JP2003514923A - 開始剤/アミジン錯体、その錯体を含んでなる系、およびそれによる重合組成物 - Google Patents

開始剤/アミジン錯体、その錯体を含んでなる系、およびそれによる重合組成物

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Abstract

(57)【要約】 本発明の開始剤系は、アミジン錯化剤と開始剤との錯体を含んでなる錯化開始剤、およびデコンプレクサー、を含んでなる。開始剤系は少なくとも1つのモノマーの重合を開始して重合組成物を形成するのに有用である。重合組成物を形成するのに有用な本発明のキットは、重合性組成物および開始剤コンポーネントを含んでなり、開始剤コンポーネントは錯化アミジン開始剤を含んでなる。結合組成物はキットの重合性組成物を各開始剤コンポーネントと混合して調製することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 技術分野 本発明は一般的に開始剤とアミジンとの錯体に関する。錯体はモノマーの重合
の開始剤系に有用である。
【0002】 背景技術 接着剤などの組成物を作成するためのモノマーの重合を開始する系は既知の技
術である。たとえばSkoultchiの米国特許第5,106,928号、同
第5,286,821号、同第5,310,835号ではアクリルモノマーの重
合を開始する2元開始剤系について記述している。これらの2元系の第1部分は
典型的に安定した有機ボランアミン錯体を含み、第2部分は活性化剤を含む。活
性化剤はアミン基を除去して有機ボラン化合物を遊離させ、それによって有機ボ
ラン化合物が重合プロセスを開始できる。活性化剤はリベレーター又はデコンプ
レクーサーと称されることもある。
【0003】 このような系における通常の錯体は有機ボランとアミンとの錯体を含む。その
ような錯体は多くの用途で有用ではあるものの、そのような従来の錯体にアミン
錯化剤を使用することにより問題が発生することがある。たとえば、錯体が一次
アミンを含有する場合、それから調製された接着剤は黄変など変色しがちである
。さらに、錯体を含有する組成物にたとえばPCT国際公開第WO98/17,
694号などに記述されたアジリジン官能物質などの反応性希釈剤を含んでいる
場合、希釈剤はその錯体においてプロトン性アミン(つまり、窒素原子が少なく
とも1つの水素原子に結合したアミン)と早期反応し、有機ボラン開始剤を早期
に錯化解除することがある。この現象は錯体とともに存在するモノマーの重合を
早期に開始させたりその後添加されたモノマーの重合のための開始剤の効力を劣
化させたりする。
【0004】 これらの潜在的な問題および代替製剤を提供したいとの見地から、低表面エネ
ルギー基材を結合させるため有用である接着剤の重合に使用されるような開始剤
系では特にさらなる錯体が望ましい。
【0005】 発明の概要 本発明の開始剤系は、アミジン錯化剤と開始剤との錯体を含んでなる錯化開始
剤およびデコンプレクサーを含んでなる。好ましくは、開始剤は有機ボラン開始
剤などの有機金属開始剤を含んでなる。
【0006】 本発明の有機ボラン開始剤と錯化剤との錯体は下記の一般式(I)、
【化2】 によって表される。ここで、Rは1から約10の炭素数を有するアルキル基で
ある。RおよびRは同じか又は異なり、1から約10の炭素数を有するアル
キル基およびフェニル含有基より選ばれる(つまり、独立して選ばれる)。“C
x”は本発明の錯化剤である。“v”の値は錯体におけるボロン原子に対するア
ミジン窒素原子の有効比となるように選ばれる。
【0007】 開始剤系は少なくとも1つのモノマーの重合を開始するのに有用である。その
ような方法で重合を開始するため、少なくとも1つのモノマーを提供し開始剤系
とブレンドする。少なくとも1つのモノマーの重合はそのようにして開始するこ
とができる。
【0008】 本発明のアミジン錯化剤はビニル質(vinyligous)又は非ビニル質
となる。さらに、アミジン錯化剤はプロトン性又は非プロトン性錯化剤となる。
1つの好適な実施形態としては、アミジン錯化剤は式(II)、
【化3】 によって表されるアミジンを含んでなる。ここで、Rは水素又は有機基であり
、好ましくは水素又はアルキル又はアルキレン基であり、RおよびRは独立
的に一価有機基または環式構造体の一部であり、w、x、yは整数からなり、好
ましくはwが1でありxが約3以下である。
【0009】 特に好適なアミジン錯化剤は、N,N,N’,N’−テトラメチルグアニジン
;1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ‐7−エン;1,5−ジアザ
ビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン;2−メチルイミダゾール;2−メチル
イミダゾリン;および4−(N,N−ジメチルアミノ)ピロジンからなる群より
選ばれたものを含んでなる。
【0010】 本発明の他の態様によれば、アミジン錯化剤はキットの一部として使用される
。一実施形態において、本発明のキットは重合性組成物であって、重合性組成物
は、少なくとも1つの重合性モノマーおよび少なくとも1つのデコンプレクサー
を含んでなる重合性組成物、および開始剤コンポーネントであって、開始剤コン
ポーネントは錯化アミジン開始剤および任意の希釈剤を含んでなる開始剤コンポ
ーネント、を含んでなる。
【0011】 結合組成物はキットの重合性組成物をそれぞれの開始剤コンポーネントと混合
して調製することができる。結合組成物を使って、たとえばその結合組成物で少
なくとも部分的に被覆した基材を調製し、また第1基材および第2基材を含んで
なる結合物品を調製することができ、重合結合組成物は第1および第2基材を接
着結合する。結合組成物は低表面エネルギー基材を被覆するのに特に有用である
【0012】 好適な実施形態の説明 本発明は重合を開始できる開始剤系を提供する。より具体的には、本発明は(
1)錯化開始剤(たとえば、有機ボランアミジン錯体)、および(2)デコンプ
