JP2002526465A - レチノイド様活性を有する5,6−ジヒドロナフタレニル誘導体 - Google Patents

レチノイド様活性を有する5,6−ジヒドロナフタレニル誘導体

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JP2002526465A
JP2002526465A JP2000574057A JP2000574057A JP2002526465A JP 2002526465 A JP2002526465 A JP 2002526465A JP 2000574057 A JP2000574057 A JP 2000574057A JP 2000574057 A JP2000574057 A JP 2000574057A JP 2002526465 A JP2002526465 A JP 2002526465A
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mmol
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JP2000574057A
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アン マリニエール
ヨン ジャン ヘイ
フィリップ ラポアント
ジャン ポウル ダリス
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ブリストルーマイヤーズ スクイブ カンパニー
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    • C07C69/76Esters of carboxylic acids having a carboxyl group bound to a carbon atom of a six-membered aromatic ring

Abstract

(57)【要約】 式I及びIIの5,6-ジヒドロナフタレニル誘導体は、皮膚科疾病に対し強力なレチノイド様活性を有し、局所投与した場合実質的に低下した刺激特性を示す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明はざ瘡、光照射による損傷及び乾癬やアトピー性皮膚炎のような慢性皮
膚炎症性疾患に代表される(しかしこれらに限定されないが)皮膚疾患において
予想外に良好な治療指数を示す一連の5,6-ジヒドロナフタレニル誘導体に関する
。この化合物はまた、これらに限定されないが、乳ガン、皮膚ガン、前立腺ガン
、子宮頚部ガン、子宮ガン、大腸ガン、膀胱ガン、食道ガン、胃ガン、肺ガン、
喉頭ガン、血液及びリンパ系ガンにの治療用抗癌剤としても有用である。
【0002】 (発明の背景) レチノイド様活性を有する化合物を当業分野においてよく知られており、また
多数の特許及び科学文献中に報告されている。レチノイド様化合物を含む医薬組
成物は皮膚関連の疾病(以下に制限されないが、例えば、ざ瘡、光線性角化症、
乾癬、湿疹及びアトピー性皮膚炎が挙げられる)の治療及び/又は予防に有効であ
ることが一般に知られている。また、これらが皮膚に対する加齢損傷及び光損傷
の効果をもとに戻すかまたは治療するのに有効であることが知られており、また
ガン性または前ガン性の状態を予防及び/又は治療するのに有効であることが知
られている。
【0003】 レチノイド類の使用に伴う最も重大な欠点の一つは、特に皮膚科学的疾病の局
所治療において、局部的刺激作用があることである。良好な局所効果及び皮膚許
容性を併せ持つレチノイド様活性を有するレチノイド類または化合物はあまり一
般的ではない。最近、新規薬剤であるアダパレン("Differin"、CIRD Galderma)
がこれらの好ましい性質を示すことが報告され、この薬剤は幾つかの国において
水性ゲル組成物として市場に出されている。
【0004】
【化3】
【0005】 米国特許第5,648,514号は、下記式のレチノイド様生物活性を有する一連の置
換(5,6)-ジヒドロナフタレン誘導体を開示している。
【0006】
【化4】
【0007】 式中、 R1は水素または1〜10炭素原子のアルキル; R2及びR3は水素、または1〜6炭素原子のアルキルであり、及び置換エチニル基は
ジヒドロナフタレン核の2または3位のいずれかを占める; mは0〜3の整数; oは0〜3の整数; Yはフェニル基、またはピリジル、チエニル、フリル、ピリダジニル、ピリミジ
ニル、ピラジニル、チアゾリル、オキサゾリル、及びイミダゾリルからなる群か
ら選択されるヘテロアリールであり、上記各基は任意に1または2のR2基により
置換されている; Aは(CH2)nであり、式中nは0-5、3-6炭素原子を有する低級分岐鎖アルキル、3-6
炭素原子を有するシクロアルキル、2-6炭素原子及び1または2の二重結合を有す
るアルケニル、2-6炭素原子及び1または2の二重結合を有するアルキニル; Bは水素、COOHまたは薬学的に許容されるその塩、COOR8、CONR9R10、CH2OH、CH2 OR11、CH2OCOR11、CHO、CH(OR12)2、CHOR13O、COR7、CR7(OR12)2、CR7OR13O、ま
たはトリ低級アルキルシリル、前記式中R7は1〜5炭素原子を有するアルキル、シ
クロアルキルまたはアルケニル基、R8は1〜10炭素原子を有するアルキル基また
はトリメチルシリルアルキル(前記アルキル基は1〜10炭素原子を有する)、ま
たは5〜10炭素原子を有するシクロアルキル基、またはR8はフェニルまたは低級
アルキルフェニル、R9及びR10は独立に水素、1〜10炭素原子を有するアルキル基
、または5〜10炭素原子を有するシクロアルキル基、またはフェニル若しくは低
級アルキルフェニル、R11は低級アルキル、フェニルまたは低級アルキルフェニ
ル、R12は低級アルキル、及びR13は2〜5炭素原子の二価のアルキル基;及び R22は水素、1〜10炭素原子を有するアルキル、1〜10炭素原子を有するフッ素置
換アルキル、2〜10炭素原子及び1〜3の二重結合を有するアルケニル、2〜10炭素
原子及び1〜3の三重結合を有するアルキニル、及びフェニル、C1〜C10アルキル
フェニル、ナフチル、C1-C10アルキルナフチル、フェニル、C1-C10アルキル、ナ
フチル-C1-C10アルキル、1〜3の二重結合を有するC1〜C10アルケニルフェニル、
1〜3の三重結合を有するC1-C10アルキニルフェニル、1〜3の二重結合を有するフ
ェニル-C1-C10アルケニル、1〜3の三重結合を有するフェニル-C1-C10アルキニル
、からなる群から選択される炭素環式アリール、1〜10炭素原子のヒドロキシア
ルキル、2〜10炭素原子及び1〜3の三重結合を有するヒドロキシアルキニル、1〜
10炭素原子のアシルオキシアルキルまたは2〜10炭素原子及び1〜3の三重結合を
有するアシルオキシアルキニル(前記アシル基はCOR14、CN、CON(R1)2、(CH2)pC
O2R8(式中、pは0〜10の整数)で表される)、またはR22は1〜10炭素原子を有す
るアミノアルキルまたはチオアルキル、またはO、S、及びNからなる群から選択
される1〜3のヘテロ原子を有するC1-C10アルキル基により任意に置換されている
、5若しくは6員環ヘテロアリール、またはR22は(CH2)pXR1若しくは(CH2)pNR1R2
により表される基(式中、XはOまたはS)、前記R14基は水素、1〜10炭素原子の
アルキル、2〜10炭素原子及び1〜3の二重結合を有するアルケニル、2〜10炭素原
子及び1〜3の三重結合を有するアルキニル、フェニル、C1-C10アルキルフェニル
、ナフチル、C1-C10アルキルナフチル、フェニル-C1-C10アルキル、またはナフ
チル-C1-C10アルキルからなる群から選択される炭素環式アリールである。
【0008】 上記記載はエチニル結合基に特に限定している。本発明の二つの化合物はエテ
ニル結合基を有する。8位の置換基(R22)は特に、2〜10炭素原子及び1〜3の二重
結合を有するアルケニル基または2〜10炭素原子及び1〜3の三重結合を有するア
ルキニル基である。この一般的定義はジヒドロナフタレン核の8位への直接結合
に限定するものではない。 公開されたPCT特許出願WO97/48672は、下記式の、レチノイド及び/またはレチ
ノイドアンタゴニスト様活性を有する一連の5,6-ジヒドロナフタレン誘導体を開
示する:
【0009】
【化5】
【0010】 式中、X1は[C(R1)2]n(式中、R1は独立にHまたは1〜6炭素原子のアルキルであり
、及びnは0〜2の整数); Zは-N=N-、-N(O)=N-、-N=N(O)-、-N=CR1-、-CR1=N、-(CR1=CR1)n'(式中、n'は0
〜5の整数)、-CO-NR1-、-CS-NR1-、-NR1-CO-、-NR1-CS-、-COO-、-OCO-、-CSO-
、-OCS-、-CO-CR1=CR1-; R2は水素、1〜6炭素原子の低級アルキル、F、Cl、Br、I、CF3、1〜6炭素原子の
フッ素置換アルキル、OH、SH、1〜6炭素原子のアルコキシ、または1〜6炭素原子
のアルキルチオ; R3は水素、1〜6炭素原子の低級アルキルまたはF: mは0〜3の整数; oは0〜3の整数; Yはフェニルまたはナフチル基または、ピリジル、チエニル、フリル、ピリダジ
ニル、ピリミジニル、ピラジニル、チアゾリル、オキサゾリル、イミダゾリル及
びピラゾリルからなる群から選択されるヘテロアリール(前記フェニル及びヘテ
ロアリール基は1または2のR2基により任意に置換されていてもよい)、または
