JP2002517570A - 開始剤系およびそれにより作成された接着剤組成物 - Google Patents

開始剤系およびそれにより作成された接着剤組成物

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Abstract

(57)【要約】 本発明の開始剤系には、錯化開始剤とカルボン酸錯体分解剤との両方が含まれる。例えば、ジカルボン酸錯体分解剤、カルボン酸エステル錯体分解剤およびモノカルボン酸錯体分解剤(低臭気組成物については少なくとも9個の炭素原子を有するアルキル基を含むものが好ましい)が本発明においては有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の分野 本発明は、広くは、重合を開始することのできる系に関わる。特に、本発明は
、(1)錯化開始剤と(2)錯体分解剤(decomplexer)とを含む開
始剤系に関する。本発明はさらに、重合を開始させるためのこれらの系の使用、
キット、結合性組成物およびこれらから作成された重合した組成物、コートされ
た基材、結合された物品およびかかる結合された物品の作成方法にも関する。
【0002】 発明の背景 接着剤組成物を作成するモノマーの重合を開始する系については業界で知られ
ている。米国特許第5,106,928号、第5,286,821号および第5
,310,835号(Skoultchiら)には、例えば、アクリルモノマー
の重合開始のための二成分開始剤系について記載されている。これら二成分系の
第1の部分には、安定なオルガノボランアミン錯体が含まれ、第2の部分には活
性剤が含まれている。開始剤が、アミン基を除去することによりオルガノボラン
化合物を遊離し、これによりオルガノボラン化合物が重合プロセスを開始する。
活性剤はまた、遊離促進物質または錯体分解剤とも呼ばれることがある。
【0003】 米国特許第5,286,821号(Skoultchi)には、オルガノボラ
ン化合物を遊離する好適な活性剤は一般式: R−(CHO)x を有するアルデヒドを含むと記載されている。この式中、Rは1〜10個の炭素
原子を含むアルキル基、または6〜10個の炭素原子を含むアリール基であり、
xは1〜2である。ベンズアルデヒド、o−、m−、p−ニトロベンズアルデヒ
ド、2,4−ジクロロベンズアルデヒド、p−トリルアルデヒドおよび3−メト
キシ−4−ヒドロキシベンズアルデヒドが例示される。
【0004】 米国特許第5,310,835号および第5,106,928号には、オルガ
ノボラン化合物を遊離する好適な活性剤は構造R−COOHを有する有機酸も含
むと記載されている。この式中、RはH、1〜8個の炭素原子を含むアルキル基
またはアルケニル基である。アクリル酸、メタクリル酸、安息香酸およびp−メ
トキシ安息香酸が例示される。
【0005】 Fujisawa、ImaiおよびMashuharaはまた、メチルメタク
リレートの重合を開始する系について記載している(医療歯科工学協会報告書、
第3巻、64頁(1969年)を参照のこと)。この系は、トリアルキルボラン
アミン錯体と、メタクリルまたはn−ブタンスルホン酸の塩化物、塩化テレフタ
ル酸、塩化ベンゾイル、塩化p−トルエンスルホン酸、塩化ベンゼンスルホン酸
、塩化メタンスルホン酸、トルエンジイソシアネート、塩化アジピン酸、o−ト
リルイソシアネート、塩化アセチルおよび無水酢酸のような活性剤とを含む。こ
の開始剤系は、歯科用途において迅速な硬化樹脂として有用であると報告されて
いる。
【0006】 しかしながら、上述の開始剤のある欠点は、用いる開始剤および組成物の臭気
が比較的強いことである。さらに、これら開始剤のもう一つの欠点は、得られる
接着剤中の易動性活性剤−アミン反応生成物(すなわち、活性剤−アミン成分)
が比較的多いことである。一般に、活性剤は、アミンを結合(共有またはイオン
結合)することによりオルガノボラン化合物を遊離して、活性剤−アミン成分を
形成する。たいていの活性剤−アミン成分は、易動性成分として接着剤組成物中
に残り、それ自体は重合接着剤には組み込まれない。通常、接着剤組成物中の易
動性成分が、例えば、接着剤表面に移動して結合界面を分断すると、性能に問題
を生じる恐れがある。易動性成分はまた、溶剤による攻撃も受けやすく、溶剤に
晒すことが不可避の用途には接着剤組成物はあまり好適ではないものとさせてい
る。
【0007】 最近、特定の活性剤が、これを用いて重合した接着剤組成物中の易動性成分の
レベルを減じるのに有用であることが知見された。例えば、PCT公開第WO9
7/07171号には、少なくとも1つの遊離基重合可能な基と、少なくとも1
つのアミン反応性基、好ましくは、イソシアネート基とを同一分子中に好ましく
は含む二反応性錯体分解剤が開示されている。この二反応性錯体分解剤は、アク
リルモノマーとオルガノボランアミン錯体のアミン部分の両方と共有結合を形成
することができる。従って、この錯体分解剤は、系の遊離アミンに共有結合して
、それ自体が接着剤と反応することができる。
【0008】 PCT公開第WO97/17383号には、少なくとも1つの無水物基を含む
錯体分解剤が開示されている。好ましい無水物は以下の構造のいずれかを有して
いる。
【化4】 または
【化5】 式中、R1およびR2は独立に脂肪族基、環状脂肪族基、または芳香族基である。
3は無水物基とともに環状構造を完成する二価の有機基である。錯体分解剤は
さらに、アクリルモノマーと共有結合を形成することのできる少なくとも1つの
遊離基重合可能な基を含むのが好ましい。すると、錯体分解剤−アミン反応生成
物がアクリルモノマーと共有結合を形成でき、それ自体が重合された接着剤に組
み込み可能となる。
【0009】 かかる前述した系は、しかしながら、水や2−ヒドロキシエチルメタクリレー
トのようなヒドロキシ官能性材料に晒すと不安定になる恐れがある。例えば、か
かるヒドロキシ官能性材料は、錯体分解剤のイソシアネートおよび無水物官能基
と反応することができ、すると、開始剤系を活性化できる錯体分解剤の量が減る
。このように、易動性成分を低レベルに保ち、かつ改善された耐溶剤性を保ちつ
つ、改善された接着剤組成物を提供する開始剤系が望まれている。比較的低臭気
の開始剤系もまた望まれている。
【0010】 発明の概要 本発明の開始剤には、錯化開始剤(例えば、オルガノボランアミン錯体)とカ
ルボン酸錯体分解剤との両方が含まれる。例えば、ジカルボン酸錯体分解剤、カ
ルボン酸エステル錯体分解剤およびモノカルボン酸錯体分解剤(低臭気組成物に
ついては少なくとも9個の炭素原子を有するアルキル基を含むものが好ましい)
が本発明においては有用である。
【0011】 一実施形態において、本発明の開始剤系は、錯化開始剤と、(I)または(I
I)の構造
【化6】 (式中、 R1は水素、一価の有機基および多価の有機基からなる群より選択され、 R2は多価の有機基であり、 R3は水素および一価の有機基からなる群より選択され、 Rは少なくとも9個の炭素原子、好ましくは少なくとも15個の炭素原子を有
するアルキル基を含む一価の有機基であり、 mは0〜2の整数であり、 nは1より大きい整数、または1である) を有する錯体分解剤とを含む。
【0012】 他の実施形態において、本発明の開始剤系は、 錯化開始剤と、 カルボン酸錯体分解剤と、 第2の錯体分解剤と、 を含む。この第2の錯体分解剤は、例えば、他のカルボン酸錯体分解剤または、
例えば、無水物錯体分解剤であってもよい。特に好ましい無水物錯体分解剤は、
