JP2002527204A - 粉末形態にある無菌生成物を保存しかつ輸送するとともに、その中でその生成物の溶液を作るための袋 - Google Patents

粉末形態にある無菌生成物を保存しかつ輸送するとともに、その中でその生成物の溶液を作るための袋

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Abstract

(57)【要約】 粉末形態にある無菌生成物を含む袋であって、膜によって塞がれた口部を有しており、口部を通って液体が袋の中に送られ、粉末で無菌溶液を作ることができ、可撓性材料の3つの層から作られた外袋の中にそれ自体収容することのできる中袋の中に収納されるのが好ましい袋。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、粉末形態にある生成物を無菌状態の下に保存することができ、また
、その中へ供給される液体によって生成物の無菌の溶液(この用語には分散液あ
るいは懸濁液もまた含まれる)をその中で作ることができる袋に関するものであ
る。
【0002】 固体状態で無菌の形態で得られる多くの生成物は、無菌の溶液、懸濁液、分散
液などのように、液体状態で用いられることが知られている。
【0003】 典型的な例は、抗生物質あるいはビタミンのような医薬品、あるいは、使用時
に液体に溶かされあるいは分散される、細胞、バクテリアあるいは糸状菌のよう
な微生物のための培養基である。
【0004】 無菌の粉末を液体に溶かしあるいは分散させ、その一方で無菌状態を維持する
という問題は重大であり、かつ費用のかかるものであり、また、さまざまな方法
で解決されるが、そのすべてには、特に重要な2つの場合について言及して以下
に要約する諸問題が含まれている。
【0005】 たとえば、細胞培養基は、ポリエチレン袋あるいはねじ付き栓で塞がれたポリ
エチレンびんなどの中に入れて販売することができる粉末の形態に作られる。使
用時に、この生成物は、液体に溶かされて、全体として無菌の環境の中で溶液(
普通はアミノ酸、電解液あるいはビタミン溶液)が形成されるが、これには、時
間とかなりの費用がかかる。
【0006】 このような方法で得られた無菌溶液は、適切な無菌びん詰め環境にあるガラス
製のジャーあるいはびんの中へ送り込まれ、次いで、密封されたびんが、特別な
ハウジングと保護容器の中に入れられてクライアントへ急送される。その後、使
用者は、その中に含まれた溶液を流し出すために無菌状態の下でびんを開けねば
ならない。
【0007】 この方法は、よく知られており、たとえば米国特許第4,910,147号の
明細書における第1欄の第9〜59行に説明されている。
【0008】 これらの問題を解決するために、米国特許第4,910,147号の明細書に
は、生成物を販売するのではなく、半自動無菌充填機を使って密封可撓袋に送り
込まれてその袋の中に納められた細胞培養基の調製ずみ無菌溶液を使用者に販売
することが提案されている。溶液で完全に満たされたそのような袋は、ガラスび
んよりも扱いやすく、また、生産者によって容易にかつ経済的に使用者へ急送す
ることができ、使用者は、特別な装置や無菌環境によることなく、無菌溶液の全
部または一部を袋に設けられた1つ以上の口部を通して直接流し出すことができ
る。
【0009】 しかしながら、このようなシステムにもまた、いくつかの問題がある。すなわ
ち、比較的大量、たとえば5リットル以上の液体容積が含まれている袋の場合に
、液体で満たされた小袋を保管して輸送することは比較的簡単であるが、輸送中
にその液体によって加わる水圧の強さによってその袋が破れるおそれがある。こ
のことは、米国特許第4,910,147号明細書と同じ発明者及び同じ権利者
に与えられた米国特許第4,968,642号明細書の第1欄の第34〜50行
に明確に説明されている。
【0010】 このため、米国特許第4,968,624号明細書には、そのような溶液が含
まれている袋を保管と輸送のために納めなければならない、きわめて複雑な剛性
構造物について説明されている。
【0011】 また、たとえば、ゴム栓で密封されたガラスびんの中に一回分の量が含まれた
そうした結晶性無菌抗生物質(粉末形態にある)を用いる方法に言及することが
できる。このような抗生物質を用いるために、注射器を使って無菌溶媒(水)を
小びん(第1にこわされるかあるいは開けられる)から取り出し、次に、注射器
の針を栓に突き刺すことで溶媒をびんの中へ送り込み、びんを振って抗生物質粉
末を溶かし、そして、このような方法で作られた溶液が、びんの栓を通る針を介
して注射器の中へ流し込まれ、その後、溶液は患者の体内へ注射することができ
る。
【0012】 この操作は、そうした溶液を調製してそれを1日にせいぜい1回か数回注射し
なければならない使用者なら比較的簡単に実行されるが、専門的職員(看護婦)
がそれと同じ操作を毎日、かなり多数回繰り返さなければならない病院において
は、それは、きわめて多大の労力を要しかつ費用がかかることになり、また、か
なりの時間の浪費と、高い費用と、無菌状態を維持するという深刻な問題とをは
らんでいる。多数のゴム栓付き空ガラスびん、ガラス小びん、および多種多様な
包装材料を棄てる必要があるために、さらに問題は大きくなる。
【0013】 病院へ急送するのに適した施設で抗生物質の溶液を(たとえば、米国特許第4
,910,147号の明細書に記載されたような袋の中で)調整することは不可
能であることに再度留意すべきである。なぜならそのような溶液が、きわめて短
い時間しか無変化のままで維持されず、従って、それらの保存に特別な注意が払
われたときにだけ無変化のままで維持されるからである。
【0014】 前記のことを考慮に入れると、本発明の主な目的は、粉末形態にある無菌生成
物を保存しかつ輸送するために、また、それを溶媒の中へ送り込んで、無菌状態
の下にその中で直接、粉末の生成物の溶液、分散液あるいは懸濁液を作るために
、使用することのできる袋であって、溶液などの全部あるいは一部が、それらを
使用するために容易に、速く、しかも安全に流れ出るための少なくとも1つの口
部が設けられている袋を提供することである。
【0015】 さらに別の目的は、粉末形態にある無菌生成物を、保管可能かつ輸送可能な可
撓袋の中へ容易に入れることができ、さらに、そのような生成物の溶液などを、
溶液が使用されるときに袋の中で続けて直接作ることができる方法を提供するこ
とである。
【0016】 これらの目的およびさらに別の目的は、周縁で密封されたポリオレフィン構造
体の袋であって、通路を画定し、通路の2つの端部が袋の内側へ開口するととも
にそれぞれ袋の外側へ開口する、ポリオレフィン構造体の少なくとも1つの口部
を有し、前記通路が、口部の一部分を形成しかつ袋の中で無菌状態を確実に維持
