JP2003012516A - 新規なCaMKK阻害剤 - Google Patents

新規なCaMKK阻害剤

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JP2003012516A JP2001391481A JP2001391481A JP2003012516A JP 2003012516 A JP2003012516 A JP 2003012516A JP 2001391481 A JP2001391481 A JP 2001391481A JP 2001391481 A JP2001391481 A JP 2001391481A JP 2003012516 A JP2003012516 A JP 2003012516A
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浩 徳光
Masaaki Muramatsu
正明 村松
Yasuhiko Masuyasu
安彦 増保
Masahiko Ikeda
雅彦 池田
Naoko Omi
直子 近江
Shigeyuki Nishinaka
重行 西中
Mikio Aoki
幹雄 青木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】選択的な、カルシウム/カルモジュリン依存性
キナーゼキナーゼ阻害剤を提供する。 【解決手段】 式(1): 【化1】 [式中、R、またはRは、独立して、水素原子、ハ
ロゲン原子、アルキル基、またはハロアルキル基のいず
れかである。Rは水素原子、アルキル基、または置換
アルキル基を表す。]で表される、7H−ベンズイミダ
ゾ−[2,1a]ベンズ[de]イソキノリン−7−オ
ン誘導体、またはその薬学上許容される塩を有効成分と
して含有するカルシウム/カルモジュリン依存性キナー
ゼキナーゼ阻害剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カルシウム/カル
モジュリン依存性キナーゼキナーゼ(CaMKK)阻害
剤のハイスループットスクリーニング方法、およびカル
シウム/カルモジュリン依存性キナーゼキナーゼ(Ca
MKK)に対して選択的に阻害活性を示す7H−ベンズ
イミダゾ−[2,1a]ベンズ[de]イソキノリン−
7−オン誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術】細胞内カルシウム情報伝達系は、あらゆ
る細胞において細胞運動、分泌反応など、多岐にわたっ
て機能している。細胞内情報伝達系の初期の反応は主
に、遊離細胞内カルシウムが、カルモジュリンなどのカ
ルシウム受容蛋白質へ結合することであると考えられて
おり、これらカルシウム受容蛋白質がキナーゼなどの標
的分子の機能を調節する。カルシウム/カルモジュリン
依存性キナーゼキナーゼ(以下、CaMKKと略する)
は、その活性発現にカルシウムイオン、カルモジュリン
を必須とする蛋白質リン酸化酵素であり、大脳、小脳、
膵臓、脾臓などにおいて発現されている。CaMKKの
in vitro における基質としては、カルシウム/カルモジ
ュリン依存性キナーゼ I、およびIV(CaM-K
I、IV)が挙げられ、これらのキナーゼをリン酸化す
ることにより、活性化すると考えられている。また、ア
ポトーシス促進に関与すると考えられている、PKB
(Protein kinase B)を直接リン酸化し活性化すること
が報告されている。その生理的機能としては、既報のin
vitro試験結果から、中枢神経系、免疫系における遺伝
子発現の制御および中枢神経系における細胞死抑制など
が示唆されているが、実際の生体内での機能について
は、未だ不明な点が多い。その理由の一つは、CaMK
Kの選択的な阻害剤が無かったことである。従って選択
的にCaMKKを阻害する化合物は、CaMKKの細胞
内カルシウム情報伝達機構における役割、およびCaM
KKが関与する生理機能の解明に必須であると考えら
れ、in vitro試験およびin vivo試験にCaMKK選択
的な阻害剤を用いることができれば、CaMKKの機能
を特定するのが容易になる。また、CaMKK阻害剤の
医薬品としての用途は未だ研究途上にあるが、上述した
ようなCaMKKの発現器官および示唆されている生理
的機能から考えると、CaMKK阻害剤は、アレルギー
性疾患、炎症性疾患、中枢性疾患等の治療剤として応用
できる。
【0003】カルシウム/カルモジュリン依存性キナー
ゼ類の阻害剤としては、中枢神経系初め、広く生体に存
在し、多機能を有する、カルシウム/カルモジュリン依
存性キナーゼIIの阻害剤が知られている。具体的に
は、KN−62(J. Biol. Chem., 265, 4315-4320(199
0)) 、KN−93(Biochem. Biophys. Res. Commun.,1
81, 968-975(1991))、ペプチド性の化合物(公開特許公
報平11−152298)、アラキドン酸、12−HE
TE (Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 86, 8550-8554(1
989) などが挙げられる。KN−62は、カルシウム/カ
ルモジュリン依存性キナーゼIVの阻害剤としても知ら
れている(J. Biol. Chem., 269, 15520-15527(199
4))。しかし、CaMKKを阻害する化合物については
知られていない。
【0004】CaMKK酵素活性のアッセイ方法につい
ては、徳光らによってジャーナル・オブ・バイオケミス
トリー、275巻、26号、20090頁に報告されて
いる方法が挙げられる。ここで用いられている方法は、
リン酸化源として[γ− P]−ATPが用いられて
いる。しかしながら、32Pはエネルギーの高い放射性
同位元素であり、この方法をCaMKK阻害活性のハイ
スループットアッセイ系で用いることは位置的に近接す
るサンプル間で相互の放射活性の干渉作用が大き過ぎ、
正確な放射活性測定ができないという点で困難であっ
た。
【0005】一方、本発明の7H−ベンズイミダゾ−
[2,1a]ベンズ[de]イソキノリン−7−オン誘
導体の分野では、多数の化合物が公知であり、多くは染
料または色素、およびその中間体として用いられてい
る。例えば、1,8-ナフトイレンベンズイミダゾール-4
(または5)-カルボン酸は、US2820037や有機合成化学
