JP2002521425A - 吸着表面を有する微小粒子、それを作製する方法、およびその使用 - Google Patents
吸着表面を有する微小粒子、それを作製する方法、およびその使用Info
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Abstract
Description
855の一部継続出願であり、米国特許法第120条の下でそこから優先権が主
張され、そしてこの出願はその全体が参考として本明細書中に援用される。米国
特許出願番号09/285,855は、1998年7月29日に出願された米国
特許出願番号09/124,533の一部継続出願であり、米国特許法第120
条の下でそこから優先権が主張され、そしてこの出願はその全体が参考として本
明細書中に援用される。米国特許出願番号09/124,533は、1998年
1月29日に出願された米国特許出願番号09/015,652の一部継続出願
であり、米国特許法第120条の下でそこから優先権が主張され、そしてこの出
願はその全体が参考として本明細書中に援用される。米国特許出願番号09/0
15,652は、次には、1997年1月30日に出願された米国仮出願番号6
0/036,316、および1997年12月16日に出願された60/069
,749に関連し、米国特許法第119条(e)(1)の下でそこから優先権が
主張され、そしてこの出願はその全体が参考として本明細書中に援用される。
を有する微小粒子、このような微小粒子を調製するための方法、およびそれらの
使用に関する。さらに、本発明は、生分解性の微小粒子を含む組成物に関し、こ
こで生物学的に活性な薬剤(例えば、治療用ポリヌクレオチド、ポリペプチド、
抗原、およびアジュバント)は、微小粒子の表面に吸着される。
使用されてきた。このようなキャリアは、長期間にわたって送達系において活性
薬剤を維持するために設計される。微小粒子キャリアの例には、ポリメチルメタ
クリレートポリマー由来の微小粒子、ならびにポリ(ラクチド)(例えば、米国
特許第3,773,919号を参照のこと)、PLGとして知られるポリ(ラク
チド−コ−グリコリド)(例えば、米国特許第4,767,628号を参照のこ
と)、PEGとして知られるポリエチレングリコール(例えば、米国特許第5,
648,095号を参照のこと)由来の微小粒子が含まれる。ポリメチルメタク
リレートポリマーは、非分解性であり、一方、PLG粒子は、ランダムな非酵素
的なエステル結合の加水分解によって、通常の代謝経路に沿って排出される乳酸
およびグリコール酸に生分解する。
のための薬物送達系として、カプセル化された医薬を有するミクロスフェアの使
用を記載する。種々のポリペプチド増殖因子を含む徐放性処方物もまた、記載さ
れている。例えば、国際公開番号WO 94/12158、米国特許第5,13
4,122号、および国際公開番号WO 96/37216を参照のこと。
se 53:137−143(1998)は、吸着したオリゴヌクレオチドを有
するポリアルキルシアノアクリレート(PACA)から調製されるナノ粒子を記
載する。
は包括された抗原とともに使用されてきた。このようなキャリアは、免疫系に対
する選択された抗原の複数のコピーを提示し、そして局所的なリンパ節における
抗原の捕捉および保持を促進する。この粒子は、マクロファージによって食菌さ
れ得、そしてサイトカイン放出を通して抗原提示を増強し得る。例えば、199
8年1月29日に出願された、共有に係る、同時係属中の出願番号09/015
,652は、細胞媒介免疫応答を刺激するための、抗原を吸着させた微小粒子お
よび抗原をカプセル化させた微小粒子の使用、ならびにその微小粒子を作製する
方法を記載する。
成する方法が開示され、これは、ポリマーを有機溶媒と合わせる工程、次いで、
エマルジョン安定化剤(例えば、ポリビニルアルコール(PVA))を添加する
工程、次いで、有機溶媒を蒸発させ、それによって微小粒子を形成する工程を包
含する。この微小粒子の表面は、そのポリマーおよびその安定化剤を含む。次い
で、高分子(例えば、DNA、ポリペプチド、および抗原)が、これらの表面に
吸着され得る。
ことがまた示さている。例えば、Yiら、Cationic Lipid Em
ulsion;a Novel Non−Viral,and Non−Lip
osomal Gene Delivery System,Proc.Int
’l.Symp.Control.Rel.Bioact.Mater.,24
:653−654(1997);Kimら、In Vivo Gene Tra
nsfer Using Cationic Lipid Emulsion−
Mediated Gene Delivery System by Int
ra Nasal Administration,Proc.Int’l.S
ymp.Control.Rel.Bioact.Mater.,25:344
−345(1998);Kimら、In Vitro and In Vivo
Gene Delivery Using Cationic Lipid
Emulsion,Proc.Int’l.Symp.Control.Rel
.Bioact.Mater.,26,#5438(1999)を参照のこと。
、微小粒子表面への生物学的に活性な薬剤の吸着は、問題であり得る。例えば、
荷電しているか、またはかさ高い生物学的に活性な薬剤(例えば、ポリヌクレオ
チド、大きなポリペプチドなど)を、微小粒子表面に吸着させることは、しばし
ば困難か、または不可能である。従って、このような薬剤、特に、高度に感受性
でありかつ処方するのが困難な薬物のための柔軟な送達系の必要性が、継続して
存在する。
面を有する微小粒子を形成する方法を発明した。この微小粒子は、ポリマーおよ
び界面活性剤の両方からなる。本発明の微小粒子は、現在利用可能な他の微小粒
子よりも効率的にこのような高分子を吸着する。
キシ酪酸、ポリカプロラクトン、ポリオルトエステル、ポリ無水物、PACA、
ポリシアノアクリレートなど)から誘導され、そして界面活性剤(例えば、カチ
オン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、または非イオン性界面活性剤)とと
もに形成される。これらの界面活性剤は、組み合わせて使用され得る。さらに、
本発明者らは、これらの微小粒子が、PVAのみを使用するプロセスによって形
成される微小粒子と比較して、ウイルス抗原の吸着の改善をもたらし、そして、
優れた免疫応答を提供することを発見した。PVAのみを用いて作製される微小
粒子は、いくつかの高分子を吸着し得るが、他の界面活性剤を単独で、組み合わ
せて、またはPVAと組み合わせて使用する本発明の微小粒子は、広範な種々の
高分子を吸着する。従って、次いで、本発明は、主に、そのような微小粒子、な
らびに、そのような微小粒子を作製するためのプロセス、およびその微小粒子を
使用する方法に関する。
でその微小粒子は、ポリ(α−ヒドロキシ酸)、ポリヒドロキシ酪酸、ポリカプ
ロラクトン、ポリオルトエステル、ポリ無水物、およびポリシアノアクリレート
からなる群より選択されるポリマーを含む。
子(例えば、医薬、ポリヌクレオチド、ポリペプチド、タンパク質、ホルモン、
酵素、転写メディエーター、翻訳メディエーター、代謝経路の中間体、免疫調節
剤、抗原、アジュバント、またはそれらの組合せなど)をさらに含むこのような
微小粒子に関する。
分子、および薬学的に受容可能な賦形剤を含む、微小粒子組成物に関する。
剤を含有する微小粒子に関する。
に関し、この方法は以下の工程: (a)ポリ(α−ヒドロキシ酸)、ポリヒドロキシ酪酸、ポリカプロラクトン
、ポリオルトエステル、ポリ無水物、およびポリシアノアクリレートからなる群
より選択されるポリマーを含有するポリマー溶液(ここでこのポリマーは、約1
%〜約30の濃度で、有機溶媒中に存在する)、 およびアニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、または非イオン性界面
活性剤(ここでこれらの界面活性剤は、0.001〜10の重量対重量の界面活
性剤対ポリマーの比で存在して、ポリマー/界面活性剤混合物を形成する)をポ
リマー溶液と合わせる工程; (b)このポリマー/界面活性剤混合物を分散させる工程; (c)有機溶媒を除去する工程;ならびに (d)微小粒子を回収する工程、 を包含する。
れてエマルジョンを形成する。
小粒子に関する。
する方法に関し、以下の工程: (a)ポリ(D,L−ポリラクチド−コ−グリコリド)を含有するポリマー溶
液(ここでこのポリマーは、有機溶媒中で、約3%〜約10%の濃度で存在する
); および、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、または非イオン性界
面活性剤(ここでこの界面活性剤は、0.001〜10の重量対重量の界面活性
剤対ポリマーの比で存在して、ポリマー/界面活性剤混合物を形成する)を合わ
せる工程; (b)このポリマー/界面活性剤混合液を分散させる工程; (c)このエマルジョンから溶媒を除去する工程; (d)微小粒子を回収する工程;ならびに (e)微小粒子の表面に高分子を吸着させる工程であって、ここでこの高分子
は、医薬、ポリヌクレオチド、ポリペプチド、ホルモン、酵素、転写メディエー
ター、翻訳メディエーター、代謝経路の中間体、免疫調節剤、抗原、アジュバン
ト、およびそれらの組合せからなる群より選択される。好ましくは、ポリマー/
界面活性剤混合物は、有機溶媒を除去する前に乳化されて、エマルジョンを形成
する。別の実施態様において、本発明は、上記に記載の方法によって産生された
吸着した高分子を有する微小粒子に関する。
学的に受容可能な賦形剤を有する、吸着微小粒子を合わせる工程を包含する、吸
着微小粒子組成物を産生する方法に関する。
与する工程を包含する、脊椎動物被験体に高分子を送達する方法に関する。
た高分子の治療的有効量を、脊椎動物被験体に投与する工程を包含する、脊椎動
物被験体において細胞内免疫応答を誘発するための方法に関する。
脊椎動物被験体に投与する工程を包含する、免疫方法に関する。この組成物は、
必要に応じて、結合していない高分子を含み得、そしてまた、必要に応じて、ア
ジュバント(アルミニウム塩(例えば、リン酸アルミニウム)を含む)を含み得
る。
ましくは、ポリ(D,L−ラクチド−コ−グリコリド);そして最も好ましくは
、ポリ(D,L−ラクチド−コ−グリコリド)から形成される。
る。
る。
。
のためである。
らの中に包括された高分子を有し得る。
に容易に想定される。
学、生化学、分子生物学、免疫学、および薬学の従来の方法を利用する。このよ
うな技術は、文献に十分に説明されている。例えば、Remington’s
Pharmaceutical Sciences,第18版(Easton,
Pennsylvania:Mack Publishing Company
,1990);Methods In Enzymology(S.Colow
ickおよびN.Kaplan編、Academic Press,Inc.)
