JP2002519275A - 4価、3価および2価の金属元素の酸化化合物を含むコゲル - Google Patents

4価、3価および2価の金属元素の酸化化合物を含むコゲル

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    • B01J23/70Catalysts comprising metals or metal oxides or hydroxides, not provided for in group B01J21/00 of the iron group metals or copper
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    • B01J23/78Catalysts comprising metals or metal oxides or hydroxides, not provided for in group B01J21/00 of the iron group metals or copper combined with metals, oxides or hydroxides provided for in groups B01J23/02 - B01J23/36 with alkali- or alkaline earth metals
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C10PETROLEUM, GAS OR COKE INDUSTRIES; TECHNICAL GASES CONTAINING CARBON MONOXIDE; FUELS; LUBRICANTS; PEAT
    • C10GCRACKING HYDROCARBON OILS; PRODUCTION OF LIQUID HYDROCARBON MIXTURES, e.g. BY DESTRUCTIVE HYDROGENATION, OLIGOMERISATION, POLYMERISATION; RECOVERY OF HYDROCARBON OILS FROM OIL-SHALE, OIL-SAND, OR GASES; REFINING MIXTURES MAINLY CONSISTING OF HYDROCARBONS; REFORMING OF NAPHTHA; MINERAL WAXES
    • C10G67/00Treatment of hydrocarbon oils by at least one hydrotreatment process and at least one process for refining in the absence of hydrogen only

Abstract

(57)【要約】 本発明は、アルミニウム、ホウ素、ガリウム、クロム、鉄、コバルト、マンガン、バナジウム、モリブデン、タングステン、インジウム、ロジウム、スカンジウムまたはそれらの混合物の群から選択される1以上の3価の金属元素の酸化化合物、ケイ素、チタン、ゲルマニウムまたはそれらの混合物の群から選択される1以上の4価の金属元素の酸化化合物、およびVIII族の非貴金属元素から排他的には選択されない1以上の2価の金属元素の酸化化合物を含むコゲルにおいて、a)所望により存在するサポー石は別として、コゲルが本質的にX線無定形であり;b)コゲルのサポー石含量CAが60%未満であり;c)コゲルが少なくとも400m2/gの表面積を有し;d)コゲルが少なくとも0.5重量%のカチオン交換容量を有し;およびe)コゲルに含まれるナトリウムおよびカリウムの合計が、コゲルの総重量に基づいて0.5重量%未満の量であるところのコゲルに関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アルミニウム、ホウ素、ガリウム、クロム、鉄、コバルト、マンガン
、バナジウム、モリブデン、タングステン、インジウム、ロジウム、スカンジウ
ムまたはそれらの混合物の群から選択される1以上の3価の金属元素の酸化化合
物、ケイ素、チタン、ゲルマニウムまたはそれらの混合物の群から選択される1
以上の4価の金属元素の酸化化合物、および1以上の2価の金属元素の酸化化合
物を含むコゲル(cogel)に関する。本発明はさらに、該コゲルの製造方法なら
びにこれらのコゲルを含む触媒、該触媒の製造方法、およびこれらの触媒を水素
化処理用途のために使用する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、合成粘土は、粘土物質前駆体の混合物の熱水結晶化によって合成されてい
る。この熱水処理は、高圧・高温のオートクレーブにおいて、数時間〜数日のオ
ーダーの反応時間を伴って行われる。かかる処理は、例えば、米国特許第3,8
44,978号、欧州特許出願EP−A−0224182およびJ. T. Kloprogg
eら、Clays and Clay Minerals, Vol.41, No.1, 1993, papes 103-110に記載さ
れている。最後の文献は、36〜100%のサポー石を含み、残りがケイ素、ア
ルミニウムおよびマンガンの酸化化合物の無定形コゲルである物質を記載してい
る。これらの物質は、166〜375m2/gの範囲の比較的低い表面積(55
0℃でのか焼の後)を特徴とする。特に、低いサポー石含量を有する物質は、3
00m2/gより下の非常に低い表面積(550℃でのか焼の後)を特徴とする
【0003】 熱水結晶化による粘土鉱物の合成は、技術的に比較的困難であり、かつ時間がか
かる。従って、近年、熱水結晶化技術を使用することなく得られ得る合成粘土物
質を開発するために多くの研究が行われている。WO96/07613は、製造
されるべき粘土の前駆体を含む水性液体のpHを3〜9の値にし、かつ液体の温
度を60℃〜350℃の値にすることによるかかる合成粘土鉱物の製造を記載し
ている。温度およびpHは共に、粘土鉱物の生成に必要な時間の該範囲で維持さ
れる。必要とされる時間は、適用された温度に依存する。60〜125℃の比較
的低い温度では5〜25時間の時間が必要であり、150℃以上の範囲の温度で
は、数分〜約2.5時間のオーダーの時間で十分であり得る。しかし、該文献の
実施例から推測され得るように、所望の粘土鉱物を得るためには、7〜48時間
のオーダーの時間が通常適用されなければならない。得られる粘土は、2θ=約
20°、2θ=約35°および2θ=約60°にX線回折パターンの明瞭なピー
クを有する結晶構造を有する。該粘土は、0.01μm〜1μmの寸法を有する
基本の3層小板で構成され、該小板は所望により20まで積み重ねられる。かか
る粘土物質の1つの特定の例はサポー石である。それは、四面体層の4価のケイ
素イオンが少なくとも部分的に3価のアルミニウムによって置き換えられており
、四面体層が2価イオンをほとんど排他的に含む粘土である。ケイ素イオンをア
ルミニウムイオンで置き換えることにより生じる正の電荷の欠損は、小板の間に
カチオン(「対イオン」)を含むことにより補償される。
【0004】 このような合成粘土鉱物を触媒用途におけるクラッキング成分として使用する方
法が、WO96/07477に記載されている。それには、水素化金属成分およ
び膨潤合成粘土を少なくとも含む触媒が開示されている。該触媒は、炭化水素供
給物の水素化処理に適する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
WO96/07613の粘土鉱物の欠点は、その濾過性が小さいことである。濾
過性は、標準化された濾過時間として表されるとき、典型的には2000秒より
上である。この低い濾過性故に、得られる析出した粘土鉱物の一般的に必要とさ
れる洗浄工程は、実用的規模で適用することが困難である。従って、本発明の目
的は、例えば水素化処理触媒におけるクラッキング成分として適する、良好な濾
過性を有する粘土様物質を提供することである。
【0006】 粘土鉱物が触媒におけるクラッキング成分として使用されるならば、該鉱物がブ
レンステッド酸基を含むことが必須である。なぜならば、これらの基は、これら
の化合物のクラッキング能力に少なくとも部分的に寄与するからである。ブレン
ステッド酸部位は、非加水分解性対イオン(ナトリウムまたはカリウムカチオン
など)を、粘土の正の電荷の欠損を補償するアンモニウムイオンで置き換え、次
いで全体を加熱することにより達成され得る。このプロセスは、アンモニアの脱
着を生じ、プロトンを残してブレンステッド部位を形成する。ブレンステッド部
位は、対イオンを加水分解性金属イオンで置き換えることにより導入することも
できる。次いで、加水分解が水素イオンを与える。
【0007】 なお、酸性ブレンステッド部位の導入は、物質が全体的に負の電荷、およびその
結果として、アンモニウムイオンまたは加水分解性金属イオンによって置き換え
られ得る交換可能な対イオンを有するならば唯一可能である。言い換えると、物
質は、カチオン交換容量(CEC)を特徴とする、すなわち例えばアンモニウム
