JP2003007385A - コネクタ及びこれに用いるリテーナ用治具 - Google Patents

コネクタ及びこれに用いるリテーナ用治具

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JP2003007385A
JP2003007385A JP2001190087A JP2001190087A JP2003007385A JP 2003007385 A JP2003007385 A JP 2003007385A JP 2001190087 A JP2001190087 A JP 2001190087A JP 2001190087 A JP2001190087 A JP 2001190087A JP 2003007385 A JP2003007385 A JP 2003007385A
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retainer
locking position
jig
terminal fitting
connector
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Ryotaro Ishikawa
亮太郎 石川
Osamu Kawase
治 川瀬
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リテーナを容易に操作可能なコネクタを提供
する。 【解決手段】 リテーナ30の上側には係止用の誘導面
34Aが、下側には解除用の誘導面35Aがそれぞれ形
成されている。治具50は一端側が係止部55、他端側
が解除部58となり、それぞれ外周壁52と差込み溝5
3が形成されている。係止部55の姿勢保持片56には
テーパ面56Aが配され、解除部58の姿勢保持片59
にはテーパ面56Aとは逆勾配のテーパ面59Aが形成
されている。リテーナ30を仮係止位置に装着して案内
部13に係止部55側の差込み溝53を差し込み治具5
0をフード部8内に押し込むことで、テーパ面56Aと
係止用誘導面34Aとが摺接してリテーナ30を本係止
位置へ移動させる。また、リテーナ30が本係止位置に
あるときは解除部58側をフード部8内に押し込むと解
除用誘導面35Aとテーパ面59Aとが摺接してリテー
ナ30を仮係止位置へと移動させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はいわゆるサイドリテ
ーナを備えたコネクタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】リテーナ付きコネクタの中には、コネク
タハウジングの側面からリテーナを差し込んで内部に収
容されている端子金具に係止させる、といういわゆるサ
イドリテーナと呼ばれる方式がある。この方式は、端子
金具に直接係止させるものであるため、ランスの撓み領
域に進入してランスの撓み規制を行う、いわゆるフロン
トリテーナと呼ばれる方式に比較して係止力が高いとい
う利点がある。しかし、コネクタハウジングの側面にリ
テーナを差し込むための差込み孔が開口してしまうた
め、水の進入が懸念されるところとなる。この対策を施
したものとして、特開2000−208195号のもの
が知られている。
【0003】このものは、コネクタハウジングをインナ
とアウタとに分割するとともに、このうちインナ側にリ
テーナを組み込んでおき、その状態でアウタ側への組み
付けを行うようにしたものである。また、リテーナはイ
ンナハウジングに対し当初、仮係止位置(端子金具の挿
抜が許容される位置)に保持され、その位置でアウタへ
の組み込みがなされ、その後に、アウタハウジングの前
方からの操作によってリテーナを端子金具の差込み方向
と直交する方向に沿って移動させると、リテーナが本係
止位置に至り、端子金具に対する係止がなされるように
なっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のものは雄コネク
タに適用されたものであるが、リテーナはフードの開口
面から比較的遠い奥部に位置しているため、仮係止位置
と本係止位置との間の移動操作をし難い。したがって、
この操作の間に誤って雄端子金具を変形させてしまう虞
もある。
【0005】本発明は上記のような事情に基づいて開発
工夫されたものであり、その目的はリテーナを容易に操
作可能なコネクタを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの手段として、請求項1の発明は、前方へ開口するフ
