JP2002522604A - ポリプロピレンの溶融相ヒドロシリル化 - Google Patents

ポリプロピレンの溶融相ヒドロシリル化

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JP2002522604A
JP2002522604A JP2000565020A JP2000565020A JP2002522604A JP 2002522604 A JP2002522604 A JP 2002522604A JP 2000565020 A JP2000565020 A JP 2000565020A JP 2000565020 A JP2000565020 A JP 2000565020A JP 2002522604 A JP2002522604 A JP 2002522604A
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トゾガナキス、コースタス
モールツ、ハウク
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ユニヴァーシティー オブ ウォータールー
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
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    • C08F8/42Introducing metal atoms or metal-containing groups

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  • Other Resins Obtained By Reactions Not Involving Carbon-To-Carbon Unsaturated Bonds (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 ポリプロピレン(PP)およびポリシランの分枝コポリマーを、溶融相ヒドロシリル化を含んだ手順によって調製する。このような分枝コポリマーを、溶融相ヒドロシリル化中にその場で形成するか、またはその後の処理によって調製する。分枝コポリマーは優れた性質を示す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は、分枝構造を提供するための、ポリプロピレンおよび他のポリマーの
、特にその中に存在する末端二重結合におけるヒドロシリル化に関する。
【0002】 (発明の背景) ビニル末端ポリプロピレン(PP)のヒドロシリル化は、末端官能性ポリマー
を調製する適切な方法であることが判明している。これらの手法を、無機フィラ
ーやポリマーブレンドを相容化するために使用することができる。Waterl
oo大学に譲渡され、開示文書が参考として本明細書に挿入されている国際特許
第97/47665号において、白金触媒を過酸化物で活性化したとき、そのポ
リマーのヒドロシリル化を溶融相で、即ち加工処理中に行うことができることが
示された。国際特許第97/47665号では、特に線状構造の調製、即ちポリ
プロピレン−ポリジメチルシロキサン(PDMS)ブロックコポリマーの調製が
記載されている。この結果の実現(国際特許第97/47665号)は、バッチ
のミキサー中、または単軸押出機中、約170℃ないし約220℃の処理温度で
、ビニル末端PPをヒドリド末端ポリジメチルシロキサン/Pt/t−ブチルヒ
ドロパーオキシド溶液の混合物と反応させることによってなされた。したがって
、溶融相ヒドロシリル化によって、PP−PDMSブロックコポリマーを生産す
ることが可能である。ポリジメチルシロキサンは低ガラス転移点および高ガス透
過性を有することが公知なので、この生成物はかなり興味深いものである。ブロ
ックコポリマーのその場合成によって、両ポリマーの反応性混合が可能となり、
こうして興味深いブレンドの性質が実現される。
【0003】 しかし、ブロックコポリマーの調製に必要な鎖末端にビニル末端を形成するた
めには、ヒドロシリル化反応の前に過酸化物によってそのポリプロピレンを分解
させた。その分解の結果、多分散度だけでなく分子量も減少した。これらの効果
により、破断伸びや引張り衝撃強度のような材料の機械的性質は低下した。した
がって、国際特許第97/47665号の手順によって生産した生産物の応用は
限定されたものであった。
