JP2003013193A - 溶融亜鉛系めっき鋼板の製造方法 - Google Patents
溶融亜鉛系めっき鋼板の製造方法Info
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Abstract
面に生成するスパングルの径が均一でムラの発生を防止
し、また前記スパングルの大きさを制御することによ
り、スパングル不良の発生を低減し、高品質な溶融亜鉛
系めっき鋼板を製造する方法を提供する。 【解決手段】 溶融亜鉛系めっき浴14から引き上げた鋼
帯面にガスを吹き付けて付着量制御を行い、鋼帯Sの両
側にエアーパッド21を配置して、該鋼帯Sを安定通板さ
せながら液体ミスト22で鋼帯Sを冷却し、めっき表面の
スパングル径を調整することを特徴とする溶融亜鉛系め
っき鋼板の製造方法。
Description
鋼板に溶融亜鉛系めっきを施す場合に、めっき表面に生
成するスパングル径を均一にして、またその大きさを制
御することにより、高品質な溶融亜鉛系めっき鋼板を製
造する方法に関するものである。
は、素材鋼板を連続的に予備処理して所定の加熱パター
ンで高温に保持した後、めっき浴中を通板させ、いわゆ
るガスワイピングなどにより、めっき付着量制御を行な
った後に、所定の冷却パターンで常温まで冷却して製造
する方法が代表的である。
まれる鉛やアルミの量および前記以外の浴中添加成分に
よっては、めっきした鋼帯を冷却させる過程の鋼帯冷却
速度により、めっき表面にスパングルと呼ばれる結晶構
造に起因するモザイク状の模様が発生する。スパングル
の大きさは、板厚や通板速度、冷却開始温度、冷却速度
などの条件によって様々に変化する。
は、客先の様々の要望に沿って、スパングルの大きさが
微細なめっき鋼板、大きな粗いスパングルのめっき鋼
板、あるいはスパングルの無いめっき鋼板を作り分ける
必要がある。従来のスパングルの微細なあるいはスパン
グルのないめっき鋼板の製造方法としては、めっき皮膜
が凝固する前のめっき鋼板に、冷却ゾーンで、空気をス
リット噴流もしくは円管噴流で吹き付けて冷却する方
法、あるいは液体ミストノズルで水や薬液を噴霧して冷
却することで通常の冷却では大き目になってしまうスパ
ングルを小さくあるいは無くする条件を、試行錯誤で経
験的に設定して製造する方法が一般的である。
ないめっき鋼板を製造するには、液体ミストによる方が
有利である。スパングルを小さくするために液体ミスト
を使用した場合、冷却速度を上げようとするとミスト量
を増加させなければならず、この場合ミスト同士が凝集
して大径化し、鋼帯に接触する時には大きな液滴とな
り、その跡がめっき表面に残ってしまい、めっき鋼板の
外観を損ねる原因となることがあった。特に、めっき付
着量を制御するガスワイピングノズルの上方では、鋼帯
が上方に移動するために随伴される空気流れ(随伴流
れ)、また溶融亜鉛ポットなどの高温部分があるために
生じる対流、いわゆるドラフト流れが発生し、液体ミス
トによる冷却効率が低下するため、ミスト量を増加させ
る必要があるので、従来の方法ではミストを凝集させな
いで冷却する鋼帯に噴霧することが困難であった。
亜鉛系めっきでは、めっきポット内の溶融金属の溶解温
度が高温のため、通常の溶融亜鉛めっきの場合よりも更
にドラフト流れが強くなることが知られており、従来の
方法ではこのドラフト流れを遮断することができなかっ
た。そのため、50%以上のアルミニウムを含む溶融亜鉛
系めっきの場合は、前記問題がより顕著になるという問
題がある。
行われており、最近では特開平11-100653号公報(以
下、先行文献と記す)に記載されるように、ミストの粒
径、流速を規定して、スパングルの粒径を制御すること
が行なわれている。
ように、ミストの粒径が小さすぎると冷却能力が低減
