JP2003014884A - 給水浄化装置及び原子力発電設備 - Google Patents
給水浄化装置及び原子力発電設備Info
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Abstract
ることをなくす。 【解決手段】 復水器4の海水の供給ライン5への混入
が検出された時に、海水が混入した流体が復水脱塩装置
7をバイパスして脱気器10側に送られてしまっていて
も、戻しライン22の第4弁装置23が開かれて海水の
混入した流体が脱気器10から復水器4に確実に戻さ
れ、蒸気発生器2側には海水の混入した流体が送られる
ことがなく、蒸気発生器2側に水質が悪化した流体が送
られることがない。
Description
この給水浄化装置を備えた原子力発電設備に関する。
生する熱により一次系の水を加熱し、加熱された高温の
一次系の水は蒸気発生器に送られ、蒸気発生器で一次系
の高温の水により二次系の水を蒸気に変えて蒸気タービ
ンを駆動して発電機を作動させるようになっている。蒸
気タービンで仕事を終えた蒸気は復水器で海水により冷
却されて復水され、脱気器を通して蒸気発生器に戻され
る。復水器の下流側には復水脱塩装置が設けられ、復水
器で復水された流体の不純物が復水脱塩装置でイオン交
換されて除去される(給水浄化装置)。
次系の水の熱交換チューブの外側に二次系の水が存在す
る構造になっている。二次系の水の循環系統では、エロ
ージョン・コロージョンにより機器配管内の鉄成分等が
溶出して蒸気発生器内の一次系の水の熱交換チューブの
外側における流れの絞り部や停滞部にスケールがたい積
するのを防止するため、二次系の水の循環系統の流体に
アンモニア等を投入して流体を高pH(例えばpH9.8 〜pH
10.0)として運用する。流体を高pHとして運用すること
で、炭素鋼等の鉄成分等の溶出が抑制される。
する場合、復水脱塩装置はアンモニアを給水から除去し
てしまい、高pH運転するにはアンモニア投入量を大幅に
増やさなければならない。更に、過大な不純物処理能力
を備えた復水脱塩装置が必要となる。そこで、流体を高
pHで運用する原子力発電設備では、復水脱塩装置をバイ
パスするバイパス路を設け、流体を高pHで運用する際に
は流体をバイパス路にバイパスさせ、復水脱塩装置を通
さないようにしている。
設備では、万一、復水器の海水が漏れた場合のために、
復水器から脱気器までの間で海水の混入を検知する検知
手段が備えられ、流体を高pHで運用する際に(復水脱塩
装置をバイパスしている際)検知手段により海水の混入
が検知された場合、バイパス路を閉じて海水が混入した
流体を復水脱塩装置に送って流体を浄化するようにして
いる。
質の制限から海水の混入は微量の混入でも検知する必要
がある。しかし、給水浄化装置を備えた原子力発電設備
では、検知手段は、例えば、海水中のナトリウムイオン
による電気的変化により海水の混入を検知するようにな
っているため、微量の混入の場合には検知までの時間が
ある程度必要になり、海水の混入が検知された時には海
水が混入した流体が復水脱塩装置をバイパスして脱気器
側に送られてしまう虞があった。
で、供給ラインへの凝縮手段の冷却媒体の混入が検出さ
れた時には凝縮手段側に流体を確実に戻すことができる
給水浄化装置を提供することを目的とする。
もので、復水器の冷却媒体の混入した流体が復水脱塩装
置をバイパスして脱気器側に送られてしまっても、蒸気
発生器側へ海水が混入した流体が送られることを極力減
少させる原子力発電設備を提供することを目的とする。
の本発明の給水浄化装置の構成は、凝縮手段で凝縮され
た凝縮水を被投入機器に送る供給ラインと、供給ライン
に設けられる凝縮水浄化手段と、凝縮水浄化手段をバイ
パスするバイパスラインと、被投入機器に溜められた水
を凝縮手段に戻す戻しラインと、供給ラインへの凝縮手
段の冷却媒体の混入を検出する漏れ検知手段と、戻しラ
インの開閉を行い漏れ検知手段により冷却媒体の混入が
検知された際に戻しラインを開く開閉手段とを備えたこ
とを特徴とする。
給水浄化装置の構成は、復水器からの復水を脱気器に送
る供給ラインと、供給ラインに設けられる復水脱塩手段
と、復水脱塩手段をバイパスするバイパスラインと、脱
気器に溜められた流体を復水器に戻す戻しラインと、供