【0004】 (発明の概要) 末端分解、即ち分子量や多分散度の減少の有害な効果を、溶融相中、ビニル末
端ポリプロピレンを例えばメチルヒドロシロキサン−ジメチルシロキサン・ラン
ダム・コポリマー(MDMS)と反応させることによって、逆転することができ
ることが今や判明した。一般に、少なくとも2個のSi−H基を有し、三次元構
造または分枝構造の生成を可能とするに充分なポリシランが使用される。
【0005】 本発明の一態様に従えば、ポリプロピレン(PP)または他のポリマーとシリ
コンポリマーとの分枝コポリマーが提供される。このようなコポリマーは、末端
不飽和ポリプロピレンまたは不飽和を含有する他のポリマーの溶融相ヒドロシリ
ル化によって、形成される。
【0006】 シリコンポリマーは、以下に詳細に論じるように、様々な線状、分枝および環
状ポリシランであってよい。ここに提供されるコポリマーは、紡糸、熱成形、ブ
ロー成形および/または熱成形の各用途のために有用である。
【0007】 本発明の特定の一実施形態では、シリコンポリマーはメチルヒドロシロキサン
−ジメチルシロキサン(MDMS)ランダム・ブロックコポリマーである。PP
とMDMSは、ポリマー中に遊離Si−H基を残すような比で反応される。この
ような遊離Si−H基は、そのコポリマーを、無機フィラー、無機表面、ヒドロ
キシ含有ポリマー、ビニル含有ポリマー、または遊離Si−H基と反応性の官能
基を含有する他のポリマーを含む、様々な他の材料と結合させるために使用され
る。
【0008】 遊離Si−H基を有するコポリマーと他の材料との結合は、結合の性質に応じ
て任意の便利な方法、一般にはヒドロシリル化反応または脱水素結合反応によっ
て、行われる。
【0009】 あるいは、遊離Si−H基を有するコポリマーの中で、このようなSi−H基
を架橋してもよい。このような架橋は、水との金属触媒反応によってSi−H基
をSi−OH基に変換し、その後、他の遊離Si−H基と脱水素的に結合させる
ことによって、行われる。あるいは、遊離Si−H基を脱水素結合で反応させて
もよい。
【0010】 PP−MDMSコポリマーを、金属、ガラス、セラミックまたは他のガラス質
の各表面に結合させてもよい。
【0011】 ポリプロピレンとシリコンポリマーは、通常はブレンドしても非相容性である
。本発明によって、安定なブレンドの提供が可能となる。したがって、本発明の
他の態様では、分枝コポリマーの形成によって、好ましくはヒドロシリル化反応
によって相容化する、ポリプロピレン(PP)とシリコンポリマーの非相容性ブ
レンド相手同士のブレンドを提供する。あるいは、この非相容性のブレンド相手
同士はSi−O−Siブリッジによって繋がれる。
【0012】 シリコンポリマーは、好ましくはメチルヒドロシロキサン−ジメチルシロキサ
ン・ランダムコポリマー(MDMS)であって、分枝PP−MDMSブロックコ
ポリマー中に溶融相ヒドロシリル化によって組込まれる。PP−MDMSブロッ
クコポリマーは遊離Si−H基を含有することができる。
【0013】 更に、本発明は、メチルヒドロシロキサン−ジメチルシロキサン・ランダムコ
ポリマー(MDMS)の存在下、末端不飽和ポリプロピレンまたは不飽和含有の
他のポリマーに溶融相ヒドロシリル化を行うことを含む、分枝ポリプロピレンま
たは他のポリマーを形成する方法に拡張される。
【0014】 その上、本発明では、他の態様で、分枝ポリプロピレンまたは他のポリマーを
形成する方法であって、 分枝ポリプロピレンまたは他の不飽和ポリマーのビニル末端基およびトリアル
コキシシランの脱ヒドロシリル化を起こして官能性ポリマーを形成し、 次いでSi−OR基を反応させることによって、官能性ポリマーの後反応分枝
化を起こしてSi−O−Siブリッジを形成させる ことを含む方法が提供される。
【0015】 (発明の全般的記述) 前記したように、本発明は、少なくとも2個のSi−H基を有し、三次元構造
または分枝構造の形成を可能とするに充分なポリシランを用いたポリプロピレン
の溶融相ヒドロシリル化に関する。
【0016】 本発明はポリプロピレンを参考として本明細書に記述されるが、ヒドロシリル
化法は、あらゆる種類のポリオレフィンまたは実際には、ヒドロシリル化反応の
条件に不活性で二重結合の存在する任意の他のポリマーに適用することができる
【0017】 本発明で使用されるポリシランの一群は式Iを有する。
【0018】
【化7】
【0019】 式Iによるポリシランの一例は、次の式を有するポリヒドロシロキサンである
【0020】
【化8】