イオンによって交換され得るカチオンを有する場合のみ、クラッキング成分とし
て使用され得る。従って、十分なカチオン交換容量を有する最終触媒を得るため
には、触媒に組み込まれるクラッキング成分が、十分に高いカチオン交換容量を
有することが必要である。
【0008】 さらに、水素化処理において使用されるべき触媒は一般に、使用の前にか焼され
、使用中および再生中に比較的高い温度に付されるので、高い温度に付されると
き、クラッキング成分のカチオン交換容量が劇的に低下しないことが好ましい。
【0009】 上記したように、WO96/07477において製造される粘土鉱物、例えばサ
ポー石は、交換可能な対イオンを含む。しかし、粘土鉱物の小さい濾過性故に、
かかる交換は長時間を要し、従って、商業的規模で行うことが困難である。従っ
て、本発明の更なる目的は、高いカチオン交換容量を有する、容易に濾過可能な
粘土様物質を提供することから成り、ここで、粘土様物質の正の電荷の欠損を補
償する実質的な量の対イオンは、水素イオンまたは水素イオンを発生し得る対イ
オンによって置き換えられている。
【0010】 クラッキング成分の1つの更なる重要な特徴は、その表面積である。良好な触媒
性能のために、高い表面積が必須である。従って、十分な触媒性能を有する最終
触媒を得るためには、触媒に組み入れられるクラッキング成分が十分に高い表面
積を有することが必要である。さらに、カチオン交換容量に関して述べたことと
同じ理由のために、クラッキング成分の表面積が、高い温度に付されるとき、劇
的に低下しないことが好ましい。
【0011】
【課題を解決するための手段】
驚いたことに、上記特徴の全てが、アルミニウム、ホウ素、ガリウム、クロム、
鉄、コバルト、マンガン、バナジウム、モリブデン、タングステン、インジウム
、ロジウム、スカンジウムまたはそれらの混合物の群から選択される1以上の3
価の金属元素の酸化化合物、ケイ素、チタン、ゲルマニウムまたはそれらの混合
物の群から選択される1以上の4価の金属元素の酸化化合物、およびVIII族の
非貴金属元素から排他的には選択されない1以上の2価の金属元素の酸化化合物
を含むコゲルによって達成され得ることが今分かった。ただし、ここで、 a)所望により存在するサポー石は別として、コゲルは本質的にX線無定形であ
り; b)コゲルのサポー石含量CAは60%未満であり; c)コゲルは少なくとも400m2/gの表面積を有し; d)コゲルは少なくとも0.5重量%のカチオン交換容量を有し;および e)コゲルに含まれるナトリウムおよびカリウムの合計は、コゲルの総重量に基
づいて、金属として計算して0.5重量%未満の量である。
【0012】
【発明の実施の形態】
上記で述べたように、所望により存在するサポー石は別として、本発明のコゲル
は本質的にX線無定形である。言葉「X線無定形」は当業者には周知であり、ス
ペクトルに結晶ピークが含まれず、広い無定形のピークのみが認められることを
意味する。本発明の意味において、言葉「本質的にX線無定形」は、任意のサポ
ー石ピークは別として、コゲルのX線回折パターンに目に見える更なる結晶ピー
クが本質的にないことを意味する。もちろん、例えばコゲルに存在する不純物(
水滑石など)による小さい結晶ピークは、「本質的にX線無定形」の言葉によっ
て排除されない。しかし、どの場合にも、言葉「本質的にX線無定形」は、サポ
ー石は別として、1以上の更なる結晶性成分の主要部分を含むゲルを排除する。
サポー石ピークは一般に、20°(2θ)、35°(2θ)および60°(2θ
)および所望により28°(2θ)に位置する結晶ピークを含む。
【0013】 サポー石含量CAは、コゲルのX線回折パターンから測定される。詳細を以下に
説明する。
【0014】 十分な触媒活性を有するために、コゲルは少なくとも400m2/gの表面積を
有することが必須である。好ましくは、コゲルの表面積は、少なくとも450m 2 /g、より好ましくは少なくとも500m2/gである。
【0015】 上記で述べたように、水素化処理触媒は一般的に、その使用の前にか焼される。
従って、該触媒においてクラッキング成分として使用されるべきコゲルの表面積
は、か焼中に劇的に減少しないことが好ましい。特に、550℃の空気中で1時
間か焼した後のコゲルの表面積とか焼されていないコゲルの表面積との間の比率
は、少なくとも0.80であるのが好ましい。この比率は、以下において「表面
積比」として示される。550℃の空気中で1時間か焼した後のコゲルの表面積
が少なくとも350m2/g、より好ましくは少なくとも400m2/gであるこ
とがさらに好ましい。
【0016】 なお、シリカ、アルミナ、および2価の金属元素(Fe、Co、Ni、Zn、B
e、MgおよびCuなど)の酸化物の多孔性粒子上での共沈が欧州特許出願EP
0097047に開示されている。しかし、この文献に開示された共沈のか焼前
またはか焼後の表面積はいずれも300m2/g以下である。
【0017】 コゲル、例えばシリカ、アルミナおよびマグネシウムを含むコゲルに関する別の
文献は、オランダ国出願NL7501204である。しかし、この文献に開示さ
れたコゲルの表面積は全て、有意に400m2/gより下である。さらに、米国
特許第3,951,864号は、かかるシリカ−アルミナ−マグネシアコゲルに
関する。しかし、この文献の関係する実施例を追試した後、本出願人は、そこに
開示されたコゲルが本発明のコゲルとは、これらの実施例において得られたか焼
されていないコゲルの表面積が有意に400m2/gより下であるという点で少
なくとも明らかに異なることを見出した。
【0018】 また、シリカ、アルミナおよびマグネシアのコゲルに関する別の文献は、米国特
許第2,935,483号である。この文献の関係する実施例が本出願人によっ
て追試され、この文献に開示されたコゲルも、該コゲルがコゲルの総重量に基づ
いて0.5重量%より有意に多くのナトリウムおよびカリウムの合計を含むとい
う点で少なくとも本発明のコゲルと明らかに異なることが見出された。上記で述
べたように、そのようなコゲルは、水素化処理用途にはあまり適さない。
【0019】 さらに、東ドイツ国特許DD0152331は、同様のコゲルに関する。この文
献は、担持されたニッケルアルミノシリケートを含む、プロペンの二量化におい
て使用される触媒に言及している。触媒は、シリカゲルまたはX線無定形のアル
ミノシリケート上でのアルミニウムおよび/またはニッケル水酸化物の析出、続
く熱処理により製造される。従ってこの触媒は、VIII族の非貴金属元素である
ニッケルを唯一の2価の金属元素として含む。かかる触媒が、使用の前または使
用中に触媒が硫化されるところの水素化処理用途で使用されるならば、ニッケル
は硫化され、コゲルから除去されるであろう。ニッケルがコゲルに存在する唯一
の2価の金属元素であるので、これは、硫化がコゲルに存在する全ての2価の金
属元素を除去し、その完全な分解をもたらすことを意味する。その結果、東ドイ
ツ国特許DD0152331のコゲル、または一般的に、VIII族の非貴金属を
唯一の2価の金属元素として含む任意のコゲルは、水素化処理用途におけるクラ
ッキング成分として適しない。従って、本発明のコゲルは、VIII族の非貴金属
元素から排他的には選択されない2価の金属元素を含むことが必須である。
【0020】 本発明のコゲルに含まれる3価の金属元素は、アルミニウム、ホウ素、ガリウム
、クロム、鉄、コバルト、マンガン、バナジウム、モリブデン、タングステン、
インジウム、ロジウム、スカンジウムまたはそれらの混合物の群から選択される
。3価の金属元素は好ましくは、アルミニウム、ガリウム、ホウ素またはそれら
の混合物を含み、より好ましくはアルミニウムを含み、最も好ましくは本質的に
アルミニウムから成る。コゲルに含まれる4価の金属元素は、ケイ素、チタン、
ゲルマニウムまたはそれらの混合物の群から選択される。好ましくは、ケイ素、
チタンまたはそれらの混合物を含み、より好ましくはケイ素を含み、最も好まし
くは本質的にケイ素から成る。本発明のコゲルの1以上の2価の金属元素は一般
的に、VIII族以外の金属元素、例えば好ましくはマグネシウム、亜鉛、マンガ
ン、銅、ベリリウムまたはそれらの混合物から選択される。所望により、これら
のVIII族以外の金属元素は、1以上のVIII族の非貴金属元素と組み合せること
ができる。好ましいVIII族の非貴金属元素は、コバルトまたはニッケルまたは
それらの混合物である。しかし、上記したように、1以上の2価の金属元素は、
VIII族の非貴金属元素から排他的に選択してはならない。VIII族以外の金属元
素は好ましくはマグネシウムを含み、より好ましくは本質的にマグネシウムから
成る。
【0021】 本発明のコゲルの4価の金属元素の酸化化合物と3価の金属元素の酸化化合物と
の間のモル比は一般的に少なくとも2であり、かつ30以下である。好ましいモ
ル比は少なくとも4あり、より好ましくは少なくとも6である。さらに好ましく
はモル比が20以下であり、より好ましくは12以下である。一般的に、本発明
のコゲルに含まれる1以上の2価の金属元素と3価および4価の金属元素の合計
