JP2003009746A - 害虫防除器 - Google Patents

害虫防除器

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JP2003009746A JP2001197139A JP2001197139A JP2003009746A JP 2003009746 A JP2003009746 A JP 2003009746A JP 2001197139 A JP2001197139 A JP 2001197139A JP 2001197139 A JP2001197139 A JP 2001197139A JP 2003009746 A JP2003009746 A JP 2003009746A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 害虫防除能に優れると共に、終点管理が容易
でかつ害虫防除剤の活性成分の減少もしくは終点を確実
に確認することができる害虫防除器を提供する。 【解決手段】 害虫防除器は、天壁に吸気口を有すると
共に、側壁に排気口を有するチャンバ12内部に、上記
吸気口と対向して通気可能に設けられた第1および第2
の揮散部を有し、上記第1の揮散部が、常温揮散性の害
虫防除成分を有する害虫防除剤を揮散可能に保持し、上
記第2の揮散部が、常温揮散性の液体52を揮散可能に
保持する揮散性物質保持体21と、上記揮散性物質保持
体21を介して上記吸気口と対向する回転翼32とを備
え、上記チャンバ12外部に、上記回転翼32を駆動す
る駆動系33が設けられていると共に、上記第1の揮散
部における害虫防除成分の残量を、ボトル51内部の液
体52の残量で示すインジケータ部2が、上記排気口を
塞がない位置に立設されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、常温揮散性を有す
る殺虫成分もしくは忌避成分等の害虫防除成分を大気中
に揮散させる、非加熱式の害虫防除器に関するものであ
り、より詳しくは、常温揮散性の害虫防除剤と、該害虫
防除剤の害虫防除成分の残量を示すインジケータとを切
り離し、上記害虫防除剤から揮散する害虫防除成分の残
量を、該害虫防除成分の揮散量と比例して揮散する液体
の残量にて示すインジケータ手段を備えた害虫防除器に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、加熱式の害虫防除器に代わって、
キャンプ時等、屋外で使用できるように、常温揮散性を
有する殺虫成分や忌避成分を活性成分とする害虫防除剤
を、紙等の保持体に含浸させ、該保持体に向けてファン
で風を送ることにより活性成分を大気中に揮散させて殺
虫作用を発揮させる害虫防除器が開発されている(特開
平7−236399号等参照)。
【0003】また、害虫防除剤を含浸させた保持体自体
を駆動手段により回転させて、活性成分を大気中に揮散
させる害虫防除器も提案されている(特開平5−684
59号参照)。
【0004】このような害虫防除器は、加熱式の害虫防
除器のように、害虫防除剤を加熱するための加熱装置を
必要とせず、消費エネルギーを低く抑えることができる
ことから、商用電源に接続する必要がなく、乾電池等を
用いてファンを駆動することができる。このため、携帯
性に優れ、また、害虫防除器自体あるいは周囲環境の温
度上昇を防止することができ、火傷や火災等の危険性が
なく、安全性に優れている。
【0005】しかしながら、このように害虫防除剤を保
持体に含浸させて使用する場合、揮散する害虫防除剤の
活性成分が目に見えないことから、その残量を確認する
ことができない。このため、その薬効切れを判断するこ
とができず、大凡の使用可能時間の目安に頼る他はな
く、その使用頻度や使用者の判断により、未だ活性成分
が残っているのに使用不可能と判断されたり、逆に、薬
効切れであるにも拘らず使用続行されている場合があ
る。
【0006】このため、害虫防除剤の活性成分の減少も
しくは終点(薬効切れ)を確実に確認する手段の開発が
望まれている。
【0007】従来、終点確認の方法としては、例えば、
電池の寿命に害虫防除剤の活性成分量を合わせ、電池が
なくなったら紙に染み込ませた害虫防除剤の活性成分が
なくなるということで、紙を取り替える方法が知られて
いる。
【0008】しかしながら、電池の寿命により薬効切れ
を判断する方法は、害虫防除剤の活性成分の減少と電池
の消費とが常に並行して行なわれるわけではないことか
ら、薬効切れと電池の寿命とにズレが生じ易く、また、
害虫防除剤の活性成分の減少が確認できないことから、
この場合にも大凡の使用可能時間の目安しか判らず、あ
る日突然、電池の寿命がきて、気が付いた時には既に薬
効切れとなっている場合がある。
【0009】そこで、揮散させる害虫防除剤の活性成分
の減少もしくは終点を目視確認する方法として、例えば
特開平8−147号公報等のように、害虫防除剤もしく
は保持体を着色し、色が消えたら保持体の取り替え時期
であることを示す方法が提案されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、害虫防
除剤もしくは保持体を着色する方法は、着色状態を目視
判断することはできるものの、この場合の着色は活性成
分自体の色ではなく、添加した色素の色であり、この色
が、例えば化学変化等により時間の経過と共に薄れてい
くことで、この色がなくなる時間と害虫防除剤の活性成
分がなくなる時間とを合わせているにすぎず、害虫防除
剤の活性成分の揮散と色素の色の変化とは物理的に全く
異なる現象である。このため、害虫防除剤の活性成分の
失効(薬効切れ)と保持体の色の消失とをうまく合わせ
ることはできず、微妙な調節が困難であることから、終
点管理がし難いという問題点を有している。
【0011】また、このように色の消失による終点の判
断には個人差があり、また、色が変わっても斑になって
終点の判別がつきにくかったり、完全に色が消失しない
等の理由により、人によっては取り替え時期であると判
断する人もいれば、まだ大丈夫だと判断する人もいる。
このため、何れも確実に終点が判断できるものではな
い。
【0012】また、衣料用防虫材等に見られるように、
香気成分等、害虫防除剤と共存させている油分が消失す
ると屈折率の変化により透明になるものもあるが、この
場合にも、害虫防除剤の活性成分の揮散時間と、該害虫
防除剤と共存させている油分の揮散時間とをうまく合わ
せることは困難であり、該方法もまた、終点管理が困難
である。
【0013】従来、終点管理が容易でかつ害虫防除剤の
活性成分の減少もしくは終点(薬効切れ)を確実に確認
することができる害虫防除器としては、液体蚊取り器の
ように、溶媒に害虫防除剤を溶かした害虫防除液をボト
ルに収容し、該ボトルから害虫防除液を吸い上げてこれ
を加熱し、その活性成分と共に溶媒を揮散させることに
より、害虫防除液の残量を目視確認できる害虫防除器が
知られている。
【0014】しかしながら、上記害虫防除器を用いた方
法は、害虫防除液の加熱を必要とし、常温揮散性の害虫
防除剤を溶媒に溶解させてボトルに収容し、該ボトルか
ら害虫防除液を吸い上げて風で揮散させようとすると、
例えば、溶媒として、エタノールのように低沸点の溶媒
を用いると、直ぐに蒸発してなくなってしまうため、ご
く短時間しか使用することができず、実用的ではない。
逆に高沸点の溶媒を使用した場合には、害虫防除剤の揮
散性が低下し、害虫防除能の低下に繋がるという問題点
がある。
【0015】また、このように害虫防除剤を溶媒に溶解
させてボトルに収容して常温揮散型害虫防除器に使用す
る場合、溶媒に溶解させることにより害虫防除剤の揮散
量が低下し、害虫防除剤の効力が有効に発揮されないと
いう問題が生じる。
【0016】このため、常温揮散性の害虫防除剤を用い
た非加熱式の害虫防除器において、終点管理が容易でか
つ害虫防除剤の活性成分の減少もしくは終点(薬効切
れ)を確実に確認することができる害虫防除器は知られ
ておらず、害虫防除能に優れ、尚且つ、終点管理が容易
でかつ害虫防除剤の活性成分の減少もしくは終点(薬効
切れ)を確実に確認することができる害虫防除器が切望
されている。
【0017】本発明は、上記問題天に鑑みなされたもの
であり、本発明の目的は、害虫防除能に優れると共に、
終点管理が容易でかつ害虫防除剤の活性成分の減少もし
くは終点(薬効切れ)を確実に確認することができる害
虫防除器を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明にかか
る害虫防除器は、上記の課題を解決するために、天壁に
吸気口を有すると共に、側壁に排気口を有するチャンバ
内部に、上記吸気口と対向して通気可能に設けられた第
1および第2の揮散部を有し、上記第1の揮散部が、常
温揮散性の害虫防除成分を有する害虫防除剤を、該害虫
防除成分を大気中に揮散可能に保持し、上記第2の揮散
部が、常温揮散性の液体を保持可能であり、かつ、該液
体を大気中に揮散可能に設けられている揮散性物質保持
体と、上記揮散性物質保持体を介して上記吸気口と対向
して設けられ、上記吸気口から、上記揮散性物質保持体
における上記第1および第2の揮散部を通して吸気する
吸気ファンの回転翼とが設けられ、上記チャンバ外部
に、上記吸気ファンの回転翼を駆動する駆動系が設けら
れていると共に、上記揮散性物質保持体における上記第
2の揮散部に液体を供給する液体供給手段および上記液
体供給手段により上記第2の揮散部に供給される液体を
収容する液体収容手段を備え、上記第1の揮散部から揮
散する害虫防除成分の残量を上記液体収容手段中の液体
の残量で示すインジケータ手段が、上記排気口を塞がな
い位置に立設されていることを特徴としている。
【0019】また、本発明にかかる害虫防除器は、上記
の課題を解決するために、吸気口と排気口とを有する筐
体内部に、上記吸気口と対向して通気可能に設けられた
第1および第2の揮散部を有し、上記第1の揮散部が、
常温揮散性の害虫防除成分を有する害虫防除剤を、該害
虫防除成分を大気中に揮散可能に保持し、上記第2の揮
散部が、常温揮散性の液体を保持可能であり、かつ、該
液体を大気中に揮散可能に設けられている揮散性物質保
持体と、上記揮散性物質保持体を介して上記吸気口と対
向して設けられ、上記吸気口から、上記揮散性物質保持
体における上記第1および第2の揮散部を通して吸気す
る吸気ファンと、上記筐体内を、上記揮散性物質保持体
と吸気ファンの回転翼とを収容すると共に、上記吸気口
および排気口を有するチャンバと、上記回転翼を駆動す
る、吸気ファンの駆動系を収容する駆動系収容部とに仕
切る仕切板とが設けられ、上記筐体側壁における上記排
気口を塞がない位置に、上記揮散性物質保持体における
上記第2の揮散部に液体を供給する液体供給手段および
上記液体供給手段により上記第2の揮散部に供給される
液体を収容する液体収容手段を備え、上記第1の揮散部
から揮散する害虫防除成分の残量を上記液体収容手段中
の液体の残量で示すインジケータ手段が立設されている
ことを特徴としている。
【0020】上記の構成によれば、上記揮散性物質保持
体が、吸気口と対向して通気可能に設けられた2つの揮
散面を備え、上記害虫防除成分と液体とを別々の揮散面
にて保持・揮散させることで、害虫防除成分の揮散が阻
害されることがなく、該害虫防除成分の害虫防除能を最
大限に発揮させることができる。
【0021】しかも、上記の構成によれば、上記チャン
バ内に、上記揮散性物質保持体と回転翼とが、上記吸気
口側からこの順に設けられていることで、回転翼の回転
に伴って上記揮散性物質保持体における第1および第2
の揮散面を通して回転翼の上面から吸気した空気を、チ
ャンバ側壁、つまり、上記回転翼の外縁方向(周囲方
向)に設けられた排気口から効率よく排出させることが
できる。
【0022】しかも、このように回転翼の上面から吸気
した空気を、該回転翼の外縁方向(周囲方向)に設けら
れた排気口から排出させることで、乱気流を生じること
なく、上記揮散性物質(揮散性成分)を含有する空気を
効率よく外部に拡散させることができる。このため、高
い害虫防除効果を得ることができる。
【0023】また、上記の構成によれば、上記駆動系
が、上記チャンバの外に設けられていることで、駆動
系、特に、上記回転翼と接続して設けられるモータが送
風の障害となったり、該モータに、揮散した揮散性物質
(揮散性成分)が付着することがなく、拡散効率をさら
に高めることができる。
【0024】そして、この場合、特に、上記したように
駆動系が、上記仕切板により仕切られた他方の室、つま
り、上記チャンバ下側の駆動系収容部に収容されている
ことで、配線等を保護することができると共に、例えば
上記駆動系を外部から見えないようにすることができ、
見栄えをよくし、商品価値を向上させることができる。
【0025】また、上記の構成によれば、上記害虫防除
剤とインジケータ機能を担うインジケータ手段とが、互
いに相関性は有しているが構成としては切り離され、別
々に存在していることから、終点管理並びに揮散量の制
御が容易であり、上記液体の消失点と上記害虫防除剤の
失効点とを任意かつ容易に設定することができる。さら
に、上記の構成によれば、上記害虫防除剤中の害虫防除
成分の残量(減少)を目視により把握することができ
る。
【0026】したがって、上記の構成によれば、優れた
害虫防除効果が得られると共に、終点管理、制御が容易
であり、しかも害虫防除剤の害虫防除成分の減少および
終点を確実に確認することができる害虫防除器を提供す
ることができる。
【0027】また、上記の構成によれば、例えば上記液
体に、必要に応じて他の薬剤を含有させることにより、
上記インジケータ手段に、インジケータとしての機能
と、薬剤保持部としての2つの機能を持たせることがで
き、上記害虫防除成分よりも高揮散性(高揮発性)また
は低揮散性(高揮発性)の薬剤あるいは固体の薬剤であ
っても、上記害虫防除剤との複合化を図ることができ
る。しかも、上記の構成によれば、上記害虫防除成分と
上記薬剤との薬効切れの時間を容易かつ正確に合わせる
ことができる。このため、上記害虫防除器に、消臭作用
や抗菌作用、芳香作用等、ユーザのニーズに合わせた種
々の複合機能を付与することができ、また、その活性成
分の失効までの有効期間も、任意に設定することができ
る。
【0028】さらに、上記の構成によれば、上記インジ
ケータ手段が、上記した内部構成を有するチャンバ外
