JP2002541526A - プロジェクションスクリーン上のスペックル形成を低減するための方法および装置 - Google Patents

プロジェクションスクリーン上のスペックル形成を低減するための方法および装置

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JP2002541526A JP2000611122A JP2000611122A JP2002541526A JP 2002541526 A JP2002541526 A JP 2002541526A JP 2000611122 A JP2000611122 A JP 2000611122A JP 2000611122 A JP2000611122 A JP 2000611122A JP 2002541526 A JP2002541526 A JP 2002541526A
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    • H01SDEVICES USING THE PROCESS OF LIGHT AMPLIFICATION BY STIMULATED EMISSION OF RADIATION [LASER] TO AMPLIFY OR GENERATE LIGHT; DEVICES USING STIMULATED EMISSION OF ELECTROMAGNETIC RADIATION IN WAVE RANGES OTHER THAN OPTICAL
    • H01S3/00Lasers, i.e. devices using stimulated emission of electromagnetic radiation in the infrared, visible or ultraviolet wave range
    • H01S3/005Optical devices external to the laser cavity, specially adapted for lasers, e.g. for homogenisation of the beam or for manipulating laser pulses, e.g. pulse shaping

Abstract

(57)【要約】 本発明は、コヒーレント光源とともに動作する際に、プロジェクションディスプレイ上のスペックル形成を低減するための方法および装置に関する。この状況では、光源から到来する光は、プロジェクション前に、空間的に不均一な屈折率を有する電気的に制御可能な光学素子に衝当し、それを通過し、屈折率は、プロジェクション時間内で経時的に変更される。これにより、プロジェクションスクリーン上のスペックルパターンが平均化される。照明するために、好ましくはマルチモード光源が用いられ、および/または光源から到来する光が複数の空間モードに分離され、それにより、その効果が強化される。光学素子として、少なくとも2つの液晶層からなる液晶素子を用いることが有利であり、その液晶素子には、空間的に依存性のある電圧が印加され、空間的に依存性のある屈折率が生成される。その複屈折は、互いに対してその層を相応に向けることにより補償される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の分野】
本発明は、プロジェクションスクリーン上のスペックル形成を低減するための
方法および装置に関する。
【0002】
【発明の背景】
スペックルパターンは、広げられたコヒーレント光、特にレーザ光を用いて、
白壁、プロジェクションスクリーンおよび他の表面(以降、プロジェクションス
クリーンと呼ぶ)を照明する際に生じる不規則で、細かい斑点状の光分布である
。スペックルパターンは、プロジェクションスクリーン上の種々の点において散
乱される光波の干渉によって引き起こされる高い可干渉性(コヒーレンス)に起
因して、光のスポットがプロジェクションスクリーン上に結像される際に形成さ
れる。それゆえ干渉パターンは、反射スクリーンの統計的な微細構造を表す。ス
ペックル斑点の平均サイズは、スクリーン上でコヒーレントに照明されるスポッ
トの開口に依存する。光のスポットが大きくなると、スペックルパターンの粒状
性は細かくなる。スペックル斑点のコントラストは、光源の可干渉性によって決
定される。光のコヒーレンス長が視覚的にスクリーンの平均的な粗さ未満になる
ときに、スペックルパターンは見えなくなる。
【0003】 光学的に画像を再現するために、レーサによるプロジェクション方法が用いら
れる機会が増えている。陰極線管あるいは液晶ディスプレイを用いる画像の表現
(あるいは画像の再現)とは対照的に、レーザプロジェクション技術は、基本的
に、画像サイズの制約を受けることなく高品質の画像を獲得することができると
いう利点を有する。この場合には、表現される画像を表示するためのレーザビー
ムは、ブラウン管の電子ビームと同様に、プロジェクションスクリーンを介して
ラスター化される。
【0004】 レーザあるいは他のコヒーレント光源を用いるプロジェクション方法において
直面するスペックルの形成は不都合である。スペックルは特に、画像がライン毎
に個々の像点から形成され、これを達成するために、レーザビームがプロジェク
ションスクリーン上に集束する際に生じる。像点が小さいことに起因して、スペ
ックルパターンは通常、粗い粒状をなし、個々の像点の分布する輝点として観測
者によって視認される。
【0005】 スペックルの形成を抑制するために種々の基本的なアプローチが知られている
。Toshiaki IwaiおよびToshimitsu Asakuraによる論文「Speckle Reduction in
Coherent Information Processing」(Proceedings of the IEEE, vol.84, no.5
, May 1996, pp.765-780)に概観が与えられる。記載される方法は、それぞれ光
源を操作することにより実施される、空間的コヒーレンスを制御するための方法
および時間的コヒーレンスを制御するための方法、空間的に走査するための方法
、空間的に平均化するための方法、さらにデジタル画像処理によりスペックルを
低減するための方法に細分することができる。
【0006】 たとえば、短いパルス長を有するパルスレーザ光源を利用して、それによりレ
ーザ光のコヒーレンス長を低減し、スペックルの形成を最小限に抑えることが知
られている。しかしながら、これによれば、外部あるいは内部から簡単に変調す
ることができるレーザシステムしか使用することができない。さらに、レーザ光
の空間的コヒーレンスは、レーザ光を、回転するすりガラススクリーンに通過さ
せることにより、あるいは1つあるいは複数の光拡散器においてレーザ光を散乱
させることにより低減することができる。また、コヒーレントレーザ光をマルチ