Zが-(CR1=CR1)n'-であり、及びn'が3、4または5である場合には、Yは前記(CR2=C
R2)n'基及びBの間の直接結合を表す; Aは(CH2)q(式中、qは0-5)、3-6炭素原子を有する低級分岐鎖アルキル、3-6炭
素原子を有するシクロアルキル、2-6炭素原子及び1または2の二重結合を有する
アルケニル、2-6炭素原子及び1または2の三重結合を有するアルキニル; Bは水素、COOHまたは薬学的に許容されるその塩、COOR8、CONR9R10、CH2OH、CH2 OR11、CH2OCOR11、CHO、CH(OR12)2、CHOR13O、-COR7、CR7(OR12)2、CR7OR13O、
またはSi(C1-6アルキル)3、(前記式中、R7は1-5炭素原子を有するアルキル、シ
クロアルキルまたはアルケニル基、R8は1-10炭素原子を有するアルキル基または
(トリメチルシリル)アルキル(前記アルキル基は1-10炭素原子を有する)、また
は5-10炭素原子を有するシクロアルキル基、またはR8はフェニル若しくは低級ア
ルキルフェニル、R9及びR10は独立に水素、1-10炭素原子を有するアルキル基、
または5-10炭素原子を有するシクロアルキル基、またはフェニル若しくは低級ア
ルキルフェニル、R11は低級アルキルフェニルまたは低級アルキルフェニル、R12 は低級アルキル、及びR13は2〜5炭素原子の二価のアルキル基); 及び R14は、1-6炭素原子の(R15)r-置換アルキル、1-6炭素原子及び1または2の二重結
合を有する(R15)r-置換アルケニル、1-6炭素原子及び1または2の三重結合を有す
る(R15)r-置換アルキニル、(R15)r-フェニル、(R15)r-ナフチル、または(R15)r-
ヘテロアリール(前記式中、ヘテロアリール基はO、S及びNからなる群から選択
される1〜3のヘテロ原子を有し、rは0-5の整数を表し、及びR15は独立にH、F、C
l、Br、I、NO2、N(R8)2、N(R)COR8、NR8CON(R8)2、OH、OCOR8、OR8、CN、COOH、
COOR8及び1〜10炭素原子を有するアルキル基、1〜10炭素原子を有するフッ素置
換アルキル基、1〜10炭素原子及び1〜3の二重結合を有するアルケニル基、1〜10
炭素原子及び1〜3の三重結合を有するアルキニル基、または(トリアルキル)シリ
ルまたは(トリアルキル)シリルオキシ基(前記アルキル基は独立に1〜6の炭素原
子を有する))。 WO97/48672の範囲内である薬剤のうち二つは下記の構造式I及びIIを有するも
のである。
【0011】
【化6】
【0012】 これらの化合物は皮膚科の疾病に高い活性を示す。予想外に、本発明者らは、
これらの化合物がまた実質的に低下した刺激性を有する事を見出した。WO97/486
72は一般的にこれらの化合物が皮膚関連疾病の治療用薬剤としてレチノイド様活
性を有することが記載されているが、化合物I及びIIについても、またはこれら
の予想外に低い刺激性を有することも、特定して記載していない(これらは本発
明の主題である)。 他の態様において本発明者らはまた、化合物I及びIIが有効な腫瘍抑制剤であ
り、従って、ヒト及び/または獣医学的医療において有用である事を見出した。
WO97/48672は一般的にこれらのレチノイド様活性を有する化合物について記載し
、またガン性及び前ガン性状態の予防または治療用薬剤として記載している。こ
の記載を裏付けるアッセイは、明細書中に記載の化合物による、マウス上皮にお
けるオルニチンデカルボキシラーゼ(ODC)の12-O-テトラデカルボニルホルボー
ル-13-アセテート(TPA)誘導の抑制の測定である。TPA-誘導ODC活性は妊娠前の段
階で発生することが知られている。このアッセイと細胞の抗増殖性との関連はよ
く確立されているが、WO97/48672特許出願には、記載される化合物による完全に
確立したガン増殖のインビボ抑制について何の証明も無い。本発明者らは、本発
明の化合物の抗増殖活性が確立された腫瘍増殖の強力な抑制に翻訳され、ドキソ
ルビシンのようなもっとも強力な抗腫瘍剤と同等であることを見出した。
【0013】 発明の要約 本発明はレチノイド様活性を有し、下記構造式を有する、(5,6)-ジヒドロナフ
タレニル化合物、またはその非毒性の薬学的に許容される塩、生理学的に加水分
解されるエステル、若しくは溶媒和物を提供する。
【0014】
【化7】
【0015】 これらは予想外に低い刺激性を有し、皮膚疾患(以下に限定されないが、ざ瘡
及び加齢または光照射による損傷、並びに乾癬及びアトピー性皮膚炎のような慢
性皮膚炎症性疾患)の治療において、または乳ガン、皮膚ガン、前立腺ガン、子
宮頚部ガン、子宮ガン、大腸ガン、膀胱ガン、食道ガン、胃ガン、肺ガン、喉頭
ガン、血液及びリンパ系ガンの治療用抗癌剤として有用である。
【0016】 発明の詳細な説明 本発明は下記式の化合物、またはその非毒性の薬学的に許容される塩、生理学
的に加水分解されるエステル、若しくは溶媒和物に関する。
【0017】
【化8】
【0018】定義 式I及びIIの化合物は薬学的に許容される金属及びアミン塩を形成してもよく
、その場合カチオンは化合物の毒性または生物活性に有意に寄与しない。これら
の塩類は本発明の一部である。適する金属塩としてはナトリウム、カリウム、カ
ルシウム、バリウム、亜鉛、及びアルミニウム塩が挙げられる。ナトリウムまた
はカリウム塩が好ましい。安定な塩を形成することができるアミン類としては、
トリアルキルアミン類(例、トリエチルアミン、プロカイン、ジベンジルアミン
、N-ベンジル-β-フェネチルアミン、1-エフェナミン(ephenamine)、N,N'-ジ
ベンジルエチレン-ジアミン、デヒドロアビエチルアミン、N-エチルピペリジン
、ベンジルアミン、ジシクロヘキシルアミン等が挙げられる。 式I及びIIの化合物はまた、プロドラッグとして機能し、体内中で加水分解を
受けて式IまたはIIの化合物自体を生成する、生理学的に加水分解可能なエステ
ルを形成することもできる。加水分解は多くの場合において主に消化酵素の影響
下に起こるので、これらは経口投与されることが好ましい。そのエステル自体が
活性である場合、または加水分解が血中で起こるような例においては、非経口投
与を用いてもよい。式Iの化合物の生理学的加水分解可能なエステルの例として
は、C1-6アルキルベンジル、4-メトキシベンジル、インダニル、フタリル、メト
キシメチル、C1-6アルカノイルオキシ-C1-6アルキル(例、アセトキシメチル、
ピバロイルオキシメチルまたはプロピオニルオキシメチル)、C1-6アルコキシカ
ルボニルオキシ-C1-6アルキル(例、メトキシカルボニルオキシメチルまたはエト
キシカルボニルオキシメチル)、グリシルオキシメチル、フェニルグリシルオキ
シメチル、(5-メチル-2-オキソ-1,3-ジオキソレン-4-イル)-メチル、及び他の周
知の生理学的に加水分解可能なエステル、例えばペニシリン及びセファロスポリ
ンの分野において使用されているもの、が挙げられる。そのようなエステル類は
当業分野において知られている慣用的な方法により製造される。
【0019】投与モード 上記式I及びIIの化合物は、抗癌剤として、または皮膚疾患の治療、改善また
は予防において、局所的または全身的に用いてもよい。これに関して、ヒトを含
む哺乳類の、妊娠前上皮細胞傷害の治療において、上皮細胞における腫瘍進行に
対する予防として用いてもよく、及び魚鱗癬、濾胞状病(follicular disorder
)、良性の上皮疾患及び乾癬、湿疹、アトピー性皮膚炎、非特異的皮膚疾患等の
増殖性皮膚疾患の治療に用いてもよい。これらはまた、皮膚への光照射の効果を
もとに戻すかまたは予防に用いてもよい。上記目的に使用する場合には、これら
は通常薬学的に許容される液体、半固体、または固体担体と共に処方してもよい
。薬学的に許容される担体は非毒性で、かつ一般的に不活性であり、また活性成
分に機能的に不利に影響しない物質である。そのような物質はよく知られており
、調剤分野において場合によっては希釈剤またはビヒクル(賦形剤)と称される
物質を含む。担体は、本質的に有機または無機物であってもよい。式IまたはII
の化合物を処方するために使用してもよい薬学的に許容される担体の例としては
、水、ゼラチン、ラクトース、スターチ、鉱油、カカオバター、デキストロース
、シュークロース、オービタル(orbital)、マンニトール、アラビアゴム、ア
ルギネート、セルロース、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ポリオキシエチ
レンソルビタンモノラウレート及び他の通常使用される薬学的担体が挙げられる
。式I及びIIの化合物及び担体に加え、組成物は、香料、着色剤、農化剤または
ゲル化剤、乳化剤、湿潤剤、バッファ、安定剤及び抗酸化剤のような保存剤等の
少量の添加剤を含んでもよい。
【0020】 式I及びIIの化合物が投与される投与量及び投与方法(レジメ)は投与形態、
投与方法、治療を受ける症状及び特に治療受ける各個体によって変化する。従っ
て、最適の治療濃度はその時点及び場所において、ルーチン実験を通して最適に
決定されるであろう。 皮膚病の治療において、一般に、薬剤を局所的に投与することが好ましいが、
ある場合には経口投与もまた行ってもよい。もし、本発明の化合物が局所的に使
用されるならば、これらの化合物は非常に広い希釈範囲にわたって良好な活性を
有することが見出されるであろう。特に、0.0005〜2質量%の範囲の活性化合物
濃度を一般に使用することができる。もし特定の適用において必要であるならば
これよりも高い濃度を用いることも勿論できるが、好ましい活性成分の濃度は0.
