JP2003002197A - 列車検知装置 - Google Patents

列車検知装置

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JP2003002197A
JP2003002197A JP2001189182A JP2001189182A JP2003002197A JP 2003002197 A JP2003002197 A JP 2003002197A JP 2001189182 A JP2001189182 A JP 2001189182A JP 2001189182 A JP2001189182 A JP 2001189182A JP 2003002197 A JP2003002197 A JP 2003002197A
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JP2001189182A
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Hirotake Asada
廣武 浅田
Izumi Ishii
泉 石井
Shigemi Kobayashi
茂美 小林
Koji Sawai
浩司 澤井
Katsumi Ushiyama
勝實 牛山
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Kokusai Denki Engineering Co Ltd
Original Assignee
Kokusai Denki Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】検知地点の軌道1の両外側の漏洩同軸ケーブル
51,53間のレール上を空間伝送路として列車の有無
を検出する列車検知装置を設置するとき、設置場所毎の
線路の構造による物理的条件の差や、気象の変化による
伝搬ロスの変化があるために、列車がいないときの基準
値の調整や設定に時間がかかり、季節毎に再調整が必要
であるという欠点を解消する。 【解決手段】送信部3の送信出力を2つに分岐し、一方
を検知ループ5の送受信用ケーブル51,53を介して
受信信号として合成器8に入力し、他方をベクトル調整
部7を介して基準信号として合成器8に入力して受信信
号とベクトル合成する。受信制御部9は列車がいないと
き合成器8に入力される基準信号と受信信号とが逆相で
相殺されるように基準信号の振幅と位相を調整して初期
基準値を設定し季節毎に自動調整更新設定するように構
成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軌道上を走行する
車両(列車等)を検知する列車検知装置に関し、特に、
軌道を検出信号の媒体とせず、無線電波による非接触の
列車検知装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】軌道上を走行する列車を安全に運転する
ための運転方式としては、先行列車と後続列車が衝突し
ないように一定の距離間隔をおいて運転する閉塞運転方
式が一般的である。閉塞運転方式には軌道上に、鎖状に
設定された閉塞区間の1区間に1個の列車を原則とし、
各閉塞区間の手前に、設けられた信号機の現示によって
後続列車に先行列車の状況を知らせて列車間隔が保たれ
る。各閉塞区間には軌道回路が設けられており、例え
ば、交流軌道回路では、閉塞区間の終端から低周波の交
流信号電流が供給され、始端側に設置された信号機のリ
レーと2本のレールが直列に接続されて閉ループが形成
されている。列車がいないときはリレーが作動して信号
機が進行を示す青(G)を現示しており、列車が進入す
ると車輪で2本のレールが短絡されてリレーに電流が流
れなくなり無励磁(落下)となって現示が停止信号を示
す赤(R)に変わる。
【0003】一方、鉄道と一般道路が平面交差する踏切
には、警報機,遮断器などの踏切保安設備が設置されて
おり、これらの警報機や遮断器は踏切から所定の距離を
おいた軌道に設けられて列車検知手段によって作動す
る。この場合の列車検知手段には、例えば、軌道回路を
用いる連続制御式と、踏切制御子を用いる点制御式があ
る。
【0004】連続制御式の場合は、警報開始点から踏切
までの間に自動信号区間であれば別方式の軌道回路を設
備し、列車の接近を連続的に検知して踏切の制御を行
う。一方、点制御式の場合は、軌道回路に比べて短い区
間の範囲の警報開始点、終始点に踏切制御子を設置し
て、その地点を通過する列車を検知して踏切の開閉制御
を行う。
【0005】上記、いずれの場合もレールに所定の信号
が流れており、列車検知は車輪とその車軸によるレール
間(軌間)短絡によってレベルあるいは周波数を変化さ
せることによって行われている。
【0006】上記のように、列車制御や踏切保安設備に
於ける列車の検知は、車軸によるレール間の短絡によっ
て行われている。列車制御の場合は軌道回路のレールに
流れる交流電流が車軸で短絡されることによるレベル変
