JP2002516894A - パラフェニレンジアミン誘導体の合成方法 - Google Patents

パラフェニレンジアミン誘導体の合成方法

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JP2002516894A JP2000552076A JP2000552076A JP2002516894A JP 2002516894 A JP2002516894 A JP 2002516894A JP 2000552076 A JP2000552076 A JP 2000552076A JP 2000552076 A JP2000552076 A JP 2000552076A JP 2002516894 A JP2002516894 A JP 2002516894A
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nitrosodiphenylamine
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レイノルズ、マイケル
イー. マルズ、ラッセル
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ユニロイヤル ケミカル カンパニー インコーポレイテッド
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Abstract

(57)【要約】 触媒の存在下、水素化装置内で、対応するニトロソまたはニトロ化合物を水素で還元することによるp−アミノジアリールアミンの合成方法における改良を開示する。本発明は、上記p−アミノジアリールアミン生成物と上記触媒を分離できる濾過手段を上記水素化装置に設け、それにより、上記触媒を上記水素化装置中に残しつつ上記p−アミノジアリールアミン生成物を上記水素化装置から取り出すことを可能とし、それにより、上記反応を半連続的または連続的に行うのを可能とすることを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、p−アミノジフェニルアミンなどのp−フェニレンジアミン誘導体を
調製する方法に関するものである。より具体的には、本発明は、p−アミノフェ
ニルジアミンを製造するために、4−ニトロソジフェニルジアミンまたは4−ニ
トロジフェニルアミンのアルカリ金属塩またはテトラアルキルアンモニウム塩の
水溶液を選択的に水素添加する方法に関するものである。
【0002】 (背景技術) p−フェニレンジアミン誘導体は、p−置換基に応じて種々の用途に利用されて
いる。一例として、p−アミノジフェニルアミンは、ポリマーとゴムの劣化を防
ぐためのゴム酸化防止剤およびオゾン亀裂防止剤の合成における重要な中間体で
ある。Kirk−Othmer、「化学技術エンサイクロペディア[Encyc
lopedia of Chemical Technology]」、Vol
.20(John Wiley & Sons、第三版、1982年)からリプ
リントされたRobertの「ゴム配合(Rubber Compoundin
g)」を参照されたい。その他のp−アミノジフェニルアミン、特にそれらのC5 -10 アルキル置換誘導体もゴムの安定化に有用である。
【0003】 p−アミノジフェニルアミンを得るための最も容易な方法としては、ジフェニ
ルアミンのN−ニトロソ化、得られたN−ニトロソジフェニルアミンから対応す
るC−ニトロソジフェニルアミンまたはp−ニトロソジフェニルアミンへの転位
、そしてそれに続く後者からp−アミノジフェニルアミンへの水素化が挙げられ
る。
【0004】 p−フェニレンジアミン誘導体は永い間工業的に製造されてきた。特に、p−ア
ミノジフェニルアミンは種々のバッチプロセスで製造されてきた。これらの中に
は、水素化触媒の存在下における4−ニトロジフェニルアミンのアルカリ金属塩
の水溶液の水素化などが含まれる。例えば、ヘキサノールと水の混合溶媒中にお
いて、パラジウム触媒の存在下で加水分解を行うことが知られている。
【0005】 米国特許第2,974,169号には、チャーコール上のパラジウムを用いた
、p−ニトロソジフェニルアミンのアルカリ金属塩水溶液の還元が述べられてい
る。
【0006】 米国特許第4,313,002号には、N−ニトロソジフェニルアミン中間体
もp−ニトロソジフェニルアミン中間体も単離する必要がない、ジフェニルアミ
ンからp−アミノジフェニルアミンを調製する方法が開示されている。さらに、
p−ニトロソジフェニルアミンのアルカリ金属塩が、ある種の芳香族炭化水素と
飽和脂肪族アルコールから成る非水有機溶媒系に可溶であり、そして、そのよう
な塩が、それらの非水溶液中で対応するp−アミノジフェニルアミンに容易に水
素化され得ることも開示されている。この米国特許の開示内容は、本明細書の記
載の一部とする。
【0007】 米国特許第4,518,803号には、C5−C10脂肪族アルコールの存在下
