JP2002526445A - RARγ−特異的作用薬の活性エナンチオマー - Google Patents

RARγ−特異的作用薬の活性エナンチオマー

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JP2002526445A
JP2002526445A JP2000573730A JP2000573730A JP2002526445A JP 2002526445 A JP2002526445 A JP 2002526445A JP 2000573730 A JP2000573730 A JP 2000573730A JP 2000573730 A JP2000573730 A JP 2000573730A JP 2002526445 A JP2002526445 A JP 2002526445A
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etoac
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ベレマ,マコネン
シー ズシ,フレッド
エム トランポシュ,ケネス
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ブリストルーマイヤーズ スクイブ カンパニー
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 RARγ−特異的作用薬の活性エナンチオマーを提供する。 【解決手段】 式(I)の(R)−エナンチオマーがRARγ−特異的作用薬として従来技術に開示されているラセミ化合物の生物学的活性のすべてを所持することを予期に反して明らかにした。 【化I】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は従来技術に記載されているRARγ−特異的作用薬の(+)又は(R
)−エナンチオマー(光学対掌体)の製造及び該作用薬の全てのレチノイド活性
が該エナンチオマーに存在することの発見に関する。
【0002】 本発明の(R)−エナンチオマーは、アクネ(ざそう)、乾癬、湿疹及び皮膚
の光老化等の広範囲の皮膚の病気の治療に、眼科の角膜症の治療に、関節塩等の
結合組織の変性疾患の治療に及び悪性疾患の治療にに使用できる。
【0003】
【従来技術の記載】
米国特許第5,624,957号明細書はRARγ−特異的レチノイドとして
9選択性レチノイドの肝臓毒性を欠く高い有用な特性をもつラセミ化合物、3−
フルオロ−4(2’(5'',6'',7'',8''−テトラヒドロ−5'',5'',8
'',8''−テトラメチル−2''−ナフチル)−2’−ヒドロキシ)アセトアミド
安息香酸(実施例1)、を記載している。この化合物はRARγレセプター蛋白
質をもつ複合体としてB.P.Klaholz,et al.,Nature Structural Biology,5(3),pp.199−202(1
998)に記載されている。しかしながら、レセプターに結合するとして指摘さ
れているこの化合物は不活性型である(S)−エナンチオマーである。
【0004】 上記記載の特許文献は開示されたRARγ−特異的レチノイドが個々のエナン
チオマーならびにラセミ混合物の形態で存在することを指摘しているにもかかわ
らず、該特許文献には(R)−エナンチオマーの記載又は実施例1の化合物の全
てのレチノイド活性がこのエナンチオマーにあるという予期されなかった事実の
記載はない。
【0005】
【発明の概要】 本発明は式
【0006】
【化2】
【0007】 の化合物又は製薬的に許容し得るその塩を提供する。エナンチオマーIAはレチ
ノイド様活性をもつ、従ってアクネ、ダリエ症、乾癬、魚鱗癬、湿疹、トピー性
皮膚炎、及び上皮癌等の皮膚疾患の治療に有用である。また、このエナンチオマ
ーは関節炎及び他の免疫学的疾患(例えば、紅斑性狼瘡)の治療に、創傷治癒の
促進に、ドライアイ症候群の治療に、及び皮膚への日光損傷の作用(即ち、光老
化)の治療に有用である。また、このエナンチオマーは種々の悪性腫瘍及び前悪
性皮膚病変(例えば、光線性角化症)の治療に有用である。
【0008】 本発明はキラル合成又は分離によってエナンチオマーを製造する方法及び製薬
的に許容し得る担体又は希釈剤と組み合わせてエナンチオマーIAを含有する医
薬組成物をまた包含する。
【0009】 本発明の他の態様では、治療有効量の式IAの化合物又は製薬的に許容し得る
その塩を投与することからなる、レチノイド誘導体によって影響されるこが知ら
れている皮膚科、リウマチ性、抗腫瘍、呼吸、又は眼科の病気について哺乳動物
患者を治療する方法が提供される。
【0010】 本発明の他の1つの態様では、治療有効量の式IAの化合物を全身的に投与す
