JP2002532695A - 広幅電子ビームを有する電子加速器 - Google Patents

広幅電子ビームを有する電子加速器

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JP2002532695A
JP2002532695A JP2000587338A JP2000587338A JP2002532695A JP 2002532695 A JP2002532695 A JP 2002532695A JP 2000587338 A JP2000587338 A JP 2000587338A JP 2000587338 A JP2000587338 A JP 2000587338A JP 2002532695 A JP2002532695 A JP 2002532695A
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Abstract

(57)【要約】 電子ビームを発生する電子加速器が、外縁部および電子ビーム放射窓を有する真空チャンバを備える。放射窓は、中央領域および第1端部領域を有する。電子発生器は真空チャンバ内に配置され、電子を発生する。電子発生器および真空チャンバは、電子を電子ビームとして放射窓を通って外部に加速するような相互の形状および配置である。放射窓の中央領域を通過する電子は放射窓に対してほぼ垂直であり、放射窓の第1端部領域を通過する電子は放射窓に対して外方に傾斜している。外方に傾斜した電子の少なくとも一部が外縁部をはみ出す方向に向いている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 背景技術 紙製品は、製造中に、特定の硬化処理を必要とする接着剤またはインクのよう
な、特定のコーティングが施されることが多い。このようなコーティングを施さ
れた紙製品の例として、雑誌、ラベル、ステッカ、印刷用紙(プリント)等が挙
げられる。コーティングは、通常、連続的に移動する巻取り紙の形体の紙に施さ
れる。移動する巻取り紙上のコーティングを硬化する現在の製造方法には、コー
ティングに熱、紫外線または電子ビームを照射する方法が含まれる。
【0002】 移動する巻取り紙上のコーティングを電子ビームにより硬化させる際には、電
子ビームシステムを、通常、移動する巻取り紙の上に位置決めする。巻取り紙が
広い幅、例えば50インチ(1270mm)またはそれ以上の場合は、複数の電
子ビーム装置から構成される電子ビームシステムを使用して、巻取り紙の幅全体
を照射することがある。このようなシステムにおける電子ビーム装置は、ジグザ
グ配置(交互配置)されることにより互いに離れており、巻取り紙が移動してい
るときにだけ巻取り紙の幅全域を完全にカバーする電子ビームのジグザグパター
ンを形成する。交互配置が使用される理由は、仮に複数の電子ビーム装置を一列
に並べて配置した場合には、移動巻取り紙上において各電子ビーム装置からの電
子ビームの間には間隙ができるため、これにより移動巻取り紙上の電子ビーム範
囲が中断されるからである。
【0003】 発明の概要 交互配置された電子ビーム装置を有する電子ビームシステムの短所は、このよ
うなシステムが比較的大きなスペースを必要とすることであり、特に、交互配置
された複数セットの電子ビーム装置が、移動する巻取り紙の移動方向に沿って連
続的に配置されて、極めて高速度(最高3000フィート/分(914m/分)
)で巻取り紙上のコーティングを硬化させる場合においてこの傾向は著しい。こ
れは、スペースが制約される状況では問題になる。
【0004】 本発明の一構成は、共通の軸に沿って1つまたは複数の別の電子ビーム加速装
置に隣接して取付けられる電子ビーム加速器装置に関し、共通の軸に沿って、オ
ーバーラップする連続電子ビーム範囲を提供する。これにより、幅の広い電子ビ
ーム範囲が可能となると共に、従来の方法に比べて小型に収まる。本発明は、外
縁部および電子ビーム放射窓を有する真空チャンバを備えた電子加速器を提供す
る。放射窓は、中央領域および第1端部領域を有する。電子発生器が、真空チャ
ンバ内に配置され、電子を発生する。電子発生器および真空チャンバは、電子を
電子ビームとして放射窓を通って外部に加速するような相互の形状および配置で
ある。放射窓の中央領域を通過する電子は、放射窓に対してほぼ垂直であり、放
射窓の第1端部領域を通過する電子は放射窓に対して外方に傾斜している。外方
に傾斜した電子の少なくとも一部が、電子加速器の外縁部をはみ出す方向に向い
ている。
【0005】 好ましい実施形態においては、放射窓は第1端部領域とは反対側の端部に第2
端部領域を有する。第2端部領域を通過する電子は放射窓に対して外方に傾斜し
ている。第2端部領域を通過する外方に傾斜した電子の少なくとも一部が、外縁
部をはみ出す方向に向いている。放射窓の中央領域付近に平坦な電気力線、放射
窓の第1および第2端部領域付近に湾曲した電気力線が形成されるように、電子
発生器は放射窓を基準として真空チャンバ内に配置される。平坦な電気力線が、
電子を放射窓に対して垂直に中央領域を通過させるのに対し、湾曲した電気力線
が、電子を外方に傾斜して第1および第2端部領域を通過させる。放射窓は電子
を通過させる窓開口を有する。第1および第2端部領域付近の窓開口は外方に傾
斜して、外方に傾斜した電子の通過を助長する。この方法によって、本発明の電
子加速器は加速器の幅よりも広い電子ビームを発生できる。
【0006】 好ましくは、電子発生器は電子を発生する少なくとも1つのフィラメントを有
する。フィラメントハウジングは、この少なくとも1つのフィラメントを囲んで
おり、前記少なくとも1つのフィラメントと放射窓との間のフィラメントハウジ
ングに多数のハウジング開口を有して、電子を前記少なくとも1つのフィラメン
トから放射窓を介して外部に加速させる。好ましくは、ハウジング開口は、中央
領域を通ってハウジングから放射する電子よりも第1および第2端部領域を通っ
てハウジングから放射する電子の方が、密度が高くなるように構成されている。
好ましい一実施形態においては、ハウジング開口は中央および外部ハウジング開
口を有する。外部ハウジング開口は、中央ハウジング開口よりも大きい開口領域
を設ける。別の好ましい実施形態においては、ハウジング開口は細長いスロット
を有する。
【0007】 本発明の一実施形態は、第1電子加速器をはみ出して水平方向に延びる部分を
有する第1電子ビームを発生する第1電子加速器を備えた電子加速器システムを
提供する。第2電子加速器が、共通の軸に沿って第1電子加速器に隣接して配置
される。第2電子加速器は第2電子加速器をはみ出して水平方向に延びる部分を
有する第2電子ビームを発生し、この第2電子ビームは、第1電子加速器をはみ
出して水平方向に延びる第1電子ビーム部分と前記軸に沿ってオーバーラップす
る。
【0008】 好ましい実施形態においては、第1および第2電子加速器はそれぞれ前述の方
法で構成される。
【0009】 一実施形態においては、電子加速器装置は、シート状材料を受け取る回転移送
シリンダを備えたシート供給式機械に応用される。移送シリンダは、シートを移
