JP2003004915A - 塗布用組成物、塗布物、光拡散シートおよび液晶ディスプレイ - Google Patents
塗布用組成物、塗布物、光拡散シートおよび液晶ディスプレイInfo
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Abstract
光学特性を有する光拡散シートを得ることを課題とす
る。 【解決手段】 二つの曲面または一つの曲面と一つの平
面とで形成され、両面の間に境界線を有し、この境界線
を横方向としたときの側面図において、横方向の粒子径
をD、縦方向の最大高さをdとしたとき、式: 0.05≦d/D≦0.8 (I) を満たす樹脂粒子とバインダーとを含む塗布用組成物に
より、上記の課題を解決する。
Description
布物、光拡散シートおよび液晶ディスプレイに関する。
法としては、例えば、塗料にシリカ粒子のような無機粒
子や樹脂粒子のような有機粒子を添加して、塗布物の塗
膜表面に凹凸を発生させ、光の反射を散乱して艶消し効
果を得るというものが一般的である。
帯電話機、アミューズメント機器等に用いられる液晶表
示装置では、液晶表示パネルの背後にバックライトを配
置し、そのバックライトからの光を液晶表示パネル側に
供給することにより画像が表示される。液晶表示装置に
用いられるバックライトは、表示画像を見やすくするた
め、より多くかつ均一な光を供給するものであることが
要求される。このような要求に対応するため、バックラ
イトの構成部分の一部として光拡散シートが用いられ
る。
シリカ粒子等の無機微粒子や、ポリスチレン微粒子、シ
リコーン樹脂粒子などの有機重合体微粒子を光拡散剤と
して、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリカーボネー
ト樹脂などの透明基板に分散させたものが一般に知られ
ている。
用いた例としては、透明または半透明樹脂中にスメクタ
イトを存在させた微粒子を用いた光拡散シートが提案さ
れている(特開平9−171709号公報)。また、光
拡散剤として有機重合体微粒子を用いた例としては、透
明基板上にバインダー(透明プラスチック樹脂)を介し
て有機重合体微粒子を塗布したものが提案されている
(特開平7−5305号公報)。
添加した艶消し塗料は、シリカ粒子の沈降など、樹脂粒
子を配合した場合に比べ塗布用組成物の安定性に劣る。
また、これまでに提案されている真球状樹脂粒子を配合
した塗料が塗布されてなる光拡散シートでは、シート前
面への光線透過率が充分ではなく、結果として充分な輝
度が得られなかった。また、球状の樹脂粒子を含む塗料
が塗布されてなる光拡散シートは、樹脂粒子が光拡散シ
ートから脱落しやすく、光拡散シートに傷を付けるなど
の不都合が生じ、生産効率を低下させるという問題があ
った。
問題点に鑑み、本発明者は鋭意研究した結果、特定の形
状を有する樹脂粒子とバインダーとを含む塗布用組成物
を用いることにより、艶消し性に優れ、従来の真球状樹
脂粒子を配合した塗布用組成物を塗布した塗布物と比べ
て、光拡散性などの光学特性が良好な塗布物が得られ、
また、塗布物が光拡散シートである場合には、良好な光
拡散性を維持したまま、充分な光線透過率および輝度が
得られ、かかる光拡散シートを液晶表示装置に組み込ん
だときに十分な輝度が得られることを見出し、本発明を
完成するに至った。
晶ディスプレーのプリズムシート部に対して適切な方向
から光線を入射できるような角度において拡散性が良好
であることを意味する。
は一つの曲面と一つの平面とで形成され、両面の間に境
界線を有し、この境界線を横方向としたときの側面図に
おいて、横方向の最大粒子径をD、縦方向の最大高さを
dとしたとき、式: 0.05≦d/D≦0.8 (I) を満たす樹脂粒子とバインダーとを含む塗布用組成物が
提供される。
を基材に塗布してなる塗布物および透明基材の少なくと
も一方の面に塗布してなる光拡散シートが提供される。
また、本発明によれば、上記光拡散シートを用いてなる
液晶ディスプレイが提供される。
る材料としては、特に限定されないが、例えば、ポリ
(メタ)アクリル酸エステル系樹脂、ポリスチレン系樹
脂、ポリエステル系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリオレ
フィン系樹脂等の透明性樹脂等が挙げられる。なお、樹
脂粒子は架橋されていても架橋されていなくてもよい。
しかしながら、耐溶剤性が要求される場合、樹脂粒子は
架橋されている方が好ましい。
ば懸濁重合、乳化重合などが挙げられる。本発明におけ
る樹脂粒子は、二つの曲面または一つの曲面と一つの平
面から形成される樹脂粒子であり、二つの曲面または一
つの曲面と一つの平面との間に境界線を有する。なお、
ここでいう曲面および平面は、通常、欠けや窪み等のな
い均一な面であるが、本発明の効果が認められる範囲内
であれば、欠けや窪み等の不均一な部分が僅かに存在し
ていてもかまわない。
脂粒子を観察したときに確認できるものであり、その境
界線の幅は粒子の最大高さの1/10程度以下のものが
好ましく、より好ましくは1/20程度以下のものであ
る。境界線の幅とはSEM写真上においてコントラスト
が異なり、明らかに境界線の幅として認識できる部分を
いう。したがって、境界線が部分的または全体的に丸み
を帯びていても境界線として認識できるものであれば、
境界線が部分的に欠けて全体として不連続なものであっ
ても、本発明の効果を奏する限り、本発明の範囲に含ま
れる。
なり、少なくとも一方の面が曲面であるから、通常の円
板状粒子や偏平状粒子、板状粒子には見られない特性、
例えば光散乱性、集光性などの光学特性や、滑り性など
の摩擦特性を有している。また、もう一方の面が平面あ
るいは曲率半径がより大きい曲面であるから、通常の球
状粒子にはない特性、例えば、優れた耐脱落性をも有し
ている。
成する二つの面の境界線を横方向とすると、この境界線
を上方から見た平面図は、通常、円形または略円形であ
る。そして、この境界線を挟んで両側に位置する二つの
面の形状によって、本発明の樹脂粒子の形状は次の三つ
のタイプに大別される。
子を側面から見たとき、一つの凸状の曲面が境界線を挟
んで上方に現れ、もう一つの凸状の曲面が境界線を挟ん
で下方に現れるタイプ(以下、「タイプA」という:図
1参照)、一つの平面が境界線と一致し、一つの凸状の
曲面が境界線の上方または下方に現れるタイプ(以下、
「タイプB」という:図2参照)、および一つの凸状の
曲面と一つの凹状の曲面とが、共に境界線を挟んで同一
方向、例えば下方に現れるタイプ(以下、「タイプC」
という:図3参照)の三つに大別される。
向としたときの側面図において、横方向の最大粒子径を
Dとし、縦方向の最大高さをdとすると、次の式を満た
すものが好ましい。 0.05≦d/D≦0.8 (I) 0.1μm≦D≦500μm (II)
物が優れた光学特性(光拡散性、光線透過率等)を示
し、かつ樹脂粒子の適度な耐脱落性を示すためには、樹
脂粒子の境界線から各面までの最大距離をそれぞれaお
よびbとすると、次の式を満たすものがより好ましい。 0.3≦d/D≦0.8 (III) 0≦a/b≦0.3 (IV) (ただし、0≦a<b)
のがさらに好ましい。 0.4≦d/D≦0.6 (III') 0≦a/b≦0.2 (IV') (ただし、0≦a<b)
がより優れた光学特性を示し、かつ樹脂粒子の適度な耐
脱落性を有するためには、タイプAの樹脂粒子であっ
て、次の式を満たすものが好ましい。 0.05≦d/D≦0.8 (I) 0.3≦a/b≦1 (V) (ただし、0<a≦b)
のがさらに好ましい。 0.2≦d/D≦0.5 (I') 0.4≦a/b≦1 (V') (ただし、0<a≦b)
は、それぞれ電子顕微鏡または光学顕微鏡で観察して、
あるいはそれらの画像解析手法により測定もしくは算出
して得られたものであり、その平均値は数平均値を意味
する。
子および該樹脂粒子に付着性、粘着性または結合性を与
えるバインダーが含まれる。
脂、レゾルシン樹脂、フラン樹脂、メラミン樹脂、ポリ
エステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、シリ
コーン樹脂等の熱硬化性樹脂や、ポリ酢酸ビニル、ポリ
ビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルブチラ
ール、ポリアクリル酸エステル、ニトロセルロースのよ
うな熱可塑性樹脂や、ブタジエンアクリロニトリルゴ
