JP2004092408A - 蒸気タービンプラント - Google Patents
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Abstract
【課題】復水系に不純物を流入させないようにすることができる蒸気タービンプラントを提供することを課題とする。
【解決手段】蒸気タービンプラント101は、蒸気発生器3、タービン5,9、復水器11、グランド蒸気復水器15及び復水脱塩装置19を有する復水系と、蒸気発生器3内の流体の一部をブローダウンして導入するフラッシュタンク37を有し、このフラッシュタンク37で蒸気と分離されたブローダウン液体をグランド蒸気復水器15に供給するブローダウン系と、グランド蒸気復水器15に接続された復水回収タンク39とを備え、復水回収タンク15は、復水回収ポンプ40を介して復水脱塩装置19に接続され、復水回収タンク39内の復水回収タンク水を復水脱塩装置19に供給して、不純物を除去する。
【選択図】 図1
【解決手段】蒸気タービンプラント101は、蒸気発生器3、タービン5,9、復水器11、グランド蒸気復水器15及び復水脱塩装置19を有する復水系と、蒸気発生器3内の流体の一部をブローダウンして導入するフラッシュタンク37を有し、このフラッシュタンク37で蒸気と分離されたブローダウン液体をグランド蒸気復水器15に供給するブローダウン系と、グランド蒸気復水器15に接続された復水回収タンク39とを備え、復水回収タンク15は、復水回収ポンプ40を介して復水脱塩装置19に接続され、復水回収タンク39内の復水回収タンク水を復水脱塩装置19に供給して、不純物を除去する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、蒸気タービンプラントに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図4に、既存の原子力発電プラントを構成する蒸気タービンプラントの主要構成を示す。原子力発電プラントにおいては通常、原子炉の熱を利用した高温水を蒸気発生器に送り熱交換させた後に回収するいわゆる一次系と、蒸気発生器内で一次系の高温水を利用して蒸気を発生させ、この蒸気で蒸気タービンを回転させて発電し、その後、復水器にて復水させた後、蒸気発生器に回収するいわゆる二次系を備え、二次系には、系内の不純物が濃縮する蒸気発生器の器内水の一部を取り出し、不純物を浄化した後に復水へ回収するブローダウン系を備えている。図4の蒸気タービンプラントは、そのようなSGブローダウン系を有する原子力発電プラントの二次系において、ブローダウンした流体からの熱回収を行う場合の主要な構成を示すものである。
【0003】
蒸気タービンプラント1は、二次系の一部として、蒸気発生器3を備え、その下流には、高圧タービン5、湿分分離加熱器7、低圧タービン9さらに復水器11が設けられている。復水器9の下流には、復水ポンプ13、グランド蒸気復水器15が設けられており、その出口には分岐点17が設けられている。分岐点17の下流は、復水を脱塩浄化し、不純物を除去するための復水脱塩装置19が設けられた主流配管21と、復水を復水脱塩装置19から迂回させて流すバイパス配管23とに分流しており、これら主流配管21とバイパス配管23とは、合流点25において合流している。主流配管21とバイパス配管23との切替は、各配管に設けられた第1開閉弁22,第2開閉弁24により行われる。
合流点25の下流には、低圧給水加熱器27、脱気器29、給水ポンプ31、高圧給水加熱器33が設けられており、高圧給水加熱器33の下流は蒸気発生器3に接続されている。
また、合流点25の下流の低圧給水加熱器27の上流には、ブローダウン冷却用のSGBD(steam generator blow down)冷却器35を有する分岐経路36が設けられている。
【0004】
一方、蒸気発生器3からはブローダウン系が延びており、蒸気発生器3には、ブローダウン系を構成するフラッシュタンク37が接続されている。フラッシュタンク37は、上方で脱気器29に接続され、フラッシュ(減圧沸騰)し分離されたフラッシュ蒸気を復水系に戻して熱回収を行うように構成されている。フラッシュタンク37の下流は、SGBD冷却器35と熱交換して、フラッシュタンク37に残存したブローダウン液体を冷却するとともに熱回収を行うように配管され、その下流は復水脱塩装置19の上流に接続されている。
【0005】
また、グランド蒸気復水器15には、タービングランド蒸気が導入され復水し、そのドレン水はグランド蒸気復水器15に接続された復水回収タンク39に送られてタービングランド蒸気ドレン水として回収される。
復水回収タンク39では、蒸気タービンプラント1で使用されている復水ポンプ13,給水ポンプ31等のポンプシール用の水として利用されたポンプシールドレン水等のユーティリティドレン水も回収される。また、復水回収タンク39は、復水器11に接続され、タービングランド蒸気ドレン水及びユーティリティドレン水は復水器11に供給され復水系に戻される。
