JP2003013537A - 屋根架構構造 - Google Patents

屋根架構構造

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JP2003013537A
JP2003013537A JP2001199736A JP2001199736A JP2003013537A JP 2003013537 A JP2003013537 A JP 2003013537A JP 2001199736 A JP2001199736 A JP 2001199736A JP 2001199736 A JP2001199736 A JP 2001199736A JP 2003013537 A JP2003013537 A JP 2003013537A
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roof
truss
building
shed
frame structure
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JP2001199736A
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English (en)
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Mitsuo Tsuge
光雄 柘植
Hiromitsu Ishikawa
博光 石川
Hiroshi Horikawa
浩志 堀川
Kiyobumi Tanaka
清文 田中
Akio Matsunaga
章生 松永
Kouichirou Mochizuki
光一朗 望月
Shuichi Ikeda
修一 池田
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Nippon Light Metal Co Ltd
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Nippon Light Metal Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 様々な特長を有するアルミ押出形材を骨組材
として用いながらも、複雑な形状の傾斜屋根を木造の場
合と同じように簡易に実現できる屋根架構構造を提案す
る。 【解決手段】 第一の建物部T1の桁と第二の建物部T
2の桁とが互いに交差するように両建物部が合体配置さ
れた建物Tの屋根1において、複数本のアルミニウム合
金製の押出形材を互いに機械接合してなる複数個の小屋
組トラス10〜60を、第一の建物部T1と第二の建物
部T2の双方について、第一の建物部T1の桁行方向の
みに並設してなることを特徴とする屋根架構構造。各小
屋組トラス10〜60の各上弦材は屋根1の流れ面N1
〜N6に沿うように配置され、各上弦材の上面は該屋根
の流れ面N1〜N6と平行になるように傾斜形成されて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建物の傾斜屋根の
架構に関する。
【0002】
【従来の技術】建物の傾斜屋根には、切妻、寄棟、入母
屋などの様々な形式がある。そして従来より、これらの
屋根の架構は一般的に木造となっており、棟木、小屋
束、隅木、母屋、垂木などの木製骨組材の端部を複雑な
形状に仕口加工して、それらを立体的に組み合わせるこ
とにより構成されている。一方で、近年の建築基準法の
仕様規定から性能規定への改正に起因して、強度の割に
軽量で、腐食しにくく、加工やユニット化が容易である
という特長をもったアルミニウム合金製の押出形材(以
下「アルミ押出形材」という。)を屋根架構の骨組材と
して用いる試みがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、アルミ
押出形材からなる骨組材は、端部を木造の場合と同じよ
うに切除したり穿設したりして複雑な形状に仕口加工す
ることができない。したがって、たとえば寄棟屋根の棟
と隅棟とが合流する部分や、曲り屋の屋根のように二つ
の傾斜屋根が平面視L字形状に直交配置された部分など
のような、複数の流れ面が立体的に交差合流する複雑な
形状部位を有する傾斜屋根の架構をアルミ押出形材から
なる骨組材で実現することは極めて困難である。
