JP2002524492A - 医薬物質の迅速放出医薬組成物 - Google Patents

医薬物質の迅速放出医薬組成物

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、治療効果および/または予防効果の相対的に速いまたは迅速な開始を得るための、治療上および/または予防上有効な量の活性物質(医薬物質)の投与用の経口改変放出医薬組成物に関する。本発明による改変放出医薬組成物中に含まれる医薬物質は、酸性条件下、すなわち胃内に存在するのと同様の条件下で非常に低い溶解度を有する医薬物質および/または約5.5未満、たとえば約4〜約5の範囲のpK値を有する医薬物質が適している。該組成物は、治療上および/または予防上活性な物質を含み、ふるい分析に供したときに少なくとも約90%w/wの粒子が180μmのふるいを通過するような粒度を有する粉末に基づいており、該粉末は水性媒体と接触して粒状組成物を生成し、該粒状組成物は、ふるい分析に供したときに少なくとも約50%w/wの粒子が180μmのふるいを通過するような粒度を有している。さらに、該組成物は、0.07N塩酸を溶解媒体として用いた本明細書に規定する溶解法(I)に従って試験したときに少なくとも約50%w/wの活性物質を該試験の最初の20分以内に放出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、治療効果および/または予防効果の相対的に速いまたは迅速な開始
を得るための、治療上および/または予防上有効な量の活性物質(または医薬物
質)の投与用の経口改変放出医薬組成物に関する。本発明による改変放出医薬組
成物中に含まれる医薬物質は、酸性条件下、すなわち胃内に存在するのと同様の
条件下で非常に低い溶解度を有する医薬物質および/または約5.5未満、たと
えば約4〜約5の範囲のpK値を有する医薬物質が適している。本発明の医薬
組成物は、2つの重要な要件が得られるような仕方でデザインされている、すな
わち、(i)本発明の医薬組成物が酸性条件下で医薬物質を非常に速く放出し、
それによって該医薬物質が溶解するようになり、従って胃への入り口に殆どさし
かかるや直ちに吸収のために利用されること、および(ii)本発明による医薬組
成物の機械的強度が充分に高くて医薬組成物の通常の取り扱いに耐えることがで
き、当業者によりよく知られた伝統的なコーティング装置を用いて該組成物をコ
ーティングすることができること。本発明による組成物は、たとえば、急性の痛
みまたは穏やかなものから中くらいのものまでの痛みに関連して、治療効果およ
び/または予防効果の速い開始が望まれる場合に使用するのに適している。従っ
て、適当な治療上および/または予防上の活性物質は、とりわけ非ステロイド系
抗炎症医薬物質(以下のように略される:NSAID物質またはNSAID)と
して示される医薬物質のクラスに認められる。
【0002】 (発明の開示) (発明が解決しようとする技術的課題) 医薬物質を即時放出(immediate release)すべくデザインした医薬組成物は
当該技術分野で知られている。 しかしながら、一般に、医薬物質の即時放出を可能にすべく記載されている類
の組成物の背後にある理論的根拠は、伝統的な調剤法(たとえば、(i)水中で
の崩壊時間が最大で約30分である平板錠剤(plain tablets)、(ii)伝統的
に調剤した顆粒剤(granulate)または(iii)医薬物質自体の緩い(loose)粉
末)を用いることである。そのようにすることにより、組成物の即時放出部分は
平板錠剤調合物などに対応する仕方で医薬物質を放出することを意図しており、
そのような意味合いにおける「即時」なる語は医薬物質の放出が徐放組成物から
の放出よりも速いことを示すことを意図している。いわゆるSplashDoseR、Flash
DoseRおよびFlashtabsRの開発は、非常に速い崩壊時間を得ることに着目した医
薬組成物の例である。そのような調合物は胃腸管で容易に可溶な医薬物質に使用
するには適しているが、溶解度の低い医薬物質に関連する問題は基本的に解決さ
れない。
【0003】 とりわけ医薬物質が約1〜約3のpH、すなわち胃内のpHに対応するpHを
有する酸性媒体中で低い溶解度を有する場合には、伝統的な調合法では適当な速
い崩壊時間を有するが酸性条件下では該医薬物質の適当な速い溶解速度を必ずし
も有しない医薬組成物へと導くであろう、すなわち、平板錠剤は顆粒に速やかに
崩壊するであろうが酸性条件下での該組成物および/または崩壊した該組成物か
らの該医薬物質の溶解は該医薬物質自体の溶解特性のために不適当に低いであろ
う。吸収に関して医薬物質の有効性(availability)、すなわち循環系への移行
は、溶解した形態で医薬物質が存在することに依存している。なぜなら、溶解し
た物質のみが胃腸管中の粘膜を通過できると一般に受け入れられているからであ
る。それゆえ、速い初期の吸収を可能にして真に速いまたは即時の治療応答が得
られるように酸性の条件下でも医薬物質の溶解が適切に速いことが重要である。
【0004】 弱い酸である医薬物質については、真に速い治療効果を達成するために既に酸
性条件下にある医薬物質の適切なバイオアベイラビリティーを確保することが非
常に重要である。しかしながら、速い効果の組合せの達成に関連して開示されて
いる種々のアプローチは上記要因をすべて考慮に入れているわけではないので、
治療効果の真に速やかな開始を可能にする組成物を開発する必要性が存在する。
この目的のため、本発明者らはとりわけ通常NSAIDと称される医薬物質のク
ラスに属する医薬物質を含む組成物に焦点を当てたが、酸性媒体中で低い溶解度
および/または約5.5未満のpKを有する他の医薬物質も同様に本発明によ
る組成物に使用するのに適している。
【0005】 さらに、急性の痛み、穏やかなものから中くらいのものまでの痛みおよび/ま
たは炎症状態および/または関連状態を患う患者は、NSAID物質の治療効果
の速やかな開始を可能とする投与量および調合物を非常にしばしば必要とする。
投与剤型からの放出は、安全で予測可能で信頼のおけるものでなければならない
。さらに、技術的な観点から、組成物からの活性医薬物質の放出速度および放出
パターンは該組成物の貯蔵寿命を通じて有意に変化してはならない。放出速度お
よび/または放出パターンの変化は組成物のインビボでの性能に有意の影響を及
ぼす。
【0006】 活性医薬物質の迅速な放出を意図した従来の組成物(たとえば、日本特許第3
3491/90を参照)を試験したとき、本発明者らは得られる放出速度および
錠剤の堅固さ(robustness)に関して問題を明らかにした。それゆえ、活性物質
の迅速な放出に適した医薬組成物の開発は、驚くべきことに一方で通常の取扱い
に耐えられる充分な堅固さを有し(すなわち、充分な機械的強度を有し)、他方
で酸性の水性媒体中での活性医薬物質の速い放出と溶解を可能とする組成物のバ
ランスであると思われる。
【0007】 (その解決方法) それゆえ、本発明の目的は、投与したときに活性医薬物質を循環系に速やかに
送達するのに有用な経口で使用するための医薬組成物を提供することである。 一つの側面において、本発明は、0.1N塩酸中、室温で最大約0.1%w/v
の溶解度を有する治療上および/または予防上活性な物質を含む、経口投与用の
迅速放出医薬組成物であって、 該組成物は、治療上および/または予防上活性な物質を含み、ふるい分析に供
したときに少なくとも約90%w/w、たとえば少なくとも約92%w/w、少
なくとも約94%w/w、少なくとも約95%w/w、少なくとも約96%w/
w、少なくとも約97%w/w、少なくとも約97%w/w、少なくとも約98
%w/wまたは少なくとも約99%w/wの粒子が180μmのふるいを通過す
るような粒度を有する粉末に基づいており、該粉末は水性媒体と接触して粒状(
particulate)組成物を生成し、該粒状組成物は、ふるい分析に供したときに少
なくとも約50%w/w、たとえば少なくとも約55%w/w、少なくとも約6
0%w/w、少なくとも約65%w/w、少なくとも約70%w/w、少なくと
も約75%w/w、少なくとも約80%w/w、少なくとも約85%w/w、少
なくとも約90%w/wまたは少なくとも約95%w/wの粒子が180μmの
ふるいを通過するような粒度を有しており、 該組成物は、0.07N塩酸を溶解媒体として用いた本明細書に規定する溶解
法Iに従って試験したときに少なくとも約50%w/wの活性物質を該試験の最
初の20分以内に放出するものである ことを特徴とする組成物に関する。
【0008】 他の側面において、本発明は、0.1N塩酸中、室温で最大0.1%w/vの溶
解度を有する治療上および/または予防上活性な物質を含む、経口投与用の迅速
放出医薬組成物であって、 該組成物は、治療上および/または予防上活性な物質を含む粉末を、粒状組成
物の粒子の平均粒度が該水性媒体に接触する前の粉末の平均粒度に比べて最大約
100%大きいような仕方で水性媒体と接触させることによって得られる粒状組
成物の形態であるかまたは該粒状組成物に基づいており、 該組成物は、0.07N塩酸を溶解媒体として用いた本明細書に規定する溶解
法Iに従って試験したときに少なくとも約50%w/wの活性物質を該試験の最
初の20分以内に放出するものである ことを特徴とする組成物に関する。
【0009】 好ましい態様において、本発明の組成物は、上記試験の最初の20分以内に該
組成物中に存在する全活性医薬物質の少なくとも約55%w/w、たとえば少な
くとも約60%w/w、少なくとも約65%w/w、少なくとも約70%w/w
、少なくとも約75%w/w、少なくとも約80%w/w、少なくとも約85%
w/w、少なくとも約90%w/w、少なくとも約95%w/w、少なくとも約
96%w/w、少なくとも約97%w/w、少なくとも約98%w/wまたは少
なくとも約99%w/wを放出する。
【0010】 他の側面において、本発明は本発明による組成物の調製方法に関し、該方法は
、工程: (i)治療上および/または予防上活性な物質を(a)アルカリ物質、(b)結
合特性を有する充填剤、および任意に(c)他の薬理学的に許容しうる賦形剤と
混合して粉末混合物を得、 (ii)かくして得られた粉末混合物を水性媒体と接触させて湿潤粉末を得、 (iii)かくして得られた湿潤粉末を本明細書において規定されるように該粉末
中の水分含量が最大約5%w/wとなるまで室温を超える温度で乾燥させて第一
の粒状混合物を得、 (iv)かくして得られた第一の粒状混合物をふるいにかけ、 (v)任意に、さらに薬理学的に許容しうる賦形剤を加えて第二の粒状混合物を
得、 (vi)任意に、かくして得られた第二の粒状混合物を圧縮して錠剤とし、ついで
(vii)任意に、かくして得られた錠剤をコーティングする を含む。
【0011】 さらに他の側面において、本発明は、本発明による迅速放出組成物の形態中の
治療上および/または予防上活性な医薬物質の有効量を患者に投与することを含
む、急性の痛みおよび/または穏やかなまたは中くらいの痛みの治療および/ま
たは予防方法に関する。
【0012】 上記のように、0.1N塩酸中、室温での治療上および/または予防上活性な
物質の溶解度は、最大約0.1%w/vの溶解度、たとえば最大約0.05%w/
v、最大約0.01%w/v、最大約0.009%w/v、最大約0.008%w
/v、最大約0.007%w/v、最大約0.006%w/v、最大約0.005
%w/v、最大約0.004%w/v、最大約0.003%w/v、最大約0.0
02%w/vまたは最大約0.001%w/vである。
【0013】 治療上および/または予防上活性な物質、たとえばロルノキシカム(lornoxic
am)の溶解度は0.1N HCl(0.1N塩酸の水溶液)中で<1mg/100
mlであるので、本発明者らはたとえばNSAID物質を遊離の形態または伝統
的な調剤の形態で配合しても酸性条件下で所望の迅速な放出をもたらしてインビ
ボでの治療効果の速い開始を可能とすることはないことを見出した。
【0014】 さらに酸性条件下での溶解度とは無関係に、0.1Nまたは0.07N HCl
中で非常に低い溶解速度を有する活性医薬物質を含む組成物もまた、活性医薬物
質の迅速な放出および溶解を得ることに関して問題となる。従って、本発明によ
る組成物は、本明細書に記載する溶解試験Iにより試験したときに最大50%w
/wの量の活性物質が試験の最初の20分以内に溶解することを可能にする溶解
速度を有する治療上および/または予防上活性な物質を含んでいるのが好ましい
【0015】 しかしながら、活性医薬物質(たとえばNSAID物質など)の迅速な溶解は
、放出が伝統的な組成物に比べて遥かに速くなるように放出速度を操作すべく特
別の手段が施されている調合物中に医薬物質が配合されていることを条件として
、酸性条件下で起こるであろう。それゆえ、本発明者らは、活性医薬物質が(i
)0.1N塩酸中で非常に低い溶解度を有するか、(ii)非常に低い溶液かい速
度を有するか、または(iii)約5.5未満、たとえば最大約5.3、最大約5.2
、最大約5.0で、たとえば約3.4〜約5.0の範囲、約4.0〜約5.0の範囲
のpKを有する場合には、伝統的な組成物からの放出速度を調節する必要があ
ることを見出した。それゆえ、速い放出の組成物は適当な速い放出速度を達成す
るためには放出に関して手を加える必要がある。
【0016】 本発明者らは驚くべきことに上記に記載したような活性医薬物質を含む迅速放
出組成物を得るために活性医薬物質をある条件下でアルカリ物質と接触させる必
要があることを見出した。さらに、製造の成功、すなわち錠剤の一般的要件を満
たした錠剤は、たとえば炭酸水素ナトリウムの単なる添加(日本特許第3349
1/90(大正)に記載されているように)のみならず以下のパラメーターにも
依存する: 1.活性医薬物質とアルカリ物質との接触条件(接触時間、エネルギーの投入量
および接触媒体) 2.「結合特性を有する充填剤」と称する物質の配合 3.結合特性を有する充填剤の平均粒度 4.活性医薬物質とアルカリ物質とを水性媒体に接触させた後、組成物をたとえ
ば錠剤に製造する前に得られる粒状材料の平均粒度または粒度(ふるい分析から
得られる) 5.活性医薬物質とアルカリ物質とを水性媒体に接触させた後、組成物をたとえ
ば錠剤に製造する前に得られる粒子の多孔性。本発明者らは粒度が特許請求され
ているほど小さくなくとも適当な放出特性を得ることが可能であることをある場
合に見出した。しかしながら、そのような場合では粒子の多孔性が迅速な放出を
可能とするほど充分に高いか、あるいは粒子の堅固さが低い。
【0017】 本明細書の実験セクションで種々のプロセスパラメーターが結果として得られ
る組成物の特性に及ぼす影響を示してある。これら実験からの包括的な結論は、
迅速放出組成物を得るためには活性医薬物質とアルカリ物質との接触条件を制御
することが最大に重要であるということである。さらに、良好な貯蔵寿命を有す
る組成物を得るためにはこの接触を組成物の製造の間に行う必要があることも示
されている(実施例12を参照。実施例12には、活性医薬物質とアルカリ物質
との接触を製造前に行った場合には貯蔵寿命が短縮されることが示されている)
。さらなる研究は、適当な放出が活性医薬物質とアルカリ物質との接触後に得ら
れる粒状材料の粒度を制御した場合にのみ得られることを示している(しかしな
がら、上記で説明したように、粒状材料の多孔性を増大させるかまたは粒子の堅
固さが低減されるならば粒度の要件はそれほど厳格なものではない)。言い換え
るならば、活性医薬物質とアルカリ物質とのその場での接触が制御された条件下