さらに、復水器11には補給水浄化設備41が接続され、復水系に補給される補給水は補給水浄化設備41により浄化されてから復水器11に供給される。
このように構成された従来の蒸気タービンプラント1においては、系内の不純物が濃縮したブローダウン液体を復水脱塩装置19により浄化することで、系内の不純物を効率よく除去し、系外から補給水を介して流入する不純物は、主に補給水浄化設備41により除去している。
【0006】
このような蒸気タービンプラントを備えた原子力発弁プラント二次系の運転方法としては、いわゆる高pH運転(pH9.5〜11)がある。通常運転時に高pH運転を行う場合には、系内の不純物濃度が低いこと及び復水のpHが高く復水脱塩装置へのイオン負荷が高いことから、復水器11を出た復水を、復水脱塩装置19を通さずに循環、流通させる。すなわち、第一開閉弁22を全閉し第二開閉弁24を全開する。これによって、復水ポンプ13から吐出された復水は、グランド蒸気復水器15、分岐点17を経て、復水脱塩装置19を通ることなく迂回路であるバイパス配管23を通って下流へ流れる。一方、起動時や復水器11内で復水系へ海水が漏洩した場合など高pH運転を行わない場合には、復水系内へ不純物が持ち込まれるのを防止すべく、復水の脱塩を行うようにする。すなわち、第一開閉弁22を全開し第二開閉弁24を全閉する。これによって、復水ポンプ13から吐出された復水は、グランド蒸気復水器15、分岐点17を経て、主流配管21における復水脱塩装置19に流入し、脱塩され、不純物が除去される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、通常運転時に高pH運転を行う場合には、大気に接した状態で使用されたタービングランド蒸気ドレン水やユーティリティドレン水が、復水器11を介して復水脱塩装置19を通らずに循環、流通するため、タービングランド蒸気ドレン水やユーティリティドレン水を介して系外から持ち込まれた不純物が、浄化されないまま復水系に流入する可能性があった。
【0008】
この発明は、このような問題点を解消するためになされたものであり、復水系に不純物を流入させないようにすることができる蒸気タービンプラントを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するため、この発明に係る蒸気タービンプラントは、蒸気発生器、蒸気タービン、復水器、タービングランド蒸気を復水するグランド蒸気復水器及び復水脱塩装置を有する復水系と、蒸気発生器内の流体の一部をブローダウンして導入するフラッシュタンクを有し、このフラッシュタンクで蒸気と分離されたブローダウン液体を復水系に供給するブローダウン系と、グランド蒸気復水器に接続された復水回収タンクとを備えた蒸気タービンプラントにおいて、復水回収タンクは復水脱塩装置に接続され、復水回収タンク内の復水回収タンク水を復水脱塩装置に供給することを特徴とするものである。
【0010】
ブローダウン液体は、グランド蒸気復水器に供給されてもよい。
ブローダウン液体は、復水回収タンクに供給されてもよい。
復水回収タンク水には、少なくとも、ブローダウン液体、タービングランド蒸気ドレン水、ユーティリティドレン水のいずれか一つを含むことができる。
復水系は、復水器の下流で且つグランド蒸気復水器の上流に、復水回収タンク水を冷却して熱回収する復水回収タンク水冷却器を備えてもよい。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
実施の形態1.
図1に、原子力発電プラントの二次系を構成する、この発明の実施の形態1に係る蒸気タービンプラントの構成を示す。
蒸気タービンプラント101は、二次系すなわち復水系の構成要素として、蒸気発生器3を備え、その下流には、高圧タービン5、湿分分離加熱器7、低圧タービン9さらに復水器11が設けられている。復水器11の下流には、復水ポンプ13、グランド蒸気復水器15が設けられており、その出口には分岐点17が設けられている。分岐点17の下流は、主流配管21とバイパス配管23とに分岐されている。主流配管21には、第一開閉弁22及び復水脱塩装置19が設けられており、バイパス配管23には、第二開閉弁24が設けられている。
主流配管21とバイパス配管23との切替は、各配管に設けられた第1開閉弁22,第2開閉弁24により行われる。
合流点25の下流には、低圧給水加熱器27、脱気器29、給水ポンプ31、高圧給水加熱器33が設けられており、高圧給水加熱器33の下流は蒸気発生器3に接続されている。
【0012】
一方、蒸気発生器3からはブローダウン系が延びている。蒸気発生器3の下流には、蒸気発生器3内の流体の一部をブローダウンして導入するフラッシュタンク37が設けられている。フラッシュタンク37は、上方で高圧給水加熱器33に接続され、フラッシュし分離された蒸気を復水系に戻すように構成されている。
【0013】
