JP2003013039A - 水膨張性シーリング材 - Google Patents

水膨張性シーリング材

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JP2003013039A
JP2003013039A JP2001200196A JP2001200196A JP2003013039A JP 2003013039 A JP2003013039 A JP 2003013039A JP 2001200196 A JP2001200196 A JP 2001200196A JP 2001200196 A JP2001200196 A JP 2001200196A JP 2003013039 A JP2003013039 A JP 2003013039A
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Yasushi Kumagai
康 熊谷
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Sanyo Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐水剥離性および止水耐久性が良好な湿気硬
化型水膨張性シール材を得る。 【解決手段】 NCO基末端ウレタンプレポリマー
(A)からなるコア層と活性水素含有基末端ウレタンプ
レポリマー(B)からなる被覆層を有する湿気硬化型水
膨張性シーリング材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シーリング材に関
する。さらに詳しくは湿気硬化タイプの水膨張性シーリ
ング材に関する。
【0002】
【従来の技術】湿気硬化タイプの水膨張性シーリング材
は、止水を目的とした土木建築用途の目地材、コーキン
グ材等に広く使用されている。従来より、水膨張性シー
リング材の湿気硬化速度を調整する方法としては、特開
昭60−217286号公報や特開昭61−34087
号公報などで、各種樹脂やゴムの薄い被膜を形成する手
段が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】湿気硬化速度を調整す
る方法として樹脂やゴムで被覆した場合は、硬化物が水
に触れて膨張を開始するとコア層から被覆層が剥がれて
膨張が進み、シール対象の基体からシーリング材が剥離
しやすいという問題点がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来の水
膨張性シール材の上記問題点を解決し、耐水剥離性、お
よび止水耐久性が良好なシール材について鋭意検討した
結果、本発明に到達した。
【0005】すなわち本発明は、NCO基末端ウレタン
プレポリマー(A)からなるコア層(I)と活性水素含
有基末端ウレタンプレポリマー(B)からなる被覆層
(II)を有する湿気硬化型水膨張性シーリング材;シー
ル対象の基体上の(A)の上に、(B)または(B)の
溶液を適用して被覆層を形成する上記のシーリング材の
製造法;上記の製造法により得られたシーリング材を湿
気硬化させるシーリング方法;並びに上記のシーリング
材の湿気硬化物でシールされてなる土木建築材料または
構築物;である。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明において、NCO基末端ウ
レタンプレポリマー(A)としては、有機ポリイソシア
ネート(a)と活性水素含有化合物(b)とから誘導さ
れ、且つ末端にNCO基を有するものが挙げられる。有
機ポリイソシアネート(a)としては、例えば、下記
(a1)〜(a4)が挙げられる。但し、(a1)〜
(a4)における炭素数は、NCO基中の炭素数を除く
値である。 (a1)炭素数2〜12の脂肪族ポリイソシアネート (a2)炭素数8〜12の芳香脂肪族ポリイソシアネー
ト (a3)炭素数6〜20の芳香族ポリイソシアネート (a4)(a1)〜(a3)のポリイソシアネートの変
成物
【0007】脂肪族(脂環式を含む)ポリイソシアネー
ト(a1)の具体例としては、 ・エチレンジイソシアネート、 ・テトラメチレンジイソシアネート、 ・ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、 ・ドデカメチレンジイソシアネート、 ・2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネ
