JP2000110593A - 電磁駆動吸排気弁の駆動回路 - Google Patents

電磁駆動吸排気弁の駆動回路

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JP2000110593A
JP2000110593A JP10282974A JP28297498A JP2000110593A JP 2000110593 A JP2000110593 A JP 2000110593A JP 10282974 A JP10282974 A JP 10282974A JP 28297498 A JP28297498 A JP 28297498A JP 2000110593 A JP2000110593 A JP 2000110593A
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Japan
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capacitor
electromagnetic coil
current
drive circuit
valve
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Koichiro Yonekura
光一郎 米倉
Masami Negishi
正美 根岸
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Nissan Motor Co Ltd
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    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D41/00Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents
    • F02D41/20Output circuits, e.g. for controlling currents in command coils
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D13/00Controlling the engine output power by varying inlet or exhaust valve operating characteristics, e.g. timing
    • F02D13/02Controlling the engine output power by varying inlet or exhaust valve operating characteristics, e.g. timing during engine operation
    • F02D13/0203Variable control of intake and exhaust valves
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D13/00Controlling the engine output power by varying inlet or exhaust valve operating characteristics, e.g. timing
    • F02D13/02Controlling the engine output power by varying inlet or exhaust valve operating characteristics, e.g. timing during engine operation
    • F02D13/0253Fully variable control of valve lift and timing using camless actuation systems such as hydraulic, pneumatic or electromagnetic actuators, e.g. solenoid valves
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  • Valve Device For Special Equipments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 可動部が変位端に近接すると、駆動電流を急
激に減少させ、可動部の衝突速度を低減させるととも
に、エネルギーを回生して消費電力を削減する。 【解決手段】 バルブコントロールCPU32の制御に
より、下流FET駆動回路30−1はFET24−1
を、上流FET駆動回路31−1はFET23−1をそ
れぞれ駆動する。電磁コイル9aが図外のプランジャを
吸引する場合、FET24−1はon、FET23−1
はPWM制御により、電磁コイル9aにキャッチング電
流が供給される。可動部が変位端に近接した場合、FE
T24−1をoffし、電磁コイル9aの電流をコンデ
ンサ28−1に電荷として蓄積させ、急峻にキャッチン
グ電流から保持電流へ電流値を低減させる。コンデンサ
28−1に蓄積されたエネルギーは、次回の電磁コイル
8aの励磁開始時に利用される。この逆にコンデンサ2
8−2のエネルギーは電磁コイル9aで利用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関に用いて
好適な電磁駆動吸排気弁の駆動回路に係り、特に電磁コ
イルのエネルギーを回生するコンデンサを設けた電磁駆
動吸排気弁の駆動回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、内燃機関の吸排気バルブを現
在主流であるカム駆動に変えて電動で駆動する構成が提
案されている。吸排気バルブを電動駆動する構成によれ
ば、カムシャフト等の回転機構を省略することができる
