JP2002524236A - ゾルゲルラッカーでコートされた熱造形性支持体を作製する方法 - Google Patents

ゾルゲルラッカーでコートされた熱造形性支持体を作製する方法

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、ゾルゲルラッカーでコートされた熱造形性支持体を作製する方法に関し、それに従うと、ゾルゲルラッカーは、加水分解されてプレ縮合物を形成し得る1または数種の加水分解性シラン、および必要に応じて架橋剤を含む。少なくとも1部の加水分解性シランは、非加水分解性置換基上に官能基を含む。該官能基は、架橋を可能にする。本発明によれば、A)ゾルゲルラッカーは熱造形可能な支持体に適用され、B)適用されたゾルゲルラッカーは部分的にプレ架橋および/または乾燥され、C)ゾルゲルラッカーでコートされた支持体は続いて熱的に造形され、およびD)熱造形化の間および/または後で、ゾルゲルラッカーは熱的および/または光化学的架橋によって完全に硬化される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、ゾルゲルコーティング材料でコートされた支持体を作製する方法に
関し、そこでは、ゾルゲルコーティング材料でコートされた支持体は熱的に造形
され、ゾルゲルコーティング材料の完全な硬化は、熱造形化の間および/または
後まで起こらない。
【0002】 ゾルゲル作動材料およびゾルゲルコーティング材料は、縮合工程によって三次
元架橋される構造へのそれらの変換により特徴付けられる。縮合反応は、自発的
に進むので、それは例えば触媒によって確実に加速され得るが、停止するのは非
常に困難である。架橋は、一般に、極めて脆く扱いが難しく、融点超でのみ熱造
形化を可能にする。無機結合の部分が有機結合によって置換されるなら、三次元
架橋は維持されても弱くなる。これは、一般に、例えば直鎖を崩壊させ、三次元
特性が稀にしか存在しない程度までネットワークを弱め得る二官能性シランのよ
うな化合物が混入されないなら熱造形性の状態をもたらさない。
【0003】 例えば、DE 3011761は、熱造形性特性を有するケイ酸ヘテロ重縮合物を記載し
ている。しかしながら、これらの特性は、フェニルシラン類に本質的に結びつく
、というのも、これらは架橋度を減少させるのみならず、相応的に分子量を低く
維持し、熱造形性特性を提供するからである。フェニルシラン以外には、実質的
に、いかなるそのような特性も観察されていない。DE 3011761に記載されるケイ
酸ヘテロ重縮合物は、熱シーリングによって支持体に結合されるように使用され
る。
【0004】 EP-A-588 508は、多官能性アクリルモノマー、アミノ官能性シラン、コロイド
シリカおよび末端アクリレート基を有するポリアルキレンオキシドを含むコーテ
ィング組成物を記載している。このコーティング組成物が支持体に適用され完全
に硬化されるとき、このようにしてコートされた支持体は、続いて、コーティン
グの破壊なしにエンボスされ得る、即ち、材料は熱可塑性である。この場合、室
温で少なくとも5%の伸張のみが可能となる;熱造形化は、記載されていない。し
かしながら、特に熱造形化の場合、引張り強さは不充分である。
【0005】 そこで、本発明の目的は、ゾルゲルコーティング材料でコートされた支持体を
作製する方法を提供することであり、そこでは、ゾルゲルコーティング材料でコ
ートされた支持体の熱造形化にもかかわらず、クラックの無いハードコーティン
グが得られる。
【0006】 この目的は、驚くべきことに、ゾルゲルコーティング材料でコートされた熱的
に造形される支持体を作製する方法によって達成され、そこでは、ゾルゲルコー
ティング材料は加水分解されてプレ縮合物を形成し得る1種以上の加水分解性シ
ラン、および所望ならば架橋剤を含み、少なくとも幾つかの加水分解性シランは
非加水分解性置換基上にそれを介して架橋が可能である官能基を含む、およびそ
こでは、 A)ゾルゲルコーティング材料は、熱造形性支持体に適用される、 B)適用されたゾルゲルコーティング材料は、部分的にプレ架橋および/または
乾燥される、 C)コートされた支持体は、続いて熱的に造形される、および D)熱造形化の間および/または後で、ゾルゲルコーティング材料は、熱的およ
び/または光化学的架橋によって完全に硬化される。
【0007】 1つの好ましい実施態様では、ゾルゲルコーティング材料の完全な硬化は、熱
造形化後の熱的および/または光化学的架橋(工程D)によって起こる。
【0008】 本発明の方法は、驚くべきことに、ゾルゲルコーティング材料でコートされた
支持体を生じ、それは、予め熱造形したにもかかわらず、コーティング中の破断
、クラックまたは破片なしに維持され、やはり硬い表面を有する。
【0009】 ゾルゲルコーティング材料は、ゾルゲル法を用いて調製されるコーティング材
料である。
【0010】 ゾルゲルコーティング材料は、1種以上の加水分解性シラン、および所望なら
ば、架橋剤を含む。本発明の方法は、ゾルゲルコーティング材料を使用し、そこ
では、例えば、その中に存在する少なくとも25モル%、好ましくは少なくとも50
