JPH0783012A - 電磁駆動式バルブ - Google Patents

電磁駆動式バルブ

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JPH0783012A
JPH0783012A JP5229179A JP22917993A JPH0783012A JP H0783012 A JPH0783012 A JP H0783012A JP 5229179 A JP5229179 A JP 5229179A JP 22917993 A JP22917993 A JP 22917993A JP H0783012 A JPH0783012 A JP H0783012A
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JP
Japan
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valve
electromagnetic
spring
valve body
electromagnetic coil
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JP5229179A
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English (en)
Inventor
Iwao Maeda
岩夫 前田
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Toyota Motor Corp
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は内燃機関の吸・排気バルブの実現に
適した電磁駆動バルブに関子、少ない消費電力で駆動可
能とすることを目的とする。 【構成】 弁体11に連結して吸引鉄片12を設ける。
吸引鉄片12の上下に電磁コイル13,14、及び磁性
体からなるコア15,16を設ける。電磁コイル13,
14に適当に電流を供給するドライバ回路17とコント
ローラ19とを設ける。吸引鉄片12の上下に、中央部
を小径としたスプリング20,21を配設する。スプリ
ング20,21のバネ定数は、変位長が小さい領域で小
さく、また変位長が大きい領域で大きいため、吸引鉄片
12に作用する電磁引力とスプリング20,21のバネ
力とが常時整合し、過剰な電磁引力の発生が排除され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電磁駆動式バルブに係
り、特に電磁駆動による内燃機関の吸・排気バルブの実
現に適した電磁駆動バルブに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、内燃機関の吸・排気バルブを
現在主流であるカム駆動に変えて電動駆動する構成が提
案されている。吸・排気バルブを電動駆動する構成によ
れば、カムシャフト等の回転機構を省略することがきる
と共に、バルブタイミングの変更が容易であることか
ら、内燃機関の運転状態に応じた理想的な開閉弁タイミ
ングを任意に設定可能となり、出力特性、及び燃費特性
を改善することができるからである。
【0003】そして、吸・排気バルブの電動駆動機構と
しては、電磁コイルを用いた電磁アクチュエータによる
電磁駆動機構が考案されている。電磁コイルに電流を流
通した際に磁界に伴って生ずる電磁引力により、電磁コ
イルの近傍に配設した可動子に所定ストロークの変位を
与え、これにより可動子と一体に動作する弁体に変位を
与えるものである。
【0004】ところで、かかる構成の電磁アクチュエー
タを実用化するにあたっては、電磁コイルに電流が流通
されていない場合は可動子と電磁コイルとの間に所定の
エアギャップGが確保されている必要がある。かかるエ
アギャップGが確保されてこそ、電磁コイルが可動子を
引き寄せることで必要な変位幅が確保されることになる
からである。
【0005】実開昭60−175805号公報には、上
記の要求を満たすべく可動子を電磁コイルから離間する
方向に付勢力を作用させるスプリングを配設した電磁駆
動式バルブが開示されている。
【0006】この場合、可動子及び弁体からなる可動系
は、電磁コイルに電流が流通していない場合にはスプリ
ングのバネ力により電磁コイルから所定のエアギャップ
Gだけ離間した位置に保持され、また電磁コイルに所定
の電流が流通すると、その際に生ずる電磁引力によりス
プリングのバネ力に抗って電磁コイル側に引き寄せら
れ、電磁コイルへの電流の流通・遮断に従って可動子が
所定の変位幅で変位することになる。従って、その変位
を利用すれば、弁体を開弁または閉弁状態とすることが