部、より具体的には筐体側壁における、上記排気口を塞
がない位置に立設されていることで、排気口から排出さ
れる揮散性物質の拡散を阻害することなく、上記揮散性
物質保持体下方のスペースを効率良く使用することがで
き、害虫防除器の高さを抑え、コンパクトにすることが
できる。
【0029】また、本発明にかかる害虫防除器は、上記
の課題を解決するために、上記排気口の側壁面が、上記
回転翼の回転方向に傾斜して設けられていることを特徴
としている。
【0030】上記の構成によれば、上記排気口から外部
に放出される害虫防除成分等の揮散性物質は、上記側壁
面をガイドとして上記側壁面に導かれて上記排気口から
外部に放出される。このため、風力を高めることがで
き、拡散効力並びに害虫防除能を向上させることができ
る。
【0031】
【発明の実施の形態】本発明にかかる実施の一形態につ
いて、図1〜図5(a)・(b)に基づいて説明すれ
ば、以下の通りである。図1は、本実施の形態にかかる
害虫防除器の構成を示す斜視図であり、図2は、上記害
虫防除器の断面の構成を模式的に示す断面斜視図であ
る。また、図3は、上記害虫防除器の構成を一部分解し
て示す分解斜視図であり、図4は、上記害虫防除器の蓋
体内部に収容される吸気ファンの構成を示す分解斜視図
である。また、図5(a)は、上記吸気ファンの構成
を、該吸気ファンを回転翼受皿に取り付けた状態にて示
す側面図であり、図5(b)は、図5(a)のA−A線
矢視断面図である。
【0032】本実施の形態にかかる害虫防除器は、図1
および図2に示すように、害虫防除器本体1と、インジ
ケータ部2(インジケータ手段)とを備えた構成を有し
ている。
【0033】上記害虫防除器本体1は、図1〜3に示す
ように、吸気口11aおよび排気口11bを有する中空
形状の筐体11と、第1および第2の揮散部を有する揮
散性物質保持体21と、吸気ファン31と、筐体11内
を仕切る仕切板として機能する回転翼受皿41(回転翼
収容部)とを備えている。
【0034】上記回転翼受皿41は、上記筐体11内
を、上記揮散性物質保持体21と吸気ファン31の回転
翼32とを収容すると共に上記吸気口11aおよび排気
口11bを有するチャンバ12と、上記吸気ファン31
の回転翼32を駆動する駆動系33を収容する駆動系収
容部13とに仕切るようになっている。
【0035】これにより、上記害虫防除器本体1は、上
記筐体11内部に、該筐体11の天壁側、すなわち、吸
気口11a側から、上記揮散性物質保持体21、回転翼
32、回転翼受皿41、駆動系33が、この順に設けら
れた構成を有している。
【0036】上記筐体11は、平面視が、対向する二辺
が平行に形成され、残る二辺が略円弧状に形成された、
湾曲された略四角形状の筒状容器であり、図3に示すよ
うに、底板14aの周縁部に周壁14bが立設され、そ
の上端面14cに吸気のための開口部15を有する中空
形状の筐体本体14と、該筐体本体14の開口部15を
覆う蓋部16とが一体的に係合(固定)された構造を有
している。
【0037】上記蓋部16は、天板16aから垂設され
た側壁16bを、円弧状に形成された一辺を除く三辺
(三方)に備え、上記筐体本体14と係合された状態に
おいて、該筐体本体14の上端面14cと天板16aと
の間に、上記揮散性物質保持体21を嵌脱自在に保持す
る空間部を形成している。
【0038】上記天板16aから垂設された側壁16b
は、上記揮散性物質保持体21が嵌合する高さを有し、
図1に示すように、上記蓋部16を上記筐体本体14と
係合することによって形成される開口部17から上記揮
散性物質保持体21をスライド挿入することで、筐体本
体14の上端面14cと天板16aとの間に形成される
空間部に上記揮散性物質保持体21を嵌着することがで
きるようになっている。図3に示すように、上記筐体本
体14の上端面14cには、開口部15の周囲に、上記
揮散性物質保持体21の受台としての窪部18が設けら
れ、上記揮散性物質保持体21は、この窪部18に係合
されるようになっている。
【0039】また、上記蓋部16における天板16aに
は、吸気口11aとして用いられる貫通孔(通気口)
が、上記開口部15に対向して形成されている。これに
より、上記揮散性物質保持体21は、第1および第2の
揮散部が上記吸気口11aと対向配置されている。上記
吸気口11aは、回転翼32が誤って手指に触れないよ
うに該吸気口11aに仕切り11cが設けられ、これに
より、例えば複数の細孔11dが放射線状に形成されて
なる構成を有している。
【0040】一方、上記筐体本体14内部には、図2〜
図5(a)・(b)に示すように、上記筐体本体14を
上下に区画するように上記開口部15に嵌着され、その
上面が上記開口部15により開放された回転翼受皿41
と、吸気ファン31とが配されている。
【0041】上記回転翼受皿41には、図5(a)・
(b)に示すように上記吸気ファン31の回転翼32が
収容されている。これにより、上記回転翼32は、上記
揮散性物質保持体21における第1および第2の揮散部
に対向配置されている。これにより、上記吸気ファン3
1は、上記揮散性物質保持体21を介して上記吸気口1
1aと対向して設けられ、上記吸気口11aから、上記
揮散性物質保持体21における第1および第2の揮散部
を通して吸気するようになっている。上記吸気ファン3
1は、上記揮散性物質保持体21における第1および第
2の揮散部全体に均等に通気(通風)を行うことができ
るようになっている。なお、上記揮散性物質保持体21
については後で詳述する。
【0042】上記回転翼受皿41は、上記筐体本体14
を上下に区画する仕切板としての底壁41aの周縁部に
沿って上記回転翼32の周囲に周壁41bが立設された
構成を有している。上記周壁41bには、筐体本体14
外部に向かって開口された切抜窓(貫通孔)が排気口1
1bとして設けられている。
【0043】これにより、上記回転翼受皿41は、その
底壁41aを底壁とし、蓋部16の天板16aを天壁と
し、該天板16aと底壁41aとの間に形成された、側
壁16b内壁および周壁41bを内側壁とし、側壁16
b外壁および周壁14bを外側壁とする側壁を有し、天
壁に吸気口11aを備え、側壁に排気口11bが設けら
れたチャンバ12(室)を形成するようになっている。
【0044】また、回転翼受皿41の下方、すなわち、
上記筐体本体14内における上記チャンバ12外部に
は、上記回転翼32を回転駆動するモータ33a等の駆
動系33が設けられている。上記筐体本体14内におい
て上記回転翼受皿41により仕切られた、上記回転翼受
皿41の底壁41aを天壁とし、筐体本体14の底板1
4aを底壁とし、周壁14bを側壁とする他方の室、す
なわち、上記筐体本体14内部における上記回転翼受皿
41よりも下方の空間は、上記回転翼32を回転駆動す
るモータ33a並びに該モータ33aを駆動するための
図示しない電池等の電源を収容する駆動系収容部13と
して用いられている。
【0045】上記回転翼受皿41の底壁41aには、貫
通孔42が設けられ、上記回転翼32は、上記貫通孔4
2を介して底壁41aを貫く支持軸43により、上記モ
ータ33aと接続されている。
【0046】なお、上記モータ33aは、図示しないモ
ータ受台により、筐体本体14の底板14aに固定され
ている。また、上記筐体本体14における周壁14bの
外周面には、電源をON/OFFするスイッチ19が設
けられている。
【0047】上記回転翼32は、回転中心に円板32a
を備え、該円板32aの周囲に、複数の螺旋翼32bが
うず巻き状に形成された構成を有している。上記吸気フ
ァン31は、上記筐体本体14における周壁14bの外
周面に設けられたスイッチ19をONし、駆動系33を
作動させて上記回転翼32を回転駆動させることで、チ
ャンバ12の天壁、すなわち、筐体11の天壁に設けら
れた吸気口11aから揮散性物質保持体21の第1およ
び第2の揮散部を介して空気を吸込み、それを遠心力に
より、回転翼32周縁から四方に噴出し、排気口11b
から筐体11外部に排気するようになっている。
【0048】このように、上記害虫防除器は、上記揮散
性物質保持体21に揮散可能に保持された害虫防除成分
等の揮散性物質(揮散性成分)の揮散を、加熱等の手段
によらず送風機構のみで行うようになっており、上記回
転翼32の回転により生じる空気流により、上記揮散性
物質保持体21から害虫防除成分等の揮散性物質(揮散
性成分)を揮散させて排気口11bから外部に放出す
る。
【0049】本発明によれば、このように送風機構によ
る揮散性物質(揮散性成分)の揮散を行う害虫防除器に
おいて、上記筐体11内部に、上記筐体11内を、上記
揮散性物質保持体21と回転翼32とを収容すると共に
上記吸気口11aおよび排気口11bを有するチャンバ
12と、駆動系収容部13とに仕切る仕切板としての回
転翼受皿41(底壁41a)が設けられ、上記チャンバ
12内に、上記揮散性物質保持体21と回転翼32と
が、上記吸気口11a側からこの順に設けられているこ
とで、回転翼32の回転に伴って上記揮散性物質保持体
21における第1および第2の揮散部を通して回転翼3
2の上面から吸気した空気を、上記回転翼32の外縁方
向(周囲方向)に設けられた排気口11bから効率よく
排出させることができる。
【0050】しかも、このように回転翼32の上面から
吸気した空気を、該回転翼32の横方向、つまり、上記
回転翼32の外縁方向(周囲方向)、好適には、上記回
転翼32を通って直交する横方向に設けられた排気口1
1bから排出させることで、乱気流を生じることなく、
上記揮散性物質(揮散性成分)を含有する空気を効率よ
く外部に拡散させることができる。このため、高い害虫
防除効果を得ることができる。
【0051】また、上記の構成によれば、駆動系33
が、上記チャンバ12の外に設けられていることで、駆
動系33、特に、上記回転翼32と接続して設けられる
モータ33aが送風の障害となったり、該モータ33a
に、揮散した揮散性物質(揮散性成分)が付着すること
がなく、拡散効率をさらに高めることができる。
【0052】そして、この場合、特に、上記したように
駆動系33が、筐体11内を仕切る上記回転翼受皿41
(底壁41a)の下側の室に設けられることで、配線等
を保護することができると共に、例えば駆動系33を外
部から見えないようにすることができ、見栄えをよく
し、商品価値を向上させることができる。
【0053】また、上記排気口11bは、図5(a)・
(b)に示すように、その側壁面11c、つまり、上記
周壁41bから周壁14bに貫通して設けられた貫通孔
内壁が、上記回転翼32の回転方向に傾斜して設けられ
ている構成を有している。風は、壁に沿って進むため、
排気口11bから外部に放出される害虫防除成分等の揮
散性物質は、上記排気口11bの側壁面11cをガイド
として上記側壁面11cに導かれて上記排気口11bか
ら外部に放出される。このため、風力を高めることがで
き、拡散効力並びに害虫防除能を向上させることができ
る。また、仕切板上面に相当する、回転翼受皿41の底
壁41aと、回転翼32下面、つまり、回転翼32にお
ける上記底壁41aとの対向面との距離を近づけること
により、乱気流を発生させることなく風力を高めること
ができる。
【0054】上記筐体本体14の周壁14bには、図1
および図3に示すように、回転翼32が誤って手指に触
れないように、上記排気口11bの出口に、仕切り11
dが設けられている。該仕切り11dの形状は特に限定
されるものではない。なお、上記排気口11bには、仕
切り11dを兼ねて、外方に突出するルーバが設けられ
ていてもよい。また、非使用時における上記揮散性物質
の拡散を防止し、使用を中断することができるように、
上記吸気口11aおよび排気口11bを、開閉自在に形
成してもよい。
【0055】また、上記排気口11bの形状並びに個数
は、特に限定されるものではないが、上記揮散性物質を
十分かつ効率良く拡散させるためには、少なくとも2方
向に形成することが好ましく、4方向に形成することが
より好ましい。
【0056】上記筐体11の成形方法としては、特に限
定されるものではなく、例えば射出成形等、従来公知の
種々の方法により製造することができる。
【0057】ここで、本実施の形態にかかる害虫防除器
に用いられる揮散性物質保持体21について、図1〜3
に基づいて以下に説明する。
【0058】本実施の形態にかかる害虫防除器に用いら
れる揮散性物質保持体21は、吸気口11a、開口部1
5、並びに回転翼32とほぼ同じ直径を有する円形の揮
散部を有している。
【0059】上記揮散性物質保持体21は、例えば、通
気可能に設けられた揮散性物質保持材22を、上枠23
aおよび下枠23bからなる、枠内が開口された一対の
枠23(フレーム)で挟持した構成を有している。これ
により、上記揮散性物質保持体21は、常温揮散性の揮
散性物質を揮散可能に保持することができるようになっ
ている。
【0060】上記揮散性物質保持材22は、分離して形
成された2つの揮散性物質保持材22a・22bからな
り、上記上枠23aおよび下枠23bには、上記揮散性
物質保持材22a・22bを、非接触状態にて分離する
仕切板(分離帯)としての突出部24が、上記揮散性物
質保持材22表面、すなわち、上記揮散性物質保持体2
1における揮散面に対してそれぞれ垂直に立設して設け
られている。
【0061】上記揮散性物質保持材22のうち、揮散性
物質保持材22aは、殺虫成分あるいは害虫忌避成分等
の常温揮散性の害虫防除成分を有効成分(活性成分)と
する害虫防除剤を、該害虫防除成分を大気中に揮散可能
に保持するようになっている。上記揮散性物質保持材2
2aは、害虫防除剤保持部(第1の揮散部)として、予
め、常温揮散性の害虫防除剤が保持(付着)された状態
で用いられる。
【0062】一方、揮散性物質保持材22bは、液体保
持部(第2の揮散部)として用いられ、インジケータ部
2のボトル51(液体収容手段)への引出部、つまり、
外部への引出部となる突出部25aを備え、該突出部2
5aを介してインジケータ部2のボトル51から常温揮
散性の液体52(図1および図2参照)が、該揮散性物
質保持材22bの揮散部に絶えず供給されるようになっ
ている。該突出部25aは、上記上枠23aおよび下枠
23bに設けられた、揮散性保持部から延びる支持用把
手部23c・23dにより支持されている。
【0063】このように第1の揮散部としての害虫防除
剤保持部(害虫防除成分揮散部)と第2の揮散部として
