JP2002534054A - 改良したイーストポリペプチドを製造するための発現ベクター - Google Patents

改良したイーストポリペプチドを製造するための発現ベクター

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JP2002534054A
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シュライヤー トーマス
フェーゲリ ライナー
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Abstract

(57)【要約】 ポリペプチドをコードする配列、および該ポリペプチドをイーストのみで発現させるための他の配列を含み、該他の配列が非−イースト配列を有さない、イースト中で該ポリペプチドを製造するための新規ベクター、そのようなベクターを含むイースト株、そのような新規発現ベクターの製造方法、そのような新規ベクターで形質転換したイースト株の製造方法およびそのような形質転換イースト株の発酵から成るポリペプチドの製造方法を提供する。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、イースト中でポリペプチドを製造するための新規発現ベクター、こ
のようなベクターで形質転換したイースト株、該ベクターの製造方法、該イース
ト株および該ポリペプチドに関する。
【0002】 イースト中の発現に関する遺伝子操作技術において、特定のポリペプチドをコ
ードするヌクレオチド配列とイーストプロモーターのようなイースト中の該発現
に必要とされる配列とを組み合わせたシャトルベクターを慣用する。このような
シャトルベクターはバクテリア、一般的にたとえば大腸菌、またはその他の微生
物中での発現を促す配列をも含有する。こういった付加的な非−イースト配列は
、ベクター構築に関してのみ有用である。しかし、イーストでの発現に関しては
不要物である。実際、これらの不要なヌクレオチドも二本鎖にならなければなら
ないので、イーストにおけるポリペプチドの効率的発現の妨害や有機体の複製の
遅延が起こり、これはエネルギーの浪費である。
【0003】 イーストのサッカロミセスセレビシエは、その熟知された遺伝子システム、速
やかな増殖および操作上の技術利点から、同種タンパクおよび異種タンパクのい
ずれを製造するにも適した微生物として一般的に使用される。さらに、クローン
化した遺伝子を導入するための様々なDNA形質転換システムが開発されている
ことや、それらが安価でかつ単純な発酵条件で安全に大量生産できることは、こ
の有機体を大規模工業利用する際に特に有利にしている。
【0004】 多くのイーストポリペプチドは従来技術で公知である。特に興味深いものは、
スーパーオキシドジスムターゼである。イーストのサッカロミセスセレビシエは
銅/亜鉛含有型(Cu/ZnSOD)およびマンガン含有型(MnSOD)の2
種類のスーパーオキシドジスムターゼ(EC1.15.11)を有する。前者(C
u/ZnSOD)が細胞質に局在するのに対して、マンガン含有型酵素はミトコ
ンドリアのマトリクスに限定されて存在する。この酵素は、正常な代謝中間物と
して細胞中に発生する有毒なフリーラジカルに対するin vivoでの保護機能を提
供すると考えられている(Bilinski, T. et al. Biochem. Biophys. Res. Commu n. 130: 533〜539 (1985) , Van Loon A.P.G.M. et al. Proc. Natl. Acad. Sci . USA 83: 3820〜3824 (1986) , Lee F.J. et al. J. Free Rad. Biol. Med. 1: 319〜325(1985), Galiazzo F. et al. Biochim. Biophys. Acta 965: 46〜51(19 88))。そこで、ヒトの潜在的な損傷、特に細胞のエージングおよびセネッセン
スが原因となる損傷の予防または治療のための使用が期待されている(Rosen D. R. et al. Nature 362, 59〜62 (1993) , McCord J. M. および Fridovich I. J . Biochem 244: 6049〜6055(1969), McCord J. M. et al. Proc. Natl. Acad. S ci. USA 68: 1024〜1027 (1971) , McCord J. M. N. Engl. J. Med. 312: 159〜
163 (1985))。
【0005】 イーストサッカロミセスセレビシエのCu/ZnSOD遺伝子はクローン化お
よびシークエンスされており(Bermingham-MaDonogh O. et al. Proc. Natl. A cad. Sci. USA 85 : 4789〜4793 (1988) )酵素の構造および作用機序も明確に
特徴付けられている(Djinovic K. et al. J. Mol. Biol. 225 : 791〜809 (199 2), O'Neill P. et al. Biochem. J. 251 : 41〜46(1988))。Cu/ZnSOD
は、殆ど全ての好気性有機体および多くの嫌気性有機体の細胞質中に豊富に存在
する金属結合酵素であり、その活性は、スーパーオキシドアニオンの二原子酸素
および過酸化水素への相互変換を触媒する。
【0006】 本発明の課題は、ポリペプチドをコードする発現ベクターで形質転換したイー
ストの発酵過程において、該ポリペプチドの収量を改良することである。別の課
題は、これまでに使用されてきた方法と比較して、より多くの所望ポリペプチド
を有するイーストを発現できる新規ベクターを提供することである。更なる課題
は、このようなベクターで形質転換され、野生型よりも優れており、或いはシャ
トルベクターで形質転換した新規イーストである。
【0007】 本発明は、発現ベクターの他に、野生株あるいはシャトルベクターで形質転換
した株よりも多量のイーストまたは非−イーストポリペプチド、たとえばCu/
Znスーパーオキシドジスムターゼのような酵素を生産する、該ベクターで形質
転換したイースト株、特にサッカロミセスセレビシエを提供する。このような発
現ベクター、イースト株および内因性イーストポリペプチドの製造方法を開示す
る。詳細な説明および本発明の具体的な実施態様を例証した図面を考察すれば、
本発明の多くの特徴および利点は当業者に明きらかな事項である。
【0008】 本発明において、以下のプライマーDNA配列を使用し、その構成を配列証明
リスト(Sequence Identification Listing )に正確に示す(プライマーの塩基
対領域はEMBLベクター;ジーンバンク寄託番号JO3279から獲得した)
【0009】 SEQ ID NO1:SOD−3外来プライマー、上流域81〜102bp SEQ ID NO2:SOD−2外来プライマー、下流域1018〜1036
bp SEQ ID NO3:SOD−4内因性プライマー、領域971〜991bp
【0010】 以下は本発明を容易に理解できるようにするための、図面の簡潔な説明である。
【0011】 図1は、イースト株S288C由来Cu/ZnSOD遺伝子のコード領域を図式
化した図であり、外来プライマーのSOD3およびSOD2と内因性プライマー
のSOD4がSOD遺伝子座の上流域および下流域に位置するように設計されて
いる。
【0012】 図2は、新規分子プラスミド構造pEMBL−SOD374を示す図であり、こ
のプラスミドはイーストGAL/CYCプロモーターで制御されたイーストCu
/ZnSOD遺伝子の374bp上流域、コード配列および下流域を有するプラ
スミドpEMBLyex4である。
【0013】 図3は、最終プラスミドpEMBL−SODw/oMCSw/oColiの遺伝
子マップであり、イーストGAL/CYCプロモーターで制御され、EcoR1
およびHindIIの制限部位で挟まれた範囲にイーストCu/ZnSOD遺伝
子の374bp上流域、コード配列および下流域を有し、イースト配列のみから
成り、イースト中でのみ複製される。
【0014】 第一の実施態様において、本発明はイースト中でペプチドを製造するための新
規発現ベクターに関し、このベクターは該ペプチドをコードする配列、およびイ
ースト中のみで該ペプチドを発現させるために必要であり、どのような非−イー
スト配列も有さない、その他の配列を含有する。
【0015】 発現ベクターとはベクター、特にDNAベクターを意味し、たとえばポリペプ
チドをコードする配列、コード配列といっしょに読みとり枠に存在するプロモー
ター、および場合によってはベクターを効果的に製造または使用するのに必要な
その他の配列、たとえば複製起点、リーダー配列、ターミネーターをおよびベク
ターの選択に必要なポリペプチドをコードする配列を含有するプラスミドを意味
する。このような配列はイーストからのみ由来し、当業者に公知である。
【0016】 該ポリペプチドをコードする配列はイーストまたは非−イースト配列である。
イースト配列とは、たとえばスーパーオキシドジスムターゼSOD、チオール特