レクサー、を含んでなる“開始剤系”を提供する。
【0013】 本発明の態様において、開始剤系は多元キットの一部である。かかるキットは
少なくとも第1部分(つまり、重合性組成物)および重合性組成物の重合を開始
する第2部分(つまり、開始剤コンポーネント)を含んでなる。最も好ましくは
、使い易さのため、キットは2つの部分のみ含んでなる。キットの2つの部分は
、多元ディスペンサーで簡単に使用することができるよう、簡便かつ商業的に有
用な全体数混合比1:10以下、より好ましくは1:4、1:3、1:2又は1
:1ですぐに配合することができる。そのディスペンサーは米国特許第4,53
8,920号および同第5,082,147号に示され、商品名MIXPACと
してConProTec,Inc.(Salem,NH)から入手できる。キッ
トの各部分はすぐに混合されて結合組成物を形成し、それがすぐに重合してポリ
マー、たとえば、接着剤になる。
【0014】 “重合性組成物”は通常少なくとも1つのデコンプレクサーおよび少なくとも
1つの重合性モノマーを含んでなる。
【0015】 “開始剤コンポーネント”は通常少なくとも1つの錯化開始剤(つまり、有機
ボランアミジン錯体)および任意の希釈剤を含んでなる。重合性組成物内のデコ
ンプレクサーは、重合性組成物と混合すると、錯化剤(つまり、アミジン)から
開始剤(つまり、有機ボラン)を遊離させ、モノマーの重合を開始することがで
きる。
【0016】 “結合組成物”は、本発明に係る重合性組成物と開始剤コンポーネントとの混
合から生じる組成物である。結合組成物は、ポリマー、ウッド、セラミックス、
コンクリート、および金属から得た基材などを含む広範囲な基材を結合させるの
に有用である。結合組成物は低表面エネルギー基材を結合するのに特に有用であ
る。
【0017】 “低表面エネルギー基材”は表面エネルギーが45mJ/m未満、より典型
的には40mJ/m未満又は35mJ/m未満を有する基材である。そのよ
うな材料には、たとえば、ポリエチレンおよびポリプロピレンがある。
【0018】 本発明の組成物と有用に結合できる高表面エネルギーのその他ポリマーには、
ポリカーボネートおよびポリメチルメタクリレートがある。しかし、本発明はそ
れらに限定されるものでなく、熱プラスチック、ならびに、ウッド、セラミック
ス、コンクリート、プライム金属などから得た適切な基材を結合できる組成物を
使用することができる。
【0019】 “重合組成物”(ポリマーとも称される)は、通常の技術のものと見分けるこ
とができる典型的非重合量の場合を除いて、結合組成物内の本質的にすべてのモ
ノマーが重合されている組成物である。本発明による重合組成物は、たとえば接
着剤、結合材料、シーラント、コーティングおよび射出成形樹脂を含む幅広い方
面で使用することができる。重合組成物は、樹脂トランスファー成形で使用され
る、ガラス、カーボンおよびメタルファイバーマットに関連するマトリックス樹
脂として使用することもできる。さらに、重合組成物は、電気部品、プリント回
路基板などの製造におけるカプセル封体および埋込用樹脂として使用することが
できる。当業者は、重合組成物が有用であるその他の幅広い用途については認め
ることができる。
【0020】 開始剤コンポーネント 錯化開始剤 一般的には、本発明の錯化開始剤は開始剤と錯化剤、具体的にはアミジン、と
の錯体である。“錯体”はルイス酸(つまり、開始剤)とルイス塩基(つまり、
アミジン)との結合によって形成された緊密配位塩であることが通常の技術によ
って容易に理解される。
【0021】 適切なアミジン又はその配合体は錯化剤に使用することができるが、その場合
、錯化剤(つまり、アミジン)は一緒に使用されるデコンプレクサーと反応しな
ければならない。さらに、錯化剤は一緒に使用される開始剤と錯体を形成するこ
とができなければならない。
【0022】 適切な開始剤、又はその配合体は本発明で使用することができるが、その場合
、開始剤がアミジン錯化剤と錯体を形成することができなければならない。さら
に、開始剤は一緒に使用されるモノマーの重合を開始することもできなければな
らない。好ましくは、開始剤は有機金属開始剤である。
【0023】 本発明の一態様によれば、開始剤は有機ボラン開始剤である。本発明の有機ボ
ラン開始剤とアミジンとの錯体は下記の一般式(I)、
【化4】 によって表される。ここで、Rは1から約10の炭素数を有するアルキル基で
ある。RおよびRは同じか又は異なり、1から約10の炭素数を有するアル
キル基およびフェニル含有基より選ばれる(つまり、独立的に選ばれる)。好ま
しくはR、RおよびRは1から約5の炭素数を有するアルキル基より独立
的に選ばれる。したがって、R、RおよびRはすべて異なるか、又はR 、RおよびRの2つ以上が同じである。R、RおよびRが同じである
ことが最も好ましい。R、RおよびRはそれが付着するボロン原子と一緒
になって開始剤を形成する。具体的な有機ボラン開始剤は、たとえば、トリメチ
ルボラン、トリエチルボラン、トリ−n−プロピルボラン、トリイソプロピルボ
ラン、トリ−n−ブチルボラン、トリイソブチルボラン、およびトリ−sec−
ブチルボランを含む。
【0024】 Vの値は錯体におけるボロン原子に対するアミジン窒素原子の有効比を示すよ
う選ばれる。錯体におけるボロン原子に対するアミジン窒素原子の比は広くは約
0.5:1から約4:1であり、好ましくは約1:1から約2:1であり、より
好ましくは約1:1から約1.5:1であり、最も好ましくは約1:1、でなけ
ればならない。
【0025】 錯化剤 下記の用語はこれ以後本発明の錯化剤をより詳しく説明するために使用する。
【0026】 “一価有機基”および“多価有機基”の用語は有機部分を意味し、この場合、
炭素原子に対する適用可能な価である。一価有機基は一適用可能価を有する。し
たがって、多価有機基は一以上適用可能価を有する。
【0027】 “有機基”は脂肪族基または環状基である。本発明の文脈では、用語“脂肪族
基”は飽和又は不飽和、線状又は有枝、炭化水素基を意味する。この用語は、た
とえば、アルキレン、アルケニレン、アルキニレン、アルキル、アルケニルおよ