化を検出し、レールを帰還回路とする発振器とリレーを
組合せた踏切制御子の場合は、レール間が車軸で短絡さ
れたときの発振周波数の変化、又は発振の停止を検出す
ることによって列車検知が行われている。
【0007】上記、従来のレール間短絡による列車検知
の場合、軌道(レール間)抵抗値が低く、しかも、車輪
とレールとの接触抵抗値が、晴雨,湿度などの気象条
件,塩害や落葉,枯葉,砂等の影響を受けて不安定とな
る場合があり、レール間の短絡抵抗が大きいときの信号
や踏切設備の不動作等の問題点をはらんでいる。しか
も、最近では輸送力増強のため列車の高速化と車両の軽
量化が進み、上記従来から潜在していた列車検知の問題
点が大きくなって無視出来なくなってきている。上記の
ことから、列車等の移動体車両の検知を、レールを使用
しない方式で行う技術の開発が望まれている。
【0008】上記従来の問題点を解決するために、レー
ルを直接の媒体としない無線式の列車検知装置が提案さ
れている(特許第2912897号参照)。この特許の
列車検知装置は、軌道を走行する列車を所定の検知地点
で検知するために、該検知地点の軌道の両外側にレール
の高さより低くレールに沿って所定の長さで対向して送
信側漏れ同軸ケーブルと受信側漏れ同軸ケーブルとを展
張設置し、送信側漏れ同軸ケーブルの一端に接続した送
信機から連続して高周波信号を供給し、受信側漏れ同軸
ケーブルの他端に接続した受信機で送信側漏れ同軸ケー
ブルからの空間波を受信してその受信レベルを監視し、
列車が検知地点にいないときのレールに遮られた低い受
信レベルに対して、列車が到来したとき列車の床面と大
地との間隙空間にできる平行導体板線路の共振現象によ
って受信レベルが高くなるのを検出して列車を検知する
ように構成されたことを要旨とするものである。そし
て、この提案による装置は、送受信の漏洩ケーブルをレ
ールの高さより低く設置し、列車が所定の検知地点に存
在しないときに送信側漏洩ケーブルから受信側漏洩ケー
ブルに伝搬する直接波がレールによって遮られて受信レ
ベルが低くなるように設定され、列車がこの検知地点に
進入して通過中に形成される列車の床面と大地間の空洞
共振現象によって受信レベルが高くなる現象をとらえて
列車を検知するように構成されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の列車検知装置においては、列車が所定の検知地点に
存在しないときの基準となる受信信号の最小レベルは、
装置を設置する検知地点の線路の物理的条件、例えば、
直線部,曲線部、狭軌,広軌などのレール間隔,砕石や
コンクリートなど道床の種類,トンネル内,橋梁上など
の構造に係る物理的条件が設置場所によって異なり常に
一定の値ではなく、しかも、設置場所の晴雨,降雪,温
度,湿度などの気象の変化によってその最小レベルが変
化するため、列車が検知地点に進入したときの受信レベ
ルの変化を検出して判定するためのしきい値を設定する
際に、これらの物理的条件や気象条件を考慮して決定し
なければない、という問題があり、そのため、装置を設
置するときの現場据付け調整に時間がかかり、季節に応
じた再調整の保守が必要であり、かつ、調整経験が必要
であるという問題がある。
【0010】本発明は上記従来の問題点を解決するため
に行ったものであり、本発明の目的は、従来の無線式の
列車検知装置を現地に設置するとき、設置場所毎の線路
の構造による物理的条件の差や、気象の変化による受信
レベルの変化があるために、列車がいないときの基準値
の調整や設定に時間がかかり、季節に応じて再調整が必
要になるという欠点を解消し、据付け調整時間を短縮
し、季節に応じた再調整の保守を不要とした列車検知装
置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の列車検知装置
は、軌道を走行する列車を所定の検知地点で検知するた
めに、所定の周波数の高周波信号を発生し送信信号と基
準信号の2つに分岐出力する送信部と、前記検知地点の
軌道の一方のレールの外側に沿って所定の長さで展張さ
れ一端から前記送信信号を給電する送信側漏洩ケーブル
と、該送信側漏洩ケーブルに対向して他方のレールの外
側に沿って展張され前記送信側漏洩ケーブルから放射さ
れる電磁波を受信して他端から受信信号を取り出す受信
側漏洩ケーブルとからなる検知ループと、前記送信部か
ら分岐出力される前記基準信号の振幅と位相を外部から
の減衰量・移相量制御信号によって調整するベクトル調
整部と、前記受信側漏洩ケーブルからの前記受信信号が
一方の入力端子に入力され、前記ベクトル調整部からの
前記基準信号が他方の入力端子に入力されてベクトル合
成された合成信号を出力する合成器と、前記合成信号を
入力とし、前記検知地点に列車が存在しないとき前記合
成器に入力される前記受信信号に対して前記基準信号が
逆相で同振幅のとき相殺されて前記合成信号レベルが最
小になるように前記ベクトル調整部によって該基準信号
の減衰量と移相量を調整設定する初期設定手段によって
