JP2003011685A - 動力伝達装置 - Google Patents

動力伝達装置

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JP2003011685A
JP2003011685A JP2001203924A JP2001203924A JP2003011685A JP 2003011685 A JP2003011685 A JP 2003011685A JP 2001203924 A JP2001203924 A JP 2001203924A JP 2001203924 A JP2001203924 A JP 2001203924A JP 2003011685 A JP2003011685 A JP 2003011685A
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shaft
power transmission
drive system
transmission device
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Katsuhisa Ozawa
勝久 小沢
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Subaru Corp
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Fuji Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 動力伝達装置のタイトコーナーブレーキング
現象防止機能の精度を向上することである。 【解決手段】 リヤドライブシャフト15の振動を検出
する加速度センサGと油圧コントロールユニットCUと
を設け、加速度センサGからの信号に基づいてタイトコ
ーナーブレーキング現象を検知したときに、トランスフ
ァー機構40の締結力を解除する方向に制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は原動機の駆動力を前
輪と後輪に伝達するようにした四輪駆動車に適用する動
力伝達装置に関する。
【0002】
【従来の技術】四輪駆動車に適用される動力伝達装置
は、変速機の出力軸の回転を前輪に伝達する前輪駆動系
と後輪に伝達する後輪駆動系とを有している。
【0003】たとえば、特開2000-335272号公報に示す
場合では、エンジンの出力トルクが直接伝達される前輪
駆動系と、この前輪駆動系とプロペラシャフトで接続さ
れた後輪駆動系とを有している。
【0004】このような動力伝達装置には、変速機の出
力軸の出力トルクを前輪と後輪とに分配するためのトラ
ンスファー機構が設けられている。このトランスファー
機構は前輪駆動系と後輪駆動系との間に設けられてお
り、内部に設けられた摩擦材の締結力を増加させること
により、通常状態では前輪駆動系のみに伝達される出力
トルクを後輪駆動系に分配するようにしている。また、
この摩擦材の締結力は油圧コントロールユニットにより
制御されるようになっており、この締結力を変化させる
ことにより、前輪と後輪とに分配される出力トルクの配
分比を車両の運転状態に応じて変化させ、旋回性能等の
車両走行性能を向上することができるようになってい
る。
【0005】一方、車両が旋回する場合には、回転半径
の差によって、操舵輪となる前輪が後輪より速く回転す
る必要がある。したがって、車両が、トランスファー機
構の締結力が大きい状態つまり前輪駆動系と後輪駆動系
との締結力が大きい状態で旋回半径が小さい旋回を行う
と、この動力伝達装置は前後輪の回転数差を吸収するこ
とができず、前輪にブレーキがかかったようになるいわ
ゆるタイトコーナーブレーキング現象が発生することに
なる。タイトコーナーブレーキング現象が発生すると、
運転者に違和感を与えるばかりでなく、前輪が滑ること
により、前後輪の回転差を吸収しようと捻れたプロペラ
シャフトがその捻れを解放されることにより振動を発生
させることになる。また、前後輪の回転差はトランスフ
ァー機構の摩擦材にシャダー現象を引き起こすことにな
る。
【0006】そのため、このような動力伝達装置には、
アクセル開度、車速、前後輪の回転差を検出するための
