JP2002521726A - 眼用フォトクロミックレンズ - Google Patents

眼用フォトクロミックレンズ

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JP2002521726A
JP2002521726A JP2000562775A JP2000562775A JP2002521726A JP 2002521726 A JP2002521726 A JP 2002521726A JP 2000562775 A JP2000562775 A JP 2000562775A JP 2000562775 A JP2000562775 A JP 2000562775A JP 2002521726 A JP2002521726 A JP 2002521726A
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dye
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photochromic
alkyl
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JP2000562775A
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クリシユナン,シバラム
パイルズ,ロバート・エイ
ジヨンソン,ジエイムズ・ビー
パイク,テイモシー・ジエイ
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Bayer Corp
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    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B5/00Optical elements other than lenses
    • G02B5/20Filters
    • G02B5/22Absorbing filters
    • G02B5/23Photochromic filters
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L69/00Compositions of polycarbonates; Compositions of derivatives of polycarbonates
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L69/00Compositions of polycarbonates; Compositions of derivatives of polycarbonates
    • C08L69/005Polyester-carbonates

Abstract

(57)【要約】 眼用フォトクロミックレンズおよびそれの製造方法を開示する。本レンズはレンズ形状の実質的に透明な基質と前記基質の少なくとも1つの表面に接着している少なくとも1層のフィルムを含んで成る。このフィルムにポリカーボネート樹脂とポリカプロラクトンの樹脂ブレンド物を含有させかつ好適にはスピロピラン類、ベンゾピラン類、ナフトピラン類、スピロキサジン類、フルギド類およびフルギミド類から成る群から選択したフォトクロミック染料を有効量で含有させる。追加的態様では、前記フィルムにコポリ(カーボネート−ラクトン)ブロックもしくはランダム共重合体を含有させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は、眼用フォトクロミックレンズ(photochromic oph
thalmic lens)、より詳細には、重合体樹脂で主に作られたレンズ
に関する。
【0002】 (発明の背景) 現在市販されている眼用レンズはガラス、熱硬化アリルカーボネート(熱硬化
性ポリカーボネート)または熱可塑性芳香族ポリカーボネートで作られている。
後者の材料は重量が比較的軽くかつ耐久性があることから眼用レンズの製造で用
いるに望ましい材料である。この市場では熱可塑性芳香族ポリカーボネートの使
用が年々増加してきているが、その理由は、主に、ガラスおよび熱硬化性ポリカ
ーボネートの方が耐衝撃性の意味で熱可塑性芳香族ポリカーボネートよりも劣っ
ていることによる。従って、熱可塑性芳香族ポリカーボネートがそのような材料
の両方の代わりに急速に用いられるようになってきている。
【0003】 現在の熱可塑性芳香族ポリカーボネートはほとんど全ての面でガラスおよび熱
硬化性ポリカーボネートの性能に緊密に合致し得るが、それのフォトクロミック
挙動は期待を満たしていない。フォトクロミック染料を熱可塑性芳香族ポリカー
ボネート(本明細書では「PC」)マトリックス(matrix)の中に取り込
ませるのは厄介である。1番目として、フォトクロミック染料が未修飾PCマト
リックス中で示す明形態と暗形態の間の転移は非常に遅い。このように転移速度
(transition rate)が遅いことから、そのようなフォトクロミ
ック材料がガラスおよび熱硬化アリルカーボネート製のフォトクロミックレンズ
(これらが現在のところ商業的に入手可能である)に対して示す競合性は低い。
2番目として、PCが示すガラス転移温度は比較的高くかつフォトクロミック染
料は熱に敏感である。従って、射出成形過程中に前記染料が劣化しかつ相当して
レンズの色がより黄色がかった色合いに移行する可能性が明確に存在する。その
結果として生じる色は一般に光学レンズ産業にとって受け入れられるものでない
【0004】 熱可塑性芳香族カーボネートがフォトクロミック性(photochromi
city)の意味で有するそのような欠点がこの材料が本産業で幅広く受け入れ
られないことの理由であるとして認識されている。従って、この分野の研究者は
フォトクロミック性を示して実行可能で経済的な熱可塑性芳香族ポリカーボネー
ト製レンズを製造する試みを行ってきた。
【0005】 プラスチックレンズを製造する方法は公知である。米国特許第5,496,6
41号にプラスチックレンズが開示されており、それの構造は、特別な屈折率を
示す基質、金属化合物を含んで成る下塗り層、堅い被覆層および抗反射層を包含
する。
【0006】 米国特許第5,531,940号には、(a)1番目の凸表面(これの幾何形
態は球形または非球形である)を有する完成もしくは半完成プラスチックレンズ
プレフォーム(preform)、(b)成形表面(molding surf
ace)[これの少なくとも一部は前記プレフォームの凸表面に実質的に合致す
る輪郭を有する]を有する鋳型、および(c)低い架橋密度を有していて硬化時
に柔らかなマトリックスを形成する未硬化樹脂、を準備することを伴う方法が開
示されている。それらを、未硬化樹脂が前記プレフォームの凸表面と前記鋳型の
成形表面の間に位置するように配置し、その複合プラスチックレンズにフォトク
ロミック材料を含浸させる。前記‘940特許の追加的態様の方法は、フォトク
ロミック添加剤を含有させた未硬化樹脂を(c)として用いることを伴う。この
