JP2003015240A - 放射線画像情報読取方法および装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 放射線画像情報読取方法および装置におい
て、装置の設置空間を小さく抑え、かつ放射線画像情報
をより正確に読み取る。 【解決手段】 蓄積性蛍光体シート１を内部に収容した
カセッテ１０をカセッテ保持手段２０に装着し、カセッ
テ１０内に収容されている蓄積性蛍光体シート１をカセ
ッテ１０外へ移送し、読取手段４０によって移送された
蓄積性蛍光体シート１に記録されている放射線画像情報
を読み取るにあたり、蓄積性蛍光体シート１がカセッテ
１０外へ移送され搬送リミットスイッチ５１から搬送リ
ミット信号が出力された後、カセッテ１０がカセッテ保
持手段２０から取り外されたことを遮光板リミットスイ
ッチ５２によって検知して、前記放射線画像情報の読取
手段４０による読取りを開始する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、放射線画像情報読
取方法および装置に関し、詳しくは、カセッテから蓄積
性蛍光体シートを取り出して、この取り出した蓄積性蛍
光体シートから放射線画像情報を読み取る放射線画像情
報読取方法および装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来より、放射線（Ｘ線、α線、β線、
γ線、電子線、紫外線等）を照射すると、この放射線エ
ネルギの一部が蓄積され、その後可視光等の励起光を照
射すると蓄積されたエネルギに応じて輝尽発光を示す蓄
積性蛍光体（輝尽性蛍光体）を利用して、人体等の被写
体の放射線画像情報をシート状の蓄積性蛍光体層を備え
てなる蓄積性蛍光体シートに一旦潜像として記録し、こ
の蓄積性蛍光体シートにレーザ光等の励起光を照射して
輝尽発光光を生じせしめ、得られた輝尽発光光を光電的
に読み取って被写体の放射線画像情報を出力する放射線
画像記録再生システム（特開昭55-12429号、同56-11395
号、同56-11397号等）が知られている。

【０００３】上記のような放射線画像情報の記録および
読取りに使用される装置としては種々の方式のものが知
られており、例えば、蓄積性蛍光体シートへの被写体の
放射線画像情報の記録は放射線画像情報記録装置によっ
て行ない、蓄積性蛍光体シートに記録された放射線画像
情報の読取りは上記放射線画像情報記録装置とは別個に
設置された放射線画像情報読取装置によって行なう場合
には、蓄積性蛍光体シートを収容したカセッテが用いら
れている。このカセッテを用いる場合には、上記放射線
画像情報記録装置によってカセッテ内の蓄積性蛍光体シ
ートに被写体の放射線画像情報を一旦記録した後、カセ
ッテを上記放射線画像情報読取装置に装着し、カセッテ
から蓄積性蛍光体シートを取り出して放射線画像情報を
読み取り、放射線画像情報の読取りが終了した後に再び
蓄積性蛍光体シートをカセッテに戻す方式が採用されて
いる。

【０００４】また、放射線画像情報読取装置（以後読取
装置と呼ぶ）によって放射線画像情報を読み取る場合に
は、操作者がカセッテを読取装置に装着してから放射線
画像情報の読取りが完了するまでの間、カセッテの多く
の部分が読取装置から突出したまま読取りが行なわれる
のが一般的である。また、カセッテから蓄積性蛍光体シ
ートを取り出して放射線画像情報を読み取る位置まで移
送して蓄積性蛍光体シートの読取りを開始させるまでの
時間は、蓄積性蛍光体シートから放射線画像情報を読み
取る時間の１／１０以下であり、操作者はカセッテを読
取装置に装着し、蓄積性蛍光体シートの読取りを開始さ
せる操作を行なった後、この読取装置から離れて他の作
業を行うことが多い。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、カセッ
テを読取装置に装着したままで放射線画像情報の読取り
を行なうと、読取装置の内外から伝わる振動によるカセ
ッテのガタツキにより、励起光の照射光路および輝尽発
光光の読取光路が揺らいで、蓄積性蛍光体シートに記録
されている放射線画像情報が正確に読み取られない場合
が生じる。