センサが設けられており、これらのセンサにより車両の
運転状態がタイトコーナーブレーキング現象が発生し得
る状態となったと判断したときには、トランスファー機
構の締結力を前輪と後輪の回転差を吸収することができ
る程度にまで低減するようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述のセンサ
を用いた場合では、トランスファー機構の摩擦材の滑り
特性や車体寸法、もしくはタイヤの状態やトランスファ
ー機構を制御する油圧のばらつきなどの要因により、タ
イトコーナーブレーキング現象の発生を精度良く推定す
ることが困難であった。そのため、タイトコーナーブレ
ーキング現象を精度良く解消するためのトランスファー
機構の制御が困難となっていた。
【0008】本発明の目的は、動力伝達装置のタイトコ
ーナーブレーキング現象防止機能の精度を向上すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の動力伝達装置
は、原動機の回転が入力される入力軸の回転を出力軸に
変速して出力する変速機と、前記出力軸に連結される前
輪駆動軸を有し、前記出力軸の回転を前輪に伝達する前
輪駆動系と、前記出力軸に連結される後輪駆動軸および
前記後輪駆動軸に連結されるリヤデファレンシャル機構
を備え、前記出力軸の回転を後輪に伝達する後輪駆動系
と、前記前輪駆動系と前記後輪駆動系との間に配置さ
れ、前記前輪と前記後輪に分配される出力トルクの配分
比を変えるトランスファー機構と、前記後輪駆動系の振
動を検出する振動検出手段と、前記振動検出手段からの
信号に基づいて、前記出力トルクの配分比を制御する制
御手段とを有することを特徴とする。
【0010】本発明の動力伝達装置は、前記振動検出手
段は前記リヤデファレンシャル機構または前記後輪駆動
軸の振動を検出することを特徴とする。
【0011】本発明の動力伝達装置は、前記振動検出手
段は前記後輪駆動軸と前記リヤデファレンシャル機構と
の間に配置されたプロペラシャフトの振動を検出するこ
とを特徴とする。
【0012】本発明にあっては、後輪駆動系の振動を検
出する振動検出手段と、前輪と後輪に出力トルクを分配
するトランスファー機構を制御する制御手段とを設け、
振動検出手段からの信号に基づいてトランスファー機構
のトルク配分比を制御するようにしたので、トランスフ
ァー機構の制御の際にトランスファー機構の摩擦材の滑
り特性や車体寸法、もしくはタイヤの状態やトランスフ
ァー機構を制御する油圧のばらつきなどの影響を受ける
ことがなく、動力伝達装置のタイトコーナーブレーキン
グ現象防止機能の精度を向上することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。
【0014】図1は本発明の一実施の形態である動力伝
達装置の概略を示すスケルトン図であり、図2は、図1
に示す動力伝達装置の要部を示す断面図である。また、
図3は、図1に示す動力伝達装置の制御体系を示すブロ
ック図である。
【0015】図1に示すように、この動力伝達装置1は
自動変速機2を有している。この自動変速機2は車両に
搭載される原動機としての図示しないエンジンに取り付
けられており、そのトランスミッションケース3の内部
にトルクコンバータ20と変速機部30とを有してい
る。
【0016】トルクコンバータ20は、エンジンのクラ
ンク軸4に固定されたフロントカバー21と、このフロ
ントカバー21に連結されたポンプ側ケース22とを有
し、ポンプ側ケース22内に設けられたポンプインペラ
23に対向して配置されたタービンランナー24は入力
軸5に直結されている。また、ポンプ側ケース22には
油圧ポンプシャフト6が取り付けられており、油圧ポン
プ7を回転駆動するようになっている。ポンプインペラ
23とタービンランナー24との間には、ワンウェイク
ラッチ25により支持されたステータ26が配置されて
いる。
【0017】タービンランナー24には、フロントカバ
ー21に係合するロックアップクラッチ27が取り付け
られており、このロックアップクラッチ27をフロント
カバー21に係合させることにより、クランク軸4と入
力軸5とを直結状態とすることができるようになってい
る。