【0004】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、その目的とするところは、様々な特長を有
するアルミ押出形材を骨組材として用いながらも、複雑
な形状の傾斜屋根を木造の場合と同じように簡易に実現
できる屋根架構構造を提案する点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
屋根架構構造は、複数本のアルミ押出形材を互いに機械
接合してなる複数個の小屋組トラスを、桁行方向のみに
並設してなることを特徴とする。
【0006】かかる屋根架構構造では、主要構造部であ
る小屋組がアルミ押出形材を組み合わせたトラスとして
形成されるため、強度の割に軽量で、腐食しにくく、加
工が容易であり、ユニット化しやすいというアルミ押出
形材の特長を最大限に生かした屋根架構を実現すること
ができる。このとき、押出形材同士はボルト、リベット
等で機械接合されるため、溶接接合される場合のような
熱による骨組材の強度低下や変形が回避される。そし
て、このような小屋組トラスは各構面が梁間に平行とな
るような向きで桁行方向のみに複数個並設されるため、
複雑な形状部位の納まりがパターン化されるとともに荷
重の流れも単純明快となり、施工の容易化やコストダウ
ンを図ることができる。
【0007】本発明の請求項2に係る屋根架構構造は、
第一の建物部の桁と第二の建物部の桁とが互いに交差す
るように前記両建物部が合体配置された建物の屋根にお
いて、複数本のアルミ押出形材を互いに機械接合してな
る複数個の小屋組トラスを、前記第一の建物部と前記第
二の建物部の双方について、前記第一の建物部の桁行方
向のみに並設してなることを特徴とする。
【0008】従来は、たとえば曲り屋の屋根のようにそ
れぞれが切妻屋根を持つ二つの建物部が平面視L字形に
直交配置された建物の屋根架構を小屋組トラスで構成す
る場合、一方の建物部についての小屋組トラスの並設方
向と他方の建物部についての小屋組トラスの並設方向は
直交していた。しかし、本屋根架構構造では、このよう
に複雑な形状の傾斜屋根であっても、両建物部について
の小屋組トラスの並設方向を揃えたことにより、納まり
のパターン化や荷重の流れの単純化による、施工の容易
化やコストダウンを図ることができる。また、主要構造
部である小屋組がアルミ押出形材を組み合わせたトラス
として形成されるため、強度の割に軽量で、腐食しにく
く、加工が容易であり、ユニット化しやすいというアル
ミ押出形材の特長を最大限に生かした屋根架構を実現す
ることができる。このとき、押出形材同士はボルト、リ
ベット等で機械接合されるため、溶接接合される場合の
ような熱による骨組材の強度低下や変形が回避される。
【0009】本発明の請求項3に係る屋根架構構造は、
請求項1又は請求項2に記載の屋根架構構造において、
小屋組トラスの各上弦材が屋根の流れ面に沿うように配
置され、かつ、前記各上弦材の上面が該屋根の流れ面と
平行になるように傾斜形成されたことを特徴とする。
【0010】かかる屋根架構構造では、小屋組トラスの
各上弦材が屋根の流れ面に沿うように配置され、しか
も、各上弦材の上面が該屋根の流れ面と平行になるよう
に傾斜形成されているため、小屋組トラスの各上弦材の
上面に対して母屋、隅木、垂木等の骨組材を無理なく納
めることができ、複雑な形状部位を有する傾斜屋根を簡
易に実現することができる。
【0011】本発明の請求項4に係る屋根架構構造は、
請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の屋根架構
構造において、複数の流れ面が交差する山線部又は谷線
部において小屋組トラスが小屋束を含み、該小屋束の上
部が該小屋組トラスの上弦材に対して機械接合されたこ
とを特徴とする。
【0012】かかる屋根架構構造は、構造上の弱点とな
りがちな山線部又は谷線部が小屋束で支持されるため、
力学的に安定した強固な屋根架構となる。なお、この小
屋束は該小屋組トラスの上弦材に対して機械接合される
ため、小屋組トラスの組立が容易で、溶接接合される場
合のような熱による骨組材の強度低下や変形が回避され
る。
【0013】本発明の請求項5に係る屋根架構構造は、
請求項4に記載の屋根架構構造において、上弦材が下方
に開放された開放断面形材であり、その内面に、小屋束
の頂部が該上弦材に下方から挿入されたときに該小屋束
を垂直に保持するためのストッパを有することを特徴と
する。