【０００６】また、操作者がカセッテを読取装置に装着
した後放射線画像情報の読取りが終了するまではカセッ
テが読取装置に装着されたままになってしまい、さらに
読取りを終了した後操作者が直ぐにカセッテを取り外さ
なかった場合にはさらに長時間カセッテが読取装置に装
着されたままになってしまうので、読取装置を設置する
ときに、この読取装置が占有する空間の他に読取装置に
装着されたカセッテが占有する空間も考慮なければなら
ないという問題もある。

【０００７】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、装置の設置空間を小さく抑え、かつ放射線画像
情報をより正確に読み取ることができる放射線画像情報
読取方法および装置を提供することを目的とするもので
ある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明の放射線画像情報
読取方法は、蓄積性蛍光体シートを内部に収容したカセ
ッテを読取手段と一体化されたカセッテ保持手段に装着
し、このカセッテ保持手段に装着されたカセッテ内に収
容された蓄積性蛍光体シートをカセッテ外へ移送し、前
記読取手段により、このカセッテ外へ移送された蓄積性
蛍光体シートに励起光を照射し、この励起光の照射を受
けた蓄積性蛍光体シートから発生した輝尽発光光を受光
して蓄積性蛍光体シートに記録されている放射線画像情
報を読み取る放射線画像情報読取方法において、前記蓄
積性蛍光体シートが前記カセッテ外へ移送された後、こ
のカセッテが前記カセッテ保持手段から取り外されたこ
とを検知して、放射線画像情報の読取りを開始すること
を特徴とするものである。

【０００９】本発明の放射線画像情報読取装置は、蓄積
性蛍光体シートを内部に収容したカセッテを着脱自在な
カセッテ保持手段と、このカセッテ保持手段に装着され
た前記カセッテからこのカセッテ内に収容されている蓄
積性蛍光体シートをカセッテ外へ移送する移送手段と、
このカセッテ外へ移送された蓄積性蛍光体シートに励起
光を照射し、この励起光の照射を受けた蓄積性蛍光体シ
ートから発生した輝尽発光光を受光し光電変換して、こ
の蓄積性蛍光体シートに記録されている放射線画像情報
を読み取る読取手段とを備えた放射線画像情報読取装置
において、前記蓄積性蛍光体シートが前記移送手段によ
って前記カセッテ外へ移送された後にこのカセッテが前
記カセッテ保持手段から取り外されたことを検知して抜
取検知信号を出力する抜取検知手段と、この抜取検知信
号を受けて前記読取手段に放射線画像情報の読取りを開
始させる制御手段とを備えていることを特徴とするもの
である。

【００１０】前記放射線画像情報読取装置は、前記カセ
ッテ外へ前記蓄積性蛍光体シートが移送されたことを通
知する移送完了通知手段を備えるようにしてもよい。

【００１１】前記「検知して、放射線画像情報の読取り
を開始する」とは、検知後直ぐに放射線画像情報の読取
りを開始してもよいし、検知後時間をおいて放射線画像
情報の読取りを開始してもよい。

【００１２】前記「抜取検知信号を受けて前記読取手段
に放射線画像情報の読取りを開始させる」とは、抜取検
知信号を受けた後直ぐに前記読取手段に放射線画像情報
の読取りを開始させてもよいし、抜取検知信号を受けた
後時間をおいて前記読取手段に放射線画像情報の読取り
を開始させてもよい。

【００１３】

【発明の効果】本発明の放射線画像情報読取方法および
装置によれば、蓄積性蛍光体シートを内部に収容したカ
セッテからこの蓄積性蛍光体シートに記録されている放
射線画像情報を読み取るに当たり、蓄積性蛍光体シート
がカセッテ外へ移送された後にこのカセッテがカセッテ
保持手段から取り外されたことを検知して、放射線画像
情報の読取りを開始するようにしたので、蓄積性蛍光体
シートから放射線画像情報が読み取られるときにはカセ
ッテは読取装置に装着されておらず、操作者が読取装置
にカセッテを装着する操作を行なうとき以外は、装置が
占有する空間が読取装置が占める空間のみとなって、読
取装置の占有空間を小さく抑えることができ、また、放
射線画像情報を読み取るときにはカセッテが読取装置に
装着されておらず従ってカセッテのガタツキに起因する
励起光の照射光路および輝尽発光光の読取光路の揺らぎ
を防止することができるので、従来に比して装置の設置
空間をより小さく抑え、かつ放射線画像情報をより正確
に読み取ることができる。