’940特許には、追加的さらなる態様で、比較的高い架橋密度を有していて硬
化時に耐引っ掻き性マトリックスを形成する2番目の未硬化樹脂も開示されてい
る。また、低い架橋密度を有する1番目の未硬化樹脂にフォトクロミック添加剤
を含有させる方法も開示されている。前記レンズプレフォームの製造で用いるに
好適な材料はとりわけポリカーボネートである。関連した方法がPCTのWO
95/15845に開示されている。眼用PC製フォトクロミックレンズの製造
で現在実施されている技術は、また、最初に成形したレンズを奇麗にした後、こ
のレンズの表面の1つにポリウレタンフィルムを接着させることを伴う。次に、
前記ポリウレタンフィルムの外側表面に、適切なフォトクロミック染料を含有さ
せた2番目のフィルム、例えばポリエステルなどを付着させることで結合体を生
じさせ、この結合体に熱処理を受けさせることを通して前記フォトクロミック染
料を前記2番目のフィルムから前記ポリウレタンフィルムの中に拡散、即ち移行
させる。次に、前記2番目のフィルムを剥がした後、前記ポリウレタン表面に硬
質被膜を与えることで最終的な製品を製造する。その後、結果として得た結合体
(この時点でフォトクロミックを示す)を用いてレンズを製造することが行われ
ている。このような方法は経済的にあまり魅力がなく、かつ収率が比較的低いこ
とを特徴とする。その上、このような方法を用いたのでは特定のレンズ、例えば
二重焦点レンズおよびプログレシブレンズ(progressive lens
)などを製造するのは現在のところ不可能である。他方、フォトクロミック染料
を活性にする意味で前記染料をレンズの外側表面に最も効率良く付着させること
が重要でありかつこのようなフォトクロミックレンズの製造で必要な前記染料の
量を少量のみにすることが重要である。その上、フォトクロミック染料をレンズ
に入り込ませる温度が比較的低いことから、前記染料をバルク(bulk)材料
に分散させる結果として熱劣化がしばしば起こるのとは対照的に熱に不安定なこ
とが問題になることはない。
【0007】 関連技術にはまた米国特許第3,567,605号も含まれ、これには一連の
ピランおよびクロメン誘導体が開示されており、それらは放射線にさらされると
色変化を起こすことが報告されている。また、米国特許第5,451,344号
および5,552,090号も関連特許であり、それらには、本発明で用いるに
有用なフォトクロミックナフトピラン類が開示されている。前記‘090資料に
は、そのような化合物を熱可塑性ポリカーボネート樹脂を包含する任意重合体樹
脂から成形するフォトクロミック製品の製造で用いることができることが開示さ
れている。また米国特許第4,064,195号も関連特許であり、それには、
ポリカーボネート(PC)とポリカプロラクトン重合体(PCL)を含有させた
成形用組成物が開示されている。
【0008】 本発明の鍵となる目的は、フォトクロミックレンズの製造で用いるに適したフ
ォトクロミック性を有するフィルムを提供することにある。
【0009】 追加的目的は、本発明のフィルムを用いてフォトクロミックレンズを製造する
方法を提供することにある。
【0010】 (発明の詳細な記述) 本発明は、1997年7月2日付けで提出してバイエル・コーポレーシヨン(
Bayer Corporation)に譲渡した特許出願である米国特許出願
連続番号08/887,075(代理人の処理予定番号Mo−4683)の主題
であるPCL/PC組成物のフォトクロミック可逆性を基にした発明である。従
って、PCLとPCのブレンド物がフォトクロミック染料の添加に適切でありか
つ添加したフォトクロミック染料がそれのフォトクロミック形態において現在市
販されているフォトクロミックガラスレンズおよび熱硬化性ポリカーボネートを
基とするレンズと競合する転移速度で明形態と暗形態の間を転移すると言った特
性を示すことを見い出した。
【0011】 本発明に従い、樹脂成分(resinous component)が熱可塑
性芳香族ポリカーボネートとPCLと適切なフォトクロミック染料を含んで成る
フォトクロミックフィルムを注入成形具の空洞の中に入れた後に前記フィルムの
上部に適切な熱可塑性樹脂を注入することでレンズを生じさせる。
【0012】 本発明は、ポリカーボネート樹脂とポリカプロラクトンとフォトクロミック化
合物を含有させた組成物から生じさせたフィルムを含んで成るレンズに関する。
このフィルムは透明でありかつ望ましいフォトクロミック速度を示すことを特徴
とすることから、本発明に従う眼用レンズの製造で用いるに適する。この強くて
透明なフィルムは、放射線源にさらされた時そして放射線源が取り除かれた時に
暗と明の間の迅速な転移を示す。
【0013】 本発明に従うレンズを製造する時に用いるに適したフィルムは、(A)ポリカ
ーボネート樹脂とポリカプロラクトン(PCL)の均一なブレンド物またはコポ
リ(カーボネート−ラクトン)共重合体であってもよい少なくとも1種の樹脂成
分と(B)ベンゾピラン類、ナフトピラン類、スピロベンゾピラン類、スピロナ
フトピラン類、スピロベンゾキサジン類、スピロナフトキサジン類、フルギド類
(fulgides)およびフルギミド類(fulgimides)から成る群
から選択される少なくとも1種の化合物を含んで成る。
【0014】 Aがブレンド物である態様では、本組成物に、ポリカプロラクトンを約1から
50モルパーセント(本文の全体に渡って示すパーセントは樹脂成分とフォトク
ロミック化合物の全重量を基準にしたパーセントを指す)およびフォトクロミッ
ク化合物を本組成物にフォトクロミック性を与えるに充分な量である明確な量で
含有させる。本組成物に、より好適には、PCLを約5から50%、ポリカーボ
ネートを95から50%およびフォトクロミック化合物を樹脂100部当たり約
0.01から1.0部、好適な0.03から0.5部(pphr)含有させる。
本発明の文脈におけるポリカプロラクトンは、
【0015】
【化7】
【0016】 に従う単位を含有する分子構造を有していて約250,000以下、好適には2
5,000から150,000、最も好適には30,000から100,00の
重量平均分子量を有する重合体樹脂である。
【0017】 適切なPCLは部分結晶性樹脂であり、これは商業的に入手可能であり、例え
ばUnion Carbideから名称Tone Polymers P−76
7およびP−787の下で入手可能である。このPCLは好適には約0.1から
1.5、より好適には約0.5から0.9の低い粘度を示す(100ミリリット
ルのベンゼンに重合体を0.2g入れて30℃で測定)。
【0018】 このPCLはε−カプロラクトンの開環反応で生じる線状ポリエステルである
【0019】 本発明の範囲内の芳香族ポリカーボネート類はホモポリカーボネート、コポリ
カーボネート、分枝ポリカーボネートおよびそれらの混合物である。このポリカ
ーボネート類の重量平均分子量は一般に10,000から200,000、好適
には20,000から80,000であり、それらがASTM D−1238に
従って300℃で示すメルトフロー率は約1から約85g/10分、好適には約
2から15g/10分である。それらの製造は例えば公知の2相界面方法で炭酸
