JP2002536350A - フルオロ化合物の存在下で炭化水素を酸へ酸化する方法 - Google Patents

フルオロ化合物の存在下で炭化水素を酸へ酸化する方法

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JP2002536350A JP2000597245A JP2000597245A JP2002536350A JP 2002536350 A JP2002536350 A JP 2002536350A JP 2000597245 A JP2000597245 A JP 2000597245A JP 2000597245 A JP2000597245 A JP 2000597245A JP 2002536350 A JP2002536350 A JP 2002536350A
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デイビッド シー. デコスター,
マーク ダブリュー. ダッセル,
ユースタシオス ヴァッシリョウ,
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アールピーシー インコーポレイテッド
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、反応混合物に少ない臨界量のフルオロ化合物を導入することによって、シクロヘキサン、o−キシレン、m−キシレン、およびp−キシレンのような炭化水素を酸化して、それぞれの酸(例えば、アジピン酸、フタル酸、イソフタル酸、およびテレフタル酸)を形成する方法に関する。好ましいフルオロ化合物は、過フルオロ酸(例えば、過フルオロ酢酸、過フルオロ酪酸、および過フルオロオクタン酸など)である。臨界量のフルオロ化合物を導入することによって、収率および/または選択性を犠牲にすることなく反応性を増大させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、少ない臨界量のフルオロ化合物共溶媒が存在する制御された条件下
で、シクロヘキサン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、およびそれ
らの混合物からなる群から選択される化合物を酸化することによって、中間酸化
生成物(特に二塩基酸)を作製する方法に関する。
【0002】 (発明の背景) 二塩基酸のような中間酸化生成物の作製を取り扱う多数の参考文献(特許およ
び学術論文の両方)が存在し、この二塩基酸のうち、最も重要なものの1つとし
ては、炭化水素の酸化によるアジピン酸がある。アジピン酸を使用して、ナイロ
ン66繊維および樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、ならびに種々雑多な他の
化合物が作製される。他の中間酸化生成物の例としては、シクロヘキサノール、
シクロヘキサノン、シクロヘキシルヒドロペルオキシド、安息香酸、テレフタル
酸、イソフタル酸、フタル酸などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0003】 アジピン酸を作製する異なるプロセスが、存在する。従来のプロセスは、シク
ロヘキサンを、酸素を用いてシクロヘキサノンおよびシクロヘキサノールの混合
物(KA混合物)へと酸化する第一工程、次いで、このKA混合物の、硝酸を用
いたアジピン酸への酸化に関する。他のプロセスとしては、とりわけ、「ヒドロ
ペルオキシドプロセス」、「ホウ酸プロセス」、および「直接合成プロセス」(
これは、溶媒、触媒、および開始剤または助触媒の存在下で、酸素を用いてシク
ロヘキサンをアジピン酸へと直接酸化することに関する)が挙げられる。
【0004】 直接合成プロセスは、長い間注目を浴びてきた。しかし、今日までほとんど商
業上の成功が、見出されていない。これらの理由の一つとしては、一見非常に単
純に見えるが、実際には、極度に複雑である。この複雑さに起因して、異なる参
考文献において、著しく矛盾した結果、説明、および見解が、見出され得る。
【0005】 反応が、直接合成に従って起こった後、2種の液相の混合物が、周囲温度にお
いて、主にアジピン酸からなる固相と共に存在する。この2種の液相は、「極性
相」および「非極性相」と呼ばれている。しかし、「極性相」からアジピン酸を
分離し、そして部分的にまたは全体的に、さらに処理するかまたは処理せずに、
これらの2種の相をリアクタへと再利用すること除いて、2種の相の重要性につ
いてはこれまで注目されてこなかった。
【0006】 直接酸化のほとんどの研究が、文字通りまたは全て実用的な目的のために、バ
ッチモード(batch mode)で処理されてきたことに注目することもま
た、重要である。
【0007】 酸(例えば、アジピン酸)および/または中間生成物(例えば、シクロヘキサ
ノン、シクロヘキサノール、シクロヘキシルヒドロペルオキシドなど)を生成す
るために、有機化合物の酸化を取り扱う多くの引用文献が存在する。
【0008】 多数の他の引用文献の中で、以下の引用文献は、二酸および中間酸化生成物の
調製に関して、代表的な酸化プロセス考えられ得る。
【0009】 米国特許第5,463,119号(Kollar)、米国特許第5,374,
767号(Drinkardら)、米国特許第5,321,157号(Koll
ar)、米国特許第3,987,100号(Barnetteら)、米国特許第
3,957,876号(Rapoportら)、米国特許第3,932,513
号(Russell)、米国特許第3,530,185号(Pugi)、米国特
許第3,515,751号(Obersterら)、米国特許第3,361,8
06号(Lidovら)、米国特許第3,234,271号(Barkerら)
、米国特許第3,231,608号(Kollar)、米国特許第3,161,
603号(Leyshonら)、米国特許第2,565,087号(Porte
rら)、米国特許第2,557,282号(Hambletら)、米国特許第2
,439,513号(Hambletら)、米国特許第2,223,494号(
Loderら)、米国特許第2,223,493号(Loderら)、独国特許
DE4426132A1(Kyselaら)、およびPCT国際公開WO96/
03365号(Costantiniら)。
【0010】 以下の特許または刊行物は、フルオロカーボンの使用を開示する。
【0011】 WO9631455(Costantiniら)は、非均一の触媒下で強酸を
使用することで、炭化水素、アルコール、およびケトンを酸化して、酸に導くこ
とを開示する。溶媒の中で、Costantiniらは、ペルフルオロアルキル
カルボン酸(例えば、トリフルオロ酢酸)を言及する。Costantiniら
はまた、鉱酸または有機酸の使用を開示し、この酸のpKaは、3以下である。
Costantiniらは、さらに強酸の添加が、反応動力学および一般にその
カルボン酸の選択性を改善する効果を有することを開示する。反応混合物中での
強酸の開示された含有量は、0〜20%の範囲内である。
【0012】 米国特許第5,585,515号(Camaioniら)は、特に銅化合物の
存在下で、炭化水素化合物を選択的に酸化するための方法および経路を開示する
。Camaioniらは、さらに、トリフルオロ酢酸のような完全にフッ素で置
換されたカルボン酸を開示する。硫酸、トリフルオロメタンスルホン酸、酢酸、
ハロゲン化カルボン酸、およびそれらの混合物などの他の酸が用いられ得る。
【0013】 仏国特許FR 2541993号(Costantiniら)は、65℃で触