ム、ネオプレンなどのエラストマーなどが挙げられる。
なお、これらのバインダーには、予め硬化剤(イソシア
ネート系等)、分散剤、蛍光染料、染料、顔料などを添
加してもよい。
ー99〜3重量部に対して樹脂粒子1〜97重量部程度
である。好ましくは、バインダー70〜3重量部に対し
て光拡散樹脂粒子30〜97重量部程度であり、この範
囲内で光拡散樹脂粒子が密に詰まった良好な光拡散層が
得られる。
樹脂粒子に、透明性、分散性、耐光性、耐湿性または耐
熱性などの特性を与える添加物が含まれていてもよい。
そのような添加物としては、例えば線状ポリエステル、
アクリル系樹脂、メラミン系樹脂、シリコーン系樹脂、
ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、スチレン系樹脂、酢
酸ビニル系樹脂などが挙げられる。
に光沢、不透明性、色彩などの機能を与えるため、例え
ば酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化マグ
ネシウム、酸化鉄、水酸化鉄、酸化クロム、水酸化クロ
ム、群青、紺青、マンガンバイオレット、群青紫、チタ
ンブラック、カーボンブラック、アルミニウム粉、雲母
チタン、オキシ塩化ビスマス、酸化鉄処理雲母チタン、
紺青処理雲母チタン、カルミン処理雲母チタン、シリ
カ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウ
ム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネ
シウム、リン酸カルシウム、ヒドロキシアパタイト、ゼ
オライト、アルミナ、タルク、マイカ、ベントナイト、
カオリン、セリサイト等の無機顔料や、タートラジン、
サンセットエロFCF、ブリリアントブルーFCF等の
アルミニウムレーキ、ジルコニウムレーキ、バリウムレ
ーキ、へリンドンピンクCN、リソールルビンBCA、
レーキレッドCBA、フタロシアニンブルー、パーマネ
ントオレンジ等の有機顔料等が添加されていてもよい。
00重量部に対して、1〜80重量部程度が好ましい。
顔料の添加量が1重量部を下回ると、着色など顔料の効
果が得られず、80重量部を上回ると、外観のよい塗膜
が得られないので好ましくない。
ダー中での樹脂粒子の分散性を向上させるための分散剤
や、消泡剤、増粘剤、可塑剤、硬化剤、硬化促進剤、酸
化防止剤、表面調整剤、紫外線吸収剤、顔料分散剤など
を添加してもよい。中でも硬化剤としては、例えばヘキ
サメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネ
ート、リジンジイソシアネート、2,2,4−トリメチ
ルヘキサメチレンジイソシアネート、メチルシクロヘキ
サンジイソシアネート、イソプロピリデンビス(4−シ
クロヘキシルイソシアネート)などが挙げられる。
ダーを溶解し、樹脂粒子、顔料およびその他添加物を分
散させる溶剤が含まれていてもよい。
性、バインダーの溶解性に問題がなければ特に限定され
ないが、例えばn−ブタン、n−ヘキサン、n−ヘプタ
ン、n−オクタン、イソノナン、n−デカン、n−ドデ
カン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロブタン
などの炭化水素系溶剤、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソ
ホロンなどのケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチ
レングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレ
ングリコールモノエチルエーテルアセテート、コハク酸
ジエチルなどのエステル系溶剤、エチレングリコールモ
ノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエー
テル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルなどの
エーテルアルコール系溶剤、エタノール、イソプロパノ
ール、n−ブタノール、イソブタノールなどのアルコー
ル系溶剤などが挙げられる。
