JP2002519873A - 磁気抵抗式センサ要素のバイアス層の磁化設定方法、それに応じて加工されたセンサ要素またはセンサ要素システムならびにこの方法を実行するのに適したセンサ要素およびセンサ基板 - Google Patents

磁気抵抗式センサ要素のバイアス層の磁化設定方法、それに応じて加工されたセンサ要素またはセンサ要素システムならびにこの方法を実行するのに適したセンサ要素およびセンサ基板

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Abstract

(57)【要約】 少なくとも1つのバイアス層と、少なくとも1つの磁束案内層と、これらの間に配置され両方の層を反強磁性的に結合する少なくとも1つの結合層とから成るAAFシステム(人工反強磁性システム)の部分である、磁気抵抗式センサ要素の少なくとも1つのバイアス層の磁化設定方法において、a)予め定められた温度以上または以下にセンサ要素を加熱または冷却する過程と、b)加熱または冷却中及び/又は後に設定磁界を与える過程と、c)予め定められた時間の後に設定磁界をオフにする過程と、d)温度を出発温度に戻す過程とを含んでいる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、少なくとも1つのバイアス層と、少なくとも1つの磁束案内層と、
これらの間に配置され両方の層を反強磁性的に結合する少なくとも1つの結合層
とから成るAAFシステム(人工反強磁性システム)の部分である、磁気抵抗式
センサ要素の少なくとも1つのバイアス層の磁化設定方法に関する。
【0002】 このようなセンサ要素はたとえば磁気抵抗式角度検出器に使用される。これら
のセンサの基礎は強い反強磁性的な結合を有するバイアス層および磁束案内層の
両方を互いに逆向きに磁化することである。これらの両方の層は、外部磁界によ
りほとんど影響されない剛固なユニットとして振る舞う。それに対して磁気的な
測定層は軟磁性であり、その磁化は外部磁界に平行に向けられている。外部磁界
によってバイアス層の磁化と測定層の磁化との間の角度、従ってセンサ要素の抵
抗が決められる。180°角度検出器に対して4つのセンサ要素が、360°角
度検出器に対して8つのセンサ要素が必要とされるこのようなセンサシステムへ
の温度の影響を可能なかぎり補償し得るように、これらはホィートストンブリッ
ジの形式に接続される。温度の影響をさらに一層補償するためには、センサ要素
を共通の基板上に配置し、その層構成および層構造を同一に整えることが好まし
い。いずれにせよ,4つのセンサ要素を含んでいるセンサシステムにおける2つ
の要素の磁化が他の両方の要素の磁化と逆向きであることが必要である。半ブリ
ッジは逆向きのバイアス磁化を有する2つの要素のみを必要とする。このことは
、センサシステムが共通の基板上に構成されているか、または個々の分離したセ
ンサ要素により形成されているかに無関係に言える。この目的で、個々のセンサ
要素に通電導体によりそれぞれ相応に向けられた磁界を与えることは公知である
。これは特に共通の基板上に配置され相応に互いに接続されているセンサ要素の
場合には費用のかかる導体案内を必要とする。その他の点ではそのつどの設定磁
界がセンサ要素全体に対して均等でない。
【0003】 従って本発明の課題は、従来の方法に代わって、個々のセンサ要素またはセン
サシステムのセンサ要素のバイアス磁化の簡単な設定を可能にする設定方法を提
供することである。
【0004】 この課題は、本発明によれば、冒頭に記載されている種類の方法において、 a)予め定められた温度以上または以下にセンサ要素を加熱または冷却する過程
と、 b)加熱または冷却中及び/又は後に設定磁界を与える過程と、 c)予め定められた時間の後に設定磁界をオフにする過程と、 d)温度を出発温度に戻す過程と を含む方法により解決される。
【0005】 本発明による方法では設定は特定の高められたまたは低められた温度で行われ
る。その基礎は、バイアス層および磁束案内層またはその磁化が層間に与えられ
る非対称性に起因して相い異なる温度挙動を有することである。いまセンサ要素
が予め定められた温度にもたらされると、一方の層の飽和磁化、保磁力または異
方性が他方の層よりも強く変化する。このことによって、設定磁界のオフの後に
いずれにせよ与えられる温度上昇のために、たとえば飽和磁化が温度変化によっ
て明白に変化した層の磁化は後でまた一層詳細に説明されるように逆方向に向く
。すなわち相応の温度コントロールにより設定を達成することが可能である。
【0006】 本発明による方法の利点は特に、同時に設定されるべき少なくとも2つのセン
サ要素が存在し、両方のセンサ要素のバイアス層の磁化または3つ以上のセンサ
要素が存在している際にはセンサ要素の一部の磁化が他の部分の磁化に対して逆
向きに向けられていなければならないときに明らかになる。この場合に本発明に