また、グランド蒸気復水器15には、タービングランド蒸気が導入され復水し、そのドレン水は、グランド蒸気復水器15に接続された復水回収タンク39に送られて、タービングランド蒸気ドレン水として回収される。ここで、タービングランド蒸気とは、高圧タービン5、低圧タービン9等の軸受部に用いられた蒸気である。
さらに、グランド蒸気復水器15はフラッシュタンク37にも接続されている。グランド蒸気復水器15は、フラッシュタンク37内で蒸気にならずに残存しブローダウン液体を冷却して熱回収する。冷却されたブローダウン液体もまた復水回収タンク39に回収される。
復水回収タンク39には、いわゆるユーティリティのドレン水も回収される。ユーティリティとは、例えば、蒸気タービンプラント101で使用されている復水ポンプ13,給水ポンプ31等のポンプシール水として利用されるものをいう。また、復水回収タンク39は、復水回収ポンプ40を介して復水脱塩装置19に接続される。したがって、系内の不純物が濃縮したブローダウン液体に加えて、系外から不純物を持ち込む可能性があるタービングランド蒸気ドレン水及びユーティリティドレン水も、復水回収タンク水として、復水脱塩装置19を通って浄化された後に復水系に戻されることになる。
さらに、復水器11には補給水浄化設備41が接続され、系外からの補給水は、この補給水浄化設備41により浄化されてから復水器11に供給される。
【0014】
次に、以上のような構成を有する実施の形態に係る蒸気タービンプラント101の動作について説明する。
この実施の形態に係る蒸気タービンプラント101を備えた原子力発電プラントの二次系でも、いわゆる高pH運転(PH9.5〜11)がなされる。
通常運転時に高pH運転を行う場合には、系統内の不純物濃度が低いこと及び復水のpHが高く復水脱塩装置へのイオン負荷が高いことから、復水器11を出た復水を、復水脱塩装置19を通さずに循環、流通させる。すなわち、第一開閉弁22を全閉し第二開閉弁24を全開する。これによって、復水ポンプ13から吐出された復水は、グランド蒸気復水器15、分岐点17を経て、復水脱塩装置19を通ることなく迂回路であるバイパス配管23を通って下流へ流れる。一方、起動時や復水器11で復水系へ海水が漏洩した場合など、高pH運転を行わない場合には、復水系内へ不純物が持ち込まれるのを防止すべく、復水の脱塩を行うようにする。すなわち、第一開閉弁22を全開し第二開閉弁24を全閉する。これによって、復水ポンプ13から吐出された復水は、グランド蒸気復水器15、分岐点17を経て、主流配管21における復水脱塩装置19に流入し、脱塩され、不純物が除去される。
【0015】
一方、蒸気発生器3から排出されたブローダウン流体は、フラッシュタンク37によりフラッシュされ、蒸気とブローダウン液体に分離する。フラッシュした蒸気は、低圧給水加熱器27に送られ、復水系に戻すことにより熱回収が行われる。一方、ブローダウン液体は、グランド蒸気復水器15に送られ、復水系を流れる復水で復水脱塩装置19が受け入れ可能な温度まで冷却されるとともに熱回収が行われる。
また、タービングランド蒸気は、グランド蒸気復水器15で冷却されて復水される。
ブローダウン液体やタービングランド蒸気のドレン水は、復水回収タンク39に送られ、ユーティリティのドレン水とともに、復水回収タンク水として、復水回収ポンプ40で昇圧された後、復水脱塩装置19に送られ、これらの液体に含まれる不純物が除去される。
このように、復水脱塩装置19に、ブローダウン液体、タービングランド蒸気ドレン水及びユーティリティのドレン水を直接回収するので、復水系に流入する不純物を確実に除去できる。
【0016】
また、上述したようにフラッシュタンク37から排出されたブローダウン液体は、復水脱塩装置19の上流ではなくグランド蒸気復水器15に回収される。
ここで、復水脱塩装置19の上流の圧力は、ほぼ復水ポンプ13の出口圧力であり、グランド蒸気復水器15の被冷却側の圧力よりも高い圧力になっている。フラッシュタンク37の内圧は、ブローダウン液体の回収先圧力よりも高い圧力を必要とするため、フラッシュタンク37でフラッシュした蒸気の回収先もフラッシュタンク37の内圧に応じ高圧力を有する部位が選択される。そのため、従来の蒸気の回収先は、高圧力な部位である脱気器29や高圧給水加熱器33に限定されていた。しかしながら、この実施の形態では、ブローダウン液体を大気圧前後の圧力の低いグランド蒸気復水器15に回収するようにしたので、フラッシュタンク37の内圧を低くでき、フラッシュタンク37からの蒸気の回収先も従来より低い圧力を有する部位まで広げることができる。したがって、脱気器29や高圧給水加熱器33に限定されず、この実施の形態のように低圧給水加熱器27にも蒸気を回収することができ、システム構成上の選択の幅を広げることができるようになった。
【0017】
さらに、フラッシュタンク37からのブローダウン液体は、グランド蒸気復水器15において、復水脱塩装置19が受け入れ可能な温度まで冷却されるので、従来のように、SGBD冷却器をブローダウン系に設ける必要がなくなった。
【0018】
実施の形態2.