ることからなる免疫無防備状態のヒト移植患者の自発扁平上皮癌の予防方法が提
供される。
【0011】
【発明の詳細な記載】
上記した如く、式
【0012】
【化3】
【0013】 のラセミ化合物はその製法及び治療用途と共に米国特許第5,624,957号
明細書に記載されている。化合物Iは非特異的レチノイドの肝臓毒性特徴を欠く
有用性をもつRARγ−特異的作用薬である。
【0014】 本発明は、驚くべきことに且つ予期され得なかったことに、化合物Iのレチノ
イド活性の全てが(+)又は(R)−エナンチオマー、即ち、
【0015】
【化4】
【0016】 に存することを発見した。
【0017】 化合物1の個々のエナンチオマーは、化合物I(6、下記)のアリルエステル
をキラルクロマトグラフィーに付してエナンチオマー酸のアリルエステルを単離
し、次いで穏やかな条件下で分解してこの生成物のエナンチオマーの純度を保つ
ことによって単離し得る。6の合成は米国特許第5,624,957号明細書に
記載され合成法に一般にしたがう。
【0018】
【化5】
【0019】 周知の酸1(米国特許第5,624,957号)が接触水素化又は塩化第一ス
ズ等の化学還元剤のいずれかを用いてアミノ酸2に還元される。酸2は例えば臭
化アリルを用いてアミノエステル3に転換され得る。周知の酸4は次いでその酸
塩化物に転換され、そして3と縮合されて5を与える。5は水素化ホウ素ナトリ
ウムを用いて還元されて6を与える。
【0020】 次いで、中間体6をキラルパック(Chiralpak ) AD上でクロマトグラフィー
に付して、7a及び7bを得て、これらを穏やかな条件下(例えば、モルホリン
及びパラジウム触媒)で分解して別個の(R)及び(S)エナンチオマーを得る
【0021】
【化6】
【0022】 光学純度分析は、非ラセミ化条件下で遊離酸の対応するメチルエステルへの誘
導化のあとでキラル分析HPLCによって実施した。絶対配置の決定は8、7a
の(R)−モシャーエステル(Mosher ester)、のX−線結晶分析
によって実施した。
【0023】
【化7】
【0024】 活性(R)Iは、基本工程として、ケトエステル10の周知のキラル還元剤(
R)−アルピンボラン(Alpine borane)によるエナンチオ選択還
元を用いることによって下記の経路によってエナンチオ選択合成され得る。
【0025】
【化8】
【0026】 周知のエチルエステル9(米国特許第5,624,957号)は塩基加水分解
、次いで臭化アリルアルキル化を用いることによってアリルエステル10に転換
される。次いで10は(R)−アルピンボランを用いることによって11にエナ
ンチオ選択還元される。粗製物11(〜94%ee)を粗製物12(94%ee
)に加水分解し、次いで12を結晶かによって>99%eeに精製する。12の
ジホスゲンによる活性化及びアミノエステル3による縮合が7aを与え、このエ
ステル基は分解されて最終生成物、(R)I(ee>99%)、を与える。
【0027】 化合物IAはこの技術で周知の方法によって塩基と共にその製薬的に許容し得
る塩に転換し得る。適当な塩の例はアンモニウム塩及びアルカリ金属塩、特にナ
トリウム、カリウム及びリチウム、及びアルカリ土類金属、特にカルシウム及び
マグネシウム、並びに適当な塩基との塩、メチルアミン、エチルアミン又はシク
ロヘキシルアミン等の低級アルキルアミンとの塩、ジエタノールアミン又はトリ
エタノールアミン等の置換低級アルキルアミンとの塩、及びピペリジン又はモル
ホリンとの塩である。
【0028】 上記の通り、本発明の化合物はレチノイド様活性をもち、それ故にレチノイド
誘導体によって影響されるこが知られている皮膚科、リウマチ性、抗腫瘍性、呼
吸性及び眼科の病気の治療に使用することができる。例えば、この化合物は下記
の病気の治療に使用することができる。
【0029】 分化及び増殖を含む角質化の疾患に関連した皮膚病の治療、例えば尋常性アク
ネ、面皰性又は多形性アクネ、ノジュールオシステック(nodulocystic) アクネ
、集蔟性アクネ、及び太陽光線、薬剤及び職業上のアクネ等の第二次アクネの治
療、
【0030】 魚鱗癬、魚鱗癬形(ichthyosiform)状態、ダリエ症、掌蹠角皮症、ロイコフラ
キア(leucoplakia) 及びロイコラキ形状態、及びリケンプラナス(lichenplanus
) 等の角質化疾患の他のタイプの治療、
【0031】 炎症性及び/又は免疫アレルギー成分による角質化疾患の関連した皮膚病の治
療、例えば、皮膚、粘膜及び爪のいずれかの全ての乾癬、及び乾癬リウマチ、又
は湿疹等の皮膚アトピー、又は呼吸性アトピー、
【0032】 生体由来のものを含む良性又は悪性の皮膚又は表皮増殖の治療、例えば、通常
