JP2002537466A - ラジカル硬化性フルオロケミカル成分を含むセラマー組成物およびセラマー複合材 - Google Patents

ラジカル硬化性フルオロケミカル成分を含むセラマー組成物およびセラマー複合材

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JP2002537466A
JP2002537466A JP2000601085A JP2000601085A JP2002537466A JP 2002537466 A JP2002537466 A JP 2002537466A JP 2000601085 A JP2000601085 A JP 2000601085A JP 2000601085 A JP2000601085 A JP 2000601085A JP 2002537466 A JP2002537466 A JP 2002537466A
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Abstract

(57)【要約】 複数のコロイド無機酸化物粒子と、ラジカル硬化性結合剤前駆物質とを含むセラマー組成物が提供される。ラジカル硬化性結合剤前駆物質は、フルオロケミカル成分を含み、その成分は少なくとも二個のラジカル硬化性部分と少なくとも一個の弗素化部分を更に含む。フルオロケミカル成分を含むことによって、セラマー複合材およびセラマー複合材構造体に優れた耐汚れ性、撥油性および/または撥水性ならびに高レベルの耐磨耗性および硬度を与えるために本発明のセラマー組成物を用いることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の分野 本発明は、保護複合材および保護複合材を製造する方法に関する。より詳しく
は、本発明は、ラジカル硬化性フルオロケミカル成分を含むセラマー組成物およ
び耐汚れ性、撥油性および/または撥水性セラマー複合材に関する。
【0002】 発明の背景 熱可塑性ポリマーおよび熱硬化性ポリマーは、耐磨耗性および/または光学的
透明度(すなわち、良好な光透過率)などの特性が必要な特性である多様な構造
体を形成するために用いられる。こうした構造体の例には、カメラのレンズ、眼
鏡のレンズ、双眼鏡のレンズ、逆反射シーティング、自動車の窓、建物の窓、列
車の窓、船の窓、航空機の窓、車両のヘッドランプおよびテールランプ、陳列ケ
ース、眼鏡、船艇の船体、道路舗装マーキング、オーバーヘッドプロジェクター
、ステレオキャビネットドア、ステレオカバー、家具、バス停車場プラスチック
、テレビのスクリーン、コンピュータのスクリーン、時計カバー、計器ゲージカ
バー、耐熱皿、光学的記録ディスクおよび磁気光学的記録ディスクなどが挙げら
れる。これらの構造体を形成するために用いられるポリマー材料の例には、熱硬
化性または熱可塑性ポリカーボネート、ポリ(メタ)アクリレート、ポリウレタ
ン、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、フェノキシ、フェノール樹脂、セ
ルロース樹脂、ポリスチレン、スチレンコポリマーおよびエポキシなどが挙げら
れる。
【0003】 これらの熱可塑性ポリマーおよび熱硬化性ポリマーの多くは、優れた剛性、寸
法安定性、透明性および衝撃強さを有するが、残念ながら耐磨耗性が劣っている
。従って、これらの材料から形成された構造体は、スクラッチ、磨耗および類似
の損傷を受けやすい。
【0004】 これらの構造体を物理的損傷から保護するために、強靱で耐磨耗性の「ハード
コート」層を構造体の上に被覆することが可能である。過去に知られた多くのハ
ードコート層は、(メタ)アクリレート官能性モノマーなどのラジカル硬化性プ
レポリマーから形成された結合剤マトリックスを組み込んでいる。こうしたハー
ドコート組成物は、例えば、日本特許公報JP02−260145、米国特許第
5,541,049号および米国特許第5,176,943号に記載されている
。一つの特に優れたハードコート組成物は、WO96/36669A1に記載さ
れている。この公報には、一つの用途において逆反射シーティングの表面を磨耗
から保護するために用いられる「セラマー」から形成されるハードコートが記載
されている。この公報において定義されたように、セラマーは、結合剤マトリッ
クスに分散したナノメートル寸法の無機酸化物粒子、例えば、シリカを有する組
成物である。
【0005】 多くのセラマーは、ラジカル硬化性結合剤前駆物質(例えば、一種以上の異な
るラジカル硬化性モノマー、オリゴマーおよび/またはポリマー)および任意の
他の原料(無機酸化物粒子と相互作用する表面処理剤;界面活性剤、帯電防止剤
、レベリング剤、開始剤、安定剤、増感剤、酸化防止剤、架橋剤および架橋触媒
など)を水性ゾルにブレンドするプロセスにより無機酸化物粒子の水性ゾルから
得られる。その後、得られたセラマー組成物は、実質的にすべての水を除去する
ために乾燥することができる。乾燥工程は、「ストリッピング」とも呼ぶことが
できる。その後、必要な基板上にセラマー組成物を被覆するために適する粘度特
性をセラマー組成物に与えるために有効な量の有機溶媒を必要ならば添加しても
よい。コーティング後に、セラマー組成物は実質的にすべての溶媒を除去するた
めに乾燥することができ、その後、ラジカル硬化性結合剤前駆物質を硬化させる
ために適するエネルギー源に照射することができ、それによって基板上に必要な
耐磨耗性ハードコート層が形成される。
【0006】 こうしたセラマー組成物は、硬化すると、一般に少なくとも多少のレベルの耐
磨耗性を基板に与えるけれども、こうした組成物は、一般に、はっきりした耐汚
れ性、撥油性および/または撥水性を与えない。結果として、硬化したセラマー
組成物を含む基板は、油、水または他の汚れ原因物質との長い接触により汚れを
受けやすい。こうした汚れは、基板の光学的透明性および外観を損なう。従って
、得られた硬化セラマー組成物の必要な硬度および耐磨耗性をなお維持しつつ、
硬化すると耐汚れ性、耐油性および/または耐水性をセラマー組成物に与える薬
剤をセラマー組成物に組み込むことが必要である。
【0007】 フルオロケミカルは、低い表面エネルギーを有する組成物を形成する傾向があ
り、低い表面エネルギーを有する組成物は、一般に、より高い表面エネルギーを
有する組成物よりも良好な耐汚れ性、撥油性および/または撥水性を示す傾向が
ある。従って、フルオロケミカルをセラマー組成物に配合することは、油および
/または水をはじくと共に、汚れに抵抗する硬化セラマー組成物の能力を強化す
るために必要であろう。
【0008】 しかし、残念なことには、フルオロケミカルをセラマー組成物に配合すること
は極めて難しい。フルオロケミカルは、疎水性(水と不適合性)および疎油性(
非水有機物質と不適合性)の両方であるので、フルオロケミカルを親水性である
セラマー組成物に配合することは、フルオロケミカルとセラマー組成物の他の原
料との間の相分離を生じさせることが多い。コロイド凝結も起きうる。この好ま
しくない相分離および/またはコロイド凝結は、原料を合わせて混合する時のみ
でなく、ストリッピングプロセス中、すなわち、ブレンドされたセラマー組成物
から水を除去する時にも起きうる。最後に、フルオロケミカルがセラマー組成物
のコロイド無機酸化物成分と不適合性でありうるのみでなく、こうした材料は、
こうしたフルオロケミカルを中に配合する硬化した生成セラマー複合材の硬度お
よび耐磨耗性に悪い影響を及ぼすことも予想されるであろう。
【0009】 従って、耐汚れ性、撥油性および/または撥水性も示しつつ、必要な硬度と耐
磨耗性の両方を示すセラマー複合材を提供することが必要とされるであろう。フ
ルオロケミカルをセラマー組成物に配合することに一般に関連した適合性と硬度
の問題を回避しつつ、必要な耐汚れ性、撥油性および/または撥水性を提供する
ためにフルオロケミカルを利用することが更に必要であろう。
【0010】 発明の概要 本発明は、ラジカル硬化性フルオロケミカルをセラマー組成物に配合するため
の独特で効果的なアプローチに関する。詳しくは、少なくとも二個のラジカル硬
化性部分と少なくとも一個の弗素化部分とを含むフルオロケミカル成分をセラマ
ー組成物にうまく、すなわち、セラマー組成物の相分離および/またはコロイド
凝結を伴わずに配合できることが今発見された。さらに、フルオロケミカル成分
を中に配合するセラマー組成物は、硬化すると、優れた硬度、耐磨耗性、耐候性
および耐汚れ性、撥油性および/または撥水性を示すセラマー複合材を提供する
【0011】 従って、一つの態様において、本発明は、複数の表面処理コロイド無機酸化物
粒子と、少なくとも二個のラジカル硬化性部分と少なくとも一個の弗素化部分を
有するフルオロケミカル成分を含むラジカル硬化性結合剤前駆物質とを含む、ラ
ジカル硬化性セラマー組成物、および対応するラジカル硬化セラマー複合材に関
する。特定の好ましい実施形態において、表面処理コロイド無機酸化物粒子を複
数の表面処理剤で表面処理することが可能である。
【0012】 本発明のセラマー組成物は、耐久性、硬度および耐汚れ性、撥油性および/ま
たは撥水性を基板に与えるために用いることができる。従って、もう一つの態様
において、本発明は、ラジカル硬化セラマー複合材を含むセラマー複合材構造体
およびこうしたセラマー複合材構造体を製造する方法に関する。セラマー複合材
構造体は、基板の少なくとも一部に本発明のラジカル硬化性セラマー組成物を被
覆することにより製造される。こうして被覆された構造体は、ラジカル硬化性セ
ラマー組成物を少なくとも部分的に硬化させるために有効な一定量の硬化用エネ
ルギーを実質的に照射され、それによって硬化セラマー複合材が基板の表面上に
形成され、よって本発明によるセラマー複合材構造体が形成される。
【0013】 本明細書において用いられる「セラマー組成物」という言葉は、放射線エネル
ギーで少なくとも部分的に硬化されていない、従って流動性で硬化性の液体であ
る本発明によるセラマー配合物を表す。「セラマー複合材」という言葉は、セラ
マー配合物が実質的に非流動性固形物であるように放射線エネルギーで少なくと
も部分的に硬化された本発明によるセラマー配合物を表す。本明細書においてさ
らに用いられる「ラジカル重合性」という言葉は、適する硬化用エネルギー源に
照射されると架橋反応に加わるモノマー、オリゴマーまたはポリマーなどの能力
を意味する。
【0014】 好ましい実施形態の詳細な説明 以下に記載する本発明の実施形態は、包括的である積もりはなく、以下の詳細
な説明において開示された厳密な形態に本発明を限定する積もりもない。そうで
なく、実施形態は、当業者が本発明の原理と実施技術を認め理解できるように選
択され記載されている。
【0015】 本発明の好ましいセラマー組成物の一つの実施形態は、複数の表面処理コロイ
ド無機酸化物粒子およびラジカル硬化性結合剤前駆物質を含む原料から調製され
る。前駆物質は、少なくとも二個のラジカル硬化性部分と少なくとも一個の弗素
化部分とを含むラジカル硬化性フルオロケミカル成分と、セラマー組成物のコロ
イド無機酸化物粒子と一種以上の他の原料との間の適合性および/または反応性
を助長するためのコロイド無機酸化物粒子用の表面処理剤とを含む。表面処理剤
は、少なくとも一個の加水分解性シラン部分とシラン部分以外の少なくとも一個
の硬化性部分を有する硬化性シラン成分を含む。さらに、特定の好ましい実施形
態において、セラマー組成物は、表面処理剤を追加的に含むことが可能である。
【0016】 好ましくは、追加の表面処理剤は、少なくとも一個の加水分解性シラン部分と
少なくとも一個の弗素化部分とを含むフルオロ/シラン成分を更に含む。
【0017】 広範な量のこれらの材料を有益な結果を伴って組成物に配合することが可能で
ある。例えば、セラマー組成物は、約100重量部のラジカル硬化性結合剤前駆
物質および約10〜50重量部のコロイド無機酸化物粒子を含むことが可能であ
る。より好ましくは、組成物は、0.1〜25重量%がラジカル硬化性フルオロ
ケミカル成分であるラジカル硬化性結合剤前駆物質約100重量部およびコロイ
ド無機酸化物粒子約25〜40重量部を含む。好ましくは、ラジカル硬化性結合
剤前駆物質の1.5〜20重量%は、ラジカル硬化性フルオロケミカル成分であ
る。
【0018】 適するラジカル硬化性フルオロケミカル成分は、一般に、少なくとも二個のラ
ジカル硬化性部分と少なくとも一個の弗素化部分を有するモノマー、オリゴマー
またはポリマーを含む。有用なラジカル硬化性フルオロケミカル成分の好ましい
クラスは、以下の式によって表すことができる。 (R−W−(R (1) 式(1)において、各Rは独立してラジカル硬化性部分を表し、各Rは独立
して弗素化部分を表し、xは少なくとも2、好ましくは約2〜約5、より好まし
くは2であり、yは少なくとも1、好ましくは約1〜約5、より好ましくは1で
あり、Wはx+y原子価サイトを有する連結基である。好ましくは、式1の化合
物は、約350〜約1000の範囲の重量平均分子量を有する。二個のラジカル
硬化性部分を有する式1の化合物は、必要な硬度、非粘着性および低表面エネル
ギーの特性を最終のコーティングに付与する。
【0019】 本発明の実施技術において、「ラジカル硬化性部分」は、適する硬化用エネル
ギー源、例えば、放射線に照射されると架橋反応に加わる、(事情に応じて)モ
ノマー主鎖、オリゴマー主鎖またはポリマー主鎖から直接的または間接的に垂れ
下がっている部分を意味する。より詳しくは、適する硬化用エネルギー源には、
電子ビーム、熱(サーマルエネルギー)、紫外線、可視光線、マイクロ波および
赤外線エネルギーなどが挙げられる。本発明の実施技術において適するラジカル