誘導体、例えばホスゲンなどとジヒドロキシ化合物を用いた重縮合などで実施可
能である(ドイツ特許出願公開第2,063,050;2,063,052;1,5
70,703;2,211,956;2,211,957および2,248,817号
、フランス特許1,561,518号、そしてH.Schnellの専攻論文“C
hemistry and Physics of Polycarbonat
es”,Interscience Publishers,New York
,New York,1964(全部引用することによって本明細書に組み入れ
られる)を参照)。
【0020】 本文脈において、本発明のポリカーボネート類の製造で用いるに適したジヒド
ロキシ化合物は、構造式(1)または(2)
【0021】
【化8】
【0022】 [式中、 Aは、炭素原子数が1から8のアルキレン基、炭素原子数が2から8のアルキリ
デン基、炭素原子数が5から15のシクロアルキレン基、炭素原子数が5から1
5のシクロアルキリデン基、カルボニル基、酸素原子、硫黄原子、−SO−もし
くは−SO2−、または
【0023】
【化9】
【0024】 に従う基を表し、eおよびgは、両方とも0から1の数を表し、Zは、F、Cl
、BrまたはC1−C4アルキルを表し、そして1つのアリール基に数個のZ基が
置換基として存在する場合、それらは互いに同じか或は異なっていてもよく、d
は0から4の整数を表し、そしてfは0から3の整数を表す] に従う。
【0025】 本発明の実施で用いるに有用なジヒドロキシ化合物は、とりわけ、ヒドロキノ
ン、レゾルシノール、ビス−(ヒドロキシフェニル)アルカン類、ビス−(ヒド
ロキシフェニル)−エーテル類、ビス−(ヒドロキシフェニル)−ケトン類、ビ
ス−(ヒドロキシフェニル)−スルホキサイド類、ビス−(ヒドロキシフェニル
)−スルフィド類、ビス−(ヒドロキシフェニル)−スルホン類、2,2,4−
トリメチルシクロヘキシル−1,1−ジフェノールおよびα,α−ビス−(ヒド
ロキシフェニル)−ジイソプロピルベンゼン類ばかりでなくそれらの核がアルキ
ル置換されている化合物である。前記および適切なさらなる芳香族ジヒドロキシ
化合物が例えば米国特許第3,028,356;2,999,835;3,148,1
72;2,991,273;3,271,367;および2,999,846号(全部
引用することによって本明細書に組み入れられる)などに記述されている。
【0026】 適切なビスフェノール類のさらなる例は2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェ
ニル)−プロパン(ビスフェノールA)、2,4−ビス−(4−ヒドロキシフェ
ニル)−2−メチルブタン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−シク
ロヘキサン、α,α‘−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−p−ジイソプロピ
ルベンゼン、2,2−ビス−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロパ
ン、2,2−ビス−(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、ビス
−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−メタン、2,2−ビス−(
3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、ビス−(3,5−ジ
メチル−4−ヒドロキシフェニル)−スルフィド、ビス−(3,5−ジメチル−
4−ヒドロキシフェニル)−スルホキサイド、ビス−(3,5−ジメチル−4−
ヒドロキシフェニル)−スルホン、ジヒドロキシベンゾフェノン、2,4−ビス
−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサン、α,α‘
−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−p−ジイソプロピル
ベンゼン、2,2,4−トリメチルシクロヘキシル−1,1−ジフェノールおよ
び4,4’−スルホニルジフェノールである。
【0027】 特に好適な芳香族ビスフェノール類の例は2,2−ビス−(4−ヒドロキシフ
ェニル)−プロパン、2,2−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)−プロパン、2,2,4−トリメチルシクロヘキシル−1,1−ジフェノ
ールおよび1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサンである
【0028】 最も好適なビスフェノールは2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プ
ロパン(ビスフェノールA)である。
【0029】 本発明のポリカーボネート類は、前記適切なビスフェノール類の1種以上に由
来する構造単位を伴い得る。
【0030】 本発明の追加的態様の代表例は、樹脂成分がコポリ(カーボネート−ラクトン
)ブロックもしくはランダム共重合体を含んで成る組成物である。本発明のこの
態様における共重合体は、
【0031】
【化10】
【0032】 に従う単位を1から50モル%含有する。このようなコポリカーボネート類の製
造は本技術分野で良く知られている。
【0033】 本発明の実施で用いるに適した樹脂には、とりわけ、フェノールフタレインを
基とするポリカーボネート類、コポリカーボネート類およびターポリカーボネー
ト類、例えば米国特許第3,036,036号および4,210,741号(両方と
も引用することによって本明細書に組み入れられる)に記述されているポリカー
ボネート類が含まれる。
【0034】 また、ポリヒドロキシル化合物を少量、例えば0.05から2.0モル%(ビ
スフェノール類を基準)縮合させることを通して、本発明のポリカーボネートを
分枝させることも可能である。
【0035】 この種類のポリカーボネート類は、例えばドイツ特許出願公開第1,570,5
33;2,116,974および2,113,374号、英国特許第885,442
および1,079,821号および米国特許第3,544,514号などに記述され
ている。下記がこの目的で使用可能なポリヒドロキシル化合物のいくつかの例で
ある:フロログルシノール、4,6−ジメチル−2,4,6−トリ−(4−ヒド
ロキシフェニル)−ヘプタン、1,3,5−トリ(4−ヒドロキシフェニル)−
ベンゼン、1,1,1−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−エタン、トリ−(
4−ヒドロキシフェニル)−フェニルメタン、2,2−ビス−[4,4−(4,
4’−ジヒドロキシジフェニル)]−シクロヘキシル−プロパン、2,4−ビス
−(4−ヒドロキシ−1−イソプロピリデン)−フェノール、2,6−ビス−(
2’−ジヒドロキシ−5’−メチルベンジル)−4−メチルフェノール、2,4