初期特性を設定し、前記合成器の出力を監視して前記検
知地点に列車が到来して前記受信信号の振幅と位相の両
方またはいずれか一方が変化し前記合成信号レベルが所
定のしきい値を超えたとき列車の存在を示す検知信号を
出力する受信制御部とが備えられたことを特徴とするも
のである。
【0012】さらに、前記受信制御部は、前記検知ルー
プを設置する検知地点の線路の物理的条件の差、及び気
象の変化などによる前記受信信号の速度の遅い変化に対
しては、装置を設置したとき及び一定の間隔で周期的に
前記ベクトル調整部の減衰量と移相量を調整する初期設
定動作を行い、その都度設定された減衰量と移相量の設
定値と前記合成器の出力の初期特性及び対応するしきい
値を更新記憶してその値を基準値として列車検知動作を
行い、該列車検知動作開始後に前記検知ループに列車が
到来し通過するときの前記受信信号の速度の速い変化に
対しては前記初期設定動作を行わないようにしたことを
特徴とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下図面により本発明の構成と動
作を説明する。図1は本発明の実施例の概要を示す構成
図である。図において、1は軌道であり2本のレール、
2は列車である。3は送信部、31は分配器、32は発
振器(OSC)、4は送信出力伝送ケーブル、5は検知
ループ、51は送信側漏洩ケーブル、52は送信側漏洩
ケーブルの終端抵抗器、53は受信側漏洩ケーブル、5
4は受信側漏洩ケーブルの終端抵抗器である。6は受信
入力伝送ケーブル、7はベクトル調整部、71は可変位
相器、72は可変減衰器、8は合成器、9は受信制御部
である。
【0014】まず、図1によって本発明の構成と動作の
概要について説明する。列車2が走行する軌道1の所望
の列車検知地点に検知ループ5を設置する。検知ループ
5は、軌道1のレールの両外側にレールに沿って対向し
て展張した送信側漏洩ケーブル51と受信側漏洩ケーブ
ル53とそれぞれの終端抵抗52,54によって構成さ
れる。送信部3の発振器32で発生した高周波信号は分
配器31によって送信信号と基準信号の2つに分岐出力
され、送信信号は送信出力伝送ケーブル4によって検知
ループ5の送信側漏洩ケーブル51の一端に供給され
る。送信側漏洩ケーブル51から放射される送信波はレ
ール上を空間伝送路としてレールの反対側の受信側漏洩
ケーブル53で受信され、その他端に接続された受信入
力伝送ケーブル6によって合成器8の一方に受信信号と
して入力される。この受信信号のレベル(振幅)と位相
は、レール上の空間伝送路に列車が存在するか否かによ
って変化する。
【0015】一方、送信部3の分配器31から出力され
る基準信号はベクトル調整部7に入力され、制御信号E
とFによって可変減衰器72と可変位相器71で減衰量
と移相量が調節されて合成器8の他方に入力される。合
成器8は2つの入力をベクトル合成し合成信号を受信制
御部9に入力する。受信制御部9は、ベクトル合成器8
からの合成信号レベルを監視し、受信信号のレベル(振
幅)と位相の両方またはいずれか一方の変化に応じて変
化する合成信号のレベル変化を検出し所定のしきい値と
比較して列車の有無を判定しその結果を検知出力Hとし
て出力する。
【0016】ここで、本発明の要部である受信制御部9
とベクトル調整部7の動作、すなわち、基準信号の振幅
と位相を調整して初期値を設定する初期設定動作につい
て説明する。受信制御部9による初期設定動作は、列車
検知装置を現地に据え付けたとき現地の物理的条件に適
合した基準値を設定する動作である。すなわち、検知ル
ープ5内に列車が存在しないときの検知ループ5からの
受信信号とベクトル調整部7からの基準信号とを合成器
8でベクトル合成したとき、2つの信号が相殺(キャン
セル)されて合成信号のレベルが最小になるように基準
信号の振幅と位相を調整して設定する動作である。この
ときの可変減衰器72の減衰量は、受信信号よりレベル
の高い基準信号の振幅を受信信号の振幅とほぼ等しくな
るように減衰させる値であり、可変位相器71の移相量
は基準信号の位相を受信信号の位相に対して逆相(位相
差が180°またはπラジアン)になるようにシフトさ
せる移相量である。
【0017】列車が存在しないときの受信信号の振幅と
位相は、検知ループの線路の構造などの物理的条件の違
いによって異なり、受信信号の振幅と位相に応じて基準
信号の振幅と位相を相殺するように調整して設定する初
期設定は設置場所の物理的条件の違いによる制約を回避
することに他ならない。この初期設定した減衰量と移相
量と合成信号の最小レベル値は固定してメモリに記憶さ
れる。そして、初期値として設定された減衰量と移相量
を用いた受信入力レベルに対する合成器8の出力特性が
初期特性である。この初期特性の合成器出力最小点、す
なわち、相殺された合成信号の出力最小点のレベルを基
準値として列車の到来による合成器8の出力の変化を検
出する。
【0018】以下、本発明の第1の実施例についてさら
に詳しく説明する。図2は検知ループ部5の構造断面図