無水メタクリル酸、無水コハク酸、無水マレイン酸および無水グルタル酸である
【0013】 この錯体分解剤は、重合可能な組成物(錯体分解剤と少なくとも1種類の重合
可能なモノマーを含む)と、重合可能な組成物を重合するための開始剤成分(錯
化開始剤と所望により希釈剤を含む)とを含むキットに有用である。かかるキッ
トは低表面エネルギー基材を結合するのに有用である。適用を容易にするために
、このキットはさらに複数部分を持つ分配器を含むことができる。
【0014】 少なくとも1種類の重合可能なモノマーの重合開始方法は、 少なくとも1種類のモノマーを提供する工程と、 少なくとも1種類のモノマーを本発明の開始剤系とブレンドする工程と、 少なくとも1種類のモノマーの重合を開始する工程と、 を含む。
【0015】 キットの構成材料を混合すれば、結合性組成物が得られる。この組成物は、基
材、特に低表面エネルギーの基材を少なくとも部分的にコートすることができる
【0016】 重合させれば、重合した組成物が得られる。この重合した組成物は、例えば、
基材を少なくとも部分的にコートすることができ、または第1および第2の基材
を接着させて結合された物品とするのに用いることができる。
【0017】 好ましい実施形態の詳細な説明 本発明は、重合を開始することのできる系を提供するものである。具体的には
、本発明は、(1)錯化開始剤(例えば、オルガノボランアミン錯体)と(2)
カルボン酸錯体分解剤とを含む「開始剤系」を提供する。錯体分解剤のカルボン
酸官能基を利用することにより、以前に開示されている無水物およびイソシアネ
ート基に比べて、本発明の錯体分解剤は、ヒドロキシ官能性材料に晒したときに
一般的により安定している。
【0018】 本発明の一態様において、開始剤系は複数部分を持つキットの一部である。か
かるキットは、少なくとも第1の部分(すなわち、重合可能な組成物)と重合可
能な組成物の重合を開始する第2の部分(すなわち、開始剤成分)を含む。使い
やすさの点で、このキットは2つの部分のみを含むのが最も好ましい。キットの
2つの部分は、便利で商業的に有用な整数混合比1:10以下、より好ましくは
、1:4、1:3、1:2または1:1で容易に調合して、複数部分を持つ分配
器で容易に用いることができる。かかる分配器は米国特許第4,538,920
号および第5,082,147号に示されており、ConProTec社(ニュ
ーハンプシャー州、セーラム)よりMIXPACという商品名で入手可能である
。キットの複数の部分は容易に混合されて結合性組成物を形成し、これがポリマ
ー、例えば、接着剤を容易に重合する。
【0019】 「重合可能な組成物」は、一般に、少なくとも1種類の錯体分解剤と少なくと
も1種類の重合可能なモノマーとを含む。前述した通り、少なくとも1種類の錯
体分解剤はカルボン酸錯体分解剤である。最も好ましくは、錯体分解剤は比較的
低臭気の錯体分解剤である。
【0020】 「低臭気錯体分解剤」とは、少なくともメチルメタクリレートよりも臭気の少
ないもののことである。臭気は、例えば、ASTM D4339−95「接着剤
の臭気判定の標準試験方法」のような公知の方法を用いて定量的に測定すること
ができる。
【0021】 「開始剤成分」は、一般に、少なくとも1種類の錯化開始剤(例えば、オルガ
ノボランアミン錯体)と所望により希釈剤とを含む。重合可能な組成物と混合す
ると、重合可能な組成物中の錯体分解剤が錯化剤(例えば、アミン)から開始剤
(例えば、オルガノボラン)を遊離して、モノマーの重合を開始することができ
る。
【0022】 「結合性組成物」とは、重合可能な組成物と開始剤成分の混合により得られる
組成物である。結合性組成物は、ポリマー、木材、セラミックス、コンクリート
および金属をはじめとする様々な基材を結合するのに有用である。結合性組成物
は、低表面エネルギー基材を結合するのに特に有用である。
【0023】 「低表面エネルギー基材」とは、45mJ/m2未満、より一般的には40m
J/m2未満または35mJ/m2未満の表面エネルギーを持つようなものである
。かかる材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリロニトリル−ブ
タジエン−スチレンおよびポリアミドが例示される。本発明の組成物を用いて結
合するのに有用なこれよりもやや高めの表面エネルギーのポリマーとしては、ポ
リカーボネートおよびポリメチルメタクリレートが挙げられる。しかしながら、
本発明はこれに限られるものではなく、組成物は、熱可塑材、木材、セラミック
ス、コンクリート、下塗り金属等を結合するのに用いてもよい。
【0024】 「重合された組成物」(ポリマーとも呼ぶ)は、当業者であれば見分けること
のできる未重合量は除いて、重合可能な組成物中の実質的にすべてのモノマーが
重合された結合性組成物である。本発明による重合された組成物は、接着剤、結
合材料、シール剤、コーティングおよび射出成形樹脂をはじめとする様々な用途
に用いることができる。それらはまた、ガラス、カーボンおよび樹脂トランスフ
ァー成形操作に用いられるような金属繊維マットと組み合わせてマトリックス樹
脂として用いてもよい。さらに、電気部品、印刷回路基板等の製造のようなカプ
セル材および埋込用化合物として用いてもよい。
【0025】 錯体分解剤 「錯体分解剤」とは、開始剤(例えば、オルガノボラン)をその錯化剤(例え
ば、アミン)から遊離して、重合プロセスを開始することのできる化合物のこと
を言う。錯体分解剤はまた、「活性剤」または「遊離促進物質」とも呼ばれるこ
とがある。ここで用いる場合、以下の用語は次のような意味である。
【0026】 本発明において、錯体分解剤は、オルガノボランアミン錯体のアミン部分とイ
オン結合を形成して、オルガノボラン化合物を遊離することのできるカルボン酸
基を持っている。かかる錯体分解剤は、以降、カルボン酸錯体分解剤と称す。か
かるカルボン酸錯体分解剤としては、ジカルボン酸錯体分解剤、カルボン酸エス
テル錯体分解剤およびモノカルボン酸錯体分解剤(低臭気組成物については少な
くとも9個の炭素原子を有するアルキル基を含むものが好ましい)が例示される
【0027】 本発明のカルボン酸錯体分解剤は、好ましくは以下の一般構造(I)を持つか
、または構造(II)のモノカルボン酸錯体分解剤である。
【化7】 式中、 R1は、水素、一価の有機基(水素を除く、好ましくは約18個以下の原子、
より好ましくは約8個以下の原子を含む)、または多価の有機基(水素を除く、
好ましくは約30個以下の原子、より好ましくは約10個以下の原子を含む)で
あり、 R2は多価の有機基(水素を除く、好ましくは約8個以下の原子、より好まし
くは約4個以下の原子を含む)であり、 R3は一価の有機基(水素を除く、好ましくは約18個以下の原子、より好ま
しくは約8個以下の原子を含む)であり、 RはHまたは一価の有機基(好ましくは、比較的低臭気の錯体分解剤について
は、Rは少なくとも9個の炭素原子、より好ましくは少なくとも約11個の炭素
原子および最も好ましくは少なくとも15個の炭素原子を有するアルキル基であ
り、これらのレベルであれば、低臭気組成物が得られる)であり、 mは0〜2の整数であり、 nは1より大きい整数、または1であり、好ましくは1〜4、より好ましくは
1〜2である。 一般に、構造(I)の錯体分解剤および構造(II)の好ましい錯体分解剤は
低臭気であるのが有利である。
【0028】 より好ましくは、mは0で、構造(I)のカルボン酸錯体分解剤は以下の一般
構造(III)で表される。