し、スパングルの微細化不良が発生するおそれがあり、
薬液を用いた場合にはノズル詰まりなどの問題を検討す
る必要がある。この問題は、50%以上のアルミニウムを
含む溶融亜鉛系めっきの場合に特に顕著になる。さら
に、薬液を用いた場合には、排気にも問題がある。
構造を変更することによりミストの粒径を制御し、均一
なスパングル制御を行なうことが記載されている。しか
し、実機においては、0.3mmから2mm以上の板厚まで広範
な板厚の鋼帯が通板され、またライン速度も通常100〜1
60m/minの間で生産されるため、ミストの粒径と衝突速
度を規定するだけでは前記のようにライン速度、板厚の
異なる種々の鋼帯の冷却を適切な条件に制御することは
困難である。
方向で均一にするには、ノズルと鋼帯の間隔を広げ、同
時にノズルから吐出するミストの粒径を大きくすること
によって可能であるが、鋼帯がノズルから離れるにつれ
てミストの粒径が合体して大きくなり、合体した粒子が
鋼帯に接触した跡がめっき表面に残りめっき外観を損な
うため、有効な対策とは言えず、何らかの有効な手段が
別途必要になる。
題を解決して、溶融亜鉛系めっきを製造する際に、めっ
き表面に生成するスパングルの径が均一でムラの発生を
防止し、また前記スパングルの大きさを制御することに
より、スパングル不良の発生を低減し、高品質な溶融亜
鉛系めっき鋼板を製造する方法を提供することを目的と
する。
トが凝集合体する外乱因子を排除できる方法で、液体ミ
ストを均一に鋼帯に噴霧し、そのミスト量を調整してス
パングル制御を行なうことが重要である。さらに、例え
凝集したミスト(液滴)が鋼帯に付着しても、それを直
ちに除去できる方法があれば、外観品質を低下させるこ
となくめっき鋼板を製造できる。
ドラフト流れや鋼帯の随伴流れを防止すること、鋼帯を
安定に通板させて均一なミスト冷却を行えること、鋼帯
に付着した凝集したミストを除去できること、またスパ
ングル径を計測してミスト流量を制御してスパングル制
御を容易に行なえるようにすることがポイントである。
本発明者らは、前記各事項を具現できる対策を検討し、
本発明を完成するに至った。
通りである。
帯面にガスを吹き付けて付着量制御を行い、鋼帯の両側
にエアーパッドを配置して、該鋼帯を安定通板させなが
ら液体ミストで鋼帯を冷却し、めっき表面のスパングル
径を調整することを特徴とする溶融亜鉛系めっき鋼板の
製造方法。
千鳥配列するとともに、該エアーパッドを、ガスワイピ
ングノズルの上方10m以内且つ該鋼帯との間隔を10mm以
上50mm以下に配設することを特徴とする前記(1)に記載
の溶融亜鉛系めっき鋼板の製造方法。
ンが相対する鋼帯の裏面側に配設することを特徴とする
前記(1)または(2)に記載の溶融亜鉛系めっき鋼板の製造
方法。
配設することを特徴とする前記(1)または(2)に記載の溶
融亜鉛系めっき鋼板の製造方法。
該液体ミストを鋼帯から10mm以上200mm以下の位置から
噴霧し、鋼帯幅方向の水量変化を20%以内にするを特徴
とする前記(1)〜(4)のいずれかに記載の溶融亜鉛系めっ
き鋼板の製造方法。
測したスパングル径と設定スパングル径との差を解消す
る条件に液体ミストの流量を制御することを特徴とする
前記(1)〜(5)のいずれかに記載の溶融亜鉛系めっき鋼板
の製造方法。
本発明では、鋼帯通板による随伴流れを遮断するため
に、鋼帯をエアーパッドで挟む。ここでエアーパッドと
は、鋼帯通板方向に離間して配置した2箇所のスリット
ノズルから空気、窒素などのガスを噴出させて、噴出し
たガス流れで前記スリットノズル間で静圧の高い部分を
作り出すものである。通常、空気を使用するが、窒素ガ
スでも問題無いのは言うまでもない。
面概略図、(b)は鋼帯Sとエアパッド1で挟まれる部分の
鋼帯面の通板方向の圧力分布を説明する図である。エア