と共に、バルブタイミングの変更が容易であることか
ら、内燃機関の運転状態に応じた理想的な開閉弁タイミ
ングを任意に設定可能となり、出力特性、及び燃費特性
を改善することが可能となる。
【0003】そして、吸排気バルブの電動駆動装置とし
ては電磁コイルを用いた電磁アクチュエータによる構成
が提案されている。この構成は例えば特開昭61−24
7807号公報で知られている。この構成のアクチュエ
ータにおいては、可動部をバルブの開弁方向に付勢する
スプリングと可動部を閉弁方向に付勢するスプリングの
2つのスプリングを有し、さらに可動部をそれぞれバル
ブの開弁方向と閉弁方向とに吸引する2つの電磁石を有
している。
【0004】この場合、可動部とバルブからなる可動系
は、電磁コイルに電流が流れていない場合には2つのス
プリングのバネ力により、2つの電磁石の吸着面からそ
れぞれ所定の位置だけ離間した中立位置に保持され、ま
た開弁側または閉弁側のどちらか一方の電磁石の電磁コ
イルに電流が通電すると、その際に生じる電磁吸引力に
より、吸引力がスプリングのばね力に打ち勝って一方の
電磁石側に引き寄せられることになる。
【0005】この状態で電磁コイルの電流を遮断する
と、今度はスプリングのばね力により可動系は中立位置
を一旦通過して他方の電磁石に接近する。このとき他方
の電磁コイルに電流を流しておくと可動系は他方の電磁
石に吸引されることになる。
【0006】このようにして2つの電磁石の電磁コイル
の電流の通電、遮断動作に従って可動部を所定の変位幅
だけ変位させることを可能にしており、この変位を利用
してバルブの開弁または閉弁状態を切り替えているので
ある。
【0007】一方、本装置の駆動回路に着目すると、例
えば特開平8−284626号公報で知られているよう
な構成がある。該公報では、弁体および可動部が変位端
に向けて勢い良く変位してしまい、静粛性および弁体の
耐久性が阻害されるのを、変位端付近で電流を減少させ
始めるとともに、フライホイル回路の抵抗値を増大さ
せ、電流の減少を急激にすることで、抑制することが可
能になっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで上記従来の駆
動回路では、電流を減少させる際、フライホイル回路内
の抵抗値を増大させ、電流の消費を早め結果として急峻
な電流の減少を得ているわけであるが、このように抵抗
により電流を消費させる動作は、回路内を流れている電
気エネルギーを熱エネルギーに変換し、捨てていること
に他ならず、回路の発熱が大きいと共に駆動回路の効率
が悪いという問題点があった。
【0009】本発明はこのような従来の問題点に鑑みて
なされたものであり、その課題は、弁体が変位端に近接
した際、抵抗によりエネルギーを消費することなく、電
磁コイルの電磁力を弱める、即ち電流を減少させること
ができる駆動回路を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
上記課題を解決するため、吸気弁又は排気弁の各弁軸に
連接されたプランジャと、該プランジャの両作用面に対
向して配設された2つの電磁コイルと、前記弁軸を開弁
側と閉弁側とに付勢する2つの付勢手段を備え、吸気弁
又は排気弁をこれら電磁コイルと付勢手段との協働によ
り電磁的に開閉するようにした電磁駆動吸排気弁の駆動
回路であって、前記吸気弁又は排気弁の位置に同期して
前記電磁コイルに電流を供給する電流制御手段と、前記
電磁コイルの電流を吸収、蓄電するコンデンサとを有
し、前記吸気弁又は排気弁が変位端に近接または当接し
た際に、前記コンデンサを用いて前記電磁コイルの電流
値を減少させるとともに、前記コンデンサに充電するこ
とを要旨とする。
【0011】請求項2記載の発明は、上記課題を解決す
るため、請求項1に記載の電磁駆動吸排気弁の駆動回路
において、前記駆動回路は、前記電磁コイルに流れる電
流値を検出する電流検出手段を備え、前記電流検出手段
が検出した電流値に基づいて前記コンデンサの充電を停
止するタイミングを決定することを要旨とする。
【0012】請求項3記載の発明は、上記課題を解決す
るため、請求項1または2に記載の電磁駆動吸排気弁の
駆動回路において、前記駆動回路は、前記電磁コイルの
一方の電流値を減少させる際に前記コンデンサに充電さ
れた電圧を用いて、前記一方の電磁コイルと対を成す他
方の電磁コイルの次回の励磁開始時の電流を供給するこ
とを要旨とする。
【0013】請求項4記載の発明は、上記課題を解決す
るため、請求項1または2に記載の電磁駆動吸排気弁の
駆動回路において、前記駆動回路は、前記電磁コイルの
電流値を減少させる際に前記コンデンサに充電された電
圧を用いて、前記電磁コイルの次回の励磁開始時の電流
を供給することを要旨とする。
【0014】請求項5記載の発明は、上記課題を解決す
るため、請求項1または2に記載の電磁駆動吸排気弁の
駆動回路において、前記駆動回路は、前記コンデンサに
充電された電圧を用いて次回の励磁を行う際、前記コン
デンサを充電したときの充電開始時と充電終了時の各電
流値に基づいて、励磁開始のタイミングを所定タイミン
グよりも時間的に遅らせることを要旨とする。
【0015】請求項6記載の発明は、上記課題を解決す
るため、請求項1または2に記載の電磁駆動吸排気弁の
駆動回路において、前記駆動回路は、前記コンデンサの
端子間電圧をモニタする機能を有し、前記電磁コイルに
通電を開始しようとする際には、前記コンデンサの端子
間電圧に応じてその励磁開始タイミングを所定タイミン
グよりも遅らせることを要旨とする。
【0016】請求項7記載の発明は、上記課題を解決す
るため、請求項1または2に記載の電磁駆動吸排気弁の
駆動回路において、前記駆動回路は、電源と並列に前記
コンデンサよりも静電容量の大きい第2のコンデンサ
と、前記第1のコンデンサを前記第2のコンデンサと接
続するスイッチング素子とを有し、前記第1のコンデン
サにエネルギーが充電された後、前記第1のコンデンサ
と第2のコンデンサを接続し、第1のコンデンサに充電