図2に、この発明の実施の形態2に係る蒸気タービンプラント201の構成を示す。
図2は、上記実施の形態1に関する図1と同態様の図である。また、実施の形態2に係る蒸気タービンプラント201の構成は、以下に説明する部分だけが上記実施の形態1に係る蒸気タービンプラント101と異なり、他の部分は実施の形態1と同様である。すなわち、実施の形態2の蒸気タービンプラント201は、フラッシュタンク37のブローダウン液体の回収先について、実施の形態1のグランド蒸気復水器15に代えて、グランド蒸気復水器15と同様に大気圧前後の比較的低い圧力を有する復水回収タンク39にしたものである。また、グランド蒸気復水器15と復水回収タンク39との間をバランス管51により接続している。
【0019】
このように構成された蒸気タービンプラント201において、蒸気発生器3からブローダウンされたブローダウン流体は、フラッシュタンク37でフラッシュしその蒸気を低圧給水加熱器27に送られて熱回収されると共に、復水回収タンク39でさらにフラッシュしてその蒸気がバランス管51を介してグランド蒸気復水器15に送られて熱回収される。したがって、上述した実施の形態1と同様の効果が得られる。
【0020】
実施の形態3.
図3に、この発明の実施の形態3に係る蒸気タービンプラント301の構成を示す。
図3は、上記実施の形態1に関する図1と同態様の図である。また、実施の形態3に係る蒸気タービンプラント301の構成は、以下に説明する部分だけが上記実施の形態1に係る蒸気タービンプラント101と異なり、他の部分は実施の形態1と同様である。すなわち、復水器11及び復水ポンプ13の下流で且つグランド蒸気復水器15の上流に復水回収タンク水冷却器61を設けている。
復水回収タンク水冷却器61では、復水回収タンク39から復水回収ポンプ40を介して復水脱塩装置19に送られる不純物を含んだ復水回収タンク水を冷却し、復水回収タンク水の熱回収を行うように構成されている。また、フラッシュタンク37のブローダウン液体の回収先について、従来と同様に、SGBD冷却器35を介して復水脱塩装置19に直接回収している。さらに、復水脱塩装置19の下流の合流点25の下流から、復水を復水器11に戻す復水再循環配管63が延びている。復水再循環配管63には復水再循環制御弁65が設けられている。一方、合流点25の下流の低圧給水加熱器27の上流には復水流量制御弁67が設けられている。なお、復水再循環配管63はグランド蒸気復水器15の下流から分岐させてもよい。
【0021】
このように構成された蒸気タービンプラント301において、復水回収タンク39に送られたタービングランド蒸気のドレン水やユーティリティのドレン水は、復水脱塩装置19において不純物が除去されると共に、復水脱塩装置19に送られる途中で、復水回収タンク水冷却器61により冷却することで熱回収される。
したがって、上述した実施の形態1と同様の効果のほかに、復水回収タンク水を冷却することにより、復水脱塩装置19の樹脂の耐熱温度を下げることができ、且つさらに効率よく熱回収を行うことができる。また、復水流量制御弁67の上流で復水器11への再循環経路が設けられ、復水回収タンク水冷却器61は、再循環経路内に配置されている。このため、プラントの運転状態によって脱気器へ送られる復水量が変化した場合でも、復水回収タンク水冷却器61で冷却に供される復水の量は常に十分に確保されるので、プラントの運転状態によらず復水回収タンク水の冷却を確実に行うことができる。
【0022】
なお、この発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく様々な改変を施すことが可能である。例えば、上述した実施の形態3において、フラッシュタンク37のブローダウン液体の回収先を、実施の形態1や2のように、グランド蒸気復水器15や復水回収タンク39としてもよい。これにより、実施の形態1や2の効果に加えて実施の形態3の効果が得られる。また、不純物が含まれた、タービングランド蒸気のドレン水、ユーティリティのドレン水、さらにブローダウン液体が流入する復水回収タンク39を補給水浄化設備41の上流に接続し、復水脱塩装置19に代えて補給水浄化設備41によってこれらの液体に含まれる不純物を除去してもよい。これにより、補給水量が少ない通常運転中の補給水浄化設備41を有効に利用し、復水脱塩装置19のイオン負荷を軽減することができる。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明の蒸気タービンプラントによれば、蒸気発生器、蒸気タービン、復水器、タービングランド蒸気を復水するグランド蒸気復水器及び復水脱塩装置を有する復水系と、蒸気発生器内の流体の一部をブローダウンして導入するフラッシュタンクを有し、このフラッシュタンクで蒸気と分離されたブローダウン液体を復水系に供給するブローダウン系と、グランド蒸気復水器に接続された復水回収タンクとを備えた蒸気タービンプラントにおいて、復水回収タンクは復水脱塩装置に接続され、復水回収タンク内の復水回収タンク水を復水脱塩装置に供給するので、復水器からの復水を、復水脱塩装置をバイパスして循環、流通させる場合においても、系外から持ち込まれる不純物を復水脱塩装置にて確実に除去し、復水系に流入させないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1に係る蒸気タービンプラントの主要な構成を示す図である。
【図2】この発明の実施の形態2に係る蒸気タービンプラントの主要な構成を示す図である。
【図3】この発明の実施の形態3に係る蒸気タービンプラントの主要な構成を示す図である。
【図4】従来の蒸気タービンプラントの主要な構成を示す図である。
【符号の説明】
3…蒸気発生器、5…高圧タービン,9…低圧タービン、11…復水器、15…グランド蒸気復水器、19…復水脱塩装置、37…フラッシュタンク、39…復水回収タンク、61…復水回収タンク水冷却器、101,201,301…蒸気タービンプラント。
【発明の属する技術分野】
