JP2003002676A - 基板の分割方法及び液晶装置の製造方法 - Google Patents

基板の分割方法及び液晶装置の製造方法

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JP2003002676A
JP2003002676A JP2001185118A JP2001185118A JP2003002676A JP 2003002676 A JP2003002676 A JP 2003002676A JP 2001185118 A JP2001185118 A JP 2001185118A JP 2001185118 A JP2001185118 A JP 2001185118A JP 2003002676 A JP2003002676 A JP 2003002676A
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scribe
scribe groove
liquid crystal
laser light
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JP2001185118A
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Hidehiro Ito
英博 伊藤
Atsushi Takei
厚 武居
Teruyuki Inukai
輝幸 犬飼
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Seiko Epson Corp
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    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B33/00Severing cooled glass
    • C03B33/07Cutting armoured, multi-layered, coated or laminated, glass products
    • C03B33/076Laminated glass comprising interlayers
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P40/00Technologies relating to the processing of minerals
    • Y02P40/50Glass production, e.g. reusing waste heat during processing or shaping
    • Y02P40/57Improving the yield, e-g- reduction of reject rates

Abstract

(57)【要約】 【課題】 レーザ割断法による基板分割を迅速に行い、
生産性の高い液晶装置の製造方法を実現する。 【解決手段】 基板厚tを有するガラス製の基板1の表
面に深さDsのスクライブ溝1aを形成し、その後、ス
クライブ溝1aに沿ってレーザ光を照射し、基板1を分
割する。このとき、スクライブ溝1aの深さDs[μ
m]を、(200/3)t[mm]+70/3を越える
深さとすることにより、スクライブ支配モードにて基板
1が破断されるので、レーザ光の走査速度に律速されず
に迅速に基板1を分断することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は基板の分割方法及び
液晶装置の製造方法に係り、特に、レーザ光を用いた基
板の分割技術に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、液晶装置は、シール材を介して
一対の基板を所定間隔となるように貼り合わせ、シール
材の内側の基板間に液晶を封入してなる液晶パネルを備
えている。ここで、比較的小型の液晶パネルを製造する
場合には、大型の母基板同士をシール材により貼り合わ
せて大判パネルを形成し、この大判パネルを分割して複
数の液晶パネルを形成するという多数個取りの製造方法
を採用する場合が多い。
【0003】図14及び図15には、従来の多数個取り
の製造方法を採用した液晶パネルの製造工程例の概略を
示す。図15に示すように、ガラス製の母基板11と母
基板12には、それぞれ複数の液晶パネルに相当する電
極や配線を構成する内面導電体パターン、硬質保護膜、
配向膜等の表面構造が形成され、その後、配向膜に対し
てラビング処理が施される。さらに、母基板11上の液
晶パネルとなるパネル予定領域毎に、ディスペンサによ
る塗布或いはスクリーン印刷等によって所定のパターン
でシール材が配置される。一方、母基板12の上記表面
構造上にはパネルの基板間隔を規制するための微細なス
ペーサが散布される。
【0004】その後、母基板11と母基板12とは上記
のシール材により相互に貼り合わされ、図14(a)に
示すように、両基板11,12が上記スペーサによって
規制された基板間隔で相互に対向した構造を有する大判
パネル10が構成される。この大判パネル10の一対の
母基板11,12の外面上には、それぞれ図14に示す
X方向に伸びるスクライブ溝15が形成される(1次ス
クライブ)。次に、破断させようとする一方の母基板を
図示しないゴムシートなどの弾性体上に接触させた状態
で、他方の母基板に対して応力を加えることにより、一
対の母基板11,12がスクライブ線15に沿って順次
破断される(1次ブレイク)。これによって大判パネル
10は図14(b)に示す複数の短冊パネル13に分割
される。
【0005】この短冊パネル13は複数の液晶パネルに
相当する部分が縦列配置されたものであり、図示X方向
に伸びる端面部には、シール材の開口部位からなる複数
の液晶注入口が配列されている。そして、上記液晶注入
口から液晶が注入され、その後、液晶注入口は封止材に
よって封鎖される。
【0006】次に、図14(c)に示すように、短冊パ
ネル13を構成する一対の短冊基板の外面上にそれぞれ
図示Y方向に伸びるスクライブ溝16が形成される(2
次スクライブ)。そして、このスクライブ溝16を利用
して上記と同様に基板が破断され、これによって、図1
4(d)に示すように、短冊パネル13から複数の液晶
パネル14が分割形成される(2次ブレイク)。その
後、液晶パネル14に対して、入力端子の封止、ICチ
ップの実装、フレキシブル配線基板の接続等の、適宜の
仕上げ処理が施される。
【0007】ところで、上記の液晶装置の製造方法に用
いられるガラス基板の分割方法としては、上述のように
スクライブ溝を形成した後に、そのスクライブ溝の形成
部位に機械的に応力を加えて基板を破断させるスクライ
ブ・ブレイク法が一般的であるが、近年、レーザ光を照
射してその熱応力によって基板を破断させるレーザ割断
法が知られるようになってきた。レーザ割断法は、通
常、基板の端部に切り欠き等の傷痕を予め形成してお
き、この傷痕の形成部位からレーザ光を走査していくこ
とにより、レーザ光の照射によって生ずる熱応力により
傷痕の形成部位から徐々に基板を破断させていくもので
ある。
【0008】このレーザ割断法においては、基板の所定
部位にレーザ光が照射されることにより当該所定部位が
加熱され、その後、レーザ光の照射スポットが移動する
ことにより前記所定部位の温度が降下する際に圧縮応力
が生ずる。この圧縮応力の生ずる部位は、上記傷痕の形
