JP2002518095A

JP2002518095A - 受動的なサイド結合点と調整可能なファスニングシステムとを有する使い捨て吸収性物品

Info

Publication number: JP2002518095A
Application number: JP2000554319A
Authority: JP
Inventors: ローラリンダエルスバーグ
Original assignee: キンバリークラークワールドワイドインコーポレイテッド
Priority date: 1998-06-19
Filing date: 1999-01-19
Publication date: 2002-06-25
Also published as: HK1038875A1; RU2221530C2; WO1999065438A1; EP1087739B2; AU753419B2; CN1308515A; EP1087739B1; KR100623138B1; BR9911284A; KR20010052980A; AU2235799A; EP1087739A1; US6287287B1; CN1160034C; AR018072A1; CO5080824A1

Abstract

(57)【要約】予め固定された吸収性物品は、一方のウエスト領域の対向した側縁上に配置される一対の第１のファスナーを含む。第１のファスナーは、吸収性物品の他方のウエスト領域にオーバーラップし、取り外し可能に係合して吸収性物品をもたらす。予め固定された吸収性物品はさらに、一方のウエスト領域上の第１のファスナーの内側に配置される一対の受動的なサイド結合点を含む。一対の受動的なサイド結合点は、一方のウエスト領域のオーバラップ部を他方のウエスト領域へ取り外し可能に取り付け、予め固定された吸収性物品を予め固定された状態に維持することをアシストする。また、サイド結合点は、使用時に物品のウエスト領域同士が相対移動することを阻止する。また、この物品は、吸収性物品の一方のウエスト領域に配置される少なくとも１つの第２のファスナーを含むことができる。第２のファスナーは、他方のウエスト領域へ取り外し可能に係合して、予め固定された吸収性物品が装用者の臀部上に取り付けられた後で、ウエスト領域を装用者の体にさらに適合させるよう構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】（技術分野）本発明は、生体からの滲出物を収容するようになっている使い捨て吸収性物品
に関する。さらに詳細には、本発明は、装用者のウエスト部のまわるに物品を保
持するための、受動的なサイド結合点と調整可能なファスニングシステムとを有
する予め固定された吸収性物品に関する。

【０００２】（背景技術）オムツ、訓練パンツまたは失禁用衣料品などの吸収性物品は、装用者に密着し
心地よいフィット性をもたらして生体からの滲出液を吸収することが望ましい。
さらに、そのような吸収性物品は、汚れた後は好都合で清潔な方法で、介護者ま
たは装用者の衣類などの周囲環境を不都合に汚すことなく、装用者から取り外す
ことができることが望ましい。状況によっては、このような吸収性物品は、装用
者の臀部上を引き上げ引き下げることによって、装用者または介護者が簡単に装
用でき、汚れていなかった場合には、簡単にその物品を取り外すことができるこ
とが望ましい。例えば、このような吸収性物品は、子供達のトイレ訓練に役立つ
ことができる。

【０００３】典型的には、従来のオムツは、予め固定された状態で提供されておらず、使用
中に装用者の臀部のまわりに取り外し可能なように、粘着テープ型ファスナーま
たはフック−ループ型ファスナー等の従来型ファスナーによって接合された前部
ウエスト部分と後部ウエスト部分を有していた。例えば、従来のファスナーは、
典型的には、粘着テープタブ等のオムツの後部ウエスト領域のオムツの最も外側
のコーナに配置された一対のファスナーと、テーピングパネル等のオムツの前部
ウエスト領域のオムツの外カバー外側面に配置された相補的ファスナーを有して
いた。このような構造では、オムツは装用者の両脚の間に置かれ、後部ウエスト
部分をオムツの前部ウエスト部分に固定するために、粘着テープタブをテーピン
グパネルに取り外し可能に取り付けることによって、装用者のウエスト部のまわ
りにオムツを取り付けていた。このような従来のオムツは、装用者に固定が容易
であり、使用後は介護者を不都合に汚すことなく装用者から取り外すことが容易
である。しかし、このような従来のオムツは予め固定される構造になっておらず
、ファスナーが取り付けられた時に装用者の臀部上を引き上げ引き下げるよう構
成されていない。

【０００４】有効に生体からの滲出物を収容し、装用者の臀部上を引き上げ引き下げること
ができる吸収性物品を提供するために、いくつかの試みがなされてきた。例えば
、従来の訓練パンツ等の従来の吸収性物品の中には、吸収性物品の前部ウエスト
部分を後部ウエスト部分に接合する一体式サイドパネルを含むものがあった。サ
イドパネルは伸縮性があり、吸収性物品の開口部は、所望であれば吸収性物品を
装用者の臀部上を引き上げ引き下げできるほど拡がることができる。

【０００５】しかし、そのような試みの多くは、完全に満足できるものではなかった。例え
ば、訓練パンツのような吸収性物品は、装用者の臀部上を引き上げ引き下げでき
る程十分に拡がることができるが、必ずしも装用者にぴったりフィットするもの
ではない。このような訓練パンツは、装用者のウエストに緩やかにフィットする
ものが多くそのために不都合に漏れてしまう場合がある。結果的に、このような
訓練パンツ物品の多くは、装用者にさらにぴったりとフィットするよう調整可能
な従来のオムツタイプの物品ほど有効に生体からの滲出物を収容できない。さら
に、従来の訓練パンツ等の一体式サイドパネルを有する吸収性物品は汚れた場合
に、その取り外しは必ずしも十分満足できるものではなかった。例えば、その物
品を装用者の臀部上を引き上げ引き下げるのではなく、その物品を装用者のウエ
ストから取り外す場合にサイドパネルを引き裂くことは困難であった。

【０００６】従って、より改善された吸収性物品を開発しようとしているにもかかわらず、
相変わらず従来の訓練パンツと従来のオムツの利点を提供できる吸収性物品に対
する要求がある。すなわち、依然として、有効に生体からの滲出液を収容できる
よう装用者に適合し、装用者の臀部上を引き上げ引き下げることができ、また便
利で清潔な方法で容易に装用者へ取り付け取り外すことができる吸収性物品が必
要とされている。さらに、物品を容易に臀部上で引き上げ引き下げることができ
るように、取り外し可能に予め固定されたウエスト区域を含む使い捨て吸収性物
品に対する要求もある。

【０００７】（発明の開示）前記で検討した問題点に対して、受動的なサイド結合点と調整可能なファスニ
ングシステムを有する新規な予め固定された使い捨て吸収性物品を見出した。１
つの態様において、本発明は、吸収体、前部ウエスト領域、後部ウエスト領域、
ウエスト領域の間に延びてウエスト領域を接続する股部領域および一対の対向し
た側縁を備える予め固定された使い捨て吸収性物品に関する。予め固定された吸
収性物品は、一方のウエスト領域の対向した側縁上に配置される一対の第１のフ
ァスナーを含む。第１のファスナーは、吸収性物品の他方のウエスト領域にオー
バーラップし、取り外し可能に係合して吸収性物品をもたらす。この物品はさ
らに、一方のウエスト領域上の第１のファスナーの内側に配置される一対の受動
的なサイド結合点を含む。一対の受動的なサイド結合点は、一方のウエスト領域
のオーバラップ部を他方のウエスト領域へ取り外し可能に取り付け、予め固定さ
れた吸収性物品を予め固定された状態に維持することをアシストする。

【０００８】別の態様において、本発明は、吸収体、前部ウエスト領域、後部ウエスト領域
、ウエスト領域の間に延びウエスト領域を接続する股部領域、および他方のウエ
スト領域にオーバーラップする一方のウエスト領域上の一対の対向した耳領域を
備える予め固定された使い捨て吸収性物品関する。予め固定された吸収性物品は
、一方のウエスト領域の対向した耳領域上に配置され、他方のウエスト領域にオ
ーバーラップし、吸収性物品に取り外し可能に係合して吸収性物品をもたらす一
対の第１のファスナーを含む。この物品はさらに、対向した端部を備えて一方の
ウエスト領域に配置されるベルト部分と、ベルト部分の対向した端部上に配置さ
れる一対の第２のファスナーは含む。第２のファスナーは、他方のウエスト領域
へ取り外し可能に係合して、予め固定された吸収性物品が装用者の臀部上に取り
付けられた後で、ウエスト領域を装用者の体に適合させるよう構成されている。
この物品はさらに、一方のウエスト領域において対向した耳領域上の第１のファ
スナーの内側に配置される一対の受動的なサイド結合点を含んでいる。受動的な
サイド結合点は、耳領域のオーバラップ部を対向したウエスト領域へ取り外し可
能に取り付け、予め固定された吸収性物品を予め固定された状態に維持すること
をアシストする。

【０００９】さらに別の態様において、本発明は、前部ウエスト領域、後部ウエスト領域、
ウエスト領域の間に延びウエスト領域を接続する股部領域、対向した側縁を備え
る予め固定された使い捨て吸収性物品に関する。吸収性物品は外側カバーと吸収
体シャーシとを含む。吸収体シャーシは、外側カバーへ接合されたバックシート
と、重ね合わされた状態でバックシートへ接合されたボディ側ライナーと、バッ
クシートと、ボディ側ライナーとの間に配置された吸収性コア５０とを含む。吸
収性物品は、吸収性物品の後部ウエスト領域の、横方向に対向した側縁上の外側
カバー上に配置される一対の第１のファスナーを含む。第１のファスナーは、吸
収性物品の前部ウエスト領域において吸収性物品の外側面へ取り外し可能に係合
するよう構成されている。この物品はさらに、吸収性物品の後部ウエスト領域に
配置され一対の対向した端部を備えるベルト部分と、ベルト部分の対向した端部
上に配置される一対の第２のファスナーを含む。、一対の第２のファスナーは、
前部ウエスト領域へ取り外し可能に係合して、予め固定された吸収性物品が装用
者の臀部上に取り付けられた後で、前部ウエスト領域を装用者の体にさらに適合
させるよう構成されている。この物品はさらに、後部ウエスト領域上の第１のフ
ァスナーの内側に配置される一対の受動的なサイド結合点を含む。受動的なサイ
ド結合点は、後部ウエスト領域のオーバラップ部を、前部ウエスト領域へ取り外
し可能に取り付け、予め固定された吸収性物品を予め固定された状態に維持する
ことをアシストする。