モード光ファイバに結合し、回転および振動をかけることによりファイバを変形
させることも知られている。ファイバの端部では、局所的な空間において、それ
ぞれ種々の光路を横断している多数のモードに分離され、それゆえ種々の位相状
態を有している光が現れる。ファイバを振動あるいは回転させることにより、モ
ード分布は経時的に変更される。こうして、時間および空間平均値が、形成され
る位相パターンにわたって生成され、マルチモードであっても非コヒーレントな
光源が供給される。ここでの問題は、モードを完全に混合するためのこの機械的
なアプローチが、全体的な構成の安定性に悪影響を及ぼすようになることである
【0007】 レーザ光の時間的コヒーレンスを低減するために、レーザ光の波長を変更する
か、あるいは複数の波長を同時に用いることが知られている。たとえば、スペッ
クルを低減するために、モードジャンプによって引き起こされるレーザダイオー
ドの波長の変化に基づく方法が提案されている。さらに、ランダムな変動を受け
る他のレーザも、これを達成するために考慮に入れられる。スペックルの形成を
低減するための別のアプローチは、ドイツ国特許196 45 976 C1に
よって記載される。その特許は、そのプロジェクション深度がコヒーレンス長よ
り長いプロジェクションスクリーンを用いることを条件としており、その結果、
反射あるいは透過される一連の光が非コヒーレントになる。これは、像点がスク
リーンの表面構造によって拡散し、拡大するという問題、および画像表現(ある
いは画像再現)のために常に特別に用意してスクリーンを用いなければならない
という制約を含む。
【0008】
【技術的な目的】
それゆえ本発明の目的は、スペックルの形成を低減し、関連する技術の問題点
を回避することにもなる方法および装置を提供することである。
【0009】
【発明の概要】
その目的は、プロジェクション前に、光源から到来する光が、空間的に不均一
で、経時的に変更可能な屈折率を有する電気的に制御可能な光学素子に衝当し、
それ通過するという点で、コヒーレントな光源を用いてプロジェクションスクリ
ーン上のスペックルの形成を低減するための方法によって達成される。
【0010】 コヒーレント光源とともに動作する際に、プロジェクションスクリーン上のス
ペックルの形成を低減するための装置は、経時的に変更可能であり、その応用形
態においては、光源とプロジェクションディスプレイとの間に配置される、空間
的に不均一な屈折率を有する電気的に制御可能な光学素子を備えることを特徴と
する。
【0011】 本発明の方法および装置の有利な実施形態はさらに、従属請求項による特徴を
有する。
【0012】 本発明の機能的な原理は以下の通りである。コヒーレント光源、特にレーザに
よって生成される光が、実際のプロジェクション装置の前に、実際に本発明の最
も簡単な実施形態では、常に固定の入射角で光をプロジェクションスクリーンに
向ける光学素子に衝当する。その光学素子は、経時的に変更されるように光を偏
向する特性を有する。光学素子の屈折率は、照射される表面にわたって空間的に
不均一であるので、入射ビームは、初期のビーム方向とは異なる方向に偏向され
る。所与の屈折率プロファイルが屈折率の最大差を示す際に、所望の効果を達成
するために、そのビームは、光を偏向する光学素子に衝当する前に拡散され、そ
の後、再び平行にされる場合がある。ビームのこの空間的な偏向は、経時的に屈
折率プロファイルを変化させることにより変更される。ビーム方向において1°
未満の最も小さい角度の変化であっても、これは、プロジェクションスクリーン
上のスペックルパターンからの平均化につながる。しかしながら、本発明の最も
簡単な変形形態では、スクリーン上の光スポットをわずかに広げることにもつな
がる。目が平均化された画像のみを視認することができるようにするために、屈
折率の時間的な変動は、目の反応時間内で繰返し実行されることになる。すなわ
ち、光学素子は、約100Hzの切替周波数で駆動されることになる。画像のラ
スター化されたプロジェクションの場合に、投射された光スポットが、ある一定
時間、スクリーン上のプロジェクション位置に存在する場合には、屈折率は、こ
の存在時間内に繰返し時間的に変更される場合がある。
【0013】 さらに別の1つの有利な実施形態では、スペックルの低減において達成された
効果が、マルチモードの光源を用いることにより、および/または光源から到来
する光を複数の空間モードに分離することにより強化される。こうして、光学素
子に衝当する光は、それぞれ互いに重ね合わせられたビームプロファイルおよび
出射角のような、特定の空間特性を有する複数のモードから構成される。この時
点で、不均一な屈折率のため、個々のモードは変更可能に空間的に偏向される。
それらは、屈折率の時間的な変動に起因して空間的に混合される。それゆえ、ス
ペックルパターンは平均化される。そのプロセスでは、光線の光路において振動
子あるいは回転素子を用いることにより機械的に混合することが不要になる点で
有利である。それでもなお概ね同じ効果が達成される。この状況において、屈折
率の差は、投射される光スポットにおいてほとんど拡散を生じることのないよう
に選択されることになる。
【0014】 プロジェクションスクリーン上にラスター化された光の像を結像させる場合、
スペックルパターンを平均化するための、光学素子の屈折率の時間的の変動は、
空間モードがプロジェクションスクリーン上の1つの画像スポットの存在時間内
に、何度も、如何に少ない場合でも像間で1回、空間的に偏向されるように選択
されることになる。
【0015】 シングルモードの光源によって放射される光を分割するために、第1のマルチ
モード光ファイバに結合されることが好ましい。結合状態によっては、およびフ
ァイバに機械的な応力がかかる場合には、オリジナルモード以外のモードが励起
、かつ伝送され、その結果、ファイバを通って伝搬した後、光は複数の空間モー
ドの重ね合わせからなる。その後、光は光学素子に衝当する。入射位置に応じて
、個々の空間的な成分が、種々の屈折率に起因して、わずかに異なる方向に偏向
される。
【0016】 付加的な光ファイバが光学素子に有利に結合され、その光がプロジェクション
のために用いられる。光をこのファイバに結合することにより、その光を、実際
のプロジェクション装置に、規定されたとおりに給送することができる。このよ
うにして、スペックルを平均化する効果を保持しつつ、プロジェクションディス
プレイ上の光スポットの「ぼやけ」が回避される。
【0017】 光学素子から下流に接続されるこのファイバはマルチモードファイバであり、
場合によって、光学素子から上流に接続される第1のファイバに追加されること
が好ましい。偏向の方向は光学素子によって変更されるため、この第2のマルチ
モードファイバの場合には、変更される度に異なるモードで励起され、伝送され