;Handbook of Experimental Immunology
,第I巻〜第IV巻(D.M.WeirおよびC.C.Blackwell編、
1986,Blackwell Scientific Publicatio
ns);Sambrookら、Molecular Cloning:A La
boratory Manual(第2版、1989);Handbook o
f Surface and Colloidal Chemistry(Bi
rdi,K.S.編、CRC Press,1997)およびSeymour/
Carraher’s Polymer Chemistry(第4版、Mar
cel Dekker Inc.,1996)を参照のこと。
たは下記に関わらず、それらの全体が本明細書によって参考として援用される。
「an」および「the」は、文脈がそうでないと明確に指示しない限りは、複
数形の言及を含む。従って、例えば、用語「微小粒子(a micropart
icle)」とは、1つ以上の微小粒子をいう、などである。
ように定義されることが意図される。
150nm、より好ましくは、直径約200nm〜約30μm、そして最も好ま
しくは、直径約500nm〜約10μmの粒子をいう。好ましくは、この微小粒
子は、針およびキャピラリーをふさぐことなく、非経口投与または粘膜投与を可
能にする直径のものである。微小粒子のサイズは、当該分野で周知の技術(例え
ば、光子相関分光法、レーザー回折法、および/または走査電子顕微鏡法)によ
って容易に決定される。
、そして生分解性である物質から形成される。このような物質には、限定するこ
となく、ポリ(α−ヒドロキシ酸)、ポリヒドロキシ酪酸、ポリカプロラクトン
、ポリオルトエステル、ポリ無水物、PACA、およびポリシアノアクリレート
が挙げられる。好ましくは、本発明での使用のための微小粒子は、ポリ(α−ヒ
ドロキシ酸)由来、特に、ポリ(ラクチド)(「PLA」)、またはD,L−ラ
クチドおよびグリコリドもしくはグリコール酸のコポリマー(例えば、D,L−
ラクチド−コ−グリコリド)(「PLG」または「PLGA」)またはD,L−
ラクチドおよびカプロラクトンのコポリマー由来である。この微小粒子は、種々
のポリマー性の出発物質のいずれかから誘導され得る。この物質は、種々の分子
量を有し、そしてPLGのようなコポリマーの場合、種々のラクチド:グリコリ
ド比、を有し、これらの選択は、大部分選択可能な問題であり、同時投与される
高分子に部分的に依存する。これらのパラメーターは、以下でより十分に議論さ
れる。
は、界面活性剤(surfactant)およびエマルジョン安定化剤を含む。
アニオン性界面活性剤には、SDS、SLS、硫酸化脂肪アルコールなどが挙げ
られるが、これらに限定されない。カチオン性界面活性剤には、セトリミド(C
TAB)、塩化ベンザルコニウム、DDA(ジメチルジオクトデシルアンモニウ
ムブロマイド)、DOTAPなどが挙げられるが、これらに限定されない。非イ
オン性界面活性剤には、ソルビタンエステル、ポリソルビン酸、ポリオキシエチ
ル化グリコールモノエステル、ポリオキシエチル化アルキルフェノール、ポロキ
サマーなどが挙げられるが、これらに限定されない。
PVAを用いて作製された対応する微小粒子の表面上の電荷より正であることを
意味する。同様に、本明細書で用いられる「正味の負電荷」は、微小粒子の表面
上の電荷が、PVAを用いて作製された対応する微小粒子の表面上の電荷より負
であることを意味する。正味の電荷は、カチオン性またはアニオン性界面活性剤
を用いて作製された微小粒子のζ電位(界面動電位としてもまた知られる)を、
PVAを用いて作製された対応する微小粒子と比較することにより評価され得る
。従って、「正味の正電荷」を有する微小粒子表面は、PVAを用いて作製され
た微小粒子の表面のζ電位より大きなζ電位を有し、そして「正味の負電荷」を
有する微小粒子は、PVAを用いて作製された微小粒子の表面のζ電位より小さ
なζ電位を有する。明らかなように、本発明の微小粒子の正味の電荷は、対応す
るPVA微小粒子のζ電位に対して算出される。
在する電位、すなわち、荷電したコロイド粒子を取り囲むイオンの拡散層を横切
る電位をいう。ζ電位は、電気泳動の移動度、すなわち、測定される物質と接触
して配置された荷電電極の間をたどるコロイド粒子の速度から、当該部分野で周
知の技法を用いて算出され得る。
ド、ポリペプチド、ホルモン、酵素、転写メディエーターまたは翻訳メディエー
ター、代謝経路中の中間体、免疫モジュレーター、抗原、アジュバント、または
それらの組み合わせをいう。本発明との使用のための特定の高分子は、以下によ
り詳細に記載される。
増殖因子、ホルモンなどのような生物学的に活性な化合物をいう。
タンパク質またはポリペプチドをコードする核酸分子である。このポリヌクレオ
チドによりコードされるポリペプチドの性質に依存して、例えば、このポリヌク
レオチドが抗原をコードする場合、ポリヌクレオチドは、10程度の少ないヌク
レオチドを含み得る。さらに、「ポリヌクレオチド」は、二本鎖および一本鎖配
列の両方を含み得、そして限定されないが、ウイルスからのcDNA、原核生物
mRNAまたは真核生物mRNA、ウイルスからのゲノムRNAおよびDNA配
列(例えば、RNAおよびDNAウルイスおよびレトロウイルス)または原核生
物DNA、および特に合成DNA配列をいう。この用語はまた、DNAおよびR
NAの任意の公知の塩基アナログを含み、かつ核酸分子が、治療または抗原性タ
ンパク質をコードする限り、ネイティブ配列に対する、欠失、付加および置換の
ような改変(本質的にほぼ保存的)を含む配列を示す。これらの改変は、部位特
異的変異誘発によるように意図的であり得るか、または抗原を産生する宿主の変
異によるような偶発的であり得る。
い、そしてこの産物の最小長さに限定されない。従って、ペプチド、オリゴペプ
チド、ダイマー、マルチマーなどがこの定義内に含まれる。完全長タンパク質お
よびそのフラグメントの両方がこの定義に包含される。この用語はまた、タンパ
ク質が、免疫応答を惹起する能力を維持するか、またはこのタンパク質が投与さ
れる被験体に対する治療効果を有する限り、ネイティブ配列に対する欠失、付加
および置換(本質的にほぼ保存的)のような改変もまた含む。
原が本発明に従って提示されるとき、細胞抗原特異的免疫応答、または体液性抗
体応答を生じる分子を意味する。抗原は、それ自身で、または別の分子と組み合
わせて存在するとき、細胞性または体液性応答を惹起し得る。通常、エピトープ
は、約3〜15の間、一般に約5〜15のアミノ酸を含む。所定のタンパク質の
エピトープは、当該分野で周知の任意の数のエピトープマッピング技術を用いて
同定され得る。例えば、Methods in Molecular Biol
ogy、第66巻(Glenn E.Morris編、1996)Humana
Press、Totowa,New Jersey中のEpitope Ma
pping Protocolsを参照のこと。例えば、直線状のエピトープは
、例えば、固体支持体上で多数のペプチドを同時に合成すること(これらのペプ
チドはタンパク質分子の部分に対応する)、およびこれらのペプチドをなお支持
体に付着しているまま、これらペプチドを抗体と反応させることにより決定され
得る。このような技法は、当該分野で公知であり、そして例えば、米国特許第4
、708、871;Geysenら(1984)Proc.Natl.Acad
.Sci.USA 81:3998−4002;Geysenら(1986)M
olec.Immunol.23:709−715に記載される(すべてはそれ
らの全体が参考として援用される)。同様に、構造エピトープは、例えば、X線
結晶学および2次元核磁気共鳴によるようなアミノ酸の空間的構造を決定するこ
とにより容易に同定され得る。例えば、Epitope Mapping Pr
otocols、前述を参照のこと。
態では会合している完全な生物から分離および別個である抗原、および殺傷、弱
毒または不活性化細菌、ウイルス、寄生体またはその他の微生物の両方を示す。
抗イディオタイプ抗体、そのフラグメント、および抗原または抗原性決定基を模
倣し得る合成ペプチドミモトープ(mimotope)のような抗体はまた、本
明細書で用いられるような抗原の定義の下に含ます得る。同様に、遺伝子治療お
よび核酸免疫化適用におけるような、インビボで、治療または免疫原性タンパク
質、または抗原性決定基を発現するオリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチド
もまた、本明細書で抗原の定義内に含まれる。
、寄生体およびカビ、ならびに任意の種々の腫瘍抗原に由来し得る。さらに、本
発明の目的には、「抗原」は、タンパク質が免疫学的応答を惹起する能力を維持
する限り、ネイティブ配列に対する、欠失、付加および置換のような改変(本質
的にほぼ保存的)を含むタンパク質をいう。これらの改変は、部位特異的変異誘
発によるような意図的であり得るか、または抗原を産生する宿主の変異によるよ
うな偶発的であり得る。
物中に存在する分子に対する体液性および/または細胞性免疫応答の発生である
。本発明の目的には、「体液性免疫応答」は、抗体分子により媒介される免疫応
答をいい、その一方、「細胞性免疫応答」は、Tリンパ球および/またはその他
の白血球細胞により媒介されるものである。細胞性免疫の1つの重要な局面は、
細胞溶解性T細胞(「CTL」)による抗原特異的応答を含む。CTLは、主要
組織適合性複合体(MHC)によりコードされるタンパク質と会合して存在し、
そして細胞の表面上に発現されるペプチド抗原に対する特異性を有する。CTL
は、細胞内微生物の細胞内破壊、またはこのような微生物で感染した細胞の溶解
を補助して誘導しかつ促進する。細胞性免疫の別の局面は、ヘルパーT細胞によ
る抗原特異的応答を含む。ヘルバーT細胞は、この機能を補助して促進し、そし
てそれらの表面上にMHC分子と会合するペプチド抗原を提示する細胞に対して
非特異的エフェクター細胞の活性を集めるために作用する。「細胞免疫応答」は
また、サイトカイン、ケモカイン、ならびに活性化T細胞および/またはCD4
+およびCD8+T細胞由来の白血球を含むその他の白血球細胞により産生され
る他のそのような分子の産生をいう。