との間の原子比は0.03〜1.00である。この原子比が0.10〜1.00
であるのが好ましく、より好ましくは0.20〜0.50である。
【0022】 一般的に、本発明のコゲルにおける1以上の3価の金属元素、例えばアルミニウ
ムの少なくとも50%、好ましくは少なくとも70%は、4の配位数を有する。
この結果、コゲルの負の電荷を生じ、これは、対イオンによって釣り合わされる
。出発物質に応じて、ナトリウムまたはカリウムイオンが対イオンとして存在し
得る。水素化分解用途に適するコゲルを作るために、これらのナトリウムおよび
カリウムイオンは、例えばアンモニウムまたは加水分解性金属イオンとのイオン
交換により置き換えられなければならない。上記で述べたように、アンモニアの
脱着後または加水分解性金属の加水分解後に水素イオンが生じる。コゲルの水素
イオンの量は、コゲルに存在するナトリウムイオンおよびカリウムイオンの量を
測定することにより間接的に解析され得る。十分な触媒活性を示すために、コゲ
ルは、乾燥コゲルの総重量に基づいてナトリウムおよびカリウムの合計を0.5
重量%以上含んではならない。好ましくは、乾燥コゲルの総重量に基づくナトリ
ウムおよびカリウムの合計が0.3重量%未満であり、より好ましくは0.2重
量%未満、最も好ましくは0.1重量%未満である。
【0023】 上記したように、クラッキング用途では高いカチオン交換容量が望ましい。本発
明のコゲルのカチオン交換容量は、少なくとも0.5重量%、好ましくは1.0
重量%より上、より好ましくは2.0重量%より上である。一般的に、コゲルの
カチオン交換容量は、10重量%未満である。さらに、上記で述べたように、高
い温度が適用されるとき(例えば、か焼中または使用中)にコゲルのカチオン交
換容量は劇的に低下すべきでない。従って、550℃の空気中で1時間か焼した
後のコゲルのカチオン交換容量とか焼されていないコゲルのカチオン交換容量と
の間の比率は少なくとも0.6であるのが好ましく、より好ましくは少なくとも
0.7である。この比率は、以下において「カチオン交換容量比」または「CE
C」として示される。さらに、550℃の空気中で1時間か焼されたサンプルの
カチオン交換容量が少なくとも0.5重量%、より好ましくは1.0重量%、最
も好ましくは少なくとも2.0重量%であるのが好ましい。
【0024】 さらに、上記で述べたように、コゲルのサポー石含量CAは60%未満である。
好ましくは、サポー石含量CAが55%未満、より好ましくは50%未満である
。さらに好ましくは、サポー石含量CAが少なくとも10%、より好ましくは少
なくとも20%である。コゲルのサポー石含量CAは方法Aによって測定され、
該方法は下記で説明される。さらに、本発明に係るコゲルのサポー石含量CB
30%未満、より好ましくは25%未満、さらにより好ましくは20%未満であ
る。サポー石含量CBは方法Bによって測定され、これも下記で説明する。
【0025】 本発明のコゲルの特性は、下記解析法によって測定され得る。 a)コゲル中のサポー石の量の測定 方法A 120℃で予め乾燥させた、マイルドに挽かれた物質のX線回折パターンを、
標準サンプルホルダーにおいて、通常の粉末回折計、例えばニッケルフィルター
を通されたCu−Kα放射線を用いるSiemens D5000 θ−θ反射回折計(測定条
件:発電機の設定は40kVおよび50mAである;発散および抗散乱スリット
0.5°;0.2mm検出器スリット)を使用して測定する。走査範囲(2θと
して表す)は12°〜70°であり、ステップサイズ0.05°および1ステッ
プ当りの時間20秒である。
【0026】 サンプルに存在する無定形物質は、約26°(2θ)にピーク最大を有する広い
ピークを生じ、一方、サポー石の存在によるピークは、約20°(2θ)、35
°(2θ)および60°(2θ)に位置する。約20°(2θ)および35°(
2θ)におけるピークは、約26°(2θ)における広いピークとの重なりを示
す。それらのピーク面積を測定し、かつ重なっているピークを分離するために、
(スプリット)Pearson VIIプロファイル関数および直線バックグラウンドを使
用して、4つのピークが適合される。本発明のコゲルに含まれるサポー石CA
量は、100S/(S+T)%として定義される。ここで、Sは約20°(2θ)
、35°(2θ)および60°(2θ)におけるサポー石ピークの総ピーク面積
であり、Tは約26°(2θ)における広いピークの面積である。上記は、当業
者が本発明のコゲルのサポー石含量CAを測定することを可能にする。下記に、
便宜上、適する手順をより詳細に論じる。
【0027】 適合手順の詳細: 適合は、SOCABIM(Bruker/AXSによって表される)製のプログラムPROFI
LE (v1.30)を適用することにより行われる。全体の適合手順は、2つの別々の
工程で行われる。適合手順の第一の部分では、適合範囲が13.0℃(2θ)〜
49.0℃(2θ)の範囲に制限され、この範囲に位置する3つのピーク、すな
わち約20°(2θ)、26°(2θ)および35°(2θ)におけるピークが
適合される。適合手順の第二の部分では、適合範囲が54.0°(2θ)〜66
.0°(2θ)の範囲に制限され、この適合範囲に位置するピーク、すなわち約
60°(2θ)におけるピークが適合される。
【0028】 適合手順の第一の部分は以下のように行われる。 1)前適合状態が定義される: a)3つの異なるモデルA、BおよびCが、約20°(2θ)(モデルA)、2
6°(2θ)(モデルB)および35°(2θ)(モデルC)における3つのピ
ークのために適用される適合関数のために定義される。すなわち、 モデルA:FWHM(半値全幅(Full Width Half Maximum))が3.2°(2
θ)で固定され、調整可能な指数が例えば1.1で設定されたPearson VIIプロ
ファイル関数; モデルB:FWHMが9.0°(2θ)で固定され、調整可能な指数が例えば5
.8で設定されたPearson VIIプロファイル関数; モデルC:調整可能な左および右の半FWHMパラメーターが各々、例えば2.
8°(2θ)および例えば4.0°(2θ)で設定され、調整可能な左および右
の指数が共に例えば0.6で設定されたスプリットPearson VIIプロファイル関
数。 b)α2/α1比が0.0で設定される。 c)3つのピークが各々、位置20.1°(2θ)、25.5°(2θ)および
34.7°(2θ)で初期化される。 d)位置13°(2θ)に位置する直線バックグラウンドの左側が強度I(13
°)−0.10I(49°)で固定され、位置49℃(2θ)に位置する右側が
強度I(49°)−0.10I(49°)で固定され、ここでI(t°)は、例
えば(t−1)°およびt°(2θ)によって結合された2θ範囲において認め
られる強度を平均することによって得られる位置t°(2θ)での強度である。
【0029】 2)精密化(refinement)が10サイクルで行なわれ、ここで、固定パラメータ
ーは上記値で固定されたままであり、調整可能なパラメーターは精密化手順の際
に調整される。
【0030】 モデルA、BおよびCの適合関数のための上記適合手順によって得られるピー
ク面積を、約20°(2θ)(モデルA)、26°(2θ)(モデルB)および
35°(2θ)(モデルC)におけるピークのピーク面積とする。約20°(2
θ)および35°(2θ)におけるピークの一方または両方がプログラムによっ
て認められないか、約35°(2θ)におけるピークのために適用されたモデル
Cの適合関数の左の半FWHMが精密化後の5°(2θ)よりも大きいならば、
工程(1)および工程(2)をモデルBのみを用いて再び行い、モデルBの適合
関数のこうして得られたピーク面積を約26°(2θ)における広いピークのピ
ーク面積とする。この場合、約20°(2θ)および35°(2θ)におけるピ
ークのピーク面積は0.0であるとする。
【0031】 第二適合手順を次のように行う。 1)前適合状態を次のように定義する。 a)モデルDが、調整可能なFWHMが例えば2.8°(2θ)で設定され、調
整可能な指数が例えば2.4で設定されたPearson VIIプロファイル関数として
、約60°(2θ)におけるピークのために適用される適合関数のために定義さ
れる。 b)α2/α1比が0.0で設定される。 c)ピークが、位置60.2°(2θ)で初期化される。 d)直線バックグラウンドがプログラムによって定義され、精密化の際に調整さ
れる。
【0032】 2)精密化が、適合手順の第一部のための記載に従って、5サイクルで行なわれ
る。
【0033】 モデルDの適合関数によって得られるピーク面積を、約60°(2θ)におけ
るピークのピーク面積とする。
【0034】 なお、良好な秩序のために、前適合状態における調整可能パラメーターを、初
期ピークおよび実際のピークができる限り密接に適合するように選択することは
当業者には明らかである。さらに、調整可能な出発パラメーターが適切に選択さ
れたときにプログラムが対応するピークを認めないならば、このピークの面積は