002〜1質量%である。
【0021】 式I及びIIの化合物の局所投与において、軟膏(unguent)、ゲル、クリーム、
軟膏(ointment)、粉末、染色組成物、溶液、懸濁液、乳化液、ローション、ス
プレー、接着性膏剤及び含浸パッドの形態において簡便に提供される。本発明の
化合物は局所治療に適する、不活性であり非毒性で、一般的に液体または糊状の
基材と混合することができる。このような局所用組成物の製造は、例えば、Remi
ngton's Pharmaceutical Science, Edition 17, Mack Publishing Company, Eas
ton, Pennsylvaniaに例示されるように医薬組成物の分野においてよく報告され
ている。乾燥皮膚の治療、光に対する保護のような二次的な目的のための他の薬
剤や、皮膚病の治療、感染予防、刺激、炎症等の低下のための他の薬剤もこのよ
うな組成物に添加することもできる。
【0022】 本発明の化合物はまた経腸的に使用することもできる。経口的には、本発明の
化合物は100 mgから100 mg/一日あたり/kg体重あたりの速度で適切に投与する
ことができる。必要な投与量を一回または複数に分けて投与することができる。
経口投与で適する形態は、例えば、タブレット、ピル、ドラジェ、シロップ、懸
濁液、乳化液、溶液、粉末及び顆粒である; 好ましい投与方法は1 mg〜約1000 m
gの活性物質を含むピルを用いて投与する方法である。
【0023】 米国特許第4,876,381(1989年10月24日発行、Lang et al.)はゲル、軟膏、粉
末、クリーム等からなる組成物の実施例を記載している。前記米国特許は式I及
びIIの化合物を調剤するためのガイドとして使用することができ、ここに全て引
用して記載するものとする。 イソトレチノイン(Isotretinoin(Accutane“))及びエトレチネート(etretina
te(Tegison“))は、非常に治療しにくい嚢胞性のざ瘡及び非常に治療しにくい
乾癬(それぞれ、紅皮症(erythrodemica)及び広汎性膿疱(性)を含む)の治療
に臨床的に用いられる。これらの使用方法は詳細にPhysician's Desk Reference
, 47th Edition(1993),(Medical Economics Data発行)に記載されている。式I
及びIIの化合物はまた非常に治療しにくい乾癬の治療にも使用してもよい。その
場合、本発明の化合物はまた、イソトレチノイン及びエトレチネートと同様の方
法で使用してもよい。従って、Physician's Desk Referenceにおけるイソトレチ
ノイン及びエトレチネートに関連したセクションは便利なガイドとして使用する
ことができ、過剰な実験の必要性を排除する。
【0024】 本発明の化合物はまた、腹腔内または筋内潅流または注射のための溶液または
懸濁液形態で、非経口的に投与することができる。そのようなケースにおいて、
本発明の化合物は一般に約10 mg〜10 mg/一日あたり/kg体重あたりの速度で投
与することができ;好ましい投与方法は1 mlあたり0.01 mg〜約1 mgの活性物質
を含む溶液または懸濁液を用いて投与する方法である。
【0025】 幾つかのレチノイド類が抗腫瘍作用を有することが見出された(Roberts, A.B.
and Sporn, M.B. in The Retinoids Sporn, M.B., Roberts, A.B., and Goodma
n, D.S., eds., 2, p.209-286(1984), Academic Press, New York; Lippman, S.
M., Kessler, J.F., and Meyskens, F.L., Cancer Treat. Rep., 71, p.391(198
7); ibid., p.493.)。本明細書において、用語“抗腫瘍”は、化学防御(予防ま
たは腫瘍進行抑制)及び治療(治癒的)の両方を意味する。例えば、全-トランス
レチノイン酸は急性前骨髄球性白血病を治療するのに使用することができる(Hu
ang, M. Et al., Blood, 72, p. 567(1988))。イソトレチノインは頭部及び頚
部扁平上皮細胞カルシノーマにおける二次初期ガンの予防に有効であることが示
されている(Hong, W.K. et al., N. Engl. J. Med., 323, p.795(1990))。
【0026】 式I及びIIの化合物を、レチノイド類の様々な腫瘍の治療(化学防御及び治療
の双方において)と実質的に同様な方法で使用することができる。本発明の化合
物において、抗腫瘍投与は、単一投与、複数投与、または日々の投与であるかは
使用する化合物により勿論異なる。なぜなら、化合物の活性、選択投与経路、被
投与体のサイズ、腫瘍のタイプ、及び患者の症状の性質等が異なるからである。
投与量は、明確な範囲に限定されないが、望ましい薬学的かつ生理学的効果を得
るために、通常は有効量であるか、または活性薬剤の代謝による遊離によって投
与組成物から生成する薬学的に活性な遊離形態のモルベースで当量である。ガン
治療分野の腫瘍学者は、例えば抗腫瘍作用を有することが見出されたレチノイド
類の研究についての公開された研究を参考にして、過剰な実験を行うことなく、
本発明の化合物の効果的投与に適するプロトコールを確実にすることができる。
例えば、頭部及び頚部の偏平上皮細胞カルシノーマにおける式I及びIIの化合物
による二次初期(second primary)腫瘍の予防について、腫瘍学者は以下の研究を
参考にしてもよい; Hong, W.K. et al. in N. Engl. J. Med., 323, p.795(1990
)。前骨髄球性の白血病の治療については、腫瘍学者は以下の研究を参考にして
もよい; Huang, M. et al. in Blood, 72, p.567(1988)。
【0027】生物学的活性 これらの化合物のレチノイド様活性及び効果を“Skin Pharmacology, 8, p.29
2-299(1995)”に記載されるレチノイドトランス活性化アッセイにより確認した
。ヒーラ(HeLa)細胞をRARα、βまたはγをコードするDNA及びRAR応答性CATレ
ポーター遺伝子により同時形質移入をした。レチノイド効果はELISAアッセイで
測定したように、誘導CAT遺伝子生産物の濃度により測定した。本発明の化合物
は、三つの受容体サブタイプ(α、β、γ)の少なくとも一つに対するアゴニス
トまたは部分アゴニストであることが示された。これらの化合物の三つのRAR受
容体への結合の見かけのKdsをまたSkin Pharmacology, 8, p.292-299(1995)及び
Mode of Action of Drugs on Cells, Arnold Publishers, London(1933)に記載
されるアッセイにより評価した。表1に化合物I及びIIのデータを示す。
【0028】 表1 * 全-トランスレチノイン酸
【0029】 本発明の化合物の抗面皰活性(comedolylic activity)をライノマウスアッセ
イモデルにより評価した。化合物をエタノール中様々な濃度で、ライノマウスに
毎日局所的に5日間投与した。5日目にマウスの皮膚を肉眼で検査し、浮腫、紅
斑(赤味)及び鱗片(鱗状)について、それぞれ1-5及び1-4に等級分けして、皮膚
刺激の状態を評価した。皮膚試料を7日後に採取し、小嚢(utriculi)のサイズを
測定するため画像分析を行った。 表2は、本発明の化合物I及びII及び国際特許出願WO97/48672により一般的に記
載される他の化合物について、二つの異なる濃度における抑制率を示す。
【0030】 表2 *全-トランスレチノイン酸 ** 試験していない
【0031】 10mMまでの濃度の化合物Iでは刺激が見られなかった。正のコントロール薬剤
である全−トランスレチノイン酸(tRA)は1mMにおいて紅班の等級4.8及び鱗片
の等級2.5であった。小嚢サイズの縮小における薬学的活性は図1に示されてい
る。化合物の活性は、小嚢サイズが30%縮小した投与量であるED30値により決定
した。これは他の研究におけるED50と同等である。というのはこのモデルにおけ
る最大達成可能な小嚢縮小は〜60%だからである。この研究において、tRAのED3
0が0.028mMであったのに対し、化合物IのED30は0.055mMである。
【0032】
【化9】
【0033】 図1 ライノマウスアッセイにおける、化合物IとtRAの投与量応答性相関。化合
物はエタノールビヒクル中で局所的に毎日、5日間投与した。皮膚試料は7日後
に採取し、画像分析を行った。値は7匹の動物の平均±SD値を示している。ED30
値は小嚢直径を30%縮小した投与量であり、このモデルにおける最大の応答達成
可能な値は60%であるので、これはED50に相当する。
【0034】 本発明のレチノイド化合物の刺激研究を、より感受性である動物モデル(すな
わち、ウサギ皮膚刺激モデル)により行った。このモデルにおいて、化合物はエ
タノールビヒクル中でウサギの皮膚に14日間局所的に毎日塗布した。動物は刺激
の状態(すなわち、皮膚への典型的なレチノイドの効果である、浮腫、紅班及び
鱗片)について毎日等級分けした。14日間にわたる全刺激スコアを用いて曲線下
面積(AUC)を得た。 表3は本発明の化合物I及びIIの紅班スコア及び国際特許出願WO97/48672に一般
的記載されている他の化合物の紅班スコアを示す。化合物I及びIIについてはレ
チノイド類を局所的に投与したときに通常見られる刺激及び炎症は見られなかっ
