼成され
る。
【0060】(d)に示す完成品は、膜厚0.5〜3μ
mのカラーフィルター膜が外表面に被着している。
【0061】図3は、本発明の照明装置の一実施形態と
してのポジションライトを備えた自動車の要部を示す一
部切欠斜視図である。
【0062】図において、21は自動車、22はヘッド
ライト、23はポジションライトである。
【0063】自動車21は、そのボディの前面の両側に
それぞれヘッドライト22およびポジションライト23
を配設している。
【0064】ヘッドライト22は、灯具22aおよびハ
ロゲン電球22bを備えて構成されている。
【0065】ポジションライト23は、ボディの前面の
両側端に配設されていて、灯具23aおよび小形白熱電
球23bを備えて構成されている。そして、小形白熱電
球23bには、図1に示すものが用いられている。
【0066】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、コバルト、ア
ルミニウムの複合酸化物からなる無機系顔料およびSi
−O間の共有結合体を含んでいて、ガラスバルブの表面
に被着された透明質で淡青色のカラーフィルター膜をガ
ラスバルブの表面に被着して具備していることにより、
以下の効果を有する小形白熱電球を提供することができ
る。
【0067】1 カラーフィルター膜の透過率が高くな
り、2に掲げるように色温度を高くしても青色の反射鏡
などへの写りこみが少なくなる。
【0068】2 小形白熱電球の点灯時の色温度を29
50K超にすることでハロゲン電球のヘッドランプと同
一色温度にし、またメタルハライドランプの色温度に接
近させることができ、外観デザイン上の見栄えが著しく
向上する。
【0069】3 500℃以上の高い耐熱性が得られる
ため、多くの用途に適合するとともに、カラーフィルタ
ー膜の構成物質の蒸発などによる灯具などの照明装置に
おける汚染の問題が生じにくくなる。
【0070】4 カラーフィルター膜の形成、色度の管
理が容易で安価になる。
【0071】請求項2の発明によれば、点灯時の色温度
が2950Kを超える透明質で淡青色のカラーフィルタ
ー膜をガラスバルブの表面に被着して具備していること
により、小形白熱電球の点灯時の色温度を2950K超
にすることでハロゲン電球のヘッドランプと同一色温度
にし、またメタルハライドランプの色温度に接近させる
ことができ、外観デザイン上の見栄えが著しく向上する
とともに、青色の反射鏡などへの写りこみが少ない小形
白熱電球を提供することができる。
【0072】請求項3の発明によれば、加えてカラーフ
ィルター膜の膜厚が0.5〜3μmであることにより、
所望の高い色温度にするとともに、カラーフィルター膜
に上記のような不具合が発生しにくく、しかも良好な光
学特性を発揮する小形白熱電球を提供することができ
る。
【0073】請求項4の発明によれば、加えてカラーフ
ィルター膜の透過率が70%以上であることにより、全
光束を所定値に維持するための寿命特性の影響が少なく
て済むとともに、反射鏡などへの青色の写りこみが少な
い小形白熱電球を提供することができる。
【0074】請求項5の発明によれば、加えてカラーフ
ィルター膜の耐熱温度が500℃以上であることによ
り、少なくともたとえば車両用の種々の灯具などに幅広
く適合する小形白熱電球を提供することができる。
【0075】請求項6の発明によれば、請求項1ないし
5の効果を有する照明装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の小形白熱電球の一実施形態を示す一部
切欠正面図および要部拡大断面図
【図2】本発明の小形白熱電球のカラーフィルター膜の
製造工程を説明する工程図
【図3】本発明の照明装置の一実施形態としてのポジシ
ョンライトを備えた自動車の要部を示す一部切欠斜視図
【図4】カラーフィルターキャップを装着した小形白熱
電球を示す一部切欠正面図
【符号の説明】
1…ガラスバルブ 1a…バルブ主部 1b…ウエッジベース部 1b1…排気管部 1b2…ピンチシール部 1b21…係止溝 2…フィラメント 3…カラーフィルター膜 4…内部導入線 5…ガラスビード 6…外部導入線

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガラスバルブと;ガラスバルブの内部に封
    装されたフィラメントと;ガラスバルブ内に封入された
    不活性ガスと;コバルト、アルミニウムの複合酸化物か
    らなる無機系顔料およびSi−O間の共有結合体を含ん
    でいて、ガラスバルブの表面に被着された透明質で淡青
    色のカラーフィルター膜と;を具備していることを特徴
    とする小形白熱電球。
  2. 【請求項2】ガラスバルブと;ガラスバルブの内部に封
    装されたフィラメントと;ガラスバルブ内に封入された
    不活性ガスと;ガラスバルブの表面に被着され、点灯時
    の色温度が2950Kを超える透明質で淡青色のカラー
    フィルター膜と;を具備していることを特徴とする小形
    白熱電球。
  3. 【請求項3】カラーフィルター膜は、膜厚が0.5〜3
    μmであることを特徴とする請求項1または2記載の小
    形白熱電球。
  4. 【請求項4】カラーフィルター膜は、透過率が70%以
    上であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか
    一記載の小形白熱電球。
  5. 【請求項5】カラーフィルター膜は、500℃以上の耐
    熱性を有していることを特徴とする請求項1ないし4の
    いずれか一記載の小形白熱電球。
  6. 【請求項6】照明装置本体と;照明装置本体に配設され
    た請求項1ないし5のいずれか一記載の小形白熱電球
    と;を具備していることを特徴とする照明装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2005010924A1 (en) * 2003-07-29 2005-02-03 Lee In-Koo An incandescent of heatproof oxide coating
CN100360445C (zh) * 2005-08-11 2008-01-09 孙凌云 带有淡蓝色光子介质物质的矿灯灯面玻璃制作工艺
JP2009173189A (ja) * 2008-01-25 2009-08-06 Stanley Electric Co Ltd 車両用コーナリングランプ

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