細胞表面で、MHC分子と会合する抗原の提示によって脊椎動物被験体を感作す
るように働き得る。細胞媒介免疫応答は、それらの表面で抗原を提示する細胞、
またはその近傍を指向する。さらに、抗原特異的Tリンパ球が生成され、免疫化
宿主の将来の保護を可能にし得る。
球増殖(リンパ球活性化)アッセイ、CTL細胞傷害性細胞アッセイによるか、
感作された被験体中の抗原に特異的であるTリンパ球についてアッセイすること
によるような、多くのアッセイにより測定され得る。このようなアッセイは、当
該分野で周知である。例えば、Ericksonら、J.Immunol.(1
993)151:4189−4199;Doeら、Eur.J.Immunol
.(1994)24:2369−2376;および以下の実施例を参照のこと。
び/またはヘルパーT細胞の産生または活性化を刺激するものであり得る。目的
の抗原はまた、抗体媒介性免疫応答を惹起し得る。それ故、免疫学的応答は、以
下の効果の1つ以上を含み得る:B細胞による抗体の産生;および/または目的
の組成物またはワクチン中に存在する抗原(単数または複数)に対して特異的な
サプレッサーT細胞および/またはγδT細胞の活性化。これらの応答は、感染
力を中和するため、および/または抗体−補体、または抗体依存性細胞傷害性(
ADCC)を媒介するように働き得、免疫化宿主に保護を提供する。このような
応答は、当該分野で周知の標準的な免疫アッセイおよび中和アッセイを用いて決
定され得る。
ことなく送達されたときに、等量の抗原によって惹起される免疫応答より大きい
免疫応答を惹起する能力を所有するとき、「増大した免疫応答」を果たす。従っ
て、組成物は、「増大した免疫原性」を果たし得る。何故なら、抗原は、微小粒
子への吸着のため、より強力に免疫原性であるからであるか、またはより低用量
の抗原が、それが投与される被験体における免疫応答を達成するために必要であ
るからである。このような増大した免疫原性は、微小粒子/抗原組成物、および
抗原コントロールを動物に投与すること、ならびに当該分野で周知の、ラジオイ
ムノアッセイおよびELISAのような標準的なアッセイを用いることにより、
この2つに対する抗体力価を比較することにより測定され得る。
薬学的に有効な量」は、免疫学的応答、および対応する治療効果のような所望の
応答を提供するために、非毒性であるが十分な量、または治療タンパク質の送達
の場合には、以下に規定されるように被験体の処置を行うに十分な量の高分子/
微小粒子をいう。以下に指摘されるように、正確な必要量は、被験体の種、年齢
、および一般状態、処置される状態の重篤度、および目的の特定の高分子、投与
の様式などに依存して、被験体により変動し得る。任意の個々の事例における適
切な「有効」量は、慣用的な実験を用いて当業者により決定され得る。
ata)の任意のメンバーを意味し、制限されずに、ウシ、ヒツジ、ブタ、ヤギ
、ウマおよびヒトのような哺乳動物;イヌおよびネコのような家畜動物;ならび
にヒヨコを含む雄鳥および雌鳥、七面鳥およびその他のキジ類の鳥のような、家
禽、野生および狩猟鳥を含む鳥類を含む。この用語は、特定の年齢を示さない。
従って、成体動物および新生動物の両方を含むことが意図される。
またはそうでなければ所望されない材料を意味し、すなわち、この材料は、任意
の所望されない生物学的影響を引き起こさないか、またはそれが含まれる組成物
の任意の成分と有害な様式で相互作用することなく、微小粒子処方物とともに、
個体に投与され得る。
含む範囲、より代表的には、約7.2〜7.6を含む範囲にあるpHを意味する
。
感染または再感染の予防、(ii)症状の低減または除去、および(iii)問
題の病原体または障害の実質的または完全な除去のいずれもをいう。処置は、予
防的(感染前)または治療的(感染後)に実施され得る。
を効率的に吸着するという発見に基づく。さらに、これらの微小粒子は、PVA
で調製された微小粒子より容易に、荷電および/またはかさ高い高分子を含む、
より多種の分子を吸収する。従って、本発明の高分子/微小粒子は、広範な種類
の疾患を処置、予防および/または診断するために、生物学的に活性な成分を送
達するための送達系として用い得る。
生物質および抗ウイルス剤、非ステロイド抗炎症性薬物、鎮痛剤、血管拡張薬、
循環器薬物、向精神剤、神経安定薬、抗うつ薬、抗パーキンソン薬物、βブロッ
カー、カルシウムチャネルブロッカー、ブラジキニンインヒビター、ACEイン
ヒビター、血管拡張剤、プロラクチンインヒビター、ステロイド、ホルモンアン
タゴニスト、抗ヒスタミン剤、セロトニンアンタゴニスト、ヘパリン、化学療法
剤、抗腫瘍剤および増殖因子(PDGF、EGF、KGF、IGF−1およびI
GF−2、FGFを含むがこれらに限定されない)、ワクチンにおける使用のた
めの、治療または免疫原性タンパク質、免疫原性タンパク質およびそれらのエピ
トープをコードするポリヌクレオチド、ペプチドホルモン(例えば、インスリン
、プロインスリン、成長ホルモン、GHRH、LHRH、EGF、ソマトスタチ
ン、SNX−111、BNP、インスリノトロピン、ANP、FSH、LH、P
SHおよびhCG)、生殖腺ステロイドホルモン(アンドロゲン、エストロゲン
およびプロゲステロン)、甲状腺刺激ホルモン、インヒビン、コレシストキニン
、ACTH、CRF、シソルフィン、エンドルフィン、エンドセリン、フィブロ
ネクチンフラグメント、ガラニン、ガストリン、インスリノトロピン、グルカゴ
ン、GTP結合タンパク質フラグメント、グアニリン、ロイコキニン、マガイニ
ン、マストパランス(mastoparans)、デルマセプシン(derma
septin)、システミン(systemin)、ニューロメディン(neu
romedin)、ニューロテンシン、パンクレアスタチン、膵臓ポリペプチド
、サブスタンスP、セクレチン、チモシン、などを含むホルモン、酵素、転写ま
たは翻訳メディエーター、代謝経路中の中間体、(インターロイキン1、インタ
ーロイキン2、インターロイキン3、インターロイキン4、およびγインターフ
ェロンを含む種々のサイトカインのいずれかのような)免疫モジュレーター、抗
原、ならびにアジュバントのような医薬品を含む。
された抗原をともなう微小粒子が脊椎動物被験体で細胞媒介免疫応答を生成する
能力である。本発明の抗原/微小粒子が選択された抗原に対する細胞媒介性免疫
応答を惹起する能力は、広範な種類の病原体による感染に対する強力なツールを
提供する。従って、本発明の抗原/微小粒子は、ワクチン組成物中に取り込まれ
得る。
ラスI MHC分子との発現された抗原の会合を提供し、その結果、目的の抗原
に応答するインビボ細胞免疫応答が、CTLの産生を刺激し、この抗原の将来の
認識を可能するようにマウントされ得る。さらに、この方法は、ヘルパーT細胞
による抗原特異的応答を惹起し得る。従って、本発明の方法は、細胞性および/
または体液性免疫応答が所望される任意の高分子、好ましくは、抗体,T細胞ヘ
ルパーエピトープおよびT細胞細胞障害性エピトープを誘導し得るウイルス病原
体由来の抗原、を用いた使用を見出す。このような抗原は、制限されないで、ヒ
トおよび動物ウイルスによりコードされる抗原を含み、そして構造または非構造
タンパク質のいずれかに対応し得る。
る免疫化に特に有用である。例えば、本発明は、ヘルペスウイルスファミリーか
らの広範な種類のタンパク質に対する免疫応答を刺激するための使用を見出し、
このタンパク質には、HSV−1およびHSV−2糖タンパク質gB、gDおよ
びgHのような、単純ヘルペスウイルス(HSV)1型および2型由来のタンパ
ク質;CMV gBおよびgHを含む、水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)、エプ
スタイン−バーウイルス(EBV)およびサイトメガロウイルス(CMV)由来
の抗原;ならびにHHV6およびHHV7のような他のヒトヘルペスウイルス由
来の抗原が挙げられる。(例えば、Cheeら、Cytomegaloviru
ses(サイトメガロウイルスのタンパク質コード内容の総説は、J.K.Mc
Dougall編、Springer−Velag 1990)125〜169
頁;種々のHSV−1がコードするタンパク質の論議は、McGeochら、J
.Gen.Virol.(1988)69:1531〜1574;HSV−1お
よびHSV−2 gBおよびgDタンパク質およびそれらをコードする遺伝子の
論議は、米国特許第5,171,568号;EBVゲノム中のタンパク質コード
配列の同定は、Baerら、Nature(1984)310:207〜211
;ならびにVZVの総説は、DavisonおよびScott、J.Gen.V
irol.(1986)67:1759〜1816を参照のこと)。
ス(HCV)、Δ肝炎ウイルス(HDV)、E型肝炎ウイルス(HEV)および
G型肝炎ウイルス(HGV)を含む、ウイルスの肝炎ファミリーからの抗原もま
た、本明細書に記載の技法において首尾良く用いられ得る。例として、HCVの
ウイルスゲノム配列は、この配列を得るための方法のように公知である。例えば
、国際公開番号WO89/04669;WO90/11089;およびWO90
/14436を参照のこと。このHCVゲノムは、E1(Eとしてもまた公知)
およびE2(E2/NS1としてもまた公知)およびN−末端ヌクレオカプシド
タンパク質(「コア」と呼ばれる)を含むいくつかのウイルスタンパク質をコー
ドする(E1およびE2を含むHCVタンパク質の論議は、Houghtonら
、Hepatology(1991)14:381〜388を参照のこと)。こ
れらタンパク質の各々、およびその抗原性フラグメントは、本発明の組成物およ
び方法において使用を見出し得る。
78,814号を参照のこと)、そしてこの抗原はまた、本発明の組成物および
方法において好都合に使用され得る。さらに、HBV由来の抗原(例えば、コア
抗原、表面抗原、sAg、およびプレ表面配列(pre−S1およびpre−S
2(以前はpre−Sと呼ばれた)、ならびに上記の組み合わせ(例えば、sA
g/pre−S1、sAg/pre−S2、sAg/pre−S1/pre−S
2、およびpre−S1/pre−S2)は、本明細書中で用途を見出す。例え
ば、「HBV Vaccines−from the laboratory
to licence: a case study」、Mackett、M.