媒としてマンガン存在下および以下の強酸の存在下で、シクロヘキサノンまたは
シクロヘキサノンおよびシクロヘキサノールの混合物からアジピン酸を調製する
ための方法を開示する:塩化水素酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、オルトリン酸
、硫酸、過塩素酸、ヨウ素酸、過ヨウ素酸、亜リン酸、ジクロロ酢酸、トリクロ
ロ酢酸、トリフルオロ酢酸、ジフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、トリフルオロ
メタンスルホン酸、メチルスルホニル酢酸、およびパラトルエンスルホン酸。
【0014】 欧州公開EP 341163 B1(Blanchardら)は、ゼオライト
およびカルボン酸の存在下で、シクロヘキサンを水と反応させることにより、シ
クロヘキサノールを調製するためのプロセスを開示する。このプロセスに適した
酸は、ギ酸、トリフルオロ酢酸、モノクロロ酢酸、酪酸、イソ酪酸、コハク酸、
グルタル酸、ドデカン二酸(dodecanedioic acid)、安息香
酸である。ギ酸、酢酸、およびトリフルオロ酢酸が、特に適切である。
【0015】 仏国公開2744719(Costantiniら)は、モレキュラーシーブ
からなる非均質触媒の存在下での有機ヒドロペルオキシド(例えば、シクロヘキ
シルヒドロペルオキシド)の分解を開示する。分解したシクロヘキシルヒドロペ
ルオキシドにより、シクロヘキサノンおよびシクロヘキサノールの形成に導き、
次いで、アジピン酸へ酸化され得る。軟化剤(mobilizing agen
t)(例えば、ヒドロキシド、フルオライド、またはアミン)が、特に好ましい
【0016】 本発明者らにとって既知の上記の引用文献または任意の他の引用文献のいずれ
も、記載されおよび特許請求されるような本発明の複雑でかつ決定的な制御およ
び必要件に供する条件下で、各酸への酸化反応を単独でかまたは組み合わせて、
開示も、示唆も包含もしない。
【0017】 本発明者らの米国特許第5,801,282号;同5,580,531号;同
5,654,475号;同5,558,842号;および5,502,245号
;本発明者らの同時係属中の米国特許出願番号08/587,967号(199
6年1月17日に出願)、ならびにPCT国際公開WO96/07056号(こ
ららの全ては、本明細書中で参考として援用される)は、霧状の液体での制御反
応に関する方法および装置を開示する。
【0018】 本発明者らの米国特許第5,824,819号;同5,817,868号;お
よび同5,801,273号;ならびに本発明者らの同時係属中の米国特許出願
番号08/812,847号(1997年3月6日に出願);同第08/824
,992号(1997年3月27日に出願);同08/861,180号(19
97年5月21日に出願);同08/861,281号(1997年5月21日
に出願);同08/861,210号(1997年5月21日に出願);同08
/876,692号(1997年6月16日に出願);同08/900,323
号(1997年7月25日に出願);同08/931,035号(1997年9
月16日に出願);同08/932,875号(1997年9月18日に出願)
;同08/934,253号(1997年9月19日に出願);同08/989
,910号(1997年12月12日に出願);同08/986,505号(1
997年12月8日に出願);同60/074,068号(1998年2月9日
に出願);同60/075,257号(1998年2月19日に出願);同60
/086,159号(1998年5月20日に出願);同60/086,118
号(1998年5月20日に出願);同60/101,918号(1998年9
月24日に出願);同60/086,119号(1998年5月20日に出願)
;同60/091,483号(1998年7月2日に出願);同60/093,
256号(1998年7月17日に出願);同60/091,796号(199
8年7月6日に出願);同60/105,048号(1998年10月20日に
出願);同60/111,848号(1998年12月11日に出願);同60
/110,206号(1998年11月30日に出願);ならびに同時に出願さ
れた「Methods and Devices for Separatin
g Catalyst from Oxidation Mixtures」、
(代理人整理番号900105.424、速達郵便番号EM067732648
US)および「Methods and Devices for Treat
ing Cobalt Catalyst in Oxidation Mix
tures Resulting from Oxidation of Hy
drocarbons to Dibasic Acids」、(代理人整理番
号900105.423、速達郵便番号EM067732722US)の全ては
また、本明細書中において参考として援用される。
【0019】 以下のPCT特許出願の各々もまた、本明細書中において参考として援用され
る:1997年6月23日に出願されたPCT/US97/10830(WO
97/49485);1997年7月23日に出願されたPCT/US97/1
2944(WO 98/07677);1996年5月17日に出願されたPC
T/US96/07056(WO 96/40610);1997年9月30日
に出願されたPCT/US97/17684(WO 98/19789);19
97年10月2日に出願されたPCT/US97/17812(WO 98/2
7029);1997年10月3日に出願されたPCT/US97/17883
(WO 98/20966);1998年12月1日に出願されたPCT/US
98/25105;1998年9月14日に出願されたPCT/US98/19
111;1998年7月13日に出願されたPCT/US98/14506;1
998年9月16日に出願されたPCT/US98/19099;および199
8年9月14日に出願されたPCT/US98/19057。
【0020】 (発明の要旨) 上記のように、本発明は、炭化水素(例えば、シクロヘキサンなど)を酸(例
えば、アジピン酸など)に酸化する方法およびデバイスに関する。より詳細には
、本発明は、シクロヘキサン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、な
らびにo−キシレン、m−キシレン、およびp−キシレンのうちの2つ以上の混
合物、からなる群から選択される炭化水素を、溶媒およびコバルト触媒を含む混
合物中で、それぞれの酸に酸化する方法に関する。この方法は、フルオロ化合物
の非存在下で観察される相対的酸素消費の75%よりも低くなるように相対的酸
素消費を変化させることなく、フルオロ化合物の非存在下での反応速度の増加率
と比較した場合に、好ましくは、少なくとも5%の反応速度の増加率を生じるの
に有効な量のフルオロ化合物を、この混合物に添加する工程を包含する。
【0021】 反応速度の増加率および相対的酸素消費は、発明の詳細な説明において記載さ
れるように決定される。
【0022】 好ましくは、フルオロ化合物は過フッ化化合物である。より好ましくは、フル
オロ化合物は、本質的に、フルオロ酸、フルオロケトン、フルオロアルコール、
フッ化炭化水素、およびこれらの混合物からなる群から選択される。なおより好
ましくは、フルオロ化合物は、2〜22個の炭素原子を含むフルオロ酸である。
さらにより好ましくは、フルオロ化合物は、2〜22個の炭素原子を含む過フル
オロ酸である。このような過フルオロ酸の例は、過フルオロ酢酸、過フルオロプ
ロピオン酸、過フルオロ酪酸、過フルオロペンタン酸、過フルオロヘキサン酸、
