JP2002525790A - 保護された超電導部品とその製造方法 - Google Patents

保護された超電導部品とその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、所定の断面が導電部を有する高温超電導部材に関する。この導電部は保護導体に接触し、超電導体が常電導になるときに流れる臨界電流を、前記保護導体によって非破壊的な方法で少なくとも1秒間吸収してさらに転送できる。本発明は、この部材の製造方法にも関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、特定の断面積を有する高温超電導部材およびその製造工程に関し、
その超電導部材は導電部を有し、その導電部は保護領域で保護導体に接触し、そ
の保護領域において超電導体が常電導に転移するときに流れる電流を、その保護
導体によって少なくとも1秒間、破壊することなく吸収し、経路を切り替える。
【0002】 比較的高温において超電導現象を示すセラミック材料の発見によって、Bed
norz und Muller(Z.Phys.B.64,189(1986
))は、1980年代に超電導転移温度における第一の重要な改善を達成した。
Bendnorz und Mullerが用いた材料は、公称組成式La2− CuOを有しており、ここで、Mはカルシウム、バリウムまたはストロ
ンチウムを表し、xは典型的にに0〜0.3の間で変化し、yは製造条件に依存
していた。最も高い超電導転移温度は、Mがストロンチウムでxが約0.15〜
0.20である材料で測定された。これらの材料は、約40〜50Kの間の範囲
の転移温度を有していた(Cavaら,Phys.Rev.Letters,5
8,408(1987))。1987年3月のChuら,Phys.Rev.L
etters,58,405(1987)の報告によると、組成Y1.2Ba .8 CuOを備えた材料は、約90〜100Kの間にある超電導転移温度を示
した。
【0003】 これらの発見以来、液体窒素の沸点を超える温度で超電導性を示す別の一連の
材料が見出された。これらの発見によって、無抵抗の電流電導が、液体ヘリウム
(沸点4K)を用いた超電導材料の極めて高価で依存性が高い冷却にもっぱら依
存することはもはやなく、比較的高温の実質的に安価な液体窒素を用いてさえ実
現されるようになったので、超電導技術はより広い用途に躍進した。
【0004】 しかし、新たに発見された材料の欠点は、それらが「導体」に対する既存の処
理方法を用いることができないセラミック材料であったことである。これらのセ
ラミック材料は、柔軟性や延性を有しておらず、壊れやすく、成形することがで
きなかった。従って、これらの材料の機械加工は一般に、高価なダイヤモンド切
削工具を用いて高コストで行う必要があった。
【0005】 このことは、いわゆる溶融鋳込み工程の導入によって少なくとも部分的に変化
した。この工程は、EP−B 0 462 409で説明されているが、電力工
学用途で用いられるような、例えば異なる寸法の円筒中空成形物や、例えば比較
的小さな直径でかなりの長さの厚肉管を製造する可能性を開いている。
【0006】 セラミック超電導体を処理する技術がさらに発展するのと同様に、超電導が生
じる現象の理解が進むにつれて、少なくとも通常の導体とほぼ同程度に、高温超
電導材料の用途の範囲を広げるために、柔軟な導線または帯状にセラミック高温
超電導材料を成形可能な方法が開発された。例えば、IEEE Transac
tions on Magnetics,Vol.25,No.2,1989年
3月は、帯状の超電導材料は銀クラッド線の形態で得られる。これを受けて、超
電導体を生じる相応の材料を例えば混合、焼成、焼結させて、銀管に挿入するこ
とを記載している。延伸工程によって、その銀管の直径は、適切な柔軟性によっ
て処理可能な導線または薄い帯が形成されるまで次第に小さくする。このように
して得られる導線または帯は、また一般に、必要な超電導性を生じ最適化するた
めにさらに処理が施される。適切な場合、特定の種類の高温超電導体を用いて、
既に超電導になっている粉末を相応の銀管に挿入し、帯または導線状に成形する
こともできる。この方法は一般に、管内粉末法(PIT)として知られている。
このような導線または帯状の高温超電導体において、その超電導材料は、超電導
「粒子」状である。電流はその粒子内では非常に容易に流れることができるが、
粒子から粒子への電流は、その粒子自体より超電導性が劣る粒界に沿ってのみ流
れることができる。従って、その粒界は一般に弱連結と呼ばれる。このような導
線または帯方式の別の欠点は、高温超電導材料の連続的な断面積が非常に小さい
ことである。従来の導線または帯は、例えば約0.4mmの断面積を有し、一
般に高温超電導材料の約30%にしか対応しない。従って明らかに、このような
方式は実現可能な臨界電流を非常に制限し、多くの用途で不十分となる。
【0007】 銀を用いて高温超電導材料を接続することは、例えばM.Itoh,H.Is
higaki,T.Ohyama,T.Minemoto,H.Noijiri
およびM.MotokawaのJ.Mater.Res.,Vol.6,11,
1991年11月で説明されている。彼らは、銀の粉末を含有することによって
、Y、Ba、CuおよびOに基づくこの場合、高温超電導材料の電気的特性が向
上することを示した。この著者らは、粉末状で最大28重量%含有する高温超電
導材料を記載している。
【0008】 高温超電導材料からなる管状部材の既に確立され集中的に研究された可能な使
用の一つは、誘導電流制限によって代表される。例えば、US−A 5,140
,290は、交流電流の誘導電流制限用装置を記載しており、その制限された電
流は誘導コイルを介して流れる。中空円筒または高温超電導体は、このコイルの
内部に配置し、高透磁率を備えた軟磁性材料は同心円状の内面に配置する。通常
動作または定格電流において、中空円筒の超電導性はその内部を遮蔽し、誘導コ
イルのインピーダンスは非常に小さくなる。次に、その電流は中空円筒内を環状
に流れ、中空円筒の長軸方向の電流は生じない。
【0009】 例えば本線の短絡による過電流によって、超電導性が消え、誘導コイルのイン
ピーダンスが最大電流制限値に到達する。このような電圧電流用途では、一時的
に臨界電流を超える過電流が生じる時、数mV/cm〜V/cmの電界を伴い、
