JP2002535389A - エチレンイミン二量体の合成 - Google Patents
エチレンイミン二量体の合成Info
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- JP2002535389A JP2002535389A JP2000595976A JP2000595976A JP2002535389A JP 2002535389 A JP2002535389 A JP 2002535389A JP 2000595976 A JP2000595976 A JP 2000595976A JP 2000595976 A JP2000595976 A JP 2000595976A JP 2002535389 A JP2002535389 A JP 2002535389A
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07D—HETEROCYCLIC COMPOUNDS
- C07D203/00—Heterocyclic compounds containing three-membered rings with one nitrogen atom as the only ring hetero atom
- C07D203/04—Heterocyclic compounds containing three-membered rings with one nitrogen atom as the only ring hetero atom not condensed with other rings
- C07D203/06—Heterocyclic compounds containing three-membered rings with one nitrogen atom as the only ring hetero atom not condensed with other rings having no double bonds between ring members or between ring members and non-ring members
- C07D203/08—Heterocyclic compounds containing three-membered rings with one nitrogen atom as the only ring hetero atom not condensed with other rings having no double bonds between ring members or between ring members and non-ring members with only hydrogen atoms, hydrocarbon or substituted hydrocarbon radicals, directly attached to the ring nitrogen atom
Abstract
(57)【要約】
本発明は、エチレンイミン二量体合成の方法を提供する。本合成方法は、従来の方法以上に以下のいくつかの利点を提供する:(1) 出発化合物がすべて比較的費用がかからず、(2) 生成物の収量が理論収量の20%より多く、および(3) 合成段階が容易で、費用がかからず、且つ大量生産しやすい。これらすべての利点は、エチレンイミン二量体生産の費用を少なくする。
Description
【0001】発明の背景 本発明は、生物組成物における核酸の選択的修飾のための化合物の合成方法に
関する。
関する。
【0002】 血液または血液製剤によるウイルス性疾患の伝染(例えば、A型、B型、およびC
型肝炎、後天性免疫不全症、ならびにサイトメガロウイルス感染)は、医学にお
ける重大な問題である。哺乳類およびハイブリドーマの細胞系、細胞系からの産
物、乳汁、初乳、ならびに精液のような他の生物組成物はまた、感染性ウイルス
を含む。ウイルスマーカーのためにドナーの生物組成物をスクリーニングするこ
とは、レシピエントへのウイルスの伝染を減らすために役に立つことがあるが、
多くのスクリーニング方法は、たった数個の別々のウイルスにだけ対するもので
あり、そのために不完全であり、感度が100%未満である可能性もある。そのた
め、ドナーの血液、血液製剤、または他の生物組成物中に含まれるウイルスを不
活化することが重要である。
型肝炎、後天性免疫不全症、ならびにサイトメガロウイルス感染)は、医学にお
ける重大な問題である。哺乳類およびハイブリドーマの細胞系、細胞系からの産
物、乳汁、初乳、ならびに精液のような他の生物組成物はまた、感染性ウイルス
を含む。ウイルスマーカーのためにドナーの生物組成物をスクリーニングするこ
とは、レシピエントへのウイルスの伝染を減らすために役に立つことがあるが、
