JP2002539795A - エンドウマメ由来のプラストシアニンpetEプロモータに基づいたキメラプロモータ - Google Patents

エンドウマメ由来のプラストシアニンpetEプロモータに基づいたキメラプロモータ

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JP2002539795A
JP2002539795A JP2000606765A JP2000606765A JP2002539795A JP 2002539795 A JP2002539795 A JP 2002539795A JP 2000606765 A JP2000606765 A JP 2000606765A JP 2000606765 A JP2000606765 A JP 2000606765A JP 2002539795 A JP2002539795 A JP 2002539795A
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ヴェロニク・グリュベ
マンフレッド・テイザン
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    • C12N15/00Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
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    • C12N15/63Introduction of foreign genetic material using vectors; Vectors; Use of hosts therefor; Regulation of expression
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    • C07K14/415Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from plants

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、エンドウマメプラストシアニン遺伝子のプロモータ由来の少なくとも1の核酸配列を含むキメラプロモータに関するものであるが、その核酸配列は好ましくは、petEプロモータ由来である。このキメラプロモータは、宿主細胞で産生されることが望ましいポリペプチドをコードする遺伝子に、操作可能なように連結して使用され、その連結の位置は、転写開始部位(+1)に対して-201位ないし-115位に位置する。本発明は更に、このようなキメラプロモータを産生する方法、発現カセット、ベクター、及びこれらを含むトランスジェニック植物にも関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に植物バイオテクノロジーの分野に使用するのに適切かつ適合し
た、キメラ発現プロモータに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、発現プロモータは、バイオテクノロジーおよび遺伝子操作の分野で公
知である。植物バイオテクノロジーに特に関する限り、宿主細胞で産生されるこ
とが望ましいポリペプチドをコードする遺伝子の発現の程度は、使用するプロモ
ータに依存することが多い。広範に使用される様々なプロモータが、しばしば、
特殊な適用または特定の細胞組織に限定される。これは単に、その組織特異性ま
たは発現強度のためである。例えば、比較的に強力なプロモータとして、例えば
nos遺伝子を起源とするプロモータと比べて、カリフラワーモザイクウイルスの3
5Sプロモータを引用し得、これらの両方のプロモータが、植物バイオテクノロジ
ーの分野に特に使用されている。従って、今までに現在使用されているプロモー
タに固有の問題を克服できる、新しく有用なプロモータが現在必要である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
この問題を解決する1つの試みが、第WO97/20056号で公開されたPCT出願に報
告され、これは、既知のプロモータにおける「エンハンサ」(すなわち、プロモ
ータの活性に正の効果を有する)の使用による、遺伝子発現の程度の増加を記載
する。「エンハンシング」ヌクレオチド配列は、AおよびT塩基に富み、前記塩
基の総量は、50%以上の「エンハンサ」のヌクレオチド配列を含む。特に、この
PCT出願の出願人は、エンドウマメプラストシアニンプロモータを起源とする
「エンハンサ」領域の使用を明記する。
【0004】 本明細書および特許請求の範囲に使用した表現は以下の意味を有するものとす
る。
【0005】 -「核酸」は、DNAまたはRNAを意味する; -「核酸配列」は、5’末端から3’末端に解読されたヌクレオチド塩基の、一
本鎖または二本鎖オリゴマーまたはポリマーを意味し、そして、自己複製プラス
ミド、遺伝子、DNAまたはRNAのポリマー(感染性またはそうではない)、および
またDNAまたはRNA(機能的またはそうではない)を含む。本出願に使用したヌク
レオチド記号において、特記しない限り、一本鎖ヌクレオチド配列の左末端は5
’末端である; -「派生核酸配列」は、配列が、例えば、1つまたはそれ以上のヌクレオチドの
、置換、欠失、付加、変異、断片化、および/または合成により、言及した配列
から直接的にまたは間接的に派生することを意味する;
【0006】 -「プロモータ」または「促進核酸配列」は、翻訳の開始コドンの上流にあり
、ポリメラーゼRNAおよび転写に関与する他のタンパク質の認識および結合に関
与する、核酸領域を意味する; -「植物プロモータ」は、植物細胞の転写を開始できるプロモータを意味する; -「構成性プロモータ」は、前記生物の発達中、宿主生物の全てまたはほぼ全て
の組織において、前記プロモータに作動可能に連結した核酸配列を発現できるプ
ロモータを意味する; -「組織特異的プロモータ」は、宿主生物のある特異的な組織において、前記プ
ロモータに作動可能に連結した核酸配列を選択的に発現できるプロモータを意味
する;
【0007】 -「作動(操作)可能にまたは機能的に連結」は、プロモータが連結核酸配列
の転写に正に影響を及ぼすかまたは駆動するように、産生されることが望まれる
タンパク質をコードする、発現すべき核酸配列または遺伝子への、プロモータま
たはプロモータ核酸配列の連結を意味する。プロモータ配列は、転写開始部位と
翻訳開始コドンの間に位置する転写される配列も含み得ることを理解しなければ
ならない;
【0008】 -「産生されることが望まれるポリペプチドをコードする、発現すべき核酸配
列または遺伝子」は、ポリペプチド、好ましくは外来性または異種性ポリペプチ
ドをコードする、遺伝子または核酸配列を意味し、前記外来性ポリペプチドは、
より好ましくは、医薬的に、治療的に、または美容的に有効な物質、例えばタン
パク質、酵素、阻害剤、受容体、抗体、抗原、その治療的に有効な断片である。
宿主細胞において対応する遺伝子または核酸配列の発現により産生し得る、異種
または外来性の治療に有効な物質の例は、構造タンパク質、例えばコラーゲン、
鉄輸送タンパク質またはトランスフェリン、例えばラクトフェリン、血液由来タ
ンパク質、例えばヘモグロビン、ヒト血清アルブミン、エリスロポエチン、成長
刺激因子、タンパク質分解性または抗タンパク質分解性酵素、例えばアルファ-
アンチトリプシン、ホルモン、二次代謝物、消化酵素、例えば胃リパーゼ、膵リ
パーゼ、トリプシン、キモトリプシン、アルコールデヒドロゲナーゼ、脳由来神
経栄養因子、強心剤または心変性剤、および血圧制御剤、例えばアンギオテンシ
ンである。
【0009】 -「発現カセット」は、かかる発現カセット配列と適合性の、宿主生物で産生
されることが望まれるポリペプチドをコードする核酸配列または遺伝子の発現を
駆動できる、ヌクレオチド配列を意味する。かかる発現カセットは、一般に、少
なくとも1つのプロモータおよび転写終結シグナル、および所望により発現に必
要または有用な他の因子を含む;
【0010】 -「ベクター」は、例えば、DNAで覆膜したプロジェクタイル、核酸をベースと
した輸送ベヒクル、核酸配列の送達に適応した核酸分子、および環状自己複製DN
A、例えばプラスミド、コスミド、ファージミド等の発現系を意味する。組換え
微生物または組換え細胞培養物が「発現ベクター」の宿主として記載される場合
、これはまた、環状染色体外DNA(例えば、ミトコンドリアまたはクロロプラス
トDNA)、宿主染色体(群)に組込まれたDNA、宿主ゲノムに自律的構造として組
込まれた有糸分裂中に細胞により安定に複製される、または宿主の核または細胞
質に維持されるベクターを含む;
【0011】 -「プラスミド」は、細胞中で複製できる環状自律的DNA分子を意味し、「発現
プラスミド」および「非発現プラスミド」の両方を含む。組換え微生物または細
胞培養液を、「発現プラスミド」の宿主として記載する場合、これはまた、環状
染色体外DNAおよび宿主染色体(群)に組込まれたDNAの分子を含む。プラスミド
が宿主細胞により維持される場合、プラスミドは、自律的構造として有糸分裂中
に細胞により安定に複製されるか、または宿主ゲノムに組込まれる;
【0012】 -「異種配列」または「異種核酸配列」は、環境に異質な起源または種から起
始する、またはそれが同じ環境から起始する場合、その最初の形と比べて修飾さ
れている配列を意味する。核酸配列の修飾は、例えば、核酸を制限酵素で処理し
て、プロモータに作動可能に連結できる核酸断片を作成することにより実施でき
る。修飾はまた、部位特異的変異誘発のような技法を使用して実施できる。
【0013】 -「ボックス」は、調節機能を有する核酸配列を意味する;
【0014】 -「類似(様)」は、ボックスおよび/または核酸配列(この後者の語が関連
する)が、基準として示した既知のボックスおよび/または既知の核酸配列と、
ある配列同一性または相同性を、好ましくは基準配列と少なくとも50%の配列
同一性、さらにより好ましくは少なくとも75%の配列同一性、最も好ましくは
少なくとも90%の配列同一性を含むことを意味する。
【0015】 配列の同一性%は、少なくとも6個連続したヌクレオチド塩基の比較窓を基に
計算する。比較窓の決定は、基準配列との相同性を決定するために、配列アライ
ンメントアルゴリズム、例えば、局所相同性アルゴリズム、相同性アラインメン
トアルゴリズム、および類似性探索アルゴリズムを使用することにより実施でき
、これらのアルゴリズムはまたコンピュータープログラムとして存在し、GAP
、BESTFIT、FASTAおよびTFASTAなどの名称で称される。配列
同一性%は、1つまたはそれ以上の上記の方法を使用して、基準配列を、ボック
スおよび/または核酸配列と比較することにより得られる;
【0016】 -「位置する」は、例えば「ボックス」、制限部位、または特定の機能を有す
るコドンなどの、同定したエレメントの核酸配列上での位置を意味する。数で示
した位置は、+1として示した転写開始部位の位置に関する、核酸配列の解読方
向で、すなわち5’→3’の方向での、核酸配列のエレメントの開始の位置を意
味する;
【0017】 -「トランスジェニック植物」は、遺伝子操作技法の適用により得られた植物
を意味し、かかる技法により得られた全植物、その子孫、並びに、かかる技法に
より得られた、植物器官、例えば、以下に限定されないが、根、幹、葉および葉
群を含む。本発明により得られたトランスジェニック植物はまた、異なる度合い
の複相体を有し得、例えば、倍数体、二倍体、および一倍体であり得る;
【0018】 -「ムカゴ」は、構造的または非構造的植物細胞の蓄積塊またはその会合また
は凝集を意味し、これはそれから全植物を再生でき;かかる会合は、例えば、外
植片、カルス、幹、葉、根、挿し木、およびさらには種子の形であり得る。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本出願人は、出願人により実施されたもの、または以前に議論されたPCT出
願とは完全に異なるアプローチを実施している。予期せず見つけたことには、本
出願人は、以前に表明された必要性を満たし、特に、現在使用されている既存の
プロモータと比べて、宿主細胞、好ましくは植物細胞で産生されることが望まれ
るポリペプチドをコードする、前記プロモータに作動可能に連結した遺伝子また
は核酸配列の発現程度を増加できる、キメラプロモータを産生することができた
【0020】 さらに、本出願人は、同時に、選択したプロモータが、使用するつもりの特定
の仕事または適用または環境に最も適し、従って、宿主細胞で産生されることが
望まれるポリペプチドをコードする、発現すべき遺伝子、または前記プロモータ
に作動可能に連結した核酸配列の発現程度を制御できるプロモータの選択が可能
となるように、プロモータのファミリーを作製することができた。
【0021】 結果として、本発明の目的の1つは、配列番号01で同定された配列を有する
エンドウマメプラストシアニン遺伝子のプロモータから得られた少なくとも1つ
の核酸配列を含む、キメラ発現プロモータである。
【0022】 好ましくは、エンドウマメプラストシアニン遺伝子のプロモータから得られた
核酸配列を含むキメラプロモータは、配列番号02、配列番号03、配列番号0
4、配列番号05、配列番号06、配列番号07、配列番号08、配列番号09
、配列番号10、および配列番号11で配列表中に同定された配列からなる群か
ら選択される。
【0023】 さらに、本出願人は、興味深いプロモータ活性を有し、同時に最小の調節ボッ
クス、特に少なくとも1つの、「G」ボックス、「CAAT」ボックスおよび「TATA
」ボックスを有する、本発明に記載のプロモータ、および特に植物プロモータを
構築することが可能であることを注記し、唯一の条件は、「G」ボックスが、他
のボックスの上流に、すなわち核酸配列の5’領域に位置し、この「G」ボック
スは、他のボックスの上流のある距離に優先的に位置し、ヌクレオチド塩基で発
現されることである。従って、本発明の別の目的は、少なくとも1つの「CAAT」
ボックス、1つの「TATA」ボックス、および転写開始部位(図で+1により示さ
れる)の上流に作動可能に連結した「G」ボックスを含むキメラ発現プロモータ
である。より好ましくは、「G」ボックスは、転写開始部位(+1)に関して、
-225位ないし-65位に位置する。
【0024】 さらにより好ましくは、「G」ボックスは、転写開始部位(図で+1により示