いわゆる「ホットポイント」をもたらす。高温超電導体の材料内の僅かな不均一
性によって、電界の局所的なピークが生じる。これらは、エネルギの損失を拡大
し、このポイントを加熱する。その結果、抵抗の局所的なピークが増大し電圧降
下が生じる。長期間用いる場合、このような影響は高温超電導体の領域の破壊を
もたらす。
【0010】 このような材料の製造中、高温超電導体に沿って品質の変化が生じ電流容量が
低くなるので、このような「ホットポイント」は、高温超電導材料内で周期的に
生じる。「ホットポイント」は一般に、約0.01〜0.5mmの小さな範囲で
ある。生じる過電流は極めて短く、約10〜100msの範囲である。
【0011】 このような部材を安定させるために、DE−A 44 18 050は、超電
導体の表面に厚さ約1〜10μmの銀層を形成することを提案している。超電導
体を機械的に安定させるために、弾性のある鋼線を巻き付けて、低温で安定なハ
ンダまたは合成樹脂を用いて固定することが提案されており、この方法では、得
られる外装上の全体の引っ張り応力、または超電導の中空円筒上の圧縮は100
Kより低くても保持される。
【0012】 次に、EP−A 0 822 560はまた、誘導電流制限に用いられる管状
高温超電導体配置を記載している。その明細書では、高温超電導体内の短絡電流
の場合、後に振動が生じ、保護対策をとらない限り高温超電導体セラミック内に
クラックが形成されることがある。クラックの形成を防ぐために、高温超電導体
は、繊維複合体からなる保護コイルを周りに巻き付けており、それによって、引
張応力と圧縮応力がより均一に分布する。振動減衰緩衝剤またはフェルトの減衰
層は、このような保護コイルの周りに形成する。電気的安定用の金属性常電導体
層を高温超電導体の表面に形成することも説明されている。この層は、厚さ約1
μmの金属層、好ましくは銀層で、好ましくは鋼線材の機械的外装を周りに巻き
付けており、導電性固定材を用いて固定されている。
【0013】 また、EP−B 0 731 986は直流および交流電流の両方を抵抗的に
制限するのに適した電流制限装置を記載している。超電導体と常電導体からなる
積層型の複合構造が記載されており、この層の電気的抵抗が、超電導状態ではな
い状態で隣接している超電導体の層の抵抗とほぼ等しくなるように、常電導体層
の厚さを選択する。
【0014】 電流制限器としての用途の他に、高温超電導体部材は、管状およびバルク状構
造の両方で高温超電導体用の電流リードとして用いられる。高温超電導体材料か
らなるこのような電流リードは、例えば、核磁気共鳴断層撮影装置や分光器内の
超電導磁石の電流リードとして用いられる。この場合、それらは一般に、4K温
度レベルと77K温度レベルの間の電気的接続に相当する。超電導磁石は一般に
、液体ヘリウムを用いて冷却するので、このような磁石の電流リードは僅かな熱
伝導性しかないことが非常に重要である。導入部で既に説明したように、液体ヘ
リウムを用いると4Kまで冷却できるだけで、一方では高価であり、他方では高
感度で複雑な冷蔵庫を必要とする。従って、冷蔵庫を保護し冷却コストを低く保
つために、電流リードは原理的に低い熱伝導性を有する必要がある。
【0015】 強磁界を生成するための超電導コイルは、一般に特別な保護を必要とする。安
定化させた材料やコイルの誤りのない設計を用いても、(例えばガスが低温保持
装置の真空に侵入する場合)コイルを常電導体にさせる原因が生じることがある
。すると磁界は破壊され、その磁界内に蓄積されているエネルギの全てが熱に変
換される。大型のコイルの場合、このエネルギ量は非常に莫大である。1m
空間の5Tの磁界は、10Ws(約2.8kWh)の磁界エネルギを蓄積して
いる。このエネルギが常電導に入るとき制御されずに急速に熱に変換されると、
磁石が完全に破壊される。
【0016】 この関連では、様々な過程が起こりうる。常電導状態のコイルの電気抵抗が大
きければ、発生する電流は実際には小さいままであり、電流加熱による破壊は避
けられる。しかし、この場合は磁界の破壊の間に非常に高電圧が発生し、コイル
の巻線間に電圧スパークが発生する。コイルが常電導に意図せず転移することに
よるこのような破壊的な結果を避けるために、例えば大型コイルの場合には、電
磁コイルからできるだけ速く蓄積されたエネルギを取り出すのに適した保護装置
が提案されている。このために、Supraleitung[Supercon
ductivity],4th edition,VCH Weinheim,
Werner Buckel,1990,242ページは、磁界が破壊した場合
に、蓄積されたエネルギの大部分を熱に変換する外部抵抗器にコイルを接続する
ことを提案している。内部スパークは、これによっては(十分には)避けられな
い。別の可能性は、自己インダクタンスが低い閉コンダクタを備えたコイルを囲
むことによって、蓄積されたエネルギを電磁コイルから誘導的に取り出すことで
ある。しかし、この方法ではエネルギが全て液体ヘリウムの槽に送られ、所定の
条件下では爆発的な蒸発が生じることがある。
【0017】 EP−A 0 837 478は、液体ヘリウムを必要としない超電導磁石シ
ステムの電流リードを説明している。高温超電導材料からなる管状電流リード部
材が記載されており、それは両端に電極を有する。その導電部材は、温度約77
Kの外部温度レベルと、温度約4Kの内部温度レベルの間の温度の不一致を収め
る。このような電流リードの有利な低伝導性が説明されており、それは高温レベ
ルから低温レベルへの熱の移動をほとんど許さず、常電導の電流リードに比べて
低温レベルの冷却コストを非常に低下させる。
【0018】 このような高温超電導電流リード装置は、一方では無抵抗で電流を通し、他方
では低温熱だめと高温熱だめの間の熱の移動をほとんど許さないが、高温超電導
性の破壊と常電導への転移によって、さらに危険因子を示す。
【0019】 全ての高温超電導材料は、 a)臨界温度(T)を超える、 b)臨界磁場(H)を超える、または c)臨界電流(I)を超える または前記事象の二つ以上が同時に発生することによって、その超電導性を失う
【0020】 これらの場合、その材料は常電導体になり高抵抗が生じる。高温超電導体部材
の一部、または電流が流れることにより部材全体がこのように転移すると、高抵
抗から生じるオーム加熱は、極めて短時間にその部材に破壊をもたらす。その熱