、本質的に芳香族溶媒が存在しない条件下における、ジフェニルアミン、C5
10アルキルニトリルおよび無水塩化水素の反応を含む、p−ニトロソジフェニ
ルアミン塩酸塩の調製プロセスが開示されている。この米国特許の開示内容は、
本明細書の記載の一部とする。
【0008】 p−アミノジフェニルアミンなどのp−フェニレンジアミン誘導体を得る他の
方法は、片山らの特開平6−306020(特許出願番号第5−95855号)
に示されているようなバッチ水素化によるものである。この場合、p−ニトロソ
ジフェニルアミンがバッチ容器にゆっくりと添加され、そして、容器がいっぱい
になるまで連続的に水素化される。片山らは、本方法により以前のバッチ反応よ
りも高い収率が得られると述べている。しかし、この方法によってたとえいくら
か高い収率が得られたとしても、さらにより高収率のみならず製造能力増大への
ニーズは相変わらず存在する。
【0009】 p−アミノジフェニルアミンを得るための新しい方法に関する幾つかの最近の
特許(米国特許第5,117,063号、第5,420,354号および第5,
574,187号)がある。これらの特許は、置換p−フェニレンジアミンを製
造するプロセスの有用な背景手法を提供している。
【0010】 本発明は、とりわけ、上に引用した特開平6−306020や欧州特許公告第
184914号に述べられているプロセスのような、水素化触媒の存在下で、p
−ニトロソジフェニルアミンのアルカリ金属塩水溶液、p−ニトロソジフェニル
アミンのテトラアルキルアンモニウム塩水溶液、またはp−ニトロフェニルアミ
ン溶液の水素化によってp−アミノジフェニルアミンを製造するプロセスにおけ
る改良に関するものである。そのような溶液を製造するための幾つかの公知の方
法がある。米国特許第4,122,118号、第4,140,716号、第4,
155,936号、第4,187,248号、第4,187,249号、第4,
196,146号、4,209,463号、第4,614,817号、第4,6
70,595号、および第4,683,332号におけるように、アニリン誘導
体をp−クロロニトロベンゼンと反応させてp−ニトロジフェニルアミンを製造
することができる。続いて、p−ニトロジフェニルアミンを水素化するとp−ア
ミノジフェニルアミンが得られる。
【0011】 当業者であれば、p−ニトロソジフェニルアミンとp−ニトロジフェニルアミ
ンが、それぞれC−ニトロソジアリールアミン類とC−ニトロジアリールアミン
類の一つの例に過ぎないこと、そして、本明細書で使用されているとおり、それ
らを指すときは常に類全体を指しているつもりであることが理解できるはずであ
る。同様に、N−ニトロソジフェニルアミンを指すときはN−ニトロソジアリー
ルアミン類を、p−アミノジフェニルアミンを指すときはp−アミノジアリール
アミングループを指しているつもりである。
【0012】 p−ニトロソジフェニルアミンおよびそれらの塩の溶液は、米国特許第4,5
18,803号および第4,479,008号におけるように、過剰の塩化水素
の存在下でジフェニルアミンとアルキルニトリルを反応させることにより調製で
きる。次いで、その反応生成物を水素化してp−アミノジフェニルアミンを製造
することができる。
【0013】 次工程である、p−ニトロソジフェニルアミンのアルカリ金属塩またはp−ニ
トロソジフェニルアミンのテトラアルキルアンモニウム塩の水溶液、またはp−
ニトロジフェニルアミン溶液のバッチ水素化は定量的ではない。通常、ニトロま
たはニトロソ化合物の水素化は、望ましくない副生成物を発生させるため、収率
を下げ、製造コストを高くし、廃棄物を発生し、その結果、環境に望ましくない
プロセスである。これらの望ましくない副生成物および廃タールの生成機構の詳
細は、「有機反応の触媒作用(Catalysis of Organic R
eaction)」、T.A.JohnsonおよびJ.R.Kosak(Ma
rcel Dekker、1993年)、137−149頁中のGerad V
. Smithらの「パラジウム触媒上でのニトロソベンゼンの水素化(Hyd
rogenation of Nitrosobenzene over Pa
lladium Catalysts)」に述べられている。
【0014】 ニトロおよびニトロソ化合物のバッチ水素化に関しては多くの特許と文献引例
がある。しかしながら、これらのバッチ反応には上述の副反応問題がある。本発
明は、標準的なバッチ水素化よりも収率を改善し、製造コストを下げ、環境的に
望ましくない廃タール分を削減し、そして触媒使用量を節約するための、半連続
または連続プロセスを対象とするものである。
【0015】 バッチ反応器を用いて、p−フェニレンジアミン誘導体を高収率で製造でき、
そして、サイクルあたり定められた生成物の量が得られるプロセスに対する需要
が存在している。反応器への投入と反応器からの取出しが最小量で、大量の生成
物が製造できることが望ましい。また、新しい装置への資本支出が最小であり、
そして廃棄物と副生成物が最小であるのも望ましく、これらは工業的プロセスに