過フルオロヘプタン酸などである。
【0023】 過フッ化酸が過フルオロ酢酸であることが好ましく、そしてこれは、0.1〜
4重量%の範囲内のレベルで単層液体混合物に添加される。
【0024】 過フッ化酸は、基本的に、過フルオロ酪酸、過フルオロオクタン酸(perf
luoroctanoic acid)、およびこれらの混合物からなる群から
選択され得る。過フルオロ酪酸が、後処理の観点から好ましくあり得る。
【0025】 好ましくは、2個より多い炭素原子を有する過フルオロ酸は、1〜5重量%の
レベルで導入される。
【0026】 本発明は特に、炭素原子がシクロヘキサンを含み、溶媒が酢酸または酢酸およ
びプロピオン酸の混合物を含み、そしてそれぞれの酸がアジピン酸を含む場合に
、適用可能である。
【0027】 反応混合物はまた、開始剤を含み、これは好ましくは、シクロヘキサノンまた
はアセトアルデヒドである。他の開始剤もまた使用され得、この開始剤としては
、ケトン(例えば、メチルエチルケトンなど)、過酸化物などが挙げられる。
【0028】 本発明の他の例においては、それぞれの酸は、アジピン酸、フタル酸、イソフ
タル酸、およびテルフタル酸からなる群から選択される化合物を含み得、そして
この方法はさらに、このそれぞれの酸を、ポリオール、ポリアミン、およびポリ
アミドからなる群から選択される第3の反応物質と、それぞれポリエステル、ま
たはポリアミド、または(ポリイミドおよび/またはポリアミドイミド(poy
amideimide))のポリマーを形成する様式で反応させる工程を包含し
得る。この方法はさらに、ポリマーを紡績して繊維にする工程または複合材を作
製する工程を包含し得る。
【0029】 用語「定常状態」は、反応が平衡に達しているが、この平衡は、所望の結果を
達成するために定期的または連続的に調整され得ることを意味する。例えば、触
媒の沈殿を避けるために、反応領域中により多い水を必要とする場合、反応領域
への水供給速度は、適切に増加され得、そしてなおこの反応は「定常状態」であ
るとみなされ得る。同様に、2相の形成を避けるためにより少ない水が必要とさ
れる場合、反応領域への水供給速度は、適切に減少され得、そしてなおこの反応
は「定常状態」であるとみなされ得る。
【0030】 用語「実質的に単相の液体」、「実質的に単一の液相」、「単一液相」および
「単相」は、本発明の目的のために、すべての実用的な目的に対して同義である
。これらはすべて、第2の液層は存在しないが、固相は存在しても存在しなくて
もよいことを示すことを意図する。用語「第2の相形成」または「第2の相の形
成」は、他に特定しない限り、第2の液相(固相または気相ではない)をいう。
【0031】 用語、成分(反応物質、反応生成物、不活性物質、溶媒、または存在する任意
の他の型の物質)の「レベル」は、重量パーセントとして与えられる。
【0032】 酸への選択性は、他の主要な酸の混合物中のこの酸のモルパーセントである。
例えば、シクロヘキサンの直接酸化におけるアジピン酸の選択性は、アジピン酸
のモル数+グルタル酸のモル数+コハク酸のモル数の合計における、アジピン酸
のモルパーセントレベルである。
【0033】 炭化水素の反応速度は、単位時間当たりに酸化される炭化水素のモル数の割合
として定義される。同様に、酸化剤の反応速度は、単位時間当たりに反応する酸
化剤のモル数の割合として定義される。すべての実用的な目的に対して、2つの
反応速度はお互いに比例し、そしてまた、物質が出入りしない閉じたリアクタ中
の圧力低下に比例すると仮定される。
【0034】 反応性は、反応混合物の体積で除算された反応速度として定義される。
【0035】 反応速度の増加率は、Y軸としてdP/dtを有し、かつX軸として時間を有
する曲線の上昇部分のタンジェントにより測定される。従って、それはdP/(
dt)2であり、そしてpsig/分2として表され得る。このようなタンジェン
トの例は、図1におけるタンジェント53.1である。
【0036】 コントローラ(好ましくは、コンピュータ化されたコントローラ)は、本発明
の操作を、容易にかつ正確に取り扱い得る。このような機能を行うコンピュータ
化されたコントローラのプログラミングは、当該分野で周知の慣用的なプロセス
である。本発明に従って、コントローラは、例えば、反応領域から受け取った情
報に基づいて、供給速度、温度、圧力、および所望の結果を達成するための他の
パラメータを制御する。このコントローラはまた、当該分野において周知の技術
により、流れ図シミュレーションを含むように予めプログラムされ、これは気/
液平衡およびエネルギーバランス効果を説明し得る。好ましい型のコントローラ
は、コンピュータ化されたコントローラであり、そしてより好ましくは、「学習
コンピュータ」または「ニューロコンピュータ」であり、この機能性は当該分野
で公知であり、そしてこれはこのデバイスの異なる位置からの情報(例えば、圧
力、温度、化学分析または他の分析など)を集め、この情報を結果(例えば、反
応速度)と共に保存し、そしてそれぞれの場合にとられるべき行為に関して決定
するために、この情報を将来(適用可能な場合、他のデータと共に)使用するよ
うにプログラムされる。
【0037】 (発明の詳細な説明) 上記のように、本発明は、炭化水素を酸化剤(好ましくは、酸素)を含む気体
で酸化することにより、二塩基酸を作製する方法に関する。
【0038】 本発明者らにより、コバルト触媒の存在下でそれぞれの二塩基酸を形成する炭
化水素(例えば、シクロヘキサンおよびキシレン)の酸化の間の、反応混合物に
おける臨界量のフルオロ化合物の添加が、選択性、収率、および/または反応の
制御を損なうことなく、反応速度を増加させ得ることが見出された。
【0039】 バッチリアクタと比較した場合、連続系のみが二塩基酸の生産のために実用的
に重要であるが、本発明者らにより、小型リアクタを使用して、フルオロ化合物
が定常条件下で運転する連続系において有利に利用され得る範囲内の限界を決定
し得ることが見出された。
【0040】 2つの臨界パラメータは、上記の限界と関連があり、そして以下に記載される
小型リアクタを用いて決定される。第1のパラメータは、反応の開始後かつ反応
速度が最大値に達する前の、初期反応速度増加の割合である。第2のパラメータ
は、酸化剤;この場合は酸素の消費である。
【0041】 定常条件下での連続反応系において、これら2つのパラメータが測定され得な
いことは明らかである。しかし、これら2つの臨界パラメータが、以下の小型リ
アクタを用いて容易に決定され得、そして定常状態条件下の任意の連続リアクタ
系を、効率的かつ有効に運転するために利用される。
【0042】 鋼製ボールを備える管状ロッキング小型リアクタは、決定のために使用される
。この鋼製ボールは、この鋼製ボールの表面上に薄膜を分配する手段により、非
常に向上された表面係数を提供するために、添加される。表面係数は、この場合
において、液体の単位体積当たりの、液体/気体界面の表面の比率として規定さ
れる。小型リアクタは、23/32インチの内径、2.25インチの外径、約1
1.5インチの外部長、そして約9.5インチの内部長を有する管状のステンレ
ス鋼製本体を備える。この小型リアクタの総容量は、75ccである。1/8イ
ンチの直径を有する890個のステンレス鋼製ボールが、1分間当たり10サイ
クルの頻度の水平方向からの±33°の揺れ動作に伴い、攪拌手段および混合手
段として小型リアクタ中で使用される。この小型リアクタは、ネジ蓋の上端部を
有し、温度を測定し、かつ制御するための、多数の熱電対を内部および外部に有
する。この小型リアクタは、加熱テープによって囲まれ、そしてグラスファイバ
ーによって絶縁される。この小型リアクタは、気体および液体を供給するための