するための破れやすい膜によって塞がれており、 袋が、粉末形態にある無菌生成物を含み、袋の容量が、液体を前記の口部およ
び前記の膜を通して袋の中へ送り込むことによって得られる最終的な無菌生成物
の溶液、分散液あるいは懸濁液の直接使用可能な容積を超えていることを特徴と
する袋によって達成することができる。
【0017】 袋の構造および使用方法は、添付図面を参照して非限定的な例によって与えら
れた好ましい実施形態の説明で、いっそう明らかになる。
【0018】 まず、図1〜図4について言及するが、これらの図には、ポリオレフィン、好
ましくは低密度ポリエチレンから構成され、全周縁に沿って密封された袋1が示
されている。袋1には、一方の端部に口部2があるが、口部2は、細長いテーパ
状本体3と一体構成であってそこから突出する形態に形成されており、本体3か
ら、さらに別の口部4が突出している。これらの口部2および4と本体3とは、
袋1と同じ材料から構成されており、本体3は、口部2および4の一方の端部が
袋の内側へ開口し、他方の端部がこの袋の外側へ開口するように、袋1の周縁に
おける接合用綴じ目5の中へ組み入れられている。
【0019】 図2からわかるように、口部2および4によって、それぞれの膜6および7で
それぞれ塞がれた管路が区画されている。これらの膜6および7は、口部と一体
に形成されているとともに、後で説明するように、袋の中に粉末形態にある生成
物が含まれるときに、その袋の中の無菌状態を確保するように構成されている。
【0020】 これらの図から、2つの口部2および4の自由端部に保護栓8および9がそれ
ぞれ取り付けられており、これらは必要に応じて取り外すことができるというこ
とも理解される。
【0021】 袋1は、周縁全体に沿って接合される前に、(たとえばベータ線で)滅菌され
る。その後、無菌環境にある自動機械を使って、粉末状態にある一定量の無菌生
成物10が袋の中へ送り込まれるが、生成物は、図3からわかるように、袋の容
量の小さい部分だけを占める。粉末は、有利に、口部2および4の備わった端部
から遠い方の端部を通して送り込むことができ、その後、口部のある端部が熱接
合される。
【0022】 説明されている袋は、袋の中に含まれた粉末形態の無菌生成物を、無菌環境に
納めるとともに保護する。
【0023】 この袋を包装した生産者は、袋を、容易にかつ経済的に、保管して使用者へ輸
送することができる。
【0024】 保管と輸送とをごく安全に行うために、説明されている袋1は、同様にポリオ
レフィンから、好ましくは高密度ポリエチレンから構成された中袋11(図5)
の中に挿入され、密封された後に外袋12の中に挿入されるのが好ましい。外袋
12は、互いに接合された、異なる材料で作られた3つの層からなり、内側層1
3がポリオレフィン(好ましくは高密度ポリエチレン)あるいはポリ塩化ビニル
から構成され、中間層が包装材料(好ましくはアルミニウム)から構成され、外
側層がポリオレフィン、ナイロンあるいはポリエステルから構成されている。
【0025】 袋11および12の中に袋1を包装する技術は、既知であり、また、ヨーロッ
パ特許出願公開公報第201,880号に対応する米国特許第4,700,83
8号の明細書に例示された種類のものである。
【0026】 包装材料の性質は、一般的に言うと(アルミニウムに加えて)、米国特許第4
,910,147号明細書に定義されたものである。
【0027】 粉末形態にある無菌生成物を用いるときには、袋1が保護袋から取り出され、
栓8がねじ外されて、灌流器が口部2の中へ挿入され、その自由端16によって
膜6(図4)が破られる。この灌流器は、既知の装置であるので、簡潔さのため
に説明を行わない。その端部は突起部2のくぼみに密封状に係合し、そこを通っ
て所望量の水を無菌状態で袋1の中へ容易に送り込み、粉末状の生成物とともに
袋の容量の一部だけを満たす溶液17を作ることができる。。このように袋1の
一部だけを満たすことは、力強く振り動かされる袋の中の液体が粉末形態にある
生成物を速くかつ完全に溶かし、分散させあるいは懸濁させて、使用に適したも
のにするために必要である。
【0028】 説明されている袋の好ましい1つの使用例は、結晶性無菌抗生物質を保存して
輸送し、次いで、病院などで注射することのできる溶液を作ることである。
【0029】 詳細な実施例を示すために、袋1は、厚さが150ミクロンの低密度ポリエチ
レンのシートから作製され、35cmの高さと45cmの幅とを有している。粉
末形態にある300グラムの抗生物質が、この袋の中へ送り込まれて、無菌環境
に保存される。袋1は、厚さが100ミクロンであり、高さが40cm、幅が4
8cmである高密度ポリエチレンの中袋の中で密封される。次いで、中袋は、互
いに接合された3つの層から作られた、高さ43cm、幅54.4cmの外袋の
中へ挿入される。外袋の内側層は厚さ0.075mmの高密度ポリエチレから作
られており、中間層は厚さ0.01mmのアルミニウムのシートから作られてお
り、外側層は厚さ0.012mmのポリエステル樹脂である。
【0030】 抗生物質が用いられるときには、内袋1が中袋11および外袋12から取り出
されて、3000ミリリットルの注射級の水が説明ずみの灌流器(図4)を介し
て内袋1の中へ送り込まれ、特定の治療薬のために必要な濃度、ここでは100
ミリグラム/ミリリットルの溶液が作られる。抗生物質の溶液17が袋の容量の
一部だけを占めることで、袋を強く振れば抗生物質を速くかつ完全に溶かすこと
ができる、という点に留意することは重要である。袋の容量はその中で調製され
る溶液の容積の1.5〜2倍であるのが好ましい。
【0031】 このようにして得られた抗生物質の溶液は直接用いることができ、たとえば、
それぞれ30ミリリットルの溶液が入る無菌注射器の中へ移すことができる。液
体をこのような袋の中へ送り込むために使われる灌流器の自由端16を通して溶
液を流し出す(袋をその口部2を下に向けて配置することで)既知の種類の自動
機械によって、注射器にまとめて(たとえば、一度に10本、20本、あるいは
それ以上の注射器)満たすことができる。
【0032】 所望であれば、抗生物質溶液の個々の量を、口部4(厳密には必要でないが、
ある方が好ましい存在)を通して流し出すことができる。このようにするために
は、栓9が取り外され、次いで、注射器の針によって、ゴム栓20(口部4のく
ぼみを袋1の外側へ封止する)と膜7とが突き刺される。
【0033】 注射器の針が取り外されると、溶液は袋1から流れ出すことはできない。ゴム
栓20によって阻止されるからである。
【0034】 注射器は、満たされてから短時間、使わないときには、冷凍庫の中に保存され
、その後、温度管理された容器に入れられて病院の使用者へ急送される。
【0035】 先の説明から、抗生物質の溶液は、無菌環境において所望の濃度で、きわめて