【００１４】また、前記放射線画像情報読取方法および
装置を、カセッテ外へ蓄積性蛍光体シートが移送された
ことを通知する移送完了通知手段を備えたものとすれ
ば、操作者がカセッテが読取装置から取り外し可能とな
るタイミングを正確に知ることができる。

【００１５】

【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施の形
態について、図面を用いて説明する。図１は本発明の放
射線画像情報読取方法を実施する放射線画像情報読取装
置の実施の形態の概略構成を示す断面図、図２はカセッ
テ保持手段およびこのカセッテ保持手段に装着されるカ
セッテの拡大断面図、図３はカセッテをカセッテ保持手
段に装着した様子を示す拡大断面図、図４は読取手段の
拡大断面図である。

【００１６】本発明の実施の形態による放射線画像情報
読取装置１００は、蓄積性蛍光体シート１を内部に収容
したカセッテ１０を着脱自在であって、装着されたカセ
ッテ１０を保持するするカセッテ保持手段２０、カセッ
テ保持手段２０に装着されたカセッテ１０からカセッテ
１０内に収容されている蓄積性蛍光体シート１をカセッ
テ１０外へ移送する移送手段３０、カセッテ１０外へ移
送された蓄積性蛍光体シート１に励起光を照射し、この
励起光の照射を受けた蓄積性蛍光体シート１から発生し
た輝尽発光光を受光し光電変換して、蓄積性蛍光体シー
ト１に記録されている放射線画像情報を読み取る読取手
段４０とを備えている。カセッテ保持手段２０、移送手
段３０および読取手段４０は共通のベース上に固定され
ている。

【００１７】また、放射線画像情報読取装置１００は、
蓄積性蛍光体シート１が移送手段３０によってカセッテ
１０外へ移送された後にカセッテ１０がカセッテ保持手
段２０から取り外されたことを検知して抜取検知信号を
出力する抜取検知手段５０を備えており、読取手段４０
はこの抜取検知信号に基づいて前記放射線画像情報の読
取りを開始する。

【００１８】さらに、放射線画像情報読取装置１００
は、蓄積性蛍光体シート１がカセッテ１０外へ取り出さ
れたことを操作者に通知する移送完了通知手段６０を備
えている。

【００１９】カセッテ保持手段２０は、カセッテ装着口
２１を通して装置外から装置内に入射する光を遮光する
開閉可能な遮光板２２、カセッテ装着口２１から挿入さ
れるカセッテ１０のカセッテ蓋１１を開かせる蓋当部２
３を備えている。遮光板２２は図示しないバネ等の付勢
手段により軸２２ａを中心として時計方向周りに付勢さ
れている。カセッテ１０がカセッテ装着口２１から挿入
されると、カセッテ１０が遮光板２２を軸２２ａを中心
にして反時計回り方向に回動させ押し倒して遮光板２２
が開放状態（図３に示す状態）となり、さらに、カセッ
テ１０がカセッテ装着口２１の奥に挿入されるとカセッ
テ蓋１１の蓋当付部１２がカセッテ保持手段２０の蓋当
部２３に突き当りカセッテ蓋１１が蓋回転軸受１３の回
りに時計回り方向に回転してカセッテ蓋１１が開放状態
（図３に示す状態）となり、カセッテ１０の先端１４が
カセッテ保持手段２０のストッパ部２４に当て付いて、
カセッテ１０のカセッテ保持手段２０への装着が完了す
る。