た。国際特許出願WO97/48672の多くの他の化合物が刺激性であることが見出され
たことは注目すべきである。これは、本発明の化合物が予想外に皮膚刺激を示さ
ず、これはレチノイド様活性を有する化合物の通常の性質ではなく、これらの化
合物からは予想できないものであること、を示す。
【0035】 表3 *全-トランスレチノイン酸
【0036】 14日間にわたる全刺激スコアを用いて、異なる投与量の化合物I及びtRAの曲線
下面積(AUC)を求め、結果を図2に示す。明らかに、tRAはウサギの皮膚に対して
0.1mM濃度より上の濃度で重大な刺激を起こした。一方、化合物Iは1mMにおいて
刺激を起こさなかった。より高い濃度(5mM)においても、化合物Iはウサギの皮
膚への刺激の兆候を示さなかった。
【0037】
【化10】
【0038】 図2 ウサギ皮膚刺激研究。化合物I及びtRAを局所的にウサギ皮膚へ毎日14日間
塗布した。刺激を浮腫、紅班、及び鱗片によりアッセイした。全てのスコアの合
計を包括的刺激スコアと定義し、これを各化合物のAUC値を導き出すために用い
た。
【0039】 本発明の化合物はまた、細胞増殖の抑制剤として試験を行った(3H-チミジン
取り込み)。細胞を96ウェルプレート上に、予め決めた密度で80%の細胞集密(ce
llular confluency)が7日間で達成されるように、プレートした。プレート24時
間後、培養媒体を替え、細胞を適する薬剤またはビヒクルにより処理した(0日)
。培養媒体を3日後及び6日後に変えた。7日後に、細胞性DNA中に取り込まれたト
リチウム化したチミジン([3H]-TdR)量を測定することにより、細胞増殖を測定
した(Odham, K.G.(1977) in: Radiotracer Techniques and Applications, edit
ed by E.A. Evans and M. Murawatsu; M. Dekker Inc. New York; 2, 823)。
【0040】 表4は、本発明の化合物I及びII並びに国際特許出願WO97/48672において一般的
に記載される化合物について、局所活性のED30及び刺激スコア3(Irritation Sco
re 3: IS3)を達成するのに必要な濃度の測定値を示す。5mMにおいていずれの刺
激兆候も示さない化合物IはtRA及びWO97/48672に記載される多くの近似した関連
類似体より非常に優れた治療指数を有する。本発明の化合物Iはその近似した関
連類似体とは異なり、そのような観点においてユニークであり、これは驚くべき
ことである。
【0041】 表4
【0042】 表5は様々なカルシノーマ細胞系における幾つかの代表的化合物のIC50値を示
す。本発明の化合物は強力な抗増殖活性を示した。
【0043】 表5 *全-トランスレチノイン酸
【0044】 この強力な抗増殖活性をまたインビボにおいて、H3396(ER+)乳ガン皮下異種移
植片を有する無胸腺マウスに移した(P. A. Trail, et al., Cancer Research 52
, p.5693-5700(1992))。無胸腺マウスは0.72mg(60日放出)エストラジオールペレ
ット(Innovative Research of America, Toledo, OH)を、H3396腫瘍の移植一日
前に、移植された。H3396腫瘍は一週間または二週間の間隔でカリパスを用いて
二種類の垂直方向の長さを計測した。腫瘍容積は次の式に従って計算した: V =
I × W2/2 (式中、V = 容積(mm3)、I = 最も長い軸の長さ(mm)、及び W = Iに
対する垂直軸の長さ)。一般に、各コントロール及び治療群において8〜10匹
のマウスを用いた。データはコントロール及び治療群のメジアン腫瘍サイズを示
す。抗腫瘍活性はメジアンTVDD値(TVDD=T-C/TVDT; T-Cは、治療した腫瘍が500
mm3のサイズに到達するまでのメジアン時間(日)から、コントロール腫瘍が500
mm3のサイズに到達するまでの時間(日)を減じたものであり、TVDTはコントロー
ル腫瘍が二倍の容積(250-500 mm3)に達するまでの時間(日)である。)。 図3及び表5に示されるように、化合物Iは、2日毎に10日間腹膜内投与した場
合、モデルにおける腫瘍増殖抑制についてドキソルビシンと同程度の活性である
。この実験において、腫瘍増殖の遅延は30mg/kgにおいて1.2 log殺細胞であった
【0045】
【化11】
【0046】 実施態様の記載 本発明の化合物の合成は、通常の出発物質及びプロセスを用いて様々な方法に
より行うことができる。以下に述べる合成についての記載及び特定の実施例は単
に説明のためのものであって、本発明の化合物の他の方法による製造をいかなる
ようにも限定するものではない。 本発明の化合物及び関連する類似体の製造はスキーム1及び2に記載される。米
国特許5,648,385に記載されるテトラロンIII(スキーム1)を、相当するビニル ト
リフレートVに、WO97/48672に記載されるように変換した。このトリフレートを
次に様々なアセチレンまたはスズ誘導体を用いてヘック(Heck)またはスチレ(
Stille)条件において処理し、8-置換ジヒドロナフタレン化合物IVb、dまたはe
を得た。アセチレンIVb及びIVdの還元によりそれぞれシスオレフィンIVc及びIVf
を得た。テトラロンIIIをまた塩化チタン存在下にイソプロピルチオールと反応
させ、ビニルイソプロピルスルフィドIVaを生成させた。
【0047】 7-メチル類似体Aを製造するため、米国特許5,648,385に記載されるテトラロン
VI(スキーム2)をメチルトリフレートを用いてアルキル化し、次にp-ビニル安息
香酸メチルとヘック(Heck)条件下カップリングさせ、7-メチル化テトラロンVIII
を得た。このケトンの相当するビニルトリフレートへの変換を、通常のt-ブチル
アセチレンとのヘック(Heck)カップリングにより行い、8-置換ジヒドロナフタレ
ン誘導体IVaを製造した。 この8-置換5,6-ジヒドロナフタレン化合物IVa〜IVgを次に通常の条件下でケン
化し、本発明の化合物I及びII並びにその類似体A、B、C及びDを製造した。
【0048】
【化12】 スキーム1
【0049】
【化13】 スキーム2
【0050】 特定の実施態様の記載 反応及びクロマトグラフィーに分析グレードの溶媒を用いた。フラッシュカラ
ムクロマトグラフィーをメルクシリカゲル60(230-400Mesh)上で行い、及びメル
クシリカゲル60 F254 0.5 mmプレートを用いた。全ての融点をGallenkamp融点測
定装置を用いて測定し、補正は行っていない。1H NMRスペクトルはBruker AMX40
0(400 MHz)装置を用いて測定した。化学シフトは溶媒を内部標準として用いてδ
単位で記載されている。シグナルは以下のように記載されている: s(シングレ
ット)、d(ダブレット)、t(トリプレット)、qa(カルテット)、qi(クインテット)
、m(マルチプレット)及びbr(ブロード)。赤外スペクトルはPerkin-Elmer 781を
用いて測定し、旋光度はPerkin-Elmer 241装置を用いて測定した。
【0051】 実施例1 4-[(E)-(5,6-ジヒドロ-5,5-ジメチル-8-(3,3-ジメチル-1-ブチン-1-イル-2-ナフ
タレニル)エテニル]安息香酸
【化14】
【0052】 4-[(E)-5,6-ジヒドロ-5,5-ジメチル-8-トリフルオロメタンスルホニルオキシ-2-
ナフタレニル)エテニル]安息香酸メチル 4-[[(E)-(5,6,7,8-テトラヒドロ-5,5-ジメチル-8-オキソ)-2-ナフタレニル]ビ
ニル]安息香酸メチル(U.S. Pat. 5,618,839及びEP 661,259 A1)(10.02 g、30 mm
ol)のテトラヒドロフラン(200 mL)溶液に-78℃にて、リチウムビス(トリメチル
シリル)アミド(1.0 M/テトラヒドロフラン、42 mL、42 mmol)の溶液を滴下して
処理した。この溶液を30分間攪拌し、次に2-[N,N-ビス(トリフルオロメチルスル
ホニル)アミノ]ピリジン(14 g、39 mmol)のテトラヒドロフラン(100 mL)溶液に
て処理した。この混合物を一晩攪拌し、室温にした。この混合物を0-5℃に冷却
し、水(200 mL)及び酢酸エチル(200 mL)で希釈した。有機相を分離し、水相を酢
酸エチル(100 mL)で抽出した。混合した有機相をブラインで洗浄し、及び無水硫
酸マグネシウムで乾燥し、濾過して濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフ
ィー(トルエン〜トルエン/酢酸エチル8:2)にて精製し、及びヘキサン中で固化し
て標題物質を白色固体として得た(10.5 g、75%)。
【0053】1 H NMR 400 MHz(CDCl3) δ(ppm): 1.34(6H, s, 2 x CH3), 2.45(2H, d, J=4.8 H
z, H-6'), 3.94(3H, s, -OCH3), 6.02(1H, t, J=4.8 Hz. H-7'), 7.13(1H, d, J
=16.3 Hz, ビニルH), 7.22(1H, d, J=16.3 Hz, ビニルH), 7.34(1H, d, J=8.0 H
z, H-4'), 7.51(1H, dd, J=8.0及び1.6 Hz, H-3'), 7.54(1H, br s, H-1'), 7.5
9(2H, d, J=8.3 Hz, H-3及びH-5), 8.05(2H, d, J=8.4 Hz, H-2及びH-6).