異的抗酸化剤TSA、またはチトクロムcペルオキシダーゼのような抗酸化酵素
、セレビジン前駆体PRB1のようなプロテアーゼ、プロテイナーゼBインヒビ
ター2のようなプロテイナーゼインヒビター、サイトカインおよびその類似物の
ような酵素機能を有するイーストポリペプチドをコードする配列である。
【0017】 非−イーストポリペプチドをコードする配列は、いかなる生物、特にヒトおよ
び動物に由来する。このようなポリペプチドは医療分野に特に有効であり、ヒト
インスリン、組織プラスミノーゲンアクチベーター、インターフェロン、エリス
ロポエチン、角質細胞増殖因子のような増殖因子、トリプターゼのような酵素、
プロテインCアクチベーター、メタロプロテアーゼ組織インヒビター(TIMP
’s)のような酵素阻害剤、エラスターゼインヒビターおよびその類似物を含む
。このような有益なポリペプチドをコードする配列は当業者に公知である。
【0018】 これらの配列は全てイースト−プロモーターの制御下にある。有用なイースト
プロモーターは当業者に公知であり、たとえばGAL/CYCプロモーターが含
まれる。
【0019】 本発明の最終ベクターは、イースト細胞中でのみ複製できる。どうしても必要
とされる非−イーストポリペプチドをコードする非−イースト配列を除いては、
いかなる非−イースト配列も存在しない。
【0020】 本発明の有利なベクターは、GAL/CYCプロモーターで制御されたCu/
ZnSOD遺伝子を含むイーストプラスミドであり、特にpEMBL−SOD,
w/oMCS, w/oColiと呼ばれるプラスミドである。
【0021】 このプラスミドは、発現ベクターを構築するための出発プラスミドとして使用
でき、ここでCu/ZnSOD遺伝子はその他のペプチドをコードする配列に置
換される。
【0022】 本発明の別の実施態様において、前記に定義した新規発現ベクターの製造方法
を提供する。本発明の新規発現ベクターの製造方法は、イースト株中にポリペプ
チドを発現できるシャトルベクターからいかなる非ーイースト配列をも削除し、
場合によっては該ポリペプチドをコードする配列が別のポリペプチドをコードす
る配列で置換されることに特徴がある。
【0023】 新規発現ベクターは、ポリペプチド遺伝子を含有し、かつ任意の非−イースト
DNA配列を含まないように設計した、イースト組み込みプラスミドYIp、イ
ースト複製プラスミドYRp、イースト動原体プラスミドYCpまたはイースト
エピソームプラスミドYEpのような公知のシャトルベクターから慣用の方法で
獲得される。
【0024】 この出発シャトルベクターは、GAL/CYCプロモーターのようなイースト
プロモーターの制御下に、所望のポリペプチドをコードする配列を予め含有して
いてよい。このようなベクターは、たとえばpEMBL−SOD374またはp
EMBL−SOD ATGである。これらのブラスミドを本発明の最終ベクター
を製造するための中間体として使用する。遺伝子の入手が不可能な場合、その遺
伝子を含有することが知られている起源体、たとえばヒトまたは動物または野生
型微生物株から所望のペプチドをコードする遺伝子を単離することから構築を開
始する。この遺伝子を合成プライマーを使用した公知のPCR法で増幅し、ベク
ター、通常はシャトルベクター、に挿入する。中間ベクターから全ての非−イー
スト配列、たとえばバクテリアの複製起点ORI、選択マーカー、糸状菌バクテ
リオファージの複製起点f1、アンピシリン耐性遺伝子およびその類似物のよう
なマルチクローニング部位を含むバクテリアの配列を、慣用の制限酵素を使用し
て取り除く。
【0025】 以下は、使用した方法のさらに詳細な説明である:遺伝子発現には、遺伝子す
なわち相補的メッセンジャーRNAの合成を調節する強力なイーストプロモータ
ーの制御下に所望のポリペプチドをコードしているDNAの組込が欠かせない。
発現に必要なDNA調節要素は、イーストベクターによって運搬される。
【0026】 これらのベクターは「シャトルベクター」であり、好都合な操作および異なる
中間プラスミドの大規模製造のために、バクテリア大腸菌中だけでなくイースト
株中で増殖させてよい。
【0027】 多くの異なるイースト結合プラスミド(YIp)ベクター、イースト複製プラ
スミド(YRp)ベクター、イースト動原体プラスミド(YCp)ベクターおよ
びイーストエピソームプラスミド(YEp)ベクターが開発されている(Rose A . B., Broach J. R. Methods in Enzymology, 185: 234〜279 (1990), Schneide r J. C.,およびGuarente L. Methods in Enzymology, 194: 373〜383(1991) )
【0028】 Cu/ZnSOD遺伝子の発現のために選択されたプラスミドは、8800塩
基対を有する特異的YEp(イーストエピソームプラスミド)シャトルベクター
pEMBLyex4である(CesaraniおよびMurray,in Setlow J. K. (ed) Gene tic Engineering: Principle and Methods, Volume 9, Plenum Press, NY 134〜
135(1987) )。
【0029】 このようなベクターは2ミクロンのイーストエピソーム(小さな二本鎖DNA
プラスミドであり、ほとんどのサッカロミセスセレビシエ株の核内に存在する)
を運搬しており、これは高い有糸分裂安定性および自己複製能力を有する(Murr ay J. A. H., Mol. Microbiol., 1: 1〜4(1987), Hartley および Donelson, Na ture, 286: 860〜864(1980), Clark-Walker G.D. および Miklos G.L.G., Eur. J. Biochem., 41: 359〜365(1974), Futcher A. B., and Cos B. S. J., Bacter iol., 157: 283〜290(1984) )。
【0030】 プラスミドの存続は、2−ミクロンの成分中に含まれるREP3遺伝子座(
細胞分裂時のプラスミドの分配に働く)およびARS配列(複製起点)の存在に
に依存する。
【0031】 pEMBLyex4プラスミドは選択マーカーであるLEU2およびURA3
を運搬しており、いずれも最初の形質転換イースト細胞の選択に極めて有効であ
り、イースト細胞中へプラスミドを維持するために継続的にプレッシャーをかけ
る(Alani E.et at., Genetics., 116: 541(1987), Gritz L. およびDavies J., Gene, 25: 179 (1983), Kaster K. R. et al., Curr. Genet., 8: 353 (1984), Rine J. et al., Proc. Natl. Acod. Sci., USA, 80: 6750(1983))。
【0032】 しかし、通常、このようなプラスミドは正の選択が為されない場合でさえ良好
に維持される。そのような状況において、細胞は1世代あたり約4%の割合でプ
ラスミドを喪失することもある。pEMBLyexは、2−ミクロンベクターの
特異的クラスの一部を非常に高いコピー数で形成する(細胞あたり100〜20
0)。
【0033】 また、プラスミドを増殖させるために2−ミクロンエピソームを欠いたイース
ト株(cir)を使用する。このような株におけるpEMBLyex4の安定性は
、継続的な選択プレッシャーのない場合でさえも、かなり高いことが知られてい
る。
【0034】 pEMBLyex4プラスミドは、全イーストの発現ハイブリッドカセットU
ASGAL/CYCを含有する。プロモーターカセットは、下流遺伝子の高レベ
ルな転写および発現の制御の両方を担う上流活性部位(UAS配列)およびプロ
モーター領域(TATAボックス)、遺伝子挿入のためのマルチクローニング部
位(MCS)および末端領域を有する(Guarente L. et al., Proc. Natl. Sci, USA, 79: 7410〜7414(1982))。ハイブリッドカセットUASgal/CYCは 以下の領域の5’から3’までを運搬する: GAL4産物との結合領域を含む、イーストGAL4およびGAL10遺伝子
間に存在する上流活性化配列由来の365塩基対断片(Sau3A−XhoI)
; TATAボックスおよびmRNA開始部位を運搬しATG領域を運搬しない、
イースト遺伝子CYC1のプロモーターを含有する250塩基対領域(XhoI
−SstI); 特殊な制限酵素部位を含む95塩基対のポリリンカー(SstI−HindI
II); 2−ミクロンFLP遺伝子由来のポリアデニル化および転写終了シグナルを運
搬する250塩基対領域(HindIII−SnaBIフラグメント内)。
【0035】 発現系はGAL4およびGAL80遺伝子産物により調節される。GAL4タ
ンパクは、UASgal配列と結合する転写活性因子である。GAL4タンパク
の活性は、GAL80タンパクがそのカルボキシ末端領域へ結合することにより
阻害される。この系は、GAL4タンパクのUASgalへの結合を阻害するグ