第20巻第11号1016頁(1962年)に記載されている。しか
し、医薬用途としては、特開平6−263759に記載
された、抗癌剤として有用な1、8−ナフトイレンベン
ズイミダゾール誘導体、および、US4670442に記載され
た、免疫調節剤として有用な1、8−ナフトイレンベン
ズイミダゾール誘導体が知られているに過ぎない。ま
た、これらの化合物の作用機序については、全く記載さ
れていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、カル
シウム/カルモジュリン依存性キナーゼキナーゼ(Ca
MKK)阻害剤のハイスループットスクリーニング方
法、およびCaMKKが関与する生理活性を解明するた
めに必須であり、医薬品としても有用な、選択的CaM
KK阻害剤を供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】発明者らは、鋭意検討し
た結果、[γ−33P]−ATPをリン酸化源として用
いることによって、リン酸化された基質を含む多数の反
応混合物を1枚のフィルターに吸着させても、近接した
反応混合物間の、相互の放射活性の干渉なしに正確な測
定ができることを見出した。また、この方法では使用す
る放射線量を著しく減少させることもできる。これによ
って、一度に多数のサンプルをアッセイするハイスルー
プットスクリーニング系を構築することができた。上記
の方法を用いて、選択的にCaMKKを阻害する化合物
をスクリーニングした結果、強いCaMKK阻害活性を
示す7H−ベンズイミダゾ−[2,1a]ベンズ[d
e]イソキノリン−7−オン誘導体を見出すに至った。
本発明の7H−ベンズイミダゾ−[2,1a]ベンズ
[de]イソキノリン−7−オン誘導体またはその塩
は、カルシウム/カルモジュリン依存性キナーゼIIに
対する阻害活性は低く、カルシウム/カルモジュリン依
存性キナーゼI、IV、MLCK、プロテインキナーゼ
A、C、およびp42MAPキナーゼ等に対してはほとん
ど阻害活性を示さず、極めて選択的にCaMKKを阻害
することがわかった。このようなプロフィールを有する
化合物はこれまで見出されていなかった。
【0008】すなわち本発明は、[1]式(I):
【化3】 [式中、R、またはRは、独立して、水素原子、ハ
ロゲン原子、アルキル基、またはハロアルキル基のいず
れかである。Rは水素原子、アルキル基、または置換
アルキル基を表し、COOR基はナフタレン環のどの
位置に置換していてもよい。]で表される、7H−ベン
ズイミダゾ−[2,1a]ベンズ[de]イソキノリン
−7−オン誘導体、またはその薬学上許容される塩を有
効成分として含有するカルシウム/カルモジュリン依存
性キナーゼキナーゼ阻害剤、[2]RおよびRが水
素原子である、[1]記載のカルシウム/カルモジュリ
ン依存性キナーゼキナーゼ阻害剤、[3]Rが水素原
子である、請求項1または2記載のカルシウム/カルモ
ジュリン依存性キナーゼキナーゼ阻害剤、[4]式(I
I):
【化4】 (式中、R、R、およびRは前記と同義であ
る。)で表される7H−ベンズイミダゾ−[2,1a]
ベンズ[de]イソキノリン−7−オン誘導体、または
その薬学上許容される塩を、有効成分として含有するカ
ルモジュリン依存性キナーゼキナーゼ阻害剤、[5]R
およびRが水素原子である、[4]記載のカルシウ
ム/カルモジュリン依存性キナーゼキナーゼ阻害剤、
[6]Rが水素原子である、[4]または[5]記載
のカルシウム/カルモジュリン依存性キナーゼキナーゼ
阻害剤、[7]式(III):
【化5】 (式中、R、R、およびRは前記と同義であ
る。)で表される7H−ベンズイミダゾ−[2,1a]
ベンズ[de]イソキノリン−7−オン誘導体、または
その薬学上許容される塩を、有効成分として含有するカ
ルシウム/カルモジュリン依存性キナーゼキナーゼ阻害
剤。[8]RおよびRが水素原子である、[7]記
載のカルシウム/カルモジュリン依存性キナーゼキナー
ゼ阻害剤、[9]Rが水素原子である、[7]または
[8]記載のカルシウム/カルモジュリン依存性キナー
ゼキナーゼ阻害剤、[10][1]から[9]記載のカ
ルモジュリン依存性キナーゼキナーゼ阻害剤を有効成分
として含有する、CaMKKの機能が亢進した病態を改
善する治療剤、[11][1]から[9]記載のカルモ
ジュリン依存性キナーゼキナーゼ阻害剤を有効成分とし
て含有する、アレルギー性疾患、炎症性疾患、または中
枢性疾患の治療剤、[12][γ−33P]−ATPを
基質のリン酸化源として用いて酵素反応を行い、リン酸
化された基質をフィルターに吸着させてその放射活性を
測定することを特徴とする、カルシウム/カルモジュリ
ン依存性キナーゼキナーゼ(CaMKK)阻害剤のハイ
スループットスクリーニング方法、に関するものであ
る。
【0009】本発明において、ハロゲン原子とは、フッ
素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を表し、好ま
しくはフッ素原子、または塩素原子である。アルキル基
としては炭素数1から4のアルキル基が挙げられ、具体
的には、メチル、エチル、プロピル、1−メチルエチ
ル、ブチル、1−メチルプロピル、2−メチルプロピル、
2,2−ジメチルエチルなどが挙げられる。ハロアルキ
ル基とは、1から5個のハロゲン原子が結合したアルキ
ル基を表し、好ましくは、1から3個のハロゲン原子が
結合したアルキル基を表す。具体的にはトリフルオロメ
チル、2−トリフルオロエチル、2−クロロエチルなど
が挙げられる。置換アルキル基における置換基として
は、炭素数1から4のアルコキシ基、炭素数1から4の
アルキルカルボニル基、炭素数1から4のアルキルカル
ボニルオキシ基、炭素数1から4のアルコキシカルボニ
ル基、炭素数1から4のアルコキシカルボニルオキシ基
等が挙げられる。式(I)〜式(III)における、R
およびRの好ましい例としては、同一または異なっ
て、水素原子、ハロゲン原子、メチル基、エチル基、ト
リフルオロメチル基などが挙げられる。特に好ましいの
は水素原子である。
【0010】式(I)〜式(III)における、Rの好
ましい例としては、水素原子、メチル基、エチル基、ア
セトキシメチル基、または、ピバロイルオキシメチル基
等が挙げられ、特に好ましいものは水素原子である。本
発明におけるCaMKK阻害剤は、好ましくは、式(I