【００２０】なお、カセッテ蓋１１が蓋回転軸受１３の
回りに回転してカセッテ蓋１１が開かれたときに、上記
回転機構に連動した図示していない機構によりカセッテ
１０内の蓄積性蛍光体シート１がカセッテ１０から押し
出され、その一部がシート出入口１５からカセッテ１０
外の後述するシート引出ローラ３１の位置まで移動され
る。なお、上記回転機構に連動した図示していない機構
は、例えば、特開平06-19017号に記載されている機構等
を用いることが可能である。

【００２１】カセッテ１０が挿入されていないときに
は、遮光板２２は上述の付勢手段により時計回り方向に
付勢されて図２に示すように閉じられている。なお、カ
セッテには種々の大きさのものがあるので、カセッテ保
持手段２０も上記種々の大きさのカセッテの装着が可能
となっており、例えば遮光板２２は幅方向（図２におい
て紙面に垂直な主走査方向であるＸ方向）に分割されて
おり、種々の大きさを有するカセッテの幅に応じて遮光
板２２の遮光面が部分的に開閉されることにより幅が狭
いカセッテがカセッテ保持手段２０に装着される場合で
あっても光もれが生じないようになっている。

【００２２】移送手段３０は、カセッテ保持手段２０に
装着されたカセッテ１０から押し出された蓄積性蛍光体
シート１を、さらにローラの間に挟んでカセッテ１０か
ら引き出すシート引出ローラ３１と、シート引出ローラ
３１によって引き出された蓄積性蛍光体シート１を放射
線画像情報を読み取る所定の副走査方向（図１中矢印Ｙ
方向）の読取位置まで搬送する搬送面Ｓを有する搬送ベ
ルト３２と、カセッテ１０から引き出された蓄積性蛍光
体シートを幅方向（主走査方向であるＸ方向）に挟みこ
んでガイドする図示していない上記副走査方向に平行に
並ぶ２つのガイド板を有している。上記２つのガイド板
は搬送される種々の大きさの蓄積性蛍光体シートの幅に
応じて自動的にガイド板間の距離が変更され、蓄積性蛍
光体シートは搬送されながら所定の主走査方向の読取位
置まで幅寄せされる。

【００２３】読取手段４０は、搬送ベルト３２によって
読取位置Ｐ（すなわち、放射線画像情報を読み取る際に
蓄積性蛍光体シートが位置決めされる所定の読取位置）
まで搬送された後に蓄積性蛍光体シート１に励起光を照
射する照射手段４１と、励起光の照射により蓄積性蛍光
体シート１から発生した輝尽発光光を結像レンズ４６を
通してラインセンサ４７で受光する受光手段４５とを備
えている。また、この読取手段４０の筐体には、この読
取手段４０によって蓄積性蛍光体シート１から放射線画
像情報が読み取られた後にこの蓄積性蛍光体シート１に
残存する残存放射線画像情報を消去する消去手段７０が
固定され一体化されている。

【００２４】消去手段７０は、上記残存放射線画像情報
を消去する消去光を発生する主走査方向走査に延びる消
去光源７１と消去光源７１から発生した消去光を反射す
る同じく主走査方向に延びる反射ミラー７２とを備えて
いる。

【００２５】なお、読取手段４０および消去手段７０
は、搬送面Ｓと平行に配設されたレール４９に支持さ
れ、例えばボールネジとモータを用いた駆動機構等によ
って、読取位置Ｐまで搬送された蓄積性蛍光体シート１
上を副走査方向に往復移動可能となっている。そして、
読取手段４０および消去手段７０がカセッテ保持手段２
０から後述する搬送リミットスイッチ５１に向かって移
動する往路においてこの読取手段４０により蓄積性蛍光
体シート１から放射線画像情報が読み取られ、読取手段
４０および消去手段７０が上記往路と反対の方向に移動
する復路において消去手段７０により蓄積性蛍光体シー
ト１に残存する残存放射線画像情報が消去され、これに
より蓄積性蛍光体シート１は再び放射線画像情報の記録
が可能となる。