は十分速くは分散しないので、その部材が数秒以内に溶融し始めることがある。
【0021】 例えば高温超電導電磁コイルへの電流リードとして、このような部材を用いる
場合、特に高インダクタンスを備えた電磁用途では電流リードの突然の破壊のた
めに、そのような場合に流れる電流は十分緩やかに減少することができない。電
磁コイル用途を参照しながら上記で既に説明したように、これは一般にコイル全
体の破壊をもたらす。さらに、この場合に生じうる電圧スパークは、所定の条件
下ではシステム全体に損傷を引き起こし、高価な交換を行うことが必要になる。
【0022】 このような事象から高温超電導体電流リードを保護するために従来は、例えば
並列に接続し、精巧に取り付けた別の外部常電導体のために、高速高感度スイッ
チが必要であって、そのスイッチは、高温超電導体が全体として電圧降下を記録
すると電流を即座に切断した。このような常電導体またはスイッチング装置は、
この場合は保護される部分の上下の端部に接続しなければならない。それらは別
の組み立て費用を生み、非常に多くの空間を必要とし、さらに低温冷却のために
、高温超電導部材自体に対して熱膨張を確実に一致させる必要がある。高温超電
導部材全体のどこの電流も、高温超電導体から平行に走る常電導体を通ることが
できる十分連続的な保護は、このような構造的な設計では実現できない。その上
、高温超電導部材内での常電導の最初の指示を検出するために意図された高速高
感度スイッチは、システム全体を不必要に切断する誤ったトリガを頻繁にもたら
す。
【0023】 安定化させたセラミック高温超電導体とその製造方法は、DE−A 4 12
4 980に開示されている。セラミック高温超電導体は、電流をちょうどよく
切断できる程度に、切断を確実に安定化させるように記載されている。そのため
に、一つ以上の金属性の貴金属配線が高温超電導部材に導入される。しかし、こ
れは高温超電導体内の小さな局所クラックに対する保護を確実にするだけで、そ
の部材の超電導性の損失に対するものではない。
【0024】 従って、高温超電導部材に対しては、従来から知られているその部材の欠点を
有していないことが必要とされた。従って、本発明の目的は臨界温度(T)を
超える、または臨界磁場(H)を超える、または臨界電流(I)を超える、
または前記事象の二つ以上が同時に発生したとき、少なくとも短時間、高温超電
導体内を流れる電流を維持する高温超電導部材を提供することであって、その時
間は、高温超電導部材とそれに接続したシステムが破壊を引き起こさないように
、電流電導を十分ゆっくり低下させ転送するのに十分な時間である。
【0025】 本発明の目的は、一保護領域または複数の保護領域において、高温超電導部材
を常電導保護部材に接触させ、この保護領域において高温超電導体が常電導へ転
移するとき、そのような保護領域内を流れる電流を、損傷なく少なくとも1秒間
、基本的に十分吸収し、常電導体によって経路を切り替えることができる点で実
現される。
【0026】 従って、本発明は少なくとも1mmの高温超電導体断面積を有する高温超電
導部材に関し、該高温超電導部材は導電部を有し、その導電部は保護導体に接続
し、その保護導体は、保護領域内で高温超電導体が常電導に転移するとき、その
導電部の保護領域内を流れる電流が保護導体により、損傷を引き起こすことなく
少なくとも1秒間基本的に十分吸収されて経路が切り替えられるように、設計さ
れ、配置され、導電部に電気的に接触し、及び、保護領域内で少なくとも部分的
に導電部を覆っているか又は少なくと部分的に導電部により囲まれている。
【0027】 電流を「基本的に十分」吸収し、経路を切り替えるという用語は、本発明の範
囲内では、超電導条件下で高温超電導体内を流れる電流の少なくとも主要な部分
を吸収し、経路を切り替えることを意味する。その高温超電導体は、常電導状態
でもなお(僅かではあるが)電流電導を示すので、超電導条件下で高温超電導体
内流れる電流は、本発明に従った部材内で常電導に転移するとき、十分ではない
が「基本的に十分」なだけ保護導体に移動する。電気工学の法則によると、電流
の僅かな部分は常電導状態であってもなお高温超電導体内を流れる。
【0028】 本発明の範囲内では、「高温超電導部材」という用語は、約30K以上でその
長さ全体で無抵抗で電流電導を促進する部材を意味する。従って、本発明による
高温超電導部材はある割合の高温超電導材料を含有し、あるセラミック材料がそ
の高温超電導材料として用いられる。
【0029】 従って、本発明による部材は、「高温超電導」の定義として普及している温度
で使われる。しかし、本発明による部材をより低い温度、つまり約30Kより低
い例えば約4〜25Kで用いることも可能である。
【0030】 本発明の好ましい実施形態では、高温超電導体部材は、少なくとも約30重量
%、例えば少なくとも約35重量%、40重量%以上、例えば少なくとも約50
重量%の割合の超電導材料を有する。さらに、本発明による部材は約60または
70重量%を超える割合の高温超電導材料を有することもできる。重量によるこ
の割合は、この場合、高温超電導材料と下記により詳しく説明する保護導体の質
量の合計に対するものである。その部材に沿った他の補助手段、例えば機械的強
化手段、接触手段、温度センサまたは電圧センサを、その部材にさらに取り付け
ることもできるが、それらは重量比のこの計算には含まれない。
【0031】 好ましい一実施形態では、高温超電導部材は、バルク状高温超電導セラミック
からなる導電部を有する。このようなバルク状セラミックは、例えば静水圧圧縮
または鋳造法によって得られる。50K以上で超電導性、つまり無抵抗の電流電
導を示す高温超電導材料は全て、その高温超電導材料として適している。本発明
の範囲内で示される高温超電導部材は、直流電流の電流電導と交流電流の電流電
導の両方に対して用いられる。本発明の好ましい一実施形態では、従ってこの部
材は直流電流を通すために用いられ、別の好ましい実施形態では交流電流を通す
ために用いられる。
【0032】 本発明の範囲内で特に適した高温超電導材料の例は、組成A1±X2±X
を有する化合物を包含し、ここでAはYを表すかまたはY、La、Lu
、Sc、Sm、NdまたはYbの二つ以上の元素の組み合わせを表す。ここで、
MはBaを表すかまたはBa、SrまたはCaの二つ以上の元素の組み合わせを
表し、yは前記材料が30Kより高い温度、特に少なくとも約77Kで超電導に
