JP2003000224A - 微生物活性測定装置及び微生物活性の測定方法 - Google Patents

微生物活性測定装置及び微生物活性の測定方法

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JP2003000224A JP2001192708A JP2001192708A JP2003000224A JP 2003000224 A JP2003000224 A JP 2003000224A JP 2001192708 A JP2001192708 A JP 2001192708A JP 2001192708 A JP2001192708 A JP 2001192708A JP 2003000224 A JP2003000224 A JP 2003000224A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、リアルタイムに近い迅速性を備え、
誰でも微生物活性を簡便且つ定量的に検出する微生物活
性測定装置を提供することを目的とする。 【解決手段】本発明の微生物活性測定装置は、データ入
力部8から試料液に含まれる微生物の種類と懸濁液導電
率が入力されると、演算制御部5が活性度測定用テーブ
ル7aから活性度測定最適周波数を読み出し、誘電泳動
用電源部3が該活性度測定最適周波数の交流電圧を印加
して微生物のうち生菌を濃縮し、測定部4によって測定
されたインピーダンスにより検量線データに基づいて電
極2a,2b間のコンダクタンス変化から微生物数を算
出して出力することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ほぼリアルタイム
の迅速測定が可能であり、誰でも微生物活性を簡便且つ
定量的に検出できる微生物活性測定装置、及びそのとき
使用する微生物活性の測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】昨今、微生物、中でも悪性の細菌による
食中毒事件は社会問題の一つとなっており、例年の如く
夏場にはこうした事件が報じられる。食中毒事件は、原
因不明の場合も多いが、細菌が原因の場合が全体の8割
以上にものぼっており、食品管理における細菌検査がき
わめて重要なことを示唆している。
【0003】そして、食品産業のプラント化が進んだ現
状では、一つの工場で発生した細菌汚染により社会的に
甚大な被害を及ぼしかねない。このため、食品会社は食
品製造にあたって細心の衛生管理を行い、細菌検査を行
っている。細菌検査においては、一般的に後述するコロ
ニーカウント法で細菌の個体数をカウントすることが行
われている。
【0004】ところで、微生物には上述したような悪性
の細菌ばかりでなく、有用な微生物も非常に多い。古
来、千年以上にわたって育まれてきた醸造技術では、発
酵を行う酵母等の有用菌がなくては目的を果たせず、例
えば乳製品製造では乳酸菌が、また最近開発された各種
抗生物質の生産にはカビや放射線菌等が欠かせないこと
は周知のことである。
【0005】こうした有用な微生物を用いて有用物質を
生産するプロセスにおいては、他の工業プロセスと同様
に、多くの物理的状態量や化学的状態量が計測され、目
的生産物の収率改善に利用されている。中でもリアクタ
ー内部に存在する微生物の個体数や活性度(以下、生菌
数ともいう)は、反応を直接的に示す重要なパラメータ
であるためとくに重要で、定量的にこれを把握する方法
が切望されている。
【0006】なお、以上の説明からも分かるように、本
明細書において微生物というのは、こうしたプロセスで
用いられる酵母類やカビ類のほかに、一般に細菌、真
菌、放線菌、リケッチア、マイコプラズマ、ウイルス
等、いわゆる微生物学の対象となっているあらゆる微生
物を含んでいる。
【0007】さて、このような微生物の個体数、活性度
を定量するために、従来は一般的にコロニーカウント法
を用いてきた。すなわち、この方法は、微生物を含有し
た懸濁液のサンプルを培地上に散布し、この微生物の増
殖に伴って形成されるコロニー(集落)の数から生菌数
を定量するものである。しかし、このコロニーカウント
法は、コロニーが形成されるまでに1日から数日という
驚くほどの長時間を必要とし、定量が行えるとはいえ、
オフラインでしか使用できないものであった。これで
は、リアクター内の状態を把握してプロセス制御を行う
ことなど不可能なものであった。そして、検査対象から
のサンプリング、濃縮や希釈、培地への植えつけ、コロ
ニー数(CFU)のカウントなど、専門家による高度の知
識と煩雑な手作業が必要である。こうしたことから、検
査に必要なランニングコストの上昇や、人為的ミスを招
来することがないとはいいきれなかった。
【0008】このほかの方法として、発光を利用するA
TP(Adenosine Tri Phosphate)法がある。動物、植
物、細菌などの細胞には、必ずATP(アデノシン三リ
ン酸)が含まれているため、検査試料中の細菌内に含ま
れるATPをATP抽出試薬により抽出し、更に抽出し
たATPを蛍の酵素(ルシフェラーゼ)により発光さ
せ、発光量を測定することでATP量を検出するもので
ある。微生物中のATP含有量はある一定の数値になっ
ているので、発光強度から推定されるATP量を検出す
ることでサンプルに含まれる菌数を推定するものであ
る。
【0009】しかし、ATP抽出試薬によるATPの抽
出や、酵素を作用させたり、発光量の測定、ATP量の
推定等は専門家による高度で複雑な作業が必要で、時間
もかかり、リアルタイムの測定が行えるものではなかっ
た。
【0010】そこで、本発明者は、コロニーカウント法
によらずに微生物の個体数を定量することを目的とし
て、他の発明者らとともに誘電泳動と電気インピーダン
スを組み合わせて微生物数を測定する方法(DEPIM
法 (Dielectrophoretic Impedance Measurement Metho
d))を提案した。
【0011】このDEPIM法は、微生物の濃縮プロセ
スと菌濃度検出プロセスのいずれのプロセスも電気的に
行うのが特徴である。濃縮プロセスは、誘電泳動現象
(電界中で分極した誘電体粒子に電気的な力が作用し、
