JP2003001511A - セミドライ加工具およびセミドライ加工装置 - Google Patents

セミドライ加工具およびセミドライ加工装置

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JP2003001511A
JP2003001511A JP2001193672A JP2001193672A JP2003001511A JP 2003001511 A JP2003001511 A JP 2003001511A JP 2001193672 A JP2001193672 A JP 2001193672A JP 2001193672 A JP2001193672 A JP 2001193672A JP 2003001511 A JP2003001511 A JP 2003001511A
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mist
semi
dry processing
groove
blade groove
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JP2001193672A
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Michihiro Yamamoto
通浩 山本
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Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 セミドライ加工の加工能率を向上させる。 【解決手段】 切刃2と、切り屑を排出するためのねじ
れ刃溝3を有する先端部8と、先端部8に連続するシャ
ンク部9を備えたセミドライ加工具1であって、シャン
ク部9に、ねじれ刃溝3に連通し、ミストをねじれ刃溝
3に吐出するためのミスト通路4が設けられていること
を特徴とするセミドライ加工具1または切刃22と、切
り屑を排出するためのねじれ刃溝23を有する先端部2
8と、先端部28に連続するシャンク部29を備えたセ
ミドライ加工具21と、シャンク部29を保持する保持
部25が設けられ、保持部25に、ミストをねじれ刃溝
23に吐出するためのミスト通路29が設けられている
ことを特徴とするセミドライ加工装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はセミドライ加工具お
よびセミドライ加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的な機械加工では、多量の切削油を
使用する湿式加工で使用されている。しかし、切削油を
使用した場合、廃液処理など環境上の問題や油分により
装置の壁などに切り屑が付着して固まる問題などが生ず
る。この問題を解決するための、ごく少量の切削や研削
などの潤滑と冷却に使用する液体を霧化してミストとし
て供給するセミドライ加工が注目されている。
【0003】セミドライ加工法には外部給油方式と内部
給油方式が知られている。図8は外部給油方式の説明図
である。ミスト供給装置30は、内部に貯油されている
油31を霧状のミスト35にして排出口36から外部管
路に供給する装置である。
【0004】ミスト35は、エア源39からの空気を空
気管路41を介して空気入口40に供給し、ベンチュリ
式吐出口34から吐出させることにより、フィルタ付入
口32から油管路33を介して油31が吸引され霧吹き
の原理で霧化されて生成される。
【0005】生成されたミスト35は、排出口36から
ミスト管路37を介してノズル38に供給され、セミド
ライ加工装置のスピンドル42の保持部43に保持され
たセミドライ加工具44に吹きかけられる。この状態
で、セミドライ加工具44をワーク取付治具46に取り
付けられたワーク45に当接させて加工する。
【0006】この外部給油方式では、治具やワークとノ
ズルとの干渉が問題になる、穴加工の場合には切削点ま
でミストが届かない、多種の加工具を使用する場合、ノ
ズルの位置を可変する機構が必要になるなどの問題点が
ある。
【0007】図9は内部給油方式の説明図である。内部
給油方式はミスト供給装置から加工具にミストを供給す
る部分が異なる以外、外部供給方式と同様の構造であ
り、同じ部位には同じ符号を付け説明を省略する。ミス
ト供給装置30で生成されたミスト35はスピンドル4
2、保持部43およびセミドライ加工具48の内部を通
るミスト管路37を介してセミドライ加工具48の先端