る。したがって、第2のファイバは、コヒーレンス効果をさらに混合し、平均化
することを可能にする。
【0018】 光学素子として、液晶素子を用いることが有利である。液晶は、高分子からな
る半液状の溶液あるいは混合体であり、その液状の高分子が互いに配向され、結
果として複屈折液晶層を構成する。複屈折は、外部から加えられる電界によって
影響を受けるようになる。そのプロセスでは、ある閾値電圧の場合に、電圧に比
例した変動、および非線形の階段状の変動が生じる。これらの電気光学特性のた
め、液晶を用いて、その内部を通過する光波の位相を制御することができる。本
発明を実用形態にするために、たとえば、液晶素子が用いられる。空間的に変更
可能な電圧、たとえば電圧勾配が液晶素子に適用され、空間的に不均一な屈折率
分布を生成する。電圧に比例した複屈折を有する素子で動作する際に、その複屈
折は相応に変化する。こうして生成された複屈折勾配は、偏波方向に対する屈折
率勾配として作用し、その屈折率勾配が、この偏波の光ビームを偏向する。既知
の液晶セルの動作範囲および薄い層厚内で生成することができる小さな屈折率勾
配で動作する際に、空間的な偏向はわずかであるが、本発明にしたがってモード
を混合するには十分である。上記のように、その効果は、下流にマルチモードフ
ァイバを追加することにより増強される場合がある。
【0019】 特に有利であるさらに別の実施形態は、電圧を印加しても等方性を保持する光
学素子を有する装置によって構成される。すなわち、その光学素子によって、複
屈折を生じることなく、空間的に変化する屈折率を確立することができる場合が
ある。1つの液晶セルを有する簡単な液晶素子(部分素子)の複屈折特性により
、その素子内を通過する際の偏光が変化する。しかしながら、大部分の応用形態
の場合、偏波とは無関係に操作可能であることが有利であり、望ましい。
【0020】 電圧を印加しても等方性を保持する液晶素子は、早期公開されていない(non-
prepublished)ドイツ国特許出願198 52 890.6によって提案されて
いる。その素子は、部分素子として2つ以上の液晶層、詳細には、その複屈折が
全ての印加された電圧の場合に補償されるように、互いに対して配向される、螺
旋状のスメクティックな強誘電性液晶から構成される。たとえば、2つの層は、
互いに直交して配列され、その結果、第1の層の遅軸が第2の層の速軸と垂直に
配列され、第1の層の速軸が第2の層の遅軸と垂直に配列される。全体的な層配
列の等方性の屈折は保持される。伝送される光の偏波は保持される。
【0021】 本発明によれば、ドイツ国特許198 52 890.6に記載される光学素
子はさらに、定電圧の代わりに、セルの表面にわたって電圧勾配が生成されるよ
うに拡張される。光学素子からの上流および下流にある通過位置とは関係なく、
光の偏波が同じになるように、空間的に依存性の電圧が光学素子の種々のセルに
おいて選択されることになる。2つのそのような液晶層から構成される光学素子
を使用し、第1の層の遅軸が第2の層の速軸と垂直に配列され、第1の層の速軸
が第2の遅軸と垂直に配列されるようにすることは特に有利である。電圧勾配は
、ある位置における電圧が、両方の層に対するビーム方向に直交する電圧より高
くなるか、あるいは低くなるように両方の層に印加される。一般に、1つの空間
的な方向において1つの電圧勾配を有するだけで十分である。しかしながら、電
圧勾配がx方向およびy方向に交互に印加されるのが有利である。別法では、回
転する電界を、液晶層に加えることができる。
【0022】 スペックルパターンを平均化するために、印加される電圧にわたって切り替え
ることにより、空間的に依存性の屈折率を変更することが必要とされる。これは
、目の反応時間にわたって繰返し行われる。一般に、レーザプロジェクションシ
ステムは、ラスター手順を用いて点毎に画像を生成する。そのような場合には、
画像スポットは、屈折率変化の時間t2より長い、好ましくは少なくとも5×t
2である時間t1の間、プロジェクションスクリーン上に存在しなければならな
い。
【0023】 したがって、たとえば、1000×1000の像点と、毎秒100個の個別の
画像とを有するディスプレイの場合、液晶セルのために必要とされる切替時間は
、約0.5GHzに相当するであろう。現時点では、そのような高速の切替周波
数は、実際には電気光学結晶を用いて達成することができるが、液晶セルを用い
て達成することはできない。さらに、スペックルの形成を低減することにより、
そのような高い解像度のシステムの画質を改善するために、1つのレーザを用い
るだけでなく、たとえば、列方向に複数のレーザを有する一連のレーザアレイを
用いるプロジェクションシステムを用いることが有利である。そのようなシステ
ムが用いられるとき、より多数の画像のラインを同時に構成し、投射することが
できる。このようにして、t1の時間が低減され、それに応じて、個々の各プロ
ジェクションレーザが、本発明にしたがって、光学素子、詳細には液晶素子を設
けられる際に、必要とされる切替時間t2が低減される。上記の例において、プ
ロジェクションのために、100個のレーザが同時に用いられる場合には、約5
MHzの切替周波数が必要とされる。これは既に、今日の液晶開発の範囲内にあ
る。
【0024】 しかしながら、多くの場合には、概ねプロジェクションシステムの画像周波数
と同程度の切替周波数によって、さらに十分なスペックル抑制を達成することが
できる。
【0025】 図1aは、モード混合を通してスペックルの形成を低減するための装置を備え
るレーザプロジェクションシステムを示す。そのプロジェクションシステムは、
光源としてレーザ1を備える。カラーディスプレイの場合には、種々の波長を有
する複数のレーザが用いられる。そのレーザ光は、ここで概略的にレンズとして
示される光学装置2によって、第1のマルチモード光ファイバM1に結合され、
光ファイバM1の出力は、第2のマルチモード光ファイバM2の入力に割り当て
られる。図1bと比較されたい。実際のプロジェクションユニット5は、第2の
マルチモード光ファイバM2の出力に位置し、それを用いて、プロジェクション
スクリーン6上に点毎にレーザビームを投射する。
【0026】 モード混合ユニット4が図1bに概略的に示される。第1のマルチモード光フ
ァイバM1から出射する光は既に、複数のモードの重ね合わせから構成されてい
る。その光は、空間的に不均一で、電気的に変更可能な屈折率を有する光学素子
7に衝当する。素子7の電気的な駆動は、信号線8によって概略的に示される。
光学素子7は、空間的に依存性を有するように、入射し、伝送される光を偏向す
ることができる。これにより、結合状態の光の像は、素子7の出力、および第2
のファイバM2の入力においてそれぞれ変化する。ファイバM1からの個々のモ