−ジヒドロキシ安息香酸、2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−(2,4−ジ
ヒドロキシ−フェニル)−プロパンおよび1,4−ビス−(4,4‘−ジヒドロ
キシ−トリフェニルメチル)−ベンゼンである。他の多官能化合物のいくつかは
2,4−ジヒドロキシ安息香酸、トリメシン酸、シアヌール酸クロライドおよび
3,3−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロイ
ンドールである。
【0036】 この上に記述した重縮合方法に加えて、本発明のポリカーボネート類の製造で
用いるに適した他の方法は、均一相中のエステル交換による重縮合方法である。
適切な方法が米国特許第3,028,365;2,999,846;3,153,00
8および2,991,273号(引用することによって本明細書に組み入れられる
)に開示されている。
【0037】 好適なポリカーボネート製造方法は界面重縮合方法である。
【0038】 本発明のポリカーボネート類を生じさせる時に他の合成方法、例えば米国特許
第3,912,688号(引用することによって本明細書に組み入れら)に開示
されている方法などを用いることも可能である。
【0039】 適切なポリカーボネート樹脂を商業的に入手することができ、例えば Makrolon CD 2005,Makrolon FCR 2400,M
akrolon 2600,Makrolon 2800およびMakrolo
n 3100などを入手することができ、これらは全部、ビスフェノールを基と
するホモポリカーボネート樹脂であるが、これらは個々の分子量の意味で異なり
かつASTM D−1238に従うメルトフローインデックス(MFR)がそれ
ぞれ約60から85,16.5から24,13から16,7.5から13.0およ
び3.5から6.5g/10分であることを特徴とする。また、分枝ポリカーボネ
ート、例えばMakrolon 1239などを用いることも可能である。これ
らはバイエル社(ピッツバーグ、ペンシルベニア州)の製品である。
【0040】 本発明の実施で用いるに適したポリカーボネート樹脂は公知であり、それの構
造および製造方法は例えば米国特許第3,030,331;3,169,121;
3,395,119;3,729,447;4,255,556;4,260,731;
4,369,303および4,714,746号(これらは全部引用することによっ
て本明細書に組み入れら)に開示されている。
【0041】 本発明の文脈で用いるに適した染料は、ベンゾピラン類、ナフトピラン類、ス
ピロベンゾピラン類、スピロナフトピラン類、スピロベンゾキサジン類、スピロ
ナフトキサジン類、フルギド類およびフルギミド類から成る群から選択されるフ
ォトクロミック化合物である。そのようなフォトクロミック化合物は米国特許第
4,826,977;4,931,221;5,106,998;5,552,090;
5,628,935および5,565,147号(全部引用することによって本明細
書に組み入れら)を包含する文献に報告されている。
【0042】 本発明で用いるに適したナフトピラン類の色範囲は410から500nmであ
り、従ってそれらは暗色状態で黄色またはオレンジ色を与える。前記材料は色あ
せ状態、即ち漂白状態で無色または淡い着色を示す。本発明では、活性化後に中
性の色、例えば緑色、褐色および灰色の発色を得る目的で適切な有機フォトクロ
ミック化合物を混合物または組み合わせた状態で用いてもよい。特に、公知であ
りかつ商業的に入手可能なナフトピラン類、スピロ−インドリノオキサジン類お
よびスピロ−インドリノピラン類の群に属するフォトクロミック化合物を本目的
で用いるのが有用である。それらは着色で高い量子効率を示し、良好な感度およ
び飽和光学密度(saturated optical density)を示
しかつ満足される漂白速度、即ち色あせ速度を示す。前記化合物は下記の図式I
A1、IA2およびIA3で描写可能であり、ここで、文字aからnはナフトピ
ラン環の辺を表し、そして番号はナフトつピランの環原子の番号を表す:
【0043】
【化11】
【0044】 図式IA1、IA2およびIA3中つのAで表される基は、ナフトピランのg
、iまたはl辺に縮合している置換もしくは未置換の5員もしくは6員複素環式
環であり、これは下記の図式IIAからIIFで表される:
【0045】
【化12】
【0046】
【化13】
【0047】 図式IIAからIID中のXは酸素または窒素原子であってもよく、ここで、
前記窒素原子は水素またはC1−C4アルキルで置換されていてもよい。R1は水
素、C1−C6アルキル、置換もしくは未置換のフェニル、カルボキシまたはC1
−C6アルコキシカルボニルであってもよい。R1は好適には水素、C1−C3アル
キル、置換もしくは未置換のフェニル、カルボキシまたはC1−C3アルコキシカ
ルボニルである。R2は水素、C1−C6アルキルまたは置換もしくは未置換のフ
ェニルであってもよい。R2は好適には水素、C1−C3アルキルまたは置換もし
くは未置換のフェニルである。R3およびR4は各々水素、C1−C6アルキルまた
はフェニルであってもよい。R3およびR4は各々好適には水素、C1−C3アルキ
ルまたはフェニルである。R5およびR6は各々水素、C1−C6アルキル、フェニ
ル、ヒドロキシ、C1−C6アルコキシまたはアセトキシであってもよい。R5
よびR6は各々好適には水素、C1−C3アルキル、フェニル、ヒドロキシ、C1
3アルコキシまたはアセトキシである。R7、R8およびR10は各々水素、C1
6アルキルまたはフェニルであってもよいが、但しR7がフェニルの時にはR8
が水素またはC1−C6アルキルでありそしてR8がフェニルの時にはR7が水素ま
たはC1−C6アルキルであることを条件とする。R7、R8およびR10は各々好適
には水素、C1−C3アルキルまたはフェニルである。最も好適には、 R1,R2,R3,R4,R5,R6,R7,R8およびR10は各々水素またはメチルで
ある。R11,R12,R13,R14,R15およびR16は各々水素、C1−C6アルキル
、C1−C6アルコキシまたはフェニルであってもよい。好適には、R12,R13
14,R15およびR16は各々水素、C1−C3アルキル、C1−C3アルコキシまた
はフェニルである。最も好適には、R11,R12,R13,R14,R15およびR16
各々水素、メチルまたはメトキシである。
【0048】 図式IIEおよびIIF中のR17は水素、C1−C6アルキル、置換もしくは未
置換のフェニルまたはハロゲンであってもよい。R17は好適には水素、C1−C3 アルキル、置換もしくは未置換のフェニルまたはハロゲンである。R17は最も好
適には水素、メチルまたはクロロである。R18は水素、C1−C6アルキル、フェ
ニル、カルボキシ、C1−C6アルコキシ−カルボニルまたはC1−C6ハロアルコ
キシカルボニルであってもよい。R18は好適には水素、C1−C3アルキル、フェ
ニル、カルボキシ、C1−C3アルコキシカルボニルまたはC1−C3ハロアルコキ
シカルボニルである。R19およびR20は各々水素、C1−C6アルキルまたはフェ