おける長所となる。
【0016】 従って、本発明の一つの目的は、少し改良しただけの標準的なバッチ水素化装
置を用いて、そのようなp−フェニレンジアミン誘導体を製造する方法を提供す
ることである。更なる目的は、p−アミノジフェニルアミンを工業的に実用的で
あるといえる十分な量と高収率で製造することである。そして更なる目的は、p
−アミノジフェニルアミンを製造するサイクル時間を短縮することである。また
更なる目的は、生産量を増して廃棄物と新しい装置への資本支出を最小にするこ
とである。
【0017】 (発明の概要) 標準的なバッチ水素化装置を改良することにより、バッチ反応を延長バッチ(
本明細書では、「延長バッチ」と「半連続」の用語を同義語として取り扱う)ま
たは連続製造プロセスに変え得ることが見いだされた。バッチ反応器では、サイ
クルあたり定められた量の生成物しか製造できず、そして反応器への投入と反応
器からの取り出しに多大な時間を要する。本発明では、反応器への一回の投入と
取り出しサイクルのみで生成物の量を増大できる。
【0018】 より具体的には、本発明は、触媒の存在下、水素化装置内で、対応するニトロ
ソまたはニトロ化合物を水素で還元することによるp−アミノジアリールアミン
の合成方法において、上記水素化装置に、上記p−アミノジアリールアミン生成
物と上記触媒を分離できる濾過手段を設け、それにより、上記触媒を上記水素化
装置内に残しつつ、上記p−アミノジアリールアミン生成物を上記水素化装置か
ら取り出すことを可能とし、それにより、上記反応を半連続的または連続的に行
うことを可能とする点において改良されている、上記方法を対象とするものであ
る。
【0019】 (発明の詳細な説明) 触媒を容器内に留める手段を標準的な水素化装置に取り付けることにより、反
応物質(例えば、p−ニトロソジフェニルアミンのナトリウム塩)をポンプ注入
でき、そして、触媒を含まない生成物(例えば、p−アミノジフェニルルアミン
)を連続的に取り出すことができる。本プロセスは、投入触媒が失活して水素化
反応が停止する時点まで継続できる。
【0020】 本発明の延長バッチまたは連続プロセスに対しては、十分に大きな、工業的に
実施可能な製造量を確保するために、標準的なバッチプロセスで通常採用される
よりも多量の投入触媒が使用される。本発明によれば、最大50%のトータルサ
イクル時間の短縮と、一回の反応あたり65%を越える製造量の増大が可能であ
る。
【0021】 不均一触媒による水素化においては、いくつかの重要な変数が決定的なものに
なる。工業的に満足できるプロセスを達成するためには、これらの変数を制御し
最適化する必要がある。撹拌反応器系においては、これらの変数の一つが反応の
サイクル時間である。あらゆるタイプの反応器に対するもう一つの重要な変数が
生成物収率で、これは副生成物の発生と密接に関係する。
【0022】 従来の不均一触媒系バッチ水素化反応においては、反応器に反応物質と触媒が
最初に投入される。次いで、容器から酸素をパージした後で水素で加圧する。こ
の時点で、反応容器を撹拌しながら所望の温度まで加熱し、反応を完了するまで
続ける。反応の完了は、水素ガスの取り込み停止に対応する。
【0023】 この時点で容器を冷却してベントする。次いで触媒を反応混合物から分離し、
触媒分離後の反応混合物を処理して、所望の生成物を得る。
【0024】 p−ニトロソジフェニルアミンを反応させてp−アミノジフェニルアミンを製
造する過程で、著しい発熱が起こる。もし、この反応がたとえどのような時間で
あれ反応温度を超えて進行すると、p−ニトロソジフェニルアミンが加水分解し
て、所望のp−アミノジフェニルアミン生成物の収量が低下する。更に、p−ニ
トロソジフェニルアミンの濃度が高くなると、ヒドロキシルアミン中間体と縮合
し、その結果、所望の生成物の収率を低げ、望ましくない副生成物が生成する。
【0025】 本発明に従えば、p−アミノジフェニルアミンを製造するためのp−ニトロソ
ジフェニルアミンの反応は、上述のタイプの従来のバッチ反応器内で使用される
触媒レベルに比べ数倍の触媒を投入し保持できるプロセスによって行われる。反
応容器には最終生成物または溶媒が投入され得る。最終生成物を取り出しながら
、新しい反応物質を連続的に注入してもよい。
【0026】 本発明は、所望の生成物の収率を高め、サイクル時間を短縮し、副生成物を削
減するという点における改良プロセスである。より具体的には、本発明は生産性
を次のように向上させる。すなわち、標準的手順では1時間の投入時間、2時間
の反応時間、1時間の冷却時間を含み、バッチあたりの全サイクル時間が5時間
、言いかえれば8バッチに対して40時間となる。本発明のプロセスでは、同じ
レベルの製造が、次のように達成できる。すなわち、8倍量増の触媒を1時間で
反応器に投入し、容器内に保持する。8バッチ分の反応物質を触媒上に16時間
かけて注入する。容器の内容物を1時間冷却し、1時間で触媒を濾過する。この
プロセスにより全反応サイクル時間が19時間となり、これは上記詳述した標準