の液体保持部(液体揮散部)とが互いに非接触に設けら
れていることで、害虫防除成分の揮散が阻害されること
がなく、該害虫防除成分の害虫防除能を最大限に発揮さ
せることができる。
【0064】上記害虫防除剤保持部に用いられる揮散性
物質保持材22aとしては、例えば、紙、不織布、布、
スポンジ、パルプ、樹脂フィルム、セラミック、多孔質
樹脂(発泡ポリプロピレン、発泡ウレタン等)、合成繊
維(ナイロン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエ
チレン等)、天然繊維(羊毛、絹、綿、麻等)、無機繊
維(グラスファイバー等)、無機質成型物およびこれら
の成型品等を使用することができ、通気可能な材質から
なるかあるいは通気可能な構造(形状)をとり得る材料
からなるものであれば、特に限定されるものではない。
また、シート状担体を、必要に応じて、適宜、折り畳ん
だり、その一部分を貼り合わせたり、ハニカム状に加工
したり、あるいは、その表面に凹凸を設けたりするなど
して、担体の体積に対する表面積の拡大を図ることもで
きる。
【0065】上記害虫防除剤保持部は、体積当たりの表
面積が大きいことが好ましい。また、上記害虫防除剤保
持部は、通気性が大きいことが好ましい。このため、上
記害虫防除剤保持部に用いられる揮散性物質保持材22
aとしては、例えば、ネット状、ハニカム状の素材が好
適に用いられる。また、シート状等の素材を、必要に応
じて、適宜、折り畳んだり、その一部分を貼り合わせた
り、あるいは、その表面に凹凸を設けたりするなどし
て、担体の体積、つまり、保持(担持)する害虫防除剤
に対する表面積の拡大を図ることが好ましい。また、例
えば、ネット状もしくはハニカム状の素材を積み重ねた
り、必要に応じて、適宜、折り畳んだり、その一部分を
貼り合わせたりして、液体保持部に用いられる揮散性物
質保持材22bの体積に対する表面積の拡大を図ること
も好ましい。
【0066】上記害虫防除剤(害虫防除成分)として
は、害虫防除活性を有し、常温で揮散し得る化合物であ
れば、特に限定されるものではないが、害虫防除活性、
揮散性の観点から、ピレスロイド系化合物が好ましい。
【0067】ピレスロイド系化合物とは、天然のピレト
リンあるいは天然のピレトリンの構造を最適化して得ら
れた、より活性で持続性のある合成ピレスロイドからな
る殺虫剤である。
【0068】本発明において用いられるピレスロイド系
化合物としては、特に限定されるものではないが、具体
的には、例えば、2−メチル−3−アリル−4−オキソ
−2−シクロペンテン−1−イル−3−(2−メチル−
1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカ
ルボキシラート、2−メチル−3−プロパルギル−4−
オキソ−2−シクロペンテン−1−イル−3−(2−メ
チル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロ
パンカルボキシラート、5−プロパルギル−2−フルフ
リル−3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−
ジメチルシクロプロパンカルボキシラート、5−プロパ
ルギル−2−フルフリル−2,2,3,3−テトラメチ
ルシクロプロパンカルボキシラート、1−エチニル−2
−メチル−2−ペンテニル−3−(2−メチル−1−プ
ロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキ
シラート、1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル
−3−(2−クロロ−2−フルオロビニル)−2,2−
ジメチルシクロプロパン−1−カルボキシラート、2,
3,5,6−テトラフルオロ−4−メチルベンジル−3
−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチル
シクロプロパンカルボキシラート、2,3,5,6−テ
トラフルオロ−4−メチルベンジル−3−(2−クロ
ロ)−2−フルルシクロプロパンカルボキシラート、
2,3,5,6−テトラフルオロベンジル−3−(2,
2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパ
ンカルボキシラート、2,3,5,6−テトラフルオロ
−4−メチルベンジル−3−(1−プロペニル)−2,
2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート、2,
3,5,6−テトラフルオロ−4−メチルベンジル−3
−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチルシク
ロプロパンカルボキシラート、2,3,5,6−テトラ
フルオロ−4−メトキシベンジル−3−(2,2−ジク
ロロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボ
キシラート、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メ
トキシベンジル−3−メトキシイミノメチル−2,2−
ジメチルシクロプロパンカルボキシラート、2,3,
5,6−テトラフルオロ−4−メトキシメチルベンジル
−3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメ
チルシクロプロパンカルボキシラート、2−メチル−4
−オキソ−3−(2−プロピニル)−シクロペント−2
−エニル−3−(2、2−ジクロロビニル)−2、2−
ジメチルシクロプロパンカルボキシラート、2,3,
5,6−テトラフルオロ−4−メトキシメチルベンジル
−3−(1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプ
ロパンカルボキシラート、2−メチル−3−アリル−4
−オキソ−2−シクロペンテン−1−イル−2,2,
3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシラー
ト、天然ピレトリン等が挙げられる。上記化合物は、一
種類のみを用いてもよく、二種類以上を混合して用いて
もよい。
【0069】さらに、その害虫防除活性、揮散性の観点
から、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メトキシ
メチルベンジル−3−(1−プロペニル)−2,2−ジ
メチルシクロプロパンカルボキシラート、2,3,5,
6−テトラフルオロ−4−メチルベンジル−3−(1−
プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボ
キシラート、2,3,5,6−テトラフルオロベンジル
−3−(2,2−ジクロルエテニル)−2,2−ジメチ
ルシクロプロパンカルボキシラートからなる群より選ば
れる少なくとも一種が好ましく、その害虫防除活性、揮
散性の観点から、2,3,5,6−テトラフルオロ−4
−メトキシメチルベンジル−3−(1−プロペニル)−
2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート、
2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メチルベンジル
−3−(1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプ
ロパンカルボキシラートからなる群より選ばれる少なく
とも一種がより好ましい。
【0070】上記2,3,5,6−テトラフルオロ−4
−メトキシメチルベンジル−3−(1−プロペニル)−
2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラートおよ
び2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メチルベンジ
ル−3−(1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロ
プロパンカルボキシラートは、害虫防除活性成分とし
て、特開平12−63329号公報に記載の化合物であ
り、該公報に記載の方法に準じて製造することができ
る。
【0071】また、上記害虫防除剤は、上記した害虫防
除成分以外に、例えばフェノール系酸化防止剤、イオウ
系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安
定剤等の添加剤を含んでいても構わない。
【0072】フェノール系酸化防止剤としては、例え
ば、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、
2,4,6−トリ−t−ブチルフェノール、2,6−ジ
−t−ブチルフェノール、2−t−ブチル−4,6−ジ
メチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチ
ルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−n−ブチ
ルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−イソブチ
ルフェノール、2,6−ジシクロペンチル−4−メチル
フェノール、2−(α−メチルシクロヘキシル)−4,
6−ジメチルフェノール、2,6−ジオクタデシル−4
−メチルフェノール、2,4,6−トリシクロヘキシル
フェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−メトキシメ
チルフェノール、2,6−ジ−ノニル−4−メチルフェ
ノール、2,4−ジメチル−6−(1’−メチルウンデ
シル−1’−イル)フェノール、2,4−ジメチル−6
−(1’−メチルヘプタデシル−1’−イル)フェノー
ル、2,4−ジメチル−6−(1’−メチルトリデシル
−1’−イル)フェノール、およびそれらの混合物等の
アルキル化モノフェノール;2,4−ジオクチルチオメ
チル−6−t−ブチルフェノール、2,4−ジオクチル
チオメチル−6−メチルフェノール、2,4−ジオクチ
ルチオメチル−6−エチルフェノール、2,6−ジドデ
シルチオメチル−4−ノニルフェノール、およびそれら
の混合物等のアルキルチオメチルフェノール;2,6−
ジ−t−ブチル−4−メトキシフェノール、2,5−ジ
−t−ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−t−アミルヒ
ドロキノン、2,6−ジフェニル−4−オクタデシルオ
キシフェノール、2,6−ジ−t−ブチルヒドロキノ
ン、2,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシアニソー
ル、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル
ステアレート、ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)アジペート、およびそれらの混合物
等の、ヒドロキノンおよびアルキル化ヒドロキノン;α
−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェ
ロール、δ−トコフェロール、およびそれらの混合物等
のトコフェロール類;2,2’−チオビス(6−t−ブ
チルフェノール)、2,2’−チオビス(4−メチル−
6−t−ブチルフェノール)、2,2’−チオビス(4
−オクチルフェノール)、4,4’−チオビス(3−メ
チル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビ
ス(2−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,
4’−チオビス(3,6−ジ−t−アミルフェノー
ル)、4,4’−(2,6−ジメチル−4−ヒドロキシ
フェニル)ジスルフィド等のヒドロキシル化チオジフェ
ニルエーテル;2,2’−メチレンビス(4−メチル−
6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス
(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’
−メチレンビス[4−メチル−6−(α−メチルシクロ
ヘキシル)フェノール)] 、2,2’−メチレンビス
(4−メチル−6−シクロヘキシルフェノール)、2,
2’−メチレンビス(4−メチル−6−ノニルフェノー
ル)、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチ
ルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(4,6−
ジ−t−ブチルフェノール)、2,2’−エチリデンビ
ス(4−イソブチル−6−t−ブチルフェノール)、
2,2’−メチレンビス[6−(α−メチルベンジル)
−4−ノニルフェノール]、2,2’−メチレンビス
[6−(α,α−ジメチルベンジル)−4−ノニルフェ
ノール]、4,4’−メチレンビス(6−t−ブチル−
2−メチルフェノール)、4,4’−メチレンビス
(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブ
チリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノー
ル)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロ
ヘキサン、1,1−ビス(5−t−ブチル−4−ヒドロ
キシ−2−メチルフェニル)ブタン、2,6−ビス(3
−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシベンジル)
−4−メチルフェノール、1,1,3−トリス(5−t
−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタ
ン、1,1−ビス(5−t−ブチル−4−ヒドロキシ−
2−メチルフェニル)−3−n−ドデシルメルカプトブ
タン、エチレングリコールビス[3,3−ビス−3’−