から吐出される。
【0008】この内部給油方式に使用されるセミドライ
加工具の従来技術として、特開平11−138386号
公報には、図10に示すように、軸の内部にスパイラル
状に設けられ、工具先端で開口している2本のオイルホ
ール48a、48bを備えたセミドライ加工具(ドリ
ル)48が開示されている。
【0009】セミドライ加工具48の先端からミスト3
5が供給されるため、切削点までミストを供給でき、か
つ切削点から穴の外に向かってミストが流れるので、切
り屑が能率的に排出でき、ミストを外部から加工具に供
給する外部給油方式より高能率加工が可能である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、より高
能率な加工をしようとすると、従来技術のドリル48で
は、そのフルート(刃溝)に被削材が溶着し、切り屑が
詰まって破損する問題点があった。
【0011】本発明は上記課題を解決したもので、加工
能率に優れたセミドライ加工具およびセミドライ加工装
置を提供する。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記技術的課題を解決す
るために、本発明の請求項1において講じた技術的手段
(以下、第1の技術的手段と称する。)は、切刃と、切
り屑を排出するためのねじれ刃溝を有する先端部と、該
先端部に連続するシャンク部を備えたセミドライ加工具
であって、前記シャンク部に、前記ねじれ刃溝に連通
し、ミストを前記ねじれ刃溝に吐出するためのミスト通
路が設けられていることを特徴とするセミドライ加工具
である。
【0013】上記第1の技術的手段による効果は、以下
のようである。
【0014】ミスト通路からねじれ刃溝に吐出されたミ
ストがねじれ刃溝の斜面に衝突して付着し、ミストが吐
出する勢いで徐々にセミドライ加工具の先端まで移動
し、結果としてねじれ刃溝全体に付着させることができ
るので、切り屑のねじれ刃溝への溶着を防止でき、高速
で加工してもねじれ刃溝に切り屑が詰まることがなく排
出され、セミドライ加工具の破損を防止でき、加工能率
を向上できる。
【0015】上記技術的課題を解決するために、本発明
の請求項2において講じた技術的手段(以下、第2の技
術的手段と称する。)は、前記ねじれ刃溝は前記先端部
と前記シャンク部の境界まで延びており、前記ミスト通
路が前記シャンク部の表面に設けられたミスト溝である
ことを特徴とする請求項1記載のセミドライ加工具であ
る。
【0016】上記第2の技術的手段による効果は、以下
のようである。
【0017】すなわち、ミスト通路がシャンク部の表面
に設けられたミスト溝で形成されているので、低コスト
にミスト通路を形成できる。
【0018】上記技術的課題を解決するために、本発明
の請求項3において講じた技術的手段(以下、第3の技
術的手段と称する。)は、前記ミスト通路が前記シャン
ク部の内部に設けられたミスト孔であることを特徴とす
る請求項1記載のセミドライ加工具である。
【0019】上記第3の技術的手段による効果は、以下
のようである。
【0020】すなわち、ミスト通路がシャンク部の内部
に設けられたミスト孔であるので、ミスト孔からねじれ
刃溝にミストを吐出でき、より少ないミストで効率的に
ねじれ刃溝全体にミストを供給できる。
【0021】上記技術的課題を解決するために、本発明
の請求項4において講じた技術的手段(以下、第4の技
術的手段と称する。)は、切刃と、切り屑を排出するた
めのねじれ刃溝を有する先端部と、該先端部に連続する
シャンク部を備えたセミドライ加工具と、該シャンク部
を保持する保持部が設けられ、該保持部に、ミストを前
記ねじれ刃溝に吐出するためのミスト通路が設けられて
いることを特徴とするセミドライ加工装置である。
【0022】上記第4の技術的手段による効果は、以下
のようである。
【0023】すなわち、保持部に設けられたミスト通路
からねじれ刃溝にミストを吐出できるので、ミストがね
じれ刃溝に入り、ねじれ刃溝の斜面に衝突して付着し、
ミストが吐出する勢いで徐々にセミドライ加工具の先端
まで移動し、結果としてねじれ刃溝全体に付着するた
め、切り屑のねじれ刃溝への溶着を防止でき、高速で加
工してもねじれ刃溝に切り屑が詰まることがなく排出さ
れ、セミドライ加工具の破損を防止でき、加工能率を向
上できる。
【0024】上記技術的課題を解決するために、本発明
の請求項5において講じた技術的手段(以下、第5の技
術的手段と称する。)は、前記シャンク部の外径が前記
先端部により加工される加工径より小さく、前記ミスト