多くのスクリーニング方法は、たった数個の別々のウイルスにだけ対するもので
あり、そのために不完全であり、感度が100%未満である可能性もある。そのた
め、ドナーの血液、血液製剤、または他の生物組成物中に含まれるウイルスを不
活化することが重要である。
【0003】 血液中のウイルスを不活化できる多くの薬剤が開発されている。例えば、エチ
レンイミン単量体およびエチレンイミンオリゴマー(二量体、三量体、および四
量体を含む)は、非常に有効なウイルス不活化薬剤である。生物組成物中のウイ
ルスを不活化するためのエチレンイミンオリゴマーの利用法は、本明細書におい
て参照として組み入れられている、(1998年1月12日に出願された)米国特許出願
第09/005,606号に記載されている。
レンイミン単量体およびエチレンイミンオリゴマー(二量体、三量体、および四
量体を含む)は、非常に有効なウイルス不活化薬剤である。生物組成物中のウイ
ルスを不活化するためのエチレンイミンオリゴマーの利用法は、本明細書におい
て参照として組み入れられている、(1998年1月12日に出願された)米国特許出願
第09/005,606号に記載されている。
【0004】発明の概要 概して、本発明は、エチレンイミン二量体(1-アジリジンエタンアミン)を合成
するための方法を提供している。本方法は、2-(2-アミノエチルアミノ)エタノー
ルをXがハロゲンである水性HX溶液と反応させて、N-(2-ハロエチル)-1,2-エタン
ジアミンジヒドロハライド(N-(2-haloethyl)-1,2-ethanediamine dihydrohalid
e)を生成する段階、N-(2-ハロエチル)-1,2-エタンジアミンジヒドロハライドを
溶媒中で塩基と反応させて、N-(2-ハロエチル)-1,2-エタンジアミンジヒドロハ
ライドをエチレンイミン二量体へ変換する段階、およびその後、溶媒から二量体
を精製する(例えば連続的抽出によって)段階を含む。
するための方法を提供している。本方法は、2-(2-アミノエチルアミノ)エタノー
ルをXがハロゲンである水性HX溶液と反応させて、N-(2-ハロエチル)-1,2-エタン
ジアミンジヒドロハライド(N-(2-haloethyl)-1,2-ethanediamine dihydrohalid
e)を生成する段階、N-(2-ハロエチル)-1,2-エタンジアミンジヒドロハライドを
溶媒中で塩基と反応させて、N-(2-ハロエチル)-1,2-エタンジアミンジヒドロハ
ライドをエチレンイミン二量体へ変換する段階、およびその後、溶媒から二量体
を精製する(例えば連続的抽出によって)段階を含む。
【0005】 好ましい態様においては、ハロゲンは、(最も好ましくは)臭素、塩素、フッ素
またはヨウ素である。他の好ましい態様においては、溶液が30〜55%(w/w) HXに
なるように、HXを希釈する。今までのところ他の好ましい態様においては、溶媒
はC1-6アルコール(例えば、エタノールまたはメタノール)または水を含む。
またはヨウ素である。他の好ましい態様においては、溶液が30〜55%(w/w) HXに
なるように、HXを希釈する。今までのところ他の好ましい態様においては、溶媒
はC1-6アルコール(例えば、エタノールまたはメタノール)または水を含む。
【0006】 他の好ましい態様においては、HXを2-(2-アミノエチルアミノ)エタノールへ滴
下して添加し、そのHXの添加の際に2-(2-アミノエチルアミノ)エタノールの温度
は、10℃未満であり、2-(2-アミノエチルアミノ)エタノールとHXの反応は還流段
階を含む。好ましくは、この反応からのN-(2-ハロエチル)-1,2-エタンジアミン
ジヒドロハライドの収量は、少なくとも理論収量の50%である。さらに好ましく
は、収量は少なくとも理論収量の75%である。
下して添加し、そのHXの添加の際に2-(2-アミノエチルアミノ)エタノールの温度
は、10℃未満であり、2-(2-アミノエチルアミノ)エタノールとHXの反応は還流段
階を含む。好ましくは、この反応からのN-(2-ハロエチル)-1,2-エタンジアミン
ジヒドロハライドの収量は、少なくとも理論収量の50%である。さらに好ましく
は、収量は少なくとも理論収量の75%である。
【0007】 さらに他の好ましい態様においては、N-(2-ハロエチル)-1,2-エタンジアミン
ジヒドロハライドを反応させて、エチレンイミン二量体を生成することは、還流
段階と蒸留段階を含む。好ましくは、この反応からのエチレンイミン二量体の収
量は少なくとも理論収量の20%である。さらに好ましくは、収量は少なくとも理
論収量の25%で、最も好ましくは、収量は理論収量の少なくとも30%である。
ジヒドロハライドを反応させて、エチレンイミン二量体を生成することは、還流
段階と蒸留段階を含む。好ましくは、この反応からのエチレンイミン二量体の収