ゼロであるとみなされるべきであることは当業者には明らかである。
【0035】 方法B 物質を、方法Aの記載にしたがってX線回折により分析する。ただし、1工程
当たりの時間を20秒の変わりに40秒とする。サポー石CBの量は、下記式に
従って決定される。
【0036】
【式1】
【0037】 ここで、Rは、約60°(2θ)におけるピークのバックグラウンドを減じたピ
ーク面積と約26°(2θ)における広いピークのバックグラウンドを減じたピ
ーク高さとの間の比である。約60°(2θ)におけるピークのバックグラウン
ドを減じたピーク面積は、例えば、SOCABIM(Bruker/AXSによって表
される)のEVAソフトウェア(v3.30)において利用可能な「compute si
ngle peak」オプションを適用することにより得られる。自動バックグラウンド
モードにおけるこのオプションにより、直線バックグラウンドが55.0から6
5.0°(2θ)まで引かれる。バックグラウンド補正されたピーク面積は、プ
ログラムによって与えられる標準化されたネット面積として得られる。約26°
(2θ)における広いピークのバックグラウンドを減じたピーク高さは、バック
グラウンドであるとみなされる49°(2θ)で測定された強度を、約26°(
2θ)における広いピークの最高ピークでの強度から減じることにより得られる
【0038】 b)表面積(SA)の測定 300℃で予め排気されたサンプルの表面積を、B.E.T.法(窒素吸着、
p/p0範囲:0.06〜0.30)によって測定する。
【0039】 本明細書において、ある表面積に関して更なる説明が与えられない場合、これ
は、表面積が、か焼されていないサンプルの表面積を示すことを意味する。そう
でない場合、すなわち、表面積の測定の前にサンプルがか焼されている場合、そ
れは常に、か焼されたサンプルの表面積であると特定される。
【0040】 c)カチオン交換容量(CEC)の測定 コゲルが、20℃の温度で1時間、0.2モルのNaCl溶液によって3回交
換される。コゲル1g(乾燥重量)に対して100cm3のNaCl溶液が使用
される。溶液のpHは、交換中は調整されない。その後、交換されたコゲルを、
硝酸銀溶液を使用して洗浄水中にクロライドが検出され得なくなるまで水で洗浄
する。これらの交換および洗浄工程後にコゲルに組み入れられたナトリウムの量
が測定される。カチオン交換容量は、交換されたコゲル100g(乾燥重量)に
対するナトリウムのグラム数として表される。
【0041】 本明細書において、あるカチオン交換容量に関して更なる説明が与えられない
場合、これは、カチオン交換容量が、か焼されていないサンプルのカチオン交換
容量を示すことを意味する。そうでない場合、すなわち、表面積の測定の前にサ
ンプルがか焼されている場合、それは常に、か焼されたサンプルの表面積である
と特定される。
【0042】 d)配位数4を有する3価の金属元素の量の測定 配位数4を有する3価の金属元素の量は、乾燥したゲルに関して測定される。
それは、例えばNMRによって測定される。例えばアルミニウムが3価の金属元
素であるならば、配位数4を有するアルミニウムの量は27Al−NMRによって
測定される。
【0043】 e)標準化された濾過時間NFTの測定 10〜15mmの厚さを有するフィルターケーキを得るために、スラリーを含
むある量のコゲルを、黒色のリボン−589フィルター(Schleicher and Schne
l製)を有する約100cm2のフィルターを使用して、20cmHgの減圧下、
60℃の温度で濾過する。60℃の温度を有する1.5倍量の量の脱イオン水を
フィルターケーキ上に静かに注ぎ、表面がちょうど乾燥するまで濾過する。この
洗浄工程を2回繰り返す。次いで、フィルターケーキ厚さd1(nm)を測定す
る。表面がちょうど乾燥するまで、60℃の温度を有する1.5倍量の量の脱イ
オン水が濾過される。この最後の濾過工程におけるフィルターケーキを通して濾
過されるべき水の所要時間t(秒)を測定する。
【0044】 標準化された濾過時間NFTを下記式に従って計算する。
【式2】 ここで、Dは下記のように計算されるフィルターケーキの標準化された厚さであ
る。
【式3】
【0045】 すなわち、NFT(秒)は、1(体積)倍量が標準化された厚さ10mmを有
するフィルターケーキを通過する濾過時間に対応する。 なお、良好な秩序のために、NFTが測定されるべきコゲルは、長時間乾燥ま
たは貯蔵されてはならず、新しく調製されたコゲルでなければならない。
【0046】 f)コゲルの4価および3価の金属元素の酸化化合物間のモル比、ならびにコゲ
ルの2価の金属元素と3価および4価の金属元素の合計との間の原子比の測定
【0047】 この比のために与えられる値は、最終コゲルのモル比または原子比を示し、従
来公知の方法によって最終生成物から決定され得る。
【0048】本発明のコゲルの製造 本発明のコゲルは、1以上の適する3価の金属元素の酸化化合物の源の水性溶
液および1以上の適する4価の金属元素の酸化化合物の源の水性溶液および1以
上の適する2価の金属元素の酸化化合物の源の水性溶液を混合する工程;混合物
中に存在する2価、3価および4価の金属元素の酸化化合物の沈殿を引き起こす
ようにpH条件を選択する工程;適用可能ならば沈殿物のサポー石含量CAが6
0%以上になる前に、2価、3価および4価の金属元素の酸化化合物を含む沈殿
物を単離する工程;および必要ならば、最終コゲルに存在するナトリウムおよび
カリウムの合計をコゲルの総重量に基づいて0.5重量%未満の量に低下させる
ためにイオン交換処理を行う工程を含むプロセスによって製造される。
【0049】 イオン交換処理は好ましくは、コゲルに存在するナトリウムおよびカリウムの
合計を、コゲルの総重量に基づいて0.3重量%未満、より好ましくは0.2重
量%未満、最も好ましくは0.1重量%未満の量に低下させるように行なわれる
【0050】 イオン交換処理を行なうことなくコゲルのナトリウムおよびカリウムの合計が
すでに各々、0.5重量%未満、0.3重量%未満、0.2重量%未満、または
0.1重量%未満になるならば、イオン交換処理はもちろん不要である。例えば
本発明のコゲルがナトリウムおよびカリウムを含まない物質を使用して製造され
るならば、ナトリウムおよびカリウムを含まないコゲルが生じ、イオン交換処理
は不要である。しかし、ナトリウムおよびカリウムを含まないコゲルの対イオン
が例えば加水分解性が小さい金属イオンであるならば、例えばアンモニウムイオ
ンまたは比較的高い加水分解性を有する金属イオンによるイオン交換によって、
これらの金属イオンを部分的にまたは全体的に水素イオンで置換することが好ま
しい。
【0051】 イオン交換処理とは、コゲル中で対イオンとして作用するナトリウムおよび/
またはカリウムイオンが水素イオン源であるイオンによって置換されるところの
任意の処理を意味する。イオン交換処理は、例えば、アンモニウムイオンによる
イオン交換または加水分解性金属イオンによるイオン交換であり得る。
【0052】 本発明の方法の際、得られる最終コゲルのサポー石含量CAが60%以上でな
いことが確実にされなければならない。好ましくは、本発明の方法は、サポー石
含量CAが55%未満、より好ましくは50%未満であり、かつ好ましくは10
%より多く、より好ましくは20%より多いコゲルを生じるように行なわれる。
さらに好ましくは、本発明の方法は、サポー石含量CBが30%未満、より好ま
しくは25%未満、さらにより好ましくは20%未満である最終コゲルを生じる
ように行なわれる。これは、沈殿物が単離される前までの時間とは無関係に、サ
ポー石含量CAおよび所望によりCBが上記値以上になり得ないように出発物質の
比を選択することにより行うことができる。しかし、上記で与えられたサポー石
含量が得られるように、2価、3価および4価の金属元素の酸化化合物を含む沈
殿物が単離される前までの時間を、出発物質の比とは無関係に選択することも可
能である。特に、出発物質の比が、最終コゲルのサポー石含量が原則として上記
値より高くなり得るような比であるならば、沈殿物が単離される前までの時間は
、これを防ぐために十分短く選択されなければならない。さらに、時間および/
または出発物質の比は好ましくは、最終コゲルのサポー石含量がコゲルのサポー
石含量の上記で与えられた下限より下にならないように選択される。一般に、沈
殿物が単離される前までの時間は、経済的理由のために短く保持される。
【0053】 従って、本発明の方法を用いると、サポー石鉱物を得るために従来適用された
従来法の時間のかかるエージング工程を回避することができる。すなわち、反応
時間をかなり短くすることができ、これはもちろん、経済的観点からかなり有利
である。
【0054】 得られる沈殿物は、コゲルの水性懸濁物として存在する。粘土鉱物の製造にお
けるように、沈殿物は濾過によって単離され得る。驚いたことに、本発明の方法
を用いると、濾過の前にエージング工程が行なわれるWO96/07613に記
載された方法によって得られる物質よりもはるかに良好な濾過性を有するコゲル