モル%、特に好ましくは75モル%、非常に特に好ましくは100モル%の加水分解
性シランは、それにより架橋が可能である官能基を有する1種以上の非加水分解
性置換基を含む。
【0011】 問題となる架橋は、シロキサンブリッジ(ゾルゲル架橋)による無機架橋および
/または官能基による有機架橋を含む。有機架橋は、付加重合、重付加または重
縮合反応により起こり得、好ましいのは、重付加反応および付加重合反応であり
、それは、重縮合反応と異なり、それらが水またはアルコールのような除去生成
物をもたらさないという事実による。官能基は、架橋が、−触媒性またはまたは
非触媒性−付加重合、重付加または重縮合反応によって行なわれ得るように選択
される。
【0012】 上述の反応にそれ自身入り得、そうすることによって有機架橋を形成する官能
基を選択することが可能である。
【0013】 そのような官能基の例は、エポキシ含有基および反応性炭素-炭素多重結合(特
に、二重結合)である。そのような官能基の具体的で好ましい例は、グリシジル
オキシおよび(メト)アクリロイルオキシ基である。
【0014】 さらに、問題となる官能基は、−触媒性または非触媒性の−他の官能基(いわ
ゆる対応する官能基)との付加重合、重付加または重縮合反応に入り得る基を含
み得る。その場合、両方の官能基を含むシラン、またはそれぞれの対応する官能
基を含むシランの混合物を使用することが可能である。1つの官能基のみがゾル
ゲルコーティング材料中に存在する場合、対応する官能基は、所望ならこの場合
に使用される架橋剤中に存在し得る。例えば、炭素-炭素多重結合およびSH基を
有する官能基は、高温で、および所望なら触媒を用いて、付加反応に入り得る。
エポキシドは、例えば、アミン、フェノールまたはその誘導体のようなアルコー
ル化合物あるいはカルボン酸またはその誘導体と反応し得る。更に好ましい対応
する官能基のペアは、メタクリロイルオキシ/アミン、アリル/アミンまたはア
ミン/カルボン酸である。ブロック化イソシアネートが使用される場合、対応す
る官能基として、アミン/イソシアネート、イソシアネート/アルコールまたは
イソシアネート/フェノールも使用可能である。
【0015】 シランの官能基がそれ自身と反応可能な場合、または対応する官能基がゾルゲ
ルコーティング材料のシラン中に存在する場合、架橋剤を使用することも勿論可
能である。例えば、メタクリロイルオキシ基を含むシランの場合、同様に反応性
二重結合を含む化合物を、架橋剤として使用可能である。
【0016】 官能基は、シランの非加水分解性置換基上に位置する。非加水分解性置換基は
、ケイ素原子から加水分解性に除去され得ず、シランの加水分解時にシランのケ
イ素原子に連結を維持する置換基である。
【0017】 加水分解性シランは、好ましくは、一般式RnSiX4-nのシランを含む。同一また
は異なり得るが、好ましくは同一である基X(1個または複数)は、加水分解性基
である。基Xは、好ましくは、ハロゲン原子(特に、塩素および臭素)、アルコキ
シ基、アルキルカルボニル基およびアシルオキシ基から選択され、特に好ましい
のは、アルコキシ基、特にメトキシおよびエトキシのようなC1-4アルコキシ基で
ある。nは、1、2または3の値を採り得、好ましくは1または2であり、特に好まし
くは1である。
【0018】 使用される加水分解性シランはまた、好ましくは使用される全モノマー性加水
分解性シランに基づき50モル%未満の割合で、nが0である上記式の完全に加水分
解可能なシランを含み得る。
【0019】 同一または異なり得る基R(1個または複数)は、アルキル、アルケニル、アリ
ール、アルキルアリール、アリールアルキルまたはR'Yであり得る。ゾルゲルコ
ーティング材料の全ての加水分解性シランが、一般式RnSiX4-nのシランである場
合、これらのシランの例えば、少なくとも25モル%、好ましくは少なくとも50モ
ル%、特に好ましくは75モル%、非常に特に好ましくは100モル%の少なくとも
1つの基R'Yを有する。R'は、酸素または硫黄原子、或いはNH基で中断され得る
直鎖状または分岐状アルキレン、フェニレン、アルキルフェニレンまたはアルキ
レンフェニレンである。Yは、官能基であり、それにより架橋が可能である。Yの
例は、非置換または置換されたアミノ、アミド、アルキルカルボニル、非置換ま
たは置換されたアニリノ、アルデヒド、ケト、カルボキシル、ヒドロキシル、ア
ルコキシ、アルコキシカルボニル、メルカプト、シアノ、ヒドロキシフェニル、
アルキルカルボキシレート、スルホン酸、リン酸、アクリロイルオキシ、メタク
リロイルオキシ、グリシジルオキシ、エポキシド、アリルまたはビニル基である
。好ましくは、Yは、アクリロイルオキシ、メタクリロイルオキシ、グリシジル
オキシ、エポキシド、ヒドロキシルまたはアミノ基である。
【0020】 そのような基R'Yの具体的かつ好ましい例は、アルキル基が好ましくは1-6炭素
原子を有するグリシジルオキシアルキルおよび(メト)アクリロイルオキシアルキ
ル基、特に、グリシジルオキシプロピルおよび(メト)アクリロイルオキシプロピ