一定方向に運動する現象)により細菌を集積型マイクロ
電極上で濃縮し、菌濃度検出プロセスは、濃縮する時の
電極間インピーダンスの変化から菌濃度を定量的に推定
するものである(八浪、他:「誘電泳動インピーダンス
計測による大腸菌の懸濁濃度測定(1)〜原理と装置概要
〜」、静電気学会講演論文集'99、pp.337〜340 (199
9);濱田、他:「誘電泳動インピーダンス計測による大
腸菌の懸濁濃度測定(2)〜懸濁濃度の推定モデル〜」、
静電気学会講演論文集'99、pp.341〜344 (1999))。
【0012】このDEPIM法で微生物を検出するため
には、微生物を誘電泳動力によりマイクロ電極に捕集す
ることが必要である。言い換えれば、誘電泳動力が十分
に作用しないような条件下ではマイクロ電極に捕集され
る菌数が減少するため、検出信号は低下するという特徴
を有している。微生物に作用する誘電泳動力FDEP
複素数表現すると、理論的に以下の(数1)で与えられ
る。
【0013】
【数1】 ここで、複素誘電率Kは(数2)で表され、
【0014】
【数2】 また、懸濁液の複素誘電率ε は(数3)で表され、
【0015】
【数3】 ε :懸濁液の誘電率 ε :懸濁液の複素誘電率 ε :微生物の複素誘電率 σ 懸濁液の伝導率 ω :電界の角周波数 また、 a :球形近似したときの微生物の半径 Re[K] :微生物と懸濁液の複素誘電率に依存する
パラメータ E :電界強度 である。この(数1)(数2)(数3)から明らかなよ
うに、懸濁液と微生物の大きさが一定であれば、誘電泳
動力FDEPはパラメータRe[K]に比例することが
わかる。
【0016】図9は細胞質導電率をパラメータとするR
e[K]の周波数特性図である。図9において、誘電泳
動に用いる電界の周波数fをパラメータとして、誘電泳
動力を細胞質導電率σiの関数として表している。細胞
質内部の溶液の導電率である。図9によると、周波数1
0kHz〜1MHzで正の誘電泳動力が働き、それ以外では負
の誘電泳動力が働くのがわかる。細胞質導電率σiと周
波数fによっては負の誘電泳動力が働き、誘電泳動力F
DEPが微生物に作用しても、捕集できない場合がある
ことが分かる。
【0017】従って、微生物(細胞質導電率σi)の種
類や生死に応じて周波数fを選択すると、正の誘電泳動
力を作用させて捕集したり、負の誘電泳動力を作用させ
て排除することが可能である。但し、実際の誘電泳動に
は懸濁液導電率等の影響も考慮しなければならない。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
従来から様々の分野で微生物の個体数と活性度を定量す
る必要があったが、コロニーカウント法に代わる適当な
定量方法がなく、一般的にコロニーカウント法が用いら
れてきた。しかし、このコロニーカウント法は、コロニ
ーが形成されるまでに1日から数日という非常に長い時
間を必要とし、定量が行えるとはいえ、オフラインでし
か使用できないものであった。
【0019】現在、食中毒等への対処や保険衛生の点か
ら迅速性が強く求められ、また、酵母や有用な微生物を
用いての有用物質の生産システムを高効率に制御した
り、生産物の収率管理等を行うために、微生物の個体数
と活性度をリアルタイムに定量することが求められてい
る。しかし、上述したコロニーカウント法や、ATP法
は、定量自体にも時間がかかってリアルタイムの測定を
実現するのは完全に無理である上に、測定に使用する試
薬等も多く、当然専門家による高度で複雑な作業が必要
で、とても一般の人間が測定を行えるようなものではな
かった。
【0020】その点、本発明者が他の研究者らと一緒に
提案したDEPIM法は、微生物の濃縮と菌濃度検出の
いずれのプロセスも電気的に行うため、測定に時間がか
からないという点で大きな特徴を有しており、検出に際
して試薬を使用しないし、誘電泳動現象の経時変化を統
計的にみることによって菌濃度の推定時間を短縮できる
というきわめて優れた特徴を有している。
【0021】このように優れたDEPIM法であるが、
微生物に関する(数1)の中の複素誘電率K、従って、
Re[K]は、Craneなど複数の研究者によって微生物
の活性(生菌、死菌の区別)に強く影響を受けることが
指摘されている。しかし、この活性を区別して定量化す
る方法は存在しない。DEPIM法でリアルタイムに微
生物活性を測定できるようになるためには、どうしても
試料液中の微生物の生菌、死菌の区別を明確に付け、生
菌だけを検出する手法の開発が必要である。
【0022】すなわち、食中毒や保険衛生の点から微生
物の活性を検出する場合には、通常,検出と同時並行的
に殺菌が行われているため死菌もリアルタイムに増えて
いくし、酵母や有用な微生物を用いての生産システムに
おいても、リアルタイムに生菌、死菌の増減を把握しな
ければならない。
【0023】そこで、本発明はこのような問題を解決す
るために、リアルタイムに近い迅速性を備え、誰でも微
生物活性を簡便且つ定量的に検出する微生物活性測定装
置を提供することを目的とする。
【0024】また、本発明は、リアルタイムに近い迅速
性を備え、誰でも微生物活性を簡便且つ定量的に検出す
る微生物活性の測定方法を提供することを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】上記の問題点を解決する
ため本発明の微生物活性測定装置は、入力手段から試料
液に含まれる微生物の種類と懸濁液導電率が入力される
と、演算制御部が活性度測定用テーブルから活性度測定
最適周波数を読み出し、誘電泳動用電源部が該活性度測
定最適周波数の交流電圧を印加して微生物のうち生菌を
濃縮し、測定部によって測定されたインピーダンスによ
り検量線データに基づいて電極間のコンダクタンス変化
から微生物数を算出して出力することを特徴とする。
【0026】これにより、リアルタイムに近い迅速性を
備え、誰でも微生物活性を簡便且つ定量的に検出するこ
とができる。
【0027】また、本発明の微生物活性の測定方法は、
試料液に浸漬した一対の電極間に活性度測定最適周波数
の交流電圧を印加し、該試料液に含有された特定の微生
物中の生菌を誘電泳動して濃縮するとともに電極間のイ
ンピーダンスを測定し、測定したインピーダンスに基づ