が製造され得ることが今分かった。従って、母液の分離、コゲルの洗浄手順、お
よび続くイオン交換に必要な時間をかなり短縮することが可能であり、これはも
ちろん、経済的にかなり有利である。本発明の方法を用いると、標準化された濾
過時間NFTとして表される、好ましくは1000秒以下、より好ましくは50
0秒以下、最も好ましくは200秒以下の濾過性を有するコゲルを得ることがで
きる。
【0055】 所望により、イオン交換に続いて、か焼工程が行なわれる。これは、一般的に
0.5〜8時間の間、350〜900℃、好ましくは400〜800℃の温度で
適切に行うことができる。
【0056】 本発明のコゲルは、例えば以下によって得ることができる。 a)1以上の適する3価の金属元素の酸化化合物の源の水性溶液および1以上の
適する4価の金属元素の酸化化合物の源の水性溶液および1以上の適する2価の
金属元素の酸化化合物の源の水性溶液を同時に混合する工程、 b)混合物中に存在する2価、3価および4価の金属元素の酸化化合物の沈殿を
引き起こすようにpH条件を選択する工程、 c)適用可能ならば沈殿物のサポー石含量CAが60%以上になる前に、2価、
3価および4価の金属元素の酸化化合物を含む得られる沈殿物を単離する工程、
および必要ならば、 d)最終コゲルに存在するナトリウムおよびカリウムの合計をコゲルの総重量に
基づいて0.5重量%未満の量に低下させるためにイオン交換処理を行う工程。
【0057】 あるいは、本発明のコゲルは、例えば下記によって得ることができる。 a)1以上の適する3価の金属元素の酸化化合物の源の水性溶液および1以上の
適する4価の金属元素の酸化化合物の源の水性溶液を同時に混合する工程、 b)所望により、混合物中に存在する3価および4価の金属元素の酸化化合物の
沈殿を引き起こすようにpH条件を選択する工程、 c)所望により、3価および4価の金属元素の酸化化合物を含む得られる沈殿物
を単離し、洗浄する工程、 d)次いで、1以上の適する2価の金属元素の酸化化合物の源の水性溶液を添加
する工程、 e)混合物中に存在する2価、3価および4価の金属元素の酸化化合物の沈殿を
引き起こすようにpH条件を選択する工程、 f)適用可能ならば沈殿物のサポー石含量CAが60%以上になる前に、2価、
3価および4価の金属元素の酸化化合物を含む得られる沈殿物を単離する工程、
および必要ならば、 g)工程d)の沈殿物に存在するナトリウムおよびカリウムの合計を沈殿物の総
重量に基づいて0.5重量%未満に低下させるためにイオン交換処理を行う工程
【0058】 なお、第二に特定された製造方法では、イオン交換処理は、工程f)の後の代
わりに工程b)の後に行うこともできる。しかし、この場合、更なる工程、例え
ば工程e)の際に、得られる最終コゲルのナトリウムおよびカリウムの量が望ま
しい値より上に増加しないように注意しなければならない。これが事実であるな
らば、最終コゲルに存在するナトリウムおよびカリウムの合計を望ましい値に低
下させるために、工程f)の後に更なるイオン交換処理が必要である。
【0059】 さらに、原則として、2価、3価および4価の金属元素の酸化化合物の源の添
加に関して、プロセス工程の順序は決定的ではないことを注記しなければならな
い。2価、3価および4価の金属元素の酸化化合物の沈殿物の少なくとも単離工
程の前のプロセス工程の順序に関係なく、pH条件が、混合物に存在する2価、
3価および4価の金属元素の酸化化合物の沈殿を引き起こすように選択されなけ
ればならないということも再び注記されなければならない。
【0060】 望ましいpH条件の選択は、例えば2価、3価および4価の金属元素の酸化化
合物の源を、所望のpHを有する水の残り(water heel)に添加することにより
行うことができる。適するpH値は、簡単なルーチン実験によって当業者により
決定することができる。
【0061】 経済的および環境上の理由のために、沈殿条件は好ましくは、出発物質に含ま
れる3価、4価および2価の金属元素の少なくとも80重量%、より好ましくは
少なくとも90重量%、さらにより好ましくは少なくとも95重量%、最も好ま
しくは少なくとも98重量%が沈殿するように選択される。
【0062】 反応温度を上げると、反応時間が短縮される。60℃より上の温度、好ましく
は70℃より上の温度で反応を行うことが好ましいと考えられる。原則として、
本発明の反応は熱水条件下で行うことができる。
【0063】 本発明の方法で適用される1以上の3価の金属元素の酸化化合物の源は好まし
くは、アルミニウム、ガリウムまたはホウ素の酸化化合物の源を含み、より好ま
しくはアルミニウムの酸化化合物の源(好ましくは硫酸アルミニウムまたはアル
ミン酸ナトリウムまたはそれらの混合物)を含み、最も好ましくはアルミニウム
の酸化化合物の源(好ましくは硫酸アルミニウムまたはアルミン酸ナトリウムま
たはそれらの混合物)から本質的に成る。本発明の方法で適用される1以上の4
価の金属元素の酸化化合物の源は好ましくは、ケイ素またはチタンの酸化化合物
の源を含み、より好ましくはケイ素の酸化化合物の源(好ましくはケイ酸ナトリ
ウムまたはケイ酸カリウムまたはそれらの混合物)を含み、最も好ましくはケイ
素の酸化化合物の源(好ましくはケイ酸ナトリウムまたはケイ酸カリウムまたは
それらの混合物)から本質的に成る。本発明の方法で適用される1以上のVIII
族以外の2価の金属元素の酸化化合物の源は好ましくは、マグネシウム、亜鉛、
マンガン、銅もしくはベリリウムの水溶性の塩またはそれらの混合物を含み、よ
り好ましくはマグネシウム、亜鉛、マンガン、銅もしくはベリリウムの水溶性の
塩またはそれらの混合物から本質的に成る。最も好ましくは、1以上のVIII族
以外の2価の金属元素の酸化化合物の源が、マグネシウムの水溶性の塩、例えば
硫酸マグネシウムから本質的に成る。VIII族以外の2価の金属元素のこれらの
水溶性の塩は所望により、VIII族の非貴金属の1以上の水溶性の塩と組み合せ
ることができる。
【0064】 1以上の3価の金属元素の酸化化合物の源のモル量および1以上の4価の金属
元素の酸化化合物の源のモル量は一般に、生成物コゲルに存在する1以上の4価
の金属元素の得られる酸化化合物と1以上の3価の金属元素の得られる酸化化合
物との間のモル比が少なくとも2でありかつ30以下であり、好ましくは少なく
とも4であり、最も好ましくは少なくとも6であるように選択される。さらに好
ましくは、生成物コゲルに存在する1以上の4価の金属元素の得られる酸化化合
物と1以上の3価の金属元素の得られる酸化化合物との間のモル比が20以下で
あり、より好ましくは12以下であるように選択される。したがって、好ましい
アルミニウムおよびケイ素の場合、アルミナ源のモル量およびシリカ源のモル量
は一般に、得られるコゲルに存在するシリカとアルミナとの間のモル比が少なく
とも2でありかつ30以下であるように選択される。一般に、酸化化合物の源は
、生成物コゲルに含まれる1以上の2価の金属元素と3価および4価の金属元素
の合計との間の原子比が0.03〜1.00であるように添加される。酸化化合
物の源が、生成物コゲルに含まれる1以上の2価の金属元素と3価および4価の
金属元素の合計との間の原子比が0.10〜1.00、より好ましくは0.20
〜0.50であるように添加されるのが好ましい。所望により、コゲルに含まれ
る1以上の2価の金属元素の酸化化合物の量は、酸処理によって低下させること
ができる。本発明の意味において酸処理は、1以上の2価の金属元素の酸化化合
物の量が減少するようにコゲルを酸と任意に接触させることである。
【0065】本発明の触媒 本発明に係る触媒は少なくとも、本発明のコゲルおよび水素化金属成分を含む
。当業者には明らかなように、本明細書において言葉「成分」は、状況に応じて
、金属の金属形、その酸化物形、もしくはその硫化物形、または任意の中間体を
示す。
【0066】 水素化金属は、周期律表のVIB族およびVIII族およびそれらの混合物から選
択される。触媒に存在する水素化金属の性質は、触媒の意図する用途に依存する
。例えば触媒が炭化水素供給物における芳香族の水素化のために使用されるべき
ならば、使用される水素化金属は好ましくは、VIII族の1以上の貴金属、好ま
しくは白金、パラジウム、またはそれらの混合物である。この場合、VIII族の
貴金属は好ましくは、金属として計算して0.05〜5重量%の量、より好まし
くは0.1〜2重量%の量で存在する。触媒が例えば水素化脱硫および/または
水素化脱窒のために使用されるべきならば、一般に、VIB族の金属成分をVII
I族の非貴金属成分と組み合わせて含む。その場合、好ましくは、一方でのモリ
ブデン、タングステンまたはそれらの混合物と他方でのニッケル、コバルトまた
はそれらの混合物との組み合せであり得る。VIB族の水素化金属は好ましくは
、トリオキサイドとして計算して、2〜40重量%の量、より好ましくは5〜3
0重量%、最も好ましくは5〜25重量%の量で存在する。VIII族の水素化用
非貴金属は好ましくは、オキサイドとして計算して、1〜10重量%の量、より
好ましくは2〜8重量%の量で存在する。触媒が水素化分解または温和な水素化