ルコースにより抑制され、GAL80タンパクのGAL4タンパクからの解離を
引き起こすガラクトースにより誘導される。
【0036】 本発明の更なる実施態様において、本発明の発現ベクターを用いて形質転換さ
せた新規イースト株を提供する。
【0037】 イーストの種類は、イーストまたは非−イーストのポリペプチドの発現に有用
な、どのような公知種であってよく、たとえばサッカロミセスセレビシエまたは
サッカロミセスオシデンタリス(Saccharomyces occidentalis)、または非−サ
ッカロミセスイースト種、たとえばハンセヌラポリモルファ(Hansenula polymor pha)、ピキアパストリス(Pichia pastoris)、シュワニオミセスオシデンタリス( Schwanniomyces occidentalis)、およびピキアスチピチス(Pichia stipitis)が
ある。
【0038】 有利な新規イースト株は、細胞内区画への相対相同遺伝子の挿入をしてCu/
ZnSOD酵素合成能を向上させた、たとえばサッカロミセスセレビシエである
【0039】 本発明の有利な中間イースト株は、プラスミドpEMBL−SOD374また
はプラスミドpEMBL−SODATGで形質転換されたGRF18であり、こ
れは製造、単離および特徴付けがされている。
【0040】 本発明の課題は、外来イーストポリペプチドをコードし、非−イースト配列を
含まない発現ベクターで形質転換し、前記の新規ベクターで形質転換されたイー
スト株として特徴づけられた該イースト株中に該イーストポリペプチドを過剰発
現できる、イースト株を生産する方法を提供することである。
【0041】 形質転換を、R.H. Schiestl等により改良されたIto等のLiCl法((1989)
Current Genetics. 16, 339〜346)、またはHinnen等による方法((1987), Proc . Natl. Acad. Sci. USA, 75, 1929〜1933)のような従来技術に慣用される方法
で実施する。
【0042】 本発明の更なる実施態様において、本発明の発現ベクターで形質転換したイー
スト株の発酵から成る、イースト株でのポリペプチドの製造方法を提供する。
【0043】 発酵を、増殖期のグルコース供給を制御した供給−バッチ法(fed-batch meth od)およびAlberghina, Lilia等(1991),Biotech. and Appl. Biochem. 14, 82
〜92による、増殖期中期でのガラクトース添加による発現の誘導のような従来技
術に慣用される方法で実施する。
【0044】 以下の実施例は本発明をより詳細に説明するものであり、従来のサッカロミセ
スセレビシエ株由来のイースト遺伝子、たとえばCu/ZnSOD遺伝子、の単
離および特徴付けを行う方法、強力なイーストプロモーターの制御下にイースト
株中でイースト酵素遺伝子を発現する方法、ならびに高レベルの酵素、たとえば
SODタンパク、を製造できるイースト株の開発および特徴付けに関して記載し
ている。
【0045】 略語 前記および後記にわたり、以下のような略語を使用する: ARS 自律複製配列 EDTA エチレンジアミン四酢酸 EMBL ヨーロッパ分子生物実験施設 LB ルリアベルタニ培地(Luria Bertani Medium) MCS マルチクローニング部位 PCR ポリメラーゼ連鎖反応 PIU ピロガロール阻害単位 REP レプリコン(DNA複製の起点として細胞中に存在する短いD
NA配列) SDS ドデシル硫酸ナトリウム SOD スーパーオキシドジスムターゼ TBE トリス−ホウ酸塩−EDTAバッファー TE トリス−EDTAバッファー w/oColi 大腸菌(Escherichia coli) 配列なし w/oMCS マルチクローニング部位なし YCp イースト動原体プラスミド YEp イーストエピソームプラスミド YEPD イーストエキストラクト−ペプトン−デキストロース培地 YIp イースト形成プラスミド Yrp イースト複製プラスミド 例1:イーストゲノムDNAの抽出および精製。
【0046】 この例は、イーストのCu/ZnSOD遺伝子を単離するための遺伝子源とし
て使用するイーストのゲノムDNAの抽出と精製とに関する。
【0047】 Cu/ZnSOD遺伝子を単離するためのDNA源は、どのようなイーストの
野生型株でも構わない。この特殊例においては、DNAをサッカロミセスセレビ
シエ株S288Cの野生型gal2およびW309株の野生型から抽出した。
【0048】 同様のDNA抽出は、DNA源としてW303のような別の野生型イースト種
を使用しても実施できる。
【0049】 一倍体株S288Cは、世界中の殆どの分子生物実験施設において、昨今、イ
ースト遺伝子の単離や遺伝子研究ならびに生化学研究に使用される典型的なイー
スト株である(Mortimer R.K.およびJohnson J.R., Genetics, 113: 13(1986))
。W309株は代替可能なDNA源とみなされる。両方の株がそのゲノム中に野
生型Cu/ZnSOD遺伝子のコピーを運搬していることは公知である。これら
の株は、ミラノ大学生理学および遺伝子生化学部より提供された。
【0050】 イーストの全ゲノムDNAを抽出するために使用するプロトコールは、以下の
ように、Cryer, Ecclesial および Marmur, Methods Cell Biology, 12:39〜44( 1975)を改変した方法に従って実施される: YEPD培地の入ったペトリ皿から採取したイースト細胞をYEPDの完全培
地(バクト−イーストエキストラクト1%、バクト−ペプトン2%、デキストロ
ース2%)200ml中に摂取し、指数増殖期の終了(約8×107細胞/ml
)まで、1lのフラスコ中で振盪しながら30℃で一晩増殖させた。
【0051】 合計8×108個の細胞をDNA抽出に使用した。細胞10mlをポリプロピ
レンチューブに入れてスピンし、濃縮し、沈澱を1.5mlのエッペンドルフチ
ューブに移動した。細胞溶解バッファー(lysis buffer、NaCl 0.15M
、EDTA 0.1M pH8、SDS 1%)300μlとガラスマイクロビ
ーズ(直径0.5mm)300μlとをエッペンドルフチューブに添加した。細
胞を1分間の小休止をはさんで氷上で5回ボルテックスにかけた。
【0052】 細胞懸濁液をフェノール−クロロホルム−TE溶液600μlとともにボルテ
ックスにかけて均質化し、2分間スピンした。上部水相を新しいエッペンドルフ
チューブへ移動し、クロロホルム−イソアミル−アルコール溶液(24:1)6
00μlを添加し混合した。
【0053】 新しいエッペンドルフチューブに移動させた上部相へ終濃度が1mg/mlと
なるようにRNaseを加え、37℃で30分インキュベートした。エタノール
沈澱後に、沈殿物をTEバッファー(Tris 10mM、EDTA 1mM、
pH8)に再懸濁した。
【0054】 この方法で実施した実験準備により約1mg/ml濃度のイーストゲノムDN
A約100mgが獲得され、これは複数の実験を実施するのに十分な量である。
【0055】 例2:Cu/ZnSOD遺伝子を運搬する染色体領域の単離。
【0056】 Cu/ZnSOD遺伝子を運搬する染色体領域を単離するために、ポリメラ
ーゼ連鎖反応(PCR)を使用した。
【0057】 Cu/ZnSOD遺伝子は、サッカロミセスセレビシエX染色体の右腕におけ
るcyc1-rad6-SUP4-cdc8クラスターおよびcdc11領域で挟まれた場所に位置する(
Chang et al., J. Biol. Chem. 266: 4417〜4424(1991))。コード配列中にはイ
ントロンが存在しないので、PCR法によりゲノムDNAから直接全翻訳領域を
単離できる。さらに、遺伝子の5’上流域および3’下級域は公知である。
【0058】 PCR反応を実施するには、上流域と下流域との間にSOD遺伝子を挟み込ん
だ対の合成オリゴヌクレオチド(プライマー)が必要である。
【0059】 PCRのためのプライマーは、Bermingham-McDonogh O, Garalla E, Valentin e J. PNAS. 85, p. 4789 (1988) (EMBL /ジーンバンク、寄託番号J03279
)に掲載されている、1037塩基から成るCu/ZnSOD遺伝子配列領域を
包含するOLIGOプライマーアナリシスソフトウェア、バージョン4.0(Nat ional Bioscience Inc. Plymouth)を使用して設計した。
【0060】 プライマーを、Applied Biosystem 392核酸合成装置(
Perkin-Elmer Corp., Foster City, CA)で合成し、SephadexG−25
DNAgradeNAP−25カラム(Pharmacia P-L biochemicals Inc; Milw aukee, Wisconsin)を用いてゲル濾過により精製した。
【0061】 イーストゲノムからのCu/ZnSOD遺伝子の単離のチャンス増大を意図す
る一般的な戦略として、いわゆる“セミ−ネストPCR(semi-nested PCR)”を