【0018】変速機としての変速機部30は、トルクコ
ンバータ20を介してエンジンの回転が入力される入力
軸5の回転を1速から4速までもしくは後進段に自動的
に変速して出力軸8へ伝達する構造となっている。
【0019】この入力軸5にはハイクラッチドラム31
が固定されており、このハイクラッチドラム31の内側
にはハイクラッチハブ32が配置されている。また、ハ
イクラッチドラム31とハイクラッチハブ32との間に
はハイクラッチHCが設けられている。
【0020】ハイクラッチハブ32にはフロントプラネ
タリギヤPFが回転自在に取り付けられており、このフ
ロントプラネタリギヤPFに噛み合うフロントサンギヤ
Fにはブレーキハブ33が固定されている。このブレ
ーキハブ33とハイクラッチドラム31との間にはリバ
ースクラッチReCが設けられており、さらにこのブレ
ーキハブ33とトランスミッションケース3との間には
2アンド4ブレーキ2,4Bが設けられている。
【0021】フロントプラネタリギヤPFにはロークラ
ッチドラム34が取り付けられており、ロークラッチド
ラム34に対してフロントプラネタリギヤPFは回転自
在となっている。さらに、ロークラッチドラム34には
ローアンドリバースブレーキハブ35が取り付けられて
おり、ローアンドリバースブレーキハブ35はその内側
に設けられたローワンウェイクラッチ36によりトラン
スミッションケース3に対して回転自在に支持されてい
る。さらに、ローアンドリバースブレーキハブ35とト
ランスミッションケース3との間にはローアンドリバー
スブレーキLRBが設けられている。
【0022】フロントリングギヤRFは出力軸8と一体
に回転するように連結されており、フロントリングギヤ
Fと出力軸8との間には、リヤプラネタリギヤPRが回
転自在に取り付けられている。
【0023】リヤプラネタリギヤPRと噛み合うリヤサ
ンギヤSRは入力軸5と一体に回転するように連結され
ており、また、リヤプラネタリギヤPRと噛み合うリヤ
リングギヤRRとロークラッチドラム34との間にはロ
ークラッチLCが設けられている。
【0024】変速機部30におけるそれぞれのクラッチ
およびブレーキは、クラッチハブなどの内側の部材に軸
方向に僅かに移動自在に装着された環状の複数の内側デ
ィスクと、クラッチドラムやトランスミッションケース
3などの外側の部材に軸方向に僅かに移動自在に装着さ
れた環状の複数の外側ディスクとを有している。これら
の内側ディスクと外側ディスクとを締め付けて密着させ
ることにより摩擦係合させると、内側の部材と外側の部
材とが連結された状態となる。一方、締め付け力を解除
すると、係合状態が開放されて両方の部材の連結が断た
れた状態となる。摩擦係合要素であるディスクに対して
締め付け力を加えた状態と締め付け力を解除した状態と
の設定は、それぞれのクラッチおよびブレーキに設けら
れている油圧ピストンによって行われるようになってい
る。それぞれの油圧ピストンの作動は、クランク軸4に
駆動される油圧ポンプ7により発生する油圧を制御装置
としての油圧コントロールユニットCUを介して供給す
ることにより行われるようになっている。
【0025】出力軸8には、この出力軸8の回転を前輪
9a,9bに伝達するための前輪駆動系FDが設けられ
ている。以下にこの前輪駆動系FDの構成を示す。
【0026】出力軸8には、この出力軸8に固定された
リダクションドライブギヤ10とこのリダクションドラ
イブギヤ10に噛み合うリダクションドリブンギヤ11
とを介して前輪駆動軸としてのドライブピニオンシャフ
ト12が連結されており、出力軸8の回転がドライブピ
ニオンシャフト12に伝達されるようになっている。ド
ライブピニオンシャフト12は出力軸8と平行にトラン
スミッションケース3内に設けられており、その先端は
フロントデファレンシャル機構13と接続されている。
また、このフロントデファレンシャル機構13には前輪
9a,9bが連結されている。これらの部材により前輪
駆動系FDが構成されて、出力軸8の回転がそれぞれの
前輪9a,9bに伝達されるようになっている。
【0027】また、出力軸8には、この出力軸8の回転
を後輪14a,14bに伝達するための後輪駆動系RD
が設けられている。以下にこの後輪駆動系RDの構成を
示す。
【0028】出力軸8の図中右側には後輪駆動軸として