【0014】かかる屋根架構構造では、山線部又は谷線
部が小屋束で支持された小屋組トラスを組み立てるにあ
たり、小屋束の頂部を上弦材に下方から挿入するだけで
小屋束を正規の位置に位置決めできるため、小屋組トラ
スの組立がより一層容易となる。
【0015】本発明の請求項6に係る屋根架構構造は、
請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の屋根架構
構造において、複数の山線部又は谷線部が合流する山頂
部又は谷底部において小屋組トラスが小屋束を含み、山
頂部又は谷底部に集まる各流れ面に平行な複数の受け面
を有するジョイント部材が該小屋束の上部に機械接合さ
れ、各流れ面に沿うように骨組材が各受け面に対して機
械接合されたことを特徴とする。
【0016】かかる屋根架構構造では、構造上の弱点と
なりがちな山頂部又は谷底部が小屋束で支持されるた
め、力学的に安定した強固な屋根架構となる。また、各
流れ面に平行な複数の受け面を有するジョイント部材が
小屋束の上部に機械接合され、小屋組トラスに含まれな
い隅木や垂木等の骨組材の端部がジョイント部材の各受
け面に機械接合されるため、従来であれば極めて複雑な
構成となっていた山頂部又は谷底部の屋根架構の納まり
が単純化され、施工の容易化とコストダウンを図ること
ができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しつつ、本
発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、説明におい
て、同一要素には同一の符号を用い、重複する説明は省
略するものとする。
【0018】図1は本発明に係る屋根架構構造の一実施
形態を説明するための屋根の平面図であり、図2(a)
〜(f)はそれぞれ図1の小屋組トラス10,20,3
0,40,50,60の姿図である。図1に示すよう
に、本屋根架構構造が適用される建物Tは、第一の建物
部T1と第二の建物部T2とが平面視L字形に直交配置
された、いわゆる曲り屋である。ここで、水平部材X1
〜X4は第一の建物部T1の桁行方向(第二の建物部T
2の梁間方向)に平行に架け渡され、水平部材Y1〜Y
3は第一の建物部T1の梁間方向(第二の建物部T2の
桁行方向)に平行に架け渡されている。水平部材X1〜
X4,Y1〜Y3はいずれも木製である。そして、水平
部材X1,X3は第一の建物部T1の桁としての、水平
部材Y3は第一の建物部T1の妻梁としての、水平部材
X4は第二の建物部T2の妻梁としての、水平部材Y2
は第二の建物部T2の桁としての、水平部材Y1は第一
の建物部T1の妻梁及び第二の建物部T2の桁としての
役割を果たす。建物Tの屋根1(同図において二点鎖線
表示)は、第一の建物部T1の寄棟屋根と第二の建物部
T2の寄棟屋根とが直交して合流した形状となってい
る。
【0019】屋根1の架構の主要部は、それぞれの構面
が水平部材Y3と平行になるように6枚の平面状の小屋
組トラス10,20,30,40,50,60(図2
(a)〜(f)参照)を、第一の建物部T1の桁行方向
(図1において紙面左右方向)のみに所定間隔で並設す
ることによって構成されている。
【0020】各小屋組トラス10〜60は、複数本のア
ルミ押出形材をボルトやネジ、リベット等で互いに機械
接合して組み立てられたものであり、それぞれの上弦材
が屋根の流れ面に沿って配置される形状となっている。
たとえば小屋組トラス40では、図3に示すように、上
弦材を構成する直線材41が流れ面N1に、直線材42
が流れ面N3に、直線材43が流れ面N5に、それぞれ
平行に配置されている。また、小屋組トラス40は、水
平部材X2の上面に傾斜立設された一対の方杖X5,X
5によって、トラス並設方向に倒れないように支持され
ている。
【0021】そして、これらの直線材41〜43の上面
はそれぞれ流れ面N1,N3,N5と平行に形成されて
いる。つまり、直線材41,42は図4(a)に示すよ
うな、下方に開放されたハット形の開放断面形材となっ
ており、直線材43は図4(b)に示すような、下方に
開放された左右非対称ハット形の開放断面形材である。
ここで直線材43は、同図において左壁43aが右壁4
3cよりも高く、上壁43bが右下がりに傾斜した断面
形となっており、左壁43aの内側には、右壁43cの
上端と同じ高さで水平なストッパ43dが形成されてい
る。そして特に、直線材43の上壁43bが流れ面N5
