JP2003014929A - 光学異方素子の製造方法および光学異方素子 - Google Patents

光学異方素子の製造方法および光学異方素子

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JP2003014929A JP2001196012A JP2001196012A JP2003014929A JP 2003014929 A JP2003014929 A JP 2003014929A JP 2001196012 A JP2001196012 A JP 2001196012A JP 2001196012 A JP2001196012 A JP 2001196012A JP 2003014929 A JP2003014929 A JP 2003014929A
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Takeya Sakai
丈也 酒井
Masao Uetsuki
正雄 植月
Yoshihiro Kawatsuki
喜弘 川月
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 【目的】感光性の重合体と低分子化合物の混合体の膜
に、光を照射することによって、分子配向させ該高分子
材料内に位相差とその角度依存性を任意に発現させた光
学異方素子および、その製造法の実現。 【構成】感光性の重合体と低分子化合物の混合体を基板
上に塗布し製膜する。該膜に、紫外線ランプ、電源ある
いは、自然光を偏光に変換する光学素子(例えばグラン
テーラープリズム)からなる装置を用い、入射角の異な
る少なくとも2方向から光照射すると、分子が一様の傾
きを持たず配向し膜中に位相差が誘起され、液晶表示装
置の視野角拡大に有効な光学異方素子を提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感光性の重合体な
いしは感光性の重合体と低分子化合物の混合体で形成さ
れた膜に、直線偏光性の光を照射する(偏光露光する)
ことによって、位相差とその角度依存性を任意に発現さ
せた光学異方素子の製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】位相差フィルムは、互いに垂直な主軸方
向に振動する直線偏光成分を通過させ、この二成分間に
必要な位相差を与える複屈折を有する光学異方素子であ
る。このような光学異方素子は液晶表示分野にも活用さ
れてきており、屈折率楕円体が傾斜配向し、位相差に角
度依存性のある光学異方素子は液晶表示装置の視野角拡
大に有効である。
【0003】このような、屈折率楕円体が傾斜配向した
光学異方素子としては、特開平4−113301号、特
開平5−80323号公報に、一軸性のポリカーボネー
ト板を光軸に対して斜めにスライスしたもの、特開平1
1−242119号公報には、無機誘電体を斜方蒸着す
る方法などこれまでに幾つか提案されているが、大面積
の光学異方素子を低コストでは得難いという問題点があ
った。さらには、TN型液晶表示装置において液晶セル
中の液晶分子は、連続的に光軸の傾斜を変えた配向をと
っていることから、光軸を傾斜させただけでは完全には
光学補償することができず、視野角拡大の効果が十分得
られないとされている。このようなことから、連続的に
光軸の傾斜を変えた配向をとっている液晶セルの光学補
償には、屈折率楕円体の光軸の傾斜が連続的に変化する
ベンド配向をした光学異方素子が、液晶表示装置におい
て視野角拡大に有効とされている。このような光学異方
素子を製造する従来技術が報告されている。例えば、特
許登録2640083号に、ラビング配向膜、SiO斜
方蒸着配向膜により負の一軸性を有するディスコティッ
ク液晶を傾斜配列させた光学異方素子が記載されてお
り、月刊ディスプレイ2月号,Vol7,No2,65
−71(2001)には、このようなディスコティック
液晶分子をベンド配向させたフィルムによる液晶表示装
置の視野拡大効果に関して記載されている。
【0004】しかしながら、上記のような配向膜を用い
る方法では、配向膜の塗布工程、配向処理工程、液晶材
料の配向工程など製造工程が煩雑となり、光学異方素子
の製造費が高くなる。また、配向膜が液晶表示装置の特
性に好ましくない影響を与える場合には、剥離や溶解な
どの方法により該配向膜を除去する必要があり工程が煩
雑になるなどの問題がある。更には、多様な特性を有す
る液晶表示装置に光学特性を整合させるには、ベンド配
向の傾斜を制御することが不可欠で、材料自体と配向膜
の表面張力を調整する必要があり、材料自体も改良しな