よればセンサ要素またはセンサ要素の相応の部分のみが加熱または冷却される。
説明されるようにたとえば飽和磁化または個々の層の飽和磁化の比は加熱された
センサ要素においてのみ変化する。設定磁界が与えられると、温度により影響さ
れたセンサ要素においてのみ磁化が相応に反転し、温度により影響されず飽和磁
化を変更されていないセンサ要素においてはバイアス磁化は反転しない。すなわ
ちすべてのセンサ要素を設定するために単一の均等な設定磁界により作業するこ
とが可能である。センサ要素は、複数のセンサ要素が共通の基板上にセンサブリ
ッジの形態で角度センサ(特に360°角度センサ)を形成するために配置され
ている場合には、本発明によりにローカルに加熱または冷却される。
【0007】 たとえ温度処理されないセンサ要素を室温に保つことが可能であるとしても、
本発明により、センサ要素の加熱または冷却の前にすべてのセンサ要素が等しく
冷却または加熱され、その際に到達される温度が続いて加熱または冷却されない
センサ要素に対して維持される。温度および温度コントロールの選択は最後にセ
ンサ要素またはそれぞれの層の形式に関係する。
【0008】 加熱は有利な仕方でパルス状にセンサ要素を介して導かれる電流により行われ
、それによってセンサ要素が共通の基板上に配置されている場合に特に有利にロ
ーカルな加熱が達成される。これについては後でまた説明される。設定磁界のオ
フ時点は、温度が作業温度への復帰時に温度上昇によって得られた非対称性をま
だ生じている臨界値を通過する時点よりも前に位置すべきであろう。
【0009】 説明したように、本発明の方法による磁化の反転は、選ばれた設定温度におい
て処理されるセンサ要素の層が相い異なる温度挙動を示すことに基づいている。
【0010】 センサ要素の作動の際に前もって達成された効果の後戻りを生じさせないよう
に、センサ要素が、センサ要素が作動可能である温度範囲の外側でそれよりも高
いまたは低い温度に加熱または冷却されると有効である。
【0011】 センサ要素が前もって冷却される際に、それぞれのセンサ要素のそれに続く加
熱温度は、センサ要素が作動可能である温度範囲内またはその温度範囲の外側で
それよりも上に位置していてよい。
【0012】 本発明による方法の他に、本発明はさらに、センサ要素、または多数のセンサ
要素を含むセンサ要素システムに関し、センサ要素のバイアス層は先に説明され
た方法に従って設定されている。それに従って構成された2つ、3つまたは4つ
またはその倍数のセンサ要素を有するセンサ要素システムでは、4つまたはそれ
ぞれ2つ、3つまたは4つのセンサ要素がホィートストンブリッジを形成し得る
【0013】 本発明により設定される方法により製造されるセンサ要素またはセンサ要素シ
ステムの他に、本発明はさらに、少なくとも1つのバイアス層と、少なくとも1
つの磁束案内層と、これらの間に配置され両方の層を反強磁性的に結合する少な
くとも1つの結合層とから成るAAFシステム(人工反強磁性システム)の部分
である少なくとも1つのバイアス層を備え、バイアス層の磁化が特に請求項1乃
至8による方法により磁束案内層の磁化に対して逆向きに設定可能であるセンサ
要素自体に関する。このセンサ要素は、バイアス層および磁束案内層の磁化の温
度挙動が均等な設定磁界内でこれらの層間に与えられる非対称性に起因して相い
異なっていることを特徴とする。説明したように、磁化(保磁力、異方性)は関
連する層の非対称性に起因する相い異なる温度挙動の結果として相応に設定され
る。この非対称性は本発明の第1の変形例によれば例えば設定温度においてバイ
アス層および磁束案内層の相い異なる大きさの磁気的モーメントにより発生され
る。温度の影響によって両方の層の磁気的モーメントの比が変化する、すなわち
例えば室温ではバイアス層の磁気的モーメントは磁束案内層のそれよりも大きく
、他方設定温度ではバイアス層の磁気的モーメントは磁束案内層のそれよりも小
さい。追加的に層のそれぞれのキュリー温度も相い異なっている。層結合によっ
てこの場合に相い異なる方位付けが可能になる。
【0014】 非対称性を発生するための他の代替例は本発明により、バイアス層および磁束
案内層の相い異なる厚みにある。最後に本発明によりバイアス層および磁束案内
層は非対称性を発生するために相い異なる異方性をも有し得る。この場合には高
められた設定温度における相い異なる異方性寄与が原因となっている。最後に本
発明により保磁力(すなわち層の内側の磁気的摩擦)も相い異なっていてよい。
本発明による別の実施例では、非対称性が、バイアス層または磁束案内層に結合
されている別のフェリ磁性、強磁性または反強磁性の層により発生されている。
この場合にはバイアス層および磁束案内層は同じでよい。なぜならば、それぞれ
の層とバランス層との結合によってそれぞれの非対称性寄与がたとえばバランス
層の磁気的モーメントの形態で、またはその場合によっては起こり得る異方性ま