ニルであってもよい。R19およびR20は各々好適には水素、C1−C3アルキルま
たはフェニルである。最も好適には、R18、R19およびR20は各々水素またはメ
チルである。R1−R20のフェニルの置換基はC1−C3アルキルであってもよく
そしてハロゲンまたは(ハロ)基はクロロまたはブロモであってもよい。
【0049】 図式IA1、IA2およびIA3中のBおよびB‘は、各々、(i)置換もし
くは未置換のアリール基であるフェニルおよびナフチル、(ii)置換もしくは
未置換の複素環式芳香基であるピリジル、フリル、ベンゾフリル、チエニルおよ
びベンゾチエニル、および(iii)BとB’が一緒になってアダマンチル基を
形成、から成る群から選択可能である。BおよびB‘のアリールおよび複素環の
置換基は各々ヒドロキシ、C1−C3アルキル、C1−C5ハロアルキル(これには
モノ−、ジ−およびトリハロ置換が含まれる)、C1−C5アルコキシ、C1−C5 アルコキシ(C1−C4)アルキル、C1−C5ジアルキルアミノ、アクリルオキシ
、メタアクリルオキシおよびハロゲンから成る群から選択可能であり、ここで、
前記ハロゲンまたは(ハロ)基はフルオロ、クロロまたはブロモである。
【0050】 BおよびB‘は、好適には、それぞれ下記の図式で表される:
【0051】
【化14】
【0052】 図式IIIAおよびIIIB中のY1およびZ1は各々水素、C1−C5アルキル
、C1−C5アルコキシ、フルオロおよびクロロから成る群から選択可能であり、
2およびZ2は各々C1−C5アルキル、C1−C5アルコキシ、ヒドロキシ、ハロ
ゲン、例えばクロロ、フルオロおよびブロモなど、アクリルオキシおよびメタア
クリルオキシから成る群から選択され、そしてaおよびbは各々0から2の整数
である。最も好適には、Y1およびZ1は各々水素、C1−C3アルキル、C1−C3 アルコキシまたはフルオロであり、Y2およびZ2は各々C1−C3アルキルまたは
1−C3アルコキシであり、aは0または1の整数であり、そしてbは0から2
の整数である。
【0053】 本発明の好適なナフトピラン類は下記の図式IBで表される。図式IB中のA
基は、Xが酸素原子である式IIAからIID、式IIEおよびIIFを表す。
このA基は、式IIAからIIFの酸素原子がナフトピランのナフト部分の番号
8の炭素原子に結合するように縮合している。
【0054】
【化15】
【0055】 更に好適な染料は、ピラン環の3位の所が(i)アリール置換基および(ii
)フェニル置換基(このフェニル置換基の番号3および4の炭素原子の所に酸素
および/または窒素含有5員もしくは6員複素環式環が縮合している)で置換さ
れておりかつナフトピラン化合物のナフチル部分の6位の所が窒素含有複素環式
環で置換されているナフトピラン類であるとして記述可能である。このような化
合物は下記の図式で描写可能である:
【0056】
【化16】
【0057】 図式I中のR1はC1−C10アルキル、ハロゲン(このハロゲンはクロロ、フル
オロまたはブロモである)または基−O−L(ここで、LはC1−C12アルキル
、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、
オクチル、ノニル、デシル、ウンデシルおよびドデシルである)であってもよく
、そしてaは0、1または2の整数である。好適には、R1はC1−C5アルキル
、フルオロ、ブロモ、または基−O−L(ここで、LはC1−C4アルキルである
)であり、そしてaは整数0または1である。最も好適には、R1はC1−C3
ルキル、フッ素、または基−O−L(ここで、Lはメチルである)であり、そし
てaは整数0または1である。
【0058】 図式I中のR2は、図式IC中のEが窒素の時にはFが炭素原子であることを
条件としてEおよびFが各々窒素または炭素原子でありそして図式ID中のHが
窒素の時にはGが炭素原子であることを条件としてGが窒素、酸素または炭素原
子でありそしてHが窒素または炭素原子である図式IAからIGで表される下記
の基から選択される未置換もしくは1置換もしくは2置換の窒素含有飽和複素環
式基であってもよい。
【0059】
【化17】
【0060】 R2基の例にはアジリジノ、アゼチジノ、1−ピロリジル、1−ピロリニル、
1−イミダゾリジル、2−イミダゾリン−1−イル、2−ピラゾリジル、3−ピ
ラゾリン−2−イル、モルホリノ、ピペラジノ、ピペラジニル、4−メチル−1
−ピペラジニル、1,4,5,6−テトラ−ヒドロピリミジニル、1−インドリ
ニル、ヘキサメチレンイミノおよびヘプタメチレンイミノが含まれる。R2の置
換基はC1−C6アルキルおよび/またはC1−C6アルコキシであってもよい。好
適には、R2は、インドリニル、モルホリノおよびピペリジノから成る群の1員
(未置換もしくは1置換)である。より好適には、R2はモルホリノである。
【0061】 Bは置換もしくは未置換のアリール基であるナフチルまたはフェニルであって
もよく、前記アリールの置換基はC1−C5アルキル、ハロ(C1−C5)アルキル
、ヒドロキシ、C1−C5アルコキシ、C1−C4アルコキシ(C1−C4)アルキル
、ハロゲン(このハロゲン(またはハロ)基はフルオロまたはクロロである)、
モルホリノ、ピペリジノ、またはR(R“)N−[ここで、RおよびR”は各々
水素またはC1−C3アルキルである]である。好適には、Bは下記の図式IIで
表される:
【0062】
【化18】
【0063】 図式II中のR6は水素、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、フルオロ
またはクロロであり、そして各R7はC1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、
ヒドロキシ、クロロまたはフルオロであり、そしてdは整数0から2である。好
適には、R6は水素であり、そしてR7はフルオロ、メチルおよびメトキシから成
る群から選択される。
【0064】 B‘は、下記の図式IIIまたはIVの1つで描写可能である:
【0065】
【化19】
【0066】 図式IIIおよびIV中のXは酸素または窒素でありそしてYは炭素または酸
素であるが、但しXが窒素の時にはYが炭素であることを条件とし、R4および
5は各々水素またはC1−C5アルキルであり、各R3はC1−C5アルキル、C1
−C5アルコキシ、ヒドロキシまたはハロゲンであり、ここで、前記ハロゲン置
換基はクロロ、フルオロまたはブロモであり、そしてcは0から3の整数、例え
ば0、1、2または3である。好適には、B‘は、Xが酸素であり、Yが炭素ま
たは酸素であり、R4およびR5が各々水素またはC1−C4アルキルであり、各R
3がC1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、ヒドロキシまたはフルオロであり
そしてcが整数0、1または2である図式IIIまたはIVで表される。最も好
適には、B’は2,3−ジヒドロキシベンゾフラン−5−イル、2−メチルジヒ
ドロキシベンゾフラン−5−イル、インドリン−5−イル、1,2,3,4−テ
トラヒドロキノリン−6−イル、クロマン−6−イルまたは1,3−ベンゾジオ
キソール−5−イルである。