I)で表される化合物、またはその薬学上許容される塩
であり、更に好ましくは、式(IV):
【化6】 で表される化合物、またはその薬学上許容される塩であ
る。
【0011】本明細書において、式(I)〜式(IV)で
表される7H−ベンズイミダゾ−[2,1a]ベンズ
[de]イソキノリン−7−オン誘導体の「薬学上許容
される塩」としては、例えば、塩基性塩の場合、ナトリ
ウム塩、カリウム塩、リチウム塩等のアルカリ金属塩、
カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属
塩、亜鉛塩等の無機金属塩、メチルアミン、ジエチルア
ミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、トリ
ヒドロキシメチルアミノメタン等の一級、二級、三級の
有機アミン塩、ピリジニウム塩等が挙げられ、酸性塩の
場合、塩酸、硝酸、燐酸、硫酸、臭化水素酸、ヨウ化水
素酸などの無機酸、並びにメタンスルホン酸、p−トル
エンスルホン酸などの脂肪族、芳香族を含むスルホン酸
類、およびギ酸、酢酸、プロピオン酸、トリフルオロ酢
酸、安息香酸などの脂肪族、芳香族を含むカルボン酸の
ような有機酸との塩を含む。また、本発明には、式
(I)〜式(IV)で表される7H−ベンズイミダゾ−
[2,1a]ベンズ[de]イソキノリン−7−オン誘
導体またはその塩の水和物、エタノール溶媒和物等の溶
媒和物等も含まれる。
【0012】式(I)〜式(IV)で表される化合物は、
以下の方法で製造することができる。 製造法1:US2820037に記載された方法などを用いて、
以下の工程で製造することができる。すなわち、[1]
式(1−4)、または式(1−5)で表される化合物の
製造工程
【化7】 (式中、RおよびRは前記と同義である。Xは、ニ
トロ基、アミノ基、または保護基で保護されたアミノ基
を表す。) O−置換アニリン誘導体:式(1−2)と、ブロモナフ
タレン酸無水物:式(1−1)を、必要に応じて酸触媒
の存在下、水中、または酢酸、エタノール、DMFのよ
うな極性溶媒を用いて、通常0℃〜250℃の範囲で縮合
し、式(1−3)の化合物を製造することができる。X
がアミノ基である場合、式(1−3)の化合物は、必要
に応じてジシクロヘキシルカルボジイミドなどの脱水縮
合剤の存在下、DMFなどの不活性溶媒中で縮合反応を
行い、式(1−4)の化合物、および式(1−5)の化
合物へ導くことができる。Xが保護基で保護されたアミ
ノ基を表す場合、保護基を脱保護し、アミノ基へと返還
した後縮合反応を行うことができる。また、Xがニトロ
基の場合、接触水素化反応、鉄、亜鉛などの金属を用い
た還元反応を用いてアニリン誘導体を合成し、続いて上
述の縮合反応を行うことができる。式(1−4)の化合
物、および式(1−5)の化合物を含む混合物は、その
まま次の反応へ供することも可能であるが、シリカゲル
カラムクロマトグラフィーや、分別再結晶等を用いて、
それぞれの位置異性体を分離精製することも可能であ
る。式(1−4)、および(1−5)の異性体は、各々
公知化合物であり、 H−NMRデータを取得すること
で区別することができる。(Bull.Chem.Soc.Jpn.,74,17
3(2001))また、式(1−1)の化合物の位置異性体を
原料に用いることにより、上記と同様の方法で、式(1
−4)の化合物の他の異性体を合成することもできる。
【0013】[2]式(2−2)の化合物の製造工程
【化8】 (式中、RおよびRは前記と同義である。) 工程1で得られる式(1−4)の化合物、式(1−5)
の化合物、またはそれらの混合物等の、式(2−1)で
表される化合物から、実施例に記載された方法などを用
いて、式(2−2)の化合物を製造することができる。
式(2−2)で表される化合物が位置異性体の混合物で
ある場合は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー、分
別再結晶等を用いて位置異性体を分離することもでき
る。
【0014】[3]式(3−1)の化合物の製造工程
【化9】 (式中、RおよびRは前記と同義である。) 式(2−2)の化合物に対して、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウムなどの塩基、あるいは濃塩酸などの酸の存
在下、加水分解反応を行い、式(3−1)で表される本
発明の化合物を製造することができる。上記式(3−
1)で表される化合物が位置異性体の混合物である場合
は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー、分別再結晶
等を用いて位置異性体を分離することもできる。式(3
−1)で表される化合物は、公知の方法でエステル化反
応を行い、カルボキシル基をエステルへと変換すること
ができる。該方法については、新実験化学講座(丸善;
22巻)等に記載されている。また、前記製造方法で
使用されるアミノ基の保護基としては、当業者が通常使
用する保護基が挙げられ、保護・脱保護の方法等につい
ては、「Protective groups in organic chemistry(第
2版/Greene, T.W., John Wiley & Sons, Inc.)に記載
された方法等が挙げられる。
【0015】本発明において、CaMKKは、そのホモ
ログ、アイソフォームも含んでいる。例えばラットCa
MKKの配列は、Anderson, K.A. et al. (1998) J. Bi
ol. Chem. 273, 31880-31889 等に記載されているが、
CaMKKα、およびCaMKKβの2種類のアイソフ
ォームが知られている。また、ヒトCaMKKの配列に
ついても上記文献等に開示されている。
【0016】本発明におけるハイスループットスクリー
ニング方法とは、1度に多数のサンプルの酵素阻害活性
を評価することができるスクリーニング方法を表し、具
体的には、96穴プレート(具体的には、8.5cm x 12.7c
mの大きさのものなどが汎用されている。)等を用いて
評価する方法等が挙げられる。本発明のハイスループッ
トスクリーニング方法は、以下の工程を含むものであ
る。すなわち、 [1]96穴V底プレート等、多数のサンプルを独立した
反応槽にサンプリングできる構造を有するプレートの各
穴に、被検化合物、CaMKK、カルモジュリンキナー
ゼIなどの基質、カルモジュリン、[γ−33P]- AT