的手順での40時間の半分以下である。
【0027】 本発明では、より低くかつより制御された反応温度が保持され得るため、結果
的に加水分解が低減され、所望の生成物の全体収率が増大する。同様に、反応容
器中のニトロまたはニトロソ化合物の濃度が制限されるため、所望の最終生成物
の収率を減少させる縮合副生成物の収率が低下する。
【0028】 本明細書に述べられる方法は、工業的な重要性から特にp−アミノジフェニル
アミンの調製に適用できるが、本方法はp−アミノジフェニルアミン類に対して
広く応用され得る。すなわち、本方法は、一個またはそれより多い環上で、例え
ば、アルキル、アルコキシ、ハロゲン等により置換されたジフェニルアミンに応
用され得る。好適なジフェニルアミンの例には、2−アルコキシ−、2,2′−
ジアルコキシ−および2,4′−ジアルコキシジフェニルアミンであって、その
アルコキシ基を分岐または直鎖状とすることができ、メトキシ、エトキシ、プロ
ポキシ、ブトキシ、ペントキシ、それらの異性体等であってもよいものおよび対
応するフェノキシとベンジロキシ類似体、同様に置換されたハロジフェニルアミ
ンであって、そのハロゲンが弗素、塩素、臭素または沃素であってよいもの、お
よび、2−アルキル−、2,2′−ジアルキル−および2,4′−ジアルキルジ
フェニルアミンであって、そのアルキル基が、メチル、エチル、プロピル、ブチ
ル、ペンチル、ヘキシル、デシル、ヘキサデシル、それらの異性体等であってよ
いものなどが挙げられる。
【0029】 本発明を実施する時に使用できる有機溶媒の中には、脂肪族および芳香族炭化
水素類、飽和脂肪族アルコール類およびエーテル類、エチレングリコールおよび
ポリエチレングリコールなどのグリコール類、それらグリコール類のモノエーテ
ル類およびそれらの混合物がある。有機溶媒についての本質的制約は、それらが
本明細書に記載されたプロセスの条件下で非反応性であることである。トルエン
が好ましい。
【0030】 ジフェニルアミンのニトロソ化は、米国特許第3,728,392号に例示さ
れているような従来の手段、または、水不溶性の飽和脂肪族アルコール類または
芳香族化合物と脂肪族アルコール類の混合物などの非水有機媒体中で実施してよ
い。
【0031】 N−ニトロソジフェニルアミンからp−ニトロソジフェニルアミンへの転位は
、N−ニトロソジフェニルアミン溶液を鉱酸、例えばハロゲン化水素と接触させ
て行う。塩化水素が好ましい。ハロゲン化水素は、ジフェニルアミン当たり1か
ら約5モルの比率で使用されてよく、1.2から1.8の範囲が好ましい。一般
に、この転位は約70℃より低い温度で実施される。
【0032】 N−ニトロソジフェニルアミンを従来の方法で調製する場合、最初に、約80
℃から約160℃の沸点を有する芳香族溶媒中にそれを溶解させる。そのような
溶媒の例としては、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼンおよびキシレンが挙げ
られる。その後、N−ニトロソジフェニルアミンを含有するこの溶液を、約10
個までの炭素原子を含有する一級または二級の飽和脂肪族アルコール中ハロゲン
化水素の溶液と混合させる。そのようなアルコール類の例には、メタノール、エ
タノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノ
ール、オクタノール、ノナノール、デカノール、それらの異性体等が含まれる。
好ましいアルコール類には1−ブタノール、1−ヘキサノール、および2−エチ
ルヘキサノールが含まれる。一般的に、ほぼ同じ重量の芳香族化合物と脂肪族ア
ルコールが使用されるが、これは必須ではない。
【0033】 代替手順としては、N−ニトロソジフェニルアミンと、p−ニトロソジフェニ
ルアミンへのその転位を同時に起こすことができる。通常、上述のように、ジフ
ェニルアミンの芳香族溶媒溶液に亜硝酸ナトリウムを添加し、次いでハロゲン化
水素の飽和脂肪族アルコール溶液を添加する。ジフェニルアミンに対して約2か
ら約5モルの比率を得るのに十分な量のハロゲン化水素を存在させる。ほぼ同じ
重量の芳香族溶媒と脂肪族アルコール類が使用されるが、これは必須ではない。
好ましいアルコール(上述のように約10個までの炭素原子を含有する飽和脂肪
族アルコールである)の中には、メタノール、1−ブタノール、1−ヘキサノー
ルおよび2−エチルヘキサノールがある。飽和脂肪族アルコールは、ここに記載
されたものであれ上述したものであれ、所望により、類似の脂肪族エーテルで置
き換えてよい。
【0034】 ニトロジフェニルアミンを調製するには、少なくとも二つの公知の方法がある
。一つの方法は、米国特許第5,117,063号に開示されており、そこには
ニトロ−およびニトロソ−ジフェニルアミンの両方の製造が述べられている。第
二の方法は、アニリンとp−ニトロクロロベンゼンの反応である。この化学反応
は米国特許第5,117,063号の関連技術の項に論じられている。