のリヤドライブシャフト15が連結されており、このリ
ヤドライブシャフト15の図中右側に位置する端部はト
ランスミッションケース3から突出している。このリヤ
ドライブシャフト15には、ぞれぞれ継手部材16a,
16bとにより接続されるプロペラシャフト17を介し
てリヤデファレンシャル機構18が連結されている。ま
た、リヤデファレンシャル機構18には後輪14a,1
4bが連結されている。これらの部材により後輪駆動系
RDが構成されて、出力軸8の回転がそれぞれの後輪1
4a,14bに伝達されるようになっている。
【0029】また、前輪駆動系FDと後輪駆動系RDと
の間には、出力軸8とリヤドライブシャフト15との間
に位置してトランスファー機構40が設けられている。
【0030】トランスファー機構40は、出力軸8に固
定されたトランスファクラッチハブ41とリヤドライブ
シャフト15に固定されたトランスファクラッチドラム
42との間にトランスファクラッチTCを設けた構造と
なっており、変速機部30の図中右側に位置してトラン
スミッションケース3内に設けられている。
【0031】このトランスファー機構40は、トランス
ファクラッチTCの締結力を変化させることにより、出
力軸8に伝達されたエンジンの出力トルクを、リダクシ
ョンドライブギヤ10とリダクションドリブンギヤ11
とを介してドライブピニオンシャフト12に向かう方向
と、トランスファクラッチハブ41とトランスファクラ
ッチTCおよびトランスファクラッチドラム42とを介
してリヤドライブシャフト15に向かう方向とに分配す
るようになっている。つまり、トランスファクラッチT
Cの締結力を変化させることにより、前輪9a,9bと
後輪14a,14bとに分配されるエンジンの出力トル
クの配分比を100:0から50:50の間で変化させ
ることができるようになっている。たとえば、トランス
ファクラッチTCを締結状態とすると、前輪9a,9b
と後輪14a,14bとが直結状態つまりエンジンの出
力トルクの配分比が50:50の4輪駆動状態となり、
開放状態とするとエンジンの出力トルクの配分比が10
0:0、つまり前輪駆動の状態となる。
【0032】図示しないアクセルペダルにはアクセル開
度センサが設けられており、また、トランスミッション
ケース3には、車速および前輪回転数を検出する前輪回
転数センサFSと、後輪回転数を検出する後輪回転数セ
ンサRSとが設けられている。
【0033】さらに、この動力伝達装置1には、リヤド
ライブシャフト15の振動を検出する振動検出手段とし
ての加速度センサGが設けられている。この加速度セン
サGは、リヤドライブシャフト15の外側に位置するト
ランスミッションケース3の後端部3aに取り付けられ
ている。なお、本実施の形態においては、加速度センサ
Gはリヤドライブシャフト15の振動を検出するために
トランスミッションケース3の後端部3aに取り付けら
れているがこれに限らず、図1に破線で示すように加速
度センサGをリヤデファレンシャル機構18に固定し
て、リヤデファレンシャル機構18の振動を検出した
り、加速度センサGに換えてたとえば光学式回転センサ
や磁気センサなどを用いてプロペラシャフト17の回転
数を検出し、この回転数の変化からプロペラシャフト1
7の振動を検出するなど、後輪駆動系RDの振動を検出
できれば、いずれの位置や方法であってもよい。
【0034】図3に示すように、これらのセンサの信号
は油圧コントロールユニットCUに入力されるようにな
っており、これらの信号から判断される車両の走行状態
に応じて前輪9a,9bと後輪14a,14bとに分配
されるエンジンの出力トルクの配分比が油圧コントロー
ルユニットCUによって制御されるようになっている。
また、この油圧コントロールユニットCUには、車両が
タイトコーナーブレーキング現象を生じたときにリヤド
ライブシャフト15に生じる振動の振幅および周波数が
予め格納されており、これらの格納情報と加速度センサ
Gからの入力とを比較できるようになっている。なお、
本実施の形態においては、車速および前輪回転数を検出
する前輪回転数センサFSと、後輪回転数を検出する後
輪回転数センサRSに加えて加速度センサGを設け、こ
れらのセンサからの信号に応じてトランスファー機構4
0の締結力を制御するようにしているがこれに限らず、