たは相い異なる保磁力の形態でそれぞれ結合される層に“加え合わされる”から
である。もちろんこの場合にもバイアス層および磁束案内層は相い異なっていて
もよい。
【0015】 本発明により、前記の別の層の相移行温度はバイアス層および磁束案内層のキ
ュリー温度よりも低くてよく、その際にバイアス層および磁束案内層は等しい材
料から成っていてよい。より低いキュリー温度のために、それぞれ前記の別の層
に結合されている層には、前記の別の層のキュリー温度の上側に設定された設定
温度では、層寄与が存在せず、従ってこの温度の上側で非対称性が生ずる。
【0016】 本発明により、AAFシステムにおいて外側に位置している両方の磁束案内層
に結合されている2つの別の層が設けられていてよく、ここに2つの磁束案内層
も存在している。別の実施態様によればAAFシステムが前記の別の層を中間に
受け入れている2つのバイアス層を有していてよい。
【0017】 本発明によるセンサ要素はただAAFシステムを有する構造化に制限されてい
ない。それどころか本発明により、脱結合されている測定層を中間に受け入れて
いる2つのAAFシステムが設けられていてよい。この場合、両方のAAFシス
テムの外側に位置している磁束案内層に結合されている2つの別の層が設けられ
る。磁化、及び/又は異方性、及び/又はヒステリシスの温度依存性は、固定の
方位を有する設定磁界により、設定磁界に対して平行に位置し得るが、設定磁界
のオフ後に磁化が特定の角度範囲だけの復帰回転した場合には設定磁界に対して
ある角度で位置し得る少なくとも2つの相い異なるバイアス磁化が生じ得るよう
に強くてよい。
【0018】 最後に本発明は多数のセンサ要素を有するセンサ基板に関する。本発明により
センサ要素は先に説明したように構成され、1つまたは複数のセンサ要素をロー
カルに加熱する加熱手段を設けられている。これらの加熱手段は本発明により、
それぞれ4つのセンサ要素がセンサブリッジを形成するために互いに接続され、
加熱手段がそれぞれ2つのセンサ要素を加熱可能であるように構成されて配置さ
れていてよい。センサ基板上に複数のセンサブリッジが配置され、加熱手段が本
発明によりセンサブリッジの切り離しの際に互いに遮断されるように構成されて
いてよい。センサ要素及び/又は加熱手段は、加熱電流が複数の(しかし全部で
はない)センサ要素、場合によってはセンサブリッジを介して導かれるように配
置されていると有効である。加熱手段の有効な具体的な構成では、加熱手段はセ
ンサブリッジのそれぞれ2つのセンサ要素を短絡する短絡導体として構成され、
加熱電流は両方の短絡されない加熱すべきセンサ要素を介して導かれる。
【0019】 これに対して代替的に加熱手段は加熱すべきセンサ要素を接続する導体として
構成されていてよく、加熱すべきでない各センサ要素の接続点がほぼ同電位にあ
る。この場合に、センサブリッジの複数のセンサ要素のもしかしたら生じ得る不
均一な構成のために本来加熱すべきではないセンサ要素の加熱を生ずる加熱電流
がこれらのセンサ要素を介して流れるのを十分に避けるために、本発明により少
なくとも1つの電圧平衡導線がセンサブリッジの2つのセンサ要素を加熱する2
つの導体間に設けられていてよい。導体により接続されるセンサ要素が1つまた
は複数のほぼ真っ直ぐな線に沿って配置されていると有効である。本発明の有効
な実施態様では、それにくらべて、センサブリッジのセンサ要素が蛇行状に構成
され、それぞれ2つのセンサ要素が互いに入り込んで配置されている。これによ
り良好な温度挙動およびそれぞれのブリッジ半部の要素の良好な機械的応力平衡
が生じ、このことはブリッジ‐オフセット電圧がよりわずかであるという結果を
伴う。センサ基板が4つのセンサ要素またはその倍数のセンサ要素を有し、こう
して相応のセンサブリッジが存在しているならば、4つのセンサ要素またはそれ
ぞれ4つのセンサ要素がホィートストンブリッジを形成し得る。
【0020】 本発明の他の利点、特徴および詳細は以下に説明される実施例および添付図面
から明らかになる。
【0021】 図1は温度補償のために互いにホィートストンブリッジの形式に接続されてい
る2つのセンサ要素R1および2つのセンサ要素R2から成るセンサブリッジ1を
原理回路図の形態で示す。センサブリッジ1は図2に示されているように共通の
基板上に配置され、その際に図2は単にブリッジ配置の原理図を示す。図1のセ
ンサブリッジにおいてセンサ要素R2は選択的に加熱される。図2に示されてい
るように、センサブリッジ1は列をなして相前後して配置され、それぞれの電流
パッドC1、C2を介して互いに接続されている。センサブリッジ1を介して電
流が導かれる。これによって、センサ要素R2は電流の流れにより加熱され、セ
ンサ要素R1は短絡導体2を介して短絡され、加熱電流を流さずまたは非常にわ
ずかしか流さず、従ってセンサ要素R1は加熱されない。短絡導体の構成は比較
