JP2002542695A

JP2002542695A - 高周波フィルタ

Info

Publication number: JP2002542695A
Application number: JP2000613031A
Authority: JP
Inventors: ヴァイツェンベルガー・ヴィルヘルム; シュヴァルツ・ハインツ
Original assignee: カトライン−ベルケ・カーゲー
Priority date: 1999-04-15
Filing date: 2000-04-13
Publication date: 2002-12-10
Also published as: AU769264B2; DE19917087A1; NZ514485A; WO2000064001A1; DE19917087C2; BR0009723A; CN1347578A; AU4400400A; DE50000248D1; EP1169747B1; EP1169747A1; CA2370133A1; CN1166027C; DK1169747T3; ATE219862T1; HK1044633A1; KR20010112362A

Abstract

(57)【要約】一つ又はそれ以上の共振器から成る改良された高周波フィルタは、導電性の外側導体（１）と、導電性の内側導体（３）と、外側導体及び内側導体（１、３）を電気的に接続するベース（５）と、ベース（５）に対して高周波フィルタを覆うハウジングカバー（２５）と、内側導体（３）に対して異なる軸方向位置即ち高さ位置に内側導体（３）内で嵌挿され又は配置されて、共振周波数を変化させる調節要素又は同調要素（７）とを備えたことを特徴とし、調整要素（７）は、ハウジングカバー（２５）に対して偏位する位置に支持される誘電性材料から成るプランジャ要素又は同調要素（１７）を有する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】本発明は、請求項１の前文による同軸構造の高周波フィルタに関するものであ
る。

【０００２】この種構成の高周波フィルタは、同軸構造の技術に属する一つ又はそれ以上の
個別共振器から構成される。

【０００３】同軸に構成される高周波フィルタは、一般に無線技術装置、例えば可動式（携
帯式）無線機分野に使用される。それは、例えば可動式（携帯式）無線の基地局
で、一定の送信周波数帯域及び受信周波数帯域の選択に使用される。

【０００４】円筒形状の底部で閉じたハウジングと、外側導体に対し同軸上に配置される内
側導体管とを含む同軸共振器は、ドイツ特許出願公開第２１３６７２８Ａ１号公
報から知られている。内側導体管内で滑動する円筒状に形成された内側導体管は
、円筒状の内側導体部分を受容する。内側導体部分の端部の内側導体管に対する
ずれ（偏位）によって、各周波数に対する共振同調が行なわれる。その際、内側
導体は、外側導体管の上方開放端に取り付けるべきカバーの領域に保持され且つ
固定される端部で閉じたスリーブの形状に形成される。

【０００５】更に、公知の他の高周波フィルタは、円筒状に形成された個別共振器のカバー
に配設され、ねじ込み及び緩めにより同軸の個別共振器の内側導体内に異なる深
さで進入するねじ要素を使用してそれぞれ対応する周波数帯に同調する基本構造
を有する。この高周波フィルタでも、ドイツ特許出願公開第２１３６７２８Ａ１
号公報と同様に、共振器の容量変化及び容量変化の結果として周波数変化が行な
われる。

【０００６】最後に、原則として、ヨーロッパ特許出願公開第００６８９１９Ａ１号公報に
記載された高周波共振器は、外側から共振器の壁部を貫通して異なる幅で半径方
向にねじ込み及び緩め可能な共振器の長手軸方向に横向きに延びる調整装置を有
する。この調整装置は、共振器の軸方向に横向きに延びる誘電性材料から成るピ
ンを内部に有するので、調整装置の調整及び誘電性材料から成るピンの半径方向
の移動によって容量及び周波数が変更される。

【０００７】しかしながら、前記同軸構造の従来の高周波フィルタは、欠点を有する。

【０００８】前記同調構造の共振周波数を同調する要素は、フィルタ内部（例えばすり接触
、はんだ接合部、異なる材料の移行領域等）の導電面の均一性が損なわれ、対応
する接触位置での不安定な接触によって、周波数特性が変化する（中間変調）欠
点がある。