ポートを有する。この小型リアクタはまた、圧力変換器と共に提供される。温度
および圧力の両方は、監視制御ソフトウェアを用いるコンピューターを通して記
録され、そして制御される。
【0043】 この小型リアクタの操作のために、以下の手順を伴う。このシステムは、最初
に窒素でパージされ、直立位置にある小型リアクタの上端部にあるポートを通っ
て、供給原料(6〜6.5グラム)が添加される。次いで、この小型リアクタは
蓋をされ、そして約50psigの圧力まで再び窒素でパージされ、温度は10
0℃まで上げられ、圧力は窒素で100psigまでもたらされ、そしてさらに
100psigの圧力まで酸素が導入され、従って実質的に200psigの全
圧をもたらす。次いで、他の変数の中でも、圧力(P)および圧力降下の速度(
dP/dt)が記録される。dP/dtは、反応速度の経路と並行する経路に従
うので、dP/dtは、すべての実用的な目的に対して反応速度を示す。実質的
な反応が起こらない場合を除いて、dP/dtは、この曲線の上昇部分を通って
実質的に0の速度から極大値までの曲線に従い、次いで、この曲線の下降部分上
の実質的に0の速度まで再び下降する。酸素は、この曲線の上昇部分の期間の間
に漸増的に添加され、そしてこの曲線上の最大点を通過した後すぐに、酸素供給
は停止される。次いで、酸素の増分が加えられる。この曲線の上昇部分に先行す
る最初の鋭いピークは、開始剤(例えば、アセトアルデヒドなど)の急速な酸化
に対応すると考えられているので、無視される。シクロヘキサノンが開始剤とし
て使用される場合、このような先行ピークは、それほど鋭くないかまたははっき
りしない。
【0044】 用語「助触媒」および「開始剤」は、この文献においておよび本研究において
、「開始剤」を意味するように交換可能に多くの回数使用される。この用語「開
始剤」のより厳密な意味は、反応イニシエーション期を減少する物質(例えば、
アセトアルデヒドもしくはシクロヘキサン、またはメチルエチルケトンなど)に
使用されるべきであり、そして用語「助触媒」は、反応を促進する物質(例えば
、p−キシレンからテレフタル酸を生成する場合には、ブロミドイオンなど)に
使用されるべきである。
【0045】 小型リアクタを使用して、上記の2つの重要なパラメータを決定するため、お
よび本発明を実証するために、一連の実験を行った。上記の手順は、以下の通り
であった。種々雑多な場合には小型リアクタのためのフィード溶液は、表1〜1
3に示される。酸素添加および酸素消費の増加は、表1A〜13Aに示される。
【0046】 図1をここで参照すると、上記のような酸化により生成される曲線10が、示
されている。この場合におけるフィード溶液は、表1に示され、そして酸素の添
加および消費は、表1Aに示される。曲線10は、dP/dtに関する酸化速度
(psig/分)対反応が生じる時間のプロットである。
【0047】 最初の鋭いピーク52.1は、開始剤であるアセトアルデヒドの急激な酸化に
起因する。この曲線10は、上昇部分54.1、最大55.1、および下降部分
56.1を有する。psig/分においてこの場合示される、上昇部分54.1
に対するタンジェント53.1は、バッチリアクタにおいて、上昇部分54.1
内において観察される反応速度の増加率の尺度である。言い換えると、これは、
線53.1および時間軸により形成される角度のタンジェントである。バッチシ
ステムにおいて測定されるようなタンジェント53.1の値は、それぞれの連続
リアクタの場合には、増加または減少した定常状態反応速度についてのポテンシ
ャルを提供する。バッチリアクタにおいて測定されるようにこのタンジェントの
値がより高くなると、連続リアクタにおける定常状態での反応速度がより高くな
り、そしてその逆も成り立つ。最大55.1もまたより高くなると、連続リアク
タにおける定常状態での反応速度がより高くなり、そしてその逆も成り立つ。
【0048】 上記の要件に加えて、フルオロ化合物、および好ましくは過フルオロ酸の添加
による反応速度の増加率は、フルオロ化合物の非存在下で観察される増加率より
も好ましくは少なくとも5%高いことが重要である。5%未満の増加では、享受
される任意の利益は、少ない。
【0049】 図1の曲線は、添加剤の添加で観察されるそれぞれの曲線に対してコントロー
ルとして比較するために、そしてフルオロ化合物および特に過フルオロ酸を含む
異なる組成物を評価するために使用された。
【0050】 現在の技術水準では、強力な酸が、一般に、酸化の反応速度論を改善すること
が主張されているが、本発明者らは、強力な酸である過フルオロ酸の場合を除い
て、評価できる利益を見出さなかった。それだけではなく、過フルオロ酸は、実
質的な利益を提供するために、臨界の範囲レベルであり得ることが、本発明者ら
によって見出された。この範囲の外では、反応の制御は、添加剤を含まない組成
物に比較した場合に受ける。
【0051】 図1における曲線10の場合には、この反応の間の相対的な酸素消費(psi
gの落ち込み全体として測定される)は、267psigであった(表1Aを参
照のこと)。さらに、曲線10は、上昇部分54.1から、最大55.1に、下
降部分56.1に、次いでその実質的にゼロの値58.1に、緩やかかつ滑らか
な遷移を有する。最大は、4psig/分であった。アジピン酸に対する選択性
は、84%であった。
【0052】 図2における曲線12(表2および表2Aもまた参照のこと)は、7%過フル
オロ酸を含む組成物を示す。この曲線は、曲線12の高い開始剤ピーク52.2
および上昇部分54.2での反応速度の過度に速い速度増加によって特徴付けら
れる。この条件は、反応速度における速度増加に関する、本発明の要件を満たす
。しかし、この場合における相対的酸素消費は、200psig(フルオロ化合
物の非存在下における反応混合物の同じ組成物を示す、曲線10の267psi
gのうちの75%)よりもかなり低い140psigであった。これは、少なく
とも7%の過フルオロ酸レベルが、アジピン酸に対する選択性が82%であった
という事実に関わらず、本発明の有益な範囲内に入らないことを示す。この反応
の制御は、定常状態の条件下で、連続システムにおいて実質的に受ける。この反
応の制御を受けることはまた、曲線12の上昇部分54.2での反応速度の過度
に速い速度増加によって示される。過フルオロ酸が、イニシエーションが開始し
た後に、リアクタ中に注入されたことが留意されるべきである。本明細書中以下
に議論される他の全ての場合、フルオロ化合物は、フィード自体にあった。
【0053】 図2における曲線14(表3および表3Aもまた参照のこと)は、3.2%過
フルオロ酢酸を含む組成物を示す。この曲線はまた、曲線14の高い開始剤ピー
ク52.3および上昇部分54.3での非常に速い速度によって特徴付けられる
。これは、非常に長いイニシエーション(約1.5時間)を有する。この反応の
間に酸素の添加は、増加してなく、その結果、酸素の枯渇が生じ、そして転化を
92psigに最小化することが留意されるべきである。他の場合において、酸
素が添加された場合に、この曲線は、より高い最大55.3および確実にかなり
より高い相対的な酸素消費を有することもまた参照し得る。アジピン酸に対する
選択性は、76%であった。この低い値は、長いイニシエーション期(約1.5
時間)におそらく起因する。これはまた、中間体がアジピン酸に完全に酸化する
ことを防ぎ得た酸素枯渇に起因するイニシエーション期の後の低い転化に起因し
得る。
【0054】 図3における曲線16(表4および表4Aもまた参照のこと)は、1.3%過
フルオロ酢酸を含む組成物を示す。この曲線はまた、曲線16の上昇部分54.