びアルキニル基を包含するため使用する。用語“アルキル基”は一価、飽和、線
状又は有枝、炭化水素基(つまりメチル、エチル、イソプロピル、t−ブチル、
ヘプチル、ドデシル、オクタデシル、アミル又は2−エチルヘキシル基など)を
意味する。用語“アルキレン”は、多価、飽和、線状又は有枝、炭化水素基を意
味する。用語“アルケニル基”は一つ以上の炭素−炭素二重結合体を有する一価
、不飽和、線状又は有枝、炭化水素基(つまりビニル基)を意味する。用語“ア
ルケニレン”は一つ以上の炭素−炭素二重結合体を有する多価、不飽和、線状又
は有枝、炭化水素基を意味する。用語“アルキニル基”は一つ以上の炭素−炭素
三重結合体を有する一価、不飽和、線状又は有枝、炭化水素基を意味する。用語
“アルキニレン”は一つ以上の炭素−炭素三重結合体を有する一価、線状又は有
枝、炭化水素基を意味する。
【0028】 用語“環状基”又は“環式構造体”は閉リング炭化水素基を意味し、それは脂
環基、芳香族基または複素環基として選別されている。用語“脂環基”は脂環基
のものと共通する特性を有する環状炭化水素基を意味する。用語“芳香族基”ま
たは“アリル基”は単核芳香族炭化水素基または複核芳香族炭化水素基を意味す
る。
【0029】 ここで使用される有機基または有基リンク基は、複素環基の場合のような内部
(つまり、端末ではない)へテロ原子(つまり、O、N又はS原子)ならびに内
部官能基(つまり、カルボニル基)を含むことができる。
【0030】 式(I)のCxはアミジン錯化剤を表す。“アミジン”はその構造体において
少なくとも一つのN=C−Nユニットを有する化合物である。
【0031】 本発明のアミジンはビニル質でもある。“ビニル質アミジン”はその構造体に
おいて少なくとも一つのN=C−(C=C)−Nユニットを有する化合物であ
る。この場合“n”はゼロより大きい整数である。
【0032】 アミジンは、有機ボランなどの有機金属開始剤との強い結合を行い、結果とし
て錯体は優れた酸化的安定性を有する。このようにして、特に本発明の開始剤系
における錯化剤としてのアミジンの使用は特に有益である。
【0033】 長所として、本発明の好適な開始剤/アミジン錯体は空気安定性がある。“空
気安定性”により、それは、室温(約20°から約22℃)でおよびその他環境
条件(つまり、真空下でなく不活性大気中でない)下でキャップドベッセル内に
収納した場合、錯体は少なくとも約2週間の間重合開始剤として有用な状態であ
ることを意味する。好ましくは、錯体は数ヶ月の間および一年以上までの間これ
らの条件下で容易に保管することができる。
【0034】 錯体がクリスタル物質である場合(つまり、錯体が室温で固体であるが、差動
走査熱量測定法による測定時、測定可能溶融点を有する場合)錯体の空気安定性
は向上する。しかしながら、本発明の錯体は室温で液体である場合でも少なくと
も6ヶ月の間空気安定性がある。実施例では、液体錯化剤(つまり、差動走査熱
量測定法による測定時、室温未満である測定可能溶融点を有する錯体)又は固体
又は液体錯体の溶液が好ましい。これは、液体が一般的に固体より室温での取扱
いおよび混合が簡単であるからである。当業者は、選ばれた開始剤およびアミジ
ン錯化剤に基づく錯体が室温で液体又は固体であるかどうかすぐに判定すること
ができる。
【0035】 特に好適な“空気安定性”錯体は非発火性である。つまり、錯体は自発的に燃
焼したり自発火したりしない。通常の技術では、選ばれた開始剤およびアミジン
錯化剤に基づく錯体が非発火性であるかどうかすぐに判定することができる。た
とえば、実施例以下で説明する発火性テストは錯体が発火性であるかどうか判定
する一つの方法である。
【0036】 好ましくは、Cxは下記の式(II)、
【化5】 によって表される。好ましくは、Rは水素又は有機基である。Rが水素であ
る場合アミジンはプロトン性である。Rが有機基である場合アミジンは非プロ
トン性である。より好ましくは、Rは水素又はアルキル、アルキレン、アルケ
ニレン、アリレン又はアリル基である。最も好ましくは、Rは水素又はアルキ
ル又はアルキレン基である。RおよびRは独立的に一価有機基または環式構
造体の一部(ここで使用される用語“環式構造体”は二環式構造体も含む)であ
る。R、RおよびRのいずれかが有機基である場合、有機基は好ましくは
18以下の合計原子数、より好ましくは8以下の合計原子数、最も好ましくは4
以下の合計原子数を含む。
【0037】 R、RおよびRはアミジン上のいずれか適切な位置に連結する環式構造
体(つまり、リング)を一緒に形成することができる。たとえば、RおよびR は環式構造体に含まれるか、R、RおよびRは二環式構造体に含まれる
【0038】 式(II)で使用される“w”はゼロより大きいいずれか適切な整数とする。
通常、アミジン錯化剤を調製するため使用される開始物質によりwの値が決まる
。通常、好ましくは、wは1から約3であり、最も好ましくは1である。
【0039】 “x“の値はゼロより大きい又はそれと等しいいずれか適切な整数とする。X
がゼロより大きい整数である場合アミジンはビニル質アミジンと称される。通常
、好ましくは、xは約3以下である。
【0040】 “y“の値はゼロより大きいいずれか適切な整数とする。たとえば、yは1又
は2とする。
【0041】 あるアミジン錯体は既知の技術である。たとえば、Noeth H他による“ 11 B−und14N−Kernresonanzstudien an te
trakoordinierten Bor−Stickstoff−Verb
indungen”Chem.Ber.,107,pp.3070−88(19
74)、で開示されたある化学構造体を参照する。しかしながら、この発明の開
始剤においてそのような錯体の使用は報告されていない。さらに、開示されたア
ミジン錯体で使用のため報告された錯化剤はすべて環式構造体である。
【0042】 本発明の錯体の調製に有用な模範的な錯化剤は下記のアミジンから調製するも
のを含む:N,N,N’,N’−テトラメチルグアニジン;1,8−ジアザビシ
クロ[5.4.0]ウンデカ‐7−エン;1,5−ジアザビシクロ[4.3.0