容易にかつすばやく作ることができ、また、注射器は、従って、同じように容易
にかつ経済的に満たすことができる、ということが明らかである。
【0036】 先に説明したような方法によれば、伝統的なシステムと比べて、次のようなき
わめて重要な利点が得られる。すなわち、粉末形態にある無菌抗生物質をガラス
びんの中に保存することはもはや必要ではなく、最終医薬品の汚染のおそれをか
なり減らすことができ(伝統的なシステムでは、それぞれの注射器について溶液
を個々に用意しなければならず、また、一般的に無菌でない環境の中で溶液を注
射器に送り込まなければならない)、また、ガラスびん、金属リング、ゴム栓(
それぞれのびんに1つ)、溶媒のためのガラス小びんなどを使用することはもは
や必要でない、という事実に伴って、かなりの費用節約および環境保護になる。
【0037】 これらのすべてによって、かなりの費用減少がもたらされるが、とりわけ、病
院や、かなりの量の抗生物質溶液を調製しなければならない施設では、個々の抗
生物質溶液を調製するためのかなりの数の専門的職員がもはや必要でないので、
かなりの費用減少がもたらされる。
【0038】 袋の中に含まれる無菌生成物が、医薬品ではなく、粉末形態にある他の生成物
であって、それらの使用のために細胞培養基のようなさまざまな液体の中に溶か
されたり分散されたりする生成物であっても、きわめて大きい利点が得られる。
【0039】 本発明は、説明された袋に加えて、この明細書の導入部分とこの明細書に添付
されている特許請求の範囲とに定義されたように、粉末形態にある無菌生成物を
保存しかつ輸送し、さらに無菌状態の下でそれらを液体の中に溶かしたり分散さ
せたりする方法にも関する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 袋の模式的正面図である。
【図2】 袋入口部が設けられた袋の一部と同じ平面にある部分の一部拡大断面図を示し
ている。
【図3】 図1の3−3線に沿った、袋を通る断面図であり、袋が粉末形態にある生成物
で最小量だけ満たされ、口部が塞がれた状態が示されている。
【図4】 図3に類似しているが、袋の容量の一部だけを占める容積がある液体を袋の中
へ送り込むために口部が開いている。
【図5】 粉末の生成物の保管および使用者への急送のために使われる、さらに2つの袋
の中へ挿入されて閉じられた袋を示している。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年2月14日(2000.2.14)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 粉末形態にある無菌生成物を保存しかつ輸送するとともに、そ
の中でその生成物の溶液を作るための袋
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、粉末形態にある生成物を無菌状態の下に保存することができ、また
、その中へ供給される液体によって生成物の無菌の溶液をその中で作ることがで
きる袋に関するものである。
【0002】 固体状態で無菌の形態で得られる多くの生成物は、無菌の溶液、懸濁液、分散
液などのように、液体状態で用いられることが知られている。
【0003】 典型的な例は、抗生物質あるいはビタミンのような医薬品、あるいは、使用時
に液体に溶かされあるいは分散される、細胞、バクテリアあるいは糸状菌のよう
な微生物のための培養基である。
【0004】 無菌の粉末を液体に溶かしあるいは分散させ、その一方で無菌状態を維持する
という問題は重大であり、かつ費用のかかるものであり、また、さまざまな方法
で解決されるが、そのすべてには、特に重要な2つの場合について言及し以下に
要約する諸問題が含まれている。
【0005】 たとえば、細胞培養基は、ポリエチレン袋あるいはねじ付き栓で塞がれたポリ
エチレンびんなどの中に入れて販売することができる粉末の形態に作られる。使
用時に、この生成物は、液体に溶かされて、全体として無菌の環境の中で溶液(
普通はアミノ酸、電解液あるいはビタミン溶液)が形成されるが、これには、時
間とかなりの費用とがかかる。
【0006】 このような方法で得られた無菌溶液は、適切な無菌びん詰め環境にあるガラス
製のジャーあるいはびんの中へ送り込まれ、次いで、密封されたびんが、特別な
ハウジングと保護容器の中に入れられてクライアントへ急送される。その後、使
用者は、その中に含まれた溶液を流し出すために無菌状態の下でびんを開けねば
ならない。
【0007】 この方法は、よく知られており、たとえば米国特許第4,910,147号の
明細書における第1欄の第9〜59行に説明されている。
【0008】 これらの問題を解決するために、米国特許第4,910,147号の明細書に
は、生成物を販売するのではなく、半自動無菌充填機を使って密封可撓袋に送り
込まれ、その袋の中に納められた細胞培養基の調製ずみ無菌溶液を使用者に販売
することが提案されている。溶液で完全に満たされたそのような袋は、ガラスび
んよりも扱いやすく、また、生産者によって容易にかつ経済的に使用者へ急送す
ることができ、使用者は、特別な装置や無菌環境によることなく、無菌溶液の全
部または一部を袋に設けられた1つ以上の口部を通して直接流し出すことができ
る。
【0009】 しかしながら、このようなシステムにもまた、いくつかの問題がある。すなわ
ち、比較的大量、たとえば5リットル以上の液体容積が含まれている袋の場合に
、液体で満たされた小袋を保管して輸送することは比較的簡単であるが、輸送中
にその液体によって加わる水圧の強さによってその袋が破れるおそれがある。こ
のことは、米国特許第4,910,147号明細書と同じ発明者及び同じ権利者
に与えられた米国特許第4,968,624号明細書の第1欄の第34〜50行
に明確に説明されている。
【0010】 このため、米国特許第4,968,624号明細書には、そのような溶液が含
まれている袋を保管と輸送のために納めなければならない、きわめて複雑な剛性
構造物について説明されている。
【0011】 また、たとえば、ゴム栓で密封されたガラスびんの中に一回分の量が含まれた
そうした結晶性無菌抗生物質(粉末形態にある)を用いる方法に言及することが
できる。注射器を使うことで患者の体内へ注射することのできるこのような抗生
物質を作るために、無菌溶媒(水)を小びん(第1にこわされるかあるいは開け
られる)から取り出し、次に、注射器の針を栓に突き刺すことで溶媒をびんの中
へ送り込み、びんを振って抗生物質粉末を溶かし、そして、このような方法で作
られた溶液が、びんの栓を通る針を介して注射器の中へ流し込まれ、その後、溶
液は患者の体内へ注射することができる。