パッド1には、鋼帯Sに相対する側の上下(通板方向)2
箇所にスリットノズル2、3が配設されている。配管5か
らエアパッド1のチャンバー4に送気された加圧空気はス
リットノズル2、3から噴射される。(b)に示すように、
スリットノズル2と3間の鋼帯Sとエアパッド1のパッド部
6で挟まれる部分に静圧の高い領域(エアクッション部
分)7が形成される。スリットノズル2、3から噴射され
た空気が鋼帯Sに衝突する部分が特に高圧になる。
域7を形成する原理は、コアンダー効果と呼ばれる付着
噴流により、スリットノズル2、3のスリット部分からノ
ズル本体に付着した流れが、外向きの流れ(エアパッド
1から離れる流れ)に方向転換することによる運動量で
もって、エアクッション部分7の空気を封じ込めること
による。
融亜鉛ポットからの自然対流で発生するドラフト流れと
呼ばれる上昇流と、鋼帯が通板するために発生する随伴
流れを遮断することが可能になる。
以上のアルミニウムを含む溶融亜鉛系めっきのように溶
解温度の非常に高温なめっき浴であっても損なわれな
い。エアパッドを配設することによって、50%以上のア
ルミニウムを含む溶融亜鉛系めっき鋼板を製造する際
に、従来困難であったドラフト流れを効果的に遮断でき
る。
より、鋼帯の通板位置を安定化させて、ミストノズルと
鋼帯の距離を一定にすることができる。その結果、ミス
トノズルを鋼帯から最小限の距離に近づけて配置でき、
ミストノズルからのミストが凝集合体することを防止し
てミストを均一に噴霧できるようになり、鋼帯幅方向を
均一に冷却することが可能になる。
遮断し、鋼帯の通板位置を安定させる観点から、エアパ
ッドと鋼帯の間隔は10mm以上50mm以下にすることが好ま
しい。10mm未満ではエアパッドが鋼帯に接触するおそれ
がある。50mm超になると前記作用が低下する。
ずに液滴として付着するおそれがある。エアーパッド1
にスリットノズル2、3を設置することで、エアーパッド
1のスリットノズル2、3から噴出された空気の圧力(図1
(b)参照)で、鋼帯Sに付着した液滴を全部飛ばすことが
でき、その結果、鋼帯Sに液滴が残ることによって生じ
る表面ムラの発生を防止できる。
もよいが、通板方向の鋼帯表裏に千鳥配置することが好
ましい。この場合、前記で説明した効果を発揮する観点
から、鋼帯の一方の側に少なくとも1個、他方の側に少
なくとも2個配置することが必要である。
配列にすることにより、走行方向の鋼帯に若干の曲げ変
形を付与して、張力変動による鋼帯の板面方向の変位を
低減できるので、鋼帯の安定通板が可能になる。またい
わゆる耳波、中延び、と呼ばれるような板形状不良があ
っても、曲率の小さな曲げ変形を繰り返して弾性変形を
鋼帯に付加することになるため、鋼帯を安定な位置に通
板することが可能になる。すなわち、エアーパッドの間
では、鋼帯が安定に通板され、またドラフト流れや随伴
流の影響を受けることがないので、ノズルからのミスト
を鋼帯により均一に噴霧することが可能になる。
してもよいし、エアパッドにミストノズルを配設(併
設)してもよい。ミストノズルとエアパッドを別々に配
設する場合、ミストノズルの上方にエアパッドが配設さ
れていることが好ましい。
置した場合、ミストノズルをエアパッドが相対する鋼帯
の裏面側に設置することができる。この場合、鋼帯から
の距離が200mm以下であれば、均一なミスト分布とな
り、またミストの凝集合体が抑えられ、ミストを均一に
噴霧して鋼帯幅方向を均一に冷却することで本発明の目
的が達成できる。
の液滴同士の凝集合体により大径化して冷却の不均一に
ともなうムラがめっき面の表面性状に悪影響を及ぼすの
で、ミストの粒径は100μm以下にすることが好ましい。
微細なミストの場合には、ノズルを鋼帯に10mm程度まで
近づけることが可能であり、冷却能力が確保できれば何
ら問題は無い。