送シリンダに押し当てる保持装置を有する。電子加速器が移送シリンダから感覚
をあけて、電子ビームをシートに照射する。
【0010】 好ましい実施形態においては、内側に傾斜した1対のローラが、回転移送シリ
ンダにシートを接触させて押し当てる。電子加速器および移送シリンダの少なく
とも一部が、筐体に収められている。不活性ガス供給源が筐体に連結され、筐体
を不活性ガスで充填する。超音波装置を筐体に取付け、シートに向かって気体を
振動させてシートを移送シリンダに密着させる。さらに、ブロワを筐体に取付け
て、シートを移送シリンダに押し付けることができる。
【0011】 別の実施形態においては、システムは連続的に移動する巻取り紙を照射するの
に応用される。巻取り紙は、1対の上流側ピンチローラから下流側ローラまで移
動する。システムは、電子ビームを巻取り紙に照射する電子加速器システムを備
える。筐体が、上流側ピンチローラと下流側ローラとの間の巻取り紙をカバーす
る。筐体は、上流側ピンチローラ近傍に位置する上流側遮蔽部材および下流側ロ
ーラ近傍に位置する下流側遮蔽部材を備える。不活性ガス供給源が筐体に連結さ
れ、筐体を不活性ガスで充填する。上流側遮蔽部材は上流側ピンチローラに、下
流側遮蔽部材は下流側ローラに十分近接して配置され、多量の不活性ガスが筐体
から流出するのを防止する。上流側ピンチローラは、巻取り紙が筐体に入る際に
、巻取り紙からの空気の進入を阻止し、筐体に多量の空気が侵入するのを防止す
る。
【0012】 好ましい実施形態においては、電子加速器システムは、モジュール筐体内に配
置され、電子ビームモジュールを形成する電子ビーム装置を少なくとも1つ備え
、その電子ビームモジュールが巻取り紙筐体に取付けられている。高速用途にお
いては、電子加速器システムは巻取り紙筐体に沿って連続的に取付けられた複数
の電子ビームモジュールを備えることができる。
【0013】 さらに別の実施形態においては、電子加速器装置は連続的に移動する巻取り紙
を照射するのに応用される。電子加速器は、電子ビームを巻取り紙に照射する。
筐体は、電子加速器および巻取り紙の一部をカバーする。多数の超音波メンバが
筐体内に配置される。巻取り紙は超音波メンバを次々に通過し、筐体内で方向変
換させられる。筐体は巻取り紙用の入口および出口を有し、それらは電子加速器
との直線的配置からずれて、照射が筐体から漏れるのを防止している。
【0014】 本発明の別の実施形態は、電子を発生するフィラメントを備えた電子銃を提供
する。フィラメントは、ハウジングに囲まれている。ハウジングは、フィラメン
トの全長に沿ってフィラメントに平行に延びる少なくとも1つの細長いスロット
を有する。好ましくは、電子銃は合計6つのスロットを有するハウジングと、2
つのフィラメントとを備え、各フィラメントにはスロットが3つずつ付随してい
る。各スロットの幅は、両端部で広くなっていることが望ましい。
【0015】 発明を実施するための形態 本発明の目的、特徴および利点は、添付の図面に図示される本発明の好ましい
実施形態の以下の具体的な説明から明らかになるであろう。図面においては、異
なる図面でも同一部品には同一符号が付されている。図面は必ずしも縮尺通りで
はなく、本発明の原理を示すのに重点が置かれている。
【0016】 図1〜5に示すように、本発明にかかる電子ビーム加速器装置10は電子ビー
ム68(図5)を発生するものであり、この電子ビーム68は装置10の側壁1
3から水平方向に延びる部分を有する。すなわち、電子ビーム68は、電子ビー
ム装置10よりも幅が広いことを意味する。電子ビーム装置10は、一般に、密
封された円筒状の真空チャンバ12を備え、その内部は恒久的な真空に保たれて
おり、高圧コネクタ14が真空チャンバ12に結合されている。電子銃40(図
3、4および5)が真空チャンバ12の内部48に配置されている。この電子銃
40は、電子60を発生させる1対のフィラメント44を収納する一般にディス
ク形状または円形状のフィラメントハウジング42を有する(図5)。フィラメ
ント44により発生する電子60は、真空チャンバ12の底部12bから延出し
ている放射窓20を通り電子ビーム68となって電子銃40から外部に加速され
る。
【0017】 放射窓20は、中央領域23において多数の垂直すなわち放射窓面に対して直
角の孔26(図3)と、端部20bに近い領域において外方に傾斜した孔28と
が貫通している四角形の支持板20aを有する。外方に傾斜した孔28は、孔2
6に隣接する中間孔部分を有し、この中間孔部分では端部20bに近接するにつ
れて、孔の傾斜角度が除々に大きくなる。好ましくはチタン箔製である窓膜22
が、支持板20aの端部に取り付けられて、孔26/28および真空シール放射
窓20をカバーする。好ましい取り付け方法は加熱および加圧による接着である
が、代わりにろう付または溶接を用いることができる。
【0018】 高圧コネクタ14は、電子ビーム装置10をケーブルコネクタ18aおよびケ
ーブル18を介して高圧電源15およびフィラメント電源25に接続する(図5
)。高圧コネクタ14はカップ形状の導体32a(図3)を有し、前記導体32
aは、ケーブルコネクタ18aに電気的に接続され、絶縁エポキシ30の基材中
に埋め込まれている。導体32aは、真空チャンバ12から環状セラミック絶縁
体36を通して突き出ている管状の導体32に電気的に接続されている。管状導
体32は、電子銃40のフィラメントハウジング42から突き出ている。ジャン
パ38a(図3)は、環状セラミック絶縁体50および管状導体32を通って真
空チャンバ12から突き出ている導体38に、ケーブルコネクタ18aを電気的
に接続させる。導体38は、フィラメント44からフィラメントハウジング42
の開口42aおよび導体32の内部を通って延びる。絶縁体36および50は、
それぞれ導体32および38を密閉し、また絶縁体36は真空チャンバ12の首
部16をも密閉して、真空チャンバ12の内部を真空に維持する。
【0019】 図5に示すように、導体32、32a、ケーブルコネクタ18a、電路19お
よび電路17が、フィラメントハウジング42を高圧電源15に電気的に接続す
る。フィラメントハウジング42の内部に延出している導体46(図4)は、フ
ィラメント44の一端に電気的に接続されて、導体32、32a、ケーブルコネ
クタ18a、電路19および電路17を介して、フィラメント44をフィラメン
ト電源25に電気的に接続する。フィラメント44の他端は、導体38、ジャン
パ38a、ケーブルコネクタ18aおよび電路21を介してフィラメント電源2
5に電気的に接続されている。放射窓20は電気的に接地されているので、フィ
ラメントハウジング42と放射窓20との間に高電圧が印加される。
【0020】 使用に際しては、フィラメント44はフィラメント電源25(交流、または直
流)からの電力により約3400゜F〜4200゜F(約1870℃〜2320℃
)に加熱され、これにより自由電子60をフィラメント44に発生させる。高圧
電源15により印加されるフィラメントハウジング42と放射窓20間の高電圧
により、フィラメント44上の自由電子60を電子ビーム68にして、フィラメ
ント44からフィラメントハウジング42の多数の開口52および放射窓20を