t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)ブチレー
ト]、ビス(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メ
チルフェニル)ジシクロペンタジエン、ビス[2−
(3’−t−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−メチル
ベンジル)−6−t−ブチル−4−メチルフェニル]テ
レフタレート、1,1−ビス(3,5−ジメチル−2−
ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(3,5−
ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
2,2−ビス(5−t−ブチル−4−ヒドロキシ−2−
メチルフェニル)−4−n−ドデシルメルカプトブタ
ン、1,1,5,5−テトラ(5−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシ−2−メチルフェニル)ペンタン、2−t−ブ
チル−6−(3’−t−ブチル−5’−メチル−2’−
ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェニルアクリレー
ト、2,4−ジ−t−ペンチル−6−[1−(2−ヒド
ロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル]
フェニルアクリレート、およびそれらの混合物等のアル
キリデンビスフェノールおよびその誘導体;3,5,
3’,5’−テトラ−t−ブチル−4,4’−ジヒドロ
キシジベンジルエーテル、オクタデシル−4−ヒドロキ
シ−3,5−ジメチルベンジルメルカプトアセテート、
トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベン
ジル)アミン、ビス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ
−2,6−ジメチルベンジル)ジチオテレフタレート、
ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジ
ル)スルフィド、イソオクチル−3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシベンジルメルカプトアセテート、お
よびそれらの混合物等の、O−ベンジル誘導体、N−ベ
ンジル誘導体およびS−ベンジル誘導体、ジオクタデシ
ル−2,2−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒド
ロキシベンジル)マロネート、ジオクタデシル−2−
(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルベンジ
ル)マロネート、ジドデシルメルカプトエチル−2,2
−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベン
ジル)マロネート、ビス[4−(1,1,3,3−テト
ラメチルブチル)フェニル]−2,2−ビス(3,5−
ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネー
ト、およびそれらの混合物等のヒドロキシベンジル化マ
ロネート誘導体;1,3,5−トリメチル−2,4,6
−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベ
ンジル)ベンゼン、1,4−ビス(3,5−ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシベンジル)−2,3,5,6−テ
トラメチルベンゼン、2,4,6−トリス(3,5−t
−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)フェノール、およ
びそれらの混合物等の芳香族ヒドロキシベンジル誘導
体;2,4−ビス(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒ
ドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,
3,5−トリアジン、2−n−オクチルチオ−4,6−
ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリ
ノ)−1,3,5−トリアジン、2−n−オクチルチオ
−4,6−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブ
チルフェノキシ)−1,3,5−トリアジン、2,4,
6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−フェノキ
シ)−1,3,5−トリアジン、トリス(4−t−ブチ
ル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソ
シアヌレート、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、2,4,6−
トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニルエチル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−
トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニルプロピル)−1,3,5−トリアジン、トリス
(3,5−ジシクロヘキシル−4−ヒドロキシベンジ
ル)イソシアヌレート、トリス[2−(3’,5’−ジ
−t−ブチル−4’−ヒドロキシシンナモイルオキシ)
エチル] イソシアヌレート、およびそれらの混合物等の
トリアジン誘導体;ジメチル−3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、ジエチル−
3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホス
ホネート、ジオクタデシル−3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシベンジルホスホネ一ト、ジオクタデシル
−5−t−ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルベンジ
ルホスホネート、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシベンジルホスホン酸モノエステルのカルシウム塩、
およびそれらの混合物等のベンジルホスホネート誘導
体;4−ヒドロキシラウリル酸アニリド、4−ヒドロキ
システアリン酸アニリド、オクチル−N−(3,5−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)カルバネー
ト、およびそれらの混合物等のアシルアミノフェノール
誘導体;β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロピオン酸と、メタノール、エタノー
ル、オクタノール、オクタデカノール、エチレングリコ
ール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオ
ール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオ
ール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコー
ル、チオエチレングリコール、スピログリコール、トリ
エチレングリコール、ペンタエリスリトール、トリス
(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’−ビ
ス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3−チアウンデカ
ノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサ
ンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシ
メチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシク
ロ[2,2,2]オクタン、およびそれらの混合物等の
一価アルコールまたは多価アルコールとのエステル;β
−(5−t−ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルフェ
ニル)プロピオン酸と、メタノール、エタノール、オク
タノール、オクタデカノール、エチレングリコール、
1,3−ブロパンジオール、1,4−ブタンジオール、
1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、
ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、チオ
エチレングリコール、スピログリコール、トリエチレン
グリコール、ペンタエリスリトール、トリス(ヒドロキ
シエチル)イソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロ
キシエチル)オキサミド、3−チアウンデカノール、3
−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオー
ル、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−
1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2,
2,2] オクタン、およびそれらの混合物等の一価アル
コールまたは多価アルコールとのエステル;β−(3,
5−ジシクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)プロ
ピオン酸と、メタノール、エタノール、オクタノール、
オクタデカノール、エチレングリコール、1,3−プロ
パンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキ
サンジオール、1,9−ノナンジオール、ネオペンチル
グリコール、ジエチレングリコール、チオエチレングリ
コール、スピログリコール、トリエチレングリコール、
ペンタエリスリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イ
ソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)
オキサミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタ
デカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロ
ールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−
2,6,7−トリオキサビシクロ[ 2,2,2]オクタ
ン、およびそれらの混合物等の一価アルコールまたは多
価アルコールとのエステル;3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシフェニル酢酸と、メタノール、エタノー
ル、オクタノール、オクタデカノール、エチレングリコ
ール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオ
ール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオ
ール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコー
ル、チオエチレングリコール、スピログリコール、トリ
エチレングリコール、ペンタエリスリトール、トリス
(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’−ビ
ス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3−チアウンデカ
ノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサ
ンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシ
メチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシク
ロ[ 2,2.2] オクタン、およびそれらの混合物等の
一価アルコールまたは多価アルコールとのエステル;
N,N’−ビス[ 3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−
4’−ヒドロキシフェニル)プロピオニル] ヒドラジ
ン、N,N’−ビス[3−(3’,5’−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]ヘキサメ
チレンジアミン、N,N’−ビス[ 3−(3’,5’−
ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオ
ニル]トリメチレンジアミン、およびそれらの混合物等
の、β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)プロピオン酸のアミド等が挙げられる。これら
フェノール系酸化防止剤はそれぞれ単独で用いてもよい
し、2種以上を適宜混合して用いてもよい。
【0073】イオウ系酸化防止剤としては、例えば、ジ
ラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、トリデシ
ル−3,3’−チオジプロピオネート、ジミリスチル−
3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,
3’−チオジプロピオネート、ラウリルステアリル−
3,3’−チオジプロピオネート、ネオペンタンテトラ
イルテトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)等