【００１０】さらに別の態様において、本発明は、吸収体、前部ウエスト領域、後部ウエス
ト領域、ウエスト領域の間に延びウエスト領域を接続する股部領域および一対の
対向した側縁を備える予め固定された使い捨て吸収性物品に関する。吸収性物品
は、一方のウエスト領域の対向した側縁上に配置される一対の第１のファスナー
を含む。第１のファスナーは、使い捨て吸収性物品の他方のウエスト領域へ取り
外し可能に係合してウエスト周囲の寸法を規定する。吸収性物品はさらに、第１
のファスナーをはずすことなく吸収性物品のウエスト周囲寸法を減じて、予め固
定された吸収性物品が取り付けられた後で装用者の体にウエスト領域を適合させ
るためのウエストサイズ調整手段を含む。この物品はさらに、一方のウエスト領
域上の第１のファスナーの内側に配置され、一方のウエスト領域のオーバラップ
部を他方のウエスト領域へ取り外し可能に取り付け、予め固定された吸収性物品
を予め固定された状態に維持することをアシストする一対の受動的なサイド結合
点を含む。

【００１１】本発明は、改善されたフィット性と性能を得るための、受動的なサイド結合点
と調節可能なファスニングシステムとの組み合わせを含む、予め固定された使い
捨て吸収性物品を好都合に提供するものである。本発明の吸収性物品は、確実に
装用者の臀部上を引き上げ引き下げすることができるので、従来の訓練パンツと
同様、装用者のトイレ訓練に役立つ。さらに、本発明の吸収性物品は、従来のオ
ムツと同様に装用者に好都合に適用でき、汚れた後も比較的容易かつ清潔に装用
者から取り外すことができる。本発明の詳細な説明と同じ符号が同じ構成要素を表している図面を参照するこ
とで、本発明をさらに理解でき利点がさらに明らかになる。図面は、例示的に示
されるものであって、特許請求の範囲を限定するよう意図されていない。

【００１２】（発明を実施するための最良の形態）本発明は、装用者の体に密着して適合することによって有効に生体からの滲出
物を収容する一方で、装用者の臀部上を引き上げ引き下げできるよう構成された
、予め固定された吸収性物品に関する。また、予め固定された吸収性物品は、装
用者のウエスト部に容易に取り付けることができ、さらに直接取り外すこともで
きる。このように、本発明の予め固定された吸収性物品は、予め固定された構造
において従来の訓練パンツと同じ機能を果たすことができ、従来のオムツと同様
に、使用前または使用中に固定されないことも可能である。

【００１３】予め固定された使い捨て吸収性物品は、生体から排出される様々な滲出物を吸
収し収容するよう、装用者の生体に隣接して装用されるようになっている。ここ
で使用されている「使い捨て」という用語は、限定的に使用された後に廃棄され
ることが意図されているものであって、洗濯したり、再使用のために修復したり
することが意図されていない物品を意味する。

【００１４】本発明による予め固定された使い捨て吸収性物品は、幼児の胴体下部に装用さ
れるようになっている使い捨てオムツ物品に関して説明されている。本発明の方
法は、成人失禁用製品、訓練パンツ、女性用衛生用品、その他のパーソナルケア
または健康ケア衣料品等、別の形式の吸収性物品を製造する時に同様に使用する
のに適していることを理解されたい。

【００１５】図１および図２は、全体的に２０で示す、予め固定された使い捨て吸収性物品
の実施例を例示する。図３と図４は、図１のオムツを固定せずに延ばして平面に
置いた状態で例示する。図１から図４に示すように、オムツ２０は、前部ウエス
ト領域２２、後部ウエスト領域２４、前部ウエスト領域２２と後部のウエスト領
域２４との間に延び両者を接続する股部領域２６、および後部ウエスト領域２４
へ一体化された、または接続された一対の横方向に対向した耳領域２８を備える
。さらに、オムツ２０は、一対の横方向に対向した側縁３０、一対の長手方向に
対向したウエスト縁３２、装用者に接するよう構成されている内側面３４、この
内側面３４と反対側にある外側面３６、長手方向３８と横方向４０を備えている
。

【００１６】前部ウエスト領域２２は、オムツ２０の一部を構成して装用時に装用者の前面
に配置され、一方、後部ウエスト領域２４は、オムツ２０の一部を構成して装用
時に装用者の背面に配置される。オムツ２０の股部領域２６は、オムツ２０の一
部を構成して装用時に装用者の脚の間に配置され、装用者の下部胴体を覆う。耳
領域２８は、オムツ２０の一部を構成して装用時に装用者の臀部の側面に配置さ
れる。オムツ２０の横方向に対向した側縁３０は、全体的に曲線状の脚部開口部
を定める。オムツ２０のウエスト縁３２は、装用時に装用者のウエストを囲むよ
う構成されており、固定されるとウエスト部周囲の寸法を定めるウエスト開口部
を与える。

【００１７】図示のオムツ２０は、外側カバー４２、吸収体シャーシ４４および多機能ファ
スニングシステム６０を含む。ファスニングシステム６０は、一対の第１のファ
スナー６２と、一対の第２のファスナー６４と、一対の横方向に対向したサイド
結合点８０および８２を含む。吸収体シャーシ４４は、装用者から排出されるい
かなる体液も収容し、および／または吸収するよう構成されている。一方、外側
カバー４２と多機能ファスニングシステム６０は、装用者のウエスト部のまわり
にオムツ２０を保持し、吸収体シャーシ４４が見えないよう隠し、衣類と同様の
外観をもたらすよう構成されている。さらに、当業者によく知られているように
、オムツ２０は、脚部弾性部５２、収納フラップ５４およびウエスト弾性部５６
を含むことができる。オムツ２０の個々の構成要素は、オムツ２０の使用目的に
よって選択されることを認識されたい。

【００１８】オムツ２０の外側カバー４２は、液体透過性または液体不透過性のいずれかの
材料から適切に構成できる。本発明の別の態様の吸収体シャーシ４４は、装用者
からの滲出物を収容するようデザインされるているので、一般的に外側カバー４
２は液体不透過性である必要はない。例えば、外側カバー４２としては、スパン
ボンド材料、メルトブロー材料、綿材料、レーヨン材料またはスパンボンド−メ
ルトブロー−スパンボンド（ＳＭＳ）積層材料等の前記材料を組み合わせたもの
等、各種織物または非織物を挙げることができる。

【００１９】または、外側カバー４２が少なくとも部分的に液体不透過であれば、生体から
の滲出物の漏れを一層低減できる。例えば、典型的な外側カバー４２は、薄膜プ
ラスチックフィルムまたは別の柔軟性のある液体不透過材料から作ることができ
る。特定の態様において、外側カバー４２は、約０．００１２ミリメートル（０
．５ｍｉｌ）から約０．０５１ミリメートル（２．０ｍｉｌｓ）の厚さのポリエ
チレンフイルムから作ることができる。また、外側カバー４２は、選択された領
域において所望のレベルで液体不透過性を付与するよう、全体的にまたは部分的
に構成されたまたは処理された、織布または不織布から作ることができる。さら
に、外側カバー４２は、随意的に、オムツ２０から気体が逃げるのを可能にする
が、外側カバー４２を通って液体が滲出するのを防止する微小孔構造の「通気性
」材料から作ることができる。さらに外側カバー４２は、伸張サーマルラミネー
ト（ＳＴＬ）、ネック結合ラミネート（ＮＢＬ）、または伸張−結合ラミネート
（ＳＢＬ）材料等の弾性材料から作ることができる。このような材料の製造方法
は当業者には公知であり、１９８７年５月５日にウイスネスキー他に付与された
米国特許第４，６６３，２２０号、１９９３年７月１３日にモーモンに付与され
た米国特許第５，２２６，９９２号、および１９８７年４月８日に公開されたテ
ーラ他の欧州特許出願番号ＥＰ０２１７０３２に説明されており、これらの開示
内容は参照文献として本明細書に組み込まれている。

【００２０】外側カバー４２をさらに布のような触感にすることが望ましい場合、外側カバ
ー４２は、ポリオレフィン繊維のスパンボンドウエブ等のその表面に積層された
不織布を有するポリエチレンフイルムを備えることができる。例えば、約０．０
１５ミリメートル（０．６ｍｉｌ）の厚さのポリエチレンフイルムは、ポリオレ
フィン繊維のスパンボンドウエブが熱的に積層されており、この繊維は、単繊維
あたり約１．５から２．０デニールの厚さであり、不織布ウエブは単位平方メー
トルあたり２４グラム（０．７オンス／平方ヤード）の坪量である。さらに、外
側カバー４２は、２つのスパンボンド層の間に配置されたフイルム層を有し、単
位平方メートルあたり約７０−７５グラムの坪量である伸張サーマル積層体（Ｓ
ＴＬ）であってもよい。フイルム層は、メルトブロー・ポリプロピレン繊維から
構成でき、スパンボンド層は、ポリプロピレン繊維から構成できる。さらに、外
側カバー４２は、ポリエチレン／ポリプロピレン複合繊維等の複合繊維を含むこ
とができる。

【００２１】使い捨てオムツ２０をもたらすようオムツ２０の吸収体シャーシ４４は外側カ
バー４２に適切に接合される。吸収体シャーシ４４は、当業者には公知の方法で
外側カバーに接合できる。例えば、吸収体シャーシ４４は、当業者に公知の接着
結合、熱結合または超音波結合技術を用いて外側カバー４２に接合できる。もし
くは、吸収体シャーシ４４は、ボタン、フック−ループ型ファスナー、粘着テー
プ型ファスナー等の、従来型のファスナーを用いて外側カバー４２に接合できる
。オムツ２０のその他の構成要素は同様の方法を用いて適切に接合できる。

【００２２】吸収体シャーシ４４は、外側カバー４２のウエスト縁３２またはそこに隣接す
る位置でのみ外側カバー４２に接合され、これにより前部取り付け部、後部取り
付け部、およびその間に延びて取り付け部を接続する非取り付け部を形成するこ
とが望ましい。吸収体シャーシ４４の非取り付け部は、実質的に外側カバー４２
に取り付けられておらず、一般的に装用者の脚の間に合致して使用中に少なくと
も部分的に装用者の胴体下部を覆う構造になっている。結果として、非取り付け
部は、一般的に装用者からの滲出物を最初に受けるよう構成された吸収体シャー
シ部４４の一部である。つまり、使用中に外側カバーの動きを不都合に制限しな
いようにシャーシ部４４を所定位置に取り付ける方法でもって、吸収体シャーシ
４４は外側カバーに接合される。もしくは、吸収体シャーシ４４は、吸収体シャ
ーシ４４の全長に沿ってまたはそのどの部分ででも、または吸収体シャーシ４４
の周縁部に沿ってのみ外側カバー４２に取り付けることもできる。

【００２３】図３に例示するように、本発明による吸収体シャーシ４４は、バックシート４
６、バックシート４６に重なり合う関係に接合されるボディ側ライナー４８およ
びボディ側ライナー４８とバックシート４６との間に配置される吸収性コア５０
を含む。外側カバー４２が少なくとも部分的に液体の通り抜けを制限する別の構
造においては、バックシート４６は吸収体シャーシ４４から随意的に省くことが
できる。