ードは、空間的に変更されたモードとして、種々の場所および種々の角度で、第
2のマルチモードファイバM2に結合され、結果として、M2において、オリジ
ナルモードとは異なるモードを励起する。これはM2の出力に現れ、それゆえ、
わずかに異なる位置において同様にプロジェクションスクリーン6上に現れる。
光学素子7の光を偏向する特性が、目の反応時間内で素早く変更される場合には
、結果として、個々のモードはプロジェクションスクリーン6上でスクランブル
される。各モードは異なる位相遅れを有するため、スペックルパターンは平均化
され、プロジェクションスクリーン上でぼやけるようになる。この状況において
、画像スポットは、屈折率変化の時間t2より長い、好ましくは少なくとも5×
t2である時間t1の間、プロジェクションスクリーン上に存在する。
【0027】 種々の個別の画像の中のスペックルを平均化するには、目の反応時間内で、屈
折率を何度も変更することだけが必要となる。このためには、約1000Hzで
十分である。
【0028】 図2は、屈折率勾配を生成するための、補償可能な複屈折を有する切替可能な
液晶素子9を示す。液晶素子9は2つのセルからなり、各セルは、2つの透明電
極13、13’と14、14’との間にそれぞれ配置された液晶層10、11を
有する。その分子はその層内で自発的に分極し、特定の電極間に印加された電圧
によって電気光学的特性に影響を及ぼすことができる。2つの液晶層10、11
の屈折率楕円体の向きは、ベクトルI1およびI2によって図示される。それら
は互いに対して垂直な方向に、かつ入射光ビーム12のビーム方向に向けられる
。本発明によれば、電圧勾配は、ビームの方向に垂直に、この場合にはy方向に
、両方にセルに対して印加される。空間電圧特性は、この状況において、場所y
における電圧V(y)が両方のセルの場合に同じになるように選択されることに
なる。結果として、その屈折率楕円体の直交配列は各y値の場合に保持され、層
パケット(layer packet)10、11は等方性を保持する。電極の抵抗率を適当
に選択することにより、電極内の電流は低電流に保持される。
【0029】 平均セル電圧を設定するために、場所y=y0において、両方のセルに電圧v
0が印加される。電圧勾配を印加することにより、直角にセルに入射する光ビー
ム12がわずかにy方向に偏向される。概略的には、その出力方向は12’で、
切替後には12”によってそれぞれ示される。この偏向は、たとえば図1によれ
ば、2つのマルチモードグラスファイバ間でモードを混合するために、したがっ
て本発明によるスペックルパターン形成の抑制のために用いられる。
【0030】 モード混合を強化することによるスペックル低減の改善は、より複雑な偏向特
性を有する液晶素子を用いることにより達成される。そのような液晶素子9’の
ための例が図3に示される。2つの液晶装置10、11を含むその構造は、概ね
図2の構造に対応する。図2の液晶素子とは対照的に、ここでは、電極15、1
5’および16、16’がそれぞれ付加的に設けられる。それらの電極を用いて
、y方向に、およびそれと直交するx方向に同時に、あるいは交互に、特定のセ
ルに対して電圧勾配を印加することができる。その方向は素早く変更されること
が好ましい。結果として、電圧勾配の方向すなわち入射光の偏向方向を、モード
を混合するために変更することができる。ここで、個々のセルの複屈折を補償す
るための同等化条件は、それぞれ照射された場所(x,y)における個々のセル
の電圧を一致させることである。
【0031】 産業上の利用可能性 本発明は、スペックルパターンの抑制を通してレーザプロジェクションシステ
ムの画質を改善するために、商用で利用するのに適している点で有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 スペックルの形成を低減するための装置を備えるレーザプロジェクションシス
テムを示す図である。
【図2】 屈折率勾配を生成するための切替可能な液晶素子を示す図である。
【図3】 屈折率勾配を生成するための切替可能な液晶素子を示す図である。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年4月23日(2001.4.23)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の名称】 プロジェクションスクリーン上のスペックル形成を低減するた
めの方法および装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、プロジェクションスクリーン上のスペックル形成を低減するための
方法および装置に関する。
【0002】
【発明の背景】 スペックルパターンは、広げられたコヒーレント光、特にレーザ光を用いて、
白壁、プロジェクションスクリーンおよび他の表面(以降、プロジェクションス
クリーンと呼ぶ)を照明する際に生じる不規則で、細かい斑点状の光分布である
。スペックルパターンは、プロジェクションスクリーン上の種々の点において散
乱される光波の干渉によって引き起こされる高い可干渉性(コヒーレンス)に起
因して、光のスポットがプロジェクションスクリーン上に結像される際に形成さ
れる。それゆえ干渉パターンは、反射スクリーンの統計的な微細構造を表す。ス
ペックル斑点の平均サイズは、スクリーン上でコヒーレントに照明されるスポッ
トの開口に依存する。光のスポットが大きくなると、スペックルパターンの粒状
性は細かくなる。スペックル斑点のコントラストは、光源の可干渉性によって決
定される。光のコヒーレンス長が視覚的にスクリーンの平均的な粗さ未満になる
ときに、スペックルパターンは見えなくなる。
【0003】 光学的に画像を再現するために、レーサによるプロジェクション方法が用いら
れる機会が増えている。陰極線管あるいは液晶ディスプレイを用いる画像の表現
とは対照的に、レーザプロジェクション技術は、基本的に、画像サイズの制約を
受けることなく高品質の画像を獲得することができるという利点を有する。この
場合には、表現される画像を表示するためのレーザビームは、ブラウン管の電子
ビームと同様に、プロジェクションスクリーンを介してラスター化される。
【0004】 レーザあるいは他のコヒーレント光源を用いるプロジェクション方法において
直面するスペックルの形成は不都合である。スペックルは特に、画像がライン毎
に個々の像点から形成され、これを達成するために、レーザビームがプロジェク
ションスクリーン上に集束する際に生じる。像点が小さいことに起因して、スペ
ックルパターンは通常、粗い粒状をなし、個々の像点の分布する輝点として観測
者によって視認される。
【0005】 スペックルの形成を抑制するために種々の基本的なアプローチが知られている
。Toshiaki IwaiおよびToshimitsu Asakuraによる論文「Speckle Reduction in