が挙げられる。これらイオウ系酸化防止剤はそれぞれ単
独で用いてもよいし、2種以上を適宜混合して用いても
よい。
【0074】リン系酸化防止剤としては、例えばトリフ
ェニルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスフ
ァイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホ
スファイト、トリラウリルホスファイト、トリオクタデ
シルホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトール
ジホスファイト、ジイソデシルペンタエリスリトールジ
ホスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニ
ル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,
4−ジ−t−ブチル−6−メチルフェニル)ペンタエリ
スリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブ
チル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホ
スファイト、ビス(2,4,6−トリ−t−ブチルフェ
ニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、トリステ
アリルソルビトールトリホスファイト、テトラキス
(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4’−ジフ
ェニレンジホスホナイト、2,2’−メチレンビス
(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)2−エチルヘキシ
ルホスファイト、2,2’−エチリデンビス(4,6−
ジ−t−ブチルフェニル)フルオロホスファイト、ビス
(2,4−ジ−t−ブチル−6−メチルフェニル)エチ
ルホスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチル−6−
メチルフェニル)メチルホスファイト、2−(2,4,
6−トリ−t−ブチルフェニル)−5−エチル−5−ブ
チル−1,3,2−オキサホスホリナン、2,2’,
2”−ニトリロ[ トリエチル−トリス(3,3’,5,
5’−テトラ−t−ブチル−1,1’−ビフェニル−
2,2’−ジイル)ホスファイト,およびそれらの混合
物等が挙げられる。これらリン系酸化防止剤はそれぞれ
単独で用いてもよいし、2種以上を適宜混合して用いて
もよい。
【0075】紫外線吸収剤としては、例えば、フェニル
サリシレート、4−t−ブチルフェニルサリシレート、
2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3’,5’−ジ−t
−ブチル−4’−ヒドロキシベンゾエート、4−t−オ
クチルフェニルサリシレート、ビス(4−t−ブチルベ
ンゾイル)レゾルシノール、ベンゾイルレゾルシノー
ル、ヘシサデシル−3’,5’−ジ−t−ブチル−4’
−ヒドロキシベンゾエート、オクタデシル−3’,5’
−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシベンゾエート、2
−メチル−4,6−ジ−t−ブチルフェニル−3’,
5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシベンゾエー
ト、およびそれらの混合物等のサリシレート誘導体;
2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ
−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−
オクトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−
4−メトキシベンゾフェノン、ビス(5−ベンゾイル−
4−ヒドロキシ−2−メトキシフェニル)メタン、2,
2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、お
よびそれらの混合物等の2−ヒドロキシベンゾフェノン
誘導体;2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)
ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ジ−t−ブチ
ル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、
2−(5’−t−ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)
ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−
t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3
−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)
−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3’−s−ブ
チル−2’−ヒドロキシ−5’−t−ブチルフェニル)
ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4’−
オクチルオキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−
(3’,5’−ジ−t−アミル−2’−ヒドロキシフェ
ニル)ベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−
3’,5’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニ
ル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−[(3’−t−
ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)−5’−(2−オ
クチルオキシカルボニルエチル)フェニル]−5−クロ
ロベンゾトリアゾール、2−[3’−t−ブチル−5’
−[2−(2−エチルヘキシルオキシ)カルボニルエチ
ル]−2’−ヒドロキシフェニル]−5−クロロベンゾ
トリアゾール、2−[3’−t−ブチル−2’−ヒドロ
キシ−5’−(2−メトキシカルボニルエチル)フェニ
ル]−5−クロロベンゾトリアゾール、2−[3’−t
−ブチル−2’−ヒドロキシ−5−(2−メトキシカル
ボニルエチル)フェニル]ベンゾトリアゾール、2−
[3’−t−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−
オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル]ベンゾト
リアゾール、2−[3’−t−ブチル−2’−ヒドロキ
シ−5’−[2−(2−エチルヘキシルオキシ)カルボ
ニルエチル] フェニル]ベンゾトリアゾール、2−[2
−ヒドロキシ−3−(3,4,5,6−テトラヒドロフ
タルイミドメチル)−5−メチルフェニル]ベンゾトリ
アゾール、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロ
キシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−
(3’−ドデシル−2’−ヒドロキシ−5’−メチルフ
ェニル)ベンゾトリアゾールおよび2−[3’−t−ブ
チル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−イソオクチルオ
キシカルボニルエチル)フェニル]ベンゾトリアゾール
の混合物、2,2’−メチレンビス[6−(2H−ベン
ゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−
テトラメチルブチル)フェノール]、2,2’−メチレ
ンビス[4−t−ブチル−6−(2H−ベンゾトリアゾ
ール−2−イル)フェノール]、ポリエチレングリコー
ル(重合度3〜11)と2−[3’−t−ブチル−2’
−ヒドロキシー5’−(2−メトキシカルボニルエチ
ル)フェニル]ベンゾトリアゾールとの縮合物、ポリエ
チレングリコール(重合度3〜11)とメチル3−[3
−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−t−
ブチル−4−ヒドロキシフェニル] プロピオネートとの
縮合物、2−エチルヘキシル−3−[3−t−ブチル−
5−(5一クロロー2H−ベンゾトリアゾール−2−イ
ル)−4−ヒドロキシフェニルコプロピオネート、オク
チル−3−[3−t−ブチル−5−(5−クロロ−2H
−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシフ
ェニル]プロピオネート、メチル−3−[ 3−t−ブチ
ル−5−(5−クロロ−2H一ベンゾトリアゾール−2
−イル)−4−ヒドロキシフェニル]プロピオネート、
3−[3−t−ブチル−5−(5−クロロ−2H−ベン
ゾトリアゾールー2−イル)−4−ヒドロキシフェニ
ル] プロピオン酸、およびそれらの混合物等の2−
(2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール等が
挙げられる。これら紫外線吸収剤はそれぞれ単独で用い
てもよいし、2種以上を適宜混合して用いてもよい。
【0076】光安定剤としては、例えば、エチル−α−
シアノ−β,β−ジフェニルアクリレート、イソオクチ
ル−α−シアノ−β,β−ジフェニルアクリレート、メ
チル−α−カルボメトキシシンナメート、メチル−α−
シアノ−β−メチル−p−メトキシシンナメート、ブチ
ル−α−シアノ−β−メチル−p−メトキシシンナメー
ト、メチル−α−カルボメトキシ−p−メトキシシンナ
メートおよびN−(β−カルボメトキシ−β−シアノビ
ニル)−2−メチルインドリンおよびそれらの混合物等
のアクリレート系光安定剤;2,2’−チオビス−[4
−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノー
ル] のニッケル錯体、ニッケルジブチルジチオカルバメ
ート、モノアルキルエステルのニッケル塩、ケトキシム
のニッケル錯体およびそれらの混合物等のニッケル系光
安定剤;4,4’−ジオクチルオキシオキサニリド、
2,2’−ジエトキシオキサニリド、2,2’−ジオク
チルオキシ−5,5’−ジ−t−ブチルアニリド、2,
2’−ジドデシルオキシ−5,5’−ジ−t−ブチルア
ニリド、2−エトキシ−2’−エチノレオキサニリド、
N,N’−ビス(3−ジメチルアミノプロピル)オキサ
ミド、2−エトキシ−5−t−ブチル−2’−エトキシ
アニリド、2−エトキシ−5,4’−ジ−t−ブチル−
2’−エチルオキサニリド、およびそれらの混合物等の
オキサミド系光安定剤;2,4,6−トリス(2−ヒド
ロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−1,3,5−
トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキ
シフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニ
ル)−1,3,5−トリアジン、2−[2,4−ジヒド
ロキシフェニル−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェ
ニル)] −1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(2
−ヒドロキシ−4−プロピルオキシフェニル)−6−
(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジ
ン、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニ
ル)−4,6−ビス(4−メチルフェニル)−1,3,
5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−ドデシル
オキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフ
ェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[ 2−ヒドロ
キシ−4−(2−ヒドロキシ−3−ブチルオキシプロポ
キシ)フェニル] −4,6−ビス(2,4−ジメチルフ
ェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロ
キシ−4−(2−ヒドロキシ−3−オクチルオキシプロ
ポキシ)フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチル
フェニル)−1,3,5−トリアジン,およびそれらの
混合物等の2−(2−ヒドロキシフェニル)−1,3,
5−トリアジン系光安定剤等が挙げられる。これら光安
定剤はそれぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を適宜
混合して用いてもよい。
【0077】上記害虫防除剤が添加剤を含有する場合、
その含有量は害虫防除成分の種類、使用条件、期間等に
より変わり得るが、通常は、害虫防除成分の0.000
1〜2重量倍、好ましくは0.001〜1重量倍、より
好ましくは0.01〜0.5重量倍の範囲内である。
【0078】上記害虫防除剤保持部を構成する揮散性物
質保持材22aに上記害虫防除剤を保持させる方法とし
ては、上記揮散性物質保持材22aに上記害虫防除剤を
含浸、塗布、印刷、混練する方法の他、害虫防除剤を固
化、成形する方法等、種々の方法を採用することができ
る。
【0079】上記揮散性物質保持材22a(害虫防除剤
保持部)に保持される害虫防除剤(害虫防除成分)の量
は、その用途、使用状況、使用期間等により変化し得る
が、一般的には、0.001g以上、10g以下、好ま
しくは0.01g以上、5g以下、より好ましくは0.
