JP2003010773A - 塗布方法およびカラーフィルターの製造方法 - Google Patents
塗布方法およびカラーフィルターの製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ダイを使用したスロット塗布により基材表面
に薄膜を形成する塗布方法であって、塗布欠陥を生じる
ことなく且つより速い塗布速度で均一な塗布膜を形成で
きる塗布方法を提供する。また、塗布欠陥のないカラー
フィルターを製造可能なカラーフィルターの製造方法を
提供する。 【解決手段】 本発明の塗布方法は、一方向へ相対的に
走行する基材表面にダイ本体(1)の塗布液吐出口(1
0)から塗布液を供給して塗布する塗布方法である。斯
かる塗布方法においては、ダイのリップ先端と基材
(5)表面とのギャップの間隔(G)の1/2以下の厚
さの薄膜塗布を行なうに当たり、基材走行方向の上流側
に位置する上流側リップ(2)と基材(5)表面とのギ
ャップに対し、下流側に位置する下流側リップ(3)と
基材(5)表面とのギャップの少なくとも一部が大きい
条件下で塗布する。
に薄膜を形成する塗布方法であって、塗布欠陥を生じる
ことなく且つより速い塗布速度で均一な塗布膜を形成で
きる塗布方法を提供する。また、塗布欠陥のないカラー
フィルターを製造可能なカラーフィルターの製造方法を
提供する。 【解決手段】 本発明の塗布方法は、一方向へ相対的に
走行する基材表面にダイ本体(1)の塗布液吐出口(1
0)から塗布液を供給して塗布する塗布方法である。斯
かる塗布方法においては、ダイのリップ先端と基材
(5)表面とのギャップの間隔(G)の1/2以下の厚
さの薄膜塗布を行なうに当たり、基材走行方向の上流側
に位置する上流側リップ(2)と基材(5)表面とのギ
ャップに対し、下流側に位置する下流側リップ(3)と
基材(5)表面とのギャップの少なくとも一部が大きい
条件下で塗布する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ダイを使用したス
ロット塗布により基材表面に薄膜を形成する塗布方法に
関するものであり、詳しくは、特に、低粘度の塗布液を
10μm以下の均一な厚さで塗布するのに好適な塗布方
法に関するものである。
ロット塗布により基材表面に薄膜を形成する塗布方法に
関するものであり、詳しくは、特に、低粘度の塗布液を
10μm以下の均一な厚さで塗布するのに好適な塗布方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】スロット塗布は、平面状の基材をダイに
対向させ且つ一方向へ走行させつつ基材表面に塗布液を
塗布する方法であり、斯かる方法においては、基材の走
行方向の上流側に位置する上流側リップと下流側に位置
する下流側リップとから成るリップによって塗布液吐出
口が構成されたダイを使用し、リップと基材表面との間
に一定のギャップを保持して塗布液を吐出することによ
り、基材表面に所定の膜厚の塗布膜を形成する。上記ス
ロット塗布は、従来から厚膜塗工や高粘度塗料を連続塗
布する用途に広く採用されており、塗膜形成に過不足の
ない量の塗布液を供給するため、塗料の無駄がほとんど
なく、また、スロットから吐出されるまで塗料送液経路
が密閉されているため、得られる塗膜の品質を高く維持
できるという特徴がある。
対向させ且つ一方向へ走行させつつ基材表面に塗布液を
塗布する方法であり、斯かる方法においては、基材の走
行方向の上流側に位置する上流側リップと下流側に位置
する下流側リップとから成るリップによって塗布液吐出
口が構成されたダイを使用し、リップと基材表面との間
に一定のギャップを保持して塗布液を吐出することによ
り、基材表面に所定の膜厚の塗布膜を形成する。上記ス
ロット塗布は、従来から厚膜塗工や高粘度塗料を連続塗
布する用途に広く採用されており、塗膜形成に過不足の
ない量の塗布液を供給するため、塗料の無駄がほとんど
なく、また、スロットから吐出されるまで塗料送液経路
が密閉されているため、得られる塗膜の品質を高く維持
できるという特徴がある。
【0003】ところで、近時、上記スロット塗布は、そ
の特徴を生かして薄膜塗布が要求される液晶ディスプレ
イ用のカラーフィルター等の分野にもその利用が検討さ
れつつある。カラーフィルターは、基材としてのガラス
基板の表面に黒および赤、青、緑の三原色の塗布液を1
0μm以下の均一な厚さに塗布して製造される。(特開
平11−169769号公報参照)。
の特徴を生かして薄膜塗布が要求される液晶ディスプレ
イ用のカラーフィルター等の分野にもその利用が検討さ
れつつある。カラーフィルターは、基材としてのガラス
基板の表面に黒および赤、青、緑の三原色の塗布液を1
0μm以下の均一な厚さに塗布して製造される。(特開
平11−169769号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記カラーフィルター
の製造などにおいては、低粘度の塗布液を使用し、高い
膜厚均一性が要求されるが、スロット塗布により、前述
の様な厚さの薄膜を形成せんとする場合がある。例え
ば、ガラス基板等の基材の凹凸などを考慮し、相対的に
リップと基材表面との間のギャップを大きくする結果、
上記ギャップの間隔の1/2以下の薄膜を形成せんとす
る場合がある。しかしながら、この様なスロット塗布の
場合、基材の一部に塗布液が供給されずに筋状の欠陥
(液切れ)が生じやすくなると言う問題がある。一方、
筋状の欠陥は、塗布速度を下げることによって低減する
ことは出来るが、この場合は、塗布速度の低下に伴って
生産性が悪化してしまう。
の製造などにおいては、低粘度の塗布液を使用し、高い
膜厚均一性が要求されるが、スロット塗布により、前述
の様な厚さの薄膜を形成せんとする場合がある。例え
ば、ガラス基板等の基材の凹凸などを考慮し、相対的に
リップと基材表面との間のギャップを大きくする結果、
上記ギャップの間隔の1/2以下の薄膜を形成せんとす
る場合がある。しかしながら、この様なスロット塗布の
場合、基材の一部に塗布液が供給されずに筋状の欠陥
(液切れ)が生じやすくなると言う問題がある。一方、
筋状の欠陥は、塗布速度を下げることによって低減する
ことは出来るが、この場合は、塗布速度の低下に伴って
生産性が悪化してしまう。
【0005】本発明は、上記の実情に鑑みなされたもの
であり、その目的は、ダイを使用したスロット塗布によ
り基材表面に薄膜を形成する塗布方法であって、塗布欠
陥を生じることなく且つより速い塗布速度で均一な塗布
膜を形成できる塗布方法を提供することにある。また、
本発明の目的は、塗布欠陥のないカラーフィルターを製
造可能なカラーフィルターの製造方法を提供することに
ある。
であり、その目的は、ダイを使用したスロット塗布によ
り基材表面に薄膜を形成する塗布方法であって、塗布欠
陥を生じることなく且つより速い塗布速度で均一な塗布
膜を形成できる塗布方法を提供することにある。また、
本発明の目的は、塗布欠陥のないカラーフィルターを製
造可能なカラーフィルターの製造方法を提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するために鋭意検討した結果、基材表面に対す
るダイ先端のリップの配置関係、特に、ダイ先端の上流
側リップ及び下流側リップの位置関係を工夫することに
より、上記の問題点が解決できることを見出し、本発明
を完成した。
題を解決するために鋭意検討した結果、基材表面に対す
るダイ先端のリップの配置関係、特に、ダイ先端の上流
側リップ及び下流側リップの位置関係を工夫することに
より、上記の問題点が解決できることを見出し、本発明
を完成した。
【0007】すなわち、本発明の要旨は、一方向へ相対
的に走行する平面状の基材表面にダイの塗布液吐出口か
ら塗布液を供給して塗布する塗布方法であって、ダイの
リップ先端と基材表面とのギャップの間隔の1/2以下
の厚さの薄膜塗布を行なうに当たり、塗布液吐出口を基
点として基材走行方向の上流側に位置する上流側リップ
と基材表面とのギャップに対し、下流側に位置する下流
側リップと基材表面とのギャップの少なくとも一部が大
きい条件下で塗布することを特徴とする塗布方法に存す
る。
的に走行する平面状の基材表面にダイの塗布液吐出口か
ら塗布液を供給して塗布する塗布方法であって、ダイの
リップ先端と基材表面とのギャップの間隔の1/2以下
の厚さの薄膜塗布を行なうに当たり、塗布液吐出口を基
点として基材走行方向の上流側に位置する上流側リップ
と基材表面とのギャップに対し、下流側に位置する下流
側リップと基材表面とのギャップの少なくとも一部が大
きい条件下で塗布することを特徴とする塗布方法に存す
る。
【0008】また、本発明の他の要旨は、基板上にカラ
ーフィルター用組成物から成る塗布液を塗布する工程を
包含するカラーフィルタの製造方法において、上記の塗
布方法により、塗布液の塗布を行なうことを特徴とする
カラーフィルタの製造方法に存する。
ーフィルター用組成物から成る塗布液を塗布する工程を
包含するカラーフィルタの製造方法において、上記の塗
布方法により、塗布液の塗布を行なうことを特徴とする
カラーフィルタの製造方法に存する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を図面に基づい
て説明する。図1は、本発明の塗布方法に好適なダイの
構造の一例を示す側面側から視た縦断面図であり、図2
は、図1のダイのリップにおける各要素の設定条件を示
す模式的な縦断面図である。また、図3は、本発明の塗
布方法に適用可能なダイの構造の他の例を示す側面側か
ら視た縦断面図である。
て説明する。図1は、本発明の塗布方法に好適なダイの
構造の一例を示す側面側から視た縦断面図であり、図2
は、図1のダイのリップにおける各要素の設定条件を示
す模式的な縦断面図である。また、図3は、本発明の塗
布方法に適用可能なダイの構造の他の例を示す側面側か
ら視た縦断面図である。
【0010】本発明の塗布方法は、図1に示す様に、一
方向へ相対的に走行する平面状の基材(5)表面にダイ
(ダイ本体(1))の塗布液吐出口(10)から塗布液
(4)を供給して塗布する塗布方法(所謂スロット塗布
法)であり、斯かる塗布方法においては、ダイのリップ
先端と基材(5)表面とのギャップの間隔の1/2以下
の厚さの薄膜塗布を行なう。
方向へ相対的に走行する平面状の基材(5)表面にダイ
(ダイ本体(1))の塗布液吐出口(10)から塗布液
(4)を供給して塗布する塗布方法(所謂スロット塗布
法)であり、斯かる塗布方法においては、ダイのリップ
先端と基材(5)表面とのギャップの間隔の1/2以下
の厚さの薄膜塗布を行なう。
【0011】本発明において、基材(5)としては、各
種の金属、ガラス、樹脂などが挙げられるが、例えば、
カラーフィルター製造用のガラス基板など、ガラス、金
属等の剛性を有する基材が好ましい。また、塗布液
(4)としては、特定の種類に限定されるものではない
が、高分子の溶液や固形分濃度の高い分散液が本発明の
効果が顕著である点で好ましい。斯かる塗布液(4)の
一例としては、後述するカラーフィルター用の顔料分散
液が挙げられる。
種の金属、ガラス、樹脂などが挙げられるが、例えば、
カラーフィルター製造用のガラス基板など、ガラス、金
属等の剛性を有する基材が好ましい。また、塗布液
(4)としては、特定の種類に限定されるものではない
が、高分子の溶液や固形分濃度の高い分散液が本発明の
効果が顕著である点で好ましい。斯かる塗布液(4)の
一例としては、後述するカラーフィルター用の顔料分散
液が挙げられる。
【0012】カラーフィルターの製造において、顔料分
散液は、通常、上記ガラス基板上に塗布乾燥されて薄膜
に形成される。その場合、ガラス基板とダイとのギャッ
プの間隔(G)は、ガラス基板の平坦性などを考慮し
て、塗布膜厚に対してかなり大きく設定する。すなわ
ち、上記ギャップ間隔(G)は、塗布膜厚の2倍以上に
設定する。換言すれば、塗布膜厚(t)は、ギャップ間
隔(G)の1/2以下の厚さに設定する。なお、塗布膜
厚(t)とは、塗布された直後の未乾燥状態の塗布液
(4)の厚さを指す。
散液は、通常、上記ガラス基板上に塗布乾燥されて薄膜
に形成される。その場合、ガラス基板とダイとのギャッ
プの間隔(G)は、ガラス基板の平坦性などを考慮し
て、塗布膜厚に対してかなり大きく設定する。すなわ
ち、上記ギャップ間隔(G)は、塗布膜厚の2倍以上に
設定する。換言すれば、塗布膜厚(t)は、ギャップ間
隔(G)の1/2以下の厚さに設定する。なお、塗布膜
厚(t)とは、塗布された直後の未乾燥状態の塗布液
(4)の厚さを指す。
【0013】本発明においては、ダイと基材(5)との
配置関係の調整によって後述する条件を満足し得る限
り、種々の形態のダイを使用することが出来るが、通常
は、図1に示す様な構造のダイが使用される。図1に示
すダイは、左右のダイブロックを組み合わせて細長に構
成されたダイ本体(1)を含み、ダイ本体(1)は、当
該ダイ本体の内部に長手方向に沿って形成された塗布液
流路および中間的な塗料貯留部としてのマニホールド