されたエネルギーを第2のコンデンサに移動して、以降
の前記電磁コイルの励磁に利用することを要旨とする。
【0017】
【発明の効果】請求項1記載の本発明によれば、吸気弁
又は排気弁が変位端に近接または当接した際に、コンデ
ンサを用いて電磁コイルの電流値を減少させるととも
に、前記コンデンサに充電することにより、電磁コイル
の電流値を急峻に減少させることができるので、弁体ま
たはプランジャが変位端に当接する際の衝撃を緩和し、
騒音・振動を低減することができるとともに、電磁駆動
吸排気弁装置の磨耗・劣化を低減して内燃機関の寿命を
延ばすことができるという効果がある。
【0018】請求項2記載の発明によれば、電磁コイル
に流れる電流値を検出する電流検出手段を更に備えるこ
とにより、請求項1記載の発明の効果に加えて、この電
流検出手段が検出した電流値に基づいてコンデンサの充
電を停止するタイミングを決定することができるので、
電磁コイルに流れる電流を正確に保持電流まで低減する
ころができるという効果がある。
【0019】請求項3記載の発明によれば、駆動回路
は、電磁コイルの一方の電流値を減少させる際に前記コ
ンデンサに充電された電圧を用いて、前記一方の電磁コ
イルと対を成す他方の電磁コイルの次回の励磁開始時の
電流を供給することにより、請求項1又は2記載の発明
の効果に加えて、電磁コイルのエネルギーを回生し、消
費電力を削減することができるという効果がある。
【0020】請求項4記載の発明によれば、駆動回路
は、電磁コイルの電流値を減少させる際に前記コンデン
サに充電された電圧を用いて、該電磁コイルの次回の励
磁開始時の電流を供給することにより、請求項1又は2
記載の発明の効果に加えて、電磁コイルのエネルギーを
回生し、消費電力を削減することができるという効果が
ある。
【0021】請求項5記載の発明によれば、駆動回路
は、コンデンサに充電された電圧を用いて次回の励磁を
行う際、コンデンサを充電したときの充電開始時と充電
終了時の各電流値に基づいて、励磁開始のタイミングを
所定タイミングよりも時間的に遅らせることにより、請
求項1又は2記載の発明の効果に加えて、電磁コイルの
エネルギーを回生利用する際にもバルブの開閉タイミン
グを適切なタイミングに保持することができるという効
果がある。
【0022】請求項6記載の発明によれば、駆動回路
は、コンデンサの端子間電圧をモニタする機能を有し、
前記電磁コイルに通電を開始しようとする際には、前記
コンデンサの端子間電圧に応じてその励磁開始タイミン
グを所定タイミングよりも遅らせることにより、請求項
1又は2記載の発明の効果に加えて、電磁コイルのエネ
ルギーを回生利用する際にもバルブの開閉タイミングを
さらに正確なタイミングに保持することができるという
効果がある。
【0023】請求項7記載の発明によれば、駆動回路
は、電源と並列に前記コンデンサよりも静電容量の大き
い第2のコンデンサと、前記第1のコンデンサを前記第
2のコンデンサと接続するスイッチング素子とを有し、
前記第1のコンデンサにエネルギーが充電された後、前
記第1のコンデンサと第2のコンデンサを接続し、第1
のコンデンサに充電されたエネルギーを第2のコンデン
サに移動して、以降の前記電磁コイルの励磁に利用する
ことにより、請求項1又は2記載の発明の効果に加え
て、電磁コイルのエネルギーを回生し、消費電力を削減
することができるという効果がある。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に基づいて説
明する。図1は、本発明に係る電磁駆動吸排気弁の駆動
回路の第1の実施形態の構成を示す回路図であり、請求
項1から3までに記載の発明に対応する。また図2は、
本発明に係る電磁駆動吸排気弁の駆動回路が適用される
電磁駆動吸排気弁装置の一例を示す断面図である。以下
の説明において、吸気弁又は排気弁を単にバルブと呼ぶ
こととする。
【0025】図2において、電磁駆動吸排気弁装置は、
エンジンのシリンダヘッド1、バルブ2、バルブリテー
ナ3、付勢手段としての閉弁側のバルブスプリング4、
装置の筐体5、6、7、開弁側の電磁石8、閉弁側の電
磁石9、シャフト10、プランジャ(可動板)11、ス
プリングシート14、付勢手段としての開弁側のスプリ
ング15、スプリングカバー16を備えている。
【0026】バルブ2の弁軸2aは、シリンダヘッド1
に埋め込まれた円筒形のバルブガイド1cの内部を上下
に摺動可能になっている。また弁軸2aにはバルブリテ
ーナ3が固定されている。バルブリテーナ3とシリンダ
ヘッド1の間にはコイルスプリングを用いたバルブスプ
リング4が圧縮されて装着されており、このためバルブ
2はシリンダヘッド1のポート1aを閉じる方向(閉弁
方向)に付勢されることになる。
【0027】シリンダヘッド1には装置の筐体である
5,6および7が固定されている。筐体内には電磁石8
および9が設けられている。電磁石8および9は直接筐
体6および7に固定されて設置されている。
【0028】電磁石8,9にはそれぞれ電磁コイル8
a,9aが設けられており、各電磁コイル8a,9aに
は図1の駆動回路20により電流が流れる。その場合に
は、電磁石の吸引面8b,9bが吸引力を発生すること
になる。
【0029】電磁石8および9の中心部には、弁軸2a
に連接されたシャフト10が摺動可能に設置されてい
る。シャフト10の中間部分には電磁石8の吸引面8b
と電磁石9の吸引面9bとの間に磁性体からなるプラン
ジャ11が固定されている。
【0030】また、シャフト10のシリンダヘッド1と
反対側の端部にはスプリングシート14が固定されてお
り、筐体に固定されたスプリングカバー16との間に圧
縮されて設置されたコイルバネである開弁側スプリング
15の作用により、シャフト10は開弁方向に付勢され
ている。
【0031】シャフト10はバルブ2の軸部と同軸上に
設けられており、シャフト10のシリンダヘッド側の端
部は、弁軸2aの頂面2cと対向している。そのためシ