のいぼ、扁平いぼ及びゆうぜい状表皮発育異常症、
【0033】 他の皮膚科疾患の治療、例えば小胞性セマトセス(demaroses)及びコラーゲン
疾患。
【0034】 ある種の眼科疾患、特に角膜症の治療、
【0035】 光誘発(光老化)及び時間の経過によって生ずる皮膚老化の予防及び治療、
【0036】 部分又は全身コルチコステロイドによって誘発される表皮及び/又は皮膚アト
ピー、又は全ての他の型の皮膚アトピーの徴候の予防又は治療、
【0037】 悪性腫瘍の治療、
【0038】 光線性角化症等の前悪性病変の治療、
【0039】 リウマチ疾患、特に、関節、筋肉、腱及び運動器官の他の部分を攻撃する炎症
性又は変性種、例えばリウマチ性関節炎、
【0040】 瘢痕化の促進、及び
【0041】 皮脂機能の攻撃疾患、例えばアクネの脂漏症又は単純脂漏症。
【0042】 皮膚癌特に扁平上皮癌は免疫無防備状態の患者例えば臓器移植受容者に最もあ
りがちな悪性腫瘍である。イソトレチノイン等の全身的レチノイドが自然発生の
扁平上皮癌の予防のために研究されているが、肝臓毒性等の長期間使用による副
作用がこれらの有用性を制限している。しかしながら、非特異的レチノイドの肝
臓毒性を欠く化合物IAはこの指摘について特に有用である。従って、本発明は
、治療有効量の化合物IAを全身的に投与することからなる、免疫無防備状態の
ヒト移植患者の自然発生の扁平上皮癌を予防する方法を包含する。
【0043】 本発明の化合物は、治療すべき病状、部位−特異的治療の必要性、投与すべき
薬剤の量、及び類似の状態等の考慮に依存して経口的、非経口的又は局所的に投
与できる。これらは製薬技術で通常に使用される1以上の適当な製薬担体又は希
釈剤をもつ製薬組成物として一般に使用される。
【0044】 皮膚病の治療では、ひどいアクネ又は乾癬の治療のような場合には経口処方が
採用されるであろうけれども、この化合物は局所的に投与されることが通常好ま
しいであろう。他の適用については、非経口、経口又は局所投与が好ましい。製
薬組成物はカプセル、錠剤、粉末、ゲル、軟膏等の固体形態、又は溶液、懸濁液
又はエマルジョン等の液体であることができる。非経口投与については、この薬
剤はアンプルの単位投与量形態に又は多投与量容器に調製でき、且つ懸濁剤、安
定剤及び分散剤等の添加剤を含有できる。非経口組成物は即時使用の形態で又は
滅菌水等の適用なビヒクルによって投与時に再構成するための粉末であることが
できる。適当な製薬製剤の説明例は例えば英国特許めいさいし第2,164,9
38Aに記載されている。
【0045】 本発明の化合物は単独で又は他の薬剤、例えば皮膚乾燥治療剤、光老化保護防
止剤、感染防止剤、刺激及び炎症減少剤等と共に投与できる。
【0046】 本発明の化合物が投与される投薬レジメンは化合物、投与形態、投与の態様、
治療すべき病状及び治療すべき患者の特質に基づいて変化する。従って、最適な
治療濃度は通常の投与量決定方法によって投与時に最良に決定され得るであろう
。しかしながら、化合物は1回以上の投与で約0.05mg〜約5mg日/体重
kgの量で投与できる。
【0047】 イソトレチノイン(AccutaneR )及びエトレチナート(Tegiso
R )が紅皮症及び全身性化した膿疱性タイプをそれぞれ包含する過酷な不応性
包嚢アクネ及び過酷な不応性乾癬を治療するために臨床上使用される。これらの
使用の態様はMedical Econimics Dataによって発表さえ
たPhysician’s Desk Reference,第47版(199
3)に明確に説明されている。本発明の化合物はこれらのガードラインに沿って
イソトレチノイン及びエトレチナートに類似するやり方で投与できる。腫瘍の様
な他の適応の治療については、本発明の化合物は、その様な適応にたいして活性
であるとことが示されている文献のレチノイド化合物に類似する方法で、ヒトを
含む哺乳動物に投与できる。
【0048】
【特定の態様の記載】
下記の特定の実施例が本発明のエナンチオマーの合成を説明する。 下記で使用される略語のいくつかの定義は次の通りである。 DMSO ジメチルスルホキシド CDCl3 重水素を含むクロロホルム EtOH エチルアルコール DMF ジメチルホルムアミド ee エナンチオマーの過剰(enantiomeric excess) EtOAc 酢酸エチル Et3 N トリエチルアミン IPA イソプロピルアルコール DCC ジシクロヘキシルカルボジイミド Ph フェニル THF テトラヒドロフラン TMS トリメチルシリル
【0049】 A.4−アミノ−3−フルオロ安息香酸,2−プロペニルエステル,3 10%Pd/C(1.98g)を450mL水素化フラスコに加え、そしてこ
のフラスコをN2 でフラッシュした。このフラスコにニトロ安息香酸1(21.