置した場合、ミストノズルをエアパッドのエアークッシ
ョン部分に設置することができる。この場合、ミストノ
ズルとしてスリット状のミストノズルを使用することが
できる。スリット状のミストノズルを使用することによ
って、鋼帯幅方向に均一なミスト分布を形成することが
可能になり、またミストの凝集合体が抑えられて、鋼帯
幅方向を均一に冷却することで本発明の目的が達成でき
る。
抜熱量分布を10%以下のばらつきに抑える必要があるこ
とを本発明者等は経験的に知見している。これを、エア
ークッション用のエアーによる冷却とミストによる冷却
が1:3程度であり、ミスト冷却による抜熱量は水量の0.8
乗に比例すると想定して検討すると、ミスト量に換算し
て幅方向の水量分布の変動を20%以下(幅方向の水量変
化を20%以下)に抑えれば良いことになる。ミストノズ
ルをエアパッドが相対する鋼帯の裏面側に配置する場
合、ミストノズルの鋼帯からの距離を200mm以内にすれ
ば、ほぼ均一なミスト分布となる。ミストノズルをエア
パッドに配置する場合、鋼帯幅方向に配置するミストノ
ズル同士の間隔を短くするか、スリット状のミストノズ
ルを採用することで、幅方向の水量分布の変動が20%程
度以下にすることができる。
えなくする(スパングルレス)ためには、めっき表面の
冷却を短時間で行ない、めっき表面の凝固を速やかに完
了させることが必要である。そのためには鋼帯温度が40
0℃以下になるまでミストで冷却することが望ましい。
めっきでは、鋼帯温度が600℃から500℃までの間の冷却
速度を100℃/秒以上、500℃から400℃までの間の冷却速
度を50℃/秒以上にすることが好ましい。
却速度とスパングルサイズの関係を示す。冷却速度はミ
スト量で調整した。スパングルサイズは、スパングルの
大きさを0〜4まで5段階で評価し、0はスパングルのない
もの(スパングルレス)、1〜4はスパングルが発生して
おり、インデックスが大きい程スパングルが大きいこと
を示している。
冷却速度とめっき鋼板の表面品質の関係を示す。冷却速
度はミスト量で調整した。表面品質については、スパン
グルの均一性などの表面外観を目視観察し、その程度を
0〜5まで6段階で評価した。0が最も劣り、インデックス
が大きい程、表面外観が良好であることを示している。
℃までの間で100℃/秒以上にすることでスパングルの発
生が抑えられることがわかる。図3から、500℃〜400℃
までの間は、冷却速度が遅い程表面品質が悪くなること
から、50℃/秒以上の冷却速度が確保できていれば、十
分に目的を達成できることがわかる。
での間の冷却速度)が大きいほどスパングルサイズの制
御が容易で、スパングルレスの場合には100℃/秒以上の
冷却速度にすることが有効なこと、また500℃から400℃
までの間の冷却速度は、初期冷却速度に比べると影響は
少ないものの、400℃までの冷却速度を大きくすること
で鋼帯の復熱などの問題が発生しない条件になることに
基づいている。
全凝固するまでに行なう必要があるため、概ねワイピン
グノズルの上方10m以内でミスト冷却をしなければ、ス
パングル径の制御を行うことができない。
(めっきポット上方に配置され、ミスト冷却後の鋼帯通
板方向を垂直方向から水平方向に変更するロール)近傍
に設置したスパングル測定装置でスパングル径の計測を
行ない、計測したスパングル径が目的のスパングル径
(設定スパングル径)になるよう、ミスト量をフィード
バック制御して行うことができる。
グル測定装置でスパングルの発生が無いことを確認して
製造できる。万が一、ミストノズル詰まりのような冷却
不足が発生した場合には、スパングルが発生するため、
スパングル計測装置で異常を確認できるため、容易に製
品の品質保証ができるようになる。
方を使用できるが、薬液ミストの場合、ミスト回収装置