利用した。この戦略では、3種類の異なるプライマーを要する2工程プロトロー
ルを適用する(図1)。
【0062】 最初の工程では、2種類のプライマー(一つは上流プライマーであり、もう一
つは下流プライマーである。例:SOD−3とSOD−2)を使用し、ゲノムの
より広い領域を増幅させる。この工程に続く2回目の増幅では、新規の内因性プ
ライマー(SOD−4)と前記の2種類のプライマーの片方(SOD−3)とを
使用し、最終的にSOD遺伝が単離回収できる。
【0063】 PCR増幅の第一ラウンドは、以下のプライマーを使用して実施した: SOD−3(上流プライマー、EMBL/ジーンバンクに寄託番号J03279
で登録された配列の81〜102領域): SEQ ID No1:
【0064】
【化1】
【0065】 (22マー、TM=66℃) SOD−2(下流プライマー、EMBL/ジーンバンクに寄託番号J03279
で登録された配列の1018〜1036領域) SEQ ID No2:
【0066】
【化2】
【0067】 (28マー、TM=64℃) SOD−2は、19塩基長さの一致した領域(TM=64℃)とBamHI制
限部位を含む5’側の不一致な領域とを有する。
【0068】 反応容積100ml中の50mM KCl、10mM Tris−HCl p
H8.3、1.5mM MgCl2、各デオキシヌクレオチド(dATP,dCT
P,dGTP,dTTP)500mM、各プライマー0.5mM、ゲノムDNA
50または100ng、およびTaqDNAポリメラーゼ(Perkin Elmer Corp. )2.5単位でDNA増幅を実施した。それぞれの複製過程で適用した時間およ
び温度は以下の通りであった:変性を94℃で1分間、アニーリングを63℃で
1.5分間、伸長を2分間。
【0069】 PCR反応により965塩基対(bp)の長さを有するDNA断片が生成し、
これはアガロース電気泳動により視覚化され、ここにはSOD遺伝子を全てコー
ドする462bpの配列、331bpの上流配列および172bpの下流配列が
含まれる。
【0070】 第2ラウンド(セミ−ネストPCR)はプライマーSOD−3と、EMBL/
ジーンバンクに寄託番号J03279で登録された配列の971〜991領域を
包含し、以下のような配列を有する、第3の内因性プライマーSOD−4を使用
して実施する: SEQ ID No3:
【0071】
【化3】
【0072】 プライマーSOD−4は、21塩基長さの一致した領域(TM=60℃)とS
alI制限部位を含む5’側の不一致な領域とを有する。
【0073】 セミ−ネストPCRをアニーリング温度が60℃ではない上記条件で実施する
と、SOD遺伝子を全てコードする462bpの配列、331bpの上流配列お
よび127bpの下流配列を含む、920塩基対(bp)から成る短めのDNA
断片を生じた。
【0074】 例3:Cu/ZnSOD遺伝子のプラスミドベクターpCRIIへのサブクロ
ーニング この実施例は、Cu/ZnSOD遺伝子のプラスミドベクターpCRIIへの
サブクローニングに関する。
【0075】 増幅に続き、反応生成物を1.2%の低融点アガロースゲルにのせ、電気泳動
装置(MiniSubgel DNA cell, BIO-RAD Laboratories, Inc. Hercules, CA, USA
)を起動した。目的のDNAのバンドを、標準的な方法でアガロースゲルから単
離し、フェノール抽出により精製した(Sambrook J., Fritsch E.F. and Maniat is T. Molecular Cloning. A namual laboratory, Cold Spring Harbor Laborat ory, New York. 1989)。
【0076】 精製したDNA断片をT4DNAリガーゼという酵素を使用して12℃で16
時間かけて連結させることにより、TAクローニングシステム(Invitrogen Cro p. San Diego, CA)を用いて、3932bp長さから成る直線化プラスミドpC
RIIのマルチクローニング部位(MCS)へと挿入した。
【0077】 pCRIIベクターは、単一の3’デオキシチミジレートの突出が直接PCR
産物と連結できるクローニングベクターであり、E/Coli細胞中での選択の
ためにアンピシリンおよびカナマイシンの両方の耐性遺伝子を有する。
【0078】 この構築物(すなわちプラスミドpCRII+挿入物)を次にE.Coli細
胞HB101中に移入し、複製した。
【0079】 最後に、BirnboimとDolyのアルカリ性細胞溶解法(alkaline lysis method)
(Birnboim H. C., J. Doly. 1979 Nucleic Acids Resarch. 7:1513)によりバ
クテリア細胞からプラスミドDNAを抽出し、NucleobondAX−10
0カートリッジ(Macherey-Nagel GmbH, Duren, Germany)により精製した。
【0080】 例4:プラスミドpEMBL−SOD374の構築 SOD遺伝子、下流域および修飾上流域を含む予め単離した遺伝子座をクロー
ン化したベクターとしてpEMBLyex4プラスミドを使用し、構築物を製造
した。
【0081】 この構築物はpEMBL−SOD374と呼ばれ、図2に示されている。これ
は、サブクローン化断片にSOD遺伝子(462bp)および374bpの上流
域をコードした領域を有する構築物である。
【0082】 このような構築を実施するために、予めpCRIIプラスミド中でサブクロー
ン化したCu/ZnSOD遺伝子を運搬する断片を、制限酵素BamHIおよび
SalIによって直接切り出した。
【0083】 前記の酵素切断でBamHI−SalI963bp断片が生じ、この断片をゲ
ル電気泳動により精製してベクターpEMBLyex4のBamHI−SalI
部位へとサブクローン化した。
【0084】 例5:pEMBL−SOD374で形質転換したイースト株X4004および
GRF18の製造 プラスミドpEMBL−SOD374からのイーストCu/Zn−SOD遺伝
子の発現を、イースト中に同種または異種遺伝子を発現させる際に典型的に慣用
されるサッカロマイセスセレビシエの異なる2つの株への挿入により調査した(
Martegani et al., Appl. Microbiol. Biotechnology. 37: 604〜608(1992), Al berghina L. et al., Biotechnology and Applied Biochemistry. 14: 82〜92(1 991), Pradyumna K. et al., Biotechnology and Bioeng. 40: 235〜246(1992), Yong Soo Park et al., Biotechnology and Bioeng. 41: 854〜861(1993), Sco tt. et al., Biotechnology and Bioeng. 41: 801〜810(1993), Jih-Han Hsieh et al., Biotechnology and Bioeng.32:334〜340(1988))。
【0085】 以下の一倍体株を使用した: −X4004、遺伝子型:MATa/lys5/ura3/met2/trp1
および、 −GRF18、遺伝子型:MATa/leu2〜3、112/His3〜11、
15。
【0086】 leu2−GRF18株にはロイシン要求性を(GRF18株はleu2〜3
、112に2つのフレームシフト変異を起こしており、これが元に戻ることはほ
とんどない)、ura3−x4004株にはウラシル要求性をそれぞれを補足し
たプラスミドベクターpEMBLyex4上にマーカー(LEU2−dおよびU
RA3)が存在するので、これらの株は選択培地または半合成培地中でかなり顕
著に大量に発酵しうる。
【0087】 実際、プラスミドの挿入により、新規株はこれらの要求特性を弱める。新規プ
ラスミドを有するGRF18はヒスチジン要求性のままであるのに対し、新規プ
ラスミドを有するX4004はメチオニンおよびトリプトファン要求性のままで
ある。
【0088】 構築プラスミドによるイーストの形質転換は以下のように実施した。
【0089】 形質転換前: −イースト株(X4004またはGRF18)を“ペトリ皿”上で線状に培養す
る −プレートからループを使用して掬い取った少量の細胞を滅菌蒸留水10ml中
に溶解する −5分間細胞破砕し、コールターカウンターで計数する(O.D.600で0.1
未満) −YEPD培地(1lフラスコ)200mlに合計約4×107個の細胞を接種
する(2〜3×105細胞/ml、O.D.600で約0.6 ) −ゆっくりと振盪しながら約1×107細胞/mlになるまで30℃で16時間
増殖させる(約6世代)(O.D.600=2〜3)。
【0090】 形質転換前に細胞を通常通りに増殖させるためのYEPD完全培地は以下のよ
うにして作る:イーストエキストラクト 1%、ペプトン 2%、グルコース
2%、バクトアガー(ペトリ皿用)2%、および蒸留水。全ての成分を120℃