【0012】 この操作は、そうした溶液を調製してそれを1日にせいぜい1回か数回注射し
なければならない使用者なら比較的簡単に実行されるが、専門的職員(看護婦)
がそれと同じ操作を毎日、かなり多数回繰り返さなければならない病院において
は、それは、きわめて多大の労力を要しかつ費用がかかることになり、また、か
なりの時間の浪費と、高い費用と、無菌状態を維持するという深刻な問題とをは
らんでいる。多数のゴム栓付き空ガラスびん、ガラス小びん、および多種多様な
包装材料を棄てる必要があるために、さらに問題は大きくなる。
【0013】 病院へ急送するのに適した施設で抗生物質の溶液を(たとえば、米国特許第4
,910,147号の明細書に記載されたような袋の中で)調整することは不可
能であることに再度留意すべきである。なぜならそのような溶液が、きわめて短
い時間しか無変化のままで維持されず、従って、それらの保存に特別な注意が払
われたときにだけ無変化のままで維持されるからである。
【0014】 前記のことを考慮に入れると、本発明の主な目的は、粉末形態にある無菌生成
物を保存しかつ輸送するために、また、それを溶媒の中へ送り込んで、無菌状態
の下にその中で直接、粉末の生成物の溶液、分散液あるいは懸濁液を作るために
、使用することのできる袋であって、溶液などの全部あるいは一部が、それらを
使用するために容易に、速く、しかも安全に流れ出るための少なくとも1つの口
部が設けられている袋を提供することである。
【0015】 さらに別の目的は、粉末形態にある無菌生成物を、保管可能かつ輸送可能な可
撓袋の中へ容易に入れることができ、さらに、そのような生成物の溶液などを、
溶液が使用されるときに袋の中で続けて直接作ることができる方法を提供するこ
とである。
【0016】 これらの目的およびさらに別の目的は、周縁で密封されたポリオレフィン構造
体の袋であって、通路を画定し、通路の2つの端部が袋の内側へ開口するととも
にそれぞれ袋の外側へ開口する、ポリオレフィン構造体の少なくとも1つの口部
を有し、前記通路が、口部の一部分を形成しかつ袋の中で無菌状態を確実に維持
するための破れやすい膜によって塞がれており、 袋が、粉末形態にある無菌生成物を含み、袋の容量が、液体を前記の口部およ
び前記の膜を通して袋の中へ送り込むことによって得られる最終的な無菌生成物
の溶液、分散液あるいは懸濁液の直接使用可能な容積を超えていることを特徴と
する袋によって達成することができる。
【0017】 袋の構造および使用方法は、添付図面を参照して非限定的な例によって与えら
れた好ましい実施形態の説明で、いっそう明らかになる。
【0018】 まず、図1〜図4について言及するが、これらの図には、ポリオレフィン、好
ましくは低密度ポリエチレンから構成され、全周縁に沿って密封された袋1が示
されている。袋1には、一方の端部に口部2があるが、口部2は、細長いテーパ
状本体3と一体構成であってそこから突出する形態に形成されており、本体3か
ら、さらに別の口部4が突出している。これらの口部2および4と本体3とは、
袋1と同じ材料から構成されており、本体3は、口部2および4の一方の端部が
袋の内側へ開口し、他方の端部がこの袋の外側へ開口するように、袋1の周縁に
おける接合用綴じ目5の中へ組み入れられている。
【0019】 図2からわかるように、口部2および4によって、それぞれの膜6および7で
それぞれ塞がれた管路が区画されている。これらの膜6および7は、口部と一体
に形成されているとともに、後で説明するように、袋の中に粉末形態にある生成
物が含まれるときに、その袋の中の無菌状態を確保するように構成されている。
【0020】 これらの図から、2つの口部2および4の自由端部に保護栓8および9がそれ
ぞれ取り付けられており、これらは必要に応じて取り外すことができるというこ
とも理解される。
【0021】 袋1は、周縁全体に沿って接合される前に、(たとえばベータ線で)滅菌され
る。その後、無菌環境にある自動機械を使って、粉末状態にある一定量の無菌生
成物10が袋の中へ送り込まれるが、生成物は、図3からわかるように、袋の容
量の小さい部分だけを占める。粉末は、有利に、口部2および4の備わった端部
から遠い方の端部を通して送り込むことができ、その後、口部のある端部が熱接
合される。
【0022】 説明されている袋は、袋の中に含まれた粉末形態の無菌生成物を、無菌環境に
納めるとともに保護する。
【0023】 この袋を包装した生産者は、袋を、容易にかつ経済的に、保管して使用者へ輸
送することができる。
【0024】 保管と輸送とをごく安全に行うために、説明されている袋1は、同様にポリオ
レフィンから、好ましくは高密度ポリエチレンから構成された中袋11(図5)
の中に挿入され、密封された後に外袋12の中に挿入されるのが好ましい。外袋
12は、互いに接合された、異なる材料で作られた3つの層からなり、内側層1
3がポリオレフィン(好ましくは高密度ポリエチレン)あるいはポリ塩化ビニル
から構成され、その中間層が包装材料(好ましくはアルミニウム)から構成され
、その外側層がポリオレフィン、ナイロンあるいはポリエステルから構成されて
いる。
【0025】 袋11および12の中に袋1を包装する技術は、既知であり、また、ヨーロッ
パ特許出願公開公報第201,880号に対応する米国特許第4,700,83
8号の明細書に例示された種類のものである。
【0026】 包装材料の性質は、一般的に言うと(アルミニウムに加えて)、米国特許第4
,910,147号明細書に定義されたものである。
【0027】 粉末形態にある無菌生成物を用いるときには、袋1が保護袋から取り出され、
栓8がねじ外されて、灌流器が口部2の中へ挿入され、その自由端16によって
膜6(図4)が破られる。この灌流器は、既知の装置であるので、簡潔さのため
に説明を行わない。その端部は、突起部2のくぼみに密封状に係合する。そこを
通って所望量の水を無菌状態の下で袋1の中へ容易に送り込み、粉末の生成物と
ともに袋の容量の一部だけを満たす溶液17を作ることができる。このように袋
1の一部だけを満たすことは、力強く振り動かされる袋の中の液体が粉末形態に
ある生成物を速くかつ完全に溶かして、使用に適したものにするために必要なだ
けではなく、生成物が所定濃度で存在している溶液を作るための、正確に調節さ
れた量の水をその袋の中へ導入することを可能にするためにも必要である。
【0028】 説明されている袋の好ましい1つの使用例は、結晶性無菌抗生物質を保存して
輸送し、次いで、(病院などで)注射することのできる抗生物質溶液を作ること
である。抗生物質の濃度は注意深く調節しなければならないが、袋の中に含まれ
た抗生物質の量がわかれば、その溶液を作るためにその同じ袋の中へ導入すべき
水の量もまたわかる。
【0029】 詳細な実施例を示すために、袋1は、厚さが150ミクロンの低密度ポリエチ