]ノン−5−エン;2−メチルイミダゾール;および2−メチルイミダゾリン。
特に模範的なビニル質のアミジンは4−(N,N−ジメチルアミノ)ピリジンで
ある。本発明の錯体を調製するのに有用な模範的な有機ボランはトリエチルボラ
ンおよびトリブチルボランを含む。異なる錯体のブレンドを本発明の開始剤系に
使用することに注目する必要がある。
【0043】 開始剤/アミジン錯体は既知の技術を使用して容易に調製することができる。
通常、アミジンはゆっくり攪拌して不活性雰囲気で開始剤と配合する。発熱がた
びたび観察されるので、混合物の冷却を勧める。その成分の蒸気圧が高い場合、
反応温度を約70から80℃以下にすることが望ましい。物質が良く混合される
と、錯体は室温(つまり、約22から25℃)に冷却しても良い。冷い暗い場所
では錯体をキャップドベッセルに保持することが好ましいが、特別な保管条件は
不要である。錯体は、希望すれば溶剤中で調製することができるものの、後で除
去しなければならない有機溶剤がなくても調製することができるのが長所である
【0044】 開始剤/アミジン錯体は有効な量で用いる。つまり、重合が容易に生じてポリ
マー(好ましくはアクリルポリマー)を得ることができるだけの量で用いる。本
発明の一態様によれば、開始剤が有機ボランを含んでなる場合、有機ボランアミ
ジン錯体の有効量は、フィラー、非反応性希釈剤およびその他非反応性コンポー
ネントの重量を差し引いた結合組成物の合計重量に対して、約0.01重量%ボ
ロンから約1.5重量%ボロン、より好ましくは約0.01重量%ボロンから約
0.60重量%ボロン、最も好ましくは約0.02重量%から約0.50重量%
ボロンとなる量である。有機ボランアミジン錯体の量が低すぎると、重合が不完
全となったり、接着剤の場合、組成物が接着不良となることがある。
【0045】 一方では、有機ボランアミジン錯体の量が高すぎると、重合は進行が早すぎて
生じる組成物の有効な混合および使用に対応できなくなることがある。大量の錯
体は大量のボランの発生を招き、接着剤の場合、結合基材に使用するとボンドラ
インを弱めることがある。重合の有用な速度は基材に組成物を適用する方法に一
部依存する。したがって、ハンドアプリケーターで組成物を塗布する又は組成物
を手作業で混合するよりも高速自動産業用接着アプリケータを使って重合速度が
早くなるよう調製することができる。
【0046】 希釈剤 開始剤コンポーネントは適切な希釈剤又はその配合物も含有する。希釈剤は重
合性組成物に使用されるモノマーと反応する又は反応しないことがある。非反応
性希釈剤は通常の技術のものに公知の可塑剤を含む。反応性希釈剤は、たとえば
、アジリジン官能物質およびマレイン酸塩官能物質を含む。たとえば、その反応
性希釈剤はPCT国際公開第WO98/17,694号および米国特許出願第0
9/272,152号(代理人識別番号54677USA7Aによる発明受託者
に受託された“有機ボランアミン錯体開始剤系およびそれによる重合性組成物”
)で説明されている。
【0047】 “アジリジン−官能物質”は少なくとも1つのアジリジンリング又は基
【化6】 を有する有機化合物である。その炭素原子は選択的に短鎖式アルキル基(つまり
、1から約10の炭素数、好ましくはメチル、エチルまたはプロピルを有する基
)に置換され、たとえば、メチル、エチルまたはプロピルアジリジン部分を形成
する。
【0048】 有用かつ商業的利用可能なポリアジリジンの例は下記の商品名で入手できる:
CROSSLINKER CX−100(Zeneca Resins,Wil
mington,MA)、XAMA−2(EIT,Inc.、Lake Wyl
ie,SC)、XAMA−7(EIT,Inc.,Lake Wykie,SC
)、およびMAPO(トリス[1−(2−メチル)アジリジニル]ホスフィン酸
化物(Aceto Chemical Corporation,Flushi
ng,NY)。
【0049】 使用時、開始剤/アミジン錯体が開始剤コンポーネントに希釈剤によって又は
2つ以上の異なる希釈剤をブレンドしたものによって担持(溶解又は希釈)され
ることは非常に有益である。一般的には、希釈剤は錯体に対して反応すべきでは
なく、この錯体のエクステンダーとして機能する。希釈剤も一般的に開始剤コン
ポーネントの自発的燃焼温度を増大させ、開始剤コンポーネントの非発火特性を
増大させることは有益である。
【0050】 希釈剤は一般的に、キットの部分が容易に混合できるよう、重合性組成物に含
まれるモノマーに溶解しなければならない。“溶解できる”というのは室温(つ
まり、約22から約25℃)で総相分離の証拠が肉眼で視認できないことを意味
する。錯体と希釈剤との混合物を少し暖めることは室温(約22から約25℃)
でこの2つの溶解を形成するのに役立つが、同様に、開始剤/アミジン錯体は希
釈剤内でも溶解できなければならない。したがって、好ましくは、希釈剤を使用
する場合、室温の近辺で(つまり、室温約10℃以内で)液体であるか、その室
温近辺で開始剤/アミジン錯体と液体溶液を形成する。
【0051】 希釈剤は有効量で使用される。一般的に、これは、結合組成物の合計重量に対
して、約50重量%以下、好ましくは約25重量%以下、より好ましくは約10
重量%以下の量である。しかしながら、錯体の実質的な量(つまり、約15重量
%より多く、時々約40重量%より多い)が希釈剤に溶解することができ、それ
によって商業的に有用な混合比で結合することができる多元キットの提供が容易
になる。
【0052】 重合性組成物 デコンプレクサー 用語“デコンプレクサ(decomplexer)”はその錯化剤(例えば、
アミジン)から開始剤(例えば、有機ボラン)を遊離させることができる化合物
を意味する。これによって重合プロセスの開始が可能になる。デコンプレクサ−
は“活性化剤”又は“リベレーター”と呼ばれることもある。ここで使用するこ
れらの意味はそれぞれ同じ意味である。
【0053】 適切なデコンプレクサー又はその配合物であるイソシアネート、酸、酸塩化物
、スルホニル塩化物、無水物、開始剤コンポーネントと配合時前記のいずれかを