と、当該マニホールドからダイ本体(1)の前縁(下端
縁)に亘って左右のダイブロックの間に形成された塗布
液吐出流路としてのスロットと、スロットの開放端であ
って塗布液吐出口(10)を構成するリップとを備えて
おり、リップは、上流側リップ(2)及び下流側リップ
(3)によって構成される。
配置関係の調整によって後述する条件を満足し得る限
り、種々の形態のダイを使用することが出来るが、通常
は、図1に示す様な構造のダイが使用される。図1に示
すダイは、左右のダイブロックを組み合わせて細長に構
成されたダイ本体(1)を含み、ダイ本体(1)は、当
該ダイ本体の内部に長手方向に沿って形成された塗布液
流路および中間的な塗料貯留部としてのマニホールド
と、当該マニホールドからダイ本体(1)の前縁(下端
縁)に亘って左右のダイブロックの間に形成された塗布
液吐出流路としてのスロットと、スロットの開放端であ
って塗布液吐出口(10)を構成するリップとを備えて
おり、リップは、上流側リップ(2)及び下流側リップ
(3)によって構成される。
【0014】なお、スロット塗布においては、通常、図
1中に矢印で示す様に、スロットに対して直交する方向
に基材(5)を走行させるが、塗布液吐出口(10)を
基点として基材走行方向の上流側に位置するリップ構成
部を上流側リップ(2)とし、塗布液吐出口(10)を
基点として基材走行方向の下流側に位置するリップ構成
部を下流側リップ(3)とする。また、基材(5)は、
ダイ本体(1)に相対して一方向に走行する様になされ
ていればよく、ダイ本体(1)を移動させることも出来
る。
1中に矢印で示す様に、スロットに対して直交する方向
に基材(5)を走行させるが、塗布液吐出口(10)を
基点として基材走行方向の上流側に位置するリップ構成
部を上流側リップ(2)とし、塗布液吐出口(10)を
基点として基材走行方向の下流側に位置するリップ構成
部を下流側リップ(3)とする。また、基材(5)は、
ダイ本体(1)に相対して一方向に走行する様になされ
ていればよく、ダイ本体(1)を移動させることも出来
る。
【0015】ところで、本発明者等の知見によれば、塗
膜における液枯れ(筋状の欠陥)の主原因は、下流側メ
ニスカスでのキャピラリー圧と、下流側リップ(3)と
基材との間の塗布液(4)の流動による塗布方向への圧
力差の和が、上流側メニスカスのキャピラリー圧で支え
られなくなることであることが判明した。換言すれば、
ギャップ間隔(G)の1/2以下の塗膜を形成する塗布
操作において安定状態を得るには、下流側メニスカスで
のキャピラリー圧と、下流側リップ(3)と基材(5)
との間の塗布液(4)の流動による塗布方向(基材走行
方向と逆の方向)への圧力差の和が、上流側メニスカス
のキャピラリー圧で支えられる必要がある。
膜における液枯れ(筋状の欠陥)の主原因は、下流側メ
ニスカスでのキャピラリー圧と、下流側リップ(3)と
基材との間の塗布液(4)の流動による塗布方向への圧
力差の和が、上流側メニスカスのキャピラリー圧で支え
られなくなることであることが判明した。換言すれば、
ギャップ間隔(G)の1/2以下の塗膜を形成する塗布
操作において安定状態を得るには、下流側メニスカスで
のキャピラリー圧と、下流側リップ(3)と基材(5)
との間の塗布液(4)の流動による塗布方向(基材走行
方向と逆の方向)への圧力差の和が、上流側メニスカス
のキャピラリー圧で支えられる必要がある。
【0016】上流側メニスカスのキャピラリー圧は、ギ
ャップ間隔(G)に反比例し、また、下流側リップ
(3)と基材(5)との間の塗布液(4)の流動による
塗布方向の圧力差は、下流側リップ(3)と基材(5)
とのギャップ間隔(Hd)のべき乗に反比例する。従っ
て、上流側リップ(2)と基材(5)表面とのギャップ
に対し、下流側リップ(3)と基材(5)表面とのギャ
ップが大きい条件下で塗布した場合には、下流側リップ
(3)と基材(5)との間の塗布液(4)の流動による
塗布方向の圧力差が小さくなり、上流側メニスカスが支
えられる圧力に余裕が生じるため、その分だけ塗布速度
を高めることが出来る。
ャップ間隔(G)に反比例し、また、下流側リップ
(3)と基材(5)との間の塗布液(4)の流動による
塗布方向の圧力差は、下流側リップ(3)と基材(5)
とのギャップ間隔(Hd)のべき乗に反比例する。従っ
て、上流側リップ(2)と基材(5)表面とのギャップ
に対し、下流側リップ(3)と基材(5)表面とのギャ
ップが大きい条件下で塗布した場合には、下流側リップ
(3)と基材(5)との間の塗布液(4)の流動による
塗布方向の圧力差が小さくなり、上流側メニスカスが支
えられる圧力に余裕が生じるため、その分だけ塗布速度
を高めることが出来る。
【0017】図2を参照して更に具体的に説明すると、
下流側リップ(3)と基材(5)との間の塗布液(4)
の流動による塗布方向の圧力差Δpは、下記式にて表さ
れる。(μは粘度、Uは基板スピード、tは塗布膜厚、
Hdは下流側リップと基材表面とのギャップ間隔、Ld
は下流側リップの長さ、xは塗布方向を表す)。
下流側リップ(3)と基材(5)との間の塗布液(4)
の流動による塗布方向の圧力差Δpは、下記式にて表さ
れる。(μは粘度、Uは基板スピード、tは塗布膜厚、
Hdは下流側リップと基材表面とのギャップ間隔、Ld
は下流側リップの長さ、xは塗布方向を表す)。
【0018】
【数2】
【0019】従って、ギャップ間隔(Hd)を大きくす
るほど、圧力差Δpは小さくなるため、その分だけ、塗
布速度(基材走行速度)を上げることが出来る。すなわ
ち、本発明においては、上記の様な薄膜塗布を行なうに
当たり、塗布液吐出口(10)を基点として基材走行方
向の上流側に位置する上流側リップ(2)と基材(5)
表面とのギャップに対し、下流側に位置する下流側リッ
プ(3)と基材(5)表面とのギャップの少なくとも一
部が大きい条件下で塗布することが重要である。
るほど、圧力差Δpは小さくなるため、その分だけ、塗
布速度(基材走行速度)を上げることが出来る。すなわ
ち、本発明においては、上記の様な薄膜塗布を行なうに
当たり、塗布液吐出口(10)を基点として基材走行方
向の上流側に位置する上流側リップ(2)と基材(5)
表面とのギャップに対し、下流側に位置する下流側リッ
プ(3)と基材(5)表面とのギャップの少なくとも一
部が大きい条件下で塗布することが重要である。
【0020】なお、塗布膜厚がHd/2以上となると、
Δpは負の値となるので、塗布速度を上げても上流側メ
ニスカスのキャピラリー圧で支えることができ、その結
果液枯れは生じにくい。換言すれば、膜厚(t)がHd
/2よりも大きな塗布膜を形成する場合は、塗布液内の
圧力バランスの崩れに起因する液枯れが発生しなくなる
ため、ギャップ間隔(Hd)を大きくする必要性がない
こととなる。
Δpは負の値となるので、塗布速度を上げても上流側メ
ニスカスのキャピラリー圧で支えることができ、その結
果液枯れは生じにくい。換言すれば、膜厚(t)がHd
/2よりも大きな塗布膜を形成する場合は、塗布液内の
圧力バランスの崩れに起因する液枯れが発生しなくなる
ため、ギャップ間隔(Hd)を大きくする必要性がない
こととなる。
【0021】本発明の塗布方法においては、下流側リッ
プ(3)の先端面と基材(5)表面とのギャップが基材
走行方向の下流側に向かうに従い漸次大きく条件下で塗
布するのが好ましい。すなわち、本発明に適用される図
1に示す様なダイ本体(1)においては、上流側リップ
(2)の先端面が略水平面として構成され、そして、下
流側リップ(3)の先端面は、基材走行方向の下流側に
向かうに従いギャップが漸次大きくなる傾斜面になされ
ているのが好ましい。この様な構成を採用する場合は、
下流側リップ(3)の先端面の加工が容易であると言う
利点を有する。
プ(3)の先端面と基材(5)表面とのギャップが基材
走行方向の下流側に向かうに従い漸次大きく条件下で塗
布するのが好ましい。すなわち、本発明に適用される図
1に示す様なダイ本体(1)においては、上流側リップ
(2)の先端面が略水平面として構成され、そして、下
流側リップ(3)の先端面は、基材走行方向の下流側に
向かうに従いギャップが漸次大きくなる傾斜面になされ
ているのが好ましい。この様な構成を採用する場合は、
下流側リップ(3)の先端面の加工が容易であると言う
利点を有する。
【0022】更に、本発明においては、下流側リップ
(3)の上流側エッジ部と基材(5)表面とのギャップ
と、上流側リップ(2)と基材(5)表面とのギャップ
とが等しい条件下で塗布するのが好ましい。すなわち、
本発明に適用される図1に示す様なダイ本体(1)にお
いては、上流側リップ(2)の先端面が略水平面として
構成され、そして、塗布液吐出口(10)を形成する下
流側リップ(3)の上流側エッジ部(角部)は、上流側
リップ(2)の先端面と同高さの位置に配置されるのが
好ましい。その結果、上流側リップ(2)と下流側リッ
プ(3)との位置合わせ精度を向上させるのが容易であ
ると言う利点を有する。
(3)の上流側エッジ部と基材(5)表面とのギャップ
と、上流側リップ(2)と基材(5)表面とのギャップ
とが等しい条件下で塗布するのが好ましい。すなわち、
本発明に適用される図1に示す様なダイ本体(1)にお
いては、上流側リップ(2)の先端面が略水平面として
構成され、そして、塗布液吐出口(10)を形成する下
流側リップ(3)の上流側エッジ部(角部)は、上流側
リップ(2)の先端面と同高さの位置に配置されるのが
好ましい。その結果、上流側リップ(2)と下流側リッ
プ(3)との位置合わせ精度を向上させるのが容易であ
ると言う利点を有する。
【0023】また、本発明においては、下記の一般式
(1)で示される条件で塗布を行うのが好ましい。
(1)で示される条件で塗布を行うのが好ましい。
【0024】
【数3】
【0025】ただし、上記の式においては、塗布液粘度
がせん断速度の(n−1)乗に比例し、その比例定数を
ηとする。また、α=0.646−0.76lnn、H:
下流側リップ先端面(傾斜面)の下流側エッジ部と基材
との間隔(基材表面に直交する方向の距離)、t:塗布
膜厚、σ:表面張力、β:下流側リップの傾斜面の基材
に対する傾き、γ:下流側リップの側面と傾斜面とのな
す角度、θ:リップ表面の性状によって決まる塗布液の
接触角とする。
がせん断速度の(n−1)乗に比例し、その比例定数を
ηとする。また、α=0.646−0.76lnn、H:
下流側リップ先端面(傾斜面)の下流側エッジ部と基材
との間隔(基材表面に直交する方向の距離)、t:塗布
膜厚、σ:表面張力、β:下流側リップの傾斜面の基材
に対する傾き、γ:下流側リップの側面と傾斜面とのな
す角度、θ:リップ表面の性状によって決まる塗布液の
接触角とする。
【0026】すなわち、低粘度塗料の薄膜塗工は、塗布
スピードが比較的低速になり、下流側メニスカスでは表
面張力が支配的になるため、メニスカスの形状が円弧で
近似でき、その曲率半径は、塗布液(4)がべき乗則流
体のときは下記式のように導かれる。
スピードが比較的低速になり、下流側メニスカスでは表
面張力が支配的になるため、メニスカスの形状が円弧で
近似でき、その曲率半径は、塗布液(4)がべき乗則流
体のときは下記式のように導かれる。
【0027】
【数4】
【0028】上記のメニスカス形状について、実験およ
び数値流動シミュレーションにより種々の評価を行った
結果、上式がメニスカス形状を良好に表現することが解
った。また、下流側リップ(3)の下流側エッジ部
(6)と塗布膜の間で形成されうる円弧は、下流側リッ
プ(3)表面における塗布液(4)の接触角で表され、
下記式の範囲の円弧が許される。
び数値流動シミュレーションにより種々の評価を行った
結果、上式がメニスカス形状を良好に表現することが解
った。また、下流側リップ(3)の下流側エッジ部
(6)と塗布膜の間で形成されうる円弧は、下流側リッ
プ(3)表面における塗布液(4)の接触角で表され、
下記式の範囲の円弧が許される。
【0029】
【数5】
【0030】よって、上記の式(1)が成立するときに
は、下流側メニスカスが下流側リップ(3)の下流側エ
ッジ部(6)に保持されると言う好ましい状態になる。
すなわち、塗布操作した際、下流側リップ(3)の側壁
面(先端面の上方に隣接する面)への塗布液(4)の回
り込みがなく、基材(5)表面へより一層均一な薄膜を
形成できる。
は、下流側メニスカスが下流側リップ(3)の下流側エ
ッジ部(6)に保持されると言う好ましい状態になる。
すなわち、塗布操作した際、下流側リップ(3)の側壁
面(先端面の上方に隣接する面)への塗布液(4)の回
り込みがなく、基材(5)表面へより一層均一な薄膜を
形成できる。
【0031】本発明において、ギャップ間隔(G)は、
通常は1〜1000μm、好ましくは10〜500μ
m、更に好ましくは50〜100μmである。ギャップ
間隔(G)を上記の範囲に設定する理由は次の通りであ
る。すなわち、ギャップ間隔(G)が大きすぎると安定
な塗布状態が得られる塗布速度の上限が小さくなり、生
産性が落ちる。一方、ギャップ間隔(G)が小さすぎる
と、塗布装置の機械精度などによるギャップ幅の変動割