この発明は、蒸気タービンプラントに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図4に、既存の原子力発電プラントを構成する蒸気タービンプラントの主要構成を示す。原子力発電プラントにおいては通常、原子炉の熱を利用した高温水を蒸気発生器に送り熱交換させた後に回収するいわゆる一次系と、蒸気発生器内で一次系の高温水を利用して蒸気を発生させ、この蒸気で蒸気タービンを回転させて発電し、その後、復水器にて復水させた後、蒸気発生器に回収するいわゆる二次系を備え、二次系には、系内の不純物が濃縮する蒸気発生器の器内水の一部を取り出し、不純物を浄化した後に復水へ回収するブローダウン系を備えている。図4の蒸気タービンプラントは、そのようなSGブローダウン系を有する原子力発電プラントの二次系において、ブローダウンした流体からの熱回収を行う場合の主要な構成を示すものである。
【0003】
蒸気タービンプラント1は、二次系の一部として、蒸気発生器3を備え、その下流には、高圧タービン5、湿分分離加熱器7、低圧タービン9さらに復水器11が設けられている。復水器9の下流には、復水ポンプ13、グランド蒸気復水器15が設けられており、その出口には分岐点17が設けられている。分岐点17の下流は、復水を脱塩浄化し、不純物を除去するための復水脱塩装置19が設けられた主流配管21と、復水を復水脱塩装置19から迂回させて流すバイパス配管23とに分流しており、これら主流配管21とバイパス配管23とは、合流点25において合流している。主流配管21とバイパス配管23との切替は、各配管に設けられた第1開閉弁22,第2開閉弁24により行われる。
合流点25の下流には、低圧給水加熱器27、脱気器29、給水ポンプ31、高圧給水加熱器33が設けられており、高圧給水加熱器33の下流は蒸気発生器3に接続されている。
また、合流点25の下流の低圧給水加熱器27の上流には、ブローダウン冷却用のSGBD(steam generator blow down)冷却器35を有する分岐経路36が設けられている。
【0004】
一方、蒸気発生器3からはブローダウン系が延びており、蒸気発生器3には、ブローダウン系を構成するフラッシュタンク37が接続されている。フラッシュタンク37は、上方で脱気器29に接続され、フラッシュ(減圧沸騰)し分離されたフラッシュ蒸気を復水系に戻して熱回収を行うように構成されている。フラッシュタンク37の下流は、SGBD冷却器35と熱交換して、フラッシュタンク37に残存したブローダウン液体を冷却するとともに熱回収を行うように配管され、その下流は復水脱塩装置19の上流に接続されている。
【0005】
また、グランド蒸気復水器15には、タービングランド蒸気が導入され復水し、そのドレン水はグランド蒸気復水器15に接続された復水回収タンク39に送られてタービングランド蒸気ドレン水として回収される。
復水回収タンク39では、蒸気タービンプラント1で使用されている復水ポンプ13,給水ポンプ31等のポンプシール用の水として利用されたポンプシールドレン水等のユーティリティドレン水も回収される。また、復水回収タンク39は、復水器11に接続され、タービングランド蒸気ドレン水及びユーティリティドレン水は復水器11に供給され復水系に戻される。
さらに、復水器11には補給水浄化設備41が接続され、復水系に補給される補給水は補給水浄化設備41により浄化されてから復水器11に供給される。
このように構成された従来の蒸気タービンプラント1においては、系内の不純物が濃縮したブローダウン液体を復水脱塩装置19により浄化することで、系内の不純物を効率よく除去し、系外から補給水を介して流入する不純物は、主に補給水浄化設備41により除去している。
【0006】
このような蒸気タービンプラントを備えた原子力発弁プラント二次系の運転方法としては、いわゆる高pH運転(pH9.5〜11)がある。通常運転時に高pH運転を行う場合には、系内の不純物濃度が低いこと及び復水のpHが高く復水脱塩装置へのイオン負荷が高いことから、復水器11を出た復水を、復水脱塩装置19を通さずに循環、流通させる。すなわち、第一開閉弁22を全閉し第二開閉弁24を全開する。これによって、復水ポンプ13から吐出された復水は、グランド蒸気復水器15、分岐点17を経て、復水脱塩装置19を通ることなく迂回路であるバイパス配管23を通って下流へ流れる。一方、起動時や復水器11内で復水系へ海水が漏洩した場合など高pH運転を行わない場合には、復水系内へ不純物が持ち込まれるのを防止すべく、復水の脱塩を行うようにする。すなわち、第一開閉弁22を全開し第二開閉弁24を全閉する。これによって、復水ポンプ13から吐出された復水は、グランド蒸気復水器15、分岐点17を経て、主流配管21における復水脱塩装置19に流入し、脱塩され、不純物が除去される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、通常運転時に高pH運転を行う場合には、大気に接した状態で使用されたタービングランド蒸気ドレン水やユーティリティドレン水が、復水器11を介して復水脱塩装置19を通らずに循環、流通するため、タービングランド蒸気ドレン水やユーティリティドレン水を介して系外から持ち込まれた不純物が、浄化されないまま復水系に流入する可能性があった。
【0008】
この発明は、このような問題点を解消するためになされたものであり、復水系に不純物を流入させないようにすることができる蒸気タービンプラントを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するため、この発明に係る蒸気タービンプラントは、蒸気発生器、蒸気タービン、復水器、タービングランド蒸気を復水するグランド蒸気復水器及び復水脱塩装置を有する復水系と、蒸気発生器内の流体の一部をブローダウンして導入するフラッシュタンクを有し、このフラッシュタンクで蒸気と分離されたブローダウン液体を復水系に供給するブローダウン系と、グランド蒸気復水器に接続された復水回収タンクとを備えた蒸気タービンプラントにおいて、復水回収タンクは復水脱塩装置に接続され、復水回収タンク内の復水回収タンク水を復水脱塩装置に供給することを特徴とするものである。
【0010】
ブローダウン液体は、グランド蒸気復水器に供給されてもよい。
ブローダウン液体は、復水回収タンクに供給されてもよい。
復水回収タンク水には、少なくとも、ブローダウン液体、タービングランド蒸気ドレン水、ユーティリティドレン水のいずれか一つを含むことができる。
復水系は、復水器の下流で且つグランド蒸気復水器の上流に、復水回収タンク水を冷却して熱回収する復水回収タンク水冷却器を備えてもよい。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
実施の形態1.