ル基である。非加水分解性置換基上に官能基を有する加水分解性シランの好まし
い例は、グリシジルオキシアルキルトリエトキシシラン、グリシジルオキシアル
キルトリメトキシシラン、特にグリシジルオキシプロピルトリエトキシシラン、
グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、および(メト)アクリロイルオキ
シアルキルトリエトキシシラン、(メト)アクリロイルオキシアルキルトリメトキ
シシラン、特に、(メト)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、(メ
ト)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシランである。
【0021】 上記式において、2回以上起こる基R、R'、Xおよび/またはYは、それぞれの
場合、1化合物中に同じ意味または異なる意味を有し得る。下記の具体例は、基
R、R'、XおよびYに関する上述の基について生じ得る: アルキル基は、例えば、1〜20個の、好ましくは1〜10個の炭素原子を有する直
鎖状、分岐状または環式の基であり、特に1〜6個の、好ましくは1〜4個の炭素原
子を有する低級アルキル基である。具体例は、メチル、エチル、n-プロピル、イ
ソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル-、tert-ブチル、ペンチル、n-ヘキシルおよ
びシクロヘキシルである。アリール基は、例えば、6-25個の、好ましくは6-14個
の、特に6-10個の炭素原子を含む。具体例は、フェニルおよびナフチルである。
【0022】 アルケニル基は、例えば、2〜20個の、好ましくは2〜10個の炭素原子を有する
直鎖状、分岐状または環式の基であり、特に、ビニルおよびアリルまたは1-プロ
ペニルのような低級アルケニル基である。
【0023】 アルコキシ、アルキルカルボニル、アシルオキシ、アルキルアミノ、アリール
アルキル、アルキルアリール、アルキレン、アルキルフェニレン、アルキレンフ
ェニレン、ケト、アルキルカルボキシレート、置換アミノおよび置換アニリノ基
は、例えば、上述のアルキルおよびアリール基から誘導される。具体例は、メト
キシ、エトキシ、n-およびi-プロポキシ、m-、sec-およびtert-ブトキシ、アセ
チルオキシ、プロピオニルオキシ、ベンジル、トリル、メチレン、エチレン、1,
3-プロピレン、トリメチレンおよびトリレンである。
【0024】 これらの基は、所望ならば、慣用されている置換基を有し得、例えば、ハロゲ
ン原子、低級アルキル基、ヒドロキシル、ニトロおよびアミノ基である。
【0025】 ハロゲンの中で、好ましいのは、フッ素、塩素および臭素であり、特にフッ素
が好ましい。特に好ましくは、問題となるシランは、(非加水分解性)フッ素含有
基、特に炭化水素基を有するシランである。これに関連して特に好ましいのは、
例えば、一般式(ZR')nSiX4-nのフッ素化アルキル基を含むシラン(ここで、R'、X
およびnは、上記のように定義される)であり、R'は、好ましくはエチレンであり
、Zは、2〜30個の、好ましくは2〜12個の、特に4〜8個の炭素原子を有するペル
フルオロアルキル基である。この種のフッ素含有シランは、例えば、EP 587 667
に記載されている。
【0026】 本発明方法では、比較的ゆっくりした縮合反応に入る加水分解性シランを使用
することが好ましい。これらは、特に、官能基Yを含む置換基、例えば、官能基Y
で置換されたアルキル基を有するシランである。一般式RnSiX4-nのシラン(少な
くとも1つの基Rは、R'Yである)は、比較的ゆっくりした縮合反応に入る条件を
満足する。一般式RnSiX4-nの化合物(少なくとも1つの基Rは、フェニルまたは比
較的長鎖のアルキルである)も、この条件を満足し得る。しかしながら、これら
の基を有しないシランを使用することが好ましい。
【0027】 縮合の速度をコントロールする更なる可能性は、有機溶媒を使用することであ
り、該溶媒は、ゾルゲルコーティング材料の粘性を調節するためにも使用され得
る。使用される溶媒の性質および量に依存して、ゾルゲルコーティング材料の縮
合速度に変化が起こる。これに関連して、より遅い縮合速度は、特に高沸点溶媒
の使用によって可能になる。そのような高沸点溶媒の沸点は、好ましくは150℃
超である。
【0028】 好適な溶媒の例は、アルコール、好ましくはメタノール、エタノール、1-プロ
パノール、i-プロパノールおよび1-ブタノールのような低級脂肪族アルコール、
ケトン、好ましくはアセトンおよびメチルイソブチルケトンのような低級ジアル
キルケトン、エーテル、好ましくはジエチルエーテルのような低級ジアルキルエ
ーテル、ジメチルホルムアミドのようなアミドおよびその混合物である。高沸点
溶媒の例は、トリエチレングリコール、ジエチレングリコールジエチルエーテル
およびテトラエチレングリコールジメチルエーテルである。これらの溶媒は、単
独で又はそれらの混合物中で使用され得る。
【0029】 造形のための望ましい支持体(材料、密度など)および使用されるゾルゲルコー
