JP2003007531A - 機関弁の電磁駆動装置 - Google Patents

機関弁の電磁駆動装置

Info

Publication number
JP2003007531A
JP2003007531A JP2001183077A JP2001183077A JP2003007531A JP 2003007531 A JP2003007531 A JP 2003007531A JP 2001183077 A JP2001183077 A JP 2001183077A JP 2001183077 A JP2001183077 A JP 2001183077A JP 2003007531 A JP2003007531 A JP 2003007531A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
engine valve
electromagnetic drive
valve
drive device
force
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001183077A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoji Okada
養二 岡田
Tatsuo Matsumura
達雄 松村
Seinosuke Hara
誠之助 原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Unisia Automotive Ltd
Original Assignee
Hitachi Unisia Automotive Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Unisia Automotive Ltd filed Critical Hitachi Unisia Automotive Ltd
Priority to JP2001183077A priority Critical patent/JP2003007531A/ja
Publication of JP2003007531A publication Critical patent/JP2003007531A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Valve Device For Special Equipments (AREA)
  • Magnetically Actuated Valves (AREA)
  • Electromagnets (AREA)
  • Control Of Linear Motors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】機関弁の開閉応答を確保しつつ、ストッパに当
たるときの速度を低下させて、衝突音の低下及び耐久性
の向上を図ることができ、かつ、エネルギーを回収でき
る機関弁の電磁駆動装置を提供する。 【解決手段】機関弁の開閉位置を永久磁石によって保持
し、該保持状態を電磁石によって脱離させる構成の電磁
駆動装置において、保持状態の脱離後にばね力で機関弁
が変位することで電磁コイルに生じる誘導起電力を、昇
圧チョッパ回路で昇圧し、コンデンサの充電を行わせ
る。前記昇圧チョッパ回路のスイッチング素子55のデ
ューティ制御において、機関弁が動作終了位置(ストッ
パ)に近づくほどON時間割合を大きく変更し、動作終
了位置付近ほど減速力を高める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車用内
燃機関の機関弁である吸排気弁を、電磁石及び永久磁石
で開閉駆動する構成の電磁駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の電磁駆動装置としては、従来、
例えば特開2000−283317号公報や特開平10
−131726号公報に記載されているものが知られて
いる。前記特開2000−283317号公報に記載さ
れるものでは、機関弁を開閉動作させる電磁石と、機関
弁を開弁位置・閉弁位置に保持する永久磁石と、機関弁
を開閉方向の中立位置に付勢するばね部材とを備えて構
成される。
【0003】そして、例えば機関弁を閉弁位置から開弁
位置に駆動するときには、前記永久磁石による磁気吸引
力に対する反力を電磁石によって発生させることで、前
記永久磁石による閉弁保持状態を解除し、前記反力と同
時に発生する開弁方向の電磁吸引力と前記ばね部材によ
るばね力とによって、機関弁を開弁位置にまで変位さ
せ、開弁位置を前記永久磁石による吸引力によって保持
させる。
【0004】また、特開平10−131726号公報に
記載されるものでは、機関弁のステム部に固着された永
久磁石に、電磁石の電磁力を作用させて機関弁を開閉駆
動する構成において、重力及び復帰スプリングによって
機関弁が下降して、前記電磁石の電磁コイルに誘導起電
力が生じるときに、前記誘導起電力を昇圧チョッパ回路
で昇圧させてコンデンサを充電し、機関弁の下降時に放