【化8】 式中、R1、R2およびnは前述の通りである。
【0029】 「一価の有機基」および「多価の有機基」とは、利用可能な原子価が炭素原子
に存在する有機部分のことを言う。一価の有機基は利用可能な原子価が1である
。従って、多価の有機基は利用可能な原子価が2以上である。
【0030】 「有機基」は脂肪族基または環状基とすることができる。本発明において、「
脂肪族基」とは、飽和または不飽和、鎖状または分岐の炭化水素基のことを言う
。この用語には、例えば、アルキレン、アルケニレン、アルキニレン、アルキル
、アルケニルおよびアルキニル基が包含される。「アルキル基」とは、一価、飽
和、鎖状または分岐の炭化水素基(例えば、メチル、エチル、イソプロピル、t
−ブチル、ヘプチル、ドデシル、オクタデシル、アミルまたは2−エチルヘキシ
ル基等)のことを言う。「アルキレン」とは、多価、飽和、鎖状または分岐の炭
化水素基のことを言う。「アルケニル基」とは、1つ以上の炭素−炭素二重結合
(例えば、ビニル基)を持つ一価、不飽和、鎖状または分岐の炭化水素基のこと
を言う。「アルケニレン」とは、1つ以上の炭素−炭素二重結合を持つ多価、不
飽和、鎖状または分岐の炭化水素基のことを言う。「アルキニル基」とは、1つ
以上の炭素−炭素三重結合を持つ一価、不飽和、鎖状または分岐の炭化水素基の
ことを言う。「アルキニレン」とは、1つ以上の炭素−炭素三重結合を持つ多価
、不飽和、鎖状または分岐の炭化水素基のことを言う。
【0031】 「環状基」とは、脂環式基、芳香族基またはヘテロ環状基として分類される閉
じた環の炭化水素基のことを言う。「脂環式基」とは、脂肪族基に似た特性を有
する環状炭化水素基のことを言う。「芳香族基」または「アリール基」とは、単
核芳香族炭化水素基または多核芳香族炭化水素基のことを言う。
【0032】 本明細書において、有機基または有機結合基には、ヘテロ環状基および官能性
基(例えば、カルボニル基)のように、ヘテロ原子(すなわちO、NまたはS原
子)が含まれる。
【0033】 重合可能な組成物の他の成分における溶解性が高いことから、構造(Iおよび
III)の錯体分解剤が好ましい。構造(I)について、R1が脂肪族基、nが
1、mがゼロのとき、錯体分解剤はエステル酸(例えば、カルボン酸エステル錯
体分解剤)である。有用なエステル酸としては、1,2−エチレンビスマレエー
ト、1,2−プロピレンビスマレエート、2,2’−ジエチレングリコールビス
マレエート、2,2’−ジプロピレングリコールビスマレエートおよびトリメチ
ロールプロパントリスマレエートが例示される。
【0034】 R1が水素、mがゼロ、nが1のとき、錯体分解剤は二酸(例えば、ジカルボ
ン酸錯体分解剤)である。有用な二酸としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸
、グルタル酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、イソフタル酸お
よびテレフタル酸が例示される。グルタル酸、フマル酸およびマレイン酸が最も
好ましい。
【0035】 R1およびR3が両方とも水素で、mおよびnが両方とも1のとき、錯体分解剤
は三酸(例えば、トリカルボン酸錯体分解剤)である。有用な三酸としては、ト
リメリット酸が例示される。
【0036】 本発明の開始剤系および重合可能な組成物は、2種類以上の錯体分解剤を含む
ことができる。例えば、開始剤系および重合可能な組成物は、上述の錯体分解剤
および/またはここに参考文献として組み込まれるPCT公開第WO97/17
383号に記載されているような少なくとも1つの無水物基を含むようなその他
錯体分解剤を2つ以上含むことができる。PCT公開第WO97/17383号
に記載されている錯体分解剤の中でも特に有用な無水物としては、無水メタクリ
ル酸、無水コハク酸、無水マレイン酸および無水グルタル酸が挙げられる。かか
る無水物錯体分解剤はさらに、モノマーと共有結合を形成することのできる少な
くとも1つの遊離基重合可能な基を含むのが好ましい。しかしながら、カルボン
酸錯体分解剤は、本発明で用いる錯体分解剤を少なくとも約50重量%含むのが
好ましい。カルボン酸錯体分解剤は、本発明で用いる錯体分解剤を少なくとも約
80重量%含むのが最も好ましい。
【0037】 開始剤系がオルガノボランアミン錯体を含むとき、錯体分解剤は、アミンとの
反応によりアミン錯体からオルガノボランを遊離し、オルガノボランをアミンと
の化学的結合から取り去る。従って、錯体分解剤は、有効量(すなわち、最終重
合組成物の特性に実質的に悪影響を及ぼすことなく、アミン錯体からオルガノボ
ランを遊離することにより重合を促すのに有効な量)で用いる。
【0038】 当業者に認識されているように、大量の錯体分解剤を用いると重合が速く進み
すぎ、接着剤の場合には、得られる材料の低エネルギー表面に対する接着が不適
切となる場合がある。しかしながら、錯体分解剤が少ないと、重合速度が遅くな
りすぎ、得られるポリマーの分子量がある特定の用途について不適切となる場合
がある。しかしながら、重合速度があまりにも速い場合には、これを遅くするに
は錯体分解剤の量が少ない方が役立つ。従って、これらのパラメータの範囲内で
、錯体分解剤中のアミン反応性基(例えば、酸性基または無水物基)対アミン基
の比率が0.5:1.0〜3.0:1.0となるような量の錯体分解剤を用いる
。より良い性能、例えば、開封約5分後の結合後の重なり剪断接着のより良い性
能を得るためには、錯体分解剤中のアミン反応性基対アミン基の比率は0.5:
1.0〜1.0:1.0であるのが好ましい。アミンがポリアミンの場合には、
アミン基の数には第1級と第2級アミン基の両方が含まれることに注意されたい
【0039】 錯体開始剤 一般に、本発明の好ましい錯体開始剤は、オルガノボランとアミンの錯体であ
る。この場合、オルガノボランが開始剤である。しかしながら、錯化剤(アミン
)が錯体分解剤と反応性がある限りは、公知の錯体開始剤またはこれらの組み合
わせを用いてもよい。
【0040】 「錯体」とは、ルイス酸(例えば、オルガノボラン)およびルイス塩基(例え
ば、アミン)の組み合わせにより形成される密に配位された塩として当業者に知
られている。かかる錯体は、以下の一般構造(IV)により表される。
【化9】 式中、R4は1〜約10個の炭素原子を有するアルキル基、R5およびR6は、1
〜約10個の炭素原子を有するアルキル基およびフェニル含有基から独立に選ば
れ、Amはアミンを表す。好ましくは、R4、R5およびR6は1〜約5個の炭素
原子を有するアルキル基から独立に選ばれる。最も好ましくは、R4、R5および
6は同一である。
【0041】 vの値は、錯体中の第1級または第2級アミン窒素原子対ホウ素原子が有効比
となるように選ぶ。錯体中の第1級または第2級アミン窒素原子対ホウ素原子の
比率は広くは約0.5:1〜4:1、好ましくは約1:1とすべきである。
【0042】 アミンAmは、例えば、第1級または第2級アミン、第1級または第2級アミ
ンを含有するポリアミンまたはアンモニアのような様々な構造を含んでいてよい
。ただし、最終重合アクリル組成物に耐溶剤性が望まれるときは、Amはポリア
ミンを含むのが好ましい。
【0043】 具体的な開始剤としては、トリメチルボラン、トリエチルボラン、トリ−n−
プロピルボラン、トリイソプロピルボラン、トリ−n−ブチルボラン、トリイソ
ブチルボランおよびトリ−sec−ブチルボランが挙げられる。具体的なアミン
としては、アンモニア、n−ブチルアミン、エチレンジアミン、1,6−ヘキサ