可能となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
電磁駆動式バルブにおいて電磁コイルからエアギャップ
Gだけ離間した位置に保持された可動子を電磁コイルに
密着した状態となるまで変位させるためには、電磁コイ
ルに所定の電流を流通した際に生ずる電磁引力が、スプ
リングの発生するバネ力より大きいことが必要である。
【0008】ここで、電磁コイルに所定電流を流通した
際に可動子を引き寄せるべく生ずる電磁引力は、電磁コ
イルと可動子との間に形成されたエアギャップGの非線
型関数であり、エアギャップGが小さくなるに従って急
激にその力が大きくなる特性を有している。
【0009】これに対して上記従来の電磁駆動式バルブ
の構成要素であるスプリングは、一定のバネ定数を比例
定数として変位長に比例したバネ力を発生する弾性部材
であり、電磁コイルと可動子とのギャップには無関係
に、その変位長に比例したバネ力を生ずる。
【0010】かかる状況下では、電磁コイルと可動子と
のギャップが大きい領域において電磁引力がバネ力に勝
っている状況を実現しようとすれば、ギャップが十分に
小さい場合にはバネ力に対して電磁引力が過剰となり、
省エネルギ化の観点から好ましくない事態が生ずること
になる。
【0011】本発明は上述の点に鑑みてなされたもので
あり、バネ定数が、電磁コイルと可動子とのギャップが
大きい領域においては低く、以後変位長に伴って大きく
変化するスプリングによって可動子を付勢することによ
り、上記の課題を解決し得る電磁駆動式バルブを提供す
ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、所定の電
流を流通することにより適当な強度の磁界を発生する電
磁コイルと、該電磁コイルが発生する磁界に伴って生ず
る電磁引力により前記電磁コイルに引き寄せられる可動
子と、該可動子と一体となって動作する弁体と、前記可
動子及び弁体を所定の位置に維持すべく前記電磁コイル
から離間する方向に付勢する弾性部材であって、変位長
が大きくなるに従ってバネ定数が大きくなるスプリング
とを備えてなる電磁駆動式バルブにより解決される。
【0013】
【作用】本発明に係る電磁駆動式バルブにおいて、前記
弁体は前記可動子と一体となって変位し、前記可動子が
前記電磁コイルへの通電の有無に従って変位する際に、
同様の変位を示す。従って、前記弁体が一方の変位端に
ある場合が閉弁状態とすれば、他方の変位短方向へ前記
弁体が変位した際に開弁状態が形成され、バルブ機構と
しての必要な機能が実現される。
【0014】この場合において、前記電磁コイルに一定
の電流を流通させた際に生ずる電磁引力は、前記電磁コ
イルと前記可動子とのエアギャップGの非線型関数であ
り、両者が比較的離間している場合には小さく、両者が
近接している場合には極めて大きな力となる。
【0015】一方、前記スプリングは前記可動子が前記
電磁コイルから所定の間隔だけ離間した所定の位置に保
持されている場合には小さなバネ定数を示し、以後変位
長に伴ってバネ定数の値を大きく変化させる。
【0016】従って、前記電磁コイルの発する電磁引力
の特性と前記スプリングの発するバネ力の特性とが変位
長との関係で一致し、比較的小さな電流を前記電磁コイ
ルに流通させることで、前記可動子は適切に前記電磁コ
イル側へ変位することになる。
【0017】
【実施例】図1は、本発明の一実施例である電磁駆動式
バルブ10の全体構成を表す側面断面図を示す。本実施
例の電磁駆動式バルブ10は、弁体11を図中上下方向
に変位させることにより内燃機関のシリンダヘッド1に
設けた吸気又は排気用ポート2を開閉弁する吸・排気バ
ルブとして機能させるべく構成したものである。
【0018】かかる電磁駆動式バルブ10を用いる場
合、内燃機関に通常要求される吸・排気バルブ駆動用の
カム機構が不要であり、機械的構成が簡単化すると共に
カム機構でエネルギが消費されないため燃費向上にも有
利である。また、吸・排気バルブの開閉弁時期を任意に
設定することができることから、内燃機関の運転状況に
応じて理想的なバルブタイミングを適宜設定することが
可能である。従って、電磁駆動式バルブ10を用いた場
合、カム機構により吸・排気バルブを駆動する内燃機関
に比べて大幅な出力特性及び燃費特性の改善が可能であ
る。
【0019】本実施例の電磁駆動式バルブ10は、特に
小消費電力で駆動することを可能とすることで上記した
一般的効果に加えて更なる燃費特性の改善を可能とする
点に特徴を有するものである。以下、その構成について
詳細に説明する。
【0020】電磁駆動式バルブ10は、弁体11を固定
した前記可動子に相当する円板上の吸引鉄片12を、吸