【0021】 本発明で使用されるポリシランの他の群は式IIを有する。
【0022】
【化9】
【0023】 式IIによるポリシランの一例は、次の式を有する分枝ポリヒドロシロキサン
である。
【0024】
【化10】
【0025】 本発明で使用されるポリシランの更に他の群は式IIIを有する。
【0026】
【化11】
【0027】 式IIIによるポリシランの一例は、次の式を有する環状ポリヒドロシロキサ
ンである。
【0028】
【化12】
【0029】 上式I、IIおよびIIIにおいて、各記号は次のとおりである。即ち、 Xは任意の有機末端基で、好ましくは−CH3または−Hであり、 Wは任意の有機または無機の基である。Wの典型例はH、CH3、アルキル、
フェニル、アミン、二トリル、ハライド、シリコン、シロキサンである。
【0030】 分子中に少なくとも2個のSi−H基が含まれることを保証し、分枝構造を与
えるのに充分であるように、XおよびWが選択される。
【0031】 n、n1またはn2は、鎖中の繰返し基の数である。その上、任意の分枝シラン
やシロキサン、または、環や立方体、例えば三次元シルセスキオキサンのような
任意の他の二次元または三次元シランやシロキサン構造の使用によっても、分枝
ポリプロピレンを生産することができる。
【0032】 本発明は、ポリプロピレンおよび他のポリマー中の末端二重結合の官能化によ
って、分枝ブロックコポリマー構造を産生することに関する。ポリプロピレン中
の末端二重結合は、過酸化物による分解によって生成される。末端ビニリデン基
(例えば、メタロセンPP、非晶質PP)を有する他の任意のポリプロピレンの
使用も可能である。官能化は過酸化物開始または白金触媒によるヒドロシリル化
によって行われる。白金触媒ヒドロシリル化反応の場合、t−ブチルヒドロパー
オキシドが共触媒として添加されてもよい。反応は、典型的な加工処理装置、例
えば押出機、バッチミキサー、またはホットプレスのような他の都合良い装置の
中で、ポリプロピレンの溶融相で行われる。反応条件は、加工処理中に反応物質
の変換率が高くなるような条件である。生成物が装置から一旦出てきたら、硬化
や精製といった追加処理は不要である。末端二重結合形成および適当に水素化さ
れたポリシランによるヒドロシリル化を実現するためのポリプロピレンの分解を
、同時に、または中間固化をせずに逐次的に、あるいは所望であれば中間固化を
して逐次的に行うことができる。
【0033】 MDMS−PP分枝コポリマーの形成により、分子量ならびに多分散度が増加
することが実験的に示された。典型的な一実験では、分子量2000で約25か
ら30mol%のSi−H含量を有するMDMS1.5gに、トルエン3gを添
加した。白金触媒(Karstedt触媒:白金(0価)−ジビニルテトラメチ
ルジシロキサン)45μLおよびクメンヒドロパーオキシド90μLを添加後、
分解ポリプロピレン(PP−deg)35gで溶液をマスターバッチ化した。次
いでブラベンダー・ミキサー中で180℃、60分間混合物を混練した。その間
、ニーダーのトルクが有意に増加した(図1)。反応生成物を高温(HT)ゲル
クロマトグラフィー(GPC)によって調べた。得られた結果を以下の表1に示
す。分解PPと比較して、分子量および多分散度の増加が認められることは明ら
かである。試料はトルエンに可溶であり、架橋構造ではなく、分枝構造が生成し
たことを示している。GPCデータを解釈すると、この技法では分枝構造の分子
量が過小評価されていると考えられる。この原因は、これらの分枝分子の流体力
学的体積が相対的に小さいことである。
【0034】 生成物の試料をせん断オシログラム実験で調べた。その結果を図2および図3
に要約してある。PP−MDMS材料の複素粘度は、分解PPに比較して劇的に
増加している(図2)。その上、PP−MDMS材料の弾性は、元のPP(No
volen)や分解PPよりも高いようである(図3に見られるように、その貯
蔵弾性率は他の2材料より高い)。弾性が改良されたことによって、この材料は
紡糸、熱成形、ブロー成形および発泡の各用途に非常に適していると予想される
【0035】 この実験で生成したPP−MDMSポリマーを、試料ブレンドからTHFによ
って溶解することができず、PP−MDMSは相容化剤として作用していると思
われる。解重合によって、初めてPP−MDMSを除去することができた。この
問題を調べるために、ミクロトーム処理した表面を20%KOHで60℃、5時
間処理してシロキサンを解重合した。後に試料を走査電子顕微鏡で調べた結果、
