JP2004093343A - 蒸気発生設備ブローダウン回収システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】フラッシュタンク41の下流に復水脱塩装置11に接続されるブローダウン常用ライン60と復水器9に接続されるブローダウンバイパスライン70とが設けられている。レベルコントローラ63はフラッシュタンク41内の水位が基準水位NWL以上の場合に第1F/T水位制御弁61の開度を増加させ、さらに水位が上昇して基準高水位HWL以上の場合に第2F/T水位制御弁71の開度を増加させる。温度スイッチ65は、SGBD冷却器43から流出されるSGブローダウン液体の温度が復水脱塩装置11の許容温度に基づいた基準温度以上の場合に、第1F/T水位制御弁61を強制的に閉じる。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、蒸気発生設備ブローダウン熱回収システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
原子力発電プラントにおいては通常、原子炉の熱を利用した高温水を蒸気発生器に送り熱交換させた後に回収するいわゆる一次系と、蒸気発生器内で一次系の高温水を利用して蒸気を発生させ、この蒸気でタービンを回転させて発電し、その後、復水器にて復水させた後、蒸気発生器に回収するいわゆる二次系とを備え、二次系には、蒸気発生器の器内水の一部を取り出して不純物を浄化した後に復水へ回収するSGブローダウン系を備えている。SGブローダウン系では、必要に応じてブローダウンした流体の熱回収が行われる。
【0003】
図4に、SGブローダウン系を有する原子力発電プラントの二次系において、ブローダウンした流体からの熱回収を行う場合の主要な構成要素を示す。
二次系を構成する蒸気発生器1の下流には、高圧タービン3、湿分分離加熱器5、低圧タービン7、復水器9が配置されている。復水器9の下流は、途中に開閉弁10及び復水脱塩装置(コンデミ)11を備える主流配管13と、復水脱塩装置11の迂回路として機能し、開閉弁14を備える復水脱塩装置バイパス配管15とに分岐している。主流配管13と復水脱塩装置バイパス配管15との合流点17の下流には、復水ブースタポンプ21、低圧ヒータ23、脱気器25、給水ブースタポンプ27、給水ポンプ29及び高圧ヒータ31が設けられ、高圧ヒータ31が蒸気発生器1に接続され、二次系の循環経路が構成されている。復水ブースタポンプ21の上流には、必要に応じて復水ろ過器19が設置される。
【0004】
また、SGブローダウン系は以下のような主要構成を有する。蒸気発生器1はSGBD(steam generator blow down)管33を備え、SGBD管33の途中には、SGBD遮断弁35、SGBD絞り弁36が設けられている。SGBD絞り弁36の下流は、フラッシュタンク41に接続されるブローダウン常用ライン37と、復水器9に接続されるブローダウンバイパスライン38とに分岐している。それぞれのラインの配管には、SGブローダウンの回収先を手動で切り替える切替弁39a,39bが設けられている。
フラッシュタンク41の下流は、SGBD冷却器43、F/T(フラッシュタンク)水位制御弁45を備え、ブローダウン常用ライン37の一部を構成する配管49を介して、開閉弁10の下流であって復水脱塩装置11の上流の部分に接続される。また、フラッシュタンク41で分離された蒸気は、圧力制御弁48を備えた配管からなる熱回収ライン50を介して、脱気器25に接続される。
【0005】
このようなSGブローダウン系を備えた原子力発電プラントにおいては、通常運転時には、オペレータが手動で切替弁39aを開き切替弁39bを閉じた状態にし、蒸気発生器1でブローダウンされた流体を、SGブローダウンとしてフラッシュタンク41に導入し、フラッシュタンク41でフラッシュさせた、いわゆるフラッシュ蒸気を脱気器25に回収すると共に、残った液体は、SGブローダウン液体として、SGBD冷却器43に導入され、復水脱塩装置11の許容温度以下まで冷却された後、F/T水位制御弁45を介して復水脱塩装置11に送られる。復水脱塩装置11の許容温度とは、復水脱塩装置11のイオン交換樹脂の耐熱温度から定まる値であって、例えば40℃程度である。
【0006】
また、図5に示されるように、SGブローダウン系を制御し且つ異常を監視するため、フラッシュタンク41には、圧力スイッチ51、レベルスイッチ53、圧力コントローラ55、レベルコントローラ57が設けられている。さらに、SGBD冷却器43の下流には温度スイッチ59が設けられている。