いて電極間のコンダクタンス変化から微生物数を算出す
ることを特徴とする。
【0028】これにより、リアルタイムに近い迅速性を
備え、誰でも微生物活性を簡便且つ定量的に検出するこ
とができる。
【0029】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、試料液を収容することができる測定チャンバーと、
測定チャンバー内の試料液に浸漬され、不平等電界を発
生して誘電泳動により該試料液に含有される微生物を濃
縮するとともに、このときのインピーダンスを測定する
ための一対の電極と、電極間に交流電圧を印加する誘電
泳動用電源部と、電極間のインピーダンスを測定するこ
とができる測定部と、誘電泳動用電源部と測定部の制御
を行う演算制御部と、微生物毎に懸濁液導電率と活性度
測定最適周波数と検量線データを格納した活性度測定用
テーブルが格納されたメモリ部とを備え、入力手段から
試料液に含まれる微生物の種類と懸濁液導電率が入力さ
れると、演算制御部が活性度測定用テーブルから活性度
測定最適周波数を読み出し、誘電泳動用電源部が該活性
度測定最適周波数の交流電圧を印加して微生物のうち生
菌を濃縮し、測定部によって測定されたインピーダンス
により検量線データに基づいて電極間のコンダクタンス
変化から微生物数を算出して出力することを特徴とする
微生物活性測定装置であるから、微生物名と懸濁液導電
率を入力手段により入力すると、活性度測定用テーブル
から活性度測定最適周波数を読み出し、この活性度測定
最適周波数の交流電圧を印加して電極間に不平等電界を
発生させ、これによって発生する誘電泳動力により微生
物のうち生菌だけを誘電泳動で濃縮することができる。
活性度測定最適周波数の交流電界では、生菌に対しては
正の誘電泳動力が作用し、死菌に対してはこれが作用せ
ず、濃縮するのは生菌だけとなる。この濃縮と同時にイ
ンピーダンス測定を行い、生菌が濃縮されて電極間のコ
ンダクタンスが変化するのを検出し、コンダクタンスの
変化が微生物数(生菌数)と比例していることを利用
し、微生物のうち生菌の数を算出して出力することがで
きる。
【0030】本発明の請求項2に記載の発明は、活性度
測定最適周波数が、生菌だけのときのコンダクタンスと
死菌だけのときのコンダクタンスの比が10%以下とな
る周波数であることを特徴とする請求項1記載の微生物
活性測定装置であるから、生菌に対しては正の誘電泳動
力が作用し、死菌に対しては負の誘電泳動力が作用する
か、実用上(言い換えればほとんど)正の誘電泳動力が
作用しない周波数とすることができ、生菌と死菌の分離
を実用上の精度を保ちつつ可能にするとともに、分離可
能な周波数の中では正の誘電泳動力を最大にすることが
できる。ここで、活性度測定最適周波数を選択したとき
に、死菌が当初若干残留する理由は、測定開始時点に電
極付近に存在した死菌に対しては、生菌に作用する大き
な正の誘電泳動力は作用しないものの、負の誘電泳動力
もしくは0近傍の誘電泳動力が作用し、これによって域
外に排除されるのに時間がかかるからである。
【0031】本発明の請求項3に記載の発明は、演算制
御部が、前記電極間のコンダクタンスの初期増加率から
微生物数を算出して出力することを特徴とする請求項1
または2記載の微生物活性測定装置であるから、誘電泳
動により微生物を濃縮する際に、濃縮過程初期のコンダ
クタンスの増加率で試料液中の微生物濃度を推定するこ
とができ、リアルタイムと評価できるほどの迅速な測定
が可能になる。
【0032】本発明の請求項4に記載の発明は、測定チ
ャンバーには攪拌装置が設けられ、演算制御部が時計手
段の行う計時に基づいて試料液の攪拌を行うことを特徴
とする請求項1〜3のいずれかに記載の微生物活性測定
装置であるから、試料液を導入して誘電泳動するとき、
微生物濃度を全体として均一化するとともに、より多く
の微生物を電極近傍に導くことができる。
【0033】本発明の請求項5に記載の発明は、測定チ
ャンバーには試料液の供給管と排出管が設けられるとと
もに、供給管に供給バルブ、排出管に排出バルブが設け
られ、演算制御部が時計手段の行う計時に基づいて、供
給バルブを開いて試料液を測定チャンバーに供給し、測
定後排出バルブを開いて試料液を排出することを特徴と
する請求項1〜4のいずれかに記載の微生物活性測定装
置であるから、試料液を自動的に供給し、測定後自動的
に排水することができる。
【0034】本発明の請求項6に記載の発明は、測定チ
ャンバーには洗浄液の洗浄管が設けられるとともに、洗
浄管に洗浄バルブが設けられ、演算制御部が時計手段の
行う計時に基づいて、洗浄バルブを開いて洗浄液を測定
チャンバーに供給し、試料液を排出した後チャンバー内
を洗浄することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに
記載の微生物活性測定装置であるから、排水後洗浄液を
測定チャンバーに導入し、自動的に測定チャンバー内を
洗浄することができる。
【0035】本発明の請求項7に記載の発明は、試料液
に浸漬した一対の電極間に活性度測定最適周波数の交流
電圧を印加し、該試料液に含有された特定の微生物中の
生菌を誘電泳動して濃縮するとともに電極間のインピー
ダンスを測定し、測定したインピーダンスに基づいて電
極間のコンダクタンス変化から微生物数を算出すること
を特徴とする微生物活性の測定方法であるから、活性度
測定最適周波数の交流電圧を印加して電極間に不平等電
界を発生させ、これによって発生する誘電泳動力により
微生物のうち生菌だけを誘電泳動で濃縮することができ
る。活性度測定最適周波数の交流電界を作用させると、
生菌に対しては正の誘電泳動力が作用し、死菌に対して
はこれが作用せず、濃縮するのは生菌だけとなる。この
濃縮と同時にインピーダンス測定を行い、生菌が濃縮さ
れて電極間のコンダクタンスが変化するのを検出し、コ
ンダクタンスの変化が微生物数(生菌数)と比例してい
ることを利用し、微生物のうち生菌の数を算出して出力
することができる。
【0036】本発明の請求項8に記載の発明は、活性度
測定最適周波数が、生菌だけのときのコンダクタンスと
死菌だけのときのコンダクタンスの比が10%以下とな