遊離させることができる化合物、およびその混合物を使用することができる。錯
化剤の化学的性質によって、あるデコンプレクサーが他の物質より適切になる。
たとえば、錯化剤がプロトン性である場合、好適なデコンプレクサーはイソシア
ネート、酸、酸塩化物、スルホニル塩化物、無水物、開始剤コンポーネントと配
合時前記のいずれかを遊離させることができる化合物、およびその混合物を含む
。もう1つの例として、錯化剤が非プロトン性である場合、好適なデコンプレク
サーは酸、開始剤コンポーネントと配合時酸を遊離させることができる化合物(
つまり、酸塩化物、スルホニル塩化物および無水物)、およびその混合物を含む
【0054】 適切な酸の例はルイス酸およびブレンステッド酸などがある。特に適切なデコ
ンプレクサーには、Skoultchi他(米国特許第5,310,835号お
よび同第5,106,928号)により説明された低分子量カルボン酸デコンプ
レクサー、フジサワ、イマイ、マスハラによるスルホニル塩化物および酸塩化物
(医科歯科研究所レポート、第3巻、64ページ(1969))、Deviny
により説明されたイソシアネート基を含んでなる複反応性デコンプレクサー(P
CT国際公開第WO97/07,171号)、Devinyにより説明された無
水物デコンプレクサー(PCT国際公開第WO97/17,383号)、Dev
iny他により説明されたカルボン酸デコンプレクサー(PCT国際公開第US
98/12,296号、1998年6月12日出願、“開始剤系およびそれによ
る接着剤組成物)、およびその混合物などがある。これら公報はすべて参考資料
として本願明細書に援用する。
【0055】 デコンプレクサーは有効量(つまり、アミジン錯化剤から開始剤を遊離させる
ことによって重合を促進させるが、究極的な重合組成物の所望の特性に重大な悪
影響を与えない量)で用いる。通常の技術では、デコンプレクサーが多すぎると
重合の進行が早すぎて、接着剤の場合、物質が低エネルギー表面に不適切に接着
することが実証された。しかしながら、デコンプレクサーが少なすぎると、重合
の速度は遅くなりすぎてポリマーはある用途に対して適切な分子量ではなくなる
。デコンプレクサーの量が減ると、それが早すぎても重合の速度を遅くするのに
役立つ。このように、これらのパラメータ範囲内であれば、デコンプレクサは通
常、アミジン基に対するデコンプレクサーおけるアミジン反応性基(つまり、酸
基又は無水物基)の比は0.5:1.0から3.0:1.0の範囲となるような
量とする。性能を向上するには、アミジン基に対するデコンプレクサーにおける
アミジン反応性基の比が好ましくは0.5:1.0から1.0:1.0の範囲で
あり、より好ましくは約1.0:1.0である。
【0056】 モノマー 本発明の開始剤系はいずれかの適切なモノマーの重合を開始するため使用する
ことができる。広くは、重合性組成物は自由基重合を可能にする少なくとも1つ
のエチレン的不飽和モノマーを含む。重合性組成物に使用することができるエチ
レン的不飽和を含む化合物は膨大である。好ましくは、組成物は少なくとも1つ
の(メソ)アクリルモノマー、最も好ましくはメタクリルモノマーを含む。特に
好ましいのは(メソ)アクリル酸誘導体であり、エステルおよび/又は酸アミド
を含むものである。適切なものは、たとえば、メチル(メソ)アクリレート、メ
チル(メソ)アクリレート、ブチル(メソ)アクリレートおよびエチルヘキシル
(メソ)アクリレートなど特に1から12の炭素数を有するアルコール類である
一価アルコールの(メソ)アクリル酸エステル;エチレングリコール、ジエチレ
ングリコール、ポリエチレングリコールおよびトリメチロールプロパンなどの一
価アルコール類の(メソ)アクリル酸エステル;グリセリンのジ−およびモノ(
メソ)アクリル酸エステル;トリエチレングリコールおよびテトラエチレングリ
コールのジ(メソ)アクリル酸エステル;ジプロピレングリコール、トリプロピ
レングリコール、テトラプロピレングリコールおよびペンタプロピレングリコー
ルのジ(メソ)アクリル酸エステル;およびプロポキシル化ジフェニロールプロ
パンのジ(メソ)アクリル酸エステル、である。
【0057】 基本的に適切なものは、ビニルアセテートなどの重合性モノマー;ビニル塩化
物、ビニルフッ化物、ビニル臭化物などのビニルハロゲン化物;スチレン;およ
びジビニルベンゼンである。しかしながらこれらの化合物は一般的に重合性組成
物において副次的な量でしか使用されない。
【0058】 さらに適切なものは酸アミド類であり、アクリルアミド;N−メチルアクリル
アミド;N−メチルメタアクリルアミド;N,N−ジメチルアクリルアミド、N
,N−ジメチルメタクリルアミド;N−エチルメタクリルアミド;N,N−ジメ
チルアクリルアミド;N,N−ジエチルメタクリルアミド;N−イソプロピルア
クリルアミド;N−ブチルアクリルアミド;N−ブチルメタクリルアミド;N−
t−ブチルアクリルアミド;N−N−ジブチルメタクリルアミド;N−(メタク
リロイル)ピペリジン;N−(1,1−ジメチル−3−オキソブチル)−アクリ
ルアミド;N−1,1,3,3−テトラメチルブチルアクリルアミド;ジメチレ
ンービスー(メソ)アクリルアミド:テトラメチレンービスー(メタ)アクリル
アミド;トリメチルヘキサメチレンービスー(メソ)アクリルアミド;トリ(メ
ソ)アクリロイルジエチレントリアミン;および同様の化合物である。
【0059】 一般的に、分子に1つ又は2つのオレフィン二重結合体を有するモノマー、特
に1つのオレフィンに重結合体に重点をおく。高不飽和コンポーネントの追加使
用は除外されないが、それらの存在が重合組成物の脆化を招く恐れがあることを
念頭に置く必要がある。
【0060】 添加物 本発明の結合組成物はさらに任意の添加物を含んでなる。一般的に、そのよう
な添加物はキットの重合性組成物に存在する。その結果、重合性組成物はさらに
さまざまな任意の添加物を含んでなる。
【0061】 一方の特に有用な添加物は、重合組成物の合計重量に対して、一般的に最大約
50重量%の量で配合される中程度(約40,000)の分子量ポリブチルメタ