【００２４】吸収体シャーシ４４は、全般的に生体からの滲出物を吸収し保持できるように
なっている。吸収体シャーシ４４は如何なる形状と大きさであってもよい。例え
ば、図３に例示するように、吸収体シャーシ４４は長方形、I型またはT型であっ
てもよい。吸収体シャーシ４４の大きさと吸収力は、対象となる装用者の大きさ
と、オムツ２０の使用目的によって課せられる液体負荷に適合する必要がある。
典型的には、吸収体シャーシ４４は、少なくとも約３００グラムの尿の吸収能力
をもつことが望ましい。一般的に、吸収体シャーシ４４は、ウエスト領域２２お
よび２４よりも股部領域２６において狭くなっていることが好ましい。本発明の
吸収体シャーシ４４は、股部領域２６の幅が約２．５から約１０．２ｃｍ（１
．０から約４．０インチ）の場合に特に有用であることがわかっており、望まし
くは約７．６ｃｍ（３．０インチ）以下であり、より望ましくは約５．１ｃｍ
（２．０インチ）である。吸収体シャーシ４４の股部幅を狭くすると、装用者の
脚の間に吸収体シャーシ４４をより良好に適合させることができる。

【００２５】図３に例示するように、吸収体シャーシ４４のボディ側ライナー４８は、装用
者の生体に隣接して装用されることが意図されている、コンプライアントで柔ら
かい感触であり装用者の皮膚に刺激のない表面を適切に呈するものである。さら
に、ボディ側ライナー４８は、比較的乾燥した表面を装用者に呈するよう吸収性
コア５０ほど親水性がなくでもよく、液体が透過できるよう十分に微孔構造であ
り液体が容易にその厚さを通過できる液体透過性であってもよい。適切なボディ
側ライナー４８は、多孔性フォーム、網状フォーム、穿孔プラスチックフィルム
、天然繊維（例えばウールや綿繊維）、合成繊維（例えばポリエステルやポリプ
ロピレン繊維）、または天然繊維と合成繊維とを組み合わせたもの等、幅広い選
択肢のウエブ材料で作ることができる。ボディ側ライナー４８は、吸収体シャー
シ４４の吸収性コア５０に取り込まれた液体から装用者の皮膚を隔離するのに役
立つよう適切に使用される。

【００２６】種々の織布、不織布をボディ側ライナー４８として使用できる。例えば、ボデ
ィ側ライナー４８は、ポリプロピレン繊維のメルトブローまたはスパンボンドウ
エブで構成してもよい。また、ボディ側ライナー４８は、天然繊維および／また
は合成繊維から成るボンデッドカードウエブであってもよい。ボディ側ライナー
４８は、実質的に疎水性の材料で構成でき、疎水性材料は、随意的に界面活性剤
で処理してもよく、または、所望レベルの湿潤性と親水性を与える加工処理を行
ってもよい。本発明の特定の実施の形態において、ボディ側ライナー４８は、単
位平方メートルあたり約２２グラムの坪量と、単位立法センチメートルあたり約
０．０６グラムの密度を有するウエブの形になる、約２．８−３．２デニールの
繊維から成る不織布、スパンボンド織布、ポリプロピレン織布を含むことができ
る。織布は０．２８重量％の界面活性剤で表面処理でき、界面活性剤は、ローム
アンドハス社から商標名TritonX-102として入手できる。

【００２７】図３に例示するように、吸収体シャーシ４４のバックシート４６は、液体透過
性材料または液体不透過性材料のどちらかで適切に構成できる。一般的に、バッ
クシート４６は、液体に対して実質的に不透過性の材料から作られることが好ま
しい。典型的なバックシートは、薄膜プラスチックフィルムまたは可撓性のある
液体不透過性材料から作ることができる。例えば、バックシート４６は、約０．
００１２ミリメートル（０．５ｍｉｌ）から約０．０５１ミリメートル（２．０
ｍｉｌｓ）の厚さのポリエチレンフイルムから作ることができる。また、バック
シート４６は、ポリオレフィン繊維のスパンボンドウエブ等の不織布がその表面
に積層されたフイルム層を含んでもよい。また、バックシート４６は、外側カバ
ー４２で適切であるとして説明した材料と同じ材料で作ることができる。さらに
、バックシート４６は、吸収性コア５０の近傍でまたは隣接して選択された領域
において所望のレベルで液体不透過性を付与するよう、全体的にまたは部分的に
構成されたまたは処理された織布または不織布から作ることができる。さらに、
外側カバー４２は、随意的に、オムツ２０から気体が逃げるのを可能にするが、
外側カバー４２を通って液体が滲出するのを防止する微小孔構造の「通気性」材
料から作ることができる。例えば、バックシート４６は、ニュージャージ州リン
デンのエクソンケミカルパテンツ社から、商標名ＥＸＸＡＩＲＥで入手できる通
気性材料を含むことができる。このような構成において、外側カバー４２もこの
ような通気性材料を含むことが好ましい。

【００２８】一般的にボディ側ライナー４８とバックシート４６とは互いに結合され、吸収
性コア５０が配置されるポケットを形成して吸収体シャーシ４４を提供する。ボ
ディ側ライナー４８とバックシート４６とは、接着結合、超音波結合または熱結
合等の当業者に公知の方法によって、吸収体シャーシ４４の外周縁部に直接結合
されている。例えば、ボディ側ライナー４８をバックシート４６に固定するため
に、接着剤の均一な連続層、接着剤のパターン層、接着剤のスプレーパターンま
たはメルトブローパターン、あるいはライン状、渦巻き状またはスポット状の接
着剤を利用できる。ボディ側ライナー４８とバックシート４６の両方共、吸収体
シャーシ４４の外周縁部まで完全に延びる必要はないことに注意されたい。例え
ば、バックシート４６は吸収体シャーシ４４の外周縁部まで延びることができる
が、ボディ側ライナー４８は吸収体シャーシ４４の外周縁内側、または、オムツ
２０の長手方向の中心線寄りのバックシート４６に取り付けることができる。別
の構造において、特にバックシート４６が省かれる場合、ボディ側ライナー４８
は、吸収性コア５０または外側カバー４２に適切に直接結合できる。

【００２９】図３に例示するように、吸収性コア５０は、ボディ側ライナー４８とバックシ
ート４６との間に配置されて吸収体シャーシ４４を形成している。吸収性コア５
０は、生体からの滲出液を吸収し保持できるようになっていることが望ましい。
吸収性コア５０はどのような形状と大きさであってもよい。例えば、吸収性コア
５０は長方形、I型またはT型であってもよい。一般的に、吸収性コア５０は、股
部領域２６で狭くなっていることが好ましい。吸収性コア５０の大きさは、対象
の装用者の大きさと吸収体シャーシ４４の所望の吸収能力とに見合うものある必
要がある。

【００３０】吸収体シャーシ４４の吸収性コア５０は、種々の形式の湿潤性の親水性繊維材
料を含むことができる。適切な材料としては、当業者に公知の適切な方法を利用
して親水化された、セルロース繊維等の元来湿潤性のある材料から成る天然有機
繊維と；レーヨン繊維等のセルロースまたはセルロース誘導体から成る合成繊維
と；ガラス繊維等の本質的に湿潤性のある材料から成る無機繊維と；特定のポリ
エステル繊維およびポリアミド繊維等の本質的に湿潤性のある熱可塑性ポリマー
から作られた合成繊維と；ポリプロピレン繊維等の湿潤性のない熱可塑性ポリマ
ーから成る合成繊維とを挙げることができる。吸収性コア５０は、前記の種々の
タイプの繊維を選択混合したものから構成してもよい。

【００３１】本発明の特定の態様において、吸収性コア５０は、一般に超吸収性材料として
知られているような高吸収材料の粒子と混合された、セルロース繊維ウエブ等の
親水性繊維のマトリックスを含むことができる。ここで使用されている「高吸収
性材料」という用語は、液体において自重の少なくとも１０倍を吸収できる材料
を意味する。特定の実施の形態において、吸収性コア５０は、超吸収性ヒドロゲ
ル形成粒子と木材パルプ綿毛との混合物を含む。木材パルプ綿毛は、合成、ポリ
マー、メルトブロー繊維、またはメルトブロー繊維と天然繊維とを組み合わせた
ものと入れ替え可能である。高吸収性材料は、実質的に均質に親水性繊維と混合
してもよく、不均質に混合してもよい。また、高吸収性材料は、親水性繊維マト
リックス内に全体的に分離した層に配列されていてもよい。もしくは、吸収性コ
ア５０は、積層繊維ウエブと高吸収性材料、または高吸収性材料を局所に保持す
る別の適切な手段を含んでもよい。

【００３２】高吸収性材料は、天然、合成および調製された天然ポリマーおよび材料から選
択できる。高吸収性材料は、シリカゲル等の無機材料、または架橋ポリマー等の
有機材料であってもよい。「架橋」という用語は、通常水溶性の材料を実質的に
水不溶性であるが膨張可能にする全ての方法を意味している。このような方法と
して、例えば、物理的絡み合い、結晶ドメイン、共有結合、錯イオンおよびイオ
ン結合、水素結合等の親水性結合、および疎水結合つまりファンデルワールス力
を挙げることができる。

【００３３】合成、重合体、高吸収体材料の例として、アルカリ金属、ポリ（アクリル酸）
とポリ（メタクリル酸）のアンモニウム塩、ポリ（アクリルアミド）、ポリ（ビ
ニールエーテル）、ビニールエーテルとアルファオレフィンを有するマレイン無
水コポリマー、ポリ（ビニールモリホリノン）、ポリ（ビニールアルコール）、
およびこれらの混合物およびコポリマーを挙げることができる。吸収性コアに適
するポリマーとして、加水分解されたアクリロニトリル・グラフト澱粉、アクリ
ル酸グラフト澱粉、メチルセルロース、カルボキシルメチル・セルロース、ヒド
ロキシプロピル・セルロース、およびアルギン酸、キサンテン（xantum）ゴム、
イナゴマメゴム等の天然ゴム等の、天然または調製された天然ポリマー等を挙げ
ることができる。天然ポリマーと、全部または一部の合成ポリマーとの混合物も
本発明には有用である。

【００３４】高吸収体材料は、多種多様な如何なる幾何学的形状であってもよい。一般的な
ルールとして、高吸収体材料は分離した粒子の形態であることが好ましい。しか
し、高吸収体材料は、繊維、薄片、ロッド、球体、ニードル等の形態であっても
よい。高吸収体材料の粒子の集合体も使用できる。本発明での使用に適した超吸
収体ポリマーの例として、バージニア州ポーツマスのヘキストセラニーズ社から
入手できるＩＭ５０００で示される超吸収体ポリマーがある。別の適切な高吸収
体材料としては、ミシガン州ミッドランドのダウケミカル社から入手できる超吸
収体ポリマーがある。

