JP2011157855A - 発電設備及び発電設備の運転方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】蒸気発生装置が備えられていなくても、封水回収タンクに貯留された封水を熱エネルギのロスなく、ボイラに供給することができるようにした発電設備及び発電設備の運転方法を提供する。
【解決手段】発電設備は、ボイラ10、蒸気タービン20、発電機30、復水器40、脱塩塔50、復水昇圧ポンプ103、グランド復水器63、低圧給水加熱器65、給水ポンプ104、封水回収タンク70を備え、復水器40、脱塩塔50、復水昇圧ポンプ103、グランド復水器63、低圧給水加熱器65、給水ポンプ105が復水系統管路60によって直列に接続されている。そして、脱塩塔50と復水昇圧ポンプ103との間の復水系統管路60と封水回収タンク70とが封水注入管路75によって接続され、封水回収タンク70内の封水を復水系統管路60内に定格運転時に注入する封水注入弁76が封水注入管路75に設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、蒸気によって駆動される給水ポンプ、この給水ポンプの回転部などをシールするための蒸気を回収して封水とした貯留する封水回収タンクなどを備え、封水を有効利用するようにした火力発電所その他の発電設備及び発電設備の運転方法に関する。
火力発電所などの発電設備には、基本的に図2に示すように、ボイラ10、蒸気タービン20、発電機30、復水器40、脱塩塔50、復水熱交換器61、エゼクタ62、グランド復水器63、ドレンクーラ64、低圧給水加熱器65、脱気器66、給水ポンプ104、高圧給水加熱器90、封水回収タンク70などが配備されている。
そして、ボイラ10、蒸気タービン20、復水器40にわたるラインのことが蒸気系統Aとも呼ばれる。また、復水器40から給水ポンプ104にわたるラインのことが復水系統Bとも呼ばれ、これら40〜104が復水系統管路60によって直列に接続されている。また、給水ポンプ104、高圧給水加熱器90、ボイラ10にわたるラインのことが給水系統Cとも呼ばれる。
そして、蒸気タービン20は、直列に配列された高圧タービン21、中圧タービン22、低圧タービン23、低圧タービン24を備え、それぞれの出力軸25が同軸になるように連結され、出力軸25からの回転力が発電機30に伝達され、発電機30を作動させる。
そして、ボイラ10は、給水系統Cの配管から供給される水を蒸発させる蒸発器11と、この蒸発器11で蒸発させた飽和蒸気を過熱する過熱器12と、蒸気タービン20のうちの高圧タービン21からの蒸気を過熱する再熱器13とを備えている。過熱器12によって過熱された蒸気は、第1蒸気管路1によって高圧タービン21に供給される。また、高圧タービン21からの蒸気は、第2蒸気管路2によって再熱器13に供給される。
そして、再熱器13によって過熱された蒸気は、第3蒸気管路3によって中圧タービン22に供給される。また、中圧タービン22と2台の低圧タービン23,24とが第4蒸気管路4によって接続されている。また、2台の低圧タービン23,24と復水器40とが第5蒸気管路5によって接続されている。さらに、第1蒸気管路1の途中には、バルブ7が取り付けられ、このバルブ7と復水器40とがバイパス管路6によって接続されている。
そして、復水器40は、蒸気タービン20から排出された蒸気と海水とを熱交換させる、すなわち、蒸気を凝縮して水(復水)に戻す凝縮器で、外部空間と蒸気が導入される内部空間とを画定するハウジング41と、ハウジング41の内外に配管される冷却管42とを備えている。ハウジング41内は、運転中において真空状態とされる。
また、冷却管42の上流端と下流端には、それぞれ水源につながる取水路43と放水路44が接続されている。取水路43には、冷却管42に冷却水を供給するための循環ポンプ101が取り付けられている。なお、取水路43、冷却管42、放水路44のラインのことが循環系統Dとも呼ばれる。
そして、脱塩塔(デミネ)50は、水(復水)に含まれている陽イオン、陰イオンをイオン交換樹脂によって除去し、また、アンモニア、鉄、銅、シリカなどの不純物を除去するための装置で、常時、2塔運転されるが、起動時は3塔運転される(2塔のみ図示する。)。
そして、復水熱交換器61は、復水と蒸気タービン20の軸受冷却水として使用された水を熱交換させて、復水の温度を上昇させる装置である。また、エゼクタ62は、蒸気噴流によるジェット作用によって復水から空気を抽出し、復水器40の真空状態を維持するための装置である。また、グランド復水器63は、蒸気タービン20のグランドシール部をシールするために使用したシール蒸気(グランド蒸気)を空気とともに回収し、この混合ガスと復水とを熱交換させ、水(復水)の温度を上昇させる装置である。