を設ける必要があるので、水ミストの方が実機適用には
都合が良い。
き装置の要部設備の配置とスパングル制御系統を示す概
略図である。図4において、11は連続熱処理炉(連続焼
鈍炉)、12はスナウト、13はめっきポット、14はめっき
浴、15はシンクロール、16はガスワイピングノズル、17
はトップロール、18a、18bはスパングル計測用工業用テ
レビ(ITV)、19はスパングル制御装置、21はエアパッ
ド、22はミストノズル(水ミストノズル)である。本実
施例では、めっきポット13内にめっき浴14として溶融亜
鉛が入っている。
アパッドが配置されている。エアーパッド21の幅(鋼帯
幅方向寸法)は、最大通板板幅1600mmよりも大きく、蛇
行を考慮した1800mm、鋼帯走行方向に200mm(図1(a)中
の寸法L)のエアークッション領域を有する。エアーパ
ッド21は、鋼帯Sから20mmの距離に設置され、通板方向
の鋼帯表裏に千鳥配列で、ガスワイピングノズル16の上
部1.5m〜5.0mの位置に5個設置されている。エアーパッ
ド21のスリットノズル2、3のスリット幅は3mmである。
アパッドを除く)21が相対する鋼帯Sの裏面側にそれぞ
れミストノズル(水ミストノズル)22が配置されてい
る。各ミストノズル22にはノズルが100mmピッチで17個
組込まれている。
用工業用テレビ(ITV)18a、18bで計測しためっき表面の
スパングル径と設定スパングル径との差を解消する条件
に、ミストノズル22のミスト量を制御できるように配設
されている。
Sは、連続焼鈍炉11で所定の熱処理(焼鈍−冷却)され
た後、スナウト12を通過してめっきポット13に導かれて
めっきされ、さらに、シンクロール15で方向転換されて
めっきポット13の上方に導かれ、ここでガスワイピング
ノズル16でめっき付着量が調整された後、エアパッド21
とミストノズル17が配置された領域(冷却ゾーン)でミ
スト冷却でされ、所望のスパングルにされる。
ットノズルから噴射される空気流速を120m/secとし、ミ
ストノズル17から総計最大1m3/minの水噴霧を行なっ
た。
きな径のスパングル、増加すると小さい径のスパングル
が得られ、さらに噴霧水量を増加するとスパングルレス
になった。鋼帯幅方向のスパングルは均一で、水滴付着
による外観ムラもなかった。
ール17近傍に配置した工業用テレビ(ITV)18a、18bを
使用したスパングル計測装置でスパングル径の計測を行
ない、大きなスパングルにしたい場合には水量を低減
し、小さなスパングルにしたい場合には水量を増加さ
せ、スパングルレスにしたい場合はさらに水量を増加さ
せ、計測するスパングル径が設定スパングル径になるよ
うミスト量をフィードバック制御したところ、計測スパ
ングル径と設定スパングル径(目的のスパングル径)と
の差が小さくなり、スパングル変動の少ない表面外観の
優れた溶融亜鉛めっき鋼板を得ることができるようにな
った。
パングルの径が均一でムラの発生を防止でき、また、従
来、経験に頼っていたスパングル制御を、経験に関係な
く確実に行なえるようになった。またその結果、スパン
グル異常による歩留まり低下0.5%が皆無になり、品質
向上と歩留まり向上が達成できた。
ル制御したが、薬液ミストを用いてスパングル制御して
も問題はない。
帯の連続めっき装置の要部設備の配置とスパングル制御
系統を示す概略図である。図5の装置では、ミストノズ
ルがエアパッド31に組み込まれている。この点を除く
と、図4と同様に構成されている。めっきポット13内に
めっき浴14として溶融亜鉛が入っている。
図で、(a)は概略断面図、(b)は(a)のA-A矢視図である。
エアーパッド31のチャンバー34内に水配管36と空気配管
37が配置され、パッド部38にスリット状のミストノズル
39が組込まれている。水配管36から供給される水は空気