4での非常に速い反応速度53.4(53.1に比較した場合)により特徴付け
られる。これは、非常に短いイニシーション期を有する。これは、かなりより高
い最大55.4(6psig/分対コントロールの4psig/分)を有する。
相対的酸素消費は、本発明の限界内に十分にある262.8psigであった。
アジピン酸に対する選択性は、84%であった。
【0055】 図3における曲線18(表5および表5Aもまた参照のこと)は、0.3%過
フルオロ酢酸を含む組成物を示す。この曲線はまた、曲線18の上昇部分54.
5での非常に速い反応速度53.5(53.1に比較した場合)により特徴付け
られる。これは、非常に短いイニシエーション期を有する。これは、より高い反
応速度の最大55.5(4.7psig/分対コントロールの4psig/分)
を有する。相対的酸素消費は、本発明の限界内に十分にある275.2psig
であった。アジピン酸に対する選択性は、84%であった。
【0056】 添加された過フルオロ酸の異なるレベルの同じ組成物とコントロールとの比較
後の結論は、過フルオロ酸が選択性を犠牲にすることなく全体的に有益な効果を
提供する0.1重量%と4重量%との間に重要な領域が存在するということであ
る。さらに、4よりも高い、および7よりもさらに高い過フルオロ酸のレベルの
場合では、この反応の制御は、非常に急な上昇部分および下降部分に起因して困
難になる。これは、第2の液相を形成する高い傾向の破壊的な結果を活性化する
ために、ごくわずかな変化を必要とするにすぎない。
【0057】 図4における曲線20(表6および表6Aもまた参照のこと)は、2.5%過
フルオロオクタン酸を含む組成物を示す。また、上昇部分54.6のタンジェン
ト53.6の傾きは、コントロールの上昇部分54.1のタンジェント53.1
の傾きよりもかなり高い。さらに、曲線20の最大55.6は、コントロール曲
線10の最大55.1よりもかなり高い(7psig対コントロールの4psi
g)。相対的な酸素消費は、コントロールの場合における266psigと比較
して302psigであり、従って、本発明の十分に限界内であった。アジピン
酸に対する選択性は、83%であった。
【0058】 図4における曲線20’(表7および表7Aもまた参照のこと)は、6.4%
過フルオロオクタン酸を含む組成物を示す(90℃で行う)。曲線20’の傾き
は、主に、反応が行なわれるより低い温度のために、低下し始めた。これは、温
度が確実に80℃より高い、および好ましくは90℃よりも高いはずであること
を示す。一般に、95℃と105℃との間の温度が、シクロヘキサンのアジピン
酸への酸化において最も好ましいが、120〜150℃の程度の高い温度もまた
、特定の場合に使用され得る。総酸素消費は、コントロールの場合における26
6psigと比較して、268psigであった。アジピン酸に対する選択性は
、84%であった。
【0059】 図5における曲線22、24、および26(表8、表8A;表9、表9A;お
よび表10、表10Aもまた参照のこと)は、それぞれ、4.05%、3.13
%、および2.35%過フルオロ酪酸を含む組成物に対応する。全ての3つの曲
線が反応速度の率の増加、ならびにコントロールの最大よりもかなり高い最大を
有することを観察し得る。曲線24は、最高の最大を有する。曲線34に対応す
る組成物中の過フルオロ酪酸のレベル(3〜13%)は、他の2つの曲線22お
よび26に対応する組成物のレベル(4.05%および2.35%)の間にある
ことは、注目する価値がある。アジピン酸に対する選択性は、それぞれ、曲線2
2、24、および26に対応する組成物について82%、84%、および84%
であった。酸素消費は、それぞれ、218、215および243であった。上記
のデータにより、過フルオロ酪酸のこれらのレベルが本発明の要件の十分な範囲
内にあると定められた。組成物中の1.2%〜1.7%過フルオロ酪酸の範囲に
おけるレベルが、反応速度のより小さな増加率、および相対酸素消費の量の増加
とともに、コントロールの最大に近い最大をもたらすことが、本発明者らによっ
て考えられる。
【0060】 図6における曲線28および30(表11、表11A;および表12、表12
Aもまた参照のこと)は、それぞれ、4.94%過フルオロノナンおよび6.0
3%過フルオロアセトフェノンを含む組成物に対応する。両方は、コントロール
のものよりも適度に高い最大および反応速度の増加率を有する。しかし、相対酸
素消費は、コントロールのものよりもかなり高かった(コントロールの場合にお
ける267psigと比較して、それぞれ、347psigおよび359psi
g)。アジピン酸に対する選択性は、両方とも82%であった。上記のデータに
より、過フルオロノナンおよび過フルオロアセトフェノンのこれらのレベルが本
発明の要件の十分範囲内にあると定められた。
【0061】 所望のレベルでのフルオロ化合物の添加は、リアクタへの直接的な供給によっ
てか、またはリサイクルスチーム、あるいはそれらの組み合わせを介して行われ
得る。
【0062】
【表1】
【0063】
【表1A】
【0064】
【表2】
【0065】
【表2A】
【0066】
【表3】
【0067】
【表3A】
【0068】
【表4】
【0069】
【表4A】
【0070】
【表5】
【0071】
【表5A】
【0072】
【表6】
【0073】
【表6A】
【0074】
【表7】
【0075】
【表7A】
【0076】
【表8】
【0077】
【表8A】
【0078】
【表9】
【0079】
【表9A】
【0080】
【表10】
【0081】
【表10A】
【0082】
【表11】
【0083】
【表11A】
【0084】
【表12】
【0085】
【表12A】 反応の生成物の分析を、HPLC、GC、MS(全て、当該分野に対して周知
の技術である)によって行った。
【0086】 種々雑多な関数は、好ましくは、コンピュータ化されたコントローラーによっ
て制御されるが、本発明に従って、1以上の関数を制御するために、任意の他の
タイプのコントローラーまたは手動制御さえも利用することが可能である。
【0087】 本発明に従う酸化は、非破壊的酸化であり、ここでこの酸化生成物は、一酸化
炭素、二酸化炭素、およびそれらの混合物とは異なる。もちろん、少量のこれら
の化合物が、酸化生成物(これは、1つの生成物または生成物の混合物であり得
る)とともに形成され得る。
【0088】 例としては、対応する脂環式飽和炭化水素(satured cycloal
iphatic hydrocarbon)からのC5〜C8脂肪族二塩基酸の
調製(例えば、シクロヘキサンからのアジピン酸の調製など)が挙げられるが、
もちろんこれらに限定されない。他の例としては、トルエン、o−キシレン、m
−キシレン、およびp−キシレンからの、それぞれ、安息香酸、フタル酸、イソ
フタル酸およびテレフタル酸の形成が挙げられるがこれらに限定されない。
【0089】 二酸(例えば、アジピン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸など)ま
たは他の適切な化合物が、それぞれ、ポリエステル、もしくはポリアミド、また
は(ポリイミドおよび/もしくはポリアミドイミドのポリマーを形成する様式に
おいて、周知の当該分野の技術に従って、ポリオール、ポリアミン、およびポリ
アミドからなる群より選択される第3の反応物と反応され得る。好ましくは、ポ
リオール、ポリアミンおよびポリアミドは、過剰な架橋を回避するために、それ
ぞれ、主にジオール、ジアミン、およびジアミドである。この反応から得られる
ポリマーは、繊維を形成するために、当該分野に周知の技術によって紡がれ得る
。また、ポリマーは、雑多な複合材を作製するために、当該分野に周知の他のポ
リマー、充填材、増量剤と組み合わされ得る。
【0090】 アジピン酸に関して、アジピン酸の調製は、本発明の方法およびデバイスに特
に適しており、一般的な情報が、他の参考文献の中で多くの米国特許において見
出され得る。これらは、米国特許第2,223,493号;同第2,589,6