る周波数であることを特徴とする請求項8記載の微生物
活性の測定方法であるから、生菌に対しては正の誘電泳
動力が作用し、死菌に対しては負の誘電泳動力が作用す
るか、実用上(言い換えればほとんど)正の誘電泳動力
が作用しない周波数とすることができ、生菌と死菌の分
離を実用上の精度を保ちつつ可能にするとともに、分離
可能な周波数の中で正の誘電泳動力を最大にすることが
できる。
【0037】本発明の請求項9に記載の発明は、電極間
のコンダクタンスの初期増加率から微生物数を算出する
ことを特徴とする請求項7または8記載の微生物活性の
測定方法であるから、誘電泳動による濃縮過程初期のコ
ンダクタンスの増加率で試料液中の微生物濃度を推定す
ることができ、リアルタイムと評価できるほどの迅速な
測定が可能になる。
【0038】(実施の形態1)以下、本発明における実
施の形態1における微生物活性測定装置及び微生物活性
の測定方法について説明する。図1は本発明の実施の形
態1における微生物活性測定装置の構成図、図2(a)
は本発明の実施の形態1における微生物活性測定装置の
活性度測定用テーブルの測定用制御データ図、図2
(b)は本発明の実施の形態1における微生物活性測定
装置の活性度測定用テーブルの検量線図、図3は本発明
の実施の形態1における微生物活性測定装置の誘電泳動
力に及ぼす細胞質導電率と電界周波数の関係図、図4は
本発明の実施の形態1における微生物活性測定装置の電
界周波数100kHzでの生菌と死菌の検出図、図5は
本発明の実施の形態1における微生物活性測定装置の電
界周波数1MHzでの生菌と死菌の検出図、図6は本発
明の実施の形態1における微生物活性測定装置の生菌と
死菌の混合懸濁液から生菌と死菌が分離されることを示
す図、図7は本発明の実施の形態1における微生物活性
測定装置の生菌数の加熱殺菌時間依存性を示す図、図8
は図4は本発明の実施の形態1における微生物活性測定
装置の加熱殺菌後の微生物活性測定図である。
【0039】図1において、1はDEPIM法 (Dielec
trophoretic Impedance Measurement Method)で微生物
中の生菌を測定するため試料液を収容する測定チャンバ
ー、2は微生物活性を測定するためのチップ化された電
極部、2a,2bは電極部2を構成する一対の電極であ
る。電極2a,2bは、誘電泳動を行うために不平等電
界を発生して、電極2a,2b間にパールチェインと呼
ばれる微生物の鎖を多数橋絡できる形状、例えばキャッ
スルウォール型電極、櫛歯型電極等の形状を備えておれ
ばよい。キャッスルウォール型電極は、両側に1ピッチ
(例えば50μm〜100μm)おきに突出する多数の
矩形電極片が形成された電極2a,2bを1ピッチずら
して5μm〜10μm離して配設したもので、電極2
a,2bの各矩形電極片のエッジ間に電界が集中するも
のである。また、櫛歯型電極は、櫛のように歯(例えば
30μm〜100μm幅)を形成された一対の電極が溝
に入れ子状に挿入、組み合わされ、狭いギャップ(例え
ば5μm〜10μm幅)で対向した電極であり、主とし
て厚さ方向のエッジ間に不平等電界が形成され、パール
チェインが多数形成されるものである。微生物の大きさ
でギャップやピッチは最も適当な値を選択するのが望ま
しい。
【0040】電極2a,2bはクロムや白金等の薄膜電
極として構成し、ガラス基板やプラスチック基板にスパ
ッタリングや蒸着、メッキ等で成膜し、フォトリソグラ
フィー等でエッチングして形成するのがよい。薄膜の厚
さは50nm〜200nm程度のものが多数のパールチ
ェインを形成する上で望ましい。なお、電極2a,2b
の材質はクロムや白金に限らず、交流電圧を印加したと
き電気分解が生じないイオン化傾向の小さい金属であれ
ばよい。
【0041】ところで、測定チャンバー1は、図1に示
すように電極部2を別体として内部に収容するほかに、
電極部2の基板を覆った構造とすることもできる。例え
ば、電極2a,2bの周囲にスペーサを配置して、この
スペーサ上にガラス板やプラスチック板等を載せて接着
すれば微小な測定チャンバー1をコンパクトな構造とし
て作ることができる。これは試料液が少量である場合に
有効であり、攪拌に代えて閉回路として流動させること
で、微生物を電極2a,2b付近に導くとともに微生物
濃度を均一化するのが望ましい。
【0042】次に、3は電極2a,2b間に誘電泳動を
発生させるために交流電圧を印加する誘電泳動用電源
部、4は電極2a,2b間のインピーダンスを測定する
ことができる測定部、5はマイクロプロセッサ等から構
成され、作業域に制御用のプログラムや各種データをロ
ードして機能し、少なくとも誘電泳動用電源部3及び測
定部4を制御するとともに演算を行う演算制御部、6は
時計手段である。誘電泳動用電源部3は、電極2a,2
b間に印加する交流電圧の電圧と周波数を演算制御部5
によって制御される。本実施の形態1においては、1k
Hz〜10MHzの間で周波数を変えることができ、ピ
ーク間電圧(以下、ppと表す)1Vpp〜20Vpp
を印加できるファンクションジェネレータが採用されて
いる。なお、本明細書で交流電圧というのは、正弦波の
ほか、ほぼ一定の周期で流れの向きを変える三角波、方
形波等の電圧を意味し、正負両サイドの電流の平均値が
等しいものである。後述する活性度測定最適周波数は微
生物の種類や懸濁液伝導率によって変化し、電圧は電極
2a,2b間で電気分解が発生せず、誘電泳動力が大き
くなるような値が選択される。
【0043】測定部4には500Ω程度の電流検出用の
抵抗が設けられ、図1に示す電圧印加回路に直列に挿入
されており、これを流れる電流を測定して電極2a,2
b間のコンダクタンス(抵抗成分の逆数)を算出してい
る。すなわち、演算制御部5は、時計手段6の計時す
る、例えば10sec間隔というタイミングで、誘電泳
動用電源部3の周波数と電圧を制御し、電極2a,2b
間に活性度測定最適周波数の交流電圧を印加すると同時
に、このとき測定部4に電圧印加回路を流れる電流の測
定を行わせ、試料液中の微生物が濃縮されたことによる
抵抗成分の測定を行い、逆数をとってコンダクタンスの
算出をしている。時計手段6はこのサンプリングのタイ
ミングだけでなく、実施の形態1における微生物活性測