なる数字を表す。この化合物は単相ペロブスカイト型結晶構造を有し、例えば、
金属酸化物、または加熱により金属酸化物に変化する化合物を、適切なモル比に
おいて混合し、その混合物を酸素雰囲気中で約800〜1100℃の温度に加熱
し、および、その混合物を少なくとも約1時間かけて酸素雰囲気中で徐々に冷却
することによって製造される。適切な材料の特定の例は、(Y0.8Lu0.21.0Ba2.0Cu、(Y0.5Lu0.51.0Ba2.0Cu 、(Y0.5La0.51.0Ba2.0Cu、(Y0.5Sc 0.51.0Ba2.0Cu、(La0.5Sc0.51.0Ba .0 Cu、Y1.0(Ba0.5Ca0.52.0Cu、Y1. (Sr0.5Ca0.52.0Cu、Y0.8Ba2.0Cu 、Y1.2Ba2.0Cu、Y1.0Ba1.8Cu、Y1.0
1.5Cu、Y1.2Ba1.8Cuを包含する。特に適切な材
料の群は参照番号YBCO−123およびYBCO−211で知られるものから
なり、数字の組み合わせ123及び211は元素Y、BaおよびCuの化学量論
比を表す。
【0033】 30K以上の温度で高温超電導性を示す他の適切なセラミック材料の例は、一
般式(Bi1−x)−B−C−CuOで示される化合物を包含し、ここ
でAはSbまたはAsまたはそれらの混合物を表し、BとCは各々異なり、Be
、Mg、Ca、SrおよびBaからなる群から選択した一つ以上の元素を表し、
X<1,0<y5および0<z5である。酸素(インデックスなし)の
割合は、この場合、上記の一般式において約3〜5であり、製造工程と所望の特
性に依存する。
【0034】 前記酸化化合物では、Be、Mg、Ca、Sr、BaおよびPbの群から選択
される少なくとも二つ以上の元素に、ビスマス(Bi)と銅(Cu)を組み合わ
せる必要がある。適切な場合、BiはSbまたはAsまたはその両方と部分的に
置き換えることができる。Bi、Sr、Ca、CuおよびOの組み合わせは特に
好ましい。前記化合物は、前記元素の酸化物、炭化物または炭酸塩またはそれら
の二つ以上の混合物を適切な混合比で混合することによって作られる。次に、約
700〜900℃の温度で約2〜20時間焼成を行い、焼成した混合物を粉砕し
、適切な形態に変えて、約800〜1100℃の温度で半溶融または十分溶融し
た状態で焼結させる。前記種類の化合物は、例えば105Kより高い温度で超電
導への転移を示し極めて安定である。前記種類の化合物の例は、例えば参考のた
めここに示すEP−B 0 330 305に見られる。
【0035】 本発明の範囲内の高温超電導材料として用いるのに適した他の化合物は、例え
ば同様に参考のため示すEP−A 0 327 044に記載されている。これ
らは、Bi、Sr、Ca、CuおよびOを含有する高温超電導物質であり、実験
式Bi(Sr,Ca)Cuを有し、ここでa=3〜24およびb=3
.23〜24およびSr/Caの原子比率は約1:9〜9:1である。Bi:(
Ca+Sr)の原子比率は約0.3〜1.5である。前記化合物は、慣習的にB
SCCOと呼ばれ、文字Bはビスマス元素、文字Sはストロンチウム、最初の文
字Cはカルシウム、第二の文字Cは銅、Oは酸素を表す。この化合物のそれらの
組成に基づいて、上記の高温超電導材料も、それらの元素組成によってしばしば
特徴付けられる。従って、参照記号BSCCO−2212は組成BiSr
aCuを有する高温超電導材料を表し、参照記号BSCCO−2223は
化学量論的組成BiSrCaCuを有する化合物を表す。この文献
において、その化合物は、例えばそれらの構造を作る層の数によって呼ばれるこ
ともよくある。従って、例えばBSCCO−2212は「二層」、BSCCO−
2223は「三層」と呼ばれることもよくある。
【0036】 前記高温超電導材料は、適切な場合、補助として最大20重量%までSrSO またはBaSOを有してもよい(BaSOを用いる場合、好ましくは最大
約10重量%まで)。また、本発明の範囲内で、ビスマスの一部を鉛に置き換え
たBSCCOクラスの化合物も利用可能である。このような組成は、慣習的にP
b−BSCCOとも呼ばれる。例えば、鉛化合物(BiPb)SrCa
10は、本発明の範囲内での使用に適している。
【0037】 例えば参考のために示すEP−B 0 659 704で述べられているよう
な高温超電導材料も適しており、この材料は、バリウム、カルシウム、銅および
酸素元素の他に少なくとも水銀も含有する。さらに、Pb、Bi、Tl、Au、
Pt、AgまたはCdの群から選択した別の元素または二つ以上の別の元素の混
合物を含むこともできる。化学量論的組成1223の組成(Hg,Pb),Ba
,Ca,Cuを有する高温超電導酸化物は、例えばK.IsawaらによってP
hysica、C217(1993)、11〜15に記載されている。前記文書
は両方とも参考のためにここに示す。
【0038】 他の適切な高温超電導材料は、同様に参考のため示すWO95/08517に
説明されている。この出願は、タリウムを含有する酸化物セラミック高温超電導
体を記載しており、例えばバルク状セラミック部材が得られる。前記高温超電導
部材は、例えば組成式Tl/PbCan−1BaCu、(Tl/Pb) Can−1BaCuまたはTl0.5Pb0.5Can−1Sr
を有する。ここで、nは例えば数字1、2または3を表す。この材料は
、77Kを有意に超える例えば約118〜122Kの高温超電導転移温度(T )を有する。この化合物の発見と特徴は、例えばZ.Z.ChengらによるN
ature,Vol.332,55ページ(1988)に記載されている。
【0039】 例えば、EP−A 0 573 804に記載されているような高温超電導材
料も適している。このようなBSCCOクラスの高温超電導体は、平衡状態での
臨界電流密度を上げるために、約200〜800(重量)ppmの炭素を含有す
る。
【0040】 本発明による高温超電導部材は、その三次元形状によっては制限されず、本発
明による保護導体設計は下記に説明するように、実質的に全ての三次元形状の高
温超電導部材に適用できる。しかし、本発明の範囲内の好ましい部材は、その部
材の長さが部材の断面の複数倍となる細長い形状を有する。本発明の範囲内で、
複数という用語は、整数の倍数だけを意味するものではない。この高温超電導部
材は、この点で直線形状を有することができるが、適切な製造方法が可能であれ
ば、同様に蛇行形状に折り曲げたり、螺旋形状に巻き付けることができる。