成部位からレーザ光を走査していくに従って照射スポッ
トに追随して進むので、上記圧縮応力の移動に対応して
基板の破断部位もまたレーザ光の照射スポットに遅れて
後方から追随するように進んでいく。
【0009】レーザ割断法による基板の分割は、基板に
機械的応力を加える必要がないため、基板に余剰の衝撃
を与えずに済むとともに、基板の破断面も比較的平滑に
形成されることから、基板の耐衝撃性(衝撃を受けたと
きに割れが生じにくい特性)を向上させることができる
ので、近年の電子機器の小型化による液晶パネル基板の
薄型化の要請に際して、好適な基板分割方法であると言
うことができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように良好な特性を有するレーザ割断法ではあるが、通
常のレーザ光の走査速度範囲において、基板の破断部位
はレーザ光の走査速度に律速される。また、レーザ光の
走査速度を高めると、基板を破断させるにはレーザ光の
照射パワーを大きくする必要があり、現実的には、レー
ザ光の走査速度を一定以上に高めることはできない。し
たがって、機械的応力を加えることによって一瞬のうち
に基板を分割することができるスクライブ・ブレイク法
に較べて時間がかかるとともに、現状では加工時間を短
縮する手立てがないため、液晶装置の生産性を向上させ
ることが難しいという問題点がある。
【0011】また、レーザ割断法は上記のように熱応力
によって基板を破断させていくものであるため、破断面
がレーザ光に追随して進行していく過程においては安定
的に加工を行うことができるものの、レーザ光の走査開
始点(すなわち傷痕の形成部位)の近傍や、レーザ光の
走査終了点の近傍においては熱分布が不安定になり、そ
の結果、これらの位置において破断面が分割予定線から
ずれる場合があるという問題点がある。特に、液晶パネ
ルの様に2枚の基板がシール材を介して組み立てられて
いる構造体の場合はシール形状等のパネルの構造に熱分
布が大きく影響されて安定した割断を妨げる。
【0012】そこで本発明は上記問題点を解決するもの
であり、その課題は、レーザ割断法において、基板分割
を短時間に行うことができるとともに、破断面のずれを
防止することのできる基板の分割方法及びこれを用いた
液晶装置の製造方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明者は、レーザ割断について種々実験を行った
結果、基板にスクライブ溝を形成した上でレーザ光を照
射することにより、従来の状況とは異なる状況で基板の
分割が生ずる場合があることを見出した。基板表面にス
クライブ溝を形成し、このスクライブ溝に沿ってレーザ
光を照射していくと、レーザ光によって生ずる熱応力に
より基板が破断するが、この破断は原則としてスクライ
ブ溝に沿って発生する。
【0014】この場合、スクライブ溝の深さが或る値以
下の場合には、従来方法と同様に基板の破断がレーザ光
に追随する形で進行するが、スクライブ溝が或る深さを
越えると、レーザ光がスクライブ溝に照射されたとき
に、レーザ光の走査に追随することなく、スクライブ溝
の全体に亘って直ちに破断が生ずることが判明した。
【0015】本発明者は、前者の基板の破断態様を熱支
配モードと呼び、後者の破断態様をスクライブ支配モー
ドと呼ぶこととした。熱支配モードにおいては、基板の
破断速度はレーザ光の走査速度によって律速されるが、
スクライブ支配モードにおいては、基板の破断速度はレ
ーザ光の走査速度に律速されることなく、レーザ光の走
査速度如何に拘わらず、基板の厚さと、スクライブ溝の
深さと、レーザ光によってもたらされる熱応力とによっ
て定まる。スクライブ支配モードでは、レーザ光をスク
ライブ溝に沿って走査させなくても、単にスクライブ溝
の所定部位にレーザ光を照射するだけで基板をスクライ
ブ溝の全長に亘って瞬時に破断させることができる場合
もある。ここで、レーザ光をスクライブ溝の1箇所に単
に(すなわち走査せずに)照射するだけで破断可能なと
きもあり、また、レーザ光を複数箇所に単に(すなわち
走査せずに)照射させると基板を破断させることができ
るときもある。
【0016】また、熱支配モードの破断態様では、基板
の破断線は従来方法と同様に特に走査開始点や走査終了
点の近傍で分割予定線に沿って形成されたスクライブ溝
からずれる場合があるが、スクライブ支配モードではス
クライブ溝に沿って確実に基板を破断させることができ
る。
【0017】上記の基板としては、シリカガラス(珪酸
塩ガラス)の他、種々のガラス材料(不定形を有する種
々の脆性素材)、アルミナその他の各種セラミックス、
シリコン結晶その他の各種半導体材料などの各種の脆性
材料からなるもの(脆性基板)を用いることができる。
【0018】第1発明の基板の分割方法は、基板にレー
ザ光を照射して分割する基板の分割方法であって、前記
基板にスクライブ溝を形成し、該スクライブ溝若しくは
その近傍にレーザ光を照射し、スクライブ支配モードの
破断態様を生じさせることを特徴とする。
【0019】また、第2発明の基板の分割方法は、ガラ
ス製の基板にレーザ光を照射して分割する基板の分割方
法であって、前記基板に約(200/3)t+70/3
(t[mm]は基板厚)[μm]を越える深さのスクラ
イブ溝を形成し、該スクライブ溝若しくはその近傍にレ
ーザ光を照射することを特徴とする。上記深さのスクラ
イブ溝を形成することによってスクライブ支配モードに
よるレーザ割断が可能になり、基板の破断作業をより迅
速に行うことができる。
【0020】ここで、上記スクライブ溝の深さを約10
0t+30μm以上とすることがより確実にスクライブ
支配モードの破断を発生させることができる上で好まし
い。この場合、より深いスクライブ溝の形成により基板
の破断をより容易に行うことができるので、レーザ光を
走査することなく、単に所定部位(1箇所もしくは複数
箇所)に照射するだけで基板を破断することが可能にな
り、また、スクライブ溝に沿ってより高精度な破断線の
形成が可能になる。
【0021】上記各発明において、前記スクライブ溝に
沿ってレーザ光を走査することが好ましい。スクライブ
溝に沿ってレーザ光を走査することにより、スクライブ
溝に沿って基板に温度勾配を形成し、或いは、照射スポ
ット通過後の基板部位に温度降下を生じさせることがで
きるので、これらの温度勾配や温度降下に起因して生ず
る熱応力によって基板に破断を生じさせることができ
る。
【0022】上記各発明において、前記スクライブ溝に
沿った複数箇所に同時にレーザ光を照射することが望ま
しい。スクライブ溝に沿った複数箇所に同時にレーザ光
を照射することにより、より確実かつ瞬時に基板を分割
することができる。
【0023】なお、上記各発明において、基板表面に形
成されるスクライブ溝の深さは、基板材料にもよるが、
基板厚tの40%以下であることが好ましい。特に、基
板がガラスからなる場合には基板厚tの30%以下であ
ることが好ましい。本発明では、スクライブ溝を或る程
度以上深く形成することによりスクライブ支配モードの
破断態様を発生させるものであるが、基板においてスク
ライブ溝が上記範囲よりも深くなると、基板が自重や自
然の撓みなどにより破断しやすくなり、形成される破断
面の位置もスクライブ溝からずれやすくなるため、スク
ライブ溝を上記範囲内の深さに形成することが好まし
い。
【0024】次に、第1発明の液晶装置の製造方法は、
シール材を介して貼り合わせられた一対の基板に対して
前記基板の少なくとも一方を分割する工程を有し、前記
シール材の内側に液晶が封入されてなる液晶装置の製造