図1に、原子力発電プラントの二次系を構成する、この発明の実施の形態1に係る蒸気タービンプラントの構成を示す。
蒸気タービンプラント101は、二次系すなわち復水系の構成要素として、蒸気発生器3を備え、その下流には、高圧タービン5、湿分分離加熱器7、低圧タービン9さらに復水器11が設けられている。復水器11の下流には、復水ポンプ13、グランド蒸気復水器15が設けられており、その出口には分岐点17が設けられている。分岐点17の下流は、主流配管21とバイパス配管23とに分岐されている。主流配管21には、第一開閉弁22及び復水脱塩装置19が設けられており、バイパス配管23には、第二開閉弁24が設けられている。
主流配管21とバイパス配管23との切替は、各配管に設けられた第1開閉弁22,第2開閉弁24により行われる。
合流点25の下流には、低圧給水加熱器27、脱気器29、給水ポンプ31、高圧給水加熱器33が設けられており、高圧給水加熱器33の下流は蒸気発生器3に接続されている。
【0012】
一方、蒸気発生器3からはブローダウン系が延びている。蒸気発生器3の下流には、蒸気発生器3内の流体の一部をブローダウンして導入するフラッシュタンク37が設けられている。フラッシュタンク37は、上方で高圧給水加熱器33に接続され、フラッシュし分離された蒸気を復水系に戻すように構成されている。
【0013】
また、グランド蒸気復水器15には、タービングランド蒸気が導入され復水し、そのドレン水は、グランド蒸気復水器15に接続された復水回収タンク39に送られて、タービングランド蒸気ドレン水として回収される。ここで、タービングランド蒸気とは、高圧タービン5、低圧タービン9等の軸受部に用いられた蒸気である。
さらに、グランド蒸気復水器15はフラッシュタンク37にも接続されている。グランド蒸気復水器15は、フラッシュタンク37内で蒸気にならずに残存しブローダウン液体を冷却して熱回収する。冷却されたブローダウン液体もまた復水回収タンク39に回収される。
復水回収タンク39には、いわゆるユーティリティのドレン水も回収される。ユーティリティとは、例えば、蒸気タービンプラント101で使用されている復水ポンプ13,給水ポンプ31等のポンプシール水として利用されるものをいう。また、復水回収タンク39は、復水回収ポンプ40を介して復水脱塩装置19に接続される。したがって、系内の不純物が濃縮したブローダウン液体に加えて、系外から不純物を持ち込む可能性があるタービングランド蒸気ドレン水及びユーティリティドレン水も、復水回収タンク水として、復水脱塩装置19を通って浄化された後に復水系に戻されることになる。
さらに、復水器11には補給水浄化設備41が接続され、系外からの補給水は、この補給水浄化設備41により浄化されてから復水器11に供給される。
【0014】
次に、以上のような構成を有する実施の形態に係る蒸気タービンプラント101の動作について説明する。
この実施の形態に係る蒸気タービンプラント101を備えた原子力発電プラントの二次系でも、いわゆる高pH運転(PH9.5〜11)がなされる。
通常運転時に高pH運転を行う場合には、系統内の不純物濃度が低いこと及び復水のpHが高く復水脱塩装置へのイオン負荷が高いことから、復水器11を出た復水を、復水脱塩装置19を通さずに循環、流通させる。すなわち、第一開閉弁22を全閉し第二開閉弁24を全開する。これによって、復水ポンプ13から吐出された復水は、グランド蒸気復水器15、分岐点17を経て、復水脱塩装置19を通ることなく迂回路であるバイパス配管23を通って下流へ流れる。一方、起動時や復水器11で復水系へ海水が漏洩した場合など、高pH運転を行わない場合には、復水系内へ不純物が持ち込まれるのを防止すべく、復水の脱塩を行うようにする。すなわち、第一開閉弁22を全開し第二開閉弁24を全閉する。これによって、復水ポンプ13から吐出された復水は、グランド蒸気復水器15、分岐点17を経て、主流配管21における復水脱塩装置19に流入し、脱塩され、不純物が除去される。