ければならない。他のベンド配向した光学異方素子の例
として、特開平10−332933号では、正の屈折率
楕円体である液晶性高分子をラビング配向膜、SiO斜
方蒸着配向膜上にベンド配向させたフィルムと負の屈折
率楕円体の層によって構成される光学異方素子が記載さ
れている。しかしながら、該光学異方素子では製造工程
が煩雑であるうえ、該公報の実施例による光学異方素子
ではベンド配向の傾斜を制御できておらず、十分な視野
角拡大効果が得られないと推定できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】液晶表示装置の視野角
拡大には、屈折率楕円体の光軸の傾斜が連続的に変化し
たベンド配向をとっている光学異方素子が有効とされて
いるが、高分子フィルムの延伸配向によって作製された
光学異方素子は、分子の配向が延伸方向に限られ光軸を
傾斜させることが著しく困難である。一方、配向処理し
た基材上で液晶性化合物を配列させる方法や無機誘電体
を斜方蒸着する方法では、光軸を傾斜させた光学異方素
子を作製することは可能であるが、低コストで大面積の
光軸を傾斜させた光学異方素子を得ることはできない。
本発明では、簡便な工程でベンド配向した光学異方素子
と同等な光学特性を有し、大量生産に適した液晶表示装
置の視野角拡大効果が良好な光学異方素子およびその製
造法を提供する。
【0006】
【課題を解決する手段】本発明の光学異方素子およびそ
の製造方法(による光学異方素子)では、感光性の重合
体ないしは感光性の重合体と低分子化合物の混合体の膜
に、入射角の異なる少なくとも2方向から光照射するこ
とにより、屈折率楕円体の光軸の傾斜が一様でない液晶
表示装置の視野角拡大に有効な光学異方素子を簡便な工
程で製造する方法を実現する。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の詳細を説明す
る。前述の感光性の重合体は、液晶性高分子のメソゲン
成分として多用されているビフェニル、ターフェニル、
フェニルベンゾエート、アゾベンゼンなどの置換基と、
桂皮酸基(または、その誘導体基)などの感光性基を結
合した構造を含む側鎖を有し、炭化水素、アクリレー
ト、メタクリレート、マレイミド、N−フェニルマレイ
ミド、シロキサンなどの構造を主鎖に有する高分子であ
る。該重合体は同一の繰り返し単位からなる単一重合体
または構造の異なる側鎖を有する単位の共重合体でもよ
く、あるいは感光性基を含まない側鎖を有する単位を共
重合させることも可能である。また、混合する低分子化
合物も、メソゲン成分として多用されているビフェニ
ル、ターフェニル、フェニルベンゾエート、アゾベンゼ
ンなどの置換基を有し、該メソゲン成分とアリル、アク
リレート、メタクリレート、桂皮酸基(または、その誘
導体基)などの官能基を、屈曲性成分を介してまたは、
介さず結合した結晶性または、液晶性を有する化合物で
ある。これら低分子化合物を混合する場合、単一の化合
物のみとは限らず複数種の化合物を混合することも可能
である。
【0008】図2および図3によって、この種の感光性
の重合体と低分子化合物の混合体を基板上に塗布して形
成した塗布膜20に直線偏光性の光L(矢印mで示す振
動方向を有する)を照射し(また加熱等の配向処理をお
こなった)場合の、塗布膜内に生じる変化を示す(照射
前=図2、照射、配向処理後=図3)。
【0009】感光性の重合体ないしは感光性の重合体と
低分子化合物の混合体の膜20は、製膜時には等方性で
あり、感光性の重合体の側鎖部(長楕円で示される)お
よび低分子化合物(円柱で示される)は特定方向を向い
ていない。この塗布膜20に、ある特定方向から直線偏
光性の光Lが照射(偏光露光)する場合、膜内には照射
光の電界振動方向に平行であり、かつ照射光の進行方向
に対し垂直方向に対応した向きにあって感光性の高い配
置の側鎖2aと感光性の乏しい配置の側鎖2bが存在し
ている。また、低分子化合物2cが無秩序に共存してい
る。この膜を偏光露光すると、照射光の電界振動方向に
平行であり、かつ照射光の進行方向に対し垂直方向に対
応した向きにある配置の側鎖2aの光反応が優先的に進
行する。
【0010】図3は、図2の膜20に光照射し反応が進
行した後の膜30を示す。偏光露光後の分子運動によ
り、図3に示すように、光反応を起こさなかった重合体
の側鎖3b(2b)と低分子化合物3c(2c)は配向
する。即ち、感光性の乏しい配置にあって光反応を起こ
さなかった重合体の側鎖3b(2b)と低分子化合物3
c(2c)は、光反応した側鎖3a(2a)と同じ方向
に配向する。その結果、塗布膜全体において、照射した