引鉄片12の上下に配設した電磁コイル13,14によ
って変位させることにより、吸引鉄片12と一体に連結
した弁体11を駆動するものである。
【0021】すなわち、電磁コイル13,14は、断面
形状がコの字型であるドーナツ状のコア15,16の溝
内に組み込まれており、ドライバ回路17より所定の電
流が供給されると、その電流値に応じた強度の磁界を発
してコア15,16内に磁界強度に応じた磁束を流通さ
せる。
【0022】この場合において、上記したように電磁コ
イル13,14はコア15,16に設けた溝内に組み込
まれている。そして、電磁駆動式バルブ10を構成する
に際しては、これらコア15,16の溝がそれぞれ吸引
鉄片12に対抗するように非磁性体からなるケース18
内に組み込まれている。
【0023】かかる構成においては、電磁コイル13,
14で発生した磁束はコア15,16のみを伝って電磁
コイル13,14の内外周を還流することはできず、結
果として吸引鉄片12、及び吸引鉄片12とコア15と
のエアギャップGが磁気回路の一部を形成することにな
る。
【0024】ここで、コア15,16や吸引鉄片12は
磁性体からなる部材であり、その磁気抵抗はエアギャッ
プGのそれと比べて無視できる水準である。一方、エア
ギャップGの磁気抵抗はギャップ長の関数でありギャッ
プが小さいほど磁気抵抗が小さく、磁気回路としてより
安定な状態となる。
【0025】従って、例えば電磁コイル13にのみ電流
を流通させると、吸引鉄片12には電磁コイル13の内
外周を還流するように発生した磁束が流通し、その磁束
密度に応じた電磁引力で電磁コイル13へ向けて引き寄
せられることになる。また、電磁コイル14にのみ電流
を流通させると、吸引鉄片12は、電磁コイル14側へ
引き寄せられることになる。
【0026】このように、電磁駆動式バルブ10におい
ては、ドライバ回路17から電磁コイル13,14へ向
けて交互に適当な電流を供給すれば、その電流の流通に
伴って電磁引力が発生し、これにより吸引鉄板12が電
磁コイル13または14に向けて交互に引き寄せられ、
この結果弁体11の駆動に必要な駆動力を得ることがで
きる。
【0027】尚、コントローラ19は、内燃機関の運転
状況を表す各種センサの検出信号に基づいて必要な演算
を行い、弁体11を開弁または閉弁させるタイミングを
設定し、そのタイミングでドライバ回路17を介して電
磁コイル13,14へ所定の電流を供給する装置であ
る。
【0028】ところで、このように電磁引力によって弁
体11を駆動する場合は、カム駆動のように機構的に開
閉弁タイミングが設定したタイミングに一致するもので
はなく、電磁コイル13,14に流通する電流の制御タ
イミングに加え、可動子たる吸引鉄片12が磁界の変化
に追従して変位する間の時間的ずれをも考慮して電流の
制御タイミングを設定する必要がある。
【0029】しかしながら、電磁コイル13,14の発
生する電磁引力は、電流の切替え直後において矩形的に
変化するものではなく、その変化状況も電流の切替え周
期等の影響を受けて変化するものである。従って、何ら
の機構的配慮もなく、電磁コイル13,14へ供給する
電流の切替えのみで吸引鉄板12を駆動する場合は、電
流を切り換えてから吸引鉄板12が変位を終了するまで
に要する時間が大幅に変動し、実用的な制御を実現する
ことはできない。
【0030】このため、電磁駆動式バルブ10の如く電
磁力を用いて弁体11を駆動する装置においては、弁体
11や吸引鉄片12からなる可動系を所定の中立位置に
保持すると共に、この可動系を所定の共振周波数で振動
させるべくスプリングを用いて振動系を構成する手法が
用いられている。
【0031】つまり、可動系の質量をM、スプリングの
バネ定数をKとすると、共振周波数fは、f=1/2π
・√(K/M)として求めることができ、何らの外力も
印加されないとすれば、可動系は上記周波数fに従った
単振動を繰り返すことになる。従って、その単振動に合
わせて電磁コイル13,14へ電流を流通させれば、弁
体11を周波数fで正確に開閉させることができる。
【0032】また、かかる構成によれば、電磁コイル1
3,14に吸引鉄片12を密着させた状態から電流の流
通を遮断すれば、即座に吸引鉄片12は電磁コイルから
離間する方向に単振動を開始することから、吸引鉄片1
2を電磁コイル13,14に密着保持する時間を制御す
ることで実質的な弁体11の開閉弁周期を精度良く制御
することができる。
【0033】このため、本実施例の電磁駆動式バルブ1
0においても、図1に示すように吸引鉄片12の上下に
スプリング20,21を配設しており、これらのスプリ
ング20,21の有するバネ力により所望の振動系を形
成するものである。
【0034】ところで、電磁コイル13,14に一定の