硬化性部分の代表的な例には、(メタ)アクリレート基、オレフィン系炭素−炭
素二重結合、アリルオキシ基、α−メチルスチレン基、(メタ)アクリルアミド
基、ビニルエーテル基およびこれらの組合せ基などが挙げられる。本明細書にお
いて用いられる「モノマー」という用語は、オリゴマーまたはポリマーを形成す
るために自身または他のモノマーと組合せることが可能な単一の一単位分子を意
味する。「オリゴマー」という用語は、2〜20のモノマーの組合せである化合
物を意味する。「ポノマー」という用語は、21以上のモノマーの組合せである
化合物を意味する。
【0020】 「(メタ)アクリル−」という接頭辞は、カルボニル−C(O)−部分と、共
役関係にある、すなわち、カルボニル部分に対してα−β位における炭素原子間
に形成される炭素−炭素二重結合とを含む化合物を表す。好ましい(メタ)アク
リル部分は、以下の式によって表される。
【化2】 式中、各R’は独立して水素あるいは直鎖、分岐または環式基、好ましくは炭素
原子数1〜10の直鎖、分岐または環式アルキル基、より好ましくはH,−CH または−CHCHである。
【0021】 好ましくは、式(1)の各R部分は独立して、直鎖、分岐または環式であっ
てもよい一価または二価の過弗素化部分である。最も好ましくは、Rは一価で
ある。種々の過弗素化部分のどれもRとして用いるために適する。適する弗素
化部分の代表的な例には、炭素原子数1〜20、好ましくは3〜20、より好ま
しくは6〜10のパーフルオロアルキル、パーフルオロアルキレン、パーフルオ
ロアルコキシおよび/またはオキシパーフルオロアルキレン部分が挙げられる。
最も好ましい一価過弗素化部分は、一般式C2n+1のものである。式中、
nは1〜20、好ましくは3〜20、最も好ましくは6〜10炭素原子であり、
一個以上の非隣接CF基を酸素原子で置換することができる。こうした過弗素
化部分の例には、C17−およびC1021−が挙げられる。どのR
二価である場合、こうしたR部分の両方の原子価サイトは、好ましくは、以下
の式で図説したようにWに直接連結される。
【化3】 式(3)から、各二価R部分は、W上で二つの原子価サイトに結合する。最も
好ましい二価過弗素化部分は、一般式C2nのものである。式中、nは3〜
10、好ましくは4〜6、最も好ましくは5炭素原子であり、一個以上の非隣接
CF基を酸素原子で置換することができる。
【0022】 一般に、式(1)のWは、好ましくは、R部分および少なくとも一個のR 部分を合わせて連結できるいかなる部分であることも可能である。好ましくは、
Wは、3〜30個の炭素原子、ヘテロ原子、例えば、N、SまたはOなど、ある
いはそれらの組合せの主鎖を含む。代表的な例として、主鎖は、アルキレン部分
、エーテル部分、エステル部分、ウレタン部分、カーボネート部分、イミド部分
、アミド部分、アリール部分、アルクアリール部分、アルコキシアリール部分、
スルホニル、窒素、酸素、およびこれらの組合せなどの一種以上の部分を含むこ
とが可能である。
【0023】 式(1)による好ましいラジカル硬化性フルオロケミカル成分は、以下の式に
よって表される。
【化4】 式中、各X’は独立して、R部分を窒素部分に連結することが可能なあらゆる
二価連結基である。各X’は独立して、好ましくは炭素原子数1〜20、より好
ましくは2〜10の二価連結基である。二価連結基X’は、直鎖、分岐、環式、
多環式、およびこれらの組合せであることが可能である。X’として用いるため
に適する二価連結基には、例えば、アルキレン部分、エーテル部分、過弗素化エ
ーテル部分、エステル部分、ウレタン部分、カーボネート部分、イミド部分、ア
ミド部分、アリール部分、アルクアリール部分、アルコキシアリール部分、アリ
ーレン部分、アラルキレン部分、アルコキシ部分、アシルオキシ、スルホキシド
、およびそれらの組合せなどを含む基が挙げられ、好ましくはアルキレンである
【0024】 式(1)によるもう一つの好ましいラジカル硬化性フルオロケミカル成分は、
以下の式によって表される。
【化5】 式中、nは2〜10である。
【0025】 必要ならば、式(1)によるラジカル硬化性フルオロケミカル成分の50重量
%以下を以下の式のフルオロケミカル成分で置き換えることが可能である。
【化6】 式中、各X’は独立して、R部分を窒素部分に連結することが可能なあらゆる
二価連結基である。各X’は独立して、好ましくは炭素原子数1〜20、より好
ましくは2〜10の二価連結基である。二価連結基X’は、直鎖、分岐、環式、
多環式、およびこれらの組合せであることが可能である。Zは水素原子またはよ
り低級のアルキル基である。
【0026】 式1、2および4による一官能性ラジカル重合性フルオロケミカル成分の代表
的な特定の例および調製の方法は、米国特許第5,239,026号(サブ(S
avu))、第2,592,069号、第2,995,542号、第3,078
,245号、第3,081,274号、第3,291,843号、第3,325
,163号、第2,803,615号、第2,642,416号、第2,826
,564号、第3,102,103号、第3,282,905号および第3,3
04,278号において開示されており、それらのフルオロケミカル成分には、
1,1−ジヒドロパーフルオロシクロヘキサンカルビノールアクリレート、1,
1−ジヒドロパーフルオロシクロヘキサンカルビノールメタクリレート、1,1
−ジヒドロパーフルオロシクロペンタンカルビノールアクリレート、1,1−ジ
ヒドロパーフルオロシクロペンタンカルビノールメタクリレート、1,1−ジヒ
ドロパーフルオロオクチルアクリレート、1,1−ジヒドロパーフルオロオクチ
ルメタクリレート、1,1−ジヒドロパーフルオロシクロブチルアクリレート、
1,1,2,2−テトラヒドロパーフルオロオクチルアクリレート、1,1,2
,2−テトラヒドロパーフルオロオクチルメタクリレート、1,1,2,2−テ
トラヒドロパーフルオロデシルアクリレート、1,1,2,2−テトラヒドロパ
ーフルオロデシルメタクリレート、1H、1H、5H−オクタフルオロペンチル
アクリレート、1H、1H、11H−エイコサフルオロウンデシルアクリレート
、ヘキサフルオロイソプロピルアクリレート、および以下の構造のパーフルオロ
ペンチルアクリレートおよび(メタ)アクリレートが挙げられる。
【化7】
【0027】 特に好ましい弗素化アクリレートモノマーは、1,1−ジヒドロパーフルオロ
シクロヘキサンカルビノールアクリレート、2−(N−エチルパーフルオロオク
タンスルホンアミド)エチルアクリレート、2−(N−エチルパーフルオロオク
タンスルホンアミド)エチルメタクリレート、2−(N−ブチルパーフルオロオ
クタンスルホンアミド)エチルアクリレートである。
【0028】 式1、2および4による二官能性ラジカル重合性フルオロケミカル成分は、例
えば、対応するジヒドロキシ官能性フルオロケミカルのアシル化によって調製す
ることができる。こうしたジヒドロキシ化合物は、例えば、米国特許第4,54
0,765号(ゲイスラー(Geisler))、第3,321,445号(ラ
ゼルテ(LaZerte)およびG.B.第1,303,107号において開示
されている。式(4)によるラジカル硬化性フルオロケミカル成分の特に好まし
い実施形態は、例えば、化合物C17SON[COCOCH=CH である。
【0029】 好ましくは、ラジカル硬化性フルオロケミカル成分に加えて、ラジカル硬化性
結合剤前駆物質は、任意に、一種以上の他のラジカル硬化性モノマー、オリゴマ
ーおよび/またはポリマーを含むことが可能である。本発明の実施技術において
適する例えば、任意のラジカル硬化性モノマー、オリゴマーおよび/またはポリ
マーは、好ましくは、一−、二−、三−、四−、五−および六−官能性ラジカル
硬化性モノマーの組合せから選択される。
【0030】 種々の量の任意の一−、二−、三−、四−、五−および六−官能性ラジカル硬
化性モノマーは、最終セラマー組成物またはセラマー複合材の必要な特性に応じ
てラジカル硬化性結合剤前駆物質に配合することが可能である。例えば、より高
いレベルの耐磨耗性および衝撃強さをセラマー組成物に与えるために、ラジカル
硬化性結合剤前駆物質は、望ましくは、ラジカル硬化性結合剤前駆物質に配合さ
れたラジカル硬化性モノマーが1より大きい分子当たりの平均ラジカル硬化性官
能基をもつように、一種以上の任意の多官能性ラジカル硬化性モノマー、好まし
くは少なくとも二−および三−官能性ラジカル硬化性モノマーの両方を含む。
【0031】 好ましくは、ラジカル硬化性結合剤前駆物質は、任意のラジカル硬化性モノマ
ーが1より大きい、好ましくは1.1〜4、より好ましくは1.5〜3の平均官
能基をもつという条件を前提として、0〜35重量部の任意の一官能性ラジカル
硬化性モノマー、1〜75重量部の任意の二官能性ラジカル硬化性モノマー、0
〜75重量部の任意の三官能性ラジカル硬化性モノマー、0〜75重量部の任意
の四官能性ラジカル硬化性モノマー、0〜75重量部の任意の五官能性ラジカル
硬化性モノマー、および0〜75重量部の任意の六官能性ラジカル硬化性モノマ
ーを含むことが可能である。
【0032】 ラジカル硬化性結合剤前駆物質中で用いるために適する任意の一官能性ラジカ
ル硬化性モノマーの一つの代表的なクラスには、炭素−炭素二重結合が芳香族環
に直接的または間接的に連結されている化合物が挙げられる。こうした化合物の
例には、スチレン、アルキル化スチレン、アルコキシスチレン、アルキル化ビニ
ルナフタレン、アルコキシビニルナフタレンおよびこれらの組合せなどが挙げら
れる。一官能性ラジカル硬化性モノマーのもう一つの代表的なクラスには、炭素
−炭素二重結合が、5−ビニル−2−ノルボルネン、4−ビニルピリジン、2−
ビニルピリジン、1−ビニル−2−ピロリドン、1−ビニルカプロラクタム、1
−ビニルイミダゾールおよびN−ビニルホルムアミドなど脂環式部分、ヘテロ環
式部分および/または脂肪族部分に結合されている化合物が挙げられる。
【0033】 ラジカル硬化性結合剤前駆物質として用いるために適するこうした任意の一官
能性ラジカル硬化性モノマーのもう一つの代表的なクラスには、前に定義された
(メタ)アクリル部分を組み込んでいる(メタ)アクリレート官能性モノマーが
挙げられる。こうしたモノマーの代表的な例には、(メタ)アクリルアミド、ク
ロロ(メタ)アクリルアミド、炭素原子数1〜20、好ましくは1〜8の(メタ
)アクリル酸の直鎖、分岐または脂環式エステル、例えば、メチル(メタ)アク
リレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート
、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレートおよび2−
エチルヘキシル(メタ)アクリレート;、アルカン酸のアルキル部分が2〜20
個、好ましくは2〜4個の炭素原子を含むと共に直鎖、分岐または環式であって
もよいアルカン酸のビニルエステル、イソボルニル(メタ)アクリレート、酢酸
ビニルおよびアリル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
【0034】 任意の一官能性ラジカル硬化性モノマーは、ヒドロキシル官能基、ニトリル官
能基、エポキシ官能基、カルボキシル官能基、チオール官能基、アミン官能基、
スルホニル官能基およびこれらの官能基の組合せなどの他の種類の官能基を含む
ことも可能である。こうした(メタ)アクリレート官能性モノマーの代表的な例
には、グリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリル、β−シア
ノエチル−(メタ)アクリレート、2−シアノエトキシエチル(メタ)アクリレ
ート、p−シアノスチレン、p−(シアノメチル)スチレン、α,β−不飽和カ
ルボン酸とジオールのエステル、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリ
レートまたは2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート;1,3−ジヒドロ
キシプロピル−2−(メタ)アクリレート、2,3−ジヒドロキシプロピル−1
−(メタ)アクリレート、α,β−不飽和カルボン酸とカプロラクトンの付加体
、2−ヒドロキシエチルビニルエーテルなどのアルカノールビニルエーテル、4
−ビニルベンジルアルコール、アリルアルコール、p−メチロールスチレン、(
メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリド、(メタ)ア
クリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド、ビニルベンジルトリメ
チルアンモニウムクロリド、2−ヒドロキシ−3−アリルオキシプロピルトリメ
チルアンモニウムクロリド、(メタ)アクリロイルオキシプロピルジメチルベン
ジルアンモニウムクロリド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ビニ
ルベンジルトリメチルアンモニウムクロリド、N−(3−スルホプロピル)−N
−(メタ)アクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウムベタイン
、2−[(メタ)−アクリロイルオキシ]エチルトリメチルアンモニウムメトス
ルフェート、N−(3−スルホプロピル)−N−(メタ)アクリルアミドプロピ
ル−N,N−ジメチルアンモニウムベタイン、N,N−ジメチルアミノ(メタ)
アクリレート、(メタ)アクリロイルオキシエチル酸ホスフェート、(メタ)ア
クリルアミドプロピルナトリウムスルホネート、ナトリウムスチレンスルホネー