的簡単に可能であり、センサ要素は好都合なインピーダンスレベルを達成するた
めにたいてい蛇行状の導体帯から成っているので、狭い条導体帯により実現可能
である。基板上への短絡導体2の配置およびセンサブリッジ1の配置によって、
短絡導体は個々のセンサブリッジの切断中に中断される(図3を参照)。これに
対して代替的に短絡導体は続いてエッチングにより除去されてもよい。
【0022】 図4および5は別の実施例を示す。ブリッジ固有のセンサ要素および接続パッ
ド(C1,2=電流パッド、U1,2=電圧パッド)は、要素R2が外側に位置し、要
素R2も要素R1も基板上に直線に沿って配置されているように、配置されている
。要素R2は列状に導体3を介して電気的に板上に接続されており、各々の列は
設定中に電流Iheizを流される。要素R1は図4からわかるように原理的に同電
位にあり、従って要素R1は電圧パッドU2において電位Vhにあり、要素R1は電
圧パッドU1において電位Vnにある。それらはその結果ほとんど電流を導かず、
また加熱されない。
【0023】 図6はセンサブリッジの別の有利な実施例を示す。要素R1,R2は蛇行状に構
造化されており、ブリッジ半部の内側にそれぞれ要素R1,R2が互いに入り組ん
でいる。この“入り組み”は要素の良好な温度平衡ならびに良好な機械的応力平
衡を生じ、その結果ブリッジ‐オフセットが小さくなる。要素R1を通って流れ
るいずれにせよわずかな加熱電流Iheizをなお一層減ずるため、要素R2を電気
的に互いに接続する導体3が電圧平衡導線4により接続されている。
【0024】 図7は電流、温度および設定磁界コントロールの原理をダイアグラムの形態で
示す。時点t1で設定磁界が比較的速く高められ、センサ要素に与えられる。磁
界は最大値に到達後に所定の時間にわたり一定にとどまる。時点t2で電流パル
スがセンサ要素を介して送られ、これは同時に、電流を流される要素R2の温度
上昇を生ずる。要素温度が特定の温度Tsを超過すると、センサ要素R2が他の磁
気的状態に移される。磁界のオフの後に、これらのバイアス層の1つにおける磁
化が要素R1の磁化に対して逆向きに向けられる。設定磁界は温度が明らかに温
度Ts以上になるまで維持される。時点t3で電流は切られ、これにより温度が低
下する。その前に既に設定磁界が低められ、時点t4では外部磁界はもはや与え
られていない。重要なことは、温度低下の前に冷却相の期間中に限界値(すなわ
ち温度Ts)以下で設定が終了しており、設定磁界Heinが特定の限界値の下側に
あることである。この目的でパルス状の加熱電流分布も磁界分布も必要とされる
。加熱の支障のない継続時間は層構成、利用される材料、材料組み合わせおよび
なかんずく温度に強く関係する。設定磁界Heinのオフ時間は加熱期間よりも明
らかに小さくなければならない。
【0025】 図8はセンサ要素の原理図を示す。これは示されている実施例では基板5と、
バッファ層6と、測定層7と、脱結合層8と、バイアス層I、磁束案内層IIお
よび反強磁性の結合層IIIから成るAAFシステム9とから成っている。基本
的な考え方は、説明したように、要素R2の磁気的な特性をローカルの温度上昇
により、要素R1,R2のバイアス層磁化が逆向きに向けられるように変更するこ
とである。そのために飽和磁化、及び/又は保磁力、及び/又は異方性の温度依
存性が利用される。処理温度窓(すなわちセンサ要素またはブリッジが作動させ
られる温度範囲)内で要素は可能なかぎり一定でなければならない。すなわち、
要素R1もしくは要素R2の設定温度T1もしくはT2は好ましくはこの窓の上側も
しくは下側に位置していなければならない。原理的には2つの可能性がある。要
素R2が処理温度窓の上側の温度に加熱され、もしくは基板全体が強く冷却され
、また要素R2が加熱され、この場合に温度は徹頭徹尾処理温度窓内に位置して
いてもよく、またはその上側に位置していてもよい。
【0026】 説明したように、層I、IIの相い異なる温度特性を発生するための非対称性
はこれらの層の磁気モーメントによって発生される。図8に示されているセンサ
要素から出発して、層IIが層Iよりも低いキュリー温度Tc1を有すると仮定
する。層IIの磁化は設定磁界Heinに対して平行に位置していると仮定する。
すなわちm2>m1である。ローカルの温度上昇を介しての設定の反転は、層II
のキュリー温度Tc2が十分に低いときに、達成される。図9は温度に関係する
磁化の変化を示す。層IIの低いキュリー温度Tc2は、要素R2が設定温度T2
に加熱されるとき、要素R2の飽和磁化が明らかに絶対値ΔM2だけ低くなり、要
素R1が低いほうの温度T1(たとえば室温)を有することに通ずる。m2<m1
ときには反転が行われる。層Iと層IIとの間で磁化またはモーメント分布が交
換されていてもよいことはもちろんである。磁化を反転すべき層に対する材料と
してはNiリッチの合金が適している。たとえばV、Cr、Pt、Pdおよび希