量は少なくとも理論収量の20%である。さらに好ましくは、収量は少なくとも理
論収量の25%で、最も好ましくは、収量は理論収量の少なくとも30%である。
【0008】 好ましくは、本合成方法から生じるエチレンイミン二量体は、少なくとも90%
の純度で、より好ましくは少なくとも95%、そして最も好ましくは少なくとも98%
の純度である。
の純度で、より好ましくは少なくとも95%、そして最も好ましくは少なくとも98%
の純度である。
【0009】 本明細書に記述されている合成方法は、従来の方法以上にいくつかの利点を提
供する:(1)出発化合物は、すべて比較的安価であり、(2)生成物の収量は、理論
収量の20%以上であり、ならびに(3)合成段階は容易で、安価で大量生産しやすい
。これらすべての利点は、より費用が少ないエチレンイミン二量体の生産を可能
とする。
供する:(1)出発化合物は、すべて比較的安価であり、(2)生成物の収量は、理論
収量の20%以上であり、ならびに(3)合成段階は容易で、安価で大量生産しやすい
。これらすべての利点は、より費用が少ないエチレンイミン二量体の生産を可能
とする。
【0010】 本発明の他の特徴および利点は、以下の詳細な説明と特許請求の範囲から明ら
かとなる。
かとなる。
【0011】詳細な説明 合成の実施例を、以下に示す。本明細書で提供された説明から、当業者は本発
明の本質的な特徴を容易に確認することができ、本発明の精神と範囲から逸脱す
ることなく、本発明の様々な変更および改変を様々な使用法および状況に適応さ
せることができる。
明の本質的な特徴を容易に確認することができ、本発明の精神と範囲から逸脱す
ることなく、本発明の様々な変更および改変を様々な使用法および状況に適応さ
せることができる。
【0012】 実施例:エチレンイミン二量体の合成段階1:2-(2-アミノエチルアミノ)エタノールからN-(2-ブロモエチル)-1,2-二臭 化水素酸エタンジアミンの合成 N-(2-ブロモエチル)-1,2-二臭化水素酸エタンジアミン(N-(2-bromoethyl)-1,
2-ethanediamine dihydrobromide)は、以下のように合成される。冷却した2-(2
-アミノエチルアミノ)エタノール(0.99モル) 100mlを、アイスバス中に約30〜45
分間置く。1Lの48%(w/w) 臭化水素酸(8.84モル)を1.5時間以上かけて滴下し添加
する。蒸留液の液温が124℃になるまで(3時間)、この混合物をvigreux蒸留装置
中で蒸留し、4時間還流し、124℃まで蒸留(1.5時間)し、4時間還流し、124℃ま
で蒸留(30分間)し、4時間還流し、124℃まで蒸留(30分間)し、4時間還流し、そ
して、124℃まで蒸留する(10分間)。混合物を圧力が6mmである減圧下でロータリ
ーエバポレーターで冷却し、濃縮する際に、残余HBrを除去する。生じた残渣を
沸騰したEtOH/H2O(1175mL/125mL)に溶解し、4℃、約12時間で結晶化させる。結
晶を、濾過して回収し、冷却したエタノールで洗浄し、その後、以下に述べるよ
うにEtOH/H2Oから再結晶化させる。結晶を濾過して回収し、冷却したEtOHで洗浄
し、〜60℃、圧力が6mmである減圧下のオーブン中で12時間、乾燥させる。得ら
れたものは、170〜171℃までの融点を有する白色の固形物で、その収量は約254.
4g(理論収量の78%)である。この白色の粉末は、N-(2-ブロモエチル)-1,2-二臭化
水素酸エタンジアミンである。薄層クロマトグラフィーは、より極性を有する不
純物の痕跡を示す。
2-ethanediamine dihydrobromide)は、以下のように合成される。冷却した2-(2
-アミノエチルアミノ)エタノール(0.99モル) 100mlを、アイスバス中に約30〜45
分間置く。1Lの48%(w/w) 臭化水素酸(8.84モル)を1.5時間以上かけて滴下し添加
する。蒸留液の液温が124℃になるまで(3時間)、この混合物をvigreux蒸留装置
中で蒸留し、4時間還流し、124℃まで蒸留(1.5時間)し、4時間還流し、124℃ま
で蒸留(30分間)し、4時間還流し、124℃まで蒸留(30分間)し、4時間還流し、そ
して、124℃まで蒸留する(10分間)。混合物を圧力が6mmである減圧下でロータリ
ーエバポレーターで冷却し、濃縮する際に、残余HBrを除去する。生じた残渣を
沸騰したEtOH/H2O(1175mL/125mL)に溶解し、4℃、約12時間で結晶化させる。結
晶を、濾過して回収し、冷却したエタノールで洗浄し、その後、以下に述べるよ
うにEtOH/H2Oから再結晶化させる。結晶を濾過して回収し、冷却したEtOHで洗浄
し、〜60℃、圧力が6mmである減圧下のオーブン中で12時間、乾燥させる。得ら
れたものは、170〜171℃までの融点を有する白色の固形物で、その収量は約254.