9g、118.3mmol)の140mLエタノール及び酢酸(1mL)溶液を
加えた。水素添加を15psi下で注意深く制御した方法で行い、H2 の圧力が
ゼロに下った後に、再加圧する前にこのフラスコの振とうを2分間継続した。水
素吸収が終わった後、圧力を40psiに上昇させ、さらに30分間連続振とう
してこの還元を完全に行った。セライトを通過させて触媒を濾過して取り除き、
そして溶媒を減圧下で除去してアミノ安息香酸2をオフホワイト固体として得た
【0050】 粗製の酸2をDMF(140.0mL)に溶解し、K2 CO3 (16.0g、
115.8mmol)及び臭化アリル(11.8mL、132.3mmol)で
処理し、そして室温で24時間激しく攪拌した。この粗製反応混合物を1NHC
l(120mL)で注意深く処理した。次いで、これを水(70mL)で希釈し
、そしてCH2 Cl2 (400mL)で抽出した。有機層を水(70mL、5×
)及びブラインで洗った。これをMgSO4 で乾燥させ、濾過し、そして減圧下
で蒸発させて粗製オイルを得た。この粗製オイルをフラッシュクロマトグラフィ
ー(シルカゲル;10−20%EtOAc/ヘキサン)で精製してアニリン3を
薄黄色固体(20.4g、合計収率)として得た。
【0051】
【表1】
【0052】 C1010FNO2 について計算した分析値:C,61.53;H,5.16;N,7.18 実測値:C,61.60; H,5.18;N,7.16
【0053】 B.3−フルオロ−4(2’(5'',6'',7'',8''−テトラヒドロ−5'' ,5'',8'',8''−テトラメチル−2''−ナフチル)2’−オキソ)アセトア ミド安息香酸,2−プロペニルエステル ,5 Et3 N(16.0mL,114.8mL)を酸4(10.15g、39.0
0mmol)及びSOCl2 (8.0mL、109.7mmol)の冷却(0℃
)したCH2 Cl2 (100.0mL)溶液に5分かけて加えた。冷却バスを1
0分後に取り除き、そして攪拌を室温でさらに1時間50分間継続した。この反
応混合物をCH2 Cl2 で希釈し、水で速やかに洗い、そしてMgSO4 上で乾
燥した。これを濾過し、そして溶媒を減圧下で除去して暗褐色の粘性オイルを得
た。このオイルを精製することなしにカップリング工程に提供した。
【0054】 Et3 N(8.0mL,57.4mL)を上記方法で作った安息香酸アリル3
(7.30g、37.6mmol)及び酸塩化物のEtOAc(110.0mL
)溶液に数分間かけて1滴づつ加えた。次いで、これを一晩攪拌した。この混合
物をEtOAcで希釈し、そして水及びブラインで洗った。有機層をMgSO4
で乾燥し、濾過し、そして減圧下で蒸発させた。フラッシュクロマトグラフィー
(オイルを直接にシリカゲルに装填した;5−7%EtOAc/ヘキサン)に付
して、結局密度の高い固体に固化する赤褐色粘性オイルとしてケトアミン5を得
た。その収量は11.38g(67%の合計収率)であった。
【0055】
【表2】
【0056】 3.3−フルオロ−4(2’(5'',6'',7'',8''−テトラヒドロ−5'' ,5'',8'',8''−テトラメチル−2''−ナフチル)2’−ヒドロキシ)アセ トアミド安息香酸,1(2−プロペニル)エステル ,6 NaBH4 (16.5mg,0.436mmol)をケトアミド5(450.
0mg、1.029mmol)のアリルアルコール(11.0mL)溶液に一度
の加えた。この反応混合物を10分間激しく攪拌し、次いで濃縮HClの2滴で
反応を止め、そしてEtOAc(150mL)及び希釈NaHCO3 溶液(即ち
、5mL飽和NaHCO3 溶液+45mL水)に分割した。水の層をEtOAc
で抽出し直した。合わせた有機層をブラインで洗い。MgSO4 で乾燥した。次
いで、これを濾過し、そして蒸発させた。この組成物質のフラッシュクロマトグ
ラフィー(サンプルをシリカゲルメッシュとして充填した;20−25%EtA
c/ヘキサン)に付して、室温でゆっくり固化する無色のオイルとしてアルコー
ル6を得た。その収量は412g(収率=91.1%)であった。
【0057】
【表3】
【0058】 D. (R)及び(S)−3−フルオロ−4(2’(5'',6'',7'',8'' −テトラヒドロ−5'',5'',8'',8''−テトラメチル−2''−ナフチル)2 ’−ヒドロキシ)アセトアミド安息香酸,2−プロペニルエステル ,7a及び7
b アルコール6の溶液を下記記載する条件にしたがって4000シリーズシステ
ム−コントロール及び480Eシリーズ検出器を備える水HPLCシステム上で
実施した。溶出パターンを類似の吸収プロフィールが観測された4の波長(21
0,254,280及び300nm)でモニターした。
【0059】 カラム: 60:40ヘキサン/IPAで5時間予備平衡されたキラルパック
AD(5cm×50cm)。
【0060】 サンプル装填: 3.0gのアルコール6を40mLの1:1ヘキサン/IP
Aに加えた。この混合物を全溶解が実施されるまで穏やかな加熱(〜40℃)で
超音波処理した。この溶液を超音波バスから取り除き、そして室温で冷やした。
次いで、これを10mL/分でカラム上に直接に装填した。
【0061】 溶離: カラムの溶離は60:40ヘキサン/IPA溶液によって50mL/
分で実施した。サンプルの収集は3つのフラクションでマニアル通りに行った。
第1のエナンチオマー7aは15−25分の間に出てきた;中間のフラクション
は捨てられた;そして最後のフラクションは〜40−65分の間に溶離した第2