配管37から供給される高圧空気でミストになり、ミスト
ノズル39から鋼帯Sに噴射される。(b)に示すように、ミ
ストノズル39は幅方向に6分割(39-1〜39-6)され、通
板していない部分のミストノズル39からミストが出ない
制御をするように施してある。
は、最大通板板幅1600mmよりも大きく、蛇行を考慮した
1800mm、鋼帯走行方向に200mm(図6(a)中の寸法L)のエ
アークッション領域を有する。エアーパッド31は、鋼帯
Sから20mmの距離に設置され、通板方向の表鋼帯表裏に
千鳥配列で、ガスワイピングノズル16の上部1.5m〜2.5m
の位置に5個設置されている。エアーパッド31のスリッ
トノズル32、33のスリット幅は3mmである。
合、鋼帯Sは、連続焼鈍炉11で所定の熱処理(焼鈍−冷
却)された後、スナウト12を通過してめっきポット13に
導かれてめっきされ、さらに、シンクロール15で方向転
換されてめっきポット13の上方に導かれ、ここでガスワ
イピングノズル16でめっき付着量が調整された後、エア
パッド31に配置された領域(冷却ゾーン)でミストノズ
ル39から噴射されるミストで冷却でされ、所望のスパン
グルにされる。
ットノズル32、33から噴射される空気流速を60m/secと
し、ミストノズル39から総計最大1m3/minの水噴霧を行
なったところ、実施例1と同様に、ミストノズル39から
の噴霧水量を減少すると大きな径のスパングル、増加す
ると小さい径のスパングルが得られ、さらに噴霧水量を
増加するとスパングルレスになった。鋼帯幅方向のスパ
ングルは均一で、水滴付着による外観ムラもなかった。
17近傍に配置した工業用テレビ(ITV)18a、18bを使用
したスパングル計測装置でスパングル径の計測を行な
い、大きなスパングルにしたい場合には水量を低減し、
小さくしたい場合には水量を増加させ、スパングルレス
にしたい場合はさらに水量を増加させ、計測するスパン
グル径が設定スパングル径になるようミスト量をフィー
ドバック制御したところ、計測スパングル径と設定スパ
ングル径(目的のスパングル径)との差が小さくなり、
スパングル変動の少ない表面外観に優れた溶融亜鉛めっ
き鋼板を得ることができるようになった。
パングルの径が均一でムラの発生を防止でき、また、従
来、経験に頼っていたスパングル制御を、経験に関係な
く確実に行なえるようになった。またその結果、スパン
グル異常による歩留まり低下0.5%が皆無になり、品質
向上と歩留まり向上が達成できた。
帯の連続めっき装置の要部設備の配置とスパングル制御
系統を示す概略図である。本装置では、エアパッド41は
鋼帯通板方向に千鳥配列で10個配置されている。エアパ
ッド41の構造は実施例2のエアパッド31と同様であり、
ミストノズル(スリットノズル)がエアパッド41に組み
込まれている。さらに、実施例1と同様、前記エアパッ
ド41が相対する鋼帯Sの裏面側にそれぞれミストノズル4
4が配置されている。この点以外は、図4と同様に構成さ
れている。めっきポット13内にめっき浴14として55%程
度のアルミニウムを含む溶融亜鉛系めっき浴が入ってい
る。
は、最大通板板幅1600mmよりも大きく、蛇行を考慮した
1800mm、鋼帯走行方向に200mm(図6(a)中の寸法L)のエ
アークッション領域を有する。エアーパッド41は、鋼帯
Sから20mmの距離に設置され、通板方向の鋼帯表裏に千
鳥配列で、ガスワイピングノズル16の上部0.5m〜2.5mの
位置に10個設置されている。
スリット幅は5mmである。エアパッド(但し、最も上に
配置されたエアパッドを除く)41が相対する鋼帯Sの裏
面側に配置されている各ミストノズル44にはノズルが10
0mmピッチで17個組込まれている。
ットノズル42、43から噴射される空気流速を60m/secと