ャフト10に開弁方向(図の下向き)の力が作用した場
合には、シャフト10がバルブ2を押してバルブ2を開
弁し、逆にシャフト10が閉弁方向(図の上向き)に移
動した場合には、バルブ2はバルブ傘部2bがバルブシ
ート1bに当接してポート1aを塞ぐまで閉弁方向に変
位することになる。このようにして、電磁石8,9の吸
引動作により、バルブ2の開閉を可能にしている。
【0032】次に、図1を参照して、駆動回路20の構
成について説明する。図1は、前記電磁コイル9aおよ
び8aを駆動する駆動回路の構成を示す回路図である
が、各々の電磁コイルを駆動するための回路構成は同一
であり、そのため、ここでは電磁コイル9aの側を用い
てその構成を説明する。
【0033】図1において、電磁駆動吸排気弁の駆動回
路は、電磁コイル9a、9bに駆動電流を供給する駆動
回路20と、マイクロプロセッサ等を用いたバルブコン
トロールCPU32とを備えている。
【0034】エンジンコントロールECU33は、クラ
ンク角やエンジン回転数を検知するためのクランク角セ
ンサ信号、エンジンの各種運転条件を検知するためのス
ロットル開度信号、冷却水温度信号、車速信号、吸入空
気量信号、O2センサ信号等を入力し、これらの信号に
基づいて運転条件に応じて、通常の燃料噴射タイミング
信号を生成して図外の燃料噴射制御部に出力するととも
に、クランク角及び運転条件に応じた標準バルブ開閉タ
イミング信号を生成し、バルブコントロールCPU32
へ出力する。
【0035】バルブコントロールCPU32は、エンジ
ンコントロールECU33から送られる標準バルブ開閉
タイミング信号に基づいて駆動回路20を制御し、電磁
コイル8a,9aによりバルブを開閉する。
【0036】駆動回路20は、ダイオード22−1、2
5−1,27−1,34−1,35−1、電磁コイル9
aの上流側スイッチング素子であるpチャンネルMOS
−FET(以下、単にFETと呼ぶ)23−1、電磁コ
イル9aの下流側スイッチング素子であるnチャンネル
MOS−FET(以下、単にFETと呼ぶ)24−1、
電流検出用の抵抗26−1、FET23−1を駆動する
上流FET駆動回路31−1、FET24−1を駆動す
る下流FET駆動回路30−1、電流検出・比較回路2
9−1を備え、これらで構成される回路により電磁コイ
ル9aを駆動するとともに、上記の回路と同等の回路を
備え、これにより電磁コイル8aを駆動するものであ
る。
【0037】駆動回路20には、直流の電源21が接続
され、通常12V〜200V程度の電圧が電磁コイル8
a,9aに通電を行うために供給されている。電源21
からは、ダイオード22−1を介して上流のFET23
−1のソース(以下、Sと略す)が接続されている。F
ET23−1のドレイン(以下、Dと略す)には、駆動
回路20の外部へ端子を介して前述の電磁コイル9aの
一端が接続されており、電磁コイル9aの他端は、駆動
回路20内に戻り、下流のFET24−1のDに接続さ
れている。
【0038】FET24−1のSには電流検出抵抗26
−1が接続され、その後接地される。電流検出抵抗26
−1はその部分に流れる電流値を電圧値に変換する機能
を持っており、その電圧値に変換された電流値の情報は
電流検出・比較回路29−1に伝達される。
【0039】一方、FET23−1のDと電磁コイル9
aの電源側端子との接続部には還流ダイオード25−1
のカソード(以下、Kと略す)が接続され、還流ダイオ
ード25−1のアノード(以下、Aと略す)は、接地さ
れている。さらにFET24−1のDと電磁コイル9a
の接地側端子との接続部には、ダイオード27−1を介
して高電圧吸収用のコンデンサ28−1が、FET24
−1と並列に、電流検出抵抗26−1の上流に接続され
ている。さらにコンデンサ28−1の下流と電流検出抵
抗26−1間とコンデンサ28−1の接地側にも逆流防
止用のダイオード34−1,35−1が設けられてい
る。
【0040】このような回路構成により、電磁コイル9
aには、FET23−1および24−1の両方がONと
なったとき、電源21からダイオード22−1,FET
23−1を介して電磁コイル9a,FET24−1,電
流検出抵抗26−1へと至る回路が構成され、電磁コイ
ル9aに電圧が印加される。
【0041】また、FET23−1がoffでなおかつ
FET24−1がonの場合には、還流ダイオード25
−1から電磁コイル9a,FET24−1を経て電流検
出抵抗26−1に至る閉ループが構成され、それ以前の
段階で電磁コイル9aに電流が流れていた場合には上記
ループを電流が還流、減衰することになる。
【0042】さらに、FET23−1および24−1の
両方がoffしている場合には、還流ダイオード25−
1から電磁コイル9a,ダイオード27−1,コンデン
サ28−1,ダイオード34−1を通り電流検出抵抗2
6−1へ至るループが構成され、それまでの段階で電磁
コイル9aを流れていた電流は、コンデンサ28−1に
静電エネルギーとして蓄えられることになる。
【0043】そしてこのコンデンサ28−1の下流がダ
イオード34−1を介して電流検出抵抗26−1へ接続
されていることにより、電磁コイル9aの電流が、コン
デンサ28−1に充電されているその間も、電磁コイル
を流れる電流値は電流検出抵抗26−1によって検出で
きるようになっているのである。
【0044】エンジンコントロールECU33は、エン
ジンの運転状況に応じてバルブ駆動信号をバルブコント
ロールCPU32に出力する。バルブコントロールCP
U32はそれを受けて、各FETの駆動時間幅を決定
し、FET駆動回路31−1,30−1に出力する。こ
こでバルブコントロールCPU32は、もう一つの電磁
コイル8a用の駆動回路系にもそれぞれ必要な駆動信号
を出力している。
【0045】上流FET駆動回路31−1は、前述のバ
ルブコントロールCPU32からの信号と、電流検出・
比較回路29−1からの信号により、電磁コイル9aの
電流が、所定の値よりも小さいときにはonし、大きい