に平行であるため、その上面に垂木等を容易に接合する
ことができる。
【0022】ここで、図3のA部拡大詳細図である図5
に示すように、小屋束の役割を果たす直線材44の頂部
は、直線材42,43の下向き開放溝にちょうど納まる
ような形状に切除加工されている。このとき、直線材4
4の頂部傾斜部45cが直線材43のストッパ43dに
当接し、直線材42,43,44が簡単に正しい角度で
位置決めされる。また、直線材42,43の対向する端
面は、互いにぴったり突き合わせられるような形状に切
除加工されている。そして、直線材42の軒側端部の両
側面にはボルト孔42a,42aが穿設されており、直
線材43の棟側端部の両側面にはボルト孔43a,43
aが穿設されている。また、直線材44の頂部の両側面
には、ボルト孔42aと対応する位置にボルト孔44a
が、ボルト孔43aと対応する位置にボルト孔44bが
穿設されている。そして、ボルト孔42aとボルト孔4
4aとを位置合わせするとともに、ボルト孔43aとボ
ルト孔44bとを位置合わせし、それぞれに通しボルト
Bを挿通してナットNで締結することにより、直線材4
2,43,44が互いに隙間なく強固に固定される。
【0023】さらに、図3のB部拡大詳細図である図6
に示すように、水平部材X1の上面には、直線材70が
通しボルトBとナットNとの締結によって水平部材X1
に沿って固定されている。直線材70の断面形状は、図
4(b)に示した直線材43の断面形状と略同様である
が、直線材43のストッパ43dに相当する部分がな
い。直線材70もアルミ押出形材からなる。そして、小
屋組トラス40の下弦材となる直線材45の端部は、直
線材70の内側のフランジ上に載置されている。ただ
し、直線材45の端部を直線材70のフランジ上に載せ
ずに水平部材X1上に直接固定するようにしてもよい。
直線材45の断面形は上方に開放されたコ字形であり、
直線材45の軒側端部の両側面にはボルト孔45aが穿
設されている。
【0024】また、直線材45の上向き開口溝45bに
は、接合金具46の下部が挿入される。接合金具46
は、直線材44と同幅の中空角形断面形状を有する束状
の金具である。接合金具46の両側面にはボルト孔46
a,46bが穿設されている。接合金具46の下部を直
線材45の上向き開放溝45bに上から挿入し、ボルト
孔45aとボルト孔46aとを位置合わせして通しボル
トBを挿通してナットNで締結することにより、直線材
45に対して接合金具46が接合される。接合金具46
の頂部は、流れ面N1に平行となるように切除加工され
ている。直線材41の軒側端部の両側面には、ボルト孔
41aが穿設されている。そして、直線材41の下向き
開放溝を接合金具46の頂部に被せてボルト孔41aと
ボルト孔46bとを位置合わせし、ここに通しボルトB
を挿通してナットNで締結することにより、接合金具4
6に対して直線材41が接合される。また、直線材41
の軒側端部の両フランジと直線材70の傾斜上面とをド
リルビスSで接合することにより、直線材70に対して
直線材41が接合される。なお、直線材45の端部を延
長して水平部材X1の上面にボルト等で固定し、直線材
70をなくした納まりとしてもよい。
【0025】次に、図7を参照しながら、屋根1の寄棟
部の架構の納まりについて説明する。まず、図8は図7
のC部拡大詳細図であり、図9(a)はその組立分解
図、図10(a)はその平面図である。これらの図に示
すように、寄棟部の架構はジョイント部材80を中心と
して組み立てられている。ジョイント部材80は、図9
(b)に示すような形状のアルミ平板を、同図の点線部
分で山折りして、受け面81,82,83と束接合面8
4,85を形成した傘状の部材である。受け面81に
は、小屋組トラス20の直線材21をビス留めするため
のビス孔81aと、隅木91をビス留めするためのビス
孔81bが穿設されている。受け面82には、垂木10
0をビス留めするためのビス孔82aと、隅木91,9
2をそれぞれビス留めするためのビス孔82b,82c
が穿設されている。受け面83には、小屋組トラス20
の直線材22をビス留めするためのビス孔83aと、隅
木92をビス留めするためのビス孔83bが穿設されて
いる。また、束接合面84,85にはそれぞれ、ジョイ
ント部材80を小屋組トラス20の直線材23にボルト
接合するためのボルト孔84a,85aが穿設されてい
る。
【0026】また、直線材23の頂部の両側面には、ジ
ョイント部材80のボルト孔84a,85aと対応する