で起こることを保証することが活性物質の放出に関して最大に重要である。この
接触は、活性医薬物質およびアルカリ物質、および任意に結合特性を有する充填
剤および他の薬理学的に許容しうる賦形剤を含む粉末混合物に水性媒体を加える
ことにより行う。そのような媒体の添加は、粉末混合物が湿式造粒法に供する場
合と同様の手順により行う。しかしながら、本発明者らは、水性媒体の適用およ
びそれに関与するプロセスが、その結果得られる粒状混合物が伝統的な顆粒、す
なわち使用した物質の粒子から構築される塊状物ではないような仕方で制御され
なければならないことを見出した。通常、造粒プロセスの間に粒度は少なくとも
1.5の係数で増大し、200〜500%の増大が観察される。しかしながら、
塊状物が大部分で生じるようであれば、粒状混合物の平均粒度は放出速度に負の
影響を及ぼすほど大きくなるであろう。 さらに、水性媒体の組成は重要で決定的なファクターである(下記参照)。
【0018】 上記調合要件の結果として、本発明者らは本発明による組成物の製造が、たと
え湿式工程が含まれるとしても乾燥造粒および/または乾燥圧縮に適したプロセ
スとみなされるべきであることを見出した。迅速な放出および適切な実質的に堅
固な組成物の両者を得ることに関して適当な結果を得るためには、賦形剤の性質
と活性物質およびアルカリ物質の水性処理とのバランスが非常に重要であること
が考えられる。たとえば活性物質および炭酸水素ナトリウムを含有する単なる気
泡性(effervescent)錠剤は制御された迅速放出をもたらさないであろうと思わ
れる。なぜならそのような錠剤を1杯のグラスに溶解したときに生じる二酸化炭
素は速やかな崩壊はもたらすであろうが速やかな溶解はもたらさないだろうから
である。もっともありそうなのは、崩壊はあまりにも速やかであるため個々の成
分(たとえば、活性物質およびアルカリ物質)が互いに実質的な影響を及ぼすこ
とはない。活性物質およびアルカリ物質を制御された水性処理に供することによ
り、この処理の間の二酸化炭素の生成はある程度起こるが気体生成がなくなるこ
とはないと思われる。それゆえ、錠剤が胃内で崩壊したときに残留二酸化炭素が
生成され、この二酸化炭素が錠剤の一層理想的な崩壊を可能とし、その結果、活
性物質の迅速な溶解にとって好ましい胃内での局所的な条件が生じる。それゆえ
、粒子の微細環境でのpH値の局所的な増大が考えられる。
【0019】 本発明による組成物は、粒状組成物の形態またはたとえば錠剤、カプセル剤、
サシェ剤などの単位投与剤型組成物の形態などの固形組成物の形態であってよい
。 上記のように本発明による組成物の調製に関するプロセスは制御する必要があ
る。それゆえ、活性医薬物質をアルカリ物質に接触させることが重要である。ア
ルカリ物質は、たとえば炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、
炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウムまたはアルミン酸メタ珪酸マグネシウム
(magnesium metasilicate aluminate)またはそれらの混合物などの制酸剤また
は制酸剤様物質であってよい。反応媒体は典型的に水および有機溶媒を含む溶媒
である。有機溶媒は、水と相溶性の溶媒、たとえばエタノール、メタノール、イ
ソプロパノール、1−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、tert−
ブタノール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、イソ−
ペンタノールおよびtert−ペンタノールのような分枝鎖または非分枝鎖の低級(
〜C)脂肪族アルコールおよびそれらの混合物である。
【0020】 使用した溶媒中の有機溶媒の濃度は、通常、約0%v/v〜約95%v/v、
たとえば約10%v/v〜約90%v/v、約10%v/v〜約80%v/v、
約15%v/v〜約70%v/v、約15%v/v〜約60%v/v、約20%
v/v〜約50%v/v、約20%v/v〜約40%v/v、約25%v/v〜
約30%v/v、たとえば約25%v/vである。
【0021】 特に適した有機溶媒は約0%v/v〜約95%v/vの濃度のエタノールであ
る。本発明者らは、水とエタノールとを約1:50〜約1:1の容量比で含む接
触媒体、すなわち水性媒体が適しており、この比は約1:10〜約1:1、たと
えば1:2または1:3であるのが好ましいことを見出した。そのような水性媒
体は水とエタノールのみを含んでいてもよいしまたは他の溶媒をも含んでいてよ
い。
【0022】 接触は一般に外部から加熱することなく行うが、もちろんプロセスをスピード
アップするために加熱してもよい。接触を行った結果、コンジュゲート、付加物
または塩または部分塩が生成されるが、この特別の問題を明らかにするために研
究を続行中である。いかなる意味においても限定されるものではないが、現在の
ところ、生成されたコンジュゲートまたは付加物は上記工程(i)に使用した治
療上および/または予防上活性な物質とアルカリ物質との反応により生成した塩
または複合体の形態であると考えられる。
【0023】 活性医薬物質とアルカリ物質とがこれら2つの成分の間で水性接触が生じない
条件下(すなわち非水性の条件下)で処理された場合には、本発明者らはその結
果得られる組成物が該組成物からの活性医薬物質の放出に関して本明細書に記載
した要件を満たさないことを見出した。
【0024】 本発明による組成物に使用する制酸剤様物質の平均粒度は、(原料材料として
)通常、最大約250μm、たとえば最大約225μm、最大約200μm、最
大約175μm、最大約150μm、最大約145μm、最大約140μm、最
大約135μm、最大約130μm、たとえば約20μm〜約250μmの範囲
、約40μm〜約200μmの範囲、約60μm〜約175μmの範囲、約80
μm〜約150μmの範囲または約100μm〜約120μmの範囲である。
【0025】 活性医薬物質との適当な接触を可能にするためのアルカリ物質の使用に加えて
、本発明による組成物における他の重要な成分は、通常の取扱いおよび任意に組
成物の通常のコーティングを可能にすべく組成物に必要な機械的強度を付与する
成分である。本明細書ではそのような成分は「結合特性を有する充填剤」と称す
る。本明細書の実施例に示すように、そのような成分を含まない組成物またはそ
のような成分を含むが適当でない粒度のものを含む組成物は、軟らかすぎる、す
なわち機械的強度(破砕および粉砕強度)が不充分なため患者が使用するに際し
て通常持ちこたえなければならない錠剤の取扱いに耐えられないであろう。
【0026】 本発明による組成物に使用する結合特性を有する適当な充填剤の例は、たとえ
ば、乳糖(たとえば、TabletoseR、PharmatoseRなど)、糖誘導体(たとえば、
マンニトール、ソルビトールなど)、炭酸カルシウム(CaCO)、リン酸三
カルシウム(Ca(PO)OH)、リン酸水素カルシウム(CaHPO
(たとえば、Di-CafosR、Di-TabR、EmcompressR、PharmacompressRなど)などお
よび/またはそれらの混合物である。
【0027】 本明細書の実験セクションでは結合特性を有する充填剤としてリン酸水素カル
シウムを用い、得られた結果は調製した錠剤の機械的強度が使用したリン酸水素
カルシウムの粒度に依存することを示している。粒度が小さすぎたりまたは大き
すぎたりすると軟らかすぎて患者による通常の取扱いに耐えられない錠剤が得ら
れるであろう。
【0028】 それゆえ、原料材料としての結合特性を有する充填剤は、通常、最大約140
μm、たとえば最大約130μm、最大約120μm、最大約110μm、最大
約100μm、最大約90μm、最大約80μm、最大約70μm、最大約60
μm、最大約50μm、最大約40μm、最大約35μm、最大約30μmまた
は最大約25μm、たとえば約10μm〜約80μmの範囲、または約10〜約
65μmの範囲、たとえば15〜55μmの平均粒度を有する。
【0029】 粒度に関する上記議論に従えば、本発明による組成物の調製のためのプロセス
中の上記工程(ii)は、工程(i)に使用した治療上および/または予防上活性
な物質とアルカリ物質との接触を可能するには充分だが同時に混合の間の大量の
塊状物の生成を回避すべく充分に低いエネルギー投入量を用いた通常の高剪断ミ
キサーで行う。
【0030】 それゆえ、本発明による組成物において活性医薬物質とアルカリ物質(たとえ
ば結合特性を有する充填剤などの他の配合成分を含む)との接触後に得られる粒
状混合物の粒子の平均粒度は、水性媒体中での反応前の粉末混合物の平均粒度よ
りも最大約100%大きい。さらに詳細には、粒状組成物の粒子の平均粒度は水
性媒体中での反応前の粉末混合物の平均粒度よりも最大約90%、たとえば最大
約80%、最大約75%、最大約70%、最大約65%、最大約60%、最大約
55%または最大約50%大きい。
【0031】 粒状混合物の粒度はまた、ふるい分析で得られた結果によって表され、すなわ
ち粒子の少なくとも約50%w/w、たとえば少なくとも約55%w/w、少な
くとも約60%w/w、少なくとも約65%w/w、少なくとも約70%w/w
、少なくとも約75%w/w、少なくとも約80%w/w、少なくとも約85%
w/w、少なくとも約90%w/wまたは少なくとも約95%w/wが180μ
mのふるいを通過する。水性媒体と接触する前にも、粉末の粒度はまたふるい分
析で得られた結果によって表され、すなわち粒子の少なくとも約90%w/w、
たとえば少なくとも約92%w/w、少なくとも約94%w/w、少なくとも約
95%w/w、少なくとも約96%w/w、少なくとも約97%w/w、少なく
とも約98%w/wまたは少なくとも約99%w/wが180μmのふるいを通
過する。
【0032】 活性医薬物質とアルカリ物質(たとえば結合特性を有する充填剤などの他の配
合成分を含む)との接触後に得られる粒状組成物の粒子の平均粒度に関しては、
それは水性媒体での反応後に(適切な場合はいつでも)最大約250μm、たと
えば最大約240μm、最大約230μm、最大約220μm、最大約210μ
m、最大約200μm、最大約190μm、最大約180μm、最大約175μ
m、最大約150μm、最大約125μm、最大約100μm、最大約90μm
、最大約80μmまたは最大約75μmである。
【0033】 上記のように、本発明による組成物は充分な機械的強度を有するため、破壊ま
たは他の仕方で破砕されることなく通常の取扱いおよび通常のコーティング装置
でのコーティングに供することができる。それゆえ、9.5mmの直径を有する
錠剤の形態の本発明による組成物は、Ph. Eur.に従って粉砕強度試験に供したと
きに少なくとも約50N、たとえば少なくとも約60N、少なくとも約70N、
少なくとも約80N、たとえば約60〜約140Nの範囲、約70〜約120N
の範囲または約75〜約110Nの範囲、たとえば約80〜約100Nの粉砕強
度を有する。9.5mm以外の直径を有する錠剤に関しては、当業者はいかなる
粉砕強度値が適切かわかるであろう。
【0034】 本発明による組成物に所望の機械的強度を付与することに関して重要な成分は
(もしも組成物が錠剤の形態にあるならば)、上記のように結合特性を有する充
填剤である。それゆえ、本発明による組成物は、Ph. Eur.に従って粉砕強度装置
で結合特性を有する充填剤を含まない組成物として試験した場合には、約45N
未満、たとえば約30N未満、約25N未満、約20N未満、約15N未満また
は約10N未満の粉砕強度を有すると思われる。
【0035】 (i)本発明による組成物に使用した活性医薬物質の実質的な崩壊を回避する
ため、および(ii)本発明による組成物の耐用寿命を通じて該組成物からの活性
医薬物質の実質的に一定の放出速度を可能とするために、組成物中の水分含量は
LOD(乾燥減量)法(IR乾燥器、70℃で30分間)による決定で最大約5
%w/w、たとえば最大約4%w/w、最大約3%w/w、最大約2%w/w、
最大約1.5%w/w、最大約1.3%w/w、最大約1.1%w/w、最大約1.
0%w/wまたは最大約0.9%w/wである。
【0036】本明細書に用いた術語のうちの選択した術語の定義 本明細書において使用する「改変放出組成物」なる語は、薬剤の放出が従来の
ものとは異なる組成物として定義される。放出速度は、言い換えれば制御される
のであり、たとえば調合パラメーターを変えることにより放出速度を操作するこ
とができる。「改変(modified)」なる語はしばしば持続したとの意味で用いら
れるが、この語は長期のまたは持続した効果に限られるものではない。「改変」
なる語はまた、通常予測されるよりも速やかな放出が得られるような仕方で放出
速度が操作される状況をも包含する。それゆえ、本明細書において「速やかな(
quick)」、「速い(fast)」および「促進された(enhanced)」放出並びに「
制御された(controlled)」、「遅延した(delayed)」、「持続性の(sustain
ed)」、「持続した(prolonged)」、「長期の(extended)」および当業者に
よく知られた他の同義語は「改変」なる語により包含されるが、本発明に関して
は「改変放出」なる語は「速やかな放出」、「速い放出」または「促進された放
出」として理解される。
【0037】 本明細書において改変放出なる語は、活性成分の放出速度または放出場所を改
変すべく(Ph. Eur. 97)別個にまたは一緒にデザインされた薬理学的に許容し
うる賦形剤および/または特定の手順を用いて調製した、コーティングしてもコ
ーティングしなくともよい組成物をいう。 本明細書において「速やかな放出」、「速い放出」または「促進された放出」
なる語は、活性成分の放出および活性成分のその後の吸収が速い改変放出組成物
をいう。さらに詳細には、「速やかな放出」、「速い放出」または「促進された
放出」なる語は、組成物を本明細書に記載する溶解試験Iに供したときに活性物
質の少なくとも約50%w/wが試験の最初の20分以内に溶解することをいう
【0038】 本明細書において「投与単位」なる語は、単回投与単位、たとえばカプセル剤
、錠剤、サシェ剤または当該技術分野で知られた他の適切な剤型をいう。投与単
位は複数の単位または個々の単位を表し、技術の一般水準に従ってカプセル剤、
錠剤、サシェ剤などであってよい。 「バイオアベイラビリティー」なる語は、改変放出組成物から吸収される薬剤
の速度および程度を示す。 「NSAID」または「NSAID物質」なる語は、本明細書において非ステ
ロイド系抗炎症医薬物質および薬理学的に許容しうるその塩、プロドラッグおよ
び/または複合体並びにそれらの混合物に属する一群の薬剤を示すのに用いる。 本明細書において言及する治療クラスは、ATC(Anatomical Therapeutic C
hemical)分類系による。
【0039】活性医薬物質 以下に本発明による組成物に配合することのできる活性医薬物質の例を記載す
る。言及する活性医薬物質の大部分は弱酸、すなわち約5.5未満、たとえば約
3.0〜約5.5の範囲または約4.0〜約5.0の範囲のpK値を有する物質で
ある。このことと関連して、ロルノキシカムのpKは約4.7であり、ナプロ
キセンは約4.2であり、インドメタシンは約4.5であり、アセチルサリチル酸
は約3.5である。さらに、上記のような活性医薬物質(すなわち、最大約5.5
または約5.0のpK値を有する弱酸)は、一般にそのpKa値未満のpHを
有する媒体中では低い溶解度を有する。例としてロルノキシカムの溶解度は0.