であり、レール上の空間伝送路の送信波伝搬説明図であ
る。また、図3は軌道のレールを省いて示した2本の漏
洩同軸ケーブルによる検知ループ5の構造斜視図であ
る。図2,図3において、10は道床、11は大地、2
1は送信側漏洩ケーブル51から受信側漏洩ケーブル5
3に伝搬する直接波、22は送信側漏洩ケーブル51か
ら受信側漏洩ケーブル53に対して列車2に反射して伝
搬する車両反射波、23は送信側漏洩ケーブル51から
受信側漏洩ケーブル53に対して大地11などに反射し
て伝搬する大地反射波である。
【0019】図1に戻って、送信部3からの送信信号
は、送信出力伝送ケーブル4によって送信側漏洩ケーブ
ル51の給電点aに加えられ図3のように漏洩電力を放
射しながら進行し終端抵抗器52で終端されたb点に達
する。送信側漏洩ケーブル51から放射された漏洩電力
は電磁結合(M)で受信側漏洩ケーブル53に結合し進
行波電力は受電電力Proの受信波としてd点から出力さ
れる。逆方向の電力は終端抵抗器54で終端されたc点
に達する。d点から出力される受電電力Proは、図2に
示すように直接波21と大地からの反射を代表する大地
反射波23の合成された電力であり、検知地点における
線路の道床10の種類や厚さ,大地11の乾燥状態,漏
洩ケーブル51,53の配置位置,間隔、レールの大き
さ,構造などの物理的条件によって異なり、据付場所毎
に一定ではない。
【0020】再び図1に戻って、送信部3の出力端子A
からは、常時、無線周波(例えばf1=138MHz)
の送信波が出力され、検知ループ5を経由して合成器8
の一方の入力端子Gに入力される。一方、送信部3の分
配器31で分配され出力端子Bから出力される無線周波
f1の基準信号はベクトル調整部7を経由し合成器8の
他方の入力端子Dに入力される。合成器8でベクトル合
成された合成出力は受信制御部9に入力される。受信制
御部9は、合成器8に入力される受電電力Proの受信信
号に対してベクトル調整部7から入力される信号電力P
crの基準信号が相殺されて合成器8の出力レベルが最小
になるように初期設定動作を行うことは前述の通りであ
る。
【0021】図4は本発明の第1の実施例の詳細を示す
ブロック図であり、図1と同じ部分には同符号を付し
た。図4において、91はBPF(Band Pass Filte
r)、92はLNA(Low Noise Amplifier )、93は
MIX(Mixer )、94はBPF(Band Pass Filte
r)、95はLog-Amp 、96はDetector、97はアナロ
グ/ディジタル変換器(A/D)、98は減衰量制御信
号Eと移相量制御信号F用のディジタル/アナログ変換
器(D/A)、99は局部発振器(OSC)、100は
制御部である。
【0022】図5は図4の中の制御部100の詳細ブロ
ック図であり、図4と同じ部分には同符号を付した。図
5において、1001はマイクロプロセッサ(CN
T)、1002は列車検知出力信号Hの検出器(DEC
T)、1003〜1005はメモリ(Mem1〜Mem
3)、1006〜1008はタイマ(A〜C)、100
9はクロック(CLK)である。
【0023】図6は本発明の初期設定動作を示すフロー
チャートである。図において、1011〜1018はス
テップ番号である。図6中の記憶部1〜記憶部3は図5
のメモリMem1〜Mem3(1003〜1005)を表
す。図5のメモリMem1(1003)には、受信信号の
み合成器8に入力されたときの合成器出力レベルに対す
るベクトル調整部7の可変減衰器72の減衰量の値と、
合成器8の入力信号と出力信号レベルの関係、初期特性
と検出しきい値の関係と設定値等が予めテーブルで記憶
されている。
【0024】初期設定動作は、設置工事時点等の据え付
け時に図4および図5の制御部100によるベクトル調
整部7の調整動作として行われ、検知ループ上に列車及
び人間などが存在しない状態で行われる。まず、ステッ
プ1011では、可変減衰器72の減衰量を最大にしベ
クトル調整部7からの基準信号が合成器8に加わらない
ようにし、合成器8には検知ループ5からの受信信号の
み入力されるようにする。ステップ1012では、受信
信号のみ入力された合成器8の出力レベルをCNT(1
001)が測定する。ステップ1013では、測定した
合成器出力レベルとメモリ(1003)のテーブルの値
を比較照合して合成対応する減衰量の初期設定値を読み
出し、制御信号Eによって可変減衰器72の減衰量を設
定する。この状態で合成器出力レベルを監視しながら、
ステップ1014及びステップ1015でCNT(10
01)は合成器出力レベルが最小になるように可変位相
器71と可変減衰器72の移相量と減衰量を制御する。
【0025】ステップ1016では、合成器出力レベル
が予めメモリ(1003)に設定した値以下になってい
るかを確認する。合成器出力レベルが設定した値以下に
なっていない時は、ステップ1014及びステップ10
15の動作を繰り返す。合成器出力レベルが設定した値
以下になった時は、ステップ1017に移行し可変位相