出されるエネルギーの一部を回生するようになってい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
に、誘導起電力による誘導電流をコンデンサに流してエ
ネルギー回生を図る場合、誘導電流が作る磁束の向き
は、機関弁の動きを妨げる電磁力を発生させるから、エ
ネルギーの回生は同時に減速力を生じさせることにな
る。
【0006】そして、上記のようにチョッパ回路を用い
てエネルギー回生効率を向上させる場合、チョッパ回路
を構成するスイッチング素子のデューティによって回生
効率が変化し、同時に減速力が変化することになるが、
従来のチョッパ回路では、スイッチング素子を一定のデ
ューティでスイッチング制御しており、最適な減速力を
得ることができないという問題があった。
【0007】例えば、減速力が大きく回生エネルギー量
が多くなるデューティに設定すると、機関弁の開閉動作
の速度が低下して開閉動作が不安定になり、逆に、開閉
速度が充分に速いデューティに設定すると、開弁・閉弁
位置のストッパに当たるときの速度が速いため、大きな
衝突音が発生したり、駆動装置の耐久性を損ねる可能性
があると共に、エネルギーの回生効率が低下するという
問題があった。
【0008】本発明は上記問題点に鑑みなされたもので
あり、機関弁の開閉応答を確保しつつ、ストッパに当た
るときの速度を低下させて、衝突音の低下及び耐久性の
向上を図ることができ、然も、エネルギー回生を行える
機関弁の電磁駆動装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】そのため請求項1記載の
発明は、電磁石及び永久磁石によって機関弁を開閉駆動
する構成であって、前記電磁石への駆動電流の供給停止
状態において、前記機関弁の変位に応じて前記電磁石の
電磁コイルに生じる誘導起電力を利用してエネルギー回
生を行う機関弁の電磁駆動装置において、前記エネルギ
ー回生量を、前記機関弁の変位位置に応じて制御するよ
う構成した。
【0010】かかる構成によると、誘導起電力に基づく
エネルギー回生は、同時に、機関弁の減速力を生じさせ
ることになるから、エネルギー回生量の制御は減速力を
制御することになり、エネルギー回生量を機関弁の変位
位置に応じて制御することで、減速力が機関弁の変位位
置に応じて制御されることになる。請求項2記載の発明
では、前記誘導起電力を変換するチョッパ回路を備え、
前記チョッパ回路におけるスイッチング素子を、前記機
関弁の変位位置に応じたデューティでスイッチング制御
する構成とした。
【0011】かかる構成によると、チョッパ回路におけ
るスイッチング素子のデューティによって誘導起電力の
変換特性が変化し、以って、回生されるエネルギー量が
変化するので、スイッチング素子を機関弁の変位位置に
応じたデューティで制御することで、減速力が機関弁の
変位位置に応じて制御されることになる。請求項3記載
の発明では、前記機関弁の変位位置が動作終了位置に近
づくほど回生されるエネルギー量が多くなるように制御
する構成とした。
【0012】かかる構成によると、機関弁が例えば開弁
又は閉弁位置である動作終了位置に近づくほど、回生さ
れるエネルギー量が多くなるように制御されることで、
動作終了位置に近づくほど減速力が大きくなる。請求項
4記載の発明では、前記誘導起電力による誘導電流値を
計測し、該誘導電流値が前記変位位置に応じた目標電流
値に近づくようにフィードバック制御する構成とした。
【0013】かかる構成によると、種々のばらつき要因
によって、実際の誘導電流値が機関弁の変位位置に応じ
た目標電流値(目標減速力)からずれている場合には、
前記ずれを縮小すべくフィードバック制御する。請求項
5記載の発明では、前記機関弁の位置を検出する位置セ
ンサを備え、該位置センサで検出される変位位置に応じ
て前記エネルギー回生量を制御する構成とした。
【0014】かかる構成によると、位置センサによって
機関弁の実際の位置を検出し、該検出結果に基づいてエ
ネルギー回生量(減速力)が制御される。請求項6記載
の発明では、機関弁の開閉動作開始からの経過時間を、
前記変位位置を示すパラメータとして計測し、前記経過
時間に応じて前記エネルギー回生量を制御する構成とし
た。
【0015】かかる構成によると、機関弁の開閉動作を
開始してからの経過時間と、経過時間毎の機関弁の変位
位置との相関に従って、前記経過時間から間接的に機関
弁の変位位置を知って、エネルギー回生量(減速力)を
制御する。
【0016】
【発明の効果】請求項1記載の発明によると、機関弁の
減速力を変位位置に応じて制御することができ、機関弁
の変位速度を変位位置毎の最適値に制御しつつ、エネル
ギー回生を行わせることができるという効果がある。請
求項2記載の発明によると、チョッパ回路のスイッチン
グ素子の制御デューティを変更することで、機関弁の減
速力を機関弁の変位位置に応じた値に容易に制御するこ
とができるという効果がある。
【0017】請求項3記載の発明によると、機関弁の動
作終了位置に近づくほど減速力を増加させることがで
き、これにより、動作終了位置までの応答性を確保しつ