【0035】 このプロセスの次のステップは、上記転位生成物からそのアルカリ金属塩また
はテトラアルキルアンモニウム塩への変換である。転位の後、上記p−ニトロソ
ジフェニルアミンは、少なくともその一部が鉱酸塩として存在する。次ぎに、こ
の混合物をアルカリ金属塩基またはテトラアルキルアンモニウム化合物の水溶液
と接触させる。好適なアルカリ金属塩基の例には、リチウム、ナトリウム、カリ
ウム、セシウムおよびルビジウムの水酸化物と炭酸塩が含まれる。ナトリウムと
カリウムが好ましいカチオンであり、ナトリウムが最も好ましい。テトラアルキ
ルアンモニウム化合物を使用する場合、そのアルキル基は同一でも異なっていて
もよく、分岐状または直鎖状であり得る。アルキル基中の炭素原子数は特に限定
されないが、一般に10個以下、つまり、メチル、エチル、プロピル、ブチル、
ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシルおよびそれらの異性
体である。この塩基の濃度は約25重量%までであるが、通常約5から約20重
量%の範囲内である。採用される塩基の量は、転位に使用されるハロゲン化水素
の量よりも約0.5から約1.5モルの比率だけ過剰な量と等量である。例えば
、転位に使用されるハロゲン化水素の量が3モル比である場合、3.5から約4
.5モル比の塩基が使用される。この塩基の使用は、過剰の酸を中和し、p−ニ
トロソジフェニルアミンの塩をその遊離塩基に変換し、そしてこの遊離塩基をそ
の塩に変換するために必要である。
【0036】 p−ニトロソジフェニルアミンのアルカリ金属塩とテトラアルキルアンモニウ
ム塩は使用する有機溶媒系に可溶であるため、この段階で、大部分が非水有機溶
媒に溶解したp−ニトロソジフェニルアミンの塩から成る非水相と、大部分が水
に溶解した無機塩から成る水系有機相の二相系が存在する。
【0037】 このプロセスの最終ステップは、大部分がp−ニトロソジフェニルアミンのア
ルカリ金属塩またはテトラアルキルアンモニウム塩から成る非水有機相の水素化
である。水素化は大気圧よりも高い圧力、例えば、約5000psigまでで行
われるが、一般に、約1000psigまでで十分である。約100から約50
0psigの範囲の圧力が好ましい。水素化温度は約200℃までの範囲であっ
てよい。使用する触媒と採用する圧力に応じて、一般に約150℃より低い温度
で十分である。100℃より低い、好ましくは約50℃から約75℃の温度でし
ばしば適切である。
【0038】 当該技術分野において公知の広い範囲の触媒が所望の還元を行うことができる
。好適な触媒の例には、パラジウム、白金、ニッケル、レニウム、ロジウム、ル
テニウムおよび亜クロム酸銅が含まれる。パラジウムが好ましい。そのような触
媒は担持して使用しても、担持せずに使用してもよい。担持する場合は、チャー
コール、珪藻土、アルミナ、シリカ等の担体上で使用すればよい。チャーコール
(つまりカーボン)と珪藻土が好ましい。
【0039】 本発明の実施は、基本的に、反応器内容物の濾過に依存し、これが触媒を残し
つつ触媒を含まない生成物を反応容器から連続的に取り出すことを可能とする。
この作用は、数種類のデザインの濾過手段のいずれによっても達成できる。例え
ば、内容物中に挿入されたディップ・チューブを反応器に取り付けることができ
る。浸漬チューブの先端に濾過装置を設けて、触媒を含まない生成物の連続取り
出しが達成できるようにすることができる。適切な濾過システムを用いれば、反
応器内に適正な水準の触媒が維持できる。連続濾過システムと追加反応物質の供
給部を組み合わせれば、反応完了までプロセスを進行させ得る。
【0040】 濾過装置は、焼結金属フィルター、金属織物、金属織物と織布の組合せ、およ
び、その他の好適な材料を含む、数種類の材料から作られ得るが、それらに限定
されない。フィルターのサイズと空隙度は、フロー、触媒サイズ、濾過されるプ
ロセス流およびその他の操業パラメータによって決められる。当業者は、特定の
システムの最適化を多大な実験を行わずに容易に決定し得る。
【0041】 チューブ束、板枠、リーフフィルター、ロータリーリーフフィルターなどいく
つものフィルターデザインが利用できる。フィルターとしては、触媒と生成物を
反応器に戻しつつ、触媒を含まない生成物の一部を取り出す完全連続タイプであ
ってよい。完全連続システムでは、触媒を含まない生成物、ガスまたは両者の混
合物を用いた、フィルターのバックフラッシング(backflushing)
が利用できる。ガスを利用するときは、水素が好ましい。水素を用いるバックフ
ラッシングは系中の水素濃度を下げないため、窒素等の不活性ガスが使用される
場合と違って、反応器を希釈しない。しかしながら、バックフラッシングに使用
されるガスの量によっては、悪影響なしに窒素等の不活性ガスが使用できる。こ
の作用は、全ての触媒を反応媒体と共に反応器内に確実に留め、フィルター要素
に結合させないことに役立つ。フィルターは短時間で触媒を集め、触媒を反応器
に戻すために周期的にバックフラッシングさせるような閉式要素であってもよい