ト、スチレンスルホン酸、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、無水マ
レイン酸、ビニルスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチル−1−
プロパンスルホン酸、無水マレイン酸およびそれらの混合物などが挙げられる。
【0035】 任意の一官能性ラジカル硬化性モノマーのもう一つの代表的なクラスには、一
種以上のN,N−二置換(メタ)アクリルアミドが挙げられる。N,N−二置換
(メタ)アクリルアミドを使用すると多くの利点がもたらされる。例えば、この
種のモノマーを使用すると、特定の基板材料に対して改善された粘着力を示すセ
ラマー複合材をもたらす。さらに、この種のモノマーを使用すると、セラマー複
合材に改善された耐候性および耐久性も与える。好ましくは、セラマー組成物か
ら凝結または沈殿するコロイド無機酸化物粒子の傾向があれば、その傾向を最小
にするために、N−二置換(メタ)アクリルアミドは、99〜約500、好まし
くは約99〜約200の範囲の分子量を有する。
【0036】 こうしたN,N−二置換(メタ)アクリルアミドモノマーは、一般に以下の式
を有する。
【化8】 式(5)において、各RおよびRは独立して、各RおよびRの一方のみ
が水素であることを条件として、水素、任意にヒドロキシ、ハロゲン化物、カル
ボニルおよびアミド官能基を有する(C〜C)アルキル基(直鎖、分岐また
は環式)、任意にカルボニルおよびアミド官能基を有する(C〜C)アルキ
レン基、(C〜C)アルコキシメチル基、(C〜C18)アリール基、(
〜C)アルク(C〜C18)アリール基、または(C〜C18)ヘテ
ロアリール基である。Rは水素、ハロゲンまたはメチル基である。好ましくは
、Rは(C〜C)アルキル基であり、Rは(C〜C)アルキル基で
あり、Rは水素またはメチル基である。RおよびRは同じか、または異な
ることが可能である。より好ましくは、RおよびRの各々はCHであり、
は水素である。
【0037】 例えば、本発明によるラジカル硬化性結合剤前駆物質中で用いるために適する
(メタ)アクリルアミドモノマーは、N−(3−ブロモプロピオン−アミドメチ
ル)アクリルアミド、N−t−ブチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリ
ルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−(5,5−ジメチルヘキシル
)アクリルアミド、N−(1,1−ジメチル−3−オキソブチル)アクリルアミ
ド、N−(ヒドロキシメチル)アクリルアミド、N−(イソブトキシメチル)ア
クリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、
N−エチルアクリルアミド、N−メチル−N−エチルアクリルアミド、N−(フ
ルオレン−2−イル)アクリルアミド、N−(2−フルオレニル)−2−メチル
アクリルアミド、2,3−ビス(2−フリル)アクリルアミド、N,N’−メチ
レン−ビスアクリルアミドである。特に好ましい(メタ)アクリルアミドは、N
,N’−ジメチル(メタ)アクリルアミドである。
【0038】 任意の多官能性ラジカル硬化性モノマーは、好ましくは(メタ)アクリレート
化合物を含む。それらの化合物が多くの異なる供給業者から市販されているから
である。あるいは、こうした化合物は、よく知られている種々の反応機構を用い
て調製することができる。例えば、一つのアプローチによると、(メタ)アクリ
ル酸またはアシルハロゲン化物などを、少なくとも二個、好ましくは2〜6個の
ヒドロキシル基を有するポリオールと反応させる。もう一つのアプローチによる
と、ヒドロキシまたはアミン官能性(メタ)アクリレート化合物などを、2〜6
個のNCO基または同等物を有するポリイソシアネートまたはイソシアヌレート
などと反応させる。
【0039】 ラジカル硬化性結合剤前駆物質中で用いるための多官能性(メタ)アクリル官
能性化合物の好ましいクラスには、(メタ)アクリル酸の一種以上の多官能性エ
チレン系不飽和エステルが挙げられ、それらの(メタ)アクリル官能性化合物は
、以下の式によって表すことができる。
【化9】 式(6)において、各Rは独立して水素、ハロゲンまたは(C〜C)アル
キル基を表し、各Rは独立してm原子価を有する多価有機基を表し、炭素、水
素、窒素、非過酸化物の酸素、硫黄または燐原子を有する環式、分岐または直鎖
の脂肪族、芳香族またはヘテロ環式であることが可能であり、mはエステル中の
アクリル基またはメタクリル基の数を指定する整数であり、2〜7の値を有する
。好ましくは、Rは、水素、メチルまたはエチルであり、Rは、約14〜1
00の分子量を有し、mは2〜6の値を有する。より好ましくは、mは2〜5、
より好ましくは3〜4の値を有する。多官能性アクリレートおよび/またはメタ
クリレートの混合物を用いる時、mは、好ましくは約1.05〜3の平均値を有
する。
【0040】 ラジカル硬化性結合剤前駆物質中で用いるために適する多価アルコールの適す
る多官能性エチレン系不飽和エステルの特定の例は、例えば、エチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、
1,3−シクロペンタンジオール、1−エトキシ−2,3−プロパンジオール、
2−メチル−2,4−ペンタンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1
,6−ヘキサメチレンジオール、1,2−シクロヘキサンジオール、1,6−シ
クロヘキサンジメタノールなどの脂肪族ジオールのジアクリル酸およびジメチル
アクリル酸エステル、グリセリン、1,2,3−プロパントリメタノール、1,
2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、1.3.6−ヘ
キサントリオールおよび1,5,10−デカントリオールなどの脂肪族トリオー
ルのトリアクリル酸およびトリメタクリル酸エステル、トリス(ヒドロキシエチ
ル)イソシアヌレートのトリアクリル酸およびトリメタクリル酸エステル、1,
2,3,4−ブタンテトロール、1,1,2,2−テトラメチロールエタン、1
,1,3,3−テトラメチロールプロパンおよびペンタエリトリトールなどの脂
肪族テトロールのテトラアクリル酸およびテトラメタクリル酸エステル、アドニ
トールなどの脂肪族ペントールのペンタアクリル酸およびペンタメタクリル酸エ
ステル、ソルビトールおよびジペンタエリトリトールなどのヘキサノールのヘキ
サアクリル酸およびヘキサメタクリル酸エステル、レゾルシノール、ピロカテコ
ール、ビスフェノールAおよびビス(2−ヒドロキシエチル)フタレートなどの
脂肪族ジオールのジアクリル酸およびジメタクリル酸エステル、ピロガロール、
フロログリシノールおよび2−フェニル−2,2−メチロールエタノールな芳香
族トリオールのトリメタクリル酸エステルおよびジヒドロキシエチルヒダントイ
ンのヘキサアクリル酸およびヘキサメタクリル酸エステルならびにそれらの混合
物を含む多価アルコールのポリアクリル酸またはポリメタクリル酸エステルであ
る。
【0041】 一般に、ラジカル硬化性結合剤前駆物質の一部としてオリゴマーおよび/また
はポリマーラジカル硬化性材料を含むセラマー組成物は、ラジカル硬化性結合剤
前駆物質の成分としてラジカル硬化性モノマーしか含まないセラマー組成物より
高い粘度を有する傾向がある。従って、セラマー組成物が低い粘度、例えば、2
0〜50rpmの範囲のスピンドル速度で運転される適するいずれかのスピンド
ル付きブルックフィールド粘度計を用いて25℃で測定して、200センチポイ
ズ(200mPa・s)未満の粘度を有することが望ましい用途において、少な
くとも50重量%、好ましくは少なくとも実質的に全部のプレポリマーがラジカ
ル硬化性モノマーであることが好ましい。例えば、セラマー組成物をスピンコー
トしようとする用途において、セラマー組成物がスピンコーティング技術を用い
ることを可能にするために十分に低い粘度を有することが必要であろう。
【0042】 本発明の無機酸化物粒子は、望ましくは、形状が実質的に球状であるか、サイ
ズが比較的均一である(実質的に単分散のサイズ分布を有する)か、あるいは二
つ以上の実質的に単分散分布を混ぜることにより得られる多峰分布である。無機
酸化物粒子が実質的に非凝集(実質的にばらばら)であると共に実質的に非凝集
のまま存在することが更に好ましい。凝集が無機酸化物粒子の沈殿またはセラマ
ー組成物のゲル化の原因になりうるからであり、それは、次に、粘度の劇的な好
ましくない増加の原因になる。これらの作用の結果として、無機酸化物粒子の凝
集は、セラマー組成物の基板への粘着力および光学的透明性の両方を低下させう
る。
【0043】 無機酸化物粒子がサイズにおいてコロイドである、すなわち、約1ナノメート
ル〜約200ナノメートル、好ましくは約1ナノメートル〜約100ナノメート
ル、より好ましくは約2ナノメートル〜約75ナノメートルの平均粒径によって
特徴づけられることが更に好ましい。これらのサイズ範囲は、コロイド無機酸化
物粒子のセラマー組成物への分散の容易さを助長すると共に、滑らかな表面の光
学的に透明であるセラマー組成物をもたらす。コロイド無機酸化物粒子の平均粒
径は、所定の直径のコロイド無機酸化物粒子の数を数えるために、透過型電子顕
微鏡を用いて測定することができる。
【0044】 広範囲のコロイド無機酸化物粒子を本発明のセラマー組成物中で用いることが
できる。代表的な例には、コロイドシリカ、コロイドチタニア、コロイドアルミ
ナ、コロイドジルコニア、コロイドバナジア、コロイドクロミア、コロイド酸化
鉄、コロイド酸化アンチモン、コロイド酸化錫およびそれらの混合物が挙げられ
る。コロイド無機酸化物粒子は、シリカなどの単一酸化物、シリカおよび酸化ア
ルミニウムなどの酸化物の組合せ、あるいは別のタイプの酸化物が上に沈着する
一つのタイプの酸化物のコア(または金属酸化物以外の材料のコア)を本質的に
含むことが可能である。
【0045】 一つの好ましい実施形態において、例えば、コロイド無機酸化物粒子は、有利
には、多量の第1の複数の一次コロイド無機酸化物粒子、例えばシリカと、少量
の第2の複数の一種以上のコロイド無機酸化物粒子(すなわち、「別の酸化物(
複数を含む)」)、好ましくは酸化アルミニウムとを含むことが可能である。本
明細書において用いられる「多量」とは、コロイド無機酸化物粒子が粒子の全量
に対して少なくとも60重量%、好ましくは約80重量%、より好ましくは少な
くとも約95重量%、最も好ましくは少なくとも約98重量%の当該成分を含む
ことを意味する。「少量」とは、コロイド無機酸化物粒子が粒子の全量に対して
40重量%以下、好ましくは20重量%以下、より好ましくは5重量%以下、最
も好ましくは約2重量%以下の当該成分を含むことを意味する。
【0046】 セラマー組成物に配合されるべき別のコロイド無機酸化物粒子の最適な量は、
用いられる別のコロイド無機酸化物粒子(複数を含む)のタイプ(複数を含む)
およびセラマー組成物の望まれる最終用途などを含む多くのファクターに応じて
決まる。一般に、少なすぎる別のコロイド無機酸化物粒子を用いる場合、得られ
る硬化セラマー複合材は、必要なよりも曇ったように(hazy)なりうる。耐
磨耗性のレベルも過度に低下しうることが更に起きうる。指針として、特に好ま
しいセラマー組成物は、約100重量部のシリカ、すなわち、一次コロイド無機
酸化物粒子と、約0.01〜約10重量部、好ましくは約1〜約2重量部のシリ
カ以外の酸化物、好ましくは酸化アルミニウム、すなわち、別のコロイド無機酸
化物粒子とを含むことが可能である。
【0047】 コロイド無機酸化物粒子は、望ましくは、ゾル(例えば、液媒体中の無機酸化
物粒子のコロイド分散液)、特にアモルファスシリカの水性ゾルの形態で形成さ
れる。コロイド無機酸化物粒子を供給できる他の形態(例えば、コロイド粒子の
不規則凝集物を含むヒュームドシリカ)とは異なり、ゾルの形態で供給されたコ
ロイド無機酸化物粒子は、サイズと形状において実質的に単分散である傾向があ
る。従って、こうしたゾルを用いて調製されたセラマー組成物は、良好な光学的
透明性と滑らかさおよび驚くべき良好な基板への粘着力を示す。好ましいゾルは
、ゾルの全重量に対して一般に約2〜約50重量%、好ましくは約25〜約45
重量%のコロイド無機酸化物粒子を含む。
【0048】 本発明の実施技術において有用なゾルは、技術上よく知られている方法によっ
て調製することができる。例えば、水中で約2〜約50重量%のシリカを含むシ
リカヒドロゾルは一般に有用であり、そして例えば、(溶液の生じたナトリウム
含有率が酸化ナトリウムに対して約1重量%未満であるように)酸を用いてアル
カリ金属シリケートの水溶液をpH約8または9にある程度中和することにより
調製することができる。本発明の実施技術において有用なゾルは、ヒドロゾル(
水が液媒体として働く)、オルガノゾル(有機液体が液媒体として働く)および
混合ゾル(液媒体が水と有機液体の両方を含む)を含む多様な形態で調製するこ
ともできる。例えば、米国特許第2,801,185号(アイラー(Iler)
)および第4,522,958号(ダス(Das)ら)において示された技術と
形態の説明、ならびに「The Chemistry of Silica,J
ohn Wiley & Sons,New York(1979)においてア
イラー(R.K.Iler)によって示されたものを参照すること。
【0049】 シリカヒドロゾル、すなわち、水性シリカゾルは、安いコスト、表面化学、環
境問題のゆえに、本発明のセラマー組成物の調製において用いるために好ましい