器71の設定値(移相量)をメモリMem2(1004)
に記憶し、ステップ1018で可変減衰器72の設定値
(減衰量)をメモリMem3(1005)に記憶する。こ
のようにして初期設定動作が行われ終了する。
【0026】図8は本発明の列車検知動作を説明する特
性図であり、列車検知ループ5から合成器8の一方の入
力端子Gに入力される受信信号レベル(列車検知ループ
からの受信入力)(横軸)に対する合成器出力(縦軸)
を示し、列車が存在しないときの検知ループ5からの受
信信号レベルが30dBのときを例にとり、合成器8の
他方の入力端子Dに入力される基準信号との位相差をパ
ラメータとして示してある。横軸と縦軸の単位dBは説
明を容易にするため相対値で表してある。
【0027】図8において、曲線E30X(B)は受
信信号と基準信号との位相差が0(同相)のときの合成
出力特性を示す。曲線E3000Y(B)は受信信号と
基準信号との位相差がπ(逆相)のときの合成出力特性
を示し、合成出力(縦軸)が最小値Plow (約−4d
B)になる点は受信信号(横軸)が30dBで基準信号
と振幅が等しく逆位相のときである。すなわち、その最
小値Plow 点は検知ループ5に列車が存在しないときの
当該設置場所での初期値であり、曲線は最小値Plow
点における減衰量と移相量の設定値を用いて受信信号レ
ベルに対する合成器出力の関係を表した初期特性であ
る。受信制御部9には合成器8から約−4dBの合成信
号Plow が入力されて列車検知待ち受け状態となる。
【0028】次に、検知ループ部5に列車が到来したと
きの検出について説明する。列車が検知ループ部に到来
すると図2に示したように車両反射波22が発生し、受
信側漏洩ケーブル53のd点には列車がいないときの初
期受電電力Proとは異なった位相と振幅の受電電力Prt
の受信信号が出力される。前述の通り、ベクトル調整部
7の移相量と減衰量は、図8に示すように、例えば、初
期受電電力Proが基準信号と同じく30dBで逆位相の
とき合成出力が最小となるように設定されており、曲線
E3000Y(B)の最小点の値Plow (約−4dB)
の合成器出力を監視しする状態で列車を待ち受けてい
る。
【0029】図8に示す曲線は以下のとおりである。曲
線と曲線は、前述のように、曲線E30X(B)
は受電電力Prtの受信信号がベクトル調整部7からの基
準信号と同位相で入力された時の特性を示し、曲線E
3000Y(B)は受電電力Prtの受信信号がベクトル調
整部7からの基準信号と逆位相で入力された時の特性を
示す。曲線E3001Y(B)は受電電力Prtの受信信
号がベクトル調整部7からの基準信号に対してπ±0.
1ラジアン(π+0.1ラジアン又はπ−0.1ラジア
ン)の位相差をもって入力された時の特性を示し、曲線
E3002Y(B)は位相差がπ±0.2ラジアン(π
+0.2ラジアン又はπ−0.2ラジアン)の時、曲線
E3003Y(B)は位相差がπ±0.3ラジアン(π
+0.3ラジアン又はπ−0.3ラジアン)の時の特性
を示す。曲線S(B)は、列車の有無を判定するため
のしきい値を示す。このしきい値は、例えば、検知ルー
プからの受信入力が30dBのときの曲線の合成器出
力の最小値(Plow :約−4dB)と曲線の合成器出
力(約36dB)との差(約40dB)の約1/2(合
成器出力が約16dB)の点から、曲線の入力が40
dB以上の右上がり傾斜にほぼ平行するように設定され
ている。
【0030】列車が到来して受電電力Prtの受信信号が
合成器8に入力されると、合成器8の出力は、図8に示
す曲線E30X(B)と曲線E3000Y(B)とで
囲まれた範囲内のいずれかに変化する。列車が到来する
と車両の床下で反射する反射波22が発生し、受信側漏
洩ケーブル53のd点の受信信号レベル(受電電力
rt)が大きくなるように思われるが、必ずしもそうで
はなく、実際には、振幅の変化は小さく位相の変化が大
きい場合がある。これは、短時間に検知地点を通過する
列車の床下には、電気車やディーゼル車、客車、貨物車
など、車両の種類によって、ボギー電動台車や各種制御
機器,抵抗器,ブレーキ用空気圧縮機など各種の機器が
装備されており、車両反射波22が複雑な状態で反射
し、所定の長さの受信側漏洩同軸ケーブル53に誘起さ
れる進行波の受信信号が出力されるためである。
【0031】実験データの中には、例えば、振幅または
位相のみが変化するときもあり、図8の横軸の検知ルー
プからの受信入力レベル(振幅)が約±2dB変化して
28dB又は32dBで逆相のとき、又は、受信入力レ
ベルの変化はなく振幅が30dBで位相変化が−0.2
又は+0.2ラジアンという場合もあった。前者は曲線
上で横軸が28dB又は32dBのときの合成器出力
レベルを示し、いずれもしきい値S(B)を超え列車
の到来を検知することができた。また後者は曲線上で
横軸が30dBのときの合成器出力レベルを示し、いず
れもしきい値S(B)を超え列車の到来を検知するこ
とができた。以上のように、合成器8の出力を監視し、