ここで、圧力スイッチ51は、フラッシュタンク41内の圧力異常を感知して、圧力異常時にはSGBD遮断弁35を強制的に閉じるように構成されている。レベルスイッチ53は、フラッシュタンク41内のSGブローダウン液体の水位を感知し、異常水位HHWLになると、SGBD遮断弁35を強制的に閉じるように構成されている。圧力コントローラ55は、フラッシュタンク41内の圧力を感知して圧力制御弁48の開度を調節する。レベルコントローラ57は、フラッシュタンク41内のSGブローダウン液体の水位を感知し、水位が基準水位NWLとなるようにF/T水位制御弁45の開度を調節する。すなわち、水位が基準水位NWL以上になると、F/T水位制御弁45の開度を増加させ、基準水位NWL未満になると、F/T水位制御弁45の開度を減少させるように構成されている。
温度スイッチ59は、SGBD冷却器43から流出され、復水脱塩装置11に導入されるSGブローダウン液体の温度を感知して、その温度が復水脱塩装置11の許容温度に基づく基準温度以上の場合にSGBD遮断弁35を強制的に閉じるように構成されている。
【0007】
このような各種スイッチ、コントローラにより、SGBD遮断弁35及びF/T水位制御弁45に対して以下のような動作が行われる。
フラッシュタンク41内に圧力異常があると圧力スイッチ51がSGBD遮断弁35を閉じる。復水脱塩装置11に導入される液体に温度異常があると、温度スイッチ59がSGBD遮断弁35を閉じる。
また、図6に示されるように、フラッシュタンク41の水位が基準水位NWL以上になると、レベルコントローラ57はF/T水位制御弁45の開度を増加させ、フラッシュタンク41の水位を下げるように作用する。それにもかかわらず、フラッシュタンク41の水位が上昇して、異常水位HHWLまで達すると、レベルスイッチ53がSGBD遮断弁35を閉じる。
【0008】
上述したような異常によりSGBD遮断弁35が強制的に閉じた場合、オペレータは、まず手動で切替弁39a、39bを操作して、切替弁39aを閉じ切替弁39bを開いた状態にし、その後、SGBD遮断弁35を強制的に開いて、SGブローダウンの流れをブローダウン常用ライン37からブローダウンバイパスライン38に切り替え、SGブローダウンをバイパスライン38に導き復水器9に送る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したSGブローダウン系の異常のうち、フラッシュタンク41内の水位や復水脱塩装置11に導入されるSGブローダウン液体の温度の異常については、フラッシュタンク41でのフラッシュ蒸気による熱回収に不都合を生じるものではない。それにもかかわらず、SGBD遮断弁35が強制的に閉じ、フラッシュタンク41にSGブローダウンが導入されないため、フラッシュ蒸気による熱回収を継続することができないという問題点がある。
また、フラッシュタンク41内の水位や復水脱塩装置11導入前のSGブローダウン液体に温度異常が発生した場合、SGBD遮断弁35が強制的に閉じ、手動で切替弁39a、39bを操作してSGブローダウンをバイパスライン38に導く必要があった。
【0010】
この発明は、このような課題を解消するためになされたものであり、SGブローダウン系に異常が発生した場合であっても、フラッシュタンクでのフラッシュ蒸気による熱回収を効率的に行い、且つSGブローダウン液体の回収先を自動切替してフラッシュタンク水位の制御及び復水脱塩装置へ流入する流体の温度管理を適切に行うことができる蒸気発生設備ブローダウン回収システムを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するため、この発明の蒸気発生設備ブローダウン回収システムは、蒸気発生器、蒸気発生器からの蒸気を復水する復水器、復水器の下流に設けられた復水脱塩装置及び復水脱塩装置の下流に設けられた脱気器を備えた二次系において、蒸気発生器の流体の一部をブローダウンして導入するフラッシュタンクと、フラッシュタンクで分離された蒸気を脱気器に回収して熱回収を行う熱回収ラインと、フラッシュタンクの下流に設けられ、フラッシュタンクで蒸気と分離されたブローダウン液体を復水脱塩装置に送る流路を形成するブローダウン常用ラインと、フラッシュタンクの下流に設けられ、フラッシュタンクで蒸気と分離されたブローダウン液体を復水器へ送る流路を形成するブローダウンバイパスラインと、フラッシュタンクの下流に設けられ、ブローダウン常用ライン及びブローダウンバイパスラインの流量をそれぞれ決定する流路決定手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0012】