される)に関して-201位ないし-115位に位置する。最も好ましい実施形態
において、「G」ボックスは、転写開始部位(図で+1により示される)に関し
て、-201位、または-115位に位置する。 有利には、「G」ボックスは、植物起源である。好ましくは、「G」ボックス
は、エンドウマメプラストシアニン遺伝子のプロモータから得られる。さらによ
り好ましくは、「G」ボックスは、エンドウマメプラストシアニン遺伝子のpetE
プロモータから得られる。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明のプロモータの好ましい実施形態によると、プロモータは、「G」ボッ
クスの上流に作動可能にまたは機能的に連結した「nosE類似」ボックスをさらに
含む。
【0026】 本発明の別の好ましい実施形態によると、プロモータはまた、連続的にまたは
別々に並んだ、「G」ボックス、好ましくは2つまたはそれ以上のかかるボック
ス、最も好ましくは4つのかかるボックスに作動可能にまたは機能的に連結した
、少なくとも1つの「as1」または「as1類似」ボックスを含む。これらの「as1
」または「as1類似」ボックスは、前記「G」ボックスの上流および下流の両方
で連結し得、好ましくはその上流で連結する。本発明の別の好ましい形態におい
て、1つまたはそれ以上の「as1」または「as1類似」ボックスはまた、逆の順序
として知られるもので、すなわち3’から5’の方向で、好ましくは逆位反復順
序で整列し得る。
【0027】 本発明の1つの特定の好ましい実施形態によると、プロモータはまた、「G」
ボックス、および連続的にまたは別々に整列した、好ましくは2つまたはそれ以
上のかかるボックス、最も好ましくは4つのかかるボックスに作動可能にまたは
機能的に連結した、少なくとも1つの「as2」ボックスを含む。これらのボック
スはまた、好ましくは、前記「G」ボックスの上流および下流の両方で連結され
得、より好ましくはその上流に連結する。本発明の別の好ましい形態において、
いくつかまたは全てのボックスがまた、逆の順序として知られるもので、または
上記の逆位反復配列で整列し得る。
【0028】 最後に、さらにより好ましくは、上記のキメラプロモータは、配列番号02、
配列番号03、配列番号04、配列番号05、配列番号06、配列番号07、配
列番号08、配列番号09、配列番号10、および配列番号11で配列表に同定
された配列からなる群から選択された少なくとも1つの核酸配列を含む。
【0029】 本発明のさらに別の目的は、発現が望まれるポリペプチドをコードする遺伝子
または核酸配列に作動可能にまたは機能的に連結した、エンドウマメプラストシ
アニン遺伝子のプロモータから得られた少なくとも1つの核酸配列を含む発現カ
セットであり、前記コーディング核酸配列は、次いで、転写終結核酸配列に作動
可能にまたは機能的に連結しており、ここで、エンドウマメプラストシアニン遺
伝子のプロモータから得られた核酸配列は、配列番号02、配列番号03、配列
番号04、配列番号05、配列番号06、配列番号07、配列番号08、配列番
号09、配列番号10、および配列番号11で配列表に同定した配列から選択さ
れる。
【0030】 本発明の別の目的は、配列が、配列番号02、配列番号03、配列番号04、
配列番号05、配列番号06、配列番号07、配列番号08、配列番号09、配
列番号10、および配列番号11で配列表に同定した配列からなる群から選択さ
れることを特徴とする、単離プロモータ核酸配列である。かかる配列は、配列番
号01で配列表に同定した配列への、またはそれからの、1つまたはそれ以上の
核酸の欠失、置換、付加により得られ得る。
【0031】 本発明のまたさらに別の目的は、以前に同定したプロモータまたはプロモータ
核酸配列の作成のための、デオキシヌクレオチドまたはデオキシヌクレオシド要
素に関する。これらの要素は以下であり得る:
【0032】 -構成要素(ビルディングブロック)または「指向性(directional)」要素、
すなわち、配列の5’末端から配列の3’末端である、最終プロモータまたはプ
ロモータ核酸配列と同じ方向に解読される配列;および/または -「ガイド用」要素、すなわち、末端が、指向性構成要素の末端を補完および重
複するヌクレオチドまたはヌクレオシド塩基を含む配列。
【0033】 従って、最も好ましくは、指向性構成要素は、配列番号12、配列番号13、
配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、および配列番号1
8で配列表に同定された配列からなる群から選択された少なくとも1つの配列に
対応する。
【0034】 さらに、配列番号19、配列番号20、配列番号21、および配列番号22で
配列表に同定された配列からなる群から選択された少なくとも1つの配列に対応
するガイド用要素を使用することが好ましい。
【0035】 本発明の別の目的は、プロモータまたはプロモータ核酸配列が、前記に定義し
たキメラ発現プロモータまたはプロモータ核酸配列に対応することを特徴とする
、産生されることが望まれるポリペプチドをコードする遺伝子または核酸配列の
転写を開始できる、プロモータまたはプロモータ核酸配列を含むベクターである
。好ましくは、ベクターは、pMRT1151、pMRT1149、pMRT1170で同定されたバイナ
リーベクターからなる群から選択される。
【0036】 本発明のまたさらなる別の目的は、以前に同定したようなキメラ発現プロモー
タまたは単離プロモータ核酸配列の製造プロセスであり、これは、以下の段階を
含むことを特徴とする:
【0037】 -LCRと称されるライゲーション連鎖反応を実施して、前記プロモータ核酸
配列またはプロモータを構築するために、それぞれ配列番号12、配列番号13
、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17および配列番号1
8で配列表に同定された、指向性構成要素S1、S2、S3、S4、S5、S6
、およびS7からなる群から選択された、少なくとも1つの指向性構成要素デオ
キシヌクレオチドまたはデオキシヌクレオシド配列、および、少なくとも1つの
デオキシヌクレオチドまたはデオキシヌクレオシドガイド用要素から、連続的一
本鎖DNA分子を作成し、ここでのガイド用要素は、それぞれ配列番号19、配列
番号20、配列番号21および配列番号22で配列表に同定されたガイド用配列
G1、G2、G3およびG4からなる群から選択され;
【0038】 -前の段階から得られた一本鎖にPCR増幅を実施し、よって、キメラ発現プ
ロモータまたはtotプロモータ核酸配列に対応する二本鎖DNAを作成でき;
【0039】 -所望によりプロモータまたはプロモータ核酸配列を単離する。
【0040】 好ましくは、デオキシヌクレオチドまたはデオキシヌクレオシド構成要素は、
ライゲーション前にリン酸化する。さらにより好ましくは、ライゲーションは、
以下の条件下で、サーモサイクル中で少なくとも1つのDNAリガーゼの存在下で
実施する: -約94℃で約1分間の第一サイクル; -各々が以下の段階を含む、8回のその後の同一サイクル: -65℃で1分間、57℃で1分間、52℃で1分間、48℃で1分間、43℃で1分間、
および37℃で10分間。
【0041】 本発明の別の目的は、そのゲノムに、以前に定義した少なくとも1つのプロモ
ータまたは少なくとも1つのプロモータ核酸配列が安定に組込まれたトランスジ
ェニック植物である。好ましくは、トランスジェニック植物は、双子葉種、例え
ば、好ましくはジャガイモ、タバコ、ワタ、レタス、トマト、メロン、キュウリ
、エンドウマメ、セイヨウアブラナ、アオゲイトウ、およびヒマワリから、およ
び/または、単子葉種、例えば、好ましくはコムギ、オオムギ、カラスムギ、イ
ネおよびトウモロコシから選択される。
【0042】 本発明の別の目的は、トランスジェニック植物ムカゴであり、ここでのムカゴ
は以前に定義した定義を有し、好ましくはムカゴは種子である。
【0043】 本発明のまた別の目的は、以前に定義したプロモータまたはプロモータ核酸配
列を含む細胞である。好ましくは、細胞は、原核または真核細胞であり、さらに
より好ましくは、細菌、昆虫、動物、ヒト、真菌、藻類、酵母および植物細胞か
らなる群から選択される細胞であり、最も好ましくは植物細胞である。
【0044】 本発明の他の好ましい目的には、細胞で産生されることが望まれるポリペプチ
ドをコードする、核酸配列または遺伝子の発現プロセスがあり、これは、以下の
段階を含むことを特徴とする: -産生すべきポリペプチドをコードする核酸配列または遺伝子(これ自体、転写
終結シグナルに作動可能に連結している)に作動可能に連結した、以前に定義し
た少なくとも1つのプロモータまたは少なくとも1つのプロモータ核酸配列を含
むベクターで、細胞を形質転換し; -細胞を、ポリペプチドをコードする、核酸配列または遺伝子の発現が可能とな
る条件で培養する。
【0045】 好ましくは、この方法に使用した細胞は、原核または真核細胞である。さらに
より好ましくは、細胞は、細菌細胞、真菌細胞、酵母細胞、昆虫細胞、動物細胞
、および植物細胞からなる群から選択された細胞であり、最も好ましくは植物細
胞である。
【0046】 最後に、本発明の別の目的は、以前に定義した、トランスジェニック植物の、
またはムカゴの産生プロセスであり、プロセスは以下を含む段階を含むことを特
徴とする: -植物細胞を、以前に定義した少なくとも1つのプロモータまたは少なくとも1
つのプロモータ核酸配列を含むベクターで形質転換し; -プロモータまたはプロモータ核酸配列がそのゲノムに組込まれた植物細胞を選
択し; -培養により、全キメラまたはトランスジェニック植物の再生により、形質転換
および選択した植物細胞を増殖させる。
【0047】 本発明は、最善の形態であるが、非限定的な実施例として以下に示した数個の
好ましい実施形態の以下の詳細な説明により、および図面を参照することにより
、より良く理解されるだろう。図1、2および3は、本発明のキメラ発現プロモ
ータと前記基準作成物の間の比較を可能とする、比較基準分子作成物の構造の図
解を示す。
【0048】 様々な図において、ある用語および表現は、以下の意味を有する: -uidA=ベータ-グルクロニダーゼをコードする配列; -IV2=パタチン遺伝子イントロン; -nos term=ノパリンシンターゼ遺伝子由来の終結因子; -35S term=CaMVの35S RNA由来の終結因子; -B=エンドヌクレアーゼ制限部位BamHI; -E=エンドヌクレアーゼ制限部位EcoRI; -H=エンドヌクレアーゼ制限部位HindIII; -P=エンドヌクレアーゼ制限部位PstI; -Sp=エンドヌクレアーゼ制限部位SphI; -as-1=CaMV35Sプロモータ由来の活性化配列1; -as-2=CaMV35Sプロモータ由来の活性化配列2; -nosE=ノパリンシンターゼプロモータ由来の活性化ボックス; -D=1’エンドヌクレアーゼDraIIIの制限部位; -H=エンドヌクレアーゼ制限部位HindIII; -P=エンドヌクレアーゼ制限部位PstI; -S=エンドヌクレアーゼ制限部位SpeI; -Sp=エンドヌクレアーゼ制限部位SphI; -CAAT=「CAAT」ボックス; -G=「G」ボックス; -TATA=「TATA」ボックス; -+1=転写開始部位; -「類似(様)」は、配列がその名称を得る基準配列に100%同一ではないこ
とを意味する。
【0049】
【実施例】
実施例1 1.比較作成物(対照) 本出願に記載のキメラ発現プロモータの比較を可能にするために、ベータ-グ
ルクロニダーゼ(Jeffersonら、1986)をコードし、またジャガイモパタチ
ンからの遺伝子ST-LS-1のIV2イントロンの核酸配列を含む(Vancanneytら、19
90)(uidA-IV2)uidA遺伝子を、プロモータの1つおよびノパリンシンターゼ
遺伝子(nos term)由来の終結因子の制御下に配置した。この作成物を、Agroba
cterium tumefaciensに、Promega Corp(マジソン、米国)により販売のプラス
ミドベクターpGEM3Zにクローニングすることにより移した。
【0050】 1.1.pMRT1144として同定された陰性対照の作成 クローニングを容易にするために、全てのプロモータ配列の非存在下で「uidA
-IV2/nos term」配列のみを有した、pGEM3Zから得られたプラスミドベクターを
作成した。このプラスミドは、pMRT1144と称され、陰性対照として作用した(図
1)。uidA/nos term配列を、pGEM3Zプラスミドに導入し、uidA配列を、エンド
ウマメプラストシアニン遺伝子の全プロモータの制御下に配置し、ノパリンシン
ターゼ終結因子を、5μgのpGA492-PpetEプラスミドから単離した。後者のプラ
スミドは、プラスミドpGA492-Pem2-uidAに、bpI1221-Pem2プラスミドを起源とす
る、em2プロモータ(Gaubierら、1993)の代わりに、プラスミドpKHn2から
得られたエンドウマメプラストシアニン遺伝子由来のpetEプロモータ(Pweeおよ
びGray、1993)をクローニングすることにより得られた。bpI221-Pem2プラ
スミドを、20単位の各酵素HindIIIおよびEcoRIで1時間37℃で消化した。次い
で、発現カセット「Pem2/uidA/nos term」を、0.8%アガロースゲル電気泳動によ
り分離し、電気溶出し、pH4.8の1/10容量の3M酢酸ナトリウムおよび-80
℃の2.5容量の無水エタノールの存在下で30分間沈降させ、12000gで
30分間遠心分離し、70%エタノール中で洗浄し、乾燥させ、水に再懸濁し、プ
ラスミドpGA492の部位HindIIIとEcoRIの間に挿入した(An、1986)。ライゲ
ーションを、1.0μlのT410×DNAリガーゼ緩衝液(Amersham)および2.5
単位のT4DNAリガーゼ(Amersham)の存在下で14℃で16時間実施した。生存
可能でコンピテントEscherichia coli DH5アルファ細菌を形質転換した(Hannah
an、1983)。テトラサイクリン(12mg/l)で補充したルリア-ベルタ
ニ培地(LB、バクトトリプトン10g/l、酵母抽出液5g/l、NaCl1
0g/l、寒天15g/l)上で選択した、得られたクローンのプラスミドDNA
を、BirnboimおよびDoly(Birnboim&Doly、1983)のアルカリ溶解法に従って抽
出し、酵素的消化により解析した。