。より詳しくは、コロイド無機酸化物粒子を水に分散させる時、コロイド無機酸
化物粒子は、各粒子の表面上に生じる共通電荷のためにある程度安定化される。
共通電荷は、類似に帯電された粒子が互いに反発するので、コロイド無機酸化物
粒子の凝集および/または凝結でなく分散を促進する傾向がある。コロイド無機
酸化物粒子がゾルとして形成される本発明の実施形態において、ゾルは、好まし
くは、約2〜約50重量%、好ましくは約20〜約50重量%のコロイド無機酸
化物粒子を含む。
【0050】 酸性ゾルまたは塩基性ゾルのどちらも本発明のセラマー組成物中で用いるため
に適するけれども、ゾルとラジカル硬化性結合剤前駆物質が混ざる時にゾルのコ
ロイド無機酸化物粒子が凝結する傾向を最小にするためにラジカル硬化性結合剤
前駆物質のpHとゾルのpHを一致させることが望ましい。例えば、ゾルが酸性
である場合、ラジカル硬化性結合剤前駆物質も好ましくは酸性である。他方、ゾ
ルが塩基性である場合、ラジカル硬化性結合剤前駆物質も好ましくは塩基性であ
る。
【0051】 水性シリカゾルから得ようとする本発明のセラマー組成物の一つの好ましい実
施形態において、アルミン酸ナトリウム(NaAlO)などの少量の水溶性化
合物をゾルに添加することが望ましいことがある。アルミン酸ナトリウムなどの
化合物を添加すると、シリカ粒子と酸化アルミニウム粒子の両方を含むゾルおよ
び対応するセラマー組成物をもたらす。上述したように、酸化アルミニウムなど
の別のコロイド無機酸化物粒子の使用によって、均質セラマー組成物を得ること
がより容易になり、得られたセラマー複合材に改善された耐磨耗性および湿りま
たは乾き環境において改善された基板粘着力が与えられる。一切の理論に拘束さ
れたくないが、これらの有益な結果は、かなりの量の一次コロイド無機酸化物粒
子と別のコロイド無機酸化物粒子の両方を含むセラマー組成物によって発現する
強化された加水分解安定性に起因しうることが考えられる。
【0052】 本発明のゾルは、任意に、コロイド無機酸化物粒子の表面電荷を中和する(c
ounter)ために対イオンを含むことが可能である。用いられるコロイド無
機酸化物粒子のpHと種類に応じて、コロイド無機酸化物粒子上の表面電荷は、
負または正であることが可能である。従って、カチオンまたはアニオンのいずれ
かが対イオンとして用いられる。負に帯電したコロイド無機酸化物粒子に関する
対イオンとして用いるために適するカチオンの例には、Na、K、Li
NR’ (式中、各R’は、あらゆる一価部分であることが可能であるが、好
ましくはHまたはCHなどのより低級のアルキル基およびこれらの組合せなど
である。)などの第四アンモニウムカチオンが挙げられる。正に帯電したコロイ
ド無機酸化物粒子に関する対イオンとして用いるために適する対アニオンの例に
は、SO 2−およびHSO が挙げられる。
【0053】 セラマー組成物中で用いられるラジカル硬化性フルオロケミカル成分は、セラ
マー組成物のコロイド凝結および/または相分離を生じることなく、本発明のセ
ラマー組成物にうまく配合することが可能である。さらに、セラマー組成物は硬
化すると、必要な硬度、光学的透明性、耐汚れ性、撥油性および/または撥水性
をセラマー複合材に与える。表面処理されたコロイド無機酸化物粒子は、セラマ
ー組成物中の粒子と他の原料との間の適合性および反応性を改善するために用い
られる。表面処理には、一般に、表面処理剤がコロイド無機酸化物粒子の表面と
相互反応すると共にコロイド無機酸化物粒子の表面に結合するように、コロイド
無機酸化物粒子を含有するゾルを表面処理剤と反応させることが関わる。この手
順を以下で、特に実施例において説明し例示する。
【0054】 本発明のセラマー組成物は、一般に、多様な公知の表面処理剤と適合性である
。一般に、本発明のセラマー組成物中で用いるために適する表面処理剤は、一個
以上の加水分解性有機官能性シラン部分と一個以上のラジカル硬化性部分とを含
む。こうした化合物は、「シランカップリング剤」とも呼ばれる。シランカップ
リング剤の例には、アクリルオキシアルキルトリメトキシシラン、メタクリルオ
キシアルキルトリメトキシシラン、(メタ)アクリルオキシアルキルトリエトキ
シシラン、(メタ)アクリルオキシアルキルトリクロロシラン、ビニルトリメト
キシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリクロロシランおよびそれら
の混合物が挙げられる。有利には、ラジカル硬化性官能基を含むこれらなどのシ
ランカップリング剤は、ラジカル硬化能力により粒子を官能化するように粒子と
相互反応する。こうした粒子は、硬化用エネルギーに照射されると結合剤前駆物
質と共架橋することになることが可能である。
【0055】 本発明のセラマー組成物中で用いるために適する硬化性シラン成分は、ポリマ
ー、オリゴマーまたはモノマーであることが可能であり、そして好ましくは、以
下の式によって表すことが可能である。 (S−W−(R (17) 式(17)において、各Sは独立して、式(7)に関して上で定義されたよう
な加水分解性シラン部分を表し、各Rは独立して、式(1)に関して上で定義
されたようなラジカル硬化性部分であり、qは少なくとも1、好ましくは1〜4
、より好ましくは1であり、pは少なくとも1、好ましくは1〜4、より好まし
くは1であり、Wはq+pの原子価を有する連結基である。原子価サイト数およ
び連結されるべき部分の相違以外は、Wは、式(1)に関して上で定義された通
りである。式(17)による化合物およびこうした化合物を製造する方法は米国
特許第5,314,980号に記載されている。
【0056】 シラン官能性(メタ)アクリレートの形態をとった式(17)による化合物の
実施形態には、例えば、3−(メタクリルオキシ)プロピルトリメトキシシラン
、3−アクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタクリルオキシ)
プロピルトリエトキシシラン、3−(メタクリルオキシ)プロピルメチルジメト
キシシラン、3−(アクリルオキシプロピル)メチルジメトキシシラン、3−(
メタクリルオキシ)プロピルジメチルエトキシシラン、3−(メタクリルオキシ
)メチルトリエトキシシラン、3−(メタクリルオキシ)メチルトリメトキシシ
ラン、3−(メタクリルオキシ)プロピルジメチルエトキシシラン、3−メタク
リルオキシプロペニルトリメトキシシラン、ビニルジメチルエトキシシラン、ビ
ニルメチルジアセトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、ビニルトリア
セトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシラン
、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリフェノキシシラン、ビニルトリ−t−
ブトキシシラン、ビニルトリスイソブトキシシラン、ビニルトリイソプロペンオ
キシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、およびそれらの混
合物が挙げられる。これらの内、3−(メタクリルオキシ)プロピルトリメトキ
シシラン、3−アクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタクリル
オキシ)プロピルメチルジメトキシシランおよび3−(メタクリルオキシ)プロ
ピルジメチルエトキシシランは好ましい。さらに、シラン官能性ポリオレフィン
の形態をとった式(15)による硬化性シラン成分の実施形態は、幾つかの方法
のいずれかによって市販出発材料から製造することができる。
【0057】 硬化性シラン成分の例は、E.P.Pleuddeman,「Silane
Coupling Agents」,Plenum Press:New Yo
rk,1982,pp.20〜23and97、オルセン(Olsen)らによ
る米国特許第4,491,508号および第4,455,205号、チュング(
Chung)による米国特許第4,478,876号および第4,486,50
4号、ならびにカサンベリス(Katsamberis)による米国特許第5,
258,225号に記載されている。
【0058】 得られたセラマー複合材の耐汚れ性、撥油性および撥水性を更に強化する表面
処理剤で、表面処理されたコロイド無機酸化物粒子を更に処理することは好まし
い。好ましくは、こうした追加の表面処理剤は、硬化性シラン成分に加えてフル
オロ/シラン成分を含む。こうした多成分表面処理剤のフルオロ/シラン成分が
少なくとも一個の加水分解性シラン部分と少なくとも一個の弗素化部分とを含み
、硬化性シラン成分が少なくとも一個の加水分解性シラン部分と少なくとも一個
のラジカル硬化性部分とを含むことが更に好ましい。コロイド無機酸化物粒子を
こうして表面処理する実施形態において、セラマー組成物がフルオロ/シラン成
分1重量部当たり硬化性シラン成分約4〜約20重量部と、コロイド無機酸化物
粒子10〜100重量部当たりラジカル硬化性結合剤前駆物質100重量部と、
コロイド無機酸化物粒子100重量部当たり硬化性シラン成分とフルオロ/シラ
ン成分約1〜約20重量部とを含むことが好ましい。
【0059】 適するフルオロ/シラン成分には、少なくとも一個の加水分解性基または加水
分解された基およびフルオロケミカル基を有する成分が挙げられる。さらに、適
するフルオロ/シラン成分は、ポリマー、オリゴマーまたはモノマーであること
が可能であり、そして一般に、炭素原子数3〜約20、より好ましくは約6〜約
14の弗素化炭素鎖を含む一個以上のフルオロケミカル部分を含む。フルオロケ
ミカル部分は、直鎖、分岐または環式あるいはそれらの組合せであることが可能
である。フルオロケミカル部分は、好ましくは、硬化性オレフィン系不飽和を含
まないが、任意に、酸素、二価または六価の硫黄、あるいは窒素などの鎖内ヘテ
ロ原子を含むことが可能である。過弗素化基は好ましいが、水素またはハロゲン
原子も置換基として存在することが可能である。但し、いずれかの原子一個以下
が二個ごとの炭素原子に対して存在することを条件とする。
【0060】 有用なフルオロ/シラン成分のクラスは、以下の一般式によって表すことがで
きる。 (S−W−(R (7) 式(7)において、各Sは独立して加水分解性シラン部分を表し、各Rは、
式(1)に関して上で定義された通りであり、rは少なくとも1、好ましくは1
〜4、より好ましくは1であり、sは少なくとも1、好ましくは1〜4、より好
ましくは1であり、Wはr+sの原子価サイトを有する連結基である。原子価サ
イト数および連結されるべき部分の相違以外は、Wは、式(1)に関して上で定
義された通りである。
【0061】 好ましくは、式(7)の各S部分は独立して、直鎖、分岐または環式であっ
てもよい一価または二価の非イオン加水分解性シラン部分である。本発明の実施
技術において、Sに関する「加水分解性シラン部分」という用語は、少なくと
も一個のハロゲン原子、および/または酸素原子が好ましくはアシルオキシ基お
よび/またはアルコキシ基の成分である少なくとも一個の酸素原子に結合された
少なくとも一個のSi原子を含む加水分解性シラン部分を意味する。従って、S として用いるために適する好ましい加水分解性シラン部分の代表的な例は、以
下の式によって表すことができる。
【化10】
【0062】 一般に、各RおよびRは独立して、水素以外のあらゆる非イオン一価置換
基であることが可能である。さらに、RおよびRは、直鎖、分岐または環式
であることが可能である。式(9)による実施形態において、RおよびR
、環構造の共メンバーであることが可能である。従って、RおよびRとして
用いるために適する部分の代表的な例には、あらゆるアルキル、アリール、アル
カリール、アシル、アルケニル、アリーレンおよび/またはヘテロ環式部分また
はそれらの組合せなどが挙げられる。こうした部分のいずれかが環式である場合
、それらの部分のいずれかは、必要ならば複数の環を含むことが可能である。好
ましくは、RおよびRの各々は独立して、炭素原子数1〜4のより低級のア
ルキル基、より好ましくはCH−である。
【0063】 Zは、好ましくはハロゲン原子または−ORである。−ORがアルコキシ
基である実施形態において、Rは、好ましくは、炭素原子数1〜8、好ましく
は1〜4、より好ましくは1〜2のアルキル基である。−ORがアシルオキシ
基である実施形態において、Rは、好ましくは、式−C(O)Rを有する。
式中、Rは、一般に、水素以外のあらゆる非イオン一価部分であることが可能
である。Rとして用いるために適する部分の代表的な例には、あらゆるアルキ
ル、アリール、またはアルカリール部分およびそれらの組合せが挙げられる。こ
うしたR部分のいずれかが環式である場合、それらの部分いずれかは、必要な
らば複数の環を含むことが可能である。好ましい実施形態において、RはCH 3 −である。
【0064】 式(7)による化合物の好ましいクラスは、以下の式のいずれかによって表さ
れる。
【化11】 式中、nは1〜20、好ましくは3〜20であり、R10は一価部分、好ましく
はアリールまたはアルカリール部分、より好ましくは炭素原子数1〜4のアルキ
ル部分であり、Z、R、RおよびRは、上で定義された通りである。X は、式(4)に関して上で定義されたような二価連結基である。
【0065】 式(6)による好ましい化合物の代表的な特定の例には、以下の化合物が挙げ