クリレートなどのシックナーである。シックナーは、生じる結合組成物の粘度を
塗布がより簡単になる粘性のシロップ状軟度に増大させるため用いる。
【0062】 もう一方の特に有用な添加物は弾性的な物質である。これらの物質はそれらに
よる結合組成物の破壊靭性を改善することができる。これは、たとえば剛性、高
降伏強度の物質(つまり、可撓ポリマー基材などのその他の物質のような簡単に
エネルギーを機械的に吸収しない金属基材)を結合する場合、有益である。その
ような添加物は、一般的に重合性組成物の合計重量に対して、最大約50重量%
の量で配合することができる。
【0063】 コアシェルポリマーは重合性組成物に添加され、結合組成物の展着および流動
特性を修正することもできる。これらの向上特性は結合組成物の減少傾向によっ
て明らかになり、シリンジタイプアプリケーターから調剤時好ましくない“スト
リング”を残したり、垂直表面に塗布された後たわみ又はスランプを生じたりす
る。したがって、重合性組成物の合計重量に対して、コアシェルポリマー添加物
を約20重量%より多く使用することがたるみースランプ抵抗向上を達成するた
めに望ましい。コアシェルポリマーはそれによる結合組成物の破壊靭性も改善し
、たとえば剛性、高降伏強度の物質(つまり、可撓ポリマー基材などのその他の
物質のような簡単にエネルギーを機械的に吸収しない金属基材)を結合する場合
、有益である。
【0064】 ハイドロキノンモノメチルエーテルなどの少量のインヒビターは、たとえば、
重合性組成物で使用され保管時モノマーの劣化を防止又は減少させる。インヒビ
ターはそれによるポリマーの重合速度又は最終特性に重大な影響を及ぼさない量
で添加することができる。したがって、インヒビターは一般的に重合性組成物に
おけるモノマーの合計重量に対して約100−10,000ppmの量で有用で
ある。
【0065】 その他の可能な添加物は非反応性着色剤、フィラー(つまり、カーボンブラッ
ク、中空ガラス/セラミックビード、シリカ、二酸化チタン、固体ガラス/セラ
ミック球体、およびチョーク)などを含む。さまざまな任意の添加物は何らかの
量で用いられるが一般的にはそれによるポリマーの重合プロセス又は所望の特性
に著しく悪影響を与えない量とする。
【0066】 結合組成物 キットの部分(つまり、重合性組成物および開始剤コンポーネント)は、その
ような物質と働く場合通常行われる通りに、ブレンドされる。開始剤コンポーネ
ントは結合組成物の使用が望まれる少し前に重合性組成物に添加する。
【0067】 キットの部分が配合され結合組成物を形成すると、組成物をすばやく使用しな
ければならない。これは、有用なポットライフがモノマー、開始剤コンポーネン
トの量、結合が行われる温度、クロスリンク剤の有無、および希釈剤を使用して
いるかどうかに多少依存するからである。好ましくは、結合を向上させるため、
開始結合温度を約40℃未満、好ましくは30℃未満、最も好ましくは約25℃
未満に維持することが望ましい。したがって、結合プロセスは室温(つまり、約
22℃から約25℃)で行う。
【0068】 結合組成物は結合される一方の又は両方の基材に塗布し、その後基材をボンド
ラインから過度の結合組成物を追い出すような圧力でともに接合する。これは空
気に曝され酸化し始めた結合組成物を変位させるという利点がある。一般的に、
結合体は結合組成物が基材に塗布された後短時間で、好ましくは約10分以内で
、生成しなければならない。通常のボンドライン厚さは約0.1から0.3ミリ
メートルである。
【0069】 結合体は、合理的な生強度まで、つまり約2−3時間以内にそのような結合物
を処理できるようになるまで硬化(つまり、重合)する。環境条件下で約24時
間で十分な結合強度に達する。しかしながら、熱による後硬化処理を希望する場
合その処理を行うこともできる。
【0070】 ひとつの好適な実施形態において、結合組成物は低表面エネルギー基材上に被
覆する。もう一方の好適な実施形態では、結合物は本発明による結合組成物の層
によって接着結合される第1基材および第2基材(好ましくは、少なくともその
1つが低表面エネルギーポリマー物質)を含んでなる。
【0071】 本発明は、下記の非制限例を参照すれば、より十分評価されるであろう。これ
らの実施例は図示目的のみであり、付加された特許請求の事項の請求範囲に限定
することを意味するものではない。実施例におけるすべての部分、パーセント、
比など、および明細書の残り部分は、特に指示しないかぎり、重量単位である。
【0072】 実施例 実施例で使用するさまざまな商品名および略語は下記の一覧表にしたがって定
義する。
【0073】
【表1】
【0074】 重なりせん断結合強度テスト 各結合組成物を(0.2ミリメートル(8mil)−径ガラスビードスペーサ
ーを結合組成物に添加した)未処理2.5cm×10cm×0.3cm(1イン
チ×4インチ×0.125インチ)のテストパネル上に直接塗布し、重なり部分
が1.3cm×2.5cm(0.5インチ×1インチ)となるように裸の第2テ
ストパネルを第1テストパネル上の結合組成物に対して直に置いた。クランプを
重なり部分に当てた。テストパネルは、特殊例に注記する通り、ポリテトラフル
オロエチレン(PTFE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、又はポリプロピ
レン(PP)であり、これらはすべてCadillac Plastic,Mi
nneapolis,MNから商業的に入手した。重なり部分から搾り出された
少量の結合組成物をそのまま放置させた。
【0075】 結合体は22℃で少なくとも48時間硬化させた。クランプを除去し、重なり
結合体をクロスヘッド速度1.27cm/分(0.5インチ/分)で張力テスタ
ーでせん断(OLS)テストした。重なりせん断値はポンドで記録し、平方イン
チ(psi)およびメガパスカル(MPa)当りのポンドに換算した。
【0076】 好ましくは、適切な結合性能のため、OLS値はPTFEについては少なくと
も150psi(1.03MPa)であり、より好ましくは少なくとも約300