【0051】 かくして得られたpGA492-Pem2-uidAプラスミドから出発して、プロモータPem2
を、HindIIIおよびXbaIによる二重消化により欠失させた。目的のプラスミド断
片を、0.8%のアガロースゲル電気泳動により分離し、電気溶出し、1/10容
量のpH4.8の3M酢酸ナトリウムおよび2.5容量の-80℃の無水エタノー
ルの存在下で30分間沈降させ、12000gで30分間遠心分離し、70%エタ
ノール中で洗浄し、乾燥させ、製造業者の薦めに従って、DNAポリメラーゼI(N
ew England Biolabs)のクレノウ断片の作用にかけた。次いで、1容量のフェノ
ール、次いで1容量のフェノール:クロロホルム:イソアミルアルコール(25
:24:1v/v/v)および最後に1容量のクロロホルム:イソアミルアルコ
ール(24:1v/v)で抽出することにより除タンパクし、1/10容量のp
H4.8の3M酢酸ナトリウムおよび2.5容量の-80℃の無水エタノールの存
在下で沈降させ、次いで、12000gで30分間遠心分離し、70%エタノー
ルで洗浄し、乾燥させ、水に再懸濁した。次いで、製造業者の薦めに従って、1
0単位の子ウシ腸アルカリホスファターゼ(Boehringer Mannheim)の助けによ
り1時間37℃で脱リン酸化し、1容量のフェノール、次いで1容量のフェノール
:クロロホルム:イソアミルアルコール(25:24:1v/v/v)および最
後に1容量のクロロホルム:イソアミルアルコール(24:1v/v)での抽出
により除タンパクし、1/10容量のpH4.8の3M酢酸ナトリウムおよび2
.5容量の-80℃の無水エタノールの存在下で30分間沈降させ、次いで120
00gで30分間遠心分離し、70%エタノールで洗浄し、次いで水に再懸濁し
た。得られたプラスミドはpGA492deltaPem2と称した。
【0052】 平行して、エンドウマメプラストシアニン遺伝子のプロモータに対応する、pe
tEプロモータ(818塩基対)が、NcoIによる1時間で37℃の消化によりプラス
ミドpKHn2から得られた。828bpプロモータ断片を、0.8%ゲルアガロース上
で単離し、電気溶出し、1/10容量のpH4.8の3M酢酸ナトリウムおよび
2.5容量の-80℃の無水エタノールの存在下で30分間沈降させ、12000
gで30分間遠心分離し、70%エタノールで洗浄し、乾燥させ、水に再懸濁し、
次いで5単位のマグビーンヌクレアーゼ(New England Biolabs)の作用に30
分間30℃で製造業者の薦めに従ってかけ、1容量のフェノール、次いで1容量の
フェノール:クロロホルム:イソアミルアルコール(25:24:1v/v/v
)および最後に1容量のクロロホルム:イソアミルアルコール(24:1v/v
)での抽出により除タンパクし、1/10容量のpH4.8の3M酢酸ナトリウ
ムおよび2.5容量の-80℃の無水エタノールの存在下で30分間沈降させ、次
いで、12000gで30分間遠心分離し、70%エタノールで洗浄し、乾燥させ
、次いで水に再懸濁した。このプロモータ断片を、上記したプラスミドpGA492de
ltaPem2に、1.0μlのT4 10×DNAリガーゼ緩衝液(Amersham)および2.5
単位のT4DNAリガーゼ(Amersham)の存在下で14℃で16時間で挿入した。生存
可能でコンピテントなエシェリヒアコリDH5アルファ細菌を形質転換した。テト
ラサイクリン(12mg/l)を補充したLB培地上で選択した、得られたクロ
ーンのプラスミドDNAを、アルカリ溶解法に従って抽出し、酵素消化により解析
した。得られたプラスミドをpGA492-petE promと称した。
【0053】 発現カセット「petE prom/uidA/nos term」を単離するために、5μgのプラ
スミドpGA492-petE promを、PstI(プラストシアニン遺伝子プロモータ上の5’
部位)およびEcoRI(終結配列上の3’部位)により1時間37℃で消化し、0.8%
アガロースゲル電気泳動にかけ、Qiaquickアフィニティーカラム(Qiagen、Hild
en、Allemagne)上で製造業者の薦めに従って精製した。その間に、500ng
のpGEM3Zプラスミドを、1時間37℃でEcoRIおよびPstI(マルチクローニングサ
イトまたはポリリンカーに存在する制限部位)で同時に消化し、0.8%ゲル電気泳
動にかけ、次いで、Qiaquickアフィニティーカラム上で精製した。
【0054】 ライゲーションを、50ngのベクターpGEM3Z-PstI/EcoRIおよび50ngの
発現カセット「petE prom/uidA/nos term」を用いて、一晩18℃で、12μlの
反応媒体中で、1.2μlのT4 10×DNAリガーゼ緩衝液(New England Biolabs
)および400単位のT4DNAリガーゼ(New England Biolabs)の存在下で実施し
た。以前に調製した生存可能でコンピテントなエシェリヒアコリDH5アルファを
、ライゲーション反応混合物を混合することにより形質転換した。アンピシリン
(50mg/l)を補充したLB培地上で選択した、得られたクローンのプラス
ミドDNAを、アルカリ溶解法に従って抽出し、酵素消化により解析した。得られ
たプラスミドをpGEM3Z-petE promと称した。
【0055】 ジャガイモパタチン遺伝子を起源とする192bpのIVイントロンを、uidA
コーディング配列に挿入するために、次いで、この遺伝子の内部部分(pGEM3Z-p
etE promのSnaBI/BstBI710bp断片)を切り出し、次いでIV2イントロン(Sn
aBI/BstI902bp断片)を含む等価な配列で置換した。これを達成するために
、プラスミドpGEM3Z-petE promを1時間37℃で、SnaBI(uidA遺伝子のATG開
始コドンの上流の+383bpに位置する制限部位)により、次いで、1時間65
℃でBstBI(+1093bp位に位置する制限部位)により消化した。710b
pの欠失を含むプラスミドを、0.8%アガロースゲル電気泳動により単離し、次い
で、Qiaquickアフィニティカラムで精製した。
【0056】 383から1093bp位に伸長したuidA配列の続く、IV2イントロン配列に
対応するBstBI/SnaBI902bp断片を単離し、プラスミドpSCV1.2-GI.から精製
した。このプラスミドは、プラスミドpSCV1.2から得られ、これは次いでクロー
ニングで常々使用され当業者に公知の方法に従って1990年にG.A.Edwardsに
より作成されたプラスミドpSCV1から得られる。バイナリープラスミドpSCV1.2を
、pSCV1のHindIII部位に発現カセット「35S prom/nptII/nos term」(Frommら、
1986)を有するHindIII断片をクローニングすることにより得られた。発現カセ
ット「35S prom/GUS-IV2/35S term」は、Vancanneytら(1990)に記載のよ
うに、プラスミドp35S GUS INTを、HindIIIで1時間37℃で消化することにより
得られた。発現カセットに対応するDNA断片を、0.8%アガロースゲル上で単離し
、次いで電気溶出し、1/10容量のpH4.8の3M酢酸ナトリウムおよび2
.5容量の-80℃の無水エタノールの存在下で30分間沈降させ、12000g
で30分間遠心分離し、70%エタノールで洗浄し、乾燥させ、水に再懸濁した
。この断片の突出5’末端を、製造業者の薦めに従って30分間37℃でDNAポリ
メラーゼIのクレノウ断片(New England Biolabs)を用いて平滑とし、断片を
、1容量のフェノール、次いで1容量のフェノール:クロロホルム:イソアミル
アルコール(25:24:1v/v/v)、最後に1容量のクロロホルム:イソ
アミルアルコール(24:1v/v)での抽出により除タンパクし、1/10容
量のpH4.8の3M酢酸ナトリウムおよび2.5容量の-80℃の無水エタノー
ルの存在下で30分間沈降させ、12000gで30分間遠心分離し、70%エ
タノールで洗浄し、乾燥させ、最後に、SmaIで1時間25℃で以前に消化した20
ngのプラスミドpSCV1.2と、1.0μlのT4 10×DNAリガーゼ緩衝液(Amersha
m)および2.5単位のT4DNAリガーゼ(Amersham)の存在下で14℃で16時間で
ライゲートした。
【0057】 以前に調製した生存可能でコンピテントなエシェリヒアコリDH5アルファ細菌
を形質転換した。アンピシリン(50mg/l)を補充したLB培地上で選択し
た、得られたクローンのプラスミドDNAを、アルカリ溶解法に従って抽出し、酵
素消化により解析した。
【0058】 5マイクログラム(5μg)のpSCV1.2-GIプラスミドを、1時間37℃で、SnaB
I(uidA遺伝子のATG開始コドンの上流+383bp位に位置する制限部位)によ
り消化し、次いで1時間65℃でBstBI(+1285bp位に位置する部位)によ
り消化した。902bp断片を、1.0%アガロースゲル電気泳動により単離し、次
いでQiaquickアフィニティーカラム上で精製した。
【0059】 ライゲーションを、20ngのベクターpGEM3Z-petE prom BstBI/SnaBI、およ
び80ngの902bp断片BstBI/SnaBIを用いて、一晩18℃で、10μlの
反応媒体中、1.0μlのT4 10×DNAリガーゼ(New England Biolabs)および
400単位のT4 DNAリガーゼ(New England Biolabs)の存在下で実施した。生
存可能でコンピテントなエシェリヒアコリDH5アルファ細菌を、半分のライゲー
ション反応混合物により形質転換した。アンピシリン(50mg/l)を補充し
たLB培地上で選択した、クローンから得られたプラスミドDNAを、アルカリ溶
解法に従って抽出し、酵素消化により解析した。得られたプラスミドを、pGEM3Z
-petE prom/IV2と称した。
【0060】 プラスミドpGEM3Z-petE prom/IV2の818bp断片(petE)に対応するプロモ
ータ配列を排除するために、後者を、1時間37℃で、BamHIにより、次いで1時
間37℃でPstIにより消化し、0.8%アガロースゲル電気泳動により単離し、次いで
Quiaquickアフィニティーカラム上で精製した。このプラスミドの突出5’末端
を、業者の薦めに従って有用なPfu DNAポリメラーゼ(Stratagene、La Jolla、
米国)を使用することにより平滑とした。ライゲーションを、10ngのこのよ
うに修飾したプラスミドを用いて、一晩18℃で、12μlの反応容量中、1.2
μlのT4 10×DNAリガーゼ(New England Biolabs)および400単位の酵素T4D
NAリガーゼ(New England Biolabs)の存在下で実施した。生存可能でコンピテ
ントなエシェリヒアコリDH5アルファを、半分のライゲーション反応混合物で形
質転換した。アンピシリン(50mg/l)を補充したLB培地上で選択した、
得られたクローンのプラスミドDNAをアルカリ溶解法に従って抽出し、酵素消化
により解析し、Sangerら(1977)の方法に従ってシークエンスにより確認し
た。得られたプラスミドはpMRT1144(図1)と称した。
【0061】 1.2.陽性対照プロモータMPr1092の作成 基準プロモータ配列を利用できるようにするために、「二重35S」カリフラワ
ーモザイクウイルスプロモータ(CaMV D35S prom)を、uidA-IV2/nos term配列
の上流に配置した。プラスミドpMRT1092(図2)は、以下のクローニング段階の
結果である。
【0062】 初めに、ジャガイモパタチン遺伝子の192bpのIV2イントロンを、1.1
.章で記載したような+383bpのuidAコーディング配列に挿入した。1マイ
クログラム量(1μg)のbpI221プラスミド(Clontech、CA、米国)を、1時間
30分37℃で、SnaBIにより、次いで1時間30分65℃でBstBIにより消化した。
710bp断片を欠失したプラスミドを、0.8%アガロースゲル電気泳動により単
離し、次いでQiaquickアフィニティーカラム上で精製した。
【0063】 20ナノグラム(20ng)の量のbpI221BstBI/SnaBIベクターおよび前記pSC
V1.2-GIを起源とする80ngの902bpのBstBI/SnaBI断片を、一晩18℃で1
0μlの反応容量中で、1μlのT4 10×DNAリガーゼ(New England Biolabs)
および400単位のT4DNAリガーゼ(New England Biolabs)の存在下でライゲー
トした。生存可能でコンピテントなエシェリヒアコリDH5アルファを、半分のラ
イゲーション反応混合物で形質転換した。アンピシリン(50mg/l)を補充
したLB培地上で選択した、得られたクローンのプラスミドDNAを、アルカリ溶
解法に従って抽出し、酵素消化により解析した。得られたプラスミドをbpI221/u
idA-IV2と称した。
【0064】 第二の段階で、bpI221/uidA-IV2プラスミドに存在するCaMV35Sプロモータ配列
を、「CaMV D35S」配列で置換した。これは、bpI221/uidA-IV2プラスミドを、1
0時間30分37℃で10単位のHindIIIで消化することにより達成され、次いで
粘着末端を、製造業者の薦めに従って30分間37℃でDNAポリメラーゼI(New E
ngland Biolabs)のクレノウ断片の作用により平滑とした。Qiaquickアフィニテ
ィーカラム上でこの反応産物を精製した後、DNAを一晩37℃で10単位のBamHIで
消化した。828bpのプロモータCaMV 35S断片を欠失したベクターに対応する
、プラスミド断片を、0.8%アガロースゲル電気泳動により単離し、次いでQiaqui
ckアフィニティーカラム上で精製した。
【0065】 CaMV 35S promを、プラスミドpJIT163Dから得た。これは、プラスミドpJIT163
から得られ、これは次いでプラスミドpJIT160(GuerineauおよびMullineaux、1
993)から得られる。プラスミドpJIT163は、ポリリンカーのHindIIIとSalI部
位の間にATGコドンを有する。このATGを欠失させ、よってプラスミドpJIT163Dを
得るために、pJIT163のプラスミドDNAを、HindIIIおよびSalIにより消化し、0.8
%アガロースゲル電気泳動により精製し、電気溶出し、1/10容量のpH4.