ンジアミン、ジエチルアミン、ジエチレントリアミンおよびα,ω−ジアミノプ
ロピルプロピレンオキシドが挙げられる。
【0044】 オルガノボランアミン錯体は、公知の技術を用いて容易に調製することができ
る。一般に、緩やかに攪拌しながら、不活性雰囲気中でアミンをオルガノボラン
と化合させる。発熱が観察されることが多いため、混合物は冷却した方が良い。
成分の蒸気圧が高い場合には、反応温度を約70℃〜80℃より低く保つのが望
ましい。材料をよく混合したら、錯体を室温(約22℃〜約25℃)まで冷やす
。錯体は冷暗所にて密閉容器で保管するのが好ましいが、特別の保管条件は必要
ない。錯体は、後に除去すべき有機溶剤を用いずに調製することができる点で有
利である。ただし、所望であれば溶剤中で調製することもできる。錯体の調製に
用いる溶剤は、アミンに配位しないものとすべきであり、例えば、テトラヒドロ
フランまたはヘキサンが好ましい。
【0045】 オルガノボランアミン錯体は、ポリマー(好ましくは、アクリルポリマー)を
得るのに容易に重合の生じるような有効量で用いる。一般に、オルガノボランア
ミン錯体の有効量は、充填剤、非反応性希釈剤および非反応性成分の重量より少
なく、結合性組成物の総重量に基づいて、約0.01重量%のホウ素〜約1.5
重量%のホウ素、より好ましくは約0.01重量%のホウ素〜約0.60重量%
のホウ素、最も好ましくは約0.02重量%のホウ素〜約0.50重量%のホウ
素を与える量である。
【0046】 希釈剤 開始剤成分はまた、アジリジン官能性材料のような好適な希釈剤またはその組
み合わせを含んでいてもよい。例えば、かかる希釈剤はPCT公開第WO98/
17694号に記載されている。これを用いるときは、開始剤成分中のアジリジ
ン官能性材料または2種類以上の異なるアジリジン官能性材料をオルガノボラン
アミン錯体のキャリアとする(溶解または希釈する)と極めて有利である。通常
、アジリジン官能性材料は錯体に対して反応性であってはならず、錯体の増量剤
として機能する。また、アジリジン官能性材料は、開始剤成分の自然燃焼温度を
通常増大するため有利である。
【0047】 「アジリジン官能性材料」とは、少なくとも1つのアジリジン環または基
【化10】 を有し、炭素原子が短鎖アルキル基(1〜約10個の炭素原子を有する基、好ま
しくはメチル、エチルまたはプロピル)により置換されていてよく、例えば、メ
チル、エチルまたはプロピルアジリジン部分を形成してもよい有機化合物のこと
を言う。
【0048】 有用な市販のポリアジリジンとしては、CROSSLINKER CX−10
0(ゼネカ樹脂(マサチューセッツ州、ウィルミントン)製)、XAMA−2(
EIT社(サウスカロライナ州、レイクウィリー)製)、XAMA−7(EIT
社(サウスカロライナ州、レイクウィリー)製)およびMAPO(トリス[1−
(2−メチル)アジリジニル]ホスフィンオキシド(アセトケミカルコーポレー
ション(ニューヨーク州、フラッシング)製)という商品名で入手可能なものが
例示される。
【0049】 アジリジン官能性材料は、キットの複数部分を容易に混合できるように、通常
、重合可能な組成物に含有されるモノマーに可溶でなければならない。「可溶」
とは、室温(約22℃〜約25℃)での相分離が裸眼で目視されないことを言う
。同様に、オルガノボランアミン錯体はまた、アジリジン官能性材料にも可溶で
なければならない。ただし、錯体とアジリジン官能性材料の混合物をやや加温す
ると、室温(約22℃〜約25℃)でこの二者の溶液を形成するのに役立つこと
がある。従って、用いる場合には、アジリジン官能性材料は室温または室温付近
(室温の約10℃以内)で液体であるか、あるいは室温または室温付近でオルガ
ノボランアミン錯体と水溶液を形成するのが好ましい。
【0050】 アジリジン官能性材料は有効量で用いる。通常、結合性組成物の総重量に基づ
いて、約50重量%、好ましくは約25重量%以下、より好ましくは約10重量
%以下の量である。
【0051】 モノマー 上述した通り、本発明の開始剤系を用いて、好適なモノマーの重合を開始する
ことができる。広くは、重合可能な組成物は、遊離基重合可能な少なくとも1種
類のエチレン系不飽和モノマーを含む。エチレン系不飽和基を含有する数多くの
化合物を重合可能な組成物で用いることができる。組成物は、好ましくは少なく
とも1種類の(メタ)アクリルモノマーを、最も好ましくはメタクリルモノマー
を含む。特に好ましいのは、エステルおよび/または酸アミドを含むもののよう
な(メタ)アクリル酸誘導体である。好適なのは、例えば、メチル(メタ)アク
リレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレートおよびエ
チルヘキシル(メタ)アクリレートのような一価のアルコール、特に1〜12個
の炭素原子を有するアルカノールの(メタ)アクリルエステル;エチレングリコ
ール、ジエチレングリコール、プロピレングリコールおよびトリメチロールプロ
パンのような多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル;グリセリンのジ−
およびモノ(メタ)アクリル酸エステル;トリエチレングリコールおよびテトラ
エチレングリコールのジ(メタ)アクリル酸エステル;ジプロピレングリコール
、トリプロピレングリコール、テトラプロピレングリコールおよびペンタプロピ
レングリコールのジ(メタ)アクリル酸エステル;エトキシル化またはプロポキ
シル化ジフェニロールプロパンのジ(メタ)アクリルエステルである。
【0052】 基本的に好適なのは、同様に、酢酸ビニルのような重合可能なモノマー;塩化
ビニル、フッ化ビニル、臭化ビニルのようなハロゲン化ビニル;スチレン;およ
びジビニル−ベンゼンである。しかしながら、これらの化合物は、通常、重合可
能な組成物中で下位量でのみ用いられる。
【0053】 さらに好適なのは、アクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−メチル
メタクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルメタク
リルアミド、N−エチルメタクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、
N,N−ジエチルメタクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N−ブ
チルアクリルアミド、N−ブチルメタクリルアミド、N−t−ブチルアクリルア
ミド、N,N−ジブチルメタクリルアミド、N−フェニルアクリルアミド、N−
(アクリロイル)モルホリン、N−(アクリロイル)ピペリジン、N−(メタク
リロイル)ピペリジン、N−(1,1−ジメチル−3−オキソブチル)−アクリ
ルアミド、N−1,1,3,3−テトラメチルブチルアクリルアミド、ジメチレ
ン−ビス−(メタ)アクリルアミド、テトラメチレン−ビス−(メタ)アクリル
アミド、トリメチルヘキサメチレン−ビス−(メタ)アクリルアミド、トリ(メ
タ)アクリロイルジエチレントリアミンおよび同様の化合物のような酸アミドで
ある。
【0054】 通常、1分子中に1つまたは2つのオレフィン系二重結合、好ましくは1つの
オレフィン系二重結合のあるモノマーが重要である。これより不飽和度の高い成
分をさらに用いることを排除するものではないが、これらが存在すると、重合し
た組成物が脆化することに留意しなければならない。