1g以上、1g以下である。
【0080】一方、上記液体保持部に用いられる揮散性
物質保持材22bは、インジケータ部2のボトル51か
ら常温揮散性の液体52が絶えず供給されるようになっ
ている。このため、該揮散性物質保持材22bには、通
気可能であると共に、インジケータ部2から供給される
液体52を吸液・保持することができ、該揮散性物質保
持材22bを通過する気流により、該揮散性物質保持材
22bに保持されている液体52を揮散させることがで
きる材料が用いられる。
【0081】このような材料としては、例えば、紙、不
織布、布、スポンジ、パルプ、樹脂フィルム、セラミッ
ク、多孔質樹脂(発泡ポリプロピレン、発泡ウレタン
等)、合成繊維(ナイロン、ポリエステル、ポリプロピ
レン、ポリエチレン等)、天然繊維(羊毛、絹、綿、麻
等)、無機繊維(グラスファイバー等)、無機質成型物
およびこれらの成型品等が挙げられるが、特に限定され
るものではない。また、シート状担体を、必要に応じ
て、適宜、折り畳んだり、その一部分を貼り合わせた
り、ハニカム状に加工したり、あるいは、その表面に凹
凸を設けたりするなどして、担体の体積に対する表面積
の拡大を図ることもできる。
【0082】上記揮散性物質保持材22bは、体積当た
りの表面積が大きいことが好ましく、また、通気性が大
きいことが好ましい。このため、上記揮散性物質保持材
22bとしては、例えば、ネット状もしくはハニカム状
の素材を用いることが好ましい。さらに、ネット状もし
くはハニカム状の素材を積み重ねたり、必要に応じて、
適宜、折り畳んだり、その一部分を貼り合わせたりし
て、該揮散性物質保持材22bの体積に対する表面積の
拡大を図ることもできる。
【0083】上記液体保持部における揮散性物質保持材
22bは、図3に示すように、その揮散部から、インジ
ケータ部2に延びる前記突出部25aを備え、揮散性物
質保持体21は、この突出部25aが、上枠23aおよ
び下枠23bに設けられた支持用把手部23c・23d
の形状に合わせて設けられた構成を有している。
【0084】すなわち、上記揮散性物質保持体21は、
その揮散部が、筐体11の蓋部16に設けられた吸気口
11aに対向するように配置され、この揮散部から、突
出部25aが、上記支持用把手部23c・23dに支持
されて筐体11の外に引き出されるようになっている。
【0085】上記上枠23aおよび下枠23bの材料と
しては、上記揮散性物質保持材22a・22bの形状維
持が可能でかつ上記揮散性物質保持材22a・22bに
て保持される害虫防除剤や液体52により変質しない材
料であれば、特に限定されるものではない。上記上枠2
3aおよび下枠23bには、例えばプラスチック等が用
いられる。
【0086】また、上記上枠23aおよび下枠23bに
は、上記揮散性物質保持材22a・22bを安定して支
持(保持)するための補強材としてのリブ26a・26
bが各枠内に設けられていることが望ましい。
【0087】なお、上記揮散性物質保持材22a・22
bは、互いに接触しないように分離して設けられてさえ
いれば、それぞれ異なる材料(素材)により形成されて
いてもよいし、同じ材料(素材)により形成されていて
も構わない。上記揮散性物質保持材22a・22bとし
ては、該揮散性物質保持材22a・22bを通過する気
流(空気流)により、該揮散性物質保持材22a・22
bに保持されている害虫防除成分等の揮散性物質を適度
に揮散させ得るものであることが好ましい。
【0088】次に、上記害虫防除器においてインジケー
タ手段として用いられるインジケータ部2について以下
に説明する。
【0089】インジケータ部2は、図1〜3に示すよう
に、上記揮散性物質保持体21における揮散性物質保持
材22b、つまり、第2の揮散部に、前記突出部25a
を介して液体52を収容するためのボトル51(液体収
容手段)と、該ボトル51に収容されている液体52を
上記突出部25aを介して揮散性物質保持材22b(第
2の揮散部)に供給する液体供給手段としての中芯53
とを備えている。
【0090】該中芯53は、該中芯53の一部がボトル
51の上部に設けられた開口部51aから突出するよう
に上記ボトル51内に垂下して設けられ、その上端53
aを上記突出部25aと接触させることにより、該中芯
53により吸い上げた液体52を上記突出部25aを通
じて揮散性物質保持材22bの揮散部、つまり、第2の
揮散部に連続的に供給することができるようになってい
る。
【0091】上記ボトル51は、上記中芯53を固定す
るための中蓋54並びに先端がテーパ状に形成された芯
押さえ55を備え、上記ボトル51に中蓋54を嵌め込
み、該中蓋54に、芯押さえ55を取り付けた中芯53
を嵌め込むことで、上記ボトル51に中芯53を固定す
ることができるようになっている。上記芯押さえ55
は、先端のテーパ部56に図示しない切り込みが設けら
れた構成を有し、該芯押さえ55に中芯53を挿入する
際に、中芯53により上記切り込みを外側に押し広げる
ことにより中芯53を固定することができるようになっ
ている。
【0092】揮散性物質保持体21は、上記ボトル51
の開口部51aを塞ぐキャップ57の側壁58に設けら
れた切抜窓58a(開口部)に、支持用把手部23c・
23dで支持した上記突出部25aを嵌合させることに
より、上記キャップ57に係合・固定される。一方、上
記中芯53は、上記揮散性物質保持体21がキャップ5
7に係合・固定された状態で、その上端53aが上記突
出部25aに当接するようにその長さが設定されてお
り、該上端53aが上記突出部25aに当接した状態で
上記ボトル51に固定される。上記中芯53は、上記揮
散性物質保持体21の下枠23bに設けられた支持用把
手部23d先端側に設けられた貫通孔23eを介して上
記突出部25aに当接するようになっている。
【0093】上記ボトル51内に収容される液体52の
量と上記揮散性物質保持体21における揮散性物質保持
材22aに保持されている害虫防除剤中の害虫防除成分
(活性成分)の量とは、互いに相関関係を有するように
設定されている。
【0094】具体的には、上記害虫防除器は、上記揮散
性物質保持体21における揮散性物質保持材22aに保
持される害虫防除剤の害虫防除成分の種類やその使用
量、上記ボトル51に収容される液体52の種類やその
使用量、上記揮散性物質保持体21における揮散性物質
保持材22aと揮散性物質保持材22bにおける揮散部
との比率や材質等が、上記害虫防除剤の害虫防除成分の
揮散量と上記ボトル51に収容される液体52の揮散量
とが比例するように設定されている。
【0095】主には、上記害虫防除剤の害虫防除成分の
種類と使用量との組み合わせ、並びに、上記ボトル51
に収容される液体52とその使用量との組み合わせのう
ち少なくとも一方の組み合わせに応じて、残る条件、例
えば上記した害虫防除剤の害虫防除成分とその使用量、
上記ボトル51に収容される液体52とその使用量、上
記揮散性物質保持体21における揮散性物質保持材22
aと揮散性物質保持材22bにおける揮散部との比率
(各揮散面の面積)、上記揮散性物質保持材22aの材
質、揮散性物質保持材22bの材質の組み合わせが設定
(決定)される。
【0096】該設定は、例えば、上記害虫防除剤の害虫
防除成分の種類とその害虫防除成分量、上記ボトル51
に収容される液体52の種類とその使用量、上記揮散性
物質保持体21における揮散性物質保持材22aと揮散
性物質保持材22bにおける揮散部との比率(各揮散面
の面積)、上記揮散性物質保持材22aの材質、揮散性
物質保持材22bの材質を変動要素とし、これら変動要
素を適宜調節することにより行われる。
【0097】また、上記揮散性物質保持体21における
第1の揮散部と第2の揮散部とは、共に、害虫防除器本
体1のチャンバ12内に収容され、同じ空間(室)内に
て、同一の吸気ファン31による気流の影響を受ける。
つまり、上記揮散性物質保持体21における第1の揮散
部と第2の揮散部とは、同じ揮散環境下に置かれてい
る。
【0098】このため、インジケータ機能を担う上記ボ
トル51内に収容されている液体52の揮散と上記揮散
性物質保持体21における第1の揮散部に保持されてい
る害虫防除剤の害虫防除成分の揮散とは互いに相関関係
を有している。
【0099】これにより、上記インジケータ部2は、上
記ボトル51内に収容されている液体52の残量をもっ
て、揮散性物質保持体21における揮散性物質保持材2
2aに保持されている害虫防除剤中の害虫防除成分(活
性成分)の残量を表示するようになっている。このた
め、上記害虫防除器は、上記揮散性物質保持体21に保
持されている害虫防除剤中の害虫防除成分の残量(減
少)を目視により把握することが可能である。
【0100】上記インジケータ部2において用いられる
ボトル51は、上記液体52を収納する空間を備え、収
容する液体52が一定期間、例えば一年以上漏れ出さな
いものであればよく、特に限定されないが、好ましく
は、液量が外観から把握できる透明あるいは半透明の材
質からなることが好ましい。これにより、上記ボトル5
1をインジケータ(インジケータ手段)として利用する
ことができるので、上記害虫防除器を安価に製造するこ
とができると共に、該ボトル51内の液体52の残量、
ひいては、揮散性物質保持体21に保持されている害虫
防除剤中の害虫防除成分の残量の確認を、極めて容易に
行なうことができる。
【0101】このような材質としては、例えば、ポリ塩
化ビニル、ポリエチレンテレフタラート、ポリアクリロ
ニトリル、ポリエチレン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体またはこれらの複合材料等の合成樹脂等が用いられ
るが、特に限定されるものではない。
【0102】また、上記中芯53としては、上記ボトル
51に収容されている液体52を吸液し、上記揮散性物
質保持体21における揮散性物質保持材22b、つま
り、第2の揮散部に供給することができるものであれ
ば、その材質は特に限定されるものではない。