4g(理論収量の78%)である。この白色の粉末は、N-(2-ブロモエチル)-1,2-二臭化
水素酸エタンジアミンである。薄層クロマトグラフィーは、より極性を有する不
純物の痕跡を示す。
【0013】 N-(2-ブロモエチル)-1,2-二臭化水素酸エタンジアミンのより高い収率%は、
最後のvigreux蒸留後に残ったポットの残渣を95℃まで冷却した後、このポット
の残渣へ100mlの100% エタノールを添加することによって得られた。N-(2-ブロ
モエチル)-1,2-二臭化水素酸エタンジアミンは一晩で結晶すると思われる。その
固形物を回収し、氷冷した100% エタノールで数回洗浄する。この収量は、理論
収量の約87%である。
最後のvigreux蒸留後に残ったポットの残渣を95℃まで冷却した後、このポット
の残渣へ100mlの100% エタノールを添加することによって得られた。N-(2-ブロ
モエチル)-1,2-二臭化水素酸エタンジアミンは一晩で結晶すると思われる。その
固形物を回収し、氷冷した100% エタノールで数回洗浄する。この収量は、理論
収量の約87%である。
【0014】 1モルの2-(2-アミノエチルアミノ)エタノールに対して、HBrの量を約4モルに
まで減らし、このようにして合成にかかる費用を減らすことができる。
まで減らし、このようにして合成にかかる費用を減らすことができる。
【0015】段階2:N-(2-ブロモエチル)- 1,2-二臭化水素酸エタンジアミンからエチレンイ
ミン二量体の合成 エチレンイミン二量体を以下のように合成する。水酸化ナトリウム(32.04g)を
50mLの脱イオン水に溶解し、25℃以下のアイスバス中で冷却する。この溶液に65
.78gのN-(2-ブロモエチル)-1,2-二臭化水素酸エタンジアミン(0.2モル)と250mL
のエタノールを添加する。反応混合物を約1時間還流する。反応混合物を冷却し
、その後減圧下で、大部分のエタノールを除くためにvigreux蒸留装置において
蒸留する。 ポットの残渣を連続抽出器へ入れ、エーテルで42時間抽出する。エ
ーテル抽出物を硫酸ナトリウムの上で乾燥させ、濾過し、その後はじめにアルゴ
ン雰囲気下でvigreuxカラムを通して蒸留し、その後、減圧蒸留する。(ガスクロ
マトグラフィーによって測定した場合に)二量体を高い割合で含む留分をさらに
、2回またはそれ以上蒸留し(ナトリウムから最後の蒸留)、138mm Hgにおいて78
〜80℃の沸点を持つ、5.2gの透明で、無色の液体を生じる。この液体は、ガスク
ロマトグラフィーにより99.3%がエチレンイミン二量体であり、その収率は30%で
ある(カールフィッシャー定量法により水は2.6%)。
ミン二量体の合成 エチレンイミン二量体を以下のように合成する。水酸化ナトリウム(32.04g)を
50mLの脱イオン水に溶解し、25℃以下のアイスバス中で冷却する。この溶液に65
.78gのN-(2-ブロモエチル)-1,2-二臭化水素酸エタンジアミン(0.2モル)と250mL
のエタノールを添加する。反応混合物を約1時間還流する。反応混合物を冷却し
、その後減圧下で、大部分のエタノールを除くためにvigreux蒸留装置において
蒸留する。 ポットの残渣を連続抽出器へ入れ、エーテルで42時間抽出する。エ
ーテル抽出物を硫酸ナトリウムの上で乾燥させ、濾過し、その後はじめにアルゴ
ン雰囲気下でvigreuxカラムを通して蒸留し、その後、減圧蒸留する。(ガスクロ
マトグラフィーによって測定した場合に)二量体を高い割合で含む留分をさらに
、2回またはそれ以上蒸留し(ナトリウムから最後の蒸留)、138mm Hgにおいて78
〜80℃の沸点を持つ、5.2gの透明で、無色の液体を生じる。この液体は、ガスク
ロマトグラフィーにより99.3%がエチレンイミン二量体であり、その収率は30%で
ある(カールフィッシャー定量法により水は2.6%)。
【0016】 エチレンイミン二量体を、以下のようにN-(2-ブロモエチル)-1,2-二臭化水素
酸エタンジアミンから合成することもできる。1.152kgの水酸化ナトリウム(28.8
モル)を、12Lの3つ口丸底フラスコの中へ入れる。これに対して5.85LのHPLC級の
メタノールを添加する。反応混合物は、約2時間、8℃まで冷却する。その後、2.