加速度センサGが設けられていれば他のセンサは省略し
てもよい。
【0035】次にこのような構造を持つ動力伝達装置1
の作動について説明する。
【0036】図示しないエンジンの回転がクランク軸4
を介してトルクコンバータ20に入力されると、このエ
ンジンの回転は入力軸5を介して変速機部30に入力さ
れる。
【0037】エンジンの回転が入力された変速機部30
は、それぞれのクラッチおよびブレーキを所定のパター
ンに従って作動させることにより、このエンジンの回転
を変速して出力軸8に伝達する。たとえば、第1速に変
速する際には、ロークラッチLCとローアンドリバース
ブレーキLRBがオンに設定され、入力軸5の回転はリ
ヤサンギヤSRからリヤプラネタリギヤPRに伝達され
る。このとき、リヤリングギヤRRはロークラッチLC
とローアンドリバースブレーキLRBにより回転を規制
されているので、リヤプラネタリギヤPRはリヤサンギ
ヤSRの周囲を回転し、出力軸8を回転させる。第1速
の場合と同様に、油圧コントロールユニットCUにより
それぞれのクラッチとブレーキとを作動させることによ
り、走行状態に応じて前進4速と後進段との変速制御が
自動的に行われる。
【0038】そして、出力軸8に伝達されたエンジンの
出力トルクは、油圧コントロールユニットCUにより制
御されるトランスファー機構40により、前輪9a,9
bと後輪14a,14bとに分配されることになる。こ
のようにして、エンジンの出力トルクを前輪9a,9b
と後輪14a,14bとに伝達することにより車両が走
行することになる。
【0039】このような動力伝達装置1を有する車両が
タイトコーナーブレーキング現象を発生すると、プロペ
ラシャフト17が振動を発生することになる。この振動
は、プロペラシャフト17から継手部材16aを介して
リヤドライブシャフト15に伝達され、このリヤドライ
ブシャフト15を振動させることになる。この振動が加
速度センサGにより検出され油圧コントロールユニット
CUに入力されると、油圧コントロールユニットCU
は、この入力と予め格納された振幅および周波数とを比
較することになる。そして、加速度センサGからの信号
と予め格納された振幅および周波数とが一致した場合に
は、この振動がタイトコーナーブレーキング現象により
生じたものと判断して、トランスファー機構40の締結
力を解除する方向に制御することになる。このような制
御を行うことにより、前輪9a,9bと後輪14a,1
4bとに分配されるエンジンの出力トルクの配分比が前
輪9a,9b側に偏り、つまり、前輪駆動系FDと後輪
駆動系RDとの締結力が低減されて、前輪9a,9bと
後輪14a,14bとの回転差がトランスファー機構4
0により吸収されることになる。したがって、車両のタ
イトコーナーブレーキング現象は防止されることにな
り、運転者に与える違和感やプロペラシャフト17の振
動、また、トランスファー機構40のトランスファクラ
ッチTCに生じるシャダー現象を防止することができ
る。
【0040】このように、リヤドライブシャフト15の
振動を検出する加速度センサGと油圧コントロールユニ
ットCUとを設け、加速度センサGからの信号に基づい
てタイトコーナーブレーキング現象が発生したと判断し
たときに、トランスファー機構40の締結力を解除する
方向に制御するようにしたので、トランスファー機構4
0の制御の際に、トランスファクラッチTCの滑り特性
や車体寸法、もしくはタイヤの状態やトランスファー機
構40を制御する油圧のばらつきなどの影響を受けるこ
とがなく、この動力伝達装置1を有する車両のタイトコ
ーナーブレーキング現象やトランスファクラッチTCに
生じるシャダー現象の防止機能の精度を向上することが
できる。また、このような構造としたことにより、プロ
ペラシャフト17を有する動力伝達装置であればいずれ
のものにも適用することができる。
【0041】また、タイトコーナーブレーキング現象や
トランスファクラッチTCに生じるシャダー現象の防止
機能の精度が向上したことにより、車両の運転状態に対
するトランスファー機構40の締結力を全体的に高めに
設定することができるため、雪道等の低ミュー路での発
進性能を向上することができる。
【0042】さらに、加速度センサGと油圧コントロー