【００３５】一般的なルールとして、高吸収体材料は、本発明の吸収性コア５０の全重量に
対して、約５重量％から約９５重量％含まれ、望ましくは約１０重量％から約６
０重量％含まれる。吸収性コア５０のいろいろな部分における高吸収体材料の分
布は、吸収性コア５０の意図される最終用途に基づいて変更できる。

【００３６】図３に例示するように、使い捨てオムツ２０の吸収体シャーシ４４は、生体か
らの滲出物の横方向の流出に対して障壁をもたらすよう構成された一対の収納フ
ラップ５４を含むことができる。収納フラップ５４は、吸収体シャーシ４４の横
方向に対向した側縁に沿って配置できる。典型的には、各々の収納フラップ５４
は、装用者の生体に対してシールを形成するよう、少なくともオムツ２０の股部
領域において直立の垂直構造を維持するよう構成される、結合していない縁部を
備える。収納フラップ５４は、吸収体シャーシ４４の全長に沿って長手方向に延
びるか、または吸収体シャーシ４４の長さの方向に部分的に延びることができる
。収納フラップ５４が吸収体シャーシ４４の長さよりも短い場合、収納フラップ
５４は、吸収体シャーシの側縁に沿ったどの位置にでも選択的に配置できる。本
発明の特定の実施の形態において、収納フラップ５４は、吸収体シャーシ４４の
全長に沿って延びることによって生体からの滲出物をより良好に収容する。

【００３７】一般的に、このような収納フラップ５４は当業者には公知である。例えば、収
納フラップ５４に適切な構造と配置が、１９８７年１１月３日にエンローに付与
された米国特許第４，７０４，１１６号に説明されており、その開示内容は本明
細書に参照文献として組み込まれている。

【００３８】本発明の別の実施の形態の使い捨てオムツ２０はさらに、オムツ２０のウエス
ト縁３２と側縁３０に弾性部を含むことができ、さらに生体からの滲出物の漏れ
を防止し、吸収体シャーシ４４を支持する。例えば、図３に例示するように、本
発明のオムツ２０は、オムツ２０の股部領域２６で横方向に対向した側縁３０に
接合された一対の脚部弾性部材５２と、オムツ２０の長手方向に対向したウエス
ト縁３２に接合された一対のウエスト弾性部材５６とを含むことができる。一般
的に、脚部弾性部材５２とウエスト弾性部材５６とは、使用時に装用者の脚部と
ウエスト部にフィットするようになっており、装用者と積極的に接触する状態を
保つことによって、生体からの滲出物の漏れを有効に低減しまたは排除する。

【００３９】脚部弾性部材５２およびウエスト弾性部材５６としての使用に適する材料は、
当業者には公知である。このような材料としては、伸張位置でオムツ２０の縁部
３０、３２に結合されるか、または縁部３０、３２がひだ付けされる間に取り付
けられる、高分子エラストマー材料のシート、ストランドまたはリボンを挙げる
ことができ、弾性部材の収縮力が縁部３０、３２に付与されるようになっている
。また、脚部弾性部は、ポリウレタン、合成ゴムおよび天然ゴム等の材料を含む
こともできる。本発明の特定の態様において、弾性部材は、デュポン社から入手
できる６２０デシテックスＬＹＣＲＡの別個のストランドで構成できる。別個の
ストランド弾性部材を用いる場合、ウエスト部および脚部弾性部材は、生体滲出
物の閉じ込めをもたらすための、種々の適切な個数のストランドを含むことがで
きる。例えば、脚部弾性部材５２は、約１から約１０個のストランド弾性部材を
含むことができる。弾性部材５２、５６は、オムツ２０に取り付ける前には伸長
されていてもよい。例えば、弾性部材５２、５６は、取り付ける前には少なくと
も約１５０％、望ましくは約２００％から５００％伸長されており、弾性部材は
弛緩すると縁部３０、３２にギャザーを寄せるようになっている。弾性部材５２
、５６は、当業者には公知の方法でオムツ２０に結合される。例えば、接着結合
、熱結合または超音波結合技術、またはこれらの組み合わせをオムツ２０の端部
に弾性部材を結合するのに使用できる適切な接着材としては、フィンドリーアド
ヒーシブ社から入手できるFindly H-2096を挙げることができる。

【００４０】さらに、本発明の別の態様の吸収性物品は、装用者のウエストまわりに吸収性
物品を取り付けるために、多機能ファスニングシステム６０を備えている。多機
能ファスニングシステム６０は、装用者のウエスト部にオムツを保持することが
できるよう、オムツ２０のウエスト領域２２および２４の一方に配置され、オム
ツ２０の対向したウエスト領域と取り外し可能に係合するよう構成されているフ
ァスナーを含む。再度取り付け可能な、すなわち取り外し可能な係合ができるフ
ァスナーを使用することによって、装用者を不都合に汚すことなく容易に装用者
にオムツ２０を取り付けたり、取り外したりすることができる。

【００４１】適切な多機能ファスニングシステム６０は、１９９７年８月８日にスプライズ
により出願された米国特許出願第０８／９０７，５８５号「使い捨て吸収性物
品のための多機能ファスナー」に説明されており、この開示内容は参照文献とし
て本明細書に組み込まれている。この参照文献に説明され、図１から図４に例示
するように、本発明の多機能ファスニングシステム６０は、オムツ２０の後部ウ
エスト領域２４においてオムツ２０のサイドパネル２８に配置される一対の第１
のファスナー６２を含むことができる。このような構造において、第１のファス
ナー６２は、装用者の臀部を取り囲んでオムツ２０の前部ウエスト領域２２の外
側面と係合して、オムツ２０を装用者へ保持するよう構成されている。もしくは
、第１のファスナー６２は、前部ウエスト領域２２に配置されてもよく、オムツ
２０の後部ウエスト領域２４の外側面３６に取り外し可能に係合するよう構成し
てもよい。

【００４２】第１のファスナー６２は、結合を容易にするために、オムツ２０の外側カバー
４２の外側面に取り外し可能に直接係合可能であることが望ましい。もしくは、
図４に示すように、本発明の使い捨てオムツ２０はさらに、オムツ２０のウエス
ト領域２２および２４の一方の外側カバーに配置される取り付けパネル６６を含
むことができる。このような構造において、装用者のウエスト部のまわりにオム
ツ２０を保持できるよう、第１のファスナー６２を取り付けパネル６６へ取り外
し可能に係合できる。第１のファスナーが取り外し可能に係合される場合、オム
ツ２０の側縁３０は、装用者の脚部を取り囲むよう構成された脚部開口部になり
、ウエスト縁３２は、装用者のウエスト部を取り囲むよう構成されたウエスト開
口部になる。図５に示すように、取り付けパネル６６は、オムツ２０のウエスト
領域２２および２４の一方で、対向した側縁に沿って配置される２つの別々のパ
ネルを含むことができる。もしくは、取り付けパネル６６は、実質的にオムツ２
０の各々のウエスト領域を横切って延びる単一材料を含むことができる。

【００４３】本発明の別の態様において、予め固定されたオムツを提供するために、装用者
にオムツ２０を装着する前に、第１のファスナー６２をオムツ２０の対向したウ
エスト領域２２および２４の外側面へ取り外し可能に係合する。このような構造
において、予め固定されたオムツ２０は、装用者の脚部と臀部上を引き上げ引き
下げ可能である。使用中にオムツ２０が汚れた場合、第１のファスナー６２の係
合を外すことができるので、装用者の服や脚部を不都合に汚してしまうリスクが
低減された状態で、容易に装用者のウエスト部からオムツ２０を取り外すことが
できる。つまり、このような構成において、本発明の別の態様のオムツ２０は、
従来の訓練パンツのように、装用者の臀部上で取り付け取り外すことができるよ
う構成でき、さらにファスナーの係合を外すことによって従来のオムツと同様に
間単に取り外すことができる。

【００４４】さらに、本発明の使い捨てオムツ２０の多機能ファスニングシステム６０は、
少なくとも１つの第２のファスナーを含むことができ、第１のファスナー６２が
取り外し可能に係合される場合に、装用者のウエスト部まわりのオムツ２０の取
り付けを改善することができる。本発明の第２ファスナーは、オムツ２０のウエ
スト領域２２と２４を装用者のウエストにさらに適合するよう構成できる。もし
くは、実施の形態において、第２のファスナーを省略して、オムツが取り付けら
れた後でオムツのウエスト領域が装用者のウエスト部にさらに適合するように、
第１のファスナー６２を再度係合させることができる。

【００４５】図示した実施の形態において、オムツ２０は、オムツ２０のウエスト領域２２
と２４の一方において側縁３０上に配置される一対の第２のファスナー６４を含
む。第２のファスナー６４は、装用者の臀部を取り囲み、オムツ２０の反対側の
ウエスト領域２２と２４において外側面３６に係合するよう構成されている。第
２のファスナー６４は、オムツ２０の後部ウエスト領域２４においてオムツ２０
の側縁３０に配置することもできる。このような構成において、第２のファスナ
ー６４は、装用者の臀部を取り囲み、オムツ２０の前部ウエスト領域２２の外側
面３６に係合して、オムツ２０を装用者に保持するよう構成することもできる。
もしくは、第２のファスナー６４は、前部ウエスト領域２２に配置してもよく、
オムツ２０の後部ウエスト領域２４の外側面３６に取り外し可能に係合するよう
構成してもよい。

【００４６】第２のファスナー６４は、固定を容易にするために、オムツ２０の外側カバー
４２の外側面に対して取り外し可能に直接係合可能であることが望ましい。もし
くは、前述の通り図１から図４に例示するように、本発明のオムツ２０はさらに
オムツ２０のウエスト領域２２と２４の一方において外側カバー４２上に配置さ
れる取り付けパネル６６を含んでもよい。このような構成において、第２のファ
スナー６４は、装用者のウエストまわりにオムツ２０を保持するために取り付け
パネル６６に取り外し可能に係合可能であってもよい。