直線偏光の電界振動方向に平行し、かつ照射光進行方向
に対し垂直方向にあった重合体の側鎖と低分子化合物の
分子が配向し、複屈折が誘起され光学異方素子となる。
光反応を進めるには、感光性基の部分が反応し得る波長
の光の照射を要する。この波長は、感光性基の種類によ
っても異なるが、一般に200−500nmであり、中
でも250−400nmの有効性が高い場合が多い。
【0011】このような材料を用い、入射角の異なる少
なくとも2方向から光照射することにより、光軸の傾斜
が一様でない全く新しい光学異方素子を調製できること
を見出し本発明に至った。図1に示すように、感光性の
重合体ないし感光性の重合体と低分子化合物の混合体の
膜11に異なる入射角で、それぞれ光照射(L
、L、L・・・)を重ねることにより、図4に
示すように、膜40中に傾斜の異なる屈折率楕円体(4
1、42、43、44・・・)を混在させることができ
た。本発明の光学異方素子ではその位相差の角度依存性
が、光軸が異なる屈折率楕円体を積層した場合の計算値
と一致し、屈折率楕円体がベンド配向した光学異方素子
と同等であることが確認された。このような光学異方素
子の光学特性は、該光学異方素子が装着される液晶表示
装置の光学特性によって設計されるものである。なお、
液晶表示装置の光学補償には、偏光板を含め該装置を構
成する全ての光学系の位相差を考慮し光学異方素子の位
相差を調整する必要がある。
【0012】感光性の重合体ないしは感光性の重合体と
低分子化合物の混合体は、基材上に塗布し製膜される
が、該基材に一軸性屈折率楕円体層または/および二軸
性屈折率楕円体層を用いることも可能である。一軸性屈
折率楕円体層または/および二軸性屈折率楕円体層とし
ては、ポリカーボネートやトリアセチルセルロースなど
の高分子材料を一軸または二軸延伸したもの、本発明の
ような感光性材料に光照射し位相差を発現させたものな
どが挙げられる。但し、所望の光学特性を有するもので
あればこれらに限定されるものではない。
【0013】前述の偏光露光後の分子運動による配向
は、基板を加熱することにより促進される。基板の加熱
温度は、 光反応した部分の軟化点より低く、光反応し
なかった側鎖と低分子化合物の軟化点より高いことが望
ましい。このように偏光露光したのち加熱し未反応側鎖
を配向させた膜または加熱下で偏光露光し配向させた膜
を該高分子の軟化点以下まで冷却すると分子が凍結さ
れ、本発明の配向膜が得られる。低分子化合物が低分子
化合物同士、もしくは該重合体に対して熱および/また
は光反応性を有している場合には、配向が強固に固定さ
れるため耐熱性の向上が期待される。このような場合、
配向時の分子運動を妨げないよう、露光量を抑えるか反
応性を調整するなどして、光反応点の密度を制御する必
要がある。
【0014】また、低分子化合物を混合することは、適
量ならば曇り度を抑制する効果がある反面、過剰に添加
すると曇り度の増加、配向性の低下を引き起こす。この
ような観点から、感光性の重合体または低分子化合物の
種類にもよるが、低分子化合物を0.1wt%〜80w
t%添加しても光学異方素子は製造可能であるが、好ま
しくは5wt%〜50wt%であることが望ましい。こ
こで、感光性の重合体と低分子化合物の相溶性が十分で
ない場合には、製膜時ないしは偏光露光後の基板の加熱
によって相分離や可視光の散乱を誘起しうる大きさの結
晶を生成し曇り度の増加の原因となる。この相分離や微
結晶の生成を抑制するためには、重合体と低分子化合物
の相溶性を調節する必要がある。この相溶性の尺度とし
てPolymer Engineering and
Science,Vol.7,No.2,147(19
74)に記載されているような蒸発エネルギー(ΔE
v)と分子容(V)から計算式(1)をもって算出され
る溶解性パラメーター(σ)を便宜的に利用でき、重合
体と低分子化合物の溶解性パラメーター(σ)の比:z
が、0.93<z<1.06の範囲である場合に相分離
や微結晶の生成を効果的に抑制できることが実験により
判明している。 σ=(ΔEv/V)1/2 計算式(1)
【0015】また、曇り度は、膜厚が厚くなり分子配向
が乱れると増加しやすくなる。該曇り度を抑制するに
は、膜厚を薄くすることが有効である。膜厚を薄くする
と位相差の低下に繋がるが、基材の両面に材料溶液を塗
布し、一層当りの膜厚を薄くすることにより、光学異方
素子全体の位相差を低下させることなく曇り度を抑制で
きる。また、大きな位相差を得る手法として、膜を積層
する方法が挙げられる。この場合、先に製膜し、偏光露
光した膜上に材料溶液を塗布し積層するが、この先に形
成された膜の破壊を防ぐために、溶解性を下げた溶媒に