レンのシートから作製され、35cmの高さと45cmの幅とを有している。粉
末形態にある300グラムの抗生物質が、この袋の中へ送り込まれて、無菌環境
に保存される。袋1は、厚さが100ミクロンであり、高さが40cm、幅が4
8cmである高密度ポリエチレンの中袋の中で密封される。次いで、中袋は、互
いに接合された3つの層から作られた、高さ43cm、幅54.4cmの外袋の
中へ挿入される。外袋の内側層は厚さ0.075mmの高密度ポリエチレから作
られており、中間層は厚さ0.01mmのアルミニウムのシートから作られてお
り、外側層は厚さ0.012mmのポリエステル樹脂である。
【0030】 抗生物質が用いられるときには、内袋1が中袋11および外袋12から取り出
されて、3000ミリリットルの注射級の水が説明ずみの灌流器(図4)を介し
て内袋1の中へ送り込まれ、特定の治療薬のために必要な濃度、ここでは100
ミリグラム/ミリリットルの溶液が作られる。抗生物質の溶液17が袋の容量の
一部だけを占めることで、袋を強く振れば抗生物質を速くかつ完全に溶かすこと
ができる、という点に留意することは重要である。袋の容量はその中で調製され
る溶液の容積の1.5〜2倍であるのが好ましい。
【0031】 このようにして得られた抗生物質の溶液は直接用いることができ、たとえば、
それぞれ30ミリリットルの溶液が入る無菌注射器の中へ移すことができる。液
体をこのような袋の中へ送り込むために使われる灌流器の自由端16を通して溶
液を流し出す(袋をその口部2を下に向けて配置することで)既知の種類の自動
機械によって、注射器に、まとめて(たとえば、一度に10本、20本、あるい
はそれ以上の注射器)満たすことができる。
【0032】 所望であれば、抗生物質溶液の個々の量を、口部4(厳密には必要でないが、
ある方が好ましい存在)を通して流し出すことができる。このようにするために
は、保護栓9が取り外され、次いで、注射器の針によって、ゴム栓20(口部4
のくぼみを袋1の外側へ封止する)と膜7とが突き刺される。
【0033】 注射器の針が取り外されると、溶液は袋1から流れ出すことはできない。ゴム
栓20によって阻止されるからである。
【0034】 注射器は、満たされてから短時間、使わないときには、冷凍庫の中に保存され
、その後、温度管理された容器に入れられて病院の使用者へ急送される。
【0035】 先の説明から、抗生物質の溶液は、無菌環境において所望の濃度で、きわめて
容易にかつすばやく作ることができ、また、注射器は、従って、同じように容易
にかつ経済的に満たすことができる、ということが明らかである。
【0036】 先に説明したような方法によれば、伝統的なシステムと比べて、次のようなき
わめて重要な利点が得られる。すなわち、粉末形態にある無菌抗生物質をガラス
びんの中に保存することはもはや必要ではなく、最終医薬品の汚染のおそれをか
なり減らすことができ(伝統的なシステムでは、それぞれの注射器について溶液
を個々に用意しなければならず、また、一般的に無菌でない環境の中で溶液を注
射器に送り込まなければならない)、また、ガラスびん、金属リング、ゴム栓(
それぞれのびんに1つ)、溶媒のためのガラス小びんなどを使用することはもは
や必要でない、という事実に伴って、かなりの費用節約および環境保護になる。
【0037】 これらのすべてによって、かなりの費用減少がもたらされるが、とりわけ、病
院や、かなりの量の抗生物質溶液を調製しなければならない施設では、個々の抗
生物質溶液を調製するためのかなりの数の専門的職員がもはや必要でないので、
かなりの費用減少がもたらされる。
【0038】 袋の中に含まれる無菌生成物が、医薬品ではなく、粉末形態にある他の生成物
であって、それらの使用のためにさまざまな液体の中に溶かされたりする生成物
であっても、きわめて大きい利点が得られる。
【0039】 本発明は、説明された袋に加えて、この明細書の導入部分とこの明細書に添付
されている特許請求の範囲とに定義されたように、粉末形態にある無菌生成物を
保存しかつ輸送し、さらに無菌状態の下でそれらを液体の中に溶かす方法にも関
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 袋の模式的正面図である。
【図2】 袋入口部が設けられた袋の一部と同じ平面にある部分の一部拡大断面図を示し
ている。
【図3】 図1の3−3線に沿った、袋を通る断面図であり、袋が粉末形態にある生成物
で最小量だけ満たされ、口部が塞がれた状態が示されている。
【図4】 図3に類似しているが、袋の容量の一部だけを占める容積がある液体を袋の中
へ送り込むために口部が開いている。
【図5】 粉末の生成物の保管および使用者への急送のために使われる、さらに2つの袋
の中へ挿入されて閉じられた袋を示している。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年11月21日(2000.11.21)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 粉末形態にある無菌生成物を保存しかつ輸送するとともに、そ
の中でその生成物の溶液を作るための袋
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、粉末形態にある生成物を無菌状態の下に保存することができ、また
、その中へ供給される液体によって生成物の無菌の溶液をその中で作ることがで
きる袋に関するものである。
【0002】 固体状態で無菌の形態で得られる多くの生成物は、無菌の溶液、懸濁液、分散
液などのように、液体状態で用いられることが知られている。
【0003】 典型的な例は、抗生物質あるいはビタミンのような医薬品、あるいは、使用時
に液体に溶かされあるいは分散される、細胞、バクテリアあるいは糸状菌のよう
な微生物のための培養基である。
【0004】 無菌の粉末を液体に溶かしあるいは分散させ、その一方で無菌状態を維持する
という問題は重大であり、かつ費用のかかるものであり、また、さまざまな方法
で解決されるが、そのすべてには、特に重要な2つの場合について言及し以下に
要約する諸問題が含まれている。
【0005】 たとえば、細胞培養基は、ポリエチレン袋あるいはねじ付き栓で塞がれたポリ
エチレンびんなどの中に入れて販売することができる粉末の形態に作られる。使
用時に、この生成物は、液体に溶かされて、全体として無菌の環境の中で溶液(
普通はアミノ酸、電解液あるいはビタミン溶液)が形成されるが、これには、時
間とかなりの費用とがかかる。
【0006】 このような方法で得られた無菌溶液は、適切な無菌びん詰め環境にあるガラス
製のジャーあるいはびんの中へ送り込まれ、次いで、密封されたびんが、特別な