およびWilliamson、J.D.、Human Vaccines an
d Vaccination、159〜176頁、HBV構造の考察について;
米国特許第4,722,840号、第5,098,704号、第5,324,5
13号(その全体が参考として本明細書中に援用される);Beamesら、J
.Virol.(1995)69:6833−6838、Birnbaumら、
J.Virol.(1990)64:3319−3330;およびZhouら、
J.Virol.(1991)65:5457−5464を参照のこと。
見出す。このような抗原としては、限定なく、とりわけ以下の科のウイルスのメ
ンバー由来のタンパク質が挙げられる:ピコルナウイルス科(例えば、ポリオウ
イルスなど);カルシウイルス科;トガウイルス科(例えば、風疹ウイルス、デ
ングウイルスなど);フラビウイルス科;コロナウイルス科;レオウイルス科;
ビルナウイルス科;ラボドウイルス科(Rhabodoviridae)(例え
ば、狂犬病ウイルスなど);フィロウイルス科;パラミクソウイルス科(例えば
、流行性耳下腺炎ウイルス、麻疹ウイルス、RSウイルス(resprator
y syncytial virus)など);オルトミクソウイルス科(例え
ば、インフルエンザウイルスA型、B型、C型など);ブンヤウイルス科;アレ
ナウイルス科;レトロウイルス科(例えば、HTLV−I;HTLV−II;H
IV−I(HTLV−III、LAV、ARV、hTLRなどとしても知られる
)であり、分離株HIVIIIb、HIVSF2、HIVLAV、HIVLAI、HIVMN由
来の抗原を含むが、これらに限定されない);HIV−1CM235、HIV−1US4 ;HIV−2;シミアン免疫不全ウイルス(SIV)。さらに、抗原はまた、ヒ
トパピローマウイルス(HPV)、およびダニ媒介脳炎ウイルス由来であり得る
。これらおよび他のウイルスの説明については、例えば、Virology、第
3版(W.K.Joklik編、1988);Fundamental Vir
ology、第2版(B.N.FieldsおよびD.M.Knipe編、19
91)を参照のこと。
バーを含む)のいずれかに由来のgp120エンベロープタンパク質が公知であ
り、そして報告され(例えば、Myesら、Los Alamos Datab
ase、Los Alamos National Laboratory、L
os Alamos、New Mexico(1992);Myersら、Hu
man Retroviruses and Aids、1990、Los A
lamos、New Mexico:Los Alamos National
Laboratory;およびModrowら、J.Virol.(1987
)61:570−578を参照のこと(種々のHIV分離株のエンベロープ配列
の比較について))、そしてこれらの分離株のいずれかに由来の抗原は、本方法
において用途を見出す。さらに、本発明は、種々のHIV分離株のいずれかに由
来の他の免疫原性タンパク質(種々のエンベロープタンパク質(例えば、gp1
60およびgp41)、gag抗原(例えば、p24gagおよびp55gag
)、ならびにpol領域由来のタンパク質を含む)に等しく適用し得る。
。詳細には、エンベロープ糖タンパク質であるインフルエンザAのHAおよびN
Aは、免疫応答を生成するために特に関心が高い。インフルエンザAの多数のH
Aサブタイプは、同定されている(Kawaokaら、Virology(19
90)179:759−767;Websterら「Antigenic va
riation among type A influenza virus
es」127〜168頁、P.PaleseおよびD.W.Kingsbury
(編)、Genetics of influenza viruses.Sp
ringer−Verlag、New York)。従って、これらの分離株の
いずれかに由来のタンパク質もまた、本明細書中に記載の組成物および方法にお
いて使用され得る。
テリア、コレラ、結核、破傷風、百日咳、脳髄膜、および他の病原状態を引き起
こす生物(Bordetella pertussis、Neisseria
meningitidis(A、B、C、Y)、Neisseria gono
rrhoeae、Helicobacter pylori、およびHaemo
philus influenza、Haemophilus influen
za B型(HIB)、Helicobacter pylori、およびそれ
らの組み合わせを含むが、これらに限定されない)に由来の抗原)を伴う用途を
見出す。Neisseria meningitides B由来の抗原の例は
、以下の共同所有する特許出願に開示される:PCT/US99/09346;
PCT IB98/01655;PCT IB99/00103;および米国仮
特許出願第60/083,753号;第60/094,869号;第60/09
8,994号;第60/103,749号;第60/103,794号;第60
/103,796号;および第60/121,528号。寄生生物抗原の例は、
マラリア病およびライム病を引き起こす生物に由来する抗原を包含する。
予防、および/または診断するために使用され得ることが、容易に明らかである
。別の実施態様では、本発明の高分子/微小粒子組成物は、部位特異的標的化送
達のために使用され得る。例えば、高分子/微小粒子組成物の静脈投与は、肺、
肝臓、脾臓、血液循環、または骨髄を標的化するために使用され得る。
生じる。このような機構としては、イオン結合、水素結合、共有結合、ファンデ
ルワールス結合、および親水性/疎水性相互作用を介する結合を包含するが、こ
れらに限定されない。当業者は、吸着される高分子のタイプに適切な界面活性剤
を容易に選択し得る。
ン性界面活性剤)の存在下で製造された微小粒子は、正味の負電荷または正味の
正電荷を有する表面を有する微小粒子を生じ得る。この微小粒子は、広範な種々
の分子を吸着し得る。例えば、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)のようなアニ
オン性界面活性剤を用いて製造された微小粒子(すなわち、SDS−PLG微小
粒子)は、正に荷電された抗原(例えば、タンパク質)を吸着する。同様に、ヘ
キサデシルトリメチルアンモニウムブロミド(CTAB)のようなカチオン性界
面活性剤を用いて製造された微小粒子(すなわち、CTAB−PLG微小粒子)
は、負に荷電された高分子(例えば、DNA)を吸着する。吸着される高分子が
正電荷および負電荷の領域を有する場合、カチオン性界面活性剤またはアニオン
性界面活性剤のいずれかが適切であり得る。
例えば、Boehringer Ingelheim、GermanyおよびB
irmingham Polymers,Inc.、Birmingham、A
L.から容易に商業的に入手可能である。例えば、本明細書中の微小粒子を形成
するために有用なポリマーは、ポリヒドロキシ酪酸;ポリカプロラクトン;ポリ
オルトエステル;ポリ無水物;ならびにポリ(α−ヒドロキシ酸)(例えば、ポ
リ(L−ラクチド)、ポリ(D,L−ラクチド)(ともに、本明細書中で「PL
A」として知られる)、ポリ(ヒドロキシブチレート)、D,L−ラクチドおよ
びグリコリドのコポリマー(例えば、ポリ(D,L−ラクチド−co−グリコリ
ド)(本明細書中では「PLG」または「PLGA」と称される)、またはD,
L−ラクチドおよびカプロラクトンのコポリマーに由来のポリマーを包含する。
本明細書中の使用のための特に好ましいポリマーは、PLAおよびPLGポリマ
ーである。これらのポリマーは、種々の分子量で利用可能であり、そして所定の
用途のための適切な分子量は、当業者によって容易に決定される。従って、例え
ば、PLAについては、適切な分子量は、約2000〜5000の桁であり得る
。PLGについては、適切な分子量は、一般に、約10,000〜約200,0
00の範囲であり、好ましくは約15,000〜約150,000、そして最も
好ましくは約50,000〜約100,000である。
:グリコリド比が本明細書中で用途を見出し、そしてこの比は大いに設計事項で
あり、同時投与される高分子、および所望の分解率に一部依存する。例えば、5
0:50PLGポリマー(50%D,L−ラクチドおよび50%グリコリドを含
む)は、迅速に再吸収するコポリマーを提供するが、一方、75:25 PLG
は、より緩慢に分解し、そして85:15および90:10ではさらにより緩慢
である。これは、ラクチド成分の増加に起因する。ラクチド:グリコリドの適切
な比は、問題の抗原および障害の性質に基づいて当業者によって容易に決定され
ることが、容易に明らかである。さらに、種々のラクチド:グリコリド比を伴う
微小粒子の混合物が、所定の高分子について所望の放出速度論を達成するため、
および一次免疫応答および二次免疫応答の両方を提供するために、本明細書中で
用途を見出す。本発明の微小粒子の分解率はまた、ポリマー分子量およびポリマ
ー結晶性のような要因によって制御され得る。種々のラクチド:グリコリド比お
よび分子量を伴うPLGコポリマーは、多数の供給源から商業的に容易に入手可
能である。このような供給源としては、Boehringer Ingelhe
im、GermanyおよびBirmingham Polymers、Inc
.、Birmingham、ALが挙げられる。これらのポリマーはまた、当該
分野で周知の技術(例えば、Tabataら、J.Biomed.Mater.
Res.(1988)22:837−858に記載の技術)を用いて、乳酸成分
の単純な縮合によって合成され得る。
製される。例えば、二重エマルジョン/溶媒エバポレーション技術(例えば、米
国特許第3,523,907号およびOgawaら、Chem.Pharm.B
ull.(1988)36:1095−1103に記載の技術)が、この微小粒
子を作製するために本明細書中で使用され得る。これらの技術は、ポリマー溶液
の小滴からなる一次エマルジョンの形成を包含する。これは、続いて、粒子安定
剤/界面活性剤を含む連続した水相と混合される。
Haganら、Vaccine(1993)11:965−969およびJef
feryら、Pharm.Res.(1993)10:362により記載のよう
に微小粒子を形成するために使用され得る。本技術において、特定のポリマーは
、有機溶媒(例えば、酢酸エチル、塩化ジメチル(塩化メチレンおよびジクロロ
メタンとも呼ばれる)、アセトニトリル、アセトン、クロロホルムなど)と組み
合わされる。ポリマーは、有機溶媒中、約1〜30%溶液、好ましくは約2〜1
5%、より好ましくは約3〜10%、および最も好ましくは約4%溶液中に提供
される。このポリマー溶液が、例えば、ホモジナイザーを用いて乳化される。必
要に応じて、次いで、エマルジョンが、大量のエマルジョン安定剤(例えば、ポ
リビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリドン、およびカチオン性界面
活性剤、アニオン性界面活性剤、または非イオン性界面活性剤)の水溶液と組み
合わされる。エマルジョンは、1つより多くのエマルジョン安定剤および/また
は界面活性剤と組み合わされ得る(例えば、PVAおよび界面活性剤の組み合わ
せ)。特定の高分子は、安定剤および/または界面活性剤の組み合わせを有する
微小粒子に、より容易に吸着し得る。エマルジョン安定剤が使用される場合、代
表的には約2〜15%溶液、より代表的には約4〜10%溶液で提供される。一
般に、約0.00001:1から約0.1:1の範囲の界面活性剤:ポリマー重
量比が使用され、より好ましくは、約0.0001:1から約0.01:1、よ
り好ましくは約0.001:1から約0.01:1、およびさらにより好ましく
は約0.005:1から約0.01:1である。次いで、混合物はホモジナイズ
されて、安定なw/o/w二重エマルジョンを生成する。有機溶媒は、次いでエ
バポレートされる。
0μmまたはさらに大きいより大きな微小粒子の調製を可能にするように操作さ
れ得る。例えば、Jefferyら、Pharm.Res.(1993)10:
362−368;McGeeら、J.Microencap.(1996)を参
照のこと。例えば、攪拌の減少は、内部相の体積の増大につれて、より大きな微
小粒子を生じる。小さな粒子は、高い濃度のエマルジョン安定剤を有する低い水
性相体積により生成される。
inら、J.Controlled Release(1996)41:131
;米国特許第2,800,457号;Masters、K.(1976)Spr
ay Drying、第2版、Wiley、New Yorkに記載のような)
;空気懸濁コーティング技術(例えば、パンコーティングおよびWurster
コーティング)(Hallら(1980)The「Wurster Proce
ss」、Controlled Release Technologies:
Methods、Theory、and Applications(A.F.