【0055】 添加剤 本発明の結合性組成物はまたさらに任意の添加剤を含んでいてもよい。通常、
かかる添加剤は、キットの重合可能な組成物中に存在するものである。このよう
に、重合可能な組成物はまたさらに様々な任意の添加剤を含んでいてもよい。
【0056】 特に有用な添加剤の一つは、重合可能な組成物の総重量に基づいて、約50重
量%までの量で通常組み込まれる中分子量(約40,000)のポリブチルメタ
クリレートのような増稠剤である。増稠剤を用いると、得られる結合性組成物の
粘度を増大して、より容易に適用できる粘性シロップ状粘稠度とすることができ
る。
【0057】 その他の特に有用な添加剤はエラストマー材料である。これらの材料は、これ
により作成された結合性組成物の破壊靭性を改善することができ、これは、例え
ば、硬い降伏強度の高い材料(例えば、可撓性ポリマー基材のようなその他の材
料のようにエネルギーを機械的に容易に吸収しない金属基材)を結合するとき有
利である。かかる添加剤は、通常、重合可能な組成物の総重量に基づいて約50
重量%までの量で組み込むことができる。
【0058】 コアシェルポリマーを重合可能な組成物に添加して、結合性組成物の展着およ
び流動性を変性することもできる。これらの特性向上は、シリンジタイプの塗布
器から分配される際の望ましくない「スジ」や、水平表面適用後のタレ(sag
)やスランプを結合性組成物が残す傾向が減少することにより示される。従って
、改善されたタレ−スランプ抵抗性を得るには、重合可能な組成物の総重量に基
づいて約20重量%を超えるコアシェルポリマー添加剤を用いることが望ましい
【0059】 例えば、保管中のモノマーの劣化を防止または減少するために、少量のヒドロ
キノンモノメチルエーテルのような抑制剤を重合可能な組成物に用いてもよい。
抑制剤は、重合速度を実質的に減じたり、それを用いて作成したポリマーの最終
特性を減じないような量で添加することができる。従って、抑制剤は、重合可能
な組成物のモノマーの総重量に基づいて約100〜10,000の量であるのが
通常有用である。
【0060】 その他の利用可能な添加剤としては、非反応性着色剤、充填剤(例えば、カー
ボンブラック、中空ガラス/セラミックビーズ、シリカ、二酸化チタン、固体ガ
ラス/セラミックスフェアおよび白墨)等が挙げられる。様々な任意の添加剤は
任意の量で用いられるが、重合プロセスまたはそれを用いて作成されたポリマー
の所望の特性に大きな悪影響を及ぼさない量とする。
【0061】 結合性組成物 キットの複数部分(すなわち、重合可能な組成物と開始剤成分)は、通常、か
かる材料を使用するときにブレンドされる。開始剤成分は、結合性組成物を用い
る直前に重合可能な組成物に添加する。
【0062】 キットの複数部分を調合して結合性組成物を形成したら、これは即時に使用し
なければならない。というのは、モノマー、開始剤成分の量、結合がなされた温
度、架橋剤の有無および希釈剤を使用したか否かによっては耐用ポットライフが
短いためである。好ましくは、結合を改善するためには、温度は約40℃未満、
好ましくは30℃未満、最も好ましくは約25℃未満に保つ。従って、結合プロ
セスは室温(約22℃〜約25℃)で行うことができる。
【0063】 結合性組成物を、結合する基材の片側または両側に適用して、圧力をかけて基
材を結合し、過剰の結合性組成物を結合ラインから押出す。これはまた、空気に
晒されて酸化し始めた結合性組成物を押し出すという利点もある。通常、結合性
組成物を基材に適用した後すぐに、好ましくは約10分以内に結合しなければな
らない。一般的な結合ライン厚さは約0.1〜0.3ミリメートルである。
【0064】 結合部を適正な生強度まで硬化(すなわち、重合)して、かかる結合物品を約
2〜3時間以内で取り扱えるようにする。通常、周囲条件下で約24時間で全結
合強度に達する。しかしながら、所望であれば、熱による後硬化を行ってもよい
【0065】 好ましい一実施形態において、結合性組成物を低表面エネルギー基材にコート
する。他の好ましい実施形態において、結合物品は、本発明による結合性組成物
の層により接着結合された第1の基材と第2の基材(好ましくは少なくとも一方
が低表面エネルギーポリマー材料である)を含む。
【0066】 制限するものではない以下の実施例を参照することにより、本発明の理解が深
まるであろう。これらの実施例は、単に例示のためのものに過ぎず、添付の特許
請求の範囲を限定することを意図するものではない。実施例およびその他明細書
における部、パーセンテージ、比率等は、特に断らない限り、すべて重量基準で
ある。
【0067】 実施例 重なり剪断結合強度試験方法 各結合性組成物を未処理の2.5cm×10cm×0.3cm(1インチ×4
インチ×0.125インチ)の試験パネル(実施例1〜64については、特に断
らない限りは、0.2ミリメートル(8ミル)の直径のガラスビーズスペーサー
を結合性組成物に加えた)に直接適用し、ベアの第2の試験パネルを第1の試験
パネル上の結合性組成物に対して重なり領域が1.3cm×2.5cm(0.5
インチ×1インチ)となるように直ちに(あるいは、選択された実施例において
は特記したように、5分間の経過時間の後で)置いた。実施例1〜64について
は、重なり領域にクランプをあてた。実施例65〜78については、重なり領域
に454グラムの重りを載せた。試験パネルは高密度ポリエチレン(HDPE)
かポリプロピレン(PP)のいずれかであり、いずれもキャディラックプラスチ
ック(ミネソタ州、ミネアポリス)より市販されているものであった。少量の結
合性組成物を重なり領域から搾り出してそのままとした。
【0068】 結合部分を、実施例1〜64については22℃で少なくとも48時間、実施例
65〜78については22℃で24時間硬化させた。クランプ/重りを取り去り
、重なり結合部分の剪断力(OLS)をクロスヘッド速度1.27cm/分(0
.5インチ/分)で引張り試験機で試験した。重なり剪断値をポンドで記録し、
1平方インチ当たりのポンド(psi)およびメガパスカル(MPa)に換算し
た。
【0069】 剥離結合強度試験方法 各処方を、キャディラックプラスチックス(ミネソタ州、ミネアポリス)より
市販されている0.8mm(30ミル)の厚さの高密度ポリエチレン(HDPE
)と、DeWalインダストリー(ロードアイランド州、サウンダースタウン)
より市販されている0.4mm(15ミル)の厚さのスカイビングされた超高分
子量ポリエチレン(UHMW)の2つの異なるポリオレフィンフィルム基材上で
試験した。いずれのフィルムにも表面処理は何も施されていなかった。
【0070】 重合可能な組成物を開始剤成分(アジリジン官能性希釈剤中に溶解した濃縮オ
ルガノボランアミン錯体混合物を含む)と調合し、スパチュラで1分間混合して
結合性組成物を得た。結合性組成物を、幅5.1cm(2インチ)、長さ15.
2cm(6インチ)片のポリオレフィンフィルムに適用した。
【0071】 結合性組成物を第1のフィルムに適用した後、同じ基材から構成された第2の
フィルムを1.2kg(2.7lb)の重さのガラス板を用いて結合性組成物上
に静かに置いた。ガラス板の片側を、約30度の角度で第2のフィルムの片側に
適用し、結合性組成物中の泡の形成を排除すべく第2のフィルムを徐々に強く第
1の基材に適用するように水平位置に対して徐々に低くなるようにした。第1の
フィルムに十分量の結合性組成物を適用して、最低結合寸法である幅2.5cm
(1インチ)×長さ3.8cm(1.5インチ)とした。