のエナンチオマー7bであった。
【0062】 減圧下での溶媒の除去によって両方の場合に粘性オイルを与えた。
【0063】 光学純度の分析: 両方のフラクションが下記の条件に従って分析されたとき
光学的に純粋であることが決定された。 装置; DADを備えるHP1090リキッドクロマトグラフィー カラム: キラセルAD,0.46cm×25cm 移動相: 80/20(ヘキサン/IPA) 流速: 1.5mL/分 検出: UV吸収 @210nm サンプルは1:1ヘキサン/IPA 溶出時間: アルコール7a(2.86分)及びアルコール7b(10.92
分)。
【0064】 E.(R)3−フルオロ−4(2’(5'',6'',7'',8''−テトラヒドロ −5'',5'',8'',8''−テトラメチル−2''−ナフチル)2’− ((R)−
α−メトキシ−α−トリフルオロメチルフェニルアセトキシ))アセトアミド 息香酸,2−プロペニルエステル ,8 DCC(115.0mg、0.557mmol)を(R)−Mosher a
cid(127.0mg、0.542mmol)、アルコール7a(197.0
mg、0.449mmol)及びDMAP(5.2mg、0.043mmol)
のCH2 Cl2 (3.0mL)の溶液に一度に加えた。この反応物を全部で4時
間攪拌し、そしてコットンプラッグを通して濾過して尿素副生成物を除去した。
この溶媒を減圧下で除き、得られたオイルをフラッシュクロマトグラフィー(シ
リカゲル:10−15%EtOAc/ヘキサン)に付して白色の泡(278mg
、94%)としてモシャーエステル8を得た。X−線特性結晶が室温で二三滴の
水によってEtOH(〜2mL)中に成長した。7Aのベンジル位置の絶対構造
は(R)であると決定された。
【0065】 F.(R)3−フルオロ−4(2’(5'',6'',7'',8''−テトラヒドロ −5'',5'',8'',8''−テトラメチル−2''−ナフチル)2’−ヒドロキシ )アセトアミド安息香酸,(R)−IA Pd(Ph3 P)4 (216.0mg、0.187mmol)をアリルエステ
ル7a(3.00g、6.826mmol)及びモルホリン(5.0mL、57
.34mmol)のTHF(50.0mL)溶液に一度に加えた。この溶液を4
0分間攪拌しEtOAc(150mL)で希釈し、そして1NHCl(40mL
、2×)及びブラインで洗った。有機層をMgSO4 で乾燥させ、濾過し、そし
て減圧下で蒸留して固体を得た。このサンプルをフラッシュクロマトグラフィー
(ショートカラム;サンプルをシリカゲルメッシュとして装填した;75ヘキサ
ン:24EtOAc:0.5の90%HCO2 H:0.5MeOH)で精製して
収量2.50g(91.6%)の白色固体として酸(R)Iを得た。再結晶:E
tOAcの約8mLをこの固体に加え、そしてこの混合物を全溶解が実施される
まで加熱した。ヘキサン(65mL)をこの溶液に添加すると同時に、白色結晶
が直ちに形成始めた。30分後に、この固体を濾過し、20%EtOAc/ヘキ
サンで洗った。このサンプルを高真空にさらして1.824gの酸を得た。
【0066】 (R)I:MP 193.0−195.5℃ C2326FNO4 について計算した分析値:C,69.16;H,6.56; N,3.51 実測値:C,69.07;H,6.57; N,3.31 (S)I:MP 194.5−197℃ C2326FNO4 について計算した分析値:C,69.16;H,6.56; N,3.51 実測値:C,69.01;H,6.51; N,3.28 特異的回転(MeOH,25°) アリル アリル 酸(R) 酸(R) 波長 エステル7a エステル7b IA IA 589nm +2.577 -2.476 +1.720 -1.630 578nm +3.319 -3.461 +2.271 -2.390 546nm + 5.072 -5.399 +3.875 -4.235 436nm + 22.307 -23.525 +21.008 -21.855 365nm -81.153 +77.404 -78.629
【0067】 メチルエステルの光学純度分析:酸IA(31.4mg、0.0785mmo
l)を3.0mLのC66 /MeOH(7:2)混合物に溶解し、そしてTM
S−ジアゾメタン(ヘキサン中の2.0Mの200μL、0.40mmol)で
処理した。反応混合物を11分間攪拌した後、過剰の試薬を2滴の酢酸で消滅さ
せた。最も多い揮発性成分は減圧下で除去し、そして粗製物質を直接にフラシュ
クロマトグラフィー(シリカゲル:15%EtOAc/ヘキサン)に提供し無色
オイルとしてIAのメチルエステルを得た。ADカラム上のこのエステルのHP
LC分析はこのエステルが光学的に純粋であることを示した。(溶離時間:(R
)−メチルエステル=3.00分;(S)−メチルエステル=11.17分)
【0068】 G.2−オキソ−(5' ,6' ,7’,8' −テトラヒドロ−5' ,5' ,8 ' ,8' −テトラメチル−ナフチル−2’−イル)酢酸,2−プロペニルエステ ,10 KOH溶液(1.76Mの150.0mL、264.0mmol)をエチルケ
トエステル9(50.3g、174.4mmol)のEtOH(350mL)溶
液に加えた。充分に攪拌した後にこの溶液を室温で30分間放置した。これを水
(500mL)で希釈し、そして5%HClでpH3−4の酸性にした。この水
性層をEtOAc(1.0L及び250mL)で抽出した。合わせた有機層をブ
ラインで洗い、MgSO4 で乾燥させ、濾過しそして減圧下に蒸発させた。生じ