土類(Sm、Tb、Ndなど)のような合金すべき非磁性の元素を有するNiF
eCo合金も使用される。
【0027】 図9からさらにわかるように、センサ要素R1の設定温度は処理温度窓内に位
置している。センサ要素R2の設定温度はそれを越えているが、なお処理すべき
層のキュリー温度の下側に位置している。
【0028】 図10は、脱接合された測定層を中間に受け入れる2つのAAFシステムを有
するセンサ要素を示す。図11からわかるように、両方の層I、IIのキュリー
温度は等しく、また高く、従って物理的な層パラメータは可能なかぎり安定であ
る。層IIは、示されている例では2つの別の層IV(いわゆるバランス層)と
結合されている、すなわち両方の磁化層は結合されている。別の層IVのキュリ
ー温度は処理温度窓の下側に位置している(図11を参照)。センサ要素R2
設定するために、いまセンサシステム全体が処理温度窓の下側の温度T1に冷却
され、その際にこの温度はなお別の層のキュリー温度Tc4の下側に位置してい
る。層IIと別の層IVとの結合によって両方の層の磁気的モーメントが強磁性
的に一直線上に生ずる。従ってそのつどの層IIの有効モーメントは層Iのモー
メントよりも強く上昇する。センサ要素R2はローカルにTc4の上側の温度に加
熱されるので(T2>Tc4)、センサ要素R2の層IIのモーメントはこの温度
における層IIのモーメントよりも大きくなければならない。このことは図11
に磁化差ΔM4により示されている。これはバランス層に起因する寄与である。
磁化の逆向きの方位付けはここでも、加熱されるセンサ要素R2の層Iと層IV
を有する層IIとの全モーメントの比が反転されているときに行われる。
【0029】 図12は、3つの磁石層から成る対称形AAFシステムを有するセンサ要素の
別の実施例を示す。AAFシステムの外側に2つの別の層IV(バランス層)が
設けられている。このシステムのよりわずかな温度負荷の他に、ここではさらに
、多くの周期を有するセンサ要素を実現する可能性が存在する。
【0030】 図13および14はセンサ要素の別の実施例を示す。そこで結合される別のバ
ランス層IVは処理温度窓の上側のキュリー温度Tc4を有する。この層は、A
AFシステムの層IIと結合されているフェリ磁性または強磁性の層である。層
I,IIは原理的に同一の材料から成っており、高いキュリー温度を有する。フ
ェリ磁性の別の層IVの場合には(図14を参照)、センサ要素R1の層Iは設
定温度T1の際に大きい磁気的モーメントを有し、設定磁界に対して平行である
。センサ要素R2ではこれは、バランス層のモーメント(ΔM4)の不存在に基づ
いて、まさに逆になっている。その結果、これらの要素では層Iのモーメントは
設定磁界に対して平行である。
【0031】 図15は、2つのバイアス層とそれに脱結合されている2つの磁束案内層とか
ら成るAAFシステムの別の実施例を示す。バイアス層の間に別の層IVが受け
入れられている、すなわち単一の別の層がここで結合に起因する非対称性を発生
する役割をする。
【0032】 説明した層システムの材料としては前記の別の層に対してはたとえばV、Cr
、Pt、Pdのような非磁性の元素を添加されたNiFeCo合金ならびに(F
xCo1-x1-yy(但しX=たとえばSm、Tb、Nd、Gd、Dyなど)の
ような希土類/遷移金属合金が使用され得る。AAFシステムの層に対しては少
量の添加成分を有するNiFeCo合金またはこれらの元素から成る多重層が使
用される。
【0033】 必要な非対称性の上述した発生方法に対して代替的に、これはAAFシステム
の関連する磁石層の相い異なる保磁力または相応の異方性を介しても発生され得
る。その際にモーメント変形例との組み合わせも可能である。AAFシステムの
バイアス層および磁束案内層が等しいモーメントを有するならば、設定に対して
層の磁気的摩擦(保磁力)または異方性が相応に選ばれなければならない。層I
Iの全摩擦(または異方性エネルギー)が層Iのそれよりも大きいと仮定されて
いる。この場合、下記の関係が成り立つ。 τ22>τ11(但しτ=回転摩擦ボリュウム密度、d=層厚み) または異方性に対して K22>K11(但しK=単軸の異方性定数)。
【0034】 ここから出発してバイアス層磁化は、もし設定磁界が容易方向に対して平行に
与えられているならば、設定磁界に対して平行に生ずる。冷却の際に磁束案内層
Iと結合されている別の層IVは常磁性の状態から永久分極状態に移行する。反
強磁性の別の層IVの場合には、これはネール温度において生ずる。バランス層
と磁束案内層との組み合わせにおける有効な回転摩擦または異方性エネルギー密
度は絶対値τ44またはK44だけ増大する。冷却される層組み合わせにおいて
は磁束案内層の磁化は τ22<τ11+τ44 または K22<K11+K44 であれば、設定磁界に対して平行に向いている。