検知地点に列車が到来したとき受信信号の振幅と位相の
両方又はそのいずれか一方が変化して合成器出力レベル
が変化し所定のしきい値を超えたとき、列車の存在を示
す検知信号Hを出力することができる。
【0032】以上の図8の特性図による説明は、ある1
箇所の設置場所の物理的条件による列車が存在しないと
きの受信信号レベルが30dBのときの初期設定値によ
る検知動作である。次に、設置場所の物理的条件が異な
った場合で、初期設定のときの受信信号レベルが20d
Bのとき,40dBのとき,50dBのときの場合につ
いて図9によって説明する。
【0033】図9は本発明の列車検知動作を説明する特
性図であり、複数の設置場所の場合で、物理的条件の差
があって列車が存在しないときの受信信号レベルが20
dBのとき,30dBのとき,40dBのとき,50d
Bのときの場合について、受信入力レベル対合成器出力
レベル特性を示している。それぞれ、受信信号に対する
基準信号の位相差が同相のときと逆相のときの特性曲線
を示し、位相の変化(差)がその中間値のときの特性は
図8によって説明したので省略する。図8と同様、横軸
と縦軸の単位dBは説明を容易にするため相対値で表し
てある。
【0034】図9に示す曲線は以下のとおりである。曲
線,,,は、列車がいないときの検知ループ5
からの受信信号レベルが20,30dB,40dB,5
0dBのときの受信信号に対して基準信号の位相が同相
のときの特性を重ね書きしたものであり、曲線,,
,は、それぞれ逆相のときの特性を重ね書きしたも
のである。それぞれの最小値は初期設定による値であ
り、実際に検知地点の設置場所の物理的条件の違いを、
これら4つの例でほぼ代表することができる。曲線S
(B)は、列車の有無を判定するためのしきい値であ
り、その設定は、前述のように、それぞれの場所におけ
る合成器出力の最小値と同相のときの合成器出力との差
の約1/2の点から、同相のときの右上がり曲線の傾斜
にほぼ平行するように設定されている。
【0035】このように、検知地点の物理的条件が設置
場所によって異なっても、その場所の物理的条件に応じ
て基準信号の減衰量と移相量が初期設定動作によって調
整され、先鋭な最小値特性を基準初期特性として設置場
所の物理的条件の差異に係わらず列車の有無を確実に検
出することができる。さらに、列車検知などの鉄道信号
装置にとって極めて重要なフェールセーフの観点からみ
れば、軌道間の列車以外の異物は勿論のこと、装置が故
障した場合は初期設定の先鋭な最小値特性の状態が崩れ
るため「列車あり」となり列車運行の安全を確保するこ
とができる。
【0036】以上は、現地据え付け時の初期設定後に検
知ループ部5の物理的条件が時間的,経年的に変化せず
一定である場合の基本的動作を詳細に説明した。次に、
日々の天気の変化や季節の変化などの気象条件の変化な
ど速度の遅い受信信号の変化に対する初期設定動作によ
るベクトル調整部7の調整値の設定値の更新、しきい値
の更新について説明する。さらに、列車が検知地点に進
入し通過するときの速度の速い受信信号の変化に対して
は列車の検知動作を行い、初期設定動作を行わないよう
にする動作について説明する。
【0037】図7は本発明の列車検知動作を説明するフ
ローチャートであり、列車の進入,通過,退出の速度の
速い受信信号の変化を見落とさないで追随し列車検知動
作の確度を上げる動作と、気象条件の変化など速度の遅
い受信信号の変化に対する基準値の更新,しきい値の更
新動作のフローチャートである。図において、101〜
117はステップ番号である。ステップ101は図6に
示した初期設定動作である。ステップ102は列車検知
動作が開始され列車無しを出力する。ステップ103〜
108は、速度の速い受信信号の変化を捉える列車検知
動作のメインフローである。ステップ103ではタイマ
A(1006)のタイムアップにより一定周期で合成器
出力レベルを測定する。タイマA(1006)は、例え
ば1ms間隔のように短い時間を設定する。ステップ1
04でn1回受信レベルを測定したか判定し、n1回に
満たないときはステップ103に戻る。n1回になった
とき次のステップ105でn1回の出力レベルの平均値
を計算する。例えばn1=10とするとステップ105
では10ms間の出力レベルの平均値が求められる。
【0038】ステップ106では、平均出力レベルと列
車検知しきい値レベル(S)を比較する。平均出力レベ
ルが(S)以上のときはステップ107へ進み、平均出
力レベルが(S)未満のときはステップ109に進む。
ステップ107では連続m1回平均出力レベルが(S)
以上のときステップ108に進み列車有りを出力する。
それ以外のときはステップ103に戻る。例えば、m1
=10とすると平均出力レベルが連続100ms間列車
検知しきい値レベル(S)以上のとき列車有りを出力す
る。ステップ109では列車有り出力中か判定し、列車
有り出力中のときはステップ110へ進み、列車無し出
力中のときはステップ112に進む。ステップ110で