合が大きくなり、塗布膜の均一性が損なわれ、また、最
悪の場合には、ダイのリップが基材に接触して基材を破
損する。
通常は1〜1000μm、好ましくは10〜500μ
m、更に好ましくは50〜100μmである。ギャップ
間隔(G)を上記の範囲に設定する理由は次の通りであ
る。すなわち、ギャップ間隔(G)が大きすぎると安定
な塗布状態が得られる塗布速度の上限が小さくなり、生
産性が落ちる。一方、ギャップ間隔(G)が小さすぎる
と、塗布装置の機械精度などによるギャップ幅の変動割
合が大きくなり、塗布膜の均一性が損なわれ、また、最
悪の場合には、ダイのリップが基材に接触して基材を破
損する。
【0032】前述の通り、本発明は、ダイのリップ先端
と基材(5)表面とのギャップ間隔(G)の1/2以下
の厚さの薄膜塗布を行なうことを前提としているが、通
常、塗布膜厚は、1〜500μm、好ましくは2〜25
0μm、更に好ましくは3〜20μmである。塗布膜厚
を上記の様な範囲に設定する理由は次の通りである。す
なわち、膜厚が厚すぎると後段の乾燥工程に負荷がかか
り不経済である。また、膜厚が薄すぎると安定な塗布状
態が得られる塗布速度の上限が小さくなり、生産性が低
下する。
と基材(5)表面とのギャップ間隔(G)の1/2以下
の厚さの薄膜塗布を行なうことを前提としているが、通
常、塗布膜厚は、1〜500μm、好ましくは2〜25
0μm、更に好ましくは3〜20μmである。塗布膜厚
を上記の様な範囲に設定する理由は次の通りである。す
なわち、膜厚が厚すぎると後段の乾燥工程に負荷がかか
り不経済である。また、膜厚が薄すぎると安定な塗布状
態が得られる塗布速度の上限が小さくなり、生産性が低
下する。
【0033】ギャップ間隔(G)に対する膜厚の好まし
い比率は、通常0.01〜0.5、好ましくは0.05
〜0.4である。ギャップ間隔(G)に対する膜厚の比
率を上記の範囲に規定する理由は次の通りである。すな
わち、膜厚の比率が大きすぎる場合は、もともと液枯れ
が生じ難く、本発明の効果があまり顕著でない。また、
膜厚の比率が小さすぎると、ギャップ幅が大きいか、塗
布膜厚が薄いことを示しており、安定な塗布状態が得ら
れる塗布スピードの上限が小さくなり生産性が低下す
る。
い比率は、通常0.01〜0.5、好ましくは0.05
〜0.4である。ギャップ間隔(G)に対する膜厚の比
率を上記の範囲に規定する理由は次の通りである。すな
わち、膜厚の比率が大きすぎる場合は、もともと液枯れ
が生じ難く、本発明の効果があまり顕著でない。また、
膜厚の比率が小さすぎると、ギャップ幅が大きいか、塗
布膜厚が薄いことを示しており、安定な塗布状態が得ら
れる塗布スピードの上限が小さくなり生産性が低下す
る。
【0034】また、図1に示す様なダイを使用したスロ
ット塗布においては、塗布速度(基材(5)の走行速
度)を通常は0.01〜1m/s、好ましくは0.01
〜0.5m/s、更に好ましくは0.02〜0.2m/
sに設定して塗布する。塗布速度を上記の範囲に設定す
る理由は次の通りである。すなわち、塗布速度が大きす
ぎると、液枯れが生じやすくなり、一方、小さすぎると
生産性が低下する。
ット塗布においては、塗布速度(基材(5)の走行速
度)を通常は0.01〜1m/s、好ましくは0.01
〜0.5m/s、更に好ましくは0.02〜0.2m/
sに設定して塗布する。塗布速度を上記の範囲に設定す
る理由は次の通りである。すなわち、塗布速度が大きす
ぎると、液枯れが生じやすくなり、一方、小さすぎると
生産性が低下する。
【0035】本発明の塗布方法によれば、上記の様に、
上流側リップ(2)と基材(5)表面とのギャップに対
し、下流側リップ(3)と基材(5)表面とのギャップ
の少なくとも一部が大きい条件下で塗布することによ
り、ダイのリップ先端と基材(5)表面とのギャップ間
隔(G)の1/2以下と言う厚さの薄膜塗布を行なった
際、筋状の欠陥(液切れ)を発生させることなく、しか
も、塗布速度を一層向上させることが出来る。また、上
流側リップ(2)と基材(5)表面とのギャップに対
し、下流側リップ(3)の下流側エッジ部と基材(5)
表面とのギャップが大きい条件下で塗布することによ
り、下流側リップ(3)の側壁面への塗布液(4)の回
り込みがなく、基材(5)表面に対して一層均一な薄膜
を形成できる。
上流側リップ(2)と基材(5)表面とのギャップに対
し、下流側リップ(3)と基材(5)表面とのギャップ
の少なくとも一部が大きい条件下で塗布することによ
り、ダイのリップ先端と基材(5)表面とのギャップ間
隔(G)の1/2以下と言う厚さの薄膜塗布を行なった
際、筋状の欠陥(液切れ)を発生させることなく、しか
も、塗布速度を一層向上させることが出来る。また、上
流側リップ(2)と基材(5)表面とのギャップに対
し、下流側リップ(3)の下流側エッジ部と基材(5)
表面とのギャップが大きい条件下で塗布することによ
り、下流側リップ(3)の側壁面への塗布液(4)の回
り込みがなく、基材(5)表面に対して一層均一な薄膜
を形成できる。
【0036】なお、本発明の塗布方法を実施するにあた
り、ダイとしては、図1に示す構造のダイ本体(1)を
備えたダイの他、図3に示す様なダイ本体(1)を備え
たダイを使用することも出来る。すなわち、図3に示す
ダイ本体(1)は、上流側リップ(2)及び下流側リッ
プ(3)の各先端面が略水平面として構成され、そし
て、下流側リップ(3)の先端面が上方に後退した構造
を備えている。斯かるダイを使用した塗布方法によって
も、上流側リップ(2)と基材(5)表面とのギャップ
に対し、下流側リップ(3)と基材(5)表面とのギャ
ップが大きい条件下で塗布することが出来、塗布欠陥を
生じることなく且つより速い塗布速度で均一な塗布膜を
形成できる。
り、ダイとしては、図1に示す構造のダイ本体(1)を
備えたダイの他、図3に示す様なダイ本体(1)を備え
たダイを使用することも出来る。すなわち、図3に示す
ダイ本体(1)は、上流側リップ(2)及び下流側リッ
プ(3)の各先端面が略水平面として構成され、そし
て、下流側リップ(3)の先端面が上方に後退した構造
を備えている。斯かるダイを使用した塗布方法によって
も、上流側リップ(2)と基材(5)表面とのギャップ
に対し、下流側リップ(3)と基材(5)表面とのギャ
ップが大きい条件下で塗布することが出来、塗布欠陥を
生じることなく且つより速い塗布速度で均一な塗布膜を
形成できる。
【0037】次に、上記の塗布方法を利用したカラーフ
ィルターの製造方法について説明する。本発明の特徴
は、基板上にカラーフィルター用組成物から成る塗布液
を塗布する工程を包含するカラーフィルタの製造方法に
おいて、上記の塗布方法を利用した点にある。すなわ
ち、本発明においては、上記の塗布方法を利用して塗布
液の塗布を行なう点を除き、カラーフィルターの従来の
製造工程を採用し得る。
ィルターの製造方法について説明する。本発明の特徴
は、基板上にカラーフィルター用組成物から成る塗布液
を塗布する工程を包含するカラーフィルタの製造方法に
おいて、上記の塗布方法を利用した点にある。すなわ
ち、本発明においては、上記の塗布方法を利用して塗布
液の塗布を行なう点を除き、カラーフィルターの従来の
製造工程を採用し得る。
【0038】本発明において、カラーフィルター用組成
物としては、少なくとも、着色材料とバインダ樹脂およ
び/または単量体を含有する組成物が使用される。上記
の組成物は、カラーフィルターのR、G、Bの各画素お
よびブラックマトリックスの少なくとも1つに使用する
ことが出来る。
物としては、少なくとも、着色材料とバインダ樹脂およ
び/または単量体を含有する組成物が使用される。上記
の組成物は、カラーフィルターのR、G、Bの各画素お
よびブラックマトリックスの少なくとも1つに使用する
ことが出来る。
【0039】先ず、上記の着色材料について説明する。
着色材料としては、通常、黒色、赤色、緑色、青色の染
顔料が使用されるが、この他、必要に応じ、金属粉、白
色顔料、蛍光顔料なども使用することが出来る。耐光性
などの性能を考慮すると、着色材料として顔料を使用す
るのが好ましい。
着色材料としては、通常、黒色、赤色、緑色、青色の染
顔料が使用されるが、この他、必要に応じ、金属粉、白
色顔料、蛍光顔料なども使用することが出来る。耐光性
などの性能を考慮すると、着色材料として顔料を使用す
るのが好ましい。
【0040】次に、上記のバインダ樹脂について説明す
る。バインダ樹脂を単独で使用する場合は、目的とする
画像の形成性や性能、採用したい製造方法などを考慮
し、それに適したものを適宜選択する。バインダ樹脂を
後述の単量体と併用する場合は、カラーフィルター用組
成物の改質、光硬化後の物性改善のためにバインダ樹脂
を添加することとなる。従って、この場合は、相溶性、
皮膜形成性、現像性、接着性等の改善目的に応じ、バイ
ンダ樹脂を適宜選択することになる。
る。バインダ樹脂を単独で使用する場合は、目的とする
画像の形成性や性能、採用したい製造方法などを考慮
し、それに適したものを適宜選択する。バインダ樹脂を
後述の単量体と併用する場合は、カラーフィルター用組
成物の改質、光硬化後の物性改善のためにバインダ樹脂
を添加することとなる。従って、この場合は、相溶性、
皮膜形成性、現像性、接着性等の改善目的に応じ、バイ
ンダ樹脂を適宜選択することになる。
【0041】通常使用されるバインダ樹脂としては、例
えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステ
ル、(メタ)アクリルアミド、マレイン酸、(メタ)ア
クリロニトリル、スチレン、酢酸ビニル、塩化ビニリデ
ン、マレイミド等の単独もしくは共重合体、ポリエチレ
ンオキサイド、ポリビニルピロリドン、ポリアミド、ポ
リウレタン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリエチレ
ンテレフタレート、アセチルセルロース、ノボラック樹
脂、レゾール樹脂、ポリビニルフェノール、ポリビニル
ブチラール等が挙げられる。
えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステ
ル、(メタ)アクリルアミド、マレイン酸、(メタ)ア
クリロニトリル、スチレン、酢酸ビニル、塩化ビニリデ
ン、マレイミド等の単独もしくは共重合体、ポリエチレ
ンオキサイド、ポリビニルピロリドン、ポリアミド、ポ
リウレタン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリエチレ
ンテレフタレート、アセチルセルロース、ノボラック樹
脂、レゾール樹脂、ポリビニルフェノール、ポリビニル
ブチラール等が挙げられる。
【0042】上記のバインダ樹脂の中で、好ましいの
は、側鎖または主鎖にカルボキシル基又はフェノール性
水酸基を含有するものである。これらの官能基を有する
樹脂を使用すれば、アルカリ溶液での現像が可能とな
る。中でも好ましいのは、高アルカリ現像性である、カ
ルボキシル基を有する樹脂、例えば、アクリル酸(共)
重合体、スチレン/無水マレイン酸樹脂、ノボラックエ
ポキシアクリレートの酸無水物変性樹脂などである。
は、側鎖または主鎖にカルボキシル基又はフェノール性
水酸基を含有するものである。これらの官能基を有する
樹脂を使用すれば、アルカリ溶液での現像が可能とな
る。中でも好ましいのは、高アルカリ現像性である、カ
ルボキシル基を有する樹脂、例えば、アクリル酸(共)
重合体、スチレン/無水マレイン酸樹脂、ノボラックエ
ポキシアクリレートの酸無水物変性樹脂などである。
【0043】特に好ましいのは、(メタ)アクリル酸ま
たはカルボキシル基を有する(メタ)アクリル酸エステ
ルを含む(共)重合体(本明細書ではこれをアクリル系
樹脂という)である。この樹脂は、現像性・透明性に優
れ、かつ、様々なモノマーを選択して種々の共重合体を
得ることが可能なため、性能および製造方法を制御し易
いからである。
たはカルボキシル基を有する(メタ)アクリル酸エステ
ルを含む(共)重合体(本明細書ではこれをアクリル系
樹脂という)である。この樹脂は、現像性・透明性に優
れ、かつ、様々なモノマーを選択して種々の共重合体を
得ることが可能なため、性能および製造方法を制御し易
いからである。
【0044】アクリル系樹脂としては、例えば、(メ
タ)アクリル酸および/またはコハク酸(2−(メタ)
アクリロイロキシエチル)エステル、アジピン酸(2−
アクリロイロキシエチル)エステル、フタル酸(2−
(メタ)アクリロイロキシエチル)エステル、ヘキサヒ
ドロフタル酸(2−(メタ)アクリロイロキシエチル)
エステル、マレイン酸(2−(メタ)アクリロイロキシ
エチル)エステル、コハク酸(2−(メタ)アクリロイ
ロキシプロピル)エステル、アジピン酸(2−(メタ)
アクリロイロキシプロピル)エステル、ヘキサヒドロフ
タル酸(2−(メタ)アクリロイロキシプロピル)エス
テル、フタル酸(2−(メタ)アクリロイロキシプロピ
ル)エステル、マレイン酸(2−(メタ)アクリロイロ
キシプロピル)エステル、コハク酸(2−(メタ)アク