【0015】
一方、蒸気発生器3から排出されたブローダウン流体は、フラッシュタンク37によりフラッシュされ、蒸気とブローダウン液体に分離する。フラッシュした蒸気は、低圧給水加熱器27に送られ、復水系に戻すことにより熱回収が行われる。一方、ブローダウン液体は、グランド蒸気復水器15に送られ、復水系を流れる復水で復水脱塩装置19が受け入れ可能な温度まで冷却されるとともに熱回収が行われる。
また、タービングランド蒸気は、グランド蒸気復水器15で冷却されて復水される。
ブローダウン液体やタービングランド蒸気のドレン水は、復水回収タンク39に送られ、ユーティリティのドレン水とともに、復水回収タンク水として、復水回収ポンプ40で昇圧された後、復水脱塩装置19に送られ、これらの液体に含まれる不純物が除去される。
このように、復水脱塩装置19に、ブローダウン液体、タービングランド蒸気ドレン水及びユーティリティのドレン水を直接回収するので、復水系に流入する不純物を確実に除去できる。
【0016】
また、上述したようにフラッシュタンク37から排出されたブローダウン液体は、復水脱塩装置19の上流ではなくグランド蒸気復水器15に回収される。
ここで、復水脱塩装置19の上流の圧力は、ほぼ復水ポンプ13の出口圧力であり、グランド蒸気復水器15の被冷却側の圧力よりも高い圧力になっている。フラッシュタンク37の内圧は、ブローダウン液体の回収先圧力よりも高い圧力を必要とするため、フラッシュタンク37でフラッシュした蒸気の回収先もフラッシュタンク37の内圧に応じ高圧力を有する部位が選択される。そのため、従来の蒸気の回収先は、高圧力な部位である脱気器29や高圧給水加熱器33に限定されていた。しかしながら、この実施の形態では、ブローダウン液体を大気圧前後の圧力の低いグランド蒸気復水器15に回収するようにしたので、フラッシュタンク37の内圧を低くでき、フラッシュタンク37からの蒸気の回収先も従来より低い圧力を有する部位まで広げることができる。したがって、脱気器29や高圧給水加熱器33に限定されず、この実施の形態のように低圧給水加熱器27にも蒸気を回収することができ、システム構成上の選択の幅を広げることができるようになった。
【0017】
さらに、フラッシュタンク37からのブローダウン液体は、グランド蒸気復水器15において、復水脱塩装置19が受け入れ可能な温度まで冷却されるので、従来のように、SGBD冷却器をブローダウン系に設ける必要がなくなった。
【0018】
実施の形態2.
図2に、この発明の実施の形態2に係る蒸気タービンプラント201の構成を示す。
図2は、上記実施の形態1に関する図1と同態様の図である。また、実施の形態2に係る蒸気タービンプラント201の構成は、以下に説明する部分だけが上記実施の形態1に係る蒸気タービンプラント101と異なり、他の部分は実施の形態1と同様である。すなわち、実施の形態2の蒸気タービンプラント201は、フラッシュタンク37のブローダウン液体の回収先について、実施の形態1のグランド蒸気復水器15に代えて、グランド蒸気復水器15と同様に大気圧前後の比較的低い圧力を有する復水回収タンク39にしたものである。また、グランド蒸気復水器15と復水回収タンク39との間をバランス管51により接続している。
【0019】
このように構成された蒸気タービンプラント201において、蒸気発生器3からブローダウンされたブローダウン流体は、フラッシュタンク37でフラッシュしその蒸気を低圧給水加熱器27に送られて熱回収されると共に、復水回収タンク39でさらにフラッシュしてその蒸気がバランス管51を介してグランド蒸気復水器15に送られて熱回収される。したがって、上述した実施の形態1と同様の効果が得られる。
【0020】
実施の形態3.
