JP2002516356A - C−6でモノスルホニル化されたシクロデキストリン誘導体の調製のための位置選択法 - Google Patents
C−6でモノスルホニル化されたシクロデキストリン誘導体の調製のための位置選択法Info
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Abstract
Description
にβシクロデキストリン誘導体の、調製のための位置選択法(regioselective m
ethod)に関する。
官能化誘導体を得るための出発材料として特別な適用が見出されるものである。
であるデンプンの、バイオテクノロジーの転換により得られる天然産物である。
ストの構造のサイズに適合した種々の分子を包含する特性を有する、環状オリゴ
糖である。
もたらし、それにより特にこれらの媒体に不溶性又は溶解度の低い化合物の水中
への可溶化を達成することが可能である。
特にp−トルエンスルホネートは、重要な誘導体のクラスを形成する。その理由
は、それらを、関係する炭素の求核置換反応をおこすために用いることができ、
それにより種々の官能基、アジド、アミン、ハライド、チオシアネート、チオー
ルなどを導入するために用いることができ、そのような反応基を介して、アキル
、アルキル及びアリール置換基を導入し、あるいはさらに分子内反応(エポキシ
ド、3,6−無水物)を起こすことができるためである。
解度、及びそれらの可溶化及び包含特性を修正するために、広く用いられている
。
EP−A−0403366、PCT/FR97/00447は、酸素−、イオウ
−、又はチオウレア−含有結合によって、グルコース、アミノアキル、ペプチジ
ル、グリコペプチジル、又はアルキル置換基のグラフト化を記載している。
可溶化特性の改善が、非常に高く、ファクターが100にも達することができる
。
tらにより、 J. Incl. Phenom. Mol. Recogn., 29 (1997) 57-63において報告
されているように、一般的にさらに改善されている。
ル化誘導体、及び特に61−モノ−p−トルエンスルホネート型誘導体が、シク
ロデキストリンのモノ官能化誘導体取得のために選択される。
おいて特に重要なシクロデキストリン誘導体のクラスを形成する。
なされた研究は、このタイプの構造が、第1ヒドロキシルの環の全置換を含む同
じ誘導体と比較して、一般的にかなり改善された包含特性を有していることを示
している。
、過置換(persubstitution)により作られる立体障害は、包含された構造が入
るのを制限する; (ii)空洞に含まれる構造の安定化は、しばしばシクロデキストリンの第1ヒド
ロキシルの1つと、含まれる構造の官能基の1つとの間の、水素結合の形成を用
いる。
−p−トルエンスルホネートは、特に、国際特許出願CNRS PCT/FR9
7/9700447に記載されている薬理活性成分のための可溶化剤である、モ
ノ−チオウレイドシクロデキストリンを調製するために用いられる、61−アミ
ノ−61−デオキシ−シクロデキストリンを得るための必須の出発材料である。
った。
より、Kolloid-Ztg,135(1954)134に、S.Umezawa及びK.TatsutaによりBull.Chem.
Soc.,Jpn,41(1968)464に、及びF.CRAMERらにより、Chem.Ber.102(1969)494に記
載された。
選択的過トシル化(pretosylation)テストに関する。
報告しており、そこでは、過剰量のp−トルエンスルホニルクロリド試薬をピリ
ジン中で用いて、パー−6−0−p−トリスルホニル(tolysulfonyl)−α及び
β−シクロデキストリンを、各々1%と5%の収率で、得ることが可能である。
とく、モノスルホニル化誘導体が特別の興味をひくものである。
である。
ホニル化は、最初に、L.D.Melton及びK.L.SlessorによりCarbohydr.Res.,18(197
1)29-37に記載された。これらの著者は、ピリジン中のp−トルエンスルホニル
クロリドを試薬として用い、活性炭カラムのクロマトグラフィーにより得られた
6−O−p−トルエンスルホニルシクロマルトヘプタオースの混合物を精製して
いる。
で得られる。
いて、I.TabushiらによってJ.Am.Chem.Soc.,99(1977)7100-7102において、Y.Mat
sui及びA.OkimotoによってBull.Chem.Soc.Jpn.,51(1978)3030-3034において、β
−シクロデキストリンに延長された。
で得られるが、ジ−及びトリートシル化物が混在するため純度は完全ではない。