で20分間、オートクレーブにかける。
【0091】 形質転換を以下のように実施した:総数2×108個の細胞を処理に使用し(
プラスミドDNA1mgにより株を形質転換させる)、すなわち5回の処理には
総数1×109個の細胞を要する(1×107細胞/mlを含む細胞培養液100
ml)。形質転換を、SchiestlおよびGietzにより改変されたItoの塩化リチウム
法(R.H. Schiestl, R.D. Gietz, High efficiency transformation of intact yeast cells using single stranded nucleic acids as a carrier, (1989), Cu rrent Genetics. 16: 339〜346)により実施した。形質転換体をロイシンを欠如
させた(プラスミド含有GRF18細胞を選択するため)またはウラシルを欠如
させた(プラスミド含有X4004細胞を選択するため)アガープレート(合成
最少培地)にのせ、30℃で増殖させる。シングルコロニーを新しい選択培地プ
レートに線状にまいて4℃で保存するか、または15%のグリセロール中でー8
0℃で保存する。
【0092】 全ての形質転換は、以下のスキームに従って2回実施した:プラスミドDNA(1mg) イースト株(2×108細胞) pEMBL−SOD374 X4004 pEMBLyex4 X4004(ネガティブコントロール) pEMBL−SOD374 GRF18 pEMBLyex4 GRF18(ネガティブコントロール) GRF18株を、プラスミド産生株の選択のためにアミノ酸のロイシンを欠如
させた合成培地上で増殖させ、X4004の場合には、この株をウラシルを欠如
させた合成培地上で増殖させる。いずれの場合も、グルコースを含有させた最少
培地から炭素源としてガラクトースを含有させた培地へと、以下のように移行す
ることによって発現を誘導した:プレートに接種してから形質転換体を穏やかに
振盪しながらグルコース2%を含有する合成最少培地(形質転換GRF18では
ロイシン欠如であり、また、形質転換X4004ではウラシル欠如である)50
ml中で、30℃で12〜14時間かけて増殖させ、約2.5〜3×107細胞/
mlまで曝気する(O.D.600=4〜5)。ガラクトース2%を含有する選択
合成培地50mlに5×107細胞(前培養液2ml)を接種し、約1×106細
胞/mlとする。増殖は穏やかな振盪下に30℃で約17〜18時間実施し(約
7世代)、約2〜3×107細胞/mlまで曝気する(O.D.600=4〜5)
。2×108細胞(培養液約10ml)を取分けて、タンパク抽出のために使用
する。
【0093】 形質転換細胞を増殖させるための培地を以下のようにして作った: 合成選択培地(X4004形質転換細胞の増殖用):炭素源(グルコースまた
はガラクトース) 2%、バクトアガー(ペトリ皿用) 2%、L−リシンHC
l 50mg/l、L−メチオニン 50mg/l、および蒸留水。成分を12
0℃で20分間オートクレーブにかけ、アミノ酸不含であるディフコのイースト
窒素ベース(YNB)(濾過した濃縮保存溶液10X(67g/l))およびL
−トリプトファン50mg/ml(濾過した濃縮保存溶液)を添加する。
【0094】 合成選択培地(GRF18形質転換細胞の増殖用):炭素源(グルコースまた
はガラクトース)2%、バクトアガー(ペトリ皿用)2%、L−ヒスチジン50
mg/l、蒸留水。成分を120℃で20分オートクレーブにかけ、アミノ酸不
含のディフコイースト窒素ベース(YNB)(濾過した濃縮保存溶液10X(6
7g/l))を添加する。
【0095】 微生物株が有する、指定されたペプチドの産生能力をいくつかの研究手段によ
り試験する。
【0096】 最初に単純なペプチド鎖の生産能力を評価することが望ましい。実際、答えを
要する第一の問題は、新規細胞の発現機構が、所望の化学的本質を生合成する際
に効果的に働くかどうかである。よって、細胞抽出液中のポリペプチドのような
化学的本質が大量に存在するかを試験するために、まず総タンパク抽出物を、ポ
リペプチド鎖の分子量に応じて分離するSDS変性ポリアクリルアミドゲルに流
す。さらに、SOD含有発現プラスミドを有さない“同遺伝子型”イースト株(
ネガティブコントロール参照)の問題を処理するために、プラスミド産生株から
得られる細胞抽出液の電気泳動プロファイルと通常株から得られる細胞抽出液と
を比較する。
【0097】 SODの分子量(SODポリペプチド鎖は分子量15700ダルトンに対応す
る154個のアミノ酸から成る)は公知であるので、SODの前記の分子量に対
応したゲル領域中にバンドが存在することを2つのプロファイルで比較した。非
特異的なクーマシーブルー染色により視覚化した。
【0098】 クローンの生産性を評価するのに使用する分析技術は、以下に示すようなSD
Sポリアクリルアミド電気泳動で示される。
【0099】 a)タンパクイースト抽出液: イーストからの総タンパク抽出液の製造に使用するプロトコールは、Jazwinsk iの方法(S.Michail Jazwinski, 1990, Method in Enzymology, vol. 182 p. 15 4)を部分的に改変したもので、以下の通りである: −遠心(4000rpm、4℃、5分)により2×108細胞を濃縮する(15
mlファルコンチューブ) −4℃の滅菌水で沈澱を洗浄する(エッペンドルフバイアルへ移行) −1×PBSバッファー400μl中に沈澱物を再懸濁する −ガラスマイクロビーズ(予め−20℃とする)400μlを添加する −ペプスタチン(プロテアーゼインヒビター)4μl(1mg/ml)を添加す
る −3分間ボルテックスにかける(氷上で2回) −タンパクアッセー用に上清10μlを−20℃で保存する クーマシーブルーでゲルを染色すると、サンプル(プラスミドpEMBLye
x4で形質転換したGRF18細胞)の泳動バンドが同一のゲルに負荷したCu
/ZnSODイーストタンパクの分子量に対応することが明らかになる。
【0100】 このようなバンドは、ネガティブサンプルコントロール(SOD遺伝子を有さ
ないプラスミドpEMBLyex4で形質転換したGRF18細胞およびSOD
遺伝子を有さないプラスミドpEMBLyex4で形質転換したX4004細胞
)では観察されなかった。それぞれのサンプルに対してほぼ同量のタンパク抽出
物(約1mg)をポリアクリルアミドゲルに流した。
【0101】 b)PIU−試験によるSOD活性の測定 適切な活性測定により、同種または異種酵素の発現を測定できる。よって、2
つの分子構築物によるイースト形質転換細胞の発現の評価は、培養誘導後のSO
D活性の定量により実施した。培養体の増殖をカウンター(コールターカウンタ
ーZBI)での細胞数の計数により(Lotti et al., Appl. Microbiol. Biotech nol. 28: 160〜165(1988))または600nmでの吸収の測定により管理した
。タンパク抽出物は、“タンパクイースト抽出”の記載に従って製造した。
【0102】 総イースト細胞抽出物中のCu/ZnSODの存在はMarklund and Marklund
の方法で検出し、これはピロガロールの自動酸化を阻害する酵素の活性に基づい
た方法である(Marklund S.およびMarklund G., Eur. J. Biochem. 47: 469〜47 4(1974))。
【0103】 発現に関する実験は、完全合成培地中でのバッチ発酵として実施した: 銅(0.0025g/l)および亜鉛(0.05g/l)含有または不含の完全
合成培地(Sherman F., Methods in Enzymology. vol 194, Academic Press)を
以下のようにして調整する(g/l):バクトイースト窒素ベースw/oアミノ
酸(Difco Laboratories, Detroit, MI)、6.7;炭素源(グルコースまたはガ
ラクトース)、20;アデニンスルフェート、50;ウラシル、50;L−トリ
プトファン、50;L−ヒスチジン、50;L−アルギニン−HCl、50;L
−メチオニン、50;L−チロシン、50;L−イソロイシン、50;L−リシ
ン−HCl、50;L−フェニルアラニン、50;L−グルタミン酸、50;L
−アスパラギン酸、50;L−バリン、50;L−トレオニン、50;L−セリ
ン、50。
【0104】 表1は3つの実験におけるMCSおよびバクテリア配列の欠失前のSOD遺伝
子の発現に関するSOD活性データ(GRF18株)および平均値を示している
【0105】
【表1】
【0106】 平均発現値は、pEMBL−SOD374では301PIU/mlであり、p
EMBLyex4(挿入部なし)では13PIU/mlである。これらの値は標
的遺伝子の特異的発現を判断するのに重要である。この値は標準化実験室バッチ
発酵において規定されている。結果は、起源株(プラスミドを含むが挿入部を含
まないGRF18)と比較して、発現レベルがして平均23倍上昇することを示
している。実験室バッチアッセイにおいて、市販のワインイースト株("Seccofe rm")と比較すると、発現が22倍に上昇することが観察された。製造方法の経済