【0054】 4-[(E)-(5,6-ジヒドロ-5,5-ジメチル-8-(3,3-ジメチル-1-ブチン-1-イル)-2-ナ
フタレニル)エテニル]安息香酸メチル 冷却した(5℃)、4-[(E)-[5,6-ジヒドロ-5,5-ジメチル-8-トリフルオロメタン
スルホニルオキシ-2-ナフタレニル]エテニル]ベンゾエート(13.73 g、29.46 mmo
l)のテトラヒドロフラン(200 mL)溶液へ、ジメチルブチン(6.05 g、73.65 mmol
、9.07 mL)、ビストリフェニルホスフィンパラジウム(II)クロライド(250 mg)、
ヨウ化銅(1.4 g、7.37 mmol)及びジイソプロピルアミン(30 mL)をこの順に添加
した。この反応混合物を5℃で2時間攪拌し、エチルエーテルで希釈し及び水、1N
塩酸及びブラインで洗浄した。有機相を無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過
して濃縮した。茶色がかった固体を得て、これをエチルエーテル/ヘキサン中で
固化し、標題化合物(5.9 g、50%)を得た。濾液を濃縮し、残渣をシリカゲルク
ロマトグラフィー(0-10% 酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、さらに標題化合物(4
.37 g、37%)を得た。不純物質(>1 g)は廃棄した。
【0055】 IR(KBr) νmax(cm-1): 2985, 1715(C=0), 1605. 1 H NMR 400 MHz(CDCl3) δ(ppm): 1.30(6H, s, 2 x -CH3), 1.42(9H, s, -tBu),
2.32(2H, d, J=4.8 Hz, H-6'), 3.94(3H, s, -OCH3), 6.33(1H, t, J=4.8 Hz,
H-7'), 7.13(1H, d, J=16.3 Hz, ビニルH), 7.23(1H, d, J=16.3 Hz, ビニル H)
, 7.30(1H, d, J=7.9 Hz, H-4'), 7.39(1H, dd, J=7.9及び1.7 Hz, H-3'), 7.56
(2H, d, H-3及びH-5), 7.85(1H, d, J=1.6 Hz H-1') 8.04(2H, d, J=8.3 Hz, H-
2及びH-6). Anal Calcd for C28H30O2: C 84.38; H 7.59. Found: C 83.95; H 7.69.
【0056】 4-[(E)-5,6-ジヒドロ-5,5-ジメチル-8-(3,3-ジメチル-1-ブチン-1-イル)-2-ナフ
タレニル)エテニル]安息香酸 4-[(E)-(5,6-ジヒドロ-5,5-ジメチル-8-(3,3-ジメチル-1-ブチン-1-イル)-2-
ナフタレニル)エテニル]安息香酸メチル(3.0 g, 7.53 mmol)のテトラヒドロフラ
ン/エタノール(1:1、60 mL)混合物中の溶液を4N 水酸化ナトリウム(9.4 mL、32.
64 mmol)で処理し、及び室温で20時間攪拌した。次にこの反応混合物を水(100 m
L)で希釈し、及びpH=1に濃塩酸を用いて酸性化した。沈殿物を酢酸エチルで抽出
し、抽出物を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し及び濃縮した。得られ
た固体をジクロロメタン/エタノール(150 mL/100 mL)に溶解し、及びこの溶液を
焼結ガラスを通して濾過し、濃縮した。濃縮すると、標題化合物が結晶化し、こ
れを集めて乾燥して2.62 g(90%)の標題物質を白色固体として得た。
【0057】 IR(KBr) νmax(cm-1): 3650-2000(br), 2825, 1670(C=0), 1600.1 H NMR 400 MHz(DMSO-d6) δ(ppm): 1.22(6H, s, 2 x -CH3), 1.37(9H, s, -tBu
), 2.28(2H, d, J=4.8 Hz, H-6'), 6.31(1H, t, J=4.8 Hz. H-7'), 7.20(1H, d,
J=16.4 Hz, ビニルH), 7.36(1H, d, J=8,0 Hz, H-4'), 7.41(1H, d, J=16.4 Hz
, ビニルH), 7.55(1H, dd, J=8.0及び1.7 Hz. H-3'), 7.71(2H, d, J=8.3 Hz. H
-3及びH-5), 7.72(1H, br s, H-1'), 7.94(2H, d, J=8.3 Hz, H-2及びH-6). Anal Calcd for C27H28O2: C 84.34; H 7.34. Found: C 84.22; H 7.23.
【0058】 実施例2 4-[(E)-(5,6-ジヒドロ-5,5-ジメチル-8-((Z)-3-メチル-3-ヒドロキシル-1-ブテ
ン-1-イル)-2-ナフタレニル)エテニル]安息香酸
【化15】
【0059】 4-[(E)-(5,6-ジヒドロ-5,5-ジメチル-8-(3-メチル-3-ヒドロキシル-1-ブチン-1-
イル)-2-ナフタレニル)エテニル]安息香酸メチル 4-[(E)-[5,6-ジヒドロ-5,5-ジメチル-8-トリフルオロメタンスルホニルオキシ
-2-ナフタレニル]エテニル]安息香酸メチル(0.350 g、0.75 mmol)の溶液を、実
施例1に記載されるように、3-メチル-3-ヒドロキシl-1-ブチン(0.158 g、1.88
mmol、0.18 mL)及びテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)を用いて
反応させ、及び標題化合物(0.295 g、98%)を得て、これをエチルエーテルから-
20℃にて結晶化した。 IR(CH2Cl2) νmax(cm-1): 1716(C=0), 1604. 1 H NMR 400 MHz(CDCl3) δ(ppm): 8.04(2H, d, J=8.3 Hz, H-2及びH-6), 7.76(1
H, br s, H-1'), 7,57(2H, d, J=8.3 Hz. H-3及びH-5), 7.43(1H, br d, J=8.0
Hz. H-8'), 7.32(1H, d, J=8.0 Hz. H-4'), 7.23及び7.12(2 x 1H, 2d, J=16.3
Hz, ビニルH), 6.42(1H, t, J=4.8 Hz. H-7'), 3.94(3H, s, -OCH3), 2.34(2H,
d, J=4.8 Hz, H-6'), 2.05(1H, br s, -OH), 1.71(6H, s, 2 x -CH3), 1.30(6H,
s, 2 x -CH3)
【0060】 4-[(E)-(5,6-ジヒドロ-5,5-ジメチル-8-((Z)-3-メチル-3-ヒドロキシ-1-イル)-2
-ナフタレニル)エテニル]安息香酸メチル 4-[(E)-(5,6-ジヒドロ-5,5-ジメチル-8-(3-メチル-3-ヒドロキシ-1-ブチン-1-
イル)-2-ナフタレニル)エテニル]安息香酸メチル(0.228 g、0.57 mmol)及び10%
Pd/BaSO4(75 mg)のピリジン(5 mL)中の混合物を室温で60分水素化(ゴム風船)し
た。この反応混合物をセライト濾過し、パッドをエチルエーテルで洗浄した。濾
液を水、1N塩酸及びブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し
て濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン/アセトニト
リル)上で精製し、標題物質(1.35 mg、59%)を白色固体として得た。
【0061】1 H NMR 400 MHz(CDCl3) δ(ppm): 8.03(2H, d, J=8.3 Hz, H-2及びH-6), 7.58(2
H, d, J=8.3 Hz, H-3及びH-5), 7.43(1H, dd, J=8.0及び1.8 Hz, H-3'), 7.39(1
H, d, J=1.6 Hz, H-1'), 7.35(1H, d, J=7.9 Hz, H-4'), 7.21及び7.08(2 x 1H,
2d, J=16.3 Hz, ビニルH), 6.15(1H, dq, J=12.4及び2.1 Hz, -CH=CH(CH3)2OH)
, 5.98(1H, m, H-7'), 5.91(1H, d, J=12.4 Hz, -CH=CH(CH3)2OH), 3.94(3H, s,
-OCH3), 2.33(2H, dd, J=4.4及び2.6 Hz, H-6'), 1.41及び1.31(2 x 6H, 2s, 4
x -CH3)
【0062】 4-[(E)-(5,6-ジヒドロ-5,5ジメチル-8-((Z)-3-メチル-3-ヒドロキシ-1-ブテン-1
-イル)-2-ナフタレニル)エテニル]安息香酸 4-[(E)-(5,6-ジヒドロ-5,5ジメチル-8-((Z)-3-メチル-3-ヒドロキシ-1-ブテン
-1-イル)-2-ナフタレニル)エテニル]安息香酸メチル(0.135 g、0.335 mmol)を実
施例1に記載されるようにケン化し、標題物質(0.083 g、64%)を白色の綿毛状
固体として得た。 IR(ヌジョール) νmax(cm-1): 2924, 2855, 1681(C=0), 1604. 1 H NMR 400 MHz(DMSO-d6) δ(ppm): 7.92(2H, d, J=8.1 Hz, H-2及びH-6), 7.72
(2H, d, J=8.2 Hz, H-3及びH-5), 7.52(1H, br d, J=8.0 Hz, H-3'), 7.40-7.36
(3H, m, ビニルH, H-1'及びH-4'), 7.21(1H, d, J=16.4 Hz, ビニル H), 6.03(1
H, br d, J=12.5 Hz, -CH=CH(CH3)2OH), 5.89(1H, br s, H-7'), 5.87(1H, d, J
=12.5 Hz, -CH=CH(CH3)2OH), 2.25(2H, br s, H-6'), 1.25(12H, s, 4 x -CH3)
Anal Calcd for C26H28O3: C 80.38; H 7.27. Found: C 80.47; H 6.96.