小穴(直径1μm以下)を観察し、MDMS相が除去されたことが証明された。
【0036】 他の実験では、9重量%のMDMSを分解PPと反応させた。ブレンド試料を
イヌの骨形標品(S2 Din53 504)に射出成形し、機械的試験に掛け
た。図4ないし図6に見ることができるように、このヒドロシリル化生成物の機
械的特性は全て有意に増加した。MDMSは低粘度の液体であるが、可塑剤の効
果は表れなかった。これを図5に見ることができる。
【0037】 これらの実験によって、良い機械的性質を有する分枝PP−MDMSブロック
コポリマーの形成が、本発明の手順に従えば可能であることが示される。分枝構
造をもたらすのに必要な量より過剰にSi−H基を使用した場合、更に反応が起
こる可能性がある。例えば、Si−H基を、水との反応によるSi−OHのよう
な、他の官能基に容易に変換することができる。脱水素結合によるこのようなS
i−OH基のアルコールとの反応によって、シリルエーテルが形成される。シリ
ルエーテル上のヒドロキシ基が他のポリマーに結合するならば、これは別の相容
化反応ということになる。シリルエーテル上のヒドロキシ基が無機フィラー表面
の一部である場合、PPのフィラーへの結合は促進され得る。
【0038】 加水分解性の基を有するシランでビニル末端PPを官能化することによって、
分枝ポリプロピレンを生成する第二の、しかし間接的な径路ができる。このよう
なPPを生成するために使用されるシランの例は、トリメトキシシラン、トリエ
トキシシランおよびトリクロロシランである。この手順では、PPが溶融相中、
例えばトリエトキシシランでヒドロシリル化される。生じたアルコキシエーテル
は、試料を水浴中で沸騰させることにより加水分解される。ラウリン酸ジブチル
錫のような金属触媒の添加によって、加水分解は活性化される。同時に触媒は、
加水分解反応によって生成した2個のSi−OH基の縮合を触媒してSi−O−
Siブリッジを形成し、その結果PP鎖が分枝化される。このような反応径路の
試料をHT−GPCによって調べた。その結果を表1に要約する。やはり、Mw
とMzの増加が見られる。
【0039】
【表1】
【0040】 (実施例) 実施例1: この実施例では、ポリプロピレンをヒドロシリル化するために用いられる反応
性MDMS/Pt溶液の形成について述べる。
【0041】 トルエン9gをMDMS(HMS301:Gelest.Corp.、分子量
2000)6gに添加した。次に、白金触媒40μLおよびクメンヒドロパーオ
キシド200μLを、溶液を激しく攪拌しながら添加した。ガス生成が停止した
後、溶液をアルゴンで覆い、冷蔵庫に保存した。
【0042】 実施例2: この実施例では、溶融相ヒドロシリル化に使用されるポリプロピレンの分解に
ついて述べる。
【0043】 PP3kg(Novolen1127N−BASF、Mwt.)を5L粉末ビ
ン中で0.5重量%のDHBP(ジヒドロブチルパーオキシド−Peroxid
e Chemie)でマスターバッチ化した。マスターバッチをホッパー中に装
荷し、二軸スクリュー押出機(ZSK30 Werner and Pflei
derer)に供給した。反応温度は220℃であった。押出機のスクリュー速
度は200RPMで、生成物を4mmダイから押出し、水浴中で冷却後にペレッ
ト化した。
【0044】 実施例3: この実施例では、ブラベンダー・ミキサー中での分枝PP−MDMSコポリマ
ーの形成について述べる。
【0045】 粒状PP(分解)35gを粉末PP(分解)5gと混合した。実施例1で述べ
た溶液4gをPP(分解)に添加した。マスターバッチを180℃でブラベンダ
ー・ミキサーに供給し、80RPMで混練した。ブラベンダーのトルクをオンラ
インで追跡した。
【0046】 60分後に反応を停止し、生成物を回収した。
【0047】 実施例4: この実施例では、反応性押出段階での分枝PP−MDMSコポリマーの形成に
ついて述べる。
【0048】 実施例2で得たPP(分解)を、定常状態に達するまでHaake Rheo
mex 252単軸押出機に添加した。次いで、PP(分解)のマスターバッチ
100gおよび実施例1で得たMDMS/トルエン/Pt/クメンヒドロパーオ
キシド溶液3重量%をフィーダーに添加した。
【0049】 定常状態に達するまで反応を観察した。次いで、更に10分間反応を進行させ
た。
【0050】 実施例5 この実施例では、ブラベンダー・ミキサー中でのガラス繊維強化PP−MDM
Sブレンドの形成について述べる。