し、ミストノズルから総計最大1m3/minの水噴霧を行な
ったところ、実施例1、2と同様、ミストノズルからの噴
霧水量を減少すると大きな径のスパングル、増加すると
小さい径のスパングルが得られ、さらに噴霧水量を増加
するとスパングルレスになった。鋼帯幅方向のスパング
ルは均一で、水滴付着による外観ムラもなかった。
17近傍に配置した工業用テレビ(ITV)18a、18bを使用
したスパングル計測装置でスパングル径の計測を行な
い、大きなスパングルにしたい場合には水量を低減し、
小さくしたい場合には水量を増加させ、スパングルレス
にしたい場合はさらに水量を増加させ、計測するスパン
グル径が設定スパングル径になるようミスト量をフィー
ドバック制御したところ、計測スパングル径と設定スパ
ングル径(目的のスパングル径)との差が小さくなり、
スパングル変動の少ない表面外観に優れた溶融亜鉛−ア
ルミ合金めっき鋼板を得ることができるようになった。
パングルの径が均一でムラの発生を防止でき、また、従
来、経験に頼っていたスパングル制御を、経験に関係な
く確実に行なえるようになった。またその結果、スパン
グル異常による歩留まり低下1.5%が皆無になり、品質
向上と歩留まり向上が達成できた。
スパングルの径が均一でムラの発生を防止でき、また、
従来、経験に頼っていたスパングル制御を、経験に関係
なく確実に行なえるようになる。その結果、スパングル
異常による歩留まり低下を低減し、品質向上と歩留まり
向上を実現できる。本発明は、所望のスパングル径の高
品質の溶融亜鉛系めっき鋼板を製造する方法として好適
である。
フト流や随伴流を遮断する原理を説明する図で、(a)
はエアパッドの構造を説明する断面概略図、(b)は鋼
帯通板方向の圧力分布を説明する図。
板について、600℃から500℃までの間の鋼帯の冷却速度
とスパングルサイズの関係を示す図。
板について、500℃から400℃までの間の鋼帯の冷却速度
とめっき鋼板の表面品質の関係を示す図。
配置とスパングル制御系統を示す概略図。
配置とスパングル制御系統を示す概略図。
造を説明する図で、(a)は断面図、(b)は(a)のA-A矢視
図。
配置とスパングル制御系統を示す概略図。
Claims (6)
- 【請求項1】 溶融亜鉛系めっき浴から引き上げた鋼帯
面にガスを吹き付けて付着量制御を行い、鋼帯の両側に
エアーパッドを配置して、該鋼帯を安定通板させながら
液体ミストで鋼帯を冷却し、めっき表面のスパングル径
を調整することを特徴とする溶融亜鉛系めっき鋼板の製
造方法。 - 【請求項2】 エアーパッドを通板方向の鋼帯表裏に千
鳥配列するとともに、該エアーパッドを、ガスワイピン
グノズルの上方10m以内且つ該鋼帯との間隔を10mm以上5
0mm以下に配設することを特徴とする請求項1に記載の溶
融亜鉛系めっき鋼板の製造方法。 - 【請求項3】 液体ミストのノズルをエアークッション
が相対する鋼帯の裏面側に配設することを特徴とする請
求項1または2に記載の溶融亜鉛系めっき鋼板の製造方
法。 - 【請求項4】 液体ミストのノズルをエアーパッドに配
設することを特徴とする請求項1または2に記載の溶融亜
鉛系めっき鋼板の製造方法。 - 【請求項5】 液体ミストの粒径を100μm以下とし、該
液体ミストを鋼帯から10mm以上200mm以下の位置から噴
霧し、鋼帯幅方向の水量変化を20%以内にするを特徴と
する請求項1〜4のいずれかに記載の溶融亜鉛系めっき鋼
板の製造方法。 - 【請求項6】 形成されたスパングル径を計測し、計測
したスパングル径と設定スパングル径との差を解消する
条件に液体ミストの流量を制御することを特徴とする請
求項1〜5のいずれかに記載の溶融亜鉛系めっき鋼板の製
造方法。
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