つ、動作終了位置付近での機関弁の運動エネルギーを小
さくでき、例えば動作終了位置がストッパに突き当たる
位置であれば、衝突音を小さくし、また、装置の耐久性
を向上させることができるという効果がある。
【0018】請求項4記載の発明によると、種々のばら
つき要因があっても、機関弁の変位位置に応じた目標電
流値、換言すれば、減速力に制御することができ、所期
の減速力に安定的に制御することができるという効果が
ある。請求項5記載の発明によると、位置センサによっ
て機関弁の実際の位置を検出するので、機関弁の実際の
変位位置と減速力との相関を精度良く制御することがで
きるという効果がある。
【0019】請求項6記載の発明によると、機関弁の変
位位置を動作開始からの経過時間で推定するので、変位
位置を検出する位置センサが不要で、装置の構成を簡略
化できるという効果がある。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を説明
する。図1は、本発明に係る機関弁の電磁駆動装置を、
吸気弁に適用した実施形態を示す。この図1において、
吸気弁1は、シリンダヘッド2に形成された吸気ポート
3の開口端を開閉する機関弁であり、吸気ポート3の開
口端に設けられた環状のバルブシート3aに離着座して
該開口端を開閉する傘部1aと、シリンダヘッド2に貫
通形成された摺動孔に沿って摺動するステム1bとを備
えている。
【0021】前記ステム1bの途中には、フランジ1c
が形成され、該フランジ1cの上面とシリンダヘッド2
側との間には開弁用コイルスプリング4が圧縮して装着
され、前記フランジ1cの下面とシリンダヘッド2側と
の間には閉弁用コイルスプリング5が圧縮して装着さ
れ、吸気弁1は、前記開弁用コイルスプリング4により
下方(開弁方向)に向けて付勢されると共に、前記閉弁
用コイルスプリング5により上方(閉弁方向)に向けて
付勢されるようになっている。
【0022】また、前記ステム1bの基端には、磁性体
からなる円板状のアーマチュア6が設けられており、該
アーマチュア6を挟んで上下に電磁石7,8が対向配置
されている。前記電磁石7,8は、コア9とアッパー電
磁コイル10とロアー電磁コイル11とからなる。
【0023】コア9は、アーマチュア6を囲む筒状部9
aと、該筒状部9aの上下開放端をそれぞれ覆う一対の
円板状部9b,9cと、該円板状部9b,9cの中央に
形成された円形穴9dからそれぞれ内方に向け延設され
る一対の小径筒部9e,9fとからなり、小径筒部9f
の内周に挿通されるステム1bの基端に設けられる前記
アーマチュア6を挟んで、前記小径筒部9e,9fの先
端が対向するようになっている。
【0024】前記アッパー電磁コイル10及びロアー電
磁コイル11は、前記小径筒部9e,9fの外周側に、
巻回方向を同一方向として巻回されると共に、電磁コイ
ル10,11は直列に接続される。また、前記筒状部9
aの内周の前記アッパー電磁コイル10とロアー電磁コ
イル11との間には、磁極を上下方向とする円筒状の永
久磁石12が装着されている。
【0025】即ち、図に示す前記吸気弁1の駆動装置
は、開弁用コイルスプリング4、閉弁用コイルスプリン
グ5、電磁石7,8及び永久磁石12によって吸気弁1
を開閉駆動する構成であり、簡略化すると、図2に示す
ような構成として示すことができる。前記永久磁石12
は、コア9を介してアーマチュア6を吸引し、小径筒部
9e又は小径筒部9fの先端にアーマチュア6が当接す
る状態では、開弁用コイルスプリング4及び閉弁用コイ
ルスプリング5により中立位置に戻そうとする付勢力に
打ち勝って、アーマチュア6が小径筒部9e,9fに当
接する状態を保持できるような磁気吸引力を有するよう
に設定されている。
【0026】例えば、アーマチュア6が、図3(A)に
示すように、上側の小径筒部9eの先端に吸着されてい
る閉弁状態では、永久磁石12によってアーマチュア6
を上方に吸引する力Fm1が、コイルスプリング4,5
がアーマチュア6を下方に向けて付勢する力Fstよりも
大きく、吸気弁1の閉弁状態が保持される。このような
閉弁状態から開弁させる場合には、図3(B)に示すよ
うに、電磁コイル10,11に対し、アーマチュア6を
押し下げる方向の電磁力Fcl1を生じる向きの駆動電
流、換言すれば、永久磁石12の磁界とは逆の磁界を発
生させる方向の駆動電流を流すことで、アーマチュア6
を上方に吸引する力Fm1よりも、アーマチュア6を押
し下げる方向の力であるばね力Fstと電磁力Fcl1との
総和が上回るようになる。その結果、アーマチュア6は
上側の小径筒部9eの先端から離れて下向きの変位を開
始する。
【0027】前記電磁コイル10,11への駆動電流の
供給は変位開始後停止され、小径筒部9eの先端から離
れたアーマチュア6は、その後慣性力によって中立位置
を越えて下側の小径筒部9fに近づき、中立位置を超え
て小径筒部9fに近づくことで永久磁石12による磁力
が強まり、小径筒部9fの先端にアーマチュア6が吸引
される。
【0028】ここで、小径筒部9fの先端に当たってか
らのアーマチュア6のリバウンドを抑制するべく、前記
電磁コイル10,11への通電方向を切り換えて一時的