ティング材料に応じて、好適な溶媒の使用は、熱造形化の前には完全な硬化が起
こらないように、縮合速度をプロセスに適合させること(例えば、加熱相に関し
て)を可能にする。好ましくは、遅延化反応レジュメが、この場合、高沸点溶媒
の使用によって達成される。
【0030】 特定の反応阻害剤(例えば、錯化剤)の使用は、必ずしも必要でない。しかしな
がら、錯化剤は、ゾルゲルコーティング材料中に存在し得る。好適な錯化剤の例
は、β-ジケトン(例えば、アセチルアセトン)、β-ケトエステル(例えば、アセ
チルアセテート)、有機酸(例えば、酢酸、プロピオン酸、アクリル酸、メタクリ
ル酸)、α-ヒドロキシカルボン酸(例えば、α-ヒドロキシプロピオン酸)のよう
なキレート化剤、さらに、例えば、フルオリド、チオシアネート、シアネートお
よびシアニドイオンのような無機錯体形成種、および例えば、アンモニアおよび
テトラアルキルアンモニウム塩のような第四級アンモニウム塩(クロリド、ブロ
ミド、ヒドロキシドなど)であり、例は、テトラメチルアンモニウムおよびテト
ラヘキシルアンモニウム塩である。
【0031】 加水分解性シランに加えて、本発明によれば、加水分解性金属化合物、好まし
くは周期表の主族Ia、IIa、IIIaおよびIVaの金属、およびIVb、VbおよびVIbの遷
移金属に由来するものを使用することも可能であり、特に好ましくは、アルミニ
ウム、チタンおよびジルコニウムの化合物である。最後に述べた元素の加水分解
性化合物は、加水分解および縮合におけるケイ素化合物のものよりも実質的に高
いそれらの反応性を考慮すると、好ましくは錯体化合物である。対応するより活
性な化合物を使用する場合、その例は、Al、Tiおよび/またはZrのアルコキシド
であるが、好適な手段によって、これらの化合物の高い反応性は、所望の縮合度
および/または所望の粘性の設定に関連する問題をもたらさないことを確実にす
ることが必要である;そのような手段の例は、低温(例えば、0℃以下)での作業
および/または、少量および/または高希釈での物質の使用を含む。
【0032】 所望ならば、ゾルゲルコーティング材料は、架橋剤も含む。これは、特に、付
加または縮合反応を遂行するために対応する官能基を必要とする1つの官能基Y
のみをゾルゲルコーティング材料が含む時の場合である。その場合、架橋剤は、
シランの官能基に対応する少なくとも2つの官能基を含む。しかしながら、シラ
ンの官能基がそれ自身と反応可能である場合、架橋剤を使用することも可能であ
る。その場合、架橋剤は、シラン中の官能基に対応する同じ基または官能基を有
し得る。ここで、再度、架橋剤は、少なくとも2つの官能基を含む。
【0033】 使用され得る架橋剤の好ましい例は、2,2-ビス(ヒドロキシフェニル)プロパン
(例えば、官能基としてグリシジルオキシ、カルボキシルまたはエポキシド基を
含むシランのために)、テトラエチレングリコールジメタクリレート(例えば、シ
ランが(メト)アクリロイルオキシまたはビニル基を含むとき)である。使用され
得る架橋剤の更なる例は、ビスフェノールS、ビスフェノールFおよびビスフェノ
ールAジメタクリレート、およびさらに、1,6-ヘキサンジオールジメタクリレー
ト、BASFからのLR 8862またはLR 8907のようなオリゴマー性メタクリレート、或
いは、BASFからのオリゴマー性ウレタンアクリレートUA 19Tである。
【0034】 さらに、ゾルゲルコーティング材料は、所望ならば、慣用されている添加物を
含み得、例は、充填剤、染料、顔料、付着促進剤および他の加工剤である。
【0035】 慣用されている充填剤が、存在し得る。充填剤として、ナノスケール無機粒状
固体(ナノ粒子)を使用するのが好ましい。
【0036】 本明細書および請求の範囲において、「ナノスケール無機粒状固体」は、200
nm以下、好ましくは100 nm以下、特に70 nm以下の平均粒度(平均粒子直径)を有
するものである。特に好ましい粒度範囲は、5〜50 nmである。
【0037】 特に好ましいのは、例えば、WO 93/06508に記載されるようなナノスケールの
酸化物、金属または半導体粒子の混入である。好ましいナノ粒子は、例えば、二
酸化ケイ素、酸化アルミニウム(特に、ベーマイト)および酸化ジルコニウムのよ
うな酸化物粉末(粒度は、好ましくは200 nmまで、特に100 nmまで)である。ナノ
粒子は、例えば、粉末またはゾルの形態で添加され得る。例えば、ゾルゲルコー
ティング材料は、ナノ粒子を、60重量%まで又は70重量%まで、好ましくは40重
量%まで又は45重量%までの範囲の量で含み得る。
【0038】 ナノスケール無機粒状固体は、任意の所望の材料からなり得るが、好ましくは
金属および特に金属化合物、例えば、ZnO、CdO、SiO2、TiO2、ZrO2、CeO2、SnO2 、Al2O3、In2O3、La2O3、Fe2O3、Cu2O、Ta2O5、Nb2O5、V2O5、MoO3またはWO3
ような(無水または水和された)酸化物;例えば、硫化物(例えば、CdS、ZnS、PbS
およびAg2S)、セレン化物(例えば、GaSe、CdSeおよびZnSe)およびテルル化物(例