Pを添加して、適当な温度、例えば37℃で、約1時間、
リン酸化反応を進行させた後、 EDTA、トリクロロ
酢酸、塩酸などの試薬を用いて反応を停止させる。ここ
で、基質と酵素の相互作用を促進するために、酵素反応
時にコールドのATPを添加してもよい。また、33
の取り込みを完全に停止させるために、反応停止時にコ
ールドのATPを添加してもよい。 [2]各穴の反応液の一部を等量ずつ、シート状のフィ
ルター、好ましくは、リン酸基が導入されたグラスファ
イバーフィルター上の対応する位置に滴下する。このフ
ィルターをリン酸溶液で5回、エタノールで1回洗浄し
て未反応の[γ- P]- ATPを除いた後、乾燥させ
る。 [3]乾燥後のフィルターにシンチレータ、好ましくは
固形シンチレータシートを重ねて熱融解により浸透さ
せ、再固化後、プレートカウンタで[γ-33P]の放射
活性を定量する。 ここでCaMKKは、本発明明細書の実施例に示す方法
等を用いて調製することができる。本発明の7H−ベン
ズイミダゾ−[2,1a]ベンズ[de]イソキノリン
−7−オン誘導体は、前述のように、CaMKKに選択
的な唯一の阻害剤であり、CaMKK阻害作用を指標と
した医薬品のスクリーニング等に用いることができる。
例えば、CaMKKの機能はそもそも不明であるが、当
該化合物を加えることにより、CaMKKの機能を阻害
した細胞培養系を構築することができる。従って、その
ような細胞培養系における生理学的な挙動を調べること
によって、CaMKKの機能を推定することができる。
また、本発明の7H−ベンズイミダゾ−[2,1a]ベ
ンズ[de]イソキノリン−7−オン誘導体は、CaM
KKの機能を指標とする種々のスクリーニング系におい
て、陽性、あるいは陰性の対照化合物として用いること
ができる。また、本発明の7H−ベンズイミダゾ−
[2,1a]ベンズ[de]イソキノリン−7−オン誘
導体は、CaMKKの機能亢進が増悪をもたらす疾患の
治療剤として用いることができる。本発明の7H−ベン
ズイミダゾ−[2,1a]ベンズ[de]イソキノリン
−7−オン誘導体は、これを医薬として用いるにあた
り、経口的または非経口的(例えば、静脈内、皮下、も
しくは筋肉内注射、局所的、経直腸的、経皮的、または
経鼻的)に投与することができる。経口投与のための形
態としては、例えば、錠剤、カプセル剤、丸剤、顆粒
剤、散剤、液剤、シロップ剤または懸濁剤などが挙げら
れ、非経口投与のための形態としては、例えば、注射用
水性剤もしくは油性剤、軟膏剤、クリーム剤、ローショ
ン剤、エアロゾル剤、坐剤、貼付剤などが挙げられる。
これらの製剤は、従来公知の技術を用いて調製され、許
容される通常の担体、賦形剤、結合剤、安定剤等を含有
することができる。また、注射剤で用いる場合には許容
される緩衝剤、溶解補助剤、等張剤等を添加することも
できる。本発明の7H−ベンズイミダゾ−[2,1a]
ベンズ[de]イソキノリン−7−オン誘導体またはそ
の医薬上許容される塩の投与量、投与回数は、症状、年
令、体重、投与形態によって異なるが、通常は成人に対
して本発明化合物の有効成分量として、1日あたり約1
〜2000mg、好ましくは10〜500mgを1回ま
たは数回に分けて投与することができる。
【0017】
【実施例】以下に実施例および参考例を説明するが、本
発明はもとよりこれに限定されるものではない。実施例
では、下記の略号が使用されている。 DMSO = ジメチルスルホキシド TFA=トリフルオロ酢酸 実施例1化合物の合成(混合物) 工程13−ブロモ−7H−ベンズイミダゾ−[2,1a]ベン
ズ[de]イソキノリン−7−オンおよび4−ブロモ−
7H−ベンズイミダゾ−[2,1a]ベンズ[de]イ
ソキノリン−7−オンの混合物 3−ブロモ−1,8−ナフタリンジカルボン酸無水物
(2.79g)とO−フェニレンジアミン(1.10
g)、酢酸(15ml)をO−クロロベンゼン(25m
l)に懸濁させ、100℃で7時間加熱還流した。反応
液を放冷後、結晶を濾取、減圧乾燥した後、標記化合物
(2.49g)を得た。 H−NMR(d−DMSO,300MHz)δ:
8.81(m),8.67−8.49(m),8.44
(m),8.25(m),8.04(m),7.86
(m),7.49(m)
【0018】工程23−シアノ−7H−ベンズイミダゾ−[2,1a]ベン
ズ[de]イソキノリン−7−オンおよび4−シアノ−
7H−ベンズイミダゾ−[2,1a]ベンズ[de]イ
ソキノリン−7−オンの混合物 3−ブロモ−7H−ベンズイミダゾ−[2,1a]ベン
ズ[de]イソキノリン−7−オンおよび4−ブロモ−
7H−ベンズイミダゾ−[2,1a]ベンズ[de]イ
ソキノリン−7−オンの混合物(1.0g)とシアン化
銅(I)(0.31g)をピリジン(7.1ml)に加
え、封管中、150℃で10時間加熱した。反応液を放
冷後、アンモニア水で希釈し沈殿した結晶を濾取した。
濾上物は水で洗液が中性になるまで洗浄し、室温で減圧
乾燥し、標記化合物(1.13g)を得た。 H−NMR(d−DMSO,300MHz)δ:
8.78(m),8.61−8.37(m),8.13
(m),7.89(m),7.52(m)
【0019】工程33−カルボキシ−7H−ベンズイミダゾ−[2,1a]
ベンズ[de]イソキノリン−7−オンおよび4−カル
ボキシ−7H−ベンズイミダゾ−[2,1a]ベンズ
[de]イソキノリン−7−オンの混合物 3−シアノ−7H−ベンズイミダゾ−[2,1a]ベン
ズ[de]イソキノリン−7−オンおよび4−シアノ−
7H−ベンズイミダゾ−[2,1a]ベンズ[de]イ
ソキノリン−7−オンの混合物(100mg)を濃硫酸
(10ml)、水(10ml)、酢酸(5ml)に懸濁
させ、120℃で5時間加熱した。反応液を放冷後、6
0mlの水に注入し、室温で1時間撹伴した。反応懸濁
液をろ過し、濾上物を室温で減圧乾燥して残渣を得た。
これを2%水酸化ナトリウム水溶液に懸濁し、100℃
で1時間撹伴した。反応懸濁液をろ過し、濾液を5%塩
酸水でpHを3に調整した後、酢酸エチルで抽出し有機
層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥して
減圧濃縮後、標記化合物(80mg)を得た。 H−NMR(d−DMSO,300MHz)δ:
9.31(d,J=7.5Hz),9.03(d,J=
7.5Hz),8.72(m),8.39(m),8.