ときにはoffするよう、FET23−1を駆動する。
ここで電流検出・比較回路29−1は、電流検出抵抗2
6−1上流の電圧から、回路内を流れている電流の値を
検出し、その値がバルブコントロールCPU32から送
られる電流指令値に対して大きいか否かを上流FET駆
動回路31−1およびバルブコントロールCPU32に
出力している。
【0046】一方、下流FET駆動回路30−1は、前
述のバルブコントロールCPU32からの信号により、
電磁コイル9aに通電を行う期間中、FET24−1が
onするよう駆動している。
【0047】次に本実施形態の動作を図3の波形図を用
いて説明する。説明を簡単にするため、バルブが全開状
態にあるときから説明する。まず、バルブが全開状態に
あるときには、電磁コイル8aに電流が通電されてお
り、そのため電磁コイル8aの電流が発生する磁界の作
用により、電磁石8がプランジャ11を吸引、電磁石8
の吸引面8bとプランジャ11の下面11aが当接した
状態で保持されている。
【0048】一般に、電磁石とプランジャの距離、即ち
エアギャップに対して作用する電磁力は極めて非線形性
が強く、コイルに流れる電流値が一定であってもエアギ
ャップが小さくなると急激に吸引力が強くなる傾向にあ
る。そのためこの場合、電磁石とプランジャが接触して
いるので、その状態を保持するための電流値は比較的小
さな値でよいことになる。便宜上このプランジャ保持に
必要な比較的小さな電流の値を保持電流Ihとする。
【0049】いま、エンジンコントロールECU33が
バルブコントロールCPU32に対して、バルブを開弁
するよう、指令を出力したとすると、まずバルブコント
ロールCPU32は電磁コイル8aの駆動回路に対し
て、通電を停止するよう信号を出す。すると、電磁コイ
ル8aの電流は減衰、消滅し、従って電磁石8とプラン
ジャ11間にそれまで作用していた電磁吸引力が減少す
ることになる。
【0050】そして、電磁石8がプランジャ11を吸引
する電磁力の値が、バルブスプリング4と閉弁スプリン
グ15の合力がプランジャ11を中立位置に戻そうとす
る力を下回ったとき、プランジャ11は中立位置、即
ち、電磁石8と電磁石9の中立位置に向けて移動し始め
ることになる。
【0051】ここでプランジャ11は中立位置に向けて
移動し、その後直ちに中立位置で停止するわけではな
く、実際にはバルブスプリング4および閉弁スプリング
15と、プランジャ11を始めとする可動部分全体の質
量とで決まる共振周波数にて、自由振動を行うことにな
る。即ち、開弁状態から閉弁方向へ移動を開始したプラ
ンジャは、一旦中立位置を通過し、今度は電磁石9の吸
引面9bに接近することになる。
【0052】このとき、バルブコントロールCPU32
は、電磁コイル9aに電流を流すよう、駆動回路20に
対して指令を与えておくことで、電磁石9がプランジャ
11を吸引し、バルブを閉弁状態とすることができるの
である。
【0053】ところで、このようにプランジャ11の上
面11bと、電磁石9の吸引面9bとの間にエアギャッ
プが存在する場合には、前述のような電磁石吸引力の非
線形性により、吸引力が比較的小さいものとなってしま
う。そのため、プランジャ11を電磁石9に当接させ
る、即ち、バルブを閉弁状帯へ引き込むためには、先ほ
どの保持電流Ihよりも大きい値の電流を電磁コイル9
aに流す必要が生じる。この電流の値をキャッチング電
流Icとする。コイル9aの電流値をキャッチング電流
Icとするため、具体的には駆動回路20内で以下のよ
うな動作が行われる。
【0054】まず、下流FET駆動回路30−1が、F
ET24−1をonすると同時に、上流FET駆動回路
31−1がFET23−1をonする。すると、前述の
ような回路が構成され、電源21からの電圧が、電磁コ
イル9aに印加される。電磁コイル9aの電流が次第に
増大し、所定の値即ちキャッチング電流Icよりもわず
かに大きい値(Ic+ΔI)よりも大きくなると、電流
検出・比較回路29−1からの出力が反転し、上流FE
T駆動回路31はそれを受けてFET23−1をoff
する。その場合、ダイオード25−1,電磁コイル9
a,スイッチング24−1,電流検出抵抗26−1とい
う還流回路が構成されるため、電磁コイル9aの電流は
次第に減少することになる。
【0055】そして電磁コイル9aの電流値がIcより
もわずかに小さい値(Ic−ΔI)を下回ると、電流検
出・比較回路の出力がさらに反転し、上流FET31−
1は再度FET23−1をonすることになる。このよ
うな動作を繰り返すことで、電磁コイル9aを流れる電
流は(Ic−ΔI)と(Ic+ΔI)の間を上下するこ
とになり、平均的に見てほぼ所定の電流値Icに制御さ
れることになるのである。
【0056】ここで、プランジャ11が電磁石9に当接
し、電流値がICよりも小さいIhでプランジャ保持が
可能になる場合、上記手法の電流制御において、所定の
電流指令値をIhからIcに切換えることにより、電磁
コイル9aに流れる電流は(Ih−ΔI)と(Ih+Δ
I)の間を上下することになり、平均的にほぼIhに制
御される。
【0057】しかしながら、この手法によると、プラン
ジャ11が電磁石9に当接するまで、電磁コイル9aに
比較的大きなキャッチング電流Icが流れていることに
なる。さらに、プランジャ11と電磁石9間のエアギャ
ップが小さくなるに連れて、前述のように電磁力は急激
に大きくなるため、プランジャ11が電磁石9に当接す
る際には、プランジャ11の速度が極めて大きく、よっ
て両者が衝突する際の音が大きい、あるいはプランジャ
11を始めとする可動部や電磁石9の耐久性が低下する
というような問題がある。
【0058】そこで、上記のような現象を回避するため
の手段として、プランジャ11が電磁石9に当接する直
前に、電磁石9の電磁力を急激に低下させ、プランジャ
11が電磁石9に衝突する際の速度を低減する手法が知
られている。
【0059】しかしながら、電磁コイル9aの電流値を
キャッチング電流Icから保持電流Ihに減少させる