【0035】 このために要素R2は加熱電流によりたとえばネール温度以上に加熱されなけ
ればならない。ここでもバイアス層に対しては処理温度窓の上側の移行温度を有
する材料が選ばれる。要素R1はその場合に処理温度窓のなかに設定され、要素
2は処理温度窓の上側に設定される。別の層に対する材料としては下記のよう
な反強磁性の材料が使用され得る。 NiO(500K)、CoO(290K)、FeMn(530K)、FeO(2
00K)、MnO(120K)、Cr23(310K)、α‐Fe23(950
K)(なお、括弧内にはそのつどのネール温度が示されている。)
【0036】 フェリ磁性材料も保磁力のような異方性をコントロールするためのバイアス層
として利用され得る。多くの希土類リッチの材料内に磁界誘導または磁気弾性的
結合に関する単軸の異方性を発生することは容易である。
【0037】 図16は補償温度Tkompと好ましくは処理温度窓の下側のキュリー温度Tc4
とを有するフェリ磁性の別の層IVを示す(図17を参照)。この別の層IVは
層IIと結合されている。センサ要素R1の設定温度T1は補償温度の近くに位置
しているので、別のバランス層の磁気的なモーメント寄与はほとんど零であり、
他方において回転摩擦モーメントはこの別の層を備えていない層システムと比較
して増大する。このようにして保磁力に関する純粋な制御が可能である。モーメ
ント制御および保磁力制御の組み合わせも容易に可能である。層I,IIは磁気
的モーメントのキャリアとして主にCo、NiおよびFeから成っている。フェ
リ磁性のバランス層の媒体が希土類/遷移金属合金であれば、補償温度の上側で
は、この場合に強磁性的に層IIと結合されている遷移金属のモーメントが支配
的である。補償温度の下側では、重い希土類元素に対してバイアス層IIの磁化
の向きと逆に向けられている希土類元素のモーメントが支配的である。層IIと
バランス層との組み合わせの全磁化の減少は層Iが設定磁界に対して平行に向こ
うとする傾向を強める。
【0038】 図18および19は最後に、中央のAAF層内にフェリ磁性の別の層を有する
最後の実施例を示す。処理温度窓内で磁束案内層のモーメントとバランス層を結
合されているバイアス層のモーメントとは好ましくは補償すべきであろう。要素
2を設定するためにその設定温度T2がバランス層IVのキュリー温度(Tc4
)以上に高められると、バランス層の摩擦寄与(または異方性寄与)も磁化寄与
も零である。温度T1に保たれている要素R1ではバランス層の摩擦寄与及び/又
は異方性寄与が層IIの磁化を設定磁界に対して平行にさせる。ここでも要素R 1 ,R2のバイアス層の磁化は設定磁界に対して逆向きである。別の層IVの材料
としてはこのシステムにおいて(FexCo1-x1-yy(但しX=例えばTb、
Gd、Dy、Ho)のような希土類/遷移金属合金が使用され得る。さらにフェ
ライトのような酸化フェリ磁石が使用され得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 4つのセンサ要素を有し、それらのうち2つが加熱可能であり、2つが短絡さ
れているセンサブリッジの原理図。
【図2】 共通の基板上への多数のセンサブリッジの配置を示す原理図。
【図3】 基板の切断後の図2のセンサブリッジを示す概略図。
【図4】 2つのセンサ要素を選択的に加熱可能であるセンサブリッジの第2の実施例を
示す概略図。
【図5】 共通の基板上への図4の多数のセンサブリッジの配置を示す原理図。
【図6】 センサブリッジの第3の実施例を示す概略図。
【図7】 本発明の方法による電流、温度および設定磁界コントロールを示すダイアグラ
ム。
【図8】 センサ要素の第1の実施例を示す原理図。
【図9】 AAFシステムの相い異なる層の磁化と温度との関係を示すダイアグラム。
【図10】 センサ要素の第2の実施例を示す原理図。
【図11】 図10のセンサ要素の磁化と温度との関係を示すダイアグラム。
【図12】 センサ要素の第3の実施例を示す原理図。
【図13】 センサ要素の第4の実施例を示す原理図。
【図14】 図13のセンサ要素の磁化と温度との関係を示すダイアグラム。
【図15】 センサ要素の第5の実施例を示す原理図。
【図16】 センサ要素の第6の実施例を示す原理図。
【図17】 図16のセンサ要素の磁化と温度との関係を示すダイアグラム。
【図18】 センサ要素の第6の実施例を示す原理図。
【図19】 図18からのセンサ要素の磁化と温度との関係を示すダイアグラム。
【符号の説明】
1 センサブリッジ 2 短絡導体 R1、R2 センサ要素 C1、C2 電流パッド U1、U2 電圧パッド

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1つのバイアス層と、少なくとも1つの磁束案内
    層と、これらの間に配置され両方の層を反強磁性的に結合する少なくとも1つの