ード部を備えたアウタハウジングと、このアウタハウジ
ングの内部へ前記フード部の開口側から組込まれ端子金
具を挿入支持するインナハウジングと、このインナハウ
ジングに組付けられ前記端子金具の挿抜を許容する仮係
止位置と前記端子金具に係止して抜け止めを行う本係止
位置との間を、前記端子金具の挿入方向と交差する方向
へ移動可能なリテーナと、前記フード部には、前記リテ
ーナの移動動作を行わせるための治具をフード部内に押
し込んでゆくときにこの治具の押し込み動作を案内する
案内部が形成される一方、前記リテーナにおける前記治
具の先端部と対向する位置には前記治具の押し込み動作
に連動して前記リテーナにおける前記仮係止位置と前記
本係止位置との間の移動が誘導される被誘導部が形成さ
れている構成としたところに特徴を有する。
【0007】請求項2の発明は、請求項1に記載のもの
において、前記案内部は、前記フード部の外壁であると
ころに特徴を有する。請求項3の発明は、請求項1また
は請求項2に記載のものにおいて、前記被誘導部は、前
記治具の押し込みに伴い同治具の先端部と摺接し前記リ
テーナを仮係止位置から本係止位置へ移動させる往動用
の傾斜面と、これとは逆勾配の傾斜面となってリテーナ
を本係止位置から仮係止位置へ戻す復動用の傾斜面とに
よって形成されているところに特徴を有する。
【0008】請求項4の発明は、前方へ開口するフード
部を備えたアウタハウジングと、このアウタハウジング
の内部へ前記フード部の開口側から組込まれ端子金具を
挿入支持するインナハウジングと、このインナハウジン
グに組付けられ前記端子金具の挿抜を許容する仮係止位
置と前記端子金具に係止して抜け止めを行う本係止位置
との間を、前記端子金具の挿入方向と交差する方向へ移
動可能なリテーナとを備えたコネクタに対し、前記リテ
ーナを仮係止位置と本係止位置との間を移動させるため
の治具であって、前記フード部の外壁面に沿って差し込
み可能な差込み溝を有するとともに、先端部には前記リ
テーナの対向位置に形成された被誘導部と摺接してリテ
ーナを仮係止位置と本係止位置との間を、前記端子金具
の挿入方向と交差する方向へ案内する誘導部が設けられ
ているところに特徴を有する。
【0009】
【発明の作用及び効果】<請求項1の発明>アウタハウ
ジングの内部にリテーナと共にインナハウジングを組み
込み、かつリテーナを仮係止位置に保持した状態で端子
金具をコネクタ内に挿入しておく。この後、フード部の
案内部に沿って治具を押し込む。この治具の押し込み操
作に伴いリテーナは誘導部の作用によって仮係止位置か
ら本係止位置へと移動する。かくして、端子金具はリテ
ーナと係止して抜け止め状態となる。
【0010】このように、請求項1の発明によれば、フ
ード部に設けられた案内部が治具の押し込み操作を案内
することができ、また、リテーナに設けられた被誘導部
が、治具の押し込み動作に連動してリテーナを本係止位
置へ誘導する。したがって、リテーナの移動操作を円滑
に行うことができ、同時に端子金具を損傷させてしまう
事態も回避することができる。
【0011】<請求項2の発明>フード部の外壁という
既存の構造を利用して治具の押し込み動作を案内するこ
とができる。 <請求項3の発明>リテーナの誘導部は相互に逆向き勾
配の傾斜面によって形成されるようにしたため、治具の
押し込み操作によってリテーナを仮係止位置と本係止位
置との間の双方向への移動を可能にすることができる。
【0012】<請求項4の発明>フード部の開口縁に差
込み溝を適合させてそのまま差し込んでゆけば、治具は
フード部の壁面に案内されながらフード部内へ押し込ま
れてゆく。そして、誘導部とリテーナの被誘導部とが摺
接すれば、リテーナを仮係止位置と本係止位置との間で
移動させることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付図
面に基づいて説明する。 <第1実施形態>本発明の第1実施形態を図1ないし図
11によって説明する。この実施形態では雄側の防水コ
ネクタについて示す。このコネクタはフード部8を有す
るアウタハウジング5と、このアウタハウジング5内に
組み込まれリテーナ30を装着可能とするインナハウジ
ング20とからなっている。
【0014】まず、アウタハウジング5から説明する
と、図1に示すようにアウタハウジング5はシールタワ
ー部6と、このシールタワー部6の外側を全周に沿って
覆いつつ前方へ筒状に延設されたフード部8とからなっ
ている。シールタワー部6にはそれぞれ円筒状に形成さ