【0051】 粒状PP(分解)35gを粉末PP(分解)5gと混合した。試料1で述べた
溶液8gをPP(分解)に添加した。マスターバッチを180℃でブラベンダー
・ミキサーに装荷し、80RPMで混練した。ブラベンダーのトルクをオンライ
ンで追跡した。
【0052】 60分後にガラス繊維10gをその系に添加した。生成物が均一になるまで混
合物を混練し、その後停止した。生成物を回収した。
【0053】 実施例6 この実施例では、PPをヒドロシリル化するために用いられるトリエトキシシ
ラン−Pt溶液の合成について述べる。
【0054】 Pt触媒100μLおよびクメンヒドロパーオキシド200μLをトリエトキ
シシラン10gに添加した。ガス発生が停止するまで混合物を攪拌した。溶液を
アルゴンで覆い、5℃で保存した。
【0055】 実施例7 この実施例では、分枝PPポリマーの形成について述べる。
【0056】 実施例2の粉末PP(分解)3gを、実施例6に述べたように調製した溶液0
.3mlでマスターバッチ化した。マスターバッチをミニミキサーに添加した。
反応を170℃、30分間進行させた。
【0057】 回収した生成物をイソプロパノール5g、水89gおよびラウリン酸ジブチル
錫1gから成る溶液中で沸騰させ、PPの分枝化を起こした。
【0058】 (開示の概要) 本開示を概説すると、溶融相ヒドロシリル化反応に特定のポリシランを使用す
ることによって、本発明は分枝ポリプロピレン−ポリシラン・コポリマーを得る
ための手順を提供する。本発明の範囲内で改変が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本明細書に記載した実験におけるトルクの混練時間との関係をグラフに表示し
たものである。
【図2】 本発明で生成したポリマーに関して行ったせん断オシログラム実験の結果をグ
ラフに表示したものである。
【図3】 本発明で生成したポリマーに関して行ったせん断オシログラム実験の結果をグ
ラフに表示したものである。
【図4】 本発明で生成したポリマーの機械的試験の結果をグラフに表示したものである
【図5】 本発明で生成したポリマーの機械的試験の結果をグラフに表示したものである
【図6】 本発明で生成したポリマーの機械的試験の結果をグラフに表示したものである
【手続補正書】
【提出日】平成13年2月19日(2001.2.19)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【化1】 (ここで、Xは任意の有機末端基で、Wは任意の有機または無機の基であり、 分子中に少なくとも2個のSi−H基が含まれることを保証し、分枝構造を与え
るのに充分であるように、XおよびWが選択され、n1とn2は鎖の反復グループ
数を示す。) のポリシランである請求項1または2に記載のコポリマー。
【化2】 (ここで、Xは任意の有機末端基で、Wは任意の有機または無機の基であり、 分子中に少なくとも2個のSi−H基が含まれることを保証し、分枝構造を与え
るのに充分であるように、XおよびWが選択され、n1とn2は鎖の反復グループ
数を示す。) のポリヒドロシロキサンである請求項3に記載のコポリマー。
【化3】 (ここで、Xは任意の有機末端基で、Wは任意の有機または無機の基であり、 分子中に少なくとも2個のSi−H基が含まれることを保証し、分枝構造を与え
るのに充分であるように、XおよびWが選択され、n1とn2は鎖の反復グループ
数を示す。) のポリシランである請求項1または3に記載のコポリマー。
【化4】 の分枝ポリヒドロシロキサンである請求項5に記載のコポリマー。
【化5】 (ここで、Xは任意の有機末端基で、Wは任意の有機または無機の基であり、 分子中に少なくとも2個のSi−H基が含まれることを保証し、分枝構造を与え
るのに充分であるように、XおよびWが選択され、n1とn2は鎖の反復グループ
数を示す。) のポリシランである請求項1または2に記載のコポリマー。
【化6】 の環状ポリヒドロシロキサンである請求項7に記載のコポリマー。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 モールツ、ハウク ドイツ連邦共和国 デー−49356 ディエ フォルツ シュレスラーシュトラーセ 68 Fターム(参考) 4J031 AA12 AA59 AB01 AC13 AD01 AE01 AE15 AE19 AF10 AF14 CD03 4J100 AA03P BA81H CA01 CA31 HA35 HA37 HA61 HC79