は連続m2回平均出力レベルが(S)未満のときステッ
プ111で列車無しを出力する。それ以外のときステッ
プ108に進み列車有り出力を継続する。例えばm2=
50とすると平均出力レベルが連続500ms間列車検
知しきい値レベル(S)未満となり列車無しを出力す
る。上記のステップ107のm1は「列車有り検出」の
立ち上がりに遅延を持たせ、ステップ110のm2は
「列車有り検出」の立ち下がりに遅延を持たせている。
これにより列車進入時、列車通過中、列車退出時などの
速い変動を緩和して列車検知を確実にすることができ
る。
【0039】次に、右側のステップ112〜117は、
気象条件の変化など速度の遅い受信信号の変化に対する
基準値(初期値)の更新,しきい値の更新動作のフロー
である。ステップ112ではタイマB(1007)のタ
イムアップにより一定周期で合成器8の平均出力レベル
を集計する。タイマB(1007)は、例えば1分間隔
のように長い時間を設定する。ステップ113でn2回
平均出力レベルを集計したか判定し、n2回に満たない
ときはステップ103に戻る。n2回になったとき次の
ステップ114でn2回の平均出力レベルの集計結果の
平均値を計算する。例えばn2=5とするとステップ1
14では列車無し時の5分間の出力レベルの平均値を求
めることができる。ステップ115及びステップ116
ではCNT(1001)は出力レベルが最小になるよう
に可変位相器71と可変減衰器72の移相量と減衰量を
制御し、可変位相器71の設定値をメモリMem2(10
04)に記憶し、可変減衰器72の設定値をメモリMem
3(1005)に記憶する。ステップ117ではメモリ
Mem2(1004)とメモリMem3(1005)の過去
の平均値からベクトル調整の値を設定し、メモリMem1
(1003)のテーブルの値に基づいて列車検知しきい
値レベルSを更新する。更新データはメモリMem2(1
004)とMem3(1005)に記憶されている直前の
過去のデータの平均値を用いることで時間的に速度の遅
いゆっくりした変化に追従して初期値を更新することが
できる。
【0040】以上、本発明の第1の実施例について詳細
に説明した。上記の第1の実施例では送信部の高周波信
号は、1つの周波数、例えば、f1=138MHzを用
いた場合の例であるが、高周波信号の周波数範囲として
は、数十MHz以上150MHzであり、好ましくは1
20MHz〜150MHzの範囲で設定する。
【0041】図10は本発明の第2の実施例を示す構成
図である。この第2の実施例は、2周波数による周波数
ダイバーシチ検知装置であり、2周波数を使用すること
により、誤検知を防ぎ、かつ、検知をより確実にするこ
とがでる。すなわち、列車の進入時,通過時の信号のレ
ベル変動や位相変動が2周波の系列回路で異なったと
き、双方の検出結果を合成することにより、より確実な
検出機能を発揮することができる。図において、ベクト
ル調整部7と合成器8および受信制御部9が2周波の系
列回路で構成され、制御部100は2系統の受信信号に
対してそれぞれ初期値設定動作と列車検知動作を行い2
系統の合成により検知出力を出力するように構成されて
いる。
【0042】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明を実
施することにより、従来の無線式の列車検知装置を改善
して、所望の検知地点の装置設置場所の線路の物理的条
件の違いに係わらず、さらに、気象条件の変化に影響を
受けずに、据え付け調整が容易になるという実用上の効
果が得られる。さらに、次の効果がある。 (1)列車が所定の検知地点に存在しないときの受信信
号のレベルが検知地点の物理的条件によって異なっても
確実に初期設定されるため、設置場所の差異に配慮する
ことなく何処にでも設置することができる。 (2)列車が所定の検知地点に存在しないときの受信信
号のレベルが検知点の気象的条件が径時的に変化して
も、一定の周期で自動的に基準設定値が補正され更新さ
れるため、季節的変動や日々の気象の変化に影響を受け
ないので保守に費用がかからないという実用的に極めて
優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の概要を示す構成図であ
る。
【図2】図1の検知ループ部5の構造断面図である。
【図3】図1の検知ループ部5の構造斜視図である。
【図4】本発明の第1の実施例の詳細を示すブロック図
である。
【図5】図4中の制御部100の詳細を示すブロック図
である。
【図6】本発明の初期設定動作を示すフローチャートで
ある。
【図7】本発明の列車検知動作を示すフローチャートで
ある。
【図8】本発明の列車検知動作を説明する特性図であ
る。
【図9】本発明の列車検知動作を説明する特性図であ
る。
【図10】本発明の第2の実施例の概要を示す構成図で
ある。
【符号の説明】