に通電させることで、アーマチュア6をコイル10,1
1に向けて吸引する方向の電磁力を発生させるように
し、小径筒部9fの先端にアーマチュア6を吸着させる
構成とすることができる。
【0029】永久磁石12による磁力によって小径筒部
9fの先端にアーマチュア6が吸着される状態では、図
3(C)に示すように、コイルスプリング4,5がアー
マチュア6を上方に向けて付勢するようになるが、その
ばね力Fstよりも永久磁石12によってアーマチュア6
を下方に吸引する力Fm1が大きく、開弁状態が保持さ
れる。
【0030】図4は、前記電磁コイル10,11への通
電を制御する回路を示す図である。この図4において、
pチャンネル形FET51aとnチャンネル形FET5
1bとの直列接続回路と、pチャンネル形FET51c
とnチャンネル形FET51dとの直列接続回路とを相
互に並列に接続し、該並列回路を電源に対して直列に接
続してある。
【0031】そして、前記pチャンネル形FET51a
とnチャンネル形FET51bとの間と、pチャンネル
形FET51cとnチャンネル形FET51dとの間
に、電磁コイル10,11を直列に接続してある。尚、
各FET51a〜51dには、導通方向を逆向きにして
ダイオード52をそれぞれ並列に接続してある。
【0032】上記構成において、FET51c及びFE
T51bをONし、FET51a及びFET51dをO
FFすると、電磁コイル10,11に対してA方向に電
流が流れ、逆に、FET51c及びFET51bをOF
Fし、FET51a及びFET51dをONすると、電
磁コイル10,11に対してA方向とは逆向きのB方向
に電流が流れる。
【0033】前記FET51a〜51dのON・OFF
は、ゲートドライバ53によって制御されるようになっ
ており、該ゲートドライバ53によるFET51a〜5
1dのON・OFF制御によって、電磁石7,8におけ
る電磁力の発生及びその向きが制御される。また、ダイ
オード54aとnチャンネル形FET55aとの直列接
続回路、及び、該直列回路とは導通方向が逆向きのダイ
オード54bとnチャンネル形FET55bとの直列接
続回路を、前記電磁コイル10,11に対してそれぞれ
に並列に接続させると共に、前記nチャンネル形FET
55a,55bをデューティ制御する減速力制御ユニッ
ト56を設けて、昇圧チョッパ回路を構成させてある。
【0034】図5は、前記昇圧チョッパ回路の作用を説
明するために回路構成を簡略化して示すものである。こ
の図5において、電磁コイル10,11に誘導起電力が
発生して誘導電流iが流れるときに、nチャンネル形F
ET55(スイッチング素子)を所定周波数でデューテ
ィ制御する。
【0035】前記nチャンネル形FET55のON期間
においては、誘導電流が、電磁コイル10,11→ダイ
オード54→nチャンネル形FET55→電磁コイル1
0,11という経路で流れ、電磁コイル10,11の漏
れインダクタンスにエネルギーが蓄積されることにな
る。前記nチャンネル形FET55がOFFされると、
漏れインダクタンスに蓄積させたエネルギーが誘導起電
力に重畳されることで昇圧電圧が発生し、電源に対して
並列に接続したコンデンサ57の電圧よりも高い期間だ
け、ダイオード52を介してコンデンサ57に電流が流
れ、コンデンサ57が充電される。
【0036】前記減速力制御ユニット56は、吸気弁1
の開弁又は開弁動作時で、電磁コイル10,11への駆
動電流の供給を停止した後に吸気弁1が変位するとき
に、前記nチャンネル形FET55を所定周波数でデュ
ーティ制御することで、昇圧・充電を繰り返し、電磁コ
イル10,11に対する駆動電流の供給停止状態におい
て、該電磁コイル10,11に生じるエネルギーを回収
(回生)する。
【0037】この回収したエネルギーは、次回に電磁コ
イル10,11に通電するときに利用される。尚、図5
では回路構成を簡略化しているが、実際の回路では、図
4に示したように、誘導起電力による誘導電流の向きに
応じて、ダイオード54及びnチャンネル形FET55
とからなる回路を2系統備えており、誘導電流の向きに
応じてnチャンネル形FET55a,55bのいずれを
デューティ制御させるかを選択する。
【0038】次に、図6に基づいて、前記減速力制御ユ
ニット56による前記nチャンネル形FET55のデュ
ーティ制御を詳述する。前記減速力制御ユニット56に
は、予めアーマチュア6(吸気弁1)の変位位置に対応
してデューティ制御における基本ON時間割合(%)を
記憶したテーブル61が用意されている。
【0039】前記基本ON時間割合(%)のテーブル6
1は、開閉動作の開始直後はON時間割合が低く、開閉
動作の終了位置(例えば開→閉動作時であれば、閉位
置)に近づくほどON時間割合が大きくなるように設定
される。前記昇圧チョッパ回路は、誘導起電力を昇圧す
ることで、エネルギーの回生効率を高めるものであり、
前記ON時間割合が大きくなるほどより高い電圧に昇圧
され、エネルギー回生量が多くなるから、ON時間割合
が大きくなるほど、吸気弁1の動きを妨げる減速力が大
きくなる。
【0040】吸気弁1の動き始めから動作終了間際まで