2種類以上を組合わせて用いることができる。
タイプA、B、Cのいずれかの樹脂粒子とを単独で、ま
たは2種以上混合して配合した塗布用組成物を基材に塗
布してなるものである。
ニウム、亜鉛等)、木材、プラスチック、ガラス等から
なる基板や、自動車および家電機器の構成部材、建材、
雑貨など、または、スレート、石材、コンクリート、モ
ルタル等の建築用壁材などが挙げられる。
トを製造する場合は、ポリカーボネート、ポリメチルメ
タクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、酢酸セ
ルロースブチレート、ポリオレフィン、ガラス、アクリ
ル、ポリスチレン、フッ素樹脂、エポキシ、ポリアリレ
ート、シリコーン、ポリエチレンテレフタレートから形
成された透明基材を用いるのが好ましい。なお、透明
性、耐熱性、耐カール性、耐溶剤性など、透明基材とし
て求められる特性を満足するものが好ましい。
状等であってよく、光拡散シートを製造する場合は透明
基材がシート状であるのが好ましい。これらの厚みは、
例えば10〜3000μm程度が好ましく、光拡散シー
トには10〜300μm程度がより好ましい。
バースロールコート法、ダイコート法、コンマコータ
法、スプレーコート法、グラビアコート法、キスリバー
スコータ法、ブレードコート法、ロッドコート法などの
コート法の他、はけ塗り、ローラー塗装などが採用可能
である。
り適宜選択され、特に限定されないが、塗布物が光拡散
シートである場合、D/2以上であるのが好ましく、表
面平滑性を付与し、良好な拡散性および充分な光線透過
率と輝度を得るためには、D/2≦X≦2Dの範囲であ
るのがより好ましい。
タイプA、B、Cのいずれかの樹脂粒子を配合する塗布
用組成物が塗布されているので、優れた艶消し性を有す
る。
くとも一方の面(片面または両面)に、上記塗布用組成
物が塗布されてなるものである。
例えば、防眩シート、偏光板、カラーフィルター、反射
シート、導光板等に光拡散性の付与が必要な場合は、こ
れらについても本発明の塗布用組成物を塗布することが
できる。
シートの構成例を示す概略図である。図4中、1は光拡
散材として用いられるタイプBの樹脂粒子、2はバイン
ダー、3は透明基材を示す。この構成においては、透明
基材3の一方の面に、タイプBの樹脂粒子をバインダー
2を介して塗布して光拡散シートを形成したものであ
る。
Cの樹脂粒子のいずれでもよく、それぞれ単独で、また
は2種以上組合わせて用いることができる。
真球状樹脂粒子や無機粒子を加えることもできるが、そ
の場合には、本発明における樹脂粒子を加えることによ
って、得られる効果が減じられる可能性もあるので、そ
の点に留意しなければならない。なお、真球状樹脂粒子
や無機粒子の添加割合は、用いられる樹脂粒子全量に対
して、50重量%を超えない範囲で添加することができ
る。
層および光拡散層は何層であってもよいが、光学特性上
一層が好ましい。また、艶消し性や高意匠性が期待され
る塗布物については、樹脂層を何層も重ねて塗布するこ
ともできる。
た場合は、同粒径の真球状樹脂粒子を用いたものに比べ
て、より高い全光線透過率が得られる。また、タイプB
の樹脂粒子を光拡散シートに用いた場合は、同粒径の真
球状樹脂粒子を用いたものに比べて、高い全光線透過率
および輝度、ならびにより良好な拡散光透過率が得られ
る。また、タイプCの樹脂粒子を光拡散シートに用いた
場合は、同粒径の真球状樹脂粒子を用いたものに比べ
て、より良好な拡散光透過率が得られる。
ぐれた光学特性効果を光拡散シートに付与できるという
点において、タイプBの樹脂粒子を用いるのが好まし
い。また、光拡散シート以外の塗布物では、タイプA、
タイプB、タイプCの樹脂粒子いずれを用いたものにつ
いても、優れた艶消し性を有している。
て表示する液晶ディスプレイ等に用いることができる。
そのような液晶ディスプレイとしては、例えば、図5に
示すように、光源10としての冷陰極管を側面に有する
導光板5の表面に、光拡散シート6およびプリズムシー
ト7がこの順で積層形成され、導光板の裏面に反射板4
が形成されてなるサイドエッジ型バックライト上に、偏
光板8および液晶表示部9が積層形成されてなる透過型
液晶ディスプレイが挙げられる。