Coherent Information Processing」(Proceedings of the IEEE, vol.84, no.5
, May 1996, pp.765-780)に概観が与えられる。記載される方法は、それぞれ光
源を操作することにより実施される、空間的コヒーレンスを制御するための方法
および時間的コヒーレンスを制御するための方法、空間的に走査するための方法
、空間的に平均化するための方法、さらにデジタル画像処理によりスペックルを
低減するための方法に細分することができる。
【0006】 たとえば、短いパルス長を有するパルスレーザ光源を利用して、それによりレ
ーザ光のコヒーレンス長を低減し、スペックルの形成を最小限に抑えることが知
られている。しかしながら、これによれば、外部あるいは内部から簡単に変調す
ることができるレーザシステムしか使用することができない。さらに、レーザ光
の空間的コヒーレンスは、レーザ光を、回転するすりガラススクリーンに通過さ
せることにより、あるいは1つあるいは複数の光拡散器においてレーザ光を散乱
させることにより低減することができる。また、コヒーレントレーザ光をマルチ
モード光ファイバに結合し、回転および振動をかけることによりファイバを変形
させることも知られている。ファイバの端部では、局所的な空間において、それ
ぞれ種々の光路を横断している多数のモードに分離され、それゆえ種々の位相状
態を有している光が現れる。ファイバを振動あるいは回転させることにより、モ
ード分布は経時的に変更される。こうして、時間および空間平均値が、形成され
る位相パターンにわたって生成され、マルチモードであっても非コヒーレントな
光源が供給される。ここでの問題は、モードを完全に混合するためのこの機械的
なアプローチが、全体的な構成の安定性に悪影響を及ぼすようになることである
【0007】 レーザ光の時間的コヒーレンスを低減するために、レーザ光の波長を変更する
か、あるいは複数の波長を同時に用いることが知られている。たとえば、スペッ
クルを低減するために、モードジャンプによって引き起こされるレーザダイオー
ドの波長の変化に基づく方法が提案されている。さらに、ランダムな変動を受け
る他のレーザも、これを達成するために考慮に入れられる。スペックルの形成を
低減するための別のアプローチは、ドイツ国特許196 45 976 C1に
よって記載される。その特許は、そのプロジェクション深度がコヒーレンス長よ
り長いプロジェクションスクリーンを用いることを条件としており、その結果、
反射あるいは透過される一連の光が非コヒーレントになる。これは、像点がスク
リーンの表面構造によって拡散し、拡大するという問題、および画像表現のため
に常に特別に用意してスクリーンを用いなければならないという制約を含む。 国際特許96 21 833 Aより、プロジェクトスクリーン表面のフーリ
エスペクトルがスクリーン上に映し出される画素構造のフーリエスペクトルより
も高い周波数である様な、特に、スペックルの低減が目的で表面が不規則な形状
をしているプロジェクションスクリーンは周知である。 ドイツ国特許195 08 754 A1より、伝播の方向と垂直な方向にお
いて、光を場所対して様々に偏光させ、コヒーレント光線の干渉を低減する方法
は周知である。本願では、光の完全に互いに干渉することができない環境を利用
している。例えば、LCD基質の介助により、必要な偏光状態を生ずることがで
きる。 ドイツ国特許107 10 660 Aより、レーザイメージプロジェクショ
ンの走査の働きと同時にスクリーンスペックルを取り除く装置は周知であり、そ
のレーザ光線は密度波の回析が様々な異なる周波数の回析に変化することにより
、密度波運動における超音波セルの介助により分割する。その光速成分はレンズ
を使用することにより重畳される。このように、干渉パターンシステムの動きは
プロジェクションスクリーン上に生成され、よって、統合処理によって観測者の
目の中で相互に他と重なりスペックルが生ずる、そして、時間と空間において平
均化される。 米国特許39414546 Aはコヒーレント光線のような上級なものを使用
して光情報を送信する場合に発生する造粒の低減のための装置について述べられ
ている。光線は定常密度波または進行密度波の形で励振に依存しながら超音波セ
ルの中を伝播する。密度波は局所的に屈折率に影響する、よって、光線は異なっ
た屈折率を持つゾーンの中を伝わり、結果として造粒を低減する。 米国ニューヨークのIBM社のIBM技術公開広報「Perceived S
peckle Reduction in Projection Displ
ay System」のvol.40、no.7、9〜11頁、XP 0007
28388、ISSN 0018−8689、1997年7月1日の刊行物によ
り、光線が液晶の中を伝播するとスペックルが低減され、その屈折率は電界によ
り影響されることは周知である。 米国特許4647158 Aより、制御可能な回析格子を使用してコヒーレン
ト光線を非コヒーレント光線に変換する方法および装置は周知である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】 それゆえ本発明の目的は、スペックルの形成を低減し、関連する技術の問題点
を回避することにもなる方法および装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】 その目的は、時間と共に変化し、空間的に不均一な屈折率を有している電気的
に制御可能な光学素子を有するコヒーレント光源を使用したプロジェクションス
クリーン上にスペックルの低減形成を作り出すための装置を本願に基づいて達成
することであり、光源とプロジェクトスクリーンの間で形成されている光学素子
は、時間的に様々に変化する電圧勾配を屈折率に依存した時間および空間を制御
することに適用するために印加し、液晶を有した電気手に制御可能な光学素子と
して特徴づけられる。
【0010】 光源からの光線を特徴づける様な装置を制御するための方法は、プロジェクシ
ョン前において、プロジェクション周期内に時間と共に様々な屈折率で、空間的
に不均一な屈折率を有する電気的に制御可能に光学素子が衝突しそれを通過する
【0011】
【発明の実施の形態】 本発明の方法および装置の有利な実施形態はさらに、従属請求項による特徴を
有する。
【0012】 本発明の機能的な原理は以下の通りである。コヒーレント光源、特にレーザに
よって生成される光が、実際のプロジェクション装置の前に、実際に本発明の最
も簡単な実施形態では、常に固定の入射角で光をプロジェクションスクリーンに
向ける光学素子に衝当する。その光学素子は、経時的に変更されるように光を偏
向する特性を有する。光学素子の屈折率は、照射される表面にわたって空間的に
不均一であるので、入射ビームは、初期のビーム方向とは異なる方向に偏向され