は、減速力を小さくして開閉応答速度を高くすることが
望まれるため、前記ON時間割合を比較的小さくして、
減速力を小さく抑えるが、そのままの速い速度で、アー
マチュア6が小径筒部9e,9f(ストッパ)に衝突す
ると、大きな衝撃が加わって、大きな衝突音を発生させ
たり、リバウンドが大きくなったりする。
【0041】そこで、動作終了位置である閉弁位置又は
開弁位置の間際では、前記ON時間割合をより大きな値
に変化させて、減速力(エネルギー回生量)をより大き
くし、アーマチュア6が小径筒部9e,9f(ストッ
パ)に衝突するときの速度を小さくするようにしてあ
る。前記減速力制御ユニット56には、アーマチュア6
の位置を検出する位置センサ58からの位置信号が入力
されるようになっており、該位置信号に応じた基本ON
時間割合を前記テーブル61から求める。
【0042】尚、アーマチュア6の位置は、開閉動作開
始からの経過時間に応じて変化するので、前記経過時間
に対応して前記基本ON時間割合を記憶したテーブルを
用意し、計測した経過時間に応じて前記基本ON時間割
合を決定する構成とすることができる。また、前記減速
力制御ユニット56には、電磁コイル10,11の電流
値を計測する電流センサ59からの検出信号が入力され
る一方、アーマチュア6の基準位置での目標電流が予め
記憶されている。
【0043】そして、前記位置センサ58で前記基準位
置になったことが検出されると、前記目標電流と電流セ
ンサ59で検出された電流値(誘導電流値)との比が、
前記基本ON時間割合の補正係数(補正係数=目標電流
/実電流値)として出力されるようになっている。前記
補正係数は、目標よりも実際の電流が低いときにON時
間割合を増大修正し、逆に、目標よりも実際の電流が大
きいときにON時間割合を減少修正して、目標電流に実
際の電流をフィードバック制御する。
【0044】これにより、種々のばらつき要因によって
ON時間割合に対して実際に得られる誘導電流がばらつ
いても、アーマチュア6の変位位置に応じた目標電流
(換言すれば減速力)が得られることになる。動作開始
からの経過時間で基本ON時間割合を決定する構成の場
合には、基準経過時間における目標電流を記憶させてお
き、該目標電流と、基準経過時間になった時点での実際
の電流値との比に基づいて、前記基本ON時間割合をフ
ィードバック補正させる構成とすれば良い。
【0045】前記補正されたON時間割合は、PWM6
2に出力され、前記ON時間割合のデューティ信号を前
記nチャンネル形FET55に出力する。尚、電磁石と
永久磁石を用いた電磁駆動装置の構成を上記のものに限
定するものではなく、例えば、特開平10−13172
6号公報に開示されるような電磁駆動装置においても、
昇圧チョッパ回路のスイッチング素子のON時間割合
を、機関弁の変位位置に応じて変化させることで、同様
の作用効果を得ることができる。
【0046】更に、昇圧チョッパ回路を用いてエネルギ
ー回生を制御する構成に限定されず、降圧チョッパ回路
を用いてエネルギー回生を制御する構成において、上記
実施形態と同様に、降圧チョッパ回路を構成するスイッ
チング素子のデューティ制御におけるON時間割合を、
吸気弁1の変位位置に応じて制御することで同様な作用
・効果を得ることができる。
【0047】また、機関弁を吸気弁1に限定するもので
はなく、排気弁などの他の機関弁であっても、同様に構
成できることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の電磁駆動装置におけるアクチュエー
タ部を示す断面図。
【図2】実施形態の電磁駆動装置におけるアクチュエー
タ部を簡略化して示す模式図。
【図3】実施形態の電磁駆動装置における動作を説明す
る模式図であり、(A)は閉弁保持状態、(B)は閉弁
→開弁の動作状態、(C)は開弁保持状態を示す図。
【図4】実施形態の電磁駆動装置における制御回路を示
す回路図。
【図5】実施形態における昇圧チョッパ回路を簡略化し
て示す回路図。
【図6】実施形態における減速力制御ユニットの構成を
示すブロック図。
【符号の説明】
1…吸気弁(機関弁) 4…開弁用コイルスプリング 5…閉弁用コイルスプリング 6…アーマチュア 7,8…電磁石 10…アッパー電磁コイル 11…ロアー電磁コイル 12…永久磁石 51,55…FET 52,54…ダイオード 53…ゲートドライバ 56…減速力制御ユニット 57…コンデンサ 58…位置センサ 59…電流センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原 誠之助 神奈川県厚木市恩名1370番地 株式会社ユ ニシアジェックス内 Fターム(参考) 3G018 AB09 BA38 CA12 DA34 DA46 EA01 EA24 FA01 FA06 FA07 GA27 GA32 GA37 3H106 DA07 DA25 DA32 DB02 DB12 DB26 DB32 DC02 EE20 FA04 FA08 FB32 FB43 KK17 5E048 AB01 AC05 AD07 5H540 AA10 BA10 BB06 EE05