れた複数の筒部7が幅方向に並設されている。各筒部7
は雄端子金具1を挿入可能に形成されかつこの雄端子金
具1に接続された電線Wの被覆部3に嵌め込まれたゴム
栓4を密着して収容可能である(図4及び図6参照)。
また、フード部8の内部であってシールタワー部6の幅
方向両側からはインナハウジング20との連結のための
連結爪9が前方へ向けて撓み可能に突出している。さら
に、フード部8の上面には図示しない雌側コネクタとの
ロックのためのロック凸部10が突出形成されている。
さらにまた、フード部8の側面には雌コネクタに対する
嵌め合いを案内するためのガイドリブ11が一対、張り
出し形成されている。
【0015】インナハウジング20はフード部8の内周
形状にほぼ適合した形状に形成され、フード部8の前方
より組み込み可能となっている。インナハウジング20
の上面中央部には位置決め溝21が凹設されていて、イ
ンナハウジング20の組み込み時にはフード部8内の天
井面の奥部に形成された突条12に嵌め合わされて位置
決め可能となっている(図5、図7参照)。また、イン
ナハウジング20の後部外側面には係止段部22が形成
されていて、上記したアウタハウジング5の連結爪9と
係止してインナハウジング20を抜け止め状態に保持す
る。さらに、インナハウジング20にはアウタハウジン
グ5と連結した状態で各筒部7内とそれぞれ同軸で連通
する同数個のキャビティ23が並設されている。各キャ
ビティ23内には雄端子金具1の本体部を収容可能であ
るが、インナハウジング20自体は雄端子金具1に対す
る前止まり壁は有しておらず、前方へ開放した状態で形
成されている。そして、この開放面における上縁の中央
部には所定幅寸法を有した案内突条26が突出してい
る。
【0016】一方、インナハウジング20の側面後部に
はリテーナ30を挿入するためのリテーナ装着孔27が
幅方向に沿って貫通して形成され、各キャビティ23へ
と連通している。このリテーナ装着孔27内の壁面の奥
部にはリテーナ30を仮係止位置(図4及び図5に示す
位置であり、雄端子金具1の挿抜が許容される位置)と
本係止位置(図6及び図7に示す位置であり、雄端子金
具1に係止してランス25と共に抜け止めを行う位置)
とでそれぞれ係止させうる係止突起28が前後に対をな
して対向して突出している(図9〜図11参照)。
【0017】また、各キャビティ23内における天井面
にはリテーナ30による係止に先立って雄端子金具1を
一次係止状態としておくランス25が設けられている。
このランス25は、斜め下向きに突出する片持ち状に形
成され上下方向への撓みが許容されている。
【0018】図2及び図3に示すように、リテーナ30
は前側にインナハウジング20の前面開口を覆う前止ま
り壁部31が配され、後側にインナハウジング20のリ
テーナ装着孔27へ差し込まれる係止脚部39が前止ま
り壁部31とほぼ平行をなすようにして配され、さらに
これらの一端側同士を連結部43にて連結して形成され
ている。前止まり壁部31はインナハウジング20の前
面を覆う平板状の前面板32を有しており、かつこの前
面板32において連結部43と連続する部分は上下に拡
幅するようにして形成されている。そして、この拡幅部
33の端縁はフード部8の内面形状に適合するような弧
状に形成され、リテーナ30が仮係止位置にあるときに
はこの弧状をなす端縁部がフード部8の内周面に適合し
て密着し、本係止位置では前止まり壁部31の反対側の
端縁がフード部8の内周面の反対側に密着するようにし
てある。
【0019】また、前面板32には各雄端子金具1のタ
ブ部2を貫通させるタブ挿通孔36が幅方向に沿って開
口している。さらに、各タブ挿通孔36は幅方向への長
孔となっていて、リテーナ30が仮係止位置と本係止位
置とで変位する間、タブ部2の相対的変位を許容できる
ようになっている。さらにまた、各タブ挿通孔36の上
部でかつ幅方向へ偏位した位置には治具孔37が開口
し、ここから解除治具を突っ込んでランス25を雄端子
金具1に対する係止解除方向へ撓み操作させうるように
なっている。また、前面板32の裏面上部には前記した
インナハウジング20の案内突条26に対しスライド可
能に嵌合する凹溝38が形成されている。
【0020】係止脚部39は前止まり壁部31とほぼ同
じ長さをもって形成されるとともに、リテーナ装着孔2
7へ適合しつつ差込み可能に形成されている。また、図
6のように係止脚部39の下面にはキャビティ23と等
ピッチ間隔で複数の係止凸部40が突出形成されてい
る。各係止凸部40はリテーナ30全体が仮係止位置に