【0041】 しかし、好ましい実施形態では本発明による高温超電導部材は基本的に直線で
あり、少なくとも約1cmの長さを有する。この高温超電導部材の長さには基本
的に制限はなく、その用途の性質によって通常決定される。従って、高温超電導
磁石への電流リードとして、本発明による高温超電導部材を用いる状況では、約
5〜100cm、例えば約10〜50cmの部材の長さが一般的に必要とされる
【0042】 高温超電導部材の断面は、所望の外部形状を有することができ、その製造方法
にのみ依存する。例えば、円形、長円形または多角形、特に三角形、四辺形、例
えば正方形または長方形、五角形または六角形の断面が可能である。
【0043】 高温超電導部材は、この場合バルク状、つまりその部材の断面全体が高温超電
導材料で充填されてもよい。しかし、高温超電導部材は中空、つまりその部材の
断面は高温超電導材料に囲まれた自由表面を有してもよい。本発明の範囲内で、
バルクと中空の高温超電導部材の両方が用いられ、好ましい実施形態では管状ま
たはロッド状に設計される。
【0044】 高温超電導材料の断面積は、好ましい実施形態では少なくとも約2mmであ
り、特に約5mmを超える。例えば本発明の範囲では、約25mm、約50
mm、約500mm、約1300mmまたは約2000mmの断面積を
有する部材が適している。
【0045】 本発明による高温超電導部材は、少なくとも一つの導電部を有する。この導電
部は、電流電導のために使われる高温超電導部材の部分を示し、例えば導電部内
の電流フローや温度を監視する測定器具に適切な場合に接触させるのを除いて、
他の接触機能を有しない。本発明による高温超電導部材の導電部は、少なくとも
部分的、つまり一つ以上の保護領域において、好ましくは常電導体である保護導
体に接触させる。保護導体に「部分的に」接触させるという用語は、この本文の
範囲内では、導電部がその長さ方向全体で保護導体に接触する必要はなく、導電
部の長さ方向の特定の部分が保護導体に接触していないことを意味する。
【0046】 「保護領域」という用語は、この本文の範囲内では、高温超電導材料が常電導
に転移するとき、その保護導体によって少なくとも一時的に、つまり少なくとも
1秒間、電流電導を引き受けることができる、導電部の一つ以上の領域をさす。
【0047】 好ましい実施形態では、本発明による高温超電導部材は、接点として設計した
端部を有する。「端部」という用語は、電源または負荷と機械的および電気的に
接触する、本発明による高温超電導部材の部分を示す。電源という用語は、この
文脈では高温超電導部材に電流を送るいずれかの形態の電流リードを意味し、従
って電気的に接触するが、そうでなければ非積極的または連結だけ、または両方
によって接続される。電流取り出しという用語は、高温超電導部材によって送ら
れる電流を用いて、特定の効果、例えば磁界の生成を実現する部材を意味するこ
とが意図される。
【0048】 高温超電導部材の好ましい実施形態の端部は、接点、つまり他の電源または負
荷に高温超電導部材を電気的に接続できる接触手段を有するものとして設計する
。このような電気的接続は、例えば導電性金属で端部の周囲、好ましくは端部の
周囲全体の高温超電導部材を囲むことによって行われる。導電性金属は、この場
合、端部の領域で高温超電導材料と接触し、電流が電流リードまたは電流取り出
しから、その金属を介して高温超電導材料へ、または逆に送られるとき、接触抵
抗が最も低くなるようにする。この抵抗は、好ましくは2μΩ・cm(77K)
より低く、例えば1.5μΩ・cm、1μΩ・cmまたは0.5μΩ・cmより
低い。
【0049】 別の好ましい実施形態では、高温超電導部材は二つの端部を有し、それらを合
わせた長さは高温超電導部材の合計の長さの約40%より少ない。
【0050】 高温超電導部材と電流リードまたは電流取り出しの間の接点は、例えば適切に
形成された銅接点からなり、基本的に高温超電導部材の端部の周辺全体および基
本的に端部の長さ全体を囲む。
【0051】 本発明の好ましい実施形態では、高温超電導部材は保護領域内の導電部の少な
くとも一部で保護導体の全体の範囲と接触する。好ましくは、このような導電部
の一部は端部の一つの近接部位に位置しているか、または、特に端部の一つに隣
接している。別の好ましい実施形態では、高温超電導部材は長さ方向全体で導電
領域の全表面を介して保護導体に接触する。
【0052】 別の好ましい実施形態では、保護領域は高温超電導部材の表面積の少なくとも
10%を構成する。好ましくは、保護導体と該部材の間の接触は連続的で一体的
な幅方向の表面を形成する。温度勾配があるところで高温超電導部材を用いる場
合、本発明の範囲内では、保護導体がより高温レベルに接触する一つの端部また
は各端部に隣接する面の少なくとも30%を被覆することが望ましい。つまり、
本発明の好ましい実施形態では、該部材のこのような一つの端部に少なくとも一
つの保護領域がある。
【0053】 保護導体と高温超電導材料の間の接触は、導電部内で突然終わってもよいが、
高温超電導材料と保護導体の間の接触が次第に減少したり、または保護導体の電
流容量を次第に減少させる遷移領域を設けることもできる。例えば、このような
電流容量の低下は、保護導体の厚さを元の厚さから実質的により薄く次第に減少
させることによって得られる。高温超電導材料と保護導体の間の接触は、保護導
体内に穴を開け、保護導体が高温超電導材料全体の表面を被覆している部分から
の距離が増加するにつれて、これらの穴が占める領域が増加するようにすること
によっても次第に低減できる。例えば、このような穴は三角形でも菱形であって
もよく、比較的に短い長さ領域、または保護導体が幅方向の表面で被覆していな
い導電部の長さ全体を含む長さ領域に広がっていてもよい。
【0054】 従って、保護導体は接点として設計した全ての端部で電気的に接触してもよく
、保護導体と接点として設計した端部の間の、どこか一つの端部だけで電気的に
接触してもよい。
【0055】 本発明の好ましい実施形態では、保護導体は接点として設計した少なくとも一
つの端部と常に電気的に接続されるべきである。例えばこのような接触は、接点
として設計した端部と保護導体の間で、例えばハンダといった適切な補助を用い
ながら、高導電率で接続することによって実現される。しかし、保護導体を構成
するものとして同じ材料から接触させることも、導電部内に融合する保護導体と