【0042】 好ましい濾過方法は、反応器上に再循環ループを設置することである。反応器
の内容物は、本質的には生成物であるが、濾過システムを通過して連続的に取り
出される。触媒と生成物の一部は反応器に戻され、一方、触媒を含まない生成物
の一部が取り出される。本発明の濾過システムの手段により、反応器内で適正な
水準の触媒が維持される。連続濾過システムと追加反応物質の供給部を組み合わ
せれば、反応完了までプロセスを進行させ得る。
【0043】 本発明の種々の特徴と態様が以下の例中で更に詳細に示される。これらの例は
、本発明の範囲内での操業方法を当業者に示すために提示されるが、本発明の範
囲を限定するよう意図したものでは全くない。
【0044】比較例 A p−ニトロソジフェニルアミンのナトリウム塩のp−アミノジフェ
ニルアミンへのバッチ還元 p−ニトロソジフェニルアミンのナトリウム塩の18%溶液237g、トルエ
ン63g、および乾燥Pd/C触媒0.062gを60℃、200psigの水
素圧下で、1LのHastelloy Cオートクレーブに投入した。1時間反
応を続けた後、p−アミノジフェニルアミンが97%の収率で製造されたことが
分かった。
【0045】例 1−4 p−ニトロソジフェニルアミンのナトリウム塩からp−アミノジフ
ェニルアミンを製造する延長バッチ還元 これらの例の各々は、1LのHastelloyオートクレーブを用いて、p
−ニトロソジフェニルアミンのナトリウム塩とトルエンを連続供給注入し、ディ
ップ・チューブを介して生成物を取り出しながら60℃で完了させる反応に関す
るものである。浸漬チューブ上の焼結金属フィルターによってPd/C触媒を容
器中に留めさせた。液面制御器と背圧調節器を介して水素を連続供給した。
【0046】 表1に例1−4の収率データが見られるであろう。例1と2では、オートクレ
ーブ試料採取システム上のポンプヘッドにおいて、試料採取システムに漏れがあ
った。従って、報告された収率は、回収された材料の量に基づいて推定されたも
のである。
【0047】
【0048】 例2、3および4においては、望ましくない副生成物としてアニリンがいくら
か生成した。例2においては、生成したアニリンの量は、p−アミノジフェニル
アミン生成物1ポンド当たり約0.01ポンドであった。例3においては、その
量は、p−アミノジフェニルアミン1ポンド当たり約0.20ポンドであった。
例4においては、生成したアニリンの量は、p−アミノジフェニルアミン1ポン
ド当たり約0.13ポンドであった。
【0049】 表1のデータは、容器に注入されるp−ニトロソジフェニルアミンのナトリウ
ム塩/トルエンの量が触媒水準を越えない限り、本発明のプロセスが有用である
ことを示している。これらのデータはプロセスの選択性を示している。例3と4
では、p−ニトロソジフェニルアミンのナトリウム塩/トルエンの注入が多すぎ
ることによって触媒が不活性化されると、アニリンがより多く生成した。例1と
2では、触媒:p−ニトロソジフェニルアミンのナトリウム塩を1:1で反応さ
せたが、副生成物の生成が少なかった。
【0050】比較例 B 比較例Aを繰り返した。今回は収率が定量的であった。
【0051】例 5−6 p−ニトロソジフェニルアミンのナトリウム塩からp−アミノジフ
ェニルアミンを製造する延長バッチ還元:注入速度がp−アミノジフェニルアミ
ンの収率に及ぼす影響 比較例Aと例1から4で述べたのと同じ装置および本質的に同じプロセスを使
用して、もう一つの一連の実験を行った。今回の実験で異なる点は、p−ニトロ
ソジフェニルアミンのナトリウム塩を、1時間当たり1バッチという通常の速度
の2倍の速度で注入したことである。4バッチ全てを約2時間でオートクレーブ
に注入した。表2は、このシリーズでの予想よりも低い収率を示している。
【0052】
【0053】比較例 C わずか0.021gの5%乾燥Pd/C触媒を使用した点を除き、比較例Aを
繰り返した。生成物の収率は本例でも定量的であった。
【0054】例 7−9 p−ニトロソジフェニルアミンのナトリウム塩からp−アミノジフ
ェニルアミンを製造する延長バッチ還元 全ての実験を60℃で1LのHastelloy Cオートクレーブを用いて
、p−ニトロソジフェニルアミンのナトリウム塩の18%水溶液とトルエン(p
−ニトロソジフェニルアミンのナトリウム塩水溶液237g;トルエン63g)
を連続供給でポンプ注入するとともに、ディップ・チューブを含む濾過手段を介
して生成物を取り出しながら行った。ディップ・チューブ上の焼結金属フィルタ
ーにより、触媒を容器内に留めた。液面制御器と背圧調節器を用いて200ps
igに保持しながら、質量流量制御器を介して水素を連続供給した。全ての実験
で5%のPd/C触媒を使用した。
【0055】 p−ニトロソジフェニルアミンのナトリウム塩の18%水溶液を1時間あたり
1バッチ程度(1バッチは、p−ニトロソジフェニルアミンの18%水溶液23
7gとトルエン63g)の速度でポンプ注入した。この速度は、通常のバッチ反