位置にボルト孔23a,23bが穿設されている。そし
て、ジョイント部材80は、直線材23の両側面を束接
合面84,85で両側から挟んでボルト孔84a,23
a,23b,85aを位置合わせし、ここに通しボルト
Bを挿入してナットNで締結することにより、直線材2
3の頂部よりも少し低い位置に固定されている。この状
態で、ジョイント部材の受け面81,82,83はそれ
ぞれ流れ面N1,N2,N3に平行である。
【0027】小屋組トラス20の直線材21,22と垂
木100は、下向きに開放したハット形断面のアルミ押
出形材であって、それぞれ、ジョイント部材80の受け
面81〜83の各ビス孔81a,82a,83aに対応
する位置にビス孔21a,22a,100aが穿設され
ている。隅木92は、垂木100の断面上側の水平部分
の中央部を上方に折り曲げて山形としたような形状の左
右の傾斜面92a,92aと、垂木100の両フランジ
を斜め下方に折り曲げたような形状の左右の傾斜面92
b,92bを備える変形ハット形断面のアルミ押出形材
である。そして、ジョイント部材80の受け面82,8
3のビス孔82c,83bに対応する位置にビス孔92
cが穿設されている。隅木91は、隅木92と全く同様
の構成であり、傾斜面91a,91bとビス孔91cを
有している。
【0028】そして、ジョイント部材80の受け面82
のビス孔82aと垂木100のビス孔100aとが合致
するように垂木100を位置合わせし、この状態でビス
孔100aからビス孔82aにビスSを螺入すれば、垂
木100の上面が流れ面N2と平行になるように、ジョ
イント部材80に垂木100が簡単に接合される。直線
材21,22についても同様にしてジョイント部材80
の受け面81,83に対して簡単にビス留めされる。ま
た、ジョイント部材80のビス孔82c,83bと隅木
92のビス孔92c,92cとが合致するように隅木9
2を位置合わせし、この状態でビス孔92cからビス孔
82c,83bにビスSを螺入すれば、隅木92の傾斜
面91a,91aがそれぞれ流れ面N2,N3と平行に
なるように、ジョイント部材80の受け面82,83に
またがって隅木92が簡単に接合される。隅木91につ
いても同様にしてジョイント部材80の受け面81,8
2にまたがってビス留めされる。
【0029】なお、直線材23の頂部は、流れ面N1,
N3と平行になるように山形に切除加工されており、ジ
ョイント部材80に対して直線材21,22、隅木9
1,92を接合した状態で、直線材23の頂部の傾斜面
が直線材21,22、隅木91,92の上面と面一であ
る。そして、ジョイント部材80に対して接合された直
線材21,22、垂木100、隅木91,92の棟側端
部が互いに干渉しないように、特に図10(a)に示す
ように、隅木91,92の棟側端部は切除加工されてい
る。なお、隅木91,92の棟側端部に加えて、直線材
21,22及び垂木100の棟側端部を、図10(b)
の如く切除加工するようにしてもよい。さらに、垂木1
00の棟側端面が小屋組トラス20の上弦材頂部よりも
突出してしまうことを回避するため、図11(a)に示
すように垂木100の棟側端部において左右壁の上部を
側面視三角形状に切り欠いておき、これによってできた
切欠101,101の元端で上壁が斜め下方に傾斜した
傾斜面102となるように、図12(b)に示すように
折り曲げ形成してある。このとき、図12(c)に示す
ように、傾斜面102の中央部を山形に折り曲げ形成し
てもよい。
【0030】次に説明する図12は、図7のD部拡大詳
細図である。同図に示すように、小屋組トラス10の上
弦材を構成する直線材11は、小屋組トラス40の直線
材43(図4(b)参照)と同じ断面形のアルミ押出形
材である。そして、小屋組トラス10の小屋束の役割を
果たす直線材12の頂部に、直線材11の下向き開放溝
11bを上から被せて通しボルトBとナットNで締結し
てある。このとき、直線材11のストッパ11cの下面
に直線材12の頂面が当接しているため、直線材12の
頂部に対して直線材11を容易に位置決めできるととも
に安定的かつ強固に接合することができる。また、この
状態で直線材11の上壁11aは流れ面N2に平行とな
っている。垂木100は、その両フランジにおいて直線
材11の傾斜した上壁11aにドリルビスSで留めら
れ、この状態で垂木100の上面が流れ面N2と平行と
なる。
【0031】次に説明する図13は、図7のE部拡大詳