【0072】 結合性組成物が硬化して接着剤となるように、結合被着体を室温(約22℃〜
約25℃)で24時間硬化させた。クロスヘッド速度10.2cm/分(4イン
チ/分)に設定した引張り試験機を用いて、試料のT剥離モードにおける結合強
度を試験した。試料の2つの重なる自由端を引張り試験機のジョーに留めた。一
方の自由端は上部ジョーに、もう一方の自由端は下部ジョーに留めた。少なくと
も2.5cm(1インチ)の接着剤が露出するか、被着体の破損が観察されるま
で、ジョーを引っ張った。接着剤が最初に露出した後の試験中の幅当たりの平均
の力をポンド/インチ幅(pi)での剥離力として記録し、これをニュートン/
cm(N/cm)に換算した。
【0073】 UHMWおよびHDPEフィルムの引張り強度は、それぞれ44N/cm幅(
25ポンド/インチ幅)および189N/cm幅(108ポンド/インチ幅)で
あった。接着剤の引張り強度値は、これらの引張り強度値の近似値であるのが好
ましい。その場合は、基材は接着剤破壊に対抗することを示していた。
【0074】 耐溶媒性 剥離および剪断試験試料を作成したら、残りの結合性組成物が中に入った混合
バイアルを秤量し、この重量をW1とした。バイアルに蓋をし、結合性組成物を
室温(約22℃〜約25℃)で24時間硬化させた。バイアルにテトラヒドロフ
ラン(THF)溶剤を入れ、内容物が完全に膨潤したように見えるまで、室温(
約22℃〜約25℃)で数日間静置させた。膨潤した塊を続いて118ミリリッ
トル(4オンス)のガラス広口びんに移し、スパチュラで小さな塊に砕いた。乾
燥したガラスバイアルを秤量し、この重量をW2とした。
【0075】 十分量のTHFをガラス広口びんに加え、内容物が5重量部未満の硬化接着剤
と、95重量部を超えるTHFを含むようにした。広口びんに蓋をし、室温(約
22℃〜約25℃)で少なくとも3日間ロールミキサーに入れた。流体混合物を
、重量W3としてコニカルゲージ/ペーパーペイントフィルタに注いでTHFで
完全に濯いだ。フィルタを71℃(160°F)で強制空気オーブン中で20時
間乾燥させた。
【0076】 フィルタを秤量してその重量をW4とする前に、室温(約22℃〜約25℃)
で6時間平衡させた。不溶接着剤固体のパーセントを、各試料について次のよう
にして計算した。
【数1】 処理条件のせいで失われたフィルタの一部を埋め合わせるために、上の等式にお
いて、89ミリグラムの補正係数をW4−W3に加えたことを追記しておく。不
溶固体のパーセントが大きいことは耐溶剤性が良好であることを示すものである
【0077】 錯体分解剤 以下の表IA〜IBに、以下の実施例で用いたモノカルボン酸およびジカルボ
ン酸錯体分解剤をその等量および供給源と共に記す。同様に、表IIにはカルボ
ン酸エステル錯体分解剤を示す。同様に、表3には以下の実施例においてカルボ
ン酸錯体分解剤に加えて用いた無水物錯体分解剤を示す。
【0078】
【表1】
【0079】
【表2】
【0080】
【表3】
【0081】
【表4】
【0082】 実施例1〜6 錯体分解剤 表IVに示すように、ジカルボン酸を錯体分解剤として用いた。
【0083】 開始剤成分 1.52グラムの量の2:1モルの比のトリエチルボラン:ヘキサメチレンジ
アミン錯体(TEB−HMDA)を、ゼネカ樹脂(マサチューセッツ州、ウィル
ミントン)よりCROSSLINKER CX−100(以降「CX−100」
と呼ぶ)という商品名で市販されている3.48グラムのトリメチロールプロパ
ントリス(3−(2−メチルアジリジノ))プロピオネートに溶解した。
【0084】 重合可能な組成物 いずれの実施例においても、GEスペシャルティケミカルズ(ウエストバージ
ニア州、パーカースバーグ)よりBLENDEX360という商品名で市販され
ている10.00グラムのコアシェル強化剤と、アルドリッチケミカル社(ウィ
スコンシン州、ミルウォーキー)より市販されているテトラヒドロフルフリルメ
タクリレート(THFMA)中の錯体分解剤溶液とを含有するスラリーを70℃
で3時間静置させた。得られた不透明な分散液を冷却し、プレミアミルコーポレ
ーション(ペンシルバニア州、リーディング)より市販されている実験室用ディ
スペンセーターの鋸刃で激しく剪断した。次に、アルドリッチケミカル社(ウィ
スコンシン州、ミルウォーキー)より市販されている2−エチルヘキシルメタク
リレート(EHMA)を温分散液に加えよく混合した。
【0085】
【表5】
【0086】 接着剤 各実施例において、重合可能な組成物および開始剤成分を、ConProTe
c(ニューハンプシャー州、セーラム)よりMIXPAC SYSTEM50と
いう商品名で市販されている10:1容積比ダブルシリンジアプリケータ、キッ
ト番号MP−050−10−09に詰めた。大きなシリンダに重合可能な組成物
を入れ、小さい方のシリンダに開始剤成分を入れた。
【0087】 2つの部分を、ConProTec(ニューハンプシャー州、セーラム)より
市販されている長さ10cm(4インチ)の17段階静的混合ノズル部品番号M
X4−0−17−5を通して同時に押出すことにより調合した。重なり剪断試料
を作成し、上述の重なり剪断結合強度試験方法に従って試験した。重なり剪断値
を下記の表Vに示す。3回の反復試験の平均値で表してある。
【0088】
【表6】
【0089】 これらの実施例によれば、二塩基カルボン酸錯体分解剤を含む接着剤に対する
HDPEおよびPPへの優れた結合性能が示されている。
【0090】 実施例7〜15 重合可能な組成物および開始剤成分を、成分の量を変えた以外は実施例2の材
料を用いて調製した。
【0091】
【表7】
【0092】 これらの実施例によれば、HDPEおよびPPの優れた結合性能が示されてい
る。
【0093】 実施例16〜19 錯体分解剤 カルボン酸エステル(実施例16〜17)および/またはジカルボン酸(実施
例18〜19)を錯体分解剤として用いた。カルボン酸エステルは次のようにし
て調製した。
【0094】 1,2−エチレンビスマレエート錯体分解剤の調製 まず、15.50グラム(0.25モル)のエチレングリコール(JTベーカ
ー(ニュージャージー州、フィリップスバーグ)より市販)、49.00グラム
(0.50モル)の無水マレイン酸(アルドリッチケミカル社(ウィスコンシン
州、ミルウォーキー)より市販)および0.04グラムのベンジルトリエチル臭
化アンモニウム(アルドリッチケミカル社(ウィスコンシン州、ミルウォーキー
)より市販)を窒素下で攪拌しながら調合し、加熱して、透明な無色の溶液を形
成した。溶液を70℃で22時間保持し、室温(約22℃〜約25℃)で冷却さ
せた。生成物を、プロトン核磁気共鳴分析法により調べたところ、86モル%の
1,2−エチレンビスマレエート、12モル%の2−ヒドロキシエチルマレエー
トおよび2モル%の残存エチレングリコールを含んでいた。この生成物を以降「
ビスマレエート」と呼ぶ。
【0095】 開始剤成分 成分を調製するために、0.50グラムの二酸化チタン(E.I.DuPon
t de Nemours(デラウェア州、ウィルミントン)よりTIPURE
R960という商品名で市販)を、20.00グラムのTEB−HMDA(1
28ミリ等量アミン)、25.00グラムのCX−100(152ミリ等量アジ
リジン)および55.00グラムのポリエステルアジペート(C.P.ホール(
イリノイ州、シカゴ)よりPARAPLEX G40という商品名で市販)を含
有する溶液中に分散した。
【0096】 重合可能な組成物 177.10グラムのBLENDEX360と、38.50グラムのポリ(メ