1N HClに対応するpHで室温で約1mg/100ml未満であり、アセチ
ルサリチル酸、インドメタシンおよびナプロキセンなどの活性医薬物質は水およ
び0.1N HCl中、室温では実際上不溶性の物質とみなされている。循環系に
アクセスするための活性医薬物質の溶解度および利用性に関連した議論からは、
組成物からの活性医薬物質の放出(溶解)は、たとえ該活性医薬物質が該媒体中
で非常に低い溶解度を有する場合であっても酸性条件下、たとえば0.1N HC
l中で速やかでなければならない。
【0040】 本発明による組成物に使用するのに適した活性医薬物質の適切な例は、一般に
弱酸性物質、たとえばパラセタモールおよび/またはNSAID物質、具体的に
は、 − アミノアリールカルボン酸誘導体、たとえば、エンフェナム酸、フルフェナ
ム酸、イソニキシン、メルコフェナム酸、メフェナム酸、モルニフルメート、ニ
フルム酸、およびトルフェナム酸、 − アリール酢酸誘導体、たとえば、アセクロフェナク、アセメタシン、アムフ
ェナク、ブロムフェナク、シンメタシン、ジクロフェナク、エトドラク、フェン
チアザク、グルカメタシン、インドメタシン、ロナゾラク、メチアビン酸、オキ
サメタシン、ピラゾラク、プログルメタシン、スリンダク、チアラミド、トルメ
チン、およびゾメピラク、 − アリールカルボン酸、たとえばケトロラクおよびチノリジン、 − アリールプロピオン酸誘導体、たとえば、アルミノプロフェン、ベルモプロ
フェン、カルプロフェン、デキシブプロフェン、フェンブフェン、フェノプロフ
ェン、フルノキサプロフェン、フルロビプロフェン、イブプロフェン、イブプロ
キサム、ケトプロフェン、ロクソプロフェン、ナプロキセン、オキサプロジン、
プラノプロフェン、プロチジン酸、およびチアプロフェン酸、 − ピラゾール類、たとえばエピリゾール、 − ピラゾロン類、たとえばベンズピペリロン、モフェブタゾン、オキシフェン
ブタゾン、フェニルブタゾン、およびラミフェナゾン、 − サリチル酸誘導体、たとえばアセトアミノサロール、アセチルサリチル酸、
ベノリレート、エステリサレート、フェンドサール、サリチル酸イミダゾール、
アセチルサリチル酸リシン、サリチル酸モルホリン、パラサルミド、サラミド酢
酸およびサラサレート、 − チアジンカルボキサミド類、たとえばアムピロキシカム、ドロキシカム、ロ
ルノキシカム、メロキシカム、ピロキシカム、およびテノキシカム、 − 他のもの、たとえばブシラミン、ブコローム、ブマジゾン、ジフェレンピラ
ミド、ジタゾール、エモルファゾン、ナブメトン、ニメスリド、プロクアゾンお
よびピロキシカム(たとえば、ベータシクロデキストリン複合体の形態にて) である。
【0041】 市場の観点からは、とりわけ以下のNSAIDが興味深い:ロルノキシカム、
ジクロフェナク、ニメスリド、イブプロフェン、ピロキシカム、ピロキシカム(
ベータシクロデキストリン)、ナプロキセン、ケトプロフェン、テノキシカム、
アセクロフェナク、インドメタシン、ナブメトン、アセメタシン、モルニフルメ
ート、メロキシカム、フルロビプロフェン、チアプロフェン酸、プログルメタシ
ン、メフェナム酸、フェンブフェン、エトドラク、トルフェナム酸、スリンダク
、フェニルブタゾン、フェノプロフェン、トルメチン、アセチルサリチル酸、デ
キシブプロフェンおよび薬理学的に許容しうるその塩、複合体および/またはプ
ロドラッグおよびそれらの混合物。 他の適切な活性医薬物質は、COX−2(COXはシクロオキシゲナーゼの略
語である)阻害剤、たとえばセレコシブおよびフロスリドである。
【0042】 現在のところ、最も好ましい医薬物質はロルノキシカムおよび薬理学的に許容
しうるその塩、複合体およびプロドラッグである。ロルノキシカムは本発明によ
る組成物中に単独の医薬物質としてまたは他の医薬物質とともに配合できる。 本発明の迅速放出組成物がNSAID物質を治療上活性な成分として含む場合
には、該活性医薬物質の量は重量で1〜約1600mgに対応するものである。
あるいは、剤型は薬理学的に許容しうるその塩をモル等価量で含んでいてよい。
剤型は、実質的に等価な治療効果を奏する適当な量を含んでいる。
【0043】 上記活性物質は本発明による組成物中に(i)唯一の医薬物質として、または
(ii)少なくとも一つの他の活性医薬物質、たとえばNSAID物質とともに配
合することができる。 これに関連して適切な物質は、たとえば抗鬱剤、オピオイド、プロスタグラン
ジンアナログ(たとえば、ミソプロストール)、グルココルチコステロイド、細
胞増殖抑制剤(たとえば、メトトレキセート)、H受容体アンタゴニスト(た
とえば、シメチジン、ラニチジン)、プロトンポンプ阻害剤(たとえば、パント
プラゾール、オメプラゾール、ランソプラゾール)、制酸剤、フロセミド、アセ
トアミノフェン(パラセタモール)、ペニシラミン、スルファサラジンおよび/
またはオーラノフィン、および適切な場合はいつでも、薬理学的に許容しうるそ
の塩、複合体および/またはプロドラッグおよびそれらの混合物である。
【0044】 本明細書において「抗鬱剤」なる語は、三環系抗鬱剤並びに他の抗鬱剤および
それらの混合物を含む。抗鬱剤の薬理学的に許容しうるその塩および/または複
合体もまた抗鬱剤の定義に含まれる。それゆえ、本明細書において「抗鬱剤」な
る語は、種々の程度に抗鬱特性および/または神経性の痛みおよび/または幻痛
の改善または治療に関連して適当な特性を有する一群の薬剤を指すのに用いる。
本明細書において「抗鬱剤」なる語は主としてクラスNo6からまたは以下の薬
剤分類からの物質を包含する:抗肥満薬を除く精神興奮薬;内因性および外因性
の抑鬱の治療に使用する物質を含む抗鬱/胸腺興奮薬(thymoanaleptics)、た
とえばイミプラミン、ノルトリプチリン、アミトリプチリン、オキシプラモール
およびMAO−阻害物質;リチウム;精神安定薬との薬剤の併用;精神および身
体活動を増大させ、疲労抑圧刺激作用を有する薬剤を含む精神興奮薬(psychost
imutants)、たとえばフェンチリン、フェンカムファミン、メチルフェニデート
、アンフェタミン;精神抑制薬−精神興奮薬の併用;精神向性薬(nootropics)
(中枢神経系の統合機能に対して選択的な作用を有するといわれている精神活性
薬のクラスに属する)。
【0045】 それらの作用は、とりわけ知的機能、学習および記憶と関係するといわれてい
る。ヌートロピックスは、ピラセタム、ピリチノール、マレイン酸ピリスクシデ
アノール、メクロフェノキセート、シプロデネートおよびそれらと他の物質(血
管拡張作用を有する製品(治療クラスC04Aを参照)は除く)との組合せを含
有する製剤を含む。強心配糖体との組合せは治療クラスC01Aに分類され、神
経緊張薬(neurotonics)、および上記に分類されない製品、たとえば、ブシイ
ブチアミン、デアノールおよび誘導体、GABA、GABOB、N−アセチルア
スパラギン酸グルタミン酸およびその塩、カバイン、リン脂質、スクシノジナイ
トレートを含む単一または組合せ製品を含むその他の製品。
【0046】 現在のところ最も興味深い医薬物質は三環系抗鬱剤に属する。抗鬱剤の適切な
例は:三環系抗鬱剤、たとえばジベンズアゼピン誘導体、たとえばカルピプラミ
ン、クロミプラミン、デシプラミン、イミプラミン、イミプラミンオキシド、イ
ミプラミンパモエート、ロフェプラミン、メタプラミン、オピプラモール、キノ
プラミン、トリミプラミン;ジベンゾシクロヘプテン誘導体、たとえばアミトリ
プチリン、アミトリプチリンとクロルジアゼポキシド、アミトリプチリンとメダ
ゼプラム、アミトリプチリンとプリジノール、アミトリプチリンとペルフェナジ
ン、アミトリプチリンオキシド、ブトリプチリン、シクロベンザプリン、デメキ
シプチリン、ノルトリプチリン、ノルトリプチリンとジアゼパム、ノルトリプチ
リンとペルフェナジン、ノルトリプチリンとフルフェナジン、ノルトリプチリン
とフルペンチキソール、ノキシプチリン、プロトリプチリン;ジベンゾキセピン
誘導体、たとえばドキセピン;および他の三環系抗鬱剤、たとえばアジナゾラム
、アモキサピン、ジベンゼピン、ジメタクリン、ドスレピン、ドスレピンとジア
ゼパム、ドチエピン、フルアシジン(フルオラシジン、トラシジン)、イプリン
ドール、マプロチリン、メリトラセン、メリトラセンとフルペンチキソール、ピ
ゾチリン、プロピゼピン、およびチアネプチン;他の抗鬱剤、たとえば5−ヒド
ロキシトリプトファン、アデメチオニン、アムフェブタモン、塩酸アムフェブタ
モン、アミネプチン、塩酸アミネプチン、アミスルプリド、塩酸フルオキセチン
、フルオキセチン、ヒペリシン、炭酸リチウム、塩酸セルトラリン、セルトラリ
ン、セントジョーンズ麦汁乾燥エキス、マレイン酸トリミプラミン、臭化水素酸
シタロプラム、クロミプラミンクロライド、塩酸クロミプラミン、d−フェニル
アラニン、デメキシプチリン、塩酸デミキシプチリン、酒石酸ジメタクリン、ド
チエピン、塩酸ドチエピン、ドキセピン、塩酸フルフェナジン、フルボキサミン
、マレイン酸水素フルボキサミン、マレイン酸フルボキサミン、イチョウフタバ
(ginkgo biloba)、インダルピン、イソカルボキサジド、ヨハニスクラウトロ
ッケネストラクト(johanniskrauttrockenestrakt)、1−トリプトファン、ク
エン酸リチウム、硫酸リチウム、ロフェプラミン、マプロチリン、塩酸マプロチ
リン、マプロチリンメシレート、メジフォキサミン、フマール酸メタプリン、ミ
アンセリン、モンクロベミド、塩酸ニトロキシアゼピン、ノミフェンシン、マレ
イン酸ノミフェンシン、マレイン酸水素ノメフェンシン、オキシトリプタン、パ
ロキセチン、塩酸パロキセチン、フェネルジン、硫酸フェネルジン、ピラセタム
、ピルリンドール、ピバガビン、塩酸プロリンタン、塩酸プロピゼピン、塩酸プ
ロトリプチリン、キヌプラミン、塩酸レモキシプリド、塩化ルビジウム、マレイ
ン酸セチプチリン、チアネプチンナトリウム、塩酸トラゾドン、塩酸ベンラファ
キシン、マプロチリン、トロキサトン、トラニルシプロミン、トラゾドン、塩酸
トラゾドン、ビロキサジン、塩酸ビロキサジン、ジメリジン、二塩酸ジメリジン
である。
【0047】 現在のところ、本発明による組成物に使用するのに最も興味深い抗鬱剤は、ア
ミトリプチリンおよび/またはイミプラミンおよび薬理学的に許容しうるその塩
、複合体およびプロドラッグである。アミトリプチリンおよびイミプラミンは本
発明による組成物中に単独の医薬物質としてかまたは他の医薬物質と併用して配
合してよい。アミトリプチリンは、神経性の痛みおよび幻痛を予防および/また
は治療するうえで非常に興味深い医薬候補である。
【0048】 本明細書において「オピオイド」なる語は、その特性が種々の程度でアヘン様
またはモルヒネ様である一群の薬剤をいう。この語は、天然および合成のオピオ
イド並びに活性代謝産物、たとえばモルヒネ−6−グルクロニドおよびモルヒネ
−3−グルクロニド、およびオピオイドの混合物を包含する。オピオイドの薬理
学的に許容しうる塩および/または複合体もまたオピオイドの定義に含まれる。
【0049】 本発明による組成物に使用するためのオピオイドのさらに適切な例としては、
アルフェンタニル、アリルプロジン、アルファプロジン、アニレリジン、ベンジ
ルモルヒネ、ベンジトラミド、ブプレノルフィンブトルファノール、クロニタゼ
ン、コデイン、シクラゾシン、デソモルヒネ、デキストロモルアミド、デゾシン
、ジアムプロミド、ジヒドロコデイン、ジヒドロモルヒネ、ジメノキサドール、
ジメフェプタノール、ジメチルチアンブテン、酪酸ジオキサフェニル、ジピパノ
ン、エプタゾシン、エトヘプタジン、エチルメチルチアンブテン、エチルモルヒ
ネ、エトニタゼンフェンタニル、ヘロイン、ヒドロコンドン、ヒドロモルヒネ、
ヒドロキシペチジン、イソメサドン、デキストロプロポキシフェン、ケトベミド
ン、レバロルファン、レボルファノール、レボフェナシルモルファン、ロフェン
タニル、メペリジン、メプタジノール、メタゾシン、メサドン、メトポン、モル
ヒネ、ミロフィン、ナルブフィン、ナルセイン、ニコルモルヒネ、ノルレボルフ
ァノール、ノルメサドン、ナロルフィン、ノルモルヒネ、ノルピパノン、アヘン
、オキシコドン、オキシモルヒネ、パパベレツム、ペンタゾシン、フェナドキソ
ン、フェノモルファン、フェナゾシン、フェノペリジン、ピミノジン、ピリトラ
ミド、プロフェプタジン、プロメドール、プロペリジン、プロピラム、プロポキ
シフェン、スフェンタニル、チリジン、トラマドール、その塩、上記のいずれか
の混合物、混合μ−アゴニスト/アンタゴニスト、μ−および/またはκ−アゴ
ニスト、上記の組合せなどが挙げられる。
【0050】 もちろん、1を超える活性医薬物質を組み合わせて、たとえば1を超えるNS
AID物質および/または同じかまたは異なる治療クラスの医薬物質を配合する
ことは本発明の範囲に包含される。特に適切な治療クラスは、M01A(NSA
ID)、R05D、N02(鎮痛薬)、N2A(オピオイド)およびN2B(非
催眠鎮痛薬)である。
【0051】投与量 一般に、本発明による組成物中に配合する活性医薬物質の投与量は、とりわけ
特定の医薬物質、患者の年齢および状態および処置すべき疾患に依存する。 一般に、本発明による組成物は充分な治療上および/または予防上の応答を可
能にする量の活性医薬物質を含むであろう。
【0052】 広範囲にわたる適当な投与量を説明するために、選択したNSAIDについて
推奨される1日当たりの投与量を以下にまとめて示す: アセクロフェナク:200mg ジクロフェナク:100mg エトドラク:400mg フェンブフェン:900mg フェノプロフェン:1.5g フルロビプロフェン:200mg イブプロフェン:1.6g インドメタシン:100mg ケトプロフェン:200mg メロキシカム:15mg ナブメトン:1g ナプロキセン:750mg ピロキシカム:20mg スリンダク:300mg テノキシカム:20mg チアプロフェン酸:600mg トルフェナム酸:400mg トルメチン:800mg
【0053】 本発明による迅速放出組成物中のたとえばNSAID物質の量は、約1mg、
2mg、3mg、4mg、5mg、8mg、10mg、12mg、16mg、2
0mg、24mg、25mg、30mg、32mg、50mg、60mg、10
0mg、200mg、300mg、400mg、500mg、600mg、70
0mg、800mg、900mg、1g、1.1g、1.2g、1.3gまたは1.