あるときには、キャビティ23間の仕切壁24に待機し
て雄端子金具1をキャビティ23へ挿入したり、逆に抜
き取ったりする挿抜を許容し、リテーナ30全体が本係
止位置にあるときにはキャビティ23内に臨んで雄端子
金具1の本体部1Aの後縁に係止可能としてある。さら
にまた、係止脚部39の先端寄りには先端に近い側に仮
係止凹部41、遠い側に本係止凹部42がそれぞれ前後
に対をなして凹み形成されていて、リテーナ30が仮係
止位置及び本係止位置にあるときにインナハウジング2
0の係止突起28とそれぞれ選択的に係止するようにな
っている。
【0021】前面板32における拡幅部33の上下両面
から連結部43にかけての部分には、上下に三角形状の
切り込み34,35が設けられている。かつ、この切り
込み34,35内の一面は係止用と解除用の誘導面34
A,35A(被誘導部)となっており、次述する治具5
0によってリテーナ30を仮係止位置と本係止位置との
間で変位させる役割を果たす。上下の誘導面34A,3
5Aのうち、上側に設けられたものは図9における左縁
が外向き勾配に形成された係止用34Aであり、逆に、
下側に設けられたものは図示はしないが右縁が内向き勾
配をなす解除用35Aとなっている。
【0022】最後に、リテーナ30を本係止位置と仮係
止位置との間で移動させるための治具50について説明
すると、図8のように治具50は中央部が握り部51と
なっているとともに、一端側には上記した誘導面のうち
係止用の誘導面34Aに対応しリテーナ30を仮係止位
置から本係止位置へ移動させる係止部55が形成され、
他端側には解除用誘導面35Aに対応しリテーナ30を
本係止位置から仮係止位置へと戻すための解除部58が
形成されている。
【0023】治具50は全体が半円状の断面をもって形
成されるが、係止部55と解除部58の外方には外周壁
52が板状をなすように形成されている。外周壁52に
は逃がし溝54が設けられ、外周壁52の先端から長さ
方向に沿って、かつ、係止部55の付け根に至る範囲に
渡り切り欠かれているため、治具50をフード部8の側
面部(案内部13)へ差し込むときにガイドリブ11を
逃がすことができるようになっている。
【0024】まず係止部55から説明すると、係止部5
5は握り部51の一端側から外周壁52の先端面より手
前の位置まで長さ方向に沿って延出されている。つまり
案内部13に治具50を押し込む際には、外周壁52の
先端部分が係止部55よりも突出しているため、外周壁
52にて係止部55に先行して治具50と案内部13と
の位置決めを行うことができるようになっている。
【0025】係止部55前方には、姿勢保持片56,5
7が上下二股に分かれてそれぞれ片持ち状に形成されて
いる。この上下の姿勢保持片56,57と外周壁52と
の間には、係止部55の付け根に至るまで長さ方向に沿
って差込み溝53が保有されるようになっている。この
差込み溝53の溝幅は案内部13の肉厚と略等しいか若
干大きめに形成され、フード部8の上面から下面にかけ
ての半円部分を略密着して差し込み可能となっているこ
とにより、治具50の挿入姿勢を保持させる役割を果た
している。
【0026】前記した姿勢保持片56,57のうち、上
段の姿勢保持片56は、リテーナ30の切り込み34に
適合した形状で形成され、その先端部分には係止用誘導
面34Aと対向するテーパ面56A(誘導部)が形成さ
れている。また、下段の姿勢保持片57は、上段よりも
若干短く形成され、姿勢保持片56が切り込み34に差
し込まれた時にはリテーナ30の前面板32より手前に
位置して差し込み操作を阻害しないようにしている。
【0027】解除部58は基本的な構造は係止部55と
同様であるが次の二つの点で相違している。一つは、解
除部58が治具50の内側面より一段高く突出して形成
されている点である。したがってリテーナ30が本係止
位置に移動したときの切り込み35に姿勢保持片59が
対応可能となっている。もう一つは、姿勢保持片59の
テーパ面59A(誘導部)が係止部55のテーパ面56
Aとは逆勾配となっている点であり、よって解除用誘導
面35Aと対向するようになっている。
【0028】次に上記のように構成された第1実施形態
の作用効果を説明する。組み付け手順としては、まずイ
ンナハウジング20のリテーナ装着孔27へリテーナ3
0の係止脚部39を適合させるのと同時に前面板32の
凹溝38とインナハウジング20の案内突条26とを嵌
め合わせつつリテーナ30をインナハウジング20の幅
方向へ挿入する。そのままリテーナ30をスライド挿入