【００２６】照射手段４１は、線状の励起光を射出する
ブロードエリアレーザ４２、ブロードエリアレーザ４２
から射出された線状の励起光を後述する反射ミラー４４
を介して蓄積性蛍光体シート１上の主走査方向に線状に
集光させるトーリックレンズ等からなる集光光学系４
３、および上記線状の励起光を光路の途中で反射させて
光路を変更させる反射ミラー４４等によって構成されて
いる。

【００２７】受光手段４５は、結像レンズ４６、ライン
センサ４７および励起光カットフィルタ４９を備え、結
像レンズ４６は主走査方向に多数並んだレンズ（屈折率
分布型レンズアレイやマイクロレンズアレイ等）からな
り、上記線状の励起光が照射された蓄積性蛍光体シート
１の表面の線状の領域をラインセンサ４７の光電変換面
４８上に正立等倍像として結像させる。ラインセンサ４
７は主走査方向に多数並んだ光電変換素子からなり結像
レンズ４６によって結像された蓄積性蛍光体シート１の
表面の線状の領域から発生する輝尽発光光を受光し光電
変換して蓄積性蛍光体シート１から放射線画像情報を読
み取る。励起光カットフィルタ４９は結像レンズ４６と
ラインセンサ４７との間に挿入され蓄積性蛍光体シート
１から発生する輝尽発光光に混入する励起光を遮断す
る。

【００２８】抜取検知手段５０は、移送手段３０によっ
て蓄積性蛍光体シート１が読取位置Ｐまで搬送されたこ
とを検知し搬送リミット信号を出力する搬送リミットス
イッチ５１と、遮光板２２が閉じていることを検知し遮
光リミット信号を出力する遮光板リミットスイッチ５２
と、搬送リミット信号と遮光リミット信号との論理演算
を行ない、すなわちＡＮＤ演算を行ない抜取検知信号を
出力する演算部５３とを有し、蓄積性蛍光体シート１が
搬送面上の読取位置まで搬送されて搬送リミットスイッ
チ５１から搬送リミット信号が出力され、かつカセッテ
１０がカセッテ保持手段２０から抜き取られることによ
り遮光板２２が閉じられて遮光板リミットスイッチ５２
から遮光リミット信号が出力されたときに演算部５３か
ら抜取検知信号が後述する制御手段８０に出力される。

【００２９】制御手段８０は、蓄積性蛍光体シート１の
カセッテ１０から搬送面上の読取位置への移送、蓄積性
蛍光体シート１からの放射線画像情報の読取り等、装置
全体をコントロールし、上記搬送リミット信号の入力に
基づいて移送手段３０による蓄積性蛍光体シート１の搬
送を停止させたり、上記抜取検知信号の入力に基づい
て、読取手段４０を蓄積性蛍光体シート１に沿って上記
往路を移動させて蓄積性蛍光体シート１に記録されてい
る放射線画像情報の読み取りを行なわせたりする。

【００３０】また、移送完了通知手段６０は、操作者に
蓄積性蛍光体シート１が読取位置Ｐまで搬送されたこと
を通知する移送完了ランプ６２、および移送完了ランプ
６２を点灯させるランプドライバ６１を有し、搬送リミ
ットスイッチ５１から出力された搬送リミット信号をラ
ンプドライバ６１が入力すると、ランプドライバ６１か
らの出力により移送完了ランプ６２が点灯され、蓄積性
蛍光体シート１が読取位置Ｐまで搬送されたこと（蓄積
性蛍光体シート１がカセッテ１０外へ移送されたこと）
が操作者に通知される。