6gのNSAIDに対応するように選ばれる(当該技術分野で一般に知られてい
る投与量である)。
【0054】 本発明による組成物は、たとえば4mg、8mg、12mg、16mg、24
mg、32mg等の異なる一連の剤型で製造し、各一連の剤型が組成物の改変放
出のデザインの結果として得られる個々の特性を有するようにしてよい。ついで
、いかなる所望の全投与量も各一連の剤型内の適切な剤型から選択することがで
きる。 本発明による好ましい剤型は、カプセル剤、錠剤、サシェ剤などの形態である
。剤型のサイズは、組成物に含まれる活性医薬物質の量に適合させる。 上記で示唆した投与量は本発明の範囲を限定するものと解してはならない。な
ぜならいかなる所望の量の活性医薬物質も適用することができ、組成物のサイズ
および活性医薬物質の種類によってのみ限定されることは当業者には明らかだか
らである。
【0055】薬理学的に許容しうる賦形剤 組成物中の活性医薬物質とは別に、本発明による医薬組成物はさらに薬理学的
に許容しうる賦形剤を含んでいてよい。 本明細書において「薬理学的に許容しうる賦形剤」なる語は、それ自体実質的
に治療上および/または予防上の活性を有しないという意味で不活性なあらゆる
物質を指称することを意図する。薬理学的に許容しうる賦形剤は、許容しうる技
術的特性を有する医薬組成物を得ることを可能にする目的で活性医薬物質に加え
る。薬理学的に許容しうる賦形剤は活性医薬物質の放出に対して若干の影響を及
ぼしうるが、改変放出を得るのに有用な材料はこの定義に含まれない。
【0056】 充填剤/希釈剤/結合剤、たとえば、ショ糖、ソルビトール、マンニトール、
ラクトース(たとえば、スプレー乾燥ラクトース、α−ラクトース、β−ラクト
ース、TabletoseR、種々のグレードのPharmatoseR、MicrotoseまたはFast-FlocR )、微結晶セルロース(たとえば、種々のグレードのAvicelR、たとえばAvicelR PH102またはAvicelR PH105、ElcemaR P100、EmcocelR、VivacelR、Ming TaiR
よびSolka-FlocR)、ヒドロキシプロピルセルロース、L−ヒドロキシプロピル
セルロース(低置換)(たとえば、L−HPC−CH31,L−HPC−LH1
1、LH22,LH21、LH20、LH32、LH31、LH30)、デキス
トリン、マルトデキストリン(たとえば、LodexR 5およびLodexR 10)、デンプ
ンおよび改変デンプン(ジャガイモデンプン、トウモロコシデンプンおよびコメ
デンプンを含む)、塩化ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸カルシウム(た
とえば、塩基性のリン酸カルシウム、リン酸水素カルシウム)、硫酸カルシウム
、炭酸カルシウムを配合することができる。本発明による医薬組成物において、
とりわけ微結晶セルロース、L−ヒドロキシプロピルセルロース、デキストリン
、マルトデキストリン、デンプンおよび改変デンプンが適していることがわかっ
た。
【0057】 崩壊剤として、微結晶セルロース、低置換ヒドロキシプロピルセルロース(た
とえば、LH22、LH21、LH20、LH32、LH31、LH30)を含
むセルロース誘導体;ジャガイモデンプンを含むデンプン;クロスカーメロース
(croscarmellose)ナトリウム(すなわち、架橋したカルボキシメチルセルロー
スナトリウム塩;たとえばAc-Di-SolR);アルギン酸またはアルギン酸塩;不溶
性ポリビニルピロリドン(たとえば、PolyvidonR CL、PolyvidonR CL-M、Kollid
onR CL、PolyplasdoneR XL、PolyplasdoneR XL-10);カルボキシメチルデンプ
ンナトリウム(たとえば、PrimogelRおよびExplotabR)を用いることができる。
【0058】 滑沢剤、たとえばステアリン酸、ステアリン酸金属塩、タルク、高い溶融温度
を有する蜜蝋およびグリセリド、コロイド状シリカ、フマール酸ステアリルナト
リウム、ポリエチレングリコールおよび硫酸アルカリを配合することができる。
非イオン性(たとえば、ポリソルベート20、ポリソルベート21、ポリソル
ベート40、ポリソルベート60、ポリソルベート61、ポリソルベート65、
ポリソルベート80、ポリソルベート81、ポリソルベート85、ポリソルベー
ト120、モノイソステアリン酸ソルビタン、モノラウリン酸ソルビタン、モノ
パルミチン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビ
タン、セスキオレイン酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタン、モノオレイン
酸グリセリルおよびポリビニルアルコール)、アニオン性(たとえば、ドクセー
トナトリウムおよびラウリル硫酸ナトリウム)およびカチオン性(たとえば、塩
化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウムおよびセトリミド)またはそれらの混
合物などの界面活性剤を用いることができる。
【0059】 他の適当な薬理学的に許容しうる賦形剤としては、着色剤、芳香剤および緩衝
剤が挙げられる。 コーティングもまた、組成物からの活性医薬物質の放出を実質的に遅延させな
いことを条件に本発明による組成物に適用することができる。典型的にフィルム
コーティングを用いることができる。
【0060】製造プロセス 上記のように、本発明はまた本発明による組成物の製造方法にも関する。本発
明の方法は、工程: (i)治療上および/または予防上活性な物質を(a)アルカリ物質、(b)結
合特性を有する充填剤、および任意に(c)他の薬理学的に許容しうる賦形剤と
混合して粉末混合物を得、 (ii)かくして得られた粉末混合物を水性媒体と接触させて湿潤粉末を得、 (iii)かくして得られた湿潤粉末を本明細書において規定されるように該粉末
中の水分含量が最大約5%w/wとなるまで室温を超える温度で乾燥させて第一
の粒状混合物を得、 (iv)かくして得られた粒状混合物をふるいにかけ、 (v)任意に、さらに薬理学的に許容しうる賦形剤を加えて第二の粒状混合物を
得、 (vi)任意に、かくして得られた第二の粒状混合物を圧縮して錠剤とし、ついで
(vii)任意に、かくして得られた錠剤をコーティングする を含む。
【0061】 上記方法の各工程は、特定の種類のプロセス工程に適した装置で行う。もちろ
ん、1を超える工程を同じ装置で行うことが有利であるが、ただし、重大な条件
を所望の仕方で制御できなければならない。 工程(i)に関しては、最も重要なパラメーターは出発材料の粒度、すなわち
上記のようにとりわけ結合特性を有する充填剤の粒度である。
【0062】 工程(ii)は非常に重要な工程であり、この工程を行う条件は非常に重大であ
る。最も重要なことは、この工程では粉末を造粒プロセスに供するのではなく湿
潤プロセスに供し、その結果、粒状の材料が得られることであり、該粒状の材料
では粉末混合物の個々の粒子は工程(ii)の間に与えられるエネルギー投与量に
より確立される結合力により接触および結合される。本発明者らが研究を行った
ところ、(A)もしも通常の造粒プロセス、すなわち塊状物の生成という結果と
なるプロセスを用いれば、または(B)もしも直接圧縮(実施例20bを参照)
法、すなわち粉末混合物の湿潤が起こらないので工程(ii)が見当外れであるよ
うなプロセスを用いれば、最終的に得られる組成物は迅速な放出に関する要件を
満たさないことが示された。しかしながら、本明細書の実験セクションに記載す
るように、正しい条件を用いれば、下記に記載する溶解法Iを用いた試験の最初
の10分以内にインビトロで活性物質の殆ど100%w/w(少なくとも90〜
95%w/w)が放出される組成物が得られる。
【0063】 工程(ii)に起こると思われるメカニズムは、活性物質とアルカリ物質とを密
接に接触させ、同時に、最適の崩壊特性および溶解特性を有する組成物の構築に
関して好ましい条件を利用することである。この目的のため、水(あるいは7未
満のpHを有する水性媒体)との接触により気体の二酸化炭素を生成しうるアル
カリ物質を使用することが良好であると思われる。なぜなら、湿潤手順の間の気
体の所定の産生が最終組成物の必要な制御放出を容易にする、すなわち最終組成
物が崩壊するときの過剰量の気体産生による速過ぎる崩壊を回避できるからであ
る。この目的のため、本発明者らは実験を行い、活性物質とアルカリ物質とを水
性媒体での処理に供し、しかる後に乾燥させ、ついでかくして得られた粒状材料
を上記方法の工程(i)に用いた。しかしながら、この手順は満足のいく結果と
はならず、得られた組成物は許容できない貯蔵寿命を有する、すなわちアルカリ
物質を用いた活性物質の水性の前処理は活性物質自体の化学的安定性に対してマ
イナスの影響を及ぼすと思われる。
【0064】 工程(ii)での重大なパラメーターは、接触媒体、接触時間およびエネルギー
投入量(すなわち、粒状材料を構築するために粉末混合物に加えるエネルギー)
である。その結果得られる粒状材料の粒度は非常に重要なパラメーターであるが
(上記の議論を参照)、上記のように粒子が軟らかであるかまたは増大した多孔
性を有していれば粒状材料の粒度が主張しているサイズよりも大きくても適当な
組成物を首尾よく得ることが可能である。
【0065】 接触媒体は造粒媒体として用いるのではない、たとえば水溶性の結合剤は該媒
体には含まれない。典型的に該媒体は、上記に記載した組成を有する水性媒体で
ある。好ましい媒体は、エタノールと水を含み、溶媒中のエタノールの濃度が約
0%v/v〜約95%v/v、たとえば約10%v/v〜約90%v/v、約1
0%v/v〜約80%v/v、約15%v/v〜約70%v/v、約15%v/
v〜約60%v/v、約20%v/v〜約50%v/v、約20%v/v〜約4
0%v/v、約25%v/v〜約35%v/v、たとえば約33.3%v/vで
ある媒体である。特に適した水性媒体は、エタノールと水とを約1:10〜約1
:1、たとえば約1:3〜約1:1.5、たとえば1:2の容量比で含む媒体で
ある。
【0066】 工程(ii)の間のエネルギー供給に関し、本発明者らは高速インペラー(impe
ller)タイプのミキサーが適していることを見出した。 工程(ii)の間に供されるエネルギーは、非連続的に加える、すなわち湿潤練
合(wet-massing)の期間と湿潤休止(wet-resting)の期間(すなわち、実施例
16に例示するように、混合の間に水性媒体を粉末に加える期間および水性媒体
の添加も混合も行わない期間)を設けるのが有利である。 バッチサイズを変えるかまたは装置を変えるときに必要なエネルギー供給を決
定する出発時点として、スイープ容量(swept volume)がガイダンスとなる。
【0067】 スイープ容量はエネルギー投入量と関係し、以下の仕方で定められる。 各回転ごとの1つのインペラー刃(impeller blade)により掃き出される垂直
容量は、刃の面積を垂直切片に分割することにより計算される。この容量とイン
ペラーのスピードに基づき、1秒当たりに刃により掃き出される容量は生成物の
容量またはボウル(bowl)の容量と関連付けて決定される。
【0068】 さらに、(a)実質的に最終組成物の安定性を損うことなく粒子を水性媒体と
接触させるのに充分であり、および/または(b)最終組成物からの活性物質の
放出速度に悪影響を及ぼすことなく治療上および/または予防上活性な物質およ
びアルカリ物質を水性媒体と接触させるのに充分なエネルギー投入量を可能とす
る適当な装置で工程(ii)を行うことが重要である。
【0069】 上記のように、工程(ii)は、典型的に通常の高剪断ミキサー中、工程(i)
に使用した治療上および/または予防上活性な物質とアルカリ物質との間の接触
を可能とするに充分だが、同時に混合の間に大量の塊状物の生成を回避するに充
分低いエネルギー投入量を用いて行う。
【0070】 第一の粒状混合物の粒子の平均粒度は、粉末混合物を工程(ii)で使用する水
性媒体での反応に供する前の工程(i)からの粉末混合物の平均粒度よりも最大
約100%大きい。 さらに詳細には、第一の粒状混合物の粒子の平均粒度は、粉末混合物を工程(
ii)で使用する水性媒体での反応に供する前の工程(i)からの粉末混合物の平
均粒度よりも最大約90%、たとえば約80%、約75%、約70%、約65%
、約60%、約55%または約50%大きい。
【0071】 粒度はまた、ふるい分析の結果によっても表され、以下のサイズが適切である
。 工程(i)で得られる粉末は、該粉末をふるい分析に供したときに粒子の少な
くとも約90%w/w、たとえば少なくとも約92%w/w、少なくとも約94
%w/w、少なくとも約95%w/w、少なくとも約96%w/w、少なくとも
約97%w/w、少なくとも約97%w/w、少なくとも約98%w/wまたは
少なくとも約99%w/wが180μmのふるいを通過するような粒度を有し、
工程(iii)で得られる第一の粒状混合物は、該粒状組成物をふるい分析に供し
たときに粒子の少なくとも約50%w/w、たとえば少なくとも約55%w/w
、少なくとも約60%w/w、少なくとも約65%w/w、少なくとも約70%
w/w、少なくとも約75%w/w、少なくとも約80%w/w、少なくとも約
85%w/wまたは少なくとも約90%w/wまたは少なくとも約95%w/w
が180μmのふるいを通過するような粒度を有する。
【0072】 典型的に、第一の粒状混合物の粒子の平均粒度は、最大約250μm、たとえ
ば最大約240μm、最大約230μm、最大約220μm、最大約210μm
、最大約200μm、最大約190μm、最大約180μm、最大約175μm
、たとえば最大約150μm、最大約125μm、最大約100μm、最大約9
0μm、最大約80μmまたは最大約75μmである。
【0073】 湿潤粒状材料を乾燥させる工程(iii)もまた、もちろん生成物の適切な貯蔵
寿命を得るために重要である。残りの工程は製剤の技術分野でよく知られた工程
であり、当業者であればその詳細が記載されたハンドブックを知っているであろ
う。
【0074】 以下の実施例で本発明をさらに詳細に開示する。材料および方法 本発明の開発の過程で調べた組成物に使用する材料は以下に記載するものであ
た。薬局方を参照している場合には、言及した薬局方の最新版を参照している。 以下の略語を用いた: Ph.Eur.:ヨーロッパ薬局方 USP/NF:米国薬局方国定処方集(United States Pharmacopoeia National
Formulary) DLS:デンマーク薬局方(Dansk Laegemiddelstandard)
【0075】材料 品質 製造業者 微結晶セルロース Ph.Eur. FMC (Avicel PH101) 二塩基性リン酸カルシウム、無水 USPNF Kyowa (リン酸水素カルシウム) 重炭酸ナトリウム USPNF Kirsch ヒドロキシプロピルセルロース(HPC L fine) Ph.Eur. Nippon Soda 低置換ヒドロキシプロピルセルロース USPNF Shin-Etsu ステアリン酸カルシウム Ph.Eur. Akcros Chemicals エタノール、96% DLS Danisco 精製水 Ph.Eur. マクロゴール6000 (ポリエチレングリコール) Ph.Eur. BASF ヒドロキシプロピルメチルセルロース (Pharmacoat 603) USP Shin-Etsu ヒドロキシプロピルメチルセルロース (Pharmacoat 606W) USP Shin-Etsu ステアリン酸マグネシウム Ph.Eur. Ackros ポリプラスドンXL USPNF ISP Aerosil 200 Ph.Eur. Degussa タルク Ph.Eur. Luzenac val chisone 二酸化チタン Ph.Eur. Bayer ヒドロキシプロピルメチルセルロース5 Ph.Eur. Dow プロピレングリコール Ph.Eur. Arcochemie イブプロフェン Ph.Eur. Albemarle S.A. フロセミド Ph.Eur. Assia Chemical Industries Ltd. ラウリル硫酸ナトリウム Henkel ロルノキシカム Nycomed
【0076】溶解法I 0.07N HCl(ロルノキシカム) ロルノキシカムは0.1または0.07N HCl中などの酸性条件下では非常
に低い溶解度を有する。とりわけ比較的速い放出画分が実際にロルノキシカムを
酸性pH(胃内のpH状態を模擬したもの)で放出することを示すために溶解法
Iを用いる。
【0077】試験方法 装置:固形剤型のためのPh.Eur.溶解試験およびUSP XXIII<711>装置2、Sota
x AT7およびPerkin Elmer UV/VIS分光計ラムダ2を装備。ラムダ系列UV/VIS分光
計バージョン3.0/JAN94のためのPerkin-Elmer溶解ソフトウエアを用いて連続的
に行った。 ガラス繊維フィルター:Whatman GF/F 溶解媒体:900.0ml溶解媒体(下記参照) 回転数:100rpm スターラー:Paddle 溶解媒体の温度:37℃±0.5℃ 測定時間:試験開始の各5分および20分後(詳細は下記実施例に記載)
【0078】分析方法 検出波長:λ=378nm 測定装置:UV/VIS−分光光度計、1cmキュベット試薬の調製 溶解媒体:50.0gの塩化ナトリウムを計量し、141.6mlの濃塩酸を測量
する。これら薬剤を蒸留水に溶解し、蒸留水で25Lまで希釈する。標準 ストック溶液:200μg/mlの濃度のロルノキシカムを含む2つのストック
溶液(SおよびS)を調製した。ロルノキシカムは標準の溶媒(下記参照)
中に溶解する。 標準:20.00mlの各ストック溶液を参照容器(下記参照)に加える。 標準のための溶媒:1.5%w/w酢酸ナトリウム水溶液:メタノール(1:1
【0079】試験手順 900mlの溶解媒体を各容器(典型的に生成物については3つまたは6つの