定装置の自動運転のためのスケジューリングのための時
間管理を行う。
【0044】さて、7は演算制御部5にロードするプロ
グラムや各種データを格納したメモリ部、7aはメモリ
部7の中に設けられ、微生物のうち生菌だけを捕集して
濃縮するための測定用制御データと、コンダクタンスを
示す測定部4の出力(以下、DEPIM出力)から生菌
数を換算するための検量線データ等を格納した活性度測
定用テーブルである。測定用制御データは、微生物毎
に、微生物を懸濁した試料液の懸濁液導電率と、生菌に
正の誘電泳動力を作用し、死菌に負の誘電泳動力もしく
は0近傍の誘電泳動力を作用させることが可能な活性度
測定最適周波数がデータベース化されている。活性度測
定最適周波数より大きい周波数を選択すると、生菌を濃
縮するための正の誘電液動力が低下し、活性度測定最適
周波数より小さい周波数を選択すると、生菌と死菌の分
離が難しくなって測定精度が低下する。従って、活性度
測定最適周波数を使用するのが最適であるが、これより
大きい周波数を使用することも考えられる。しかし、測
定に時間がかかるようになる上、測定部4との関係から
好ましいものではない。
【0045】そこで、以下、活性度測定用テーブル7a
に格納されている測定用制御データや検量線データにつ
いて詳述する。図2(a)に示すように、測定用制御デ
ータには、少なくとも、微生物名,試料液の溶媒である
懸濁液の懸濁液導電率,印加する交流電圧のピーク間電
圧,活性度測定最適周波数が互いに関係付けられて格納
されている。すなわち、測定用制御データとして格納さ
れているのは、微生物の種類毎に関係付けられた懸濁液
導電率と、このとき印加するピーク間電圧と、活性度測
定最適周波数等である。図2(a)においては、懸濁液
導電率は微生物毎に1種類の導電率しか格納されていな
いが、微生物毎に複数種類の導電率を格納し、それぞれ
にピーク間電圧と活性度測定最適周波数を関係付けるの
が好適である。図2(b)には、測定部4が検出したコ
ンダクタンスを示すDEPIM出力と生菌数とを換算す
るための検量線が記載されている。この検量線データ
は、微生物の種類毎にDEPIM出力値と生菌数が1対
1で対応付けられたテーブル状になっていてもよいが、
検量線を1次関数として活性度測定用テーブル7aに記
憶しておくのもデータ量を小さくできて望ましい。
【0046】次に、活性度測定最適周波数について説明
する。DEPIM法による誘電泳動力を示す(数1)に
おいて、複素誘電率K、従って、Re[K]は、複数の
研究者によって微生物の活性(生菌、死菌の区別)に強
く影響を受けることが指摘されている。Craneらの研究
者は、加熱殺菌などによって微生物の細胞膜に含まれる
タンパク質(酵素)が変性し細胞膜に欠陥が生じると、
細胞膜内部の細胞質に含まれる各種イオンがこれら欠陥
を通して外部に漏れ出すため、細胞質部分の導電率σi
が時間と共に低下することを指摘している。
【0047】この細胞質内導電率σiが低下した場合、
(数1)中のRe[K]すなわち誘電泳動力がどのよう
に変化するかを理論的に求めた結果が図3である。図3
においては、誘電泳動に用いる電界の周波数fをパラメ
ータとして、誘電泳動力を細胞質導電率σiの関数とし
て表現している。図3によると、周波数100kHzでは
誘電泳動力の細胞質導電率σiへの依存性は小さいが、
周波数1MHzでは細胞質導電率σiの低下に伴い誘電泳動
力が低下することがわかる。例えば細菌の失活によって
細胞質導電率σiが初期値の10―1S・mから10―2
S・mに低下した場合、周波数100kHzでは誘電泳動力
は5%しか低下しないが、1MHzでは70%も低下して
いる。
【0048】従って、周波数1MHzで細胞質導電率σi
低くなった微生物の集合(例えば、σiが2×10−3
S/m付近の大部分が死菌である集合に、生菌がわずか
混じった集合)を誘電泳動した場合、細胞質導電率σi
の低下に伴い正の誘電泳動力が作用する生菌はほとんど
存在せず、負の誘電泳動力が作用する死菌がほとんど全
部を占めることが分かる。しかし、これが周波数100
kHzの場合は、死菌に対しても正の誘電泳動力が作用
し、周波数1MHzでは濃縮されなかった同じ微生物の集
合が生菌死菌合わせて濃縮されることが分かる。これ
が、500kHzの場合は、σiが2×10−3S/m
付近の大部分の死菌には誘電泳動力はほとんど作用せ
ず、それ以上の細胞質導電率σiをもつ死菌に対してわ
ずかながら正の誘電泳動力が作用している。
【0049】これらのことは、死菌に対して誘電泳動を
行う周波数を高くしていくと、負の誘電泳動力かほとん
ど誘電泳動力が作用しない状態が招来され、生菌に対し
てだけ正の誘電泳動力が作用するようになることを示し
ている。しかし、周波数の増加につれて誘電泳動力自体
は減少傾向を示し、誘電泳動に時間を要するようになる
上、10MHz以上の高周波数にすると、測定部4の能
力から測定する精度が期待通りに得られなくなる。従っ
て、生菌死菌を選択的に濃縮するのに活性度測定最適周
波数が最も有効な周波数であることが分かる。
【0050】この活性度測定最適周波数を決定するに
は、次のような実験を行って決定するのがよい。すなわ
ち、同じ微生物濃度で生菌だけの試料液と死菌だけの試
料液をそれぞれ用意し、同じ周波数、電圧、懸濁液導電
率で測定を行う。周波数を変化させて上昇させていく
と、生菌だけのコンダクタンスを示すDEPIM信号が
死菌のそれより相対的に大きくなっていく。この死菌に
対する測定部4からのDEPIM信号が検出されないよ
うになったときの周波数を活性度測定最適周波数とす
る。この状態においては、死菌は結果として電極2a,
2b近傍の測定領域から排除されているからである。図
2(a)に示した活性度測定最適周波数はこのようにし
て決定されたものであり、微生物毎、懸濁液毎に実験を
繰り返して精緻な活性度測定用テーブル7aを作成して
おくのが適当である。
【0051】ところで、以上説明したことから分かると
おり、この活性度測定最適周波数には近傍に最適とはい
えないが許容される周波数の範囲が存在する。すなわ
ち、死菌に対して実用上、ほとんど正の誘電泳動力が作
用しない周波数の範囲である。死菌に対するDEPIM
信号が検出されないまでも、生菌だけのときのDEPI