方法であって、前記基板の外面上にスクライブ溝を形成
する工程と、前記スクライブ溝若しくはその近傍にレー
ザ光を照射することにより、スクライブ支配モードの破
断態様を生じさせて前記基板を分割する工程と、を有す
ることを特徴とする。
【0025】また、第2発明の液晶装置の製造方法は、
シール材を介して貼り合わせられた一対のガラス製の基
板に対して前記基板の少なくとも一方を分割する工程を
有し、前記シール材の内側に液晶が封入されてなる液晶
装置の製造方法であって、前記基板の外面上に約(20
0/3)t+70/3(t[mm]は基板厚)[μm]
を越える深さのスクライブ溝を形成する工程と、前記ス
クライブ溝若しくはその近傍にレーザ光を照射すること
により前記基板を分割する工程と、を有することを特徴
とする。ここで、前記スクライブ溝の深さを約100t
+30[μm]以上とすることが好ましい。
【0026】上記各発明において、前記スクライブ溝に
沿ってレーザ光を走査することが好ましい。
【0027】上記各発明において、前記スクライブ溝に
沿った複数箇所に同時にレーザ光を照射することが好ま
しい。
【0028】本発明において、前記一対の基板にそれぞ
れ前記スクライブ溝を形成し、前記一対の基板に対して
同時並行してレーザ光を両面より照射することが好まし
い。一対の基板はシール材などによって相互に貼り合わ
されているので、一対の基板に対して同時にレーザ光を
両面から照射して破断させることにより、短時間に一対
の基板を分割できるので、製造効率を高めることができ
ることはもちろん、各基板の破断作用がシール材などを
介して他方の基板により妨げられにくくなり、パネルの
内部歪の発生も低減できる事により、より安定した基板
分割を行うことができ、破断面もより平滑に形成するこ
とができる。
【0029】本発明において、少なくとも一方の前記基
板の外面上における前記シール材と平面的に重なる部位
に前記スクライブ溝を形成し、前記スクライブ溝若しく
はその近傍にレーザ光を照射する事でシール上の割断も
可能になる。これによれば、シール材と平面的に重なる
部位にスクライブ溝を形成していることにより、シール
材の粘着力(接着力)によりスクライブ溝の両側にある
部分が相互に引き付けられているので、意図しない時点
で基板がスクライブ溝に沿って破断してしまうことが防
止されるとともに、レーザ割断によりスクライブ溝に沿
って基板を分割するようにしているので、スクライブ・
ブレイク法において発生する、破断線上にシール材が存
在することによる破断不良(破断面の位置ズレなど)を
低減できる。特に本発明の場合にはスクライブ溝を有す
るので、破断線上にシール材が存在しても安定してスク
ライブ溝に沿って精度良く基板を分割できる。
【0030】本発明において、少なくとも一方の前記基
板の外面上において、前記スクライブ溝として、第1の
スクライブ溝と、前記シール材と平面的に重なる部位に
設けられた第2のスクライブ溝とを形成し、その後、前
記第1のスクライブ溝に沿って前記基板を分断する第1
分断工程と、さらにその後、前記第2のスクライブ溝に
沿って前記基板を分断する第2分断工程とを有すること
が好ましい。この手段によれば、加工工数を低減でき、
製造時間の短縮や製造コストの低減を図ることができ
る。
【0031】この場合、第1分断工程と第2分断工程の
少なくともいずれか一方にのみレーザ割断を用いてもよ
い。ただし、加工時間を短縮するためには、前記第1分
断工程と前記第2分断工程とにおいて共にレーザ光を照
射して前記基板を分断することが望ましい。
【0032】
【発明の実施の形態】次に、添付図面を参照して本発明
に係る液晶装置の製造方法の実施形態について詳細に説
明する。
【0033】[基板の分割方法の実施形態]図1は、本
発明の基板の分割方法の基本的な実施形態について説明
するための概略説明図(a)、(b)及び(c)であ
る。本発明の基板の分割方法においては、図1(a)に
示すように、基板厚t[mm]のガラス製の基板1の表
面上に、深さDs[μm]の、例えば断面V字状の、ス
クライブ溝1aを形成する。そして、図1(b)に示す
ように、このスクライブ溝1aにレーザ光2Lを照射す
る。ここで、レーザ光2Lは、照射スポット2Sがスク
ライブ溝1a上、若しくは、その近傍の基板表面上に位
置するように照射される。照射スポット2Sがスクライ
ブ溝1若しくはその近傍に位置することにより、基板1
が照射スポット2Sを中心に加熱される。
【0034】スクライブ溝1aにレーザ光2Lを照射し
たときの破断態様は、スクライブ溝1aの深さによって
異なる。スクライブ溝1aが或る程度浅い場合には、図
1(c)に示すように、レーザ光2Lの照射スポット2
Sをスクライブ溝1aに沿って走査していくと、基板1
のスクライブ溝1aに沿った領域は、一旦照射スポット
2Sにより加熱された後に照射スポット2Sが去った後
に温度が降下し、圧縮応力が基板1内部に発生するの
で、この圧縮応力によりスクライブ溝1aの両側部分が
引裂かれるようにして破断する。この場合、圧縮応力が
大きくなる部位は照射スポット2Sの後方に存在するの
で、図1(c)のとして示すように基板1の破断面は
照射スポット2Sの後方を照射スポット2Sに追随する
ように移動していく。この破断態様においては、基本的
にスクライブ溝1aは基板に破断が生ずる際のきっかけ
になるに過ぎない。すなわち、基本的には従来方法と同
様にレーザ光2Lによる加熱とその後の温度降下によっ
て生ずる熱応力によって破断が生ずる熱支配モードの破
断態様であるということが言える。
【0035】一方、スクライブ溝1aが或る程度深く形
成されていると、レーザ光2Lをスクライブ溝1aに沿
って走査していくことにより、基板1がスクライブ溝1
aに沿ってきわめて早い速度で破断していき、図1
(c)のとして示すように照射スポット2Sを追い越
して前方に破断面が進み、基板1がレーザ光の走査が終
わる前に分割されてしまう。この場合は、基本的に基板
1の破断がレーザ光の熱応力をトリガーとしてスクライ
ブ溝1aによって発生するので、スクライブ支配モード
の破断態様である。ここで、レーザ光によって生ずる熱
応力は基板に破断が生ずる際のきっかけになるに過ぎな
い。このスクライブ支配モードの破断態様においては、
基本的には所定部位において一旦加熱された後に温度が
降下する際に発生する圧縮応力によりスクライブ溝1a
に沿った破断がレーザ走査とはほとんど無関係に生ずる
ものである。したがって、この破断態様はレーザ光によ
る熱衝撃のみによって発生する場合もある。このような
破断はスクライブ溝1aが充分に深いときに発生し、図
1(c)のに示すように、レーザ光を走査することな
く、単にスクライブ溝1a上若しくはその近傍に照射す
るだけで(すなわち照射スポット2Sを移動させなくて
も)、レーザ光の熱衝撃によってスクライブ溝1aに沿
って基板1が分割される。但し、基板が十分大きい場合
は1回の熱衝撃で全域(スクライブ溝全長)を割断でき
ないため、照射位置を移動させレーザを複数回照射す
る。このとき、レーザ光を基板に照射したまま照射位置
を移動させてもよく、或いは、複数の照射スポットを形
成して複数箇所で並行して照射してもよい。
【0036】図2は、ガラス製の基板に対してレーザ割
断を行う場合のスクライブ条件に関するグラフである。
縦軸はスクライブ溝の溝深さDs[μm]であり、横軸
は基板厚t[mm]である。図2に示すラインA上より
もスクライブ溝1aの深さDsが大きい場合には、スク
ライブ支配モードによってきわめて容易に(例えばレー