際、前述のように指令値をIcからIhに変更しただけ
では、電流の減少は、ダイオード25−1から電磁コイ
ル9a,FET24−1を経て電流検出抵抗26−1に
至る還流ループにおいて、電磁コイル9aのインダクタ
ンス成分と回路内の直流抵抗成分とで決定される時定数
で電流が徐々に減衰することになるので、図3の破線で
示す如く、比較的長い時間がかかってしまい、プランジ
ャ11の衝突速度を効果的に低減することは極めて困難
である。
【0060】そこで、本実施形態では、電気的コイル9
aの電流値を、キャッチング電流Icから保持電流Ih
に減少させる際、一時的にFET24−1をoffする
ことで、電流の減少を急峻にさせている。
【0061】具体的には、電磁コイル9aに通電する電
流の指令値が、キャッチング電流Icから保持電流Ih
に変化すると、下流FET駆動回路30−1はバルブコ
ントロールCPU32からの指令により、一時的にFE
T24−1をoffに転じる。ここで、指令値が低くな
ったのであるから、現在の電流値は新たな指令値Ihよ
りも高いため、FET23−1はoffになっている。
【0062】すると、それまで電磁コイル9aを流れて
いた電流はダイオード27−1を介してコンデンサ28
−1に充電されることになる。その時のコンデンサ28
−1が充電される、即ち電磁コイル9aの電流が減少す
る速度は、コンデンサ28−1の静電容量が小さいほど
高速になる。しかしながらコンデンサ28−1の容量が
小さいと、その分充電電圧も高くなってしまうため、実
際には、駆動回路構成部品の耐圧性能を考慮して、コン
デンサ28−1の静電容量は適当に設定される。
【0063】一方、コンデンサ28−1の下流にはダイ
オード34−1を介して電流検出抵抗26−1が接続さ
れているため、コンデンサ28−1に充電を行っている
その間も電流値は電流検出・比較回路29−1に伝達さ
れていることになる。そのため、電磁コイル9aを流れ
る電流が急激に減少し、指令値、即ち保持電流Ihより
も僅かに小さい値(Ih−ΔI)を下回った場合には、
下流FET駆動回路30−1はバルブコントロールCP
U32の指令により、直ちにFET24−1をonに復
帰し、上流FET駆動回路31−1が前述のように電磁
コイル9aの電流値を保持電流Ihに制御するのであ
る。このような動作を行うことにより、電流が減少し過
ぎてプランジャ11が電磁石9から離間してしまうこと
を防止している。
【0064】このようにして本実施形態では、電磁コイ
ル9aの電流を、比較的大きなキャッチング電流Icか
ら比較的小さな保持電流Icへ切換える動作を高速でか
つ正確に行うことを可能にしている。
【0065】ここで請求項3記載の発明の構成として、
コンデンサ28−1の上流側端子は、電磁コイル8a側
の回路のFET23−2のS(上流側)に接続されてい
る。本発明の駆動回路が駆動する電磁駆動吸排気弁装置
では、前述のように、プランジャの両作用面にそれぞれ
対向する2つの電磁コイルが必ず交互に通電を繰り返す
ようになっている。よってこのように構成することで、
一方の電磁コイル9aの電流を低減する際にコンデンサ
28−1に充電されたエネルギーは、次回、他方の電磁
コイル8aの励磁が開始されるまで保持されており、電
磁コイル8aの励磁開始時には、負荷である電磁コイル
8aにとって電源と並列に接続されることになる。
【0066】即ち、コンデンサ28−1には電源電圧よ
りも高い電圧が充電されているので、FET23−2が
onになると、電磁コイル8aの電流は電源21からで
はなく、まずコンデンサ28−1から供給されるのであ
る。それはコンデンサ28−1の電圧が電源電圧と同電
圧になるまで継続し、コンデンサ28−1の電圧が電源
21の電圧と同じになるとその後電源21が供給される
ことになる。この様子を図4に示す。
【0067】よって本構成では、電磁コイルに流れる電
流をキャッチング電流Icから保持電流Ihに低下させ
る際に、その差分の(Ic−Ih)である余分な電流を
コンデンサに吸収して、それをもう一方の電磁コイルの
次回の励磁に再利用することで、電源から供給されるエ
ネルギーを抑え、駆動回路効率の向上を図ることが可能
になっているのである。
【0068】(第2の実施形態)また、請求項5記載の
発明によれば、図1の前述の実施形態において、コンデ
ンサ28−1または28−2に充電が行われている場
合、電磁コイル9a、8aの通電開始タイミングを所定
時間遅らせている。
【0069】具体的に説明すると、インダクタンスL
(H)の電磁コイル9aの電流値がIcからIhに変化
する場合、電磁コイル9aの持つエネルギーの減少量Δ
Eは、次に示す式(1)で表せることが知られている。
【0070】
【数1】 ΔE=(1/2)L(Ic2 −Ih2 ) …(1) このエネルギーΔEは、キャパシタンスC(F)のコン
デンサ28−1を充電し、その電圧をV0 からV1 に上
昇させたとすると、回路抵抗を無視して、次の式(2)
が成立する。
【0071】
【数2】 ΔE=(1/2)C(V1 2 −V0 2 )=(1/2)L(Ic2 −Ih2 ) …(2) 式(2)より、充電後のコンデンサ28−1の電圧V1
は、次に示す式(3)となる。
【0072】
【数3】 V1 =√((L/C)(Ic2 −Ih2 )+V0 2 ) …(3) ここで式中のキャッチング電流Ic、保持電流Ihは内
燃機関の運転状態、即ち、回転数や負荷状態により、マ
ップ等の手段を用いて可変制御される。そのため、コン
デンサ28−1に蓄えられるエネルギーも、式(2)か
ら明らかなように、内燃機関の運転状態により常に変動
することになる。
【0073】一方、図4に示したように、コンデンサ2
8−1に充電されているエネルギー(電圧)が大きい
と、電磁コイル8aの電流値の上昇が急峻になる傾向が
ある。そのため、回生が無い、即ち電源21のみで駆動
する場合に比較して、電磁コイル8aの電流は、コンデ
ンサ28−1の電圧が高いほど、所定の電流値Icに到