M信号と死菌だけのときのそれとの比が10%以下とな
る周波数であれば、測定精度を維持しつつ測定すること
が可能である。従って、この範囲も広義には活性度測定
最適周波数に含めることができる。
【0052】そして、図9に記載された細胞質導電率を
パラメータとするRe[K]の周波数特性図を参照する
と、細胞質導電率にもよるが10MHzを超えると、1
0kHz以下と同様に、正の誘電泳動力が作用する状態
から負の誘電泳動力が作用する状態に移行する。上述し
たように、10MHz以上の高周波領域では測定部4で
精度が期待できなくなるため、本発明ではこれを避け、
10MHz以下で周波数を上昇させながら活性度測定最
適周波数を決定しているが、10MHz以上の高周波領
域においても、生菌のDEPIM信号と死菌のそれとの
比が10%以下となる周波数があるのなら、ある程度の
精度で微生物活性を測定する可能性はある。
【0053】続いて、図1において、8は微生物名や懸
濁液導電率を入力するためのデータ入力部(実施の形態
1における本発明の入力手段)、9はデータ入力のため
の表示を行ったり、演算制御部5が検量線データに基づ
いて算出した生菌数を表示するためのLCD等の表示部
である。また、10は微生物を含有した試料液を貯めた
試料液槽、11は試料液槽10と測定チャンバー1を接
続し、資料液槽10内の試料液を測定チャンバー1に導
く供給管である。12は測定チャンバー1から測定後の
試料液を排出するための排出管、13は供給管11に設
けられた電磁弁等の供給バルブ、14は排出管12に設
けられた排出バルブである。15はスターラ等の撹拌装
置であって、時計手段6の行う計時に基づいて演算制御
部5が誘電泳動を行う前や誘電泳動時に試料液の攪拌を
行うものである。これにより、試料液を供給管11から
導入して誘電泳動するとき、微生物濃度を全体として均
一化するとともに、より多くの微生物を電極2a,2b
近傍に導くことができる。
【0054】また、測定チャンバー1を、電極2a,2
bの周囲にスペーサを配置して、このスペーサ上にガラ
ス板等を載せて接着した微小な測定チャンバー1の場合
等には、攪拌装置15に代えて排出管12を試料液層1
0に接続して閉回路として流動させることで微生物を電
極2a,2b付近に導くとともに、微生物濃度を均一化
する方法と組み合わせで用いるのが望ましい。16は洗
浄液タンク、17は洗浄管、18は洗浄バルブである。
演算制御部5が洗浄バルブ18を開いて洗浄液を測定チ
ャンバー1に供給し、試料液を排出した後測定チャンバ
ー1内を洗浄する。時計手段6の時間管理で、排水後洗
浄液を測定チャンバー1に洗浄液を導入し、自動的に測
定チャンバー1内を洗浄して次の測定に備えることがで
きる。本発明の微生物活性測定装置による測定にとって
洗浄液で洗浄することは必須のことではないが、微生物
含有の試料液を測定後直ちに洗浄したほうが望ましいの
で,本実施の形態1においては洗浄系が設けられてい
る。
【0055】さらに、本実施の形態1の微生物活性測定
装置は、測定セルフチェック機構を備えて、それほど知
識がなくとも正しく測定できるようになっている。すな
わち、本微生物活性測定装置が正しく準備されていなけ
れば、測定を行っても無駄になってしまう。そこで、本
微生物活性測定装置は測定開始直後にセルフチェックを
行う。測定開始したばかりの状態では微生物が捕集され
ていない。この状態で電極2a,2b間のインピーダン
ス測定を行ってDEPIM信号を検出すると、懸濁液の
導電率と誘電率だけに依存した初期値を示す。もし、演
算制御部5が、測定開始直後にDEPIM信号を検出し
て、懸濁液が示す初期値が通常値の範囲と大きく異なっ
ていると判断すると、電極部2が破損して短絡されてい
たり汚染されているなどの可能性があり、アラームを鳴
らし、または表示部9によって警告を表示して電極や装
置の確認や交換を促す。懸濁液が示す初期値の通常値
は、活性度測定用テーブル7aに懸濁液毎に用意してお
くか、格納されている検量線データを利用して判定すれ
ばよい。このようなセルフチェックを行うことによっ
て、専門家でなくとも簡単に微生物活性の測定が確実に
行える。
【0056】次に、本実施の形態1の微生物活性測定装
置を動作させたときの動作手順と測定結果について説明
する。図1において、図示しない電源スイッチを入力
し、表示部9に表示されたガイダンスにより、データ入
力部8から微生物の種類と、懸濁液導電率を入力する。
演算制御部5はセルフチェックを行い、入力に基づいて
活性度測定用テーブル7aから印加する交流電圧と活性
度測定最適周波数を読み出し、誘電泳動電源部3を制御
して電極2a,2bに印加する。これとともに測定部4
でインピーダンス測定を行う。
【0057】時計手段6の計時する所定時間(例えば1
0sec)毎に、測定部4は微生物を濃縮したことによ
って変化するコンダクタンスを測定し、この結果に基づ
き演算制御部5は活性度測定用テーブル7aから検量線
データを読み出して生菌数を換算する。
【0058】次に、微生物として生菌と死菌の大腸菌を
用い、懸濁液導電率が0.1mS/mの条件下で周波数
100kHzで微生物活性測定を行った場合の結果を説
明する。死菌は加熱殺菌(80℃,15分)によって調
製し、コロニーカウント法により失活を確認した。図3
に示すように周波数100kHzでは生菌、死菌共にほ
ぼ同様のコンダクタンスの増加が認められる。このコン
ダクタンスの増加は、誘電泳動力により懸濁液中の大腸
菌が電極ギャップ2a,2b間に捕集された結果生じた
ものである。
【0059】そして、活性度測定最適周波数1MHzで
同様の計測を行った結果を図4に示す。生菌では周波数
100kHzと同様のコンダクタンス増加が認められる
が、死菌ではコンダクタンスはほぼ一定であった。顕微
鏡を用いて電極近傍での誘電泳動現象を観測した結果、
周波数1MHzでは死菌には誘電泳動力が作用せず、電
極へは死菌が捕集されないことが確認された。このよう
に、電界周波数を活性度測定最適周波数である1MHz
にすることで生菌のみを検出できる。
【0060】次に、生菌と死菌が混濁された大腸菌懸濁
試料液を対象に選択的微生物活性測定を行った例を図6
に示す。生菌と死菌を混合した試料液のコンダクタンス