ており、それによればこの誘導体をより高い純度で収率26%で得ることが可能
である。
プローチは、K.TakahashiらによりTetrahedron Lett.25(1984)3331-3334におい
て、ついでR.C.PetterらによりJ.Am.Chem.Soc.112(1990)3860-3868においてなさ
れた。
ドを用い、それを水酸化ナトリウムを含むβ−シクロデキストリンの水溶液へ添
加する。
プタオースを含む沈澱物を得る。
比べて明らかに改善された純度で得る(ピリジンでの方法でm.p.160−16
2℃に対し、m.p.179℃)。
による結果は、この低い収率はおそらく、C−2及びC−3で置換されているシ
クロデキストリン誘導体をもたらすという、試薬の選択性の不足が関係している
ことを示す。
化のための2つの主な技術を以下の図に示す。
超えず、水酸化ナトリウム存在下での水中で行なう方法では11%という、低い
収率をもたらす。
ースは、第2の方法では著しく純度が高くなっている。
済的に有利である。
用に用いることを考えるためには低すぎる。
ロデキストリンの61−スルホニル化誘導体の、より高い選択性を得ることがで
き、したがってより高い全体的収率を得ることができる、シクロデキストリン、
特にβ−シクロデキストリンのモノスルホニル化誘導体を調製するための選択的
方法の必要性が存在する。
あって、簡単に利用でき低コストの試薬を用いる方法のさらなる必要性が存在す
る。
、欠点、制限、障害を有さず、従来技術の方法で挙げられた課題の解決をもたら
すような、シクロデキストリン、特にβ−シクロデキストリンのモノスルホニル
化誘導体(シクロマルトヘプタオース)の調製のための位置選択法を提供するも
のである。
クロデキストリン誘導体の調製のための位置選択法により達成され、上記シクロ
デキストリンは、アルカリ水溶液中で、シクロデキストリンの第2ヒドロキシル
基と配位錯体を形成することができる金属塩の存在下、スルホニル化剤との反応
の結果生成され、反応の後、上記C−6でモノスルホニル化されたシクロデキス
トリン誘導体は、反応混合物から回収される。
ばれ、β−シクロデキストリンが好ましい。
中の方法と比較して、本発明の方法は、驚くべきことに、改善された位置選択性
と収率を提供し、β−シクロデキストリンに比べて、最終産物の平均収率は、一
般的に45と50%の間であり、60%に達することもできる。
般的には、より低い。
95%を超える。
て非常に有利である。従来の水中法では収率が非常に低いのに、その方法は、水
を溶媒として使用しても非常に驚くほど収率を改善することは、特記すべきであ
る。
き比較的低価格の日常的な試薬のみを用いるという利益を有しており、これによ
りその方法は工業的応用のために経済的に非常に有利である。
デルを用いて、スルホニル化剤、例えばp−トルエンスルホニルクロリドが、シ
クロデキストリン、例えばβ−シクロデキストリンと、その空洞中に前もっての
包含されることにより、反応することを示すことができた。
の開口を通って排他的に入ることを含み、最初に包含されたピリジンは、第2ヒ
ドロキシルに比べてエネルギー的にあまり好ましくない、その包含複合体から移
る。
より包含されることができ、これはトシル置換基のC−6での分布を実験的に観
察することができるが、C−2とC−3の分布も観察でき、C−6ではスルホニ
ル化収率が低い。
例えばアリールクロロスルホニル化試薬が、シクロデキストリンの、例えばβ−
シクロデキストリンの第1ヒドロキシルの横を通って入ることを促進する。
性アルカリ媒体中の銅(II)が、シクロデキストリンの第2ヒドロキシルを含む
化学量論2:1を有する配位錯体を形成することにより、α−及びβ−シクロデ
キストリンと相互作用できたことを示した。
em.Eur.J.3(1997)601-608とAngew.Chem.Int.Ed.Engl,32(1993)852-854で報告さ
れたX線結晶学研究により固体状態で確認された。
の第2ヒドロキシルの表面との“サンドイッチ”タイプの相互作用を解明してい
る。
ストリンとの間の安定な錯体の形成が、シクロデキストリンの第2ヒドロキシル
の開口をマスクすることにより、第1ヒドロキシルの開口を介して、スルホニル
化剤、例えばアリールクロロスルホニル化試薬の包含の選択性を改善でき、した
がって所望の誘導体、例えば61−アリールスルホニル化誘導体の最終収率を改
善できることを見出した。
形成の利点を利用することは非常に驚くべきことであり、従来技術では記載も示
唆もされておらず、従来技術には位置選択的合成のためにこれらの錯体の使用は