容器および参照溶液については1つの容器)に充填する。この媒体を37℃±0
.5℃に加熱する。試験すべき生成物(たとえば、治療上および/または予防上
活性な物質、粒状組成物、粒状物(granulate)、顆粒、または錠剤、カプセル
剤もしくはサシェ剤の形態の組成物)を容器に入れる。最後の容器に20.0m
lの各ストック溶液を加える。軸の回転(spindle)を開始し、試料および標準
の吸光度を378nmで測定し、ゼロを溶解媒体に設定した。 溶解したパーセントを適当な時間間隔で測定する。
【0080】溶解法の計算 溶解したパーセントは、参照容器中の外部標準を参照して計算した。 参照容器中の標準の濃度は下記式により計算した。
【数1】 上記式中: q =Sについて計量した標準の量(mg) q =Sについて計量した標準の量(mg) 20 =参照容器に加えたSおよびSの容量(ml) V =標準の希釈容量(ml) 940 =標準(SおよびS)を参照容器に加えた後の容器中の容量(ml
) 1000=1000mlへの変換係数
【0081】 溶解したパーセントとしてのロルノキシカムの含量は下記式により計算した。
【数2】 上記式中: abs試料 =試料を入れた各容器で測定した吸光度 StA =標準を入れた容器中の1000ml当たりのロルノキシカム(mg
) 900 =媒体の容量(ml) 100 =パーセントに変換するための係数 abs標準 =標準を入れた容器で測定した吸光度 1000 =標準の濃度をmg/mlに変換するための係数 8 =錠剤中の主張した含量(mg) n =標準の有効性(%) 100 =パーセントに変換するための係数
【0082】溶解速度の決定−溶解度法I 活性物質の溶解速度は、上記「溶解法I」の表題のもとに記載したのと同じ手
順を用い、記載した計算法に適切な変更を加えて行う。錠剤の粉砕に対する耐性試験 この試験は、Ph.Eur.1997,pp135-136に記載されたガイドラインに従って行う
【0083】 下記の実施例は本発明の特定の態様を説明することを意図したものであって、
いかなる意味においても本発明を限定することを意図するものではない。実施例1 最終組成物の溶解速度に及ぼす種々のプロセスパラメーターの影響の探索 本発明者らによる最初の探索は、治療上および/または予防上活性な物質の溶
解速度が使用した製造プロセスに依存するように思われることを示した。とりわ
け、たとえば、(i)反応媒体を添加する間の噴霧圧、(ii)反応時間、(iii)
添加した反応媒体の量、および(iv)混合強度(すなわち、チョッパー(choppe
r)の±使用)などの重大なパラメーターを制御する必要があると判断された。
従って、中心点の反復(replication)を用いた2階乗デザイン(factorial d
esign)に基づく実験室テストを行った。
【0084】 これらテストの目的は、組成物からの治療上および/または予防上活性な物質
の溶解に及ぼす所定のプロセスパラメーターの影響を探索することであった。本
明細書に記載した溶解法Iを用いて溶解試験を0.07N塩酸中で行い、溶解試
験の20分後に放出され溶解した活性物質の量を決定した。
【0085】 探索した因子およびレベルは下記に掲げたとおりである。 因子 低レベル 高レベル 噴霧圧 0.5バール 2.0バール 反応時間 2分 9分 媒体の量 1440g 1640g 混合強度 − + (チョッパーの±使用) :噴霧圧は空気をノズルに導入する直前に測定した。 :水の分散時間を除く :チョッパーのスピードは1であった。
【0086】 このデザインには20のテストが含まれ、中心点(チョッパーを使用(+)ま
たはチョッパーなし(−))は1度だけ反復した。各テストに使用した組成物を
テスト1(バッチNo.30069733)に使用した製造プロセスとともに下
記に記載してある。他のテストの製造プロセスは、上記プロセスパラメーターを
試験するために必要な変更以外はテスト1に従った(下記表1参照)。
【0087】 I ロルノキシカム 80.0g II 炭酸水素ナトリウム 400.0g III Avicel PH101 960.0g IV 無水リン酸水素カルシウム 1104.0g V L−HPC 480.0g VI ヒドロキシプロピルセルロース 160.0g VII 精製水 1230.0g VIII エタノール99.9% 410.0g IX ステアリン酸カルシウム 5.0g* *I〜VIの全体で1kgに対して調節した量
【0088】 II〜VIをフィールダーインテンシブミキサー中、インペラースピード1を用い
、チョッパーを用いることなく6分間混合した。ついで、1kgのアリコートを
Iとともにプラネタリー(planetary)ミキサー中で10分間混合した。この混合
物を0.5mmのふるいにかけ、ついで残りのII〜VI混合物とフィールダー中で
混合した。 VII+VIIIを混合し、2成分ノズルにより混合物(I〜VI)に0.5バールの噴
霧圧、約2分の噴霧時間にて適用した。インペラーのスピードは1であり、チョ
ッパーのスピードは1であった。噴霧が完了したとき、インペラーのスピード1
およびチョッパーのスピード1にて混合を9分間続けた。
【0089】 上記湿潤混合物の乾燥を、Aeromatic流動床中、入口の空気温度65℃にて行
った。乾燥を45分間続けた。その後、混合物を1.0mmのふるいにかけ、乾
燥プロセスを入口の空気温度80℃にて続けた。出口の温度が50℃に達したと
き、約20分後に乾燥を停止した。 かくして得られた粒状混合物1200gを0.7mmのふるいにかけた。IXを
0.3mmのふるいにかけ、上記ふるいにかけた粒状混合物1000gとプラネ
タリーミキサー中で10分間混合した。 かくして得られた粒状混合物をKorsch回転打錠器で圧縮した。パンチ:9.5
mm。調剤カップ(compound cup)を用いた。錠剤の重量:320mg。 使用したプロセスパラメーターおよびテスト1〜20に対応する組成物から得
られた溶解速度を下記表1に示す。
【0090】表1
【表1】
【0091】 一般に、錠剤の下記技術特性が得られた(非コーティングコア): 水分含量(LOD − 70℃で30分間):1.4〜2.2% 崩壊時間(平均):3〜6分 錠剤の硬さ(粉砕強度)(平均):80〜100N 塊の均一性(Srel):1〜2%
【0092】結論 上記表1に示すように、試験した種々の組成物からのロルノキシカムの溶解は
79%w/w〜約94%w/wと様々であった(溶解した量は、本明細書に記載
した溶解法Iを用いた溶解試験の20分後に決定した)。 統計的分析は、溶解速度に及ぼす影響に関して下記プロセスパラメーターが5
%レベルで有意であるかまたはほとんど有意であった。 噴霧圧(P=0.03) 媒体の量(P=0.06) 噴霧圧と媒体の量との間の相互作用(P=0.02) 噴霧圧とチョッパーとの間の相互作用(P=0.03) 媒体の量と反応時間との間の相互作用(P=0.02) 噴霧圧、反応時間および媒体の量の間の相互作用(P=0.04)
【0093】実施例2 0.07N塩酸中でのロルノキシカムの迅速放出を有するロルノキシカム組成物
のデザイン 実施例1に記載した因子デザインで得られた結果に基づき、および20分後で
のほとんど100%w/wの放出に近似または達成することを目指し、プロセス
パラメーターの値の3つの理想的な推定値を計算した。これらプロセスパラメー
ターの値を下記表2に記載してある。組成および製造プロセスは実施例1に記載
したテスト1と同じであった。
【0094】表2
【表2】 *水の分散時間を除く。
【0095】 テスト1〜3はセルロース(Ming Taiから供給された微結晶セルロース)を用
いて製造した。(i)組成物の技術特性に関して得られた結果、および(ii)組
成物からのロルノキシカムの放出に関して得られた結果が微結晶セルロースの特
定の品質の使用により影響されるか否かを調べるため、他の供給者(FMC)か
らの他の品質をテスト4(バッチNo.26089732)に含めた。テスト4
は表2のテスト1と同じであった。 テスト1〜4から得られた錠剤の技術特性は実施例1で得られた結果と同じで
あった。
【0096】結論 表2に示すように、98%w/wの放出が20分後に達成された、すなわち実
施例1で得られた溶解速度に比べて溶解速度が有意に改善された。それゆえ、放
出されたパーセントは100%に近づいた。 表2に示したテスト4(26089732 FMC)からの結果をテスト1(
15089734 Ming Tai)からの結果と比較すると、放出または組成物の技
術特性に有意の差異は観察されなかった。
【0097】実施例3 使用した炭酸水素ナトリウムの品質の影響の探索 以下に記載する実験室テストは、異なる供給者から得た炭酸水素ナトリウムの
使用に基づくものであった。 Kirschから供給された炭酸水素ナトリウム(平均粒度〜120μm)を試験す
るため、2つの同一の組成物(バッチNo.23079733および23079
735に対応するテスト)を製造した。以前に、Toshoから供給された炭酸水素
ナトリウム(平均粒度〜105μm)を使用した。 製造プロセスパラメーターは実施例の表1に記載したテスト5と同じであった
【0098】コアの溶解特性 両テストについて約94%w/w(本明細書に記載した溶解法Iを用いて20
分後に溶解したパーセント) 技術特性は実施例1に記載したものと同じであった。
【0099】結論 行った2つのテストの放出結果に有意の差異は認められない、すなわち使用し
た炭酸水素ナトリウムの品質はロルノキシカム含有組成物の溶解挙動に対して試
験した変動内で有意の影響を及ぼさないと思われる。さらに、平均粒度に関する
小さな変動は本発明による組成物の溶解挙動に対して重要な影響を及ぼすものと
は思われない。
【0100】実施例4 溶解挙動に及ぼすプロセスパラメーター(反応媒体の適用)の影響の探索 以下に記載する実験室テストは1−成分ノズルの使用に基づいていた。 このテスト(バッチNo.27089732)では反応媒体を適用するために
1−成分ノズルを用いた。組成および製造プロセスは以下のパラメーター以外は
実施例1のテスト1と同じである。 噴霧圧:3.5バール 反応時間:16分 反応媒体の量:1440g チョッパーの使用なし。
【0101】コアの溶解特性 20分後の放出は98.3%であった。 錠剤の技術特性は実施例1に示したものと同じであった。結論 実施例2のテスト4と比較したときに放出挙動に有意の差異は認められない。
従って、製造スケールに1−成分ノズルを使用することは可能であるに違いない
【0102】実施例5 製造スケールレベルへのスケールアップ 製造スケールテスト: 1つのテスト(コアのバッチNo.962620)を製造スケールまでスケー
ルアップした。250,000個の錠剤のバッチサイズの組成および製造プロセ
スは下記のとおりである: (Kg/250,000錠剤) I ロルノキシカム 2.0kg II 炭酸水素ナトリウム 10.0kg III 微結晶セルロースPH101 24.0kg IV 無水リン酸水素カルシウム 27.6kg V L−HPC 12.0kg VI ヒドロキシプロピルセルロース 4.0kg VII ステアリン酸カルシウム 0.4kg VIII 精製水 27.0kg IX エタノール 9.0kg X Filmcoat K01187 30.3kg
【0103】 II〜VIをディオスナインテンシブミキサー中、インペラースピード1およびチ
ョッパースピード1を用いて1分間混合した。ついで、ミキサーから10kgの
アリコートを取り出した。この試料5kgを手動でIと混合した。残りのII〜VI
混合物の小部分をQuadro Comil U20中、062Rふるいでふるいにかけた。つい
で、I〜VI混合物をふるいにかけ、II〜VI混合物の残りの部分に加え、ディオス
ナインテンシブミキサー中で残りのII〜VI混合物と混合した。1分間、インペラ
ースピードは1であり、チョッパーは1であった。
【0104】 VIIIとIXを混合し、1成分ノズル(Delevan 1/4BNM22X)により上記混合物に
6.2バールの噴霧圧、約3分の噴霧時間にて適用した。インペラーのスピード
は1であり、チョッパーのスピードは1であった。噴霧が完了したとき、インペ
ラーのスピード1にて反応を13分間続け、チョッパーは使用しなかった。
【0105】 乾燥をAeromatic流動床中、入口の空気温度約65℃にて行い、45分間続け
た。ついで乾燥プロセスを入口の空気温度約80℃にて続けた。出口の温度が約
42℃でRH%(混合物全体について)が約17%のとき、乾燥を停止した。か
くして得られた粒状混合物のLODは1.0%と決定された。 得られた粒状混合物をFrewitt中、0.71mmのふるいにかけた。VIIをQuadr
o Comil U20中、062Rふるいでふるいにかけ、ふるいにかけた粒状混合物と
ディオスナインテンシブミキサー中で25秒間混合した。インペラーのスピード
は1であった。 かくして得られた粒状混合物をManestyより供給されたBeta圧縮回転打錠器を
使用して打錠した。パンチ:9.5mm。調剤カップを用いた。
【0106】非コーティング錠剤の技術特性 湿度(LOD):1.2〜1.4% 崩壊時間:1分45秒〜2分 錠剤の硬さ:80〜100Nコアの溶解特性 20分後に99.25%w/wが放出された(本明細書に記載した溶解法I)。
【0107】 上記コアを3つのノズルを有するAccela Cota 150中、白色HPMCコート(F
ilmcoat K01187)でコーティングした(コーティングした錠剤のバッチNo.:
962640)。噴霧圧はコントロールパネルで測定した6バールであり、流速
はプロセスの開始時で約175g/分、プロセスの終了時で約130g/分であ
った。コーティングの組成は以下のとおりである: I メチルヒドロキシプロピルセルロース 1.43kg II プロピレングリコール 0.28kg III 二酸化チタン 0.90kg IV タルク 0.90kg V 精製水 26.70kg
【0108】コーティング錠剤の溶解特性 20分後に98.62%w/wが放出された(本明細書に記載した溶解法I)。
湿度(LOD):2.4〜2.6%結論 得られた結果は、製造スケールであってもロルノキシカム錠剤からのロルノキ
シカムの殆ど100%の放出および溶解が得られることを示している。
【0109】実施例6 溶解挙動に及ぼす粒状組成物の粒度の影響の探索 錠剤の実験室テスト(錠剤を調製するのに使用した粒状組成物の粒度:212ミ
クロン以上または以下) 1つの粒状組成物のバッチ(バッチNo.08079731)を2つのフラク
ション、すなわち細かい(平均粒度(PS)<212ミクロン)材料および粗い
(平均粒度>212ミクロン)材料に分けた。これら2つのフラクション(バッ
チNo.07109731A=<212μmおよびバッチNo.0710973
1B=>212μm)に基づいて錠剤を製造した。
【0110】溶解挙動 PS<212μmの粒状組成物に基づく錠剤の20分溶解:93.1% PS>212μmの粒状組成物に基づく錠剤の20分溶解:85.4%結論 錠剤製造プロセスに使用した粒状組成物の粒度は、放出速度に有意に影響を及
ぼすと思われる。さらに、小さな平均粒度は大きな平均粒度に比べて速い溶解に
関して一層良好な挙動を有すると思われる。
【0111】実施例7 製造スケールへのスケールアップ このテストでは、(i)反応媒体の噴霧化のためのノズルのタイプ、(ii)反
応媒体の量および(iii)反応時間以外は実施例5に記載した方法と同じ方法に
従って5つのバッチを調製した。実施例7では媒体の分散のためにシャワータイ
プを用いたが、これは本当の噴霧を与えるものではない。これらテストのプロセ
スパラメーターを表3に示す。
【0112】表3
【表3】 *:水の分散時間;約2分を含む 技術特性は実施例5で得られたものと同じであった。 これらコアを実施例5の記載と同様にしてコーティングした。
【0113】コーティング錠剤の20分溶解 テスト1(972560(コアのバッチNo.:972510))のコーティン
グ錠剤:100.4% テスト2(972570(コアのバッチNo.:972520))のコーティン
グ錠剤:100.4% テスト3(972580(コアのバッチNo.:972530))のコーティン
グ錠剤:99.0% テスト4(972600(コアのバッチNo.:972540))のコーティン
グ錠剤:96.1% テスト1(972590(コアのバッチNo.:972550))のコーティン
グ錠剤:94.1%
【0114】 上記結果は、コーティング溶液の量および反応時間が重大であることを示して
いる(実施例1に記載した実験室テストからの結果を支持)。しかしながら、反
応媒体を粉末に分布させる方法は製造スケールにとって重大であるとは思われな
い。結論 約8分に対応する水の分散時間を含む反応時間が、少なくとも約1440gの
反応媒体/10,000錠剤には必要であると思われる。約6分またはそれ以下
に対応する水の分散時間を含む反応時間では、20分後に100%近い放出を有
するバッチを得ることは難しいであろう。
【0115】実施例8 最終組成物に及ぼす炭酸水素ナトリウムおよびリン酸水素カルシウムの影響の探
索 重要な賦形剤の粒度が溶解特性および/または技術特性に及ぼす影響を調べる
実験室テストは、中心点の2反復を用いた2階乗デザインに基づいていた。 これらテストの目的は、以下に掲げた因子およびレベルが技術特性に及ぼす影
響を見出すことであった。
【0116】 19のテストを行った。製造プロセスは実施例1のテスト1と同じであったが
、噴霧圧は2.2バールに設定し、反応時間(水の分散時間を除く)は16分で
チョッパーは用いなかった。 因子 1 2 3 4 μm μm μm μm NaHCO 40 86 122 200 CaHPO 11 25*,30 60 128 *:この成分のバッチNo.は実施例1に使用したバッチNo.と同じである。 20分溶解(満足のいくまたは殆ど満足のいく脆さ(friability)を有するバ
ッチについて)、CaHPOおよびNaHCOの粒度および技術特性を表4
に示す。
【0117】表4
【表4】 *:この成分のバッチNo.は実施例1に使用したバッチNo.と同じである。