【0063】 実施例3(参照化合物 A) 4-[(E)-(5,6-ジヒドロ-5,5-ジメチル-7-メチル-8-(3,3-ジメチル-1-ブチン-1-イ
ル)-2-ナフタンレニル)エテニル]安息香酸
【化16】
【0064】 1,2,3,4-テトラヒドロ-4,4-ジメチル-2-メチル-1-オキソ-7-ブロモ-ナフタレン 水素化カリウム(35%油中、4.6 g、40 mmol)のエチルエーテル(50 mL)懸濁液
へ、1,2,3,4-テトラヒドロ-4,4-ジメチル-1-オキソ-7-ブロモ-ナフタレン(U.S.
Pat. 5,618,839及びEP 661,259 A1)(5.06 g、20 mmol) のエーテル(10 mL)溶液
を滴下した。この混合物を室温で2時間攪拌し、-30℃に冷却した。メチル トリ
フレート(3.4 mL、30 mmol)を添加し、及びこの混合物を-30℃で1時間及び室温
で30分間攪拌した。混合物を0℃に冷却し、及び1N塩酸をゆっくり添加した。有
機相を分離し、水相を水、飽和炭酸水素ナトリウム、ブラインで洗浄し、無水硫
酸マグネシウムで乾燥し、濾過して濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフ
ィー(4.5 x 15 cm、30〜100% ヘキサン/トルエン)で精製し、及びヘキサン(3.9
g、73%)中で固化して白色固体を得た。
【0065】 IR(KBr) νmax(cm-1): 2960, 2915, 2860, 1685(C=0).1 H NMR 400 MHz(CDCl3) δ(ppm): 8.12(1H, d, J=2.2 Hz, H-8), 7.62(1H, dd,
J=8.4及び2.2 Hz, H-6), 7.30(1H, d, J=8.4 Hz, H-5), 2.87-2.78(1H, m, H-2)
, 1.92-1.86(2H, m, H-3), 1.42及び1.38(2 x 3H, 2s, 4-CH3), 1.26(3H, d, J=
6.6 Hz, 2-CH3) Anal. Calcd. for C13H15BrO: C 58.44: H 5.66. Found: C 58.59; H 5.62.
【0066】 4-[(E)-(5,6,7,8-テトラヒドロ-5,5-ジメチル-7-メチル-8-オキソ)-2-ナフタレ
ニル]ビニル]安息香酸メチル 1,2,3,4-テトラヒドロ-4,4-ジメチル-2-メチル-1-オキソ-7-ブロモ-ナフタレ
ン(0.267 g、1.0 mmol)、4-ビニル-安息香酸メチル(0.245 g、1.5 mmol)、酢酸
パラジウム(II)(12 mg)、テトラブチルアンモニウムクロリドモノヒドリド(0.29
2 g、1.05 mmol)及び炭酸水素ナトリウム(0.21 g、2.5 mmol)の溶液を脱ガスし
、次に70℃に6時間加熱し、及び室温で一晩攪拌した。混合物を酢酸エチルで希
釈し、水(2 x 20 mL)、飽和重炭酸ナトリウム、ブラインで洗浄し、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥し、濾過して濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー
(3 x 15 cm、ジクロロメタン)で精製し、及びヘキサン中で固化して標題物質を
白色固体として得た(0.270 g、78%)。
【0067】 m.p.: 157℃ IR(KBr) νmax(cm-1): 2960, 2930, 2865, 1710, 1685(C=0), 1600. 1 H NMR 400 MHz(CDCl3) δ(ppm): 8.17(1H, d, J=2.0 Hz. H-1'), 8.04(2H, d,
J=8.4 Hz, H-2及びH-6), 7.69(1H, dd, J=8.2及び2.0 Hz, H-3'), 7.58(2H, d,
J=8.4 Hz. H-3及びH-5), 7.44(1H, d, J=8.2 Hz, H-4'), 7.24(1H, d, JAB=16.4
Hz, ビニルH), 7.20(1H, d, JAB=16.4 Hz, ビニルH), 3.94(3H, s, -OCH3), 2.
91-2.81(1H, m, H-7'), 1.94(2H, d, J=9.0 Hz, H-6'), 1.45及び1.41(2 x 3H,
2s, 5'-CH3), 1.29(3H, d, J=6.6 Hz, 7'-CH3) Anal. Calcd, for C23H24O3: C 79.28; H 6.94. Found: C 78.99; H 6.92.
【0068】 4-[(E)-[5,6-ジヒドロ-5,5-ジメチル-7-メチル-8-トリフルオロメタンスルホニ
ルオキシ-2-ナフタレニル]エテニル]安息香酸メチル 4-[[(E)-(5,6,7,8-テトラヒドロ-5,5-ジメチル-7-メチル-8-オキソ)-2-ナフタ
レニル]ビニル]安息香酸メチル(0.245 g、0.7 mmol)のテトラヒドロフラン(6 mL
)溶液をリチウム ビス(メチル)アミド(1.0 M/テトラヒドロフラン、1.04 mL、1.
04 mmol)を用いて-78℃で処理し、及び得られた混合物を50分間攪拌した。2-[N,
N-ビス(トリフルオロメチルスルホニル)アミノ]ピリジン(327 mg、0.91 mmol)の
テトラヒドロフラン(3.5 mL)溶液を滴下し、この混合物を一晩室温に放置した。
この混合物を次に0℃に冷却し、酢酸エチルを加えた。有機相を分離し、ブライ
ンで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過して濃縮した。残渣をシリカ
ゲルクロマトグラフィー(2 x 15 cm、トルエン)で精製し及びヘキサン中で0℃で
固化して標題物質(0.245 g,.85%)を白色固体として得た。
【0069】 IR(KBr) νmax(cm-1): 2980, 2960, 1720,(C=0), 1610. 1 H NMR 400 MHz(CDCl3) δ(ppm): 8.04(2H, d, J=8.3 Hz. H-2及びH-6), 7.58(2
H, d, J=8.3 Hz. H-3及びH-5), 7.52(1H, br s, H-1'), 7.44(1H, br d, 5 J=8.
0 Hz, H-3'), 7.30(1H, d, J=8.0 Hz, H-4'), 7.20(1H, d, J=16.3 Hz, ビニルH
), 7.11(1H, d, J=16.3 Hz, ビニルH), 3.94(3H, s, -OCH3), 2.35(2H, s, H-6'
), 2.02(3H, s, -CH3-7'), 1.33(6H, s, 2 x -CH3-5'). Anal. Calcd. for C24H23F3O5S: C 59.99; H 4.83. Found: C 60.15; H 4.80.
【0070】 4-[(E)-(5,6-ジヒドロ-5,5-ジメチル-7-メチル-8-(3,3-ジメチル-1-ブチン-1-イ
ル)-2-ナフタレニル)エテニル]安息香酸メチル 4-[(E)-[5,6-ジヒドロ-5,5-ジメチル-7-メチル-8-トリフルオロメタンスルホ
ニルオキシ-2-ナフタレニル]エテニル]安息香酸メチル(0.220 g、0.458 mmol)及
び3,3-ジメチル-1-ブチン(2 x 0.141 mL、2 x 1.15 mmoi)を実施例1に記載され
るように反応させ、標題物質を白色固体として得た(0.148 g、78%)。
【0071】 IR(KBr) νmax(cm-1): 2980, 2910, 2870, 1718,(C=0), 1610. 1 H NMR 400 MHz(CDCl3) δ(ppm): 8.03(2H, d, J=8.4 Hz, H-2及びH-6), 7.84(1
H, d, J=1.7 Hz, H-1'), 7.56(2H, d, J=8.4 Hz. H-3及びH-5), 7.34(1H, dd, J
=7.8及び1.7 Hz. H-3'), 7.27(1H, d, J=7.8 Hz, H-4'), 7.23(1H, d, J=16.3 H
z, ビニルH), 7.12(1H, d, J=16.3 Hz, ビニル H), 3.94(3H, s, -OCH3), 2.25(
2H, s, H-6'), 2.14(3H, s, -CH3-7'), 1.43(9H, s, -tBu), 1,26(6H, s, 2 x -
CH3) Anal. Calcd. for C29H32O2: C 84.42: H 7.82. Found: C 84.05; H 7.91.