通路が前記保持部の内周面に該保持部の一方端から他方
端まで連続するように設けられたミスト溝であることを
特徴とする請求項4記載のセミドライ加工装置である。
【0025】上記第5の技術的手段による効果は、以下
のようである。
【0026】すなわち、シャンク部の外径が加工径より
小さく、かつ保持部の内周面に設けられたミスト溝でミ
スト通路が形成されているので、このミスト溝を介して
保持部の一方端から吐出されたミストの多くがねじれ刃
溝に入り、ねじれ刃溝の斜面に衝突して付着し、ミスト
が吐出する勢いで徐々にセミドライ加工具の先端まで移
動し、結果としてねじれ刃溝全体に付着するため、切り
屑のねじれ刃溝への溶着を防止でき、高速で加工しても
ねじれ刃溝に切り屑が詰まることがなく排出され、セミ
ドライ加工具の破損を防止でき、加工能率を向上でき
る。また、ミスト通路が保持部の内周面に設けられたミ
スト溝で形成されているので、低コストにミスト通路を
形成できる。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明者は、従来技術のセミドラ
イ加工具48を使用して高速加工すると、フルートに被
削材が溶着し破損に至る原因を考察し、本発明に至っ
た。
【0028】従来技術では、基本的にワークの加工面に
向けてミストを吐出するためにフルートへのミストが十
分供給されないと考えられる。この結果、フルートでの
十分な耐溶着性を確保できず、切り屑がフルートに詰ま
って、そのまま加工を続けると破損に至ると考えられ
る。
【0029】この問題点を解決するために、従来技術と
外部給油方式を併用すればフルート部にミストを供給で
きる。しかし、多種の加工具を用いる加工では、加工
具、治具、被削材とノズルが干渉するといった問題があ
り、適用が難しい。また、加工具によって突き出し量が
異なるため、それぞれの適正な位置にノズルを設置する
ことは、装置上もコスト的にも問題となる。
【0030】また、従来技術のオイルホール48a、4
8bとは別に、図11、図12に示すように、コレット
51の内側に溝52を設けてミストを吐出させる方法が
考えられる。これにより、フルート48c全域にわたっ
てミストを供給できるが、ミストのほとんどが被削材表
面に付着し、フルートに付着する量はわずかである。ま
た、加工穴の奥へ向かってミストを吐出するため、切り
屑を押し込んで切り屑の排出性を低下させる恐れがあ
る。
【0031】本発明者は、以上の考察に基づいて、フル
ートのシャンク側の端部(切れ上がり部)に通ずる経路
を設け、フルート斜面に向けてミストを吐出させという
技術的思想に到達した。これにより、切り屑の排出を妨
げることなくフルート全体に効率的にミストを供給で
き、切り屑の排出性を向上できる。
【0032】以下、本発明の実施例について、図面に基
づいて説明する。図1は本発明の第1実施形態であるド
リルの正面説明図、図2は本発明の第1実施形態である
ドリルの側面説明図である。図1、2においては、説明
に必要なセミドライ加工装置の部分(スピンドルの一
部)を一緒に示している。
【0033】ドリル1はセミドライ加工用の加工具であ
る。図2には図示されていないが、従来技術の図10と
同様に、ドリル1には軸の内部にスパイラル状に設けら
れ、ドリル1の両端で開口している2本のオイルホール
1a、1bが設けられている。ドリル1は、切刃2とね
じれ刃溝(フルート)3を有する先端部8と先端部8に
連続するシャンク部9から構成されている。
【0034】ねじれ刃溝3は正面図(図1)からみて右
ねじれ刃溝で、研削屑を排出する機能を有する。ねじれ
刃溝3のねじれ角は例えば30度に設定され、先端部8
の全体にわたって設けられている。ねじれ刃溝3のねじ
れ角は5〜45度の範囲で適宜選択される。ねじれ角が
小さすぎると、ねじれ刃溝3へのミストの付着性が低下
し、ねじれ角が大きすぎると、ミストがねじれ刃溝3を
伝って先端まで移動するのに時間がかかり、ミスト供給
効率が低下する。
【0035】シャンク部9の外周面には軸方向に平行な
ミスト溝4が2本設けられている。ミスト溝4は、シャ
ンク部9の先端部8と反対側の端部からねじれ刃溝3の
シャンク部9側の端部(切れ上がり部)に繋がるように
設けられている。ドリル1は、セミドライ加工装置のス
ピンドル6に設けられたコレット(保持部)5により、
スピンドル6に取り付けられる。
【0036】加工時には、図示しない図9と同様のミス
ト供給装置で生成された油のミストが所定の圧力でスピ
ンドル6内のミスト管路7に供給される。このミスト
は、オイルホール1a、1bを通って先端部8の先端か