フラッシュタンクのブローダウン液体の水位を検知する水位検知手段を備え、流路決定手段は、水位検知手段により検知された水位が、基準水位以上の場合にブローダウン常用ラインの流量を増加させ、基準高水位以上の場合にブローダウンバイパスラインの流量を増加させるができる。
ブローダウン常用ラインは、ブローダウン液体を冷却するSGBD冷却器を備え、さらに、SGBD冷却器の下流にブローダウン液体の温度を検知する温度検知手段を備え、流路決定手段は、温度検知手段により検知された温度が、復水脱塩装置の許容温度に基づいた基準温度以上の場合に、ブローダウン常用ラインの流路を閉じることができる。
流路決定手段は、ブローダウン常用ライン及びブローダウンバイパスラインにそれぞれ設けられた流量調節弁を含むことが好適である。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を表1及び添付図面に基づいて説明するが、図中、同一符号は同一又は対応部分を示すものとする。
【0014】
図1に、この発明の実施の形態に係る蒸気発生設備ブローダウン回収システムを備えた原子力発電プラントの二次系の主要な構成要素を示す。二次系を構成する蒸気発生器1の下流には、高圧タービン3、湿分分離加熱器5が設けられている。湿分分離加熱器5の下流に低圧タービン7が設けられている。低圧タービン7の下流には、復水器9が配置されている。復水器9の下流は、途中に開閉弁10及び復水脱塩装置11を備える主流配管13と、復水脱塩装置11の迂回路として機能し、開閉弁14を備える復水脱塩装置バイパス配管15とに分岐している。主流配管13と復水脱塩装置バイパス配管15との合流点17の下流には、復水ブースタポンプ21、低圧ヒータ23、脱気器25、給水ブースタポンプ27、給水ポンプ29、高圧ヒータ31が設けられ、高圧ヒータ31の下流は蒸気発生器1に接続され、二次系の循環経路が構成されている。復水ブースタポンプ21の上流には、必要に応じて復水ろ過器19が設置される。
【0015】
また、二次系に含まれるSGブローダウン系は以下のような主要構成を有する。蒸気発生器1は、SGBD管33を備え、SGBD管33の途中には、SGBD遮断弁35、SGBD絞り弁36が設けられている。SGBD絞り弁36の下流で、SGBD管33はフラッシュタンク41に接続される。
フラッシュタンク41の下流には、一端がフラッシュタンク41に接続され、途中にSGBD冷却器43、第1F/T水位制御弁61が設けられ、他端が開閉弁10の下流であって復水脱塩装置11の上流の部分に接続されたブローダウン常用ライン60が配置されている。また、フラッシュタンク41の下流であってSGBD冷却器43の上流で、ブローダウン常用ライン60から分岐し、途中に第2F/T水位制御弁71が設けられたブローダウンバイパスライン70が配置されている。このブローダウンバイパスライン70は、一端がフラッシュタンク41に接続され、他端が復水器9に接続される。ここで、第1F/T水位制御弁61及び第2F/T水位制御弁71は、流量調節が可能な流量調節弁であり、流路決定手段を構成する。
【0016】
さらに、フラッシュタンク41には、並列に配置された圧力制御弁48及びバイパス弁81を備え、低圧ヒータ23の下流であって脱気器25に接続される熱回収ライン80が設けられている。フラッシュタンク41で分離された蒸気は、この熱回収ライン80を介して脱気器25に送られる。ここで、バイパス弁81は、圧力制御弁48の迂回路手段として手動で流量調節が可能な弁である。
【0017】
また、図2に示されるように、SGブローダウン系を制御し且つ異常を監視するため、フラッシュタンク41には、圧力スイッチ51、レベルスイッチ53、圧力コントローラ55、レベルコントローラ63が設けられている。さらに、SGBD冷却器43の下流には温度スイッチ65が設けられている。
ここで、圧力スイッチ51は、フラッシュタンク41内の圧力異常を感知して、圧力異常時にはSGBD遮断弁35を強制的に閉じるように構成されている。圧力コントローラ55は、フラッシュタンク41内の圧力を感知して圧力制御弁48の開度を調節する。
【0018】
レベルコントローラ63は、図3に示されるように、フラッシュタンク41内のSGブローダウン液体の水位を検知して、その水位に基づいて、第1F/T水位制御弁61及び第2F/T水位制御弁71の開度を調節する。すなわち、レベルコントローラ63は、水位検知手段及び流路決定手段を構成する。
具体的には、レベルコントローラ63は、フラッシュタンク41内のSGブローダウン液体の水位が基準水位NWLとなるように第1F/T水位制御弁61の開度を調節し、水位が基準水位NWL以上になると第1F/T水位制御弁61の開度を増加させ、流量を増加させるように構成されている。一方、基準水位NWL未満になると、第1F/T水位制御弁61の開度を減少させ、流量を減少させるように構成されている。第1F/T水位制御弁61の開度を増加しても、さらに、フラッシュタンク41の水位が上昇して基準高水位HWL以上になると、レベルコントローラ63は、第2F/T水位制御弁71の開度を増加し、流量を増加させるように構成されている。