ザ光を走査しなくてもレーザ照射しただけで)基板1が
分割される。また、ラインAよりもスクライブ溝1aが
浅くても、ラインBよりスクライブ溝1aが深い場合に
はスクライブ支配モードによって基板1が確実に分割さ
れる。
【0037】また、スクライブ溝1aがラインB以下で
あるがラインCよりも深い場合には、基板の破断は、ス
クライブ支配モードの破断態様が生じ得るが、熱支配モ
ードで破断が生ずる場合がある。例えばスクライブ溝の
形状が鋭利な場合(例えば断面V字状のスクライブ溝の
底部の曲率半径が小さい場合など)、レーザ光の光エネ
ルギー密度が高い場合などにおいてはスクライブ支配モ
ードで基板1が分割されることもあり得る。
【0038】さらに、スクライブ溝1aがラインC以下
の場合には、基本的に熱支配モードで基板1が分割さ
れ、基板端に傷痕を形成した場合と同様に基板が破断す
るので、レーザ光の走査開始点及び走査終了点の近傍で
破断面の位置が不安定になる場合がある。
【0039】より具体的には、基板厚tが0.4mmの
ガラス基板においては、スクライブ溝の深さDsが約5
0μmを越えた範囲でスクライブ支配モードの破断態様
となり、基板厚tが0.7mmのガラス基板において
は、スクライブ溝の深さDsが約70μmを越えた範囲
でスクライブ支配モードの破断態様となる。通常、ガラ
ス基板においては、スクライブ溝の深さDs[μm]が
(200/3)t[mm]+70/3(ラインB)を越
える深さである場合にスクライブ支配モードの破断態様
が発生し得る。特に、100t[mm]+30(ライン
A)以上の深さDs[μm]を有するスクライブ溝を形
成することにより、容易かつ確実にスクライブ支配モー
ドでの基板分割が可能になる。
【0040】スクライブ溝の深さDsは、基板厚tの4
0%以下であることが好ましい。これ以上スクライブ溝
が深くなると、レーザ光を照射しなくても自然に破断し
てしまう恐れが高くなり、予期しない時点で破断してし
まうなど取扱が困難になるとともに、スクライブ溝が深
いことにより基板端面に生ずるマイクロクラックが増大
して基板の耐衝撃性が低下するからである。特に、基板
厚tが1.5mm以下の薄ガラスの場合には基板厚tの
30%以下であることが望ましい。
【0041】次に、図3乃至図5を参照して、上記基板
の分割を実施するためのスクライブ装置及びレーザ割断
装置の構成について説明する。
【0042】本実施形態において、スクライブ溝の形成
は、図3に模式的に示すスクライブ装置20を用いて行
う。このスクライブ装置20は、基板1を載置するため
の回転可能な基台21と、基台21の上方に配置された
直動機構22と、直動機構22によって図示左右に移動
可能に構成されたスクライブヘッド23とを備えてい
る。スクライブヘッド23には回転自在に取り付けられ
た回転刃状のスクライブカッタ25が設けられている。
このスクライブカッタ25は、その最下位置が所定高さ
に制限されているとともに、下方へ向けて常時所定の圧
力が加えられた状態となっている。
【0043】図4は、上記スクライブ時の状態を拡大し
て示すものである。スクライブカッタ25には、スクラ
イブヘッド23内の機械的構造によって押し込み量Da
及び押し込み圧Faが付与されている。すなわち、スク
ライブカッタ25の刃先25aの最下位置は、基台21
上に固定された基板1の基板上面位置よりも押し込み量
Daだけ下方の位置まで降下可能に構成され、また、ス
クライブカッタ25は、常時下方へ押し込み圧Faで押
し下げられている。したがって、スクライブカッタ25
は最下位置が基板1の上面よりも押し込み量Daだけ下
がった状態で基板1の角部に衝突し、そのまま基板1の
上面上に乗り上げ、刃先25aによって基板1上面にス
クライブ溝1aを形成しながら移動していく。上記押し
込み量Daは、スクライブ加工時においてスクライブカ
ッタ25が基板1の湾曲等の原因によりその基板上面か
ら離れることを防止するためのマージンであり、上記押
し込み圧Faは、スクライブカッタ25の刃先25aに
より基板1の基板表面に既定の溝深さDsを有するスク
ライブ溝1aを形成するための加工圧である。
【0044】一方、レーザ割断装置30は、図5に示す
ように、一対のレーザ発振器31,32と、このレーザ
発振器31,32から放出されるレーザ光を加工対象に
導き、集光するための照射光学系33,34と、加工対
象を保持するための保持板35と、保持板35を支持す
る支持機構36と、支持機構36を駆動して加工対象の
位置及び姿勢を調整するための駆動手段37と、上記レ
ーザ発振器31,32、照射光学系33,34、及び、
駆動手段37を制御するための制御部38とを備えてい
る。
【0045】レーザ発振器31,32としては、CO
レーザ等の気体レーザ、YAGレーザ等の固体レーザ、
或いは、半導体レーザその他の各種レーザ発振器を用い
ることができるが、加工対象の光吸収特性を勘案して、
加工対象が有効に吸収しうる帯域の発振波長を備えたも
のを選定する必要がある。例えば、液晶パネルの基板材
料として一般的に用いられるソーダガラス、ホウ珪酸ガ
ラス、石英ガラス等のガラス材料(シリカガラス)を加
工対象とする場合には、COレーザを用いることがで
きる。このレーザ発振器31,32は、その発振出力
(光パワー)を外部から制御できるように構成されてい
る。
【0046】照射光学系33,34としては、通常、図
示の反射ミラー及び集光レンズを備えたものがあるが、
導光経路や照射スポット径に応じて適宜の光学的構成を
設計することができる。この照射光学系33,34は、
その導光経路及び照射スポット径(集光特性)を外部か
ら制御できるようになっている。
【0047】保持板35は、基板1を載置可能(好まし
くは固定可能)に構成されている。保持板35は、基板
1を載置又は固定する面とは反対側から(図示下方か
ら)も光を照射できるように光学窓35aを備えてい
る。この光学窓35aは開口部であっても、或いは、レ
ーザ光を透過可能な素材で構成されていてもよい。保持
板35は加工対象の大きさ、スクライブ溝の位置や方向
によって取付姿勢を変えることができるように構成され
ていることが好ましい。また、異なる形状の保持板を交
換することができるように支持機構36に取り付けられ
ていることが好ましい。
【0048】支持機構36は、保持板35に接続されて
いるとともに、駆動手段37によって水平方向(X方向
及びY方向)並びに垂直方向に移動可能に構成されてい
る。支持機構36を駆動する駆動手段37は、支持機構
36を水平方向及び垂直方向に移動するように構成され
ている。
【0049】制御部38は、上記レーザ発振器31,3
2の発振出力、照射光学系33,34の導光経路及び集
光特性、並びに、駆動手段37の駆動の有無及び位置を
それぞれ調整可能に構成されている。また、レーザ発振
器31,32が発振波長を切り換え可能に構成されてい
る場合には、制御部38は発振波長の切り換えも可能に
構成されていることが好ましい。さらに、レーザ光の照
射スポットをパネル上で走査する場合、パネルの所定部
位における照射エネルギー量(密度)はレーザ出力に比
例し、照射スポットの走査速度に反比例する。一方、基
板の割断作用はレーザ光の照射エネルギー量(密度)に
正の相関を有するので、割断作用を良好な状態に維持す
るために、レーザ出力と照射スポットの走査速度とを制
御部38にて制御し、照射エネルギー量(密度)が所定
範囲内に収まるようにすることが好ましい。
【0050】[液晶装置の製造方法の第1実施形態]次
に、本実施形態の液晶装置の製造方法について説明す