【0103】上記中芯53の具体例としては、例えば、
フェルト;木綿;布;パルプ;紙;発泡ポリプロピレン
や発泡ウレタン等の多孔質樹脂;不織布;石綿;多孔質
セラミック;合成繊維ナイロン、ポリエステル、ポリプ
ロピレン、ポリエチレン等の合成繊維;羊毛、絹、綿、
麻等の天然繊維;グラスファイバー等の無機繊維;無機
質成型物;およびこれらの成型品等の吸液体が挙げられ
る。
【0104】本実施の形態において用いられる上記液体
52としては、その一部、好ましくは全部が常温で揮散
し得る液体であれば、特に限定されるものではなく、イ
ンジケータとしての機能のみを付与する場合には、例え
ば、水、炭化水素、エステル、アルコール等の溶剤およ
びその混合溶液等が用いられる。
【0105】また、上記液体52は、必要に応じて、害
虫防除成分、植物精油等に含まれる香気・抗菌・害虫忌
避成分,ディート等の合成害虫忌避剤、香料、色素、ジ
ブチルヒドロキシトルエン(BHT)等の安定化剤、紫
外線吸収剤、界面活性剤等を含有していてもよい。
【0106】また、上記ボトル51を透明もしくは半透
明の材質にて形成することにより上記液体52の残量を
直接目視確認する場合、上記液体52に、該液体52に
溶解する色素等を含有させておいても構わない。
【0107】上記液体52に、必要に応じて上述した各
種成分を含有させることにより、上記インジケータ部2
に、インジケータとしての機能と、薬剤保持部としての
2つの機能を持たせることができ、前記害虫防除成分よ
りも高揮散性(高揮発性)または低揮散性(低揮発性)
の薬剤あるいは固体の薬剤であっても、前記害虫防除剤
との複合化を図ることができる。
【0108】この結果、予め香料等の低沸点の薬剤を害
虫防除剤と共に含浸させておいた場合、その沸点の違い
から、害虫防除剤の失効前に薬剤が全て揮散してしまう
という問題点をも克服し、前記害虫防除成分、つまり、
揮散性物質保持体21の第1の揮散部に保持されている
害虫防除剤の害虫防除成分と上記薬剤との薬効切れの時
間を容易かつ正確に合わせることができる。このため、
上記害虫防除器に、消臭作用や抗菌作用、芳香作用等、
ユーザのニーズに合わせた種々の複合機能を付与するこ
とができ、また、その活性成分の失効までの有効期間
も、任意に設定することができる。
【0109】上記液体52に含有される薬剤としては、
上記揮散性物質保持体21に保持されている害虫防除成
分より揮散性の高い薬剤や溶媒を使用することが効率的
であるが、前記したように上記害虫防除剤の害虫防除成
分の種類とその害虫防除成分量、上記ボトル51に収容
される液体52の種類とその使用量、上記揮散性物質保
持体21における揮散性物質保持材22aと揮散性物質
保持材22bにおける揮散部との比率(各揮散面の面
積)、上記揮散性物質保持材22aの材質、揮散性物質
保持材22bの材質等を適宜変更することにより、上記
揮散性物質保持体21に保持されている害虫防除成分よ
り低揮散性(低揮発性)の薬剤を使用することもでき
る。
【0110】上記ボトル51内に収容される液体52の
液量は任意に設定することができるが、望ましくは、上
記揮散性物質保持体21に保持されている害虫防除成分
の害虫防除効果が有効でなくなった時点、つまり、薬効
切れとなった時点で、もしくは、薬効切れとなる直前
に、上記ボトル51内の液体が消失するかあるいは極少
量になっていることが好ましく、薬効切れとなった時点
で上記ボトル51内の液体が消失するかあるいは極少量
になっていることがより好ましい。
【0111】上記害虫防除器を使用すれば、上記ボトル
51内に収容される液体52の揮散量と上記害虫防除剤
の揮散量とが比例するように設定することができ、終点
管理並びに揮散量の制御が容易であることから、上記ボ
トル51内に収容される液体52の消失点と上記害虫防
除剤の失効点とを任意に設定することができる。
【0112】上記中芯53により吸液された上記の液体
52は、前記したように、中芯53を上記揮散性物質保
持体21における突出部25aに接触させることによ
り、該中芯53を通じて上記揮散性物質保持体21の第
2の揮散部に供給される。
【0113】この場合、上記中芯53に例えば軟性の素
材を使用する場合、上記中芯53の周囲、例えば、中蓋
54に、ストッパー機構として図3に示すようなリブ5
4a(突起部)を形成し、該リブ54aを、上記突出部
25aを支持する、下枠23bに設けられた支持用把手
部23dに当接させることにより上記揮散性物質保持体
21を支持することが望ましい。
【0114】上記ボトル51は、上記キャップ57に係
合された揮散性物質保持体21を、蓋部16と筐体本体
14とにより形成された開口部17から、筐体本体14
の上端面14cと天板16aとの間に形成される空間部
に挿入し、該ボトル51を、筐体本体14の周壁14b
外周面に設けられたボトル収容部61に載置すること
で、上記害虫防除器本体1、具体的には、筐体11の側
面に立設して用いられる。このとき、上記ボトル収容部
61は、該ボトル収容部61にボトル51(インジケー
タ部2)を立設したときに、該ボトル51が排気口11
bを塞がない位置、つまり、上記排気口11bから離間
した位置に設けられる。これにより、上記ボトル51に
より、排気口11bから排出される揮散性物質の拡散を
阻害することがなく、しかも、上記ボトル51を、上記
した内部構成を有する筐体11の側面に立設して設ける
ことにより、害虫防除器の高さを抑え、コンパクトにす
ることができる。
【0115】このようにインジケータとして上記ボトル
51を設ける場合、ボトル51の底壁51bから上記揮
散性物質保持体21と上記中芯53との当接位置までの
距離に等しい高さを確保する必要がある。このため、上
記揮散性物質保持体21よりも上方に回転翼32やモー
タ33a等を配置した場合、その分、害虫防除器の高さ
を高く設計する必要がある。このため、上記した構成と
することで、上記揮散性物質保持体21下方のスペース
を効率良く使用することができ、また、害虫防除器の高
さを抑え、コンパクトにすることができる。
【0116】なお、本実施の形態では、上記揮散性物質
保持体21の揮散部を、優弧状に形成された第1の揮散
部(揮散性物質保持材22a)と劣弧状に形成された第
2の揮散部(揮散性物質保持材22b)とからなる円形
状に形成した構成としたが、上記揮散性物質保持体21
の揮散部の構成は、これに限定されるものではなく、、
種々の形状とすることができる。また、上記揮散性物質
保持体21の第1の揮散部と第2の揮散部との区画の仕
方、つまり、各揮散部の形状も特に限定されるものでは
ない。
【0117】また、本実施の形態では、上記揮散性物質
保持体21における第1および第2の揮散部が、同一平
面に配置されている構成としたが、上記揮散性物質保持
体21における第1および第2の揮散部の位置関係は、
これに限定されるものではなく、例えば上下に設けられ
ていても構わない。
【0118】これら各種構成のなかでも、上記揮散性物
質保持体21の揮散部を、前記回転翼32とほぼ同じ径
を有する円形状に形成することが、揮散部全面に均一な
通気(通風)を行うことができ、これにより、揮散効率
を高めることができると共に、終点管理並びに揮散量の
制御を容易に行うことができることから好ましい。
【0119】また、上記第2の揮散部への上記液体52
の液体供給機構(液体供給手段)としては、上記ボトル
51内の液体52を吸液する吸液体を上記中芯53とし
て用いた吸液供給機構が、簡素かつ安価でしかも連続し
て一定の液体量を上記第2の揮散部に供給することがで
きることから好適に用いられるが、上記液体供給機構と
しては、上記ボトル51内に収容されている液体52を
上記第2の揮散部に供給することができさえすれば、こ
れに限定されるものではない。
【0120】また、本実施の形態では、上記吸気口11
aを放射状に形成された貫通孔により形成した構成とし
たが、安全上、上記吸気口11a内への指の誤挿入を防
止することができさえすればよく、上記吸気口11aの
形状はこれに限定されるものではない。
【0121】また、本実施の形態では、上記筐体本体1
4を、図1〜図3に示す形状としたが、例えば円筒形で
あってもよく、上記筐体本体14の形状は図1〜図3に
示す形状に限定されるものではなく、その蓋部16にお
ける側壁16bは、揮散性物質保持体21をスライド挿
入するための開口部17を形成すべく、部分的に開口さ
れた構成を有していればよい。
【0122】また、本実施の形態では、揮散性物質保持
体21が、揮散性物質保持材22を、上枠23aおよび
下枠23bからなる一対の枠23で挟持した構成を有
し、該揮散性物質保持体21が、筐体本体14の上端面
14cと天板16aとの間に形成される空間部に、蓋部
16を筐体本体14と係合することによって形成される
開口部17からスライド挿入されることで筐体11内に
嵌脱可能に収容される構成としたが、本発明はこれに限
定されるものではなく、例えば、着脱可能に設けられた
蓋部を開放することにより、揮散性物質保持体21が交
換可能に設けられた構成としてもよい。
【0123】また、本実施の形態においては、上記回転
翼32が、回転中心に円板32aを備え、該円板32a
の周囲に、複数の螺旋翼32bがうず巻き状に形成され
た構成としたが、上記回転翼32の形状は、これに限定
されるものではなく、スクリュー状、あるいはプロペラ
状等、その回転により回転翼32の前面より吸気し、回
転翼32の周囲より外方に送風することができるもので
あれば、特に限定されるものではない。吸気ファン31
は、回転翼32の形状や回転方向等を適宜設定すること
により、回転翼32の上面より吸気し、その側方に排気
を行うことができる。
【0124】本実施の形態において、上記吸気ファン3
1によって発生する気流の速度、すなわち、上記揮散性
物質保持体21を通過する気流(風)の速度は、上記第
1の揮散部に保持されている害虫防除剤が、十分な効果
を発揮することができる量で害虫防除成分を揮散するの
に十分な速度であれば特に限定されるものではないが、