Kydonieus編)、Vol.2、133〜154頁、CRC Press
、Boca Raton、FloridaおよびDeasy、P.B.、Cri
t.Rev.Ther.Drug Carrier Syst.(1988)S
(2):99−139に記載のような);およびイオンゲル化(例えば、Lim
ら、Science (1980)210:908−910により記載のような
)を用いて形成される。
レーザーを取り込むスペクトロメーターを用いて、決定され得る。一般には、粒
子サイズは室温で決定され、そして粒子直径についての平均値を得るための問題
のサンプルの複数回分析(例えば、5〜10回)を包含する。粒子サイズはまた
、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて容易に決定される。
凍結乾燥され得る。高分子を微小粒子に吸着するために、微小粒子調製物は、目
的の高分子と単に混合され、そして得られた処方物は、使用する前に再度凍結乾
燥され得る。一般に、高分子が微小粒子に添加されて、約0.0001:1から
約0.25:1、好ましくは、約0.001:1から0.1、より好ましくは約
0.01から0.05の高分子:微小粒子の重量比を有する吸着された高分子を
有する微小粒子を生成する。微小粒子の高分子含量は、標準的な技術を使用して
容易に決定され得る。
包括されたまたはカプセル化された高分子を有する。従って、例えば、当業者は
、本発明に従って、その上に吸着されたタンパク質を伴うカプセル化されたアジ
ュバントを有する微小粒子、またはその上に吸着されたアジュバントを有するカ
プセル化されたタンパク質を有する微小粒子を調製し得る。
広範な種々の障害を処置、予防、および/または診断するために、薬学的組成物
またはワクチンに処方される。組成物は、一般に、1つ以上の「薬学的に受容可
能な賦型剤またはビヒクル」(例えば、水、生理食塩水、グリセロール、ポリエ
チレングリコール、ヒアルロン酸、エタノールなど)を包含する。さらに、付属
物質(例えば、湿潤剤または乳化剤、生物学的緩衝物質など)は、このようなビ
ヒクル中に存在し得る。生物学的緩衝液は、事実上、薬学的に受容可能であり、
そして所望のpH(すなわち、生理学的範囲のpH)を有する処方物を提供する
任意の溶液であり得る。緩衝溶液の例としては、生理食塩水、リン酸緩衝生理食
塩水、Tris緩衝化生理食塩水、ハンクス緩衝化生理食塩水などが挙げられる
。
ュバントは、本発明の微小粒子と同時に、例えば、同じ組成物中でまたは別個の
組成物中で、投与され得る。あるいは、アジュバントは、本発明の微小粒子組成
物の前にまたは引き続いて投与され得る。別の実施態様では、そのアジュバント
(例えば、免疫学的アジュバント)は、微小粒子中にカプセル化され得る。アジ
ュバント(例えば、任意の高分子)は、当該分野で公知のいくつかの方法のいず
れかを使用して、微小粒子内でカプセル化され得る。例えば、米国特許第3,5
23,907号;Ogawaら、Chem.Pharm.Bull.(1988
)36:1095−1103;O’Haganら、Vaccine(1993)
11:965−969およびJefferyら、Pharm.Res.(199
3)10:362を参照のこと。あるいは、アジュバントは、任意の高分子につ
いて上述したように微小粒子上で吸着され得る。
:(1)アルミニウム塩(ミョウバン)(例えば、水酸化アルミニウム、リン酸
アルミニウム、硫酸アルミニウムなど);(2)水中油エマルジョン処方物(他
の特定の免疫刺激剤(例えば、ムラミルペプチド(以下を参照のこと)または細
菌細胞壁成分)を有するまたは有さない)、(例えば、(a)MF59(国際公
開番号WO90/14837)、5%スクアラン(Squalene)、0.5
%Tween80、0.5%Span85(種々の量のMTP−PE(以下を参
照のこと)を必要に応じて含むが、これらは特に必要とされない)(Model
110Yマイクロフルイダイザー(Microfluidics、Newto
n、MA)のようなマイクロフルイダイザーを使用するサブミクロン粒子に処方
される)、(b)SAF(10%スクアラン(Squalane)、0.4%T
ween80、5%プルロニックブロックポリマーL121、およびthr−M
DP(以下を参照のこと)(サブミクロンエマルジョンにマイクロフルイダイズ
化されるか、またはボルテックスされるかのいずれかで、より大きな粒子サイズ
のエマルジョンを生成する)、および(c)RibiTMアジュバントシステム(
RAS)(Ribi Immunochem、Hamilton、MT)(2%
スクアラン(Squalene)、0.2%Tween80、およびモノホスホ
リピドA(MPL)、トレハロースジミコレート(TDM)、および細胞壁骨格
(CWS)からなる群からの1つ以上の細菌細胞壁成分、好ましくは、MPL+
CWS(DetoxTM)(本明細書中で使用するための適切なサブミクロン水中
油エマルジョンについてのさらなる考察について、共同所有する米国特許出願第
09/015,736号(1998年1月29日出願)を参照のこと);(3)
サポニンアジュバント(例えば、QS21(例えば、StimulonTM(Ca
mbridge Bioscience、Worcester、MA))が使用
され得るか、またはそれから生成され得る粒子(例えば、ISCOM(免疫刺激
複合体));(4)フロイント完全アジュバント(CFA)およびフロイント不
完全アジュバント(IFA);(5)サイトカイン(例えば、インターロイキン
(IL−1、Il−2など)、マクロファージコロニー刺激因子(M−CSF)
、腫瘍壊死因子(TNF)、など;(6)細菌ADPリボシル化毒素(例えば、
コレラ毒素(CT)、百日咳毒素(PT)、またはE.coli熱不安定毒素(
LT))の解毒変異体(特に、LT−K63(63位の野生型アミノ酸がリジン
に置換されている)、LT−R72(72位の野生型アミノ酸がアルギニンに置
換されている)、CT−S109(109位の野生型アミノ酸がセリンに置換さ
れている)、およびPT−K9/G129(9位の野生型アミノ酸がリジンに、
そして129位の野生型アミノ酸がグリシンに置換されている)(例えば、国際
公開WO93/13202およびWO92/19265を参照のこと);(7)
CpGオリゴヌクレオチドおよび他の免疫刺激配列(ISS);ならびに(8)
組成物の有効性を増強するために免疫刺激剤として作用する他の物質。ミョウバ
ンおよびMF59が好ましい。
イソグルタミン(thr−MDP)、N−アセチル−ノルムラミル−L−アラニ
ル−D−イソグルタミン(isogluatme)(nor−MDP)、N−ア
セチルムラミル−L−アラニル−D−イソグルタミニル−L−アラニン−2−(
1’−2’−ジパルミトイル−sn−グリセロ−3−ヒドロキシホスホリルオキ
シ)−エチルアミン(MTP−PE)などが挙げられるが、これらに限定されな
い。
Subunit and the Adjuvant Approach、P
owell、M.F.およびNewman、M.J.編、Plenum Pre
ss、1995を参照のこと)。
予防、減弱、排除または診断するために、被験体に十分な応答を生じさせる量の
高分子/微小粒子がこの組成物に含まれる。正確な量は、以下に依存して必然的
に変化する:(他にも因子はあるが)、処置される被験体;処置される被験体の
年齢および全身状態;処置される状態の重篤度;免疫学的応答の場合には、被験
体の免疫系が抗体を合成する能力;所望されるタンパク質の程度および選択され
る特定の抗原ならびにその投与の形態。適切な有効量は、当業者により容易に決
定され得る。従って、「治療上有効な量」は、慣用的なトライアルを通して決定
され得る比較的広範な範囲におさまる。たとえば、本発明の目的のためには、高
分子がポリヌクレオチドである場合、有効用量は、代表的に1用量あたり送達さ
れる高分子の約1ng〜約1mg、より好ましくは約10ng〜約1μg、そし
て最も好ましくは約50ng〜約500ngの範囲であり;高分子が抗原である
場合は、代表的に1用量あたり送達される高分子の約1μg〜約100mg、よ
り好ましくは約10μg〜約1mg、そして最も好ましくは約50μg〜約50
0μgの範囲である。
され得る。この組成物は、皮下に、腹腔内に、静脈内に、または筋肉内にのいず
れかで注射され得る。投与の他の形態としては、経鼻投与、経口投与および肺投
与、坐剤、ならびに経皮適用(transdermalまたはtranscut
aneous)が挙げられる。投薬処置は、単回用量スケジュールまたは複数用
量スケジュールであってもよい。複数用量スケジュールは、投与の初回の経過が
、治療応答を維持および/または増強するように選択された、1〜10の別個の
用量、その後引き続く時間間隔で与えられる他の用量、例えば、第2の用量につ
いては1〜4ヶ月、そして必要であれば数ヶ月後の引き続く用量を伴い得るスケ
ジュールである。この投薬レジメンはまた、少なくとも一部は、被験体の必要性
により決定され、そして医師の判定に依存する。
ン中の高分子が一般的に投与される。処置(例えば、症状または再発の減少)が
所望される場合、高分子は、一般に初回感染に続いて投与される。
、例示の目的のためにのみ提供されるものであり、そしていかなる手段でも本発
明の範囲を限定することは意図しない。
いるが、当然ながらある程度の実験誤差および偏差は許容されるべきである。
ポリビニルアルコール(PVA)を用いて作製した。用いた溶液は以下である: (1)ジクロロメタン中の6%RG 504 PLG(Boehringer
Ingelheim) (2)水中の10%ポリビニルアルコール(PVA)(ICN)。
、および10mmのプローブでのOmniベンチトップホモジナイザーを10K
rpmで3分間用いてホモジナイズすることにより、水/油(w/o)エマル
ジョンを形成し、微小粒子を作製した。このw/oエマルジョンを40mlの1
0%PVA溶液に添加し、そして3分間ホモジナイズして、水/油/水(w/o
/w)エマルジョンを形成した。このw/o/wエマルジョンを溶媒エバポレー
ションのために一晩撹拌し続け、微小粒子を形成した。形成した微小粒子を4回
遠心分離することで水で洗浄し、そして凍結乾燥した。次いで、この微小粒子を
、後の使用のためにMalvern Master整粒器中でサイズ選別した。
下である: (1)ジメチルクロライド中の4%RG 504 PLG(Boehringe
r Ingelheim) (2)水中の0.5%CTAB(Sigma Chemical Co.,St
.Louis,MO)。
と、および10mmのプローブを備えるOmniベンチトップホモジナイザーを
10K rpmで3分間用いてホモジナイズして、w/oエマルジョンを形成す
ることにより、微小粒子を作製した。このw/oエマルジョンを50mlの0.