給ラインへの復水器の冷却媒体の混入を検出する漏れ検
知手段と、戻しライン及びバイパスラインの開閉を行い
漏れ検知手段により冷却媒体の混入が検知された際にバ
イパスラインを閉じるとともに戻しラインを開く開閉手
段とを備えたことを特徴とする。
発電設備の構成は、原子炉側の加圧水を熱源とする蒸気
発生器と、蒸気発生器からの蒸気を駆動源とする蒸気タ
ービンと、蒸気タービンの排気蒸気を復水する復水器
と、復水器からの復水を脱気器に供給する供給ライン
と、供給ラインに設けられ復水の不純物を除去する復水
脱塩手段と、供給ラインに設けられ供給ラインを流通す
る流体を高pHとして運用する際には復水脱塩手段を流体
がバイパスするバイパスラインと、脱気器に溜められた
流体を復水器に戻す戻しラインと、供給ラインへの復水
器の冷却媒体の混入を検出する漏れ検知手段と、戻しラ
インの開閉を行い漏れ検知手段により冷却媒体の混入が
検知された際にバイパスラインを閉じるとともに戻しラ
インを開く開閉手段とを備えたことを特徴とする。
係る給水浄化装置を備えた原子力発電設備の全体構成を
示してある。
子炉1で発生する熱により一次系の水(加圧水)が加熱
されて蒸気発生器2に送られ、蒸気発生器2では一次系
の高温の水により二次系の水が蒸気に変えられて蒸気タ
ービン3に送られ、蒸気タービン3を駆動して発電機3a
を作動させる。蒸気タービン3の排気蒸気は凝縮手段と
しての復水器4に送られ、例えば、海水により冷却され
て復水され、復水器4で復水された水は供給ライン5か
ら被投入機器としての脱気器10に溜められた後、蒸気
発生器2に給水されるようになっている。
ポンプ6、復水脱塩手段としての復水脱塩装置7及び複
数のヒータが直列に配設された低圧給水加熱器9を備え
ている。また、供給ライン5には、復水ポンプ6の下流
側から分岐して復水器4につながる検知ライン8が設け
られ、検知ライン8には供給ライン5への海水の混入、
即ち、復水器4の細管4aの漏洩を検知する漏れ検知手段
としての漏れ検知器21が設けられている。漏れ検知器
21は、例えば、海水中のナトリウムイオンを電気的に
検知することで供給ライン5への海水の混入を検知し、
復水器4の細管4aの漏洩を判定する。尚、漏れ検知器2
1は復水脱塩装置7の上流の任意の場所における供給ラ
イン5に設けることが可能である。
イパスするバイパスライン12が備えられている。バイ
パスライン12の基端側の流路の下流における復水脱塩
装置7の上流側には第1弁装置11が設けられ、バイパ
スライン12の終端側の流路の上流における復水脱塩装
置7の下流側には第2弁装置13が設けられている。そ
して、バイパスライン12には開閉手段としての第3弁
装置14が設けられている。第1弁装置11及び第2弁
装置13を閉じると共に第3弁装置14を開くことで、
復水器4からの流体はバイパスライン12を通って脱気
器10に送られる。また逆に、第1弁装置11及び第2
弁装置13を開くと共に第3弁装置14を閉じること
で、復水器4からの流体は復水脱塩装置7に通水されて
脱気器10に送られる。
器4に戻す戻しライン22が設けられ、戻しライン22
には開閉を行う開閉手段としての第4弁装置23が設け
られている。また、戻しライン22には流体を系外に排
出するライン24が設けられている。通常運転時には第
4弁装置23を閉じておき、起動時等に第4弁装置23
を開いて戻しライン22を循環させ、系内に溜まった循
環流体の不純物が除去されるようになっている。
に入力され、海水の漏れが検知された場合には、制御装
置25から第4弁装置23を開く指令が出力される。ま
た、制御装置25からは、第1弁装置11及び第2弁装
置13を開くと共に、第3弁装置14を閉じる指令が出
力され、海水の漏れが生じた流体が復水脱塩装置7に通
水されるようになっている。尚、漏れ検知器21の検知
情報に基づいて各弁装置を制御装置25によらずに手動
で開閉することも可能である。
ら脱気器10までのラインで構成される給水浄化装置
を、蒸気発生器2と蒸気タービン3とを備えた原子力発
電設備に適用して説明したが、脱気器10の流体をボイ
ラに送り、ボイラで発生した蒸気により蒸気タービンを
駆動して排気蒸気を復水器4で復水する火力発電設備に
適用することも可能である。