た粗製オイルを高真空に一晩さらして黄色固体として酸4を得た。
【0069】 K2 CO3 (24.0g、173.6mmol)及び臭化アリル(18.0m
L、208.0mmol)を粗製酸のDMF(200mL)溶液に加えた。この
アリル化は150分内で完了した。この反応混合物を攪拌しながら1NHCl(
170mL)でゆっくり処理した。生じた混合物を水(100mL)で希釈し、
そしてCH2 Cl2 (500及び100mL)で抽出した。合わせた有機層を水
(100mL、5×)で洗い、MgSO4 で乾燥させ、濾過しそして減圧下に蒸
発させた。この粗製オイルをフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル;10
%EtOAc/ヘキサン)で精製して濃厚な固体としてエステル10を得た(5
0.0g、95%合わせた収率)。
【0070】
【表4】
【0071】 C19243 について計算した分析値:C,75.97;H,8.05 実測値:C,75.92;H,8.21
【0072】 H.(R)−2−ヒドロキシ−(5' ,6' ,7’,8' −テトラヒドロ−5 ' ,5' ,8' ,8' −テトラメチル−ナフチル−2’−イル)酢酸,1(2− プロペニル)エステル ,11 ケトエステル10(33.60g、111.85mmol)を乳鉢及び乳棒で
すりつぶし、そして磁気攪拌機を備えた1Lの丸底フラスコに移した。次いでこ
のフラスコを窒素でフラッシュした。(R)−アルピン−ボラン(Alpine
−Borane)(57.0mL、202.7mmol;97%ニートリキッド
)を注射器を介してこの反応フラスコに移した。この混合物を室温で全部で64
時間激しく攪拌した。
【0073】 過剰のアルピン−ボランを消滅させるために、この混合物を15℃に冷却し、
そしてアセトアルデヒド(16.8mL、300.5mmol)で処理した。数
分の後に、この冷却バスを取り除きそしてこの反応混合物を室温で45分間攪拌
した。次いで、この反応混合物を3.75時間かけて室温に冷却される45℃の
ウォターバスで加熱しながらN2 でフラッシュした。
【0074】 エーテル(200mL)をこの反応混合物に加えた。生じた溶液を〜10℃に
冷却し、そして二三分かけてエタノールアミン(14.5mL、240.2mm
ol)一滴づづ加えて処理した。この冷却バスを取り除き、そしてこの混合物を
さらに30分間室温で攪拌した。
【0075】 この混合物を濾過し、そして白色固体をヘキサン(140mL)で洗った。こ
の濾液をEtOAc(200mL)で希釈し、そして希釈HCl溶液(200m
Lの水及び5mLの5%HClから作った)で洗った。この有機層をブラインで
洗い、MgSO4 で乾燥させ、濾過しそして減圧下に蒸発させて半粘性オイルを
得た。
【0076】 粗製物質を直接フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル;7.5−20%
EtOAc/ヘキサン)に与えて無色オイルとして不純なヒドロキシエステル1
1(33.8g)を得た。
【0077】 I.(R)−2−ヒドロキシ−(5' ,6' ,7’,8' −テトラヒドロ−5 ' ,5' ,8' ,8' −テトラメチル−ナフチル−2’−イル)酢酸, 12 モルホリン(42.0mL、481.6mmol)を次いでPd(Ph3 P) 4 (1.00g、0.865mmol)を33.8gの不純なヒドロキシエステ
ル11のTHF(420mL)に加えた。このフラスコをN2 で数分間フラッシ
ュし、そしてこの反応混合物をさらに50分間攪拌した。次いで、これをEtO
Ac(700mL)で希釈し、そして1NHCl溶液(230mL、2×)及び
ブラインで洗った。この有機層をMgSO4 で乾燥させ、濾過しそして減圧下で
蒸発させてオイル含有沈殿物を得た。
【0078】 粗製物質を直接にシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーに付した。このカ
ラムを最初に25%EtOAc/ヘキサンでフラッシュし、次いで最初に75:
25:0.5:0.5ヘキサン/EtOAc/MOH/90%蟻酸で、その後に
75:25:0.5:0.5EtOAc/ヘキサン/MeOH/90%蟻酸で溶
離した。白色泡(2.46g)としてのわずかに不純なフラクション12、及び
オフホワイトの濃厚な固体としての純粋なヒドロキシ酸12(19.5g;二つ
の工程を合わせた収率>67%)である所望の物質の二つのフラクションを集め
た。
【0079】 HPLCによる酸12の光学純度分析:10%EtOAc/ヘキサンをフラシ
ュクロマトグラフィー精製で用いたことを除き、IAについて記載された方法に
従って酸12をそのメチルエステルに転換した。下記に指摘された条件によれば
得られた無色オイルの分析は〜94%eeを与えた。
【0080】 キラルHPLC分析 装置; DADを備えるHP1090リキッドクロマトグラフィー カラム: キラセルAD、0.46cm×25cm 移動相: 95:5ヘキサン/IPA 流速: 1.OmL/分 検出: UV吸収 @210nm サンプルは1:1ヘキサン/IPA中で作られた 溶出時間: 6.92分(S−ヒドロキシメチルエステル);8.73分(R −ヒドロキシメチルエステル)
【0081】 再結晶によるヒドロキシ酸12の光学純度の増強: 93−94%の範囲及び57.0gの全重量のeeをもつヒドロキシ酸12の
いくつかのバッチを混合し、そして乳鉢及乳棒ですりつぶした。この物質を二つ