チルメタクリレート)(ICIアクリル(デラウェア州、ウィルミントン)より
ELVACITE2010という商品名で入手可能)の溶液と、411.35グ
ラムのTHFMAと、137.11グラムのEHMAを含有する分散液を70℃
で4時間加熱し、鋸刃で激しく剪断して、ジーランインダストリー社(ミネソタ
州、セントポール)よりZ−LIGHT W−1600(直径100〜350μ
m)という商品名で入手可能なセラミックマイクロスフェア38.50グラムと
穏やかに調合した。この重合可能な組成物を分割して、以下の表VIIに挙げた
様々な錯体分解剤と調合した。各混合物が均一になるまで攪拌しながら70℃で
5時間加熱した。
【0097】
【表8】
【0098】 接着剤 各実施例において、重合可能な組成物および開始剤成分を、結合作成中に湿潤
接着剤からガラスビーズを省いた以外は、実施例1〜6と同様にして調合し、試
験した。
【0099】
【表9】
【0100】 実施例20 錯体分解剤 本実施例においては、D−1062錯体分解剤を用いた。
【0101】 開始剤成分 実施例1の開始剤成分を用いた。
【0102】 重合可能な組成物 10.00グラムのBLENDEX360と24.95グラムのTHFMAを
含有するスラリーを65℃で17時間静置させた。得られた不透明の分散液を冷
却して、鋸刃で激しく剪断した。次に、8.32グラムのEHMAと6.73グ
ラム(31.4ミリモル)のD−1062を分散液に加えよく混合した。
【0103】 接着剤 重合可能な組成物および開始剤成分を入れて、実施例1と同様にして結合直後
に試験した。
【0104】
【表10】
【0105】 実施例21〜30 THFMA/EHMAブレンドの代わりに様々なモノマーを用いた以外は実施
例1と同様にして、接着剤を調製し試験した。用いたモノマーおよびその量を表
Xに示す。
【0106】
【表11】
【0107】 実施例31〜36 錯体分解剤D−1062を、A−SAおよびSAという他のカルボン酸エステ
ル錯体分解剤と様々な化学量論で置き換えた以外は実施例20と同様にして接着
剤を調製し評価した。
【0108】
【表12】
【0109】 実施例37〜41 351グラムのMMA、252グラムのnBAおよびアルドリッチケミカル社
(ウィスコンシン州、ミルウォーキー)よりカタログ番号18224−9で市販
されている270グラムのポリ(メチルメタクリレート−コ−エチルアクリレー
ト)を含有する溶液を分割し、様々なカルボン酸エステル錯体分解剤SA、A−
SA、CB−1、XM−300およびD−1062(1等量酸対等量総窒素を与
える各31.4ミリモル)と調合して、実施例20と同様に評価した。
【0110】
【表13】
【0111】 実施例42〜47 錯体分解剤 カルボン酸エステルを錯体分解剤として用いた。次のようにして調製した。
【0112】 2−メタクリロイルオキシエチルマレエート錯体分解剤の調製 まず、260.0グラム(2.0モル)のヒドロキシエチルメタクリレート(
アルコラック(メリーランド州、バルチモア)より市販)、196.0グラム(
2.0モル)の無水マレイン酸(アルドリッチケミカル社(ウィスコンシン州、
ミルウォーキー)より市販)および0.16グラムのベンジルトリエチル臭化ア
ンモニウムを窒素下で調合し、攪拌しながら加熱して、透明な無色の溶液を形成
した。溶液を70℃で42時間保持し、室温(約22℃〜約25℃)で冷却させ
た。生成物を、プロトン核磁気共鳴分析法により調べたところ、93モル%の2
−メタクリロイルオキシエチルマレエートを含んでいた。
【0113】 開始剤成分 これらの実施例においては、実施例20の開始剤成分とTEB−HMDA濃度
が低い以外は実施例20と同様にして調製された2種類の追加の開始剤成分との
3種類の開始剤成分を用いた。1つは、CX−100中2.5重量パーセントの
TEB−HMDAで、もう1つはCX−100中10重量パーセントのTEB−
HMDAで調製されたものであった。
【0114】 接着剤 2−メチルアクリロイルオキシエチルマレエート錯体分解剤を、D−1062
の代わりに様々な化学量論で用いた以外は実施例20の重合可能な組成物を用い
て接着剤を調製した。
【0115】
【表14】
【0116】 実施例48〜52 178.23グラムのTHFMA、59.41グラムのEHMAおよび65.
0グラムのBLENDEX360を含有する分散液をカルボン酸エステル錯体分
解剤を除いた以外は実施例20と同様にして調製した。この分散液を分割し、様
々なカルボン酸エステル錯体分解剤SA、A−SA、2−メタクリロイルオキシ
エチルマレエート(実施例42〜47の)、D−1062および2−エチルヘキ
シルマレエート(0.5等量酸対等量総窒素を与える各15.7ミリモル)と調
合して、実施例20と同様に評価した。
【0117】
【表15】
【0118】 実施例53〜56 錯体分解剤 カルボン酸エステルを錯体分解剤として用いた。次のようにして調製した。
【0119】 アクリロイルオキシプロピルマレエート錯体分解剤の調製 まず、65.0グラム(0.5モル)のヒドロキシプロピルアクリレート(ア
ルドリッチケミカル社(ウィスコンシン州、ミルウォーキー)より市販)、49
.0グラム(0.5モル)の無水マレイン酸および0.04グラムのベンジルト
リエチル臭化アンモニウムを窒素下で調合し、攪拌しながら加熱して、透明な無
色の溶液を形成した。溶液を70℃で17時間保持し、室温(約22℃〜約25
℃)で冷却させた。生成物を、プロトン核磁気共鳴分析法により調べたところ、
86モル%のアクリロイルオキシプロピルマレエートを含んでいた。
【0120】 開始剤成分 まず、5.0グラム(32ミリ等量のアミン)のTEB−HMDAを、45.
0グラム(274ミリ等量のアジリジン)のCX−100と50.0グラムのポ
リエステルアジペート(C.P.ホール(イリノイ州、シカゴ)よりPARAP
LEX G40と言う商品名で市販)の混合物に溶解した。
【0121】 重合可能な組成物 まず、16.0グラムのELVACITE2010を64グラムのTHFMA
に70℃で溶解した。このPMMA溶液を分割し、さらに、THFMA、BLE
NDEX360、EHMAおよび3.49グラム(1等量酸対等量総窒素を与え
る各15.3ミリモル)のアクリロイルオキシプロピルマレエートと順番に調合
し、実施例20の一般手順を続けた。
【0122】 接着剤 上述の重合可能な組成物および開始剤成分を用いた以外は実施例20と同様に
して、接着剤を調製し評価した。PMMA溶液、モノマーおよびBLENDEX
360の量および得られた重なり剪断値を表XVに示す。
【0123】
【表16】
【0124】 実施例57〜63 錯体分解剤 これらの実施例においては、カルボン酸エステル錯体分解剤(SA)および無
水物錯体分解剤(無水コハク酸)の2種類の錯体分解剤の組み合わせを用いた。
【0125】 開始剤成分 この成分を調製するために、20.0グラム(128ミリ等量のアミン)のT
EB−HMDAを、25.0グラム(152ミリ等量のアジリジン)のCX−1
00と55.0グラムのポリエステルアジペート(C.P.ホール(イリノイ州
、シカゴ)よりPARAPLEX G40と言う商品名で市販)の混合物に溶解
した。
【0126】 重合可能な組成物 177.10グラムのBLENDEX360と、38.50グラムのELVA
CITE2010、411.35グラムのTHFMAおよび137.11グラム
のEHMAの溶液とを70℃で4時間加熱し、鋸刃で激しく剪断した後、38.