【００３１】次に上記実施の形態における作用について
説明する。

【００３２】放射線画像情報が記録された蓄積性蛍光体
シート１を収容したカセッテ１０をカセッテ保持手段２
０のカセッテ装着口２１に装着する。

【００３３】カセッテ保持手段２０に装着されたカセッ
テ１０のシート出入口１５から一部分がカセッテ１０外
へ出された蓄積性蛍光体シート１は、シート引出ローラ
３１および搬送ベルト３２によって移送され、移送中に
上記搬送方向（副走査方向）に平行に並ぶ２つのガイド
板によって幅寄せされ、正確に所定の読取位置に導かれ
て搬送リミットスイッチ５１に当て付いて停止する。蓄
積性蛍光体シート１が搬送リミットスイッチ５１に当て
付くと、搬送リミットスイッチ５１から搬送リミット信
号が出力され、蓄積性蛍光体シート１が読取位置Ｐで停
止されると共に、移送完了通知手段６０の移送完了ラン
プ６２が点灯され蓄積性蛍光体シート１が読取位置Ｐま
で搬送されたことが操作者に通知される。なお、カセッ
テ１０がカセッテ装着口２１に挿入されてから搬送リミ
ットスイッチ５１から搬送リミット信号が出力されるま
ではカセッテが抜き取られないようにカセッテホールド
機構によりカセッテはカセッテ保持手段２０に固定され
ている（カセッテホールド機構は、例えば、カセッテが
カセッテ装着口２１に挿入されてから搬送リミット信号
が出力されるまでの間、カセッテ装着口２１の下面に埋
め込まれたソレノイドの軸が突き出してカセッテの穴部
に挿入されることによりカセッテが固定され、搬送リミ
ット信号が出力されると上記ソレノイドの軸が下がって
カセッテの抜き取りが可能となるように構成することが
できる）。上記移送完了通知手段６０による操作者への
通知の方式は、音、光、カセッテの位置の変化等、蓄積
性蛍光体シート１が読取位置Ｐまで搬送されたことが操
作者に通知されればどのような方式であってもよい。上
記ランプの点灯の代わりに、例えば「カセッテを取り外
して下さい」と音声で通知するようにしてもよい。

【００３４】この移送完了ランプ６２の点灯後に、操作
者によってカセッテ１０がカセッテ保持手段２０から取
り外されると、遮光板２２が閉じて遮光板リミットスイ
ッチ５２から遮光リミット信号が出力され、演算部５３
に前記搬送リミット信号が入力された後に、遮光リミッ
ト信号が入力されると、演算部５３から抜取検知信が出
力され、制御手段８０の制御によって読取手段４０およ
び消去手段７０の往路の移動が始まると共に読取手段４
０による蓄積性蛍光体シート１からの放射線画像情報の
読取りが開始される。

【００３５】上記往路での読取手段４０による蓄積性蛍
光体シート１からの放射線画像情報の読取りが終了する
と、次に読取手段４０および消去手段７０は復路を移動
して消去手段７０により蓄積性蛍光体シート１の残存放
射線画像情報が消去され、その後放射線画像情報読取装
置１００は待機状態となる。放射線画像情報読取装置１
００が待機状態となったことはランプや音等の通知手段
によって操作者に通知される。上記待機状態となったこ
とが通知された後、操作者によってカセッテ１０（中身
が空となっている）がカセッテ保持手段２０に装着され
ると、制御手段８０の制御により蓄積性蛍光体シート１
は移送手段３０によって移送されカセッテ１０内に再び
収容される。このとき、蓄積性蛍光体シート１がカセッ
テ１０内に収容されたことは、音、光、カセッテの位置
の変化等により操作者に通知される。そして、操作者に
よってカセッテ１０がカセッテ保持手段２０から取り外
されると、再び放射線画像情報読取装置１００は他のカ
セッテに収容された蓄積性蛍光体シートからの放射線画
像情報の読取りが可能となる。なお、カセッテ１０がカ
セッテ装着口２１に挿入されてから蓄積性蛍光体シート
１がカセッテ１０内に収容されたことが通知されるまで
は、上記と同様にカセッテが抜き取られないようにカセ
ッテホールド機構によりカセッテはカセッテ保持手段２
０に固定されている。

【００３６】上記のように本発明によれば、操作者が放
射線画像情報読取装置にカセッテを装着する操作を行な
うとき以外は、カセッテは放射線画像情報読取装置から
取り外されるので、装置の設置空間を放射線画像情報読
取装置のみが占める空間とすることができ、装置の設置
空間を小さく抑えることができると共に、放射線画像情
報を読取るときにはカセッテが放射線画像情報読取装置
から外されるのでカセッテのガタツキが無くなり蓄積性
蛍光体シートから放射線画像情報をより正確に読み取る
ことができる。