られる。 C11CHOCHCHCHSi(OCHCH、 C15CHOCHCHCHSi(OCHCH、 C15CHOCHCHCHSiCl、 C17CHCHOCHCHCHSiCl、 C1837CHOCHCHCHCHSiCl、 CFCF(CFCl)CFCFSON(CH)CHCHCH SiCl、 C17SON(CHCH)CHCHCHSi(OCH、 C17SON(CH)CHCHCHSi(OCH、 C17SON(CHCH)CHCHCHSi(OCHav 1.9 [(OCHCHav6.1OCHav1.1、 C15CHO(CHSi(OCHCHOCHCHOH) 、 C15CHCHSi(CH)Cl、 C17CHCHSiCl、 ClSiCHCHCHOCHCF(OCFCFOCF
OCHCHCHSiCl、 CFO(CFCF(CF)O)CFC(=O)NHCHCHCH Si(OC、 CFO(CO)(CFO)CFCHOC(=O)NHCH CHCHSi(OCH、 ClSiCHCHOCH(CFCFO)(CFO)CF
CHCHSiCl、 C17CONHCSi(OCH、 C17SON(CHCH)CHCHCHSi(OCHav (OCHCH(OCHCHOCHav2
【0066】 式(7)によるフルオロ/シラン成分の特に好ましい実施形態は、例えば、以
下の式によって表される。
【化12】 式(16)による化合物は、ミネソタ州セントポールのミネソタマイニングアン
ドマニュファクチャリングカンパニー(Minnesota Mining a
nd Manufacturing Company)から商品名FC−405
で市販されている。こうした化合物およびフルオロ/シラン化合物を一般に製造
する方法は、ラッキング(Lucking)らによる米国特許第3,787,4
67号に記載されている。
【0067】 有用なフルオロ/シラン成分は、例えば、(a)少なくとも一個の反応性官能
基を有する少なくとも一種のフルオロケミカル化合物を(b)1〜約3個の加水
分解性基と、フルオロケミカル化合物(複数を含む)の官能基と反応できる少な
くとも一個の官能基で置換されている少なくとも一個のアルキル、アリールまた
はアルコキシアルキル基とを有する官能化シランと反応させることにより調製す
ることができる。こうした方法は、米国特許第5,274,159号(ペレライ
ト(Pellerite)ら)において開示されている。
【0068】 本発明のセラマー組成物中の任意の表面処理剤として用いるために適する硬化
性シラン成分は、多数の供給業者から市販されている。一般に、適する硬化性シ
ラン成分は、少なくとも一個の加水分解性シラン部分と少なくとも一個の硬化性
部分とを含む。硬化性部分は、好ましくは、(メタ)アクリレート、アリル、ス
チリル、アミノまたはエポキシ官能基のいずれかを含む一方で、加水分解性シラ
ン基は、通常、アルコキシ基の置換を介してヒドロキシ官能性無機物質への結合
サイトとして働くアルコキシシリル部分(一般に、メトキシまたはエトキシ)で
ある。硬化性シラン成分に関する追加の情報は、プレウドマン(E.P.Ple
uddeman)による書籍(「Silane Coupling Agent
s」,Plenum Press:New York,1982.pp.20〜
23 and 97)およびスターマン(S.Sterman)およびマースデ
ン(J.G.Marsden)による「Theory of Mechanis
ms of Silane Coupling Agents in Glas
s Reinforced and Filled Thermoplasti
c and Thermosetting Resin Systems」,U
nion Carbide Corporation,New York,とい
う表題のテクニカルレポート、ならびに「A Guide to Dow Co
rning Silane Coupling Agents」,Dow Co
rning Corporation,1985,pp.2〜13において見ら
れる。
【0069】 ラジカル硬化性結合剤前駆物質、コロイド無機酸化物粒子および任意に表面処
理剤に加えて、セラマー組成物は、技術上よく知られている任意の他の添加剤を
更に含むことが可能である。例えば、セラマー組成物は、必要ならば、溶媒、界
面活性剤、帯電防止剤、レベリング剤、開始剤、光増感剤、安定剤、吸収剤、酸
化防止剤、架橋剤、充填剤、繊維、潤滑剤、顔料、染料、可塑剤および懸濁剤な
どを含むことが可能である。
【0070】 セラマー組成物の粘度を減少させてセラマー組成物のコーティング特性を改善
するためにセラマー組成物中に溶媒または分散剤を含めることが好ましいことが
ある。適切な粘度レベルは、コーティングの必要な厚さ、塗布技術およびセラマ
ー組成物を上に塗布する基板材料のタイプなどの種々のファクターに応じて決ま
る。25℃におけるセラマー組成物の粘度は、20rpmのスピンドル速度でN
o.2スピンドル付きブルックフィールド粘度計を用いて測定した時、一般に約
1〜約200センチポイズ(約1〜約200mPa・s)、好ましくは約3〜約
75センチポイズ(約3〜約75mPa・s)、より好ましくは約4〜約50セ
ンチポイズ(約4〜約50mPa・s)、最も好ましくは約5〜約20センチポ
イズ(約5〜約20mPa・s)である。セラマー組成物の固形物含有率が一般
に約5〜99%、好ましくは約10〜約70%、より好ましくは約15〜約50
%であるように十分な量の溶媒が用いられる。
【0071】 溶媒は、溶媒がセラマー組成物の硬化特性に悪い影響を及ぼさず、基板の材料
を浸食しないように選択されるべきである。さらに、溶媒は、セラマー組成物へ
の溶媒の添加がコロイド凝結の原因にならないように選択されるべきである。さ
らに、溶媒は、溶媒が適切な乾燥速度をもつように選択されるべきである。すな
わち、溶媒は、乾燥が遅すぎるべきではない。遅すぎると、セラマー複合材構造
体を製造するプロセスを遅くする。溶媒は、乾燥が速すぎるべきでもない。速す
ぎると、得られたセラマー複合材におけるピンホールまたはクレーターなどの欠
点の原因になりうる。溶媒は、有機溶媒、水またはそれらの組合せであることが
可能である。適する溶媒の代表的な例には、エタノール、メタノール、イソプロ
ピルアルコールおよびn−ブタノールなどのより低級のアルコール、メチルエチ
ルケトンおよびメチルイソブチルケトンなどのケトン、グリコール、グリコール
エーテル、およびそれらの組合せが挙げられる。最も好ましくは、溶媒はイソプ
ロパノールである。セラマー組成物を製造するために以下に記載した手順を用い
るならば、溶媒は少量、例えば、溶媒の全重量に対して約2重量%の水を含むこ
とも可能である。
【0072】 セラマー組成物が必要な基板を適切に湿らせない場合、硬化すると生成する硬
化セラマー複合材は、目に見える欠点、例えば、ピンホールおよび/またはリッ
ジを含みうる。従って、本発明のセラマー組成物は、基板上でセラマー組成物の
流れまたは濡れを改善するためにレベリング剤を含むことも可能である。レベリ
ング剤の例には、ミシガン州ミッドランドのダウコーニング(Dow Corn
ing)から商品名「DOW57」(ジメチル−、メチル−および(ポリエチレ
ンオキシドアセテート封止)シロキサンの混合物)で入手できるものなどのアル
キレンオキシド末端ポリシロキサン、およびミネソタ州セントポールのミネソタ
マイニングアンドマニュファクチャリングカンパニー(Minnesota M
ining and Manufacturing Company Co.)
から商品名「FC430」および「FC431」で入手できるものなどのフルオ
ロケミカル界面活性剤が挙げられるが、それらに限定されない。必要ならば、異
なるレベリング剤の組合せを用いることができる。レベリング剤をセラマー組成
物中に含めようとする場合、レベリング剤は、好ましくは、セラマー組成物の流
れおよび濡れ特性を改善するために有効な量で存在する。レベリング剤は、セラ
マー組成物固形物の全重量に対して一般に約3%以下、より好ましくは約0.5
〜約1%の量でこれらの必要な特性を付与するために有効である。
【0073】 本発明のセラマー組成物を硬化させるために用いられるエネルギー源に応じて
、開始剤は、重合を開始するラジカルの発生のために必要でありうる。従って、
本発明のセラマー組成物は、任意に開始剤を含むことも可能である。熱エネルギ
ーにさらされた時にラジカル源を発生させる適するラジカル開始剤の例には、過
酸化ベンゾイルなどの過酸化物、アゾ化合物、ベンゾフェノンおよびキノンが挙
げられるが、それらに限定されない。可視光線に照射された時にラジカル源を発
生させる光開始剤の例には、樟脳キノン/アルキルアミノベンゾエート混合物が
挙げられるが、それらに限定されない。紫外線に照射された時にラジカル源を発
生させる光開始剤の例には、有機過酸化物、アゾ化合物、キノン、ベンゾフェノ
ン、ニトロソ化合物、アクリルハロゲン化物、ヒドロゾン、メルカプト化合物、
ピリリウム化合物、トリアクリルイミダゾール、ビスイミダゾール、クロロアル
キトリアジン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエー
テル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテルおよび
メチルベンゾイン、ベンジルおよびジアセチルなどのジケトン、アセトフェノン
、2,2,2−トリ−ブロモ−1−フェニルエタノン、2,2−ジエトキシアセ
トフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2,2−
トリブロモ−1(2−ニトロフェニル)エタノン、ベンゾフェノン、4,4−ビ
ス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノンなどのフェノンおよびアシルホスフェート
が挙げられるが、それらに限定されない。市販されている紫外線光開始剤の例に
は、チバガイギー(Ciba−Geigy)から商品名「IRGACURE18
4」(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)、「IRGACURE3
61」および「DAROCUR1173」(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−
フェニル−プロパン−1−オン)で入手できるものが挙げられる。開始剤を用い
る場合、一定量の開始剤は、一般に、硬化の必要なレベルおよび速度をもたらす
ためにセラマー組成物中に含まれる。開始剤は、溶媒のないセラマー組成物の全
重量に対して好ましくは約0.1〜約10%、より好ましくは約2〜約4%の量
で用いられる。必要ならば異なる開始剤の組合せを使用できることは理解される
べきである。
【0074】 開始剤に加えて、本発明のセラマー組成物は、光増感剤を含むことが可能であ
る。光増感剤は、特に空気雰囲気において硬化性結合剤前駆物質の硬化を開始さ
せるラジカルの形成を助ける。適する光増感剤には、芳香族ケトンおよび第三ア
ミンが挙げられるが、それらに限定されない。適する芳香族ケトンには、ベンゾ
フェノン、アセトフェノン、ベンジル、ベンズアルデヒド、o−クロロベンズア
ルデヒド、キサントン、チオキサントン、9,10−アントラキノン、および多
くの他の芳香族ケトンが挙げられるが、それらに限定されない。適する第三アミ
ンには、メチルジエタノールアミン、エチルジエタノールアミン、トリエタノー
ルアミン、フェニルメチルエタノールアミンおよびジメチルアミノエチルベンゾ
エートなどが挙げられるが、それらに限定されない。光増感剤を用いる場合、一
定量の光増感剤は、一般に、硬化の必要なレベルおよび速度をもたらすためにセ
ラマー組成物中に含まれる。本発明のセラマー組成物中で用いられる光増感剤の
量は、セラマー組成物固形物の全重量に対して好ましくは約0.01〜10%、
より好ましくは約0.05〜5%、最も好ましくは約0.25〜3%である。必
要ならば異なる光増感剤の組合せを使用できることは理解されるべきである。
【0075】 紫外線安定剤と紫外線吸収剤の両方は、耐候性を改善することができると共に
、セラマー組成物の時間による変色を低下させることが可能である。本発明のセ
ラマー組成物中で用いるために適する紫外線吸収剤の例は、商品名「TINUV
IN1130」(ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール)で市販されているも
のであり、本発明のセラマー組成物中で用いるために適するヒンダードアミン光
安定剤の例は、商品名「TINUVIN292」(ビス(1,2,2,6,6−
ペンタメチル−4−ピペリジニル)セバケート)で市販されているものであり、
両方はチバガイギー(Ciba−Geigy)から入手できる。セラマー組成物
は、必要な結果を付与するために一定量の安定剤、吸収剤またはそれらの組合せ
を含むことが可能である。紫外線安定剤および/または吸収剤は、セラマー組成
物固形物の全重量に対して好ましくは約10%以下、より好ましくは約1〜5%
の量で存在する。必要ならば異なる紫外線安定剤および吸収剤の組合せを使用で
きることは理解されるべきである。
【0076】 オゾン安定剤は、オゾンとの反応から生じる劣化に対して保護する。オゾン安
定剤の例には、チバガイギー(Ciba−Geigy)から商品名「IRGAN
OX1010」で入手できるものなどのヒンダードアミン、およびウィスコンシ
ン州ミルウォーキーのアルドリッチケミカル(Aldrich Chemica
l Company,Inc.)から市販されているフェノチアジンが挙げられ
るが、それらに限定されない。セラマー組成物は、必要な結果を付与するために
一定量のオゾン安定剤を含むことが可能である。オゾン安定剤は、セラマー組成
物固形物の全重量に対して好ましくは約1%以下、より好ましくは約0.1〜1
.0%、最も好ましくは約0.3〜約0.5%の量で存在する。必要ならば異な
るオゾン安定剤の組合せを使用できることは理解されるべきである。