【００４７】装用者の脚部と臀部上に取り付け可能な予め固定されたオムツをもたらすよう
、第１のファスナー６２がオムツ２０の各々のウエスト領域に取り外し可能に係
合される場合、このような第２ファスナーの使用が特に望まれることが見出され
ている。このような構造において、第１のファスナー６２が係合される場合、オ
ムツ２０のウエスト開口部は、予め固定されたオムツ２０が装用者の臀部上を引
き上げることが充分できるようになっている必要がある。しかし、典型的には、
装用者の臀部の周長は、装用者のウエスト部まわりの周長よりも短い。つまり、
予め固定されたオムツのウエスト開口部は、装用者のウエストに一致していない
場合があり不都合な漏れの原因になることもある。このような構造において、本
発明のオムツ２０の第２のファスナー６４は、予め固定されたオムツを装用者に
装着した後に、オムツ２０のウエスト周囲寸法を減じることによってオムツ２０
のウエスト領域を装用者に適合させるよう構成されている。つまり、ウエスト領
域２２および２４を装用者のウエストに適合させるために、介護者は第１のファ
スナーの位置を変える必要がない。結果的に、装用者からオムツ２０を取り外す
場合、介護者は必要であれば第２ファスナーを取り外して、予め固定されたオム
ツを装用者の臀部と脚部上を引き上げ引き下げるだけでよく、第１のファスナー
６２の位置を変える必要がない。もしくは、介護者は、従来のオムツと同様の方
法でオムツを取り外すために、第２のファスナー６４と第１のファスナー６２の
両方の係合を外すことができる。

【００４８】このような構成において、使用時に生体滲出物の漏れを低減するために、第２
のファスナー６４は、オムツ２０を装用者のウエストまわりにぴったりとフィッ
トした状態に保持することが意図されている。第１のファスナー６２は、第２の
ファスナー６４の係合を外した後で、オムツ２０を装用者の臀部上で引き上げ引
き下げることができるようなオムツ２０の前部ウエスト領域２２と後部ウエスト
領域２４との接続を維持するよう意図されている。また、第２のファスナー６４
は、汚れているか否かを容易に視診できるよう選択的に係合を外すことができる
。また、第１のファスナー６２は、装用者が第２のファスナー６４の係合を外し
た場合に、装用者のウエストまわりに少なくとも部分的にオムツ２０を取り付け
たままにすることによって「チャイルドプルーフ機能」を提供できる。

【００４９】また、第２のファスナー６４は、従来のオムツと同様に固定されていない形態
のオムツ２０を取り付ける場合にフィット性を改善できる。例えば、装用者に最
初に固定するときに、装用者が動くと第１のファスナー６２を正しく位置合わせ
するのが困難な場合がある。したがって、このような状況では、第１のファスナ
ー６２を係合した後でぴったりフィットさせるよう第２のファスナー６４を使用
できる。

【００５０】適切なファスナーは当業者には公知であり、粘着テープタブ型ファスナー、粘
着力、磁力、フック−ループ型ファスナー、キノコ型ファスナー、スナップ、ピ
ン、ベルト等、またそれらの組み合わせを含むことができる。例えば、図３に例
示するように、第１のファスナー６２と第２のファスナー６４はフック型ファス
ナーであってもよく、外側カバー４２または取り付けパネル６６は、相補的なル
ープ型ファスナーとして作用するよう構成できる。ファスナー６２と６４は、外
側カバー４２と取り外し可能に直接係合可能なフック型ファスナーであることが
望ましい。このような配置は、装用者のウエストにフィットするよう、広い範囲
で小幅にウエスト開口部の大きさを変えることを可能にする。ファスナは、装着
者のウエストまわりにオムツ２０の所望の固定をもたらすのであれば、どのよう
な形状や大きさであってもよい。さらに、第２のファスナー６４の外側面が介護
者に対してその位置に関する視角的な手がかりを与えることが望ましい。例えば
、１つの実施の形態において、第２のファスナー６４の色はオムツ２０の外側面
の色と異なっており、介護者は第２のファスナー６４の位置を容易に決めること
ができる。

【００５１】図示の実施の形態において、第１のファスナー６２は、ウエスト領域２２と２
４の一方においてオムツ２０の側縁３０に直接取り付けられている。第１のファ
スナー６２は、側縁３０に接着結合、超音波結合または熱結合等の当業者には公
知のどのような方法でも結合できる。

【００５２】第２のファスナー６４は、オムツ２０が装用者の臀部上に取り付けられた後で
、装用者のウエストまわりにオムツ２０のウエスト領域２２、２４の改善された
取り付けと適合とをもたらす如何なる方法でもオムツ２０に適切に取り付けるこ
とができる。例えば、図３および図４に例示するように、本発明の別の態様のオ
ムツ２０はさらに、オムツ２０のウエスト領域２２と２４の一方に配置されたベ
ルト部分６８を含む。図示するベルト部分６８は、一対の横方向に対向した端部
７０と、オムツ２０のそれぞれのウエスト領域２２、２４に取り付けられる取り
付け部７２とを備えている。第２のファスナー６４は、ベルト部分６８の端部７
０に接合されている。このような構造において、ベルト部分６８の端部７０は装
用者の臀部を取り囲むよう構成されており、第２のファスナー６４は、オムツ２
０が装用者の脚部と臀部上に取り付けられた後で、オムツの改善されたフィット
性をもたらすように対向するウエスト領域に容易に取り外し可能に係合できる。
オムツ２０の外側カバー４２の見た目に悪影響を及ぼすことなく装用者のウエス
トまわりの改善されたフィット性をもたらすために、ベルト部分６８の長さの大
部分は、それぞれのウエスト領域２２、２４においてオムツ２０の内側面３４に
沿って配置されているのが望ましい。図３に示されるような構造において、オム
ツ２０はさらに、一対のスロット７４を含み、そこを通ってベルト部分６８の端
部７０が摺動可能に延びている。つまり、ベルト部分６８の端部７０と、第２の
ファスナー６４とはオムツの外側面３６に配置され、ベルト部分６８の残余部は
、オムツ２０の内側面３４の端から端までそれに沿って延びる。図示するように
、固定を制御し容易にするために、第２のファスナー６４は、ベルト部分６８の
近傍でオムツ２０の外側面３６に取り外し可能に係合するよう構成されているこ
とが望ましい。

【００５３】スロット７４は、当業者に公知のどのような方法で形成してもよい。例えば、
スロット７４は、オムツ２０が組み立てられた後にそれを切断することによって
形成してもよい。もしくは、スロット７４は、オムツ２０の側縁３０に該側縁３
０から横方向外側に延びる材料片を付加して、一方で、材料片を長手方向の端部
でのみ側縁に取り付けることによって形成してもよい。このような構造において
、材料片は、側縁と材料片との間にスロットを形成するので生産性が向上する。

【００５４】このような構造において、スロット７４の間でベルト部分６８の一部分がオム
ツ２０の内側面３４に取り付けられて、取り付け部７２が形成される。ベルト部
分６８の取り付け部７２は、接着結合、超音波結合または熱結合等の当業者には
公知の方法を利用してオムツの内側面に取り付けることができる。取り付け部７
２は、図３に示すように望ましくはベルト部分６８の全長の約７５％、より望ま
しくは５０％未満の取付け長さ７６を備える。このような取付け長さは、ベルト
部分６８が装用者のウエストに適合する性能に悪影響を及ぼすことなく、オムツ
２０に対するベルト部分６８の満足な取り付けをもたらしフィット性が改善され
る。

【００５５】別の構造において、ベルト部分６８は内側面３４でオムツ２０の端から端まで
幅広く延びる必要はない。例えば、ベルト部分６８の大部分は、ベルト部分６８
をさらに隠すために、外側カバー４２と吸収体シャーシ４４との間を、または吸
収体シャーシのどれかの構成要素の間を延びてもよい。

【００５６】ベルト部分６８は、所望の改善された固定とフィット性を与えるのであれば、
如何なる長さと幅であってもよい。例えば、ベルト部分６８は、約７から約３５
センチメートルの長さと、約１から約１０センチメートルの幅であってもよい。
ベルト部分６８は、それぞれのウエスト領域において長さがオムツ２０の幅より
も僅かに短く定められていることが望ましく、ベルト部分６８はウエスト領域に
初荷重を与えために僅かに伸張されている。

【００５７】本発明の別の態様のベルト部分６８に適する材料は、外側カバー４２に適する
前述の材料と同じである。ベルト部分６８は、装用者のウエストまわりでのフィ
ット性を改善するためには少なくとも約５０％、より望ましくは約１００％伸張
できる弾性材料で作られることが望ましい。例えば、ベルト部分６８は、ミシガ
ン州ミッドランドのダウケミカル社から入手可能なＫＲＡＴＯＮフイルム材料を
含むネック結合積層材料を含むことができる。もしくは、ベルト部分６８は、非
弾性材料を含む部分と、弾性材料を含む部分とを備えてもよい。または、ベルト
部分６８は、オムツ２０が組み立てられて装用される前に弾性的に活性化される
潜在弾性材料で作られてもよい。特定の実施の形態において、ベルト部分６８は
潜在弾性材料で作られており、この材料は１９９７年５月１３日に出願された米
国特許出願第０８／８５４，９３４号「改良された複合弾性材料およびそれを
製造する方法」に説明されており、その開示内容は本明細書に参照文献として組
み込まれている。

【００５８】本発明の別の態様による予め固定された吸収性物品はさらに、特に、オムツ２
０が装用者の臀部上で取り付けられ取り外される場合に、予め固定された状態に
物品を確実に維持するよう一対の受動的なサイド結合点を含む。例えば、図１か
ら図４に例示するように、オムツ２０は、オムツ２０の前部ウエスト領域２２に
対して後部ウエスト領域２４のオーバラップ部８４を、または対向する耳領域２
８を、取り外し可能に接合する一対の受動的なサイド結合点８０、８２を含む。
このような構造において、受動的なサイド結合点８０、８２は、オムツ２０が装
用者の臀部上を引き上げ引き下げられる時にファスニングシステム６０がオムツ
２０を予め固定された状態に維持するのをアシストする。さらに、受動的なサイ
ド結合点８０、８２は、フィット性能を高めるために前部ウエスト領域２２、２
４と耳領域２８とが相対的に動いたり移動したりするのを阻止する。また、受動
的なサイド結合点８０、８２は、高い臀部被覆度をもたらし、オムツ２０が装用
者の臀部上に取り付けられる際に、予め固定されたオムツ２０の側縁３０とウエ
スト縁３２とがめくれたり折り返されるのを防止する。このようなめくれと折り
返しを防ぐことによって、ファスナーと装用者の皮膚との間の接触の度合いが減
り、皮膚の刺激および発赤を軽減するという望ましい結果をもたらす。