48号;同第2,285,914号;同第3,231,608号;同第3,23
4,271号;同第3,361,806号;同第3,390,174号;同第3
,530,185号;同第3,649,685号;同第3,657,334号;
同第3,957,876号;同第3,987,100号;同第4,032,56
9号;同第4,105,856号;同第4,158,739号(グルタル酸);
同第4,263,453号;同第4,331,608号;同第4,606,86
3号;同第4,902,827号;同第5,221,800号;および同第5,
321,157号が挙げられるがこれらに限定されない。
【0091】 本発明の実行を実証する例は、例示の目的のみで与えられ、そして本発明の範
囲をいかなる様式にも限定するものとして解釈されるべきではない。さらに、本
明細書中上記に詳細に議論される好ましい実施形態、および本発明の限界内に含
まれる任意の他の実施形態が、個別に、またはその任意の組み合わせにおいて実
施され得ることが強調されるべきである。さらに、考察における任意の試みられ
る説明は、単なる推測であり、そして本発明の特許請求の範囲の限界を狭めるこ
とを意図されない。
【図面の簡単な説明】
読者の本発明の理解は、以上の詳細な説明を図面と組み合わせて参照すること
により高まる。
【図1】 図1は、シクロヘキサンのアジピン酸への酸化の間の、バッチリアクタにおけ
る圧力変化対時間の曲線を図示し、ここでこの曲線は、上昇部分、上昇部分のタ
ンジェント、反応速度の増加率を示す勾配(psig/分2)、および最大点に
続く下降部分により特徴づけられる。
【図2】 図2は、異なる量の過フルオロ酢酸の反応混合物への添加あり、およびなしで
の、シクロヘキサンのアジピン酸への酸化の間の、バッチリアクタにおける圧力
変化対時間の曲線を示す。
【図3】 図3は、図2の場合よりも少ない異なる量の過フルオロ酢酸の反応混合物への
添加あり、およびなしでの、シクロヘキサンのアジピン酸への酸化の間の、バッ
チリアクタにおける圧力変化対時間の曲線を示す。
【図4】 図4は、過フルオロオクタン酸の反応混合物への添加あり、およびなしでの、
シクロヘキサンのアジピン酸への酸化の間の、バッチリアクタにおける圧力変化
対時間の曲線を示す。
【図5】 図5は、異なる量の過フルオロ酪酸の反応混合物への添加あり、およびなしで
の、シクロヘキサンのアジピン酸への酸化の間の、バッチリアクタにおける圧力
変化対時間の曲線を示す。
【図6】 図6は、過フルオロノナンまたは過フルオロアセトフェノンの反応混合物中へ
の添加あり、およびなしでの、シクロヘキサンのアジピン酸への酸化の間の、バ
ッチリアクタにおける圧力変化対時間の曲線を示す。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年3月26日(2001.3.26)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0001】 (技術分野) 少ない臨界量のフッ化化合物共溶媒が存在する制御された条件下で、シクロヘ
キサン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、およびそれらの混合物か
らなる群から選択される化合物を酸化することによって、中間酸化生成物(特に
二塩基酸)を作製する方法を開示する。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0020】 上記のように、炭化水素(例えば、シクロヘキサンなど)を酸(例えば、アジ
ピン酸など)に酸化する開示された方法およびデバイスがある。より詳細には、
シクロヘキサン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、ならびにo−キ
シレン、m−キシレン、およびp−キシレンのうちの2つ以上の混合物、からな
る群から選択される炭化水素を、溶媒およびコバルト触媒を含む混合物中で、そ
れぞれの酸に酸化する開示された方法がある。この方法は、フルオロ化合物の非
存在下で観察される相対的酸素消費の75%よりも低くなるように相対的酸素消
費を変化させることなく、フルオロ化合物の非存在下での反応速度の増加率と比
較した場合に、好ましくは、少なくとも5%の反応速度の増加率を生じるのに有
効な量のフルオロ化合物を、この混合物に添加する工程を包含する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0026】 本発明は、炭素原子がシクロヘキサンを含み、溶媒が酢酸または酢酸およびプ
ロピオン酸の混合物を含み、そしてそれぞれの酸がアジピン酸を含む場合に関す
る。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0028】 他の開示された例においては、それぞれの酸は、アジピン酸、フタル酸、イソ
フタル酸、およびテルフタル酸からなる群から選択される化合物を含み得、そし
てこの方法はさらに、このそれぞれの酸を、ポリオール、ポリアミン、およびポ
リアミドからなる群から選択される第3の反応物質と、それぞれポリエステル、
またはポリアミド、または(ポリイミドおよび/またはポリアミドイミド(po
yamideimide))のポリマーを形成する様式で反応させる工程を包含
し得る。この方法はさらに、ポリマーを紡績して繊維にする工程または複合物を
作製する工程を包含し得る。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0035】 反応速度の増加率は、Y軸としてdP/dtを有し、かつX軸として時間を有
する曲線の上昇部分のタンジェントにより測定される。従って、それはdP/(
dt)2であり、そしてkPa/分2(またはpsig/分2)として表され得る
。このようなタンジェントの例は、図1におけるタンジェント53.1である。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0037】 上記のように、炭化水素を酸化剤(好ましくは、酸素)を含む気体で酸化する
ことにより、二塩基酸を作製する開示された方法がある。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0042
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0042】 鋼製ボールを備える管状ロッキング小型リアクタは、決定のために使用される
。この鋼製ボールは、この鋼製ボールの表面上に薄膜を分配する手段により、非
常に向上された表面係数を提供するために、添加される。表面係数は、この場合
において、液体の単位体積当たりの、液体/気体界面の表面の比率として規定さ
れる。小型リアクタは、1.8cm(23/32インチ)の内径、5.7cm(
2.25インチ)の外径、約29.2cm(11.5インチ)の外部長、そして
約24.1cm(9.5インチ)の内部長を有する管状のステンレス鋼製本体を
備える。この小型リアクタの総容量は、75ccである。0.3cm(1/8イ
ンチ)の直径を有する890個のステンレス鋼製ボールが、1分間当たり10サ
イクルの頻度の水平方向からの±33°の揺れ動作に伴い、攪拌手段および混合
手段として小型リアクタ中で使用される。この小型リアクタは、ネジ蓋の上端部
を有し、温度を測定し、かつ制御するための、多数の熱電対を内部および外部に
有する。この小型リアクタは、加熱テープによって囲まれ、そしてグラスファイ
バーによって絶縁される。この小型リアクタは、気体および液体を供給するため
のポートを有する。この小型リアクタはまた、圧力変換器と共に提供される。温
度および圧力の両方は、監視制御ソフトウェアを用いるコンピューターを通して
記録され、そして制御される。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0043】 この小型リアクタの操作のために、以下の手順を伴う。このシステムは、最初