を示すDEPIM出力は生菌のみの場合の出力とほぼ一
致している。これにより、混合懸濁液から選択的に生菌
のみを検出・定量することが可能であることが分かる。
生菌の混合比を変化させると、それに対応して混合液の
DEPIM出力が変化する。
【0061】加熱殺菌処理後の生菌数は、加熱時間に対
し図7のように指数関数的に減少することが知られてい
る。本実施の形態1の微生物活性測定装置により生菌数
のみを選択的に検出することができるので、図6のよう
な測定を加熱時間の経過と共に順次行えば、菌の活性
(生菌の割合)を短時間で、ほぼリアルタイムといえる
迅速さで検出することができる。上述の大腸菌懸濁試料
液を対象として、DEPIM法により生菌数の加熱殺菌
時間依存性を測定した結果を図8に示す。図8には比較
のため培養法により求めた生菌数変化も併せて示してい
る。なお、図8のDEPIM出力は規格化したものであ
る。同図に示すように、DEPIM法で計測した生菌数
は、培養法で決定したものとよく対応しており、加熱時
間と共に指数関数的に生菌数が減少する様子を計測する
ことができる。この場合、DEPIM法の測定に要する
時間は10分以内であり、培養法に必要な時間(約24
時間)に比べて極めて短時間で生菌数変化を検出するこ
とができる。すなわち、インピーダンスの測定はリアル
タイムで行うことができるので、DEPIM法によって
微生物の活性がほぼリアルタイムで測定することができ
る。
【0062】
【発明の効果】本発明の請求項1に記載の微生物活性測
定装置は、入力手段から試料液に含まれる微生物の種類
と懸濁液導電率が入力されると、演算制御部が活性度測
定用テーブルから活性度測定最適周波数を読み出し、誘
電泳動用電源部が活性度測定最適周波数の交流電圧を印
加して微生物のうち生菌を濃縮し、測定部によって測定
されたインピーダンスにより検量線データに基づいて電
極間のコンダクタンス変化から微生物数を算出して出力
するから、微生物名と懸濁液導電率を入力手段により入
力すると、活性度測定用テーブルから活性度測定最適周
波数を読み出し、この活性度測定最適周波数の交流電圧
を印加して電極間に不平等電界を発生させ、これによっ
て発生する誘電泳動力により微生物のうち生菌だけを誘
電泳動で濃縮することができる。活性度測定最適周波数
の交流電界では、生菌に対しては正の誘電泳動力が作用
し、死菌に対してはこれが作用せず、濃縮するのは生菌
だけとなる。この濃縮と同時にインピーダンス測定を行
い、生菌が濃縮されて電極間のコンダクタンスが変化す
るのを検出し、コンダクタンスの変化が微生物数(生菌
数)と比例していることを利用し、微生物のうち生菌の
数を算出して出力することができる。リアルタイムの微
生物活性の測定ができ、発酵プロセス制御において有用
な情報が得られ、品質向上やコスト削減に役立つ。ま
た、食品製造プロセス全般に対しても、殺菌効果を迅速
に確認することができ、迅速かつ簡便な菌検出技術とし
て確立することができる。
【0063】本発明の請求項2に記載の微生物活性測定
装置は、活性度測定最適周波数が、生菌だけのときのコ
ンダクタンスと死菌だけのときのコンダクタンスの比が
10%以下となる周波数であるから、生菌に対しては正
の誘電泳動力が作用し、死菌に対しては負の誘電泳動力
が作用するか、実用上(言い換えればほとんど)正の誘
電泳動力が作用しない周波数とすることができ、生菌と
死菌の分離を実用上の精度を保ちつつ可能にするととも
に、分離可能な周波数の中では正の誘電泳動力を最大に
することができる。
【0064】本発明の請求項3に記載の微生物活性測定
装置は、電極間のコンダクタンスの初期増加率から微生
物数を算出して出力するから、誘電泳動により微生物を
濃縮する際に、濃縮過程初期のコンダクタンスの増加率
で試料液中の微生物濃度を推定することができ、リアル
タイムと評価できるほどの迅速な測定が可能になる。
【0065】本発明の請求項4に記載の微生物活性測定
装置は、測定チャンバーには攪拌装置が設けられ、誘電
泳動を行う前に試料液の攪拌を行うから、試料液を導入
して誘電泳動するとき、微生物濃度を全体として均一化
するとともに、より多くの微生物を電極近傍に導くこと
ができる。
【0066】本発明の請求項5に記載の微生物活性測定
装置は、供給バルブを開いて試料液を測定チャンバーに
供給し、測定後排出バルブを開いて試料液を排出するか
ら、試料液を自動的に供給し、測定後自動的に排水する
ことができる。
【0067】本発明の請求項6に記載の微生物活性測定
装置は、洗浄バルブを開いて洗浄液を測定チャンバーに
供給し、試料液を排出した後チャンバー内を洗浄するか
ら、排水後洗浄液を測定チャンバーに導入し、自動的に
測定チャンバー内を洗浄することができる。
【0068】本発明の請求項7に記載の微生物活性の測
定方法は、活性度測定最適周波数の交流電圧を印加し、
試料液に含有された特定の微生物中の生菌を誘電泳動し
て濃縮するとともに電極間のインピーダンスを測定し、
コンダクタンス変化から微生物数を算出するから、活性
度測定最適周波数の交流電圧を印加して電極間に不平等
電界を発生させ、これによって発生する誘電泳動力によ
り微生物のうち生菌だけを誘電泳動で濃縮することがで
きる。活性度測定最適周波数の交流電界を作用させる
と、生菌に対しては正の誘電泳動力が作用し、死菌に対
してはこれが作用せず、濃縮するのは生菌だけとなる。
この濃縮と同時にインピーダンス測定を行い、生菌が濃
縮されて電極間のコンダクタンスが変化するのを検出
し、コンダクタンスの変化が微生物数(生菌数)と比例
していることを利用し、微生物のうち生菌の数を算出し
て出力することができる。リアルタイムの微生物活性の
測定ができ、発酵プロセス制御において有用な情報が得
られ、品質向上やコスト削減に役立つ。また、食品製造
プロセス全般に対しても、殺菌効果を迅速に確認するこ
とができ、迅速かつ簡便な菌検出技術として確立するこ
とができる。
【0069】本発明の請求項8に記載の微生物活性の測
定方法は、活性度測定最適周波数が、生菌だけのときの
コンダクタンスと死菌だけのときのコンダクタンスの比
が10%以下となる周波数であるから、生菌に対しては
正の誘電泳動力が作用し、死菌に対しては負の誘電泳動