【0118】 粉砕強度および崩壊に関するAnova分散(variance)分析を以下に示す: 分散の分析−粉砕強度−タイプIII平方の合計(Sums of Squares)
【表5】 F比はすべて説明がつかない(residual)平均平方誤差に基づく。
【0119】 上記で得られた結果は図1および図2に示してあり、使用したリン酸水素カル
シウムの粒度が錠剤の粉砕強度に対して有意の影響を及ぼすことを示している。
使用した炭酸水素ナトリウムの粒度は、錠剤の粉砕強度に対して殆どまたは全く
影響を及ぼさないと思われる。
【0120】 分散の分析−崩壊−タイプIII平方の合計
【表6】 F比はすべて説明がつかない平均平方誤差に基づく。
【0121】 上記で得られた結果は図3に示してあり、使用したリン酸水素カルシウムの粒
度が錠剤の崩壊時間に有意の影響を及ぼすのに対して、使用した炭酸水素ナトリ
ウムの粒度が錠剤の崩壊時間に及ぼす影響ははるかに小さいと思われることを示
している。結論 CaHPOの粒度は技術特性(脆さおよび崩壊時間)に対して有意の影響を
及ぼす。約11μm、60μmおよび128μmの平均粒度を有するCaHPO は硬い錠剤を与えず、その大部分の脆さ%が100に近い錠剤を与える。しか
しながら、NaHCOの粒度は技術特性に有意の影響を及ぼさないと思われる
【0122】実施例9 水ベースの反応 水のみからなる反応媒体を用いた3つのテストを行った。組成および製造プロ
セスは、実施例8による粒度に関するテストと同じであった。これらテストの結
果を表5に示す。
【0123】表5
【表7】
【0124】結論 1440g/10,000錠剤の媒体量を用いたテスト1および3は、約91
〜95%w/wの放出を与えた(本明細書に記載する溶解法I)。より多量の媒
体(テスト2)は、65.8%w/wの低い放出および一層長い崩壊時間を与え
た。テスト2の粒状組成物の平均粒度はテスト1および3のものより大きい。
【0125】実施例10 製造スケールへのスケールアップ 2つのテスト(コアのバッチNo.:020590および020600)を製
造スケールで調製した。コアの組成および製造プロセスは、表3中のテスト2(
実施例7)(スケールアップ2)と同じであった。 この一連のバッチの目的は、コーティング後の錠剤中の水分含量を最小にする
ために(高すぎる水分含量はロルノキシカムの崩壊を導く)コーティングプロセ
スを改善することであった。 コーティングプロセスの変更は、コーティングの間の製品の温度を約10℃上
昇させることによって、液体の流速を約80g/分に下げることによって、およ
びコーティングを適用した後に1時間の乾燥を導入することによって行った。
【0126】コアの技術特性 バッチNo.: 020590 020600 湿度(LOD): 1.33% 1.39% 崩壊: 2〜4分 2〜3分 錠剤の硬さ: 90〜120N 90〜120N
【0127】コアの20分溶解 020590:97.3% 020600:97.9%コーティング錠剤の20分溶解 021170(コアのバッチNo.:020590):97.6% 020640(コアのバッチNo.:020600):96.8% 湿度(LOD):1.3〜1.5%
【0128】結論 錠剤の水分含量は約2.0またはそれ以上から1.5%以下の値に低減した。 崩壊時間のわずかな増大は、約2.0Nの錠剤の硬さの増大によるものであっ
た。
【0129】実施例11 水ベースの反応を用いた製造スケールのテスト 水のみからなる反応媒体に基づく1つのバッチ(No.020560)を製造
スケールで調製した。コアの組成および製造プロセスは、反応媒体(本実施例で
は精製水である)以外は実施例10のテストと同じであった。反応時間(水の分
散時間、約2分を含む)は16分であった。 錠剤を実施例10の記載と同様にして圧縮した。
【0130】コアの技術特性 湿度(LOD):1.4% 崩壊時間(分):1分30秒 錠剤の硬さ:50〜70Nコアの20分溶解 実施例10の記載と同じプロセスパラメーターを用いてコーティングプロセス
を行った。
【0131】コーティング錠剤の20分溶解 020610(コアのバッチNo.:020560):91%w/w 湿度(LOD):1.3%結論 製造スケールでの水ベースの反応(この場合、水以外の他の溶媒を使用しない
)は低い錠剤の硬さを与えた。この錠剤の硬さは、コーティングプロセスの間に
若干の問題を提起した。20分後の放出は実施例10で得られた結果に比べて低
いように思われる。
【0132】実施例12 ロルノキシカムの化学的分解に対して結合反応条件が及ぼす影響の探索 本実施例の目的は、ロルノキシカムの化学的分解に関して望ましい安定性特性
に影響を及ぼすことなく、活性医薬物質(ロルノキシカム)とアルカリ物質(炭
酸水素ナトリウム)との間の反応を他の成分および薬理学的に許容しうる賦形剤
を添加する前に適切に行うことができるか否かを調べることであった。
【0133】 実施例1に掲げた組成を有する錠剤の1つのバッチを、実施例1の記載に従い
、1.3バールの噴霧圧、9分の反応時間、インペラースピードおよびチョッパ
ースピード1、および1440gの反応媒体量を用いて製造した。以下に記載す
るフィルムを用いてコアをフィルムコーティングした: Pharmacoat 603(HPMC) 108g Macrogol 6000 9g 二酸化チタン 41g タルク 8g 精製水 374g エタノール 655g
【0134】 かくして得られたコーティング錠剤を二重アルミニウムブリスターパッケージ
にパッケージングした。 下記組成を有する錠剤の第二のバッチ(b)を以下のようにして製造した: 8gの炭酸水素ナトリウムを120gの水に溶解し、600gのエタノール中
の32gのロルノキシカムの懸濁液と混合した。気体の二酸化炭素が生成する間
にロルノキシカムは溶解した。100gのPharmacoat 606Wを加え、溶解した。
212gの炭酸水素ナトリウムを混合し、溶解した。得られた溶液を実験室サイ
ズのミキサー中でAvicelと混合した。この湿潤混合物を乾燥させ、ついでステア
リン酸マグネシウムおよびポリプラスドンXLと上記実験室スケールのミキサー
中で混合した。
【0135】 ロルノキシカム 32g 炭酸水素ナトリウム 220g Avicel PH101 998g Pharmacoat 606W 100g Aerosil200 12g ステアリン酸マグネシウム 4g ポリプラスドンXL 34g 錠剤を上記表に示したフィルムコーティングでコーティングした。適用する乾
燥物質の量は、調製する錠剤の数に合わせて調節した。 コーティングした錠剤を密封ガラス容器に充填した。
【0136】 2つのバッチ(aおよびb;ともに耐水性パッケージに充填)を6ヶ月間室温
に暴露し、その間、3ヶ月後に中間の測定を行った。下記にその結果を示す(崩
壊生成物HN33144はロルノキシカムの崩壊生成物である): バッチ 崩壊生成物HN33144 崩壊生成物の全量 全重量の%w/w 全重量の%w/w 3ヶ月 6ヶ月 3ヶ月 6ヶ月 a 0.1 0.2 0.2 0.2 b 0.8 0.7 2.6 2.9結論 他の錠剤化賦形剤と混合する前にコンジュゲート(たとえば、ロルノキシカム
のナトリウム塩)を生成することは、ロルノキシカムの化学的安定性に関して低
い安定性を有する生成物を導くと思われる。
【0137】実施例13 錠剤の硬さに対してリン酸水素カルシウムの粒度が及ぼす影響の製造スケールで
の探索 実施例8での知見に基づき、製造スケールでのテストを行った。これら実験は
治療上活性な物質を加えることなく行った。 4つのテストを行い、これらテストに用いたバッチは、リン酸水素カルシウム
を下記に記載する平均粒度を有する品質で用いたことと、治療上活性な物質であ
るロルノキシカムを組成から外したことの唯一の変更以外は実施例10の記載と
同様にして製造した(バッチサイズ:80kg)。
【0138】 使用したリン酸水素カルシウムの種々の品質の平均粒度は以下のとおりであり
、粒度はレーザー光散乱により決定した:表6
【表8】
【0139】結論 テスト1(バッチNo.10023460)およびテスト2(バッチNo.1
0023463)から得られた錠剤の硬さは、実施例8の知見、すなわち平均粒
度の増大は錠剤の硬さの低減した錠剤を導くという知見と一致するものである。 表6から、平均粒度が17μmと低くとも許容しうる錠剤の硬さを得ることが
可能であることもわかる(テスト3)。さらに、異なる平均粒度を有する異なる
品質のリン酸水素カルシウムの混合物を使用したとしても、得られる平均粒度が
適当なサイズである限り(小さすぎることも大きすぎることもない)許容しうる
錠剤の硬さを得ることができる(テスト4を参照)。後者は粒度分布を変えても
得ることができる。
【0140】実施例14 組成物中へのロルノキシカムの配合を含む実施例13の製造スケールでの継続 実施例13の結果は、約30μmのCaHPOの品質および得られる平均粒
度が約30μmの異なるCaHPOの品質の混合物の両者が、許容しうる硬さ
を有する錠剤へと導くであろうことを示した。しかしながら、実施例13で調製
した錠剤は治療上活性な物質を含んでいなかった。それゆえ、たとえばロルノキ
シカムなどの治療上活性な物質を含有する錠剤についても同じ結論が有効である
か否かを試験した。
【0141】 以下のバッチを実施例10の記載と同様にして調製した: 1.実施例13のバッチNo.10023460と同じタイプのCaHPO
含むバッチNo.10025279 2.実施例13のバッチNo.10023460と同じタイプのCaHPO
含むバッチNo.10025280 3.実施例13のバッチNo.10023462と同じタイプのCaHPO
含むバッチNo.10025281 4.実施例13のバッチNo.10023462と同じタイプのCaHPO
含むバッチNo.10025282
【0142】 以下の結果を得た:表7
【表9】 s=標準偏差 n=試験数
【0143】結論 上記に掲げたバッチから得られた錠剤の硬さは、すべてのバッチについて満足
のいくものである。このことは、平均粒度が許容しうるレベルの約30μmに近
い限り、異なる粒度のCaHPOバッチを混合することが可能であることを意
味する。さらに、ロルノキシカムを組成物中に配合しても錠剤の硬さに対して実
際上の影響を及ぼさないように思われる。
【0144】実施例15 実験室スケールのテスト − 水性媒体で処理した後に粉末混合物の粒度を低減
することの効果 実験室スケールで、バッチサイズを4.48kgとした以外は実施例8の記載
と同様にして(実施例8ではバッチサイズは3.2kgであった)錠剤コアを製
造した。個々の錠剤の組成は実施例1に示した組成と同じであった。下記成分お
よび量を用いてバッチを調製した:
【0145】 I ロルノキシカム 112.0g II 重炭酸ナトリウム 560.0g III Avicel PH101 1344.0g IV 無水リン酸水素カルシウム 1546.0g V L−HPC 672.0g VI ヒドロキシプロピルセルロース 224.0g VII 精製水 1512.0g VIII エタノール99.9% 504.0g IX ステアリン酸カルシウム 5.0g* *I〜VIの全体で1kgに対して調節した量、すなわちステアリン酸カルシウムの
含量は5.0g/kgである。
【0146】 以下の結果を得た:表8
【表10】 #:粒状材料の造粒または乾燥の間または後に適用した粒度(PS)低減法(乾
燥ふるい(dry sieving)は低減法を湿潤粒状材料の乾燥後に適用することを意
味する;湿潤ふるい(wet sieving)は低減法を粒状材料が湿潤している間、乾
燥前に適用することを意味する;半湿潤乾燥は低減法を適用する前に粒状材料が
殆ど乾燥していることを意味する) *:ふるい180μmを通った%
【0147】結論 すべての粒子低減法が適しているように思われる。しかしながら、コーンミル
法が最も有効であると思われるが、最も時間がかかるものでもある。 実施例1に従い、チョッパーを積極的に活用することによって塊状物の生成を
回避しようとするテストNo.6(バッチNo.28059931)での試みは
プロセスを穏やかに改善したのみであった。というのは、塊状物は依然として存
在し、溶解も依然としてかなり低いからである。
【0148】実施例16 実験室スケールのテスト − 非連続的な湿潤練合を導入することの効果 実験室スケールで、湿潤練合相を変化させた以外は実施例15の記載と同様に
して錠剤コアを製造した。
【0149】表9
【表11】
【0150】結論 上記に掲げたデータから明らかなように、湿潤練合相の間に攪拌しない期間を
導入することは、実施例15に記載したように乾燥粒状物を製粉することによっ
て達成されるものよりも明らかに向上した溶解データを与える。 しかしながら、攪拌しない期間の使用は、攪拌(すなわち、エネルギー投入量
)の過剰または過小のいずれともならないように調節しなければならない。例と
して、テストNo.4(バッチNo.23039935)では全体として湿潤練
合が短すぎるのが明らかであり(溶解の結果はかなり低い)、一方、テストNo
.7(バッチNo.26039931)では余りにも多くの攪拌を用いていると
思われる。それゆえ、テストNo.4および7の溶解データはテストNo.1(
バッチNo.12039933)から得られる溶解データほど高くはない。
【0151】実施例17 実施例16と同様の構成だが一層小さなバッチサイズを用いた構成を試験するた
めの実験室スケールのテスト バッチサイズの影響を試験するためにバッチサイズを3.2kgに低減した以
外は実施例16と同様にして実験室スケールのバッチを製造した。この3.2k
gというバッチサイズは、実施例8と全く同じ組成物を与える。実際、バッチN
o.18039832、24039832、31039833および14049
832は実施例8からのものであり、データの比較を容易にするためにここでも
再び引用した。
【0152】 以下の結果が得られた:表10
【表12】 「湿潤練合時間(wet massing time)」および「湿潤練合の中断(wet mass
ing interruption)」は以下のように理解すべきである。湿潤練合時間:1+1
+1+1および湿潤練合の中断3+3+3+3は、以下の方法によって粒状物を
調製することを意味する:1分間の湿潤練合、ついで3分間の中断、ついで1分
間の湿潤練合、ついで3分間の中断、等々。#: 1を超える平均値が示されている場合は、同じテストNo.からの錠剤で分
析を繰り返した。
【0153】結論 実施例17ではバッチサイズが小さかったが、実施例16での結論は実施例1
7のテストにも有効である。上記湿潤練合の間隔をあける構成を使用することに
は、得られる溶解結果に関して顕著な利点が存在する。さらに、湿潤練合相の中
断が異なる実施例16および17の全てのバッチのうち、いずれのバッチも非常
に細かな粒度を有するものでないことに着目することは興味深い。このことは、
粒状材料の粒度が溶解速度に影響を及ぼす唯一のパラメーターではないことを示
している。
【0154】実施例18 治療上活性な物質としてイブプロフェンを用いた実験室スケールのテスト 実験室スケールで、3つのタイプの錠剤コアを製造した。第一のタイプ(バッ
チNo.10059932)は、ロルノキシカムの代わりにイブプロフェンを用
いた以外は実施例8の記載と同様にして製造した。それゆえ、その組成は以下の
とおりである: I イブプロフェン 80.0g II 重炭酸ナトリウム 400.0g III Avicel PH101 960.0g IV 無水リン酸水素カルシウム 1104.0g V L−HPC 480.0g VI ヒドロキシプロピルセルロース 160.0g VII 精製水 1080.0g VIII エタノール99.9% 360.0g IX ステアリン酸カルシウム 5.0g/kg* *I〜VIの全体で1kgに対して調節した量
【0155】 錠剤コアの第二のタイプ(バッチNo.07069934)には、湿潤練合相
を除いた以外は同じ製造法、すなわち直接圧縮による錠剤の製造法を用いた。 錠剤の第三のタイプ(バッチNo.07069933)は、炭酸水素ナトリウ
ムを除いた以外は第二のタイプと同じ方法、すなわち直接圧縮により製造した。 以下の結果は、120mgの所定量のイブプロフェンを含有する15の錠剤に
ついての測定に基づく各溶解試験についてのものであった。使用した溶解法は以
下のとおりである:
【0156】試験方法 装置:固形剤型のためのPh.Eur.溶解試験およびUSP XXIII<711>装置2、Sota
x AT7を装備。測定はPerkin Elmer分光計ラムダ15を用いて行った。 ガラス繊維フィルター:Whatman GF/F 溶解媒体:900.0ml溶解媒体(下記参照) 回転数:50rpm 溶解媒体の温度:37℃±0.5℃ 測定時間:10分、20分、30分および60分(および120分)
【0157】 検出UV:221nm 試薬の調製: 溶解媒体:50.0gの塩化ナトリウムを計量し、141.6mlの濃塩酸を測量
する。これら薬剤を蒸留水に溶解し、蒸留水で25Lまで希釈する。 標準: ストック溶液:1000μg/mlの濃度のイブプロフェンを含む2つのストッ
ク溶液(SおよびS)を調製した。イブプロフェンは溶解媒体に溶解した。
標準:各ストック溶液を溶解媒体で2つの標準に希釈した:たとえば、溶解媒体
で2.00mlを50.00mlに希釈し3.00mlを50.00mlに希釈する
か、または2.00mlを50.00mlに希釈し4.00mlを50.00mlに
希釈した。
【0158】試験手順 900mlの溶解媒体を各容器(典型的に生成物について3つまたは6つの容
器)に充填する。この媒体を37℃±0.5℃に加熱する。試験すべき生成物(
たとえば、治療上および/または予防上活性な物質、粒状組成物、粒状物、顆粒
、または錠剤、カプセル剤もしくはサシェ剤の形態の組成物)を容器に入れる。 たとえば10mlの試料容量を抽出し、所定の時間に濾過する。 測定前に試料および標準をエタノールで適当な濃度(たとえば、25倍希釈)
に希釈した。