【００５９】図示される実施の形態に示されるように、受動的なサイド結合点８０、８２は
、オムツ２０の後部ウエスト領域２４の第１のファスナー６２の内側に配置され
る。ここで用いられている「内側」は、それぞれの構成要素からの、オムツ２０
の長手方向の中心線３８に向かう横方向４０の距離を意味する。このような構成
において、受動的なサイド結合点８０、８２は、第１のファスナー６２の内側の
後部ウエスト領域２４のオーバラップ部８４を、前部ウエスト領域２２に接合す
る。受動的なサイド結合点８０、８２は、後部ウエスト領域２４のオーバラップ
部８４を、前部ウエスト領域２２の側縁３０に接続することが望ましい。例えば
、受動的なサイド結合点８０、８２は、後部ウエスト領域２４のウエスト縁３２
と側縁３０とを、前部ウエスト領域２２の側縁３０に結合してもよい。このよう
な構造において、受動的なサイド結合点８０、８２は、オムツ２０が取り付けら
れる際に側縁３０とウエスト縁３２のめくれと折り返し防止をアシストする。

【００６０】図４に示すように、後部ウエスト領域２４のオーバラップ部８４は、オムツが
予め固定されている場合、前部ウエスト領域２２と後部ウエスト領域２４のそれ
ぞれの側縁３０の間の距離であるオーバラップ長さ８８を備えている。オーバラ
ップ長さ８８は、良好なシールを装用者の脚部とウエスト部のまわりに与えるこ
とを保証するために重要である。さらに、オーバラップ長さ８８が大きい程、受
動的なサイド結合点８０、８２を内側に配置でき、ウエスト領域２２、２４の間
の相対移動を低減でき、使用時に臀部被覆度を高めることができる。また、典型
的に、結合点８０、８２の形成後に、オーバラップ部８４は対向するウエスト領
域に折り重ねられて取り付けられるので、長いオーバラップ長さ８８は、オムツ
２０の加工に対して望ましい。このような改善されたフィット性と性能とをもた
らすために、オーバラップ長さ８８は、少なくとも約２．０センチメートル、よ
り望ましくは少なくとも約４．０センチメートルであることが望ましい。また、
図４に示すように、取り付けと性能を高めるために、受動的なサイド結合点８０
、８２は対向するウエスト領域上に、側縁３０から約０．２から約２．５センチ
メートルの間隔９４だけ内側に配置してもよい。

【００６１】特定の実施の形態において、後部ウエスト領域２４のオーバラップ部８４は、
側縁３０、３２に沿って受動的なサイド結合点８０、８２によって前部ウエスト
領域２２に接合されているが、側縁３０、３２の間では、受動的なサイド結合点
８０、８２によって前部ウエスト領域２２へ接合されないままである。このよう
な構造において、受動的なサイド結合点８０、８２は、長手方向３８においてそ
の長さに沿って連続していない。例えば、図４に例示するように、後部ウエスト
領域２４上の各々の受動的なサイド結合点８０、８２はさらに、長手方向３８に
おいて、それぞれの結合点の間で少なくとも１．０センチメートル、より望まし
くは少なくとも２．０センチメートルの接合されていない間隔９０を備えている
。このような配置は、特にオムツ２０のファスニングシステム６０が前述のベル
ト部分６８を含む場合は有用であり、これによりベルト部分６８は、受動的なサ
イド結合点８０、８２との間に生成されたスリーブ９２を自由に摺動できる。

【００６２】図４に示すように、受動的なサイド結合点８０、８２は、後部ウエスト領域２
４上で第１のファスナー６２から間隔８６だけ内側に配置されており、前部ウエ
スト領域２２と後部ウエスト領域２４との間の相対的な動きまたは移動を阻止す
る。特定の実施の形態において、各々の受動的なサイド結合点８０、８２の少な
くとも１つの結合点は、後部ウエスト領域２４上で少なくとも約１．０センチメ
ートル、より望ましくは少なくとも約２．０センチメートルの間隔８６だけ内側
に配置されている。間隔がこれよりも少ない場合、オムツ２０を取り付ける際ま
たは使用中に、前部ウエスト領域２２と後部ウエスト領域２４は互いに不都合に
移動する場合がある。オムツ２０の前部ウエスト領域２２と後部ウエスト領域２
４のこのような移動は、装用者のフィット性に悪影響を及ぼすこともあり、不都
合に大きな漏れの原因になる場合もある。

【００６３】本発明の特定の態様において、受動的なサイド結合点８０、８２の位置、それ
ぞれの間隔８６およびオーバラップ長さ８８は、異なる大きさの装用者に対して
オムツ２０のフィット性を調節するために選択的に変更できる。例えば、受動的
なサイド結合点８０、８２の位置は製造過程で変更でき、従来のステップ３また
はステップ４サイズで使用する予め固定されたオムツを同一プロセスで製造でき
る。

【００６４】受動的なサイド結合点８０、８２は、各々の前部ウエスト領域２２と後部ウエ
スト領域２４とを向かい合う関係で接合する。例えば、受動的なサイド結合点８
０、８２は、後部ウエスト領域２４におけるオムツ２０の内側面３４を、前部ウ
エスト領域２２におけるオムツの外側面３６へ接合できる。もしくは、受動的な
サイド結合点８０、８２は、後部ウエスト領域２４においてオムツ２０の内側面
３４を、前部ウエスト領域２２においてオムツ２０の内側面３４へ接合できる。
このような構成は生産性を高めることができる。このような構成において、前部
ウエスト領域２２の側縁３０は、第１のファスナー６２が係合される場合に折り
重ねることができる。

【００６５】受動的なサイド結合点８０、８２は、当業者には公知の熱結合、接着結合、超
音波結合、粘着結合等、およびこれらの組み合わせといった、いかなる形式の結
合によっても達成できる。または、受動的なサイド結合点８０、８２は、当業者
には公知であり第１のファスナー６２に適するとして説明した前述の適切なファ
スナーによっても達成できる。受動的なサイド結合点８０、８２は、分離したポ
イント結合、点線、連続線、不連続線等の、またはそれらを組み合わせたもので
あってもよい。さらに、サイド結合点８０、８２は、円形、四角形、三角形等の
いかなる形状であってもよい。特定の実施の形態において、受動的なサイド結合
点８０、８２は、生産効率の改善のために超音波結合であることが望ましい。

【００６６】本発明の他の態様の受動的なサイド結合点６０、６２を具体化し、予め固定さ
れたオムツ２０を作る方法は、当業者には公知である。例えば、手作業でオムツ
を作る以外に、１つの方法として、本出願と同日に出願された、エルスベルグに
よる、米国特許出願「予め固定された吸収性物品の製造方法」（代理人整理番号
第１３，７８０号）に説明されており、その開示内容は本明細書に参照文献とし
て組み込まれている。

【００６７】受動的なサイド結合点８０、８２は、オムツ２０が装用者の臀部上を引き上げ
引き下げられる時および使用中に、第１のファスナー６２が、オムツ２０を予め
固定された構造のオムツ２０に維持することをアシストするよう構成されている
。従って、受動的なサイド結合点８０、８２、第１のファスナー６２をアシスト
するよう適切な剪断強度を与えるのが望ましい。特定の実施の形態において、受
動的なサイド結合点８０、８２の剪断強度は、少なくとも５０ｇであり、望まし
くは少なくとも１００ｇである。例えば、受動的なサイド接合点８０および８２
の剪断強度は、約１００から約４０００ｇであり、望ましくは約５００から約２
０００ｇである。ここで使用されている「剪断強度」という用語は、サイド接合
点に対して本明細書に説明されている剪断強度試験を行った時に得ることができ
る値を意味する。剪断強度が前述の剪断強度よりも小さい場合、オムツ２０の適
用および使用中に、前部ウエスト領域２２と後部ウエスト領域２４とが分離する
のを防止できない。

【００６８】また、受動的なサイド結合点８０、８２は、容易に剥ぎ取ることができる構造
になっているため、オムツ２０が汚れた後に介護者は簡単に装用者からオムツを
剥ぎ取ることができる。従って、受動的なサイド結合点８０、８２を比較的低い
剥離強度に定めて、介護者が簡単にファスナー６２を外し、受動的なサイド結合
点８０、８２を取りはずして前部ウエスト領域２２と後部ウエスト領域とを分離
して、予め固定されていない従来のオムツと同じ様に装用者のウエスト部からオ
ムツ２０を取り外せることが望ましい。例えば、特定の実施の形態において、受
動的なサイド結合点８０、８２の剥離強度は約１５００ｇ以下、望ましくは約
１０００ｇ以下、さらに望ましくは約８００ｇ以下である。ここで使用されてい
る「剥離強度」という用語は、サイド接合に対して本明細書に説明されている剥
離強度試験を行った時に得ることができる値を意味する。剥離強度値が前述の値
よりも大きいと容易に剥ぎ取れず、オムツ２０の別の部分が引き裂かれる不都合
な結果になることもある。受動的なサイド結合点８０、８２の剥離強度は、第１
のファスナー６２の剥離強度の５０％未満であることが望ましく、第１のファス
ナー６２の剥離強度の２０％未満であることがより望ましい。

【００６９】他の態様において、本発明は前述の予め固定された使い捨てオムツのパッケー
ジを提供する。パッケージは、プラスチックバッグ等の容器と、複数の予め固定
された使い捨てオムツを含む。前述のように、予め固定されたオムツ２０は、一
対の第１のファスナー６２と、該第１のファスナー６２の内側に配置された一対
の受動的なサイド結合点８０、８２とを含む。このようなパッケージは、装用者
の脚部上に簡単に取り付け、汚れた後には装用者のウエスト部から簡単に取り外
すことができるオムツを提供する。

【００７０】本発明の別の態様は、受動的なサイド接合点と、調節可能なファスニングシス
テムとを組み合わせたものを含む、予め固定された使い捨て吸収性物品を有利に
提供する。ファスニングシステムは、前部ウエスト部分と後部ウエスト部分とを
取り外し可能に係合して、従来の訓練パンツのように、装用者の臀部上を引き上
げ引き下げることができよう予め固定されている。さらに、ファスニングシステ
ムは、吸収性物品が従来のオムツと同様の方法で装着された後は、吸収性物品を
装用者のウエスト部の周囲に保持することができるよう、吸収性物品の前部ウエ
スト部分と後部ウエスト部分とを取り外し可能に係合し、かつ調節可能に使用で
きる。吸収性物品が装用者の臀部上を引き上げ引き下げられる際、受動的なサイ
ド接合点は、ファスニングシステムが予め固定された状態でその物品を保持する
のをサポートする。さらに、受動的なサイド接合点は、ウエスト部分が互いに動
いたり移動したりするのを防止して、フィット性および性能を改善する。また、
予め固定された吸収性物品が装用者の臀部上を引き上げ引き下げられる際、受動
的なサイド接合は、予め固定された吸収性物品の側縁およびウエスト縁でのめく
れまたは折り返し阻止する。

【００７１】結果的に、本発明の吸収性物品は、装用者の体に適合して生体からの滲出物を
有効に収容するように構成されているが、一方で、装用者のトイレ訓練をサポー
トするよう装用者の臀部上を引き上げ引き下げることができる。さらに、従来の
オムツと同様に本発明の吸収性物品は、比較的容易かつ清潔に有利に装用者に取
り付けたり、取り外したりすることができる。