【0067】 R4およびR5がHである時の図式IIIにおいて、Xが酸素でありそしてYが
炭素でありそしてcがゼロの時の基は2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル
であり、Xが酸素でありそしてYが酸素でありそしてcがゼロの時の基は1,3
−ベンゾジオキソール−5−イルであり、そしてXが窒素でありそしてYが炭素
でありそしてcがゼロの時の基はインドリン−5−イルである。図式IVにおい
て、Xが酸素でありそしてYが炭素である時の未置換基はクロマン−6−イルで
あり、Xが酸素でありそしてYが酸素である時の未置換基は1,4−ベンゾジオ
キサン−6−イルであり、そしてXが窒素でありそしてYが炭素の時の未置換基
は1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イルである。簡潔さの目的で、
そのような基を本明細書では複素環縮合フェニル基と呼ぶものとする。
【0068】 好適なナフトピラン染料は式
【0069】
【化20】
【0070】 [式中、R1からR6は水素を表す] で表される3,3−ジフェニル−3−H−ナフト[2,1−b]ピランである。
【0071】 本発明で用いるに適したスピロキサジン類は公知であり、例えば米国特許第3
,562,172;3,578,602;4,215,010および4,342,668
号(これらは全部引用することによって本明細書に組み入れられる)を参照のこ
と。本発明で用いるに適したスピロオキサジン類は、本質的に、式
【0072】
【化21】
【0073】 [式中、 R1およびR2は、独立して、水素またはハロゲン(フッ素、塩素または臭素)原
子、またはC1−C5線状もしくは分枝アルキル、C1−C5パーフルオロ−アルキ
ル、C1−C5アルコキシ、ニトロまたはシアノから選択される基を表し、 R3およびR4は、独立して、C1−C5線状もしくは分枝アルキル、フェニルまた
はベンジル基を表すか、或はR3およびR4がそれらが結合している炭素原子と一
緒になると見なされる時にはC5−C8シクロアルキル基を形成しており、 R5は、C1−C5線状もしくは分枝アルキル、フェニル、ベンジルまたはアリル
基を表し、 R6は、水素原子またはC1−C5線状もしくは分枝アルキル基または基−NR8
9(ここで、R8は、C1−C5線状もしくは分枝アルキル、フェニルまたはベンジ
ル基であり、R9は、水素であるか或はR8と同じ意味を有するか、或はR8およ
びR9がそれらが結合している窒素原子と一緒になると見なされる時には酸素お
よび窒素から選択されるさらなるヘテロ原子を含んでいてもよい5から12員の
環状構造を形成している)を表し、そして R7は、水素またはハロゲン(フッ素、塩素または臭素)原子、またはC1−C5
線状もしくは分枝アルキル、C1−C5アルコキシ、シアノ、チオエーテル、およ
びエステル部分中の炭素原子数が1から3のカルボン酸エステルから選択される
基を表すか、或は芳香もしくは複素環式縮合環を表し、 Xは、CHまたはN−を表す] で描写可能である。
【0074】 特に、基R1およびR2が水素でない時、これらは分子のインドリン部分の位置
4、5、6および7のいずれかの所に結合していてもよい。加うるに、基R7
水素も芳香もしくは複素環式縮合環も表さない時、これは分子のナフタレン部分
の位置7‘、8’、9‘および10’のいずれかの所に存在していてもよい。
【0075】 好適な態様では、 R1およびR2が独立して水素原子またはメチル基を表し、 R3およびR4が各々独立してメチル基を表すか或は一緒になってシクロヘキシル
基を表し、 R5がメチル基を表し、 R6が水素原子または基−NR89(ここで、基R8およびR9は、それらが結合
している窒素原子と一緒になってピペリジル、モルホリル、ピロリジルまたはヘ
キサメチレンイミノ環構造を形成している)を表し、そして R7が水素原子を表し、そして XがCHを表す、 一般式(I)に相当するフォトクロミック化合物を用いる。
【0076】 本発明に従って用いる好適なフォトクロミック化合物の例は、1,3,3,4
,5もしくは1,3,3,5,6−ペンタメチルスピロ(インドリン−2,3‘
−[3H]−ナフト−(2,1−b)−(1,4)−オキサジン)、1,3,3
−トリメチルスピロ(インドリン−2,3‘−[3H]−ナフト−2,1−b)
−(1,4)−オキサジン)、1,3,3−トリメチルスピロ(インドリン−6
−(1−ピぺリジル)−2,3‘−[3H]−ナフト−2,1−b)−(1,4
)−オキサジン、1,3,3−トリメチルスピロ(インドリン−6’−(1−モ
ルホリル)−2,3‘−[3H]−ナフト−(2,1−b)−(1,4)−オキ
サジン)、1,3,3,4,5もしくは1,3,3,5,6−ペンタメチルスピ
ロ(インドリン−6’−(1−ピぺリジル)−2,3‘−[3H]−ナフト−(
2,1−b)−(1,4)−オキサジン)および1,3,3−トリメチルスピロ
(インドリン−6’−(1−ピぺリジル)−9‘−(メトキシ)−2,3‘−[
3H]−ナフト−(2,1−b)−(1,4)−オキサジン)である。
【0077】 本発明の目的で用いるに有用なスピロピラン類はフォトクロミック有機化合物
であり、これらは下記の一般式(II),(III),(IV)および(V)で
定義可能である:
【0078】
【化22】
【0079】 インドリンナフトピラン類
【0080】
【化23】
【0081】 ベンゾチアゾリンスピロピラン類
【0082】
【化24】
【0083】 ベンゾキサゾリンスピロピラン類
【0084】
【化25】
【0085】 前記一般式において、 R10およびR11は、アルキルまたはアリール基を表し、 R12は、アルキル、アリール基または置換アルキル基(例えばヒドロキシアルキ
ル、ハロゲノアルキル、カルバルコキシアルキル、アルコキシアルキルおよびア
ミノアルキル)を表し、 R14は、水素、アルキル、アリールまたはアルコキシを表し、 R13およびR15は、水素、またはアルキルおよび置換アルキル基から選択される
1置換もしくは多置換基、またはハロゲン、ニトロまたはアルコキシを表す。
【0086】 本発明に関連して用いるに適したフルギド類およびフルギミド類は公知であり
、文献(例えばApplied Photochromic Polymer
Systems,C.B.McArdle編集,Blackie 米国;Cha
pman & Hall,New York,1992 80−120頁(引用
することによって本明細書に組み入れられる)を参照)に記述されている。
【0087】 フィルム(PCL/PC)のマトリックス(matrices)とレンズ(P
C)のマトリックスは充分に類似していることから、この組み合わせに関して接
着/層剥離の問題は全く起こらない。更に、成形操作の圧力によって前記フィル
ムをレンズの表面に一致させていることから、2焦点およびプログレシブレンズ
を容易に製造することができる。
【0088】 本発明のレンズを製造する時、良く知られている「挿入成形(insert
molding)」実施を用いることができる。従って、最初にフォトクロミッ
クフィルムを鋳型の中に入れた後、この鋳型の中にポリカーボネート樹脂を導入