【0159】溶解法のための計算 溶解したパーセントは、イブプロフェンの標準を参照して計算した。 溶解したイブプロフェンの量(y10、y20、y30およびy60)を、各
錠剤中の言及された含量のパーセントとして下記式を用いて計算する。10分
【数3】 20分
【数4】 30分
【0160】
【数5】 60分
【数6】 上記式中: stA =標準の濃度(mg/ml) abs試料 =試料の吸光度 abs標準 =標準の吸光度 n =標準の有効性(%) v =試料の量(ml) x =言及した含量
【0161】 得られた結果は以下のとおりである:
【表13】
【0162】結論 上記に示したデータから、第一の調合タイプ、すなわち実施例1のアプローチ
によるものは、NaHCOが存在するか否かに拘らず直接圧縮に比べて溶解速
度が顕著に改善されていることが明らかである。しかしながら、直接圧縮でのN
aHCOの添加は溶解速度に若干の効果をもたらしている。
【0163】実施例19 治療上活性な物質としてフロセミドを用いた実験室スケールのテスト 実験室スケールで、3つのタイプの錠剤コアを製造した。第一のタイプ(バッ
チNo.06059932)は、ロルノキシカムの代わりにフロセミドを用いた
以外は実施例8の記載と同様にして製造した。それゆえ、その組成は以下のとお
りである: I フロセミド 80.0g II 重炭酸ナトリウム 400.0g III Avicel PH101 960.0g IV 無水リン酸水素カルシウム 1104.0g V L−HPC 480.0g VI ヒドロキシプロピルセルロース 160.0g VII 精製水 1080.0g VIII エタノール99.9% 360.0g IX ステアリン酸カルシウム 5.0g/kg* *I〜VIの全体で1kgに対して調節した量
【0164】 錠剤コアの第二のタイプ(バッチNo.04069934)には、湿潤練合相
を除いた以外は同じ製造法、すなわち直接圧縮による錠剤の製造法を用いた。 錠剤の第三のタイプ(バッチNo.04069932)は、炭酸水素ナトリウ
ムを除いた以外は第二のタイプと同じ方法、すなわち直接圧縮により製造した。 以下の結果は、8mgの所定量のイブプロフェンを含有する1つの錠剤につい
ての測定に基づいて行った各溶解試験についてのものである。使用した溶解法は
、パドルの回転を50rpmに変え、使用した波長が274nmである以外は溶
解法Iと同じである。標準に使用した物質はフロセミドであり、その濃度はロル
ノキシカムと同じである。
【0165】 以下の結果が得られた:
【表14】
【0166】 これらデータを100分後の最終放出が100%と等しくなるように調節する
と下記データが得られる:
【表15】 Org:最初のデータ Adj:調節したデータ
【0167】結論 上記に示したデータから、10分および20分後の初期の放出が調合の種類に
より著しい影響を受けることがわかる。これは、NaHCOの添加が顕著に速
い溶解速度を与えることを意味している。タイプ1の調合は最も有効であり、湿
潤練合工程が有利であることを示している。
【0168】実施例20 実験室スケールのテスト − ロルノキシカム含有組成物にラウリル硫酸ナトリ
ウムを添加することによる溶解速度に及ぼす影響の探索 実験室スケールで、ラウリル硫酸ナトリウムの効果を、 (a)NaHCOをラウリル硫酸ナトリウムに代えた調合物で造粒するか、ま
たは (b)ラウリル硫酸ナトリウムを添加した実施例8の調合物を直接圧縮する ことにより調べた。
【0169】 テスト(a)および(b)の実際の調合物は以下に示すとおりである: テストa; テストb; バッチNo. バッチNo. 18069932{g} 17069932{g} ロルノキシカム 80 80 重炭酸ナトリウム − 400 ラウリル硫酸ナトリウム 32 32 Avicel PH101 960 960 無水リン酸水素カルシウム 1104 1104 L−HPC 480 480 ヒドロキシプロピルセルロース 160 160 精製水 955.5 − エタノール99.9% 318.5 − ステアリン酸カルシウム 5.0g/kg* 5.0g/kg* *1kgの粒状材料に対して調節した量
【0170】 テストaの組成物は実施例8の記載と同様にして製造し、テストbの組成物は
直接圧縮(すなわち、湿潤練合相を省く)により製造した。
【0171】 得られた結果は以下のとおりであった:
【表16】
【0172】結論 上記に示す結果から、ラウリル硫酸ナトリウムのような界面活性剤の添加はロ
ルノキシカムの速い放出に導かないことがわかる。同じ結果は、ラウリル硫酸ナ
トリウムとともに炭酸水素ナトリウムが組成物中に存在する場合にも認められる
【図面の簡単な説明】
【図1】 粉砕強度に関するAnova分散分析の結果を示すグラフであり、使
用したリン酸水素カルシウムの粒度が錠剤の粉砕強度に対して有意の影響を及ぼ
すことを示す。
【図2】 粉砕強度に関するAnova分散分析の結果を示すグラフであり、使
用したリン酸水素カルシウムの粒度が錠剤の粉砕強度に対して有意の影響を及ぼ
すことを示す。
【図3】 崩壊に関するAnova分散分析の結果を示すグラフであり、使用し
たリン酸水素カルシウムの粒度が錠剤の崩壊時間に有意の影響を及ぼすのに対し
て、使用した炭酸水素ナトリウムの粒度が錠剤の崩壊時間に及ぼす影響ははるか
に小さいと思われることを示す。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年9月20日(2000.9.20)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【請求項63】 急性の痛みの治療を速やかに軽減する方法であって、治療
上および/または予防上活性な物質の有効量を請求項1ないし46のいずれかに
記載の迅速放出組成物の形態で該治療を必要とする患者に投与することを含む方
法。
【手続補正書】
【提出日】平成13年7月5日(2001.7.5)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項6
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項26
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項45
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項55
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項58
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項63
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】 (その解決方法) それゆえ、本発明の目的は、投与したときに活性医薬物質を循環系に速やかに
送達するのに有用な経口で使用するための医薬組成物を提供することである。 一つの側面において、本発明は、0.1N塩酸中、室温で最大約0.1%w/v
の溶解度を有する治療上および/または予防上活性な物質を含む、経口投与用の
迅速放出医薬組成物であって、 該組成物は、治療上および/または予防上活性な物質を含み、ふるい分析に供
したときに少なくとも約90%w/w、たとえば少なくとも約92%w/w、少
なくとも約94%w/w、少なくとも約95%w/w、少なくとも約96%w/
w、少なくとも約97%w/w、少なくとも約98%w/wまたは少なくとも約
99%w/wの粒子が180μmのふるいを通過するような粒度を有する粉末に
基づいており、該粉末は水性媒体と接触して粒状(particulate)組成物を生成
し、該粒状組成物は、ふるい分析に供したときに少なくとも約50%w/w、た
とえば少なくとも約55%w/w、少なくとも約60%w/w、少なくとも約6
5%w/w、少なくとも約70%w/w、少なくとも約75%w/w、少なくと
も約80%w/w、少なくとも約85%w/w、少なくとも約90%w/wまた
は少なくとも約95%w/wの粒子が180μmのふるいを通過するような粒度
を有しており、 該組成物は、0.07N塩酸を溶解媒体として用いた本明細書に規定する溶解
法Iに従って試験したときに少なくとも約50%w/wの活性物質を該試験の最
初の20分以内に放出するものである ことを特徴とする組成物に関する。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0071
【補正方法】変更
【補正内容】
【0071】 粒度はまた、ふるい分析の結果によっても表され、以下のサイズが適切である
。 工程(i)で得られる粉末は、該粉末をふるい分析に供したときに粒子の少な
くとも約90%w/w、たとえば少なくとも約92%w/w、少なくとも約94
%w/w、少なくとも約95%w/w、少なくとも約96%w/w、少なくとも
約97%w/w、少なくとも約98%w/wまたは少なくとも約99%w/wが
180μmのふるいを通過するような粒度を有し、工程(iii)で得られる第一
の粒状混合物は、該粒状組成物をふるい分析に供したときに粒子の少なくとも約
50%w/w、たとえば少なくとも約55%w/w、少なくとも約60%w/w
、少なくとも約65%w/w、少なくとも約70%w/w、少なくとも約75%
w/w、少なくとも約80%w/w、少なくとも約85%w/wまたは少なくと
も約90%w/wまたは少なくとも約95%w/wが180μmのふるいを通過
するような粒度を有する。
【手続補正書】
【提出日】平成13年7月11日(2001.7.11)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 33/12 A61K 33/12 45/00 45/00 47/02 47/02 47/04 47/04 47/26 47/26 A61P 1/04 A61P 1/04 5/46 5/46 25/04 25/04 25/24 25/24 29/00 29/00 43/00 105 43/00 105 111 111 112 112 // A61K 31/542 A61K 31/542 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CR, CU,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,G D,GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN ,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC, LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,M K,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO ,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ, TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,Y U,ZA,ZW (72)発明者 ヘルマン・ルッケノルファー オーストリア、ア−4193ライヒェンタル、 ライヒェンタル170番 (72)発明者 板井 茂 埼玉県上尾市壱丁目403−21 Fターム(参考) 4C076 AA31 AA36 AA44 AA53 AA99 BB01 CC01 CC04 CC26 CC29 CC30 CC45 DD25 DD26 DD66 DD67 FF04 FF05 FF06 4C084 AA17 AA20 AA24 MA01 MA02 MA05 MA35 MA37 MA41 MA52 NA20 ZA082 ZA122 ZA662 ZB112 ZB212 ZB262 ZC022 ZC082 ZC122 ZC422 4C086 AA01 AA02 CB26 MA02 MA04 MA35 MA37 MA41 MA52 NA20 ZB11

Claims (66)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 0.1N塩酸中、室温で最大約0.1%w/vの溶解度を有す
    る治療上および/または予防上活性な物質を含む、経口投与用の迅速放出医薬組
    成物であって、 該組成物は、治療上および/または予防上活性な物質を含み、ふるい分析に供
    したときに少なくとも約90%w/w、たとえば少なくとも約92%w/w、少
    なくとも約94%w/w、少なくとも約95%w/w、少なくとも約96%w/
    w、少なくとも約97%w/w、少なくとも約97%w/w、少なくとも約98
    %w/wまたは少なくとも約99%w/wの粒子が180μmのふるいを通過す
    るような粒度を有する粉末に基づいており、該粉末は水性媒体と接触して粒状組
    成物を生成し、該粒状組成物は、ふるい分析に供したときに少なくとも約50%
    w/w、たとえば少なくとも約55%w/w、少なくとも約60%w/w、少な
    くとも約65%w/w、少なくとも約70%w/w、少なくとも約75%w/w
    、少なくとも約80%w/w、少なくとも約85%w/w、少なくとも約90%
    w/wまたは少なくとも約95%w/wの粒子が180μmのふるいを通過する
    ような粒度を有しており、 該組成物は、0.07N塩酸を溶解媒体として用いた本明細書に規定する溶解
    法Iに従って試験したときに少なくとも約50%w/wの活性物質を該試験の最
    初の20分以内に放出するものである ことを特徴とする組成物。
  2. 【請求項2】 0.1N塩酸中、室温で最大0.1%w/vの溶解度を有する
    治療上および/または予防上活性な物質を含む、経口投与用の迅速放出医薬組成
    物であって、 該組成物は、治療上および/または予防上活性な物質を含む粉末を、粒状組成
    物の粒子の平均粒度が該水性媒体に接触する前の粉末の平均粒度に比べて最大約
    100%大きいような仕方で水性媒体と接触させることによって得られる粒状組
    成物の形態であるかまたは該粒状組成物に基づいており、 該組成物は、0.07N塩酸を溶解媒体として用いた本明細書に規定する溶解
    法Iに従って試験したときに少なくとも約50%w/wの活性物質を該試験の最
    初の20分以内に放出するものである ことを特徴とする組成物。
  3. 【請求項3】 最大約5.5、たとえば最大約5.3、最大約5.2、最大約
    5.0で、たとえば約3.4〜約5.0の範囲または約4.0〜約5.0の範囲のp
    を有する治療上および/または予防上活性な物質を含む、経口投与用の迅速
    放出医薬組成物であって、 該組成物は、治療上および/または予防上活性な物質を含み、ふるい分析に供
    したときに少なくとも約90%w/w、たとえば少なくとも約92%w/w、少
    なくとも約94%w/w、少なくとも約95%w/w、少なくとも約96%w/
    w、少なくとも約97%w/w、少なくとも約97%w/w、少なくとも約98
    %w/wまたは少なくとも約99%w/wの粒子が180μmのふるいを通過す
    るような粒度を有する粉末に基づいており、該粉末は水性媒体と接触して粒状組
    成物を生成し、該粒状組成物は、ふるい分析に供したときに少なくとも約50%
    w/w、たとえば少なくとも約55%w/w、少なくとも約60%w/w、少な
    くとも約65%w/w、少なくとも約70%w/w、少なくとも約75%w/w
    、少なくとも約80%w/w、少なくとも約85%w/w、少なくとも約90%
    w/wまたは少なくとも約95%w/wの粒子が180μmのふるいを通過する
    ような粒度を有しており、 該組成物は、本明細書に規定する溶解法Iに従って試験したときに少なくとも
    約50%w/wの活性物質を該試験の最初の20分以内に放出するものである ことを特徴とする組成物。
  4. 【請求項4】 最大約5.5、たとえば最大約5.3、最大約5.2、最大約
    5.0で、たとえば約3.4〜約5.0の範囲または約4.0〜約5.0の範囲のp
    を有する治療上および/または予防上活性な物質を含む、経口投与用の迅速
    放出医薬組成物であって、 該組成物は、治療上および/または予防上活性な物質を含む粉末を、粒状組成
    物の粒子の平均粒度が該水性媒体に接触する前の粉末の平均粒度に比べて最大約
    100%大きいような仕方で水性媒体と接触させることによって得られる粒状組
    成物の形態であるかまたは該粒状組成物に基づいており、 該組成物は、本明細書に規定する溶解法Iに従って試験したときに少なくとも
    約50%w/wの活性物質を該試験の最初の20分以内に放出するものである ことを特徴とする組成物。
  5. 【請求項5】 0.07N塩酸を溶解媒体として用いた本明細書に規定する
    溶解法Iに従って試験したときに該試験の最初の20分以内に該組成物中に存在
    する活性医薬物質の全量の少なくとも約55%w/w、たとえば少なくとも約6
    0%w/w、少なくとも約65%w/w、少なくとも約70%w/w、少なくと
    も約75%w/w、少なくとも約80%w/w、少なくとも約85%w/w、少
    なくとも約90%w/w、少なくとも約95%w/w、少なくとも約96%w/
    w、少なくとも約97%w/w、少なくとも約98%w/wまたは少なくとも約
    99%w/wを放出する、請求項1ないし4のいずれかに記載の組成物。
  6. 【請求項6】 0.1N塩酸中、室温での治療上および/または予防上活性
    な物質の溶解度が、最大約0.05%w/v、たとえば最大約0.01%w/v、
    最大約0.009%w/v、最大約0.008%w/v、最大約0.007%w/
    v、最大約0.006%w/v、最大約0.005%w/v、最大約0.004%
    w/v、最大約0.003%w/v、最大約0.002%w/vまたは最大約0.