して端部から導く接点を形成することもできる。
【0056】 本発明による高温超電導部材が中空、つまり高温超電導材料によって表面全体
を囲われたキャビティを有していれば、保護導体は必ずしも高温超電導部材の外
面に接触する必要はなく、その部材の内面に適用されてもよい。
【0057】 好ましい実施形態として意図された本発明の範囲内で、保護導体は高温超電導
部材の表面の一つの上に位置せず、高温超電導材料により全体的または部分的に
囲われることもできる。この点で重要なのは、本発明の根本的な概念を実施でき
ること、つまり少なくとも、高温超電導体の少なくとも一部を流れる電流が保護
導体に移り、適切な場合には保護導体から高温超電導部材に戻ることができるこ
とである。
【0058】 保護導体用の材料として適切なものは、高温超電導部材の保護導体と接触する
部分が常電導状態に転移した時、該接触部位において高温超電導部材を流れる臨
界電流を吸収でき、少なくとも1秒間、高温超電導部材または保護導体が破壊さ
れることなく該臨界電流の経路を変えることのできる全ての材料である。本発明
の好ましい実施形態では、保護導体は少なくとも10秒間以上電流の経路を切り
替えるように構成し寸法を決める。問題なく電流の経路を切り替えることができ
る適切かつ十分な時間は、例えば約60秒以上、例えば約120秒以上またはそ
れ以上である。
【0059】 例えば、このような材料は相応の導電性プラスチックであってもよいが、本発
明の範囲内では保護導体用の材料としては好ましくは金属が用いられる。貴金属
、特にAg、Au、Pt、Rh、Pd、Ru、OsまたはIrまたはそれら二つ
以上の混合物は特に適している。
【0060】 好ましい実施形態では、酸素透過性材料が保護導体用材料として用いられる。
【0061】 Ag、またはAgとAuの合金が好ましくは保護導体用材料として用いられる
が、Auの割合は例えば約0.1〜20重量%である。
【0062】 本発明の好ましい実施形態では、銀メッキまたは銀と金の合金からなる金属シ
ートが保護導体として用いられる。この場合、例えば保護導体は高温超電導材料
の表面に層状に接触する。本発明の好ましい実施形態では、保護導体は約20〜
800μmの厚さを有する。厚さが薄くなると、高温超電導体の対応する部分を
流れる電流を損傷なしに吸収し経路を切り替えることがもはや保証されなくなり
、より厚い層では、高温超電導部材の熱伝導性が不利に高くなることがある。
【0063】 適切な場合、保護導体を備えた高温超電導部材は別の強化層で囲う必要がある
か、またはそうすることが望ましいことがある。該別の強化層は、この場合、接
点として設計した端部は少なくとも除くとしても、高温超電導部材の全面を被覆
してもよく、またはその部材を被覆して、高温超電導部材の一部でのみ接触させ
てもよい。強化層は、導電性または非導電性材料から構成できる。好ましくは、
強化層は金属からなり約40μm〜10mmの厚さを有する。好ましい実施形態
では、強化層は、銅、鉄、ニッケルまたは銀またはそれら二つ以上の混合物を有
する。
【0064】 適切な場合、高温超電導部材は、熱容量が強化層の熱容量より大きな金属に接
続した一つ以上の部分を強化層上に広範囲に有する方が有利である。このような
部分は一般にヒートシンクとして適用し、適切な場合、高温超電導部材が常電導
相にあるときに拡散される熱を蓄積し、次の冷却相の間に再びゆっくり解放する
【0065】 本発明による高温超電導部材について、次の図面においてより詳細に説明する
【0066】 図1aは、高温超電導材料(1)の管が、接点として設計した二つの端部(2
)を有し、間にある導電部が保護導体(3)によってその全表面を囲われている
、管状高温超電導部材を示す図である。
【0067】 図1bは、同様に高温超電導材料(1)の管を備えた管状高温超電導部材を示
す図であって、端部2、2aを有し、端部2aは接点として設計し、高温超電導
材料の管を被覆する保護導体(3)が端部2aに滑らかに融合し接点を構成する
。導電部のほぼ中央で、保護導体(3)と高温超電導材料(1)の間の接触は、
歯形の穴を有する保護導体によって減少する。
【0068】 図1cは、ロッド状バルク型高温超電導部材を示す図であって、高温超電導材
料(1)のロッドは接点として設計した二つの端部(2)を有し、導電部は保護
導体(3)によって囲われている。同様に、保護導体(3)は三角形の穴を有し
、保護導体(3)と高温超電導材料(1)の間の接触を次第に低減する。この場
合、保護導体は、接点として設計した両方の端部(2)に電気的に接続する。
【0069】 図1dは、高温超電導材料(1)の管、接点として設計した端部(2)、保護
導体(ここでは図示せず)、強化層(4)および強化層上にリング状にある二つ
のヒートシンク(5)を備えた管状高温超電導部材を示す図である。
【0070】 本発明による高温超電導部材は、鋳造加工またはスピンオン加工で加工処理可
能な高温超電導材料を用いて好ましくは製造される。BSCCO−2212また
はBSCCO−2223型の高温超電導材料を用いることが、本発明の範囲内で
は特に好ましい。
【0071】 保護導体は、この場合、高温超電導材料に高温超電導性を生じさせる前、途中
または後のいずれかで高温超電導材料に接触させることができる。
【0072】 好ましい実施形態では、例えばスピンオン加工のために回転させて用いること
もできる適切な鋳型の内壁に、保護導体として適した層、例えば相応の金属シー
トを設けることによって高温超電導材料を保護導体に接触させ、次にその高温超
電導材料を鋳造する(必ずしも高温超電導性を示す最終的な形態である必要はま
だない)。
【0073】 従って本発明は、本発明による高温超電導部材の製造方法にも関係し、その製
造方法において、鋳型の内側にはAg、Au、Pt、Rh、Pd、Ru、Osま
たはIrまたはそれら二つ以上の混合物を含有する金属シートをライニングし、
適切な場合には相応の次の処理の後高温超電導性を示す材料の溶融物を、その鋳
型に適用する。
【0074】 この場合、静止型であるか、または例えばスピンオン鋳造などの移動型の鋳型
を用いた成形方法を用いるかどうかは重要ではない。
【0075】 保護導体を外部から形成する別の可能な方法は、例えばプラズマ法またはスパ
ッタリング等の相応の成膜法によって、その部材に高温超電導材料を形成するこ
とである。
【0076】 高温超電導性を発生させるために、例えばその部材全体、つまり高温超電導材