電流を流通させた際に吸引鉄片12と電磁コイル13,
14との間に作用する電磁引力の大きさは、流通電流の
関数であると共に電磁コイル13,14と吸引鉄片12
との間のエアギャップGの関数でもある。
【0035】図2は、この電磁引力とエアギャップGと
の関係を、電流値をパラメータとして表したものであ
る。同図に示すように、電磁引力は、エアギャップGが
小さいほど大きな値を示し、密着状態に近づくにつれて
その値を極端に増大させる特性を有している。
【0036】一方、一般的なスプリングは、一定のバネ
定数Kを比例定数として、変位長に比例したバネ力を発
生するものである。従って、そのバネ力とエアギャップ
Gとの関係は、図3中に破線で示すように一定の傾きを
有する直線として表すことができる。
【0037】また、その傾きを表すバネ定数Kは、電磁
駆動式バルブ10に要求される共振周波数fを実現し得
る程度に大きな値であることが必要であり、内燃機関の
停止時においてスプリングによって中立位置に保持され
ている弁体11を、内燃機関の始動時に適切に駆動する
ためには、電磁引力は弁体11の変位過程における全領
域において、バネ力より大きな力であることが要求され
る。
【0038】従って、弁体11を安定駆動するために電
磁コイル13,14へ流通する電流は、上記条件を満た
す電磁引力を発生し得る水準に設定する必要があり、例
えば図3に示す状況においては、50アンペアの電流が
必要とされることになる。
【0039】しかしながら、このような設定を施した場
合、図3に示すようにほとんどの領域においては電磁引
力が大きくスプリングのバネ力に勝った状態となり、確
実に弁体11を駆動することはできるものの、省電力化
の観点からすれば、改善の余地を残したものとなる。
【0040】この場合において、図3中に一点鎖線で示
すように、例えば30アンペアの電流によって生じる電
磁引力と特性の近似したバネ力をスプリング20,21
が発生するとすれば、弁体11の変位過程における全領
域においてバネ力を越える電磁引力を、30アンペアの
電流で確保することが可能となり、省電力化の観点から
も理想的である。
【0041】本実施例の電磁駆動式バルブは、かかる点
に着目したものであり、スプリング20,21を、図4
中に実線で示すように弁体11の中間位置を中心として
閉弁位置付近で急激に下向きのバネ力を増大させ、また
開弁位置付近で急激に上向きのバネ力を増大させる非線
型スプリングで構成したものである。
【0042】この場合、中間位置付近では従来の線型ス
プリングに比べて生ずるバネ力が小さく駆動に有利であ
り、また開閉弁位置付近ではバネ力が大きいため平均バ
ネ定数としては線型スプリングと同等の水準が維持さ
れ、電磁駆動式バルブ10の応答性を悪化させることも
ない。このように、本実施例の電磁駆動式バルブ10
は、全体としてスプリング20,21に要求されるバネ
力を確保しつつ消費電力の低減を図っている点に特徴を
有するものである。
【0043】また、本実施例においては、スプリング2
0,21を図5に示す如く中央部が小径となる螺旋形状
とすることでかかる特性を確保している。この場合、ス
プリング20,21を構成する弾性部材が均質であると
すれば、歪みを広く分散し得る大径部ではバネ定数が小
さく、反対に小径部ではバネ定数が大きくなる。このた
め、変位長が小さい間は主に大径部が変形して全体とし
てバネ定数の小さなスプリングとして作用し、変位長が
大きくなって小径部の変形率が大きくなると、これに従
ってバネ定数が増大する。
【0044】このため、電磁駆動式バルブ10における
スプリング20は、図6中に一点鎖線で示すように弁体
11が閉弁位置に近づくにつれて急激に大きなバネ力を
発揮し、またスプリング21は、弁体11が全閉位置に
近づくにつれて急激に大きなバネ力を発揮する。尚、図
6に示す特性は、弁体11が全閉若しくは全開位置にあ
るときにスプリング20,21が吸引鉄片12から離間
しないよう、かかる位置においても延び側のスプリング
20,21が僅かでも吸引鉄片12にバネ力を印加する
ように配設した場合の特性である。
【0045】そして、吸引鉄片12に作用するバネ力
は、2つのスプリング20,21のバネ力の合成として
捕らえることができ、図6中に実線で示す如く上記図4
に示す非線型スプリングのバネ特性が実現されることに
なる。
【0046】このように、本実施例の電磁駆動式バルブ
10は、スプリング20,21のバネ定数が変位長に従
って変動するため、電磁コイル13,14と吸引鉄片1
2との間に作用する電磁引力と吸引鉄片12に作用する
バネ力とが、弁体11の全変位領域において適切に整合
する。このため、電磁引力が不当に過大となることがな
く、有効に省電力化を実現することができる。