性が、新規構築物により著しく増加することが分かる。
【0107】 例6:ベクターpEMBL−SOD374w/oMCSの製造 例5で実施した実験から、分子構築物pEMBL−SOD374を含むイース
ト株GRF18の能力が大変良好であることが結論づけられる。いかなる構築物
も含有しない同一株をコントロールとして使用する。従って、すべての非ーイー
スト配列をも欠失させることにより、分子構築物pEMBL−SOD374を最
終発現系の構築に使用する。
【0108】 “マルチクローニング部位”の合成配列を、酵素SstIおよびHindII
Iでポリリンカーの両端の2カ所を切断することにより完全に欠失させた。この
操作により分子構築物pEMBL−SOD374から全95塩基の人工配列を排
除し、残された天然部位間に完全なイーストSOD遺伝子を挿入できる。
【0109】 プロトコールの詳細: 1)ベクターの残りの部分からポリリンカーを切り出すために、クローンpEM
BL−SOD374を酵素HindIII(New England Biolabs Inc., USA)
およびSacI(New England Biolabs Inc., USA)で切断した。酵素HidII
Iは、マルチクローニング部位の一方の末端部に位置する特異的部位“A/AG
CTT”を認識し、他方、酵素SacIは酵素SstIのアイソシゾマーであり
、マルチクローニング部位のもう一つの末端部に位置する同一の特異的配列“G
AGCT/C”を認識する。
【0110】 この2カ所の切断に続き、ポリリンカーを除いたベクターpEMBLの全ての
イーストおよびバクテリア配列を運搬する8705塩基のHindIIIーSa
cI断片を電気溶出によりアガロースゲル電気泳動物から単離した。
【0111】 この8705塩基対−断片をフェノール−クロロホルム処理により最終精製し
、エタノール沈殿により濃縮した。
【0112】 2)8705塩基対HindIII−SacI断片の両末端を、続く操作に適合
した断片末端を形成するために、酵素ポリメラーゼI“クレノウフラグメント”
で処理した。この処理ではHindIII末端(5’突出末端)を補充し、Sa
cI末端(3’突出末端)を切断することにより、断片の両末端を平滑にする。
【0113】 平滑末端断片をフェノール−クロロホルムおよびエタノール沈殿により最終精
製した。
【0114】 3)イーストCu/ZnSOD遺伝子を運搬し、クローン化pEMBL−SOD
374上に存在するDNA断片を、それぞれ“G/AATTC”および“G/T
CGAC”を認識する酵素EcoRI(New England Biolabs Inc., USA)およ
びSalI(New England biolabs Inc., USA)で切断した。この2カ所の切断
により、342bpのイースト上流配列、462bpのイーストCu/ZnSO
D全読みとり枠および112bpのイースト下流配列を運搬する、916bpの
断片を単離できる。いかなる別種バクテリア配列または人工配列をも運搬しない
この916bpの断片を、電気溶出によりアガロースゲル電気泳動物から単離し
、フェノールークロロホルム処理およびエタノール沈殿により精製した。
【0115】 4)精製後、EcoRI−SalI断片をポリメラーゼI“クレノウフラグメン
ト”で処理してRcoRIおよびsalI末端(いずれも5’突出末端)を補充
し、ポリリンカーを予め欠失させた精製pEMBLベクターの末端へのサブクロ
ーン化に適合させた。この平滑末端断片をフェノールークロロホルムおよびエタ
ノール沈殿により再度精製した。
【0116】 5)イーストCu/ZnSOD遺伝子を含む平滑末端916bp断片を、酵素T
4DNAポリメラーゼ(Boehringer Mnnheim GmbH, Mannheim)で連結させるこ
とにより、平滑末端8705bp断片ーpEMBLへと最終的にサブクローン化
した。この連結反応は16℃で20時間かけて実施した。
【0117】 6)連結混合物(平滑末端916bp+平滑末端8705bp断片)をE.Co
liバクテリア細胞(XL1-Blue 株)中へ形質転換させた後、ランダムスクリー
ニングを実施して正しい配列を有するクローンを単離した。多量の形質転換バク
テリアクローンをLB液体培地中で37℃で一晩増殖させ、クローン由来のDN
Aプラスミドを“ミニプレップ”法("Wuzard" ミニプレップDNA精製システ
ム、Promega Crop., USA)により抽出した。
【0118】 イーストCu/ZnSOD遺伝子を含む断片のクローン中での存在および正常
な配位の両方を確認するために、PCR増幅ならびにDNAシークエンスを利用
した。
【0119】 シークエンスおよびアガロースゲル電気泳動により正しく実施されたことが確
認された。
【0120】 例7:最終ベクターpEMBL−SODw/oMCSw/oColiの製造 例6で得られたクローン“pEMBL−SOD374w/oMCS”は、イー
スト配列(イースト機能的配列およびイーストCu/ZnSOD遺伝子)および
バクテリア由来配列のみを運搬する。“pEMBL−SOD374w/oMCS
”クローンの非ーイースト部分は、バクテリアである大腸菌のための複製起点、
アンピシリンバクテリア選択マーカーおよび糸状菌バクテリオファージf1由来
の複製起点を有する。
【0121】 この領域は4000塩基よりも多く包含しており、イースト配列のみを運搬す
る最終ベクターを獲得するためには酵素切断による欠失が必要である。このよう
な操作で得られる最終ベクターはイースト株でのみ複製できる。実際、最終ベク
ターに存在する配列は: −イーストの形質転換細胞を選択するのに有用なLeu2−dイースト選択マー
カー −良好な有糸分裂安定性およびプラスミド複製効率を提供する2−ミクロンイー
ストエピソームの複製起点 −その制御下に高レベルの遺伝子転写を提供するイースト発現ハイブリッドUA
SGAL/CYCの全システム −酵素Cu/Znスーパーオキシドジスムターゼを製造するイーストSOD遺伝
子(上流および下流の機能的イースト配列を伴う)。
【0122】 ベクター製造のための詳細なプロトコール: 1)予めマルチクローニング部位を欠失させたクローン“pEMBL−SOD3
74w/oMCS”を平滑エンドヌクレアーゼStuI(起源pEMBLyex
4ベクターの5942部位)およびNruI(起源pEMBLyex4ベクター
の1791部位)で切断した。酵素StuI(Pharmacia, Uppsala)は特異的平
滑部位“AGG/CCT”を認識し、酵素NruI(Pharmacia, Uppsala)は特
異的平滑部位“TCG/CGA”を認識する。獲得される、全てのバクテリア配
列を運搬する4689bpのStuI−NruI断片をゲル電気泳動によりpE
MBLベクターの残部から分離した。2カ所切断により、ベクター上の選択マー
カーURA3の一部もまた欠失するが、その他のイースト選択マーカーLEU−
2dの機能は完全に保存されており、続く操作におけるクローン選択に有用であ
る。
【0123】 2)イースト配列およびイーストCu/ZnSOD遺伝子のみを含むフラグメン
トpEMBLベクターを電気溶出によりアガロースゲルから単離し、フェノール
ークロロホルムおよびエタノール沈殿により精製した。
【0124】 3)精製したpEMBLベクターの末端(両末端とも平滑末端)を酵素T4DN
Aライゲース(Boehringer Mannheim GmbH, Mannheim)で再連結させ、連結混合
物をGRF18イースト株の形質転換のために使用した。
【0125】 4)欠失プラスミドを含有するGRF18細胞の選択のために、ロイシン欠損(
選択マーカーはLeuー2d)合成最小培地をまいたアガープレート上で形質転
換体から得たクローンを培養した。
【0126】 5)形質転換体から得られたイーストクローンの数をPCRで試験し、イースト
Cu/ZnSOD遺伝子を含むイースト断片の存在およびStuIとNruIと
の酵素切断部位間のバクテリア配列の不在の両方を確認した。最終構築物“pE
MBL−SODw/oMCSw/oColi”上にイースト断片が存在するかを
確認するために、2つのフランクプライマーSODproAおよびSODpro
Bを用いてPCR増幅を実施した。推定された約1133bp長さの電気泳動バ
ンドにより、6個のイーストクローン中にイーストCu/ZnSOD遺伝子を含
む断片が存在することが確認された。
【0127】 正しく実施されたことをシークエンスおよびアガロースゲル電気泳動により確
認した。
【0128】 このような操作で得られた最終ベクター“pEMBL−SODw/oMCSw
/oColi”は、いかなるバクテリア配列または人工配列をも運搬せず、イー
スト配列のみが存在するのでイースト株中でだけ複製できる。この最終ベクター
は図3の制限地図に示されている。
【0129】 例8:新規イースト株中でのイーストCu/ZnSOD遺伝子発現の評価 この例は、例6および7で構築された新規イースト株中でのイーストCu/Z
nSOD遺伝子発現の評価に関する。全ての実験は、完全合成培地中で増殖させ
たイースト細胞を使用して例5に従って実施した。