psi(4.14Mpa)であり、HDPEについては少なくとも約500ps
i(3.45Mpa)、より好ましくは少なくとも約700psi(4.83M
Pa)であり、PPについては少なくとも約600psi(4.14Mpa)で
あり、より好ましくは少なくとも約800psi(5.52MPa)である。多
様なユーティリティのため、特殊な接着剤で少なくとも2つの異なるタイプの低
表面エネルギー基材を適切に結合できれば好ましいし、特殊な接着剤でPTFE
、HDPE、PPのすべてを適切に結合できればより好ましいし、特殊な接着剤
で少なくとも約300psi(4.14MPa)のOLS値までPTFEを、少
なくとも約700psi(4.83MPa)のOLS値までHDPEを、少なく
とも約800psi(5.52MPa)のOLS値までPPを適切に結合できれ
ば最も好ましい。
【0077】 有機ボラン錯体調製 実施例1−3 トリエチルボランによるさまざまなアミジン(ビニル質アミジンを含む)錯体
を外部温度を制御することなく窒素雰囲気下で等モル量の錯化剤とトリエチルボ
ランとを配合することによって調製した。各コンポーネントの量および錯化剤の
タイプは表1に注記する。
【0078】
【表2】 表1
【0079】 比較例C1−C4 トリエチルボランによる三次アミン−又はイミン−官能化合物の4つの混合物
を外部温度を制御することなく窒素雰囲気下で等モル量の三次アミン又はイミン
とトリエチルボランとを配合することによって調製した。各コンポーネントの量
および錯化剤のタイプは表2注記する。三次アミン−又はイミン−官能化合物は
トリエチルボランを効果的に錯化しなかった。したがって、その組成物は混合状
態のままであり、“混合物”と称される。
【0080】
【表3】 表2
【0081】 発火性テスト 錯化剤と有機ボラン(比較例C1−C4)との各有機ボラン錯体(実施例1−
3)又は混合物の発熱性を空気中で1”×1”ペーパータオル断片に0.05m
lのリコットを塗布することによってテストし、処理ペーパータオルを得た。処
理ペーパータオルが1分以内に自己発火(つまり自発的燃焼)する場合、組成物
は発火性であるとみなす。処理ペーパータオルが10分たっても自己発火しなか
った場合、組成物は非発火性であるとみなす。各組成物が上記のテストによって
発火性であるかどうかの結果を表3に記す。
【0082】
【表4】 表3
【0083】 発火性テストは本発明の実施例1−3の有機ボラン錯体の非発火性特性を立証
した。さらに、テストは比較例C1−C4が自発的燃焼(つまり発火性)を示し
たことを立証し、比較例C1−C4で使用した三次アミン−又はイミン−官能化
合物が有機ボランを効果的に錯化しなかったことも示した。つまり、比較組成物
は混合形態のままであった。
【0084】 H−NMR分光(プロトン核磁気共鳴分光) 選定トリエチルボラン錯体におけるボロンに隣接するメチレン基のCDCL へのH−NMR化学シフトはさらに本発明で有用な有機ボラン錯体の強い結合
を立証した。本発明で有用な有機ボラン錯体におけるボロンに隣接するメチレン
基のH−NMRシフトは約δ0.5未満と見られる。トリエチルボランと三次
アミンとの結合の弱い発火性混合物におけるボロンに隣接するメチレン基の
−NMR化学シフトは約δ1.0を超える。比較のため、ボロンに隣接するメチ
レン基のH−NMRシフトはTEB−HMDA(米国特許第5,621,14
3号に記載された非発火性、空気安定性トリエチルボラン−一次アミン錯体)に
おいて約δ0.05であり、トリエチルボラン自身については約δ1.2である
【0085】
【表5】 表4
【0086】 結合組成物比較 実施例4 開始剤組成物 実施例1(1.10グラム)のトリエチルボラン錯体(TEB−TMG)は1
.55グラムCROSSLINKER CX−100に溶解した。組成物内で気
泡が生じて流れ出た。
【0087】 重合性組成物 重合性組成物は39.00グラムのメチルメタクリレート(MMA)、28,
00グラムのブチルアクリレート(BA)、4.80グラムのメタクリル酸(M
AA)、および30.00グラムのポリ(MMA−co−EA)を配合すること
によって調製した。気泡は真空下で短時間攪拌して組成物から除去した。
【0088】 結合組成物 重合性組成物および開始剤コンポーネントをMIXPAC SYSTEM 5
0アプリケーターにパッケージした。アプリケータの大きいシリンダーが重合性
組成物を保持し、小さいシリンダーが開始剤コンポーネントを保持した。2つの
部品は長さ10センチメートル(4インチ)の17段静止混合ノズル(部品番号
MX4−0−17−5、ConProTec,Salem,NHから商業的に入
手)を通して同時押出しによって配合した。こうしてテスト資料を調製し、重ね
セン断結合強度テストによってテストした。ただし、この場合、スチールワイヤ
スペーサー(0.2ミリメートル(8mil)径)をクランピング前に第1およ
び第2未処理テストパネルの間のウェット接着剤に挿入した。重ねせん断結合強
度テストによるテスト結果は表5に示す。
【0089】
【表6】 表5
【0090】 実施例5 開始剤コンポーネント 5.00グラム量で実施例3(TEB−DMAP)の通り調製したトリエチル
ボラン錯体を15.00グラムPARAPLEX G40可塑剤に溶解した。組
成物内で気泡が生じて流れ出た。
【0091】 重合性組成物 140.00グラムのBLENDEX 360、393.80グラムのテトラ
ヒドロフルフリルメタクリレート(THFMA)、および131.30グラムの
2−エチルヘキシルメタクリレート(EHMA)を含有するスラリーを70℃で
3時間存続させた。生じた分散スラリーを冷却させてラボ分散器(Premie
r Mill Corporation,Reading,PAより商業的に入
手)ののこぎり歯ブレードで積極的にせん断した。35.00グラムのZ−LI
GHT W−1600セラミックミクロ球体をこの暖かい分散スラリーに添加し
、良く混合した。この物質はこれ以後“モノマーブレンドA”と称する。
【0092】 モノマーブレンドAの49.35グラム部分を0.65グラムのトリフルオロ