2から蒸気タービン3、復水器4及び供給ライン5によ
り、二次系の流体が循環する循環系統が構築されてい
る。蒸気発生器2は、一次系の水の熱交換チューブの外
側に二次系の水が存在する構造になっているため、蒸気
発生器2内の一次系の水の熱交換チューブの外側におけ
る流れの絞り部や停滞部にスケールが堆積するのを防止
する必要がある。このため、二次系の流体の循環系統で
は、エロージョン・コロージョンにより機器配管内の鉄
成分等が溶出しないように、供給ライン5にアンモニア
等を投入して流体を高pH(例えばpH9.8 〜pH10.0)とし
て運用できるようになっている。流体を高pHとして運用
することで、二次系の流体の循環系統における炭素鋼等
の鉄成分等の溶出が抑制される。
pHで運用する場合、復水脱塩装置7の第1弁装置11及
び第2弁装置13を閉じる共に第3弁装置14を開くこ
とで、復水器4からの流体をバイパスライン12に通し
て復水脱塩装置7への通水をなくす。また、起動時等高
pHで運用しない場合、第1弁装置11及び第2弁装置1
3を開くと共に第3弁装置14を閉じることで、復水器
4からの流体を復水脱塩装置7に全量通水させる。
る運転中に、漏れ検知器21の検知情報が制御装置25
に入力され、海水の混入の有無、即ち、復水器4の細管
4aに海水の漏れがあるかが検知されている。漏れ検知器
21により海水の混入が検知されると、制御装置25か
ら第4弁装置23を開く指令が出力される。また、制御
装置25からは、第1弁装置11及び第2弁装置13を
開くと共に、第3弁装置14を閉じる指令が出力され、
海水の漏れが生じた流体が復水脱塩装置7に通水される
ようになっている。これにより、高pHで運用してバイパ
スライン12に通水を行っているときに海水の混入が検
知された場合、バイパスライン12が閉じられて海水が
混入した流体が復水脱塩装置7に送られ流体が浄化され
る。
リウムイオンによる電気的変化により海水の混入を検知
するようになっているため、微量の混入の場合には検知
までの時間がある程度必要になる。このため、漏れ検知
器21で海水の混入が検知された時点では海水が混入し
た流体が復水脱塩装置7をバイパスして脱気器10側に
送られている状態になっている。このため、漏れ検知器
21により海水の混入が検知された場合、第3弁装置1
4を閉じると共に第1弁装置11及び第2弁装置13を
開き、同時に、第4弁装置23を開く。
塩装置7に通水されて浄化されると共に、復水脱塩装置
7をバイパスして脱気器10側に送られた海水の混入し
た流体が蒸気発生器2側に給水されることなく脱気器1
0から戻しライン23を通って復水器4に戻される。従
って、海水の混入の検知に時間がかかる漏れ検知器21
を用いていても、海水が混入して水質が悪化した流体が
蒸気発生器2側に送られることがほとんどなくなり、水
質が悪化した流体の蒸気発生器2への給水を最小限に抑
制することが可能になる。
流体を脱気器10から戻しライン23を通して復水器4
に戻しているため、起動時等に不純物を除去する戻しラ
イン23を用いることになり、設備の追加等がほとんど
不要で既存の設備を最大限に生かすことが可能である。
尚、海水の混入した流体を戻す専用の戻しラインを設け
ることも可能能である。
復水器4の凝縮水である海水の供給ライン5への混入が
検出された時には、戻しライン22の第4弁装置23が
開かれるので、海水の混入した流体を脱気器10から復
水器4に確実に戻すことができる。そして、上述した実
施形態例の原子力発電設備では、海水が混入した流体が
復水脱塩装置7をバイパスして脱気器10側に送られて
しまっても、戻しライン22の第4弁装置23が開かれ
て海水の混入した流体が脱気器10から復水器4に確実
に戻されるので、蒸気発生器2側には海水の混入した流
体が送られることがない。
縮された凝縮水を被投入機器に送る供給ラインと、供給
ラインに設けられる凝縮水浄化手段と、凝縮水浄化手段
をバイパスするバイパスラインと、被投入機器に溜めら
れた水を凝縮手段に戻す戻しラインと、供給ラインへの
凝縮手段の冷却媒体の混入を検出する漏れ検知手段と、
戻しラインの開閉を行い漏れ検知手段により冷却媒体の
混入が検知された際に戻しラインを開く開閉手段とを備
えたので、漏れ検知手段により、凝縮手段の冷却媒体の