そして、ドレンクーラ64は、低圧給水加熱器65において、タービン抽気が冷却されて生成されたドレンと復水とを熱交換させて、復水の温度を上昇させるとともに、このドレンを冷却するための装置である。また、低圧給水加熱器65は、復水器40から送り出された水を蒸気タービン20から抽出された低圧の蒸気と熱交換して加熱する装置である。また、脱気器66は、低圧給水加熱器65で加熱された水内の溶存ガスを分離除去する装置である。
なお、復水器40からの水(復水)は、復水ポンプ102,102によって吸引され、脱塩塔50に送り出される。また、脱塩塔50と復水熱交換器61との間の復水系統管路60には、水(復水)の圧力を上昇させるための復水昇圧ポンプ103,103が設けられている。すなわち、復水器40から送り出された水(復水)は、脱塩塔50によって圧力が大きく損失するため、水(復水)の循環力を高めるために復水昇圧ポンプ103,103が設けられている。なお、復水ポンプ102,102も復水昇圧ポンプ103,103も必要量だけ安定して送水することができるように、2台以上設けられている。
そして、高圧給水加熱器90は、脱気器66から送り出された水(復水)を蒸気タービン20からの抽出された低圧の蒸気と熱交換して加熱する装置であり、この加熱された水はボイラ10に供給される。また、脱気器66と高圧給水加熱器90との間の配管には、給水ポンプ104が設けられ、この給水ポンプ104によって脱気器66からの水(復水)が高圧給水加熱器90に送り出される。
なお、低圧給水加熱器65と高圧給水加熱器90とは、同種の給水加熱器であるが、給水ポンプ104の配置を基準にし、給水ポンプ104よりも復水器40側を低圧給水加熱器65、給水ポンプ104よりもボイラ10側を高圧給水加熱器90と命名されている。
そして、封水回収タンク70は、グランド復水器63などで回収されたシール蒸気や給水ポンプ104の回転部をシールするために使用された蒸気などを封水として貯留する装置で、封水回収管路71,71によってグランド復水器63や給水ポンプ104などと接続されている。また、封水が復水として使用されるように復水器40に送られ、循環するようにするため、封水回収タンク70と復水器40とが封水供給管路72によって接続されている。
この封水供給管路72には、封水回収タンク70の水位によって封水を復水器40に送る流量を調節するための封水回収タンク水位調節弁73が設けられている。この封水回収タンク水位調節弁73は、封水回収タンク70の水位が高いときに大きく開き、低いときに絞るようにされている。
また、封水回収タンク70内の封水は、復水器40内が真空とされることによって、復水器40内に引っ張られる、換言すれば、復水器40内が真空でないと復水器40内に引っ張られない。このため、起動時や復水器40内が真空でないときにおいて、封水回収タンク70内の封水を復水器40に供給するための封水回収ポンプ105を設けた封水バイパス管路74が封水回収タンク70と封水回収タンク水位調節弁73より下流側(封水回収タンク70寄り)の封水供給管路72との間に接続されている。
ここで、以上のような発電設備の起動運転について説明する。運転を開始する起動運転において、まず、循環系統Dの循環ポンプ101を駆動し、復水器40に冷却水を供給した後、復水ポンプ102,102を駆動するとともに、2台以上の復水昇圧ポンプ103,103のうちの一部(例えば1台)の復水昇圧ポンプ103を駆動し、復水器40内にある水(復水)を下流側へ送水する。
そして、復水器40の真空度が高められ、所定の真空度に到達すると、給水ポンプ104を駆動して、復水系統Bからの水(復水)をボイラ10に供給する。ボイラ10で蒸気が発生し、この蒸気が蒸気タービン20に送られることによって、蒸気タービン20が回転し、発電機30が作動する。蒸気タービン20から排出された蒸気は、復水器40に送られ、冷却されることによって水(復水)となり、循環する。
そして、発電機30が発電を開始すると、発電機30の出力が次第に増加する。発電機30の出力が定格出力域よりも低い低出力域の下限値に到達すると、発電した電力の送電が開始される。これに伴って、発電機30の負荷(出力)が徐々に高まることになるため、復水系統Bにおいて発電機30の出力に応じた水量で復水器40の水を給水ポンプ104に向けて送り、復水器40の真空度を発電機30の出力(負荷)に対応させる。