通過して加速させる。高電圧電界が電子60をフィラメント44から引っ張る。
電子銃40は、適切な高電圧空隙とするために、真空チャンバ12の側壁13か
ら十分な距離W1を隔てるように位置決めされている。フィラメントハウジング
42の底部51は放射窓20から距離h離れて配置されており、その結果、電気
力線が放射窓20の端部20bの付近において湾曲するが、放射窓20の中央部
分23付近では平坦になる。距離hが短か過ぎると、電気力線62は放射窓20
の大部分に沿って平坦となり、側壁13付近のみで極めて小さい曲率の領域とな
る。好ましい距離hでは、電気力線62が平坦である放射窓20の中央部分23
において、フィラメント44により発生した電子60が放射窓20に対し垂直す
なわち直角に放射窓を通って加速され、電気力線62が湾曲している放射窓20
の端部20b付近において、フィラメント44により発生した電子60が外方に
曲がっている。この理由は、電子は電気力線に対して直角方向に移動する傾向を
持つことによる。好ましい距離hにおいて、電子60が端部20b付近の放射窓
20を通過するときの角度θは、図5に示す実施形態では、好ましくは15°か
ら30°の間であり、さらに好ましいくは約20°である、図5では、真空チャ
ンバ12の側壁13を外側方にはみ出す方向に電子60は向いている。
【0021】 支持板20aを貫通する垂直孔26を放射窓20の中央領域23に配置して、
放射窓20に対して直角に電子60が進行できるようにする。外方に傾斜した孔
28は、放射窓20の端部20b付近に配置され、好ましくは支持板20aに角
度θで形成されて、放射窓20に対して外方にほぼ同一角度θで進行する電子6
0の通過を容易する。
【0022】 放射窓20の端部20bに形成されて支持板20aを貫通する外方に傾斜した
孔28は、真空チャンバ12の側壁13の外面または外周から十分に近い距離W 2 に配置されるので、放射窓20の端部20b付近において角度θで孔28を通
って進行する電子ビーム68の電子60の一部は真空チャンバ12の側壁13を
はみ出して外方に広がる。一部の電子60は、また、窓膜22および放射窓20
を通過するときに、これらの外側の空気により生じる散乱によって、側壁13を
はみ出す方向に向く。この結果、真空チャンバ12の幅よりも広い電子ビーム6
8が発生する。被放射材料の放射窓20に対する距離を変えることにより、電子
60が真空チャンバ12の幅をはみ出して広がる距離も変わる。
【0023】 放射窓20の端部20b付近を通過する一部の電子60は、端部20bをはみ
出して外側方に広がるため、電子ビーム68の両側端部の電子60は、電子ビー
ム68の中央部分における電子60よりも広い領域に拡がる。電子ビームの密度
を均一にするには、フィラメントハウジング42の両端部42a付近ではフィラ
メントハウジング42の中央部分42aにおけるよりも多量の電子60が放出さ
れるのが好ましい。
【0024】 図6に、両端部42a付近でより多量の電子60を放出する好ましいフィラメ
ントハウジング42を示す。フィラメントハウジング42の底部51は、各フィ
ラメント44の下方に多数の開口からなる開口群52をそれぞれ有する。各開口
群52は、小さい開口54aの1列から成る中央部分54と、小さい開口54a
の短い3列から成る2つの中間部分56,56と、大きな開口58aの3つの短
い列から成る2つの端部分58,58とを有する。この結果、各開口群52の両
端部分において開口度の大きい領域が生じ、これにより各開口群52の中間部分
56および端部分58を通過する電子60の密度は、中央部分54を通過する電
子60よりも高くなる。したがって、放射窓20の中央部分23における垂直孔
26よりも、放射窓20の端部20bにおける外方に傾斜した孔28を、より高
い密度の電子60が通過することになる。この結果、放射窓20の端部20b付
近の電子60が外方に拡がっても、電子ビーム68の中央領域における密度は約
5%から10%の間で比較的均一に維持される。
【0025】 図7Aおよび7Bに示すように、真空チャンバ12の幅よりも広いかまたは大
きい電子ビーム68を発生する電子ビーム装置10は、複数の電子ビーム装置1
0を共通の横軸Xに沿って直線的に並べて、放射窓20の端部同士を接合して配
置して(端部20bが相互に隣接する形に)取り付けることにより、共通の横軸
Xに沿ってオーバーラップする中断しない連続的な幅広の電子ビーム範囲を提供
する。これにより、個々の電子ビーム装置10よりも幅の広い材料66に電子ビ
ームが放射されて、接着剤、インク、または他のコーティングを硬化させること
ができる。この構成の長所は、複数の電子ビーム装置を交互配置で取り付けるよ
りもさらにコンパクトにできることである。
【0026】 図8は、境界面Aでオーバーラップする2台の隣接した電子ビーム装置10の
電子ビーム68の拡大図である。2台の装置間で中断しない連続電子ビーム範囲
を提供している。図9で明らかなように、2つの隣接する電子ビーム68の密度
は、各ビーム68の中央70において均一であり、境界面Aでの縁部72におい
て急激に低下する。電子ビーム68の縁部72をオーバーラップさせることによ
り、境界面Aでのオーバーラップする2つの縁部72における密度の和は、ビー
ム68の中央部70における電子ビーム68の密度にほぼ等しくなる。この結果
、1つの電子ビーム68から隣接するビーム68への移行部全域で、ほぼ一定の
密度レベルが得られる。
【0027】 次に、電子ビーム装置10をさらに詳しく説明することとする。図1〜4に示
すように、真空チャンバ12は、細い首部16に連結する円錐形状の傾斜部12
aを有する。取付けフランジ16aは、首部16から外方に延出している。高圧
コネクタ14は外方に延出する取付けフランジ14aを有する外側ケーシング1
4bを備え、このフランジ14aが取付けフランジ16aに結合して、高圧コネ
クタ14を真空チャンバ12に連結させる。好ましくは、高圧コネクタ14は真
空チャンバ12にねじまたはクランプにより接続され、その結果真空チャンバ1
2または高圧コネクタ14の交換を容易にする。環状のシリコンゴムディスク3
4を基材30と絶縁体36との間に配置するのが好ましい。組立中、ディスク3
4を圧縮し、基材30と絶縁体36との間に電気アークを引起こす可能性のある
空隙が発生するのを防止する。細い首部16により、高圧コネクタ14は真空チ
ャンバ12よりも小さい直径を持つことが可能となり、その結果電子ビーム装置
10のサイズは小さくなる。好ましい実施形態においては、コネクタ14が真空
チャンバ12に連結されているときには、絶縁エポキシ30の基材は首部16に
まで延び、その結果環状シリコンゴムディスク34は、首部16内でエポキシ基
材30と環状セラミック絶縁ディスク36との間でサインドイッチ状に挟まれる
。導体38は、好ましくはコネクタ18aにジャンパ38aにより電気的に接続
される。しかし代替方法として、クイックコネクティングプラグにより接続する
こともできる。通常、真空チャンバ12とコネクタ14は、1/4〜3/8イン
チ(6.4mm〜9.5mm)厚みのステンレス鋼製の外側ケーシング14bを
有するが、代替方法としてコバール(KOVAR)(登録商標)を用いることも