供給ラインへの混入が検知された時には、開閉手段によ
り戻しラインが開かれて冷却媒体の混入した流体が凝縮
手段に戻される。この結果、冷却媒体の混入した流体を
被投入機器から凝縮手段に確実に戻すことが可能にな
る。
らの復水を脱気器に送る供給ラインと、供給ラインに設
けられる復水脱塩手段と、復水脱塩手段をバイパスする
バイパスラインと、脱気器に溜められた流体を復水器に
戻す戻しラインと、供給ラインへの復水器の冷却媒体の
混入を検出する漏れ検知手段と、戻しライン及びバイパ
スラインの開閉を行い漏れ検知手段により冷却媒体の混
入が検知された際にバイパスラインを閉じるとともに戻
しラインを開く開閉手段とを備えたので、漏れ検知手段
により、復水器の冷却媒体の供給ラインへの混入が検知
された時には、開閉手段により戻しラインが開かれると
ともにバイパスラインが閉じられて冷却媒体の混入した
流体が復水器に戻される。この結果、冷却媒体の混入し
た流体を被投入機器から復水器に確実に戻すことが可能
になる。
圧水を熱源とする蒸気発生器と、蒸気発生器からの蒸気
を駆動源とする蒸気タービンと、蒸気タービンの排気蒸
気を復水する復水器と、復水器からの復水を脱気器に供
給する供給ラインと、供給ラインに設けられ復水の不純
物を除去する復水脱塩手段と、供給ラインに設けられ供
給ラインを流通する流体を高pHとして運用する際には復
水脱塩手段を流体がバイパスするバイパスラインと、脱
気器に溜められた流体を復水器に戻す戻しラインと、供
給ラインへの復水器の冷却媒体の混入を検出する漏れ検
知手段と、戻しラインの開閉を行い漏れ検知手段により
冷却媒体の混入が検知された際にバイパスラインを閉じ
るとともに戻しラインを開く開閉手段とを備えたので、
漏れ検知手段により、復水器の冷却媒体の供給ラインへ
の混入が検知された時には、開閉手段により戻しライン
が開かれるとともにバイパスラインが閉じられて冷却媒
体の混入した流体が復水器に戻されて冷却媒体の混入し
た流体を脱気器から復水器に確実に戻すことができる。
この結果、冷却媒体の混入した流体が復水脱塩装置をバ
イパスして脱気器側に送られてしまっても、蒸気発生器
側には冷却媒体の混入した流体が送られることがない原
子力発電設備とすることが可能になる。
えた原子力発電設備の全体構成図。
Claims (3)
- 【請求項1】 凝縮手段で凝縮された凝縮水を被投入機
器に送る供給ラインと、供給ラインに設けられる凝縮水
浄化手段と、凝縮水浄化手段をバイパスするバイパスラ
インと、被投入機器に溜められた水を凝縮手段に戻す戻
しラインと、供給ラインへの凝縮手段の冷却媒体の混入
を検出する漏れ検知手段と、戻しラインの開閉を行い漏
れ検知手段により冷却媒体の混入が検知された際に戻し
ラインを開く開閉手段とを備えたことを特徴とする給水
浄化装置。 - 【請求項2】 復水器からの復水を脱気器に送る供給ラ
インと、供給ラインに設けられる復水脱塩手段と、復水
脱塩手段をバイパスするバイパスラインと、脱気器に溜
められた流体を復水器に戻す戻しラインと、供給ライン
への復水器の冷却媒体の混入を検出する漏れ検知手段
と、戻しライン及びバイパスラインの開閉を行い漏れ検
知手段により冷却媒体の混入が検知された際に戻しライ
ンを開くとともにバイパスラインを閉じる開閉手段とを
備えたことを特徴とする給水浄化装置。 - 【請求項3】 原子炉側の加圧水を熱源とする蒸気発生
器と、蒸気発生器からの蒸気を駆動源とする蒸気タービ
ンと、蒸気タービンの排気蒸気を復水する復水器と、復
水器からの復水を脱気器に供給する供給ラインと、供給
ラインに設けられ復水の不純物を除去する復水脱塩手段
と、供給ラインに設けられ供給ラインを流通する流体を
高pHとして運用する際には復水脱塩手段を流体がバイパ
スするバイパスラインと、脱気器に溜められた流体を復
水器に戻す戻しラインと、供給ラインへの復水器の冷却
媒体の混入を検出する漏れ検知手段と、戻しラインの開
閉を行い漏れ検知手段により冷却媒体の混入が検知され
た際にバイパスラインを閉じるとともに戻しラインを開
く開閉手段とを備えたことを特徴とする原子力発電設
備。
Priority Applications (1)
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