料と保護導体を相応の形態で、次の処理、例えばアニール処理を施すことによっ
て、高温超電導性を改変する必要がある場合がある。このようなアニールは、酸
素を含む雰囲気中で行われることが多い。
【0077】 強化層は、高温超電導材料の製造後、所望の方法でその高温超電導部材に形成
してもよい。保護導体が高温超電導部材の表面を構成する場合、強化層は、例え
ばハンダ付けまたは他の金属接続によって、その保護導体または高温超電導材料
の表面に形成することが望ましい。適切な場合、例えば穴あけおよび相応のネジ
止めまたは他の締付け器具によってこれを行ってもよい。
【0078】 本発明は、本発明の高温超電導部材または本発明の製造方法により製造した高
温超電導部材の電流リードとしての使用にも関係する。
【0079】 本発明を、下記実施例により詳しく説明する。 実施例: 下記に与えられる電流は、1μV/cmの電圧降下が高温超電導部材上で測定
される電流フローとする。
【0080】 実施例1: 外径8mm、長さ100mmの管は、Ag97重量%、Au3重量%の合金か
らなる厚さ0.2mmの金属シートから構成した。この構造物を、端部を閉じて
、内径8mm、長さ120mmのシェルとした石英ガラス管内に挿入した。ビス
マス、ストロンチウム、カルシウムおよび銅酸化物の金属比2:2:1:2の混
合物を、均一な溶融物が形成されるまで1000℃に加熱した。次に、準備した
石英管にこの溶融物を注ぎ込んだ。室温まで冷却した後、そのシェルに元から挿
入されている金属プレートに今は囲われている固化した溶融物をその石英管から
取り出した。このようにして得た囲ったロッドは、空気と酸素(1:1)を混合
した加熱炉内で750℃まで加熱し、そこで24時間保持し、次に空気中で83
0℃で再アニールした。このようにして得られた部材は、90Kおよび77K(
液体窒素lN内で)高温超電導となり、480Aの超電導電流(1μV/cm
)を流した。一接点を窒素浴内に残したまま450Aの電流下の試料を浴槽から
取り出すと、その部材は、損傷を起こすことなくなお数秒間電流を流すことがで
きた。窒素浴内にもはや存在しない接点は、このとき温度120Kであった。
【0081】 実施例2: 直径70mm、長さ100mmの管は、厚さ0.25mmの銀プレートから構
成した。この管の一つの端部は、この場合、滑らかには設計されておらず鋸歯冠
状であった(図1b参照)。直径70mm、長さ20mmの別の銀管も構成した
。両方の管は、管状の長さ200mmのスチール製鋳型(シェル)の両端に配置
し、長さ80mmの銀のない領域が中央に残るようにした。ビスマス、ストロン
チウム、カルシウムおよび銅酸化物の金属比2:2:1:2の混合物に10重量
%のSrSOを混合したものを、均一な溶融物が得られるまで1100℃に加
熱した。そのシェルは固定して回転させ、十分な溶融物をシェル内に注ぎ込み、
冷却後に固化した溶融物の層が厚さ5mmになるようにした。室温まで冷却後、
今は銀で部分的に囲われている成形物をそのシェルから取り出した。次に実施例
1の条件で再アニールし、固化した溶融物を高温超電導相に変化させた。このよ
うにして得られた管状部材は、77Kで臨界電流6486A(1μV/cm)を
示した。次に6000Aの定電流を印加して、その試料を液体窒素浴から徐々に
取り出した。加熱によってその管は高温超電導性を失ったが、それにもかかわら
ず18mVの電圧が管の長手方向全体に到達するまで(約500秒後)電流は保
持され、その後さらに120秒かかって0まで徐々に低下した。そのとき、その
管は下側の半分(銀がない半分)だけ液体窒素浴内にあった。窒素浴から出てい
る管の領域は、この場合、110Kの温度までになり、これは臨界温度を有意に
超えている。従って、その管は常電導状態で6000Aの電流を流していた。7
7Kまで再冷却した後、その試料は試験前と同じ臨界電流を示した。
【0082】 実施例3: Ag95重量%、Au5重量%からなる厚さ0.3mm、幅160mmの金属
シートに、厚さ0.2mmの銀プレート(100%Ag)を幅30mmと60m
mに各々測って右側と左側に溶接した。次に、直径70mm、長さ250mmの
管をこの複合材から構成した。この管を、対応するスチール製鋳型(シェル)内
にはめ込み回転させた。実施例2で記載したように、金属酸化物の溶融物を厚さ
7mmの壁になるまで、そのシェルに注ぎ込んだ。このようにして得られた管は
、実施例2の条件で再アニールし、90K未満で高温超電導性を示した。77K
では6006Aの臨界電流を示した。このとき、AgAuケースを備えたこの高
温超電導管は、四つの別個の部分的な管からなりハンダ付けした厚さ2mmのス
チールケースを有し、その管の上下の端部でAgを成膜した管の長さ20mmの
部分が各々露出したままとなるようにした。さらに、幅28mmの銅リングもヒ
ートシンクとしてハンダ付けした。
【0083】 温度77Kで、5500Aの電流をその管に印加した。次に、その試料を液体
窒素浴から急速に一つの端子まで取り出した。それによる加熱の結果として、そ
の管は高温超電導性を失ったが、それにもかかわらず40mVの電圧が管の長手
方向全体に到達する冷却除去後約105秒間、電流は保持され、その後さらに約
60秒かかって0まで徐々に低下した。従って、その管は冷却なしの常電導状態
で5500Aの電流を流していた。77Kまで再冷却した後、その試料は試験前
と同じ高温超電導臨界電流を示した。
【0084】 実施例4: 直径12mm、長さ120mmのロッドを、100重量部のYBCO−123
、9重量部のY、1重量部のPtOの均一な粉末混合物から冷静水圧圧
縮によって製造した。次に、この部材を880〜920℃で焼結させ、1040
℃で部分的に溶融させた。970℃まで冷却した後、123相はさらに徐々に冷
却することによって結晶化させた。この方法では、直径10mm、長さ110m
mのロッドが得られた。次に、溶射によって膜厚0.18mmの銀を、ロッドの
一方の端部で長さ45mm、他方の端部で長さ10mmにわたって形成した。次
に、この部材を400〜600℃で100時間、酸素中で熱処理した。この方法
では、両端を接点として設計した臨界温度92Kの高温超電導部材が得られた。
この部材は、高温超電導性が損なわれるとき上記に示した保護作用を示した。
【0085】 実施例5: 実施例4に従い、ただし組成Bi1.73,Pb0.4,Ca1.9,Sr .0 ,Cu3.0およびOを備えた原料粉を用いてロッドを製造した。次に、