04−7.85(m),7.48(m)。
【0020】実施例23−カルボキシ−7H−ベンズイミダゾ−[2,1a]
ベンズ[de]イソキノリン−7−オンと4−カルボキ
シ−7H−ベンズイミダゾ−[2,1a]ベンズ[d
e]イソキノリン−7−オンの分離精製 3−カルボキシ−7H−ベンズイミダゾ−[2,1a]
ベンズ[de]イソキノリン−7−オンおよび4−カル
ボキシ−7H−ベンズイミダゾ−[2,1a]ベンズ
[de]イソキノリン−7−オンの混合物(70μg)
をDMSO(1滴)アセトニトリル(7滴)に溶解し、
逆相HPLC条件[カラム,Cosmosil(登録商
標)5C18−AR−II(4.6mm×15cm)、
移動相,アセトニトリル:水:TFA(45:55:
0.05)]で分取し、保持時間10.9分の分画と保
持時間11.7分の分画を得、それぞれを減圧濃縮し、
異性体A(7.5μg)、異性体B(8.1μg)を得
た。
【0021】実施例3CaMKKの調製 ラットCaMKKα(配列は以下の文献に記載。Tokumitsu,
h. et al. (1995) J. Biol. Chem. 270, 19320-19324)
は大腸菌(BL21)を用いて以下の条件で発現および精製
した。100μg/ml Ampicillin を含むLB-培地において培
養し600 nmの吸光度が1.2 となった時点において0.1mM
IPTG(終濃度)を加えさらに12-16時間培養した。その
後大腸菌を回収し、超音波破砕した後、その上清をMono
Qカラムに供しNaCl濃度勾配により溶出した。本方法に
より粗精製し、純度約90%の目的とする酵素を得た。
完全精製標品はCaM-セファロースカラムを用いて2mM EG
TAを含む溶出液にて溶出することにより純度約95%以
上の目的とする酵素を得た。酵素標品は50mM HEPES pH
7.5, 0.5mM EDTA, 0.5mM EGTA, 1mM DTT, 0.1mM PMSF,4
0% グリセロール, 10% エチレングリコールに溶解して-
30度に保存した。ラットCaMKKβは、文献(Tokumi
tsu, H. et al.(2001), Bio-chemistry 40, 13925-13
932)記載の方法で調製した。
【0022】実施例4CaM−KIの調製 GST-CaMK-I(K49E) およびGST-CaM-KI(1-293, K49E)は
大腸菌(JM109)を用いて以下の条件で発現および精製し
た。100μg/ml Ampicillin を含むLB-培地において培養
し600 nmの吸光度が1.2 となった時点において1mM IPTG
(終濃度)を加えさらに12-16時間培養した。その後大
腸菌を回収し、0.1 mM PMSFを含むPBSに溶かし、超音波
破砕した後、その上清をグルタチオンセファロースに供
した。グルタチオンセファロースを0.1 mM PMSFを含むP
BSにより洗浄し、10 mM グルタチオンを含む50 mM Tris
pH 8.0 溶液にてGST-融合タンパク質を溶出した。本方
法により純度約90%の目的とする酵素を得た。精製標
品は50mM HEPES pH7.5, 0.5mM EDTA, 0.5mM EGTA, 1mM
DTT, 0.1mM PMSF,40% グリセロール, 10% エチレングリ
コールに溶解して-30度に保存した。
【0023】実施例5CaMKK阻害作用の測定(ハイスループットスクリー
ニング) CaMKK(ここではCaMKKαを用いた。)の活性測定は、
[γ-33P]-ATPとCaM-KIを基質とし、CaMKKによるリン酸
化反応でCaM-KIに導入された[γ-33P]の放射活性を測定
することで定量した。以下のアッセイにおいて、各試薬
は、緩衝液(10mM Mg(Ac)2、0.1mM CaCl2、1mM DTTを含
む50mM HEPES(pH7.5))に溶解し、使用した。被検化合
物は、粉末をDMSOに溶解した後、緩衝液で必要濃度に希
釈して使用した。96穴V底プレートの各穴に、種々の濃
度の被検化合物溶液10μl、CaMKK、CaMK-I、カルモジ
ュリンを含む溶液10μl、[γ-33P]-ATP、cold ATPを含
む溶液10μlを順に添加して、反応を開始させた(反応
液総量30μl中の各試薬濃度は、CaMKK:CaMKKストック
液20μl/ml、CaM-KI:67μg/ml、カルモジュリン:1μ
M、[γ-33P]-ATP :6.7μCi/ml(2.2〜6.7nM)、Cold A
TP:0.3μM)。37℃で1時間、リン酸化反応を進行させ
た後、 100mM EDTA、10mM ATPを含む50mM HEPES(pH7.5)
を5μlずつ加えて反応を停止させた。反応停止後、反
応液を15μlずつ、シート状のグラスファイバーフィル
ター(Wallac、filtermat P30)の各穴に対応する位置
に滴下、浸透させた。このフィルターを150mMリン酸溶
液で5回、エタノールで1回洗浄して未反応の[γ-33P]
-ATPを除いた後、乾燥させた。乾燥後のフィルターに固
形シンチレータシートを重ねて熱融解により浸透させ、
再固化後、フィルターに補足されたCaM-KIに導入されて
いる[γ-33P]の放射活性をプレート用カウンタで測定、
定量した。被験化合物の阻害率は、以下の式により算出
した。 阻害率(%)=100×(A−B)/(A−C) A:CaMKK添加、被検化合物非添加の場合の放射活性カウ
ント B:CaMKK添加、被検化合物添加の場合の放射活性カウン
ト C:CaMKK非添加、被検化合物非添加の場合の放射活性カ
ウント(バックグランド) 1化合物につき4〜5種類の濃度で求めた阻害率を解析
して、IC50値を算出した。尚、各濃度においては、N=
3で測定し、平均値を求めた。実施例1、および実施例
2(異性体B)についてIC50値を測定した結果を表1に