367kgのN-(2-ブロモエチル)-1,2-二臭化水素酸エタンジアミン(7.2モル)を15分
以上かけて反応混合物へ添加する。添加の終了時の温度は、約9℃である方がよ
い。反応混合物を1時間還流し、その後室温まで冷却する。固形物を濾過によっ
て除去し、メタノールをアルゴン雰囲気下で濾液から蒸留する。蒸留液は約5.52
Lである方がよい。ポットの残渣はアルゴン雰囲気下で室温まで冷却し、追加的
な固形物を濾過によって除去する。濾液は、4℃の冷蔵庫で4時間冷却し、濾過に
よって新たに形成された固形物を除去する。濾液を、減圧下(138mm Hg)でvigreu
xカラムを通して蒸留し、留分を回収する。エチレンイミン含量をガスクロマト
グラフィーを用いて決定する。二量体を高い割合で含む留分(ガスクロマトグラ
フィーによって測定した場合に)を、上記のように、蒸留し、精製する。これに
より、138 mm Hgにおいて78〜80℃までの沸点を有する186gの透明、無色の液体
が生じる。収量は理論収量の30%である。
酸エタンジアミンから合成することもできる。1.152kgの水酸化ナトリウム(28.8
モル)を、12Lの3つ口丸底フラスコの中へ入れる。これに対して5.85LのHPLC級の
メタノールを添加する。反応混合物は、約2時間、8℃まで冷却する。その後、2.
367kgのN-(2-ブロモエチル)-1,2-二臭化水素酸エタンジアミン(7.2モル)を15分
以上かけて反応混合物へ添加する。添加の終了時の温度は、約9℃である方がよ
い。反応混合物を1時間還流し、その後室温まで冷却する。固形物を濾過によっ
て除去し、メタノールをアルゴン雰囲気下で濾液から蒸留する。蒸留液は約5.52
Lである方がよい。ポットの残渣はアルゴン雰囲気下で室温まで冷却し、追加的
な固形物を濾過によって除去する。濾液は、4℃の冷蔵庫で4時間冷却し、濾過に
よって新たに形成された固形物を除去する。濾液を、減圧下(138mm Hg)でvigreu
xカラムを通して蒸留し、留分を回収する。エチレンイミン含量をガスクロマト
グラフィーを用いて決定する。二量体を高い割合で含む留分(ガスクロマトグラ
フィーによって測定した場合に)を、上記のように、蒸留し、精製する。これに
より、138 mm Hgにおいて78〜80℃までの沸点を有する186gの透明、無色の液体
が生じる。収量は理論収量の30%である。
【0017】 合成されたエチレンイミン二量体の純度は、当業者に周知のガスクロマトグラ
フィーの標準的な方法を用いて決定される。適当なカラムは、例えばFID検出器
を備えたヒューレットパッカード社モデル 6890 シリーズに備え付け可能な、Re
stek Rtx(登録商標)-5 15m x 0.53mm x 1.0μm 分析用カラムである。本明細書
に記載の合成方法を用いた場合、エチレンイミン二量体は少なくとも98%の純度
である。薄層クロマトグラフィーによって不純物としてピペラジンが検出される
。
フィーの標準的な方法を用いて決定される。適当なカラムは、例えばFID検出器
を備えたヒューレットパッカード社モデル 6890 シリーズに備え付け可能な、Re
stek Rtx(登録商標)-5 15m x 0.53mm x 1.0μm 分析用カラムである。本明細書
に記載の合成方法を用いた場合、エチレンイミン二量体は少なくとも98%の純度
である。薄層クロマトグラフィーによって不純物としてピペラジンが検出される
。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,UZ,VN,YU,ZA,ZW
Claims (21)
- 【請求項1】 以下の段階を含む、エチレンイミン二量体の合成方法: (a) 2-(2-アミノエチルアミノ)エタノールを、Xがハロゲンである水性HX溶液と
反応させて、N-(2-ハロエチル)-1,2-エタンジアミンジヒドロハライド(N-(2-ha