る。この実施形態は、基本的に図14及び図15に示す
従来方法と同様の工程手順により大判パネル10から液
晶パネル14を形成するものであるが、図15に示す1
次スクライブ工程及び2次スクライブ工程において図3
及び図4に示すスクライブ装置20を用いてスクライブ
溝を形成し、1次ブレイク工程及び2次ブレイク工程に
おいて図5に示すレーザ割断装置30を用いて基板を分
割する点で従来方法とは異なる。
【0051】図9は、本実施形態において、上記レーザ
割断装置30を用いて大判パネル10を分割する1次ブ
レイク工程の様子を示す概略斜視図である。大判パネル
10を構成する一対の母基板11,12の外面上には、
相互に平行に伸びるスクライブ溝15がそれぞれ形成さ
れている。これらのスクライブ溝15は、上述のよう
に、母基板11,12のそれぞれの基板厚t[mm]に
対して(200/3)t+70/3を越える深さ[μ
m]、好ましくは100t+30以上の深さ[μm]と
なるように形成される。さらにより好ましい範囲として
は、例えば、母基板11,12が0.7mmの厚さを有
する場合、スクライブ溝15の深さを100〜180μ
m程度、好ましくは約120〜150μmとする。ま
た、母基板11,12が0.4mmの厚さを有する場
合、スクライブ溝15の深さを80〜150μm程度、
好ましくは100〜120μmとする。
【0052】保持板35の光学窓35aは、上記のよう
に形成された母基板12のスクライブ溝15がその全長
に亘って光学的に露出するように構成されている。ここ
で、図示例の場合には、光学窓35aが図示複数のスク
ライブ溝15の全てを光学的に露出させるように、四角
形状に形成されているが、スクライブ溝15の一つを光
学的に露出させるスリット状の光学窓としてもよい。こ
の場合、図示例のように複数のスクライブ溝15が形成
される場合にはスリット状の光学窓もまた複数設けられ
ることが好ましい。
【0053】保持板35は支持機構36によって支持さ
れている。この支持機構36には、保持板35をX方向
(図示例の場合にはスクライブ溝15の延長方向に一致
する。)に移動させるためのX移動機構部36Xと、X
方向と直交するY方向に移動させるためのY移動機構部
36Yとが設けられている。このレーザ割断装置30に
おいては、Y移動機構部36Yによってレーザ照射系と
スクライブ溝15との位置決めを行った後、X移動機構
部36Xによってレーザ光の照射位置をスクライブ溝1
5に沿って走査させるようになっている。
【0054】レーザ割断装置30においては、2つのレ
ーザ光照射系によって、母基板11の外面上に形成され
たスクライブ溝15と、母基板12の外面上に形成され
たスクライブ溝15とに同時に並行してレーザ光を照射
させることができる。これによって、母基板11と母基
板12とがほぼ同時に分断されるので、大判パネル10
を一度に分割することができる。
【0055】本実施形態においては、上記のレーザ割断
装置30を用いることにより、大判パネル10の表裏の
母基板11と母基板12とを、それぞれに形成されたス
クライブ溝15に沿ってスクライブ支配モードで同時に
破断させることができる。スクライブ支配モードの破断
態様で母基板11,12を分割することにより、レーザ
光の走査速度よりも高速に母基板11,12を分断する
ことができるので、短時間にブレイク工程を終了させる
ことができる。例えば、上記のようにスクライブ線15
に沿ってレーザ光を走査していく場合、母基板11,1
2がスクライブ溝15に沿って完全に分断された時点
(これはレーザ光がスクライブ溝の全長を走査し終わる
前である。)でレーザ光の走査を終了させることができ
る。また、予めレーザ光の走査時間(或いは走査距離)
を定めておき、スクライブ溝15に沿って途中まで走査
した時点(或いは、スクライブ溝15の全長の一部のみ
に走査されたとき)において、レーザ光の照射を終了さ
せるようにしても構わない。また、レーザ光を走査する
のではなく、単にスクライブ溝15又はその近傍にレー
ザ光を一定時間照射するだけでもよい。
【0056】図10は、異なるレーザ割断装置60の構
造を示す概略斜視図である。このレーザ割断装置60に
おいては、図5に示すレーザ割断装置30と同様の、一
対のレーザ発振器(図示せず)と、加工対象を保持する
ための保持板65と、保持板65を支持する支持機構6
6と、支持機構36を駆動して加工対象の位置及び姿勢
を調整するための駆動手段(図示せず)と、上記レーザ
発振器及び駆動手段を制御するための制御部(図示せ
ず)とを備えている。また、上記のレーザ発振器から放
出されるレーザ光を加工対象に導き、集光するための光
ファイバーの束などからなる照射光学系63,64を備
えている。これらの照射光学系63,64は、導光基部
63a,64aと、これらの導光基部63a,64aか
ら分岐して、大判パネル10の母基板11,12の外面
に向けて伸び、それぞれ図示X方向に沿って相互に並列
したそれぞれ複数の光放出部63b,64bとを備えて
いる。光放出部63b,64bの先端からはレーザ光が
それぞれ母基板11,12の外面に向けて放出されるよ
うに構成されている。ここで、導光分岐部63b,64
bの先端に集光レンズを組み込んでもよい。
【0057】上記レーザ割断装置60においては、複数
の光放出部63b,64bから母基板11,12上のス
クライブ溝15に対して、スクライブ溝15の延長方向
に沿った複数箇所に同時にレーザ光を照射できるように
構成されている。このようにスクライブ溝15に沿った
複数箇所に同時にレーザ光を照射することによって、ス
クライブ溝15に対してより強く、しかも、広範囲に亘
って熱衝撃を加えることができるので、スクライブ溝1
5の全長に亘りより確実かつ安定的に基板を破断させる
ことができる。
【0058】なお、上記実施形態において、レーザ照射
による加熱後の温度降下時に発生する圧縮応力の発生を
助長するために、レーザ光の照射スポットよりもやや走
査方向後方位置に、或いは、照射スポットの隣接部位
に、気流の吹き付けなどで冷却を行うことも可能であ
る。
【0059】上記の大判パネル10その他の液晶パネル
に対してレーザ光による基板の割断を行う場合には、図
13に示すように局所的な応力が発生する。例えば、図
13(a)に示すように、2枚の基板51,52をシー
ル材53によって貼り合わせてなるパネル50を考え
る。この場合、基板51にスクライブ溝51aを形成
し、このスクライブ溝51aの近傍にレーザ光を照射す
ると、上記圧縮応力及び引張応力はスクライブ溝51a
を中心に発生し、例えば引張応力はスクライブ溝の両側
部分を相互に引き離そうとする。この応力は、基板51
を破断させる応力となるが、パネル50においてはシー
ル材53を介してもう一方の基板52が存在するため、
シール材53を介して基板52にも応力が伝達されると
ともに、基板51における破断作用がシール材53と基
板52とによって妨げられる。
【0060】したがって、図13(b)に示すように、
一枚の基板51のみをレーザ割断する場合に較べて、図
13(c)に示すようにパネル50を構成する基板51
のレーザ割断は一般に困難になる。例えば、0.4m
m、0.7mmの厚さの基板を用いて図13(b)に示
す単一の基板51にレーザ光を照射すると、いずれの基
板厚の場合においても良好に割断が行われるが、同様の
条件で図13(c)に示すパネル50を構成する基板5
1に対してレーザ光を照射すると、0.7mm厚の場合
には割断不能となり、0.4mm厚の場合にも割断がで