リロイロキシブチル)エステル、アジピン酸(2−(メ
タ)アクリロイロキシブチル)エステル、ヘキサヒドロ
フタル酸(2−(メタ)アクリロイロキシブチル)エス
テル、フタル酸(2−(メタ)アクリロイロキシブチ
ル)エステル、マレイン酸(2−(メタ)アクリロイロ
キシブチル)エステル等のヒドロキシアルキル(メタ)
アクリレートに(無水)コハク酸、(無水)フタル酸、
(無水)マレイン酸などの酸(無水物)を付加させた化
合物(ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの酸
(無水物)付加物)が挙げられる。
タ)アクリル酸および/またはコハク酸(2−(メタ)
アクリロイロキシエチル)エステル、アジピン酸(2−
アクリロイロキシエチル)エステル、フタル酸(2−
(メタ)アクリロイロキシエチル)エステル、ヘキサヒ
ドロフタル酸(2−(メタ)アクリロイロキシエチル)
エステル、マレイン酸(2−(メタ)アクリロイロキシ
エチル)エステル、コハク酸(2−(メタ)アクリロイ
ロキシプロピル)エステル、アジピン酸(2−(メタ)
アクリロイロキシプロピル)エステル、ヘキサヒドロフ
タル酸(2−(メタ)アクリロイロキシプロピル)エス
テル、フタル酸(2−(メタ)アクリロイロキシプロピ
ル)エステル、マレイン酸(2−(メタ)アクリロイロ
キシプロピル)エステル、コハク酸(2−(メタ)アク
リロイロキシブチル)エステル、アジピン酸(2−(メ
タ)アクリロイロキシブチル)エステル、ヘキサヒドロ
フタル酸(2−(メタ)アクリロイロキシブチル)エス
テル、フタル酸(2−(メタ)アクリロイロキシブチ
ル)エステル、マレイン酸(2−(メタ)アクリロイロ
キシブチル)エステル等のヒドロキシアルキル(メタ)
アクリレートに(無水)コハク酸、(無水)フタル酸、
(無水)マレイン酸などの酸(無水物)を付加させた化
合物(ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの酸
(無水物)付加物)が挙げられる。
【0045】また、他のアクリル系樹脂としては、上記
のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの酸(無水
物)付加物に各種モノマーを共重合させることにより得
られる樹脂が挙げられる。
のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの酸(無水
物)付加物に各種モノマーを共重合させることにより得
られる樹脂が挙げられる。
【0046】上記の各種モノマーとしては、スチレン、
α−メチル−スチレン、ビニルトルエン等のスチレン系
モノマー;桂皮酸、マレイン酸、フマル酸、無水マレイ
ン酸、イタコン酸などの不飽和基含有カルボン酸;メチ
ル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレー
ト、プロピル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)ア
クリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチル
ヘキシル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリ
レート、ベンジル(メタ)アクリレート、ヒドロキシフ
ェニル(メタ)アクリレート、メトキシフェニル(メ
タ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸のエステル;
(メタ)アクリル酸にε−カプロラクトン、β−プロピ
オラクトン、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン
等のラクトン類を付加させた化合物;アクリロニトリ
ル;(メタ)アクリルアミド、N−メチロールアクリル
アミド,N,N−ジメチルアクリルアミド、Nーメタク
リロイルモルホリン、N,Nージメチルアミノエチル
(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル
アクリルアミド等のアクリルアミド;酢酸ビニル、バー
サチック酸ビニル、プロピオン酸ビニル、桂皮酸ビニ
ル、ピバリン酸ビニル等の酸ビニル等が挙げられる。
α−メチル−スチレン、ビニルトルエン等のスチレン系
モノマー;桂皮酸、マレイン酸、フマル酸、無水マレイ
ン酸、イタコン酸などの不飽和基含有カルボン酸;メチ
ル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレー
ト、プロピル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)ア
クリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチル
ヘキシル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリ
レート、ベンジル(メタ)アクリレート、ヒドロキシフ
ェニル(メタ)アクリレート、メトキシフェニル(メ
タ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸のエステル;
(メタ)アクリル酸にε−カプロラクトン、β−プロピ
オラクトン、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン
等のラクトン類を付加させた化合物;アクリロニトリ
ル;(メタ)アクリルアミド、N−メチロールアクリル
アミド,N,N−ジメチルアクリルアミド、Nーメタク
リロイルモルホリン、N,Nージメチルアミノエチル
(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル
アクリルアミド等のアクリルアミド;酢酸ビニル、バー
サチック酸ビニル、プロピオン酸ビニル、桂皮酸ビニ
ル、ピバリン酸ビニル等の酸ビニル等が挙げられる。
【0047】また、塗膜の強度を上げる目的で、フェニ
ル基を有するモノマーとカルボキシル基を有する(メ
タ)アクリル酸エステルとを共重合させたアクリル系樹
脂が好適に使用される。
ル基を有するモノマーとカルボキシル基を有する(メ
タ)アクリル酸エステルとを共重合させたアクリル系樹
脂が好適に使用される。
【0048】上記のフェニル基を有するモノマーとして
は、スチレン、α−メチルスチレン、ベンジル(メタ)
アクリレート、ヒドロキシフェニル(メタ)アクリレー
ト、メトキシフェニル(メタ)アクリレート、ヒドロキ
シフェニル(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシフェニ
ル(メタ)アクリルスルホアミド等が挙げられる。
は、スチレン、α−メチルスチレン、ベンジル(メタ)
アクリレート、ヒドロキシフェニル(メタ)アクリレー
ト、メトキシフェニル(メタ)アクリレート、ヒドロキ
シフェニル(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシフェニ
ル(メタ)アクリルスルホアミド等が挙げられる。
【0049】上記の(メタ)アクリル酸エステルとして
は、(メタ)アクリル酸、又は、コハク酸(2−(メ
タ)アクリロイロキシエチル)エステル、アジピン酸
(2−アクリロイロキシエチル)エステル、フタル酸
(2−(メタ)アクリロイロキシエチル)エステル、ヘ
キサヒドロフタル酸(2−(メタ)アクリロイロキシエ
チル)エステル、マレイン酸(2−(メタ)アクリロイ
ロキシエチル)エステル等が挙げられる。なお、本願に
おいて、例えば「(メタ)アクリル酸」とは「アクリル
酸またはメタクリル酸」を意味し、(メタ)アクリレー
ト、(メタ)アクリロイル基なども同様の意味を有す
る。
は、(メタ)アクリル酸、又は、コハク酸(2−(メ
タ)アクリロイロキシエチル)エステル、アジピン酸
(2−アクリロイロキシエチル)エステル、フタル酸
(2−(メタ)アクリロイロキシエチル)エステル、ヘ
キサヒドロフタル酸(2−(メタ)アクリロイロキシエ
チル)エステル、マレイン酸(2−(メタ)アクリロイ
ロキシエチル)エステル等が挙げられる。なお、本願に
おいて、例えば「(メタ)アクリル酸」とは「アクリル
酸またはメタクリル酸」を意味し、(メタ)アクリレー
ト、(メタ)アクリロイル基なども同様の意味を有す
る。
【0050】上記のフェニル基を有するモノマー及び
(メタ)アクリル酸エステルは、それぞれ、単独使用の
他、2種以上を併用してもよい。これらの両成分の合計
量に対し、フェニル基を有するモノマーの使用割合は、
通常10〜98モル%、好ましくは20〜80モル%、
更に好ましくは30〜70モル%であり、(メタ)アク
リル酸エステルの使用割合は、通常2〜90モル%、好
ましくは20〜80モル%、更に好ましくは30〜70
モル%である。
(メタ)アクリル酸エステルは、それぞれ、単独使用の
他、2種以上を併用してもよい。これらの両成分の合計
量に対し、フェニル基を有するモノマーの使用割合は、
通常10〜98モル%、好ましくは20〜80モル%、
更に好ましくは30〜70モル%であり、(メタ)アク
リル酸エステルの使用割合は、通常2〜90モル%、好
ましくは20〜80モル%、更に好ましくは30〜70
モル%である。
【0051】また、上記の樹脂は、側鎖にエチレン性二
重結合を有していることが好ましい。側鎖に二重結合を
有するバインダ樹脂を使用することにより、カラーフィ
ルター用組成物の光硬化性が高まるため、解像性、密着
性を更に向上させることが出来る。バインダ樹脂にエチ
レン性二重結合を導入する手段としては、例えば、特公
昭50−34443号公報、特公昭50−34444号
公報などに記載の方法、すなわち、樹脂が有するカルボ
キシル基に、グリシジル基またはエポキシシクロヘキシ
ル基と(メタ)アクリロイル基とを併せ持つ化合物を反
応させる方法、樹脂が有する水酸基にアクリル酸クロラ
イド等を反応させる方法などが挙げられる。
重結合を有していることが好ましい。側鎖に二重結合を
有するバインダ樹脂を使用することにより、カラーフィ
ルター用組成物の光硬化性が高まるため、解像性、密着
性を更に向上させることが出来る。バインダ樹脂にエチ
レン性二重結合を導入する手段としては、例えば、特公
昭50−34443号公報、特公昭50−34444号
公報などに記載の方法、すなわち、樹脂が有するカルボ
キシル基に、グリシジル基またはエポキシシクロヘキシ
ル基と(メタ)アクリロイル基とを併せ持つ化合物を反
応させる方法、樹脂が有する水酸基にアクリル酸クロラ
イド等を反応させる方法などが挙げられる。
【0052】例えば、(メタ)アクリル酸グリシジル、
アリルグリシジルエーテル、αーエチルアクリル酸グリ
シジル、クロトニルグリシジルエーテル、(イソ)クロ
トン酸グリシジルエーテル、(3、4ーエポキシシクロ
ヘキシル)メチル(メタ)アクリレート、(メタ)アク
リル酸クロライド、(メタ)アリルクロライド等の化合
物は、カルボキシル基や水酸基を有する樹脂に反応させ
ることにより、側鎖にエチレン性二重結合基を有するバ
インダ樹脂に変換することが出来る。特に、(3、4ー
エポキシシクロヘキシル)メチル(メタ)アクリレート
の様な脂環式エポキシ化合物の反応物はバインダ樹脂と
して好ましい。
アリルグリシジルエーテル、αーエチルアクリル酸グリ
シジル、クロトニルグリシジルエーテル、(イソ)クロ
トン酸グリシジルエーテル、(3、4ーエポキシシクロ
ヘキシル)メチル(メタ)アクリレート、(メタ)アク
リル酸クロライド、(メタ)アリルクロライド等の化合
物は、カルボキシル基や水酸基を有する樹脂に反応させ
ることにより、側鎖にエチレン性二重結合基を有するバ
インダ樹脂に変換することが出来る。特に、(3、4ー
エポキシシクロヘキシル)メチル(メタ)アクリレート
の様な脂環式エポキシ化合物の反応物はバインダ樹脂と
して好ましい。
【0053】上記の様に、予めカルボン酸基または水酸
基を有する樹脂にエチレン性二重結合を導入する場合
は、樹脂のカルボキシル基や水酸基の通常2〜50モル
%、好ましくは5〜40モル%に対してエチレン性二重
結合を有する化合物を結合させることが好ましい。
基を有する樹脂にエチレン性二重結合を導入する場合
は、樹脂のカルボキシル基や水酸基の通常2〜50モル
%、好ましくは5〜40モル%に対してエチレン性二重
結合を有する化合物を結合させることが好ましい。
【0054】上記のアクリル系樹脂のGPCで測定した
重量平均分子量は、通常1,000〜100,000で
ある。重量平均分子量が1,000未満であると均一な
塗膜を得るのが難しく、また、100,000を超える
と現像性が低下する傾向がある。また、カルボキシル基
の含有量は、酸価として、通常5〜200である。酸価
が5未満であるとアルカリ現像液に不溶となり、また、
200を超えると感度が低下することがある。バインダ
樹脂の割合は、カラーフィルター用組成物の全固形分に
対する値として、通常10〜80重量%、好ましくは2
0〜70重量%である。
重量平均分子量は、通常1,000〜100,000で