【0047】また、このように開弁位置付近、または閉
弁位置付近においてバネ力と電磁引力とがほぼ同等であ
る場合、電磁引力が極端に大きい従来の電磁駆動式バル
ブと比べて開閉弁直前の吸引鉄片12の変位速度が低下
する。このため、吸引鉄片12が電磁コイル13,14
に密着する際の衝撃が緩和されることとなり、耐久性や
静粛性を確保するうえで有利であるという効果をも有し
ている。
【0048】ところで、上記実施例の電磁駆動式バルブ
10は、吸引鉄片12の上下に電磁コイル13,14等
を配設し、2つのスプリング20,21を用いて吸引鉄
片12を付勢する構成を採用しているが、例えば図7に
示すように単一の電磁コイル14,コア16及びスプリ
ング21のみで構成することも可能である。
【0049】すなわち、図7に示す電磁駆動式バルブ3
0は、通常時には弁体11を閉弁位置に保持し、電磁コ
イル14に電流を流通させた場合にのみ弁体11がポー
ト2の弁座から離間するものである。かかる構成によれ
ば、部品点数が削減できると共に、ドライバ回路31及
びコントローラ32の構成を簡単化することができ、上
記図1に示す電磁駆動式バルブ10に比べて安価に実現
することができる。
【0050】また、電磁駆動式バルブ30のように通常
時に弁体11が閉弁状態となる構成では、電磁コイル1
4への電流を遮断する度に弁体11がスプリング21の
付勢力によりポート2の弁座に衝突することから、変位
長の少ない領域では小さなバネ定数を示し、かかる衝突
の衝撃を緩和するスプリング21の特性は弁体11の耐
久性向上に特に有効である。
【0051】
【発明の効果】上述の如く本発明によれば、電磁コイル
と可動子との間に作用する電磁引力と、その電磁引力に
抗う方向に作用するスプリングのバネ力とが、可動子の
変位長に関わらず適当に整合するため、弁体の変位過程
において電磁引力が過剰、すなわち電磁コイルに流通さ
せる電流が過剰となることがない。
【0052】このため、本発明に係る電磁駆動式バルブ
によれば、一定のバネ定数を示すスプリングを用いて可
動子を付勢する従来の電磁駆動式バルブに比べて少ない
電流で弁体を駆動することができ、消費電力を有効に低
減させることができるという特長を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電磁駆動式バルブの一実施例の全
体構成を表す側面断面図である。
【図2】電磁コイルと吸引鉄片との間に作用する電磁引
力とエアギャップとの関係を表す図である。
【図3】吸引鉄片に作用する電磁引力とバネ力との関係
を表す図である。
【図4】本実施例の電磁駆動式バルブにおけるスプリン
グのバネ力と弁体の位置との関係を表す図である。
【図5】本実施例の電磁駆動式バルブに用いるスプリン
グの側面断面図である。
【図6】本実施例の電磁駆動式バルブに用いるスプリン
グが発揮するバネ力と弁体の位置との関係を表す図であ
る。
【図7】本発明に係る電磁駆動式バルブの他の実施例の
全体構成を表す側面断面図である。
【符号の説明】
10,30 電磁駆動式バルブ 11 弁体 12 吸引鉄片 13,14 電磁コイル 15,16 コア 17,31 ドライバ回路 19,32 コントローラ 20,21 スプリング

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の電流を流通することにより適当な
    強度の磁界を発生する電磁コイルと、 該電磁コイルが発生する磁界に伴って生ずる電磁引力に
    より前記電磁コイルに引き寄せられる可動子と、 該可動子と一体となって動作する弁体と、 前記可動子及び弁体を所定の位置に維持すべく前記電磁
    コイルから離間する方向に付勢する弾性部材であって、
    変位量が大きくなるに従ってバネ定数が大きくなるスプ
    リングとを備えてなることを特徴とする電磁駆動式バル
    ブ。
JP5229179A 1993-09-14 1993-09-14 電磁駆動式バルブ Pending JPH0783012A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999035375A1 (fr) * 1998-01-12 1999-07-15 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Dispositif de commande pour une electrovanne
KR20010038022A (ko) * 1999-10-21 2001-05-15 김덕중 내연기관용 전자기 밸브 액추에이터

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