分解において使用されるべきならば、VIII族の貴金属、またはVIB族の金属
とVIII族の非貴金属との組み合せが使用される。
【0067】 本発明のコゲルは、シリカ−アルミナおよびゼオライトなどの周知の酸性成分と
比較して、上記した水素化金属がコゲル自体に組み入れられることを可能にする
点で顕著な特性を有する。例えば、コバルトまたはニッケルは、コゲル中に2価
の金属元素として存在し得る。水素化のために活性であるために、これらの金属
の全部または一部が触媒的に活性な相に転化され得る。これは、例えば触媒が使
用前に還元条件下で硫化される場合、例えば還元または硫化によって行われ得る
。あるいは、水素化金属は、イオン交換によって対イオンとして組み入れられ得
る。
【0068】 本発明のコゲルの他に、触媒は、担体物質、例えばアルミナ、シリカ、シリカ−
アルミナ、シリカ−マグネシア、ジルコニア、チタニア、シリカ−ジルコニア、
シリカ−チタニア、粘土、モレキュラーシーブ、アルミノホスフェート、および
これらの物質の混合物を含み得る。これらの担体物質は、コゲルのためのバイン
ダーとして機能し、従って、触媒粒子の摩砕耐性を改善し、あるいは、コゲルの
クラッキング活性の希釈剤として作用するフィラー物質として機能し、従って、
触媒のクラッキング活性を調整することを可能にするところのマトリックス物質
から成る。他方、これらの担体物質は、それら自体の触媒活性を本発明に係る触
媒に添加することもできる。例えば、シリカ−アルミナまたはモレキュラーシー
ブ成分の触媒組成物への組み入れは、触媒組成物に特定のクラッキング活性を添
加する。本発明に係る触媒組成物に存在する担体物質の量は、その機能に依存す
る。担体物質は一般に、本発明の触媒中に、触媒組成物の重量に基づいて計算し
て5〜90重量%の量で存在する。例えば、触媒は、10〜60重量%のコゲル
、1〜45重量%の水素化金属成分および残りの、バインダー/フィラーとして
作用する担体物質を含むことが意図される。バインダー/フィラーマトリックス
物質として作用する適する担体物質は、例えば、アルミナ、シリカ、チタニアお
よびジルコニアであり、一般にアルミナが特に適する。触媒的クラッキング活性
を有する担体物質の量は、望ましい活性に依存する。これらの型の触媒的に活性
な担体物質が存在する場合、それらは好ましくは、触媒組成物の重量に基づいて
計算して10〜80重量%の量、より好ましくは20〜50重量%の量で存在す
る。もちろん、2つの型の担体物質を含む触媒も、本発明において意図される。
【0069】 所望により、触媒は、リンなどの他の成分をさらに含み得る。触媒をその形成工
程の任意の1つの際に適切な量のリン含有化合物、例えばリン酸と接触させるこ
とにより、適切な方法で触媒にリンを組み入れることができることは当業者には
明らかである。例えば、触媒を、任意の他の成分の他にリンを含む含浸溶液によ
って含浸させることができる。本発明に係る触媒がリンを含む場合、この化合物
は好ましくは、触媒組成物の重量に基づいて、P25として計算して0.5〜1
0重量%の量で存在する。
【0070】 本発明に係る触媒は一般に、50〜600m2/gの範囲、好ましくは100〜
400m2/gの範囲の比表面積(か焼後)を有する。
【0071】本発明に係る触媒の製造 本発明に係る触媒は、いくつかの方法で製造され得る。例えば、コゲルを粒子状
に押出し、押出物をか焼し、そしてか焼された押出物を、導入されるべき水素化
金属の塩を所望によりリン酸および/または従来公知の錯形成剤などの他の成分
と組み合せて含む含浸溶液によって含浸させることが可能である。あるいは、コ
ゲルを、上記で説明したように、自体触媒活性を有し得る他の担体物質と混合す
ることができ、その後、この混合物は押出すことができ、得られた押出物はか焼
され得る。か焼された押出物は次いで、上記したように含浸させることができる
。押出の前に触媒組成物にいくつかの水素化金属成分を添加することも可能であ
り、特に、コゲルおよび任意の他の担体物質を酸化モリブデンと混合し、その後
、得られた混合物を押出し、か焼することが提案される。
【0072】 先に述べたように、それ自体の水素化金属を含むコゲルも本発明に係る触媒にお
いて使用され得る。水素化金属は、例えばコゲルの製造中に添加され、その結果
、コゲルに組み入れられ得る。触媒はコゲルを介して導入されるそれらの水素化
金属のみを含み得るが、他の追加の水素化金属を触媒組成物に組み入れることも
可能である。さらに、水素化金属の一部または全部をコゲルの対イオンとして組
み入れてコゲルの負の電荷と釣り合わせることもできる。上記方法の種々の局面
を組み合せることも可能であることは当業者には明らかである。すなわち、水素
化金属の一部は含浸によって導入することができ、一方、他の一部は、担体に形
成される前にコゲルと混合され、あるいは水素化金属の一部はコゲルによって触
媒組成物に組み入れられ、一方、他の一部は成形された担体の含浸によって触媒
組成物に添加される。
【0073】 触媒粒子は、種々の異なる形状を有し得る。適する形状は、球状、円柱状、リン
グ状、および対称または非対称の多葉体(polylobe)、例えば三葉体または四葉
体を包含する。粒子は通常、0.5〜10mmの範囲の直径を有し、長さも同様
に0.5〜10mmの範囲にある。
【0074】 触媒がVIII族の非貴金属および/またはVIB族の金属を水素化金属として含
むならば、それは好ましくは使用前に硫化される。これは、触媒中の金属成分を
硫化形状に転化することを含む。硫化は、当業者に公知の方法によって、例えば
上昇する温度の反応器中で触媒を水素および硫黄供給物と、または水素および硫
化水素の混合物と接触させることにより行われ得る。触媒がVIII族の貴金属を
含むならば、原則として硫化の必要はなく、還元工程、例えば水素による還元工
程で十分である。先に述べたように、コゲルがコバルトまたはニッケルなどの水
素化金属を含むならば、これらは硫化によってコゲルから除かれるだろう。水素
化金属がコゲル全体にわたって均一に分布されるので、水素化金属は硫化後に触
媒組成物上に均一に分布されるだろう。
【0075】本発明に係る触媒の使用 本発明に係る触媒は、その組成に応じて、広範囲の反応条件、例えば200〜4
40℃の範囲の温度、5〜300バールの範囲の水素圧、および0.05〜10
時間-1の範囲の空間速度(LHSV)で複数の供給物を処理するための本質的に
全ての水素化処理プロセスにおいて使用され得る。この文脈において言葉「水素
化処理」は、炭化水素供給物を高められた温度および高められた圧力で水素と反
応させる全てのプロセスを包含する。これらのプロセスは、水素化脱硫、水素化
脱窒、水素化脱金属、水素化脱芳香族、水素化異性化、水素化脱蝋、水素化分解
および温和な圧力条件下での水素化分解(これは通常、温和な水素化分解と言う
)を包含する。特に、本発明に係るいくつかの触媒は、中蒸留物を形成するため
の重質原料の水素化分解における使用に適する。これらの水素化分解プロセスに
関しては、関係するプロセスパラメーターのための下記の値が当てはまる。 温度:230〜450℃の範囲; 水素圧:100〜250バールの範囲; 空間速度:0.2〜3時間-1の範囲; H2/油比:300〜2000NI/Iの範囲;
【0076】 一般に、選択される条件は、少なくとも70重量%の転化を与えるような条件で
ある。この文脈において言葉「転化」は、使用された原料の重量に対する391
℃より下の沸点を有する得られた生成物の重量%(適用できるならば、この重量
は、391℃より下ですでに沸騰する原料の部分の重量を考慮することにより補
正される)を示す。中蒸留物を製造するための水素化分解での使用に適する本発
明に係る触媒の例は、3〜40重量%の水素化金属(好ましくはNiおよびMo
またはWの組み合わせで構成される)、1〜60重量%のコゲル(好ましくは1
0〜50重量%)、3〜55重量%のゼオライト(好ましくは10〜50重量%
)および残りのアルミナを含む触媒である。
【0077】 水素化分解によってディーゼル油を製造するために適する本発明に係る触媒の例
は、VIB族の水素化金属成分、VIII族の水素化用非貴金属成分、本発明のコ
ゲルを、2.400〜2.480nmの範囲、好ましくは2.415〜2.45
5nmの範囲の単位セルサイズを有するY−ゼオライトと組み合せて含む。
【0078】 温和な水素化分解プロセスにおける本発明に係る触媒の使用も意図される。温和
な水素化分解プロセスのために、下記の値が、関係するプロセスパラメーターの
ために適用できる。 温度:350〜450℃の範囲; 水素圧:25〜100バールの範囲、好ましくは40〜80バールの範囲; 空間速度:0.2〜3時間-1の範囲; H2/油比:200〜1000NI/Iの範囲;
【0079】 一般に、選択される条件は、少なくとも20重量%の転化を与えるような条件で
ある。転化の定義は、上記で与えられたものと同じである。
【0080】 中蒸留物を製造するための温和な水素化分解における使用に適する本発明に係る
触媒の例は、3〜40重量%、好ましくは10〜40重量%の水素化金属成分(