えば、ZnTeまたはCdTe)のようなカルコゲニド、AgCl、AgBr、AgI、CuCl、CuBr、
CdI2およびPbI2のようなハロゲン化物;CdC2またはSiCのような炭化物;AlAs、G
aAsおよびGeAsのようなヒ化物;InSbのようなアンチモン化物;BN、AlN、Si3N4
およびTi3N4のような窒化物;GaP、InP、Zn3P2およびCd3P2のようなホスファイ
ド;ホスフェート、シリケート、ジルコネート、アルミネート、錫化物および対
応する混合酸化物(例えば、BaTiO3およびPbTiO3のようなペロブスカイト型構造
を有するもの)からなり得る。
【0039】 付加重合性および/または重縮合性の有機表面基を備えたナノスケール無機粒
状固体を使用することも可能である。そのような付加重合性および/または重縮
合性ナノ粒子およびそれらの調製は、例えば、DE 197 46 885に記載されている
【0040】 有機の、付加重合性および/または重縮合性表面基は、−非触媒性または触媒
性−付加重合、重付加または重縮合反応に入ることが可能な官能基を含む。好適
な官能基は、Yに関して先に述べられた基である。ナノ粒子へのそれらの導入の
ために、これらの基は、例えば、先に記載された同じ加水分解性シランによって
導入され得る。加水分解性シランで表面修飾される付加重合性ナノ粒子が使用さ
れる場合、その場合に使用される加水分解性シランは、使用されるシランのトー
タル量に関連して、考慮に入れられる。
【0041】 ゾルゲルコーティング材料のゾルゲル架橋は、当業者に周知の技術によって開
始される。ゾルゲルコーティング材料の出発成分は、水分の不存在下に、好適な
らば有機溶媒中の溶液に、所望の割合で互いに混合され、加水分解および重縮合
に供される。好適な溶媒の例は、先に示されている。
【0042】 同時に又は続いて、シランの存在する加水分解性基Xの加水分解性開裂に関す
る化学量論により少なくとも要求される量で、水が添加される。
【0043】 重縮合は、所望ならば、触媒、例えば、プロトンまたはヒドロキシルイオンを
放出する化合物、またはアミンの添加と共に起こる。
【0044】 ゾルゲルコーティング材料の縮合の開始後、工程A)〜D)が行われる。この
場合に使用されるパラメーター、例えば温度および縮合時間は、それぞれの出発
成分およびそれらの割合により、使用される触媒などにより、導かれる。原理的
には、しかしながら、縮合は、工程A)後にも開始され得る。
【0045】 所望ならば、熱造形性支持体に適用される前に、ゾルゲルコーティング材料の
出発成分は、プレ縮合物への部分的加水分解によって変換され、その粘性は、注
型およびコーティング法が行われ得るようなものである。
【0046】 ゾルゲルコーティング材料は、工程A)で、熱造形性支持体に適用される。熱
造形性支持体は、例えば、熱造形性プラスチックのプレートまたはフィルムを含
み得る。熱造形性プラスチックの例は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメ
チルメタクリレート、ポリカーボネート、ABSコポリマーまたはポリ塩化ビニル
である。
【0047】 ゾルゲルコーティング材料は、任意の慣用されている方法において、例えば、
吹き出し、噴霧、流れ塗、ブラッシング、浸漬(電着を含む)またはフラッディン
グによって適用され得る。ゾルゲルコーティング材料は、例えば、0.5 - 200μm
、好ましくは70 - 120μmの範囲のウェットフィルム厚で適用され得る。
【0048】 工程B)では、適用されたゾルゲルコーティング材料は、部分的にプレ架橋お
よび/または乾燥される。これは、それでも曲げ荷重に耐え得るコーティングを
生じる。ここで乾燥することは、例えば、存在する任意の有機溶媒の蒸発を意味
し、そこでは、無機縮合反応もゾルゲルコーティング材料中で起こる。部分的プ
レ架橋は、無機ゾルゲル架橋および/または有機架橋による部分的架橋を意味す
る。ゾルゲル架橋は、縮合反応であり、そこでは、シランは水または残留アルコ
ールを放出してシロキサンブリッジを形成する。有機架橋は、官能基による架橋
を含む。
【0049】 必須ファクターは、工程B)において、ゾルゲルコーティング材料が完全に架
橋されない、即ち、得られるコーティングが(それでも)塑性変形性であり脆くな
いことである。反応は、工程B)において、ゾルゲル架橋および有機架橋が共に部
分的に起こるように行われ得る。しかしながら、例えば、ゾルゲル架橋は工程B
)において部分的または完全に行われ得るが、有機架橋は本質的に工程D)までは
起こらない。これは、例えば、架橋方法を(工程Bでは:熱的に;工程Dでは:
光化学的に)変化させることによって可能である。後続の光化学的硬化に関連し
て、ダストドライ状態が達成されるまで、適用されたゾルゲルコーティング材料
の乾燥および/または部分的プレ架橋を行なうことが可能である。
【0050】 後続の工程C)のために、コートされた支持体は、加熱される。工程B)のプ
レ架橋は、好ましくは、この加熱相の間に起こる。可能な乾燥は、好ましくは加
熱前に起こる。この手段により、熱造形前に、コートされた支持体の改善された