し係止脚部39の仮係止凹部41と係止突起28が嵌合
するとリテーナ30が仮係止位置に組み付けられる。こ
の位置では、係止脚部39に設けられた係止凸部40は
まだキャビティ23内には進入しておらず、キャビティ
23間の仕切壁24に待機した状態となっている。
【0029】上記のように組み付けられたら、インナハ
ウジング20をフード部8の開口側からインナハウジン
グ20の位置決め溝21と突条12とを適合させつつ内
部へ嵌め込む。インナハウジング20の係止段部22が
連結爪9を撓み変形させ、インナハウジング20が正規
位置まで挿入されると連結爪9が弾性復帰し係止段部2
2と係止する。これによりリテーナ30が組み付けられ
たインナハウジング20がアウタハウジング5に抜け止
めに装着されると共に筒部7とキャビティ23がそれぞ
れ同軸で連通する。
【0030】次に、雄端子金具1を筒部7からキャビテ
ィ23内まで挿入する。前記したようにリテーナ30は
雄端子金具1の挿抜を許容した仮係止位置に装着されて
いるため、雄端子金具1をランス25を上方へ撓ませな
がら正規位置まで挿通可能であり、復帰変形したランス
25により雄端子金具1は一次係止される(図4,図5
参照)。また、リテーナ30の前面板32により雄端子
金具1が前止まり状態に保持されると共に前面板32に
開口したタブ挿通孔36からタブ部2がフード部8内へ
突出する。なお、雄端子金具1のゴム栓4は筒部7の内
周に密着して筒部7の入口をシールしている。
【0031】また次に、仮係止位置に位置しているリテ
ーナ30を治具50を用いて本係止位置へと移動させ
る。そのためには、治具50の係止部55側の外周壁5
2先端の内周面をフード部8の案内部13(図9におけ
る右側の側面)にあてがう。すると外周壁52先端が案
内部13と当たり合っていることで治具50とフード部
8との位置決めがなされ差込み溝53への挿入を容易に
している。さらに案内部13に沿って治具50を押し込
むと、差込み溝53に案内部13が差し込まれる。差込
み溝53は案内部13を略密着して収容可能であるた
め、差込み溝53に案内部13を差込みさえすれば治具
50を位置ずれさせることなく真っ直ぐ押し入れること
ができる。よって、この状態で押し込めば姿勢保持片5
6先端が切り込み34へ自動的に正対する。
【0032】姿勢保持片56の先端が拡幅部33上側の
切り込み34に沿って挿入される過程では、係止用誘導
面34Aがテーパ面56Aに摺接するため、リテーナ3
0に対して図9における左側へ押すような分力が作用す
る。よって、リテーナ30は係止突起28と仮係止凹部
41との係止が解かれた後、係止突起28と本係止凹部
42とが嵌まり合い、本係止位置に保持される。本係止
位置では、係止凸部40がキャビティ23内に進入し各
雄端子金具1の本体部1Aの後縁に係止する。よって雄
端子金具1はランス25と係止凸部40により確実に抜
け止めされる。
【0033】逆に、リテーナ30を本係止位置から仮係
止位置へ移動させる場合は、治具50の解除部58側を
用い、係止部55側の挿入手順と同様に治具50を案内
部13に差し込む。すると拡幅部33下側の解除用誘導
面35Aと、姿勢保持片59のテーパ面59Aとが摺接
するため、前記した仮係止位置から本係止位置への移動
とは逆順で係止突起28と仮係止凹部41とが係止して
仮係止位置に保持される。
【0034】このように、治具50をフード部8内へ挿
入するときにフード部8の案内部13を利用して治具5
0の押し込みを案内するようにしたため、リテーナ30
の変位動作を円滑に行うことが可能となり、雄端子金具
1の変形を生じさせない。さらに治具50の両端にそれ
ぞれ係止部55と解除部58を設けたことで一種類の治
具50で作業を行うことができる。
【0035】<第2実施形態>次に、本発明の第2実施
形態を図12ないし図17によって説明する。この第2
実施形態では第1実施形態のように治具50の両端を使
用してリテーナ30の変位動作を行うのではなく、一端
のみで行えるようにし、治具の形状をより簡略化してい
る。以下には第1実施形態と異なる部分を中心に説明
し、重複した構成については同一符合を付し、これに関
する構造、作用及び効果の説明は省略する。
【0036】図14に示すようにリテーナ30には上面
板65が配され、連結部43及び前面板32の上端縁と
連結して形成されている。上面板65は前面板32から
略同幅の寸法をもって奥行き方向へ屈曲した平板状に形
成されている(図15から図17参照)。上面板65の
両上端縁はフード部8の内面形状に適合するような弧状
に形成され、リテーナ30が仮係止位置にあるときには