示す。
【表1】
【0024】実施例63−ブロモ−7H−ベンズイミダゾ−[2,1a]ベン
ズ[de]イソキノリン−7−オンおよび4−ブロモ−
7H−ベンズイミダゾ−[2,1a]ベンズ[de]イ
ソキノリン−7−オンの合成 Bull.Chem.Soc.Jpn. 74, 173 (2001)に記載された方法
を参考に合成した。4−ブロモ−1,8−ナフチル酸無
水物(76.3g)の酢酸(300ml)中に室温下で
O−フェニレンジアミン(30.15g)およびクロロ
ベンゼン(600ml)を加えた後、5時間還流撹拌を
した。反応液を10−15℃に冷却し、結晶を濾取し、
3−ブロモ−7H−ベンズイミダゾ−[2,1a]ベン
ズ[de]イソキノリン−7−オンおよび4−ブロモ−
7H−ベンズイミダゾ−[2,1a]ベンズ[de]イ
ソキノリン−7−オンの混合物(一番晶:80.2g,
二番晶:11.1g)を得た。一番晶およびほぼ同一組
成の結晶(103.99g)を数バッチに分けてクロロ
ホルムで再結晶を繰り返し、4−ブロモ−7H−ベンズ
イミダゾ−[2,1a]ベンズ[de]イソキノリン−
7−オン(14.99g)を得た。二番晶およびほぼ同
一組成の結晶(33.75g)をあわせて数バッチに分
けてクロロホルムを用いてカラムクロマト精製を繰り返
し、3−ブロモ−7H−ベンズイミダゾ−[2,1a]
ベンズ[de]イソキノリン−7−オン(1.16g)
を得た。それぞれの異性体の構造は、1H-NMRデータを
取得し、上記文献記載のデータと比較することで確認し
た。
【0025】実施例7化合物の合成(異性体) 工程13−シアノ−7H−ベンズイミダゾ−[2,1a]ベン
ズ[de]イソキノリン−7−オン
【化10】 実施例6で得た3−ブロモ−7H−ベンズイミダゾ−
[2,1a]ベンズ[de]イソキノリン−7−オン
(1.13g)とシアン化銅(I)(0.47g)をピ
リジン(10ml)に加え、封管中、150℃で20時
間加熱した。反応液を放冷後、アンモニア水で希釈し沈
殿した結晶を濾取した。濾上物は水で洗液が中性になる
まで洗浄し、室温で減圧乾燥し、標記化合物を3−ブロ
モ−7H−ベンズイミダゾ−[2,1a]ベンズ[d
e]イソキノリン−7−オンとの混合物として得た。収
量0.45g。HPLC面百値 83.5%(3−シア
ノ−7H−ベンズイミダゾ−[2,1a]ベンズ[d
e]イソキノリン−7−オン)。 H−NMR(d−DMSO,300MHz)δ:
8.84−8.80(2H,m),8.62(1H,d
d,J=8.0,1.0Hz),8.51(1H,d,J
=7.5Hz),8.46−8.43(1H,m),
8.18(1H,d,J=7.5,1.0Hz),7.
94(1H,m),7.54(2H,m) 工程23−カルボキシ−7H−ベンズイミダゾ−[2,1a]
ベンズ[de]イソキノリン−7−オン
【化11】 3−シアノ−7H−ベンズイミダゾ−[2,1a]ベン
ズ[de]イソキノリン−7−オン(0.45g)を濃
硫酸(5ml)、水(5ml)、酢酸(2.5ml)に
懸濁させ、3時間加熱還流した。反応液を放冷後、27
0mlの水に注入し、反応懸濁液をろ取して残渣を得
た。これを2%水酸化ナトリウム水溶液に加熱溶解して
不溶物を吸引ろ過により除いた。濾液を5%塩酸水でp
Hを2に調整した後、析出した結晶をろ取した。得られ
た粗結晶を酢酸で再結晶し、標記化合物(0.36g)
を得た。本化合物は、実施例2の異性体BとHPLC溶
出時間保持時間が完全に一致した。本化合物は、1モル
の酢酸を含む。 H−NMR(d−DMSO,300MHz)δ:
9.33(1H,d,J=8.0Hz),8.84−
8.76(2H,m),8.45(2H,m),8.0
6(1H,m),7.92(1H,m),7.54(2
H,m),1.91(3H,s)
【0026】実施例8化合物の合成(異性体) 工程14−シアノ−7H−ベンズイミダゾ−[2,1a]ベン
ズ[de]イソキノリン−7−オン
【化12】 実施例6で得た4−ブロモ−7H−ベンズイミダゾ−
[2,1a]ベンズ[de]イソキノリン−7−オン
(6.90g)とシアン化銅(I)(2.18g)をピ
リジン(40ml)に加え、封管中、150℃で20時
間加熱した。反応液を放冷後、アンモニア水で希釈し沈
殿した結晶を濾取した。濾上物は水で洗液が中性になる
まで洗浄し、室温で減圧乾燥し、粗シアノ体(4.60
g)を得た。粗シアノ体(0.8g)をカラムクロマト
グラフィーで分離精製し、精シアノ体0.57gを得
た。 H−NMR(d−DMSO,300MHz)δ:
8.89(1H,d,J=8.0Hz),8.76(1
H,d,J=7.5Hz),8.56(1H,d,J=
7.5Hz),8.48(1H,d、J=8.0H
z),8.43(1H,m),8.16(1H,m),
7.90(1H,m),7.54(2H,m) 工程24−カルボキシ−7H−ベンズイミダゾ−[2,1a]
ベンズ[de]イソキノリン−7−オン
【化13】 4−シアノ−7H−ベンズイミダゾ−[2,1a]ベン
ズ[de]イソキノリン−7−オン(992mg)を濃
硫酸(10ml)、水(10ml)、酢酸(5ml)に
懸濁させ、1時間加熱還流した。反応液を放冷後、60
0mlの水に注入してろ過し、濾上物を室温で減圧乾燥
して残渣を得た。これを2%水酸化ナトリウム水溶液に
溶解し、1時間加熱還流した。反応懸濁液をろ過し、濾
液を5%塩酸水でpHを3に調整した後、析出した結晶
をろ取し、酢酸で再結晶した後、標記化合物(179m
g)を得た。本化合物は、実施例2の異性体AとHPL
C保持時間が完全に一致した。 H−NMR(d−DMSO,300MHz)δ:
9.06(1H,d,J=8.5Hz),8.82(1
H,d,J=7.5Hz),8.76(1H,d,J=
7.5Hz),8.46−8.39(2H,m),8.