8の3M酢酸ナトリウムおよび2.5容量の-80℃の無水エタノールの存在下で
30分間沈降させ、12000gで30分間遠心分離し、70%エタノールで洗浄
し、乾燥させ、DNAポリメラーゼI(New England Biolabs)のクレノウ断片の作
用に30分間37℃で製造業者の薦めに従ってかけ、1容量のフェノール、次いで
1容量のフェノール:クロロホルム:イソアミルアルコール(25:24:1v
/v/v)および最後に1容量のクロロホルム:イソアミルアルコール(24:
1v/v)での抽出により除タンパクし、1/10容量のpH4.8の3M酢酸
ナトリウムおよび2.5容量の-80℃の無水エタノールの存在下で30分間沈降
させ、次いで、12000gで30分間遠心分離し、70%エタノールで洗浄し、
乾燥させ、最後に1.0μgのT4 10×DNAリガーゼ(Amersham)および2.5単
位のT4 DNAリガーゼ(Amersham)の存在下で14℃で16時間ライゲートした。生
存可能でコンピテントなエシェリヒアコリDH5アルファバクテリアを、形質転換
した。(50mg/l)を補充したLB培地上で選択した、得られたクローンの
プラスミドDNAを、アルカリ溶解法に従って抽出し、酵素消化により解析した。
【0066】 10マイクログラム(10μg)のプラスミドpJIT163Dを、10時間30分37
℃で10単位のKpnI(プロモータの5’に位置する部位)で消化し、次いで粘着
末端を6単位のT4 DNAポリメラーゼ(New England Biolabs)の作用により30
分間37℃で製造業者の薦めに従って平滑とした。Qiaquickアフィニティーカラム
上でこの反応産物を精製した後、DNAを、一晩37℃で10単位のBamHIで消化した
。プロモータCaMV D35Sに対応する、得られた761bpのDNA断片を、1.0%アガ
ロースゲル電気泳動により単離し、次いでQiaquickアフィニティーカラム上で精
製した。
【0067】 10ngのプラスミドベクター、100ngの761bp断片、1.0μlの
T4 10×DNAリガーゼ(New England Biolabs)および400単位のT4 DNAリガー
ゼ(New England Biolabs)を含む反応混合物を、10μl中で一晩18℃でライ
ゲーションにかけた。生存可能でコンピテントなエシェリヒアコリDH5アルファ
を、半分のライゲーション反応混合物で形質転換した。アンピシリン(50mg
/l)を補充したLB培地上で選択した、得られたクローンのプラスミドDNAを
、アルカリ溶解法に従って抽出し、酵素消化により解析した。得られたプラスミ
ドを、pMRT1092と称した(図2)。
【0068】 1.3.基準プラスミドpCaMV35Slucの記載 一過性発現の内部基準として作用するプラスミドはpCaMV35Sluc(Torrentら、
1997)であり、これはRNA 35Sカリフラワーモザイクウイルスプロモータお
よび終結因子の制御下でルシフェラーゼレポーター遺伝子(luc)の発現カセッ
トを含む。
【0069】 実施例2 エンドウマメプラストシアニン遺伝子由来の欠失プロモータ配列を含むプラス
ミドの作成 エンドウマメプラストシアニン遺伝子の全プロモータ(LastおよびGray、19
89)は、-771bp位から+63bp位までの834bp(配列番号01)
の配列に対応し、ここに数個の可能性ある調節配列が同定されている(数は、配
列の5’末端から3’末端に関して、そして転写開始部位+1に関して示す、図
4)。
【0070】 --734bpから-607bpまで伸長する、一連の逆位反復配列、 -CaMV 35Sプロモータに存在し、-579bp位から-559bp位に伸長してい
る、活性化配列1(as-1)に対してある類似性を有する20bpのボックス(as
-1類似)、 -Agrobacterium tumefaciensのノパリンシンターゼ遺伝子のプロモータに存在し
、-540bp位から-519bp位に伸長している、活性化配列に対してある相
同性を有する21bpのボックス(nosエンハンサ類似)、 --201bp位から-193bp位まで伸長している、8bpの「G」ボックス
、 --83bp位から-69bp位まで伸長し、高等植物のプロモータに見られるI
II型ボックスに対してある類似性を有する、14bpのボックス、 --63位の「CAAT」ボックス -37位の「TATA」ボックス -転写開始部位+1(1位) -+1bp位から63bp位まで伸長している5’非翻訳領域
【0071】 プラスミドpGEM3Z-petE promは、実施例1の第1.1章で上記したように得ら
れた。それは、エンドウマメプラストシアニン遺伝子の全体の制御下で(petE p
rom、図4、配列番号01)レポーター遺伝子uidA-IV2を含むプラスミドpGEM3Z
に対応し、プラストシアニンプロモータに基づいて全ての作成物の基準プロモー
タとして役立つ。
【0072】 異なるエレメントの効果を研究するために、petE promの5’領域の欠失を、
酵素消化により実施した。
【0073】 2.1.プロモータMPr1097の作成 プロモータMPr1097は、逆位反復配列の5’欠失によるpetEプロモータから、
並びに、212bpのSph1断片(図4)に生じたas-1類似ボックスから得られる
。これを実施するために、5マイクログラム(5μg)のプラスミドpGEM3Z-pet
E/IV2を、2時間37℃で20単位のSphI酵素で消化し、0.8%アガロースゲル電気
泳動により単離し、次いでQiaquickアフィニティカラム上で精製した。
【0074】 ライゲーションは、25ngのこのように修飾したプラスミドを用いて、一晩
18℃で、10μlの反応混合物中、1μlのT4 10×DNAリガーゼ(New England
Biolabs)および400単位のT4 DNAリガーゼ(New England Biolabs)の存在下
で実施した。生存可能でコンピテントなエシェリヒアコリDH5アルファ細胞を、
半分のライゲーション反応混合物で形質転換した。アンピシリン(50mg/l
)を補充したLB培地上で選択した、得られたクローンのプラスミドDNAを、ア
ルカリ溶解法に従って抽出し、酵素消化により解析した。得られたプラスミドは
、pMRT1097と称し、MPr1097(配列番号02)と称したプロモータ配列をシーク
エンスにより確認した。
【0075】 2.2.プロモータMPr1096の作成 プロモータMPr1096は、逆位反復配列の5’欠失によるpetEプロモータ、それ
ぞれ403bpおよび105bpの2つのSpeI断片により生じた「as-1類似」エ
レメントおよび「nosエンハンサ類似」エレメントから生じる(図4)。これを
実施するために、5マイクログラム(μg)のプラスミドpGEM3Z-petE/IV2を、
2時間37℃で20単位のSpeI酵素で消化し、0.8%のアガロースゲル電気泳動によ
り単離し、次いでQiaquickアフィニティカラム上で精製した。
【0076】 ライゲーションは、25ngのこのように修飾したプラスミドを用いて、一晩
18℃で、10μlの反応混合物中、1μlのT4 10×DNAリガーゼ(New England
Biolabs)および400単位のT4 DNAリガーゼ(New England Biolabs)の存在下
で実施した。生存可能でコンピテントなエシェリヒアコリDH5アルファ細胞を、
半分のライゲーション反応混合物で形質転換した。アンピシリン(50mg/l
)を補充したLB培地上で選択した、得られたクローンのプラスミドDNAを、ア
ルカリ溶解法に従って抽出し、酵素消化により解析した。得られたプラスミドは
、pMRT1096と称し、MPr1096(配列番号03)と称したプロモータ配列をシーク
エンスにより確認した。
【0077】 2.3.プロモータMpr1098の作成 petEプロモータに基づいた基準最小プロモータ配列を得るために、207bp
のプロモータMPr1098を、「TATA」および「CAAT」ボックスのみを含むように作
成した(図4)。
【0078】 これは、5マイクログラム(5μg)のプラスミドpGEM3Z-petE/IV2を2時間3
7℃で1.5単位のDraIII酵素(-128位に存在する1部位)および15単位の
PstI酵素(-759bp位のプロモータの5’領域に存在する1部位)で消化す
ることにより達成した。petEプロモータの5’領域に位置する631bp断片Ps
tI/DraIIIのこのように欠失したプラスミドを、0.8%アガロースゲル電気泳動に
より単離し、次いでQuiaquickアフィニティカラム上で精製した。この断片の粘
着末端を、製造業者の薦めに従って、6単位のT4 DNAポリメラーゼ(New Englan
d Biolabs)の作用により30分間37℃で平滑とした。Quiaquickアフィニティカ
ラム上でこの反応産物を精製した後、ライゲーションを、25ngのこのように
修飾したプラスミドを用いて、一晩18℃で、10μlの反応混合物中、1μlの
T4 10×DNAリガーゼ(New England Biolabs)および400単位のT4 DNAリガー
ゼ(New England Biolabs)の存在下で実施した。生存可能でコンピテントなエ
シェリヒアコリDH5アルファ細胞を、半分のライゲーション反応混合物で形質転
換した。アンピシリン(50mg/l)を補充したLB培地上で選択した、得ら
れたクローンのプラスミドDNAを、アルカリ溶解法に従って抽出し、酵素消化に
より解析した。得られたプラスミドは、pMRT1098と称し、プロモータ配列MPr109
8をシークエンスにより確認した(配列番号04)。この配列は、最小のエンド
ウマメプラストシアニンプロモータに対応する(図4)。
【0079】 実施例3 キメラプロモータ配列を含むプラスミドの作成 ある5’領域の欠失により得られたプロモータに加えて、LCR(Barany、1
991)と称されるライゲーション連鎖反応および「指向性」オリゴデオキシヌ
クレオチドの助けをかりて一本鎖連続的DNAの産生を、二本鎖DNA産物をもたらす
PCR反応と合わせる、lb-PCR技術を使用して、基本最小プロモータMpr10
98から開始して、一連のプロモータを合成した。
【0080】 3.1.プロモータMPr1108の作成 プロモータMpr1108(図4)を、petEプロモータ(配列番号01)の-641b
p位から-569bp位まで伸長し、「as-1類似」および「nosエンハンサ類似」
ボックスを有する72bpの配列を、lb-PCR技術を使用して、MPr1098(-
128bp位から+59bp位まで、配列番号04)の187bpの最小プロモ
ータ配列に融合させることにより創製した。
【0081】 連続的一本鎖DNAを、以下の指向性オリゴデオキシヌクレオチドの助けをかり
て形成した:
【0082】 「配列表1」
【0083】 100ピコモル(100pmol)のS1、S2およびS3オリゴデオキシヌ
クレオチドを、15単位のキナーゼ(Amersham)の作用により、5μlの10×
キナーゼ(Amersham)および500pmolのATP(Sigmaの)存在下で、3
0分間37℃でリン酸化した。リン酸化オリゴデオキシヌクレオチドを、1容量の
フェノール、次いで1容量のフェノール:クロロホルム:イソアミルアルコール
(25:24:1v/v/v)および最後に1容量のクロロホルム:イソアミル
アルコール(24:1v/v)での抽出により精製し、その後、1/10容量の
pH4.8の3M酢酸ナトリウムおよび-80℃の2.5容量の無水エタノールで
20分間で沈降させ、次いで16060gで30分間遠心分離した。沈降したオ
リゴデオキシヌクレオチドを、70%エタノールで洗浄し、乾燥させ、次いで、1
0pmol/μlの濃度で水に再懸濁した。
【0084】 「指向性」オリゴデオキシヌクレオチドに連結するために、以下の「ガイド用
」オリゴデオキシヌクレオチドを使用した:
【0085】 「配列表2」
【0086】 LCR反応を実施するために、10pmolのリン酸化S1、S2、S3およ
びS4「指向性」オリゴデオキシヌクレオチドを、10pmolのG1、G2お
よびG3「ガイド用」オリゴデオキシヌクレオチド、5μlのTaq 10×DNAリガ
ーゼ(New England Biolabs)および40単位のTaq DNAリガーゼ(New England
Biolabs)の存在下でライゲートした。ライゲーション反応は、GeneAmp PCRシス
テム9700thermocycle中(Perkin Elmer、Norwalk、米国)で実施した。反応は、
1分間94℃の1サイクルおよび8回の同じその後のサイクルからなる段階を含み
、各々が以下からなる:65℃で1分間、57℃で1分間、52℃で1分間、48℃で1
分間、43℃で1分間、および最後に37℃で10分間。次に、ライゲーション反応
混合物を、業者の薦めに従って、Qiaquickアフィニティカラムで精製した。
【0087】 最後に、得られた一本鎖DNAのPCR増幅は、GeneAmp PCRシステム9700thermocyc
le中で、100pmolの各オリゴデオキシヌクレオチドプローブ5’ GGAATCTG
CAGTTGAACACGT 3’および5’ CGGGGATCCTCTAGGTTTCT 3’、50nmolの各dNT
P、10μlのVent 10×DNAポリメラーゼ緩衝液(New England Biolabs)、およ
び2単位のVent DNAポリメラーゼ(New England Biolabs)の存在下で実施した
。DNAを、5分間94℃で変性させ、各々、30秒間の95℃での変性段階、30秒
間の56℃でのハイブリダイゼーション段階、および1分間の72℃での伸長からな
る、25回のサイクルにかけ、次いで72℃での伸長段階を5分間続けた。
【0088】 反応混合物のDNA断片を、20単位のBamHIで45分間37℃で消化し、次いで2
0単位のPstIで1時間37℃で消化し、最後にQiaquickアフィニティカラムで精製
した。
【0089】 それらを、BamHI酵素で1時間37℃で消化しておいた、プラスミドpGEM3Z-petE
/IV2に挿入し、次いでPstI酵素で1時間37℃で消化し、0.8%アガロースゲル電気
泳動にかけ、Quiaquickアフィニティカラムで精製し、1時間37℃で12μlの
「緩衝液3」10×(New England Biolabs)および5000単位の子ウシ腸ア
ルカリホスファターゼ(CIP、New England Biolabs)の存在下でリン酸化し、最
後にQuiaquickアフィニティカラムで精製した。ライゲーションを実施するため
に、25ngの上記のように処理したプラスミドを、PCRにより得られた10
0ngのDNA断片と、1.2μlのT4 10×DNAリガーゼ緩衝液(New England Bio
labs)および400単位のT4 DNAリガーゼ(New England Biolabs)の存在下で
一晩18℃で接触させた。生存可能でコンピテントなエシェリヒアコリDH5アルフ
ァ細胞を、半分のライゲーション反応混合物により形質転換した。アンピシリン
(50mg/l)を補充したLB培地上で選択した、得られたクローンのDNAを
、アルカリ溶解法に従って抽出し、酵素消化により解析した。それから得られた
プラスミドpMRT1108およびpMRT1109をシークエンスにかけた。プラスミドpMRT11
08は、期待されたプロモータ(配列番号05)を含み、一方、プラスミドpMRT11
09はプロモータ配列MPr1109(配列番号06)を有し、これは、+1位の11b
p上流の、5’非翻訳領域の33bpの欠失だけpMRT1108と異なる。
【0090】 3.2.プロモータMPr1110の作成 プロモータMpr1110は、Mpr1098プロモータ(配列番号04)の-99bp位に
、「G」ボックス(petEプロモータの-204bp位から-186bp位に伸長、
配列番号01)を含む18bpの要素を挿入することにより、そしてこの修飾さ
れた最小プロモータに、as-2およびas-1エレメントを含むRNA 35Sカリフラワー