の塗布用組成物を塗布した防眩シート、偏光板、カラー
フィルター、反射シート、導光板などを用いることがで
きる他の液晶ディスプレイとしては、反射型液晶、プロ
ジェクションテレビ等が挙げられ、他のディスプレイと
してプラズマディスプレイ、DMD(デジタルマイクロ
ミラーデバイス)ディスプレイ、LEDディスプレイ、
ELディスプレイ等が挙げられる。また、上記ディスプ
レイは、パソコン、テレビ、携帯電話、時計、家電、カ
メラ、モバイル機器、アミューズメント機器等に利用さ
れる。本発明の光拡散シートを除く塗布物については、
自動車や家電部材、建材、建築用壁材、装飾品等の艶消
し性、高意匠性が期待されるものに利用される。
説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されな
い。
で懸濁安定剤としてピロリン酸マグネシウム5gを生成
させた分散媒を、500mlセパラブルフラスコに入
れ、これに界面活性剤としてラウリル硫酸ナトリウム
0.04g、水溶性の重合禁止剤として亜硝酸ナトリウ
ム0.02gを溶解した。
g、メタクリル酸アリル9g、液状化合物としてジメチ
ルポリシロキサン[粘度1000cSt(25℃)]10
gおよび重合開始剤として2,2’−アゾビス(2,4
−ジメチルバレロニトリル)0.5gを均一に混合溶解
してなるモノマー組成物を、上記の分散媒に加えた。こ
の混合物をホモミキサー(IKA社製、商品名:ULT
RA TURRAX T−25)により8000rpmで
約10秒間攪拌分散し、液滴の直径を15μmに調整し
た。上記のセパラブルフラスコに攪拌翼、温度計および
還流冷却器を取り付け、フラスコ内を窒素ガスで充分に
置換した後、60℃の恒温水槽に設置した。攪拌速度2
00rpmで攪拌を継続し、分散液の温度が60℃にな
ってから10時間懸濁重合を行った。
応液を冷却し、スラリーのpHが2程度になるまで塩酸
を添加して懸濁安定剤を分解した。ろ紙を用いたブフナ
ー漏斗で粒子を吸引濾過し、1.2リットルのイオン交
換水で洗浄して懸濁安定剤を除去した。吸引濾過後の脱
水ケーキを乾燥した後、シクロヘキサンに分散し、吸引
濾過を数回繰り返して、樹脂粒子(タイプB)を得た。
この樹脂粒子に関するパラメーターを表1に示す。
ータは、電子顕微鏡写真の中から樹脂粒子50個を任意
に選び、粒子の最大粒子径を計測して、数平均の中心粒
子径を算出した。さらに、中心粒子径の上下30%範囲
に属する樹脂粒子20個について、境界線を横方向にし
たときの最大粒子径D、樹脂粒子の最大高さd、ならび
に境界線から各面への最大距離aおよびbを測定し、d
/Dおよびa/bの平均値を算出して得た。
に、メタクリル酸アリルを8gに、ジメチルポリシロキ
サン[1000cSt(25℃)]を20gに変更した
以外は、合成例1と同様にして樹脂粒子(タイプA)を
得た。樹脂粒子の形状のパラメータを表1に示す。
7gに、メタクリル酸アリルを9.3gに、ジメチルポ
リシロキサン[1000cSt(25℃)]を8gに変
更した以外は、合成例1と同様にして樹脂粒子(タイプ
C)を得た。樹脂粒子の形状のパラメータを表1に示
す。
に変更し、メタクリル酸アリルを用いず、混合物を分散
して液滴の直径を8μmに調整した以外は、合成例1と
同様にして樹脂粒子(タイプB)を得た。樹脂粒子の形
状のパラメータを表1に示す。
を15μmに調整した以外は、合成例4と同様にして樹
脂粒子(タイプB)を得た。樹脂粒子の形状のパラメー
タを表1に示す。
を30μmに調整した以外は、合成例4と同様にして樹
脂粒子(タイプB)を得た。樹脂粒子の形状のパラメー
タを表1に示す。
度100cSt(25℃)のものに代え、混合物を分散
して液滴の直径を15μmに調整した以外は、合成例4
と同様にして樹脂粒子(タイプA)を得た。樹脂粒子の
形状のパラメータを表1に示す。
に、ジメチルポリシロキサンを8gに変更し、混合物を
分散して液滴の直径を15μmに調整した以外は、合成
例4と同様にして樹脂粒子(タイプC)を得た。樹脂粒
子の形状のパラメータを表1に示す。
えた重合器に、ラウリル硫酸ナトリウム0.05gを溶
解させた脱イオン水500gを入れ、これに第三リン酸
カルシウム50gを分散させた。これに予め調製してお