5%CTAB溶液に添加し、そして3分間ホモジナイズし、水/油/水(w/o
/w)エマルジョンを形成した。このw/o/wエマルジョンを溶媒エバポレー
ションのために一晩撹拌し続け、微小粒子を形成した。次いで、形成した微小粒
子を38μメッシュを通して濾過し、4回遠心分離することで水で洗浄し、そし
て凍結乾燥した。次いで、この微小粒子を、後の使用のためにMalvern
Master整粒器中でサイズ選別した。
である: (1)ジメチルクロライド中の6%RG 504 PLG(Boehringe
r Ingelheim) (2)水中の1%SDS(Sigma Chemical Co.,St.Lo
uis,MO)。
と、および10mmのプローブを備えるOmniベンチトップホモジナイザーを
10K rpmで3分間用いてホモジナイズすることにより、この微小粒子を作
製した。このエマルジョンを溶媒エバポレーションのために一晩撹拌し続けた。
形成した微小粒子を38μメッシュを通して濾過し、4回遠心分離することで水
で洗浄し、そして後の使用のために凍結乾燥した。次いで、この微小粒子を、後
の使用のためにMalvern Master整粒器中でサイズ選別した。
の凍結乾燥したブランクSDS/PLG微小粒子をNalgene遠心分離管に
入れ、そしてp55gagタンパク質(Chiron Corporation
,Berkeley,CA)を含有する6M尿素を有する、10mlの25mM
ホウ酸緩衝液、pH9を添加した:(a)1%理論負荷のために、10mlの5
0μg/ml p55gag溶液を用いた;そして(b)3%理論負荷のために
、10mlの150μg/ml p55gag溶液を用いた。この溶液を室温で
一晩振盪しながらインキュベートした。翌日、この微小粒子を遠心分離し、そし
て上清を、ビシンコニン(bicinchoninic)アッセイ(BCA;P
ierce,Rockford,IL)によりgag濃度についてアッセイして
、吸着した量を決定した。この微小粒子を10mlのホウ酸/6M尿素緩衝液で
2回、そして30mlの水で2回洗浄し、そして後の使用のために凍結乾燥した
。
微小粒子をNalgene遠心分離管に入れ、そしてモノマー性HCVコアタン
パク質(10mlの50μg/mlHCVコアタンパク質溶液;Chiron
Corporation,Berkeley,CA)を含有する6M尿素を有す
る、10mlの30mMクエン酸緩衝液、pH6.5を添加した。この混合物を
室温で一晩振盪しながらインキュベートした。翌日、この微小粒子を遠心分離し
、そして上清を、ビシンコニンアッセイ(BCA;Pierce,Rockfo
rd,IL)によりHCV濃度についてアッセイし、吸着した量を決定した。こ
の微小粒子を30mlのクエン酸/6M尿素緩衝液で2回、そして30mlの水
で2回洗浄し、そして後の使用のために凍結乾燥した。
に塩基加水分解を用いて総吸着タンパク質について分析した。10mgの凍結乾
燥した吸着粒子を5%SDSを有する2ml 0.2N NaOH中で4時間、
加水分解し、中和し、そして1:10に希釈し、そしてMicroBCAタンパ
ク質アッセイ(Pierce,Rockford,IL)を用いてタンパク質含
量について分析した。表1に示すように、CTABおよびSDSのような界面活
性剤で調製した改変された表面を有する微小粒子は、両方とも、PVAのみを用
いて作製した微小粒子よりもより効率的にタンパク質を吸着した。
小粒子ならびにp55gag単独を、関連する微小粒子(陰性コントロールとし
て)およびワクシニアgag−polコントロール(陽性コントロールとして)
を伴わずに、マウスに筋肉内投与した。この動物を7日および14日でブースト
(追加免疫)した。投与した総用量を表2および3に示す。最終免疫後2週間で
脾臓を収集し、そしてDoeら、Proc.Natl.Acad.Sci.(1
996)93:8578〜8583に記載のようにCTL活性をアッセイした。
を1ウェルあたり5×106細胞で24ウェルシャーレ中で培養した。これらの
細胞のうち、1×106を、合成エピトープペプチド形態HIV−1SF2タンパク
質で10μMの濃度で37℃で1時間、感作させ、洗浄し、そして残りの4×1
06の未処置のscとともに、熱非働化ウシ胎仔血清、5×10-5M2−メルカ
プトエタノール、抗生物質および5%インターロイキン2(Rat T−Sti
m,Collaborative Biomedical Products,
Bedford,MA)を補充した2mlの培養培地[50%RPMI 164
0 および50%α−MEM(GIBCO)]中で、同時培養した。3日目およ
び5日目に1mlの新鮮培養培地を細胞に供給し、そして6日目に細胞傷害性を
アッセイした。
て用いたSvBALB(H−2d)(SvB)標識細胞およびMC57(H−2b )標的細胞は、クラスIMHC分子を発現するがクラスIIMHC分子は発現し
ない。約1×106の標的細胞を50μCi(1Ci=37Gbq)の51Crお
よび合成HIV−1ペプチド(1mM)を含有する200μlの培地中で60分
間インキュベートし、そして3回洗浄した。エフェクター(E)細胞を、96ウ
ェル丸底組織培養プレート中で、5×103標的(T)細胞とともに種々のE/
T比で、200μlの培養培地中で、4時間培養した。二連のウェルからの平均
cpmを用いて51Cr解離の特異比を算出した。
コントロールに匹敵する活性を有し、そしてPVA−PLG/p55微小粒子お
よびp55gagタンパク質処方物よりも活性であった。詳細には、表2に示す
ように、p55gagタンパク質は、10μg、25μgおよび50μgの濃度
で不活性であった。さらに、表3に示すように、SDS−PLG/p55処方物
は、PVA−PLG/p55微小粒子およびp55gagタンパク質処方物より
も活性であった。このことは、タンパク質がPVA−PLG/p55タンパク質
処方物およびp55gagタンパク質処方物に比べて、SDS−PLG/p55
処方物において、微小粒子により効率的に吸着されたことを示す。
に調製した。実施例1および2に記載の様に調製した、1ml用量の20mgの
ブランク微小粒子をpCMVgp120DNAの漸増濃度とともに4℃で3時間
インキュベートした。インキュベーション後、この微小粒子を遠心分離し、Tr
is−EDTA緩衝液で2回洗浄し、そして一晩、凍結乾燥した。この微小粒子
を実施例5に記載の様に加水分解し、吸着したDNAの量についてA260nmで
分析した。
を提示する。この表に示されるように、PLG−CTAB微小粒子は、対応する
PLG−PVA粒子よりも効率的に吸着する。
施例に記載のように調製した。C型肝炎ウイルス(HCV)由来のE2タンパク
質を、以下のようにこれらの微小粒子の表面上に吸着させた:0.2mg/ml
のE2を、20mgの、PBS中の微小粒子に添加し、全容量0.5ml中、0
.5% w/wのE2/PLGの溶液を形成させた。この溶液を、37℃で、1
.5時間インキュベートし、次いで遠心分離した。この上清を収集し、次いで、
microBCAによってタンパク質含量を測定した。この結果を、表5に示す
。この結果は、本発明の微小粒子による高分子の優れた吸着を確証する。
下のように、オレイン酸Na、アニオン性界面活性剤を使用して、微小粒子を調
製した:w/o/wエマルジョンを、内部水相として1.67mlの30mMク
エン酸Na(pH 6)、溶媒(油相)として16.7mlの、ジクロロメタン
中6%のポリマーRG505PLG(Boehringer Ingelhei
m)、および外部水相として66.8mlの0.4%オレイン酸Naを用いて、
調製した。これらの微小粒子を、「オレイン酸Na−PLG(w/o/w)」と
して、以下の表6に示す。さらに、微小粒子を、水中油処方物中のオレイン酸N
aを使用して調製し、そしてこれらの微小粒子を、「オレイン酸Na−PLG(
o/w)」として、以下の表6に示す。gp120タンパク質を、以下のように
、この調製した微小粒子の表面上に吸着させた:0.388mg/mlのタンパ
ク質を、約20mgの、PBS中の微小粒子に添加し、全容量0.8ml中、約
1.4% w/wのgp120/PLGの溶液を形成させた。この溶液を、37
℃で、1.5時間インキュベートし、次いで遠心分離した。この上清を収集し、
次いで、microBCAによってタンパク質含量を測定した。この結果を、表
6に示す。この結果は、本発明の微小粒子による高分子の優れた吸着を確証する
。
した。Listeria monocytogenes由来のリステリア溶解素
タンパク質(LLO)を、以下のように、この微小粒子の表面上に吸着させた:
1.0mg/mlのLLOを、100mgの、PBS中の微小粒子に添加し、全
容量5ml中、1% w/wのLLO/PLGの溶液を形成させた。この溶液を
、37℃で、1.5時間インキュベートし、次いで遠心分離した。この上清を収
集し、次いで、microBCAによってタンパク質含量を測定した。この結果
を、表7に示す。この結果は、本発明の微小粒子による高分子の優れた吸着を確
証する。
て調製した。この微小粒子を、2つの濃度でマウスに筋肉内注射し、そしてコン
トロールとして、DNA単独を、同じ2つの濃度で注射した。さらに、1つの試
行において、50μgのリン酸アルミニウムを、注射するCTAB組成物に添加
した。各処方物を、10匹のマウスに注射した。このマウスを、28日後にブー
ストした。この2回目の免疫化の2週間後、血清を収集し、そして各血清の相乗
平均力価(GMT)を、標準誤差とともに測定した。この結果を、表8(線形値
およびlog値の両方として表される)に要約する。各数値は、10匹のマウス
から得られた結果の平均である。
た:DNA−CTAB対DNA−CTAB+ALUM(P値=0.0017);
DNA−CTAB+ALUM対DNA単独(P値<0.0001);およびDN
A−CTAB(10μg)対DNA単独(10μg)(P値<0.0001)。
これらのP値は、表8中の値の統計的有意性を確証する。
のDELSA 440SXゼータサイザー(zetasizer)上で実行した
。このシステムを、Coulter(EMP SL7(ポリスチレンラテックス
ビーズの水性懸濁液))の移動度スタンダードを使用して較正する。サンプルセ
ルを滅菌水でリンスした後、サンプルをサンプルセルに添加した。次いで、カウ
ンターを、最も低い値にビームを合わせることによって0に設定した。電流を、
対照について0.7mAおよびこのサンプルについて20Vに設定した。4つ全
てのビームからの検出レベルをチェックし、次いでこのサンプルを、ソフトウェ
アから「run」を選択することによって作動させ、周波数測定を読取った。ビ
ームを20Hz間隔にするべきである。次いで、各サンプルについての平均ζ電
位を読取った。
示す。この結果が示すように、微小粒子表面への高分子の吸着は、微小粒子のζ
電位を変化させる。
ジュバントLTK63をカプセル化して調製した。100mgの微小粒子を、4
00μg/mlのp24gagタンパク質を含む5ml PBSと共にインキュ
ベートした。次いで、この混合物を、室温で一晩、振動させながらインキュベー
トし、20ml PBSで2回および水で1回、遠心分離によって洗浄し、次い
で、凍結乾燥させた。塩基の加水分解および中和後、吸着タンパク質%およびカ
プセル化アジュバント%を測定した;その結果を、表10に示す。
用し、そしてアジュバントCpGオリゴヌクレオチドをカプセル化して調製した
:DCM中、5mlの6%RG505ポリマーを、0.5mlの、50mM T
ris/EDTA中、5mg/mlのCpGで乳化して、w/oエマルジョンを
形成した。このw/oエマルジョンを、20mlの1% SDSに添加し、次い
で乳化して、w/o/wエマルジョンを形成した。微小粒子を、一晩の溶媒エバ
ポレーションによって形成し、次いで、洗浄し、遠心分離し、そして凍結乾燥さ
せた。10mgのCpGカプセル化微小粒子を、1mlのDCM中に溶解させた