ハウジングと保護容器の中に入れられてクライアントへ急送される。その後、使
用者は、その中に含まれた溶液を流し出すために無菌状態の下でびんを開けねば
ならない。
【0007】 この方法は、よく知られており、たとえば米国特許第4,910,147号の
明細書における第1欄の第9〜59行に説明されている。
【0008】 これらの問題を解決するために、米国特許第4,910,147号の明細書に
は、生成物を販売するのではなく、半自動無菌充填機を使って密封可撓袋に送り
込まれ、その袋の中に納められた細胞培養基の調製ずみ無菌溶液を使用者に販売
することが提案されている。溶液で完全に満たされたそのような袋は、ガラスび
んよりも扱いやすく、また、生産者によって容易にかつ経済的に使用者へ急送す
ることができ、使用者は、特別な装置や無菌環境によることなく、無菌溶液の全
部または一部を袋に設けられた1つ以上の口部を通して直接流し出すことができ
る。
【0009】 しかしながら、このようなシステムにもまた、いくつかの問題がある。すなわ
ち、比較的大量、たとえば5リットル以上の液体容積が含まれている袋の場合に
、液体で満たされた小袋を保管して輸送することは比較的簡単であるが、輸送中
にその液体によって加わる水圧の強さによってその袋が破れるおそれがある。こ
のことは、米国特許第4,910,147号明細書と同じ発明者及び同じ権利者
に与えられた米国特許第4,968,624号明細書の第1欄の第34〜50行
に明確に説明されている。
【0010】 このため、米国特許第4,968,624号明細書には、そのような溶液が含
まれている袋を保管と輸送のために納めなければならない、きわめて複雑な剛性
構造物について説明されている。
【0011】 また、たとえば、ゴム栓で密封されたガラスびんの中に一回分の量が含まれた
そうした結晶性無菌抗生物質(粉末形態にある)を用いる方法に言及することが
できる。注射器を使うことで患者の体内へ注射することのできるこのような抗生
物質を作るために、無菌溶媒(水)を小びん(第1にこわされるかあるいは開け
られる)から取り出し、次に、注射器の針を栓に突き刺すことで溶媒をびんの中
へ送り込み、びんを振って抗生物質粉末を溶かし、そして、このような方法で作
られた溶液が、びんの栓を通る針を介して注射器の中へ流し込まれ、その後、溶
液は患者の体内へ注射することができる。
【0012】 この操作は、そうした溶液を調製してそれを1日にせいぜい1回か数回注射し
なければならない使用者なら比較的簡単に実行されるが、専門的職員(看護婦)
がそれと同じ操作を毎日、かなり多数回繰り返さなければならない病院において
は、それは、きわめて多大の労力を要しかつ費用がかかることになり、また、か
なりの時間の浪費と、高い費用と、無菌状態を維持するという深刻な問題とをは
らんでいる。多数のゴム栓付き空ガラスびん、ガラス小びん、および多種多様な
包装材料を棄てる必要があるためにさらに問題は大きくなる。
【0013】 病院へ急送するのに適した施設で抗生物質の溶液を(たとえば、米国特許第4
,910,147号の明細書に記載されたような袋の中で)調整することは不可
能であることに再度留意すべきである。なぜならそのような溶液が、きわめて短
い時間しか無変化のままで維持されず、それらの保存に特別な注意が払われたと
きにだけ無変化のままで維持されるからである。
【0014】 前記のような諸問題を解決するために、米国特許第5,484,431号明細
書によれば、可撓性ポリオレフィン材料から構成された袋であって、その周縁で
密封されるとともに、無菌溶液あるいは粉末形態にある可溶性生成物が含まれか
つ袋の容量の小部分だけを占める閉鎖無菌空間が画定されている袋の使用が提案
された。
【0015】 この袋には、粉末あるいは溶質を溶かすためと、袋の内部で作られた溶液を流
し出すためとに、液体をこの袋の中へ導き入れることのできる複数の口部が備わ
っている。
【0016】 米国特許第5,484,431号明細書の教示するところによれば、その袋の
中へ導き入れられる液体の量は、たとえば、その特許明細書の第8欄の第62行
および第9欄の第23行に述べられているように、袋を完全に満たすような程度
であり、その中に含まれた粉末あるいは溶質を溶かすことができるようにするた
めに、袋には、内部に乱流を作り出すための内部手段が含まれていなければなら
ない(第3欄の第1〜3行を参照のこと)。この袋には、溶液を作り出すために
、液体が袋の中へ流れ入るときに液体と粉末あるいは溶質との適切な混合を保証
するための乱流を作り出すように作用する内部密封部14(第4欄の第43〜4
5行および第56〜60行を参照のこと)が設けられているのが好ましい。
【0017】 このような溶液は、それぞれの溶液における濃度が所定値と正確に一致する必
要はなくまたそれぞれの袋で同じものである必要のないブドウ糖溶液、下剤用塩
類、乳酸化リンゲル溶液などの静脈内投与のためのものである。
【0018】 米国特許第5,484,431号明細書に開示された袋の構造は簡単なもので
はない。なぜなら、袋の中へ導入された液体が完全に袋を満たし、その結果、袋
の単なる振り混ぜでは粉末あるいは溶質を完全に溶かすことは実際には難しいと
いう事実からの帰結として、袋には、内部に乱流を作り出すための内部手段が備
わっていなければならないからである。さらにまた、袋がプラスチック材料の可
撓性シートで作られており、しかも、袋がその中へ導入された液体で完全に満た
されているので、その中で溶かされる材料に関して、前もって設定された濃度と
同じ濃度をすべてが備えている何種類かの溶液を得ることは難しい。
【0019】 最後に、その袋の中で作られた溶液は静脈内投与のために用いられるが、その
場合、患者に投与される作用物質の量を正確に調節する必要はない。
【0020】 前記のことを考慮に入れると、本発明の主な目的は、粉末形態にある無菌生成
物を保存しかつ輸送するために、また、それを溶媒の中へ送り込んで、粉末の生
成物で所定濃度の溶液を無菌状態の下に袋の中で直接、簡単にかつ速く作るため
に使用することのできる簡単な構造の袋を提供することであり、袋には、溶液の
全部あるいは一部が、それらを使用するために容易に、速く、しかも安全に流れ
出るための少なくとも1つの口部が設けられており、溶液の容積は、同じ溶液を
個々に使用することのできる一回分量の複数倍を供給するに足りる、たとえば複
数の注射器に満たすために充分である。
【0021】 さらに別の目的は、粉末形態にある無菌生成物を、保管可能かつ輸送可能な可
撓袋の中へ容易に入れることができ、さらに、そのような生成物の所定濃度の溶
液をその溶液が使用されるときにその袋の中で続けて簡単にかつ速く、直接作る
ことができる方法を提供することである。
【0022】 これらの目的およびさらに別の目的は、粉末形態にある無菌生成物を保存しか