る。所与の屈折率プロファイルが屈折率の最大差を示す際に、所望の効果を達成
するために、そのビームは、光を偏向する光学素子に衝当する前に拡散され、そ
の後、再び平行にされる場合がある。ビームのこの空間的な偏向は、経時的に屈
折率プロファイルを変化させることにより変更される。ビーム方向において1°
未満の最も小さい角度の変化であっても、これは、プロジェクションスクリーン
上のスペックルパターンからの平均化につながる。しかしながら、本発明の最も
簡単な変形形態では、スクリーン上の光スポットをわずかに広げることにもつな
がる。目が平均化された画像のみを視認することができるようにするために、屈
折率の時間的な変動は、目の反応時間内で繰返し実行されることになる。すなわ
ち、光学素子は、約100Hzの切替周波数で駆動されることになる。画像のラ
スター化されたプロジェクションの場合に、投射された光スポットが、ある一定
時間、スクリーン上のプロジェクション位置に存在する場合には、屈折率は、こ
の存在時間内に繰返し時間的に変更される場合がある。
【0013】 さらに別の1つの有利な実施形態では、スペックルの低減において達成された
効果が、マルチモードの光源を用いることにより、および/または光源から到来
する光を複数の空間モードに分離することにより強化される。こうして、光学素
子に衝当する光は、それぞれ互いに重ね合わせられたビームプロファイルおよび
出射角のような、特定の空間特性を有する複数のモードから構成される。不均一
な屈折率のため、個々のモードは変更可能に空間的に偏向される。それらは、屈
折率の時間的な変動に起因して空間的に混合される。それゆえ、スペックルパタ
ーンは平均化される。そのプロセスでは、光線の光路において振動子あるいは回
転素子を用いることにより機械的に混合することが不要になる点で有利である。
それでもなお概ね同じ効果が達成される。この状況において、屈折率の差は、投
射される光スポットにおいてほとんど拡散を生じることのないように選択される
ことになる。
【0014】 プロジェクションスクリーン上にラスター化された光の像を結像させる場合、
スペックルパターンを平均化するための、光学素子の屈折率の時間的の変動は、
空間モードがプロジェクションスクリーン上の1つの画像スポットの存在時間内
に、何度も、如何に少ない場合でも像間で1回、空間的に偏向されるように選択
されることになる。
【0015】 シングルモードの光源によって放射される光を分割するために、第1のマルチ
モード光ファイバに結合されることが好ましい。結合状態によっては、およびフ
ァイバに機械的な応力がかかる場合には、オリジナルモード以外のモードが励起
、かつ伝送され、その結果、ファイバを通って伝搬した後、光は複数の空間モー
ドの重ね合わせからなる。その後、光は光学素子に衝当する。入射位置に応じて
、個々の空間的な成分が、種々の屈折率に起因して、わずかに異なる方向に偏向
される。
【0016】 付加的な光ファイバが光学素子に有利に結合され、その光がプロジェクション
のために用いられる。光をこのファイバに結合することにより、その光を、実際
のプロジェクション装置に、規定されたとおりに給送することができる。このよ
うにして、スペックルを平均化する効果を保持しつつ、プロジェクションディス
プレイ上の光スポットの「ぼやけ」が回避される。
【0017】 光学素子から下流に接続されるこのファイバはマルチモードファイバであり、
場合によって、光学素子から上流に接続される第1のファイバに追加されること
が好ましい。偏向の方向は光学素子によって変更されるため、この第2のマルチ
モードファイバの場合には、変更される度に異なるモードで励起され、伝送され
る。したがって、第2のファイバは、コヒーレンス効果をさらに混合し、平均化
することを可能にする。
【0018】 光学素子として、液晶素子を用いることが有利である。液晶は、高分子からな
る半液状の溶液あるいは混合体であり、その液状の高分子が互いに配向され、結
果として複屈折液晶層を構成する。複屈折は、外部から加えられる電界によって
影響を受けるようになる。そのプロセスでは、ある閾値電圧の場合に、電圧に比
例した変動、および非線形の階段状の変動が生じる。これらの電気光学特性のた
め、液晶を用いて、その内部を通過する光波の位相を制御することができる。本
発明を実用形態にするために、たとえば、液晶素子が用いられる。空間的に変更
可能な電圧、たとえば電圧勾配が液晶素子に適用され、空間的に不均一な屈折率
分布を生成する。電圧に比例した複屈折を有する素子で動作する際に、その複屈
折は相応に変化する。こうして生成された複屈折勾配は、偏波方向に対する屈折
率勾配として作用し、その屈折率勾配が、この偏波の光ビームを偏向する。既知
の液晶セルの動作範囲および薄い層厚内で生成することができる小さな屈折率勾
配で動作する際に、空間的な偏向はわずかであるが、本発明にしたがってモード
を混合するには十分である。上記のように、その効果は、下流にマルチモードフ
ァイバを追加することにより増強される場合がある。
【0019】 特に有利であるさらに別の実施形態は、電圧を印加しても等方性を保持する光
学素子を有する装置によって構成される。すなわち、その光学素子によって、複
屈折を生じることなく、空間的に変化する屈折率を確立することができる場合が
ある。1つの液晶セルを有する簡単な液晶素子(部分素子)の複屈折特性により
、その素子内を通過する際の偏光が変化する。しかしながら、大部分の応用形態
の場合、偏波とは無関係に操作可能であることが有利であり、望ましい。
【0020】 電圧を印加しても等方性を保持する液晶素子は、早期公開されていない(non-
prepublished)ドイツ国特許出願198 52 890.6によって提案されて
いる。その素子は、部分素子として2つ以上の液晶層、詳細には、その複屈折が
全ての印加された電圧の場合に補償されるように、互いに対して配向される、螺
旋状のスメクティックな強誘電性液晶から構成される。たとえば、2つの層は、
互いに直交して配列され、その結果、第1の層の遅軸が第2の層の速軸と垂直に
配列され、第1の層の速軸が第2の層の遅軸と垂直に配列される。全体的な層配
列の等方性の屈折は保持される。伝送される光の偏波は保持される。
【0021】 本発明によれば、ドイツ国特許198 52 890.6に記載される光学素
子はさらに、定電圧の代わりに、セルの表面にわたって電圧勾配が生成されるよ
うに拡張される。光学素子からの上流および下流にある通過位置とは関係なく、
光の偏波が同じになるように、空間的に依存性の電圧が光学素子の種々のセルに
おいて選択されることになる。2つのそのような液晶層から構成される光学素子
を使用し、第1の層の遅軸が第2の層の速軸と垂直に配列され、第1の層の速軸
が第2の遅軸と垂直に配列されるようにすることは特に有利である。電圧勾配は