モザイクウイルスプロモータ(CaMV)の44bpの最小配列を融合することによ
り創製した(Lam、1989;Lamら、1989)(図4)。MPr1110は、lb-P
CR技術により合成した。連続的な一本鎖DNAを、以下の「指向性」オリゴデオ
キシヌクレオチドの助けをかりて形成した:
【0091】 「配列表3」
【0092】 100ピコモル(100pmol)のS1、S2およびS5オリゴデオキシヌ
クレオチドを、15単位のキナーゼ(Amersham)の助けをかりて、5μlの10
×キナーゼ緩衝液(Amersham)および500pmolのATP(Sigma)の存在
下で、30分間37℃でリン酸化した。リン酸化オリゴデオキシヌクレオチドを、
1容量のフェノール、次いで1容量のフェノール:クロロホルム:イソアミルア
ルコール(25:24:1v/v/v)および最後に1容量のクロロホルム:イ
ソアミルアルコール(24:1v/v)での抽出により精製し、その後、1/1
0容量のpH4.8の3M酢酸ナトリウムおよび2.5容量の-80℃の無水エタ
ノールで20分間で沈降させ、次いで16060gで30分間遠心分離した。沈
降したオリゴデオキシヌクレオチドを、70%エタノールで洗浄し、乾燥させ、次
いで10pmol/μlの濃度で水に再懸濁した。
【0093】 「指向性」オリゴデオキシヌクレオチドを連結するために、以下の「ガイド用
」オリゴデオキシヌクレオチドを使用した: 「配列表4」
【0094】 LCR反応を実施するために、10pmolのリン酸化「指向性」オリゴデオ
キシヌクレオチドS1、S2、S5およびS6を、10pmolの「ガイド用」
オリゴデオキシヌクレオチドG1、G2およびG4、5μlのTaq 10×DNAリガ
ーゼ緩衝液および40単位のTaq DNAリガーゼ(New England Biolabs)の存在下
でライゲートした。ライゲーション反応を、GeneAmp PCRシステム9700サーモサ
イクル中(Perkin Elmer、Norwalk、米国)で実施した。それは、94℃で1分間
のサイクル、各々、以下の段階を含む8回の同じサイクルからなり:65℃で1分
間、57℃で1分間、52℃で1分間、48℃で1分間、43℃で1分間、および最後に
37℃で10分間、次いで、ライゲーション反応混合物を業者の薦めに従ってQiaq
uickカラムで精製した。
【0095】 最後に、以前に得られた一本鎖DNAのPCR増幅を、GeneAmp PCRシステム9700the
rmocycle中で、100pmolの各以下のオリゴデオキシヌクレオチドプローブ
5’ CATGCTGCAGACTAGTGGATT 3’および5’ CGGGGATCCTCTAGGTTTCT 3’、50n
molの各dNTP、10μlのVent 10×DNAポリメラーゼ緩衝液(New Englan
d Biolabs)、および2単位のVent DNAポリメラーゼ(New England Biolabs)の
存在下で実施した。DNAを、5分間94℃で変性させ、各々が95℃での30秒間の
変性段階、56℃での30秒間のハイブリダイゼーション段階、および72℃での1
分間の伸長段階からなる25回のサイクルにかけ、次いで72℃での伸長を5分間
続けた。
【0096】 反応混合物のDNA断片を、20単位のBamHI酵素で45分間37℃で消化し、次い
で20単位のPstI酵素で1時間37℃で消化し、最後にQiaquickカラムで精製した
。それらを、以前にBamHI酵素で1時間37℃で、次いでPstI酵素で1時間37℃で
消化しておいたプラスミドpGem3Z-petE/IV2に挿入し、0.8%アガロースゲル電気
泳動にかけ、Qiaquickアフィニティカラムで精製し、1時間37℃で、12μlの
「緩衝液3」10×(New England Biolabs)および5000単位の子ウシ腸ア
ルカリホスファターゼ(CIP、New England Biolabs)の存在下で脱リン酸化し、
Qiaquickアフィニティカラムで精製した。ライゲーションを実施するために、2
5ngの上記のように処理したプラスミドを、PCRにより得られた100ngのD
NA断片と、1.2μlのT4 10×DNAリガーゼ緩衝液(New England Biolabs)お
よび400単位のT4 DNAリガーゼ(New England Biolabs)の存在下で一晩18℃
で接触させた。以前に調製した生存可能でコンピテントなエシェリヒアコリDH5
アルファ細胞を、半分のライゲーション反応混合物で形質転換した。アンピシリ
ン(50mg/l)を補充したLB培地上で選択した、得られたクローンのDNA
を、アルカリ溶解法に従って抽出し、酵素消化により解析した。プラスミドpMRT
1110により生じたプロモータ配列MPr1110は、シークエンスにより確認した(配
列番号07)。
【0097】 3.3.プロモータMpr1111の作成 プロモータMpr1111は、「G」ボックスを含む18bpのエレメント(petEプ
ロモータの-204bp位から186bp位に伸長、配列番号01)を、MPr1098
(配列番号04)の-99bp位に挿入し、この最小プロモータに、CaMV 35Sのa
s-2エレメント(LamおよびChua、1989)およびas-1エレメント(Lamら、1
989)の複製に対応する58bpの配列を融合することにより創製した。Mpr1
111(図4)は、前記したようなlb-PCR技術により合成した。一本鎖連続DN
Aは、以下の「指向性」オリゴデオキシヌクレオチドを使用して作成した。
【0098】 「配列表5」
【0099】 100ピコモル(100pmol)のS1、S2およびS5オリゴデオキシヌ
クレオチドを、5’領域において、15単位のキナーゼ(Amersham)を使用して
、5μlの10×キナーゼ緩衝液(Amersham)および500pmolのATP(
Sigma)の存在下で、30分間37℃でリン酸化した。リン酸化オリゴデオキシヌ
クレオチドを、1容量のフェノール、次いで1容量のフェノール:クロロホルム
:イソアミルアルコール(25:24:1v/v/v)および最後に1容量のク
ロロホルム:イソアミルアルコール(24:1v/v)での抽出により精製し、
その後、1/10容量のpH4.8の3M酢酸ナトリウムおよび2.5容量の-8
0℃の無水エタノールで20分間沈降させ、次いで16060gで30分間遠心
分離した。沈降したオリゴデオキシヌクレオチドを、70%エタノールで洗浄し
、乾燥させ、次いで、10pmol/μlの濃度で水に再懸濁した。
【0100】 「指向性」オリゴデオキシヌクレオチドを連結するために、以下の「ガイド用
」オリゴデオキシヌクレオチドを使用した:
【0101】 「配列表6」
【0102】 LCR反応を実施するために、10pmolのリン酸化S1、S2、S5およ
びS7「指向性」オリゴデオキシヌクレオチドを、10pmolの「ガイド用」
オリゴデオキシヌクレオチドG1、G2およびG4、5μlのTaq 10×DNAリガ
ーゼ緩衝液(New England Biolabs)および40単位のTaq DNAリガーゼ(New En
gland Biolabs)の存在下でライゲートした。ライゲート反応は、GeneAmp PCRシ
ステム9700thermocycle中(Perkin Elmer、Norwalk、米国)で実施し、94℃で1
分間の1回のサイクル、次いで各々が以下の連続段階を含む8回の同じサイクル
から構成された:65℃で1分間、57℃で1分間、52℃で1分間、48℃で1分間、4
3℃で1分間、そして最後に37℃で10分間。次に、ライゲーション反応混合物
を、業者の薦めに従って、Qiaquickカラムで精製した。
【0103】 最後に、得られた一本鎖DNAのPCR増幅を、GeneAmp PCRシステム9700thermocyc
le中で、100pmolの各オリゴデオキシヌクレオチドプローブ5’ CATGCTGC
AGACTAGTGGATT3’および5’ CGGGGATCCTCTAGGTTTCT 3’、50nmolの各dNTP
、10μlのVent 10×DNAポリメラーゼ緩衝液(New England Biolabs)および
2単位のVent DNAポリメラーゼ(New England Biolabs)の存在下で実施した。D
NAを、5分間94℃で変性させ、各々が95℃の30秒間の変性段階、56℃の30秒
間のハイブリダイゼーション段階、および72℃の1分間の伸長を含む25回のサ
イクルにかけ、次いで72℃で5分間伸長を続けた。
【0104】 反応混合物のDNA断片を、20単位のBamHIで45分間37℃で消化し、次いで2
0単位のPstIで1時間37℃で消化し、最後にQiaquickカラムで精製した。それら
を、BamHI酵素で1時間37℃で消化し、次いでPstIで1時間37℃で消化しておい
た、プラスミドpGEM3Z-petE/IV2に挿入し、0.8%アガロースゲル電気泳動にかけ
、Quiaquickアフィニティカラムで精製し、1時間37℃で12μlの「緩衝液3
」10×(New England Biolabs)および5000単位の子ウシ腸アルカリホス
ファターゼ(CIP、New England Biolabs)の存在下で脱リン酸化し、最後にQuia
quickアフィニティカラムで精製した。ライゲーションを実施するために、25
ngの上記のように処理したプラスミドを、PCRにより得られた100ngの
DNA断片と、1.2μlのT4 10×DNAリガーゼ緩衝液(New England Biolabs)お
よび400単位のT4 DNAリガーゼ(New England Biolabs)の存在下で一晩18℃
で接触させた。以前に調製した生存可能でコンピテントなエシェリヒアコリDH5
アルファ細胞を、半分のライゲーション反応混合物により形質転換した。アンピ
シリン(50mg/l)を補充したLB培地上で選択した、得られたクローン由
来のDNAを、アルカリ溶解法に従って抽出し、酵素消化により解析した。得られ
た2つのプラスミドpMRT1111およびpMRT1112をシークエンスした。プラスミドpM
RT1111は、期待されたプロモータMpr1111(配列番号08)を含み、一方、プラ
スミドpMRT1112では、プロモータMpr1112(図4)は、「G」ボックスを含み、-
127位から-89位に伸長する35bpの欠失、およびまた-78位および-7
6位に位置する2bpの欠失によりpMRT1111とは異なる(配列番号09)。
【0105】 3.4.プロモータMPr1153の作成 プロモータMPr1153(図4)が、-582位から-510位に伸長し(配列番号
01)、「as-1類似」および「nosエンハンサ類似」エレメントを有する、petE
プロモータからの78bpの配列を、「G」ボックスを含む18bpの付加によ
り修飾されたプロモータMPr1098に融合することにより得られた。
【0106】 これを実施するために、プラスミドpMRT1111を、20単位のPstI酵素および1
単位のDraIII酵素で1時間37℃で消化した。CaMVの2つの「as-2」エレメントお
よび「as-1」エレメントを含む72bp断片のこのように欠失したプラスミドを
、0.8%アガロースゲル電気泳動により単離し、次いでQuiaquickアフィニティカ
ラムで精製した。petEプロモータの2つの「as-1類似」および「nosエンハンサ
類似」エレメントを含む78bpのPstI/DraIII断片が、10μgのプラスミドp
MRT1108を、20単位のPstI酵素および1単位のDraIII酵素で1時間37℃で消化
することにより作成され、次いでこの断片を、Nu-Sieve 3%アガロースゲル電気
泳動(FMC、Rockland、米国)により単離し、最後にQuiaquickアフィニティカラ
ムで精製した。
【0107】 ライゲーションは、20ngのベクターpMRT1111 PstI/DraIIIおよび80ng
の78bp断片を用いて、一晩18℃で、10μlの反応混合物中、1.0μlの
T4 10×DNAリガーゼ緩衝液(New England Biolabs)および400単位のT4 DNA
リガーゼ(New England Biolabs)の存在下で実施した。以前に調製した生存可
能でコンピテントなエシェリヒアコリDH5アルファ細菌を、半分のライゲーショ
ン反応混合物により形質転換した。アンピシリン(50mg/l)を補充したL
B培地上で選択した、得られたクローン由来のプラスミドDNAを、アルカリ溶解
法に従って抽出し、酵素消化により解析した。得られたプラスミドを、pMRT1153
と称し、プロモータ配列MPr1153(配列番号10)をシークエンスにより確認し
た。
【0108】 3.5.プロモータMpr1143の作成 プロモータMpr1143(図4)を、Mpr1111の「as-2、as-2、as-1」エレメントを
有する72bpの配列を欠失することにより得た。これは、プラスミドpMRT1111
を1時間37℃で、同時に20単位のPstI酵素および1単位のDraIII酵素で消化す
ることにより達成された。CaMVのas-2エレメントおよびas-1エレメントを含む7
0bp断片のかくして欠失したプラスミドを、0.8%アガロースゲル電気泳動によ
り単離し、次いでQuiaquickアフィニティカラムで精製した。この断片の末端を
、業者の薦めに従って、Pfu DNAポリメラーゼ(Stratagene、La Jolla、米国)
の作用により平滑とした。この断片を一晩18℃で、20ngのベクター、1.0
μlのT4 10×DNAリガーゼ緩衝液(New England Biolabs)および400単位のT
4 DNAリガーゼ(New England Biolabs)を含む10μlの反応混合物中、再度ラ
イゲートした。以前に調製した生存可能でコンピテントなエシェリヒアコリDH5
アルファ細胞を、半分のライゲーション反応混合物により形質転換した。アンピ
シリン(50mg/l)を補充したLB培地上で選択した、得られたクローンの
プラスミドDNAを、アルカリ溶解法に従って抽出し、酵素消化により解析した。
これらのクローンの1つのプロモータ配列MPr1143(配列番号11)を、シーク
エンスにより確認した。
【0109】 実施例4 プロモータMPr1151、MPr1149、MPr1170およびMPr1092を含むバイナリープラス
ミドの作成 バイナリーベクターの調製は、Mpr1111、Mpr1098、Mpr1143およびMpr1092を含
む各発現カセットについて同じであった。25μgの量のプラスミドpGA492(An
、1986)を、80単位のHindIII酵素で1時間37℃で消化し、次いでQuiaqui
ckアフィニティカラムで精製した。このプラスミドの突出5’末端を、製造業者
の薦めに従って、Pfu DNAポリメラーゼ(Stratagene、La Jolla、米国)を使用
して平滑とした。かくして修飾したプラスミドを、80単位のEcoRI酵素で1時
間37℃で消化し、次いで、291bp断片の欠失した得られたベクターを、0.7%
アガロースゲル上で分離し、Quiaquickアフィニティカラムで精製した。
【0110】 4.1.pMRT1151の製造 発現カセット「Mpr1111/uidA-IV2/nos term」を、バイナリープラスミドpGA49
2の修飾HindIII部位に挿入した。それは、80単位のPstI酵素で1時間37℃で以
前に消化した、プラスミドpMRT1111から得られ、Quiaquickアフィニティカラム
で精製した。このプラスミドの突出5’末端を、製造業者の薦めに従って、Pfu
DNAポリメラーゼ(Stratagene、La Jolla、米国)を使用して平滑とした。かく
して修飾したプラスミドを、80単位のEcoRI酵素で1時間37℃で消化し、次い
で、発現カセットに対応する2.5kbのDNA断片を、1%アガロースゲル上で分
離し、Quiaquickアフィニティカラムで精製した。
【0111】 ライゲーションを、上記のように調製した100ngのバイナリープラスミド