する。前記フィルムの後方に前記樹脂を導入するが、これを好適には注入で実施
する。前記フィルムの厚みを好適には5ミルにする。
【0089】 以下に示す実施例で本発明のさらなる説明を行うが、本発明を本実施例に限定
することを意図するものでなく、ここで、部およびパーセントは全部特に明記し
ない限り重量である。
【0090】 (実施例)実験: 本発明のフォトクロミックフィルムの製造で用いるに適した組成物を調製して
それのフォトクロミック特性を測定した。
【0091】 サンプルをUV光(Spectrolin長波長(365nm)ランプ)に1
0分間露光させることで暗色化速度を測定した。分光光度計(Perkin−E
lmer Lambda 9 UV/Vis)を用いて染料が示すピーク最大値
[バリアコル(variacol)イエローLの場合には424nm]の吸光度
を10分間の中の4秒間隔で記録した。最初にUV光源を取り除いた後に同様な
様式で色あせ速度を測定した。
【0092】 試験を受けさせるべきサンプルにUV光を当てると、それに添加されているフ
ォトクロミック染料が無色から着色した状態に変化し始める。UV光への露光を
継続すると色強度が実質的に一定の高原部に到達するまで更に発色する。フォト
クロミック染料が無色から着色した状態に変化するにつれてまた吸光度も増大す
ることから、この値は、材料が暗くなる速度の便利な尺度である。
【0093】 以下の表に示すT1/2は吸光度が50%逆転する時間(秒)を指す。以下の表
に示す結果が示すように、本発明の染料とポリカーボネートのみを含有させた対
照組成物が示す暗色化速度および色あせ速度は遅く、それが示すT1/2は4分5
秒であることを確認した。
【0094】 PCLから作られた成形品は不透明であり、本発明の染料とPCLのみを含有
させた組成物は透明性が要求される用途で用いるには適さない。
【0095】 重量平均分子量が50,000g/モルであることを特徴とする樹脂であるU
nion CarbideのTone 767をPCLとして含有させた組成物
を以下の表に示す如く調製して、それに評価を受けさせた。本実施例で0.1p
hrのレベルで用いた染料は3,3−ジフェニル−3−H−ナフト[2,1−b
]ピランであった。下記の表に色あせ逆転速度(fade reversal
rates)を示す。
【0096】 表1 樹脂成分(重量%) 実施例 ポリカーボネート PCL T1/2(秒) 1−1 100(1) 0 245 1−2 65(1) 35 18 1−3 75(1) 25 42 1−4 100(2) 0 >420 1−5 65(2) 35 29 (1)このポリカーボネート樹脂は、ビスフェノールAを基にしていてASTM D−1238に従うメルトフロー率が約20g/10分のホモポリカーボネー トであるMakrolon 2458であった。 (2)ビスフェノール−A(65%)と2,2,4−トリメチルシクロヘキシル 1,1ジフェノールを基とするコポリカーボネート。
【0097】 この結果は、本発明の染料の効果によって本組成物がフォトクロミック組成物
として適切になることを示している。
【0098】 本発明の組成物が示すフォトクロミック性能を、更に、以下の表に示す如き暗
色化および色あせの結果でも立証する。この上に示した組成物1−1および1−
2の試験片を424nmの光源に露光させた時の暗色化速度を表2に示す。この
試験片は、厚みが100ミルのPC基質に以下に示す組成物の5ミルのフィルム
を積層させた形態であった。
【0099】 表2 UV光に露光させた時の吸光度 組成物 時間(分) 0 1 2 4 10 1−1 0.0982 0.4239 0.4822 0.5313 0.5657 1−2 0.1687 0.6436 0.7409 0.7976 0.8508 前記試験片(組成物1−1および1−2)から光源を取り除いた時の色あせ速
度を表3に示す。
【0100】 表3 色あせ時間(秒) 組成物 50%(1) 30%(2) 1−1 245 46 1−2 18 8 (1)色あせ時間50%は、完全に暗色になった材料から光源を取り除いた時か ら逆転が最大暗色の50%に到達する時間が終了するまでの時間間隔を指 す。 (2)色あせ時間30%は、完全に暗色になった材料から光源を取り除いた時か ら逆転が最大暗色の30%に到達する時間が終了するまでの時間間隔を指 す。
【0101】 並行して行った追加的組みの実験で用いたフォトクロミック化合物は1,3−
ジヒドロ−1,3,3−トリメチル−スピロ−2H−インドール−2,3’−(
3H)−ナフト(2,1−b)−1,4−オキサジンであった。結果は以下に示
す如きであった: 表4 樹脂成分(重量%) 実施例 ポリカーボネート PCL T1/2(秒) 4−1 100(1) 0 155 4−2 65(1) 35 15 4−3 75(1) 25 47 4−4 100(2) 0 300 4−5 65(2) 35 24 (1)このポリカーボネート樹脂は、ビスフェノールAを基にしていてASTM D−1238に従うメルトフロー率が約20g/10分のホモポリカーボネ ートであるMakrolon 2458であった。 (2)ビスフェノール−A(65%)と2,2,4−トリメチルシクロヘキシル 1,1ジフェノールを基とするコポリカーボネート。
【0102】 本発明の組成物が示すフォトクロミック性能を、更に、以下の表に示す如き暗
色化および色あせの結果でも立証する。この上に示した組成物4−1および4−
2の試験片(厚み100ミル)を424nmの光源に露光させた時の暗色化速度
を表5に示す。
【0103】 表5 組成物 UV光に露光させた時の吸光度 時間(分) 0 1 2 4 10 4−1 0.079 0.1813 0.2031 0.2174 0.2289 4−2 0.0759 0.2746 0.2842 0.2961 0.2863 前記試験片(組成物4−1および4−2)から光源を取り除いた時の色あせ速
度を表6に示す。
【0104】 表6 色あせ時間(秒) 組成物 50%(1) 30%(2) 4−1 155 44 4−2 15 6 (1)色あせ時間50%は、完全に暗色になった材料から光源を取り除いた時か ら逆転が最大暗色の50%に到達する時間が終了するまでの時間間隔を指 す。 (2)色あせ時間30%は、完全に暗色になった材料から光源を取り除いた時か ら逆転が最大暗色の30%に到達する時間が終了するまでの時間間隔を指 す。
【0105】 本発明に関連して用いるに適したフィルムに以下の表7に記述する如き評価を
受けさせた。用いたポリカーボネートはMakrolon FCR 2458で
あった。Blue Aはバリアクロル(Variacrol)ブルーAを指し、
Yellow LはバリアクロルイエローL(これは3,3−ジフェニル−3−
H−ナフト[2,1b]ピランである)を指す。
【0106】 次に、厚みが5ミルの前記フィルムを注入用鋳型の空洞の中に挿入した後、通
常手段を用いて3インチのPC盤(厚み100ミル)を製造した。次に、この盤
を対照サンプルと比較したが、この対照サンプルは、同じフォトクロミック染料
を同じ濃度で含有しているがPCLを含有していないPCフィルムから成ってお
り、これも同様に形成して3インチの盤に付着させた。