この弧状をなす連結部43が形成されている側の端縁部
がフード部8の内周面に適合して密着し、本係止位置で
は反対側の端縁部がフード部8の反対側の内周面に密着
するようにしてある。
【0037】さらに、上面板65の左右両端には切り込
み34,35が左右対称形状に形成されている。したが
って、誘導面34A、35Aの勾配は相互に反対向きに
なっている。このうち、連結部43側に設けられたもの
が係止用の誘導面34Aであり、逆に、反対側に設けら
れたものが解除用の誘導面35Aになっている。
【0038】なお、リテーナ30の前面板32の両端部
下方には逃がし空間66が設けられている。これは治具
67の挿入操作をしている時に使われていない姿勢保持
片70,72が前面板32と干渉するのを回避するもの
である。
【0039】図12,図13の治具67において、第1
実施形態の治具50との相違点は以下の点である。まず
一端側は握り部68になっており、他端側は上記した切
り込み34,35に適合可能な誘導部69となってい
る。
【0040】誘導部69に設けられた一対の姿勢保持片
70,72は、同形状に形成され、その先端には誘導面
34A,35Aと対向するテーパ面71,73が設けら
れている。前記切り込み34には図12における上段の
係止用の姿勢保持片70が挿入され、切り込み35には
下段の解除用の姿勢保持片72が挿入されるようになっ
ている。
【0041】よって、本発明の第2実施形態によれば、
仮係止位置に組み付けられたリテーナ30を本係止位置
へ移動させるためには、図15から図17に示すように
係止用の姿勢保持片70が上方にくるように治具67を
配置し、治具67の外周壁52を係止用誘導面34Aが
設けられている側の案内部13にあてがって差込み溝5
3と案内部13とを適合させて治具67をフード部8内
へ押し込む。姿勢保持片70が切り込み34に挿入され
ると、係止用誘導面34Aとテーパ面71とが摺接し、
リテーナ30を仮係止位置から本係止位置へと移動させ
ることが可能となる。このとき、下段の姿勢保持片72
は、リテーナ30下方の対応する逃がし空間66へ入り
込むため、姿勢保持片70の切り込み34への挿入を阻
害しないようになっている。
【0042】また、リテーナ30を本係止位置から仮係
止位置へと移動させる場合は、治具67を反転させて解
除用の姿勢保持片72が上方にくるように反対側のフー
ド部8側面(案内部14)に対して配置する。そして、
前記した方法と同様に外周壁52を案内部14にあてが
い治具67をフード部8内に押し込む。姿勢保持片72
が切り込み35へ挿入されると、テーパ面73と解除用
誘導面35Aとが摺接し、リテーナ30を本係止位置か
ら仮係止位置へと移動可能となる。この場合も姿勢保持
片72は反対側の対応する逃がし空間66に入り込み、
円滑に治具67を挿入できる。
【0043】このように第1実施形態と同様な効果が得
られると共に、治具67の一端側に係止用と解除用の姿
勢保持片70,72の両方を設けたので治具67の構造
を簡略化することができる。
【0044】<他の実施形態>本発明は上記記述及び図
面によって説明した実施形態に限定されるものではな
く、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に
含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内
で種々変更して実施することができる。
【0045】(1)上記の実施形態では、雄側の防水コ
ネクタについて示したが雌側の防水コネクタについても
適用できる。 (2)上記の実施形態では、治具の姿勢保持片にテーパ
面を設けたが、リテーナに誘導面は必要であるが、挿入
操作が案内される限り治具にテーパ面は必ずしも設ける
必要はない。
【0046】(3)上記の実施形態では、防水コネクタ
に適用しているためフード部に開口部等を設けて治具の
案内を行うようなことはしていないが、防水コネクタ以
外のコネクタであれば、フード部にスリットを設け、こ
れを利用して治具の挿入操作の案内を行っても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態におけるアウタハウジング、イン
ナハウジングの平断面図
【図2】リテーナの平面図
【図3】その正面図
【図4】リテーナが仮係止位置に係止された様子を示す
側断面図
【図5】その正面図
【図6】リテーナが本係止位置に係止された様子を示す
側断面図
【図7】その正面図
【図8】治具の斜視図