貯蔵性を得ることが可能である。
【0051】 工程C)における熱造形化は、慣用されている技術を用いて行われ得る。造形
のために、減圧、過圧または張力を使用することが可能である。特に、減圧下で
の熱成形法を使用するのが好ましい。
【0052】 熱造形の間または後で、ゾルゲルコーティング材料は、工程D)に従って、完
全に硬化される。ゾルゲル架橋および/または有機架橋は、工程B)およびC)
で完了まで行われなかった場合、架橋は工程D)で完了する。完全な硬化後、ゾ
ルゲルコーティング材料は、完全な硬化前には未だ変形可能であるが、三次元ネ
ットワークを形成し、その結果、それはもはやいかなる熱可塑性特性も有しない
【0053】 有機架橋は、どの官能基が存在するかに応じて、例えば、熱的または光化学的
に誘導される架橋を含み得る。所望ならば、ゾルゲルコーティング材料は、触媒
/開始剤または、この架橋のための対応する前駆体を含む。1つの好ましい実施
態様では、ゾルゲル架橋は、工程B)で殆ど排他的に起こるが、有機架橋は、主
として工程D)で起こる。これは、例えば、有機架橋がこれらの高温が達成され
るまで本質的に起こらないならば、B)より高温で工程D)を行なうことによって達
成され得る。同様に、ゾルゲルコーティング材料は、工程D)で使用される高温で
のみ、有機架橋のための触媒(例えば、酸または塩基)を放出する化合物を含み得
る。そのような化合物は、例えばメタクリロイルオキシ基の、熱的付加重合を高
温でのみ開始する、例えば過酸化物またはアゾ化合物のような、例えば熱的に活
性化し得るフリーラジカル開始剤であり得る。
【0054】 別の可能性は、官能基Yによる有機架橋が、化学線照射、例えば、UVまたは
レーザー光または電子ビームによって起こることである。例えば、二重結合の架
橋は、UV照射下で一般に起こり、その場合、それは、好適な触媒/開始剤を加
えることが必要かもしれない。
【0055】 好適な触媒/開始剤は、当業者に公知の全ての慣用されている触媒/開始剤系
であり、フリーラジカル光開始剤、フリーラジカル熱開始剤、カチオン性光開始
剤、カチオン性熱開始剤および任意の所望のそれらの組合せを含む。
【0056】 使用され得るフリーラジカル光開始剤の具体例は、Irgacure(登録商標)184(1-
ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)、Irgacure(登録商標)500(1-ヒドロ
キシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾフェノン)、およびCiba-Geigy社か
ら入手されるIrgacure(登録商標)タイプの他の光開始剤;Darocur(登録商標)117
3、1116、1398、1174および1020(Merck社から入手される);ベンゾフェノン、2-
クロロチオキサントン、2-メチルチオキサントン、2-イソプロピルチオキサント
ン、ベンゾイン、4,4'-ジメトキシベンゾイン、ベンゾインエチルエーテル、ベ
ンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルジメチルケタール、1,1,1-トリクロロ
アセトフェノン、ジエトキシアセトフェノンおよびジベンゾスベロンである。
【0057】 フリーラジカル熱開始剤の例は、ジアシルペルオキシド、ペルオキシジカーボ
ネート、アルキルペルエステル、アルキルペルオキシド、ペルケタール、ケトン
ペルオキシドおよびアルキルヒドロペルオキシド、およびアゾ化合物の形態の有
機ペルオキシドを含む。この場合に言及され得る具体例は、特に、ジベンゾイル
ペルオキシド、tert-ブチル過安息香酸およびアゾビスイソブチロニトリルを含
む。
【0058】 カチオン性光開始剤の例は、Cyracure(登録商標)UVI-6974であり、好ましいカ
チオン性熱開始剤は、1-メチルイミダゾールである。
【0059】 これらの開始剤は、当業者に公知の慣用されている量(好ましくは、コーティ
ング組成物のトータル固形分含量に基づき0.01-5重量%、特に0.1-2重量%)で使
用される。特定の状況では、例えば、電子ビームまたはレーザー硬化の場合のよ
うに、開始剤を全体的に使用しないことが勿論可能である。
【0060】 本発明の方法により、200%超の延伸を有する熱造形化が可能である。これらの
相当な変形にもかかわらず、クラックがなく破断のないコーティングが得られ、
それは更に、優れた耐摩耗性および硬度を有する。
【0061】 本発明の熱造形性支持体は、例えば、電気部品(電話、移動電話、ラジオ、テ
レビなどのケース)、自動車部品(例えば、ダッシュボード、コントロールレバー
、サイドトリムなど)、おもちゃ、家具品目、航空機パーツ、ポリマーシート、
家庭製品、屋内電気器具、熱可塑性衛生装備(例えば、バスタブまたは洗面台)、
柔軟床カバー(例えば、リノリウムまたはPVC)、CD、例えば、計器レンズ、眼鏡
レンズ、保護ゴーグル、ヘッドライト、室内および室外用ミラーのための全種類
の摩擦予防剤としての光学部品、例えば、ガラス、セラミック、金属、塗面、木