【0077】 熱安定剤/酸化防止剤は、屋外暴露の結果としての黄変の量を減少させる。こ
うした材料の例には、低融点のヒンダードフェノールおよびトリエステルが挙げ
られるが、それらに限定されない。特定の例には、ニューヨーク州パーカーズバ
ーグのボルグワーナー(Borg Warner Chemicals,Inc
.)から商品名「ULTRANOX226」で市販されている2,6−ジ−t−
ブチル−4−メチルフェノール、ニューヨーク州スケネクタディのスケネクタデ
ィケミカルズ(Schenectady Chemicals,Inc.)から
商品名「ISONOX132」で市販されているオクタデシル3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシヒドロクシンナメート、あるいはコネチカット州ノーウ
ォークのバンデルビルト(Vanderbilt Co.,Inc.)から市販
されている「VANOX1320」が挙げられる。セラマー組成物は、必要な結
果を付与するために一定量の熱安定剤/酸化防止剤を含むことが可能である。熱
安定剤/酸化防止剤は、セラマー組成物固形物の全重量に対して好ましくは約3
%以下、より好ましくは約0.5〜1%の量で存在する。必要ならば異なる熱安
定剤/酸化防止剤の組合せを使用できることは理解されるべきである。
【0078】 本発明によりセラマー組成物を製造する一つのアプローチによると、コロイド
無機酸化物粒子、例えば、シリカの水性ゾルを形成する。好ましくは、ゾルは、
粒子が負の表面電荷をもつようなpHを有するべきである。例えば、粒子がシリ
カである場合、ゾルは、pHが7より大きい、好ましくは8より大きい、より好
ましくは9より大きいアルカリ性であるべきである。NH が負の表面電荷を
有する粒子に対する対カチオンとして利用できるようにゾルが水酸化アンモニウ
ムなどを含むことが好ましい。コロイド無機酸化物粒子の表面処理が必要な場合
、適する表面処理剤をゾルにブレンドする。多成分表面処理剤をゾルにブレンド
する好ましい方法は、1998年5月4日出願の譲受人の同時係属米国特許出願
第09/072506号(カング(Kang))に記載されている。一般に、コ
ロイド無機酸化物粒子100重量部当たり約10重量部の表面処理剤を用いる。
【0079】 その後、少なくともラジカル硬化性フルオロケミカル成分を含むラジカル硬化
性結合剤前駆物質をセラマー組成物に添加する。次に、実質的にすべての水を除
去するために、セラマー組成物を加熱、すなわち、「ストリッピング」する。例
えば、水の約98%を除去し、よってセラマー組成物中に約2%の水を残すこと
は適切であることが判明した。ラジカル硬化性結合剤前駆物質がラジカル硬化性
プレポリマーを含む時、ストリッピングされた生成セラマー組成物は透明な液体
である。実質的にすべての水を除去するとすぐに、セラマー組成物が5重量%〜
約99重量%の固形物(好ましくは10〜70%)を含むような量で、上で記載
されたタイプの有機溶媒を必要ならば添加することができる。溶媒の添加後に、
上述した望ましい任意の他のあらゆる原料を添加することができる。あるいは、
ストリッピングされたセラマー組成物にラジカル硬化性フルオロケミカル成分を
添加することができる。
【0080】 その後、必要ならば光学的透明性も維持しつつ耐磨耗性、衝撃強さ、耐汚れ性
、撥油性および/または撥水性あるいはこれらの組合せなどを改善することを必
要とするあらゆる基板上に、得られたセラマー組成物を被覆することができる。
こうした基板の例には、カメラのレンズ、眼鏡のレンズ、双眼鏡のレンズ、逆反
射シーティング、自動車の窓、建物の窓、列車の窓、船の窓、航空機の窓、車両
のヘッドランプおよびテールランプ、陳列ケース、眼鏡、船艇の船体、道路舗装
マーキング、オーバーヘッドプロジェクター、ステレオキャビネットドア、ステ
レオカバー、家具、バス停車場プラスチック、テレビのスクリーン、コンピュー
タのスクリーン、時計カバー、計器ゲージカバー、光学的記録ディスクおよび磁
気光学的記録ディスクなどの、どの且つすべての熱硬化性製品または熱可塑性製
品が挙げられる。
【0081】 基板の性質およびセラマー組成物の粘度などに応じて、基板上にセラマー組成
物を塗布するために適するあらゆるコーティング技術を用いることができる。適
するコーティング技術の例には、スピンコーティング、グラビアコーティング、
フローコーティング、スプレーコーティング、ブラシまたはロールを用いるコー
ティング、スクリーン印刷、ナイフコーティング、カーテンコーティング、押出
およびスキージコーティングなどが挙げられる。本発明の代表的な保護セラマー
複合材は、約1マイクロメートル〜約100マイクロメートル、好ましくは約2
〜約50マイクロメートル、より好ましくは約4マイクロメートル〜約9マイク
ロメートルの範囲の厚さを有する。一般に、薄すぎる複合材は、十分な耐磨耗性
および/または衝撃強さをもたず、厚すぎる複合材は、基板の種類に応じて重す
ぎる傾向がありうる。より厚い複合材は割れる傾向をより多くもちうる。
【0082】 コーティング後に、溶媒があるなら、それを熱および/または真空などで蒸発
除去する。その後、熱エネルギー、可視光線、紫外線または電子ビーム線などの
適する形態のエネルギーを照射することにより、被覆されたセラマー組成物を硬
化させる。周囲条件での紫外線による照射は、この硬化技術の比較的安いコスト
および速度のために現在では好ましい。照射は、ラジカル硬化性結合剤前駆物質
の中に配合されたあらゆるラジカル硬化性プレポリマーを含め、ラジカル硬化性
結合剤前駆物質を合わせて架橋させて、コロイド無機酸化物粒子を有するポリマ
ーマトリックスと、存在するならポリマーマトリックスに点在する任意の添加剤
とを含むセラマー複合材を形成させる。得られたセラマー複合材被覆基板、すな
わち、本発明によるセラマー複合材構造体は、よって磨耗、衝撃強さ、および汚
れ、油および/または水被害に対して保護される。
【0083】 以下の実施例を用いて本発明を今から更に説明する。実施例全体を通して用い
られた試験手順は次の通りであった。
【0084】 試験方法 試験手順1:テーバー磨耗試験 この試験は、基板上に被覆された時にセラマー組成物のテーバー磨耗を測定す
るものであり、ASTM D1044(透明プラスチックの耐表面磨耗性に関す
る標準方法)に準拠して行った。簡単に言うと、この試験方法は、500gの荷
重下でCS−10Fホイール付き500g荷重を用いて100、300および5
00サイクルにわたってテーバーアブレーザーでサンプルを磨耗させることを含
む。100、300および500サイクル後に、ヘーズ計を用い%ヘーズの変化
をASTM D1003に準拠して測定した。
【0085】 試験手順II:温水粘着力試験 この試験は、基板上に被覆され高温で水に沈められた時にセラマー組成物の耐
久性を試験するために考案されたものである。サンプルを指定期間にわたって指
定温度で水に完全に沈めた。詳しくは、サンプルを60℃で5日間、71℃で5
日間、60℃で6日間、82℃で6日間、水浴に沈めた。指定期間の終わりに、
サンプルを取り出し、一切の剥離を検査した。この試験に合格するためには、セ
ラマー複合材コーティングは、基板からの剥離を全く示してはならない。さらに
、セラマー複合材コーティングは、ASTM3359−95−A粘着力(クロス
ハッチ)試験に合格しなければならない。セラマー複合材コーティングを以下の
場合に「合格」と称した。 (i)カットの両端が完全に滑らかである。格子のスクエアが全く分離されてい
ない。 (ii)セラマー複合材コーティングの小さいフレークがインターセクションで
分離されている(5%未満の面積が影響を受けている)。 (iii)セラマー複合材コーティングの小さいフレークが両端に沿って、およ
びカットのインターセクションで分離さている(影響された面積は格子の5〜1
5%である)。 セラマー複合材コーティングを以下の場合に「不合格」と称した。 (i)セラマー複合材コーティングが両端に沿って、およびスクエアの部分上で
剥がれ落ちた(影響された面積は格子の15〜35%である)。 (ii)セラマー複合材コーティングが大きなリボンにおけるカットの両端に沿
って剥がれ落ち、全体のスクエアが分離された(影響された面積は格子の35〜
65%である)。
【0086】 試験手順III:耐候性 この試験は、セラマー組成物が基板上に被覆された時に屋外暴露条件(例えば
、直射日光および水分)に耐える能力を評価する。ASTM試験規格G−26−
88、タイプB、BH(非金属材料の暴露における水あり、および水なしでの操
作光暴露装置(キセノンアークタイプ)のための標準規範)に準拠して試験を行
った。
【0087】 簡単に言うと、アトラスエレクトリックデバイス(Atlas Electr
ic Device Co.)(イリノイ州シカゴ)から入手できるモデル65
XWWR耐候性試験チャンバ内でサンプルを促進耐候試験に供した。光源は、内
部および外部硼珪酸ガラスフィルターによって濾過された6500ワット水冷キ
セノンアークであった。放射度は0.35W/mであった。サンプルは、63
℃黒色パネルでの102分の光照射およびウォータースプレーを伴った18分の
光照射の反復サイクルを経た。
【0088】 好ましくない影響に気付くまでサンプルを500〜700時間ごとに検査した
。この耐候性試験から得られる好ましくない影響には、特に、白化、黄変、剥離
、およびセラマー複合材内に若干混入(inclusion)する形をとった欠
点である「チェック」が挙げられる。
【0089】 試験手順IV:「ペン試験」 セラマー複合材コーティングが被覆された基板上に黒色SHARPIE(登録
商標)ファインポイントパーマネントマーカー(イリノイ州ベルウッドのサンフ
ォードコーポレーション(Sanford Corporation)から入手
できる)を用いて約3センチメートルの細線を描いた。得られた線の外観に基づ
いて0〜3の数値を与えた。数値を次の通り定義した。 3=全く濡れ不能。インキは脱湿(dewet)して不連続線を形成する(最
善)。 2=インキはある程度脱湿して極めて細い連続線を形成する。 1=多少脱湿。 0=全く濡れ可能。非処理表面と同じ(最悪)。
【0090】 略号 以下の略号、商品名および商標を実施例において用いた。
【0091】
【表1】
【0092】 フルオロケミカルアクリレートの調製 C17SON(COCOCH=CHの調製 パーフルオロオクタンスルホンアミド−ビス−エチルアクリレート、「FOSE
EAA」 N,N−ビス(ヒドロキシエチル)−パーフルオロオクタンスルホンアミド(
FOSEE)200.0g(0.34モル)、アクリル酸66g、IR120P
lus(登録商標)酸性イオン交換樹脂(アルドリッチファインケミカルズ(A
ldrich Fine Chemicals)製)5.0g、フェノチアジン
0.0186gおよびヘプタン750mlの混合物をDean−Stark水ト
ラップ下で還流の状態で攪拌した。2時間後、透明なゲルに加えて約5mlの水
がたまった。追加のアクリル酸(23.4g)を4時間で添加し、還流を2時間
にわたり継続した。反応混合物のサンプルを取り、NMR分析によると出発材料
の転化率71%が示された。アクリル酸25gおよびIR120Plus(登録
商標)2.0gを添加後に反応を続けた。3時間さらに還流した後、転化率は9
7%より大きいことが分かった。混合物を濾過し、水、希釈水酸化ナトリウムお
よび水で逐次洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、黄褐色粘性液
体195.5gまで減圧下で蒸発させた。
【0093】 CCF(C)COOCHC(C)(CHOCOCH=C
“EHAA”の調製 2,4−ジエチル−4−ヒドロキシメチル−2−メチル−1,3−ジオキサン
176.0g、トリエチルアミン117gおよび塩化メチレン500mlの混合
物を氷浴中で冷却し、CCF(C)COF(沸点103℃、2−エ
チルヘキシルアセテートの直接弗素化から)406gで滴下処理した。混合物を
週末にわたって室温のままにし、5%硫酸で洗浄し、水で洗浄し、ストリッピン
グし、黄褐色油514g(沸点110〜150℃/1.2mmHg)まで蒸留し
た。これを10%塩酸100mlおよびメタノール100mlと合わせて2日に
わたり還流の状態で攪拌した。加水分解反応の進行を気液クロマトグラフィー(
glc)およびNMRによって追跡した。得られた油を100mlの塩化メチレ
ンに溶解し、水で三回洗浄し、0.5mmHgで125℃に加熱し、淡褐色の液
体である426gのCCF(C)COCHC(C)(CH OH)の残留物が残った。
【0094】 ジオール26.5g(0.05モル)、トリエチルアミン15.2g、塩化メ
チレン25mlおよびメチルパーフルオロブチルエーテル25mlの混合物を塩
化メチレン10ml中の塩化アクリロイル9.2mlで処理し、一晩攪拌した。
混合物を水で洗浄し、有機溶液を数グレーンのフェノチアジンで処理し、無水硫
酸マグネシウムで乾燥し、ストリッピングして黄褐色液(27.5g)が生成し
、それは、NMRおよびIR分析によって必要な化合物であることが示された。
【0095】 (CFCFCH(OCOCH=CH)(CFCH(OCOCH=
CH)CF(CF、3,12−ジヒドロパーフルオロ−2−13−ビス
−トリフルオロメチル−3,12−ビス−アクリオイルオキシテトラデカン、「
3,8,3AA」の調製 乾燥ジグリム54g中で噴霧乾燥弗化カリウム0.6gおよび0.1gのAd
ogen(登録商標)464を含む600ml乾燥鋼製Parr(登録商標)反
応器に、パーフルオロ−1,10−デカン二酸ジフルオリド(50.8g)(デ
カンジオールジアセテートの直接弗素化、ピリジンでの処理および蒸留から)を