ある。重量平均分子量が1,000未満であると均一な
塗膜を得るのが難しく、また、100,000を超える
と現像性が低下する傾向がある。また、カルボキシル基
の含有量は、酸価として、通常5〜200である。酸価
が5未満であるとアルカリ現像液に不溶となり、また、
200を超えると感度が低下することがある。バインダ
樹脂の割合は、カラーフィルター用組成物の全固形分に
対する値として、通常10〜80重量%、好ましくは2
0〜70重量%である。
【0055】次に、上記の単量体について説明する。カ
ラーフィルター用組成物に含まれる単量体としては、重
合可能な低分子化合物であれば特に制限されないが、エ
チレン性二重結合を少なくとも1つ有する付加重合可能
な化合物(以下、「エチレン性化合物」と略す)が好ま
しい。エチレン性化合物とは、カラーフィルター用組成
物が活性光線の照射を受けた場合、光重合開始系(後
述)の作用により付加重合し、硬化する様なエチレン性
二重結合を有する化合物である。なお、本発明における
単量体は、いわゆる高分子物質に相対する概念を意味
し、狭義の単量体以外に、二量体、三量体、オリゴマー
も含有する概念を意味する。
ラーフィルター用組成物に含まれる単量体としては、重
合可能な低分子化合物であれば特に制限されないが、エ
チレン性二重結合を少なくとも1つ有する付加重合可能
な化合物(以下、「エチレン性化合物」と略す)が好ま
しい。エチレン性化合物とは、カラーフィルター用組成
物が活性光線の照射を受けた場合、光重合開始系(後
述)の作用により付加重合し、硬化する様なエチレン性
二重結合を有する化合物である。なお、本発明における
単量体は、いわゆる高分子物質に相対する概念を意味
し、狭義の単量体以外に、二量体、三量体、オリゴマー
も含有する概念を意味する。
【0056】上記のエチレン性化合物としては、例え
ば、不飽和カルボン酸、それとモノヒドロキシ化合物と
のエステル、脂肪族ポリヒドロキシ化合物と不飽和カル
ボン酸とのエステル、芳香族ポリヒドロキシ化合物と不
飽和カルボン酸とのエステル、不飽和カルボン酸と多価
カルボン酸および前述の脂肪族ポリヒドロキシ化合物、
芳香族ポリヒドロキシ化合物などの多価ヒドロキシ化合
物とのエステル化反応により得られるエステル、ポリイ
ソシアネート化合物と(メタ)アクリロイル含有ヒドロ
キシ化合物とを反応させたウレタン骨格を有するエチレ
ン性化合物などが挙げられる。
ば、不飽和カルボン酸、それとモノヒドロキシ化合物と
のエステル、脂肪族ポリヒドロキシ化合物と不飽和カル
ボン酸とのエステル、芳香族ポリヒドロキシ化合物と不
飽和カルボン酸とのエステル、不飽和カルボン酸と多価
カルボン酸および前述の脂肪族ポリヒドロキシ化合物、
芳香族ポリヒドロキシ化合物などの多価ヒドロキシ化合
物とのエステル化反応により得られるエステル、ポリイ
ソシアネート化合物と(メタ)アクリロイル含有ヒドロ
キシ化合物とを反応させたウレタン骨格を有するエチレ
ン性化合物などが挙げられる。
【0057】上記の脂肪族ポリヒドロキシ化合物と不飽
和カルボン酸とのエステルとしては、エチレングリコー
ルジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレ
ート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリ
メチロールエタントリアクリレート、ペンタエリスリト
ールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリ
レート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジ
ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエ
リスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリト
ールヘキサアクリレート、グリセロールアクリレート等
のアクリル酸エステルが挙げられる。また、これらアク
リレートのアクリル酸部分を、メタクリル酸部分に代え
たメタクリル酸エステル、イタコン酸部分に代えたイタ
コン酸エステル、クロトン酸部分に代えたクロトン酸エ
ステル、または、マレイン酸部分に代えたマレイン酸エ
ステル等が挙げられる。
和カルボン酸とのエステルとしては、エチレングリコー
ルジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレ
ート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリ
メチロールエタントリアクリレート、ペンタエリスリト
ールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリ
レート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジ
ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエ
リスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリト
ールヘキサアクリレート、グリセロールアクリレート等
のアクリル酸エステルが挙げられる。また、これらアク
リレートのアクリル酸部分を、メタクリル酸部分に代え
たメタクリル酸エステル、イタコン酸部分に代えたイタ
コン酸エステル、クロトン酸部分に代えたクロトン酸エ
ステル、または、マレイン酸部分に代えたマレイン酸エ
ステル等が挙げられる。
【0058】上記の芳香族ポリヒドロキシ化合物と不飽
和カルボン酸とのエステルとしては、ハイドロキノンジ
アクリレート、ハイドロキノンジメタクリレート、レゾ
ルシンジアクリレート、レゾルシンジメタクリレート、
ピロガロールトリアクリレート等が挙げられる。
和カルボン酸とのエステルとしては、ハイドロキノンジ
アクリレート、ハイドロキノンジメタクリレート、レゾ
ルシンジアクリレート、レゾルシンジメタクリレート、
ピロガロールトリアクリレート等が挙げられる。
【0059】上記の不飽和カルボン酸と多価カルボン酸
および多価ヒドロキシ化合物とのエステル化反応により
得られるエステルは、必ずしも単一物ではなく、混合物
であってもよい。代表例としては、アクリル酸、フタル
酸およびエチレングリコールの縮合物、アクリル酸、マ
レイン酸およびジエチレングリコールの縮合物、メタク
リル酸、テレフタル酸およびペンタエリスリトールの縮
合物、アクリル酸、アジピン酸、ブタンジオール及びグ
リセリンの縮合物などが挙げられる。
および多価ヒドロキシ化合物とのエステル化反応により
得られるエステルは、必ずしも単一物ではなく、混合物
であってもよい。代表例としては、アクリル酸、フタル
酸およびエチレングリコールの縮合物、アクリル酸、マ
レイン酸およびジエチレングリコールの縮合物、メタク
リル酸、テレフタル酸およびペンタエリスリトールの縮
合物、アクリル酸、アジピン酸、ブタンジオール及びグ
リセリンの縮合物などが挙げられる。
【0060】上記のポリイソシアネート化合物と(メ
タ)アクリロイル基含有ヒドロキシ化合物とを反応させ
たウレタン骨格を有するエチレン性化合物としては、ヘ
キサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチ
レンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート;シ
クロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシア
ネート等の脂環式ジイソシアネート;トリレンジイソシ
アネート、ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香
族ジイソシアネート等と、2−ヒドロキシエチルアクリ
レート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、3−ヒ
ドロキシ(1,1,1−トリアクリロイルオキシメチ
ル)プロパン、3−ヒドロキシ(1,1,1−トリメタ
クリロイルオキシメチル)プロパン等の(メタ)アクリ
ロイル基含有ヒドロキシ化合物との反応物が挙げられ
る。
タ)アクリロイル基含有ヒドロキシ化合物とを反応させ
たウレタン骨格を有するエチレン性化合物としては、ヘ
キサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチ
レンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート;シ
クロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシア
ネート等の脂環式ジイソシアネート;トリレンジイソシ
アネート、ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香
族ジイソシアネート等と、2−ヒドロキシエチルアクリ
レート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、3−ヒ
ドロキシ(1,1,1−トリアクリロイルオキシメチ
ル)プロパン、3−ヒドロキシ(1,1,1−トリメタ
クリロイルオキシメチル)プロパン等の(メタ)アクリ
ロイル基含有ヒドロキシ化合物との反応物が挙げられ
る。
【0061】その他、本発明に使用されるエチレン性化
合物の例としては、エチレンビスアクリルアミド等のア
クリルアミド類;フタル酸ジアリル等のアリルエステル
類;ジビニルフタレート等のビニル基含有化合物などが
挙げられる。エチレン性化合物の割合は、カラーフィル
ター用組成物の全固形分に対する値として、通常10〜
80重量%、好ましくは20〜70重量%である。
合物の例としては、エチレンビスアクリルアミド等のア
クリルアミド類;フタル酸ジアリル等のアリルエステル
類;ジビニルフタレート等のビニル基含有化合物などが
挙げられる。エチレン性化合物の割合は、カラーフィル
ター用組成物の全固形分に対する値として、通常10〜
80重量%、好ましくは20〜70重量%である。
【0062】本発明で使用するカラーフィルター用組成
物が単量体としてエチレン性化合物を含む場合には、光
を直接吸収し、または、光に増感されて分解反応または
水素引き抜き反応を起こし、重合活性ラジカルを発生す
る機能を有する光重合開始系を含有させるのが好まし
い。
物が単量体としてエチレン性化合物を含む場合には、光
を直接吸収し、または、光に増感されて分解反応または
水素引き抜き反応を起こし、重合活性ラジカルを発生す
る機能を有する光重合開始系を含有させるのが好まし
い。
【0063】上記の光重合開始系は、重合開始剤に必要
に応じて加速剤などの付加剤を併用する系で構成され
る。重合開始剤としては、例えば、特開昭59−152
396号公報、特開昭61−151197号公報に記載
のチタノセン化合物を含むメタロセン化合物、特開平1
0−39503号公報に記載の2−(2′−クロロフェ
ニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール等のヘキサア
リールビイミダゾール誘導体、ハロメチル−s−トリア
ジン誘導体、N−フェニルグリシン等のN−アリール−
α−アミノ酸類、N−アリール−α−アミノ酸塩類、N
−アリール−α−アミノ酸エステル類などのラジカル活
性剤が挙げられる。加速剤としては、例えば、N,N−
ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル等のN,N−ジ
アルキルアミノ安息香酸アルキルエステル、2−メルカ
プトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾ
ール、2−メルカプトベンゾイミダゾール等の複素環を
有するメルカプト化合物、脂肪族多官能メルカプト化合
物などが使用される。光重合開始剤および付加剤は、そ
れぞれ、複数の種類を組み合わせてもよい。
に応じて加速剤などの付加剤を併用する系で構成され
る。重合開始剤としては、例えば、特開昭59−152
396号公報、特開昭61−151197号公報に記載
のチタノセン化合物を含むメタロセン化合物、特開平1
0−39503号公報に記載の2−(2′−クロロフェ
ニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール等のヘキサア
リールビイミダゾール誘導体、ハロメチル−s−トリア
ジン誘導体、N−フェニルグリシン等のN−アリール−
α−アミノ酸類、N−アリール−α−アミノ酸塩類、N
−アリール−α−アミノ酸エステル類などのラジカル活
性剤が挙げられる。加速剤としては、例えば、N,N−
ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル等のN,N−ジ
アルキルアミノ安息香酸アルキルエステル、2−メルカ
プトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾ
ール、2−メルカプトベンゾイミダゾール等の複素環を
有するメルカプト化合物、脂肪族多官能メルカプト化合
物などが使用される。光重合開始剤および付加剤は、そ
れぞれ、複数の種類を組み合わせてもよい。
【0064】光重合開始系の割合は、カラーフィルター
用組成物の全固形分に対する値として、通常0.1〜3
0重量%、好ましくは0.5〜20重量%、更に好まし
くは0.7〜10重量%である。光重合開始系の割合が
0.1重量%未満の場合は感度低下を起こし、光重合開
始系の割合が30重量%を超える場合は未露光部分の現
像液に対する溶解性が低下し、現像不良を誘起させ易
い。
用組成物の全固形分に対する値として、通常0.1〜3
0重量%、好ましくは0.5〜20重量%、更に好まし
くは0.7〜10重量%である。光重合開始系の割合が
0.1重量%未満の場合は感度低下を起こし、光重合開
始系の割合が30重量%を超える場合は未露光部分の現
像液に対する溶解性が低下し、現像不良を誘起させ易
い。
【0065】カラーフィルター用組成物には、必要に応
じ、感応感度を高める目的で、画像露光光源の波長に応
じた増感色素を配合させることが出来る。斯かる増感色
素の例としては、特開平4−221958号、同4−2
19756号の各公報に記載のキサンテン色素、特開平
3−239703号、同5−289335号の各公報に
記載の複素環を有するクマリン色素、特開平3−239
703号、同5−289335号の各公報に記載の3−
ケトクマリン化合物、特開平6−19240号公報に記
載のピロメテン色素、その他、特開昭47−2528
号、同54−155292号、特公昭45−37377
号、特開昭48−84183号、同52−112681
号、同58−15503号、同60−88005号、同
59−56403号、特開平2−69号、特開昭57−
168088号、特開平5−107761号、特開平5
−210240号、特開平4−288818号の各公報
に記載のジアルキルアミノベンゼン骨格を有する色素な
どを挙げることが出来る。
じ、感応感度を高める目的で、画像露光光源の波長に応
じた増感色素を配合させることが出来る。斯かる増感色
素の例としては、特開平4−221958号、同4−2
19756号の各公報に記載のキサンテン色素、特開平
3−239703号、同5−289335号の各公報に
記載の複素環を有するクマリン色素、特開平3−239
703号、同5−289335号の各公報に記載の3−
ケトクマリン化合物、特開平6−19240号公報に記
載のピロメテン色素、その他、特開昭47−2528
号、同54−155292号、特公昭45−37377
号、特開昭48−84183号、同52−112681
号、同58−15503号、同60−88005号、同
59−56403号、特開平2−69号、特開昭57−
168088号、特開平5−107761号、特開平5
−210240号、特開平4−288818号の各公報
に記載のジアルキルアミノベンゼン骨格を有する色素な
どを挙げることが出来る。
【0066】上記の中で、好ましい増感色素は、アミノ
基含有増感色素であり、更に好ましい増感色素は、アミ
ノ基およびフェニル基を同一分子内に有する化合物であ
る。特に好ましい増感色素は、例えば、4,4’−ビス
(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス
(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2−アミノベンゾ
フェノン、4−アミノベンゾフェノン、4,4’−ジア
ミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノベンゾフェノ
ン、3,4−ジアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノ
ン系化合物;2−(p−ジメチルアミノフェニル)ベン
ゾオキサゾール、2−(p−ジエチルアミノフェニル)
ベンゾオキサゾール、2−(p−ジメチルアミノフェニ
ル)ベンゾ[4,5]ベンゾオキサゾール、2−(p−ジ
メチルアミノフェニル)ベンゾ[6,7]ベンゾオキサゾ
ール、2,5−ビス(p−ジエチルアミノフェニル)
1,3,4−オキサゾール、2−(p−ジメチルアミノ
フェニル)ベンゾチアゾール、2−(p−ジエチルアミ
ノフェニル)ベンゾチアゾール、2−(p−ジメチルア
ミノフェニル)ベンズイミダゾール、2−(p−ジエチ
ルアミノフェニル)ベンズイミダゾール、2,5−ビス
(p−ジエチルアミノフェニル)1,3,4−チアジア
ゾール、(p−ジメチルアミノフェニル)ピリジン、
(p−ジエチルアミノフェニル)ピリジン、(p−ジメ
チルアミノフェニル)キノリン、(p−ジエチルアミノ
フェニル)キノリン、(p−ジメチルアミノフェニル)
ピリミジン、(p−ジエチルアミノフェニル)ピリミジ
ン等のp−ジアルキルアミノフェニル基含有化合物など
である。このうち最も好ましい化合物は、4,4’−ジ
アルキルアミノベンゾフェノンである。
基含有増感色素であり、更に好ましい増感色素は、アミ
ノ基およびフェニル基を同一分子内に有する化合物であ
る。特に好ましい増感色素は、例えば、4,4’−ビス
(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス
(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2−アミノベンゾ
フェノン、4−アミノベンゾフェノン、4,4’−ジア
ミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノベンゾフェノ
ン、3,4−ジアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノ
ン系化合物;2−(p−ジメチルアミノフェニル)ベン
ゾオキサゾール、2−(p−ジエチルアミノフェニル)
ベンゾオキサゾール、2−(p−ジメチルアミノフェニ
ル)ベンゾ[4,5]ベンゾオキサゾール、2−(p−ジ
メチルアミノフェニル)ベンゾ[6,7]ベンゾオキサゾ
ール、2,5−ビス(p−ジエチルアミノフェニル)
1,3,4−オキサゾール、2−(p−ジメチルアミノ
フェニル)ベンゾチアゾール、2−(p−ジエチルアミ
ノフェニル)ベンゾチアゾール、2−(p−ジメチルア
ミノフェニル)ベンズイミダゾール、2−(p−ジエチ
ルアミノフェニル)ベンズイミダゾール、2,5−ビス
(p−ジエチルアミノフェニル)1,3,4−チアジア
ゾール、(p−ジメチルアミノフェニル)ピリジン、
(p−ジエチルアミノフェニル)ピリジン、(p−ジメ
チルアミノフェニル)キノリン、(p−ジエチルアミノ
フェニル)キノリン、(p−ジメチルアミノフェニル)
ピリミジン、(p−ジエチルアミノフェニル)ピリミジ
ン等のp−ジアルキルアミノフェニル基含有化合物など
である。このうち最も好ましい化合物は、4,4’−ジ
アルキルアミノベンゾフェノンである。
【0067】増感色素の割合は、カラーフィルター用組
成物の全固形分に対する値として、通常0.1〜20重
量%、好ましくは0.2〜15重量%、更に好ましくは
0.5〜10重量%である。
成物の全固形分に対する値として、通常0.1〜20重
量%、好ましくは0.2〜15重量%、更に好ましくは
0.5〜10重量%である。
【0068】前記のカラーフィルター用組成物は、必要
に応じ、更に、熱重合防止剤、可塑剤、保存安定剤、表
面保護剤、平滑剤、塗布助剤、密着向上剤、塗布性向上
剤、現像改良剤、その他の添加剤を添加することができ
る。
に応じ、更に、熱重合防止剤、可塑剤、保存安定剤、表
面保護剤、平滑剤、塗布助剤、密着向上剤、塗布性向上
剤、現像改良剤、その他の添加剤を添加することができ
る。
【0069】熱重合防止剤としては、例えば、ハイドロ
キノン、p−メトキシフェノール、ピロガロール、カテ
コール、2,6−t−ブチル−p−クレゾール、β−ナ
フトール等が使用される。熱重合防止剤の割合は、、カ
ラーフィルター用組成物の全固形分に対する値として、
通常3重量%以下である。
キノン、p−メトキシフェノール、ピロガロール、カテ
コール、2,6−t−ブチル−p−クレゾール、β−ナ
フトール等が使用される。熱重合防止剤の割合は、、カ
ラーフィルター用組成物の全固形分に対する値として、
通常3重量%以下である。
【0070】可塑剤としては、例えば、ジオクチルフタ
レート、ジドデシルフタレート、トリエチレングリコー
ルジカプリレート、ジメチルグリコールフタレート、ト
リクレジルホスフェート、ジオクチルアジペート、ジブ
チルセバケート、トリアセチルグリセリン等が用いられ
る。これら可塑剤の割合は、、カラーフィルター用組成
物の全固形分に対する値として、通常10重量%以下で
ある。
レート、ジドデシルフタレート、トリエチレングリコー
ルジカプリレート、ジメチルグリコールフタレート、ト
リクレジルホスフェート、ジオクチルアジペート、ジブ
チルセバケート、トリアセチルグリセリン等が用いられ
る。これら可塑剤の割合は、、カラーフィルター用組成
物の全固形分に対する値として、通常10重量%以下で
ある。
【0071】また、カラーフィルター用組成物は、粘度
調節や光重合開始系などの添加剤を溶解させるため、溶
媒に溶解させて使用してもよい。溶媒は、バインダ樹脂
や単量体など、組成物の構成成分に応じて適宜選択すれ
ばよい。
調節や光重合開始系などの添加剤を溶解させるため、溶
媒に溶解させて使用してもよい。溶媒は、バインダ樹脂
や単量体など、組成物の構成成分に応じて適宜選択すれ
ばよい。
【0072】溶媒としては、例えば、ジイソプロピルエ
ーテル、ミネラルスピリット、n−ペンタン、アミルエ
ーテル、エチルカプリレート、n−ヘキサン、ジエチル
エーテル、イソプレン、エチルイソブチルエーテル、ブ
チルステアレート、n−オクタン、バルソル#2、アプ
コ#18ソルベント、ジイソブチレン、アミルアセテー
ト、ブチルアセテート、アプコシンナー、ブチルエーテ
ル、ジイソブチルケトン、メチルシクロヘキセン、メチ
ルノニルケトン、プロピルエーテル、ドデカン、ソーカ
ルソルベントNo.1及びNo.2、アミルホルメー
ト、ジヘキシルエーテル、ジイソプロピルケトン、ソル
ベッソ#150、(n,sec,t−)酢酸ブチル、ヘ
キセン、シェルTS28 ソルベント、ブチルクロライ
ド、エチルアミルケトン、エチルベンゾエート、アミル
クロライド、エチレングリコールジエチルエーテル、エ
チルオルソホルメート、メトキシメチルペンタノン、メ
チルブチルケトン、メチルヘキシルケトン、メチルイソ
ブチレート、ベンゾニトリル、エチルプロピオネート、
メチルセロソルブアセテート、メチルイソアミルケト
ン、メチルイソブチルケトン、プロピルアセテート、ア
ミルアセテート、アミルホルメート、ビシクロヘキシ
ル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテー
ト、ジペンテン、メトキシメチルペンタノール、メチル
アミルケトン、メチルイソプロピルケトン、プロピルプ
ロピオネート、プロピレングリコール−t−ブチルエー
テル、メチルエチルケトン、メチルセロソルブ、エチル
セロソルブ、エチルセロソルブアセテート、カルビトー
ル、シクロヘキサノン、酢酸エチル、プロピレングリコ
ール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロ
ピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロ
ピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリ
コールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレング
リコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコール
モノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチ
ルエーテルアセテート、3−メトキシプロピオン酸、3
−エトキシプロピオン酸、3−エトキシプロピオン酸メ
チル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシ
プロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチ
ル、3−メトキシプロピオン酸プロピル、3−メトキシ
プロピオン酸ブチル、ジグライム、エチレングリコール
アセテート、エチルカルビトール、ブチルカルビトー
ル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレ
ングリコール−t−ブチルエーテル、3−メチル−3−
メトキシブタノール、トリプロピレングリコールメチル
エーテル、3−メチルー3ーメトキシブチルアセテート
等が挙げられる。これらの溶媒は、二種以上を併用して
もよい。
ーテル、ミネラルスピリット、n−ペンタン、アミルエ