    001%w/vである、請求項1ないし5のいずれかに記載の組成物。
  7. 【請求項7】 治療上および/または予防上活性な物質が、本明細書に記載
    する溶解度試験Iにより試験したときに最大50%w/wの量の活性物質が該試
    験の最初の20分以内に溶解することを可能にする溶解速度を有する、請求項1
    ないし6のいずれかに記載の組成物。
  8. 【請求項8】 固形組成物の形態である、請求項1ないし7のいずれかに記
    載の組成物。
  9. 【請求項9】 粒状組成物の形態である、請求項1ないし8のいずれかに記
    載の組成物。
  10. 【請求項10】 単位投与剤型の形態である、請求項1ないし9のいずれか
    に記載の組成物。
  11. 【請求項11】 水性媒体が水および有機溶媒を含む、請求項1ないし10
    のいずれかに記載の組成物。
  12. 【請求項12】 粒状組成物の粒子の平均粒度が、水性媒体との接触後に(
    適切な場合はいつでも)最大約250μm、たとえば最大約240μm、最大約
    230μm、最大約220μm、最大約210μm、最大約200μm、最大約
    190μm、最大約180μm、最大約175μm、最大約150μm、最大約
    125μm、最大約100μm、最大約90μm、最大約80μmまたは最大約
    75μmである、請求項1ないし11のいずれかに記載の組成物。
  13. 【請求項13】 少なくとも1の薬理学的に許容しうる賦形剤をさらに含む
    、請求項1ないし12のいずれかに記載の組成物。
  14. 【請求項14】 少なくとも1の薬理学的に許容しうる賦形剤が、結合剤、
    崩壊剤、充填剤および希釈剤よりなる群から選ばれる、請求項13に記載の組成
    物。
  15. 【請求項15】 結合特性を有する充填剤を含む、請求項14に記載の組成
    物。
  16. 【請求項16】 結合特性を有する充填剤が、たとえば、乳糖(たとえば、
    TabletoseR、PharmatoseRなど)、糖誘導体(たとえば、マンニトール、ソルビ
    トールなど)、炭酸カルシウム(CaCO)、リン酸三カルシウム(Ca(
    PO)OH)、リン酸水素カルシウム(CaHPO)(たとえば、Di-Cafo
    sR、Di-TabR、EmcompressR、PharmacompressRなど)などおよび/またはそれら
    の混合物である、請求項15に記載の組成物。
  17. 【請求項17】 結合特性を有する充填剤がリン酸水素カルシウムである、
    請求項16に記載の組成物。
  18. 【請求項18】 原料材料としての結合特性を有する充填剤が、最大約14
    0μm、たとえば最大約130μm、最大約120μm、最大約110μm、最
    大約100μm、最大約90μm、最大約80μm、最大約70μm、最大約6
    0μm、最大約50μm、最大約40μm、最大約35μm、最大約30μmま
    たは最大約25μm、たとえば約10μm〜約80μmの範囲または約15μm
    〜約55μmの平均粒度を有する、請求項15ないし17のいずれかに記載の組
    成物。
  19. 【請求項19】 たとえば制酸剤または制酸剤様物質などのアルカリ物質を
    さらに含む、請求項1ないし18のいずれかに記載の組成物。
  20. 【請求項20】 アルカリ物質が、たとえば炭酸水素ナトリウム、炭酸マグ
    ネシウム、水酸化マグネシウムまたはアルミン酸メタ珪酸マグネシウムまたはそ
    れらの混合物などの制酸剤または制酸剤様物質である、請求項19に記載の組成
    物。
  21. 【請求項21】 原料材料としての該制酸剤様物質の平均粒度が、最大約2
    50μm、たとえば最大約225μm、最大約200μm、最大約175μm、
    最大約150μm、最大約145μm、最大約140μm、最大約135μm、
    最大約130μm、たとえば約20μm〜約250μmの範囲、約40μm〜約
    200μmの範囲、約60μm〜約175μmの範囲、約80μm〜約150μ
    mの範囲または約100μm〜約120μmの範囲である、請求項19または2
    0に記載の組成物。
  22. 【請求項22】 錠剤、カプセル剤またはサシェ剤の形態の組成物を得るた
    めに粒状組成物をさらに処理する、請求項1ないし21のいずれかに記載の組成
    物。
  23. 【請求項23】 錠剤の形態である、請求項1ないし22のいずれかに記載
    の組成物。
  24. 【請求項24】 治療上および/または予防上活性な物質および少なくとも
    一つの薬理学的に許容しうる賦形剤を含む粉末を圧縮して錠剤とすることにより
    得られる、請求項23に記載の組成物。
  25. 【請求項25】 取扱いおよび通常のコーティング装置でのコーティングを
    可能とする機械的強度を有する、請求項22ないし24のいずれかに記載の組成
    物。
  26. 【請求項26】 Ph. Eur.に従って粉砕強度試験に供したときに少なくとも
    約50N、たとえば少なくとも約60N、少なくとも約70N、少なくとも約8
    0N、たとえば約50〜約150Nの範囲、約60〜約140Nの範囲、約70
    〜約120Nの範囲または約75〜約110Nの範囲、たとえば約80〜約10
    0Nの粉砕強度を有する、請求項25に記載の組成物。
  27. 【請求項27】 取扱いおよび所望ならコーティング装置でのコーティング
    を可能とする適当な堅固さを組成物に付与する第一の薬理学的に許容しうる賦形
    剤を含む、請求項22ないし26のいずれかに記載の組成物。
  28. 【請求項28】 第一の薬理学的に許容しうる賦形剤が結合特性を有する結
    合剤である、請求項27に記載の組成物。
  29. 【請求項29】 Ph. Eur.に従って粉砕強度装置で該第一の薬理学的に許容
    しうる賦形剤を含まない組成物として試験したときに、約45N未満、たとえば
    約30N未満、約25N未満、約20N未満、約15N未満または約10N未満
    の粉砕強度を有する、請求項26ないし28のいずれかに記載の組成物。
  30. 【請求項30】 結合特性を有する充填剤が、たとえば、乳糖(たとえば、
    TabletoseR、PharmatoseRなど)、糖誘導体(たとえば、マンニトール、ソルビ
    トールなど)、炭酸カルシウム(CaCO)、リン酸三カルシウム(Ca(
    PO)OH)、リン酸水素カルシウム(CaHPO)(たとえば、Di-Cafo
    sR、Di-TabR、EmcompressR、PharmacompressRなど)などおよび/またはそれら
    の混合物である、請求項28に記載の組成物。
  31. 【請求項31】 治療上および/または予防上活性な物質が非ステロイド系
    抗炎症医薬物質(NSAID物質)である、請求項1ないし30のいずれかに記
    載の組成物。
  32. 【請求項32】 治療上および/または予防上活性な物質が、ロルノキシカ
    ム、ジクロフェナク、ニメスリド、イブプロフェン、ピロキシカム、ピロキシカ
    ム(ベータシクロデキストリン)、ナプロキセン、ケトプロフェン、テノキシカ
    ム、アセクロフェナク、インドメタシン、ナブメトン、アセメタシン、モルニフ
    ルメート、メロキシカム、フルロビプロフェン、チアプロフェン酸、プログルメ
    タシン、メフェナム酸、フェンブフェン、エトドラク、トルフェナム酸、スリン
    ダク、フェニルブタゾン、フェノプロフェン、トルメチン、アセチルサリチル酸
    、デキシブプロフェン、パラセタモールおよび薬理学的に許容しうるその塩、複
    合体および/またはプロドラッグおよびそれらの混合物よりなる群から選ばれる
    、請求項1ないし31のいずれかに記載の組成物。
  33. 【請求項33】 治療上および/または予防上活性な物質が、ロルノキシカ
    ムまたは薬理学的に許容しうるその塩、複合体および/またはプロドラッグであ
    る、請求項1ないし32のいずれかに記載の組成物。
  34. 【請求項34】 治療上および/または予防上活性な物質が、効果の開始を
    促進するに充分な量で該組成物中に含まれる、請求項1ないし33のいずれかに
    記載の組成物。
  35. 【請求項35】 さらに活性医薬物質を含む、請求項1ないし34のいずれ
    かに記載の組成物。
  36. 【請求項36】 さらなる活性医薬物質が、抗鬱剤、オピオイド、プロスタ
    グランジンアナログ(たとえば、ミソプロストール)、グルココルチコステロイ
    ド、細胞増殖抑制剤(たとえば、メトトレキセート)、H受容体アンタゴニス
    ト(たとえば、シメチジン、ラニチジン)、プロトンポンプ阻害剤(たとえば、
    パントプラゾール、オメプラゾール、ランソプラゾール)および/または制酸剤
    である、請求項35に記載の組成物。
  37. 【請求項37】 さらなる活性医薬物質が、パラセタモール、ペニシラミン
    、スルファサラジンおよび/またはオーラノフィンである、請求項35に記載の
    組成物。
  38. 【請求項38】 単位投与剤型の形態であり、約1mg〜約32mgの治療
    上および/または予防上活性な物質を含む、単位投与剤型の形態の請求項1ない
    し37のいずれかに記載の組成物。
  39. 【請求項39】 単位投与剤型の形態であり、約1mg〜約1.6g、たと
    えば約1mg〜約1.2gの治療上および/または予防上活性な物質を含む、単
    位投与剤型の形態の請求項1ないし37のいずれかに記載の組成物。
  40. 【請求項40】 単位投与剤型の形態であり、約50mg〜約1.1gの治
    療上および/または予防上活性な物質を含む、単位投与剤型の形態の請求項1な
    いし37のいずれかに記載の組成物。
  41. 【請求項41】 単位投与剤型の形態であり、約100mg〜約1.0gの
    治療上および/または予防上活性な物質を含む、単位投与剤型の形態の請求項1
    ないし37のいずれかに記載の組成物。
  42. 【請求項42】 単位投与剤型の形態であり、約200mg〜約900mg
    の治療上および/または予防上活性な物質を含む、単位投与剤型の形態の請求項
    1ないし37のいずれかに記載の組成物。
  43. 【請求項43】 単位投与剤型の形態であり、約300mg〜約800mg
    の治療上および/または予防上活性な物質を含む、単位投与剤型の形態の請求項
    1ないし37のいずれかに記載の組成物。
  44. 【請求項44】 治療上および/または予防上活性な物質がロルノキシカム
    であり、単位投与剤型の形態の該組成物が4、8、12、16、20、24、2
    8、32または36mgのロルノキシカムを含む、請求項1ないし43のいずれ
    かに記載の組成物。
  45. 【請求項45】 組成物中の水分含量が、本明細書に記載したLOD(乾燥
    減量)法による決定で最大約5%w/w、たとえば最大約4%w/w、最大約3
    %w/w、最大約2%w/w、最大約1.5%w/w、最大約1.3%w/w、最
    大約1.1%w/wまたは最大約0.9%w/wである、請求項1ないし44のい
    ずれかに記載の組成物。
  46. 【請求項46】 炭酸水素ナトリウムを含む、請求項1ないし45のいずれ
    かに記載の組成物。
  47. 【請求項47】 リン酸水素カルシウムを含む、請求項1ないし46のいず
    れかに記載の組成物。
  48. 【請求項48】 該組成物からの治療上および/または予防上活性な物質の
    放出を実質的に遅延させることないコーティングでコーティングしてある、請求
    項1ないし47のいずれかに記載の組成物。
  49. 【請求項49】 フィルムコーティングでコーティングしてある、請求項1
    ないし48のいずれかに記載の組成物。
  50. 【請求項50】 請求項1ないし49のいずれかに記載の組成物の製造方法
    であって、工程: (i)治療上および/または予防上活性な物質を(a)アルカリ物質、(b)結
    合特性を有する充填剤、および任意に(c)他の薬理学的に許容しうる賦形剤と
    混合して粉末混合物を得、 (ii)かくして得られた粉末混合物を水性媒体と接触させて湿潤粉末を得、 (iii)かくして得られた湿潤粉末を本明細書の記載に従って決定して該粉末中
    の水分含量が最大約5%w/wとなるまで室温を超える温度で乾燥させて第一の
    粒状混合物を得、 (iv)かくして得られた第一の粒状混合物をふるいにかけ、 (v)任意に、さらに薬理学的に許容しうる賦形剤を加えて第二の粒状混合物を
    得、 (vi)任意に、かくして得られた第二の粒状混合物を圧縮して錠剤とし、ついで
    (vii)任意に、かくして得られた錠剤をコーティングする を含む方法。
  51. 【請求項51】 工程(ii)を、最終組成物の安定性を実質的に損うことな
    く該粒子を水性媒体と接触させるに充分なエネルギー投入量を可能とする適当な
    装置で行う、請求項50に記載の方法。
  52. 【請求項52】 工程(ii)を、最終組成物からの活性物質の放出速度に悪
    影響を及ぼすことなく治療上および/または予防上活性な物質およびアルカリ物
    質を水性媒体と接触させるに充分なエネルギー投入量を可能とする適当な装置で
    行う、請求項50に記載の方法。
  53. 【請求項53】 エネルギー投入量を非連続的に提供する、請求項51また
    は52に記載の方法。
  54. 【請求項54】 工程(ii)を、湿潤練合と湿潤休止との間隔をあけて行う
    、請求項50ないし53のいずれかに記載の方法。
  55. 【請求項55】 工程(i)に使用するアルカリ物質が、たとえば炭酸水素
    ナトリウム、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウムまたはアルミン酸メタ珪酸
    マグネシウムまたはそれらの混合物などの制酸剤様物質である、請求項50ない
    し54のいずれかに記載の方法。
  56. 【請求項56】 結合特性を有する充填剤が、たとえば、乳糖(たとえば、
    TabletoseR、PharmatoseRなど)、糖誘導体(たとえば、マンニトール、ソルビ
    トールなど)、炭酸カルシウム(CaCO)、リン酸三カルシウム(Ca(
    PO)OH)、リン酸水素カルシウム(CaHPO)(たとえば、Di-Cafo
    sR、Di-TabR、EmcompressR、PharmacompressRなど)などおよび/またはそれら
    の混合物である、請求項50ないし55のいずれかに記載の方法。
  57. 【請求項57】 工程(ii)に使用する水性媒体が水および有機溶媒を含む
    溶媒である、請求項50ないし56のいずれかに記載の方法。
  58. 【請求項58】 有機溶媒が、水と相溶性の溶媒、たとえばエタノール、メ
    タノール、イソプロパノール、1−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノ
    ール、イソブタノール、tert−ブタノール、および1−ペンタノール、2−ペン
    タノール、3−ペンタノール、イソ−ペンタノールおよびtert−ペンタノールの
    ような分枝鎖または非分枝鎖の低級(C〜C)脂肪族アルコールおよびそれ
    らの混合物である、請求項57に記載の方法。
  59. 【請求項59】 溶媒中の該有機溶媒の濃度が、約0%v/v〜約95%v
    /v、たとえば約10%v/v〜約90%v/v、約10%v/v〜約80%v
    /v、約15%v/v〜約70%v/v、約15%v/v〜約60%v/v、約
    20%v/v〜約50%v/v、約20%v/v〜約40%v/v、約25%v
    /v〜約30%v/v、たとえば約33.3%v/vである、請求項58に記載
    の方法。
  60. 【請求項60】 工程(ii)を、工程(i)に使用した治療上および/また
    は予防上活性な物質とアルカリ物質との接触を可能するには充分だが同時に混合
    の間の大量の塊状物の生成を回避すべく充分に低いエネルギー投入量を用いた通
    常の高剪断ミキサーで行う、請求項50ないし59のいずれかに記載の方法。
  61. 【請求項61】 第一の粒状混合物の粒子の平均粒度が、粉末混合物を工程
    (ii)に使用する水性媒体での反応に供する前の工程(i)からの粉末混合物の
    平均粒度よりも最大約100%大きい、請求項50ないし60のいずれかに記載
    の方法。
  62. 【請求項62】 第一の粒状混合物の粒子の平均粒度が、粉末混合物を工程
    (ii)で使用する水性媒体での反応に供する前の工程(i)からの粉末混合物の
    平均粒度よりも最大約90%、たとえば約80%、約75%、約70%、約65
    %、約60%、約55%または約50%大きい、請求項61に記載の方法。
  63. 【請求項63】 工程(i)で得られる粉末が、該粉末をふるい分析に供し
    たときに粒子の少なくとも約90%w/w、たとえば少なくとも約92%w/w
    、少なくとも約94%w/w、少なくとも約95%w/w、少なくとも約96%
    w/w、少なくとも約97%w/w、少なくとも約97%w/w、少なくとも約
    98%w/wまたは少なくとも約99%w/wが180μmのふるいを通過する
    ような粒度を有し、工程(iii)で得られる第一の粒状混合物が、該粒状組成物
    をふるい分析に供したときに粒子の少なくとも約50%w/w、たとえば少なく
    とも約55%w/w、少なくとも約60%w/w、少なくとも約65%w/w、
    少なくとも約70%w/w、少なくとも約75%w/w、少なくとも約80%w
    /w、少なくとも約85%w/w、少なくとも約90%w/wまたは少なくとも
    約95%w/wが180μmのふるいを通過するような粒度を有する、請求項5
    0ないし62のいずれかに記載の方法。
  64. 【請求項64】 第一の粒状混合物の粒子の平均粒度が、最大約250μm
    、たとえば最大約240μm、最大約230μm、最大約220μm、最大約2
    10μm、最大約200μm、最大約190μm、最大約180μm、最大約1
    75μm、たとえば最大約150μm、最大約125μm、最大約100μm、
    最大約90μm、最大約80μmまたは最大約75μmである、請求項50ない
    し63のいずれかに記載の方法。
  65. 【請求項65】 急性の痛みおよび/または穏やかなまたは中くらいの痛み
    の治療および/または予防方法であって、治療上および/または予防上活性な物
    質の有効量を請求項1ないし49のいずれかに記載の迅速放出組成物の形態で患
    者に投与することを含む方法。
  66. 【請求項66】 急性の痛みの治療を速やかに軽減する方法であって、治療
    上および/または予防上活性な物質の有効量を請求項1ないし49のいずれかに
    記載の迅速放出組成物の形態で該治療を必要とする患者に投与することを含む方
    法。
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