達する時刻が早くなることになる。このため実際には、
電流の立上がりが早くなる分、余分なエネルギーを電磁
コイル8aに与えてしまうことになる。
【0074】そこで、バルブコントロールCPU32
は、コンデンサ28−1を充電したときの電磁コイル9
aのキャッチング電流Icと保持電流Ihを記憶してお
き、それらの2乗の差(Ic2 −Ih2 )が大きくなる
ほど、電磁コイル8aの通電開始のタイミングを遅らせ
るよう、上流FET駆動回路31,および下流FET駆
動回路30に指示するのである。
【0075】ここで基準の通電開始のタイミングt0
を、回生が無い、即ち電源21のみで駆動する場合と
し、実際に通電開始を遅らせる時間をΔtとすると、Δ
tは例えば図5に示すようなマップにより決定されるこ
とになる。またこれらの動作を図6に示す。
【0076】このような動作は、電磁コイル9aに通電
を開始する際も同様に、コンデンサ28−2に充電を行
ったときの電磁コイル8aの電流値にて、タイミングの
補正が行われることになる。このようにして、回生した
エネルギーをより効率よく利用することが可能になって
いる。
【0077】(第3の実施形態)次に、本発明に係る電
磁駆動吸排気弁の駆動回路の第3の実施形態について説
明する。本実施形態は、請求項6記載の発明に対応し、
コンデンサの充電電圧を検出する電圧検出手段を有し、
電磁コイルに通電を開始しようとする際には、前記電圧
検出手段の検出した電圧に応じてその励磁開始タイミン
グを所定タイミングよりも遅らせるものである。
【0078】このため、例えば図1の回路中のダイオー
ド27−1のKとコンデンサ28−1との接続点の電圧
を検出する電圧検出回路を設け、この電圧検出回路によ
り検出電圧をアナログ/デジタル変換してデジタル信号
としてバルブコントロールCPU32に伝え、バルブコ
ントロールCPU32で、デジタル電圧値に基づいて、
所定タイミングから励磁開始タイミングを遅らせる遅延
時間を計算する構成とする。
【0079】即ち、前述の請求項5記載の発明に対応す
る第2の実施形態が、電磁コイル8aの通電開始を遅ら
せる時間幅Δtを、コンデンサ28−1への充電開始時
の電磁コイル9aの電流Icと充電終了時のコイル電流
Ihとで決定しているのに対して、本第3実施形態で
は、コンデンサ28−1の充電電圧を実際にバルブコン
トロールCPU32がモニタしており、その値に応じ
て、例えば図7に示すような相関図より、コンデンサ2
8−1の充電電圧が高い場合には、Δtを大きくし、逆
に充電電圧が低い場合にはΔtを小さくするように、演
算を行っている。
【0080】このような動作を行うことにより、コンデ
ンサ28−1に充電を行ってから次回電磁コイル8aの
通電が開始されるまでの時間の変動等により、予測した
コンデンサ28−1のエネルギーと実際との誤差を抑制
し、効率のよい制御が精度よく行われるようになってい
る。
【0081】(第4の実施形態)また、図8は本発明に
係る電磁駆動吸排気弁の駆動回路の第4実施形態を示す
回路図であり、請求項7記載の発明に対応する。
【0082】本実施形態の構成では、電源21と並列に
第2のコンデンサ40−1と、第1のコンデンサ28−
1からスイッチング素子としてのSCR41−1を介し
てコンデンサ40−1へと接続される経路が設けられて
いる点と、バルブコントロールCPU32からの指示に
よりSCR41−1をトリガするSCR駆動回路42−
1が設けられている点の他は、全て図1の第1の実施形
態と同様の構成である。ここで第2のコンデンサ40−
1はコンデンサ28−1と比較して十分に静電容量が大
きいものが使用されているものとする。また、SCR4
1−1はバルブコントロールCPU32の指令により、
onされるものとする。
【0083】第1の実施形態において、電磁コイル9a
の電流値を急峻に低減するため、コンデンサ28−1は
比較的小さな容量とする必要があった。そのため、コン
デンサ28−1の電圧は、充電時に比較的高電圧となら
ざるを得なかった。
【0084】一方、本構成では、上述の実施形態と同様
にコンデンサ28−1を充電した後、次回駆動開始まで
の間の適当なタイミングでバルブコントロールCPU3
2が、SCR41−1をonすることにより、コンデン
サ28−1に蓄えられたエネルギーを、比較的容量が大
きく、また電源電圧まで充電された第2のコンデンサ4
0−1に移動させることになる。
【0085】第2のコンデンサ40−1は、十分に静電
容量が大きいので、その電圧は、電源21−1の供給す
る電圧よりも僅かに高い値までしか上昇しない。この状
態で、次回の駆動開始タイミングになると、まず僅かで
あるが相対的に電圧の高い第2のコンデンサ40−1か
ら電流が電磁コイル9aに供給され、その後、コンデン
サ40−1の電圧が電源21の電圧と等しい値まで低下
すると、電源21から電流が流れ始めることになる。
【0086】このとき、電磁コイル9aにとっては、コ
ンデンサ40−1の電圧が電源21の電圧よりも僅かに
高いだけなので、回生が無い場合とある場合で、その立
上がり波形に殆ど違いが発生しない。
【0087】そのため、本構成では、前述の実施形態の
効果で得られるような、電流の急峻な立上がりが必要と
されず、電流の立下りのみが急峻であればよい場合に、
請求項5および6のような、通電開始タイミングをΔt
だけ遅らせるような機構が必要無く、極めて簡単な構成
で駆動効率の向上が図られている。
【0088】尚、本実施形態においては、電磁コイル9
aから回生されたエネルギーは、電磁コイル9aの次回
の励磁開始時に利用され、電磁コイル8aから回生され
たエネルギーは、電磁コイル8aの次回の励磁開始時に
利用されるというように、それぞれ同じ電磁コイルで回
生エネルギーか利用されるので、請求項4記載の発明と
もなっている。
【0089】尚、本第4実施形態の変形例として、図8
において、電磁コイル9aの駆動用回路20aにおける
コンデンサ40−1と、電磁コイル8aの駆動用回路2
0bにおけるコンデンサ40−2とを一つのコンデンサ