できる。好ましい実施形態における真空チャンバ12の直径は約10インチ(約
254mm)であるが、代替方法として他の適切な直径であってもよい。さらに
真空チャンバ12は、正方形、長方形または楕円形の断面のような他の適切な断
面形状を持つことができる。
【0028】 図1および2によれば、放射窓20の支持板20aが真空チャンバ12の下壁
12bの下方に延出し、この支持板20aは冷媒通路24を有し、それを通して
冷媒をポンプで注入して放射窓20を冷却する。放射窓20の端部20bの中央
部分は、好ましくは真空チャンバ12の対向する側壁13の外面と面一である。
放射窓20の側面20cは、側壁13から内側に位置決めされる。支持板20a
は熱放散のためには銅製が好ましく、底部12bを形成する同一物体から機械加
工される。代替方法としては、支持板20aと底部12bは一体物でなく、溶接
またはろう付けすることもできる。さらに、底部12bをステンレス鋼にできる
。支持板20aの孔26/28(図3)は直径が約1/8インチ(約3.2mm
)の円形で、電子60に開口を提供して放射窓20から電子60の約80%を通
過させる。好ましい実施形態における孔28は、23°の角度θを有し、側壁1
3の外面からW2=1/4〜3/8インチ(6.4mm〜9.5mm)離れた位
置で始まる。この結果、電子ビームは、10インチ(254mm)直径真空チャ
ンバ12に対して約11.75インチ(約298mm)の横幅で約2.5インチ
(63.5mm)の縦幅となる。放射窓膜22は、好ましくは6〜12ミクロン
厚みのチタン箔であり、8〜10ミクロンがさらに好ましい範囲である。さらに
厚い膜は、高い電圧の用途に、また薄い膜は、低電圧の用途に用いることができ
る。代替方法としては、膜22をマグネシウム、アルミニウム、ベリリウムのよ
うな他の適切な金属材料、またはセラミックのような非金属の低密度材料で製作
できる。
【0029】 高圧電源15(図5)は、通常約100kVであるが、用途および/または膜
22の厚みに依存してさらに高圧または低圧を使用することができる。フィラメ
ント電源25は、好ましくは約1.5ボルトを供給する。フィラメントハウジン
グ42は、好ましくはステンレス鋼製で、ディスク形状に形成されるが、代わり
に細長い形状にもできる。フィラメント44は、好ましくはタングステンまたは
ドーピングされたタングステンを使用し、互いに電気的に並列に接続される。
【0030】 排気口27(図4)を真空チャンバ12に設け、真空チャンバ12を排気する
。排気口27は、真空チャンバ12の側壁13に溶接されているステンレス鋼製
の外部パイプ29と、この外部パイプ29にろう付けされた密封可能な銅パイプ
31とを有する。真空チャンバ12を排気したあとは、銅パイプ31を冷間圧着
してシール33を形成して、真空チャンバ12の内部を恒久的な真空状態で密封
する。
【0031】 図10に、端部42a付近でより多量の電子60を放出する別の好ましいフィ
ラメントハウジング130を示す。フィラメントハウジング130の底部51は
、両端部42aの間で延びる多数のスロット群を各フィラメント44の下方にそ
れぞれ有する。各スロット群は、3本の細長いスロット132からなる。図10
に、領域138により分離された2つのスロット群134と136に配置されて
いる細長いスロット132を示す。各スロット132は、中央部132aでは狭
く、端部132bでは広い。スロットの長さが長くかつ数が少ないことにより、
フィラメントハウジング130に浸入する高圧電界を、フィラメントハウジング
42(図6)の場合の複数の開口52によって生じる浸入電界に比べてより均一
にし、これにより電子60はより均一にフィラメントハウジング130から外部
に進行して行く。その結果、フィラメントハウジング130からの多量の電子6
0は、支持板20aの通過用の孔26/28(図3)に対応する経路を進行する
ことが可能となり、孔26/28の側面に吸収される電子60の数は減少する。
したがって、生じた電子ビームは、フィラメントハウジング42を用いる場合よ
りも高い密度の電子60(約10%〜20%)を有する。さらに、支持板20a
により吸収されるエネルギーが少なくなり、より低い温度で作動する。1つのス
ロット132の代わりに1つのフィラメント44に対して3つのスロット132
を用いることにより、電子ビームの厚みが増加し、電子抽出効率が増大する。ス
ロット132は、中央部132aが平行な側辺を持つように図示されているが、
これとは異なり、中央部132aが徐々に外側に傾斜して端部132bと一体に
なるようにできる。また、スロット132の特定パターンを示したが、スロット
132は他の適切なパターンで配列することができる。電子銃40の端部42a
の付近(図3)に高密度の電子60を発生させる別の方法は、ハウジング42内
に配置される複数(2つ以上)のフィラメント44を、端部42a付近では中央
部42bよりもより接近させるように設けることである。
【0032】 図11に示すように、電子ビーム装置10を電子ビームシステム81に用い、
シート供給式印刷機74から出力される印刷された紙シート90上のインクを硬
化させることができる。これを達成するには、コンベア装置76(好ましくはス
テンレス鋼製のベルトを有する)を有する電子ビームシステム81を備えて、シ
ート供給式印刷機74からの印刷された紙シート90を搬送し、電子ビーム装置
10をコンベアシステム76の上に配置する。鉛製の筐体が電子ビーム装置10
およびコンベア装置76の両者をカバーする。シート供給式印刷機74から出力
される印刷されたシート90は、約500−800フィート/分(約152m/
分〜244m/分)の速度でコンベア装置76に沿って電子ビーム装置10の下
側を走行する。電子ビーム装置10により発生した電子ビーム68が、紙シート
90上の印刷されたインクを硬化させる。筐体78は、X線および電子60が筐
体78から漏れ出すのを防止する。窒素ガスが、窒素ガス供給源79から筐体内
に導入されるため、シート90上に印刷されたインクは酸素のない環境中で硬化
し、これにより、より完全な硬化が可能になる。筐体78の入口78aおよび出
口78bは周囲環境に対して最小の開口を有し、窒素ガスの漏れ出しを最小限に
抑える。したがって、必要な窒素ガスの量を減少させることができ、X線の遮蔽
が可能となる。硬化したシート90は、次にスタッカ80に集められる。電子ビ
ーム装置10のこのような適用は、一般に、既存のシート供給式印刷機に有効で
ある。
【0033】 図11には1つだけの電子ビーム装置10を示しているが、筐体78内に図7
Aおよび7Bのように複数の電子ビーム装置10を互いに隣接して取付け、幅広
シート90を硬化させることができる。さらに、好ましくは窒素ガスが筐体78
内に導入されるが、他の適切な不活性ガスを用いることができる。さらに電子ビ
ーム装置10を連続的に、つまり搬送方向に複数取り付けて、硬化速度を高める
ことができる。
【0034】 図12〜14に示す電子ビームシステム82は別の好ましいシステムであり、
シート供給式印刷機91を用いて施されたインクを硬化させるものであり、通常
は新しい設備に用いられる。電子ビームシステム82は、シート供給式印刷機9