、ある位置における電圧が、両方の層に対するビーム方向に直交する電圧より高
くなるか、あるいは低くなるように両方の層に印加される。一般に、1つの空間
的な方向において1つの電圧勾配を有するだけで十分である。しかしながら、電
圧勾配がx方向およびy方向に交互に印加されるのが有利である。別法では、回
転する電界を、液晶層に加えることができる。
【0022】 スペックルパターンを平均化するために、印加される電圧にわたって切り替え
ることにより、空間的に依存性の屈折率を変更することが必要とされる。これは
、目の反応時間にわたって繰返し行われる。一般に、レーザプロジェクションシ
ステムは、ラスター手順を用いて点毎に画像を生成する。そのような場合には、
画像スポットは、屈折率変化の時間t2より長い、好ましくは少なくとも5×t
2である時間t1の間、プロジェクションスクリーン上に存在しなければならな
い。
【0023】 したがって、たとえば、1000×1000の像点と、毎秒100個の個別の
画像とを有するディスプレイの場合、液晶セルのために必要とされる切替時間は
、約0.5GHzに相当するであろう。現時点では、そのような高速の切替周波
数は、実際には電気光学結晶を用いて達成することができるが、液晶セルを用い
て達成することはできない。さらに、スペックルの形成を低減することにより、
そのような高い解像度のシステムの画質を改善するために、1つのレーザを用い
るだけでなく、たとえば、列方向に複数のレーザを有する一連のレーザアレイを
用いるプロジェクションシステムを用いることが有利である。そのようなシステ
ムが用いられるとき、より多数の画像のラインを同時に構成し、投射することが
できる。このようにして、t1の時間が低減され、それに応じて、個々の各プロ
ジェクションレーザが、本発明にしたがって、光学素子、詳細には液晶素子を設
けられる際に、必要とされる切替時間t2が低減される。上記の例において、プ
ロジェクションのために、100個のレーザが同時に用いられる場合には、約5
MHzの切替周波数が必要とされる。これは既に、今日の液晶開発の範囲内にあ
る。
【0024】 しかしながら、多くの場合には、概ねプロジェクションシステムの画像周波数
と同程度の切替周波数によって、さらに十分なスペックル抑制を達成することが
できる。
【0025】 図1aは、モード混合を通してスペックルの形成を低減するための装置を備え
るレーザプロジェクションシステムを示す。そのプロジェクションシステムは、
光源としてレーザ1を備える。カラーディスプレイの場合には、種々の波長を有
する複数のレーザが用いられる。そのレーザ光は、ここで概略的にレンズとして
示される光学装置2によって、第1のマルチモード光ファイバM1に結合され、
光ファイバM1の出力は、第2のマルチモード光ファイバM2の入力に割り当て
られる。図1bと比較されたい。実際のプロジェクションユニット5は、第2の
マルチモード光ファイバM2の出力に位置し、それを用いて、プロジェクション
スクリーン6上に点毎にレーザビームを投射する。
【0026】 モード混合ユニット4が図1bに概略的に示される。第1のマルチモード光フ
ァイバM1から出射する光は既に、複数のモードの重ね合わせから構成されてい
る。その光は、空間的に不均一で、電気的に変更可能な屈折率を有する光学素子
7に衝当する。素子7の電気的な駆動は、信号線8によって概略的に示される。
光学素子7は、空間的に依存性を有するように、入射し、伝送される光を偏向す
ることができる。これにより、結合状態の光の像は、素子7の出力、および第2
のファイバM2の入力においてそれぞれ変化する。ファイバM1からの個々のモ
ードは、空間的に変更されたモードとして、種々の場所および種々の角度で、第
2のマルチモードファイバM2に結合され、結果として、M2において、オリジ
ナルモードとは異なるモードを励起する。これはM2の出力に現れ、それゆえ、
わずかに異なる位置において同様にプロジェクションスクリーン6上に現れる。
光学素子7の光を偏向する特性が、目の反応時間内で素早く変更される場合には
、結果として、個々のモードはプロジェクションスクリーン6上でスクランブル
される。各モードは異なる位相遅れを有するため、スペックルパターンは平均化
され、プロジェクションスクリーン上でぼやけるようになる。この状況において
、画像スポットは、屈折率変化の時間t2より長い、好ましくは少なくとも5×
t2である時間t1の間、プロジェクションスクリーン上に存在する。
【0027】 種々の個別の画像の中のスペックルを平均化するには、目の反応時間内で、屈
折率を何度も変更することだけが必要となる。このためには、約1000Hzで
十分である。
【0028】 図2は、屈折率勾配を生成するための、補償されるかもしれない複屈折を有す
る切替可能な液晶素子9を示す。液晶素子9は2つのセルからなり、各セルは、
2つの透明電極13、13’と14、14’との間にそれぞれ配置された液晶層
10、11を有する。その分子はその層内で自発的に分極し、特定の電極間に印
加された電圧によって電気光学的特性に影響を及ぼすことができる。2つの液晶
層10、11の屈折率楕円体の向きは、ベクトルI1およびI2によって図示さ
れる。それらは互いに対して垂直な方向に、かつ入射光ビーム12のビーム方向
に向けられる。本発明によれば、電圧勾配は、ビームの方向に垂直に、この場合
にはy方向に、両方にセルに対して印加される。空間電圧特性は、この状況にお
いて、場所yにおける電圧V(y)が両方のセルの場合に同じになるように選択
されることになる。結果として、その屈折率楕円体の直交配列は各y値の場合に
保持され、層パケット(layer packet)10、11は等方性を保持する。電極の
抵抗率を適当に選択することにより、電極内の電流は低電流に保持される。
【0029】 平均セル電圧を設定するために、場所y=y0において、両方のセルに電圧v
0が印加される。電圧勾配を印加することにより、直角にセルに入射する光ビー
ム12がわずかにy方向に偏向される。概略的には、その出力方向は12’で、
切替後には12”によってそれぞれ示される。この偏向は、たとえば図1によれ
ば、2つのマルチモードグラスファイバ間でモードを混合するために、したがっ
て本発明によるスペックルパターン形成の抑制のために用いられる。
【0030】 モード混合を強化することによるスペックル低減の改善は、より複雑な偏向特
性を有する液晶素子を用いることにより達成される。そのような液晶素子9’の
ための例が図3に示される。2つの液晶装置10、11を含むその構造は、概ね
図2の構造に対応する。図2の液晶素子とは対照的に、ここでは、電極15、1
5’および16、16’がそれぞれ付加的に設けられる。それらの電極を用いて
、y方向に、およびそれと直交するx方向に同時に、あるいは交互に、特定のセ
ルに対して電圧勾配を印加することができる。その方向は素早く変更されること