ート、 ・リジンジイソシアネート、 ・1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネート、 ・イソホロンジイソシアネート(IPDI)、 ・ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネー
ト(水添MDI)、 ・1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、 ・メチルシクロヘキサン−2,4−ジイソシアネート
(水添TDI)、 ・1,4−ビス(2イソシアネートエチル)シクロヘキ
サン等が挙げられる。
【0008】芳香脂肪族ポリイソシアネート(a2)の
具体例としては、 ・p−キシリレンジイソシアネート、 ・テトラメチルキシリレンジイソシアネート等が挙げら
れる。
【0009】芳香族ポリイソシアネート(a3)の具体
例としては、 ・1,4−フェニレンジイソシアネート、 ・2,4−または2,6−トルエンジイソシアネート
(TDI)、 ・ジフェニルメタン−2,4’−または4、4’−ジイ
ソシアネート(MDI) ・ナフタレン−1,5−ジイソシアネート、 ・3,3’−ジメチルジフェニルメタン−4,4’−ジ
イソシアネート、 ・粗製TDI、 ・ポリフェニルメタンポリイソシアネート[通称粗製M
DI:アニリン等の芳香族アミンまたはその混合物と、
ホルムアルデヒドとの縮合物(ジアミノジフェニルメタ
ンと、少量、例えば1〜20重量%の3個以上のアミノ
基を有するポリアミンとの混合物となる)の、フォスゲ
ン化物である。]等が挙げられる。
【0010】(a1)〜(a3)のポリイソシアネート
の変性物(a4)の具体例としては、(a1)〜(a
3)として上記に例示したポリイソシアネートのイソシ
アネート基の代わりに、カルボジイミド基、ウレチジオ
ン基、ウレトイミン基、ウレア基、ビューレット基、イ
ソシアヌレート基、ウレタン基等を導入した変性物が等
が挙げられる。これら有機ポリイソシアネート(a)の
選択には、特に限定はなく、シーリング材としての物性
およびコストに合わせ、単独もしくは任意の組み合わせ
でウレタンプレポリマーを誘導するための成分として使
用することができる。(a)としては、芳香族ポリイソ
シアネートおよび脂肪族ポリイソシアネートが好まし
く、MDI、TDI、粗製MDIが特に好ましい。
【0011】本発明に用いる活性水素含有化合物(b)
としては、下記(b1)〜(b6)が挙げられる。 (b1)ポリエーテルポリオール (b2)ポリエステルポリオール (b3)ポリオレフィンポリオール (b4)アクリルポリオール (b5)ヒマシ油系ポリオール (b6)重合体ポリオール
【0012】ポリエーテルポリオール(b1)として
は、脂肪族2価アルコール類(b0−1)、環状基を有
する低分子ジオール類(b0−2)、3価アルコール類
(b0−3)、4〜8価またはそれ以上の多価アルコー
ル類(b0−4)、アルカノールアミン類(b0−
5)、低分子アミン類(b0−6)および多価フェノー
ル類(b0−7)などの低分子活性水素化合物(b0)
(好ましくは分子量500以下、さらに好ましくは45
0以下)のアルキレンオキサイド付加物が挙げられる。
【0013】脂肪族2価アルコール類(b0−1)の具
体例としては、炭素数2〜20のものが好ましく、エチ
レングリコール、ジエチレングルコール、プロピレング
リコール、ジプロピレングリコール、1、4−ブタンジ
オール、ネオペンチルグリコール、1、6−ヘキサンジ
オール、1、8−オクタメチレンジオール等が挙げられ
る。環状基を有する低分子ジオール類(b0−2)の具
体例としては、炭素数4〜20のものが好ましく、1、
4−ビス(2−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパ
ン、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノ
ールなどが挙げられる。3価アルコール類(b0−3)
の具体例としては、炭素数3〜20のものが好ましく、
グリセリン、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオ
ールなどが挙げられる。4〜8価またはそれ以上の多価