力が作用するか、実用上(言い換えればほとんど)正の
誘電泳動力が作用しない周波数とすることができ、生菌
と死菌の分離を実用上の精度を保ちつつ可能にするとと
もに、分離可能な周波数の中で正の誘電泳動力を最大に
することができる。
【0070】本発明の請求項9に記載の微生物活性の測
定方法は、電極間のコンダクタンスの初期増加率から微
生物数を算出するから、誘電泳動による濃縮過程初期の
コンダクタンスの増加率で試料液中の微生物濃度を推定
することができ、リアルタイムと評価できるほどの迅速
な測定が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における微生物活性測定
装置の構成図
【図2】(a)本発明の実施の形態1における微生物活
性測定装置の活性度測定用テーブルの測定用制御データ
図 (b)本発明の実施の形態1における微生物活性測定装
置の活性度測定用テーブルの検量線図
【図3】本発明の実施の形態1における微生物活性測定
装置の誘電泳動力に及ぼす細胞質導電率と電界周波数の
関係図
【図4】本発明の実施の形態1における微生物活性測定
装置の電界周波数100kHzでの生菌と死菌の検出図
【図5】本発明の実施の形態1における微生物活性測定
装置の電界周波数1MHzでの生菌と死菌の検出図
【図6】本発明の実施の形態1における微生物活性測定
装置の生菌と死菌の混合懸濁液から生菌と死菌が分離さ
れることを示す図
【図7】本発明の実施の形態1における微生物活性測定
装置の生菌数の加熱殺菌時間依存性を示す図
【図8】本発明の実施の形態1における微生物活性測定
装置の加熱殺菌後の微生物活性測定図
【図9】細胞質導電率をパラメータとするRe[K]の
周波数特性図
【符号の説明】
1 測定チャンバー 2 電極部 2a,2b 電極 3 誘電泳動用電源部 4 測定部 5 演算制御部 6 時計手段 7 メモリ部 7a 活性度測定用テーブル 8 データ入力部 9 表示部 10 試料液槽 11 供給管 12 排出管 13 供給バルブ 14 排出バルブ 15 撹拌装置 16 洗浄液タンク 17 洗浄管 18 洗浄バルブ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料液を収容することができる測定チャ
    ンバーと、 前記測定チャンバー内の試料液に浸漬され、不平等電界
    を発生して誘電泳動により該試料液に含有される微生物
    を濃縮するとともに、このときのインピーダンスを測定
    するための一対の電極と、 前記電極間に交流電圧を印加する誘電泳動用電源部と、 前記電極間のインピーダンスを測定することができる測
    定部と、 前記誘電泳動用電源部と前記測定部の制御を行う演算制
    御部と、 微生物毎に懸濁液導電率と活性度測定最適周波数と検量
    線データを格納した活性度測定用テーブルが格納された
    メモリ部とを備え、 入力手段から試料液に含まれる前記微生物の種類と懸濁
    液導電率が入力されると、前記演算制御部が前記活性度
    測定用テーブルから活性度測定最適周波数を読み出し、
    前記誘電泳動用電源部が該活性度測定最適周波数の交流
    電圧を印加して前記微生物のうち生菌を濃縮し、前記測
    定部によって測定されたインピーダンスにより前記検量
    線データに基づいて前記電極間のコンダクタンス変化か
    ら微生物数を算出して出力することを特徴とする微生物
    活性測定装置。
  2. 【請求項2】前記活性度測定最適周波数が、生菌だけの
    ときのコンダクタンスと死菌だけのときのコンダクタン
    スの比が10%以下となる周波数であることを特徴とす
    る請求項1記載の微生物活性測定装置。
  3. 【請求項3】前記演算制御部が、前記電極間のコンダク
    タンスの初期増加率から微生物数を算出して出力するこ
    とを特徴とする請求項1または2記載の微生物活性測定
    装置。
  4. 【請求項4】前記測定チャンバーには攪拌装置が設けら
    れ、前記演算制御部が時計手段の行う計時に基づいて試
    料液の攪拌を行うことを特徴とする請求項1〜3のいず
    れかに記載の微生物活性測定装置。
  5. 【請求項5】前記測定チャンバーには試料液の供給管と
    排出管が設けられるとともに、前記供給管に供給バル
    ブ、前記排出管に排出バルブが設けられ、前記演算制御
    部が時計手段の行う計時に基づいて、前記供給バルブを
    開いて試料液を前記測定チャンバーに供給し、測定後前
    記排出バルブを開いて試料液を排出することを特徴とす
    る請求項1〜4のいずれかに記載の微生物活性測定装
    置。
  6. 【請求項6】前記測定チャンバーには洗浄液の洗浄管が
    設けられるとともに、前記洗浄管に洗浄バルブが設けら
    れ、前記演算制御部が時計手段の行う計時に基づいて、
    前記洗浄バルブを開いて洗浄液を前記測定チャンバーに
    供給し、試料液を排出した後前記チャンバー内を洗浄す
    ることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の微
    生物活性測定装置。
  7. 【請求項7】試料液に浸漬した一対の電極間に活性度測
    定最適周波数の交流電圧を印加し、該試料液に含有され
    た特定の微生物中の生菌を誘電泳動して濃縮するととも
    に前記電極間のインピーダンスを測定し、測定したイン
    ピーダンスに基づいて前記電極間のコンダクタンス変化
    から微生物数を算出することを特徴とする微生物活性の
    測定方法。
  8. 【請求項8】前記活性度測定最適周波数が、生菌だけの
    ときのコンダクタンスと死菌だけのときのコンダクタン
    スの比が10%以下となる周波数であることを特徴とす
    る請求項8記載の微生物活性の測定方法。
  9. 【請求項9】前記電極間のコンダクタンスの初期増加率
    から微生物数を算出することを特徴とする請求項7また
    は8記載の微生物活性の測定方法。
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