図3に、この発明の実施の形態3に係る蒸気タービンプラント301の構成を示す。
図3は、上記実施の形態1に関する図1と同態様の図である。また、実施の形態3に係る蒸気タービンプラント301の構成は、以下に説明する部分だけが上記実施の形態1に係る蒸気タービンプラント101と異なり、他の部分は実施の形態1と同様である。すなわち、復水器11及び復水ポンプ13の下流で且つグランド蒸気復水器15の上流に復水回収タンク水冷却器61を設けている。
復水回収タンク水冷却器61では、復水回収タンク39から復水回収ポンプ40を介して復水脱塩装置19に送られる不純物を含んだ復水回収タンク水を冷却し、復水回収タンク水の熱回収を行うように構成されている。また、フラッシュタンク37のブローダウン液体の回収先について、従来と同様に、SGBD冷却器35を介して復水脱塩装置19に直接回収している。さらに、復水脱塩装置19の下流の合流点25の下流から、復水を復水器11に戻す復水再循環配管63が延びている。復水再循環配管63には復水再循環制御弁65が設けられている。一方、合流点25の下流の低圧給水加熱器27の上流には復水流量制御弁67が設けられている。なお、復水再循環配管63はグランド蒸気復水器15の下流から分岐させてもよい。
【0021】
このように構成された蒸気タービンプラント301において、復水回収タンク39に送られたタービングランド蒸気のドレン水やユーティリティのドレン水は、復水脱塩装置19において不純物が除去されると共に、復水脱塩装置19に送られる途中で、復水回収タンク水冷却器61により冷却することで熱回収される。
したがって、上述した実施の形態1と同様の効果のほかに、復水回収タンク水を冷却することにより、復水脱塩装置19の樹脂の耐熱温度を下げることができ、且つさらに効率よく熱回収を行うことができる。また、復水流量制御弁67の上流で復水器11への再循環経路が設けられ、復水回収タンク水冷却器61は、再循環経路内に配置されている。このため、プラントの運転状態によって脱気器へ送られる復水量が変化した場合でも、復水回収タンク水冷却器61で冷却に供される復水の量は常に十分に確保されるので、プラントの運転状態によらず復水回収タンク水の冷却を確実に行うことができる。
【0022】
なお、この発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく様々な改変を施すことが可能である。例えば、上述した実施の形態3において、フラッシュタンク37のブローダウン液体の回収先を、実施の形態1や2のように、グランド蒸気復水器15や復水回収タンク39としてもよい。これにより、実施の形態1や2の効果に加えて実施の形態3の効果が得られる。また、不純物が含まれた、タービングランド蒸気のドレン水、ユーティリティのドレン水、さらにブローダウン液体が流入する復水回収タンク39を補給水浄化設備41の上流に接続し、復水脱塩装置19に代えて補給水浄化設備41によってこれらの液体に含まれる不純物を除去してもよい。これにより、補給水量が少ない通常運転中の補給水浄化設備41を有効に利用し、復水脱塩装置19のイオン負荷を軽減することができる。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明の蒸気タービンプラントによれば、蒸気発生器、蒸気タービン、復水器、タービングランド蒸気を復水するグランド蒸気復水器及び復水脱塩装置を有する復水系と、蒸気発生器内の流体の一部をブローダウンして導入するフラッシュタンクを有し、このフラッシュタンクで蒸気と分離されたブローダウン液体を復水系に供給するブローダウン系と、グランド蒸気復水器に接続された復水回収タンクとを備えた蒸気タービンプラントにおいて、復水回収タンクは復水脱塩装置に接続され、復水回収タンク内の復水回収タンク水を復水脱塩装置に供給するので、復水器からの復水を、復水脱塩装置をバイパスして循環、流通させる場合においても、系外から持ち込まれる不純物を復水脱塩装置にて確実に除去し、復水系に流入させないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1に係る蒸気タービンプラントの主要な構成を示す図である。
【図2】この発明の実施の形態2に係る蒸気タービンプラントの主要な構成を示す図である。
【図3】この発明の実施の形態3に係る蒸気タービンプラントの主要な構成を示す図である。
【図4】従来の蒸気タービンプラントの主要な構成を示す図である。
【符号の説明】
3…蒸気発生器、5…高圧タービン,9…低圧タービン、11…復水器、15…グランド蒸気復水器、19…復水脱塩装置、37…フラッシュタンク、39…復水回収タンク、61…復水回収タンク水冷却器、101,201,301…蒸気タービンプラント。
Claims (5)
- 蒸気発生器、蒸気タービン、復水器、タービングランド蒸気を復水するグランド蒸気復水器及び復水脱塩装置を有する復水系と、
前記蒸気発生器内の流体の一部をブローダウンして導入するフラッシュタンクを有し、このフラッシュタンクで蒸気と分離されたブローダウン液体を復水系に供給するブローダウン系と、
グランド蒸気復水器に接続された復水回収タンクと
を備えた蒸気タービンプラントにおいて、
前記復水回収タンクは前記復水脱塩装置に接続され、前記復水回収タンク内の復水回収タンク水を前記復水脱塩装置に供給することを特徴とする蒸気タービンプラント。 - 前記ブローダウン液体は、前記グランド蒸気復水器に供給される請求項1に記載の蒸気タービンプラント。
- 前記ブローダウン液体は、前記復水回収タンクに供給される請求項1に記載の蒸気タービンプラント。
- 前記復水回収タンク水には、少なくとも、ブローダウン液体、タービングランド蒸気ドレン水、ユーティリティドレン水のいずれか一つを含む請求項1〜3のいずれか一項に記載の蒸気タービンプラント。
- 前記復水系は、前記復水器の下流で且つ前記グランド蒸気復水器の上流に、前記復水回収タンク水を冷却して熱回収する復水回収タンク水冷却器を備えた請求項1〜4のいずれか一項に記載の蒸気タービンプラント。
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