細図である。直線材13で支持された直線材11の端部
上面には隅木92の右側の傾斜面92bが載せられ、ド
リルビスSで留められている。この状態で、隅木92の
傾斜面92a,92aはそれぞれ流れ面N2,N3に平
行である。そして、流れ面N3を形成するために、垂木
101の棟側端部の両フランジが隅木92の左側の傾斜
面92b上に載せられ、ビスSで留められている。この
状態で、隅木101の上面は隅木92の左側の傾斜面9
2a、トラス20の直線材22の上面と面一である。
【0032】最後に説明する図14は、図7のF部拡大
詳細図である。同図に示すように、水平部材Y3の上面
には直線材110が通しボルトBとナットNの締結によ
って固定されている。直線材110の断面形状は、図6
で既に説明した直線材70と同様である。そして、直線
材110の傾斜上面111は流れ面N2に平行であり、
ここに垂木100がドリルビスSで留められている。
【0033】以上、本発明に係る屋根架構構造の一実施
形態を説明してきたが、本発明はこれに限定されるもの
ではなく、発明の趣旨に応じて適宜改変して実施される
べきものである。
【0034】
【発明の効果】以上のように、請求項1に係る発明によ
れば、主要構造部である小屋組がアルミ押出形材を組み
合わせたトラスとして形成されるため、強度の割に軽量
で、腐食しにくく、加工が容易であり、ユニット化しや
すいというアルミ押出形材の特長を最大限に生かした屋
根架構を実現することができる。このとき、押出形材同
士はボルト、リベット等で機械接合されるため、溶接接
合される場合のような熱による骨組材の強度低下や変形
が回避される。そして、このような小屋組トラスは各構
面が梁間に平行となるような向きで桁行方向のみに複数
個並設されるため、複雑な形状部位の納まりがパターン
化されるとともに荷重の流れも単純明快となり、施工の
容易化やコストダウンを図ることができる。
【0035】請求項2に係る発明によれば、曲り屋のよ
うな複雑な形状の傾斜屋根であっても、小屋組トラスの
並設方向を揃えたことにより、納まりのパターン化や荷
重の流れの単純化による、施工の容易化やコストダウン
を図ることができる。また、主要構造部である小屋組が
アルミ押出形材を組み合わせたトラスとして形成される
ため、強度の割に軽量で、腐食しにくく、加工が容易で
あり、ユニット化しやすいというアルミ押出形材の特長
を最大限に生かした屋根架構を実現することができる。
このとき、押出形材同士はボルト、リベット等で機械接
合されるため、溶接接合される場合のような熱による骨
組材の強度低下や変形が回避される。
【0036】請求項3に係る発明によれば、小屋組トラ
スの各上弦材の上面に対して母屋、隅木、垂木等の骨組
材を無理なく納めることができ、複雑な形状部位を有す
る傾斜屋根を簡易に実現することができる。
【0037】請求項4に係る発明によれば、構造上の弱
点となりがちな山線部又は谷線部が小屋束で支持される
ため、力学的に安定した強固な屋根架構となる。なお、
この小屋束は該小屋組トラスの上弦材に対して機械接合
されるため、小屋組トラスの組立が容易で、溶接接合さ
れる場合のような熱による骨組材の強度低下や変形が回
避される。
【0038】請求項5に係る発明によれば、山線部又は
谷線部が小屋束で支持された小屋組トラスを組み立てる
にあたり、小屋束の頂部を上弦材に下方から挿入するだ
けで小屋束を正規の位置に位置決めできるため、小屋組
トラスの組立がより一層容易となる。
【0039】請求項6に係る発明によれば、構造上の弱
点となりがちな山頂部又は谷底部が小屋束で支持される
ため、力学的に安定した強固な屋根架構となる。また、
各流れ面に平行な複数の受け面を有するジョイント部材
が小屋束の上部に機械接合され、小屋組トラスに含まれ
ない隅木や垂木等の骨組材の端部がジョイント部材の各
受け面に機械接合されるため、従来であれば極めて複雑
な構成となっていた山頂部又は谷底部の屋根架構の納ま
りが単純化され、施工の容易化とコストダウンを図るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る屋根架構構造の一実施形態を説明
するための屋根伏図である。
【図2】図1の各小屋組トラスの姿図である。
【図3】図1の屋根架構の部分拡大斜視図である。
【図4】図3の小屋組トラスの各上弦材の断面図であ
る。
【図5】(a)は図3のA部拡大斜視図であり、(b)
はその組立分解図である。