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリマーおよびシリコンポリマーの分枝コポリマー
  2. 【請求項2】 前記ポリマーがポリプロピレン(PP)である請求項1に記
    載のコポリマー。
  3. 【請求項3】 前記シリコンポリマーが式I 【化1】 のポリシランである請求項2に記載のコポリマー。
  4. 【請求項4】 式Iの前記ポリシランが次式 【化2】 のポリヒドロシロキサンである請求項3に記載のコポリマー。
  5. 【請求項5】 前記シリコンポリマーが式II 【化3】 のポリシランである請求項2に記載のコポリマー。
  6. 【請求項6】 式IIの前記ポリシランが次式 【化4】 の分枝ポリヒドロシロキサンである請求項5に記載のコポリマー。
  7. 【請求項7】 前記シランポリマーが式III 【化5】 のポリシランである請求項2に記載のコポリマー。
  8. 【請求項8】 前記ポリシランが次式 【化6】 の環状ポリヒドロシロキサンである請求項7に記載のコポリマー。
  9. 【請求項9】 前記シリコンポリマーがメチルヒドロシロキサン−ジメチル
    シロキサン・ランダムコポリマー(MDMS)である請求項2に記載のコポリマ
    ー。
  10. 【請求項10】 PP対MDMSの比が、前記コポリマーが遊離Si−H基
    を含有するような比である請求項9に記載のコポリマー。
  11. 【請求項11】 遊離Si−H基を介して、無機フィラー、無機表面、ヒド
    ロキシ含有ポリマー、ビニル含有ポリマー、または他の遊離Si−Hと反応性の
    官能基含有ポリマーに結合する請求項10に記載のコポリマー。
  12. 【請求項12】 前記結合が、ヒドロシリル化反応または脱水素結合反応に
    よって起こる請求項11に記載のコポリマー。
  13. 【請求項13】 遊離Si−H基が架橋される請求項10に記載のコポリマ
    ー。
  14. 【請求項14】 遊離Si−H基が水との金属触媒反応によってSi−OH
    基に変換され、次に第2のSi−H基に脱水素により結合する請求項13に記載
    のコポリマー。
  15. 【請求項15】 Si−H基が脱水素的結合により反応する請求項13に記
    載のコポリマー。
  16. 【請求項16】 金属、ガラス、セラミックまたは他のガラス質表面に結合
    する請求項9に記載のコポリマー。
  17. 【請求項17】 溶融相ヒドロシリル化によって生成される請求項1に記載
    のコポリマー。
  18. 【請求項18】 ポリプロピレン(PP)およびシリコンポリマーである非
    相容性ブレンド相手同士のブレンド。
  19. 【請求項19】 前記シリコンポリマーがメチルヒドロシロキサン−ジメチ
    ルシロキサン・ランダムコポリマー(MDMS)である請求項18に記載のブレ
    ンド。
  20. 【請求項20】 非相容性ブレンド相手同士がヒドロシリル化反応によって
    接続される請求項14に記載のブレンド。
  21. 【請求項21】 非相容性ブレンド相手同士が前記ヒドロシリル化反応によ
    って接続される請求項20に記載のブレンド。
  22. 【請求項22】 遊離Si−H基を含有する請求項21に記載のブレンド。
  23. 【請求項23】 非相容性ブレンド相手同士がSi−O−Siブリッジによ
    って接続される請求項18に記載のブレンド。
  24. 【請求項24】 分枝ポリプロピレンを形成する方法であって、メチルヒド
    ロシロキサン−ジメチルシロキサン・ランダムコポリマー(MDMS)の存在下
    に、不飽和含有ポリマーの溶融相ヒドロシリル化を起こすことを含む方法。
  25. 【請求項25】 前記ポリマーが末端不飽和ポリプロピレンである請求項2
    4に記載の方法。
  26. 【請求項26】 分枝ポリマーを形成する方法であって、 トリアルコキシシランでポリマー中の不飽和基のヒドロシリル化を起こして官
    能性ポリマーを形成し、 次いでSi−OR基を反応させることによって、官能性ポリマーの後反応分枝
    化を起こしてSi−O−Siブリッジを形成させる ことを含む方法。
  27. 【請求項27】 前記ヒドロシリル化がポリプロピレンのビニル末端で起こ
    される請求項26に記載の方法。
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