【００３７】また、上記読取手段は、例えば、ポリゴン
ミラー等を用いて励起光の光走査を行なう照射方式と、
フォトマルチプライヤおよびアクリル製の光集光ガイド
を用いて輝尽発光光を受光する受光方式とを組み合わせ
た方式等にしてもよい。

【００３８】また、前記抜取検知手段は、蓄積性蛍光体
シートが読取位置まで搬送されたことを検知して搬送リ
ミット信号を出力する搬送リミットスイッチと、遮光板
が閉じていることを検知して遮光リミット信号を出力す
る遮光板リミットスイッチとに基づいて抜取検知信号を
出力する場合に限らず、蓄積性蛍光体シートがカセッテ
外へ搬送された後に、カセッテがカセッテ保持手段から
外されたことを検出して抜取検知信号を出力するもので
あれば、ればどのような方式を採用してもよく、例え
ば、遮光板が閉じられたことを検出して蓄積性蛍光体シ
ートがカセッテ外へ搬送されたこと検出する変わりに、
カセッテ装着口内のカセッテの有無を直接光センサ等に
より検出して蓄積性蛍光体シートがカセッテ外へ搬送さ
れたこと検出するようにしてもよい。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態による放射線画像情報読取
装置の概略構成を示す断面図

【図２】カセッテ保持手段およびカセッテの拡大断面図

【図３】カセッテをカセッテ保持手段に装着した様子を
示す拡大断面図

【図４】読取手段の拡大断面図

【符号の説明】

１ 蓄積性蛍光体シート １０ カセッテ ２０ カセッテ保持手段 ３０ 移送手段 ４０ 読取手段 ５０ 抜取検知手段 １００ 放射線画像情報読取装置

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 蓄積性蛍光体シートを内部に収容したカ
   セッテを読取手段と一体化されたカセッテ保持手段に装
   着し、該カセッテ保持手段に装着された前記カセッテ内
   に収容された蓄積性蛍光体シートを前記カセッテ外へ移
   送し、前記読取手段により、前記カセッテ外へ移送され
   た蓄積性蛍光体シートに励起光を照射し、該励起光の照
   射を受けた前記蓄積性蛍光体シートから発生した輝尽発
   光光を受光して前記蓄積性蛍光体シートに記録されてい
   る放射線画像情報を読み取る放射線画像情報読取方法に
   おいて、 前記蓄積性蛍光体シートが前記カセッテ外へ移送された
   後、前記カセッテが前記カセッテ保持手段から取り外さ
   れたことを検知して、前記放射線画像情報の読取りを開
   始することを特徴とする放射線画像情報読取方法。
2. 【請求項２】 蓄積性蛍光体シートを内部に収容したカ
   セッテを着脱自在なカセッテ保持手段と、該カセッテ保
   持手段に装着された前記カセッテから該カセッテ内に収
   容されている蓄積性蛍光体シートを前記カセッテ外へ移
   送する移送手段と、該カセッテ外へ移送された前記蓄積
   性蛍光体シートに励起光を照射し、該励起光の照射を受
   けた前記蓄積性蛍光体シートから発生した輝尽発光光を
   受光し光電変換して、該蓄積性蛍光体シートに記録され
   ている放射線画像情報を読み取る読取手段とを備えた放
   射線画像情報読取装置において、 前記蓄積性蛍光体シートが前記移送手段によって前記カ
   セッテ外へ移送された後に前記カセッテが前記カセッテ
   保持手段から取り外されたことを検知して抜取検知信号
   を出力する抜取検知手段と、前記抜取検知信号を受けて
   前記読取手段に前記放射線画像情報の読取りを開始させ
   る制御手段とを備えていることを特徴とする放射線画像
   情報読取装置。
3. 【請求項３】 前記カセッテ外へ前記蓄積性蛍光体シー
   トが移送されたことを通知する移送完了通知手段を備え
   たことを特徴とする請求項２記載の放射線画像情報読取
   装置。