に窒素でパージされ、直立位置にある小型リアクタの上端部にあるポートを通っ
て、供給原料(6〜6.5グラム)が添加される。次いで、この小型リアクタは
蓋をされ、そして約449kPa(50psig)の圧力まで再び窒素でパージ
され、温度は100℃まで上げられ、圧力は窒素で791kPa(100psi
g)までもたらされ、そしてさらに690kPa(100psig)の圧力まで
酸素が導入され、従って実質的に1481kPa(200psig)の全圧をも
たらす。次いで、他の変数の中でも、圧力(P)および圧力降下の速度(dP/
dt)が記録される。dP/dtは、反応速度の経路と並行する経路に従うので
、dP/dtは、すべての実用的な目的に対して反応速度を示す。実質的な反応
が起こらない場合を除いて、dP/dtは、この曲線の上昇部分を通って実質的
に0の速度から極大値までの曲線に従い、次いで、この曲線の下降部分上の実質
的に0の速度まで再び下降する。酸素は、この曲線の上昇部分の期間の間に漸増
的に添加され、そしてこの曲線上の最大点を通過した後すぐに、酸素供給は停止
される。次いで、酸素の増分が加えられる。この曲線の上昇部分に先行する最初
の鋭いピークは、開始剤(例えば、アセトアルデヒドなど)の急速な酸化に対応
すると考えられているので、無視される。シクロヘキサノンが開始剤として使用
される場合、このような先行ピークは、それほど鋭くないかまたははっきりしな
い。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0046
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0046】 図1をここで参照すると、上記のような酸化により生成される曲線10が、示
されている。この場合におけるフィード溶液は、表1に示され、そして酸素の添
加および消費は、表1Aに示される。曲線10は、dP/dtに関する酸化速度
(kPa/分(psig/分))対反応が生じる時間のプロットである。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0047
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0047】 最初の鋭いピーク52.1は、開始剤であるアセトアルデヒドの急激な酸化に
起因する。この曲線10は、上昇部分54.1、最大55.1、および下降部分
56.1を有する。kPa/分2(psig/分2)においてこの場合示される、
上昇部分54.1に対するタンジェント53.1は、バッチリアクタにおいて、
上昇部分54.1内において観察される反応速度の増加率の尺度である。言い換
えると、これは、線53.1および時間軸により形成される角度のタンジェント
である。バッチシステムにおいて測定されるようなタンジェント53.1の値は
、それぞれの連続リアクタの場合には、増加または減少した定常状態反応速度に
ついてのポテンシャルを提供する。バッチリアクタにおいて測定されるようにこ
のタンジェントの値がより高くなると、連続リアクタにおける定常状態での反応
速度がより高くなり、そしてその逆も成り立つ。最大55.1もまたより高くな
ると、連続リアクタにおける定常状態での反応速度がより高くなり、そしてその
逆も成り立つ。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0051
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0051】 図1における曲線10の場合には、この反応の間の相対的な酸素消費(kPa
(psig)の落ち込み全体として測定される)は、1840kPa(267p
sig)であった(表1Aを参照のこと)。さらに、曲線10は、上昇部分54
.1から、最大55.1に、下降部分56.1に、次いでその実質的にゼロの値
58.1に、緩やかかつ滑らかな遷移を有する。最大は、27.6kPa/分(
4psig/分)であった。アジピン酸に対する選択性は、84%であった。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0052
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0052】 図2における曲線12(表2および表2Aもまた参照のこと)は、7%過フル
オロ酸を含む組成物を示す。この曲線は、曲線12の高い開始剤ピーク52.2
および上昇部分54.2での反応速度の過度に速い速度増加によって特徴付けら
れる。この条件は、反応速度における速度増加に関する、本発明の要件を満たす
。しかし、この場合における相対的酸素消費は、1380kPa(200psi
g)(フルオロ化合物の非存在下における反応混合物の同じ組成物を示す、曲線
10の1840kPa(267psig)のうちの75%)よりもかなり低い9
65kPa(140psig)であった。これは、少なくとも7%の過フルオロ
酸レベルが、アジピン酸に対する選択性が82%であったという事実に関わらず
、本発明の有益な範囲内に入らないことを示す。この反応の制御は、定常状態の
条件下で、連続システムにおいて実質的に受ける。この反応の制御を受けること
はまた、曲線12の上昇部分54.2での反応速度の過度に速い速度増加によっ
て示される。過フルオロ酸が、イニシエーションが開始した後に、リアクタ中に
注入されたことが留意されるべきである。本明細書中以下に議論される他の全て
の場合、フルオロ化合物は、フィード自体にあった。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0053
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0053】 図2における曲線14(表3および表3Aもまた参照のこと)は、3.2%過
フルオロ酢酸を含む組成物を示す。この曲線はまた、曲線14の高い開始剤ピー
ク52.3および上昇部分54.3での非常に速い速度によって特徴付けられる
。これは、非常に長いイニシエーション(約1.5時間)を有する。この反応の
間に酸素の添加は、増加してなく、その結果、酸素の枯渇が生じ、そして転化を
635kPa(92psig)に最小化することが留意されるべきである。他の
場合において、酸素が添加された場合に、この曲線は、より高い最大55.3お
よび確実にかなりより高い相対的な酸素消費を有することもまた参照し得る。ア
ジピン酸に対する選択性は、76%であった。この低い値は、長いイニシエーシ
ョン期(約1.5時間)におそらく起因する。これはまた、中間体がアジピン酸
に完全に酸化することを防ぎ得た酸素枯渇に起因するイニシエーション期の後の
低い転化に起因し得る。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0054
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0054】 図3における曲線16(表4および表4Aもまた参照のこと)は、1.3%過
フルオロ酢酸を含む組成物を示す。この曲線はまた、曲線16の上昇部分54.
4での非常に速い反応速度53.4(53.1に比較した場合)により特徴付け
られる。これは、非常に短いイニシーション期を有する。これは、かなりより高
い最大55.4(41.4kPa/分対コントロールの27.6kPa/分(6
psig/分対4psig/分))を有する。相対的酸素消費は、本発明の限界
内に十分にある1813kPa(262.8psig)であった。アジピン酸に
対する選択性は、84%であった。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0055
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0055】 図3における曲線18(表5および表5Aもまた参照のこと)は、0.3%過
フルオロ酢酸を含む組成物を示す。この曲線はまた、曲線18の上昇部分54.