アルコール類(b0−4)の具体例としては、炭素数5
〜20のものが好ましく、脂肪族ポリオール、例えば、
ペンタエリスリトール、ソルビトール、マンニトール、
ソルビタン、ジグリセリン、ジペンタエリスリトールな
どのアルカンポリオールおよびその分子内もしくは分子
間脱水物;ならびにショ糖、グルコース、マンノース、
フラクトース、メチルグルコシドなどの糖類およびその
誘導体;が挙げられる。
【0014】アルカノールアミン類(b0−5)の具体
例としては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミ
ン、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン
等が挙げられる。低分子アミン類(b0−6)の具体例
としては、炭素数2〜6のアルキレンジアミン(エチレ
ンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレン
ジアミンなど)、ポリアルキレンポリアミン類(アルキ
レン基の炭素数が2〜6のジアルキレントリアミン〜ヘ
キサアルキレンヘプタミン、例えば、ジエチレントリア
ミンおよびトリエチレンテトラミン)、炭素数4〜15
の脂環式ポリアミン(イソホロンジアミン、シクロヘキ
シレンジアミンなど)、炭素数6〜20の芳香族ポリア
ミン(フェニレンジアミン、トリレンジアミン、キシリ
レンジアミンなど)、炭素数4〜15の複素環式ポリア
ミン(アミノエチルピペラジンなど)等の低分子ポリア
ミン;nブチルアミン、ステアリルアミン等の炭素数1
〜20の低分子モノアミン;が挙げられる。多価フェノ
ール類(b0−7)の具体例としては、ハイドロキノン
などの単環多価フェノール;ビスフェノールA、ビスフ
ェノールF、ビスフェノールSなどのビスフェノール
類;が挙げられる。
【0015】付加するアルキレンオキサイドとしては、
炭素数2〜8、とくに2〜4のアルキレンオキサイドが
好ましく、例えば、エチレンオキサイド(以下EOと略
記)、プロピレンオキサイド(以下POと略記)、1,
2−、1,3−、2,3−もしくは1,4−ブチレンオ
キサイド、およびこれらの併用(併用の場合、ブロック
でもランダム付加でもよい)が挙げられる。
【0016】ポリエーテルポリオール(b1)の具体例
としては、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキ
シプロピレントリオール、ポリオキシエチレンポリオキ
シプロピレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキ
シプロピレントリオール、ポリオキシプロピレンテトラ
オール、ポリオキシテトラメチレングリコール等が挙げ
られる。
【0017】ポリエステルポリオール(b2)として
は、例えば、下記(b2−1)〜(b2−3)が挙げら
れる。 (b2−1)2官能以上の多価アルコール類とジカルボ
ン酸類とを反応させて得られる縮合ポリエステルポリオ
ール (b2−2)ラクトンの開環重合により得られるポリラ
クトンポリオール (b2−3)エチレンカーボネートと1、6ヘキサンジ
オールの反応により得られるポリカーボネートポリオー
【0018】縮合ポリエステルポリオール(b2−1)
を構成するジカルボン酸類としては、例えば、 ・炭素数4〜18の脂肪族ジカルボン酸(コハク酸、ア
ジピン酸、セバシン酸、グルタル酸、アゼライン酸、マ
レイン酸、フマル酸など)、 ・炭素数8〜18の芳香族ジカルボン酸(テレフタル
酸、イソフタル酸等)、 ・これらジカルボン酸の無水物、低級アルキル(炭素数
1〜4)エステルもしくは酸ハライド(酸クロライドな
ど)およびこれらの2種以上の混合物があげられる。ポ
リラクトンポリオール(b2−2)に用いるラクトンと
しては、例えば、εカプロラクトンが挙げられる。
【0019】これらのポリエステルポリオール(b2)
の具体例としては、ポリエチレンアジペート、ポリブチ
レンアジペート、ポリヘキサメチレンアジペート、ポリ
ネオペンチルアジペート、ポリエチレンポリプロピレン
アジペート、ポリエチレンブチレンアジペート、ポリブ
チレンヘキサメチレンアジペート、ポリジエチレンアジ
ペート、ポリ(ポリテトラメチレンエーテル)アジペー
ト、ポリエチレンアゼレート、ポリエチレンセバケー