【0130】 表2は、完全合成培地中のGRF18pEMBL−SOD374からMCSお
よびバクテリア配列を欠失させた後のSOD発現に関する、イースト細胞総抽出
物におけるSOD活性の存在を示すものである: 表2
【0131】
【表2】
【0132】 試験結果は(GRF18において)、ベクターpEMBL−SODw/oMC
Sw/oColiがベクターpEMBLyex4と比べて高い収量のイーストC
u/ZnSOD遺伝子を発現することを示している。
【0133】 例9:イーストCu/ZnSODの単離および精製 標的ポリペプチド、たとえばイーストスーパージスムターゼの製造は空気接触
条件下にコンピューターで制御した発酵、たとえばアルベルギーナ等の方法によ
り実施される。発酵の制御パラメーターは、温度、溶解酸素、pHおよびエタノ
ール濃度である。
【0134】 ポリペプチドの精製には以下の工程が含まれる: 1.発酵培養液中のイースト細胞をホモジナイザー、たとえばAPVGauli
nを用いて20〜30℃の間の温度、600〜800barの間の圧力で3サイ
クル均質化することにより、または酸洗浄した0.3mm直径で占められたダイ
ノベッドミル(dynobed mill)、たとえばDyno Mill ModelKD
Lを用いて、室温で1〜2分間160ml/minでミルを通すことにより懸濁
液を再循環させることにより、直接細胞溶解させる。
【0135】 2.細胞砕片とタンパクの分離を、たとえば固定角ローターJA−10を備える
BeckmannJ2−21遠心機により速度14000gで60分間の遠心分
離により、またはたとえば0.45μmの遮断膜を備えたミニタン(Millipore C orp., Bedford)による正接流濾過(tangential flow filtration)による精密
濾過で実施する。
【0136】 3.限外濾過およびダイアフィルトレーションによる濃縮およびバッファーの変
化:条件:10000ダルトンの遮断セルロース膜(PLGCOMP 04膜)を備えたミ
ニタン(Millipore Corp., Bedford)による接線流濾過。バッファー:Tris
−HCl 20mM pH8.0。
【0137】 4.陽イオン交換カラムクロマトグラフィー、たとえばDEAE−セファロース
による精製。条件:ローディングバッファー:Tris−HCl 20mM p
H8.0;エリューションバッファー:Tris−HCl 20mM pH8.0
NaCl 1M。
【0138】 5.バッファー処理した最終SOD溶液を獲得するための、限外濾過およびダイ
アフィルトレーションによる濃縮およびバッファーの変化。条件:10000ダ
ルトンの遮断セルロース膜(PLGCOMP 04膜)を備えたミニタン(Millipore Corp ., Bedford)による接線流濾過。バッファー:Tris−HCl 20mM p
H8.0。
【0139】 発酵終了時の活性は少なくとも5000PIU/mlである。本発明の新規株
で獲得できる収量は、市販のパン酵母から得られる収量と比較して少なくとも1
0倍を上回る。パン酵母1gからは5000PIUが単離できるのに対して、p
EMBL−SOD374GRF18イースト1gからは少なくとも40000P
IUが単離できる。
【0140】
【配列表】
(1) 一般的情報: (i)出願人: (A)名称:ペンタファームAG (B)通:エンゲルガッセ 109 (C)町:バーゼル (D)市:BS (E)国:スイス (F)郵便コード:CH−4002 (G)電話:xx41−61−7064848 (H)ファックス:xx41−61−3199619 (ii)発明の名称:改良したイーストポリペプチドを製造するための発現ベ
クター (iii)配列の数:3 (iv)コンピューター読み取り可能形: (A)媒体型:フロッピーディスク (B)コンピューター:IBM PC コンパチブル (C)オペレーティング システム:PC−DOS/MS−DOS (D)ソフトウエア:パテント イン リリース ♯1.0,バージョン♯
1.30(EPO) (2) SEQ ID NO:1に関する情報: (i)配列特徴: (A)長さ:22塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:1本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:DNA(genomic) (iii)ハイポセテイカル:No (iv)アンチセンス:No (v)フラグメントタイプ:内因性 (vi)起源: (A)生物名:サッカロミセス セレビシエ (B)株名:S288C (vii)直接的起源: (A)ライブラリー:EMBL No J03279 (Viii)ゲノム位置: (B)地図上の位置:81〜102 (C)単位:bp (ix)配列の特徴: (A)名称/記号:misc_feature (B)存在位置:1..22 (ix)配列の特徴: (A)名称/記号:primer_bind (B)存在位置:1..22 (xi)配列:SEQ ID NO:1:
【0141】
【化4】
【0142】 (2) SEQ ID NO:2に関する情報: (i)配列特徴: (A)長さ:28塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:1本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:DNA(genomic) (iii)ハイポセテイカル:No (iv)アンチセンス:YES (v)フラグメントタイプ:内因性 (vi)起源: (A)生物名:サッカロミセス セレビシエ (B)株名:S288C (vii)直接的起源: (A)ライブラリー:EMBL No J03279 (Viii)ゲノム位置: (B)地図上の位置:1018〜1036 (C)単位:bp (ix)配列の特徴: (A)名称/記号:misc_feature (B)存在位置:1..28 (ix)配列の特徴: (A)名称/記号:primer_bind (B)存在位置:1..28 (xi)配列:SEQ ID NO:2:
【0143】
【化5】
【0144】 (2) SEQ ID NO:3に関する情報: (i)配列特徴: (A)長さ:30塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:1本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:DNA(genomic) (iii)ハイポセテイカル:No (iv)アンチセンス:YES (v)フラグメントタイプ:内因性 (vi)起源: (A)生物名:サッカロミセス セレビシエ (B)株名:S288C (Viii)ゲノム位置: (C)単位:bp (ix)配列の特徴: (A)名称/記号:misc_feature (B)存在位置:1..30 (ix)配列の特徴: (A)名称/記号:primer_bind (B)存在位置:1..30 (xi)配列:SEQ ID NO:3:
【0145】
【化6】
【図面の簡単な説明】
【図1】 イースト株S288C由来Cu/ZnSOD遺伝子のコード領域を図式化した
図である。
【図2】 新規分子プラスミド構造pEMBL−SOD374を示す図である。
【図3】 最終プラスミドpEMBL−SODw/oMCSw/oColiを示す図であ
る。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年1月19日(2000.1.19)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項本質的に、ポリペプチドをコードする配列、コード配列を有 する読みとり枠中のプロモーター、およびORI、リーダー配列、ターミネータ ー、およびベクター選択のためのポリペプチドをコードする配列から選択される 必須の機能的配列を含む、請求項1記載のベクター。
【請求項】 GAL/CYCプロモーターで制御されたCu/ZnSOD
遺伝子を含むイーストプラスミドである、請求項1または4記載のベクター。
【請求項本質的に以下の配列: leu2−dイースト選択マーカー、 2−ミクロンイーストエピソームの複製起点、 全イースト発現ハイブリッドUAS GAL/CYCシステム、および 酵素Cu/Znスーパーオキシドジスムターゼを産生するイーストSOD遺伝子 (上流および下流の機能的イースト配列を伴う) を有する請求項1記載のベクター。
【請求項配列が、本質的に図3に示すように配列する、請求項6記載 のベクター。