そして、蒸気タービン20のグランドシール部をシールするために使用されたシール蒸気が封水回収タンク70に回収される。また、給水ポンプ104の回転部などをシールするために用いられた蒸気が封水回収タンク70に回収され、封水として貯留される。
この封水回収タンク70内の封水は、封水供給管路72から真空にされている復水器40(例えば−95.1KPa)に圧力差によって供給される。そして、封水回収タンク70内の封水の水位が高いときは、封水回収タンク水位調節弁73が大きく開かれ、封水が封水回収タンク70から溢れないようにされている。また、封水回収タンク70内の封水の水位が低いときは、封水回収タンク水位調節弁73が絞られ、封水が封水回収タンク70内から枯渇しないようにされている。このようにして、封水回収タンク70から復水器40に供給される封水の水量が調節される。
ただし、復水器40の真空度が低いときや、起動時においては、封水供給管路72から復水器40に自動的に供給されないため、封水回収ポンプ105を駆動し、封水回収タンク70内の封水を封水バイパス管路74から復水器40へ強制的に供給している。したがって、封水回収ポンプ105は通常、駆動されていない。
ところで、封水回収タンク70内の封水の温度は50〜55℃であり、復水器40内の温度は34℃である。したがって、封水回収タンク70内の封水は、復水器40内に供給されると、降温し、復水として送り出される。しかし、この復水は、復水器40から脱塩塔50を経由して、復水熱交換器61へ送られ、昇温される。したがって、従来の発電設備は、封水回収タンク70に回収された封水が熱エネルギを有していながら、この熱エネルギを有効利用していないものとなっている。
そこで、封水回収タンクに回収された封水の熱エネルギを有効に回収し、発電設備の効率を向上するようにした封水回収設備及び封水回収方法についての発明が特許文献1に記載されている。
この封水回収設備は、復水器の復水を給水系に圧送する復水供給手段と、復水供給手段からの復水の一部を蒸気発生手段の給水として貯留する給水タンクと、封水回収タンク内の封水を給水タンクに圧送する封水供給系と、復水供給手段の出口側の給水の温度よりも封水回収タンクに貯留された水の温度が高くなった際に封水供給系に水が流通することを許容する流通規制弁とを備えている。
特開2008−180159号公報
特許文献1に記載された封水回収設備では、封水回収タンクに貯留された比較的温度の高い封水を給水タンクに圧送するようにされている。給水タンクは、ボイラへの給水の一部を貯留し、蒸気発生装置へ給水する。蒸気発生装置は、蒸気タービン以外の機器を駆動させるための蒸気を発生させる。したがって、特許文献1に記載された封水回収設備は、蒸気発生装置を備えていない発電設備において実施することができないだけでなく、封水回収タンクに貯留された封水をボイラに供給するようにされていない。
そこで、本発明は、蒸気発生装置が備えられていなくても、封水回収タンクに貯留された封水を熱エネルギのロスなく、ボイラに供給することができるようにした発電設備及び発電設備の運転方法を提供することを課題とする。
本発明に係る発電設備は、蒸気タービンに供給する蒸気を発生させるボイラと、発電機を駆動して蒸気タービンから排出された蒸気を水に戻す復水器と、蒸気タービンのグランドシール部をシールするために使用したシール蒸気を空気とともに回収し、復水の温度を上昇させるグランド復水器と、復水器から送り出された水を蒸気タービンから抽出された低圧の蒸気と熱交換して加熱する低圧給水加熱器と、低圧給水加熱器で加熱された水をボイラに供給する給水ポンプと、グランド復水器や給水ポンプで使用された蒸気を封水として貯留し、該封水を復水器に供給する封水回収タンクとを備え、前記復水器、グランド復水器、低圧給水加熱器、給水ポンプが復水系統管路によって直列に接続されている発電設備であって、前記復水器から前記低圧給水加熱器までの復水系統管路の任意の部位と前記封水回収タンクとが封水注入管路によって接続され、封水回収タンク内の封水を前記復水系統管路内に必要時に注入するための封水注入弁が前記封水注入管路に設けられていることを特徴としている。
この発電設備によれば、復水器から低圧給水加熱器までの復水系統管路の任意の部位と封水回収タンクとが封水注入管路によって接続され、封水回収タンク内の封水を前記復水系統管路内に必要時に注入するための封水注入弁が前記封水注入管路に設けられていることにより、封水回収タンクに貯留され、高温(例えば50〜55℃程度)状態にある封水は、復水器に送られることなく、復水系統管路内に注入されることにより、封水の熱エネルギがロスすることなく、ボイラに供給される。