【図9】仮係止位置のリテーナに治具が挿入される様子
を示す平断面図
【図10】その挿入途中を示す平断面図
【図11】リテーナが治具により本係止位置に移動した
様子を示す平断面図
【図12】第2実施形態における治具の正面図
【図13】その側面図
【図14】リテーナが装着されている様子を示す正面図
【図15】仮係止位置のリテーナに治具が挿入される様
子を示す平断面図
【図16】その挿入途中を示す平断面図
【図17】リテーナが治具により本係止位置に移動した
様子を示す平断面図
【符号の説明】
1…雄端子金具 5…アウタハウジング 8…フード部 13,14…案内部 20…インナハウジング 30…リテーナ 34A,35A…誘導面(被誘導部) 50,67…治具 53…差込み溝 56A,59A,71,73…テーパ面(誘導部)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5E063 HA06 HB14 HB19 XA01 5E087 EE14 FF03 FF13 GG24 GG37 MM05 RR25 RR26 RR47

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前方へ開口するフード部を備えたアウタ
    ハウジングと、このアウタハウジングの内部へ前記フー
    ド部の開口側から組込まれ端子金具を挿入支持するイン
    ナハウジングと、このインナハウジングに組付けられ前
    記端子金具の挿抜を許容する仮係止位置と前記端子金具
    に係止して抜け止めを行う本係止位置との間を、前記端
    子金具の挿入方向と交差する方向へ移動可能なリテーナ
    と、 前記フード部には、前記リテーナの移動動作を行わせる
    ための治具をフード部内に押し込んでゆくときにこの治
    具の押し込み動作を案内する案内部が形成される一方、
    前記リテーナにおける前記治具の先端部と対向する位置
    には前記治具の押し込み動作に連動して前記リテーナに
    おける前記仮係止位置と前記本係止位置との間の移動が
    誘導される被誘導部が形成されていることを特徴とする
    コネクタ。
  2. 【請求項2】 前記案内部は、前記フード部の外壁であ
    ることを特徴とする請求項1記載のコネクタ。
  3. 【請求項3】 前記被誘導部は、前記治具の押し込みに
    伴い同治具の先端部と摺接し前記リテーナを仮係止位置
    から本係止位置へ移動させる往動用の傾斜面と、これと
    は逆勾配の傾斜面となってリテーナを本係止位置から仮
    係止位置へ戻す復動用の傾斜面とによって形成されてい
    ることを特徴とする請求項1または請求項2記載のコネ
    クタ。
  4. 【請求項4】 前方へ開口するフード部を備えたアウタ
    ハウジングと、このアウタハウジングの内部へ前記フー
    ド部の開口側から組込まれ端子金具を挿入支持するイン
    ナハウジングと、このインナハウジングに組付けられ前
    記端子金具の挿抜を許容する仮係止位置と前記端子金具
    に係止して抜け止めを行う本係止位置との間を、前記端
    子金具の挿入方向と交差する方向へ移動可能なリテーナ
    とを備えたコネクタに対し、前記リテーナを仮係止位置
    と本係止位置との間を移動させるための治具であって、 前記フード部の外壁面に沿って差し込み可能な差込み溝
    を有するとともに、先端部には前記リテーナの対向位置
    に形成された被誘導部と摺接してリテーナを仮係止位置
    と本係止位置との間を、前記端子金具の挿入方向と交差
    する方向へ案内する誘導部が設けられていることを特徴
    とするリテーナ用治具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009110701A (ja) * 2007-10-26 2009-05-21 Sumitomo Wiring Syst Ltd コネクタ
JP2009181725A (ja) * 2008-01-29 2009-08-13 Sumitomo Wiring Syst Ltd コネクタ

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JP2009110701A (ja) * 2007-10-26 2009-05-21 Sumitomo Wiring Syst Ltd コネクタ
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