これは好ましくは、NiおよびMoまたはWの組み合わせである)、5〜75重
量%、好ましくは15〜50重量%の本発明のコゲル、および0〜95重量%、
好ましくは5〜50重量%のアルミナバインダーを含む触媒である。
【0081】 本発明に係る触媒はまた、水素化異性化における使用、特に長鎖パラフィンの二
官能性水素化異性化のために非常に適する。これらの長鎖パラフィンは蝋として
も知られ、ディーゼル油および潤滑油の品質に負の影響を有する分子である。デ
ィーゼル油では、蝋分子が、許容されないほど高い温度で結晶化する傾向にあり
、従って、ディーゼル油を冬の間の燃料用途に関して不適切にする。潤滑油では
、蝋は主に粘度に影響を及ぼす。従って、これらの分子は除去されなければなら
ない。これを達成するための2つの方法が文献において公知である。すなわち、
分子を低沸点分子にクラッキングすること、および分子をイソパラフィンに異性
化することである。(水素化)クラッキング脱蝋触媒は本来、原料のいくつか、
すなわちn−パラフィンを、望ましい沸点範囲外の生成物に転化し、したがって
、中蒸留物の得られ得る収量を制限する。他方、水素化異性化プロセスは、n−
パラフィンを、望ましい範囲の沸点を有するが、n−パラフィンよりもはるかに
低い融点/結晶化点(すなわち、曇り点)を有するイソパラフィンに転化する。
【0082】 本発明に係る触媒は、蝋含有原料の水素化異性化における使用にも適することが
分かった。そのような触媒は、1以上のVIB族の金属成分およびVIII族の金
属成分、特にVIII族の貴金属から成る水素化成分を含む。最も好ましくは、水
素化成分は白金、パラジウムまたは2つの組み合わせである。
【0083】 本発明に係る触媒におけるコゲルの存在は、蝋含有原料の水素化異性化のために
有利である。なぜならば、望ましい特性の組み合わせを有するからである。コゲ
ルの低酸性度は、生成物イソパラフィンの水素化分解を排除する。コゲルの特性
は、水素化成分の良好な分散が確実に得られるような特性である。物質拡散制限
の影響は、担体の特性を制御することにより除去される。この特定の適用では、
バインダー−担体相互作用による水素化分解を、かかる相互作用を生じないバイ
ンダー物質、例えばシリカまたはチタニアを使用することにより防止することが
好ましい。あるいは、何らのバインダーもなしにコゲル担体を形作ることが好ま
しいかもしれない。水素化異性化における使用のために特に好ましい触媒は、0
.1〜2.0重量%の白金、パラジウムまたはそれらの混合物、1〜99.9重
量%、好ましくは10〜50重量%の本発明のコゲル、および0〜98.9重量
%、好ましくは50〜90重量%のシリカ、チタニアまたはそれらの混合物を含
む触媒である。
【0084】 なお、本発明のコゲルは、流体触媒的クラッキング(FCC)などの水素化処理
とは異なる触媒的用途のために使用することもできる。
【0085】
【実施例】
本発明を以下の実施例により説明する。
【0086】実施例1(本発明に係る触媒の製造) a)コゲルの製造 0.44kgの量のアルミン酸ナトリウム溶液(26%のAl23、20%の
Na2O)、3.80kgの硫酸マグネシウム溶液(6.34%のMgO)およ
び4.85kgの希釈された水ガラス(4.2%のNa2O、13.8%のSi
2)を、80℃で30分以内に30リットルのステンレス製反応器(出発時に
約10kgの水を含む)に同時に添加した。苛性ソーダ(15%)を使用してp
Hを8.5に制御した。その後、得られたスラリーを濾過し、得られたフィルタ
ーケーキを10kgの水(60℃)で3回洗浄した。洗浄されたフィルターケー
キの濾過性は、通常のサポー石物質によって得られたものよりはるかに良好であ
った。標準化された濾過時間NFT(アンモニウム交換の前)はわずか57秒で
あった。
【0087】 7.5kgの洗浄されたフィルターケーキ(固形分14.7%)を170gの塩
化アンモニウムを含む3kgの水中で再びスラリー化してアンモニウム交換を行
った。混合物を60℃で1時間攪拌し、pHを5.5で維持した。次いで、混合
物を脱水し、全手順をもう一度繰り返した。次いで、硝酸銀溶液を使用して塩化
物がもはや検出され得なくなるまでフィルターケーキを水で十分洗浄した。この
交換されたフィルターケーキのNFTを測定した。最後に、フィルターケーキを
120℃で一夜乾燥した。得られたアンモニウム交換されたコゲルは下記特性を
有していた。
【0088】 ナトリウムおよびカリウムの合計 0.07重量% サポー石含量CA 47% サポー石含量CB 12% 表面積(BET) 621m2/g 表面積(BET) 531m2/g(か焼済) 表面積比 0.86 CEC 3.3重量% CEC 3.0重量%(か焼済) CEC比 0.91 NFT 483秒 4配位したアルミニウムの量 84% シリカ/アルミナモル比 9.9 マグネシウム/(アルミニウム +ケイ素)原子比 0.28
【0089】 b)触媒の製造 アルミナを、若干のHNO3および水と混合することにより解膠させた。次いで
、a)で製造されたかかる量のコゲルを、65重量%のコゲルおよび35重量%
のアルミナを含む混合物が得られるように添加した。押出可能な生地が形成され
るまで混練した後、混合物を押出して、1.5mmの直径を有する円柱状の押出
物にした。押出物を120℃で一夜乾燥し、次いで525℃で1時間か焼した。
押出物を、7モリブデン酸アンモニウムの水性溶液によって含浸させた後、12
0℃で乾燥し、525℃で1時間か焼した。次いで、モリブデン含有押出物に、
硝酸コバルト溶液による含浸によってCoOを充填した。含浸後、押出物を再び
120℃で乾燥し、525℃で1時間か焼した。得られた触媒は、触媒の総重量
に基づいて14.0重量%のMoO3および4重量%のCoOを含んでいた。
【0090】実施例2(本発明に係る触媒の製造) a)コゲルの製造 実施例1、工程a)の手順を、3.26kgの硫酸アルミニウム溶液(4.9%
のAl23)、4.18kgの硫酸マグネシウム溶液(6.34%のMgO)お
よび6.47kgの希釈された水ガラス(4.2%のNa2O、13.9%のS
iO2)および、8.5でのpH制御のための苛性ソーダ(14%)を使用して
繰り返した。次いで、得られたスラリーを濾過し、得られたケーキを15kgの
水(60℃)で2回洗浄した。このケーキの標準化された濾過時間NFTは10
1秒であった。次いで、7.5kgの洗浄されたフィルターケーキ(固形分16
.4%)を4kgの水に再びスラリー化した後、アンモニウム交換を、実施例1
の手順に従って行った。得られたアンモニウム交換されたコゲルは、下記特性を
有していた。
【0091】 ナトリウムおよびカリウムの合計 0.04重量% サポー石含量CA 45% サポー石含量CB 10% 表面積 512m2/g 表面積 397m2/g(か焼済) 表面積比 0.78 CEC 3.5重量% CEC 2.4重量%(か焼済) CEC比 0.69 NFT 149秒 4配位したアルミニウムの量 90% シリカ/アルミナモル比 9.22 マグネシウム/(アルミニウム +ケイ素)原子比 0.22
【0092】 b)触媒の製造 触媒は、実施例1、工程b)の手順に従って製造された。
【0093】実施例3(本発明に係るコゲルの製造) 1.96kgの量の硫酸アルミニウム溶液(8.11%のAl23)、7.0
3kgの硫酸マグネシウム溶液(4.71%のMgO)および4.12kgの水
ガラス(8.5%のNa2O、27.5%のSiO2)を、80℃で1時間以内に
30リットルのステンレス製反応器(出発時に8.9kgの水を含む)に同時に
添加した。苛性ソーダ(50%)を使用してpHを8.5に制御した。得られた
スラリーをさらに1時間攪拌した。沈殿物のNFTを測定するために、スラリー
の一部を濾過し、得られたフィルターケーキを7kgの水(60℃)で3回洗浄
した。標準化された濾過時間NFT(アンモニウム交換の前)はわずか13秒で
あった。
【0094】 スラリーの残りの部分の0.56kgを濾過し、次いで、フィルター上での交換
を4.9gの硫酸アンモニウムを含む水性溶液(60℃)100mlを用いて2
回行った。再スラリー化および濾過の後、この交換されたフィルターケーキのN
FTを測定した。最後に、フィルターケーキを120℃で一夜乾燥した。得られ
たアンモニウム交換されたコゲルは下記特性を有していた。
【0095】 ナトリウムおよびカリウムの合計 0.05重量% サポー石含量CA 55% サポー石含量CB 16% 表面積(BET) 514m2/g 表面積(BET) 418m2/g(か焼済) 表面積比 0.81 CEC 2.7重量% CEC 2.3重量%(か焼済) CEC比 0.85 NFT 21秒 4配位したアルミニウムの量 92% シリカ/アルミナモル比 11.9 マグネシウム/(アルミニウム +ケイ素)原子比 0.39
【0096】実施例4(本発明に係るコゲルの製造) 0.73kgの量のアルミン酸ナトリウム溶液(26.2%のAl23、19
.4%のNa2O)および3.26kgの水ガラス(8.4%のNa2O、27.