5での非常に速い反応速度53.5(53.1に比較した場合)により特徴付け
られる。これは、非常に短いイニシエーション期を有する。これは、より高い反
応速度の最大55.5(32.4kPa/分対コントロールの27.6kPa/
分(4.7psig/分対4psig/分))を有する。相対的酸素消費は、本
発明の限界内に十分にある1899kPa(275.2psig)であった。ア
ジピン酸に対する選択性は、84%であった。
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0057
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0057】 図4における曲線20(表6および表6Aもまた参照のこと)は、2.5%過
フルオロオクタン酸を含む組成物を示す。また、上昇部分54.6のタンジェン
ト53.6の傾きは、コントロールの上昇部分54.1のタンジェント53.1
の傾きよりもかなり高い。さらに、曲線20の最大55.6は、コントロール曲
線10の最大55.1よりもかなり高い(48.3kPa対コントロールの27
.6kPa(7psig対4psig))。相対的な酸素消費は、コントロール
の場合における1840kPa(266psig)と比較して2082kPa(
302psig)であり、従って、本発明の十分に限界内であった。アジピン酸
に対する選択性は、83%であった。
【手続補正17】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0058
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0058】 図4における曲線20’(表7および表7Aもまた参照のこと)は、6.4%
過フルオロオクタン酸を含む組成物を示す(90℃で行う)。曲線20’の傾き
は、主に、反応が行なわれるより低い温度のために、低下し始めた。これは、温
度が確実に80℃より高い、および好ましくは90℃よりも高いはずであること
を示す。一般に、95℃と105℃との間の温度が、シクロヘキサンのアジピン
酸への酸化において最も好ましいが、120〜150℃の程度の高い温度もまた
、特定の場合に使用され得る。総酸素消費は、コントロールの場合における18
40kPa(266psig)と比較して、1854kPa(268psig)
であった。アジピン酸に対する選択性は、84%であった。
【手続補正18】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0059
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0059】 図5における曲線22、24、および26(表8、表8A;表9、表9A;お
よび表10、表10Aもまた参照のこと)は、それぞれ、4.05%、3.13
%、および2.35%過フルオロ酪酸を含む組成物に対応する。全ての3つの曲
線が反応速度の率の増加、ならびにコントロールの最大よりもかなり高い最大を
有することを観察し得る。曲線24は、最高の最大を有する。曲線34に対応す
る組成物中の過フルオロ酪酸のレベル(3〜13%)は、他の2つの曲線22お
よび26に対応する組成物のレベル(4.05%および2.35%)の間にある
ことは、注目する価値がある。アジピン酸に対する選択性は、それぞれ、曲線2
2、24、および26に対応する組成物について82%、84%、および84%
であった。酸素消費は、それぞれ、1501、1486および1677kPa(
218、215および243psig)であった。上記のデータにより、過フル
オロ酪酸のこれらのレベルが本発明の要件の十分な範囲内にあると定められた。
組成物中の1.2%〜1.7%過フルオロ酪酸の範囲におけるレベルが、反応速
度のより小さな増加率、および相対酸素消費の量の増加とともに、コントロール
の最大に近い最大をもたらすことが、本発明者らによって考えられる。
【手続補正19】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0060
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0060】 図6における曲線28および30(表11、表11A;および表12、表12
Aもまた参照のこと)は、それぞれ、4.94%過フルオロノナンおよび6.0
3%過フルオロアセトフェノンを含む組成物に対応する。両方は、コントロール
のものよりも適度に高い最大および反応速度の増加率を有する。しかし、相対酸
素消費は、コントロールのものよりもかなり高かった(コントロールの場合にお
ける1840kPa(267psig)と比較して、それぞれ、2392kPa
(347psig)および2467kPa(359psig))。アジピン酸に
対する選択性は、両方とも82%であった。上記のデータにより、過フルオロノ
ナンおよび過フルオロアセトフェノンのこれらのレベルが本発明の要件の十分範
囲内にあると定められた。
【手続補正20】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0063
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0063】
【表1A】
【手続補正21】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0065
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0065】
【表2A】
【手続補正22】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0067
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0067】
【表3A】
【手続補正23】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0069
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0069】
【表4A】
【手続補正24】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0071
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0071】
【表5A】
【手続補正25】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0073
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0073】
【表6A】
【手続補正26】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0075
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0075】
【表7A】
【手続補正27】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0077
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0077】
【表8A】
【手続補正28】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0079
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0079】
【表9A】
【手続補正29】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0081
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0081】
【表10A】
【手続補正30】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0083
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0083】
【表11A】
【手続補正31】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0085
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0085】
【表12A】
【手続補正32】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0090
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0090】 アジピン酸に関して、アジピン酸の調製が本明細書中に開示されており、一般
的な情報が、他の参考文献の中で多くの米国特許において見出され得る。これら
は、米国特許第2,223,493号;同第2,589,648号;同第2,2
85,914号;同第3,231,608号;同第3,234,271号;同第
3,361,806号;同第3,390,174号;同第3,530,185号
;同第3,649,685号;同第3,657,334号;同第3,957,8
76号;同第3,987,100号;同第4,032,569号;同第4,10
5,856号;同第4,158,739号(グルタル酸);同第4,263,4
53号;同第4,331,608号;同第4,606,863号;同第4,90
2,827号;同第5,221,800号;および同第5,321,157号が
挙げられるがこれらに限定されない。
【手続補正33】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正の内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ヴァッシリョウ, ユースタシオス アメリカ合衆国 デラウェア 19711− 7419, ニューアーク, サウス タウン ビュー レーン 12 Fターム(参考) 4H006 AA02 AB46 AC46 BA20 BA32 BA91 BB17 BC14 BC37 BE30 BS10 4H039 CA65 CC30 CC40

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単相液体混合物中でシクロヘキサンをアジピン酸へ酸化する
    方法であって、該単相液体混合物は、溶媒および触媒を含有し、該触媒は、単相
    液体混合物中に溶解されたコバルト化合物であり、該方法は、フルオロ化合物の
    非存在下での反応速度と比較して、反応速度を増大させる様式で、フルオロ化合
    物の非存在下で観察された相対的酸素消費の75%より低下するために相対的酸
    素消費を変更することなく、該単相液体混合物に一定量のフルオロ化合物を添加
    する工程を包含する、方法。
  2. 【請求項2】 前記フルオロ化合物が過フルオロ化合物である、請求項1に
    記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記フルオロ化合物が、フルオロ酸、フルオロケトン、フル
    オロアルコール、フッ化炭化水素、およびそれらの混合物からなる群より選択さ
    れる、請求項1または2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記フルオロ化合物が、2〜22の炭素原子を含むフルオロ
    酸である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記フルオロ酸が、過フルオロ酪酸、過フルオロオクタン酸
    、およびそれらの混合物からなる群より選択される、請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 全液体混合物に対して、酸化の間に1〜5重量%のレベルで
    前記フルオロ酸が添加され、そして維持される、請求項4または5に記載の方法
  7. 【請求項7】 前記フルオロ酸が、過フルオロ酢酸である、請求項4〜6の
    いずれか1項に記載の方法。
  8. 【請求項8】 全液体混合物に対して、酸化の間に0.1〜4重量%のレベ
    ルで前記フルオロ酸が添加され、そして維持される、請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記溶媒が、酢酸、または酢酸とプロピオン酸との混合物を
    含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記方法が、シクロヘキサノンまたはアセトアルデヒドを
    含むイニシエーターの添加をさらに包含する、請求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法であって、該
    方法は、ポリエステル、ポリアミド、またはポリイミド、および/またはポリア
    ミドイミドのそれぞれのポリマーを形成する様式で、前記アジピン酸と、ポリオ
    ール、ポリアミンおよびポリアミドからなる群より選択される第3の反応物質と
    を反応させる工程をさらに包含する、方法。
  12. 【請求項12】 ポリマーを線維に紡ぐ工程または複合材を作製する工程を
    さらに包含する、請求項11に記載の方法。
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