重合体および低分子化合物を溶解し用いることが有効で
ある。また、表面の感光性の重合体と低分子化合物の混
合体の膜側および裏面の基材(もしくは、裏面の感光性
の重合体と低分子化合物の混合体の膜側)からの両側よ
り偏光露光することによって、効率よく位相差を発現さ
せることもできる。用いる基材は感光性の重合体の反応
しうる波長の光の透過性を有している限りどのような材
料でも良いが、光透過率が高い程、露光量が少なくて済
み、製造工程上有利となる。
【0016】本発明における原料化合物の例に関する合
成方法を以下に示す。 (単量体1)4,4’−ビフェニルジオールと2−クロ
ロエタノールを、アルカリ条件下で加熱することによ
り、4−ヒドロキシ−4’−ヒドロキシエトキシビフェ
ニルを合成した。この生成物に、アルカリ条件下で1,
6−ジブロモヘキサンを反応させ、4−(6−ブロモヘ
キシルオキシ)−4’−ヒドロキシエトキシビフェニル
を合成した。次いで、リチウムメタクリレートを反応さ
せ、4−(2−ヒドロキシエトキシ)−4’−(6−メ
タクリロイルオキシヘキシルオキシ)ビフェニルを合成
した。最後に、塩基性の条件下において、塩化シンナモ
イルを加え、化学式1に示されるメタクリル酸エステル
を合成した。
【化1】
【0017】(重合体1)単量体1をテトラヒドロフラ
ン中に溶解し、反応開始剤としてAIBN(アゾビスイソブ
チロニトリル)を添加して重合することにより重合体1
を得た。この重合体1は、47−75℃の温度領域にお
いて、液晶性を呈した。
【0018】(低分子化合物1)4,4’−ビフェニル
ジオールと1,6−ジブロモヘキサンを、アルカリ条件
下で反応させ、4,4’−ビス(6−ブロモヘキシルオ
キシ)ビフェニルを合成した。次いで、リチウムメタク
リレートを反応させ、生成物をカラム精製することによ
り化学式2に示される低分子化合物1を合成した。
【化2】
【0019】
【実施例】図7には、本発明の光学異方素子を直線偏光
性の紫外光を偏光露光することにより作製する場合の製
造方法(装置)の例を示す。但し、本発明の光学異方素
子の製造方法はこれに限定されるものではない。電源7
2によって励起された紫外線ランプ71で発生した無秩
序光76は、光学素子73(例えば、グランテーラープ
リズム)をもって直線偏光性の紫外線77に変換され、
基板75上に塗布(コート)された感光性の材料の膜7
4に照射する。実施例1は、本発明の製造法により、光
軸の傾斜が一様でないフィルムを作製した実施例であ
る。該光学異方素子の位相差の角度依存性は、偏光子、
1/4波長板および検光子を用いたセナルモン法によ
り、所定の光学系で測定試料を回転させながら検光子の
消光角を測定することにより求めた。
【0020】(実施例1)3.75重量%の重合体1お
よび1.25重量%の低分子化合物1をジクロロエタン
に溶解し、基板上に約2μmの厚さで塗布し製膜した。
該基板を水平面に対して0度、10度、20度、30
度、40度、50度、60度、70度傾くように配置
し、グランテーラープリズムを用いて直線偏光に変換し
た紫外線を、水平面に対し垂直方向から室温でそれぞれ
の角度で10mJ/cm2ずつ照射した。ついで基板裏
面側からも同様の角度で20mJ/cm2づつ照射し
た。続いて、100℃に加熱した後、室温まで冷却し
た。この基板の位相差を測定したところ、分子配向の傾
斜が0度、5度、10度、15度、20度、25度、3
0度で各々0.3μm、複屈折0.08のフィルムを積
層した場合の計算値とよく一致していた。測定値と計算
値を図5に示す。
【0021】このようにして得られた基板2枚を、カシ
オ製液晶カラーテレビEV−510の偏光シートを剥が
し、液晶セルの上下に各1枚、もしくは、上側または下
側に2枚重ねて貼り合わせ、次いで、偏光シート(日東
電工製 HEG1425DU)を上下1枚ずつ貼り合わ
せた。各光学素子の軸配置は、図6に示すようにした。
図6において、61、61’は基板であり、a、a’が
それぞれの屈折率楕円体の傾斜方向を示し、62は液晶
セルであり、b、b’がプレチルト方向を示し、63、
63’は偏光シートであり、c、c’がそれぞれの光吸
収軸方向を示している。このような構成で液晶カラーテ
レビを駆動し、白表示および黒表示した場合のコントラ
スト比が5になるところを視野角と定義し、上下左右方
向の視野角を測定した。コントラスト比の測定には、ト
プコン製BM−5Aを用いた。結果を表1に示す。表1
のとおり、本発明の実施例で(下方向と左右方向)視野
角が拡大することが確認された。
【表1】 本発明の光学異方素子およびその製造法では、偏光露光
により位相差を生じた素子に、更に紫外線を照射するこ