01(1H,m),7.90(1H,m),7.51
(2H,m)
【0027】実施例9 実施例5と同様の方法で、実施例7の化合物および実施
例8の化合物のCaMKK阻害活性を測定した。結果を
表2に示した。
【表2】
【0028】実施例10CaMKK特異性の測定 以下の方法で、各種CaMKK(ここではCaMKKαを用い
た。)に対する阻害作用を測定した。CaMKK(0.28 μg/m
l)の活性測定は、100 μM[γ-32P]-ATPと100 μg GST-C
aM-KI (1-293, K49E)を基質とし、CaMKKによるリン酸化
反応でGST-CaM-KIに導入された[γ-32P]の放射活性を測
定することで定量した。反応溶液は10mM Mg(Ac)2、1mM
CaCl2、1mMジチオトレイトール, 3 μM カルモデュリン
を含む50mM HEPES(pH7.5))使用し、反応時間は5 分間
である。被験化合物(実施例1の化合物)は、粉末をDM
SOに溶解した後、DMSOで必要濃度に希釈して終濃度4%
DMSO存在下の条件でCaMKKの活性を測定した。反応は2
5μl反応溶液のうち15μlをP-81 Phosphocellurose フ
ィルターにスポットすることにより終了させ、75 mM リ
ン酸溶液にて十分に洗浄し、遊離の[γ-32P]-ATPを除去
後乾燥させ放射活性をシンチレーションカウンターによ
り測定し、CaM-KK活性とした。
【0029】CaM-KI, CaM-KII, CaM-KIV 活性測定法 CaM-KI(2.5 μg/ml), CaM-KII(0.75 μg/ml), CaM-KIV
(0.57 μM) 活性測定は100 μM[γ-32P]-ATPと40 μM s
yntide-2を基質とし、それぞれのCaM依存性キナーゼ
によるリン酸化反応でsyntide-2に導入された[γ-32P]
の放射活性を測定することで定量した。反応溶液は10mM
Mg(Ac)2、1mM CaCl2、1mM DTT, 3 μM カルモデュリン
を含む50mM HEPES(pH7.5))使用し反応時間は5 分間で
ある。被験化合物(実施例1の化合物)は、粉末をDMSO
に溶解した後、DMSOで必要濃度に希釈して終濃度4%DM
SO存在下の条件(CaM-KK 活性測定と同条件)でCaM-KI,
CaM-KII, CaM-KIVの活性を測定した。反応は25μl反
応溶液のうち15μlをP-81 Phosphocellurose フィルタ
ーにスポットすることにより終了させ、75 mM リン酸溶
液にて十分に洗浄し、遊離の[γ-32P]-ATPを除去後乾燥
させ放射活性をシンチレーションカウンターにより測定
し、CaM-KI, CaM-KII, CaM-KIV 活性とした。結果を表
3に示した。
【表3】
【0030】実施例11CaMKK(CaMKKα、β)の阻害活性 精製したリコンビナントCaM-KKα(0.3μg/ml)およびCaM
-KKβ(0.5μg/ml)と、10または100μgのGST-CaM-K I
(1-293, K49E)を、30℃で5分間、50mM HEPES(pH 7.
5)、10 mM Mg(Ac)2、1 mM DTT、50または100μM [γ-32
P]ATPを含む溶液(25μl)中で、1mM CaCl2/2または3μM
カルモジュリン(CaM)の存在下、種々の濃度の、実施
例7の化合物(最終濃度:0-10μg/ml 4%DMSO溶液)と
共にインキュベートした。酵素反応は、[γ-32P]ATP を
加えることによって開始し、ホスホセルロース紙(What
man P-81)上に 15μlをスポットすることによって終
了させ、これを75mM リン酸で数回洗浄した。GST-CaM-K
I (1-293, K49E)への取り込みは、フィルターの液体シ
ンチレーションカウントを測定することによって定量し
た。結果を表4に示した。
【0031】CaMK I、II、IV、およびMLCKに対する阻害
効果 CaMK Iは、実施例10と同様に調製した。CaMIIは文献
(Tokumitsu et al. (1990)J. Biol. Chem. 265, 431
5-4320)に記載の方法で調製した。CaMIVは文献( Bric
key, D.A., et al.(1990)Biochem. Biophys. Res. Co
mmun. 173, 578-584)に記載の方法で調製した。CaM-K
I(2.5μg/ml)、CaM-K II(0.75μg/ml)、CaM-K IV(9μ
g/ml)、またはMLCK(広島大学、Dr. Hiroshi Hosoya
より分与,0.6μg/ml)と、40μM Syntide-2(MLCKにつ
いては、50μM MLCペプチド)を、30℃で5分間、50mM
HEPES (pH 7.5)、10 mM Mg(Ac)2、1 mM DTT、50または1
00μM [γ-32P]ATPを含む溶液(25μl)中で、1mM CaCl2/
2または3μM カルモジュリン(CaM)の存在下、種々の
濃度の実施例7の化合物(最終濃度:0-10μg/ml 4%DM
SO溶液)と共にインキュベートした。プロテインキナー
ゼ活性は、実施例10に記載されたホスホセルロースフ
ィルター法で測定した。
【0032】PKA、PKC、およびp42MAPキナーゼに対する
阻害効果 PKA(Promega、8μg/ml)、PKC(Promega、25ng/ml)、また
はp42MAPキナーゼ(upstate biotechnology、2μg/ml)
を、それぞれ100μM Kemptamide(PKA基質)、100μM
Neurograninペプチド(PKC基質;プロメガ製)、また
は0.4mg/ml Myelin basic protein(p42 MAPキナー
ゼ基質)と、30℃で5分間、50mM HEPES(pH 7.5)、10 mM
Mg(Ac)2、1 mM DTT、50μM [γ-32P]ATP (4500cpm/pmo
l)を含む溶液(25μl)中で、1mM CaCl2/0.4μg/ml ホス
ファチジルセリンおよび0.1mg/ml BSAの存在下(PK
C)、あるいは非存在下(PKAおよびp42MAPキナーゼ)
に、種々の濃度の実施例7の化合物(最終濃度:0-10μ
g/ml 4%DMSO溶液)と共にインキュベートした。プロテ
インキナーゼ活性は、実施例10に記載されたホスホセ
ルロースフィルター法で測定した。結果を表4に示し
た。
【表4】
【0033】実施例12ヒト神経芽細胞腫における内因性CaMKKに対する阻害効
Ca2+/CaM-非依存型CaMK-IV(305HMDT-DEDD)、機能不全
変異型CaMK-IV(305HMDT-DEDD、K71E)、恒常的活性型C
aM-KK(1-434)のcDNAを含むリコンビナントアデノウイ
ルスは以下のように調製した。すなわち、pME18sプラス
ミド中のcDNAを制限酵素で切り出し、末端を平滑化して
pShuttle(Clontech)中に組み込んだ。Adeno-X発現シ
ステム(Clontech)を用いて添付のプロトコールに従
い、HEK293細胞よりリコンビナントウイルスが得られ
た。6穴培養プレートに播種してコンフルエントになっ
たSY5Y細胞に、上記のように得られたリコンビナントウ
イルスを種々の組み合わせで、37℃1時間、10プラーク
形成単位/Cellの感染多重度(M.O.I.)で感染させた。
感染後、ウイルスは吸引除去し、細胞は更に10%FBSを含
むRPMI培地で12時間培養した。その後細胞を6時間、種
々の濃度の実施例7の化合物(最終濃度:0-10μg/ml
0.5%DMSO溶液)の存在あるいは非存在下に無血清状態で
培養した。細胞を1μM イオノマイシン存在下あるいは
非存在下で10分間刺激した後、溶解し、抽出物をSDS-7.