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電磁石及び永久磁石によって機関弁を開閉
    駆動する構成であって、 前記電磁石への駆動電流の供給停止状態において、前記
    機関弁の変位に応じて前記電磁石の電磁コイルに生じる
    誘導起電力を利用してエネルギー回生を行う機関弁の電
    磁駆動装置において、 前記エネルギー回生量を、前記機関弁の変位位置に応じ
    て制御するよう構成したことを特徴とする機関弁の電磁
    駆動装置。
  2. 【請求項2】前記誘導起電力を変換するチョッパ回路を
    備え、前記チョッパ回路におけるスイッチング素子を、
    前記機関弁の変位位置に応じたデューティでスイッチン
    グ制御することを特徴とする請求項1記載の機関弁の電
    磁駆動装置。
  3. 【請求項3】前記機関弁の変位位置が動作終了位置に近
    づくほど回生されるエネルギー量が多くなるように制御
    することを特徴とする請求項1又は2記載の機関弁の電
    磁駆動装置。
  4. 【請求項4】前記誘導起電力による誘導電流値を計測
    し、該誘導電流値が前記変位位置に応じた目標電流値に
    近づくようにフィードバック制御することを特徴とする
    請求項1〜3のいずれか1つに記載の機関弁の電磁駆動
    装置。
  5. 【請求項5】前記機関弁の位置を検出する位置センサを
    備え、該位置センサで検出される変位位置に応じて前記
    エネルギー回生量を制御することを特徴とする請求項1
    〜4のいずれか1つに記載の機関弁の電磁駆動装置。
  6. 【請求項6】機関弁の開閉動作開始からの経過時間を、
    前記変位位置を示すパラメータとして計測し、前記経過
    時間に応じて前記エネルギー回生量を制御することを特
    徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の機関弁の
    電磁駆動装置。
JP2001183077A 2001-06-18 2001-06-18 機関弁の電磁駆動装置 Pending JP2003007531A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001183077A JP2003007531A (ja) 2001-06-18 2001-06-18 機関弁の電磁駆動装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001183077A JP2003007531A (ja) 2001-06-18 2001-06-18 機関弁の電磁駆動装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003007531A true JP2003007531A (ja) 2003-01-10