【0019】
一方、レベルスイッチ53は、図3に示されるように、第1F/T水位制御弁及び第2F/T水位制御弁71の開度を増加しても、フラッシュタンク41内のSGブローダウン液体の水位がさらに上昇して異常水位HHWLになると、SGBD遮断弁35を強制的に閉じるように構成されている。
温度スイッチ65は、温度検知手段を機能し、SGBD冷却器43から流出され復水脱塩装置11に導入されるSGブローダウン液体の温度を検知して、その温度が復水脱塩装置11の許容温度を上回るような場合に、復水脱塩装置11へSGブローダウン液体がさらに流入するのを防止すべく、第1F/T水位制御弁61を強制的に全閉するように構成されている。
【0020】
次に、このような構成を有する蒸気発生設備ブローダウン回収システムの動作について説明する。
蒸気発生設備ブローダウン回収システムの通常運転時には、SGBD遮断弁35は開いており、蒸気発生器1でブローダウンされた流体は、SGブローダウンとしてフラッシュタンク41に導入される。フラッシュタンク41では、SGブローダウンをフラッシュさせ、いわゆるフラッシュ蒸気として脱気器25に回収する。一方、フラッシュタンク41内に残った液体は、SGブローダウン液体として、SGBD冷却器43に導入され、復水脱塩装置11の許容温度以下まで冷却される。
ここで、フラッシュタンク41内のSGブローダウン液体の水位は、レベルコントローラ63による第1F/T水位制御弁61の開度調節により、基準水位NWL近傍以下に制御されている。このとき、第2F/T水位制御弁の開度は減少し、通常は全閉となっている。
【0021】
しかしながら、例えば、SGBD冷却器や第1F/T水位制御弁61の異常のように、ブローダウン常用ライン60になんらかの異常が生じ、第1F/T水位制御弁61の開度が増加してもさらに水位が上昇し、基準高水位HWLを越える場合、第2F/T水位制御弁71が開き、ブローダウンバイパスライン70を介してSGブローダウン液体が復水器9に自動的に導入される。
さらに、ブローダウンバイパスライン70が連通しているにもかかわらず、フラッシュタンク41内の水位がさらに上昇して異常水位HHWLになると、レベルスイッチ53によりSGBD遮断弁35が強制的に閉じられる。
【0022】
また、SGBD冷却器43から流出されたSGブローダウン液体の温度が復水脱塩装置11の許容温度に基づいた基準温度以上の場合に、温度スイッチ65が作動して、第1F/T水位制御弁61を強制的に全閉する。この結果、復水脱塩装置11にとって不適切なSGブローダウン液体は、復水脱塩装置11に導入されない。そのため、フラッシュタンク41内の水位はさらに上昇し、基準高水位HWLを越えると、レベルコントローラ63の動作によりSGブローダウン液体はブローダウンバイパスライン70に流出する。さらに、フラッシュタンク41内の水位が異常水位HHWLを越えると、レベルスイッチ53によりSGBD遮断弁35が強制的に閉じられる。
【0023】
以上に説明したこの発明の実施の形態の構成及び動作について、従来例と比較したものを表1に示す。
【0024】
【表1】
【0025】
表1に示されるように、この実施の形態では、ブローダウンバイパスライン70の取り出し位置をフラッシュタンク(F/T)41の下流に設け、フラッシュタンク41内の水位異常(表1における*1)や復水脱塩装置11に導入されるSGブローダウン液体の温度異常(*2)については、ブローダウンバイパスライン70への切り替えを、オペレータの手動操作に頼ることなく自動的に行っている。したがって、これらの異常については、最初からSGBD遮断弁35を閉じことがないので、フラッシュタンク41にSGブローダウンが継続して導入され、フラッシュ蒸気による熱回収を継続することができる(*3)。
さらに、熱回収ライン80の圧力制御弁48に並列に、手動で流量を調節できるバイパス弁81を設けたので、圧力制御弁48に異常が発生しても、オペレータがバイパス弁81を操作することによってフラッシュ蒸気による熱回収を継続することができる。
【0026】
以上説明してきたこの発明は、上記に限定されるものではなく、適宜改変して実施することができる。