【００７２】剥離強度試験この試験方法は、吸収性物品の前部ウエスト領域を後部ウエスト領域に保持す
る超音波点結合のピーク強度を、グラムで定量化するものである。本出願におい
て、一般的に取り外し（剥離）方向は、使用時にファスナー材料が基部から取り
外される方向である。一般に、この方向は製品の長手方向の中心線に対して垂直
である。

【００７３】試験装置１．ピーク負荷を得ることができ、適切な負荷セルを備える引張試験機。適切な
引張強度試験システムは、シンテック引張試験機であり、ノースカロライナ州の
リサーチトライアングルパークのＭＴＳシンテック社から、シンテックＱＡＤ（
Ｑｕａｌｉｔｙ）ソフトウェアを備える商標名：Instron Model 4201 Tensile T
esterとして市販されている。２．ＭＴＳシンテック社から、商標名：Sintech Testworksとして市販されてい
るソフトウエア。３．マサチューセッツ州カントンのインストロン社から、商標名：Instron Mode
l 2712-004として市販されているエア式グリップ。４．マサチューセッツ州カントンのインストロン社から市販されている、歯付き
１×４インチのグリップフェース。５．温度２３±１℃、相対湿度５０±２％の試験施設。

【００７４】試験手順１．試験サンプルを、試験前に少なくとも４時間試験施設の条件下におく。２．ロードセルの目盛りを定め、ソフトフェアをロードする。３．ジョーを閉じてグリップを引張試験機に設置する。４．引張試験機の試験条件は下記の通り。クロスヘッドスピード：５００ミリメートル／分フルスケール負荷：５キログラムしきい値：５パーセント不合格基準：９５パーセント標点距離：５０ミリメートル５．クランプの重量を除外する。６．グリップ面の縁部がフック材の内側縁と接するよう、物品の後部ウエスト領
域のファスニング要素の第１のファスナーのタブを上側ジョーに挿入する。７．後部ウエスト領域の内側面と前部ウエスト領域の外側面が１８０°の角度を
なすよう、物品の前部ウエスト領域を下側ジョーに挿入する。下側ジョーを閉じ
る。８．クロスヘッドの移動開始。９．破壊ピーク負荷を記録する。破壊の形態は、オムツの後部ウエスト領域がオ
ムツの前部ウエスト領域から分離することである。破壊場所が超音波結合以外の
場合、試験結果は無効とする。

【００７５】剪断強度試験このテスト方法は、吸収性物品の前部ウエスト領域を後部ウエスト領域に保持
する超音波ポイント接合の動的ピーク剪断強度を、グラムで定量化するものであ
る。本出願において、一般的に力の方向は使用時にファスナー材料が基部から取
り外される方向である。一般的にこの方向は製品の長手方向の中心ラインに対し
て垂直である。

【００７６】試験装置１．ピーク負荷を得ることができ、適切な負荷セルを備える引張試験機。適切な
引張強度試験システムは、シンテック引張試験機であり、ノースカロライナ州の
リサーチトライアングルパークのＭＴＳシンテック社から、シンテックＱＡＤ（
Ｑｕａｌｉｔｙ）ソフトウェアを備える商標名：Instron Model 4201 Tensile T
esterとして市販されている。２．ＭＴＳシンテック社から、商標名：Sintech Testworksとして市販されてい
るソフトウエア。３．マサチューセッツ州カントンのインストロン社から、商標名：Instron Mode
l 2712-004として市販されているエア式グリップ。４．マサチューセッツ州カントンのインストロン社から市販されている、歯付き
１×４インチのグリップフェース。５．温度２３±１℃、相対湿度５０±２％の試験施設。

【００７７】試験手順１．試験サンプルを、試験前に少なくとも４時間試験施設の条件下におく。２．ロードセルの目盛りを定め、ソフトフェアをロードする。３．ジョーを閉じてグリップを引張試験機に設置する。４．引張試験機の試験条件は下記の通り。クロスヘッドスピード：５００ミリメートル／分フルスケール負荷：５キログラムしきい値：５パーセント不合格基準：９５パーセント標点距離：５０ミリメートル５．クランプの重量を除外する。６．グリップ面の縁部がフック材の内側縁と接するよう、物品の後部ウエスト領
域のファスニング要素の第１のファスナーのタブを上側ジョーに挿入する。７．後部ウエスト領域の内側面と前部ウエスト領域の外側面が同じ方向に向かい
合い、互いに平行になるよう、物品の前部ウエスト領域を下側ジョーに挿入する
。下側ジョーを閉じる。８．クロスヘッドの移動開始。９．破壊ピーク負荷を記録する。破壊の形態は、オムツの後部ウエスト領域がオ
ムツの前部ウエスト領域から分離することである。破壊場所が超音波結合以外の
場合、試験結果は無効とする。

【００７８】本発明は特定の態様に関して説明されているが、前記の説明を理解することで
、当業者であれば、これらの態様の変更、変形または均等のものを容易に考える
ことができる。従って、本発明の範囲は、請求項とその全ての均等物において判
断されるべきである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による予め固定された使い捨て吸収性物品についての１つの実施例の側
面図を示す。

【図２】図１の使い捨て吸収性物品の側面図を示し、第２のファスナは、伸張されて物
品のウエスト領域に適合するよう、物品が装用者の臀部上に取り付けられた後で
装用者のウエストに係合されている。

【図３】装用者に接触する物品の表面を備え、固定されていない状態で伸張されて平面
に置かれた図１吸収性物品の平面図を示す。

【図４】装用者の衣服に接する物品の表面を備え、固定されていない状態で伸張されて
平面に置かれた図１吸収性物品の平面図を示す。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ) ，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＮ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＷＦターム(参考） 3B029 BA17 BD15 4C098 AA09 CC12 CC15 CE15 CE17 DD05 DD06 DD10 DD12 DD25 DD27