ト、ポリブチレンアゼレート、ポリブチレンセバゲー
ト、ポリエチレンテレフタレート、ポリカプロラクトン
ジオール、ポリカーボネートジオールなどが挙げられ
る。
【0020】ポリオレフィンポリオール(b3)の具体
例としては、ポリブタジエンポリオール、水添ポリブタ
ジエンポリオール、ポリイソプレンポリオール等が挙げ
られる。アクリルポリオール(b4)の具体例として
は、ヒドロキシエチルアクリレートとエチルアクリレー
トの共重合物、ヒドロキシエチルアクリレートとエチル
アクリレートとスチレンの共重合物等があげられる。ヒ
マシ油系ポリオール(b5)としては、(b5−1)ヒ
マシ油;(b5−2)ヒマシ油脂肪酸と多価アルコール
やポリオキシアルキレンポリオールとのポリエステルポ
リオールおよびこれらの2種以上の混合物があげられ
る。(b5−2)の具体例としては、ヒマシ油脂肪酸と
トリメチロールプロパンとのモノ、ジまたはトリエステ
ル;ヒマシ油脂肪酸とポリオキシプロピレングリコール
とのモノまたはジエステルなどが挙げられる。
【0021】これらの(b1)〜(b5)のポリオール
の数平均分子量〔ゲルパーミエーションクロマトグラフ
(GPC)による、以下の数平均分子量についても同
じ〕は、好ましくは500〜10,000、さらに好ま
しくは1,000〜8,000である。また、水酸基当
量は、好ましくは200〜4,000、さらに好ましく
は400〜3,000である。
【0022】重合体ポリオール(b6)としては、(b
1)〜(b5)として例示した高分子量ポリオール中
で、アクリロニトリル、スチレン等、米国特許第338
3351号明細書等に記載のエチレン性不飽和単量体を
重合して得られるものが挙げられる。重合体ポリオール
(b6)を構成するエチレン性不飽和単量体単位の含量
は、通常0.1〜70質量%、好ましくは5〜60質量
%である。重合体ポリオール(b6)の製造法として
は、例えば、ポリオール中でエチレン性不飽和単量体を
重合開始剤(ラジカル発生剤など)の存在下に重合させ
る方法(例えば、米国特許第3383351号明細書記
載の方法)が挙げられる。
【0023】また、プレポリマー(A)の分子量、粘度
の調整等のため、(b)成分として必要によりモノオー
ル(b7)を併用してもよい。モノオール(b7)とし
ては、 ・メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノ
ール、ペンタノール、2−エチルヘキサノール、ドデカ
ノール等の炭素数1〜20の脂肪族1価アルコール類、 ・炭素数7〜24のアルキルフェノール(オクチルフェ
ノール、ノニルフェノール、ドデシルフェノール等)の
アルキレンオキサイド(EO、PO等)付加物等が挙げ
られる。モノオール(b7)の分子量は、通常前記ポリ
オールと同じ範囲である。活性水素含有化合物(b)中
の、必要により用いるモノオール(b7)の割合は、
(b)の平均官能基数が通常2以上、好ましくは2.5
以上となる範囲内である。(b)中には、さらに前記の
低分子活性水素化合物(b0)も、(b)全体に対する
質量比が20%以下の範囲で併用してもよい。
【0024】以上活性水素含有化合物(b)として例示
したもののうち好ましいものは、ポリエーテルポリオー
ル(b1)およびポリエステルポリオール(b2)であ
り、この中でもEOを付加した(b1)がさらに好まし
い。(b1)中のオキシエチレン単位の含有量は、5〜
60質量%が好ましく、10〜50質量%がさらに好ま
しい。オキシエチレン単位が5質量%以上の場合に、硬
化物を水に浸漬した場合に好ましい水膨張率が得られ、
60質量%以下の場合には、止水材として良好な強度が
得られる。オキシエチレン単位の含有量を変えることに
より、湿気硬化後の硬化物の水膨張率を、好ましい範囲
である30〜200質量%に調整することができる。
【0025】NCO基末端ウレタンプレポリマー(A)
のNCO含量は、好ましくは、0.5〜20質量%、さ
らに好ましくは1〜15質量%である。NCO含量が
0.5質量%以上の場合には、(A)の粘度が低くな
り、シーリング材とした時に容易に押し出すことがで
き、20質量%以下の場合には、湿気硬化時発泡するこ
となく、シーリング材として良好な強度が得られる。ま
た、(A)の性状については、特に限定はないが、常温
で液状であり、且つ、ある程度の分子量であることが好
ましく、(A)のメタノールブロック化物の重量平均分