きない場合が生じた。さらに、図13(d)に示すよう
に、基板51に対向する基板52の外面にもスクライブ
溝52aを形成した場合には、0.4mm厚の基板では
割断可能であるが、0.7mm厚の基板では割断ができ
ない場合が生じた。また、図13(e)に示すように、
基板52を破断面52bにて破断させた状態で、基板5
1にレーザ光を照射すると、いずれの厚さでも良好に割
断を行うことができた。
【0061】上記のように、パネルの一方の基板に対し
てレーザ割断を行う場合には、シール材を介して他方の
基板によって割断作用が妨げられるので、本実施形態の
ように、大判パネル10の表裏両側から同時にレーザ光
を照射して割断を行うことが割断不良を防止する上で好
ましい。また、この場合には、他方の基板応力による影
響を低減できるので、良好な破断面を得ることができる
という効果もある。
【0062】また、図13(a)に示す状況でレーザ割
断を行う場合には、レーザ光による加熱によって基板5
1に生ずる圧縮応力及び冷却によって生ずる引張応力の
双方によってパネル50に歪みが発生する可能性があ
る。一方、本実施形態のように両側の基板に同時にレー
ザ光を照射する方法を採用することによって、両側の基
板が同時に膨張又は収縮するので、パネルに発生する歪
みを低減することができるという効果がある。
【0063】上記レーザ割断によって大判パネル10の
スクライブ溝15に沿った分割が完了すると、図14
(b)に示す短冊パネル13が形成される。この短冊パ
ネル13には、それぞれ図示しないシール材にて囲まれ
た液晶封入領域が複数形成されており、各液晶封入領域
の液晶注入口がパネル端面に開口している。そして、公
知の方法によりこれらの液晶注入口から液晶を注入し、
封止する。
【0064】その後、上記短冊パネル13を構成する2
枚の基板に対して図14(c)に示すようにスクライブ
溝16を形成し(図15に示す2次スクライブ工程)、
その後、スクライブ溝16に沿って短冊パネル14を分
割して液晶パネル14を形成する(図15に示す2次ブ
レイク工程)。この2次スクライブ及び2次ブレイク工
程においては、上記の1次スクライブ及び1次ブレイク
工程において説明した本実施形態のスクライブ工程及び
レーザ割断工程を同様に適用することができる。
【0065】図11及び図12は、上述のようにして形
成された液晶パネル14の概略構造を示すものである。
液晶パネル14は、基板141と142とがシール材1
43によって貼り合わせられ、シール材143の内側で
あって基板141,142の間に液晶144が封入され
ている。ここで、液晶注入口143aは封止材145に
よって封鎖されている。
【0066】基板141の内面上には透明電極146及
び配向膜147が形成され、透明電極146はシール材
143の外側へ出て基板張出部141a上に引き出され
た配線となっている。また、基板142の内面上には透
明電極148及び配向膜149が形成され、透明電極1
48は図示しない上下導通部(例えば異方性導電体とし
て形成されたシール材143の一部によって構成され
る。)を介して基板張出部141a上の配線に接続され
ている。
【0067】基板張出部141aの表面上には液晶駆動
回路を構成した半導体チップ150が実装される。半導
体チップ150は、上記の透明電極146,148に導
通した基板張出部141a上の配線と、基板張出部14
1aの端部に形成された入力端子151とに導電接続さ
れた状態となっている。なお、この液晶パネル14に対
しては、基板張出部141aの端部にフレキシブル配線
基板を入力端子151に導電接続したり、基板張出部1
41aの表面をシリコーン樹脂等の封止剤によって封止
したりするなどの処理が行われる。
【0068】[液晶装置の製造方法の第2実施形態]次
に、図6及び図7を参照して、本発明に係る液晶装置の
製造方法の第2実施形態について説明する。本実施形態
においては、まず、図6(a)に示すように、複数の液
晶パネルを包含し得る大判の母基板41と母基板42を
シール材45によって貼り合わせ、大判パネル40を形
成する。ここで、母基板41及び母基板42の内面上に
形成する表面構造は従来と同様である。また、母基板4
1及び母基板42は、図6(a)において、大判パネル
40を構成する母基板42を一部切り欠いて図示するシ
ール材45によって相互に貼り合わされている。
【0069】シール材45は、最終的に後述する液晶パ
ネル44(図6(d)参照)となるべきパネル予定領域
毎に、周回状(図示コ字状)に形成された周回部45a
と、この周回部45aの両端が接続され、パネル予定領
域の配列に沿って伸びる直線状の直線部45bとを備え
ている。直線部45bはその上にスクライブ溝を形成す
るに十分な幅を有する様、周回部45aよりも幅広(好
ましくは2倍程度の幅)に形成されている。なお、図8
(a)には、シール材45の平面形状を拡大して示す。
【0070】次に、図6(b)に示すように、上記第1
実施形態と同様の方法にて母基板41及び母基板42の
外面上に、それぞれ図示X方向に伸びるスクライブ溝4
7及び図示Y方向に伸びるスクライブ溝48を形成する
(図7に示すXYスクライブ工程)。このとき、スクラ
イブ溝47,48は、隣接するパネル予定領域の間を直
線状に伸びるように形成され、スクライブ溝47はシー
ル材45の周回部45a間に形成されるが、スクライブ
溝48は、上記の直線部45bと平面的に重なる直上位
置において、直線部45b上を伸びるように形成され
る。ここで、スクライブ溝47もシール上に形成しても
構わない。
【0071】このXYスクライブ工程において、大判パ
ネル40は、図3及び図4に示す上記スクライブ装置2
0の基台21の上に載置され、真空吸着等の適宜の方法
で固定される。そして、上記直動機構22によってスク
ライブヘッド23が移動を開始し、スクライブカッタ2
5が基台21上の大判パネル40上に乗り上げ、大判パ
ネル40の上側にある母基板42の外面上にスクライブ
溝47を形成しながら図示右端まで移動していく。
【0072】このスクライブ加工においては、大判パネ
ル40を基台21上に固定して、例えば母基板42の外
面上に複数本のスクライブ溝47を形成した後、基台2
1を90度回転させて、Y方向に伸びる複数本のスクラ
イブ溝48を形成する。次に、大判パネル40の表裏を
反転させて母基板41を上にした姿勢で基台21上に固
定し、母基板41の外面に対して上記と同様にスクライ
ブ溝47の形成、基台21の回転、スクライブ溝48の
形成を順次行う。
【0073】次に、上記のようにして形成したスクライ
ブ溝47に沿って大判パネル40を分割し、図6(c)
に示す短冊パネル43を形成する。この大判パネル40
の分割工程は、図7に示す1次ブレイク工程である。こ
の工程では、図5に示すレーザ割断装置30を用いる。
【0074】上記XYスクライブ工程及び1次ブレイク
工程においては、母基板41,42の外面上に既にY方
向に伸びるスクライブ溝48が形成されているが、この
スクライブ溝48はシール材45の直線部45b上に形
成されているので、シール材の粘着力(接着力)によっ
てこのスクライブ溝48の形成部位に外部応力が加わり
にくく、スクライブ溝48を或る程度深く形成した場合
でも、意図しない時点でスクライブ溝48に沿って母基
板41,42が破断してしまうといった事態が防止され
る。
【0075】次に、短冊パネル43に対して上記と同様
に液晶注入、封止を施し、その後、既に形成されている
スクライブ溝48に沿ってレーザ割断装置30を用いて
短冊パネル43を分割して、液晶パネル44を形成す