応速度(通常の速度は、1時間当たりp−ニトロソジフェニルアミンの18%水
溶液237gとトルエン63gを注入)よりも実際に17%速かった。表3に結
果を示す。表3から分かるように、例7と9における収率は定量値より高く、従
って明らかに正しくない。この誤った結果は秤量ミスのためである。しかしなが
ら、収率が実質的に定量的であり、未反応のp−ニトロソジフェニルアミンのナ
トリウム塩または不純物は特に検出されなかった。
【0056】
【0057】 これらのデータは、標準的なバッチ水素化よりも高い製造速度とp−アミノジ
フェニルアミン収率を明らかに示している。p−ニトロソジフェニルアミンのナ
トリウム塩溶液/トルエンを、ディップ・チューブの先端にフィルターを取り付
けた水素化装置に注入し、生成物を連続的に取り出した。触媒よりも若干少ない
p−ニトロソジフェニルアミンのナトリウム塩/トルエン溶液(実際の、触媒:
p−ニトロソジフェニルアミン重量比は1.5:1)を注入した。これらの重量
比の数字は、6X触媒水準を4Xバッチで割って得られる。1X触媒水準とは、
1X標準バッチ(容器、投入)反応物質を還元するのに使用される触媒の量(重
量)である。例7と8は、バッチ法をベースとして、同一量の生成物を製造する
のにトータル時間が約50%低下することを示している。例9は、更に大きな時
間節約を示している。これら3つの例全てにおいて、副生成物の生成が少なくそ
れが高収率をもたらすことが分かる。大量の材料が、100%を越える収率を示
す重量を与える結果となった。
【0058】例 10 p−ニトロソジフェニルアミンのナトリウム塩からp−アミノジフェ
ニルアミンを製造する延長バッチ還元:高い触媒水準とp−ニトロソジフェニル
アミンのナトリウム塩バッチの影響 この実験は60℃にて、1LのHastelloy Cオートクレーブを用い
て、p−ニトロソジフェニルアミンのナトリウム塩の18%水溶液とトルエン(
p−ニトロソジフェニルアミンのナトリウム塩水溶液237g;トルエン63g
)を連続供給でポンプ注入するとともに、ディップ・チューブを含む濾過手段を
介して生成物を取り出しながら行った。ディップ・チューブ上の焼結金属フィル
ターにより、触媒を容器内に留めた。液面制御器と背圧調節器を用いて200p
sigに保持しながら、質量流量制御器を介して水素を連続供給した。5%のP
d/C触媒を使用した。この実験は上述と同じ方法で実施されたが、より悪い結
果がでたようにみえるということに注目すべきである。解析の結果、不純物は特
に検出されなかった。しかしながら、反応過程で試料採取系に漏れがあった。8
6%の収量を得るに足りる物質しか回収できなかった。この解析および副生成物
が全く検出されないことから、本実験は成功であったと結論づけた。
【0059】
【0060】 これらのデータは、触媒:p−ニトロソジフェニルアミンのナトリウム塩/ト
ルエン比を下げると、不完全な反応になることを示す。
【0061】 本発明の背景にある原理から離脱することなく多くの変更と修正を行い得ると
いう点を考慮すると、本発明に与えられるべき保護範囲を理解するためには、添
付された特許請求の範囲が参照されるべきである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G070 AA03 AB04 BB05 CA01 CA06 CA09 CB16 CC03 4H006 AA02 AC52 AD17 BA05 BA14 BA16 BA21 BA23 BA24 BA25 BA26 BA30 BA55 BB11 BB14 BB15 BC10 BC11 BE20 4H039 CA71 CB40

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 触媒の存在下、水素化装置内で、対応するニトロソまたはニ
    トロ化合物を水素で還元することによるp−アミノジアリールアミンの合成方法
    において、上記水素化装置に、上記p−アミノジアリールアミン生成物と上記触
    媒を分離できる濾過手段を設け、それにより、上記触媒を上記水素化装置内に残
    しつつ、上記p−アミノジアリールアミン生成物を上記水素化装置から取り出す
    ことを可能とし、それにより、上記反応を半連続的または連続的に行うことを可
    能とする点において改良されている、上記方法。
  2. 【請求項2】 前記p−アミノジアリールアミンがp−アミノジフェニルア
    ミンである、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記p−アミノジフェニルアミンがp−ニトロソジフェニル
    アミンのアルカリ金属塩の還元によって合成される、請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記p−アミノジフェニルアミンがp−ニトロソジフェニル
    アミンのテトラアルキルアンモニウム塩の還元によって合成される、請求項2記
    載の方法。