子量(GPCによる)は、好ましくは1,000〜5
0,000である。
【0026】プレポリマー(A)の製法を例示すると、
例えば、反応缶に有機ポリイソシアネート(a)と活性
水素含有化合物(b)を、(b)の活性水素含有基の当
量に対する(a)のNCO基の当量が過剰になるような
量比で仕込み、反応温度50〜120℃で反応する方法
が挙げられる。
【0027】コア層(I)中には、(A)の他に、必要
により、添加剤(C)を含んでいてもよい。(C)とし
ては、フィラー(C1)、可塑剤(C2)、溶剤(C
3)およびこれら以外の添加剤(C4)が挙げられる。
(C1)としては、無機フィラー(タルク、ベントナイ
ト、炭酸カルシウム、リトポン、シリカ、マイカなど)
等が挙げられる。(C2)としては、フタル酸エステル
類(ジオクチルフタレート、ジブチルフタレートなど)
等が挙げられる。(C3)としては、芳香族炭化水素系
溶剤(トルエン、キシレンなど)等が挙げられる。(C
4)としては、着色剤(チタン白、ベンガラ、カーボン
ブラック、クロムグリーンなど)、紫外線吸収剤、酸化
防止剤等が挙げられる。(C1)の量は、(A)に対
し、通常200質量%以下であり、好ましくは30〜1
50質量%である。(C2)の量は、通常100量%以
下であり、好ましくは20〜80質量%である。(C
3)の量は、通常30質量%以下であり、好ましくは5
〜25質量%である。(C4)の量は、通常10質量%
以下であり、好ましくは0.01〜5質量%である。
(C)の合計量は、通常300質量%以下であり、好ま
しくは50〜240質量%である。
【0028】被覆層(II)に用いられる活性水素含有基
末端ウレタンプレポリマー(B)としては、コア層
(I)に用いられるNCO基末端ウレタンプレポリマー
(A)と同様に、前記有機ポリイソシアネート(a)と
活性水素含有化合物(b)とから誘導され、且つ末端に
活性水素含有基を有するものが挙げられる。(a)とし
ては(A)に使用した(a1)〜(a4)と同様のイソ
シアネートを使用することができる。この中では、(a
1)および(a3)が好ましく、耐候性、耐加水分解性
の点から(a1)がさらに好ましい。
【0029】(b)としては、(A)に使用したものと
同様のものを使用することができる。この中では、吸水
速度をコントロールする必要があるために、5質量%以
下のオキシエチレン単位を含むポリオールが好ましい。
オキシエチレン単位の含量は、さらに好ましくは3質量
%以下、とくに好ましくは0である。撥水性付与の観点
から、ポリラクトンポリオール(b2−2)(とくにポ
リカプロラクトンポリオール)が最も好ましい。
【0030】(B)の活性水素当量(活性水素含有基1
個あたりの分子量)は、好ましくは1,000〜50,
000、さらに好ましくは3,000〜30,000で
ある。活性水素当量が1,000以上の場合には、高強
度の樹脂が得られ、水に浸漬した時剥離しにくくなり、
50,000以下の場合には、溶剤(C3)に希釈した
とき低粘度の樹脂溶液が得られる。また(B)の重量平
均分子量(GPCによる)は、好ましくは2,000〜
100,000である。
【0031】上記プレポリマー(B)の製造法を例示す
ると、(a)と過剰当量〔(b)の活性水素含有基に対
する(a)のイソシアネート基の当量が1.0未満、好
ましくは0.5〜0.99〕の(b)とを70〜130
℃で反応させて得られる。また、(A)と同様のNCO
基末端ウレタンプレポリマーを製造後、さらに、50〜
130℃で、末端NCO基を前記低分子活性水素化合物
(b0)〔好ましくは(b0−5)および(b0−
6)〕と反応させて、(B)を得ることもできる。
【0032】(B)はそのまま用いても、溶剤(C3)
で希釈した溶液として用いてもよい。(C3)として
は、(B)の良溶媒であればよく、とくに限定されない
が、芳香族炭化水素系溶剤(トルエン、キシレンな
ど)、ケトン系溶剤(メチルエチルケトンなど)および
アルコール系溶剤(イソプロピルアルコールなど)が好
ましい。(C3)の使用量は(B)に対し、通常400
質量%以下であり、好ましくは100〜300質量%で
ある。
【0033】被覆層(II)中には、前記の(C1)、
(C2)および(C4)が添加されていてもよい。これ
らの具体例および(B)に対する使用量は、前記の
(A)における場合と同様である。
【0034】(B)は活性水素含有基を有するため、