1のプリンタ91aとコンベアシステム88との間に置かれ、回転移送シリンダ
86、電子ビーム装置10および筐体84を有する。窒素ガスが窒素ガス供給源
70から筐体84に供給される。電子ビームシステム82の移送シリンダ86は
、プリンタ91aから印刷された紙シート90を受け取る。各シート90の前端
部は、移送シリンダ86内の開口92a内に設けられたグリッパ92により保持
される(図13および14)。回転方向に対して内側に傾斜した1対のローラ1
00が、各シート90の印刷が施されていない縁部に接触してシート90を加圧
する。これによりシート90は中央位置が盛り上らず、移送シリンダ86に密着
させられる。シート90は、さらに、移送シリンダ86に対して超音波ホーン9
6により押し付けられる。超音波ホーン96は、筐体84内の窒素ガスをシート
90に向かって振動させ、これによりホーン96がシート90上の未硬化のイン
クに実際に接触し損傷させることなくシート90を移送シリンダ86に押し付け
る。その結果、筐体84を移送シリンダ86から約1/16〜1/8インチ(約
1.6〜3.2mm)の至近距離に配置して、筐体84周囲の空気が移送シリン
ダ86の回転によって筐体84の中に簡単には侵入しないようにできる。シート
90が移送シリンダ86上で回転している時に、シート90は電子ビーム装置1
0の下側を通過し、その上のインクが硬化される。硬化したシート90は、次に
コンベアシステム88により搬送される。
【0035】 電子ビームシステム81と同様に、電子ビームシステム82は複数の電子ビー
ム装置10を備えることができる。また循環式ブロワ94を超音波ホーン96ま
たはローラ100の代わりに使用して、循環窒素ガスをシート90に吹き付ける
ことにより、移送シリンダ86にシート90を押し付けることができる。ブロワ
94が筐体84内で窒素ガスを再循環させて、使用される窒素ガスの量を最小に
抑えることができる。さらに、ホーン96またはローラ100を、移送シリンダ
86に対し、単独またはブロワ94と共に用いることができる。また、複数の超
音波ホーン96およびブロワ94も使用することができる。さらに、窒素ガス供
給源からの窒素ガスの噴射を用いて、シート90を移送シリンダ86に対して押
し付けることができる。電子ビームシステム82におけるシート90を保持する
方法は、図11の電子ビームシステム81にも用いることができる。
【0036】 図15および16に示すように、電子ビームシステム102は巻取り紙106
の高速連続印刷に用いられる。電子ビームシステム102は、巻取り紙106の
上方で連続して互いに接合された複数の電子ビームモジュール108から構成さ
れる。各モジュール108は3つの電子ビーム加速装置10を有する。これらの
装置は、機械基体118上に直線状に取付けられ、放射窓20が中空部118a
内に嵌合し、図7Aおよび7Bに示すように放射窓20の端部同士が隣接する。
巻取り紙の移動方向に沿って連続的に複数のモジュール108を配置することに
より、高速に硬化させることができる。高速連続巻取り紙印刷のように3000
フィート/分(91m/分)の速度で硬化させるには、1台の装置10が約75
0〜800フィート/分(約23〜244m/分)で硬化させることができる場
合、完全な硬化を得るには、巻取り紙の移動方向に4台の電子ビームモジュール
108を連続して配置する必要がある。各電子ビームモジュール108は、移動
する巻取り紙106の全幅にわたり連続電子ビームを照射する。片面、または両
面の硬化が電子ビームシステム102を用いて可能である。
【0037】 モジュール108は、個々のモジュール108の上部をそれぞれカバーする上
部カバー(図示されず)を有する箱型の外部筐体108aを備える。各モジュー
ル108の底部は、コーティングまたはプリンティングローラ104とローラ1
14との間の走行シート106の一部をカバーする細長い筐体112に取付けら
れている。図15および16においては、理解を容易にするために筐体112お
よび他の構造物の側部を省略している。巻取り紙106に隣接する2つのローラ
104a,104aは、外側ローラ104b,104bからインクまたはコーテ
ィングを受け取り、そのインクまたコーティングを巻取り紙106に移動させる
。ローラ104a,104aは巻取り紙106に対してピンチローラとして作用
する。窒素ガスは、窒素ガス供給源79から筐体112に導入される。筐体11
2の上流側の縁部は、2つの湾曲した遮蔽板110,110を有し、この遮蔽板
をローラ104に近接した位置に設けることにより(約1/16インチ(約1.
6mm)の間隔)、外気の侵入を最小に抑えることができる。さらに巻取り紙1
06に隣接するローラ104a,104aは、ローラ104と遮蔽板110との
間の空隙111に向かって回転するため、空気が空隙111に引き込まれること
はない。巻取り紙106に隣接するローラ104a,104aは、巻取り紙10
6を駆動し、巻取り紙106上の空気の境界層を押出すかまたは進入を阻止する
。これにより、巻取り紙10が筐体112内に移動することによって筐体112
内に空気を導入して窒素ガス環境を汚染することはなく、また空気境界層は直ち
に窒素境界層に置き換えられる。
【0038】 筐体112の下流端部は、ローラ114の回りを、ローラ114に接近して(
約1/4インチ(約6.4mm)の間隔で)直角方向にカバーしている。筐体1
12の下流端部は、また、ローラ114の下流側に、巻取り紙106に近接した
遮蔽部116を有する。その結果、ローラ114の回転が空気を筐体112中に
導入することはない。
【0039】 3つの電子ビーム装置10が各電子ビームモジュール108内に設けられてい
ることを説明したが、モジュール108は当面の用途に応じて3台よりも多い、
または3台よりも少ない数で使用することができる。さらに電子ビームシステム
102は、巻取り紙の速度によって4台よりも多い、または4台よりも少ない台
数にできる。さらに、モジュール108を用いる代わりに、すべての電子ビーム
装置10を単一の筐体内に取付けることができる。
【0040】 図17に示す電子ビームシステム120は、移動する巻取り紙106を硬化さ
せる別の好ましいシステムである。筐体122は、部分106a/106cを有
する巻取り紙106の一部をカバーする。これら部分106a/106cは、同
一水平レベルもしくは任意の水平レベル、または別の角度で筐体112に入って
出る。電子ビーム装置10の下側の中央部分106bは、部分106aおよび1
06cに比べて高い位置に設けられている。これは、多数の超音波ホーン124
によって巻取り紙106の方向を変更することによりなされる。超音波ホーン1
24は、電子ビーム装置10の下側の巻取り紙106上の未硬化のインクまたは
コーティングを損傷することなく、巻取り紙106の方向を変更する。部分10
6a/106cに対して中央部分106bを持ち上げることにより、筐体122
の出入口開口から照射が漏れ出す直接経路を阻止して、X線および電子60を有
効に遮蔽することができる。
【0041】 均等物 本発明を、好ましい実施形態により図示し説明してきたが、当業者には、特許