【請求項サッカロミセスセレビシエ株からのイーストゲノムDNAの 単離、Cu/ZnSOD遺伝子と上流および下流域とを運搬する染色体断片の単 離、 該断片のプラスミドベクターpCRIIへのサブクローニングおよびプラスミド DNAの抽出、 Cu/ZnSOD遺伝子を運搬する断片の制限酵素BamHIおよびSalIに よる切り出し、切り出した断片の精製、 Cu/ZnSOD遺伝子と上流イースト由来配列を運搬するベクターpEMBL −SOD374を製造するための、ベクターpEMBLyexのBamHI−S alI部位への精製断片のサブクローニング、 ポリリンカー両末端の、酵素SstIおよびHindIIIでの2カ所の切断に よる、ベクターpEMBLSOD374の第一サンプルからのポリリンカーマル チクローニング部位の欠失、 前記のベクターpEMBLのイーストおよびバクテリア配列を運搬し、ポリリン カー部位を含有しないHindIII−SacI断片のアガロースゲル電気泳動 物からの電気溶出による単離、 HindIII−SacI断片の精製および濃縮、 Cu/ZnSOD遺伝子の全読みとり枠とイースト由来の上流配列および下流配 列とを運搬する断片を単離するための、Cu/ZnSOD遺伝子を運搬するクロ ーンpEMBL−SOD374の第2サンプルのDNA断片の、酵素EcoRI およびSalIによる2カ所の切断、 EcoRI−SalI断片の平滑末端処理および精製、 酵素連結反応によるEcoRI−SalI断片の平滑末端HindIII−Sa lI断片へのサブクローニング、 ランダムスクリーニングによる連結混合物からの正常配列を有するクローンの単 離およびベクターpEMBL−SODw/oMCSを獲得するためのPCR増幅 による確認とDNAシークエンシング、 クローンpEMBL−SODw/oMCSの平滑エンドヌクレアーゼStuIお よびNruIによる切断および獲得される全バクテリア配列を運搬するStuI −NruI断片のゲル電気泳動による分離、 電気溶出によるアガロースゲルからのイースト配列のみを有する残りの平滑末端 断片の単離およびその断片の精製、 ベクターpEMBL−SODw/oMCSw/oColiを製造するための酵素 連結反応による断片の末端への再結合、 から成る方法によって獲得できる、請求項1記載のベクター。
【請求項】 該ポリペプチドをコードする配列が、イーストのプロモータ
ーで制御された非−イースト配列である、請求項1、4または6記載のベクター
【請求項10】 該ポリペプチドをコードする配列が、イーストのプロモー
ターで制御されたヒトまたは動物由来の配列である、請求項1、4または6記載
のベクター。
【請求項11】 請求項1、4または6記載のベクターで形質転換したイー スト 株。
【請求項12請求項7または8記載のベクターで形質転換したイースト
【請求項13請求項8記載のベクターで形質転換したGRF18イース ト株。
【請求項14】 イースト株中でポリペプチドを発現できるシャトルベクタ
ーから非−イースト配列を欠失させ、場合によっては、該ポリペプチドをコード
する配列を別のポリペプチドをコードする配列に置換する、請求項1または4
の発現ベクターの製造方法。
【請求項15サッカロミセスセレビシエ株からのイーストゲノムDNA の単離、Cu/ZnSOD遺伝子と上流および下流域とを運搬する染色体断片の 単離、 該断片のプラスミドベクターpCRIIへのサブクローニングおよびプラスミド DNAの抽出、 Cu/ZnSOD遺伝子を運搬する断片の制限酵素BamHIおよびSalIに よる切り出し、切り出した断片の精製、 Cu/ZnSOD遺伝子と上流イースト由来配列を運搬するベクターpEMBL −SOD374を製造するための、ベクターpEMBLyexのBamHI−S alI部位への精製断片のサブクローニング、 ポリリンカー両末端の、酵素SstIおよびHindIIIでの2カ所の切断に よる、ベクターpEMBLSOD374の第一サンプルからのポリリンカーマル チクローニング部位の欠失、 前記のベクターpEMBLのイーストおよびバクテリア配列を運搬し、ポリリン カー部位を含有しないHindIII−SacI断片のアガロースゲル電気泳動 物からの電気溶出による単離、 HindIII−SacI断片の精製および濃縮、 Cu/ZnSOD遺伝子の全読みとり枠とイースト由来の上流配列および下流配 列とを運搬する断片を単離するための、Cu/ZnSOD遺伝子を運搬するクロ ーンpEMBL−SOD374の第2サンプルのDNA断片の、酵素EcoRI およびSalIによる2カ所の切断、 EcoRI−SalI断片の平滑末端処理および精製、 酵素連結反応によるEcoRI−SalI断片の平滑末端HindIII−Sa lI断片へのサブクローニング、 ランダムスクリーニングによる連結混合物からの正常配列を有するクローンの単 離およびベクターpEMBL−SODw/oMCSを獲得するためのPCR増幅 による確認とDNAシークエンシング、 クローンpEMBL−SODw/oMCSの平滑エンドヌクレアーゼStuIお よびNruIによる切断および獲得される全バクテリア配列を運搬するStuI −NruI断片のゲル電気泳動による分離、 電気溶出によるアガロースゲルからのイースト配列のみを有する残りの平滑末端 断片の単離およびその断片の精製、 ベクターpEMBL−SODw/oMCSw/oColiを製造するための酵素 連結反応による断片の末端への再結合、 の工程から成る請求項6記載の発現ベクターの製造方法。
【請求項16請求項1、4または6記載のベクターでイースト株を形質 転換させる、イースト株の製造方法。
【請求項17請求項15の方法でベクターを製造し、このベクターでサ ッカロミセスセレビシエ株を形質転換させることから成る、イースト株の製造方 法。
【請求項18株がGRF18株である、請求項17記載の方法。
【請求項19請求項1、4または6記載のベクターを有するイースト株 を好適な培地で増殖させ、ポリペプチドを単離する、イースト株中でポリペプチ ドを製造する方法。
【請求項20請求項14、15または18記載の方法でイースト株を製 造し、この株を好適な培地中で増殖させ、酵素を単離することから成る、イース ト株中で酵素Cu/Znスーパーオキシドジスムターゼを製造する方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F I,GB,GE,GH,HU,ID,IL,IS,JP ,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR, LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,M W,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD ,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR, TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZW Fターム(参考) 4B024 AA05 BA09 CA04 DA12 EA04 FA02 FA20 GA11 HA01 4B064 AG01 CA06 CA19 CC24 DA01 DA10 4B065 AA80X AA80Y AB01 BA02 CA28 CA41 CA44 【要約の続き】

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イースト中でポリペプチドを製造するための新規ベクターに
    おいて、該ポリペプチドをコードする配列、および該ポリペプチドをイーストの
    みで発現させるための他の配列を含み、該他の配列が非−イースト配列を有さな
    い、イースト中でポリペプチドを製造するための新規発現ベクター。
  2. 【請求項2】 該ポリペプチドをコードする配列が、イーストのプロモータ
    ーで制御されたイーストの配列である、請求項1記載のベクター。
  3. 【請求項3】 イーストのプロモーターで制御された、イーストの酵素をコ
    ードする配列を有する、請求項1記載のベクター。
  4. 【請求項4】 GAL/CYCプロモーターで制御されたCu/ZnSOD
    遺伝子を含むイーストプラスミドである、請求項1記載のベクター。
  5. 【請求項5】 プラスミドpEMBL−SODw/oMCS、w/oCol
    iである、請求項1記載のベクター。
  6. 【請求項6】 該ポリペプチドをコードする配列が、イーストのプロモータ
    ーで制御された非−イースト配列である、請求項1記載のベクター。
  7. 【請求項7】 該ポリペプチドをコードする配列が、イーストのプロモータ
    ーで制御されたヒトまたは動物由来の配列である、請求項6記載のベクター。
  8. 【請求項8】 請求項1記載のベクターを含むイースト株。
  9. 【請求項9】 プラスミドpEMBL−SODw/oMCS、w/oCol
    iを含むGRF18である、請求項8記載のイースト株。
  10. 【請求項10】 イースト株中でポリペプチドを発現できるシャトルベクタ
    ーから非−イースト配列を欠失させ、場合によっては、該ポリペプチドをコード
    する配列を別のポリペプチドをコードする配列に置換する、請求項1記載の新規
    発現ベクターの製造方法。
  11. 【請求項11】 イースト株を請求項1記載のベクターで形質転換する、請
    求項8記載のイースト株の製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項8記載のイースト株の発酵およびポリペプチドの単
    離から成る、イースト株中でポリペプチドを製造するための方法。
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