いたメタクリル酸メチル85g、トリメチロールプロパ
ントリアクリレート15gに過酸化ベンゾイル0.5g
およびアゾビスイソブチロニトリル0.5gを溶解させ
た混合液を入れて、T.Kホモミキサー(特殊機化工業
株式会社製)により分散し、液滴の直径を8μm程度に
調製した。次に、重合器を65℃に加熱して攪拌しなが
ら懸濁重合を行った後冷却した。得られた懸濁液を濾
過、洗浄した後、乾燥して真球状樹脂粒子を得た。樹脂
粒子の形状のパラメータを表1に示す。
直径を15μmに調整した以外は、比較合成例1と同様
にして真球状樹脂粒子を得た。樹脂粒子の形状のパラメ
ータを表1に示す。
直径を30μmに調整した以外は、比較合成例1と同様
にして真球状樹脂粒子を得た。樹脂粒子の形状のパラメ
ータを表1に示す。
に市販の黒色顔料を加えた塗布用組成物を、ギャップ高
さ100μmのアプリケーターを用いて塗布し、熱風乾
燥して、塗布物を作製した。この塗布物の鏡面反射率の
測定結果および耐脱落性の試験結果を表2に示す。 バインダー:アクリル系樹脂(商品名「BR−106」三菱
レイヨン株式会社製)・・・100重量部 合成例2の樹脂粒子(タイプA)・・・100重量部 溶剤:酢酸エチル・・・400重量部
イプB)を用いた以外は、実施例1と同様にして塗布物
を作製した。この塗布物の鏡面反射率の測定結果および
耐脱落性の試験結果を表2に示す。
イプC)を用いた以外は、実施例1と同様にして塗布物
を作製した。この塗布物の鏡面反射率の測定結果および
耐脱落性の試験結果を表2に示す。
イプB)を50重量部および合成例2の樹脂粒子(タイ
プA)を50重量部用いた以外は、実施例1と同様にし
て塗布物を作製した。この塗布物の鏡面反射率の測定結
果および耐脱落性の試験結果を表2に示す。
樹脂粒子(タイプA)を70重量部および比較合成例2
の樹脂粒子(真球状)を30重量部用いた以外は、実施
例1と同様にして塗布物を作製した。この塗布物の鏡面
反射率の測定結果および耐脱落性の試験結果を表2に示
す。
塗布物を作製した。この塗布物の鏡面反射率の測定結果
および耐脱落性の試験結果を表2に示す。
ルトンAMT−25、水澤化学工業株式会社製)100
重量部を用いた以外は、実施例1と同様にして塗布物を
作製した。この塗布物の鏡面反射率の測定結果および耐
脱落性の試験結果を表2に示す。
さ100μmのアプリケーターを用いて塗布し、熱風乾
燥して、図4に示すような光拡散シートを作製した。こ
の光拡散シートの特性(全光線透過率、ヘイズ、拡散光
透過率、輝度および耐脱落性試験の評価)を表3に示
す。 バインダー:ポリエステル樹脂(商品名「バイロナール
MD−1200」バインダー分34%、東洋紡績株式会
社製)・・・100重量部 合成例7の樹脂粒子(タイプA)・・・30重量部
イプB)を用いた以外は、実施例6と同様にして光拡散
シートを作製した。この光拡散シートの特性を表3に示
す。
イプB)を用いた以外は、実施例6と同様にして光拡散
シートを作製した。この光拡散シートの特性を表3に示
す。
イプB)を用いた以外は、実施例6と同様にして光拡散
シートを作製した。この光拡散シートの特性を表3に示
す。
イプC)を用いた以外は、実施例6と同様にして光拡散
シートを作製した。この光拡散シートの特性を表3に示
す。
脂粒子(タイプB)を21重量部および比較合成例2の
樹脂粒子(真球状)を9重量部用いた以外は、実施例6
と同様にして光拡散シートを作製した。
(真球状)を用いた以外は、実施例6と同様にして光拡
散シートを作製した。この光拡散シートの特性を表3に
示す。
(真球状)を用いた以外は、実施例6と同様にして光拡
散シートを作製した。この光拡散シートの特性を表3に
示す。
(真球状)を用いた以外は、実施例6と同様にして光拡
散シートを作製した。この光拡散シートの特性を表3に
示す。
て、VGS−300AおよびVGS−SENSOR(日
本電色工業株式会社製、JIS Z8741に準拠)を
用いて、塗布面に対し、入射光60°での鏡面反射率を
測定することにより、塗布物の鏡面反射率を測定した。
率の測定]光拡散シートの全光線透過率、ヘイズおよび
拡散光透過率を、ヘイズメーター(日本電色株式会社製
ヘイズメータ「NDH2000」)により測定した(J
IS K7105に準拠)。