pGA492と50ngの発現カセットを一晩18℃で、20μlの反応容量中、2μl
のT4 10×DNAリガーゼ緩衝液(New England Biolabs)および400単位のT4 DN
Aリガーゼ(New England Biolabs)の存在下で混合することにより実施した。
【0112】 以前に調製した生存可能でコンピテントなエシェリヒアコリDH5アルファ細胞
を、半分のライゲーション反応混合物により形質転換した。テトラサイクリン(
12mg/l)を補充したLB培地上で選択した、得られたクローンのプラスミ
ドDNAを、アルカリ溶解法に従って抽出し、酵素消化、並びに、バイナリープラ
スミドの導入DNAから選択された、オリゴデオキシヌクレオチド5’ ATATGAGACTC
TAATTGGATACCGAGGGG 3’およびuidA配列周辺の発現カセットから選択された、5
’TTGATTTCACGGGTTGGG 3’の助けをかりて遺伝子操作により解析した。得られた
クローンは、pMRT1151と称した。
【0113】 4.2.バイナリープラスミドpMRT1149の製造 発現カセット「MPr1143/uidA-IV2/nos term」を、発現カセットをプラスミドp
MRT1143から単離することを除き、プラスミドpMRT1151と同じプロトコルに従っ
て、バイナリープラスミドpGA492の修飾HindIII部位にクローニングした。得ら
れたクローンは、pMRT1149と称した。
【0114】 4.3.バイナリープラスミドpMRT1170の製造 発現カセット「petEプロモータ/uidA-IV2/nos term」を、発現カセットをプラ
スミドpGem3Z-petE/IV2から単離することを除き、プラスミドpMRT1151と同じプ
ロトコルに従って、バイナリープラスミドpGA492の修飾HindIII部位にクローニ
ングした。
【0115】 4.4.バイナリープラスミドpGA492MPr1092の製造 プロモータ断片MPr1092および配列「uidA-IV2/nos term」を、上記のように調
製したバイナリープラスミドpGA492に挿入した。この断片は以下のように調製し
た:
【0116】 CaMV 35Sプロモータは、10μgのプラスミドpJIT163deltaを、40単位のKp
nI酵素で1時間37℃で消化することにより単離した。この線形プラスミドの末端
を、製造業者の薦めに従って、6単位のT4 DNAポリメラーゼ(New England Biol
abs)の助けをかりて30分間37℃で平滑とした。このように修飾したプラスミ
ドを、Quiaquickアフィニティカラムで精製し、次いで80単位のHindIII酵素で
1時間37℃で再消化した。プロモータに対応する743bpの断片を、0.8%アガ
ロースゲル上で分離し、次いでQuiaquickアフィニティカラムで精製した。
【0117】 「uidA-IV2/nos term」配列は、4μgのプラスミドpMRT1092を、40単位のH
indIII酵素およびEcoRI酵素で1時間消化することにより得た。配列「uidA-IV2/
nos term」に対応する2.2kbの断片を、0.8%アガロースゲル上で分離し、次
いでQuiaquickアフィニティカラムで精製した。
【0118】 3つの断片間のライゲーションは、100ngのバイナリープラスミドと、5
0ngのプロモータ断片と、50ngの配列「uidA-IV2/nos term」に対応する
断片を、20μlの反応容量中で、2μlのT4 10×DNAリガーゼ緩衝液(New En
gland Biolabs)および400単位のT4 DNAリガーゼ(New England Biolabs)の
存在下で混合することにより実施した。
【0119】 インキュベートは、ライゲーション混合物を、各々が30℃での30秒間のイン
キュベート、および10℃での30秒間のインキュベートを含む198回のサイク
ルにかけることにより、サーモサイクル中で実施した。以前に調製した生存可能
でコンピテントなエシェリヒアコリDH5アルファ細胞を半分のライゲーション反
応混合物で形質転換した。テトラサイクリン(12mg/l)を補充したLB培
地上で選択した、得られたクローンのプラスミドDNAを、アルカリ溶解法に従っ
て抽出し、酵素消化、および、バイナリープラスミドの導入DNAから選択された
、オリゴデオキシヌクレオチド5’ ATATGAGACTCTAATTGGATACCGAGGGG 3’および
「uidA」配列の発現カセットから選択された、5’TTGATTTCACGGGTTGGG 3’の助
けをかりて遺伝子増幅により解析した。保持されたこれらのクローンの1つのを
pGA492-MPr1092と称した。
【0120】 4.5 バイナリープラスミドpMRT1182の製造 バイナリープラスミドpMRT1182は、プロモータ断片CaMV D35Sの、および配列u
idA-IV2/term-nosの、バイナリープラスミドpMRT118への挿入により得られた。
この後者のプラスミドは、1999年9月3日に、本出願人の名称で提出された
、仏国特許出願番号第FR9911112号に完全に記載され、この明細書を本
明細書に参考として取込む。バイナリープラスミドpMRT1118(5971bp)は
、AvrII酵素により消化されたT-DNA断片の、同じ出願人の以前に注記した先行出
願に完全に記載され、pMRT1106と称され、本明細書に参考として特に取込まれた
、別の脱リン酸化プラスミドのAvrII部位への導入により得られる。
【0121】 挿入を実施するために、pMRT1106プラスミドDNA(5μg)をAvrII酵素で消化
し、「QIAquick PCR精製」キットの助けをかりて精製し、次いで50単位の子ウ
シ腸アルカリホスファターゼ(New England Biolabs)を用いて、120μlの
最終反応混合物中、12μlの3×10緩衝液(New England Biolabs)の存在
下で37℃で1時間脱リン酸化し、TBE緩衝液中0.6%アガロースゲル上での電気泳
動により単離し、「QIAquickゲル抽出」キットで精製し、上記した条件下で子ウ
シ腸アルカリホスファターゼで2回目の脱リン酸化を実施し、最後に「QIAquick
PCR精製」キットで精製し、50μlのH2Oに移した。
【0122】 PCRライゲーション反応を、32.5ngの消化脱リン酸化プラスミドpMRT
1106および50ngの消化T-DNA断片を用いて、10μlの反応混合物容量中、
1μlのT4 10×DNAリガーゼ緩衝液(New England Biolabs)および400単位
のT4 DNAリガーゼ(New England Biolabs)の存在下で実施した。ライゲーショ
ンは、各々2段階を含む180サイクルを含み、最初のサイクルは、「GeneAmp
PCRシステム9700」thermocycle中、10℃で30秒間、第二段階は30℃で30秒間
であった。
【0123】 以前に調製した生存可能でコンピテントなエシェリヒアコリDH5アルファ細菌
を形質転換した(Hanahan、1983)。カナマイシン(50mg/l)を補充
したLB培地上で選択した、得られたクローンのプラスミドDNAを、アルカリ溶
解法に従って抽出し(Birnboim etDoly、1979)、酵素消化およびシークエ
ンスにより確認した。得られたプラスミドをpMRT1118と称した。
【0124】 プロモータCaMV D35Sは、10μgのプラスミドpJIT163deltaを、連続的に、K
pnIおよびHindIII酵素で1時間37℃で消化することにより単離した。CaMV D35S
に対応する743bp断片を、0.8%アガロースゲル上で分離し、次いでQuiaquic
kアフィニティカラムで精製した。配列「uidA-IV2/nos term」は、プラスミドpM
RT1092を、40単位のHindIIIおよびEcoRI酵素で1時間消化することにより得ら
れた。必要な配列に対応する2.2kb断片を、0.8%アガロースゲル上で分離し
、次いでQuiaquickアフィニティカラムで精製した。平行して、10μgのバイ
ナリープラスミドpMRT1118を、連続的に、KpnIおよびEcoRI酵素で1時間37℃で
消化した。次いで、線形ベクター断片を、40単位の子ウシ腸アルカリホスファ
ターゼ(New England Biolabs)で、3×緩衝液の存在下で1時間37℃で脱リン
酸化した。ライゲーションは、100ngのバイナリープラスミド、50ngの
CaMV D35S断片および50ngの「uidA-IV2/nos term」に対応する断片の存在下
で、20μlの反応容量中、T4(1×)DNAリガーゼ緩衝液および400単位のT
4 DNAリガーゼ(New England Biolabs)の存在下で実施した。インキュベートは
、前記したように「GeneAmp PCRシステム9700」thermocycle中でPCRサイクル
により実施した。以前に調製した生存可能でコンピテントなエシェリヒアコリDH
5アルファ細菌を、半分のライゲーション反応混合物で形質転換した。カナマイ
シン(50mg/l)を補充したLB培地上で選択した、得られたクローンのプ
ラスミドDNAを、アルカリ溶解法に従って抽出し、酵素消化により確認した。得
られたプラスミドをpMRT1182と称した。
【0125】 プラスミドpMRT1151、pMRT1149、pMRT1170およびpMRT1182を、Holstersら(1
978)の記載した技術に従って、Agrobacterium tumefaciens LBA4404株に移
した。リファンピシン(50mg/l)およびテトラサイクリン(5mg/l)
を補充したLB培地上で選択した、得られたクローンのプラスミドDNAを、アル
カリ溶解法に従って抽出し、細胞再懸濁緩衝液へのリゾチーム(25mg/ml
)の添加により修飾した。得られたプラスミドDNAを、酵素消化により、および
、バイナリープラスミドの導入DNAから選択されたオリゴデオキシヌクレオチド5
’ ATATGAGACTCTAATTGGATACCGAGGGG 3’および「uidA」配列周辺の発現カセット
から選択された、5’TTGATTTCACGGGTTGGG 3’の助けをかりて遺伝子増幅により
解析した。得られたAgrobacteriumクローンを使用して、Agrobacterium媒介植物
遺伝子形質転換を実施した。
【0126】 実施例5 一過性発現技術を使用した、異なるプロモータの発現レベルの測定および比較 5.1 タバコの葉の調製物のインビトロ培養 一過性発現実験を、6週令のbpD6品種のタバコの葉(Niccotiana tabacum L.
)に実施した。タバコbpD6品種の成熟種子を、10分間、飽和次亜塩素酸カルシ
ウム溶液(70g/l)中で滅菌し、次いで3回5分間無菌脱イオン水で濯いだ
。次いで、無菌種子を、MS20培地(MurashigeおよびSkoog、1962)に入
れ、6週間培養チャンバー中でインキュベートした(24℃の一定温度、光期間1
6時間の暗がり/8時間の光、光強度200μmol光子.m-2.sec-1)
【0127】 形質転換中の葉肉細胞の分裂を回避するために、6週令のbpD6タバコ植物の主
要な葉を、遺伝子銃形質転換の24時間前に植物から切り出し、リグニン面を上
にして、光原形質分離BY3培地(MS塩、4.4g/l、ミオイノシトール1
00mg/l、チアミン1mg/l、KH2PO4200mg/l、サッカロース
30g/l、ソルビトール45.5g/l、2.4D1mg/l、pH5.8)
に置いた。
【0128】 5.2 キメラ作成物のDNAで覆膜した金粒子 遺伝子銃形質転換は、10分間無水エタノール(99.98%、0.02%以
下の水)で滅菌し、4回滅菌脱イオン水で洗浄し、最後に最大4週間-20℃で50%
グリセロール溶液中で保存しておいた、直径0.6mmの金ビーズ球上にDNAを
前以って覆膜することが必要である。
【0129】 形質転換中に使用した全ての対照および実験プラスミドの濃度を1mg/ml
に調整した。各形質転換実験において、内部基準対照(pCaMV35Sluc)を同時形
質転換して、異なる実験間のGUS活性の変動を基準化した(Leckieら、199
4)。
【0130】 以前に調製した金ビーズ上へのDNAの覆膜は、無菌容器で、層流条件下で実施
した。30μlの50%グリセロール中の1.8mgの無菌ビーズの懸濁液のアリ
コートを、ボルテックス器で1分間激しく混合し、次いで10秒間、4μgの試
験すべきプラスミドの1つおよび2μgの基準プラスミドpCaMV35Slucを含む、
20μlのDNA懸濁液と混合した。次いで、20μlの2.5MのCaCl2を加
え、激しく10秒間混合した。次に、20μlの0.1Mのスペルミンを混合物
に加え、全混合物をボルテックス下でさらに30秒間撹拌した。ビーズ上へのDN
Aの覆膜は、混合物を氷中で15分間インキュベートすることにより継続し、覆
膜したビーズを、低速度で5秒間遠心分離し、2回無水エタノール中で洗浄した
【0131】 洗浄後、覆膜したビーズを、32μlの無水エタノールに再懸濁し、各2秒間
、3回、超音波にかけ、ボルテックス器で15秒間激しく混合し、次いで製造業
者(Bio-Rad、Hercule、米国)の薦めに従って調製したBiolistic PDS-1000/He
システムに使用した無菌マクロキャリアーディスク上の4つの同量のアリコート
に直ちに分けた。沈着させたビーズを有するマイクロキャリア支持体およびマイ
クロキャリアの全配置を5分間乾燥させた。
【0132】 5.3 タバコの葉組織の照射および一過性発現 タバコ葉の照射は、取扱および装置の異なる成分の搭載に関して、一般的な製
造業者(Bio-Rad、Hercule、米国)の薦めに従って、Biolistic PDS-1000/Heシ
ステムの助けをかりて実施した。各葉を、2回連続的に、以下の条件を使用して
照射した:
【0133】 -ビーズの加速に使用したヘリウム圧力は、6200kPa(900プサイ)
に等しかった。 -植物サンプルを、ビーズ加速領域から9cmの距離に配置した。 -照射は、27mm水銀の真空で実施した。
【0134】 照射後、葉を、BY3培地に置き、48時間暗闇で培養チャンバー中24℃でイ
ンキュベートした。このインキュベートにより、細胞への導入遺伝子の一過性発
現が可能となる。
【0135】 5.4 組織化学的染色を使用した異なるプロモータの活性の評価 ベータ-グルクロニダーゼの発現の関連を、Jefferssonら(1987)の記載
のような組織化学的染色により実施した。培養チャンバー中で48時間後に、各
葉を、中心のとげの軸に沿って2つに切断した。葉の半分を、ベータ-グルクロ
ニダーゼ染色緩衝液(0.1MのpH7.0のリン酸緩衝液中、5-ブロモ、4-
クロロ、3-インドリルグルクロニド(X-Gluc)500mg/l、トリトン
X100 0.05%)中で48時間37℃でインキュベートし、一方、他の半分は、液
体窒素中で凍結させ、次いで-80℃で保存した。
【0136】 染色後、葉を、それらを95%エタノール浴にそれぞれ3および12時間浸漬す
ることにより漂白し、次いで蒸留水で濯ぎ、2シートのセロファンの間で平らに
して乾燥した。
【0137】 異なる作成物のプロモータ活性を、GUSレポーター遺伝子を有する2μgの
DNAに積載した2回の照射後に各葉に認められた青い点の数により評価した。
【0138】 3つのカテゴリーのプロモータを同定した。プロモータMPr1096、MPr1098、MP
r1108、MPr1109、MPr1143およびMPr1153で照射した葉は、全て、平均して30個
以下の青点を示した。プロモータpetE、Mpr1097およびMpr1110で照射した葉は、
全て、50ないし150個の数の青点を示した。最後に、Mpr1111および基準プ
ロモータMPr1092で照射した葉は、平均して非常に多量の、一般に200個以上
の青点を有した。
【0139】 結論すると、キメラプロモータMPr1110およびMPr1111は、全petEプロモータの