。0.5mlの水を添加して、このオリゴヌクレオチドを抽出し、次いで、この
混合物を遠心分離して、そしてその水相を、移動相としてPBSを用いる、サイ
ズ排除カラム上に注入した。10mgのプラセボ微小粒子を、100μgのCp
Gオリゴヌクレオチドと混合し、そして上記のように、DCMで抽出し、スタン
ダードとしてこのカラム上で泳動させた。この捕捉された粒子中に存在するCp
Gオリゴヌクレオチドの量を、スタンダードに対して算出した。
50mgの凍結乾燥したCpGカプセル化微小粒子を、5mlの、140μgの
p55gagタンパク質を含む、6M尿素を含む25mMホウ酸(pH 9)と
共に一晩インキュベートした。この混合物を、室温で一晩、振動させながらイン
キュベートし、20mlのホウ酸緩衝液/6M 尿素で2回、および水で2回洗
浄し、次いで凍結乾燥させた。
、そして捕捉微小粒子%および吸着微小粒子%を測定した。他に示されない限り
、この標的化された負荷は1.0%であった。この結果を、表10に示す。
子を含む組成物中で投与し得るか、または2つ以上の別個の微小粒子(各々が単
一の高分子を吸着している)を含む組成物中で投与し得る。例えば、微小粒子を
、以下のように、E2ポリペプチドおよびアジュバントCpGオリゴヌクレオチ
ドの両方を吸着するように調製した:ブランクのPLG−CTABを、以前に記
載されるように調製した。凍結乾燥した20mgの微小粒子を、生理食塩水中で
1mlの200μg/ml E2とともに4時間インキュベートした。この混合
物を、室温で4時間振動し、10,000Gでの遠心分離によって20mlの通
常の生理食塩水で2回洗浄し、そしてペレットを、室温で4時間、200μg/
ml CpGを含有するTE緩衝液中の1mlのCpG溶液中に再懸濁した。最
終的な懸濁液を、遠心分離によってTE緩衝液で2回洗浄し、次いで凍結乾燥し
た。吸着したCpGおよびE2を有する10mgの微小粒子を塩基性加水分解し
、そしてタンパク質濃度をBCAによって決定し、そして上清中に残存するCp
Gの量をHPLCによってアッセイして、微小粒子上に吸着したCpGの量を測
定した。この結果を表11に表し、これは、両方の高分子についての陽性吸着を
実証する。
ドを吸着させ、一方別の部分を使用してアジュバントCpGオリゴヌクレオチド
を吸着させた。ブランクのPLG−CTABを、以前に記載されるように調製し
た。凍結乾燥した20mgの微小粒子を、生理食塩水中で1mlの200μg/
ml E2とともに4時間インキュベートした。この混合物を、室温で4時間振
盪し、10,000Gでの遠心分離によって20mlの通常の生理食塩水で2回
洗浄し、次いで凍結乾燥した。別に、凍結乾燥した20mgの微小粒子を、TE
緩衝液中で1mlの200μg/ml CpGとともに4時間インキュベートし
た。この混合物を、室温で4時間振動し、10,000Gでの遠心分離によって
20mlのTE緩衝液で2回洗浄し、次いで凍結乾燥した。吸着した微小粒子の
パーセントの測定の結果を、表11に表す。
および界面活性剤(detergent))を含む微小粒子を形成した:DCM
中で10mlの5% PLGポリマーおよび0.2%の界面活性剤DOTAPを
、12、000rpmで3分間、10mlの滅菌水とともに乳化して、一次w/
oエマルジョンを形成した。このw/oエマルジョンを、40mlの0.8%
PVAに添加し、そして3分間乳化して、二次w/o/wエマルジョンを形成し
、このエマルジョンを、一晩攪拌して溶媒をエバポレートし、そして微小粒子を
形成させた。この微小粒子を滅菌水中で2回洗浄し、そして凍結乾燥した。次い
で、この微小粒子を、本発明に従う高分子の吸着のために準備ができている。
を形成した。
うに形成した。p55 DNAをこの微小粒子に吸着し、そして免疫原性を、以
前の実施例に記載された手順を使用して評価した。この結果を、以下の表12に
要約する。
ェラーゼ発現) 微小粒子を、PLGおよび界面活性剤CTABを使用する上記の手順を使用し
て形成した。ルシフェラーゼDNAを、以前に記載した方法を使用してこの微小
粒子上に吸着させた。5μg用量のルシフェラーゼDNAを使用するインビトロ
ルシフェラーゼ発現を、ルシフェラーゼDNA単独(1248pg)および微小
粒子上に吸着したルシフェラーゼDNAを有する微小粒子(2250pg)を使
用して測定した。インビボルシフェラーゼ発現を、以下のように、投与後1日目
および14日目において筋肉中で測定した:2つの群のマウス(n=5)を、各
々、50μgのルシフェラーゼプラスミドまたは50μgのPLG−CTAB−
ルシフェラーゼDNA微小粒子のいずれかで注射した。両群のマウスに、2本の
脚の前頸骨(TA)筋において筋肉内に注射した。2つの群における各マウス由
来の両方のTA筋を、1日目および14日目のいずれかで収集し、そして−80
℃フリーザー中に保存した。この筋肉を、ドライアイス上で乳鉢および乳棒を用
いて粉砕した。粉末化筋肉を、0.5mlの1×Reporter Lysis
緩衝液を含有するエッペンドルフチューブ中に収集した。このサンプルを、室温
で15分間ボルテックスした。3回の凍結/融解後、このサンプルを、14,0
00rpmで10分間回転させた。各時点での各マウスのTA筋の上清をプール
し、そしてこのサンプルの20μlを、ML3000(Dynatech)を使
用して、ルシフェラーゼ発現のための増大したフラッシュ下でアッセイした。
×Reporter Lysis(Promega)中に1mg/mlのBSA
を含有する緩衝液を、調製した。10mg/mlでのルシフェラーゼ酵素ストッ
ク(Promega)を基準物として使用し、500pg/20μlの濃度に希
釈した。この基準物を、Microlite 2プレート(Dynatech)
下へ連続的に1:2に希釈して、標準曲線を作製した。20μlのブランクおよ
びサンプルもまたこのプレート上に置き、そして連続的に1:2に希釈した。こ
のプレートを、1ウェルあたり100μlのLuciferase Assay
Reagent(Promega)を注入したML3000に置いた。増大し
たフラッシュ下において、相対光単位を、各サンプルについて測定した。
する微小粒子の免疫原性) 微小粒子を、以前の実施例において議論された手順を使用して調製した。次い
で、E2タンパク質を、上記のようにこの微小粒子上に吸着させた。微小粒子を
また、上記のように、E2をこの微小粒子上に吸着させるのではなくこの微小粒
子中に包括するように調製した。この微小粒子を、各々の型の微小粒子を用いる
10匹のマウスの免疫後にIgG抗体を誘導する能力について評価した。各マウ
ス由来の血清の相乗平均力価(GMT)を測定し、次いで、10匹の動物の群に
ついて平均した。標準誤差(SE)もまた算出した。FisherのPLSD(
有意レベル5%)を、p=0.0006で測定した。この結果を、以下の表14
に示す:この結果は、本発明の吸着された微小粒子を使用して体液性免疫応答が
優位に誘導されることを明確に実証する。
子の免疫原性) PLG−CTAB微小粒子を、以前の実施例において議論された手順を使用し
て調製した。C型肝炎ウイルス(HCV)由来のE1E2タンパク質を、この微
小粒子上に吸着させた。この粒子を使用して、アジュバントミョウバンを用いて
かまたは用いないで、10μgまたは100μgのタンパク質のいずれかを提供
するために算出した微小粒子の用量でマウスを免疫した。相乗平均力価を測定し
、そしてこの結果を以下の表15に示す。
、10μg用量で優位な免疫応答を生じる。このことは、この微小粒子が、遊離
のDNAがこのような応答を生じ得ない低用量において免疫応答を誘発すること
に有用であるという利点を有することを実証する。
調製した。次いで、タンパク質p24gagを、上記のようにこの微小粒子上に
吸着させた。この微小粒子を、10匹のマウスの免疫後にIgG抗体、IgG1
抗体、およびIgG2a抗体を誘導する能力について評価した。2回目の免疫の
2週間後(2wp2)および3回目の免疫の2週間後(2wp3)のマウスから
収集した血清の相乗平均力価(GMT)を測定し、次いで、10匹の動物の群に
ついて平均した。平均誤差(SE)もまた算出した。結果を以下の表16に示す
。この結果は、本発明の吸着した微小粒子を使用して体液性免疫応答が優位に誘
導されることを明確に実証する。
微小粒子を、先の実施例において上記されたように形成した。遊離の可溶性p5
5 gagを提供することに対する、微小粒子上に吸着させた抗原p55 ga
gタンパク質でマウスを免疫することの異なる効果を分析するため、そして同じ
く他の微小粒子上に吸着させるか、または遊離の可溶性形態で提供されるアジュ
バントCpG(CpGモチーフを有する20塩基長の一本鎖オリゴヌクレオチド
)を有することの効果を決定するために、8つの群の微小粒子を作製した。この
異なる群を、以下のように調製した。
gagタンパク質(2M尿素を有するtris/NaCl緩衝液中で、2mg/
mlで酵母において生成された、組換えHIV p55タンパク質)を使用した
。
agを有するPLG/SDS粒子を使用した。
子を使用した。
しで使用した。
されるp55 gagを有するPLG/PVA粒子を使用した。
た。
、そしてアジュバントを使用しなかった。
ス(vv gag)を単独で使用し、そしてアジュバントを使用しなかった。
uの投薬量で使用した)p55 gag抗原およびCpGアジュバントの投薬量
が各々25μg(その群に存在する場合)になるように、十分な量の微小粒子ま
たは遊離分子で免疫した。免疫経路は、群8を除いてIMであった(群8は、I
Pであった)。免疫後、血清の抗p55 IgG力価を測定した。その結果を以
下の表17において明らかにする、CTLによる標的の溶解もまた各群で測定し
た。その結果を以下の表18において明らかにする。
包括されたp55 DNAを有するPLG/CTAB微小粒子を、先の実施例に
おいて上記されたように形成した。マウスのIM免疫および抗体の誘導(血清の
収集および分析)を、1回目の免疫の4週間後(4wp1)、および2回目の免
疫の2、4、6、13、および15週間後(それぞれ、2wp2、4wp2、6
wp2、13wp2、および15wp2)に、先の実施例において記載されたよ
うに実施した。以下の表19に示される結果は、包括p55および遊離p55の
両方に優る吸着微小粒子の明白な利点を実証する。
おいて上記のように形成した。他のサンプルは、以下の表20に示される通りで
ある。そしてこれは、リン酸アルミニウムを伴うかまたは伴わない微小粒子、リ
ン酸アルミニウムを伴うかまたは伴わない遊離の可溶性gp120のコントロー
ル、およびgp120 DNAによってコードされるMF59タンパク質を含む
。モルモットのIM免疫および抗体の誘導(血清の収集および分析)を、先の実
施例において記載のように実施した。この結果を、以下の表20に示す。
DNAを有するPLG/DDA微小粒子を、先の実施例において上記されたよう
に形成した。25または100μgでのマウスのIN免疫、抗体の誘導(血清の
収集および分析)、およびCTL誘導を、1回目の免疫の2および4週間後(2
wp1、4wp1)、2回目の免疫の2および4週間後(2wp2、4wp2)
、ならびに3回目の免疫の2および4週間後(2wp3、4wp3)に、先の実
施例において記載のように実施した。コントロールは、可溶性p55 DNA単
独での免疫、または10μgのコレラ毒素での免疫を含んだ。抗体誘導について
の結果を表21に示す。そしてCTLによる溶解についての結果(4回目の免疫
の4週間後)を、以下の表22に示す。
に規定される本発明の精神および範囲から逸脱することなく、明白な改変がなさ
れ得ることが理解される。
Claims (51)
- 【請求項1】 吸着表面を有する微小粒子であって、該微小粒子は、以下: ポリ(αヒドロキシ酸)、ポリヒドロキシ酪酸、ポリカプロラクトン、ポリオ
ルトエステル、ポリ無水物およびポリシアノアクリレートからなる群より選択さ