【0072】 4-[(E)-[5,6-ジヒドロ-5,5-ジメチル-7-メチル-8-(3,3-ジメチル-1-ブチン-1-イ
ル)-2-ナフタレニル]エテニル]安息香酸 4-[(E)-(5,6-ジヒドロ-5,5-ジメチル-7-メチル-8-(3,3-ジメチル-1-ブチン-1-
イル)-2-ナフタレニル)エテニル]安息香酸メチル(0.130 g、0.315 mmol)を実施
例1に記載されるようにケン化し、標題物質を白色綿毛状固体として得た(0.125
g、100%)。 IR(KBr) νmax(cm-1): 2975, 2960, 1670(C=0), 1605. 1 H NMR 400 MHz(DMSO-d6) δ(ppm): 12.90(1H, s, -CO2H), 7.94(2H, d, J=7.9
Hz, H-2及びH-6), 7.71(2H, d, J=7.9 Hz. H-3及びH-5), 7.71(1H, br s, H-1')
, 7.49(1H, d, J=8.0 Hz, H-3'), 7.40(1H, d, J=16.4 Hz, ビニル H), 7.32(1H
, d, J=8.0 Hz, H-4'), 7.19(1H, d, J=16.4 Hz, ビニル H), 2.24(2H, s, H-6'
), 2.09(3H, s, -CH3-7'), 1.39(9H, s, -tBu), 1.20(6H, s, 2 x -CH3) Anal. Calcd. for C28H30O2・0.2H2O: C 83.63; H 7.62. Found: C 83.52; H 7.50.
【0073】 実施例4(参照化合物C) 4-[(E)-(5,6-ジヒドロ-5,5-ジメチル-8-((Z)-3,3-ジメチル-1-ブテン-1-イル)-2
-ナフタレニル)エテニル]安息香酸
【化17】
【0074】 4-[(E)-(5,6-ジヒドロ-5,5-ジメチル-8-((Z)-3,3-ジメチル-1-ブテン-1-イル)-2
-ナフタレニル)エテニル]安息香酸メチル 実施例1で製造した4-[(E)-(5,6-ジヒドロ-5,5-ジメチル-8-(3,3-ジメチル-1-
ブチン-1-イル)-2-ナフタレニル)エテニル]安息香酸メチル(4.39 g, 11.02 mmol
)のピリジン(40 mL)溶液を水素雰囲気下(ゴム風船)、5%Pd/BaS04(2.0 g)存在下
に16時間攪拌した。更に触媒(1.0 g)を添加し、及び水素化をさらに8時間行った
。反応混合物をエチルエーテルで希釈し、セライト濾過した。濾液を水、1N塩酸
及びブラインで洗浄した。有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過して濃
縮した。残渣をヘキサン中で固化し、集めて標題物質を得た(3.0 g、68%)。
【0075】 IR(CH2Cl2) νmax(cm-1): 2950, 1705(C=0), 1595. 1 H NMR 400 MHz(CDCl3) δ(ppm): 8.03(2H, d, J=8.4 Hz, H-2及びH-6), 7.58(2
H, d, J=8.4 Hz. H-3及びH-5), 7.41(2H, m, H-1'及びH-3'またはH-4'), 7.34(1
H, m, H-3'またはH-4'), 7.22(1H, d, J=16.3 Hz, ビニルH), 7.08(1H, d, J=16
.3 Hz, ビニル H), 6.00(1H, dq, J=12.4及び2.2 Hz, -CH=CH-tBu), 5.84(1H, t
d, J=4.4及び1.8 Hz, H-7'), 5.73(1H, d, J=12.4 Hz, -CH=CH-tBu), 3.94(3H,
s, -OCH3), 2.30(2H, dd, J=4.4及び2.7 Hz, H-6'), 1.31(6H, s, 2 x -CH3), 1
.11(9H, s, -tBu).
【0076】 4-[(E)-(5,6-ジヒドロ-5,5-ジメチル-8-((Z)-3,3-ジメチル-1-ブテン-1-イル)-2
-ナフタレニル)エテニル]安息香酸 4-[(E)-(5,6-ジヒドロ-5,5-ジメチル-8-((Z)-3,3-ジメチル-1-ブテン-1-イル)
-2-ナフタレニル)エテニル]安息香酸メチル(3.0 g、7.49 mmol)のテトラヒドロ
フラン(60 mL)及びエタノール(30 mL)溶液を4N 水酸化ナトリウム(9.36 mL、37.
6 mmol)で処理し、30時間攪拌した。反応混合物を水で希釈し、pH2に濃塩酸によ
り酸性化した。酸沈殿物を酢酸エチル中に抽出した。有機相をブラインで洗浄し
、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過して濃縮した。粗精製残渣をジクロロメ
タン(75 mL)及びエタノール(50 mL)中に溶解し、焼結ガラスを通して濾過し、濾
液を濃縮した。沈殿した標題物質を集めて乾燥し、白色固体を得た(2.455 g、85
%)。
【0077】 IR(nujol) νmax(cm-1): 2915, 2845, 1680(C=0), 1595. 1 H NMR 400 MHz(DMSO-d6) δ(ppm): 7.91(2H, d, J=8.2 Hz, H-2及びH-6), 7.72
(2H, d, J=8.2 Hz, H-3及びH-5), 7.54(1H, br d, J=8.0 Hz. H-3'), 7.42-7.34
(3H, m, ビニル H, H-1'及びH-4'), 7.19(1H, d, J=16.4 Hz, ビニル H), 6.01(
1H, br d, J=12.4 Hz, -CH=CH-tBu), 5.81(1H, br s, H-7'), 5.70(1H, d, J=12
.4 Hz, -CH=CH-tBu), 2.26(2H, br s, H-6'), 1.25(6H, s, 2 x -CH3), 1.07(9H
, s, -tBu). Anal. Calcd. for C27H30O2: C 83.90; H 7.82. Found: C 83.27; H 7.73.
【0078】 実施例5(参照化合物B) 4-[(E)-(5,6-ジヒドロ-5,5-ジメチル-8-((Z)-3-メチル-3-エチル-1-ペンテン-1-
イル)-2-ナフタレニル)エテニル]安息香酸
【化18】
【0079】 (ヨードメチル)トリフェニルホスホニウムヨウ化物 トリフェニルホスフィン(6.56 g、25 mmol)及びジヨードメタン(8.7 g、32.5
mmol)のベンゼン(25 mL)溶液を60℃にて20時間加熱した。混合物を室温に冷却し
、沈殿した塩を濾過により集め、ベンゼンで洗浄し、乾燥して標題化合物を得た
(7.38 g、56%)。
【0080】 (Z)-3-エチル-3-メチル-1-ヨード-1-ペンテン (ヨードメチル)トリフェニルホスホニウムヨウ化物(0.530 g、1 mmol)のテト
ラヒドロフラン(3 mL)懸濁液を、室温でナトリウム ビス(メチル)アミド(1 mL、
1M溶液/THF、1 mmol)を2-3分間かけて滴下して処理した。その溶液を-78℃に冷
却し、2-エチル-2-メチル-ブタナール(0.100 g、0.88 mmol)のテトラヒドロフラ
ン溶液を滴下した。冷却浴を除去し、攪拌を室温で1時間継続した。反応混合物
をヘキサンで希釈し、濾過して溶媒を除去した。粗製化合物をシリカゲルクロマ
トグラフィー(ヘキサン)で精製し、及び標題化合物を得た(0.130 g、62%)。1 H NMR 400 MHz(CDCl3) δ(ppm): 0.84(6H, t, J=7.5 Hz, 2 x -CH2CH 3), 1.15(
3H, s, -CH3), 1.47及び1.65(2 x 2H, 2m, 2 x -CH 2-CH3), 6.20(1H, d, J=8.5,
-CH=CHI), 6.36(1H, d, J=8.5 Hz, -CHI).
【0081】 ((Z)-3-エチル-3-メチル-1-(トリブチルスタニル)-1-ペンテン (Z)-3-エチル-3-メチル-1-ヨード-1-ペンテン(0.660 g、2.78 25 mmol)及びビ
ス(トリブチルスズ)(3.22 g、5.55 mmol)のジオキサン溶液を85℃ にて16時間、
テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(50 mg)存在下、加熱した。
溶媒を除去し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン)上で精製して、
11%のトランス異性体が混入した、標題化合物(0.440 g、40%)を得た。1 H NMR 400 MHz(CDCl3) δ(ppm): 0.75-0.97.及び1.27-1.53(40H, 4 sets of m,
3 x -(CH2)3CH3, 2 x -CH2CH3及び-CH3), 5.71(1H, d, J=14.2 Hz, -CH=), 6.4
5(1H, d, J=14.2 Hz, =CH-Sn).