請求の範囲により限定された本発明の精神と範囲を逸脱することなく、形態およ
び細部に関する各種の変更が可能なことは理解されるであろう。
【0042】 例えば、電子ビーム装置10は、下向きであるように図示され、説明されてい
るが、電子ビーム装置は任意の適切な方向で使用することができる。インク、コ
ーティング、接着剤およびシーラントを硬化させる他に、電子ビーム装置10は
、液体、ガス(空気のような)、または表面の殺菌並びに医療品、食品、危険な
医療廃棄物の殺菌および危険な廃棄物の浄化に適する。他の用途として、オゾン
製造、燃料の微粒化、架橋結合、材料の化学的結合または接合を含む。さらに、
電子ビームシステム81、82、102および120を印刷用途に対して説明し
たが、紙の他に、布地・プラスチック・木材または金属のような他の適切な基板
へのコーティング、または接着用途にも使用できる。
【0043】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる電子ビーム加速器装置の斜視図である。
【図2】 本発明にかかる電子ビーム装置の底面斜視図である。
【図3】 図2の電子ビーム装置の3−3線側断面図である。
【図4】 図2の電子ビーム装置の4−4線側断面図である。
【図5】 本発明にかかる電子ビーム装置の下部の側断面図であり、電気力線および加速
された電子の経路を示す。
【図6】 本発明にかかる電子ビーム装置のフィラメントハウジングの底面図である。
【図7A】 一列に結合された3つの本発明にかかる電子ビーム装置の概略側面図であり、
連続した電子ビームの範囲を提供する。
【図7B】 図7Aの3つの電子ビーム装置の概略平面図である。
【図8】 2つの隣り合う本発明にかかる電子ビーム装置の一部の拡大断面図であり、電
子ビームがオーバーラップしている。
【図9】 2つの隣り合う電子ビーム装置の2つのオーバーラップする電子ビームの密度
特性を示すグラフである。
【図10】 別の好ましいフィラメントハウジングの底面図である。
【図11】 シート供給式印刷機用の電子ビームシステムの概略側面図である。
【図12】 シート供給式印刷機械用の別の好ましい電子ビームシステムの概略側面図であ
る。
【図13】 図12の電子ビームシステムの拡大側面図である。
【図14】 図13に示された回転移送シリンダの正面図である。
【図15】 連続的に移動する巻取り紙用の電子ビームシステムの側面図である。
【図16】 図15の電子ビームシステムの斜視図である。
【図17】 連続的に移動する巻取り紙用の別の好ましい電子ビームシステムの側面図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,UZ,VN,YU,ZA,ZW

Claims (44)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外縁部と、中央領域および第1端部領域を有する電子ビーム
    放射窓とを有する真空チャンバと、 この真空チャンバ内に配置され、電子を発生する電子発生器とを備えた電子加
    速器であって、 前記電子発生器および前記真空チャンバは、電子を電子ビームとして前記放射
    窓を通って外部に加速するような相互の形状および配置であり、前記放射窓の中
    央領域を通過する電子は前記放射窓に対してほぼ垂直であり、前記放射窓の第1
    端部領域を通過する電子は前記放射窓に対して外方に傾斜し、この外方に傾斜し
    た電子の少なくとも一部が前記外縁部をはみ出す方向に向いている電子加速器。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記放射窓が前記第1端部領域とは反対
    側の端部に第2端部領域を有し、この第2端部領域を通過する電子は前記放射窓
    に対して外方に傾斜し、この第2端部領域を通過する外方に傾斜した電子の少な
    くとも一部が前記外縁部をはみ出す方向に向いている電子加速器。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記放射窓の中央領域付近に平坦な電気
    力線、前記放射窓の第1および第2端部領域付近に湾曲した電気力線が形成され
    るように、前記電子発生器は前記放射窓を基準として前記真空チャンバ内に配置
    され、前記平坦な電気力線が電子を放射窓に対して垂直に中央領域を通過させ、
    前記湾曲した電気力線が電子を外方に傾斜して第1および第2端部領域を通過さ
    せる電子加速器。
  4. 【請求項4】 請求項2において、前記放射窓は電子を通過させる窓開口を
    有し、前記第1および第2端部領域付近の窓開口は外方に傾斜して、外方に傾斜
    した電子の通過を助長する電子加速器。
  5. 【請求項5】 請求項2において、前記電子発生器が、 電子を発生する少なくとも1つのフィラメントと、 この少なくとも1つのフィラメントを囲むハウジングとを備え、 前記ハウジングは、前記少なくとも1つのフィラメントと前記放射窓の間のハ
    ウジングに形成された多数のハウジング開口を有して、電子を前記少なくとも1
    つのフィラメントから前記放射窓を通って外部に加速させる電子加速器。
  6. 【請求項6】 請求項5において、前記ハウジング開口は、前記放射窓の前
    記中央領域を通ってハウジングから放射する電子よりも前記第1および第2端部
    領域を通ってハウジングから放射する電子の方が、密度が高くなるように構成さ
    れている電子加速器。
  7. 【請求項7】 請求項6において、前記ハウジング開口が中央および外部ハ
    ウジング開口を有し、前記外部ハウジング開口が前記中央ハウジング開口よりも
    大きい開口領域を設ける電子加速器。
  8. 【請求項8】 請求項5において、前記ハウジング開口が細長いスロットを
    有する電子加速器。
  9. 【請求項9】 第1電子ビームを発生する第1電子加速器であって、前記第
    1電子ビームは、この第1電子加速器をはみ出して水平方向に延びる部分を有す
    る第1電子加速器と、 共通の軸に沿って前記第1電子加速器に隣接して配置され、第2電子ビームを
    発生する第2電子加速器であって、前記第2電子ビームは、この第2電子加速器
    をはみ出して水平方向に延びる部分を有し、この第2電子加速器をはみ出して水
    平方向に延びる部分が前記第1電子加速器をはみ出して水平方向に延びる第1電
    子部分と前記軸に沿ってオーバーラップする第2電子加速器とを備えた電子加速
    器システム。
  10. 【請求項10】 請求項9において、前記第1電子ビームは前記第1電子加
    速器よりも幅が広く、前記第2電子ビームは前記第2電子加速器よりも幅が広い
    、電子加速器システム。
  11. 【請求項11】 請求項10において、前記第1および第2電子加速器が、
    それぞれ、 外縁部および電子ビーム放射窓を有し、この放射窓が中央領域、第1端部領域
    および第2端部領域を有する真空チャンバと、 この真空チャンバ内に配置され、電子を発生する電子発生器とを備え、 前記電子発生器および前記真空チャンバは、電子を電子ビームとして前記放射