【０００９】更に、同調装置が、無視できない占有スペースを必要とする。

【００１０】温度変化が周波数特性に影響を与える別の欠点にも注意すべきである。

【００１１】本発明の課題は、従来技術に対して改良された同軸構造の高周波フィルタを提
供することにある。

【００１２】この課題は、本発明では、請求項１に記載された特徴部分により解決される。
本発明の有利な構成は他の請求項に示される。

【００１３】本発明は、簡単な手段により、従来の高周波フィルタ又は同軸フィルタに対し
て明らかな改良を提供する。

【００１４】同軸フィルタの内側導体内で嵌挿して異なる軸方向高さ位置に調整可能な誘電
性同調要素の使用によって、受動的中間変調を伴う不都合で不安定な接触が発生
せずに、問題のない周波数同調が行なわれる。

【００１５】本発明の好適な実施の形態では、誘電性材料から成り且つ同軸の内側導体内に
嵌挿される同調要素では、従来のように高周波フィルタ装置のカバーに固定され
ない。温度上昇の際に、内側導体の開放端とハウジングカバーとの間の容量が減
少して、フィルタの周波数に対する温度補正（温度補償）となるように、同調要
素を固定することが好ましい。

【００１６】その際、内側導体内で、好ましくは同軸フィルタ要素のベースの領域にて異な
る高さ位置に調整して、温度補正が可能に電気的同調要素を支持することが好ま
しい。

【００１７】その際、極力小さな線膨張係数を有する誘電性材料を使用することが特に有利
であることが判明した。好ましくは、誘電率の負温度係数を有する材料が使用さ
れる。

【００１８】図１及び図２は、「同軸共振器」又は「同軸フィルタ」として後述の同軸構造
技術の個別共振器の軸方向略示縦断面及び横断面を示す。

【００１９】図示の実施の形態では、同軸フィルタは、外側導体１と、外側導体１に対して
同心又は同軸に配設された内側導体３と、導電性外側導体１と導電性内側導体３
とを電気的に接続するベース５とから構成される。

【００２０】図示の実施の形態では、皿ねじ又はねじ頭部７’から構成される調整要素７が
ベース領域で内側導体３の内側に設けられる。少なくとも十分な軸方向長さで内
側導体３の内面及び／又はこれに対して軸方向にベース５内に備えられた凹陥部
１３の内面に備えられた対応する雌ねじ１１と螺合する雄ねじ９が皿ねじ又はね
じ頭部７’の外周に設けられる。図示の実施の形態では、例えばドライバにより
調整要素７を回転し、内側導体３に対して軸方向に移動するために、皿ねじ又は
ねじ頭部７’はスリット形態の回転部又は動力伝動部１５を有する。

【００２１】図示の実施の形態では、ピン又は円筒形状に形成されるピン状のプランジャ要
素又は同調要素１７が調整要素７上に固定される。その際、所望の共振周波数を
所望の周波数範囲に調整できるように誘電性同調要素又は円筒体１７の長さ、直
径、誘電率及び固定点が選定される。

【００２２】二重矢印２１に示すように、調整要素７の回転により、調整要素７と共に内側
導体３の内部の誘電性同調要素１７を内側導体３に対して異なる軸方向高さに移
動し、周波数を調整及び同調することができる。

【００２３】図示の実施の形態では、外側導体１の高さに対して外側導体の軸方向長さのほ
ぼ１０〜２０%だけ外側導体１の上縁２３の下側にかつ導電性カバー２５の下側
に内側導体３の上端を配置できることは明らかである。その際、誘電性同調要素
１７は、例えば内側導体３の上縁２７上に僅かに突出する。

【００２４】調整要素７の回転及び同調要素１７の移動によって、内側導体の上端とハウジ
ングカバーとの間の容量及び共振周波数を変化させ、最適に調整し同調させるこ
とができる。

【００２５】図示の実施の形態から明らかなように、誘電性同調要素１７は、内側導体３自
体には接しない。図示の実施の形態では、内側導体３の下方領域に内側導体３の
ベース領域又はそれに隣接する領域で、調整要素７上でのみ同調要素１７を固定
することが好ましく、同調要素１７を螺合により固定する場合には、不安定な容
量及び周波数特性を妨げる不安定な接触が接触点で生じない。

【００２６】しかしながら、温度補正が可能な図示の構成は、更なる基本的な利点を有する
。

【００２７】同軸フィルタの外側導体及び／又は内側導体１、３の温度係数より小さい線膨
張温度係数を備えた誘電性同調要素が選定される。温度上昇の際に、内側導体及
び外側導体１、３は、誘電性同調要素の長さより長く、即ちより大きく変化する
。誘電性同調要素１７は、内側及び／又は外側導体と同じ量だけ長さが増大する
方向に膨張しないため、内側導体及び／又は外側導体のより大きい長さ増大によ
り生ずる周波数低下を同時に作用する容量低下により補正できるので、温度上昇
の際に内側導体の開放端とハウジングカバーとの間に生ずる容量が減少する。適
宜の誘電性材料を同調要素１７に選択することにより、この方法を最適化できる
。このために、特にセラミックから成る誘電性材料が適する。その際、非常に低
い線膨張係数及び低い相対誘電率の温度係数を有する材料が適する。