ルユニットCUのみを用いてタイトコーナーブレーキン
グ現象の防止機能を構成することができるので、この動
力伝達装置1を簡素化してコストを低減することができ
る。
【0043】本発明は前記実施の形態に限定されるもの
ではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能で
あることはいうまでもない。たとえば、本実施の形態に
おいては、この動力伝達装置が自動変速機2を有するも
のとなっているがこれに限らず、手動変速機など他の変
速機を有するものとしてもよい。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、後輪駆動系の振動を検
出する振動検出手段と、前輪と後輪に出力トルクを分配
するトランスファー機構を制御する制御手段とを設け、
振動検出手段からの信号に基づいてトランスファー機構
のトルク配分比を制御するようにしたので、トランスフ
ァー機構の制御の際にトランスファー機構の摩擦材の滑
り特性や車体寸法、もしくはタイヤの状態やトランスフ
ァー機構を制御する油圧のばらつきなどの影響を受ける
ことがなく、動力伝達装置のタイトコーナーブレーキン
グ現象防止機能の精度を向上することができる。
【0045】また、タイトコーナーブレーキング現象の
防止機能の精度が向上したことにより、車両の運転状態
に対するトランスファー機構の締結力を全体的に高めに
設定することができるため、雪道等の低ミュー路での発
進性能を向上することができる。
【0046】さらに、タイトコーナーブレーキング現象
防止機能を振動検出手段と制御手段とで行うことができ
るので、この動力伝達装置のシステムを簡素化してコス
トを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である動力伝達装置の概
略を示すスケルトン図である。
【図2】図1に示す動力伝達装置の要部を示す断面図で
ある。
【図3】図1に示す動力伝達装置の制御体系を示すブロ
ック図である。
【符号の説明】
1 動力伝達装置 2 自動変速機 3 トランスミッションケース 4 クランク軸 5 入力軸 8 出力軸 9a,9b 前輪 14a,14b 後輪 15 リヤドライブシャフト 17 プロペラシャフト 18 リヤデファレンシャル機構 20 トルクコンバータ 30 変速機部 40 トランスファー機構 CU 油圧コントロールユニット FD 前輪駆動系 RD 後輪駆動系 G 加速度センサ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原動機の回転が入力される入力軸の回転
    を出力軸に変速して出力する変速機と、 前記出力軸に連結される前輪駆動軸を有し、前記出力軸
    の回転を前輪に伝達する前輪駆動系と、 前記出力軸に連結される後輪駆動軸および前記後輪駆動
    軸に連結されるリヤデファレンシャル機構を備え、前記
    出力軸の回転を後輪に伝達する後輪駆動系と、 前記前輪駆動系と前記後輪駆動系との間に配置され、前
    記前輪と前記後輪に分配される出力トルクの配分比を変
    えるトランスファー機構と、 前記後輪駆動系の振動を検出する振動検出手段と、 前記振動検出手段からの信号に基づいて、前記出力トル
    クの配分比を制御する制御手段とを有することを特徴と
    する動力伝達装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の動力伝達装置において、
    前記振動検出手段は前記リヤデファレンシャル機構また
    は前記後輪駆動軸の振動を検出することを特徴とする動
    力伝達装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の動力伝達装置において、
    前記振動検出手段は前記後輪駆動軸と前記リヤデファレ
    ンシャル機構との間に配置されたプロペラシャフトの振
    動を検出することを特徴とする動力伝達装置。
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Cited By (5)

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