なお、封水注入管路に封水注入弁が設けられていることにより、発電設備の起動時や停止時など封水が低温状態にあるときは、封水注入弁を閉じて、封水回収タンク内の封水を復水器に供給することができるようにされている。
また、前記本発明に係る発電設備において、前記復水器で得られた水に含まれる不純物を除去するための脱塩塔と、脱塩塔内の水を昇圧させてボイラの方に送る復水昇圧ポンプとが備えられ、該脱塩塔と復水昇圧ポンプとの間の復水系統管路に前記封水注入管路が接続されていることが好ましい。
この発電設備によれば、脱塩塔と復水昇圧ポンプとの間の復水系統管路に封水注入管路が接続されていることにより、復水昇圧ポンプによって昇圧した水(復水)よりも、封水を水(復水)に容易に注入することができる。また、脱塩塔には、イオン交換樹脂が備えられているため、復水が脱塩塔よりも上流側の復水系統管路に注入されると、高温の復水によってイオン交換樹脂が損傷することもあり得るが、脱塩塔と復水昇圧ポンプとの間の復水系統管路に復水が注入されることにより、脱塩塔に備えられたイオン交換樹脂を損傷させないようにすることができる。
また、本発明に係る発電設備の運転方法は、前記の本発明に係る発電設備に備えられた封水回収タンク内の封水を復水径管路内に注入する発電設備の運転方法であって、前記封水注入弁を定格運転時に開くことを特徴としている。
この発電設備の運転方法によれば、封水注入弁が定格運転時に開かれることにより、封水が高温(例えば50〜55℃程度)状態になり、熱エネルギを有しているときに、復水器に供給されず、復水系統管路内に注入することができる。
本発明によれば、封水回収タンクに貯留され、高温状態にある封水が復水器に送られることなく、復水系統管路内に注入されることにより、封水の熱エネルギを有効利用することができるため、蒸気発生装置が備えられていなくても、ボイラで蒸気を発生させるための燃料を節減することが可能な発電設備及び発電設備の運転方法を提供することができる。
本発明に係る発電設備の要部を示す概念図である。 従来の発電設備の全体を示す概念図である。
本発明に係る発電設備及び発電設備の運転方法の一実施の形態について図1を参照しながら説明する。なお、背景技術において説明した従来の装置については、同一符合を付して、その説明を省略する。
この実施形態の発電設備は、封水回収タンク70と復水系統管路60とを封水注入管路75によって接続したことを特徴としている。ただし、封水注入管路75は、封水回収タンク70に貯留された封水の熱エネルギを利用するため、低圧給水加熱器65までの復水系統管路60に接続される。
さらに、復水昇圧ポンプ103の下流側の復水は、復水昇圧ポンプ103によって昇圧されていることから、封水を復水系統管路60内に注入するため、ハイパワーの高性能のポンプを封水注入管路75に設けなければならなくなる。また、脱塩塔50には、耐熱温度が約60℃のイオン交換樹脂が備えられているため、復水が復水ポンプ102,102と脱塩塔50との間の復水系統管路60に注入されると、封水が60℃程度に高温にされた場合にイオン交換樹脂が損傷することもあり得る。
そこで、封水注入管路75は、脱塩塔50と復水昇圧ポンプ103との間の復水系統管路60に接続することが好ましい。この場合であっても、封水注入管路75には、封水回収タンク70に貯留された封水を復水系統管路60内に注入するための加圧ポンプ106が設けられている。ただし、この加圧ポンプは、復水昇圧ポンプ103によって昇圧されていない復水に注入することができる、すなわち高性能でないものを使用することができる。
そして、封水注入管路75には、加圧ポンプ106と復水系統管路60との接続部との間において、封水注入弁76が設けられている。この封水注入弁76は、封水回収タンク70内の封水を復水系統管路60内に必要時に注入するためのもので、具体的には、定格運転時に開かれ、定格運転時以外は閉じるようにされている。
他の装置については従来と同じであるため、次に、このような発電設備の運転方法について説明する。運転を開始する起動運転において、循環系統Dの循環ポンプ101を駆動し、復水器40に冷却水を供給した後、復水ポンプ102,102を駆動するとともに、2台以上の復水昇圧ポンプ103,103のうちの一部(例えば1台)の復水昇圧ポンプ103を駆動し、復水器40内にある水を下流側へ送水する。
この起動運転時においては、復水器40内の真空度が低いため、封水注入弁76が閉じられ、封水回収タンク70に貯留された復水が復水系統管路60内に注入されない。また、封水回収タンク水位調節弁73を開け、封水回収ポンプ105を駆動することにより、封水回収タンク70内の封水が復水器40内に供給される。