それより高いまたはそれに等しいレベルでベータ-グルクロニダーゼの発現を可
能とし;Mpr1111は、強力な構成性基準プロモータD35S promにより得られたもの
と少なくとも同等なプロモータ活性を示す。
【0140】 5.5 発光定量酵素アッセイを使用した異なるプロモータによるベータ-グ
ルクロニダーゼの発現の定量 凍結した葉の半分を乳鉢で摩砕し、粉末を、200mgの植物組織あたり1m
lの緩衝液の抽出緩衝液(トリスホスフェート25mM pH7.8、ジチオト
レイトール2mM、1,2-ジアミノシクロヘキサンN,N,N’,N’-テトラ
酢酸2mM、グリセロール10%、トリトン×100 1%)で解凍した。混合
物をホモジナイズし、次いで15分間氷中でインキュベートし、その後5分間1
6060gで遠心分離により清澄とした。
【0141】 GUS活性を、検出キット「GUS-光化学発光受容体遺伝子アッセイ」(Tro
pix Inc.、Bedford、米国)の助けをかりて、業者の薦めに従って20μlの粗
清澄化葉抽出物について測定した。発光の測定は、Lumat LB 9507ルミノメータ
ー(EGG-Berthold、Bad Wildbad、Allemagne)の助けをかりて実施した。
【0142】 ルシフェラーゼ活性を、検出キット「ルシフェラーゼアッセイシステム」(Pr
omega Corp.、Madison、米国)の助けをかりて、業者の薦めに従って、20μl
の粗葉抽出物について測定した。発光測定は、Lumat LB 9507ルミノメーターの
助けをかりて実施した。
【0143】 結果を図5に報告する。各実験(1つの照射した葉=1つの粗抽出物)につい
て、ルミノメーターにより測定した測定ベータ-グルクロニダーゼ活性とルシフ
ェラーゼ活性の間の比を計算した。ある作成物の異なる実験の平均および平均標
準誤差を決定した。
【0144】 プロモータを、最も弱いもの(クラス1)から始めて最も強いもの(クラス6
)まで、発現尺度の増加順で6つのクラスに分けた:
【0145】 -クラス1は、プロモータMPr1108およびMPr1109を含む(図4)。これらのプ
ロモータにより付与された発現は、プロモータを全く含まない、作成物pMRT1144
(図1)で得られた発現とほとんど異ならないようである。「as-1類似」および
「nosE類似」ボックスを、最小プロモータMpr1098(図4)に融合してMpr1108を
得ることにより、Mpr1098により促進される平均発現をほんの僅かしか低下させ
ない。この結果は、非常に僅かな阻害効果は、これらのボックスおよびMPr1108
内でのその位置に起因することを示唆するようである。プロモータMPr1109は、
プロモータMpr1108で得られる発現と実質的に同じ発現を付与する。転写開始部
位の下流に位置する配列、すなわち5’非翻訳領域の欠失は、MPr1108で得られ
る発現を修飾しないようである。
【0146】 -クラス2は、プロモータMPr1098、MPr1143およびMPr1112(図4)を含む。プ
ロモータMPr1098およびMPr1143は、類似の活性を示す。プロモータMpr1143は、
最小プロモータMPr1098の「CAAT」ボックスの上流の36bpの距離の「G
」ボックスの挿入から生じる。このボックスの存在は、プロモータMPr1098で得
られた発現に対して有意な効果を及ぼさないようである。プロモータMPr1112は
、「CAAT」ボックスの上流に、「as-2」ボックスの複製、続くCaMVのプロモ
ータ35Sを起源とする「as-1」を含む。これらのエレメントはそれ自体で、発現
率の向上に寄与しないようであり、これはプロモータMPr1098で得られる発現率
と実質的に同一である。
【0147】 -クラス3は、プロモータMPr1096およびMPr1097(図4)を含む。これらの2
つのプロモータにより付与された発現は同一である。petEプロモータの配列エン
ハンサ由来の領域を有する、MPr1097の「nosE類似」ボックスおよびSpeI-SpeIを
有する断片SphI-SpeIの欠失によるMPr1096の創製は、発現率に影響を及ぼさない
ようである。プロモータMPr1096では、petE配列エンハンサの31bp前にあり
、「CAAT」ボックスから122bpの距離にある、「G」ボックスの存在は、2
.5の係数で、MPr1098により得られた発現率の増加を可能とするようである。M
Pr1143の場合、「CAAT」ボックスから36bpの距離で28bpのpetT配列エン
ハンサの前にある「G」ボックスの存在により、MPr1098で得られた発現率の増
加は不可能となることに注意すべきである。従って、「G」と「CAAT」ボックス
の間の距離は、発現率に影響を及ぼすようである。
【0148】 -クラス4は、プロモータpetE(図4)を含み、これは基準として使用される
【0149】 -クラス5は、プロモータMPr1110(図4)を含む。プロモータMPr1110を創製
している、プロモータMPr1143の上流のas-2およびas-1ボックスの融合により、
発現率のかなりの増加が可能となり、これは、petEプロモータで得られる発現率
よりも非常に高い(1.4の係数)。「G」、「as-1」および「as-2」ボックス
は共に、発現に関して活発な正の相乗効果を有するようである。
【0150】 -クラス6は、プロモータMPr1111(図4)およびMPr1092(図1)を網羅する
。プロモータMPr1111は、基準二重35S CaMVプロモータ(MPr1092)の発現率と類
似した発現率を付与する。「as-2」エレメントまたはボックスの付加は、MPr111
0により得られた発現率と比べて、発現率をかなり増加させる(係数1.7)。
これらのエレメントは、相乗的に作用するようである。「as-2」ボックスの複製
もこの効果を増加させる。
【0151】 結論すると、キメラプロモータMPr1110は、全petEプロモータより高いまたは
等価なレベルでベータ-グルクロニダーゼの平均的発現を可能とする。プロモー
タMPr1111は、基準プロモータD35Sで得られた平均活性と同等なプロモータ活性
を有する。
【0152】 これらの結果は、同じプロモータで照射した葉の組織化学的染色後に観察され
たものと一致する。
【0153】 CaMV D35Sプロモータは、強力なプロモータであるとして文献に一般的に報告
されている。本発明のキメラプロモータは、基準プロモータCaMV35Sのプロモー
タ活性の8から12倍の次元で、GUSレポーター遺伝子のプロモータ活性の増
加をもたらす(Kayら、1987)。さらに、MPr1111は、現在までに記載された
タバコ葉の最も活発で最も強力なキメラプロモータの1つを構成する。より強度
の低いプロモータを、例えば、「nos」型のプロモータと同じように、抗生物質
耐性を付与するために、選択物質をコードする遺伝子に関連したプロモータとし
て使用できる。
【0154】 実施例6 安定な形質転換後のタバコでの異なるプロモータの発現 6.1 タバコの安定な形質転換 タバコ(Nicotiana tabacum L.、bpD6品種)の形質転換を、6週令のタバコ植
物から単離した葉ディスクを、Horschら(1985)の記載した方法に従って組
換えAgrobacteriumにより感染することにより実施した。
【0155】 形質転換中、ペトリ皿を、以下の条件下で培養チャンバー中でインキュベート
し:24℃の温度、光期間8時間の暗がり/16時間の光、光強度200μmol
光子.m-2.sec-1、そして、最初の共培養段階とは別に、全てのカルロー
ス生成、再生、および根形成段階を、オーグメンチン(登録商標)(400mg
/l)およびカナマイシン(登録商標)(200または100mg/l)を補充
した様々な選択培地上で実施した;
【0156】 異なる段階および培地は以下であった:
【0157】 -ビタミン(Gamborgら、1968)、4.4g/l(Sigma、M0404)、サッカ
ロース30g/l、寒天8g/l(Merck)、pH5.7)、1mg/lのベン
ジルアミノプリンおよび0.1mg/lのインドール-3酢酸を補充したMS(M
urashigeおよびSkoog、1962)に基づいた固体MS30共培養培地上で、共
培養段階を3回続け、その間にAgrobacteriaは植物細胞を感染する。
【0158】 -培養チャンバー中の、1mg/lのベンジルアミノプリン、0.1mg/l
のインドール-3酢酸、400mg/lのオーグメンチン(登録商標)および2
00mg/lのカナマイシン(登録商標)を補充した、固体MS20培地(塩お
よびビタミンMS4.4g/l(Sigma.M0404)、サッカロース20g/l、寒
天8g/l(Merck)、pH5.7)上で、4週間からなる芽尖端形成段階。
【0159】 -培養チャンバー中の、400mg/lのオーグメンチン(登録商標)および
100mg/lのカナマイシン(登録商標)を補充したMS20固体発達培地上
で、3週間続ける発達および根形成段階。
【0160】 -培養チャンバー中の、400mg/lのオーグメンチン(登録商標)および
100mg/lのカナマイシン(登録商標)を補充したMS20固体発達培地上
のガラスポットへの植え替え段階。
【0161】 6.2 タバコ植物での安定な発現後のキメラプロモータ活性の比較 ベータ-グルクロニダーゼ活性を、温室に移した2、4、6、8週間後に、一
次形質転換体で測定した。各植物について、3つのサンプルを採取し、共に試験
チューブにプールした。1つのサンプルを「古い」葉(基本葉レベル)から、1
つのサンプルを成熟葉(中間葉レベル)から、および1つのサンプルを植物の頂
点に位置する若い葉から採取した。各サンプルを、乳鉢中液体窒素で摩砕し、粉
末を抽出緩衝液(トリスホスフェート25mM、pH7.8、ジチオトレイトー
ル2mM、1,2-ジアミノシクロヘキサン、N,N,N’,N’-テトラ酢酸2
mM、グリセロール10%、トリトンX1001%)中に、200mgの植物粉
末あたり1mlの緩衝液の比率で、再懸濁した。物質をホモジナイズし、15分
間氷上でインキュベートし、その後、16060gで5分間の遠心分離により清
澄とした。
【0162】 GUS活性を、20mlの清澄化した粗抽出物で、製造業者の薦めに従って、
「GUS光化学発光レポーター遺伝子アッセイ」検出キット(Tropix Inc.、Bed
ford、米国)の助けをかりて測定した。発光測定は、Lumat LB9507ルミノメータ
ー(EGG-Berthold、Bad Wildbad、独国)を使用して実施した。
【0163】 粗抽出物中の全タンパク質含量を、ブラッドフォード技術(Bradford、197
6)により、製造業者の薦めに従って、「バイオラッドタンパク質アッセイ」試
薬(Bio-Rad、Munchen、Allemagne)を使用して評価した。
【0164】 異なるカテゴリーの植物におけるレポーター遺伝子活性を、1個の作成物あた
り、20個の形質転換体の個体群におよび、そして植物成長および発達の全期間
を通じて解析した。
【0165】 解析は、あるカテゴリーの異なる形質転換におけるランダムな挿入部位および
可変的なコピー数のために、個々のレベルでは実施しなかった。
【0166】 最初のpPetEプロモータ、最小MPr1143および基準MPr1092プロモータに比較し
た、キメラプロモータMPr1111の結果を図6に提示する。
【0167】 MPr1092基準植物のGUS活性は、プラストシアニンをベースとしたプロモー
タで形質転換した植物で観察されたものと比較して、比較的少ない変動を示した
。活性は、植物を温室に移した2ないし4週間後に、僅かに減少し;6週目に約
4倍増加し、再度、8週目に、4週目に観察された数値に下降し、最後に、10
週目に僅かに増加した。プラストシアニンをベースとしたプロモータの解析によ
り、どのプロモータまたは植物を考慮しても、GUS活性は、温室に移した2か
ら6週間後に規則的に増加し、その後、開花まで減少することが判明した。
【0168】 GUS活性のこの発生は、植物発達に関連した。なぜなら、プラストシアニン
遺伝子は光合成組織で活発に発現されているからである。pPetEおよび派生プロ
モータの活性の後に、温室に移した後から順化の6〜8週間後にわたり植物の活
発な成長が起こり、その後、8週目から、温室に移した10〜12週間後に起こ
る開花まで、植物のより遅い発達が起こる。比較すると、高度に活性な構成性プ
ロモータとして知られる、基準MPr1092プロモータは、これらの発達に関連した
効果への依存度はより低かった。 キメラプロモータMpr1143および基準MPr1092を有する形質転換体の比較により
、どの発達段階であれ、「MPr1143植物」は、「D35S植物」に比べて非常に低い
GUS活性を示すことが示された。これらのデータにより、MPr1143は、基底レ
ベルでレポーター遺伝子の最小限の発現を駆動することしかできないことが判明
し、最小pPetE配列に挿入された、「Gボックス」はそれ自体、発現を効率的に
促進するには十分ではないことを示す一過性発現実験の後に得られたデータを確
認した。
【0169】 最初のpPetEプロモータを有する形質転換体の個体群と、基準「MPr1092植物」
の比較により、pPetEは、植物を温室に移した2週間後に基準と同程度活性であ
り、活発な発達中(2から8週間)では3から4倍であることが示された。2つ
のプロモータ間の差異は、移動の6週間後から規則的に減少し、10週目で逆転
した。なぜなら、基準植物が、「pPetE植物」の2倍以上の平均活性を示したか
らである。これらのデータは、pPetEが、Mpr1092よりも2.5倍活性が低い、一
過性発現後に得られたデータを実証しなかった。
【0170】 「MPr1111植物」とpPetEを有するものとの比較により、MPr1111は、平均して
、6週目までpPetEよりも2〜3倍活性が低く、その後少なくとも活性であるこ
とが判明した。
【0171】 8および10週目に、数個の「MPr1111個体」は、実際、「PetE個体」よりも
活性であった。この程度まで、安定な発現により、MPr1111は平均してpPetEより
も2.5倍活性である一過性発現に比べて、異なる結論に至った。
【0172】 MPr1111は、一次形質転換体の個体群において、植物を温室に移した4から8
週間後にわたる成長および発達の期間におよび、基準MPr1092よりも活性である
ことが示され、8週目に最大の2から3倍の活性であった。
【0173】 これらの時間経緯解析を基に、我々は、それぞれのプロモータ強度は、植物の
成長を通じて静的ではないと結論づけることができ、これは、おそらく、異なる
調節プロセスによる。MPr1111は、植物を温室に移した8週間後に最大レベルに
レポータータンパク質GUSの発現を駆動するプロモータであり、それ故、この
タバコ発達段階で、大量の異種タンパク質の発現に使用できる最善の候補のよう
である。
【0174】
【参考文献】
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1では、示した作成物は、全てのプロモータ配列の非存在下で
ベータ-グルクロニダーゼをコードするレポーター遺伝子を含み、それにより陰
性対照として作用する。
【図2】 図2は、強力なプロモータの基準対照として作用する、35S増
強プロモータ(ep35S)としても知られる、CaMV二重35Sプロモータ(d35SCaM
V)の制御下でベータ-グルクロニダーゼをコードする遺伝子を含む作成物を図解
で示す。
【図3】 図3は、一過性発現実験の内部基準として作用する作成物を示し
、35SCaMVプロモータの制御下でルシフェラーゼをコードするレポーター遺伝子
からなる。
【図4】 図4は、本発明に記載され、エンドウマメプラストシアニン遺伝
子由来の全プロモータ(petE prom)から得られた、キメラプロモータの数個の
好ましい実施形態の構造を図解で示し、後者も示す。MPr1098、MPr1097およびMP
r1096として同定されたプロモータは、エンドウマメプラストシアニン遺伝子の