    窓を通って外部に加速するような相互の形状および配置であり、前記放射窓の中
    央領域を通過する電子は前記放射窓に対してほぼ垂直であり、前記放射窓の第1
    端部領域を通過する電子は前記放射窓に対して外方に傾斜し、この外方に傾斜し
    た電子の少なくとも一部が前記外縁部をはみ出す方向に向いている電子加速器シ
    ステム。
  12. 【請求項12】 請求項11において、前記放射窓の中央領域付近には平坦
    な電気力線、前記放射窓の第1および第2端部領域付近には湾曲した電気力線を
    形成するように、前記電子発生器は前記放射窓を基準として前記真空チャンバ内
    に配置されて、前記平坦な電気力線が電子を放射窓に対して垂直に中央領域に通
    過させ、前記湾曲した電気力線が電子を外方に傾斜して第1および第2端部領域
    を通過させる、電子加速器システム。
  13. 【請求項13】 電子を発生する電子発生器と、 前記電子発生器をカバーする筐体とを備えた電子加速器であって、 前記筐体が特定の外周幅を有する外縁部および放射窓を有し、前記電子発生器
    および前記筐体は、電子発生器から発生した電子を前記外周幅よりも広い電子ビ
    ームとして前記放射窓から外部に加速するような、相互の形状および配置である
    電子加速器。
  14. 【請求項14】 シート供給式機械用の電子加速器システムであって、 シート状材料を受け取る回転移送シリンダであって、シートを移送シリンダに
    押し当てる保持装置を有する回転移送シリンダと、 前記移送シリンダから間隔をあけて、電子ビームをシートに照射する電子加速
    器とを備えた、シート供給式機械用電子加速器システム。
  15. 【請求項15】 請求項14において、さらに、内側に傾斜した1対のロー
    ラを備え、これらローラが前記回転移送シリンダにシートを接触させて押し当て
    る、電子加速器システム。
  16. 【請求項16】 請求項14において、さらに、前記電子ビーム加速器およ
    び前記移送シリンダの少なくとも一部をカバーする筐体を備えた電子加速器シス
    テム。
  17. 【請求項17】 請求項16において、さらに、前記筐体に取り付けられ、
    シートに向かって気体を振動させてシートを前記移送シリンダに押し付ける超音
    波装置を備えた電子加速器システム。
  18. 【請求項18】 請求項16において、さらに、前記筐体に取り付けられ、
    前記移送シリンダにシートを押し付けるブロワを備えた電子加速器システム。
  19. 【請求項19】 請求項16において、さらに、不活性ガスを筐体に供給す
    る不活性ガス供給源を備えた電子加速器システム。
  20. 【請求項20】 1対の上流側ピンチローラから下流側ローラに連続的に移
    動する巻取り紙を照射するシステムであって、 巻取り紙に電子ビームを照射する電子加速器システムと、 前記上流側ピンチローラの近傍に位置する上流側遮蔽部材および前記下流側ロ
    ーラの近傍に位置する下流側遮蔽部材を有し、前記上流側ピンチローラと前記下
    流側ローラとの間の巻取り紙をカバーする巻取り紙筐体と、 前記筐体に不活性ガスを供給する不活性ガス供給源とを備え、 多量の不活性ガスが前記筐体から流出するのを防止するように、前記上流側遮
    蔽部材は前記上流側ピンチローラに、前記下流側遮蔽部材は前記下流側ローラに
    十分に近接して位置決めされ、前記筐体に多量の空気が浸入するのを防止するよ
    うに、前記巻取り紙が前記筐体内に入る前に、前記ピンチローラが空気の進入を
    阻止する巻取り紙照射システム。
  21. 【請求項21】 請求項20において、前記電子加速器システムが、モジュ
    ール筐体内に配置され、電子ビームモジュールを形成する電子ビーム装置を少な
    くとも1つ備え、前記電子ビームモジュールが前記巻取り紙筐体に取付けられて
    いる巻取り紙照射システム。
  22. 【請求項22】 連続的に移動する巻取り紙を照射するシステムであって、 巻取り紙に電子ビームを照射する電子加速器と、 前記電子加速器および前記巻取り紙の一部を収納する筐体と、 この筐体内の巻取り紙の通路に次々に配置され、前記筐体内での巻取り紙の方
    向をそれぞれ変更させる多数の超音波メンバとを備え、 前記筐体から電子が漏れ出すのを防止するように、前記筐体が、前記電子加速
    器との直線的配置からずれた巻取り紙用入口および出口を有する巻取り紙照射シ
    ステム。
  23. 【請求項23】 電子加速器を形成する方法であって、 外縁部と、中央領域および第1端部領域を有する電子ビーム放射窓とを有する
    真空チャンバを設ける工程と、 この真空チャンバ内に、電子を発生する電子発生器を配置する工程とを備え、 前記電子発生器および前記真空チャンバは、電子を電子ビームとして前記放射
    窓を通って外部に加速するような相互の形状および配置であり、前記放射窓の中
    央領域を通過する電子は前記放射窓に対してほぼ垂直であり、前記放射窓の第1
    端部領域を通過する電子は前記放射窓に対して外方に傾斜し、この外方に傾斜し
    た電子の少なくとも一部が前記外縁部をはみ出す方向に向いている、電子加速器
    形成方法。
  24. 【請求項24】 請求項23において、さらに、前記放射窓に、前記第1端
    部領域とは反対側の端部に第2端部領域を設ける工程を備え、この第2端部領域
    を通過する電子は前記放射窓に対して外方に傾斜し、前記第2端部領域を通過す
    る外方に傾斜した電子の少なくとも一部が前記外縁部をはみ出す方向に向いてい
    る、電子加速器形成方法。
  25. 【請求項25】 請求項24において、さらに、前記放射窓の中央領域付近
    に平坦な電気力線、前記放射窓の第1および第2端部領域付近に湾曲した電気力
    線が形成されるように、前記放射窓を基準として前記真空チャンバ内に前記電子
    発生器を配置する工程を備え、前記平坦な電気力線が電子を放射窓に対して垂直
    に中央領域に通過させ、前記湾曲した電気力線が電子を外方に傾斜して第1およ
    び第2端部領域を通過させる、電子加速器形成方法。
  26. 【請求項26】 請求項25において、さらに、電子を通過させる窓開口を
    前記放射窓に形成する工程を備え、前記第1および第2端部領域付近の窓開口は
    外方に傾斜して、外方に傾斜した電子の通過を助長する、電子加速器形成方法。
  27. 【請求項27】 請求項25において、前記電子発生器が、 電子を発生させる少なくとも1つのフィラメントを設ける工程と、 この少なくとも1つのフィラメントをハウジングで囲む工程とによって形成さ
    れ、 前記ハウジングは、前記少なくとも1つのフィラメントと前記放射窓の間のハ
    ウジングに形成された多数のハウジング開口を有して、電子を前記少なくとも1
    つのフィラメントから前記放射窓を介して外部に加速する、電子加速器形成方法
  28. 【請求項28】 請求項27において、さらに、前記放射窓の前記中央領域
    を通ってハウジングから放射する電子よりも前記第1および第2端部領域を通っ