添加した。反応器を密封し、ドライアイス浴中に浸漬し、ヘキサフルオロプロピ
レン33gを気体として投入した。反応器を放置して一晩暖め(圧力=49ps
ig(338kPa))、その後、攪拌しながら55℃で加熱した(90℃への
初期昇温後)。室温に冷却すると、圧力は48psig(331kPa)に低下
し、反応がないことを示している。反応器をドライアイス中で冷却し、ジグリム
50ml中の塩化カリウム1gおよび0.5gのAdogen(登録商標)46
4の溶液を添加した。その後、反応器を約5時間にわたり100〜105℃で加
熱した。冷却後に、下方層(75.6g)を分離し、パーフルオロメチルモルホ
リン中で飽和塩化ナトリウムを用いて洗浄し、乾燥し蒸留した。生成ジケトン、
(CFCFC(O)(CFC(O)CF(CF(沸点108
℃/13mmHg)を白色固形物として44.6gの量で得た。
【0096】 ジグリム150mlに溶解したジケトン32.1gの攪拌されたままの溶液に
、無水ジグリム20ml中の水素化硼素ナトリウム3.06gの混合物を添加し
た。これは、粘度増加と遅れた発熱を引き起こした。ジグリム50mlを添加し
、フラスコを氷中で冷却した。4時間後、NMR分析のために混合物のサンプル
を取った。NMR分析によると、ジオール(CFCFCH(OH)(CF CH(OH)CF(CFへの完全な転化が示された。混合物を5%
塩酸で慎重に処理し、下方液層を単離した。水層をジエチルエーテルで抽出し、
抽出物を上の液体と混ぜた。乾燥および115℃のヘッド温度に向けた蒸留(1
.3mmHg)によって、蝋状固形残留物(25.9g、融点82〜90℃)が
残った。
【0097】 アセトニトリル50ml中のジオール24gの溶液に塩化アクリロイル6.0
gを投入し、乾燥トリエチルアミン6.7gで滴下処理した。塩酸塩を濾過し、
濾液を塩化メチレンと混合し、水で十分に洗浄した。溶媒の乾燥および蒸発後に
、黄色残留物22.6gを得た。8:1のヘキサン:酢酸エチルを用いてシリカ
ゲルでのカラムクロマトグラフィーによってこれを精製して、純ジアクリレート
(3,8,3AA)13.5gが生成し、それは7℃で貯蔵すると固化した。
【0098】 C17SON(C)(COCOCH=CH)、N−エチル
パーフルオロオクタンスルホンアミドエチルアクリレート、「EtFOSEA」
の調製 n−プロピルアミンの代わりにエチルアミンを用いることにより米国特許第2
,803,615号における実施例1に従ってEtFOSEAを製造することが
できる。
【0099】 C17SON(CH)(COCOCH=CH)、N−メチルパ
ーフルオロオクチルスルホンアミドエチルアクリレート、「MeFOSEA」の
調製 n−プロピルアミンの代わりにメチルアミンを用いることにより米国特許第2
,803,615号における実施例1に従ってMeFOSEAを製造することが
できる。
【0100】 CSON(COCOCH=CH、パーフルオロブタンスル
ホンアミド−ビス−エチルアクリレート、「FBSEEAA」の調製 塩化メチレン150ml中のパーフルオロブタンスルホンアミド−ビス−エタ
ノール38.7g(0.1モル)およびエチルジイソプロピルアミン30gの懸
濁液をテトラヒドロフラン50mlで処理した。懸濁液が均質になった後、それ
を氷浴中で冷却し、氷浴で冷却しながら塩化メチレン20ml中の塩化アクリロ
イル18mlで処理した。混合物を水で洗浄し、有機溶液を数グレーンのフェノ
チアジンで処理し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下で除去して赤
褐色油43.2gが生成した。
【0101】 実施例1 硬化性結合剤前駆物質PETA(ペンタエリトリトールトリアクリレート)2
32.6重量部を1リットルフラスコ内で49℃(120°F)に加熱した。水
性シリカゾル(固形物40%、平均粒子サイズ20ナノメートル、イリノイ州ナ
パービルのナルコ(Nalco Corp.)から商品名「Nalco2327
」で市販されている)365.2重量部をPETAに添加して、第1の混合物を
生成させた。別の1リットルフラスコ内で、33.0重量部の架橋性シラン成分
A−174を3.5重量部のFOSEEAA、C17SON[C
COCH=CHと混合して、第2の混合物を生成させた。その後、第1お
よび第2の混合物をBHT(ブチル化ヒドロキシトルエン)0.36重量部およ
びフェノチアジン0.04重量部と一緒に混合して、第3の混合物を生成させた
【0102】 次に、水/メタノールの殆どが除去されるまで、第3の混合物を「ストリッピ
ング」した。すなわち、52±2℃での穏やかな真空蒸留(100±20mmH
g)に供した。残留量の水、すなわち、数重量%の水が乾燥製品内に残った。ス
トリッピングプロセスの終わりに、14:1重量比のイソプロピルアルコール:
蒸留水で混合物を50%固形物に希釈した。72.5:8.5:19重量比のイ
ソプロピルアルコール:エタノール:n−ブタノールで、得られた均質混合物を
16.7%固形物に希釈した。約2.7部(/固形組成物100重量部)のIR
GACURE(登録商標)184も添加した。
【0103】 その後、従来のフローコーティング技術を用いて16.7%固形物セラマー組
成物をポリメチルメタクリレート(PMMA)基板およびポリカーボネート基板
上に4〜5マイクロメートルの厚さで被覆した。その後、被覆された各基板を空
気循環炉内で72℃において7分にわたり乾燥して、殆どのイソプロピルアルコ
ールを確実に除去した。最後に、高圧水銀ランプ(イリノイ州プレーンフィール
ドのRPC Industriesから入手できるモデルII180113AN
)を用いて、紫外線プロセッサーのコンベアベルト上でコーティングを硬化させ
た。詳しくは、プロセス条件は、20フィート/分(6.1m/分)、220ボ
ルト、300ワット/inch(46.5ワット/cm)および大気であっ
た。
【0104】 得られたセラマー複合材コーティングは光学的に透明であり、PMMA基板お
よびポリカーボネート基板にくっついた。さらに、得られたセラマーコーティン
グは、アクリル基板とポリカーボネート基板の両方で温水粘着力試験に、および
アクリル基板で耐候性試験に合格した。耐候性試験およびテーバー磨耗試験の結
果を表1および2にそれぞれ示している。
【0105】 上述した手順により調製されたセラマー組成物は優れた保存性をもち、14ヶ
月後に透明であり、明らかな凝結はなく、沈殿は1%未満であった。
【0106】 実施例2 ニューヨーク州ホワイトプレーンのチバスペシャリティケミカルズ(Ciba
Specialty Chemicals)からTINUVIN(登録商標)
292として市販されているヒンダードアミン光安定剤であるビス−(1,2,
2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)セバケート2重量部(固形物1
00重量部ごとに)を更に添加して、実質的に実施例1の場合のようにコーティ
ング組成物を調製した。コーティング組成物の試験結果は、耐候性が大幅に改善
された以外は実施例1について見られた結果と似ていた。テーバー磨耗試験およ
び耐候性試験の結果を表1および2にそれぞれ示している。
【0107】
【表2】
【0108】 表1の結果は、実施例1および2のコーティングが優れた耐磨耗性をもたらす
と共に、Tinuvin292の添加および基板の選択がこれらのセラマー複合
材コーティングの耐磨耗性に影響を及ぼさないことを示している。
【0109】 比較例A 硬化性結合剤前駆物質PETA56.2重量部を1リットルフラスコ内で49
℃(120°F)に加熱した。実施例1において用いられたシリカ35.2重量
部をPETAに添加して、第1の混合物を生成させた。別の1リットルフラスコ
内で、7.7重量部のA−174を0.8重量部のフルオロ/シランFC−40
5と混合して、第2の混合物を生成させた。その後、第1および第2の混合物を
一緒に混合して、第3の混合物を生成させた。
【0110】 次に、水/メタノールの殆どが除去されるまで、第3の混合物を「ストリッピ
ング」した。すなわち、52±2℃での穏やかな真空蒸留(100±20mmH
g)に供した。残留量の水、すなわち、数重量%の水が製品内に残った。ストリ
ッピングプロセスの終わりに、14:1重量比のイソプロピルアルコール:蒸留
水で混合物を50%固形物に希釈した。この50%固形物混合物を同じ溶媒混合
物で25%固形物に更に希釈した。72.5:8.5:19重量比のイソプロパ
ノール:エタノール:n−ブタノールで、得られた均質混合物を16.7%固形
物に希釈した。約2.7重量部の光開始剤(IRGACURE184(登録商標
))/固形組成物100部も添加した。2重量部(固形物100重量部ごとに)
のヒンダードアミン光安定剤、TINUVIN(登録商標)292を更に添加し
た。
【0111】 その後、フローコーティングによって16.7%固形物セラマー組成物をポリ
メチルメタクリレート基板およびポリカーボネート基板上に4〜5マイクロメー
トルの厚さで被覆した。その後、被覆された各基板を空気循環炉内で約72℃に
おいて7分にわたりフラッシュ乾燥して、殆どの溶媒を確実に除去した。最後に
、実施例1の場合のようにコーティングを硬化させた。
【0112】 得られたセラマー複合材コーティングは光学的に透明であり、ポリメチルメタ
クリレート基板およびポリカーボネート基板にくっついた。得られたセラマーコ
ーティングを試験手順III、耐候性試験に供した。結果を表2に示している。
【0113】 比較例B 硬化性結合剤前駆物質PETA56.2重量部を1リットルフラスコ内で49
℃(120°F)に加熱した。実施例1のシリカ35.2重量部を添加して、第
1の混合物を生成させた。別の1リットルフラスコ内で、7.7重量部のA−1
74を8重量部のジメチルアクリルアミドと混合して、第2の混合物を生成させ
た。その後、第1および第2の混合物を一緒に混合して、第3の混合物を生成さ
せた。
【0114】 次に、水/メタノールの殆どが除去されるまで、第3の混合物を「ストリッピ
ング」した。すなわち、52±2℃での穏やかな真空蒸留(100±20mmH
g)に供した。残留量の水、すなわち、数重量%の水が製品内に残った。ストリ
ッピングプロセスの終わりに、14:1重量比のイソプロパノール:蒸留水で混
合物を50%固形物に希釈した。この50%固形物混合物を同じ溶媒混合物で2
5%固形物に更に希釈した。72.5:8.5:19重量比のイソプロパノール
:エタノール:n−ブタノールで、得られた均質混合物を16.7%固形物に希
釈した。約2.7重量部の光開始剤IRGACURE184(登録商標)/固形
組成物100部も添加した。2重量部のTINUVIN(登録商標)292を更
に添加した。
【0115】 その後、フローコーティングによって16.7%固形物セラマー組成物をポリ
メチルメタクリレート基板およびポリカーボネート基板上に4〜5マイクロメー
トルの厚さで被覆した。その後、被覆された各基板を空気循環炉内で約72℃に
おいて7分にわたりフラッシュ乾燥して、殆どの溶媒を確実に除去した。最後に
、実施例1の場合のようにコーティングを硬化させた。
【0116】 得られたセラマーコーティングは光学的に透明であり、ポリメチルメタクリレ
ート基板およびポリカーボネート基板にくっついた。得られたセラマーコーティ
ングを試験手順III、耐候性試験に供した。結果を表2に示している。
【0117】
【表3】
【0118】 表2の結果は、FOSEEAAおよびTinuvin292の添加が耐候性を
大幅に改善することを示している。
【0119】 実施例3 ストリッピングされ50%固形物に希釈された混合物をイソプロパノールで1
6%固形物にさらに希釈した以外は、比較例Aに従ってコーティング組成物を調
製した。このコーティング組成物10gをFOSEEAA0.2gと組合せ、均
質になるまで混合した。ナンバー22Meyerロッドを用いて、乾燥時公称厚
さ8マイクロメートルに、FOSEEAA入りおよびFOSEEAAなしの16
%固形物コーティング組成物をポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム
上に被覆した。コーティングを75℃で3分にわたり乾燥し、UVプロセッサー
(イリノイ州プレーンフィールドのRPC Industries製QCモデル
120233AN)内で窒素下において低電力および35fpm(10.7m/
分)コンベア速度でUV硬化させた(測定された照射=0.081mJ/cm )。
【0120】 硬化した透明生成コーティングを試験手順IV「ペン試験」に供した時、FO
SEEAAを含まないコーティングと比較して、FOSEEAAを含有するコー
ティングがより多く脱湿し、反復して試験した時により容易なマークの擦り落と
しを可能にした。
【0121】 実施例4 比較例Aのストリッピングされた混合物164gにIRGACURE(登録商
標)184(206g)を添加し、46.5%固形物に希釈した。この混合物1
00gをイソプロパノール365gで10%固形物原液に希釈した。2.58g
のFOSEEAAを232.5gの10%固形物原液混合物と混合することによ
り10%(w/固形物重量)FOSEEAAコーティング組成物を製造した。同
量(w/w)の原液混合物と10%FOSEEAAコーティング組成物を混合す
ることにより5%(w/固形物重量)FOSEEAAコーティング組成物を製造
した。
【0122】 FOSEEAAコーティング組成物の各々をポリスチレン微生物検定プレート
上に、およびPergo(登録商標)フローリング上にフローコートした。ナン
バー22Meyerバーを用いて、約5マイクロメートルの計算乾燥コーティン
グ厚さに、各FOSEEAAコーティング組成物をポリエチレンテレフタレート