825℃(N+1%O中120時間)で反応性アニール処理した。この方法
では、臨界温度110Kの高温超電導体ロッドが製造された。次に、実施例4に
示したように両方の端部に銀層を形成した。この高温超電導部材も、高温超電導
性が損なわれるとき上記に示した保護作用を示した。
【0086】 比較例: 高温超電導部材を実施例2に従って製造したが、その中で導電部には保護導体
は形成しなかった。そのシェルは、両端部を接点として形成するために、直径7
0mm、長さ20mmの銀管で両端を各々被覆しただけだった。次に、スピンオ
ン鋳造によって実施例2に従って管を製造し再アニールした。得られた部材は、
77Kで臨界電流6656Aを示した。次に、実施例2に従って6000Aの電
流フローの下で、その部材を窒素浴から取り出した。わずか45秒後、管の上側
32mmの領域(つまり窒素浴から出ている端部)に電圧降下が生じ、さらに5
秒以内にその部材は完全に破壊された。約5cmの大きさの破片が、その部材
から折れた。最終的に破壊された領域の外側では、8μVの電圧降下だけがその
時間全体で観察された。従って、全エネルギは結果的に破壊された領域内に解放
された。
【図面の簡単な説明】
【図1a】 管状高温超電導部材を示す図である。
【図1b】 管状高温超電導部材を示す図である。
【図1c】 ロッド状バルク型高温超電導部材を示す図である。
【図1d】 管状高温超電導部材を示す図である。
【符号の説明】
1 高温超電導材料 2、2a 端部 3 保護導体 4 強化層 5 ヒートシンク
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年8月21日(2000.8.21)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ホルツエム,ヨハネス ドイツ国、デー−50354・ヒユルト、バツ ヘマー・シユトラーセ・39 (72)発明者 ブロンメル,ギユンター ドイツ国、デー−65185・ビースバーデン、 モーリツツシユトラーセ・70 (72)発明者 グロム,マルクス ドイツ国、デー−61476・クロンベルク、 ミンホルツベーク・22 (72)発明者 ホルスト,ベルネル ドイツ国、デー−50321・ブリユール、ゼ ネカベーク・15 Fターム(参考) 5G321 AA01 BA06 CA08 CA41

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1mmの高温超電導断面積を有する高温超電導
    部材であって、該高温超電導部材は導電部を有し、前記導電部は保護導体に接続
    しており、該保護導体は、保護領域において高温超電導体が常電導に転移すると
    き、導電部の保護領域内を流れる電流が保護導体によって少なくとも1秒間損傷
    を引き起こすことなく基本的に十分に吸収されて経路が切り替えられるように、
    設計され、配置され、該導電部に電気的に接触し、および、少なくとも部分的に
    保護領域内で導電部を覆っているかまたは少なくとも部分的に導電部により包ま
    れている、高温超電導部材。
  2. 【請求項2】 円形、長円形または多角形、特に三角形、四辺形、五角形ま
    たは六角形の断面領域によって区別されることを特徴とする、請求項1に記載の
    高温超電導部材。
  3. 【請求項3】 管状またはロッド状に設計されている、請求項1または2に
    記載の高温超電導部材。
  4. 【請求項4】 その表面積の少なくとも10%を保護領域が構成する、請求
    項1〜3のいずれか一項に記載の高温超電導部材。
  5. 【請求項5】 導電部が、その表面積の少なくとも10%を介して、保護導
    体と連続的に一体的に十分導電的に接続している、請求項1〜4のいずれか一項
    に記載の高温超電導部材。
  6. 【請求項6】 保護導体が、Ag、Au、Pt、Rh、Pd、Ru、Osま
    たはIrからなる群から選択される元素またはそれらの二つ以上を含有する、請
    求項1〜5のいずれか一項に記載の高温超電導部材。
  7. 【請求項7】 保護導体が、20〜800μmの厚さを有する、請求項1〜
    6のいずれか一項に記載の高温超電導部材。
  8. 【請求項8】 CuとO、および、さらに、Bi、SrとCa、またはPb
    、Bi、SrとCa、またはTl、Pb、Ba、SrとCa、またはHg、Ba
    とCa、またはHg、Pb、BaとCa、またはREとBaの元素を含有するセ
    ラミック材料を高温超電導材料として用い、REが、Y、Nd、Sm、Eu、L
    a、Gd、Dy、Ho、ErまたはYbの元素またはそれらの二つ以上の混合物
    を表す、請求項1〜7のいずれか一項に記載の高温超電導部材。
  9. 【請求項9】 少なくとも、導電部の表面または保護導体の表面または両方
    の表面に接触する部分に強化層を有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の
    高温超電導部材。
  10. 【請求項10】 強化層が、40μm〜10mmの厚さを有する金属層であ
    る、請求項9に記載の高温超電導部材。
  11. 【請求項11】 強化層がCu、Fe、NiまたはAgを含有する、請求項
    9または10に記載の高温超電導部材。
  12. 【請求項12】 強化層上で、熱容量がその強化層の熱容量より大きい金属
    に、一つ以上の部分が広範囲に接続されている、請求項9〜11のいずれか一項
    に記載の高温超電導部材。
  13. 【請求項13】 鋳型の内側に、Ag、Au、Pt、Rh、Pd、Ru、O
    sまたはIrまたはそれらの二つ以上の混合物を含有する金属シートをライニン
    グし、相応の以降の処理の後適切な場合に高温超電導性を示す材料の溶融物をそ
    の鋳型に適用することを特徴とする、請求項1〜12のいずれか一項に記載の高
    温超電導部材の製造方法。
  14. 【請求項14】 請求項1〜12のいずれか一項に記載の高温超電導部材ま
    たは請求項13に記載したように製造した高温超電導部材の電流リードとしての
    使用。
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