ーテル、エチルカプリレート、n−ヘキサン、ジエチル
エーテル、イソプレン、エチルイソブチルエーテル、ブ
チルステアレート、n−オクタン、バルソル#2、アプ
コ#18ソルベント、ジイソブチレン、アミルアセテー
ト、ブチルアセテート、アプコシンナー、ブチルエーテ
ル、ジイソブチルケトン、メチルシクロヘキセン、メチ
ルノニルケトン、プロピルエーテル、ドデカン、ソーカ
ルソルベントNo.1及びNo.2、アミルホルメー
ト、ジヘキシルエーテル、ジイソプロピルケトン、ソル
ベッソ#150、(n,sec,t−)酢酸ブチル、ヘ
キセン、シェルTS28 ソルベント、ブチルクロライ
ド、エチルアミルケトン、エチルベンゾエート、アミル
クロライド、エチレングリコールジエチルエーテル、エ
チルオルソホルメート、メトキシメチルペンタノン、メ
チルブチルケトン、メチルヘキシルケトン、メチルイソ
ブチレート、ベンゾニトリル、エチルプロピオネート、
メチルセロソルブアセテート、メチルイソアミルケト
ン、メチルイソブチルケトン、プロピルアセテート、ア
ミルアセテート、アミルホルメート、ビシクロヘキシ
ル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテー
ト、ジペンテン、メトキシメチルペンタノール、メチル
アミルケトン、メチルイソプロピルケトン、プロピルプ
ロピオネート、プロピレングリコール−t−ブチルエー
テル、メチルエチルケトン、メチルセロソルブ、エチル
セロソルブ、エチルセロソルブアセテート、カルビトー
ル、シクロヘキサノン、酢酸エチル、プロピレングリコ
ール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロ
ピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロ
ピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリ
コールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレング
リコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコール
モノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチ
ルエーテルアセテート、3−メトキシプロピオン酸、3
−エトキシプロピオン酸、3−エトキシプロピオン酸メ
チル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシ
プロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチ
ル、3−メトキシプロピオン酸プロピル、3−メトキシ
プロピオン酸ブチル、ジグライム、エチレングリコール
アセテート、エチルカルビトール、ブチルカルビトー
ル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレ
ングリコール−t−ブチルエーテル、3−メチル−3−
メトキシブタノール、トリプロピレングリコールメチル
エーテル、3−メチルー3ーメトキシブチルアセテート
等が挙げられる。これらの溶媒は、二種以上を併用して
もよい。
【0073】次に、カラーフィルター用組成物の製造方
法の一例について説明する
法の一例について説明する
【0074】先ず、着色材料を分散処理してインクの状
態に調節する。分散処理は、ペイントコンディショナ
ー、サンドグラインダー、ボールミル、ロールミル、ス
トーンミル、ジェットミル、ホモジナイザー等を使用し
て行う。分散処理により着色材料が微粒子化するため、
透過光の透過率向上および塗布特性の向上が達成され
る。
態に調節する。分散処理は、ペイントコンディショナ
ー、サンドグラインダー、ボールミル、ロールミル、ス
トーンミル、ジェットミル、ホモジナイザー等を使用し
て行う。分散処理により着色材料が微粒子化するため、
透過光の透過率向上および塗布特性の向上が達成され
る。
【0075】分散処理は、好ましくは、着色材料と溶剤
に、分散機能を有するバインダー樹脂、界面活性剤など
の分散剤、分散助剤などを適宜併用した系で行う。特に
高分子分散剤を使用すると経時の分散安定性に優れるの
で好ましい。例えば、サンドグラインダーで分散処理す
る場合は、0.1から数ミリ径のガラスビーズ又はジル
コニアビーズを使用するのが好ましい。分散処理時の温
度は、通常0〜100℃、好ましくは室温から80℃の
範囲に設定する。なお、分散時間は、インキの組成(着
色材料、溶剤、分散剤)及びサンドグラインダーの装置
サイズ等により適正時間が異なるため、適宜調節する必
要がある。
に、分散機能を有するバインダー樹脂、界面活性剤など
の分散剤、分散助剤などを適宜併用した系で行う。特に
高分子分散剤を使用すると経時の分散安定性に優れるの
で好ましい。例えば、サンドグラインダーで分散処理す
る場合は、0.1から数ミリ径のガラスビーズ又はジル
コニアビーズを使用するのが好ましい。分散処理時の温
度は、通常0〜100℃、好ましくは室温から80℃の
範囲に設定する。なお、分散時間は、インキの組成(着
色材料、溶剤、分散剤)及びサンドグラインダーの装置
サイズ等により適正時間が異なるため、適宜調節する必
要がある。
【0076】次に、上記分散処理によって得られた着色
インキに、バインダー樹脂、単量体および光重合開始系
などを混合し、均一な溶液とする。なお、分散処理およ
び混合の各工程においては、微細なゴミが混入すること
が多いため、フィルター等により、得られた溶液をろ過
処理することが好ましい。
インキに、バインダー樹脂、単量体および光重合開始系
などを混合し、均一な溶液とする。なお、分散処理およ
び混合の各工程においては、微細なゴミが混入すること
が多いため、フィルター等により、得られた溶液をろ過
処理することが好ましい。
【0077】次に、本発明に係るカラーフィルターの製
造方法の一例について説明する。通常、カラーフィルタ
ーは、ブラックマトリクスが設けられた透明基板上に、
赤、緑、青の画素画像を形成することにより製造するこ
とが出来る。
造方法の一例について説明する。通常、カラーフィルタ
ーは、ブラックマトリクスが設けられた透明基板上に、
赤、緑、青の画素画像を形成することにより製造するこ
とが出来る。
【0078】透明基板は、その材質は特に限定されるも
のではない。材質としては、例えば、ポリエチレンテレ
フタレート等のポリエステルやポリプロピレン、ポリエ
チレン等のポリオレフィン、ポリカーボネート、ポリメ
チルメタクリレート、ポリスルホンの熱可塑性プラスチ
ックシート、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、
ポリ(メタ)アクリル系樹脂などの熱硬化性プラスチッ
クシート、各種ガラス板などが挙げられる。この中で
も、耐熱性の点からガラス板、耐熱性プラスチックが好
ましい。
のではない。材質としては、例えば、ポリエチレンテレ
フタレート等のポリエステルやポリプロピレン、ポリエ
チレン等のポリオレフィン、ポリカーボネート、ポリメ
チルメタクリレート、ポリスルホンの熱可塑性プラスチ
ックシート、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、
ポリ(メタ)アクリル系樹脂などの熱硬化性プラスチッ
クシート、各種ガラス板などが挙げられる。この中で
も、耐熱性の点からガラス板、耐熱性プラスチックが好
ましい。
【0079】透明基板には、表面の接着性などの物性を
改良するため、予め、コロナ放電処理、オゾン処理、シ
ランカップリング剤やウレタンポリマー等の各種ポリマ
ーの薄膜処理などを行っておいてもよい。
改良するため、予め、コロナ放電処理、オゾン処理、シ
ランカップリング剤やウレタンポリマー等の各種ポリマ
ーの薄膜処理などを行っておいてもよい。
【0080】ブラックマトリックスは、金属薄膜または
カラーフィルター用組成物(この場合、ブラックマトリ
クス用組成物)を利用して、透明基板上に形成される。
カラーフィルター用組成物(この場合、ブラックマトリ
クス用組成物)を利用して、透明基板上に形成される。
【0081】金属薄膜を利用したブラックマトリックス
は、例えば、クロム単層またはクロムと酸化クロムの2
層により形成される。この場合、先ず、蒸着またはスパ
ッタリング法などにより、透明基板上にこれら金属また
は金属・金属酸化物の薄膜を形成する。続いて、その上
に感光性被膜を形成した後、ストライプ、モザイク、ト
ライアングル等の繰り返しパターンを有するフォトマス
クを使用し、感光性被膜を露光・現像し、レジスト画像
を形成する。その後、薄膜をエッチング処理しブラック
マトリックスを形成する。
は、例えば、クロム単層またはクロムと酸化クロムの2
層により形成される。この場合、先ず、蒸着またはスパ
ッタリング法などにより、透明基板上にこれら金属また
は金属・金属酸化物の薄膜を形成する。続いて、その上
に感光性被膜を形成した後、ストライプ、モザイク、ト
ライアングル等の繰り返しパターンを有するフォトマス
クを使用し、感光性被膜を露光・現像し、レジスト画像
を形成する。その後、薄膜をエッチング処理しブラック
マトリックスを形成する。
【0082】ブラックマトリクス用顔料分散液を利用す
る場合は、黒色色材を含有するカラーフィルター用組成
物を使用してブラックマトリックスを形成する。例え
ば、カーボンブラック、ボーンブラック、黒鉛、鉄黒、
アニリンブラック、シアニンブラック、チタンブラック
等の黒色色材単独もしくは複数の使用、または、無機も
しくは有機の顔料、染料の中から適宜選択される赤、
緑、青色などの混合による黒色色材を含有する感光性樹
脂組成物を使用し、下記の赤、緑、青色の画素画像を形
成する方法と同様にして、ブラックマトリッスを形成す
る。
る場合は、黒色色材を含有するカラーフィルター用組成
物を使用してブラックマトリックスを形成する。例え
ば、カーボンブラック、ボーンブラック、黒鉛、鉄黒、
アニリンブラック、シアニンブラック、チタンブラック
等の黒色色材単独もしくは複数の使用、または、無機も
しくは有機の顔料、染料の中から適宜選択される赤、
緑、青色などの混合による黒色色材を含有する感光性樹
脂組成物を使用し、下記の赤、緑、青色の画素画像を形
成する方法と同様にして、ブラックマトリッスを形成す
る。
【0083】ブラックマトリクスを設けた透明基板上
に、赤、緑、青のうち1色の着色材料を含有するカラー
フィルター用組成物を塗布して乾燥した後、組成物の上
にフォトマスクを置き、当該フォトマスクを介して画像
露光、現像、必要に応じて熱硬化または光硬化により画
素画像を形成させ、着色層を作成する。この操作を赤、
緑、青の3色のカラーフィルター用組成物について各々
行い、カラーフィルター画像を形成する。
に、赤、緑、青のうち1色の着色材料を含有するカラー
フィルター用組成物を塗布して乾燥した後、組成物の上
にフォトマスクを置き、当該フォトマスクを介して画像
露光、現像、必要に応じて熱硬化または光硬化により画
素画像を形成させ、着色層を作成する。この操作を赤、
緑、青の3色のカラーフィルター用組成物について各々
行い、カラーフィルター画像を形成する。
【0084】カラーフィルター用組成物の塗布は、前述
の本発明に係る塗布方法、すなわち、ダイを使用したス
ロット塗布により行なう。また、ブラックマトリックス
形成工程の、黒色色材を含有する感光性樹脂組成物の塗
布も上記と同様に行なうことが出来る。斯かる塗布方法
によれば、塗布むらのない均一な薄膜が形成される。
の本発明に係る塗布方法、すなわち、ダイを使用したス
ロット塗布により行なう。また、ブラックマトリックス
形成工程の、黒色色材を含有する感光性樹脂組成物の塗
布も上記と同様に行なうことが出来る。斯かる塗布方法
によれば、塗布むらのない均一な薄膜が形成される。
【0085】塗布後の乾燥は、ホットプレート、IRオ
ーブン、コンベクションオーブン等を使用して行えばよ
い。乾燥温度は、高温な程に透明基板に対する接着性が
向上するが、高すぎると光重合開始系が分解し、熱重合
を誘発して現像不良を起こし易いため、通常50〜20
0℃、好ましくは50〜150℃の範囲である。また乾
燥時間は、通常10秒〜10分、好ましくは30秒〜5
分間の範囲である。乾燥後のカラーフィルター用組成物
の膜厚は、通常0.5〜3μm、好ましくは1〜2μm
の範囲である。
ーブン、コンベクションオーブン等を使用して行えばよ
い。乾燥温度は、高温な程に透明基板に対する接着性が
向上するが、高すぎると光重合開始系が分解し、熱重合
を誘発して現像不良を起こし易いため、通常50〜20
0℃、好ましくは50〜150℃の範囲である。また乾
燥時間は、通常10秒〜10分、好ましくは30秒〜5
分間の範囲である。乾燥後のカラーフィルター用組成物
の膜厚は、通常0.5〜3μm、好ましくは1〜2μm
の範囲である。
【0086】なお、バインダ樹脂として側鎖にエチレン
性二重結合とカルボキシル基を有するアクリル系樹脂を
使用し、エチレン性化合物が併用されたカラーフィルタ