    てハウジングから放射する電子の方が、密度が高くなるように、前記ハウジング
    開口を構成する工程を備えた、電子加速器形成方法。
  29. 【請求項29】 請求項28において、前記ハウジング開口が中央および外
    部ハウジング開口を有し、さらに、前記外部ハウジング開口に前記中央ハウジン
    グ開口よりも大きい開口領域を設ける工程を備えた、電子加速器形成方法。
  30. 【請求項30】 請求項27において、さらに、前記ハウジング開口を細長
    いスロットから形成する工程を備えた、電子加速器形成方法。
  31. 【請求項31】 電子加速器システムを形成する方法であって、 第1電子ビームを発生する第1電子加速器を設ける工程であって、前記第1電
    子ビームは、この第1電子加速器をはみ出して水平方向に延びる部分を有する、
    第1電子加速器を設ける工程と、 共通の軸に沿って前記第1電子加速器に隣接して配置され、第2電子ビームを
    発生する第2電子加速器を配置する工程であって、前記第2電子ビームは、この
    第2電子加速器をはみ出して水平方向に延びる部分を有し、この第2電子加速器
    をはみ出して水平方向に延びる部分が前記第1電子加速器をはみ出して水平方向
    に延びる第1電子ビームの部分と前記軸に沿ってオーバーラップする、第2電子
    加速器を配置する工程とを備えた、電子加速器システム形成方法。
  32. 【請求項32】 請求項31において、さらに、前記第1電子加速器よりも
    広い幅を有する前記第1電子ビームを発生する工程と、前記第2電子加速器より
    も広い幅を有する前記第2電子ビームを発生させる工程とを備えた、電子加速器
    システム形成方法。
  33. 【請求項33】 請求項32において、前記第1および第2電子加速器が、
    それぞれ、 外縁部および電子ビーム放射窓を有し、この放射窓が中央領域、第1端部領域
    および第2端部領域を有する真空チャンバを設ける工程と、 この真空チャンバ内に、電子を発生する電子発生器を配置する工程とによって
    形成され、 前記電子発生器および前記真空チャンバは、電子を電子ビームとして前記放射
    窓を通って外部に加速するような相互の形状および配置であり、前記放射窓の中
    央領域を通過する電子は前記放射窓に対してほぼ垂直であり、前記放射窓の第1
    端部領域を通過する電子は前記放射窓に対して外方に傾斜し、この外方に傾斜し
    た電子の少なくとも一部が前記外縁部をはみ出す方向に向いている、電子加速器
    システム形成方法。
  34. 【請求項34】 請求項33において、さらに、前記放射窓の中央領域付近
    には平坦な電気力線、前記放射窓の第1および第2端部領域付近には湾曲した電
    気力線を形成するように、前記放射窓を基準として前記電子発生器を前記真空チ
    ャンバ内に配置する工程を備え、前記平坦な電気力線が電子を放射窓に対して垂
    直に中央領域を通過させ、前記湾曲した電気力線が電子を外方に傾斜して第1お
    よび第2端部領域を通過させる、電子加速器システム形成方法。
  35. 【請求項35】 電子を発生する電子発生器を設ける工程と、 特定の外周幅を有する外縁部および放射窓を有する筐体内に、前記電子発生器
    を封入する工程とを備えた、電子ビームを発生する方法であって、 前記電子発生器および前記筐体は、電子発生器から発生した電子を前記外周幅
    よりも広い電子ビームとして前記放射窓から外部に加速するような、相互の形状
    および配置である、電子ビーム発生方法。
  36. 【請求項36】 シート供給式機械内のシート状材料を照射する方法であっ
    て、 シートを移送シリンダに押し当てる保持装置を有する回転移送シリンダによっ
    てシート状材料を受け取る工程と、 前記移送シリンダから間隔をあけて、電子加速器からの電子ビームを前記シー
    トに照射する工程とを備えた、シート状材料照射方法。
  37. 【請求項37】 請求項36において、さらに、内側に傾斜した1対のロー
    ラを用いて、前記回転移送シリンダにシートを接触させて押し当てる工程を備え
    た、シート状材料照射方法。
  38. 【請求項38】 請求項36において、さらに、前記電子加速器および前記
    移送シリンダの少なくとも一部を筐体で課カバーするする工程を備えた、シート
    状材料照射方法。
  39. 【請求項39】 請求項38において、さらに、超音波装置を用いて、シー
    トを前記移送シリンダに押し付けるように、シートに気体を振動させる工程を備
    えた、シート状材料照射方法。
  40. 【請求項40】 請求項38において、さらに、ブロワを用いて、前記移送
    シリンダにシートを押し付ける工程を備えた、シート状材料照射方法。
  41. 【請求項41】 1対の上流側ピンチローラから下流側ローラに連続的に移
    動する巻取り紙を照射する方法であって、 前記上流側ピンチローラの近傍に位置する上流側遮蔽部材および前記下流側ロ
    ーラの近傍に位置する下流側遮蔽部材を有する筐体で、前記上流側ピンチローラ
    と前記下流側ローラとの間の巻取り紙をカバーする工程と、 前記筐体を不活性ガス供給源からの不活性ガスで充填する工程であって、多量
    の不活性ガスが前記筐体から流出するのを防止するように、前記上流側遮蔽部材
    が前記上流側ピンチローラに、前記下流側遮蔽部材が前記下流側ローラに十分に
    近接して位置決めされている充填工程と、 前記筐体内に多量の空気が侵入するのを防止するように、前記巻取り紙が前記
    筐体に入る前に、前記上流側ピンチローラによって巻取り紙に沿って移動する空
    気の進入を阻止する工程と、 電子加速器システムからの電子ビームを巻取り紙に照射する工程とを備えた、
    巻取り紙照射方法。
  42. 【請求項42】 請求項41において、さらに、電子ビームモジュールを形
    成するように、少なくとも1つの電子ビーム装置をモジュール筐体内に配置する
    工程を備え、前記電子ビームモジュールが前記巻取り紙筐体に取付けられている
    、巻取り紙照射方法。
  43. 【請求項43】 連続的に移動する巻取り紙を照射する方法であって、 巻取り紙に電子ビームを照射する電子加速器を設ける工程と、 前記電子加速器および前記巻取り紙の一部を筐体でカバーする工程と、 巻取り紙の通路に次々に配置された多数の超音波メンバによって、前記筐体内
    での巻取り紙の方向をそれぞれ変更させる工程とを備え、 前記筐体から放射が漏れ出すのを防止するように、前記筐体が、前記電子加速
    器との直線的配置からずれた巻取り紙用入口および出口を有する、巻取り紙照射
    方法。
  44. 【請求項44】 電子を発生するフィラメントと、 このフィラメントを囲むハウジングとを備え、 前記ハウジングは、前記フィラメントの全長に沿ってフィラメントに平行に延
    びる少なくとも1つの細長いスロットを有する、電子銃。
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