る。ここで、スクライブ溝48は、シール材45の直線
部45b上に形成されているので、通常のスクライブ・
ブレイク法による機械的応力を加える方法では、シール
材の粘着力により基板の破断が困難になるが、本実施形
態のレーザ割断法では、レーザ光照射に基づいて生ずる
基板内部の熱応力により基板を破断させ、また、スクラ
イブ溝が深く形成されているので、支障なく短冊パネル
43を分割することができる。
【0076】この実施形態では、上記のXYスクライブ
工程だけで全てのスクライブ溝47,48を形成してし
まうことができるので、工程数を削減することができ、
製造時間を短縮することができるとともに、製造コスト
を低減できる。例えば、従来の製造工程においては、1
次スクライブとして、大判パネルの一方の母基板に対し
てスクライブ溝を形成した後に、大判パネルを反転させ
て他方の母基板に対してスクライブ溝を形成し、その後
1次ブレイクを行った後、また、2次スクライブとし
て、短冊パネルの一方の基板に対してスクライブ溝を形
成した後に、短冊パネルを反転させて他方の基板に対し
てスクライブ溝を形成し、その後、2次ブレイクを行っ
ている。これに対して、本実施形態では、スクライブ加
工を一つの工程にて行うことができ、特に大判パネルの
一方の母基板に対してXY両方向のスクライブを実施し
た後に、大判パネルを反転させて他方の母基板に対して
再びXY両方向のスクライブを実施するので、効率的に
スクライブ加工を行うことができる。
【0077】また、大判パネル40の状態でスクライブ
溝48を形成してしまうので、個々の短冊パネル43に
対してスクライブ加工を行う従来方法に比べて、図4に
示すようにスクライブカッタ25がパネルに乗り上げる
際に刃先25aが衝突することによって生ずる衝撃クラ
ックが液晶パネル44の角部に残りにくくなり、その結
果、パネル強度を向上させることが可能になる。衝撃ク
ラックは基板破損の原因となるからである。
【0078】さらに、レーザ割断を用いてブレイクを行
っていることによって、チッピングなどが生じなくな
り、また、破断面がきわめて平滑となり、破断面にマイ
クロクラックが形成されにくくなるので、この点からも
パネル強度を向上させることが可能になる。特に、パネ
ルの表裏の基板に対して同時にレーザ割断を行うことに
よって、上述のように破断作用を確実かつ良好に生起さ
せることができるとともに割断時に生ずるパネルの歪み
を低減できる。
【0079】さらにまた、本実施形態においては、後の
基板分割工程において用いるスクライブ溝48をシール
材の直上位置に設けることにより、意図しない時点にお
けるスクライブ溝48に沿った基板の破断を防止するこ
とができる。
【0080】ここで、本実施形態では図8(a)に示す
ようにシール材45の直線部45bを幅広に形成して、
この直線部45bの直上においてその延長方向にスクラ
イブ溝48が伸びるように形成しているが、これとは異
なり、シール材に重なるようにその直上にスクライブ溝
を形成する別の態様として、図8(b)に示すように、
シール材45’において局所的に形成されたブロック部
45d’を設け、スクライブ溝48がこのブロック部4
5d’の直上を横断するように構成してもよい。なお、
図8(b)に示すシール材45’をより具体的に説明す
ると、個々の液晶封入領域毎に設けられた第1シール部
45a’と、複数の第1シール部45a’の両端に接続
された直線状の第2シール部45b’及び第3シール部
45c’と、これらの第2シール部45a’と第3シー
ル部45c’とを部分的に連結するように形成された上
記ブロック部45d’とが設けられている。なお、上述
のようにスクライブ溝48の形成後レーザ割断前におい
て意図しない基板の破断を防止するといった観点から見
れば、上記のブロック部45d’は、液晶封入領域の境
界を画成するための第2シール部45’bと第3シール
部45c’の少なくとも一方に対して分離して形成され
ていてもよい。
【0081】一般に、従来のレーザ割断を用いて基板分
割を行う場合には、レーザ光の走査を開始する部分及び
走査を終了する部分(すなわち基板の両端部)において
破断位置が分割予定線からずれる傾向がある。これは、
レーザ光の照射によって生ずる加熱領域の温度分布及び
進行方向が走査開始時及び走査終了時において不安定に
なることに起因する。しかし、上記各実施形態のスクラ
イブ方法においては、上記のように深いスクライブ溝を
形成することにより、基板の破断がスクライブ支配の態
様で生ずるので、基本的に基板内の熱分布に影響を受け
ず、スクライブ線に沿った基板の分割が行われることか
ら、基板端部における破断面の位置ズレを防止すること
ができる。
【0082】尚、本発明の液晶装置の製造方法は、上述
の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨
を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは
勿論である。
【0083】例えば、上記実施形態では、液晶パネルを
パッシブマトリクス型の液晶パネルであるものとして説
明をしているが、本発明はこのような液晶パネルに限ら
ず、アクティブマトリクス型パネル、セグメント型パネ
ル等のように種々の液晶パネルの製造方法に適用できる
ものである。
【0084】また、上記の液晶装置の製造方法に係る実
施形態では、レーザ割断の方法として、パネルの表裏両
側から同時にレーザ光を照射し、パネルを構成する2枚
の基板に対して同時にレーザ割断を行っているが、表裏
の基板に対して順次にレーザ割断を実施してもよい。な
お、パネル自体を分割するのではなく、パネルを構成す
る一方の基板のみを分割する場合には、当然のことなが
ら当該基板のみをレーザ割断すればよい。
【0085】さらに、上記実施形態では、円板状のカッ
タを用いてスクライブ加工を行っているが、スクライブ
加工の方法は上記方法に限定されるものではなく、結果
的に所定深さのスクライブ溝が形成されればよい。
【0086】また、上記実施形態では、大判パネルを複
数の短冊パネル(すなわち中間パネル)に分割した後
に、個々の短冊パネル(中間パネル)をさらに液晶パネ
ルに分割するときに2次ブレイクを行っているが、本発
明はこのような場合に限られない。例えば大判パネルを
複数の短冊パネルに分割するのではなく、1次ブレイク
工程として大判パネルの一方の母基板のみを部分的に除
去するための母基板の分割を行い、大判パネルのサイズ
を有してはいるが構造の異なる中間パネルとし、この中
間パネルに対して、さらに個々の液晶パネルに分割する
ための2次ブレイク工程を実施する場合にも適用でき
る。また、例えば、前のブレイク工程において大判パネ
ル又は短冊パネルからサイズとしては上記の液晶パネル
と同等の複数の中間パネルに分割した後、後のブレイク
工程において個々の中間パネルの一方の基板を部分的に
割断させる場合、より具体的には一方の基板の端部を分
割して上記液晶パネル14のように他方の基板よりもサ
イズを小さくして基板張出部を露出させる場合、などに
適用させることも可能である。
【0087】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば、
レーザ割断法により基板を迅速に分割することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る基板の分割方法の実施形態におけ
るスクライブ後の状態(a)、レーザ照射時の状態
(b)及び(c)を示すレーザ割断の様子を示す説明図