8%のSiO2)を、33℃で30分以内に30リットルのステンレス製反応器
(出発時に13.9kgの水を含む)に同時に添加した。硫酸(30%)を使用
してpHを9.5に制御した。得られたスラリーをさらに5分攪拌し、次いで1
.50kgの硫酸マグネシウム溶液(6.34%、MgO)を5分で添加した。
pHを苛性ソーダ(15%)を用いて9.5に維持した。得られたスラリーを5
分間攪拌した。245gの量の新しく調製されたスラリーを濾過し、NFTを測
定した(198秒)。
【0097】 次いで、フィルターケーキのフィルター上での交換を、Al1当量につき2当
量のNH4を含む1倍量の塩化アンモニウム溶液(pH5.5)を用いて3回行
った。交換されたフィルターケーキを再スラリー化し、濾過し、次いでNFTを
測定した。最後に、フィルターケーキを120℃で一夜乾燥した。得られたアン
モニウム交換されたコゲルは下記特性を有していた。
【0098】 ナトリウムおよびカリウムの合計 0.04重量% サポー石含量CA <5% サポー石含量CB <5% 表面積(BET) 436m2/g 表面積(BET) 378m2/g(か焼済) 表面積比 0.87 CEC 5.1重量% CEC 3.1重量%(か焼済) CEC比 0.61 NFT 168秒 4配位したアルミニウムの量 94% シリカ/アルミナモル比 7.70 マグネシウム/(アルミニウム +ケイ素)原子比 0.10
【0099】実施例5(本発明に係るコゲルの製造) 0.73kgの量のアルミン酸ナトリウム溶液(26.2%のAl23、19
.4%のNa2O)、1.50kgの硫酸マグネシウム溶液(6.34%のMg
O)および3.25kgの水ガラス(8.4%のNa2O、27.8%のSiO2 )を、30℃で30分以内に30リットルのステンレス製反応器(出発時に約1
3.9kgの水を含む)に同時に添加した。硫酸(30%)を使用してpHを9
.5に制御した。得られたスラリーをさらに5分攪拌した。240gの量の新し
く調製されたスラリーを濾過し、NFTを測定した(136秒)。次いで、フィ
ルターケーキのフィルター上での交換を、Al1当量につき2当量のNH4を含
む1倍量の塩化アンモニウム溶液(pH5.5)を用いて3回行った。交換され
たフィルターケーキを再スラリー化し、濾過し、次いでNFTを測定した。最後
に、フィルターケーキを120℃で一夜乾燥した。得られたアンモニウム交換さ
れたコゲルは下記特性を有していた。
【0100】 ナトリウムおよびカリウムの合計 0.04重量% サポー石含量CA <5% サポー石含量CB <5% 表面積(BET) 439m2/g 表面積(BET) 352m2/g(か焼済) 表面積比 0.80 CEC 4.8重量% CEC 3.2重量%(か焼済) CEC比 0.67 NFT 236秒 シリカ/アルミナモル比 7.9 マグネシウム/(アルミニウム +ケイ素)原子比 0.11
【0101】 なお、良好な秩序のために、上記実施例において表面積またはCEC値に言葉
「か焼済」が付けられているとき、これは、この値が、550℃で1時間、空気
中で先にか焼されたサンプルから得られたことを意味する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,Z A,ZW Fターム(参考) 4G069 AA02 AA03 AA08 BA01A BA01B BA02A BA02B BA03A BA04A BA06A BA06B BA07A BA15A BA15B BA20A BA20B BA36A BA38 BA43A BB02A BB04A BB04B BB06A BC08A BC10A BC10B BC11A BC16A BC16B BC17A BC18A BC23A BC31A BC35A BC39A BC50A BC54A BC57A BC58A BC59A BC59B BC60A BC62A BC65A BC66A BC67A BC67B BC71A BD03A BD05A BD05B BD07A CC02 CC03 CC05 CC06 CC14 DA06 EA02Y EA04Y EA06 EB18Y EC03X EC03Y EC04X EC04Y EC26 EC27 FA01 FA02 FB06 FB09 FB26 FB30 FB67 FC08 FC09 ZA01A ZA39A

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム、ホウ素、ガリウム、クロム、鉄、コバルト、マン
    ガン、バナジウム、モリブデン、タングステン、インジウム、ロジウム、スカン
    ジウムまたはそれらの混合物の群から選択される1以上の3価の金属元素の酸化
    化合物、ケイ素、チタン、ゲルマニウムまたはそれらの混合物の群から選択され
    る1以上の4価の金属元素の酸化化合物、およびVIII族の非貴金属元素から排
    他的には選択されない1以上の2価の金属元素の酸化化合物を含むコゲルにおい
    て、 a)所望により存在するサポー石は別として、コゲルが本質的にX線無定形であ
    り; b)コゲルのサポー石含量CAが60%未満であり; c)コゲルが少なくとも400m2/gの表面積を有し; d)コゲルが少なくとも0.5重量%のカチオン交換容量を有し;および e)コゲルに含まれるナトリウムおよびカリウムの合計が、コゲルの総重量に基
    づいて0.5重量%未満の量である ところのコゲル。
  2. 【請求項2】 3価の金属元素がアルミニウムを含む、請求項1記載のコゲル。
  3. 【請求項3】 4価の金属元素がケイ素を含む、請求項1または2記載のコゲル
  4. 【請求項4】 2価の金属元素がVIII族以外の金属元素およびVIII族の非貴金
    属元素を含む、請求項1〜3のいずれか1項記載のコゲル。
  5. 【請求項5】 VIII族の非貴金属元素がニッケル、コバルトまたはそれらの混
    合物から選択される、請求項4記載のコゲル。
  6. 【請求項6】 VIII族以外の金属元素がマグネシウムを含む、請求項1〜5の
    いずれか1項記載のコゲル。
  7. 【請求項7】 コゲルに含まれる1以上の4価の金属元素の酸化化合物と1以上
    の3価の金属元素の酸化化合物との間のモル比が少なくとも2でありかつ30以
    下である、請求項1〜6のいずれか1項記載のコゲル。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれか1項記載のコゲルの製造法において、1
    以上の適する3価の金属元素の酸化化合物の源の水性溶液および1以上の適する
    4価の金属元素の酸化化合物の源の水性溶液および1以上の適する2価の金属元
    素の酸化化合物の源の水性溶液を混合する工程;混合物中に存在する2価、3価
    および4価の金属元素の酸化化合物の沈殿を引き起こすようにpH条件を選択す
    る工程;適用可能ならば沈殿物のサポー石含量CAが60%以上になる前に、2
    価、3価および4価の金属元素の酸化化合物を含む沈殿物を単離する工程;およ
    び必要ならば、最終コゲルに存在するナトリウムおよびカリウムの合計をコゲル
    の総重量に基づいて0.5重量%未満の量に低下させるためにイオン交換処理を
    行う工程を含むことを特徴とする方法。
  9. 【請求項9】 1以上の3価の金属元素の酸化化合物の源および1以上の4価の
    金属元素の酸化化合物の源および1以上の2価の金属元素の酸化化合物の源が互
    いに同時に混合される、請求項8記載の方法。
  10. 【請求項10】 1以上の3価の金属元素の酸化化合物の源および1以上の4価
    の金属元素の酸化化合物の源が、1以上の2価の金属元素の酸化化合物の源の添
    加の前に互いに混合される、請求項8記載の方法。
  11. 【請求項11】 請求項1〜7のいずれか1項記載のコゲルおよび水素化金属成
    分を少なくとも含む触媒。
  12. 【請求項12】 水素化金属成分が、VIB族金属の成分、VIII族金属の成分
    、またはそれらの混合物から選択される、請求項11記載の触媒。
  13. 【請求項13】 触媒が少なくとも5重量%の担体物質を含む、請求項11また
    は12記載の触媒。
  14. 【請求項14】 担体物質が、アルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニア、ま
    たはそれらの混合物から選択される、請求項13記載の触媒。
  15. 【請求項15】 触媒が、シリカ−アルミナ、モレキュラーシーブ成分、または
    それらの混合物から選択される触媒活性を有する担体物質をさらに含む、請求項
    11〜14のいずれか1項記載の触媒。
  16. 【請求項16】 少なくとも1の水素化金属成分が請求項1〜7のいずれか1項
    記載のコゲルに組み入れられることを特徴とする、請求項11〜15のいずれか
    1項記載の触媒の製造法。
  17. 【請求項17】 水素化金属成分の組み入れの前、組み入れの間、または組み入
    れの後にコゲルが担体物質と混合される、請求項16記載の方法。
  18. 【請求項18】 コゲルが、存在する任意の担体物質と共に粒子状に押出され、
    次いで水素化金属成分の組み入れの前または後にか焼される、請求項16または
    17記載の方法。
  19. 【請求項19】 請求項11〜15のいずれか1項記載の触媒を、所望により前
    硫化の後に、水素化脱硫、水素化脱窒、水素化脱金属、水素化脱芳香族、水素化
    異性化、水素化脱蝋、水素化分解または温和な圧力条件下での水素化分解のため
    に使用する方法。
  20. 【請求項20】 触媒が、重質炭化水素原料を水素化分解してディーゼル油を製
    造するために使用される、請求項19記載の方法。
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