(A)の上に適用した場合、(A)のNCO基の少なく
とも一部と反応し、優れた密着性を得ることができる。
このため、硬化物が水に接触して膨張を開始した時、被
覆層が剥がれにくくなるために、硬化物の基体からの剥
離が起こりにくいという特長を有する。密着性の観点か
らは、(A)に元々含まれていたNCO基が2%以上反
応することが好ましく、さらに好ましくは5%以上であ
る。
【0035】被膜層(II)の厚みをコントロールするこ
とにより、膨張速度を所望の速度に変えることができ
る。止水材としての使用する場合の(II)の厚みは、
(I)の厚みの10%以下が好ましい。止水性能の点か
ら、さらに好ましくは0.05〜5%である。具体的な
厚みとしては、5〜500μm、とくに10〜400μ
mが好ましい。
【0036】シール対象の基体上にコア層(I)を形成
する方法はとくに限定されないが、コア層用原料を押し
出す方法が好ましく、例えば、カートリッジに充填した
(A)〔ここでは(A)からなる配合物の場合を含む〕
を専用の押し出し器でノズルから押し出したり、ペール
缶に充填した(A)をポンプで吸い出す方法等を採るこ
とができる。(I)の上に(II)を形成する方法として
は、(B)〔ここでは(B)からなる配合物の場合を含
む〕を、塗布、浸漬などにより適用すればよく、例え
ば、(B)または(B)を溶剤で希釈したものを、刷毛
塗りしたり、1液タイプのスプレー機を用いてスプレー
する方法等を採ることができる。なお、(B)は基体と
の密着性も良いために、コア層(I)の大気側だけでな
く、基体と(I)の間にも(B)からなる被覆層(II)
を形成して、耐水剥離性を向上させることができる。例
えば、基体上に予め(B)を塗布した後、(A)を押し
出し成形し、さらに上記の方法で(B)を適用する方法
が挙げられる。
【0037】本発明のシーリング材の使われる基体とし
ては、打ち継ぎする場合のコンクリート、コンクリート
を充填する場合のH鋼等の鋼材、および鉄やステンレス
からなるヒューム管用金属カラー等が挙げられる。
【0038】湿気硬化後の硬化物の水膨張率は、止水性
と基体との接着性の観点から、好ましくは30〜200
質量%、さらに好ましくは60〜150質量%である。
30質量%以上の場合には水吸収して膨張することによ
る止水効果が発揮され、200質量%以下の場合には止
水に必要な樹脂強度を得ることができる。ここで言う湿
気硬化後とは、(A)中に元々含有されていたNCO基
が50%以上反応した状態を指している。
【0039】(I)の湿気硬化のメカニズムとしては、
(A)の含有するNCO基が空気中の水分等と反応して
尿素結合が生成し、高分子量化する。更に被覆層(II)
を通して、コア層(I)に水が浸透することにより、上
述の樹脂化が進行し、更に水の浸透により、樹脂の間に
水分子が進入することにより、膨張が進むと考えられ
る。
【0040】本発明の湿気硬化型の水膨張性シーリング
材は、土木建築材料または構築物、例えば、土木建築用
途の目地材、コーキング材、シーリング材等として優れ
た性能を有する。具体的な使われ方としては、コンクリ
ートを打ち継ぎする場合の目地材、H鋼等の鋼材にコン
クリートを充填する場合のコーキング材、鉄やステンレ
スからなるヒューム管用金属カラー等にヒューム管を一
体成形する場合のシーリング材として使われる。
【0041】
【実施例】以下実施例により本発明を更に説明するが、
本発明はこれに限定されるものではない。なお、製造例
および実施例中の部は質量部である。
【0042】製造例1[NCO基末端ウレタンプレポリ
マー(A)の製造] A−1:100質量部のTDIー80に対して、575
質量部のポリオキシエチレンポリオキシプロピレントリ
オール〔数平均分子量(Mn)3,000、グリセリン
にアルキレンオキサイドとしてPOを80質量%付加
後、更にEOを20質量%付加したもの〕を反応させて
NCO基末端プレポリマーにしたもの。プレポリマーの
NCO含量は3.6%で、常温で粘調な液体。 A−2:100質量部のMDIに対して、800質量部
のポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール
(Mn4,000、EO30質量%とPO70質量%と
のブロックコポリマー)を反応させてNCO基末端プレ
ポリマーとしたもの。プレポリマーのNCO含量は2.