5% PAGEに供した。これに抗CaM-K IV抗体(1:2000、Tra
nsduction Lab.)または抗phosphoThr286CaM-KII抗体
(熊本大 Dr.Koji Fukunagaより供与)を用いてウエス
タン・ブロッティングを行った。フィルム上のCaM-K IV
の免疫反応性バンドをデンシトメーターでスキャンして
数値化し、化合物1がCaM-K IVの活性型形成に及ぼす効
果を定量した。結果を図1に示した。この結果から、実
施例7の化合物は細胞膜透過性を有し、ヒト神経芽細胞
腫の細胞内で内因性CaM-KKに対しても阻害作用を示すこ
とがわかる。
【0034】
【発明の効果】本発明の7H−ベンズイミダゾ−[2,
1a]ベンズ[de]イソキノリン−7−オン誘導体ま
たはその塩は、その高い選択性のために、CaMKKの
生理作用を解明するために有用である。更に、本発明の
化合物は、高い選択性を示すため、生体内で重要な役割
を果たしている他の種類のカルシウム/カルモジュリン
依存性キナーゼ類を阻害することがない。従ってCaM
KK由来の病態のみを改善する薬剤の有効成分となり得
る。上記のように本発明により、選択的なカルシウム/
カルモジュリン依存性キナーゼキナーゼの阻害剤を提供
することが可能になった。
【0035】
【図面の簡単な説明】
【図1】 Aは、遺伝子組み込みでヒト神経芽細胞腫内
に発現させたCa2+/CaM-非依存型CaM-KIVが、細胞内でCa
M-KKにより確かに活性型になる(リン酸化される)こと
を示す。Bは、ヒト神経芽細胞腫において遺伝子組み込
みにより発現されたCa2+/CaM-非依存型CaM-KIVが内因性
CaM-KKにより活性化(リン酸化)され、実施例7の化合
物がそれを濃度依存的に阻害していることを示す。C
は、CaM-KIIのリン酸化に対しては、実施例7の化合物
の阻害作用が弱く、その阻害作用がCaMKK特異的である
ことを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07D 471/06 C07D 471/06 C12N 9/99 C12N 9/99 // G01N 33/15 G01N 33/15 Z 33/50 33/50 Z (72)発明者 村松 正明 東京都練馬区向山3−15−13 (72)発明者 増保 安彦 千葉県木更津市矢那1532番地の3 株式会 社ヘリックス研究所内 (72)発明者 池田 雅彦 兵庫県宝塚市高司4丁目2番1号 住友製 薬株式会社内 (72)発明者 近江 直子 兵庫県宝塚市高司4丁目2番1号 住友製 薬株式会社内 (72)発明者 西中 重行 千葉県舟橋市印内町668−1 ファミール 西船橋6番館1007 (72)発明者 青木 幹雄 大阪市此花区春日出中3丁目1番98号 住 友製薬株式会社内 Fターム(参考) 2G045 AA40 BA11 DA80 FA40 FB08 4C065 AA03 AA18 BB06 CC09 DD02 EE02 HH01 KK01 LL01 PP03 4C086 AA01 AA02 CB05 MA01 MA04 NA14 ZA02 ZB11 ZB13 ZC02 ZC20

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(I): 【化1】 [式中、R、およびRは、独立して、水素原子、ハ
    ロゲン原子、アルキル基、またはハロアルキル基のいず
    れかである。Rは水素原子、アルキル基、または置換
    アルキル基を表し、COOR基はナフタレン環のどの
    位置に置換していてもよい。]で表される、7H−ベン
    ズイミダゾ−[2,1a]ベンズ[de]イソキノリン
    −7−オン誘導体、またはその薬学上許容される塩を有
    効成分として含有するカルシウム/カルモジュリン依存
    性キナーゼキナーゼ阻害剤。
  2. 【請求項2】RおよびRが水素原子である、請求項
    1記載のカルシウム/カルモジュリン依存性キナーゼキ
    ナーゼ阻害剤。
  3. 【請求項3】Rが水素原子である、請求項1または2
    記載のカルシウム/カルモジュリン依存性キナーゼキナ
    ーゼ阻害剤。
  4. 【請求項4】式(II): 【化2】 [式中、R、R、およびRは、式(I)と同義であ
    る。]で表される7H−ベンズイミダゾ−[2,1a]
    ベンズ[de]イソキノリン−7−オン誘導体、または
    その薬学上許容される塩を、有効成分として含有するカ
    ルシウム/カルモジュリン依存性キナーゼキナーゼ阻害
    剤。
  5. 【請求項5】RおよびRが水素原子である、請求項
    3記載のカルシウム/カルモジュリン依存性キナーゼキ
    ナーゼ阻害剤。
  6. 【請求項6】Rが水素原子である、請求項3または4
    記載のカルシウム/カルモジュリン依存性キナーゼキナ
    ーゼ阻害剤。
  7. 【請求項7】[γ−33P]−ATPを基質のリン酸化
    源として用いて酵素反応を行い、リン酸化された基質を
    フィルターに吸着させてその放射活性を測定することを
    特徴とする、カルシウム/カルモジュリン依存性キナー
    ゼキナーゼ(CaMKK)阻害剤のハイスループットス
    クリーニング方法。
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