1 軌道 2 列車 3 送信部 31 分配器 32 発振器 4 送信出力伝送ケーブル 5 検知ループ 51 送信側漏洩ケーブル 52 送信側漏洩ケーブルの終端抵抗器 53 受信側漏洩ケーブル 54 受信側漏洩ケーブルの終端抵抗器 6 受信入力伝送ケーブル 7 ベクトル調整部 71,71a,71b 可変位相器 72,72a,72b 可変減衰器 8,8a,8b 合成器 9 受信制御部 91,91a,91b BPF(Band Pass Filter) 92,92a,92b LNA(Low Noise Amplifier
) 93,93a,93b MIX(Mixer ) 94,94a,94b BPF(Band Pass Filter) 95,95a,95b Log-Amp 96,96a,96b Detector 97,97a,97b A/D変換器 98,98a,98b D/A変換器 100 制御部 1001 CNT(マイクロプロセッサ) 1002 DETECT(検知出力回路) 1003 メモリ1 1004 メモリ2 1005 メモリ3 1006 タイマA 1007 タイマB 1008 タイマC 1009 CLK(システムロック) 10 道床 11 大地 12 CN(制御部設定コネクタ)
フロントページの続き (72)発明者 石井 泉 秋田県南秋田郡天王町天王字鶴沼台43− 224 株式会社国際電気エンジニアリング 内 (72)発明者 小林 茂美 秋田県南秋田郡天王町天王字鶴沼台43− 224 株式会社国際電気エンジニアリング 内 (72)発明者 澤井 浩司 秋田県南秋田郡天王町天王字鶴沼台43− 224 株式会社国際電気エンジニアリング 内 (72)発明者 牛山 勝實 秋田県南秋田郡天王町天王字鶴沼台43− 224 株式会社国際電気エンジニアリング 内 Fターム(参考) 5H161 AA01 BB04 CC13 DD23 FF01

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軌道を走行する列車を所定の検知地点で
    検知するために、 所定の周波数の高周波信号を発生し送信信号と基準信号
    の2つに分岐出力する送信部と、 前記検知地点の軌道の一方のレールの外側に沿って所定
    の長さで展張され一端から前記送信信号を給電する送信
    側漏洩ケーブルと、該送信側漏洩ケーブルに対向して他
    方のレールの外側に沿って展張され前記送信側漏洩ケー
    ブルから放射される電磁波を受信して他端から受信信号
    を取り出す受信側漏洩ケーブルとからなる検知ループ
    と、 前記送信部から分岐出力される前記基準信号の振幅と位
    相を外部からの減衰量・移相量制御信号によって調整す
    るベクトル調整部と、 前記受信側漏洩ケーブルからの前記受信信号が一方の入
    力端子に入力され、前記ベクトル調整部からの前記基準
    信号が他方の入力端子に入力されてベクトル合成された
    合成信号を出力する合成器と、 前記合成信号を入力とし、前記検知地点に列車が存在し
    ないとき前記合成器に入力される前記受信信号に対して
    前記基準信号が逆相で同振幅のとき相殺されて前記合成
    信号レベルが最小になるように前記ベクトル調整部によ
    って該基準信号の減衰量と移相量を調整設定する初期設
    定手段によって初期特性を設定し、前記合成器の出力を
    監視して前記検知地点に列車が到来して前記受信信号の
    振幅と位相の両方またはいずれか一方が変化し前記合成
    信号レベルが所定のしきい値を超えたとき列車の存在を
    示す検知信号を出力する受信制御部とが備えられた列車
    検知装置。
  2. 【請求項2】 前記受信制御部は、前記検知ループを設
    置する検知地点の線路の物理的条件の差、及び気象の変
    化などによる前記受信信号の速度の遅い変化に対して
    は、装置を設置したとき及び一定の間隔で周期的に前記
    ベクトル調整部の減衰量と移相量を調整する初期設定動
    作を行い、その都度設定された減衰量と移相量の設定値
    と前記合成器の出力の初期特性及び対応するしきい値を
    更新記憶してその値を基準値として列車検知動作を行
    い、 該列車検知動作開始後に前記検知ループに列車が到来し
    通過するときの前記受信信号の速度の速い変化に対して
    は前記初期設定動作を行わないようにしたことを特徴と
    する請求項1記載の列車検知装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8072325B2 (en) 2007-04-27 2011-12-06 Mitsubishi Electric Corporation Trespass detection system
JP2019026025A (ja) * 2017-07-28 2019-02-21 日本信号株式会社 軌道リレー
JP2019219215A (ja) * 2018-06-18 2019-12-26 株式会社マトリックス 移動体検知センサー

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