  5. 【請求項5】 前記p−アミノジフェニルアミンがp−ニトロジフェニルア
    ミンの還元によって合成される、請求項2記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記濾過手段が焼結金属、金属織物または金属織物と織布と
    の組合せから作られた濾過装置を含む、請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記濾過手段が前記濾過装置に取り付けたディップ・スティ
    ック(dip stick)を更に含む、請求項6記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記触媒が、前記水素化装置内に、バッチ式で行う場合に反
    応に用いられる濃度よりも高い濃度で存在する、請求項1記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記触媒が、パラジウム、白金、ニッケル、レニウム、ロジ
    ウム、ルテニウムおよび亜クロム酸銅からなる群より選択される、請求項1記載
    の方法。
  10. 【請求項10】 前記触媒がカーボン、珪藻土、アルミナまたはシリカ上に
    担持される、請求項9記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記触媒がパラジウムである、請求項9記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記パラジウムがカーボン上に担持されている、請求項1
    1記載の方法。
  13. 【請求項13】 脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、飽和脂肪族アルコール
    、飽和脂肪族エーテル、グリコール、グリコールのモノエーテルおよびそれらの
    混合物からなる群より選択される少なくとも一種の溶媒の存在下に行われる、請
    求項1記載の方法。
  14. 【請求項14】 少なくとも一種の溶媒が芳香族炭化水素である、請求項1
    3記載の方法。
  15. 【請求項15】 少なくとも一種の溶媒がトルエンである、請求項14記載
    の方法。
  16. 【請求項16】 前記水素化を、約100から約500psigの範囲の圧
    力下において行う、請求項1記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記水素化を、約200psigの圧力下において行う、
    請求項16記載の方法。
  18. 【請求項18】 前記水素化を、約50℃から約75℃の範囲の温度におい
    て行う、請求項1記載の方法。
  19. 【請求項19】 前記水素化を、約60℃の温度において行う、請求項18
    記載の方法。
  20. 【請求項20】 前記濾過手段が完全連続システムである、請求項1記載の
    方法。
  21. 【請求項21】 前記完全連続システムが、触媒を含まない生成物、ガスま
    たはそれらの混合物を用いて、フィルターのバックフラッシング(backfl
    ushing)を利用できる、請求項20記載の方法。
  22. 【請求項22】 前記反応器上に設けられた再循環ループを前記濾過手段に
    設けて、前記反応器内容物を連続的に取り出して濾過システムを通過させる手段
    を提供し、その際、前記触媒および前記生成物の一部を上記反応器に戻し、前記
    触媒を含まない生成物の一部を取り出し、それによって反応器内に適正な水準の
    触媒を維持する、請求項1記載の方法。
  23. 【請求項23】 触媒の存在下、水素化装置内で、p−ニトロジフェニルア
    ミンのナトリウム塩を水素で還元することによるp−アミノジフェニルアミンの
    合成方法において、(a)上記水素化装置に、上記p−アミノジアリールアミン
    生成物と上記触媒を分離できる濾過手段を設け、それにより、上記触媒を上記水
    素化装置内に残しつつ、上記p−アミノジアリールアミン生成物を上記水素化装
    置から取り出すことを可能とし、それにより、上記反応を半連続的または連続的
    に行うことを可能とし、上記反応器上に設けられた再循環ループを上記濾過手段
    に設けて、前記反応器内容物を連続的に取り出して濾過システムを通過させる手
    段を提供し、その際、前記触媒および上記生成物の一部を上記反応器に戻し、上
    記触媒を含まない生成物の一部を取り出し、それによって反応器内に適正な水準
    の触媒を維持する点、(b)上記触媒としてカーボン上に担持されているパラジ
    ウムを用いる点、および(c)トルエンの存在下で約200psigの圧力下、
    約60℃の温度において上記反応を進行させる点、において改良されている上記
    方法。
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