ら吐出されると共に、ミスト溝4を通ってねじれ刃溝3
の切れ上がり部でねじれ刃溝3に吐出される。
【0037】ねじれ刃溝3に吐出されたミストは、ねじ
れ刃溝3の斜面に衝突して付着し、ミストが吐出する勢
いで徐々にドリル1の先端まで移動し、結果としてねじ
れ刃溝3全体に付着する。これにより、切り屑のねじれ
刃溝3への溶着を防止できるので、耐溶着性が向上でき
る。この結果、高速で加工してもねじれ刃溝3に切り屑
が詰まることがなく排出され、ドリル1が破損すること
もなくなった。
【0038】一方、ねじれ刃溝3に吐出されたミストは
ねじれ刃溝3の斜面に衝突するため、切り屑を加工穴の
奥に押し込む力はほとんどないので、切り屑の排出性を
悪化させることもない。したがって、ドリル1によりセ
ミドライ加工の加工能率を向上できる。本第1実施形態
では、ミスト通路がシャンク部9の外周面に設けられた
ミスト溝4で形成されているので、低コストにミスト通
路を形成できる。
【0039】図3は本発明の第2実施形態であるドリル
の正面説明図、図4は本発明の第2実施形態であるドリ
ルの側面説明図である。図3、4においては、説明に必
要なセミドライ加工装置の部分(スピンドルの一部)を
一緒に示している。
【0040】ドリル11はセミドライ加工用の加工具で
ある。図4には図示されていないが、従来技術の図10
と同様に、ドリル11には軸の内部にスパイラル状に設
けられ、ドリル11の両端で開口している2本のオイル
ホール11a、11bが設けられている。ドリル11
は、切刃12とねじれ刃溝(フルート)13を有する先
端部18と先端部18に連続するシャンク部19から構
成されている。ねじれ刃溝13は正面図(図3)からみ
て右ねじれ刃溝で、研削屑を排出する機能を有する。ね
じれ刃溝13のねじれ角は第1実施形態と同様である。
【0041】シャンク部19の内部には軸方向に平行な
ミスト孔14が2本設けられている。ミスト孔14は、
シャンク部19の先端部18と反対側の端部からねじれ
刃溝13のシャンク部9側の端部(切れ上がり部)に繋
がるように設けられている。ミスト孔14は、ねじれ刃
溝13内に開口部14aを有している。ドリル11は、
セミドライ加工装置のスピンドル16に設けられたコレ
ット(保持部)15により、スピンドル16に取り付け
られる。
【0042】加工時には、図示しない図9と同様のミス
ト供給装置で生成されたミストが所定の圧力でスピンド
ル16内のミスト管路17に供給される。このミスト
は、オイルホール11a、11bを通って先端部18の
先端から吐出されると共に、ミスト孔14を通ってねじ
れ刃溝13の切れ上がり部でミスト吐出口14aからね
じれ刃溝13に吐出される。
【0043】ねじれ刃溝13に吐出されたミストは、ね
じれ刃溝13の斜面に衝突して付着し、ミストが吐出す
る勢いで徐々にドリル11の先端まで移動し、結果とし
てねじれ刃溝13全体に付着する。これにより、切り屑
のねじれ刃溝13への溶着を防止できるので、耐溶着性
が向上できる。この結果、高速で加工してもねじれ刃溝
13に切り屑が詰まることがなく排出され、ドリル11
が破損することもなくなった。
【0044】一方、ねじれ刃溝13に吐出されたミスト
はねじれ刃溝13の斜面に衝突するため、切り屑を加工
穴の奥に押し込む力はほとんどないので、切り屑の排出
性を悪化させることもない。したがって、ドリル11に
よりセミドライ加工の加工能率を向上できる。本第2実
施形態では、ミスト通路がシャンク部9内に設けられた
ミスト孔14で形成されているので、ミスト吐出口14
aから直接ねじれ刃溝13にミストを吐出でき、より少
ないミストで効率的にねじれ刃溝13全体にミストを供
給できる。
【0045】図5は本発明の第3実施形態であるセミド
ライ加工装置の正面説明図、図6は本発明の第3実施形
態であるセミドライ加工装置の側面説明図である。図
5、6においては、セミドライ加工装置の説明に必要な
部分(スピンドルの一部)のみを示している。
【0046】ドリル21はセミドライ加工用の加工具で
ある。図6には図示されていないが、従来技術の図10
と同様に、ドリル21には軸の内部にスパイラル状に設
けられ、ドリル21の両端で開口している2本のオイル
ホール21a、21bが設けられている。ドリル21
は、切刃22とねじれ刃溝(フルート)23を有する先
端部28と先端部28に連続するシャンク部29から構
成されている。ねじれ刃溝23は正面図(図5)からみ
て右ねじれ刃溝で、研削屑を排出する機能を有する。ね
じれ刃溝23のねじれ角は第1実施形態と同様である。
シャンク部29の外径は、先端部18により加工される