材、壁、壁紙、機械部品、製本またはクリスマスツリー飾りのような、ディスプ
レーのためのフィルムの造形および背面噴霧のための材料として、使用される。
本発明の熱造形性支持体は、非平面幾何学を有するコートされた材料が使用され
る場合はいつも、特にコーティングが硬化されなければならなかったとき又は後
で硬化されなければならなかったときに、使用される。
【0062】 (実施例)実施例1:GPTESシステム(熱硬化): 0.6モル(167.05g)のグリシジルオキシプロピルトリエトキシシラン(GPTES)を
導入し、使用されるGPTESの加水分解性基に基づき、64.8gの0.1N HClを用いて2
時間、加水分解する。
【0063】 続いて、0.24モル(54.78g)の2,2-ビス(ヒドロキシフェニル)プロパン(BPA)を
、このプレ加水分解物に加える。BPAに対するGPTESのモル比は、1:0.4である。
【0064】 その後、トリエチレングリコールおよびテトラエチレングリコールジメチルエ
ーテルの1:3の比の溶媒混合物180gを加える。
【0065】 加工の直前に、0.5モル%(0.240g)の1-メチルイミダゾールおよび1重量%(GPTE
Sに基づく)のレベリング剤(BYK 306)を加え、攪拌(攪拌時間2時間)しながら、
コーティング系と混合する。
【0066】 コーティングは、下塗されたPMMAプレートに、100μmのウェットフィルム厚で
フラッディングすることによって適用され、真空変形はパイロットプラントを用
いて行なう。コーティング系は、IRランプを175℃で約5分間用い、PMMAプレー
ト上で加熱する。約5分後、コーティングを備えた4 mm厚のPMMAプレートは熱成
形(延伸>200%)され得るが、コーティング系は、この方法の間、深部硬化をまだ
受けない。熱成形の後に、約5-10分間のスイッチオンIRランプによる熱的後硬化
が行なわれ、その間、系は、完全な有機および無機の深部硬化を受ける。
【0067】 クラックまたは破断を有しない、欠陥のないコーティングが得られる。
【0068】 コートされた支持体を特徴付けるために、クロスカット(GT)テープテスト(TT)
が行なわれ、散乱光損失に従う耐摩耗性に関しては、Taber Abraserテストが行
なわれた。
【0069】 結果: GT/TT(1/1)およびTaber Abraser(1 000サイクル後;CS 10F、5.4N)、7.2%ヘー
ズ。実施例2:MPTSシステム(UV硬化): 0.5モル(124.4g)のメタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン(MPTS)
を、49.76gのベーマイトゾルに加え、混合物を、オイル浴中で50℃の温度に加熱
する。
【0070】 加水分解のために、0.75モルの脱イオン水を、混合物に加える。系を、100℃
に加熱し、還流下に2.5時間煮沸する。
【0071】 混合物を冷却した後、37.43gのテトラエチレングリコールジメタクリレートお
よび134.38gのそれぞれの溶媒または溶媒混合物を加える。
【0072】 この場合、下記の溶媒を効果的に使用した: 1.)1-ブタノール(初期熱乾燥可能) 2.)ジエチレングリコールジエチルエーテル 3.)トリエチレングリコール/テトラエチレングリコールジメチルエーテル (1:3
比) 4.)ジエチレングリコールジエチルエーテル/テトラエチレングリコールジメチ
ルエーテル (1:1) 5.)1-ブタノール/テトラエチレングリコールジメチルエーテル(1:1) フリーラジカル架橋のために、MPTSに基づき2重量%(2.49g)のベンゾフェノン
を、光開始剤として使用する。
【0073】 この合成レジュメを用いると、造形を行なうために2つの可能性がある。 1.高沸点溶媒が加えられる場合、造形は実施例1でのように起こり、コートの
後硬化は、熱硬化系と対照的にUV照射によって起こる。 2.対応する熱可塑性支持体(プレートまたはフィルム)へのコートの適用後、コ
ートは、ダストドライ状態まで初期乾燥され、乾燥はオーブン中で90℃で2時間
熱的に行われる。このコートされた支持体は、光の不存在下で貯蔵され得、続い
て造形され、その後、UV暴露により硬化され得、コートは、UV後硬化の後で高い
耐摩耗性を有する。
【0074】 UV後硬化を用いるコーティングは、PPおよびPEを例外として、熱可塑性支持体
(PMMA、PC、ABSなど)を前処理してコートの付着を達成する必要はない利点を有
する。
【0075】 クラックまたは破断を有しない、欠陥のないコーティングが得られる。
【0076】 コートされた支持体を特徴付けるために、クロスカット(GT)テープテスト(TT)
が行なわれ、散乱光損失に従う耐摩耗性に関しては、Taber Abraserテストが行
なわれた。
【0077】 結果: GT/TT(0/0)およびTaber Abraser(1 000サイクル後;CS 10F、5.4N)、15%ヘー