【図面の簡単な説明】

【図１】個別共振器形態の本発明による高周波フィルタの軸方向略示断面図

【図２】図１のII-III線に沿う略示水平断面図

【符号の説明】

（１、３）・・内側導体、（５）・・ベース、（７）・・調整要素、（
７’）・・ねじ頭部、（９）・・雄ねじ、（１１）・・雌ねじ、（１３）・
・凹陥部、（１７）・・同調要素、（２５）・・ハウジングカバー、（２
７）・・上縁、

【手続補正書】特許協力条約第３４条補正の翻訳文提出書

【提出日】平成１３年３月２１日（２００１．３．２１）

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】請求項１

【補正方法】変更

【補正の内容】

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＬ，ＳＺ，ＴＺ，ＵＧ，ＺＷ )，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＥ，ＡＧ，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＲ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＫ，ＤＭ，ＤＺ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＤ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＮ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＡ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＴＺ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＡ，ＺＷ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】導電性の外側導体（１）と、導電性の内側導体（３）と、外側導
体及び内側導体（１、３）を電気的に接続するベース（５）と、ベース（５）に
対して高周波フィルタを覆うハウジングカバー（２５）と、内側導体（３）内で
内側導体（３）に対して異なる軸方向位置、即ち高さに嵌挿され又は配置されて
、共振周波数を変化させるプランジャ要素又は同調要素（１７）とを備え、一つ
又はそれ以上の共振器を有する同軸構造の高周波フィルタにおいて、調整要素（７）は、誘電性材料から成るプランジャ要素又は同調要素（１７）
を有し、プランジャ要素又は同調要素（１７）は、ハウジングカバー（２５）に
対して偏位する位置に支持されることを特徴とする高周波フィルタ。
【請求項２】プランジャ要素又は同調要素（１７）は、内側導体（３）の内部
及び／又はベース（５）の凹陥部（１３）の領域内に保持されかつ支持される請
求項１に記載の高周波フィルタ。
【請求項３】調整要素（７）は、内側導体（３）の内部及び／又はベース（５
）の凹陥部（１３）内の雌ねじ（１１）にねじ結合されかつ保持される雄ねじ（
９）を備えた皿ねじ又はねじ頭部（７’）を有する請求項１又は２に記載の高周
波フィルタ。
【請求項４】電気的プランジャ要素又は同調要素（１７）は、調整要素（７）
と共に調整可能に調整要素（７）の上に固定された請求項１〜３の何れか１項に
記載の高周波フィルタ。
【請求項５】誘電性プランジャ要素又は同調要素（１７）は、少なくとも内側
導体（３）の上縁（２７）を僅かに越えて突出し又はその下方まで延伸する請求
項１〜４の何れか１項に記載の高周波フィルタ。
【請求項６】誘電性プランジャ要素又は同調要素（１７）の線膨張係数は、内
側導体又は外側導体（３、１）の線膨張係数と異なる請求項１〜５の何れか１項
に記載の高周波フィルタ。
【請求項７】誘電性プランジャ要素又は同調要素（１７）の線膨張係数は、内
側導体又は外側導体（３、１）の線膨張係数より小さい請求項６に記載の高周波
フィルタ。
【請求項８】プランジャ要素又は同調要素（１７）の誘電率の温度係数は負で
ある請求項６又は７に記載の高周波フィルタ。
【請求項９】誘電性プランジャ要素又は同調要素（１７）は、セラミック材料
から構成される請求項１〜８の何れか１項に記載の高周波フィルタ。
【請求項１０】誘電性プランジャ要素又は同調要素（１７）は、酸化アルミニ
ウムセラミック、特にＡｌ₂Ｏ₃セラミックから構成される請求項１〜９の何れか
１項に記載の高周波フィルタ。
【請求項１１】皿ねじ又はねじ頭部（７’）は、金属から構成される請求項２
〜１０の何れか１項に記載の高周波フィルタ。