加工径より小さくなっている。
【0047】セミドライ加工装置のホルダ(保持部)2
6には、ドリル21を保持するコレット25が設けられ
ている。このコレット25の内周面にはホルダ26の軸
方向に平行なミスト溝24が、コレット25の一方端2
5aから他方端25bに連続するように設けられてい
る。ドリル21は、セミドライ加工装置のホルダ26に
設けられたコレット25により、ホルダ26に取り付け
られる。
【0048】加工時には、図示しない図9と同様のミス
ト供給装置で生成されたミストが所定の圧力でホルダ2
6内のミスト管路27に供給される。このミストは、オ
イルホール21a、21bを通って先端部28の先端か
ら吐出されると共に、ミスト溝24を通ってコレット2
5の一方端25aから吐出される。
【0049】シャンク部29の外径が加工径より小さい
ので、コレット25の一方端25aから吐出されたミス
トの多くがねじれ刃溝23に入り、ねじれ刃溝13の斜
面に衝突して付着し、ミストが吐出する勢いで徐々にド
リル21の先端まで移動し、結果としてねじれ刃溝23
全体に付着する。これにより、切り屑のねじれ刃溝23
への溶着を防止できるので、耐溶着性が向上できる。
【0050】この結果、高速で加工してもねじれ刃溝2
3に切り屑が詰まることがなく排出され、ドリル21が
破損することもなくなった。一方、ねじれ刃溝23に吐
出されたミストはねじれ刃溝23の斜面に衝突するた
め、切り屑を加工穴の奥に押し込む力はほとんどないの
で、切り屑の排出性を悪化させることもない。したがっ
て、ドリル21によりセミドライ加工の加工能率を向上
できる。
【0051】なお、本第3実施形態ではコレット25の
内周面に設けたミスト溝24をミスト通路として用いた
が、コレット25からねじれ刃溝23にミストを供給で
きる通路なら、別の構造でもよい。例えば、コレット2
5内に設けたミスト通路孔でもよい。しかし、ミスト通
路をコレット25の内周面に設けたミスト溝24で形成
すれば、低コストにミスト通路を形成できる。また、コ
レットを使わず、ホルダ(保持部)に直接加工具を保持
する構造でもよい。
【0052】図7は本発明の第4実施形態であるタップ
の側面説明図である。
【0053】タップ61はセミドライ加工用の加工具で
ある。タップ61には一方端から他方端に連続し、タッ
プ61の両端で開口している1本のオイルホール66が
設けられている。タップ61は、切刃67とねじれ刃溝
(フルート)64を有する先端部62と先端部62に連
続するシャンク部63から構成されている。
【0054】ねじれ刃溝64は図7の左側からみて右ね
じれ刃溝で、研削屑を排出する機能を有する。ねじれ刃
溝64のねじれ角は例えば15度に設定され、先端部6
2の全体にわたって設けられている。ねじれ刃溝64の
ねじれ角は5〜55度の範囲で適宜選択される。ねじれ
角が小さすぎるとねじれ刃溝64へのミストの付着性が
低下し、ねじれ角が大きすぎると、ミストがねじれ刃溝
64を伝って先端まで移動するのに時間がかかり、ミス
ト供給効率が低下する。
【0055】シャンク部63には軸方向に平行なミスト
溝65が2本設けられている(1本は図の裏側)。ミス
ト溝65は、シャンク部63の先端部62と反対側の端
部からねじれ刃溝64のシャンク部63側の端部(切れ
上がり部)に繋がるように設けられている。タップ61
は、第1実施形態などと同様にセミドライ加工装置に取
り付けられる。
【0056】加工時には、セミドライ加工装置からミス
トがシャンク部63に供給される。このミストは、オイ
ルホール66を通って先端部62の先端から吐出される
と共に、ミスト溝65を通ってねじれ刃溝64の切れ上
がり部付近でねじれ刃溝64に吐出される。
【0057】ねじれ刃溝64に吐出されたミストは、ね
じれ刃溝64の斜面に衝突して付着し、ミストが吐出す
る勢いで徐々にタップ61の先端まで移動し、結果とし
てねじれ刃溝64全体に付着する。これにより、切り屑
のねじれ刃溝64への溶着を防止できるので、耐溶着性
が向上できる。この結果、高速で加工してもねじれ刃溝
64に切り屑が詰まることがなく排出され、タップ61
が破損することもなくなった。一方、ねじれ刃溝64に
吐出されたミストはねじれ刃溝64の斜面に衝突するた
め、切り屑を加工穴の奥に押し込む力はほとんどないの
で、切り屑の排出性を悪化させることもない。したがっ
て、タップ61によりセミドライ加工の加工能率を向上
できる。
【0058】第1実施形態から第4実施形態のいずれに
おいても、加工動作開始時からセミドライ加工具先端が