通常は、害虫防除剤の種類にもよるが、0.1m/s以
上、10m/s以下の範囲内である。
【0125】上記害虫防除成分や液体52の揮散量は、
これら害虫防除成分や液体52の種類、揮散性物質保持
体21における揮散性物質保持材22a・22bの揮散
部の面積や材質、吸気ファン31の風量等により、適宜
コントロールすることが可能である。
【0126】また、本実施の形態では、上記害虫防除器
の吸気ファン31が電池により駆動される構成について
説明したが、上記駆動系収容部13に、電池の代わり
に、コード類を収容し、商用電源を用いて吸気ファン3
1を駆動する構成としても構わない。なお、電池を用い
ることにより、設置場所の制約を受けることがなく、ま
た、小型化することで携帯させることも可能であり、利
便性を向上させることができる。
【0127】本実施の形態にかかる上記害虫防除器によ
り防除し得る代表的な害虫としては、具体的には、例え
ば、各種の有害昆虫、ダニ類等の節足動物等を挙げるこ
とができ、特に飛翔性害虫、例えばアカイエカ、コガタ
アカイエカ等のイエカ類、ネッタイシマカ、ヒトスジシ
マカ等のヤブカ類、シナハマダラカ等のハマダラカ類、
ユスリカ類、イエバエ、オオイエバエ、ヒメイエバエ等
のイエバエ類、クロバエ類、ニクバエ類、ショウジョウ
バエ類、チョウバエ類、ノミバエ類、アブ類、ブユ類、
サシバエ類、ヌカカ類等の双し目害虫が挙げられる。
【0128】本実施の形態によれば、上記各害虫防除器
を使用することにより、優れた害虫防除効果が得られる
とともに、害虫防除剤の害虫防除成分の減少および終点
を確実に確認することができる。
【0129】なお、上記害虫防除器は、上記揮散性物質
保持体21に保持されている害虫防除剤の薬効切れに際
し、上記揮散性物質保持体21を交換することにより、
再使用可能な構成とすることができる。
【0130】この場合、例えば、均一規格の揮散性物質
保持体21を使用し、上記揮散性物質保持体21に保持
される害虫防除剤の種類並びに上記揮散性物質保持体2
1における第1の揮散部と第2の揮散部との大きさに応
じて、上記ボトル51内に収容される液体52の液量
を、該液体52の成分(沸点、揮散性(揮発性)等)に
基づいて液体52の成分毎に各々設定することにより、
均一規格の揮散性物質保持体21を使用し、消耗品とし
ての揮散性物質保持体21やそれに保持される揮散性物
質、および、液体供給手段(例えば前記中芯53)、液
体52が収容されたボトル51あるいは上記液体52等
を交換すれば、例えば消耗品の交換の度に、該交換に伴
って、例えば別の香気成分が配合された液体が収容され
たボトル51を購入者がその都度インジケータとして任
意に選択することができる等、種々の使用方法、使用用
途があり、しかも、消耗品を交換しても正確なインジケ
ータ機能を有する害虫防除器およびそれに用いる揮散性
物質保持体を提供することができる。
【0131】以下に、上記ボトル51内に収容される液
体52の液体量を決定する方法の一例を説明するが、上
記液体量を決定する方法は、以下に示す方法に限定され
るものではない。例えば、まず最初に、ボトル51に印
をつける等の方法により、ボトル51内の液面の高さを
把握する。次に本実施の形態にかかる上記害虫防除器を
駆動し、経時的に害虫防除活性試験または害虫防除成分
の単位時間当たりの揮散量測定試験を行う。そして、害
虫防除活性または害虫防除成分の単位時間当たりの揮散
量が目標とする値よりも低下した時点の、上記ボトル5
1内の液面の高さを把握し、最初の液面の高さ、すなわ
ち、上記害虫防除器駆動前のボトル51内の液面の高さ
と、害虫防除活性または害虫防除成分の単位時間当たり
の揮散量低下時の液面の高さとから、消費された液体量
を計算し、この計算された液量を、上記害虫防除活性試
験または害虫防除成分の単位時間当たりの揮散量測定試
験に供した液体52の液体量とする。該方法によれば、
上記ボトル51内に収容される液体52の液体量を変動
値(変数)として終点制御を行うことができる。
【0132】本実施の形態にかかる上記害虫防除器を用
いれば、同じ原理で30日用でも60日用でも、100
日用でも自在に設定することができ、また、微妙な終点
制御が可能であり、正確なインジケータ機能を付与する
ことができる。
【0133】
【発明の効果】本発明によれば、害虫防除成分の揮散が
阻害されることがなく、該害虫防除成分の害虫防除能を
最大限に発揮させることができると共に、終点管理並び
に揮散量の制御が容易であり、上記液体の消失点と上記
害虫防除剤の失効点とを任意かつ容易に設定することが
でき、しかも、害虫防除剤中の害虫防除成分の減少およ
び終点を、目視により容易かつ確実に確認することがで
きるコンパクトな害虫防除器を提供することができると
いう効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態にかかる害虫防除器の構
成を示す斜視図である。
【図2】上記害虫防除器の断面の構成を模式的に示す断
面斜視図である。
【図3】上記害虫防除器の構成を一部分解して示す分解
斜視図である。
【図4】上記害虫防除器の蓋体内部に収容される吸気フ
ァンの構成を示す分解斜視図である。
【図5】(a)は、上記吸気ファンの構成を、該吸気フ
ァンを回転翼受皿に取り付けた状態にて示す側面図であ
り、(b)は、(a)のA−A線矢視断面図である。
【符号の説明】
1 害虫防除器本体 2 インジケータ部(インジケータ手段) 3 ボトル 11 筐体 11a 吸気口 11b 排気口 11c 側壁面(排気口の側壁面) 12 チャンバ 13 駆動系収容部 14 筐体本体 15 開口部 16 蓋部 16a 天板(天壁) 16b 側壁 17 開口部 18 窪部 21 揮散性物質保持体 22a 揮散性物質保持材(第1の揮散部) 22b 揮散性物質保持材(第2の揮散部) 23a 上枠 23b 下枠 23c 支持用把手部 23d 支持用把手部 23e 貫通孔 24 突出部 25a 突出部 31 吸気ファン 32 回転翼 32a 円板 32b 螺旋翼 33 駆動系 33a モータ 41 回転翼受皿(仕切板) 41a 底壁(仕切板) 41b 周壁 42 貫通孔 43 支持軸 51 ボトル(液体収容手段) 51a 開口部 51b 底壁 52 液体 53 中芯(液体供給手段) 53a 上端 54 中蓋 54a リブ 55 芯押さえ 56 テーパ部 57 キャップ 58 側壁 58a 切抜窓 61 ボトル収容部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡田 賢哉 兵庫県宝塚市高司4丁目2番1号 住友化 学工業株式会社内 Fターム(参考) 2B121 AA11 CA02 CA17 CA29 CA43 CA44 CA46 CA53 CA54 CA58 CA81 EA21 FA14 4H011 AC01 BA01 BB15

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】天壁に吸気口を有すると共に、側壁に排気
    口を有するチャンバ内部に、 上記吸気口と対向して通気可能に設けられた第1および
    第2の揮散部を有し、上記第1の揮散部が、常温揮散性
    の害虫防除成分を有する害虫防除剤を、該害虫防除成分
    を大気中に揮散可能に保持し、上記第2の揮散部が、常
    温揮散性の液体を保持可能であり、かつ、該液体を大気
    中に揮散可能に設けられている揮散性物質保持体と、 上記揮散性物質保持体を介して上記吸気口と対向して設
    けられ、上記吸気口から、上記揮散性物質保持体におけ
    る上記第1および第2の揮散部を通して吸気する吸気フ
    ァンの回転翼とが設けられ、 上記チャンバ外部に、 上記吸気ファンの回転翼を駆動する駆動系が設けられて
    いると共に、 上記揮散性物質保持体における上記第2の揮散部に液体
    を供給する液体供給手段および上記液体供給手段により
    上記第2の揮散部に供給される液体を収容する液体収容
    手段を備え、上記第1の揮散部から揮散する害虫防除成
    分の残量を上記液体収容手段中の液体の残量で示すイン
    ジケータ手段が、上記排気口を塞がない位置に立設され
    ていることを特徴とする害虫防除器。
  2. 【請求項2】吸気口と排気口とを有する筐体内部に、 上記吸気口と対向して通気可能に設けられた第1および
    第2の揮散部を有し、上記第1の揮散部が、常温揮散性
    の害虫防除成分を有する害虫防除剤を、該害虫防除成分
    を大気中に揮散可能に保持し、上記第2の揮散部が、常
    温揮散性の液体を保持可能であり、かつ、該液体を大気
    中に揮散可能に設けられている揮散性物質保持体と、 上記揮散性物質保持体を介して上記吸気口と対向して設
    けられ、上記吸気口から、上記揮散性物質保持体におけ
    る上記第1および第2の揮散部を通して吸気する吸気フ
    ァンと、 上記筐体内を、上記揮散性物質保持体と吸気ファンの回
    転翼とを収容すると共に、上記吸気口および排気口を有
    するチャンバと、上記回転翼を駆動する、吸気ファンの
    駆動系を収容する駆動系収容部とに仕切る仕切板とが設
    けられ、 上記筐体側壁における上記排気口を塞がない位置に、 上記揮散性物質保持体における上記第2の揮散部に液体
    を供給する液体供給手段および上記液体供給手段により
    上記第2の揮散部に供給される液体を収容する液体収容
    手段を備え、上記第1の揮散部から揮散する害虫防除成
    分の残量を上記液体収容手段中の液体の残量で示すイン
    ジケータ手段が立設されていることを特徴とする害虫防
    除器。
  3. 【請求項3】上記排気口の側壁面が、上記回転翼の回転
    方向に傾斜して設けられていることを特徴とする請求項
    1または2記載の害虫防除器。
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