が好ましい。結果として、電圧勾配の方向すなわち入射光の偏向方向を、モード
を混合するために変更することができる。ここで、個々のセルの複屈折を補償す
るための同等化条件は、それぞれ照射された場所(x,y)における個々のセル
の電圧を一致させることである。
【0031】
【発明の効果】 本発明は、スペックルパターンの抑制を通してレーザプロジェクションシステ
ムの画質を改善するために、商用で利用するのに適している点で有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 スペックルの形成を低減するための装置を備えるレーザプロジェクションシス
テムを示す図である。
【図2】 屈折率勾配を生成するための切替可能な液晶素子を示す図である。
【図3】 屈折率勾配を生成するための切替可能な液晶素子を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),CA,JP,U S (72)発明者 バースネヴ,レオニッド アメリカ合衆国 21044 メリーランド, コロンビア,ファルクナー リッヂ サー クル 10730 (72)発明者 シュミッチャー,ハイドルン ドイツ デー−93051 レーゲンスブルグ, ケーニック−フィリップ−ヴェック 25 Fターム(参考) 2H079 AA02 AA12 BA02 CA02 CA21 DA08 GA01 HA11 KA11 2H088 EA37 EA47 HA28 HA30 MA04

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コヒーレント光源(1)を用いて、プロジェクションスクリ
    ーン(6)上のスペックル形成を低減するための方法であって、前記光源(1)
    から到来する光は、プロジェクション前に、空間的に不均一な屈折率を有する電
    気的に制御可能な光学素子(4、7)に衝当し、それを通過し、前記屈折率はプ
    ロジェクション時間内で経時的に変更される方法。
  2. 【請求項2】 マルチモード光源が用いられる請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記光学素子(4、7)に衝当する前に、前記光源から到来
    する光は複数の空間モードに分離され、前記空間モードは、前記光が第1のマル
    チモードファイバ(M1)に結合され、その中を伝搬するという点で、互いに重
    ね合わせられる請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記プロジェクションスクリーン(6)上で前記光のラスタ
    ー化された像形成を行う場合に、前記光学素子(4、7)の屈折率、すなわち屈
    折率プロファイルが、前記プロジェクションスクリーン(6)上の1つの画像ス
    ポットの存在時間内に何度も変更される請求項1ないし3のいずれか一項に記載
    の方法。
  5. 【請求項5】 前記光学素子(4、7)を通って伝搬した後に、前記光は光
    ファイバ、詳細には第2のマルチモードファイバ(M2)に結合される請求項1
    ないし4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 【請求項6】 コヒーレント光源(1)を用いて、プロジェクションスクリ
    ーン(6)上のスペックル形成を低減するための装置であって、経時的に変更可
    能であり、その応用形態においては、前記光源(1)と前記プロジェクションス
    クリーン(6)との間に配置される、空間的に不均一な屈折率を有する電気的に
    制御可能な光学素子(4、7)を備えることを特徴とする装置。
  7. 【請求項7】 前記電気的に制御可能な光学素子(4、7)は液晶素子を備
    え、前記液晶素子には、時間的に変更可能な電圧勾配が印加され、時間的および
    空間的に依存性の屈折率を制御することができる請求項6に記載の装置。
  8. 【請求項8】 前記液晶素子は少なくとも2つの液晶層(10、11)を備
    え、光線の経路において一方の液晶層が他方の液晶の背後に配置され、その光軸
    の速軸および遅軸がそれぞれ当該層に平行に配置され、前記遅軸および前記速軸
    は、前記液晶素子から上流および下流への光の偏波が同じになるように互いに対
    して回転する請求項6もしくは7に記載の装置。
  9. 【請求項9】 前記第1の層(10)の前記遅軸は前記第2の層(11)の
    前記速軸に垂直に配列され、前記第1の層(10)の前記速軸は前記第2の層(
    11)の遅軸に垂直に配列される請求項8に記載の装置。
  10. 【請求項10】 前記光源(1)から到来する光を複数の空間モードに分離
    するために、第1のマルチモード光ファイバ(M1)が設けられ、その応用形態
    では、前記光学素子(4、7)から上流に接続される請求項6ないし9のいずれ
    か一項に記載の装置。
  11. 【請求項11】 前記応用形態において、第2のマルチモード光ファイバ(
    M2)が、電気的に制御可能な光学素子(4、7)の出力に配置される請求項6
    ないし10のいずれか一項に記載の装置。
  12. 【請求項12】 プロジェクションスクリーン上のスペックル形成を低減す
    るための装置であって、電気的に制御可能な光偏向素子(4、7)が第1のマル
    チモード光ファイバ(M1)から上流に構成され、前記光偏向素子は、制御電圧
    に応じて、前記第1のマルチモード光ファイバ(M1)の個々のモードを変更可
    能に偏向する装置。
  13. 【請求項13】 第2のマルチモード光ファイバ(M2)が、前記電気的に
    制御可能な光偏向素子(4、7)から下流に構成され、前記第1のマルチモード
    光ファイバ(M1)の前記個々のモードは、前記制御電圧に応じて、前記第2の
    マルチモード光ファイバ(M2)に変更可能に結合される請求項12に記載の装
    置。
  14. 【請求項14】 前記光偏向素子(4、7)は液晶素子であり、前記液晶素
    子には電圧勾配が印加され、前記光の偏波方向の依存性が、好ましくは、前記部
    分素子(10,11)のそれぞれ速軸および遅軸が互いに垂直に配列されるとい
    う点で、少なくとも2つの前記部分素子(10、11)における補償の結果とし
    て解消される請求項12もしくは13に記載の装置。
  15. 【請求項15】 回転する電界が前記部分素子(10、11)にそれぞれ加
    えられ、その結果、前記電圧勾配すなわち前記偏向方向が、空間において交互入
    れ替わる方向を有する請求項14に記載の装置。
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