全プロモータの酵素的消化により得られ、一方、MPr1108、MPr1109、MPr1110、M
Pr1111、およびMPr1112として同定されたプロモータは、リガンドをベースとし
たPCR(lb-PCR)により得られた。プロモータMPr1143およびMPr1153は
、それぞれプロモータMPr1111の「as-2」および「as-1」ボックスの欠失から、
およびプロモータMPr1143の上流のMPr1108の「as-1類似」および「nosエンハン
サ類似」ボックスの機能により得られた。作成された全プロモータを、ベクター
pMRT1144の制限部位PstIとBamHIの間にクローニングし、ベータ-グルクロニダー
ゼをコードするレポーター遺伝子uidAを有する転写融合物を得た。
【図5】 図5は、タバコ葉での一過性発現後の、様々な作成物の相対的プ
ロモータ活性を比較したグラフを示す。照射の3日後、葉を研磨し、得られた粗
抽出物は遠心分離により清澄化した。ベータ-グルクロニダーゼおよびルシフェ
ラーゼ活性は、粗抽出物のアリコートの蛍光定量法により測定し、GUS/LU
C活性比を決定した。ヒストグラムは、ある作成物の比の平均プラスまたはマイ
ナス平均標準誤差(MSE)に対応する;
【図6】 図6は、タバコ植物の安定な形質転換後の、キメラプロモータ活
性の比較の図解的グラフを示す。サンプルを、温室に移した2、4、6、8およ
び10週間後に全ての一次形質転換体で採取し、ベータ-グルクロニダーゼ活性
を各サンプルから測定し、全タンパク質含量を量り、タンパク質のGUS活性を
rlu/mgで出す。各発達段階で、各シリーズの一次形質転換体について桁を
減少させることにより選別し、互いに比較した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 5/10 C12N 5/00 A C (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,DZ,EE,ES ,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU, ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,K R,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV ,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO, NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,S I,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA ,UG,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 マンフレッド・テイザン フランス・F−63400・シャマリエール・ リュ・デ・ロゼレー・1 Fターム(参考) 2B030 AA02 AB03 AD20 CA17 CA19 CD03 CD07 CD09 CD10 CD13 4B024 AA08 AA20 BA12 CA04 DA05 EA04 FA02 FA07 GA12 4B065 AA11X AA88Y AB01 BA04 CA31 CA53

Claims (41)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列番号01の配列を有する、エンドウマメプラストシアニ
    ン遺伝子のプロモータに由来する少なくとも1の核酸配列を含むキメラ発現プロ
    モータ。
  2. 【請求項2】 前記の、エンドウマメプラストシアニン遺伝子のプロモータ
    由来の核酸配列が、配列番号02、03、04、05、06、07、08、09
    、10及び11の配列からなる群より選択されることを特徴とする請求項1に記
    載のキメラプロモータ。
  3. 【請求項3】 「CAAT」ボックス、「TATA」ボックス、及び転写開
    始部位(+1)の少なくとも1の上流に操作可能なようにして、又は機能するよ
    うにして連結された「G」ボックスを含むことを特徴とするキメラ発現プロモー
    タ。
  4. 【請求項4】 前記の「G」ボックスが、転写開始部位(+1)に対して-
    225と-65の間の部位に位置することを特徴とする請求項3に記載のキメラ
    発現プロモータ。
  5. 【請求項5】 前記の「G」ボックスが、転写開始部位(+1)に対して-
    201と-115の間の部位に位置することを特徴とする請求項3に記載のキメ
    ラ発現プロモータ。
  6. 【請求項6】 前記の「G」ボックスが、転写開始部位(+1)に対して-
    201の部位に位置することを特徴とする請求項3に記載のキメラ発現プロモー
    タ。
  7. 【請求項7】 前記の「G」ボックスが、転写開始部位(+1)に対して-
    115の部位に位置することを特徴とする請求項3に記載のキメラ発現プロモー
    タ。
  8. 【請求項8】 前記の「G」ボックスが、植物起源であることを特徴とする
    請求項3に記載のキメラプロモータ。
  9. 【請求項9】 前記の「G」ボックスが、エンドウマメプラストシアニン遺
    伝子のプロモータより得られたものであることを特徴とする請求項3に記載のキ
    メラプロモータ。
  10. 【請求項10】 前記の「G」ボックスが、エンドウマメプラストシアニン
    遺伝子のpetEプロモータより得られたものであることを特徴とする請求項3
    に記載のキメラプロモータ。
  11. 【請求項11】 前記「G」ボックスの上流に操作可能なようにして、又は
    機能するようにして連結された「nos E様」ボックスを更に含むことを特徴
    とする請求項3乃至10の何れか一項に記載のキメラプロモータ。
  12. 【請求項12】 前記の「G」ボックスに操作可能なようにして、又は機能
    するようにして連結された、少なくとも1の、「as1」又は「as1様」ボッ
    クスを更に含むことを特徴とする請求項3乃至11の何れか一項に記載のキメラ
    プロモータ。
  13. 【請求項13】 前記のプロモータが、連続して又は分離して配置された、
    2以上の「as1」又は「as1様」ボックスを含むことを特徴とする請求項1
    2に記載のキメラプロモータ。
  14. 【請求項14】 前記のプロモータが、4つの、「as1」又は「as1様
    」ボックスを含むことを特徴とする請求項12又は13に記載のキメラプロモー
    タ。
  15. 【請求項15】 前記の「as1」又は「as1様」ボックスが、前記の「
    G」ボックスの上流と下流の両方に、好ましくはその上流に連結していることを
    特徴とする請求項12乃至14の何れか一項に記載のキメラプロモータ。
  16. 【請求項16】 前記の「as1」又は「as1様」ボックスの1以上が、
    逆順、好ましくは逆反復順に配置されていることを特徴とする請求項12乃至1
    5の何れか一項に記載のキメラプロモータ。
  17. 【請求項17】 前記の「G」ボックスに操作可能なように連結した少なく
    とも1の「as2」ボックスを更に含むことを特徴とする請求項3乃至16の何
    れか一項に記載のキメラプロモータ。
  18. 【請求項18】 前記のプロモータが、少なくとも2以上の「as2」ボッ
    クス、好ましくは4つの「as2」ボックスを含むことを特徴とする請求項1乃
    至17の何れか一項に記載のキメラプロモータ。
  19. 【請求項19】 前記の「as2」ボックスが、前記の「G」ボックスの上
    流及び下流の両方、好ましくはその上流に連結していることを特徴とする請求項
    18に記載のキメラプロモータ。
  20. 【請求項20】 前記の1以上の「as1」又は「as1様」ボックスが、
    逆順、好ましくは逆反復順に配置されていることを特徴とする請求項17乃至1
    9の何れか一項に記載のキメラプロモータ。
  21. 【請求項21】 配列番号02、03、04、05、06、07、08、0
    9、10及び11の配列からなる群より選択される少なくとも1の核酸配列を含
    むことを特徴とする請求項3乃至20の何れか一項に記載のキメラプロモータ。
  22. 【請求項22】 産生されるポリペプチドをコードし、それ自身が操作可能
    なようにして又は機能するようにして転写終止核酸配列に連結された、発現され
    る核酸配列に、操作可能なようにして又は機能するようにして連結された、エン
    ドウマメプラストシアニン遺伝子のプロモータ由来の少なくとも1の核酸配列を
    含む発現カセットであって、 エンドウマメプラストシアニン遺伝子のプロモータに由来する当該核酸配列が
    、配列番号02、03、04、05、06、07、08、09、10及び11の
    配列からなる群より選択されることを特徴とする発現カセット。
  23. 【請求項23】 前記の配列が、配列番号02、03、04、05、06、
    07、08、09、10及び11の配列からなる群より選択されることを特徴と
    する単離されたプロモータ核酸配列。
  24. 【請求項24】 前記の配列が、配列番号12、13、14、15、16、
    17、及び18の配列からなる群より選択されることを特徴とする、請求項1乃
    至21、又は23の何れか一項に記載のキメラ発現プロモータ又は単離されたプ
    ロモータ核酸配列のための、指向性デオキシヌクレオチド構成要素。
  25. 【請求項25】 前記の配列が、配列番号19、20、21、及び22の配
    列からなる群より選択されることを特徴とする、請求項1乃至21、又は23の
    何れか一項に記載のキメラ発現プロモータ又は単離されたプロモータ核酸配列の
    ための、ガイド用デオキシヌクレオチド構成要素。
  26. 【請求項26】 産生されるポリペプチドをコードする核酸配列の転写を開
    始することができる、プロモータ又はプロモータ核酸配列を含むベクターであっ
    て、当該プロモータ又は当該プロモータ核酸配列が、請求項1乃至21、又は2
    3の何れか一項に記載のキメラ発現プロモータ又はプロモータ核酸配列に対応す
    ることを特徴とするベクター。
  27. 【請求項27】 前記のベクターが、pMRT1151、pMRT1149
    、pMRT1170のバイナリーベクターからなる群より選択されることを特徴
    とする請求項26に記載のベクター。
  28. 【請求項28】 請求項1乃至21、又は23の何れか一項に記載のキメラ
    発現プロモータ又は単離されたプロモータ核酸配列の製造方法であって、下記:
    -LCRとよばれる連結連鎖反応を実行して、それぞれ配列番号12、13、1
    4、15、16、17、及び18で同定される、S1、S2、S3、S4、S5
    、S6及びS7の「指向性」デオキシヌクレオチドからなる群より選択される少
    なくとも1つの指向性デオキシヌクレオチド構成要素と、少なくとも1つの「ガ
    イド用」デオキシヌクレオチド構成要素とから、連続した一本鎖DNAを産生す
    る工程であって、当該プロモータ核酸配列又は当該プロモータが、それぞれ配列
    番号19、20、21、及び22で同定される、G1、G2、G3、及びG4の
    「ガイド用」デオキシヌクレオチドからなる群より選択されることを特徴とする
    工程; -上記の工程で得られた当該一本鎖DNAに対してPCR増幅を実行し、キメラ
    発現プロモータ又はプロモータ核酸に対応した二本鎖DNAを得ることを可能に
    する工程; -任意に、当該プロモータ又は当該プロモータ核酸配列を単離する工程; からなる工程を含むことを特徴とする方法。
  29. 【請求項29】 前記のデオキシヌクレオチド要素が、連結前にリン酸化さ
    れることを特徴とする請求項28に記載の方法。
  30. 【請求項30】 前記の連結を、少なくとも1のDNAリガーゼの存在下に
    、サーモサイクル中で、以下の条件下: -約94℃で約1分間を1サイクル; -それぞれが以下の工程からなる同一のサイクルを8回: -65℃で1分間、57℃で1分間、52℃で1分間、48℃で1分間、43
    ℃で1分間、そして37℃で10分間; で実行することを特徴とする請求項28に記載の方法。
  31. 【請求項31】 そのゲノム内に、請求項1乃至21、又は23の何れか一
    項に記載のそれぞれ少なくとも1のプロモータ、又は少なくとも1のプロモータ
    核酸配列が、安定に組み込まれたトランスジェニック植物。
  32. 【請求項32】 前記の植物が、双子葉種、好ましくはジャガイモ、タバコ
    、ワタ、レタス、トマト、メロン、キュウリ、エンドウマメ、セイヨウアブラナ
    、アオゲイトウ、又はヒマワリ、あるいは単子葉種、好ましくはコムギ、オオム
    ギ、カラスムギ、イネ、又はトウモロコシより選択されることを特徴とする請求
    項31に記載のトランスジェニック植物。
  33. 【請求項33】 請求項31又は32に記載のトランスジェニック植物のム
    カゴ。
  34. 【請求項34】 前記のムカゴが、種子であることを特徴とする請求項33
    に記載のトランスジェニック植物のムカゴ。
  35. 【請求項35】 それぞれ請求項1乃至21、又は23の何れか一項に記載
    のプロモータ、又はプロモータ核酸配列を含む細胞。
  36. 【請求項36】 前記の細胞が、植物細胞、ヒト細胞、動物細胞、昆虫細胞
    、細菌細胞、藻類細胞、真菌細胞、そして好ましくは植物細胞であることを特徴
    とする請求項35に記載の細胞。
  37. 【請求項37】 産生されるポリペプチドをコードする、核酸配列又は遺伝
    子を細胞内で発現する方法であって、下記: -それ自身が転写終止シグナルに操作可能なようにして連結された産生されるポ
    リペプチドをコードした核酸配列又は遺伝子に操作可能なようにして連結された
    、請求項1乃至21、又は23の何れか一項に記載の少なくとも1のプロモータ
    又は少なくとも1のプロモータ核酸配列を含むベクターで、細胞を形質転換する
    工程; -形質転換された細胞を、前記のポリペプチドがコードされた核酸配列又は遺伝
    子の発現が起るような条件下で培養して、当該ポリペプチドを産生させる工程; からなる工程を含むことを特徴とする方法。
  38. 【請求項38】 前記の細胞が、原核細胞又は真核細胞であることを特徴と
    する請求項37に記載の方法。
  39. 【請求項39】 前記の細胞が、微生物細胞、真菌細胞、昆虫細胞、動物細
    胞、及び植物細胞からなる群より選択されるものであることを特徴とする請求項
    37又は38に記載の方法。
  40. 【請求項40】 前記の細胞が、植物細胞であることを特徴とする請求項3
    7乃至39の何れか一項に記載の方法。
  41. 【請求項41】 請求項31又は32に記載のトランスジェニック植物、又
    は請求項33に記載のムカゴを製造する方法であって、下記: -請求項1乃至21、又は23の何れか一項に記載の、少なくとも1のプロモー
    タ又は少なくとも1のプロモータ核酸配列を含むベクターで、植物細胞を形質転
    換する工程; -前記のプロモータ又は前記のプロモータ核酸配列が組み込まれた植物細胞を選
    択する工程; -前記の形質転換され、且つ選択された植物細胞を、培養により、又は、キメラ
    植物又はトランスジェニック植物の全体の再生の何れかにより増殖させる工程; からなる工程を含むことを特徴とする方法。
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