    結合層とから成るAAFシステム(人工反強磁性システム)の部分である、磁気
    抵抗式センサ要素の少なくとも1つのバイアス層の磁化設定方法において、 a)予め定められた温度以上または以下にセンサ要素を加熱または冷却する過
    程と、 b)加熱または冷却中及び/又は後に設定磁界を与える過程と、 c)予め定められた時間の後に設定磁界をオフにする過程と、 d)温度を出発温度に戻す過程と を含んでいることを特徴とする磁気抵抗式センサ要素のバイアス層の磁化設定方
    法。
  2. 【請求項2】 少なくとも2つのセンサ要素が存在し、両方のセンサ要素の
    バイアス層の磁化または3つ以上のセンサ要素が存在している際にはセンサ要素
    の一部の磁化が他の部分の磁化に対して逆向きに向けられ、1つのセンサ要素ま
    たはセンサ要素の相応の部分のみが加熱または冷却されることを特徴とする請求
    項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 センサ要素の加熱または冷却の前にすべてのセンサ要素が冷
    却または加熱され、その際に到達される温度が続いて加熱または冷却されないセ
    ンサ要素に対して維持されることを特徴とする請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 複数のセンサ要素が共通の基板上にセンサブリッジの形態で
    角度センサ、特に360°角度センサを形成するために配置され、相応のセンサ
    要素の加熱または冷却がローカルに行われることを特徴とする請求項2又は3記
    載の方法。
  5. 【請求項5】 加熱がパルス状にセンサ要素を介して導かれる電流により行
    われることを特徴とする請求項1乃至4の1つに記載の方法。
  6. 【請求項6】 設定磁界のオフ時点が、温度が処理温度窓への復帰時に温度
    上昇によって得られた非対称性をまだ生じている臨界値を通過する時点よりも時
    間的に早いことを特徴とする請求項1乃至5の1つに記載の方法。
  7. 【請求項7】 センサ要素が、センサ要素が作動可能である温度範囲の外側
    でそれよりも高いまたは低い温度に加熱または冷却されることを特徴とする請求
    項1乃至6の1つに記載の方法。
  8. 【請求項8】 センサ要素が前もって冷却される際に、それぞれのセンサ要
    素のそれに続く加熱温度が、センサ要素が作動可能である温度範囲内またはその
    温度範囲の外側でそれよりも上に位置していることを特徴とする請求項2乃至7
    の1つに記載の方法。
  9. 【請求項9】 センサ要素のバイアス層が請求項1ないし8による方法によ
    り設定されていることを特徴とするセンサ要素または複数のセンサ要素を含むセ
    ンサ要素システム。
  10. 【請求項10】 4つのセンサ要素またはその倍数のセンサ要素を有し、4
    つまたはそれぞれ4つのセンサ要素がホィートストンブリッジを形成することを
    特徴とする請求項9記載のセンサ要素システム。
  11. 【請求項11】 少なくとも1つのバイアス層と、少なくとも1つの磁束案
    内層と、これらの間に配置され両方の層を反強磁性的に結合する少なくとも1つ
    の結合層とから成るAAFシステム(人工反強磁性システム)の部分である少な
    くとも1つのバイアス層を備え、バイアス層の磁化が特に請求項1乃至8による
    方法により磁束案内層の磁化に対して逆向きに設定可能であるセンサ要素におい
    て、バイアス層(I)および磁束案内層(II)の磁化の温度挙動が均等な設定
    磁界(Hein)内でこれらの層(I、II)間に与えられる非対称性に起因して
    相い異なっていることを特徴とするセンサ要素。
  12. 【請求項12】 バイアス層(I)および磁束案内層(II)が非対称性を
    発生するために設定温度において相い異なる大きさの磁気モーメントを有するこ
    とを特徴とする請求項11記載のセンサ要素。
  13. 【請求項13】 バイアス層(I)および磁束案内層(II)が、場合によ
    っては追加的に、非対称性を発生するために相い異なる厚みを有することを特徴
    とする請求項11又は12記載のセンサ要素。
  14. 【請求項14】 バイアス層(I)および磁束案内層(II)が、場合によ
    っては追加的に、非対称性を発生するために相い異なる異方性を有することを特
    徴とする請求項11乃至13の1つに記載のセンサ要素。
  15. 【請求項15】 バイアス層(I)および磁束案内層(II)が、場合によ
    っては追加的に、非対称性を発生するために相い異なる保磁力を有することを特
    徴とする請求項11乃至14の1つに記載のセンサ要素。
  16. 【請求項16】 場合によっては追加的に、非対称性が、バイアス層(I)