ー用組成物は、非常に高感度、高解像力であるため、ポ
リビニルアルコール等の酸素遮断層を設けることなしに
露光、現像して画像を形成することが可能である。
性二重結合とカルボキシル基を有するアクリル系樹脂を
使用し、エチレン性化合物が併用されたカラーフィルタ
ー用組成物は、非常に高感度、高解像力であるため、ポ
リビニルアルコール等の酸素遮断層を設けることなしに
露光、現像して画像を形成することが可能である。
【0087】カラーフィルター用組成物に適用し得る露
光光源は、特に限定されるものではないが、例えば、キ
セノンランプ、ハロゲンランプ、タングステンランプ、
高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、中
圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、蛍光ランプ等
のランプ光源、アルゴンイオンレーザー、YAGレーザ
ー、エキシマレーザー、窒素レーザー、ヘリウムカドミ
ニウムレーザー、半導体レーザー等のレーザー光源など
が使用される。特定の波長のみを使用する場合には光学
フィルターを利用することも出来る。
光光源は、特に限定されるものではないが、例えば、キ
セノンランプ、ハロゲンランプ、タングステンランプ、
高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、中
圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、蛍光ランプ等
のランプ光源、アルゴンイオンレーザー、YAGレーザ
ー、エキシマレーザー、窒素レーザー、ヘリウムカドミ
ニウムレーザー、半導体レーザー等のレーザー光源など
が使用される。特定の波長のみを使用する場合には光学
フィルターを利用することも出来る。
【0088】画像露光を行った後、有機溶剤または界面
活性剤含有アルカリ水溶液を使用して現像することによ
り、基板上に画像が形成される。このアルカリ水溶液に
は、更に、有機溶剤、緩衝剤、染料または顔料を含有す
ることが出来る。現像処理は、通常10〜50℃、好ま
しくは15〜45℃で行われる。この際、浸漬現像、ス
プレー現像、ブラシ現像、超音波現像などの方法が使用
される
活性剤含有アルカリ水溶液を使用して現像することによ
り、基板上に画像が形成される。このアルカリ水溶液に
は、更に、有機溶剤、緩衝剤、染料または顔料を含有す
ることが出来る。現像処理は、通常10〜50℃、好ま
しくは15〜45℃で行われる。この際、浸漬現像、ス
プレー現像、ブラシ現像、超音波現像などの方法が使用
される
【0089】アルカリ水溶液に使用されるアルカリ剤と
しては、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、第三リン酸ナ
トリウム、第二リン酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭
酸カリウム、重炭酸ナトリウム等の無機のアルカリ剤、
トリメチルアミン、ジエチルアミン、イソプロピルアミ
ン,n−ブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタ
ノールアミン、トリエタノールアミン、水酸化テトラア
ルキルアンモニウム等の有機アミン類が挙げられ、これ
らは単独または組み合わせて使用できる。
しては、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、第三リン酸ナ
トリウム、第二リン酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭
酸カリウム、重炭酸ナトリウム等の無機のアルカリ剤、
トリメチルアミン、ジエチルアミン、イソプロピルアミ
ン,n−ブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタ
ノールアミン、トリエタノールアミン、水酸化テトラア
ルキルアンモニウム等の有機アミン類が挙げられ、これ
らは単独または組み合わせて使用できる。
【0090】界面活性剤としては、例えば、ポリオキシ
エチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアル
キルアリールエーテル類、ポリオキシエチレンアルキル
エステル類、ソルビタンアルキルエステル類、モノグリ
セリドアルキルエステル類などのノニオン系界面活性
剤;アルキルベンゼンスルホン酸塩類、アルキルナフタ
レンスルホン酸塩類、アルキル硫酸塩類、アルキルスル
ホン酸塩類、スルホコハク酸エステル塩類などのアニオ
ン性界面活性剤;アルキルベタイン類、アミノ酸類など
の両性界面活性剤が使用可能である。
エチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアル
キルアリールエーテル類、ポリオキシエチレンアルキル
エステル類、ソルビタンアルキルエステル類、モノグリ
セリドアルキルエステル類などのノニオン系界面活性
剤;アルキルベンゼンスルホン酸塩類、アルキルナフタ
レンスルホン酸塩類、アルキル硫酸塩類、アルキルスル
ホン酸塩類、スルホコハク酸エステル塩類などのアニオ
ン性界面活性剤;アルキルベタイン類、アミノ酸類など
の両性界面活性剤が使用可能である。
【0091】有機溶剤は、単独で使用される場合および
水溶液と併用される場合ともに、例えば、イソプロピル
アルコール、ベンジルアルコール、エチルセロソルブ、
ブチルセロソルブ、フェニルセロソルブ、プロピレング
リコール、ジアセトンアルコール等が使用可能である。
水溶液と併用される場合ともに、例えば、イソプロピル
アルコール、ベンジルアルコール、エチルセロソルブ、
ブチルセロソルブ、フェニルセロソルブ、プロピレング
リコール、ジアセトンアルコール等が使用可能である。
【0092】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明の塗布方法に
よれば、特定の条件下で塗布することにより、ダイのリ
ップ先端と基材表面とのギャップ間隔の1/2以下と言
う厚さの薄膜塗布を行なった際に液枯れがないため、筋
状の塗布欠陥を生じることなく且つより速い塗布速度で
均一な塗布膜を形成できる。また、本発明に係るカラー
フィルターの製造方法によれば、上記の塗布方法を利用
することにより、塗布欠陥のない均一な塗布膜を備えた
カラーフィルターを製造できる。
よれば、特定の条件下で塗布することにより、ダイのリ
ップ先端と基材表面とのギャップ間隔の1/2以下と言
う厚さの薄膜塗布を行なった際に液枯れがないため、筋
状の塗布欠陥を生じることなく且つより速い塗布速度で
均一な塗布膜を形成できる。また、本発明に係るカラー
フィルターの製造方法によれば、上記の塗布方法を利用
することにより、塗布欠陥のない均一な塗布膜を備えた
カラーフィルターを製造できる。
【図1】本発明の塗布方法に好適なダイの構造の一例を
示す側面側から視た縦断面図
示す側面側から視た縦断面図
【図2】図1のダイのリップにおける各要素の設定条件
を示す模式的な縦断面図
を示す模式的な縦断面図
【図3】本発明の塗布方法に適用可能なダイの構造の他
の例を示す側面側から視た縦断面図
の例を示す側面側から視た縦断面図
1 :ダイ本体
2 :上流側リップ
3 :下流側リップ
4 :塗布液
5 :基材
6 :下流側リップの下流側エッジ部
10:塗布液吐出口
Hd:下流側リップと基材とのギャップ間隔
H :下流側リップの傾斜面の下流側エッジ部と基材と
の間隔 t :塗布膜厚 σ :表面張力 β :下流側リップの傾斜面の基材に対する傾き γ :下流側リップの側面と傾斜面とのなす角度 θ :リップ表面における塗布液の接触角
の間隔 t :塗布膜厚 σ :表面張力 β :下流側リップの傾斜面の基材に対する傾き γ :下流側リップの側面と傾斜面とのなす角度 θ :リップ表面における塗布液の接触角
Claims (8)
- 【請求項1】 一方向へ相対的に走行する平面状の基材
表面にダイの塗布液吐出口から塗布液を供給して塗布す
る塗布方法であって、ダイのリップ先端と基材表面との
ギャップの間隔の1/2以下の厚さの薄膜塗布を行なう
に当たり、塗布液吐出口を基点として基材走行方向の上
流側に位置する上流側リップと基材表面とのギャップに
対し、下流側に位置する下流側リップと基材表面とのギ
ャップの少なくとも一部が大きい条件下で塗布すること
を特徴とする塗布方法。 - 【請求項2】 下流側リップの先端面と基材表面とのギ
ャップが基材走行方向の下流側に向かうに従い漸次大き
くなる条件下で塗布する請求項1に記載の塗布方法。 - 【請求項3】 下流側リップの上流側エッジ部と基材表
面とのギャップと、上流側リップと基材表面とのギャッ
プとが等しい条件下で塗布する請求項1又は2に記載の
塗布方法。 - 【請求項4】 下流側リップの先端面と基材表面とのギ
ャップが基材走行方向の下流側に向かうに従い漸次大き
くなり、かつ、下流側リップの上流側エッジ部と基材表
面とのギャップと、上流側リップと基材表面とのギャッ
プとが等しく、しかも、次式を満足する条件下で塗布す
る請求項1に記載の塗布方法。 【数1】 - 【請求項5】 基材の走行速度が0.02〜0.2m/
sである請求項1〜4の何れかに記載の塗布方法。 - 【請求項6】 塗布膜の膜厚が10μm以下である請求
項1〜5の何れかに記載の塗布方法。 - 【請求項7】 基板上にカラーフィルター用組成物から
成る塗布液を塗布する工程を包含するカラーフィルタの
製造方法において、請求項1〜6の何れかに記載の塗布
方法により、塗布液の塗布を行なうことを特徴とするカ
ラーフィルタの製造方法。 - 【請求項8】 カラーフィルター用組成物が、少なくと
も、着色材料とバインダ樹脂および/または単量体を含
有する請求項7に記載のカラーフィルタの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001203525A JP2003010773A (ja) | 2001-07-04 | 2001-07-04 | 塗布方法およびカラーフィルターの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001203525A JP2003010773A (ja) | 2001-07-04 | 2001-07-04 | 塗布方法およびカラーフィルターの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003010773A true JP2003010773A (ja) | 2003-01-14 |
Family
ID=19040139
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001203525A Withdrawn JP2003010773A (ja) | 2001-07-04 | 2001-07-04 | 塗布方法およびカラーフィルターの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003010773A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004011157A1 (ja) * | 2002-07-26 | 2004-02-05 | Dai Nippon Printing Co., Ltd. | 塗膜の製造方法 |
JP2004354601A (ja) * | 2003-05-28 | 2004-12-16 | Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd | 感光性組成物及び感光性組成物のコーティング方法 |
WO2008013031A1 (fr) * | 2006-07-27 | 2008-01-31 | Mitsubishi Chemical Corporation | Composition durcissable, objet durci, filtre couleur et affichage à cristaux liquides |
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WO2013035507A1 (ja) * | 2011-09-07 | 2013-03-14 | 富士フイルム株式会社 | 紐状フィラー含有塗布物の製造方法 |
WO2013172460A1 (ja) * | 2012-05-18 | 2013-11-21 | コニカミノルタ株式会社 | 光学フィルムの製造方法 |
WO2015181918A1 (ja) * | 2014-05-27 | 2015-12-03 | 株式会社Sat | 塗布装置及び塗布方法 |
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2001
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