例えば、第1F/T水位制御弁61及び第2F/T水位制御弁71の代わりにそれぞれ開閉弁を設けてもよい。この場合、ブローダウン常用ライン60の開閉弁は、基準水位NWL以上で開き、基準水位NWL未満で閉じる。ブローダウンバイパスライン70の開閉弁は、基準高水位HWL以上で開き、基準高水位HWL未満で閉じる。さらに、SGブローダウン液体の温度異常の場合は、ブローダウン常用ライン60の開閉弁を強制的に閉じる。
また、上記のブローダウンバイパスライン70の開閉弁の代わりに、フラッシュタンク41の下流の、ブローダウン常用ライン60とブローダウンバイパスライン70との分岐部に、三方弁を設けてもよい。この三方弁により、フラッシュタンク41の水位が基準高水位HWLを下回る場合は、フラッシュタンク41とブローダウン常用ライン60とを連通させ、基準高水位HWL以上の場合は、フラッシュタンク41とブローダウンバイパスライン70とを連通させる。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明の蒸気発生設備ブローダウン回収システムによれば、フラッシュタンクの下流に設けられ、フラッシュタンクで蒸気と分離されたブローダウン液体を復水脱塩装置に接続されるブローダウン常用ラインと共に、復水器に接続されるブローダウンバイパスラインを設け、流路決定手段によりブローダウン常用ライン及びブローダウンバイパスラインのそれぞれの流量を決定するので、SGブローダウン系に異常が発生した場合であっても、フラッシュタンクでの熱回収を効率的に行い、且つSGブローダウン液体の回収先を自動切替してフラッシュタンク水位の制御及び復水脱塩装置へ流入する流体の温度管理を適切に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態に係る蒸気発生設備ブローダウン回収システムを適用する原子力発電プラントの二次系の主要な構成要素を示す図である。
【図2】実施の形態に係る蒸気発生設備ブローダウン回収システムの要部の構成を示す図である。
【図3】実施の形態に係る蒸気発生設備ブローダウン回収システムに用いられるF/Tの水位と弁制御の関係を示す図である。
【図4】従来の蒸気発生設備ブローダウン回収システムを適用する原子力発電プラントの二次系の主要な構成要素を示す図である。
【図5】従来の蒸気発生設備ブローダウン回収システムの要部の構成を示す図である。
【図6】従来の蒸気発生設備ブローダウン回収システムに用いられるF/Tの水位と弁制御の関係を示す図である。
【符号の説明】
1…蒸気発生器、9…復水器、11…復水脱塩装置、25…脱気器、41…フラッシュタンク、60…ブローダウン常用ライン、61…第1F/T水位制御弁、63…レベルコントローラ、65…温度スイッチ、70…ブローダウンバイパスライン、71…第2F/T水位制御弁、NWL…基準水位、HWL…基準高水位。
Claims (4)
- 蒸気発生器、蒸気発生器からの蒸気を復水する復水器、復水器の下流に設けられた復水脱塩装置及び復水脱塩装置の下流に設けられた脱気器を備えた二次系において、
蒸気発生器の流体の一部をブローダウンして導入するフラッシュタンクと、
フラッシュタンクで分離された蒸気を脱気器に回収して熱回収を行う熱回収ラインと、
フラッシュタンクの下流に設けられ、フラッシュタンクで蒸気と分離されたブローダウン液体を復水脱塩装置に送る流路を形成するブローダウン常用ラインと、
フラッシュタンクの下流に設けられ、フラッシュタンクで蒸気と分離されたブローダウン液体を復水器へ送る流路を形成するブローダウンバイパスラインと、フラッシュタンクの下流に設けられ、ブローダウン常用ライン及びブローダウンバイパスラインのそれぞれの流量を決定する流路決定手段と
を備えたことを特徴とする蒸気発生設備ブローダウン回収システム。 - フラッシュタンクのブローダウン液体の水位を検知する水位検知手段を備え、
流路決定手段は、水位検知手段により検知された水位が、
基準水位以上の場合にブローダウン常用ラインの流量を増加させ、
基準高水位以上の場合にブローダウンバイパスラインの流量を増加させる請求項1に記載の蒸気発生設備ブローダウン回収システム。 - ブローダウン常用ラインは、ブローダウン液体を冷却するSGBD冷却器を備え、さらに、SGBD冷却器の下流にブローダウン液体の温度を検知する温度検知手段を備え、
流路決定手段は、温度検知手段により検知された温度が、
復水脱塩装置の許容温度に基づいた基準温度以上の場合に、ブローダウン常用ラインの流路を閉じる請求項1または2に記載の蒸気発生設備ブローダウン回収システム。 - 流路決定手段は、ブローダウン常用ライン及びブローダウンバイパスラインにそれぞれ設けられた流量調節弁を含む請求項1〜3のいずれか一項に記載の蒸気発生設備ブローダウン回収システム。
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