ワークに到達する時間(アプローチ時間)の方が、セミ
ドライ加工具がワークを加工している実加工時間より長
い。内部給油方式ではアプローチ時間にはねじれ刃溝に
ミストを供給できず、加工具先端から前方に吐出するだ
けで無駄が多いが、本発明ではアプローチ時間にもねじ
れ刃溝にミストを供給できるので効率的である。
【0059】なお、第1実施形態から第4実施形態にお
いて、ドリルおよびタップで本発明を説明したが、これ
に限定されるものでなく、ねじれ刃溝によって切り屑を
排出する構造のセミドライ加工具およびセミドライ加工
装置なら適用できる。そのほかに例えば、リーマ、エン
ドミル加工具などがある。また、第1実施形態から第4
実施形態において、油を霧状にしたミストを使用してい
るが、水溶性の液体や、水溶性液体と油の混合液を霧状
にしたミストも使用できる。
【0060】
【発明の効果】以上のように、本発明は、切刃と、切り
屑を排出するためのねじれ刃溝を有する先端部と、該先
端部に連続するシャンク部を備えたセミドライ加工具で
あって、前記シャンク部に、前記ねじれ刃溝に連通し、
ミストを前記ねじれ刃溝に吐出するためのミスト通路が
設けられていることを特徴とするセミドライ加工具また
は切刃と、切り屑を排出するためのねじれ刃溝を有する
先端部と、該先端部に連続するシャンク部を備えたセミ
ドライ加工具と、該シャンク部を保持する保持部が設け
られ、該保持部に、ミストを前記ねじれ刃溝に吐出する
ためのミスト通路が設けられていることを特徴とするセ
ミドライ加工装置であるので、加工能率に優れたセミド
ライ加工具およびセミドライ加工装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態であるドリルの正面説明
図。
【図2】本発明の第1実施形態であるドリルの側面説明
図。
【図3】本発明の第2実施形態であるドリルの正面説明
図。
【図4】本発明の第2実施形態であるドリルの側面説明
図。
【図5】本発明の第3実施形態であるセミドライ加工装
置の正面説明図。
【図6】本発明の第3実施形態であるセミドライ加工装
置の側面説明図。
【図7】本発明の第4実施形態であるタップの側面説明
図。
【図8】外部給油方式の説明図。
【図9】内部給油方式の説明図。
【図10】従来技術のオイルホール付きドリルの側面
図。
【図11】コレットの内側に溝を設けたセミドライ加工
装置の正面説明図
【図12】コレットの内側に溝を設けたセミドライ加工
装置の側面説明図。
【符号の説明】
1、11、21…ドリル(セミドライ加工具) 2、12、22、67…切刃 3、13、23、64…ねじれ刃溝 4、24、65…ミスト溝(ミスト通路) 8、18、28、62…先端部 9、19、29、63…シャンク部 14…ミスト孔(ミスト通路) 25…コレット(保持部) 26…ホルダ(保持部) 61…タップ(セミドライ加工具)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 切刃と、切り屑を排出するためのねじれ
    刃溝を有する先端部と、該先端部に連続するシャンク部
    を備えたセミドライ加工具であって、 前記シャンク部に、前記ねじれ刃溝に連通し、ミストを
    前記ねじれ刃溝に吐出するためのミスト通路が設けられ
    ていることを特徴とするセミドライ加工具。
  2. 【請求項2】 前記ねじれ刃溝は前記先端部と前記シャ
    ンク部の境界まで延びており、前記ミスト通路が前記シ
    ャンク部の表面に設けられたミスト溝であることを特徴
    とする請求項1記載のセミドライ加工具。
  3. 【請求項3】 前記ミスト通路が前記シャンク部の内部
    に設けられたミスト孔であることを特徴とする請求項1
    記載のセミドライ加工具。
  4. 【請求項4】 切刃と、切り屑を排出するためのねじれ
    刃溝を有する先端部と、該先端部に連続するシャンク部
    を備えたセミドライ加工具と、該シャンク部を保持する
    保持部が設けられ、 該保持部に、ミストを前記ねじれ刃溝に吐出するための
    ミスト通路が設けられていることを特徴とするセミドラ
    イ加工装置。
  5. 【請求項5】 前記シャンク部の外径が前記先端部によ
    り加工される加工径より小さく、前記ミスト通路が前記
    保持部の内周面に該保持部の一方端から他方端まで連続
    するように設けられたミスト溝であることを特徴とする
    請求項4記載のセミドライ加工装置。
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