【図6】図3のB部の組立分解図である。
【図7】図1の屋根架構の寄棟部の斜視図である。
【図8】図7のC部拡大斜視図である。
【図9】(a)は図8の組立分解図であり、(b)はジ
ョイント部材の展開図である。
【図10】(a)は図8の平面図であり、(b)はその
他の実施例を示す平面図である。
【図11】図8の垂木の棟側端部の種々の加工パターン
を表す部分斜視図である。
【図12】図7のD部拡大斜視図である。
【図13】図7のE部拡大斜視図である。
【図14】図7のF部拡大斜視図である。
【符号の説明】
1 … 屋根 10,20,30,40,50,60 … 小屋組ト
ラス 80 … ジョイント部材 91,92 … 隅木 100,101 … 垂木 T … 建物 T1 … 第一の建物部 T2 … 第二の建物部 X1〜X4,Y1〜Y3 … 水平部材 N1〜N5 … 流れ面
フロントページの続き (72)発明者 石川 博光 静岡県庵原郡蒲原町蒲原1丁目34番1号 日本軽金属株式会社グループ技術センター 内 (72)発明者 堀川 浩志 静岡県庵原郡蒲原町蒲原1丁目34番1号 日本軽金属株式会社グループ技術センター 内 (72)発明者 田中 清文 静岡県庵原郡蒲原町蒲原1丁目34番1号 日本軽金属株式会社グループ技術センター 内 (72)発明者 松永 章生 静岡県庵原郡蒲原町蒲原1丁目34番1号 日本軽金属株式会社グループ技術センター 内 (72)発明者 望月 光一朗 静岡県庵原郡蒲原町蒲原1丁目34番1号 日本軽金属株式会社グループ技術センター 内 (72)発明者 池田 修一 静岡県庵原郡蒲原町蒲原1丁目34番1号 日本軽金属株式会社グループ技術センター 内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数本のアルミニウム合金製の押出形材
    を互いに機械接合してなる複数個の小屋組トラスを、桁
    行方向のみに並設してなることを特徴とする屋根架構構
    造。
  2. 【請求項2】 第一の建物部の桁と第二の建物部の桁と
    が互いに交差するように前記両建物部が合体配置された
    建物の屋根において、複数本のアルミニウム合金製の押
    出形材を互いに機械接合してなる複数個の小屋組トラス
    を、前記第一の建物部と前記第二の建物部の双方につい
    て、前記第一の建物部の桁行方向のみに並設してなるこ
    とを特徴とする屋根架構構造。
  3. 【請求項3】 前記小屋組トラスの各上弦材が屋根の流
    れ面に沿うように配置され、かつ、前記各上弦材の上面
    が該屋根の流れ面と平行になるように傾斜形成されたこ
    とを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の屋根架構
    構造。
  4. 【請求項4】 複数の流れ面が交差する山線部又は谷線
    部において前記小屋組トラスが小屋束を含み、該小屋束
    の上部が該小屋組トラスの上弦材に対して機械接合され
    たことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一
    項に記載の屋根架構構造。
  5. 【請求項5】 前記上弦材が下方に開放された開放断面
    形材であり、その内面に、前記小屋束の頂部が該上弦材
    に下方から挿入されたときに該上弦材を垂直に保持する
    ためのストッパを有することを特徴とする請求項4に記
    載の屋根架構構造。
  6. 【請求項6】 複数の山線部又は谷線部が合流する山頂
    部又は谷底部において前記小屋組トラスが小屋束を含
    み、前記山頂部又は谷底部に集まる各流れ面に平行な複
    数の受け面を有するジョイント部材が該小屋束の上部に
    機械接合され、前記各流れ面に沿うように骨組材が前記
    各受け面に対して機械接合されたことを特徴とする請求
    項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の屋根架構構
    造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107190911A (zh) * 2017-06-26 2017-09-22 蓝海永乐(江苏)新材料有限公司 一种便于安装的稳定型顶梁

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