ズ。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年8月22日(2000.8.22)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 183/07 C09D 183/07 183/08 183/08 // C08G 77/06 C08G 77/06 77/14 77/14 77/20 77/20 77/26 77/26 77/28 77/28 (72)発明者 クンゼ ノラ ドイツ国 デー−66787 ヴァドガッセン −シャッフハウゼン キルヒシュトラーセ 22 (72)発明者 シュミット ヘルムート ドイツ国 デー−66130 ザールブリュッ ケン−ギュディンゲン イム ケーニッヒ スフェルト 29 (72)発明者 セポイアー ステファン ドイツ国 デー−66787 ヴァドガッセン −シャッフハウゼン キルヒシュトラーセ 22 Fターム(参考) 4D075 BB26Z BB42Z CA02 CA03 CA18 DA03 DA06 DA23 DB01 DB13 DB14 DB18 DB21 DB31 DC08 DC13 DC19 DC24 DC30 DC38 DC41 EA07 EA12 EB02 EB11 EB31 EC02 EC07 4F100 AA19B AA20B AA27B AH06 AT00A BA02 CA23B CA23H CC03B EH46 EJ05 EJ42 JK12 JL01 4J035 BA12 CA041 CA061 CA101 CA111 CA131 CA141 CA191 CA221 CA261 EA01 EB02 GA02 GA06 GA07 GA08 LA03 LB01 LB20 4J038 DL031 DL051 DL061 DL071 DL081 DL091 DL101 HA066 HA106 HA216 HA316 HA356 HA386 JA64 KA03 PA17 PA19

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゾルゲルコーティング材料でコートされた熱的に造形される
    支持体を作製する方法であって、ゾルゲルコーティング材料は加水分解されてプ
    レ縮合物を形成し得る1種以上の加水分解性シランおよび所望ならば架橋剤を含
    み、少なくとも幾つかの加水分解性シランは非加水分解性置換基上にそれを介し
    て架橋が可能である官能基を含み、そこでは、 A)ゾルゲルコーティング材料は、熱造形性支持体に適用される、 B)適用されたゾルゲルコーティング材料は、部分的にプレ架橋および/または
    乾燥される、 C)ゾルゲルコーティング材料でコートされた支持体は、続いて熱的に造形され
    る、および D)熱造形化の間および/または後で、ゾルゲルコーティング材料は熱的および
    /または光化学的架橋によって完全に硬化される、 方法。
  2. 【請求項2】 工程D)に従うゾルゲルコーティング材料の完全な硬化が熱
    造形化後に起こることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 少なくとも25モル%の加水分解性シランが、非加水分解性置
    換基上にそれによって架橋が可能である官能基を含むことを特徴とする、請求項
    1または2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 工程B)で行なわれる部分的プレ架橋が工程C)のための調
    製において支持体の加熱の間に起こることを特徴とする、請求項1、2または3
    に記載の方法。
  5. 【請求項5】 ゾルゲルコーティング材料がナノスケール無機粒状固体を含
    むことを特徴とする、請求項1〜4の1つに記載の方法。
  6. 【請求項6】 ナノスケール無機粒状固体がナノスケール酸化物粒子、特に
    二酸化ケイ素、酸化ジルコニウムまたは酸化アルミニウム、好ましくはベーマイ
    トの粒子であることを特徴とする、請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 ナノスケール無機粒状固体が付加重合性および/または重縮
    合性の有機表面基を有することを特徴とする、請求項5または6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 特に全ての加水分解性シランが非加水分解性置換基上に官能
    基を含むことを特徴とする、前記請求項の1つに記載の方法。
  9. 【請求項9】 非加水分解性シラン置換基の官能基がアクリロイルオキシ、
    メタクリロイルオキシ、グリシジルオキシ、アリル、ビニル、カルボキシル、メ
    ルカプト、エポキシド、ヒドロキシル、アミドおよび/またはアミノ基であるこ
    とを特徴とする、前記請求項の1つに記載の方法。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9の1つに記載の方法によって得ることができ
    る、ゾルゲルコーティング材料でコートされた熱造形性支持体。
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