【0082】 4-[(E)-(5,6-ジヒドロ-5,5-ジメチル-8-((Z)-3-メチル-3-エチル-1-ペンテン-1-
イル)-2-ナフタレニル)エテニル]安息香酸メチル 4-[(E)-[5,6-ジヒドロ-5,5-ジメチル-8-トリフルオロメタンスルホニルオキシ
-2-ナフタレニル]エテニル]安息香酸メチル(0.320 g、0.685 mmol)及び(Z)-3-エ
チル-3-メチル-1-(トリブチルスタニル)-1-ペンテン(0.440 g、1.1 mmol)、リチ
ウムクロリド(87 mg、2.06 mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラ
ジウム(0)(30 mg)のジオキサン溶液を95℃で20時間加熱した。溶媒を除去し、粗
製残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(50%酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、
標題物質を無色泡状物質として得た(0.252 g、86%)。ヘキサン中で-15℃にて再
結晶し、トランス異性体を含まない純粋なシス異性体(0.040 g)(ただし、10%の
8-非置換類似体を含む)を得た。
【0083】1 H NMR 400 MHz(CDCl3) δ(ppm) 0.89(6H, t, J=7.4 Hz, 2 x -CH2CH 3), 0.97(3
H, s, -CH3), 1.31(6H, s, 2 x -CH3), 1.26-1.50(4H, m, 2 x CH 2CH3), 2.29(2
H, dd, J=4.4及び2.7 Hz. H-6'), 3.93(3H, s, -OCH3), 5.53(1H, d, J=12.7 Hz
, =CH-C(Et)2CH3), 5.83(1H, dd, J=4.5及び1.9Hz, H-7'), 6.14(1H, dq, J=12.
7及び2.3 Hz, -CH=CH-C(Et)2CH3), 7.08及び7.20(2 x 1H, 2d, J=16.3 Hz, ビニ
ルH), 7.33(1H, d, J=7.9 Hz, H-4'), 7.38(1H, dd, J=7.8及び1.8 Hz, H-3'),
7.47(1H, d, J=1.5 Hz, H-1'), 7.56(2H, d, J=8.3 Hz, H-3及びH-5), 8.02(2H,
d, J=8.4 Hz, H-2及びH-6).
【0084】 4-[(E)-(5,6-ジヒドロ-5,5-ジメチル-8-((Z)-3-メチル-3-エチル-1-ペンテン-1-
イル)-2-ナフタレニル)エテニル]安息香酸 4-[(E)-(5,6-ジヒドロ-5,5-ジメチル-8-((Z)-3-メチル-3-エチル-1-ペンテン-
1-イル)-2-ナフタレニル)エテニル]安息香酸メチル(0.042 g、0.1 mmol)を実施
例1に記載されるようにケン化し、標題化合物(0.018 g、43%)を得た。 IR(nujol) νmax(cm-1): 2924, 2855, 1687(C=0). 1 H NMR 400 MHz(DMSO-d6) δ(ppm): 7.92(2H, d, J=8.2 Hz, H-2及びH-6), 7.70
(2H, d, J=8.2 Hz, H-3及びH-5), 7.50(1H, d, J=7.9 Hz. H-3'), 7.41(1H, br
s, H-1'), 7.37(1H, d, ビニル H), 7.36(1H, d, H-4'), 7.17(1H, d, J=16.4 H
z, ビニルH), 6.17(1H, br dq, J=12.7及び2.0 Hz, -CH=CH-C(Et)2CH3), 5.79(1
H, br q, J=1.4 Hz, H-7'), 5.50(1H, d, J=12.7 Hz, =CH-C(Et)2CH3), 2.26(2H
, br d, J=2.9 Hz, H-6'), 1.38(4H, m, 2 x -CH 2CH3), 1.25(6H, s, 2 x -CH3)
, 0.91(3H, s, -CH3), 0.82(6H, t, J=7.3 Hz, 2 x -CH2CH 3). MS: 413.2(MH)+
【0085】 実施例6(参照化合物 D) 4-[(E)-(5,6-ジヒドロ-5,5-ジメチル-8-(1-メチル-1-エタン-チオ)-2-ナフタレ
ニル)エテニル]安息香酸
【化19】
【0086】 4-[(E)-(5,6-ジヒドロ-5,5-ジメチル-8-(1-メチル-1-エタン-チオ)-2-ナフタレ
ニル)エテニル]安息香酸メチル 攪拌した、4-[[(E)-(5,6,7,8-テトラヒドロ-5,5-ジメチル-8-オキソ)-2-ナフ
タレニル]ビニル]安息香酸メチル(U.S. Pat. 5,618,839及びEP 661,259 A1)(1.0
g、3 mmol)のテトラヒドロフラン(30 mL)溶液へ、塩化チタン(1Mジクロロメタン
溶液、3 mL、3 mmol)を滴下した。得られた黒い溶液を5分間攪拌し、イソプロピ
ルチオール(420 μL、0.343 g、4.5 mmol)及びトリエチルアミン(0.607 g、0.84
mL、6 mmol)のテトラヒドロフラン(2 mL)溶液を再度添加した。反応混合物を室
温で20時間攪拌した。トリフルオロ酢酸水銀(1.3 g、3 mmol)及び炭酸リチウム(
1.3 g、18 mmol)を次に同時に添加し、及び混合物を5分間攪拌した。シリカゲル
(20 mL)を添加し、この混合物を2分間攪拌後濾過した。固体をジクロロメタン(1
00 mL)で洗浄し、濾液を濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ジク
ロロメタン)上で精製し、標題化合物を得て、これをエタノール(0.956 g、88%)
から再結晶化した。
【0087】1 H NMR 400 MHz(CDCl3) δ(ppm) 8.04(2H, d, J=8.4 Hz, H-2及びH-6), 7.98(1H
, d, J=1.8 Hz, H-1'), 7.60(2H, d, J=8.3 Hz, H-3及びH-5), 7.48(1H, dd, J=
8.0及び1.8 Hz, H-3'), 7.35(1H, d, J=7.9 Hz, H-4'), 7.26及び7.14(2 x 1H,
2d, J=16.3 Hz, ビニルH), 6.39(1H, t, J=4.7 Hz, H-7'), 3.94(3H, s, -OMe),
3.20(1H, m, J=6.7 Hz, -CH(CH3)2), 2.34(2H, d, J=4.7 Hz, H-6'), 1.31(6H,
s, 2 x -CH3), 1.31(6H, d, J=6.6 Hz, -CH(CH3)2)
【0088】 4-[(E)-(5,6-ジヒドロ-5,5-ジメチル-8-(1-メチル-1-エタン-チオ)-2-ナフタレ
ニル)エテニル]安息香酸 4-[(E)-(5,6-ジヒドロ-5,5-ジメチル-8-(1-メチル-1-エタン-チオ)-2-ナフタ
レニル)エテニル]安息香酸メチル(0.729 g、1.857 mmol)を実施例1に記載され
るようにケン化し、標題物質を白色固体として得た(0.675 g、96%)。 IR(KBr) νmax(cm-1):3435, 2957, 1682(C=0), 1603.1 H NMR 400 MHz(DMSO-d6) δ(ppm): 7.93(2H, d, J=8.4 Hz, H-2及びH-6), 7.84
(1H, d, J=1.6 Hz, H-1'), 7.73(2H, d, J=8.4 Hz, H-3及びH-5), 7.59(1H, dd,
J=8.0及び1.6 Hz, H-3'), 7.47(1H, d, J=16.4 Hz, ビニルH), 7.38(1H, d, J=
8.0 Hz, H-4'), 7.25(1H, d, J=16.4 Hz, ビニルH), 6.34(1H, t, J=4.7 Hz, H-
7'), 3.21(1H, m, J=6.6 Hz, -CH(Me)2), 2.30(2H, d, J=4.7 Hz, H-6'), 1.25(
6H, s, 2 x -CH3), 1.24(6H, d, J=6.5 Hz, -CH(CH 3)2) -MS: 377.07(M-H)-. Anal Calcd for C24H26O2S: C 76.15; H 6.92. Found: C 75.89; H 6.50.
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 65/19 C07C 65/19 // C07M 9:00 C07M 9:00 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C U,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD ,GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN, IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,L K,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK ,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO, RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,T M,TR,TT,UA,UG,UZ,VN,YU,ZA ,ZW (72)発明者 ヘイ ヨン ジャン アメリカ合衆国 ワシントン州 98007 ベルヴー プレイス ノースウェスト 507−テンサウザンドアンドフィフティー ス (72)発明者 ラポアント フィリップ カナダ ケベック ジェイ4ブイ 3エイ チ6 グリーンフィールド パーク ジュ ード 92 (72)発明者 ダリス ジャン ポウル カナダ ケベック ジェイ4ティー 1エ ヌ3 セント ハバート ニールセン 1192 Fターム(参考) 4C206 AA01 AA02 AA03 DA17 MA01 MA04 NA14 ZB26 4H006 AA01 AB20 AB28 AC46 BJ50 BN10 BS30

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式Iのレチノイド化合物またはその非毒性の薬学的に許容さ
    れる塩、生理学的に加水分解されるエステルまたは溶媒和物。 【化1】
  2. 【請求項2】 式IIのレチノイド化合物またはその非毒性の薬学的に許容さ
    れる塩、生理学的に加水分解されるエステルまたは溶媒和物。 【化2】
  3. 【請求項3】 治療学的に有効量の請求項1に記載のレチノイド化合物及び
    薬学的に許容される担体または賦形剤を含む医薬組成物。
  4. 【請求項4】 治療学的に有効量の請求項2に記載のレチノイド化合物及び
    薬学的に許容される担体または賦形剤を含む医薬組成物。
  5. 【請求項5】 哺乳類宿主における腫瘍増殖を抑制する方法であって、該宿
    主に腫瘍増殖抑制量の請求項1に記載の化合物を投与することを含む上記方法。
  6. 【請求項6】 哺乳類宿主における腫瘍増殖を抑制する方法であって、該宿
    主に腫瘍増殖抑制量の請求項2に記載の化合物を投与することを含む上記方法。
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