の等しいバッチに分け、そしてそれぞれを室温で140mLEtOAc溶解させ
、280mLヘキサンで処理し、次いで21時間冷蔵庫に貯蔵した。沈殿物を濾
過し、100mLの10%EtOAc/ヘキサンで洗い、そして空気乾燥した。
二つのセットは合計で23.3gの白色綿毛固体を与えた。そのメチルエステル
誘導体のキラルHPLC分析はee>99.5%を示した。
【0082】 第2の群は7.3gを与えた。キラルHPLC分析はee>99.5%を示し
た。そして第3の群は99.4%のeeをもつ8.3gを与えた。
【0083】
【表5】
【0084】 C16223 について計算した分析値:C,73.25;H,8.45 実測値:C,73.47;H,8.34 [α]25 D =−100.85°(c, 1.016, MeOH)
【0085】 J.(R)−3−フルオロ−4(2’(5'',6'',7'',8''−テトラヒド ロ−5'',5'',8'',8''−テトラメチル−2''−ナフチル)2’−ヒドロキ シ)アセトアミド安息香酸,1(2−プロペニル)エステル ,7aトリクロロメ
チルクロロホルム(12.0mL、99.5mmol)のTHF(50.0mL
)溶液をヒドロキシ酸12(26.2g、99,9mmol)のTHF(200
.0mL)溶液に4分かけて一滴ずつ加えた。この溶液を5時間10分の間オイ
ルバス(63−65℃)で加熱した。このオイルバスを35℃のウォーターバス
と入れ換え、そしてこの反応混合物を1.5時間N2 でフラッシュした。反応混
合物の蒸発する揮発生成物のほとんどを減圧下で除去し、そして生じた粗製オイ
ルを間欠的にN2 フラッシュングしながら1時間高真空にさらした。この粗製物
をCH2 Cl2 で希釈し、そして蒸発させた。生じたオイルを間欠的にN2 フラ
ッシュングしながら45分間高真空にさらして12aを得た。
【0086】 アニリン3(17.7g、90.7mmol)を粗製ジオキソランジオン(1
2a)のCH2 Cl2 (195.0mL)溶液に数分かけて加えた。反応混合物
を全部で16時間攪拌した。それをCH2 Cl2 (450mL)で希釈し、そし
て水(220mL)で洗った。CH2 Cl2 をMgSO4 で乾燥させ、濾過しそ
して減圧下で蒸発させた。次いで、粗製物質を繰り返すフラッシュクロマトグラ
フィー(シリカデル;CH2 Cl2 溶出アニリンが12及びアルコール7aの混
合物を与える。その後20%EtOAc溶出が清澄アルコール7aを与える)に
付して精製した。CH2 Cl2 溶出からの物質は同じ条件に再び付されてより清
澄な結合物質を得た。白色泡(33.7g、77%)を得た。ee>99.5%
【0087】
【表6】
【0088】 C2630FNO4 について計算した分析値:C,71.05;H,6.88; N,3.19 実測値:C,70.79;H,6.87; N,3.14 [α]D 25= + 2.50 (c, 1.898, MeOH)
【0089】 K.(R)−3−フルオロ−4(2’(5'',6'',7'',8''−テトラヒド ロ−5'',5'',8'',8''−テトラメチル−2''−ナフチル)2’−ヒドロキ シ)アセトアミド安息香酸,(R)IA Pd(Ph3 P)4 (0.55g、0.476mmol)をアリルベンゾエー
ト7a(20.55g、46.76mmol)及びモルホリン(29.0g、3
32.5mmol)のCH2 Cl2 (190.0mL)溶液に加えた。この反応
混合物を20分間攪拌した。それをEtOAc(300.0mL)で希釈し、そ
して1NHCl(170.0mL、×2)及びブラインで洗い、そしてMgSO 4 で乾燥させた。この混合物を濾過しそして減圧下で蒸発させた。フラッシュク
ロマトグラフィー(サンプルはシリカゲルメッシュとして装填した;75:25
:0.5:0.5ヘキサン/EtOAc/MeOH/90%蟻酸→60:40:
0.5:0.5EtOAc/ヘキサン/MeOH/90%蟻酸)による精製によ
って酸(R)AIをオフホワイト固体として得た。この酸を加熱しながらEtO
Ac(58mL)に溶解し、次いで加温したヘキサン(470mL)を1分かけ
て加えた。この溶液を冷却し、沈殿物を濾過し、そして100mLの20%Et
OAc/ヘキサンで洗った。この溶液を冷却し、そして沈殿物を濾過し、100
mLの20%EtOAc/ヘキサンで洗った。酸(R)AIを白色の光沢のある
固体として得た(16.4g、87.8%収率)。
【0090】
【表7】
【0091】 C2326FNO4 について計算した分析値:C,69.19;H,6.56; N,3.51 実測値:C,69.23;H,6.37; N,3.44 [α]D 25= + 1.13 (c, 2.113, MeOH) 。メチルエステル誘導体のキラルH
PLC:ee>99.5%
【0092】 生物学 トランス作用活性(transactivation)アッセイはレチン酸リセプターサブタイ
プ(α、β、又はγ)の1の存在下でレポーター遺伝子を活性化するためのレチ
ノイドの能力を測定する。リセプター基材トランス作用活性アッセイは文献、例
えばNature 1988,332,850−853、に記載されている。レ
チノイドのトランス作用活性アッセイでは、HeLa細胞がRARα、β、又は
γ、及びRAR応答CAT(クロラムフェニコールアセチルトランフェラーゼ)
リポーター遺伝子をコードするDNAによって同時にトランスフェクションされ
る。レチノイドの効能はELISアッセイによって決定される如く、誘発された
CAT遺伝生成物の濃度によって測定される。CATレベルが1/2最大レベル