そして、エゼクタ62を作動させ、復水器40内の真空度を高める。復水器40の真空度が所定の真空度に到達すると、給水ポンプ104を駆動して、復水系統Bからの水をボイラ10に供給する。そうすると、ボイラ10内に水が溜り、その水が蒸気となり、この蒸気が蒸気タービン20に供給され、蒸気タービン20の出力軸からの回転力が発電機30に伝達されることにより、発電機30が作動する。
発電機30の出力は、次第に増していき、その出力が予め設定された出力値に到達すると、送電が開始される。そして、復水器40内が真空にされることにより、封水回収ポンプ105を停止する。また、封水回収タンク70に貯留された封水の量に応じて、封水回収タンク水位調節弁73の開度が調節される。
そして、定格運転され、封水回収タンク70に貯留された封水が高温(例えば50〜55℃程度)になると、封水回収タンク水位調節弁73を閉じ、封水注入弁76を開けるとともに、加圧ポンプ106を駆動する。すると、封水回収タンク70内の高温の封水が封水注入管路75から復水系統管路60内に注入される。
復水系統管路60内には、復水器40から送り出された水(復水)が脱塩塔50によって不純物を除去した状態とされて送水されている。この水(復水)は、封水が注入されることにより、約40℃から例えば40.5℃程度に僅かに昇温する。
そして、この水は、復水熱交換器61、エゼクタ62、グランド復水器63、ドレンクーラ64、低圧給水加熱器65、脱気器66へと復水系統管路60内を流れる。さらに、この水は、給水ポンプ104によって昇圧され、高圧給水加熱器90からボイラ10に送られる。ボイラ10に送られた水は、封水が復水器40内に供給されていたときよりも昇温しているため、ボイラを駆動する燃料を節減し、蒸気を発生させることができる。
なお、本発明は、前記の実施形態に限定することなく種々変更することができる。例えば、脱塩塔50に備えられたイオン交換樹脂の耐熱温度が約60℃であり、封水が55℃程度まで高温とされていることから、余裕をみて、封水注入管路75を脱塩塔50よりも下流側に接続したが、理論的には脱塩塔50の上流側の復水系統管路60に封水注入管路75を接続することができる。逆に、封水注入管路75は、復水昇圧ポンプ103,103よりも下流側で低圧給水加熱器65までであれば、任意の部位に接続することもできる。
また、図示した発電設備は、一例であり、封水回収タンク70を備えていれば、ほかに種々の装置を備えた発電設備においても実施することができ、封水は、グランド復水器63や給水ポンプ104以外で使用された蒸気を封水回収タンク70に回収したものであってもよい。さらに、本発明は、火力発電所だけでなく、原子力発電所などでも実施することができる。
10………ボイラ
20………蒸気タービン
30………発電機
40………復水器
50………脱塩塔
60………復水系統管路
63………グランド復水器
65………低圧給水加熱器
70………封水回収タンク
75………封水注入管路
103……復水昇圧ポンプ
104……給水ポンプ

Claims (3)

  1. 蒸気タービンに供給する蒸気を発生させるボイラと、発電機を駆動して蒸気タービンから排出された蒸気を水に戻す復水器と、蒸気タービンのグランドシール部をシールするために使用したシール蒸気を空気とともに回収し、復水の温度を上昇させるグランド復水器と、復水器から送り出された水を蒸気タービンから抽出された低圧の蒸気と熱交換して加熱する低圧給水加熱器と、低圧給水加熱器で加熱された水をボイラに供給する給水ポンプと、グランド復水器や給水ポンプで使用された蒸気を封水として貯留し、該封水を復水器に供給する封水回収タンクとを備え、前記復水器、グランド復水器、低圧給水加熱器、給水ポンプが復水系統管路によって直列に接続されている発電設備であって、
    前記復水器から前記低圧給水加熱器までの復水系統管路の任意の部位と前記封水回収タンクとが封水注入管路によって接続され、封水回収タンク内の封水を前記復水系統管路内に必要時に注入するための封水注入弁が前記封水注入管路に設けられていることを特徴とする発電設備。
  2. 前記復水器で得られた水に含まれる不純物を除去するための脱塩塔と、脱塩塔内の水を昇圧させてボイラの方に送る復水昇圧ポンプとが備えられ、該脱塩塔と復水昇圧ポンプとの間の復水系統管路に前記封水注入管路が接続されていることを特徴とする請求項1記載の発電設備。
  3. 請求項1又は2に記載の発電設備に備えられた封水回収タンク内の封水を復水径管路内に注入する発電設備の運転方法であって、
    前記封水注入弁を定格運転時に開くことを特徴とする発電設備の運転方法。
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