50グラムのZ−LIGHT W−1600と穏やかに調合した。このモノマー
混合物を分割し、下記の表に示すように、様々な化学量論および様々な酸対無水
物比でカルボン酸エステル錯体分解剤と調合した。
【0127】 接着剤 上述の開始剤成分および重合可能な組成物を用いた以外は実施例20と同様に
して、接着剤を調製し評価した。組成物の重なり剪断力の試験に加えて、上述の
剥離強度試験方法を用いてUHMW試験パネル上での剥離結合強度を求めた。
【0128】
【表17】
【0129】 実施例64 錯体分解剤 本実施例においては、カルボン酸エステル錯体分解剤(2−メチルアクリロイ
ルオキシエチルスクシネート)および無水物錯体分解剤(無水コハク酸)の2種
類の錯体分解剤の組み合わせを用いた。
【0130】 開始剤成分 実施例57〜63の開始剤成分を本実施例について用いた。
【0131】 重合可能な組成物 12.50グラムのBLENDEX360、25.36グラムのTHFMA、
8.45グラムのEHMA、1.07グラム(4.7ミリモル)の2−メタクリ
ロイルオキシエチルサクシネートおよび0.12グラム(2.4ミリ等量)の無
水コハク酸を含有する分散液を70℃で4時間加熱し、鋸刃で激しく剪断した後
、2.50グラムのZ−LIGHT W−1600と穏やかに調合した。
【0132】 接着剤 上述の開始剤成分および重合可能な組成物を用いた以外は実施例20と同様に
して、接着剤を調製し評価した。
【0133】
【表18】
【0134】 実施例65〜78 錯体分解剤 これらの実施例においては、カルボン酸エステル錯体分解剤および無水物錯体
分解剤(無水コハク酸)の2種類の錯体分解剤の組み合わせを用いた。
【0135】 開始剤成分 すべての実施例において、開始剤成分は、16重量%のTEB−HMDA、6
5重量%の三官能性非置換アジリジン(EIT社(サウスカロライナ州、レイク
ウィリー)よりXAMA−2という商品名で入手可能)、3重量%の処理済ヒュ
ームドシリカ(カボットコーポレーション(イリノイ州、タスコーラ)よりCA
B−O−SIL TS−720という商品名で入手可能)および16重量%の表
面処理済浮ガラス泡(ミネソタマイニング・アンド・マニュファクチュアリング
カンパニー(ミネソタ州、セントポール)よりSCOTHLITE A16/5
00という商品名で入手可能)を含有していた。TEB−HMDAをXAMA−
2に溶解した。次に、CAB−O−SIL TS−720を手動で攪拌し、SC
OTHLITE A16/500ガラス泡を加えた。エントラップドエアは除去
しようとしなかった。
【0136】 重合可能な組成物 50グラムのプリミックスと、0.505グラムのZ−LIGHT W−16
00セラミックマイクロスフェア(ジーランインダストリー社(ミネソタ州、セ
ントポール)より市販)からスラリーを調製した。プリミックスは、プリミック
ス総重量に基づいて37.5%のN,N−ジメチルアクリルアミド(アルドリッ
チケミカル社(ウィスコンシン州、ミルウォーキー)より市販)、37.5%の
エトキシエチルメタクリレート(アルドリッチケミカル社(ウィスコンシン州、
ミルウォーキー)より市販)および25%のBLENDEX360コアシェル強
化剤(GEスペシャルティケミカルズ(ウエストバージニア州、パーカースバー
グ)より市販)を含有していた。それぞれ直径0.5インチの15個の鋼混合ボ
ールを入れた237立方センチメートル(8オンス)のガラス広口びんで50グ
ラムのバッチを調製した。初期の手動による混合の後、BLENDEX360が
完全に分散されるまで、広口びんをロールミルに少なくとも16時間入れた。Z
−LIGHT W−1600セラミックマイクロスフェアを加え、手動で攪拌し
、ロール混合を少なくとも16時間さらに行った。
【0137】 得られたスラリーは、37.13%のN,N−ジメチルアクリルアミド、37
.13%のエトキシエチルメタクリレート、24.74%のBLENDEX36
0および1.00%のZ−LIGHT W−1600セラミックマイクロスフェ
アを含有していた。スラリーを錯体分解剤の入った4個のドラムを有するガラス
混合バイアルに加えた。内容物を手動で完全に混合して重合可能な組成物とした
【0138】 重合可能な組成物中の各置換基の比率を表XIXに示す。値は、接着剤を調製
した結合組成物の総重量に基づいた重量%で示してある。
【0139】
【表19】
【0140】 接着剤 重合可能な組成物を4個のドラムを有するバイアル中で開始剤成分と手動で混
合した。各試験試料は、約4.873グラムの重合可能な組成物と0.277グ
ラムの開始剤成分を含有していた。各成分の具体的な量は表XXに示してある。
【0141】
【表20】
【0142】 各試料を1分間混合し、UHMW剥離被着体、HDPE剥離被着体およびHD
PE重なり剪断被着体に続けて適用した。24時間の硬化サイクル完了に際して
、結合強度および耐溶剤性を求めた。
【0143】
【表21】
【0144】 本発明の様々な修正および変更は、本発明の範囲および技術思想から逸脱する
ことなく当業者に明白であろう。本発明は本明細書に規定した例示のための実施
形態に限定されるものではない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR, NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,L S,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL ,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR, BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,E E,ES,FI,GB,GE,GH,GM,GW,HU ,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR, KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,M D,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL ,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK, SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,U Z,VN,YU,ZW Fターム(参考) 4J015 DA14 4J038 CG141 CH031 FA051 FA061 FA091 FA131 FA141 FA151 JA42 JA75 JC38 KA03 NA12 PB09 PC03 PC04 PC06 PC08 4J040 DF031 FA051 FA061 FA101 FA141 FA161 JA02 JA13 JB02 KA11 KA25 LA06 MA04 MA06 MA08 MA10 MA11 NA20

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 錯化開始剤と、(I)または(II)の構造 【化1】 (式中、 R1は水素、一価の有機基および多価の有機基からなる群より選択され、 R2は多価の有機基であり、 R3は水素および一価の有機基からなる群より選択され、 Rは少なくとも9個の炭素原子を有するアルキル基を含む一価の有機基であり
    、 mは0〜2の整数であり、 nは1より大きい整数、または1である) を有する錯体分解剤とを含む開始剤系。
  2. 【請求項2】 前記錯体分解剤がジカルボン酸錯体分解剤である請求項1記
    載の開始剤系。
  3. 【請求項3】 前記錯体分解剤がカルボン酸エステル錯体分解剤である請求
    項1記載の開始剤系。
  4. 【請求項4】 Rが少なくとも15個の炭素原子を有するアルキル基を含む
    一価の有機基である請求項1記載の開始剤系。
  5. 【請求項5】 錯化開始剤と、 カルボン酸錯体分解剤と、 第2の錯体分解剤と、 を含む開始剤系。
  6. 【請求項6】 前記第2の錯体分解剤が無水物錯体分解剤を含む請求項6記
    載の開始剤系。
  7. 【請求項7】 前記第2の錯体分解剤が、無水メタクリル酸、無水コハク酸
    、無水マレイン酸および無水グルタル酸からなる群より選択される請求項6記載
    の開始剤系。
  8. 【請求項8】 前記錯化開始剤がオルガノボランアミン錯体である請求項1
    〜7のいずれか一項に記載の開始剤系。
  9. 【請求項9】 少なくとも1種類の重合可能なモノマーと、(I)または(
    II)の構造 【化2】 (式中、 R1は水素、一価の有機基および多価の有機基からなる群より選択され、 R2は多価の有機基であり、 R3は水素および一価の有機基からなる群より選択され、 Rは少なくとも9個の炭素原子を有するアルキル基を含む一価の有機基であり
    、 mは0〜2の整数であり、 nは1より大きい整数、または1である) を有する少なくとも1種類のカルボン酸錯体分解剤とを含む重合可能な組成物、
    および、 錯化開始剤と所望により希釈剤とを含む開始剤成分、 を含むキット。
  10. 【請求項10】 少なくとも1種類の重合可能なモノマーと、(I)または
    (II)の構造 【化3】 (式中、 R1は水素、一価の有機基および多価の有機基からなる群より選択され、 R2は多価の有機基であり、 R3は水素および一価の有機基からなる群より選択され、 Rは一価の有機基であり、 mは0〜2の整数であり、 nは1より大きい整数、または1である) を有するカルボン酸錯体分解剤を含む第1の錯体分解剤と、第2の錯体分解剤と
    を含む重合可能な組成物、および、 錯化開始剤と所望により希釈剤とを含む開始剤成分 を含むキット。
  11. 【請求項11】 前記第2の錯体分解剤が無水物錯体分解剤を含む請求項1
    0記載のキット。
  12. 【請求項12】 前記第2の錯体分解剤が、無水メタクリル酸、無水コハク
    酸、無水マレイン酸および無水グルタル酸からなる群より選択される請求項10
    記載のキット。
  13. 【請求項13】 さらに複数部分を持つ分配器を含む請求項10記載のキッ
    ト。
  14. 【請求項14】 請求項9または10記載のキットの前記開始剤成分と混合
    した請求項9または10記載のキットの前記重合可能な組成物を含む結合性組成
    物。
  15. 【請求項15】 請求項14記載の結合性組成物で少なくとも部分的にコー
    トされた基材。
  16. 【請求項16】 前記基材が低表面エネルギー基材である請求項15記載の
    基材。
  17. 【請求項17】 第1の基材と、第2の基材と、前記第1の基材と第2の基
    材とを接着結合する請求項14記載の結合性組成物が重合したものとを含む結合
    された物品。
  18. 【請求項18】 少なくとも1種類のモノマーを提供する工程と、 前記少なくとも1種類のモノマーを請求項1〜8のいずれか1項記載の開始剤
    系とブレンドする工程と、 前記少なくとも1種類のモノマーの重合を開始する工程と、 を含む、少なくとも1種類のモノマーの重合開始方法。
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