0%で、常温で粘調な液体。 A−3:100質量部のイソホロンジイソシアネートに
対して、112質量部のポリブチレンアジペート(Mn
1,000)と112質量部のポリオキシエチレンオキ
シプロピレングリコール(Mn1,000、EO60質
量%とPO40質量%とのランダムコポリマー)を反応
させてNCO基末端プレポリマーとしたもの。プレポリ
マーのNCO含量は5.8%で、常温で粘調な液体。
【0043】製造例2[活性水素含有基末端ウレタンプ
レポリマー(B)の製造] B−1:100質量部のTDIー80に対して、1,3
10質量部のポリオキシプロピレングリコール(Mn
2,000)を反応させて活性水素基含有基末端プレポ
リマーとしたもの。プレポリマーの活性水素当量は8,
600で、常温で粘調な液体。 B−2:100質量部のイソホロンジイソシアネートに
対して、450質量部のポリカプロラクトンポリオール
(Mn2,000)を反応させ、NCO基末端プレポリ
マーとした後、40質量部のイソホロンジアミンを反応
させて活性水素含有基末端プレポリマーとしたもの。プ
レポリマーの活性水素当量は20,000で、常温で粘
調な液体。 B−3:100質量部のヘキサメチレンジイソシアネー
トに対して、595質量部のポリブチレンアジペート
(Mn2,000)を反応させ、NCO基末端プレポリ
マーとした後、24質量部のジエタノールアミンを反応
させて活性水素含有基末端プレポリマーとしたもの。プ
レポリマーの活性水素当量は12,000で、常温で粘
調な液体。
【0044】実施例1〜3 下記表1に基づき、(A)と(C)を配合してコア層用
配合物とし、(B)と(C)を配合して被覆層用配合物
とした。基体(5cm角のSUS鋼板)上に、5gのコ
ア層用配合物を半円柱状(半径10mm、長さ50m
m)に押し出した後、300μm(乾燥後の厚み)の被
覆層用配合物を刷毛で塗布した。
【0045】比較例1、2 被覆層のないものを比較例1とし、クロロプレンゴムを
被覆したものを比較例2とした。
【0046】得られた試験体を、下記試験方法による試
験に供した。 [試験体の性能等の試験方法] (1)指触乾燥時間(単位:分) 被覆層用配合物を塗布してから、指で触っても付着しな
くなる時間。 (2)水膨張率(単位:%) 試験体を水道水に1週間浸漬後の(I)及び(II)合計
の質量増加率。水道水から取り出し,紙で軽く拭いた
後、直ちに質量を測定し、水浸漬前の質量を基準に、増
加率を計算。 (3)剥離開始日数(単位:日) 水浸漬開始より、SUS鋼板から試験体の付着面積の1
0%以上が剥離した日数。
【0047】[試験結果]実施例1〜3と比較例1、2
の配合処方と性能結果を表1に示す。なお、製造例にな
い略記号で示す化合物は以下のとおりである。 (C−1):炭酸カルシウム (C−2):ジオクチルフタレート (C−3):トルエン
【0048】
【表1】
【0049】
【発明の効果】本発明の水膨張性シーリング材は、表面
硬化性に優れ、水浸漬時に良好な膨張性を有するため、
止水材として優れた性能を示すものである。降雨等によ
る水に濡れても、硬化物が基体から剥離しにくいため、
屋外での長期保管も可能である。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 NCO基末端ウレタンプレポリマー
    (A)からなるコア層(I)と活性水素含有基末端ウレ
    タンプレポリマー(B)からなる被覆層(II)を有する
    湿気硬化型水膨張性シーリング材。
  2. 【請求項2】 (I)および/または(II)中に、さら
    に添加剤(C)を含有する請求項1に記載の水膨張性シ
    ーリング材。
  3. 【請求項3】 (I)の表面の(A)のNCO基と、
    (B)の活性水素含有基の少なくとも一部が反応してな
    る請求項1または2に記載の水膨張性シーリング材。
  4. 【請求項4】 (A)が、5〜60質量%のオキシエチ
    レン単位を含有するポリエーテルポリオールと有機ポリ
    イソシアネート(a)との反応物である請求項1〜3の
    いずれかに記載の水膨張性シーリング材。
  5. 【請求項5】 (B)が、オキシエチレン単位の含量が
    5質量%以下のポリオールと脂肪族ポリイソシアネート
    (a1)との反応物である請求項1〜4のいずれかに記
    載の水膨張性シーリング材。
  6. 【請求項6】 被覆層(II)の厚みが5〜500μmで
    あり、かつコア層(I)の厚みの10%以下である請求
    項1〜5のいずれかに記載の水膨張性シーリング材。
  7. 【請求項7】 水膨張率が30〜200質量%の湿気硬
    化物を与える請求項1〜6のいずれかに記載の水膨張性
    シーリング材。
  8. 【請求項8】 シール対象の基体上の(A)の上に、
    (B)または(B)の溶液を適用して被覆層を形成する
    請求項1〜7のいずれかに記載のシーリング材の製造
    法。
  9. 【請求項9】 基体が、コンクリート、鋼材、またはヒ
    ューム管用金属カラーである請求項8に記載のシーリン
    グ材の製造法。
  10. 【請求項10】 請求項8または9のいずれかに記載の
    製造法により得られたシーリング材を湿気硬化させるシ
    ーリング方法。
  11. 【請求項11】 請求項1〜7のいずれかに記載のシー
    リング材の湿気硬化物でシールされてなる土木建築材料
    または構築物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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