フィルム上にも被覆した。すべてのコーティングを70℃で5分にわたり乾燥し
、実施例3の場合のように硬化させた。イソプロパノールを含んだKimwip
e(登録商標)で擦る前と擦った後に、得られた透明コーティングの各々を試験
手順IV、「ペン試験」に供した。すべてのコーティングは、3の初期「ペン試
験」評点を示した。Pergo(登録商標)フローリング上のコーティングは、
反復した擦りと再インキ入れ後に3の「ペン試験」を続いて示した。
【0123】 実施例5〜8および比較例C 実施例4の10%固形物原液の数部分の各々に、 1%(w/固形物の重量)弗素化アクリレートコーティング組成物を得るために
0.051g/溶液50g、 5%弗素化アクリレートコーティング組成物を得るために0.26g/50g、
10%弗素化アクリレートコーティング組成物を得るために0.52g/50g
および 18%弗素化アクリレートコーティング組成物を得るために1.11g/50g
、 の量の弗素化アクリレートを添加した。 ナンバー12Meyerバーを用いて10%原液およびこれらの弗素化アクリレ
ートコーティング組成物をポリエチレンテレフタレートフィルム上に被覆して、
公称乾燥厚さ2.7マイクロメートルをもたらした。すべてのコーティングを乾
燥し、実施例4の場合のように硬化させた。硬化した透明生成コーティングを試
験手順IV「ペン試験」によって特性分析した。結果を表3に示している。
【0124】
【表4】
【0125】 表3の結果は、弗素化アクリレートの存在下での測定可能な脱湿効果およびF
OSEEAAおよび3,8,3AAによる特に著しい脱湿改善を示している。
【0126】 比較例D 実施例4の10%固形物原液の一部に、0.0625g/溶液50gの量のB
uFOSEAを添加して、1,25%(w/固形物の重量)BuFOSEAコー
ティング組成物を得た。これを実施例5〜8の場合のように被覆し硬化させた。
初期マークを除去するためにドライで擦る(Kimwipe(登録商標)で5〜
10ストローク)前および擦った後に、硬化したコーティングを試験手順IV「
ペン試験」によって特性分析した。結果を表4に示している。
【0127】
【表5】
【0128】 表4の結果は、BuFOSEAの初期脱湿効果が小さく、また長続きしないこ
とを示している。
【0129】 実施例9および比較例E 実施例4の10%原液およびFOSEEAA0.52gを実施例4の10%原
液50gと混合することにより製造された10%FOSEEAAコーティング組
成物をPERGO(登録商標)フローリング上に別々にフローコートし、乾燥し
、実施例4の場合のように硬化させた。硬化したこれらの透明コーティングを用
いて、最初にコーティングを乾燥Kimwipe(登録商標)ティッシュで擦り
、次にIPA−浸漬Kimwipe(登録商標)ティッシュで擦ることにより、
弗素化アクリレートによってもたらされた脱湿効果の耐久性を評価した。10回
の擦りサイクルの前と後に、試験手順IV「ペン試験」を用いてサンプルの脱湿
を試験した。結果を表5に示している。
【0130】
【表6】
【0131】 表5に示した結果は、弗素化ジアクリレートの脱湿効果が長続きする証拠を示
している。
【0132】 実施例10〜15および比較例F 46.5%固形物に希釈された比較例Bのストリッピングされた混合物164
gにIrgacure184(2.06g)を添加した。この混合物100gを
イソプロパノール365gで希釈して、10%固形物原液を調製した。10%固
形物原液の数部分の各々に、 1%(w/固形物の重量)弗素化アクリレートコーティング組成物を得るために
0.051g/溶液50g、 5%弗素化アクリレートコーティング組成物を得るために0.26g/50g、
10%弗素化アクリレートコーティング組成物を得るために0.52g/50g
および 18%弗素化アクリレートコーティング組成物を得るために1.11g/50g
、 の量の弗素化アクリレートを添加した。 ナンバー12Meyerバーを用いて10%固形物原液およびこれらの弗素化ア
クリレートコーティング組成物をポリエチレンテレフタレートフィルム上に被覆
して、公称乾燥厚さ27マイクロメートルをもたらした。すべてのコーティング
を乾燥し、実施例4の場合のように硬化させた。硬化した透明生成コーティング
を試験手順IV「ペン試験」によって特性分析した。結果を表6に示している。
【0133】
【表7】
【0134】 表6の結果は、多くの弗素化アクリレートがセラマー組成物中で脱湿効果をも
たらすことを示している。
【0135】 比較例GおよびH 実施例10〜15および比較例Fの10%固形物原液の二つの部分の各々に、
0.0625g/溶液50gの量のBuFOSEAを添加して、1.25%(w
/固形物の重量)BuFOSEAコーティング組成物を得た。また0.26g/
50gの量のBuFOSEAを添加して、5%BuFOSEAコーティング組成
物を得た。初期マークを除去するためにドライで擦る(Kimwipe(登録商
標)で5〜10ストローク)前および擦った後に、実施例10〜15および比較
例Fにより製造され硬化したコーティングを試験手順IV「ペン試験」によって
特性分析した。結果を表7に示している。
【0136】
【表8】
【0137】 表7に示した結果は、BuFOSEAからの脱湿効果が長続きしない証拠であ
る。
【0138】 比較例I〜N 最初にイソプロパノール中で10%トリメチロールプロパントリアクリレート
(TMPTA)原液を製造することにより、弗素化アクリレートを含有するがセ
ラマーを含有しないコーティング溶液を調製した。ここで、TMPTA5部を含
有するイソプロパノール溶液50部と0.13部のIrgacure184とを
混合した。その後、各弗素化アクリレートを10%TMPTA原液の一部と混合
して、表6に示した弗素化アクリレート含有率を達成した。得られた溶液をポリ
エチレンテレフタレートフィルムとPergo(登録商標)フローリング上に被
覆し、乾燥し、実施例4の場合のように硬化させた。各コーティングの外観を評
価し、ドライKimwipe(登録商標)ティッシュおよびイソプロパノール浸
漬Kimwipe(登録商標)ティッシュで擦る前および擦った後に、試験手順
IV「ペン試験」によって試験した。結果を表8に示している。
【0139】
【表9】
【0140】 表8に示した結果は、セラマーがないと耐久性の不足した曇ったコーティング
を生じうることを実証している。モノアクリレートは、ジアクリレートと比較す
ると、望ましいレベルの硬度および耐溶剤性をもたらさない。
【0141】 実施例16および比較例O 比較例Bにおいて50%固形物に希釈された混合物を調製し、その後、FOS
EEAA0.86部をその中に混合した。得られた混合物をイソプロパノールで
25%固形物に希釈した。IRGACURE(登録商標)184約2.9部も添
加し、混合物に溶解した。乾燥時公称乾燥厚さ4〜5マイクロメートルに、得ら
れた組成物をPMMA上にフローコートした。被覆された基板を室温で3分にわ
たり垂直位置に保持し、その後、空気循環炉内で約72℃において5分にわたり
乾燥した。コーティングを実施例1の場合のように硬化させた。1〜2時間にわ
たり放置した後に、ブルーマーカーを用いて、コーティングを試験手順IV「ペ
ン試験」に供した。
【0142】 FOSEEAAの代わりにEtFOSEAを用いて上述したことを繰り返した
。結果を表9に示している。
【0143】
【表10】
【0144】 表9の結果は、モノアクリレートであるBuFOSEAと比べてジアクリレー
トであるFOSEEAAからの有利な反発性(repellency)を実証し
ている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08J 7/16 CER C08J 7/16 CER 4J038 CEZ CEZ C09C 1/00 C09C 1/00 3/12 3/12 C09D 4/00 C09D 4/00 5/00 5/00 Z // C08L 101:00 C08L 101:00 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ムーア,ジョージ ジー.アイ. アメリカ合衆国,ミネソタ 55133−3427, セント ポール,ピー.オー.ボックス 33427 (72)発明者 ランボセク,トーマス ダブリュ. アメリカ合衆国,ミネソタ 55133−3427, セント ポール,ピー.オー.ボックス 33427 Fターム(参考) 4D075 BB26Z BB37Z BB42Z BB46Z BB47Z BB92Z CA02 CA04 CA13 CA32 CA34 CA36 CA37 CB06 DA04 DA06 DB43 DB48 DC01 DC05 DC08 DC11 DC24 DC27 DC38 EA07 EA10 EA21 EB14 EB16 EB20 EB22 EB24 EB37 EB43 EB47 EB56 EC02 EC03 EC05 EC54 4F073 AA02 BA18 BA24 BA26 BB01 BB02 CA45 4J011 PA07 PB40 PC02 PC08 4J026 AC00 BA29 BA43 BB03 DB36 GA10 4J037 AA08 AA15 AA18 AA22 AA25 CB23 DD05 DD24 DD25 EE02 EE14 EE25 EE28 EE43 FF15 FF18 FF22 FF25 FF26 4J038 FA011 FA031 FA041 FA081 FA091 FA101 FA111 FA121 FA131 FA151 FA161 FA181 FA221 GA12 HA156 HA216 HA446 HA466 JA17 JA26 JA32 KA06 KA08 KA09 KA20 MA03 MA14 NA03 NA05 NA07 NA11 NA17 PA17 PB02 PB04 PB05 PB07 PB09 PB11 PC03 PC08

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)加水分解性シラン部分とラジカル硬化性部分とを含む
    硬化性シラン成分を含む表面処理剤で表面処理されている複数のコロイド無機酸
    化物粒子と、 (b)少なくとも二個のラジカル硬化性部分と少なくとも一個の弗素化部分と
    を含むラジカル硬化性フルオロケミカル成分を含むラジカル硬化性結合剤前駆物
    質とを含み、前記コロイド無機酸化物粒子対前記ラジカル硬化性結合剤前駆物質
    の重量比が約1:10〜約1:1.5であるラジカル硬化性セラマー組成物。
  2. 【請求項2】 (a)硬化可能な表面を有する高分子基板と、 (b)請求項1に記載のセラマー組成物を含む原料から得られる、前記基板の
    表面上に形成されたラジカル硬化セラマー複合材とを含むセラマー複合材構造体
  3. 【請求項3】 (a)基板表面の少なくとも一部に請求項1に記載のラジカ
    ル硬化性セラマー組成物を被覆する工程と、 (b)被覆されたラジカル硬化性セラマー組成物を少なくとも部分的に硬化さ
    せるために有効な条件下で、被覆された基板に一定量の硬化用エネルギーを照射
    し、それによってセラマー組成物を基板上に形成する工程とを含むセラマー複合
    材構造体を製造する方法。
  4. 【請求項4】 前記ラジカル硬化性フルオロケミカル成分は、式 (R−W−(R (式中、各Rは独立してラジカル硬化性部分を表し、各Rは独立して弗素化
    部分を表し、xは少なくとも2であり、yは少なくとも1であり、Wはx+y原
    子価サイトを有する連結基である) によって表される請求項1、2または3に記載のラジカル硬化性セラマー組成物
  5. 【請求項5】 各Rは、パーフルオロアルキル、パーフルオロアルキレン
    、パーフルオロアルコキシ、パーフルオロエーテルおよびパーフルオロポリエー
    テルから成る群から独立して選択される請求項4に記載の組成物。
  6. 【請求項6】 前記ラジカル硬化性フルオロケミカル成分は、 C17SON[COCOCH=CH、 CH=CH−CO−OCH(CFOCFCHOCOCH=CH 、(n=2〜10) (CFCFCH(OCOCH=CH)(CFCH(OCOCH=
    CH)CF(CF、CCF(C)COOCHC(C )(CHOCOCH=CH、CSON(COCOCH
    =CHおよびC13SON(COCOCH=CH から成る群から選択される請求項1、2または3に記載のラジカル硬化性セラマ
    ー組成物。
  7. 【請求項7】 前記表面処理剤は、式 (S−W−(R (7) (式中、各Sは独立して加水分解性シラン部分であり、Rは弗素化基であり
    、rは少なくとも1であり、sは少なくとも1であり、Wはr+s原子価サイト
    を有する連結基である) のフルオロ/シラン成分を更に含む請求項1、2または3に記載のラジカル硬化
    性セラマー組成物。
  8. 【請求項8】 前記硬化性シラン成分対前記フルオロ/シラン成分の重量比
    は約4:1〜20:1である請求項6に記載の表面処理剤。
  9. 【請求項9】 約1マイクロメートル〜約100マイクロメートルのセラマ
    ー組成物厚さで基板表面の少なくとも一部を被覆する請求項3に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記ラジカル硬化性フルオロケミカル成分は、式 【化1】 (式中、X’は、R部分を窒素部分に連結することが可能な二価連結基である
    ) によって表される請求項4に記載の組成物。
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