で共用することもできる。この場合、一方の電磁コイル
から共用コンデンサに蓄積されたエネルギーは、他方の
電磁コイルの励磁開始時に利用されることとなる。
【0090】以上好ましい実施形態について説明した
が、これらは本発明を限定するものではない。例えば、
スイッチング素子としてMOS−FETを用いたが、こ
れに代えて絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGB
T)等のスイッチング素子を用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電磁駆動吸排気弁の駆動回路の第
1の実施形態を説明する回路図である。
【図2】本発明で駆動される電磁駆動吸排気弁装置の例
を示す断面図である。
【図3】第1実施形態の動作を説明する波形図である。
【図4】第1実施形態の動作を説明する波形図である。
【図5】キャッチング電流及び保持電流に対する励磁開
始遅延時間Δtの変化を示すマップ図である。
【図6】エネルギー回生を行う場合の励磁開始遅延時間
Δtの説明図である。
【図7】コンデンサの充電電圧と励磁開始遅延時間Δt
との関係を示すグラフである。
【図8】本発明に係る電磁駆動吸排気弁の駆動回路の第
4実施形態を説明する回路図である。
【符号の説明】
8a、9a…電磁コイル、20…駆動回路、21…電
源、22−1,22−2,25−1,25−2,27−
1,27−2,34−1、34ー2、35ー1、35ー
2…ダイオード、23−1,23−2…PチャンネルM
OSFET、24−1,24−2…NチャンネルMOS
FET、26−1,26−2…電流検出抵抗、29−
1,29−2…電流検出・比較回路、30−1,30−
2…下流FET駆動回路、31−1,31−2…上流F
ET駆動回路、32…バルブコントロールCPU、33
…エンジンコントロールECU。
フロントページの続き Fターム(参考) 3G092 AA11 DA01 DA02 DA07 DF05 DG02 DG09 EA02 EA08 EA11 EA14 EA16 EA27 EB08 FA00 FA13 FA36 HA12Z HA13X HA13Z 3G301 HA19 JA00 JA15 LA07 LC01 LC10 NA08 NB06 NB11 NB20 NE06 NE16 NE22 PA01Z PA11Z PD02Z PE01Z PE03Z PE10Z PF01Z PG00Z PG02Z

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸気弁又は排気弁の各弁軸に連接された
    プランジャと、該プランジャの両作用面に対向して配設
    された2つの電磁コイルと、前記弁軸又は前記プランジ
    ャを開弁側と閉弁側とに付勢する2つの付勢手段を備
    え、前記吸気弁又は排気弁をこれら電磁コイルと付勢手
    段との協働により電磁的に開閉するようにした電磁駆動
    吸排気弁の駆動回路であって、 前記吸気弁又は排気弁の位置に同期して前記電磁コイル
    に電流を供給する電流制御手段と、 前記電磁コイルの電流を吸収、蓄電するコンデンサとを
    有し、 前記吸気弁又は排気弁が変位端に近接または当接した際
    に、前記コンデンサを用いて前記電磁コイルの電流値を
    減少させるとともに、前記コンデンサに充電することを
    特徴とする電磁駆動吸排気弁の駆動回路。
  2. 【請求項2】 前記駆動回路は、前記電磁コイルに流れ
    る電流値を検出する電流検出手段を備え、該電流検出手
    段が検出した電流値に基づいて前記コンデンサの充電を
    停止するタイミングを決定することを特徴とする請求項
    1に記載の電磁駆動吸排気弁の駆動回路。
  3. 【請求項3】 前記駆動回路は、前記電磁コイルの一方
    の電流値を減少させる際に前記コンデンサに充電された
    電圧を用いて、前記一方の電磁コイルと対を成す他方の
    電磁コイルの次回の励磁開始時の電流を供給することを
    特徴とする請求項1または2に記載の電磁駆動吸排気弁
    の駆動回路。
  4. 【請求項4】 前記駆動回路は、前記電磁コイルの電流
    値を減少させる際に前記コンデンサに充電された電圧を
    用いて、前記電磁コイルの次回の励磁開始時の電流を供
    給することを特徴とする請求項1または2に記載の電磁
    駆動吸排気弁の駆動回路。
  5. 【請求項5】 前記駆動回路は、前記コンデンサに充電
    された電圧を用いて次回の励磁を行う際、前記コンデン
    サを充電したときの充電開始時と充電終了時の各電流値
    に基づいて、励磁開始のタイミングを所定タイミングよ
    りも時間的に遅らせることを特徴とする請求項1または
    2に記載の電磁駆動吸排気弁の駆動回路。
  6. 【請求項6】 前記駆動回路は、前記コンデンサの端子
    間電圧を検出する電圧検出手段を有し、前記電磁コイル
    に通電を開始しようとする際には、前記電圧検出手段の
    検出した電圧に応じてその励磁開始タイミングを所定タ
    イミングよりも遅らせることを特徴とする請求項1また
    は2に記載の電磁駆動吸排気弁の駆動回路。
  7. 【請求項7】 前記駆動回路は、電源と並列に前記コン
    デンサよりも静電容量の大きい第2のコンデンサと、前
    記第1のコンデンサを前記第2のコンデンサと接続する
    スイッチング素子とを有し、前記第1のコンデンサにエ
    ネルギーが充電された後、前記第1のコンデンサと第2
    のコンデンサを接続し、第1のコンデンサに充電された
    エネルギーを第2のコンデンサに移動して、以降の前記
    電磁コイルの励磁に利用することを特徴とする請求項1
    または2に記載の電磁駆動吸排気弁の駆動回路。
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