株式会社製)の導光板とプリズムシート(2枚重ね)の
間に光拡散シートを設置し、6cm離れた位置に固定し
た輝度計(「CS−100」ミノルタカメラ株式会社
製)により、正面輝度を測定した。
び比較例で製造した塗布物および光拡散シートの塗膜表
面を、黒色の布で20回擦り、塗膜から脱落して布に付
着した白い樹脂粒子を目視することにより行った。樹脂
粒子が多量に観察されるものを×、少量観測されるもの
を△、観測されないものを○とした。
いずれかの樹脂粒子を塗布用組成物に配合した場合は、
樹脂粒子を用いなかった場合またはシリカ粒子を配合し
た場合と比較して、鏡面反射率が低下しており、良好な
艶消し性をもつ塗膜が得られていることが分かる。ま
た、樹脂粒子が脱落しにくい塗膜が得られていることも
分かる。
を用いた光拡散シート(実施例6)は、ほぼ同粒径の真
球状樹脂粒子のもの(比較例4)と比較して、拡散光透
過率は低いが、高い全光線透過率を有しており、輝度が
わずかに向上している。また、タイプBを用いた光拡散
シート(実施例7〜9)はほぼ同粒径の真球状樹脂粒子
のもの(比較例3〜5)と比較して、高い全光線透過率
および拡散光透過率を有し、輝度が向上している。ま
た、タイプCを用いた光拡散シート(実施例10)は、
ほぼ同粒径の真球状樹脂粒子のもの(比較例4)に比
べ、高いヘイズおよび拡散光透過率を有しており、輝度
がわずかに向上している。また、タイプA、タイプBお
よびタイプCの樹脂粒子を用いた光拡散シートは、真球
状樹脂粒子を用いたものに比べ、全体的に光拡散シート
からの樹脂粒子の脱落が少なくなっている。
た塗布物は、強い拡散性によって鏡面反射方向の光量を
小さくすることができるため、非常に優れた艶消し性を
有する。また、シリカ粒子や真球状樹脂粒子を配合した
塗布用組成物を用いた塗布物と比較して、全体的に塗膜
からの樹脂粒子の脱落が少なくなっている。
てなる光拡散シートは、光拡散性を維持しつつ、全光線
透過率を増加させることができるため、液晶ディスプレ
イの輝度を向上させることができる。また、光拡散シー
ト表面の凹凸が小さく、樹脂粒子の脱落が少ない。液晶
表示装置のような透過光を利用して表示する液晶ディス
プレイの消費電力を抑えることが可能となる。
る。
る。
る。
Claims (7)
- 【請求項1】 二つの曲面または一つの曲面と一つの平
面とで形成され、両面の間に境界線を有し、この境界線
を横方向としたときの側面図において、横方向の最大粒
子径をD、縦方向の最大高さをdとしたとき、式: 0.05≦d/D≦0.8 (I) を満たす樹脂粒子とバインダーとを含む塗布用組成物。 - 【請求項2】 樹脂粒子が、二つの曲面で形成され、こ
れらの曲面が共に凸面である請求項1に記載の塗布用組
成物。 - 【請求項3】 樹脂粒子が、一つの曲面と一つの平面と
で形成され、該曲面が凸面である請求項1に記載の塗布
用組成物。 - 【請求項4】 樹脂粒子が、二つの曲面で形成され、一
つの曲面が凸面で、もう一つの曲面が凹面である請求項
1に記載の塗布用組成物。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の塗布用
組成物を基材に塗布してなる塗布物。 - 【請求項6】 請求項1〜4のいずれかに記載の塗布用
組成物を透明基材の少なくとも一方の面に塗布してなる
光拡散シート。 - 【請求項7】 請求項6に記載の光拡散シートを用いて
なる液晶ディスプレイ。
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JP2009122371A (ja) * | 2007-11-14 | 2009-06-04 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 防眩フィルムおよび画像表示装置 |
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- 2001-09-11 JP JP2001275342A patent/JP3982741B2/ja not_active Expired - Fee Related
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