とにより未反応の感光性基の光反応を促進させ、素子中
の配向を強固に固定することができる。このような光学
異方素子は、耐熱性、光安定性に優れ実用に充分であっ
た。
【0022】
【発明の効果】従来、液晶表示装置において視野角拡大
用の光学異方素子として活用できるような、ベンド配向
した光学素子を製造するには煩雑な工程を要したが、本
発明により、感光性の重合体ないしは感光性の重合体と
低分子化合物の混合体の膜を偏光露光するという簡便な
工程で、ベンド配向した光学素子と同等の位相差角度依
存性を有し、液晶表示装置の視野角拡大効果が得られる
光学異方素子の製造が可能となった。
【0023】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光学異方素子の製造方法における偏光
露光方法を示す概念図
【図2】偏光露光により感光した側鎖の模式図
【図3】偏光露光後の分子運動により配列した側鎖の模
式図
【図4】本発明の光学異方素子の屈折率楕円体の模式図
【図5】実施例の光学異方素子の位相差角度依存性と計
算値との比較
【図6】視野角特性評価時の光学系
【図7】本発明の光学異方素子の製造方法を示す概念図
【0024】
【符号の説明】
11・・・塗布膜 L・・・直線偏光性の光 72・・・電源 73・・・光学素子(グランテーラープリズム) 74・・・膜(フィルム) 75・・・基材 76・・・無秩序光 77・・・直線偏光性の紫外線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C08L 101:00 C08L 101:00 Fターム(参考) 2H049 BA06 BA42 BB03 BB62 BC05 BC09 BC14 BC22 2H091 FA11X FA11Z FB04 FC08 FC09 LA12 LA19 4F073 AA14 BA18 BA52 BB01 CA45

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感光性の重合体ないしは感光性の重合体
    と低分子化合物の混合体で形成された膜に入射角を順次
    変化させて光照射する操作を含むことを特徴とする、光
    学異方素子の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記感光性の重合体ないしは感光性の重
    合体と低分子化合物の混合体で形成された膜に表裏面両
    方向から入射角を順次変化させて光照射する操作を含む
    ことを特徴とする、請求項1に記載の光学異方素子の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 前記感光性の重合体ないしは感光性の重
    合体と低分子化合物の混合体で形成された膜を加熱、お
    よび/または冷却する工程を含むことを特徴とする、請
    求項1ないし請求項2に記載の光学異方素子の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 前記感光性の重合体ないしは感光性の重
    合体と低分子化合物を架橋する工程を含むことを特徴と
    する、請求項1〜請求項3に記載の光学異方素子の製造
    方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜請求項4に記載の製造方法に
    よって製造されたことを特徴とする、光学異方素子。
  6. 【請求項6】 請求項1〜請求項4に記載の製造方法に
    よって製造された光学異方素子に、一軸性屈折率楕円体
    層または/および二軸性屈折率楕円体層を付加して構成
    されることを特徴とする、光学異方素子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20040241319A1 (en) * 2003-05-30 2004-12-02 Lg.Philips Lcd Co., Ltd. Method of manufacturing phase-difference film using polarized ultraviolet light
JP2007226097A (ja) * 2006-02-27 2007-09-06 Hitachi Displays Ltd 液晶表示装置の製造方法
JP2013033128A (ja) * 2011-08-02 2013-02-14 Hayashi Engineering Inc 光学フィルム

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