つ輸送するための、また、その中で前記生成物の所定濃度の溶液を作るための袋
であって、この袋が、ポリオレフィン構造体からなり、周縁で密封されて閉鎖無
菌空間が画定されているとともに、通路を画定する、同様にポリオレフィン構造
体の少なくとも1つの口部を有し、通路の2つの端部が袋の内側へ開口するとと
もにそれぞれ袋の外側へ開口し、前記通路が、溶媒を袋の中へ導入するとともに
溶液をそこからそれぞれ流し出すための突き刺し可能な膜によって塞がれており
、それぞれの袋が、所望かつ所定の濃度の溶液を作るのに適した、粉末形態にあ
るかなりの量の生成物を含むことと、このような溶液が、袋の容量の一部だけを
満たすことと、前記溶液の合計量が、同じ溶液における個々の一回分容積の倍数
であることとを特徴とする袋によって達成することができる。
【0023】 本発明は、可撓性ポリオレフィン材料から構成された袋であって、粉末形態に
ある可溶性無菌生成物の一回分の量が初めから含まれている密封袋の内部へ、前
記生成物の所望濃度でいつでも使うことのできる溶液を作るのに適したかなりの
量の溶媒を導入することで調製される、いつでも使うことのできる溶液を含み、 袋の容量が、前記のいつでも使うことのできる溶液によって一部だけ満たされ
る程度の容量であることと、前記溶液の合計容積が、同じ溶液における個々の一
回分容積の倍数であることとを特徴とする袋にも関するものである。
【0024】 最後に、本発明は、可撓性ポリオレフィン材料から構成された無菌袋の内部に
納められかつ密封された、粉末形態にある可溶性無菌生成物で所定濃度の溶液を
調製するための方法であって、 所定濃度の溶液を作るのに適した、粉末形態にある一回分の可溶性無菌生成物
が含まれている袋に、その生成物の所望濃度の、いつでも使うことのできる溶液
を作るのに適した量の溶媒が送り込まれることと、袋の容量が、前記溶液によっ
て一部だけ満たされる程度のものであることと、溶液の容積が、同じ溶液におけ
る個々の一回分量の複数倍で足りることとを特徴とする方法に関するものである
【0025】 袋の構造および使用方法は、添付図面を参照して非限定的な例によって与えら
れた好ましい実施形態の説明を確かなものにすることで、いっそう明らかになる
【0026】 まず、図1〜図4について言及するが、これらの図には、ポリオレフィン、好
ましくは低密度ポリエチレンから構成され、全周縁に沿って密封された袋1が示
されている。袋1には、一方の端部に口部2があるが、口部2は、細長いテーパ
状本体3と一体構成であってそこから突出する形態に形成されており、本体3か
ら、さらに別の口部4が突出している。これらの口部2および4と本体3とは、
袋1と同じ材料から構成されており、本体3は、口部2および4の一方の端部が
袋の内側へ開口し、それらの他方の端部が袋の外側へ開口するように、袋1の周
縁における接合用綴じ目5の中へ組み入れられている。
【0027】 図2からわかるように、口部2および4によって、それぞれの膜6および7で
それぞれ塞がれた管路が区画されている。これらの膜6および7は、口部と一体
に形成されているとともに、後で説明するように、袋の中に粉末形態にある生成
物が含まれるときに、その袋の中の無菌状態を確保するように構成されている。
【0028】 これらの図から、2つの口部2および4の自由端部に保護栓8および9がそれ
ぞれ取り付けられており、これらは必要に応じて取り外すことができるというこ
とも理解される。
【0029】 袋1は、周縁全体に沿って接合される前に、(たとえばベータ線で)滅菌され
る。その後、無菌環境にある自動機械を使って、粉末状態にある一定量の無菌生
成物10が袋の中へ送り込まれるが、生成物は、図3からわかるように、袋の容
量の小さい部分だけを占める。粉末は、有利に、口部2および4の備わった端部
から遠い方の端部を通して送り込むことができ、その後、口部のある端部が熱接
合される。
【0030】 説明されている袋は、袋の中に含まれた粉末形態の無菌生成物を、無菌環境に
納めるとともに保護する。
【0031】 この袋を包装した生産者は、袋を、容易にかつ経済的に、保管して使用者へ輸
送することができる。
【0032】 保管と輸送とをごく安全に行うために、説明されている袋1は、同様にポリオ
レフィンから、好ましくは高密度ポリエチレンから構成された中袋11(図5)
の中に挿入され、密封された後に外袋12の中に挿入されるのが好ましい。外袋
12は、互いに接合された、異なる材料で作られた3つの層からなり、内側層1
3がポリオレフィン(好ましくは高密度ポリエチレン)あるいはポリ塩化ビニル
から構成され、その中間層が包装材料(好ましくはアルミニウム)から構成され
、その外側層がポリオレフィン、ナイロンあるいはポリエステルから構成されて
いる。
【0033】 袋11および12の中に袋1を包装する技術は、既知であり、また、ヨーロッ
パ特許出願公開公報第201,880号に対応する米国特許第4,700,83
8号の明細書に例示された種類のものである。
【0034】 包装材料の性質は、一般的に言うと(アルミニウムに加えて)、米国特許第4
,910,147号明細書に定義されたものである。
【0035】 粉末形態にある無菌生成物を用いるときには、袋1が保護袋から取り出され、
栓8がねじ外されて、灌流器が口部2の中へ挿入され、その自由端16によって
膜6(図4)が破られる。この灌流器は、既知の装置であるので、簡潔さのため
に説明を行わない。その端部は、突起部2のくぼみに密封状に係合する。そこを
通って所望量の水を無菌状態の下で袋1の中へ容易に送り込み、粉末の生成物と
ともに袋の容量の一部だけを満たす溶液17を作ることができる。このように袋
1の一部だけを満たすことは、力強く振り動かされる袋の中の液体が粉末形態に
ある生成物を速くかつ完全に溶かして、使用に適したものにするために必要なだ
けではなく、生成物が所定濃度で存在している溶液を作るための、正確に調節さ
れた量の水をその袋の中へ導入することを可能にするためにも必要である。
【0036】 説明されている袋の好ましい1つの使用例は、結晶性無菌抗生物質を保存して
輸送し、次いで、(病院などで)注射することのできる抗生物質溶液を作ること
である。抗生物質の濃度は注意深く調節しなければならないが、袋の中に含まれ
た抗生物質の量がわかれば、その溶液を作るためにその同じ袋の中へ導入すべき
水の量もまたわかる。
【0037】 詳細な実施例を示すために、袋1は、厚さが150ミクロンの低密度ポリエチ
レンのシートから作製され、35cmの高さと45cmの幅とを有している。粉
末形態にある300グラムの抗生物質が、この袋の中へ送り込まれて、無菌環境
に保存される。袋1は、厚さが100ミクロンであり、高さが40cm、幅が4
8cmである高密度ポリエチレンの中袋の中で密封される。次いで、中袋は、互