酢酸(TFA)と組み合わせた。気泡は真空下で組成物を短時間攪拌することに
よって組成物から除去した。
【0093】 結合組成物 重合性組成物および開始剤コンポーネントをパッケージし、実施例4の通りに混
合した。テスト試料を調製し重ねせん断結合強度テストによってテストした。H
DPEテストパネル上の組成物の重ねせん断は凝集破壊モードで5.39MPa
(782psi)であった。
【0094】 比較例C5 実施例5を繰り返した。ただし、この場合、弱酸性メタクリル酸をトリフルオ
ロ酢酸の代わりに使用した。重合性組成物をモノマーブレンドA(49.02グ
ラム)および0.98グラムのメタクリル酸(MAA)から調製した。気泡は真
空下で組成物を短時間攪拌して組成物から除去した。
【0095】 重合性組成物を実施例5の開始剤コンポーネントと逆にパッケージし、実施例
5の通り評価した。HDPEテストパネル上の組成物の重ねせん断は凝集破壊モ
ードで0.08MPa(12psi)であった
【0096】 実施例6−7 開始剤コンポーネント 実施例3(TEB−DMAP)の通り調製したトリエチルボラン錯体をPAR
APLEX G41ポリエステル可塑剤に又はPARAPLEX G40可塑剤
と1−ブタノール(Aldrich Chemical Company,Mi
lwaukee,WIから入手)とを表7に示した量で配合して溶解した。気泡
が組成物から生じ、流れ出た。
【0097】
【表7】 表7
【0098】 重合性組成物 モノマーブレンドAはトリクロロ酢酸又はその無水物(いずれもAldric
h Chemical Company,Milwaukee,WIから入手)
と表8の通りの量で配合した。気泡は真空下で組成物を短時間攪拌して組成物か
ら除去した。
【0099】
【表8】 表8
【0100】 結合組成物 重合性組成物と開始剤コンポーネントとを配合し、実施例5の通りHDPEテ
ストパネル上で重ねせん断強度について評価した。結果は表9に示す。
【0101】
【表9】 表9
【0102】 さまざまな変形および変更は本発明の特許請求の範囲および精神から逸脱する
ものではなくその技術で実施されたそれらに対してすべて本発明の範囲内のもの
である。本発明はここで述べる例証的実施形態に限定されるものではないと解釈
しなければならない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,UZ,VN,YU,ZA,ZW

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アミジン錯化剤と開始剤との錯体を含んでなる錯化開始剤、
    およびデコンプレクサー、を含んでなる開始剤系。
  2. 【請求項2】 前記開始剤が有機金属開始剤を含んでなる請求項1に記載の
    開始剤系。
  3. 【請求項3】 前記開始剤が有機ボラン開始剤を含んでなる請求項1に記載
    の開始剤系。
  4. 【請求項4】 前記アミジン錯化剤がビニル質アミジンを含んでなる請求項
    1に記載の開始剤系。
  5. 【請求項5】 前記アミジン錯化剤が式(II)、 【化1】 (ここで、Rは水素又は有機基であり、 RおよびRは独立的に一価有機基又は環式構造体の一部であり、 wは0より大きい整数からなり、 xは0より大きい又はそれに等しい整数からなり、 yは0より大きい整数からなる。)によって表されるアミジンを含んでなる請求
    項1に記載の開始剤系。
  6. 【請求項6】 Wが1である請求項5に記載の開始剤系。
  7. 【請求項7】 xが約3以下である請求項5に記載の開始剤系。
  8. 【請求項8】 Rが水素、アルキル基、又はアルキレン基を含んでなる請
    求項5に記載の開始剤系。
  9. 【請求項9】 前記アミジン錯化剤がプロトン性アミジンを含んでなる請求
    項1に記載の開始剤系。
  10. 【請求項10】 前記アミジン錯化剤が非プロトン性アミジンを含んでなる
    請求項1に記載の開始剤系。
  11. 【請求項11】 前記アミジン錯化剤がN,N,N’,N’−テトラメチル
    グアニジン;1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン;1,
    5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン;2−メチルイミダゾール;
    2−メチルイミダゾリン;および4−(N,N−ジメチルアミノ)−ピリジンよ
    り選ばれたアミジンを含んでなる請求項1に記載の開始剤系。
  12. 【請求項12】 少なくとも1つの重合性モノマーおよび少なくとも1つの
    デコンプレクサーを含んでなる重合性組成物と、 錯化アミジン開始剤および任意の希釈剤を含んでなる開始剤コンポーネントと
    、を含んでなるキット。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載のキットの前記各開始剤コンポーネント
    と混合された請求項12に記載のキットの前記重合性組成物を含んでなる結合組
    成物。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載の結合組成物で少なくとも部分的に被覆
    された基材。
  15. 【請求項15】 前記基材が低表面エネルギー基材を含んでなる請求項14
    に記載の基材。
  16. 【請求項16】 第1基材、第2基材、および前記第1基材および前記第2
    基材をともに接着結合させる請求項13に記載の重合結合組成物を含んでなる結
    合物品。
  17. 【請求項17】 少なくとも1つのモノマーの重合を開始する方法であって
    、 少なくとも1つのモノマーを提供する工程と、 前記少なくとも1つのモノマーを請求項1に記載の開始剤系とブレンドする工
    程と、 前記少なくとも1つのモノマーの重合を開始する工程と、 を含んでなる方法。
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