である投与量がEC50と呼ぶ。リポーターのそれぞれのこの中位EC50値はコン
ピューター生成誘導フィットプログラム(computer generated induced-fit pro
gram) を用いて計算される。
【0093】 トランス作用活性ED50(%最大) 化合物 RAR−α RAR−β RAR−γ (R)I NA 300(86) 20(98) ラセミ化合物 NA 400(31) 30(80) (S)I NA NA NA 全ての活性はRエナンチオマーに存在する。
【0094】 非−リセプター選択性レチノイドがマウス皮膚発癌の2段階システムにおいて
乳頭腫の悪性腫瘍への転換を妨げることが示された。この場合、DMBA(7,
12−ジメチルベンゾアントラセン)をイニシエーターとして使用し、そして1
2−テトラデカノイル−ホルボール−13アセテート(TPA)をプロモーター
として使用した。このモデル及び結果は例えばL.C.Chen,et al.
;Cancer Letter,78,pp.63−7(1994);D.R.
Shalinsky,et al.,Proc.Ann.Meet.Am.As
soc.Cancer Res.,35,p.A−831(1994);及びL
.C.Chen.et al.;Carcinogenesis,15,pp.
2383−6(1994)に記載されている。臨床的研究はS.Euvrard
,et al.,BioDrugs,8,pp.176−84(1997);J
.N.B.Bavinck,et al.,J.Clin.Oncol.,13
,1933−8(1995);及びG.E.Gibson,et al.,J.
Eur.Acad.Dermatol.VENEREOL.,10,pp.42
−7(1998)に記載されている。本発明者らは活性エナンチオマーIAがこ
のモデルで優れた活性をもつことを発見した。
【0095】 使用したモデルは上記文献に記載されたものと本質的に同じものでる。化合物
IA及び13−シス−レチン酸(対照)をTPAプロモーション段階の初めに腹
膜組織内注射によってマウスのいくつかのグループに投与し、そして乳頭腫の数
及び大きさを10週間追跡した。15mg/kg又はそれ以上の投与量の化合物
IAは乳頭腫の数及び大きさの両方を著しく減少させた。これに対して50mg
/kgの13−シス−レチン酸はこれらの状態下で不活性であった。この研究の
結果を下記の表に要約する。 腫瘍発病率 腫瘍負荷、mm3 治療剤 (腫瘍をもつマウスの%) (マウス毎の平均腫瘍サイズ) IA(5 mg/kg) 70 7.0 IA (15 mg/kg) 45 1.2* IA (30 mg/kg) 15 0.8* 13−シス− レチン酸 80 6.8 ビヒクル 90 6.6 未処理 90 6.8 * ビヒクル又は未処理に対して統計学的に著しい相違(p<0.05)を示
す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 35/00 A61P 35/00 43/00 105 43/00 105 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C U,CZ,DE,EE,ES,FI,GB,GD,GE ,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS, JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,L R,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN ,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU, SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,T R,TT,UA,UG,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 トランポシュ,ケネス エム アメリカ合衆国ノースカロライナ州 27106 ウインストン−サレム ウインド ラッシュ ロード 164 Fターム(参考) 4C206 AA01 AA02 AA03 GA07 GA34 KA17 MA01 MA04 NA14 ZA89 ZA91 ZB26 4H006 AA01 AB22 BJ30 BJ50 BM30 BM71 BN10 BS30 BV55

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式 【化1】 の化合物又はその製薬的に許容し得る塩。
  2. 【請求項2】 治療有効量の請求項1記載の化合物及び製薬的に有効な担体
    又は希釈剤。
  3. 【請求項3】 治療有効量の請求項1記載の化合物を投与することを特徴と
    する動物の皮膚科疾患を治療する方法。
  4. 【請求項4】 皮膚科疾患がアクネである請求項3記載の方法。
  5. 【請求項5】 皮膚科疾患が乾癬である請求項3記載の方法。
  6. 【請求項6】 皮膚科疾患が前悪性病変である請求項3記載の方法。
  7. 【請求項7】 皮膚科疾患が光線性角化症である請求項3記載の方法。
  8. 【請求項8】 治療有効量の請求項1記載の化合物を全身系に投与すること
    を特徴とする免疫無防備状態のヒト移植患者の自発扁平上皮癌の予防方法。
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