【0107】 前記サンプルにUV光照射を受けさせると前記フォトクロミック染料が暗色状
態に完全に変化した。前記盤の暗色化を1分毎に転移が定常状態に到達するまで
測定することを通して、暗色化状態の完全な変換を評価した。前記サンプルが平
衡状態に到達するのに要した時間は典型的に約10分であった。次に、UV光源
を取り除いた後に前記サンプルが完全に明るい状態の50%に到達するに要する
時間を測定して、この時間をT1/2として記録した。
【0108】 表7 A B C D PC,(%) 100 90 100 90 PCL(%) − 10 − 10 Blue A(%)* 0.1 0.1 − − Yellow L(%)* − − 0.1 0.1 T 1/2(分) 1.9 1.6 3.8 1.9 前記表に示すように、前記サンプルは全部フォトクロミック挙動をもたらした
、即ちそれらはUV光に応答して明色になりかつ暗色になった。しかしながら、
PCLを含有させたサンプルが明色形態に変化する速度は対照のそれに比べて2
倍速かった。
【0109】 転移速度および暗色化度はフィルムサンプルに入っている染料の濃度に大きく
依存した(即ち、サンプルがUV光露光後に暗色になる度合は染料の濃度が高け
れば高いほど大きかった)。
【0110】 説明の目的で本発明をこの上に詳細に記述してきたが、そのような詳細は単に
説明の目的であり、本分野の技術者がそれに関して本発明の精神および範囲から
逸脱することなく変更を行うことができるのは、本請求の範囲で限定可能なこと
を除いた点に関してであることを理解すべきである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09B 19/00 C09B 19/00 57/00 57/00 B Z C09K 9/02 C09K 9/02 B G02B 1/04 G02B 1/04 5/23 5/23 //(C08L 69/00 (C08L 69/00 67:04) C08L 67:04) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,UZ,VN,YU,ZA,Z W (72)発明者 ジヨンソン,ジエイムズ・ビー アメリカ合衆国ペンシルベニア州15301ワ シントン・ロビンドライブ42 (72)発明者 パイク,テイモシー・ジエイ アメリカ合衆国ペンシルベニア州15102ベ セルパーク・エルダーウツドドライブ3208 Fターム(参考) 2H006 BE02 BE05 2H048 DA04 DA24 4H056 DD15 DD29 EA12 FA05 4J002 CF19X CG00W CG04W EL096 EL126 EL136 EU236 FD206 GP01

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)レンズ形状を有する実質的に透明な基質、および (b)前記基質の少なくとも1つの表面に接着している少なくとも1枚のフィル
    ム、 を含んで成る眼用レンズであって、前記フィルムがポリカーボネート樹脂、PC
    L、および前記レンズにフォトクロミック性を与えるに充分な明確な量のフォト
    クロミック染料を含んで成る眼用レンズ。
  2. 【請求項2】 前記フィルムが (A)(i)ポリカーボネート樹脂とポリカプロラクトンの均一なブレンド物、
    および (ii)コポリ(カーボネート−ラクトン)ブロックもしくはランダム共重
    合体、 から成る群から選択される樹脂成分、および (B)スピロピラン、スピロキサジン、フルギドおよびフルギミドから成る群か
    ら選択されるフォトクロミック化合物、 を含んで成っていて前記化合物が前記(A)100重量部当たり0.01から1
    .0部の量で存在している請求項1記載のレンズ。
  3. 【請求項3】 前記フィルムが (A)(i)ポリカーボネート樹脂とポリカプロラクトンの均一なブレンド物、
    および(ii)コポリ(カーボネートラクトン)共重合体、 から成る群から選択される少なくとも1種の樹脂成分、および (B)ベンゾピラン、ナフトピラン、スピロベンゾピラン、スピロナフトピラン
    、スピロベンゾキサジン、スピロナフトキサジン、フルギドおよびフルギミドか
    ら成る群から選択される少なくとも1種のフォトクロミック化合物、 を含んで成っていて前記化合物が前記(A)100重量部当たり0.01から1
    .0部の量で存在している請求項1記載のレンズ。
  4. 【請求項4】 前記PCLが 【化1】 に従う単位を1から50モル%含有するブロック共重合体である請求項1記載の
    レンズ。
  5. 【請求項5】 前記PCLが 【化2】 に従う単位を1から50モル%含有するランダム共重合体である請求項1記載の
    レンズ。
  6. 【請求項6】 前記染料がベンゾピランである請求項1記載のレンズ。
  7. 【請求項7】 前記染料がナフトピランである請求項1記載のレンズ。
  8. 【請求項8】 前記染料がスピロベンゾピランである請求項1記載のレンズ
  9. 【請求項9】 前記染料がスピロナフトピランである請求項1記載のレンズ
  10. 【請求項10】 前記染料がスピロベンゾキサジンである請求項1記載のレ
    ンズ。
  11. 【請求項11】 前記染料がスピロナフトキサジンである請求項1記載のレ
    ンズ。
  12. 【請求項12】 前記染料がフルギドである請求項1記載のレンズ。
  13. 【請求項13】 前記染料がフルギミドである請求項1記載のレンズ。
  14. 【請求項14】 前記染料が 【化3】 [ここで、 R1は、C1−C10アルキル、ハロゲン、または基−O−L(ここで、Lは、C1
    −C12アルキルである)であり、aは0、1または2を表し、R2は、窒素を含
    有する飽和複素環式基であり、Bはアリール基であり、そしてB‘は、IIIお
    よびIV 【化4】 から成る群から選択され、ここで、 Xは酸素または窒素でありそしてYは炭素または酸素であるが、但しXが窒素の
    時にはYが炭素であることを条件とし、そしてここで、R4およびR5は、水素ま
    たはC1−C5アルキルを表し、R3は、C1−C5アルキル、C1−C5アルコキシ
    、ヒドロキシまたはハロゲン原子であり、そしてcは、0から3の整数である]
    に従う請求項1記載のレンズ。
  15. 【請求項15】 前記染料が 【化5】 [ここで、R1からR6は水素を表す] に従う請求項1記載のレンズ。
  16. 【請求項16】 前記染料が 【化6】 に従う請求項1記載のレンズ。
  17. 【請求項17】 前記染料がポリカーボネートとPCLの全体100重量部
    当たり0.03から0.5部の量で存在している請求項1記載のレンズ。
  18. 【請求項18】 眼用レンズを製造するための挿入成形方法であって、請求
    項1記載のフィルムを鋳型の中に入れた後、前記鋳型の中に成形用樹脂組成物を
    導入することを含んで成る方法。
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