いに接合された3つの層から作られた、高さ43cm、幅54.4cmの外袋の
中へ挿入される。外袋の内側層は厚さ0.075mmの高密度ポリエチレから作
られており、中間層は厚さ0.01mmのアルミニウムのシートから作られてお
り、外側層は厚さ0.012mmのポリエステル樹脂である。
【0038】 抗生物質が用いられるときには、内袋1が中袋11および外袋12から取り出
されて、3000ミリリットルの注射級の水が説明ずみの灌流器(図4)を介し
て内袋1の中へ送り込まれ、特定の治療薬のために必要な濃度、ここでは100
ミリグラム/ミリリットルの溶液が作られる。抗生物質の溶液17が袋の容量の
一部だけを占めることで、袋を強く振れば抗生物質を速くかつ完全に溶かすこと
ができる、という点に留意することは重要である。袋の容量はその中で調製され
る溶液の容積の1.5〜2倍であるのが好ましい。
【0039】 このようにして得られた抗生物質の溶液は直接用いることができ、たとえば、
それぞれ30ミリリットルの溶液が入る無菌注射器の中へ移すことができる。液
体をこのような袋の中へ送り込むために使われる灌流器の自由端16を通して溶
液を流し出す(袋をその口部2を下に向けて配置することで)既知の種類の自動
機械によって、注射器に、まとめて(たとえば、一度に10本、20本、あるい
はそれ以上の注射器)満たすことができる。
【0040】 所望であれば、抗生物質溶液の個々の量を、口部4(厳密には必要でないが、
ある方が好ましい存在)を通して流し出すことができる。このようにするために
は、保護栓9が取り外され、次いで、注射器の針によって、ゴム栓20(口部4
のくぼみを袋1の外側へ封止する)と膜7とが突き刺される。
【0041】 注射器の針が取り外されると、溶液は袋1から流れ出すことはできない。ゴム
栓20によって阻止されるからである。
【0042】 注射器は、満たされてから短時間、使わないときには、冷凍庫の中に保存され
、その後、温度管理された容器に入れられて病院の使用者へ急送される。
【0043】 先の説明から、抗生物質の溶液は、無菌環境において所望の濃度で、きわめて
容易にかつすばやく作ることができ、また、注射器は、従って、同じように容易
にかつ経済的に満たすことができる、ということが明らかである。
【0044】 先に説明したような方法によれば、伝統的なシステムと比べて、次のようなき
わめて重要な利点が得られる。すなわち、粉末形態にある無菌抗生物質をガラス
びんの中に保存することはもはや必要ではなく、最終医薬品の汚染のおそれをか
なり減らすことができ(伝統的なシステムでは、それぞれの注射器について溶液
を個々に用意しなければならず、また、一般的に無菌でない環境の中で溶液を注
射器に送り込まなければならない)、また、ガラスびん、金属リング、ゴム栓(
それぞれのびんに1つ)、溶媒のためのガラス小びんなどを使用することはもは
や必要でない、という事実に伴って、かなりの費用節約および環境保護になる。
【0045】 これらのすべてによって、かなりの費用減少がもたらされるが、とりわけ、病
院や、かなりの量の抗生物質溶液を調製しなければならない施設では、個々の抗
生物質溶液を調製するためのかなりの数の専門的職員がもはや必要でないので、
かなりの費用減少がもたらされる。
【0046】 袋の中に含まれる無菌生成物が、医薬品ではなく、粉末形態にある他の生成物
であって、それらの使用のためにさまざまな液体の中に溶かされたりする生成物
であっても、きわめて大きい利点が得られる。
【0047】 本発明は、説明された袋に加えて、この明細書の導入部分とこの明細書に添付
されている特許請求の範囲とに定義されたように、粉末形態にある無菌生成物を
保存しかつ輸送し、さらに無菌状態の下でそれらを液体の中に溶かす方法にも関
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 袋の模式的正面図である。
【図2】 袋入口部が設けられた袋の一部と同じ平面にある部分の一部拡大断面図を示し
ている。
【図3】 図1の3−3線に沿った、袋を通る断面図であり、袋が粉末形態にある生成物
で最小量だけ満たされ、口部が塞がれた状態が示されている。
【図4】 図3に類似しているが、袋の容量の一部だけを占める容積がある液体を袋の中
へ送り込むために口部が開いている。
【図5】 粉末の生成物の保管および使用者への急送のために使われる、さらに2つの袋
の中へ挿入されて閉じられた袋を示している。
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Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粉末形態にある無菌生成物を保存しかつ輸送するとともに、
    その生成物の溶液、分散液あるいは懸濁液を作るための袋であって、袋は、ポリ
    オレフィン構造体からなり、周縁で密封されており、同様にポリオレフィン構造
    体からなり、2つの端部が袋の内側へ開口するとともに外側へそれぞれ開口する
    通路が画定されている少なくとも1つの口部を有しており、前記通路が、口部の
    一部分を形成するとともに袋の内部で無菌状態を確実に維持するための破れやす
    い膜によって塞がれており、 袋は、粉末形態にある無菌生成物を含み、袋の容量は、口部および膜を通して
    袋の中へ液体を送り込むことによって得られる最終的な無菌生成物の溶液、分散
    液あるいは懸濁液の直接使用可能な容積を超えていることを特徴とする袋。
  2. 【請求項2】 前記ポリオレフィンが、低密度ポリエチレンであることを特
    徴とする請求項1に記載の袋。
  3. 【請求項3】 同様にポリオレフィンから構成される中袋の中に収められ、
    密封され、かつ互いに接合された、異なる材料からなる3つの層で構成される外
    袋に挿入され,密封されることおよび内側層がポリオレフィンあるいはポリ塩化
    ビニルからなり、中間層が包装材料から構成され、外側層がポリオレフィン、ナ
    イロンあるいはポリエステルから構成されていることを特徴とする請求項1およ
    び2に記載の袋。
  4. 【請求項4】 粉末形態にある無菌生成物を保存しかつ輸送するとともに、
    前記生成物の溶液、分散液あるいは懸濁液を作るための方法であって、 前記生成物は、可撓性材料から構成された無菌袋であって、液体を袋の中へ送り
    込むことのできる、膜によって塞がれた開口が設けられた無菌袋の中に納められ
    て密封されており、袋の最小容量は、液体の容積と袋の中へ送り込まれる粉末の
    容積との合計の少なくとも1.5倍であることを特徴とする方法。
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