Family

ID=19023072

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001183077A Pending JP2003007531A (ja) 2001-06-18 2001-06-18 機関弁の電磁駆動装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003007531A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007177818A (ja) * 2005-12-27 2007-07-12 Smc Corp 電磁弁駆動制御装置
JP2011185262A (ja) * 2010-03-05 2011-09-22 Hitachi Ltd 燃料ポンプ
US9530551B2 (en) 2009-11-10 2016-12-27 Sentec Ltd Solenoid actuator
US9689361B2 (en) 2011-06-14 2017-06-27 Sentec Ltd. Method of operating a fuel injector, a control unit that performs the method, and a system that includes the control unit

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007177818A (ja) * 2005-12-27 2007-07-12 Smc Corp 電磁弁駆動制御装置
JP4686679B2 (ja) * 2005-12-27 2011-05-25 Smc株式会社 電磁弁駆動制御装置
US9530551B2 (en) 2009-11-10 2016-12-27 Sentec Ltd Solenoid actuator
JP2011185262A (ja) * 2010-03-05 2011-09-22 Hitachi Ltd 燃料ポンプ
US8678779B2 (en) 2010-03-05 2014-03-25 Hitachi, Ltd. Fuel pump
US9689361B2 (en) 2011-06-14 2017-06-27 Sentec Ltd. Method of operating a fuel injector, a control unit that performs the method, and a system that includes the control unit

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3134724B2 (ja) 内燃機関の弁駆動装置
US6925975B2 (en) Controller for controlling an electromagnetic actuator
JPH10336989A (ja) 磁気で衝突を緩衝する電磁式アクチュータ
US6201681B1 (en) Control apparatus for electromagnetic actuator
JP2003007531A (ja) 機関弁の電磁駆動装置
JP4108931B2 (ja) 電気機械式調整機器の制御装置
JP4803882B2 (ja) 電磁アクチュエータ制御装置
JP6949610B2 (ja) 電磁弁駆動装置
JP2003007532A (ja) 機関弁の電磁駆動装置
US6631067B2 (en) Electromagnetic actuator for engine valves
JP2001159336A (ja) 電磁アクチュエータの制御装置
JPH10131726A (ja) 電磁駆動バルブ駆動回路
JP2000110593A (ja) 電磁駆動吸排気弁の駆動回路
JP6957224B2 (ja) 電磁弁駆動装置
JPH08110126A (ja) ステップ流量制御弁
JPH11148327A (ja) 電磁式弁駆動装置
JP4320885B2 (ja) 電磁駆動弁の制御装置
JP3692888B2 (ja) 電磁駆動弁の制御装置
JP4228254B2 (ja) 電磁駆動式バルブ装置
JP2017137908A (ja) 電磁弁制御装置、及び電磁式燃料噴射弁
JP3671793B2 (ja) 電磁駆動弁の制御装置
US7295417B2 (en) Electromagnetic valve actuation with series connected electromagnet coils
JP2001351814A (ja) 電磁アクチュエータ駆動回路
JP2000008894A (ja) 電磁駆動バルブの制御装置
JP2000130128A (ja) 電磁駆動式バルブ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040316

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20041217

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20061011

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070220

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070703