    または磁束案内層(II)に結合されている別のフェリ磁性、強磁性または反強
    磁性の層(IV)により発生されていることを特徴とする請求項11乃至15の
    1つに記載のセンサ要素。
  17. 【請求項17】 別の層(IV)の相移行温度がバイアス層(I)および磁
    束案内層(II)のキュリー温度よりも低いことを特徴とする請求項16記載の
    センサ要素。
  18. 【請求項18】 バイアス層(I)および磁束案内層(II)が同じ材料か
    ら成っていることを特徴とする請求項17記載のセンサ要素。
  19. 【請求項19】 AAFシステムにおいて外側に位置している両方の磁束案
    内層(I)に結合されている2つの別の層(IV)が設けられていることを特徴
    とする請求項16ないし18の1つに記載のセンサ要素。
  20. 【請求項20】 脱結合されている測定層(7)を中間に受け入れている2
    つのAAFシステムの外側に位置している磁束案内層(II)に結合されている
    2つの別の層(IV)が設けられていることを特徴とする請求項16乃至18の
    1つに記載のセンサ要素。
  21. 【請求項21】 AAFシステムが別の層(IV)を中間に受け入れている
    2つのバイアス層(I)を有することを特徴とする請求項16乃至18の1つに
    記載のセンサ要素。
  22. 【請求項22】 磁化、及び/又は異方性、及び/又はヒステリシスが、固
    定の方位を有する設定磁界により少なくとも2つの相い異なるバイアス磁化が設
    定されるように、強く温度に関係していることを特徴とする請求項11乃至20
    の1つに記載のセンサ要素。
  23. 【請求項23】 センサ要素が請求項10乃至20の1つに従って構成され
    、1つまたは複数のセンサ要素をローカルに加熱する加熱手段が設けられている
    ことを特徴とする多くのセンサ要素を有するセンサ基板。
  24. 【請求項24】 加熱手段がセンサ要素を介して流れる電流による加熱を可
    能にすることを特徴とする請求項23記載のセンサ基板。
  25. 【請求項25】 それぞれ4つのセンサ要素がセンサブリッジを形成するた
    めに互いに接続され、加熱手段がそれぞれ2つのセンサ要素を加熱可能であるよ
    うに構成されて配置されていることを特徴とする請求項23又は24記載のセン
    サ基板。
  26. 【請求項26】 センサ基板上に複数のセンサブリッジが配置され、加熱手
    段がセンサブリッジの切り離しの際に互いに遮断されるように配置されているこ
    とを特徴とする請求項25記載のセンサ基板。
  27. 【請求項27】 センサ要素及び/又は加熱手段が、加熱電流が複数のセン
    サ要素、場合によってはセンサブリッジを介して導かれるように配置されている
    ことを特徴とする請求項23乃至26の1つに記載のセンサ基板。
  28. 【請求項28】 センサブリッジのそれぞれ2つのセンサ要素を短絡する短
    絡導体(2)が設けられ、加熱電流が両方の短絡されない加熱すべきセンサ要素
    を介して導かれることを特徴とする請求項23乃至27の1つに記載のセンサ基
    板。
  29. 【請求項29】 加熱手段が、加熱すべきセンサ要素を接続する導体(3)
    として構成され、加熱すべきでない各センサ要素の接続点がほぼ同電位にあるこ
    とを特徴とする請求項23乃至27の1つに記載のセンサ基板。
  30. 【請求項30】 少なくとも1つの電圧平衡導線(4)がセンサブリッジの
    2つのセンサ要素を加熱する2つの導体(3)間に設けられていることを特徴と
    する請求項29記載のセンサ基板。
  31. 【請求項31】 導体(3)により接続されているセンサ要素が1つまたは
    複数のほぼ真っ直ぐな線に沿って配置されていることを特徴とする請求項29又
    は30記載のセンサ基板。
  32. 【請求項32】 センサブリッジのセンサ要素が蛇行状に構成され、それぞ
    れ2つのセンサ要素が互いに入り込んで配置されていることを特徴とする請求項
    29又は30記載のセンサ基板。
  33. 【請求項33】 4つのセンサ要素またはその倍数のセンサ要素を有し、4
    つまたはそれぞれ4つのセンサ要素がホィートストンブリッジを形成する請求項
    23乃至32の1つに記載のセンサ基板。
JP2000558354A 1998-07-07 1999-07-01 磁気抵抗式センサ要素のバイアス層の磁化設定方法、それに応じて加工されたセンサ要素またはセンサ要素システムならびにこの方法を実行するのに適したセンサ要素およびセンサ基板 Withdrawn JP2002519873A (ja)

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