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】吸収体、前部ウエスト領域、後部ウエスト領域、前記ウエス
ト領域の間に延び前記ウエスト領域を接続する股部領域および一対の対向した側
縁を備える予め固定された使い捨て吸収性物品であって、ａ）前記一方のウエスト領域の前記対向した側縁上に配置され、前記吸収性物
品の前記他方のウエスト領域にオーバーラップし、取り外し可能に係合して前記
吸収性物品をもたらす一対の第１のファスナーと；ｂ）前記一方のウエスト領域上の前記第１のファスナーの内側に配置され、前
記一方のウエスト領域のオーバラップ部を前記他方のウエスト領域へ取り外し可
能に取り付け、前記予め固定された吸収性物品を予め固定された状態に維持する
ことをアシストする一対の受動的なサイド結合点と；を備えることを特徴とする吸収性物品。
【請求項２】前記第１のファスナーは、フック−ループ型ファスナーであ
ることを特徴とする請求項１に記載の吸収性物品。
【請求項３】さらに、他方のウエスト領域上に配置される少なくとも１つ
の取り付けパネルを備え、前記第１のファスナーは前記取り付けパネルへ取り外
し可能に係合するよう構成されていることを特徴とする請求項１に記載の吸収性
物品。
【請求項４】さらに、前記一方のウエスト領域上に配置されており、前記
ウエスト領域へ取り外し可能に係合して、前記予め固定された吸収性物品が装用
者の臀部上に取り付けられた後で、前記ウエスト領域を装用者の体に適合させる
よう構成されている、一対の第２のファスナーを備えることを特徴とする請求項
１に記載の吸収性物品。
【請求項５】前記第１のファスナーは、前記吸収性物品の後部ウエスト領
域において前記対向した側縁上に配置され、前記前部ウエスト領域に取り外し可
能に係合して、前記予め固定された吸収性物品をもたらすことを特徴とする請求
項１に記載の吸収性物品。
【請求項６】前記受動的なサイド結合点は、前記一方のウエスト領域の前
記オーバラップ部を、前記他方のウエスト領域の前記側縁へ取り外し可能に取り
付け、前記予め固定された吸収性物品を予め固定された状態に維持することをア
シストすることを特徴とする請求項１に記載の吸収性物品。
【請求項７】前記受動的なサイド結合点は、ウエスト縁と前記一方のウエ
スト領域の前記側縁を、前記他方のウエスト領域へ取り外し可能に取り付けるが
、前記ウエスト縁と前記側縁との間の前記一方のウエスト領域の前記オーバラッ
プ部を前記対向したウエスト領域へ結合しないことを特徴とする請求項６に記載
の吸収性物品。
【請求項８】前記受動的なサイド結合点は、前記第１のファスナーから内
側に少なくとも約１．０センチメートル離れて前記一方のウエスト領域上に配置
されることを特徴とする請求項１に記載の吸収性物品。
【請求項９】前記一方のウエスト領域の前記オーバラップ部は、少なくと
も約２．０センチメートルのオーバラップ距離を備えていることを特徴とする請
求項１に記載の吸収性物品。
【請求項１０】前記受動的なサイド結合点は、少なくとも１つの点結合を
含んでいることを特徴とする請求項１に記載の吸収性物品。
【請求項１１】前記点結合は、超音波点結合であることを特徴とする請求
項１０に記載の吸収性物品。
【請求項１２】前記受動的なサイド結合点は、約１５００グラム未満の剥
離強度を備えることを特徴とする請求項１に記載の吸収性物品。
【請求項１３】前記受動的なサイド結合点は、前記一方のウエスト領域に
おける前記吸収性物品の内側面を、前記他方のウエスト領域における前記吸収性
物品の外側面へ接合することを特徴とする請求項１に記載の吸収性物品。
【請求項１４】前記受動的なサイド結合点は、前記一方のウエスト領域に
おける前記吸収性物品の内側面を、前記他方のウエスト領域における前記吸収性
物品の内側面へ接合することを特徴とする請求項１に記載の吸収性物品。
【請求項１５】吸収体、前部ウエスト領域、後部ウエスト領域、前記ウエ
スト領域の間に延び前記ウエスト領域を接続する股部領域、および前記他方のウ
エスト領域にオーバーラップする前記一方ウエスト領域上の一対の対向した耳領
域を備える、予め固定された使い捨て吸収性物品であって、ａ）前記一方のウエスト領域の前記対向した耳領域上に配置され、前記吸収性
物品の前記他方のウエスト領域にオーバーラップし、取り外し可能に係合して前
記吸収性物品をもたらす一対の第１のファスナーと；ｂ）対向した端部を備え、前記一方のウエスト領域に配置されるベルト部分と
；ｃ）前記ベルト部分の前記対向した端部上に配置され、前記他方のウエスト領
域へ取り外し可能に係合して、前記予め固定された吸収性物品が装用者の臀部上
に取り付けられた後で、前記ウエスト領域を装用者の体に適合させるよう構成さ
れている一対の第２のファスナーと；ｄ）前記一方のウエスト領域において前記対向した耳領域上の前記第１のファ
スナーの内側に配置され、前記耳領域のオーバラップ部を前記対向したウエスト
領域へ取り外し可能に取り付け、前記予め固定された吸収性物品を予め固定され
た状態に維持することをアシストする一対の受動的なサイド結合点と；を備えることを特徴とする吸収性物品。
【請求項１６】前記第１のファスナーは、前記吸収性物品の前記後部ウエ
スト領域において前記耳領域上に配置され、前記前部ウエスト領域に取り外し可
能に係合して前記予め固定された吸収性物品をもたらすことを特徴とする請求項
１５に記載の吸収性物品。
【請求項１７】前記受動的なサイド結合点は、前記耳領域の前記オーバラ
ップ部を、前記他方のウエスト領域において前記吸収性物品の一対の対向した側
縁へ取り外し可能に取り付けることを特徴とする請求項１５に記載の吸収性物品
。
【請求項１８】前記受動的なサイド結合点は、前記耳領域の長手方向に沿
って連続していないことを特徴とする請求項１５に記載の吸収性物品。
【請求項１９】前記受動的なサイド結合点は、少なくとも１．０センチメ
ートルの取り付けられていない長手方向の長さを備え、前記ベルト部分が摺動可
能なスリーブを形成することを特徴とする請求項１８に記載の吸収性物品。
【請求項２０】前記受動的なサイド結合点は、前記第１のファスナーから
内側に少なくとも約１．０センチメートル離れて前記耳領域上に配置されること
を特徴とする請求項１５に記載の吸収性物品。
【請求項２１】前記耳領域の前記オーバラップ部は、少なくとも約２．０
センチメートルのオーバラップ距離を備えていることを特徴とする請求項１５に
記載の吸収性物品。
【請求項２２】前記受動的なサイド結合点は、少なくとも１つの超音波点
結合を含んでいることを特徴とする請求項１５に記載の吸収性物品。
【請求項２３】前記受動的なサイド結合点は、約１５００グラム未満の剥
離強度を備えることを特徴とする請求項１５に記載の吸収性物品。
【請求項２４】前記受動的なサイド結合点は、前記一方のウエスト領域に
おける前記吸収性物品の内側面を、前記他方のウエスト領域における前記吸収性
物品の外側面へ接合することを特徴とする請求項１５に記載の吸収性物品。
【請求項２５】前記受動的なサイド結合点は、前記一方のウエスト領域に
おける前記吸収性物品の内側面を、前記他方のウエスト領域における前記吸収性
物品の内側面へ接合することを特徴とする請求項１５に記載の吸収性物品。
【請求項２６】さらに、前記他方のウエスト領域に配置される少なくとも
１つの取り付けパネルを備え、前記第１のファスナーと前記第２のファスナーと
は、前記取り付けパネルへ取り外し可能に係合するよう構成されていることを特
徴とする請求項１５に記載の吸収性物品。
【請求項２７】前記吸収性物品はさらに、不織材料を含む外側カバーを備
えることを特徴とする請求項１５に記載の吸収性物品。
【請求項２８】前記第１のファスナーと前記第２のファスナーとはフック
型ファスナーであり、前記外側カバーへ取り外し可能に係合するよう構成されて
いることを特徴とする請求項２７に記載の吸収性物品。
【請求項２９】前記ベルト部分は、少なくとも約１００パーセント伸張可
能な弾性材料から成ることを特徴とする請求項１５に記載の吸収性物品。
【請求項３０】前記ベルト部分は、前記一方のウエスト領域における前記
吸収性物品の内側面へ取り付けられることを特徴とする請求項１５に記載の吸収
性物品。
【請求項３１】前記ベルト部分の前記対向した端部は、前記一方のウエス
ト領域のスロットを貫通して前記一方のウエスト領域における前記吸収性物品の
外側面上へ延びることを特徴とする請求項３０に記載の吸収性物品。
【請求項３２】前記第２のファスナーと、前記ベルト部分の対向した端部
とは、前記第１のファスナーを越えて延び、前記予め固定された吸収性物品が装
用者の臀部上に取り付けられた後で、前記ウエスト領域を装用者の体に適合させ
るよう構成されることを特徴とする請求項１５に記載の吸収性物品。
【請求項３３】前部ウエスト領域、後部ウエスト領域、前記ウエスト領域
の間に延び前記ウエスト領域を接続する股部領域、対向した側縁を備える予め固
定された使い捨て吸収性物品であって、ａ）外側カバーと；ｂ）前記外側カバーへ接合されたバックシートと、重ね合わされた状態で前記
バックシートへ接合されたボディ側ライナーと、前記バックシートと、前記ボデ
ィ側ライナーとの間に配置された吸収性コア５０とを含む吸収体シャーシと；ｃ）前記吸収性物品の前記後部ウエスト領域の、横方向に対向した前記側縁上
の外側カバー上に配置され、前記吸収性物品の前記前部ウエスト領域において前
記吸収性物品の外側面へ取り外し可能に係合する一対の第１のファスナーと；ｄ）前記吸収性物品の前記後部ウエスト領域に配置され、一対の対向した端部
を備えるベルト部分と；ｅ）前記ベルト部分の前記対向した端部上に配置され、前記前部ウエスト領域
へ取り外し可能に係合して、前記予め固定された吸収性物品が装用者の臀部上に
取り付けられた後で、前記前部ウエスト領域を装用者の体にさらに適合させるよ
う構成されている一対の第２のファスナーと；ｆ）前記後部ウエスト領域上の前記第１のファスナーの内側に配置され、前記
後部ウエスト領域のオーバラップ部を、前記前部ウエスト領域へ取り外し可能に
取り付け、前記予め固定された吸収性物品を予め固定された状態に維持すること
をアシストする一対の受動的なサイド結合点と；を備えることを特徴とする吸収性物品。
【請求項３４】前記受動的なサイド結合点は、前記後部ウエスト領域のオ
ーバラップ部を、前記前部ウエスト領域の前記側縁へ取り外し可能に取り付け、
前記予め固定された吸収性物品を予め固定された状態に維持することをアシスト
する請求項３３に記載の吸収性物品。
【請求項３５】前記受動的なサイド結合点は、ウエスト縁と前記後部ウエ
スト領域の前記側縁を、前記前部ウエスト領域へ結合するが、前記ウエスト縁と
前記側縁との間の前記後部ウエスト領域の前記オーバラップ部を、前記前部ウエ
スト領域へ結合しないことを特徴とする請求項３３に記載の吸収性物品。
【請求項３６】前記受動的なサイド結合点は、少なくとも１．０センチメ
ートルの取り付けられていない長手方向の長さを備え、前記ベルト部分が摺動可
能なスリーブを形成することを特徴とする請求項３５に記載の吸収性物品。
【請求項３７】前記受動的なサイド結合点は、前記第１のファスナーから
内側へ少なくとも約１．０センチメートル離れて前記後部ウエスト領域上に配置
されることを特徴とする請求項３３に記載の吸収性物品。
【請求項３８】前記後部ウエスト領域の前記オーバラップ部は、少なくと
も約２．０センチメートルのオーバラップ距離を備えていることを特徴とする請
求項３３に記載の吸収性物品。
【請求項３９】前記受動的なサイド結合点は、約１５００グラム未満の剥
離強度を備えることを特徴とする請求項３３に記載の吸収性物品。
【請求項４０】前記受動的なサイド結合点は、前記後部ウエスト領域にお
ける前記吸収性物品の内側面を、前記前部ウエスト領域における前記吸収性物品
の外側面へ接合することを特徴とする請求項３３に記載の吸収性物品。
【請求項４１】前記受動的なサイド結合点は、前記後部ウエスト領域にお
ける前記吸収性物品の内側面を、前記前部ウエスト領域における前記吸収性物品
の内側面へ接合することを特徴とする請求項３３に記載の吸収性物品。
【請求項４２】吸収体、前部ウエスト領域、後部ウエスト領域、前記ウエ
スト領域の間に延び前記ウエスト領域を接続する股部領域および一対の対向した
側縁を備える予め固定された使い捨て吸収性物品であって、ａ）前記一方のウエスト領域の前記対向した側縁上に配置され、前記使い捨て
吸収性物品の他方のウエスト領域へ取り外し可能に係合してウエスト周囲の寸法
を規定する一対の第１のファスナーと；ｂ）前記第１のファスナーをはずすことなく前記吸収性物品のウエスト周囲寸
法を減じて、前記予め固定された吸収性物品が取り付けられた後で装用者の体に
前記ウエスト領域を適合させるためのウエストサイズ調整手段と；ｃ）前記一方のウエスト領域上の前記第１のファスナーの内側に配置され、前
記一方のウエスト領域のオーバラップ部を前記他方のウエスト領域へ取り外し可
能に取り付け、前記予め固定された吸収性物品を予め固定された状態に維持する
ことをアシストする一対の受動的なサイド結合点と；を備えることを特徴とする吸収性物品。
【請求項４３】ウエストサイズ調整手段は、ａ）前記吸収性物品の前記一方のウエスト領域に配置され、一対の対向した端
部を備えるベルト部分と；ｂ）前記ベルト部分の前記対向した端部上に配置され、前記他方のウエスト領
域へ取り外し可能に係合して、前記ウエスト領域を装用者の体に適合させるよう
構成されている一対の第２のファスナーと；を含むことを特徴とする請求項４２に記載の吸収性物品。
【請求項４４】前記受動的なサイド結合点は、前記第１のファスナーから
内側へ少なくとも約１．０センチメートル離れて前記一方のウエスト領域上に配
置されることを特徴とする請求項４２に記載の吸収性物品。
【請求項４５】前記一方のウエスト領域の前記オーバラップ部は、少なく
とも約２．０センチメートルのオーバラップ距離を備えていることを特徴とする
請求項４２に記載の吸収性物品。
【請求項４６】前記受動的なサイド結合点は、約１５００グラム未満の剥
離強度を備えることを特徴とする請求項４２に記載の吸収性物品。
【請求項４７】前記受動的なサイド結合点は、前記一方のウエスト領域に
おける前記吸収性物品の内側面を、前記他方のウエスト領域における前記吸収性
物品の外側面へ接合することを特徴とする請求項４２に記載の吸収性物品。
【請求項４８】前記受動的なサイド結合点は、前記一方のウエスト領域に
おける前記吸収性物品の内側面を、前記他方のウエスト領域における前記吸収性
物品の内側面へ接合することを特徴とする請求項４２に記載の吸収性物品。