である。
【図2】レーザ割断法における基板厚t及びスクライブ
溝の溝深さDsに関する条件範囲を示すグラフである。
【図3】同実施形態に用いるスクライブ装置の概略構成
を示す概略構成図である。
【図4】同実施形態に用いるスクライブ装置においてス
クライブを行う際の様子を示す拡大断面図である。
【図5】同実施形態に用いるレーザ割断装置の概略構成
を示す概略構成図である。
【図6】本発明に係る液晶装置の製造方法の第2実施形
態におけるパネル形状の変遷を示す概略斜視図(a)〜
(d)である。
【図7】同実施形態における工程手順を示す概略フロー
チャートである。
【図8】第2実施形態のシール形状を模式的に示す拡大
平面図である。
【図9】図5に示すレーザ割断装置により大判パネルを
分割する様子を示す概略斜視図である。
【図10】異なるレーザ割断装置の構成例を示す概略斜
視図である。
【図11】上記実施形態により形成された液晶パネルの
透視平面図である。
【図12】上記実施形態により形成された液晶パネルの
概略断面図である。
【図13】レーザ割断によってパネルを分割する場合の
説明図(a)〜(e)である。
【図14】従来の液晶装置の製造方法におけるパネル形
状の変遷を示す斜視図(a)〜(d)である。
【図15】従来の液晶装置の製造方法の工程手順を示す
概略フローチャートである。
【符号の説明】
1 基板 1a スクライブ溝 2L レーザ光 2S 照射スポット 10,40 大判パネル 11,12,41,42 母基板 13,43 短冊パネル 14,44 液晶パネル 15,16,47,48 スクライブ溝 20 スクライブ装置 30 レーザ割断装置 35 保持板 Ds スクライブ溝の溝深さ t 基板厚
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02F 1/1333 500 G02F 1/1333 500 // B23K 101:36 B23K 101:36 (72)発明者 犬飼 輝幸 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 Fターム(参考) 2H088 FA01 FA06 FA07 FA26 HA01 MA20 2H090 JB02 JC01 JC13 LA03 3C069 AA03 BA08 CA06 CA11 EA01 EA02 4E068 AA05 AE01 CD02 DA09 DA10 DB12 DB13 4G015 FA03 FA06 FB02 FC02 FC10 FC14

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板にレーザ光を照射して分割する基板
    の分割方法であって、 前記基板にスクライブ溝を形成し、 該スクライブ溝若しくはその近傍にレーザ光を照射し、
    スクライブ支配モードの破断態様を生じさせることを特
    徴とする基板の分割方法。
  2. 【請求項2】 ガラス製の基板にレーザ光を照射して分
    割する基板の分割方法であって、 前記基板に約(200/3)t+70/3(t[mm]
    は基板厚)[μm]を越える深さのスクライブ溝を形成
    し、 該スクライブ溝若しくはその近傍にレーザ光を照射する
    ことを特徴とする基板の分割方法。
  3. 【請求項3】 前記スクライブ溝の深さを約100t+
    30[μm]以上とすることを特徴とする請求項2に記
    載の基板の分割方法。
  4. 【請求項4】 前記スクライブ溝に沿ってレーザ光を走
    査することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれ
    か1項に記載の基板の分割方法。
  5. 【請求項5】 前記スクライブ溝に沿った複数箇所に同
    時にレーザ光を照射することを特徴とする請求項1乃至
    請求項4のいずれか1項に記載の基板の分割方法。
  6. 【請求項6】 シール材を介して貼り合わせられた一対
    の基板に対して前記基板の少なくとも一方を分割する工
    程を有し、前記シール材の内側に液晶が封入されてなる
    液晶装置の製造方法であって、 前記基板の外面上にスクライブ溝を形成する工程と、 前記スクライブ溝若しくはその近傍にレーザ光を照射す
    ることにより、スクライブ支配モードの破断態様を生じ
    させて前記基板を分割する工程と、を有することを特徴
    とする液晶装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 シール材を介して貼り合わせられた一対
    のガラス製の基板に対して前記基板の少なくとも一方を
    分割する工程を有し、前記シール材の内側に液晶が封入
    されてなる液晶装置の製造方法であって、 前記基板の外面上に約(200/3)t+70/3(t
    [mm]は基板厚)[μm]を越える深さのスクライブ
    溝を形成する工程と、 前記スクライブ溝若しくはその近傍にレーザ光を照射す
    ることにより前記基板を分割する工程と、を有すること
    を特徴とする液晶装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記スクライブ溝の深さを約100t+
    30[μm]以上とすることを特徴とする請求項7に記
    載の液晶装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記スクライブ溝に沿ってレーザ光を走
    査することを特徴とする請求項6乃至請求項8のいずれ
    か1項に記載の液晶装置の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記スクライブ溝に沿った複数箇所に
    同時にレーザ光を照射することを特徴とする請求項6乃
    至請求項9のいずれか1項に記載の液晶装置の製造方
    法。
  11. 【請求項11】 前記一対の基板にそれぞれ前記スクラ
    イブ溝を形成し、前記一対の基板に対して同時並行して
    レーザ光を両面から照射することを特徴とする請求項6
    乃至請求項10のいずれか1項に記載の液晶装置の製造
    方法。
  12. 【請求項12】 少なくとも一方の前記基板の外面上に
    おける前記シール材と平面的に重なる部位に前記スクラ
    イブ溝を形成し、前記スクライブ溝若しくはその近傍に
    レーザ光を照射することを特徴とする請求項6乃至請求
    項11のいずれか1項に記載の液晶装置の製造方法。
  13. 【請求項13】 少なくとも一方の前記基板の外面上に
    おいて、前記スクライブ溝として、第1のスクライブ溝
    と、前記シール材と平面的に重なる部位に設けられた第
    2のスクライブ溝とを形成し、その後、前記第1のスク
    ライブ溝に沿って前記基板を分断する第1分断工程と、
    さらにその後、前記第2のスクライブ溝に沿って前記基
    板を分断する第2分断工程とを有することを特徴とする
    請求項6乃至請求項11のいずれか1項に記載の液晶装
    置の製造方法。
  14. 【請求項14】 前記第1分断工程と前記第2分断工程
    とにおいて共にレーザ光を照射して前記基板を分断する
    ことを特徴とする請求項13に記載の液晶装置の製造方
    法。
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