loethyl)-1,2-ethanediamine dihydrohalide)を生成する段階、 (b) 該N-(2-ハロエチル)-1,2-エタンジアミンジヒドロハライドを溶媒中で塩基
と反応させて、該N-(2-ハロエチル)-1,2-エタンジアミンジヒドロハライドをエ
チレンイミン二量体へ転換する段階、および (c) 該溶媒から該エチレンイミン二量体を精製する段階。 - 【請求項2】 XがBr、Cl、IまたはFである、請求項1記載の方法。
- 【請求項3】 XがBrである、請求項2記載の方法。
- 【請求項4】 HX溶液が30〜55%(w/w) HXである、請求項1記載の方法。
- 【請求項5】 溶媒が水またはC1-6アルコールを含む、請求項1記載の方法
。 - 【請求項6】 HX溶液を、添加の際に2-(2-アミノエチルアミノ)エタノール
の液温が10℃未満であるような該2-(2-アミノエチルアミノ)エタノールに添加す
る、請求項1記載の方法。 - 【請求項7】 HXを2-(2-アミノエチルアミノ)エタノールに滴下し添加する
、請求項1記載の方法。 - 【請求項8】 2-(2-アミノエチルアミノ)エタノールをHXと反応させること
が還流段階を含む、請求項1記載の方法。 - 【請求項9】 2-(2-アミノエチルアミノ)エタノールから生じるN-(2-ハロ
エチル)-1,2-エタンジアミンジヒドロハライドの収量が少なくとも理論収量の50
%である、請求項1記載の方法。 - 【請求項10】 2-(2-アミノエチルアミノ)エタノールから生じるN-(2-ハ
ロエチル)-1,2-エタンジアミンジヒドロハライドの収量が少なくとも理論収量の
75%である、請求項1記載の方法。 - 【請求項11】 C1-6アルコール中でN-(2-ハロエチル)-1,2-エタンジアミ
ンジヒドロハライドを反応させてエチレンイミン二量体を生成することが、還流
段階を含む、請求項1記載の方法。 - 【請求項12】 N-(2-ハロエチル)-1,2-エタンジアミンジヒドロハライド
を反応させてエチレンイミン二量体を生成することが、還流段階を含む、請求項
1記載の方法。 - 【請求項13】 精製が連続的抽出を含む、請求項1記載の方法。
- 【請求項14】 精製が一連の蒸留と濾過を含む、請求項1記載の方法。
- 【請求項15】 精製段階(c)の後、エチレンイミン二量体が少なくとも90%
の純度である、請求項1記載の方法。 - 【請求項16】 精製段階(c)の後、エチレンイミン二量体が少なくとも95%
の純度である、請求項1記載の方法。 - 【請求項17】 精製段階(c)の後、エチレンイミン二量体が少なくとも98%
の純度である、請求項1記載の方法。 - 【請求項18】 N-(2-ハロエチル)-1,2-エタンジアミンジヒドロハライド
から生じるエチレンイミンの収量が少なくとも理論収量の20%である、請求項1記
載の方法。 - 【請求項19】 N-(2-ハロエチル)-1,2-エタンジアミンジヒドロハライド
から生じるエチレンイミンの収量が少なくとも理論収量の25%である、請求項1記
載の方法。 - 【請求項20】 N-(2-ハロエチル)-1,2-エタンジアミンジヒドロハライド
から生じるエチレンイミンの収量が少なくとも理論収量の30%である、請求項1記
載の方法。 - 【請求項21】 以下の段階を含む、エチレンイミン二量体の合成方法: (a) 2-(2-アミノエチルアミノ)エタノールをHBrと反応させて、N-(2-ブロモエチ
ル)-1,2-二臭化水素酸エタンジアミン(N-(2-bromoethyl)-1,2-ethanediamine d
ihydrobromide)を生成する段階、および、 (b) 該N-(2-ブロモエチル)-1,2-二臭化水素酸エタンジアミンをpHが7.5より大き
い溶媒中で塩基と反応させて、該N-(2-ブロモエチル)-1,2-二臭化水素酸エタン
ジアミンをエチレンイミン二量体へ変換する段階。
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