れるポリマー;および 界面活性剤、 を含有する、微小粒子。 - 【請求項2】 さらに、以下: 前記微小粒子の表面に吸着した第一の生物学的に活性な高分子であって、ここ
で、該第一の生物学的に活性な高分子が、ポリペプチド、ポリヌクレオチド、ポ
リヌクレオシド、抗原、医薬、ホルモン、酵素、転写メディエーター、翻訳メデ
ィエーター、代謝経路の中間体、免疫調節剤、およびアジュバントからなる群よ
り選択される少なくとも1つのメンバーである、第一の生物学的に活性な高分子
を含有する、 請求項1に記載の微小粒子。 - 【請求項3】 さらに、以下: 前記微小粒子内にカプセル化された第二の生物学的に活性な高分子であって、
ここで、該第二の生物学的に活性な高分子が、ポリペプチド、ポリヌクレオチド
、ポリヌクレオシド、抗原、医薬、ホルモン、酵素,転写メディエーター、翻訳
メディエーター、代謝経路の中間体、免疫調節剤、およびアジュバントからなる
群より選択される少なくとも1つのメンバーである、第二の生物学的に活性な高
分子を含有する、 請求項2に記載の微小粒子。 - 【請求項4】 前記微小粒子がポリ(L−ラクチド)、ポリ(D,L−ラク
チド)およびポリ(D,L−ラクチド−コ−グリコリド)からなる群より選択さ
れるポリ(αヒドロキシ酸)を含有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の
微小粒子。 - 【請求項5】 前記微小粒子がポリ(D,L−ラクチド−コ−グリコリド)
を含有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の微小粒子。 - 【請求項6】 前記界面活性剤がカチオン性界面活性剤である、請求項1〜
5のいずれか1項に記載の微小粒子。 - 【請求項7】 前記界面活性剤がアニオン性界面活性剤である、請求項1〜
5のいずれか1項に記載の微小粒子。 - 【請求項8】 前記界面活性剤が非イオン性界面活性剤である、請求項1〜
5のいずれか1項に記載の微小粒子。 - 【請求項9】 前記第一の生物学的に活性な高分子が、gp120、p24
gag、p55gagおよびインフルエンザA赤血球凝集素抗原からなる群より
選択される抗原である、請求項2〜8のいずれか1項に記載の微小粒子。 - 【請求項10】 前記第一の生物学的に活性な高分子がgp120をコード
するポリヌクレオチドである、請求項2〜9のいずれか1項に記載の微小粒子。 - 【請求項11】 前記第二の生物学的に活性な高分子がアジュバントである
、請求項3〜10のいずれか1項に記載の微小粒子。 - 【請求項12】 前記アジュバントがアルミニウム塩である、請求項1〜1
1のいずれか1項に記載の微小粒子。 - 【請求項13】 請求項1〜12のいずれか1項に記載の微小粒子および薬
学的に受容可能な賦形剤を含有する、微小粒子組成物。 - 【請求項14】 請求項1〜12のいずれか1項に記載の微小粒子を含有し
、さらにアジュバントを含有する、微小粒子組成物。 - 【請求項15】 前記アジュバントがCpGオリゴヌクレオチド、LTK6
3、LTR72、MPLおよびアルミニウム塩からなる群より選択されるメンバ
ーである、請求項14に記載の微小粒子組成物。 - 【請求項16】 前記アジュバントがアルミニウム塩であって、該アルミニ
ウム塩がリン酸アルミニウムである、請求項15に記載の微小粒子組成物。 - 【請求項17】 吸着表面を有する微小粒子を産生する方法であって、該方
法は以下の工程: (a)ポリマー溶液および界面活性剤の混合物を分散させる工程であって、こ
こで、該ポリマー溶液が、ポリ(αヒドロキシ酸)、ポリヒドロキシ酪酸、ポリ
カプロラクトン、ポリオルトエステル、ポリ無水物およびポリシアノアクリレー
トからなる群より選択されるポリマーを含有し、ここで、該ポリマーが有機溶媒
中の約1%〜約30%の濃度で存在し、そして該界面活性剤が約0.00001
:1〜約0.1:1の重量対重量の界面活性剤対ポリマー比で該混合物中に存在
する、工程;および 該エマルジョンから該有機溶媒を除去する工程、 を包含する、方法。 - 【請求項18】 前記界面活性剤がアニオン性界面活性剤である、請求項1
7に記載の方法。 - 【請求項19】 前記界面活性剤がカチオン性界面活性剤である、請求項1
7に記載の方法。 - 【請求項20】 前記界面活性剤が非イオン性界面活性剤である、請求項1
7に記載の方法。 - 【請求項21】 前記界面活性剤が約0.0001:1〜約0.01:1の
重量対重量での界面活性剤対ポリマー比で存在する、請求項17〜20のいずれ
か1項に記載の方法。 - 【請求項22】 前記界面活性剤が約0.001:1〜約0.01:1の重
量対重量での界面活性剤対ポリマー比で存在する、請求項17〜20のいずれか
1項に記載の方法。 - 【請求項23】 前記界面活性剤が約0.005:1〜約0.01:1の重
量対重量での界面活性剤対ポリマー比で存在する、請求項17〜20のいずれか
1項に記載の方法。 - 【請求項24】 前記微小粒子がポリ(L−ラクチド)、ポリ(D,L−ラ
クチド)およびポリ(D,L−ラクチド−コ−グリコリド)からなる群より選択
されるポリ(αヒドロキシ酸)を含有する、請求項17〜23のいずれか1項に
記載の方法。 - 【請求項25】 前記微小粒子が、ポリ(D,L−ラクチド−コ−グリコリ
ド)を含有する、請求項24に記載の方法。 - 【請求項26】 前記微小粒子が約3%〜約10%の濃度で存在するポリ(
D,L−ラクチド−コ−グリコリド)を含有する、請求項25に記載の方法。 - 【請求項27】 吸着表面を有する微小粒子を産生する方法であって、該吸
着表面には、生物学的に活性な高分子が吸着されており、該方法は以下の工程: (a)ポリマー溶液および界面活性剤の混合物を乳化してエマルジョンを形成
する工程であって、該ポリマー溶液は、ポリ(αヒドロキシ酸)、ポリヒドロキ
シ酪酸、ポリカプロラクトン、ポリオルトエステル、ポリ無水物およびポリシア
ノアクリレートからなる群より選択されるポリマーを含有し、そして該ポリマー
は、約1%〜約30%の濃度で、有機溶媒中に存在し、そして該界面活性剤は、
約0.00001:1〜約0.1:1の重量対重量の界面活性剤対ポリマー比で
該混合物中に存在する、工程; (b)該エマルジョンから該有機溶媒を除去して、該吸着表面を有する該微小
粒子を形成する工程;ならびに (c)該微小粒子の表面に対して該高分子を吸着させる工程、 を包含する、方法。 - 【請求項28】 前記高分子が、医薬、ポリヌクレオチド、ポリヌクレオシ
ド、ポリペプチド、ホルモン、酵素、転写メディエーター、翻訳メディエーター
、代謝経路の中間体、免疫調節剤、抗原、およびアジュバントからなる群より選
択される少なくとも1つのメンバーである、請求項27に記載の方法。 - 【請求項29】 前記高分子が、gp120、p24gag、p55gag
およびインフルエンザA赤血球凝集素抗原からなる群より選択される抗原である
、請求項27〜28のいずれか1項に記載の方法。 - 【請求項30】 前記高分子が、gp120をコードするポリヌクレオチド
である、請求項29に記載の方法。 - 【請求項31】 前記界面活性剤が約0.0001:1〜約0.01:1の
重量対重量での界面活性剤対ポリマー比で存在する、請求項27〜30のいずれ
か1項に記載の方法。 - 【請求項32】 前記界面活性剤が約0.001:1〜約0.01:1の重
量対重量での界面活性剤対ポリマー比で存在する、請求項27〜30のいずれか
1項に記載の方法。 - 【請求項33】 前記界面活性剤が約0.005:1〜約0.01:1の重
量対重量での界面活性剤対ポリマー比で存在する、請求項27〜30のいずれか
1項に記載の方法。 - 【請求項34】 請求項17〜33のいずれか1項に記載の方法に従って作
製された微小粒子。 - 【請求項35】 請求項34に記載の微小粒子および薬学的に受容可能な賦
形剤を含有する、微小粒子組成物。 - 【請求項36】 吸着表面を有する微小粒子を含有する微小粒子組成物を産
生する方法であって、該吸着表面には、生物学的に活性な高分子が吸着されてお
り、該方法は以下の工程: (a)ポリマー溶液および界面活性剤の混合物を乳化してエマルジョンを形成
する工程であって、該ポリマー溶液は、ポリ(αヒドロキシ酸)、ポリヒドロキ
シ酪酸、ポリカプロラクトン、ポリオルトエステル、ポリ無水物およびポリシア
ノアクリレートからなる群より選択されるポリマーを含有し、そして該ポリマー
は、約1%〜約30%の濃度で、有機溶媒中に存在し、そして該界面活性剤は、
約0.00001:1〜約0.1:1の重量対重量の界面活性剤対ポリマー比で
該混合物中に存在する、工程; (b)該エマルジョンから該有機溶媒を除去して、該吸着表面を有する該微小
粒子を形成する工程; (c)該微小粒子の表面に対して該高分子を吸着させる工程;ならびに (d)工程(c)からの該吸着された高分子を有する該微小粒子を薬学的に受
容可能な賦形剤と合わせて該微小粒子組成物を形成する工程、 を包含する、方法。 - 【請求項37】 請求項36に記載の方法に従って作製された微小粒子組成
物。 - 【請求項38】 脊椎動物被験体に治療上有効な量の高分子を送達する方法
であって、請求項13〜16、35または37のいずれか1項に記載の微小粒子
組成物を該脊椎動物被験体に投与する工程を包含する、方法。 - 【請求項39】 疾患の診断のための、請求項13〜16、35または37
のいずれか1項に記載の微小粒子組成物の使用。 - 【請求項40】 疾患の処置のための、請求項13〜16、35または37
のいずれか1項に記載の微小粒子組成物の使用。 - 【請求項41】 ワクチンのための、請求項13〜16、35または37の
いずれか1項に記載の微小粒子組成物の使用。 - 【請求項42】 免疫応答を惹起するための、請求項13〜16、35また
は37のいずれか1項に記載の微小粒子組成物の使用。 - 【請求項43】 吸着表面を有する微小粒子であって、該微小粒子は以下: 生体分解性ポリマー;および 界面活性剤、 を含有する、微小粒子。
- 【請求項44】 さらに、以下: 前記微小粒子の表面に吸着した第一の生物学的に活性な高分子であって、ここ
で、該第一の生物学的に活性な高分子が、ポリペプチド、ポリヌクレオチド、ポ
リヌクレオシド、抗原、医薬、ホルモン、酵素、転写メディエーター、翻訳メデ
ィエーター、代謝経路の中間体、免疫調節剤、およびアジュバントからなる群よ
り選択される少なくとも1つのメンバーである、第一の生物学的に活性な高分子
を含有する、 請求項43に記載の微小粒子。 - 【請求項45】 さらに、以下: 前記微小粒子内にカプセル化された第二の生物学的に活性な高分子であって、
ここで、該第二の生物学的に活性な高分子が、ポリペプチド、ポリヌクレオチド
、ポリヌクレオシド、抗原、医薬、ホルモン、酵素,転写メディエーター、翻訳
メディエーター、代謝経路の中間体、免疫調節剤、およびアジュバントからなる
群より選択される少なくとも1つのメンバーである、第二の生物学的に活性な高
分子を含有する、 請求項44に記載の微小粒子。 - 【請求項46】 請求項44〜45のいずれか1項に記載の微小粒子および
薬学的に受容可能な賦形剤を含有する、微小粒子組成物。 - 【請求項47】 請求項46の記載の微小粒子を含有し、さらに、アジュバ
ントを含有する、微小粒子組成物。 - 【請求項48】 疾患の診断のための、請求項46〜47のいずれか1項に
記載の微小粒子組成物の使用。 - 【請求項49】 疾患の処置のための、請求項46〜47のいずれか1項に
記載の微小粒子組成物の使用。 - 【請求項50】 ワクチンのための、請求項46〜47のいずれか1項に記
載の微小粒子組成物の使用。 - 【請求項51】 免疫応答を惹起するための、請求項46〜47のいずれか
1項に記載の微小粒子組成物の使用。
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