全く言及されていない。
成された金属塩に関して、以下の図によって示す。
ができる。
イオン、特に銅イオンを有する単一のシクロデキストリン分子の関与も含むこと
もできる。
しくは、アルキル、及びアリール−スルホニルクロリドの中から選ばれ、アルキ
ル基は例えば1から3のCを含み、例えばメチル基またはイソプロピル基であり
、アリール基は例えば6から10のCを含み、例えばフェニル基、ナフチル基…
であり、このアリール基は任意に1つ以上の置換基、例えば1から9のCを有す
るアルキル又はアルコキシ基、例えばメチル、イソプロピル、メトキシ等…で置
換されている可能性があるものである。
(トシルクロリド)である。
配位錯体を形成できる金属塩は、一般的に、リチウム、鉛、及び銅塩から選ばれ
、好ましくは銅塩である。
この金属の硝酸塩及び硫酸塩の中から選ばれる。
成し、それにより最高の収率と、さらに低コストを達成する。
水であり、従来技術の同じ方法で用いられていたような例えばピリジンではない
。
いpH範囲は12、7−12、8であり、それにより一般的に最終産物の最高収
率が得られる。
添加することにより得る。
:最初に、シクロデキストリン、例えばβ−シクロデキストリンの、例えば5〜
20重量%の濃度の水溶液を調製し、ついで引き続きこの溶液へ、最初に例えば
10〜60g/lの濃度の金属塩水溶液を添加し、ついで例えば10〜25g/l
の濃度の塩基水溶液(例えばNaOH)を添加する。
で均一な混合物へ、好ましくは1滴ずつ、適当な溶媒、例えばアセトニトリル中
の例えば80〜225g/lの濃度のスルホニル化剤の溶液を添加する。
薬の添加と混合の後、反応を継続させ完了させるために、ついで反応混合物を一
般的に15〜30℃の温度において、好ましくは周囲温度で、例えば3〜6時間
の間、好ましくは4〜5時間保持する。
ストリン誘導体を回収するために、一般的に以下の連続工程を行なう: −そのpHを7付近にするために、一般的に酸、例えば塩酸、好ましくは希釈し
たもの、の添加により、反応混合物を中和し;中和が金属塩を沈澱させる、 −何らかの適当な液体−固体分離技術を用いて、例えばろ過により、金属塩の沈
澱物を分離する、 −こうしてC−6でモノスルホニル化された上記シクロデキストリン誘導体の水
溶液を得るが、任意に、溶液中に残存するすべての微量金属塩を除去して、ほぼ
透明な水溶液を作製するために、さらなる分離操作を行なうこともできる。
とができる。
溶液を、ついで、例えば凍結乾燥により、例えば最初の容量の50〜75%まで
、好ましくは最初の値の2/3に濃縮し、例えばろ過で採集した所望の化合物を
結晶化させ、ついで一般的に例えばアセトン及びエーテル中で洗浄し、最後に乾
燥させる。
体を、ついで、例えば、好ましくは水中で、1回以上の再結晶化により精製する
。
デキストリンの、特にβ−シクロデキストリンの、C−6モノスルホニル化誘導
体、例えばβ−シクロデキストリンの61−モノ−p−トルエンスルホネートは
、61−アミノ−61−デオキシシクロマルトヘプタオース及び61−デオキシ−
61−イソチオシアネートシクロマルトヘプタオースの、非常に改善された経済
的な取得を提供し、これらはPCT/FR97/00449の実施例に記載され
ているモノチオウレア誘導体の必須の前駆体である。
ctoring)と生物利用性、香料のカプセル化、調味料、キラル分離など…の分野
で、シクロデキストリンの発展した使用への適用が見出される。
あろうが、これにより制限されるものではない。
mmol)に対して、連続して、水中(750ml)の硫酸銅(7.5g、30mmol
)溶液、ついで水中(500ml)の塩化ナトリウム(10g、250mmol)の
溶液を添加する。
リル中(100ml)のp−トルエンスルホニルクロリド(15g、79mmo
l)の溶液を、1滴ずつ1時間15分にわたって添加する。
澱が生じ、これをろ過で除去する。
標)GT-73交換樹脂の存在下で水溶液を振とうすることにより除去することがで
きる。
61−O−p−トリスルホニルシクロマルトヘプタオースをろ過により回収し、
アセトン(2×40ml)とエーテル(2×20ml)で洗浄し、乾燥する(7
.1g)。
−192℃[α]D20+122°(c 4、Me2SO)である。同じ産物の物
理的定数は、Carbohydr.Res.,192(1989)251-258においてm.p.160−162
℃[α]D20+118°(c 4、Me2SO)であり、J.Am.Chem.Soc.112(199
0)3860-3868においてm.p.179℃[α]D23+50.7°である。
60-3868の分献に記載されたものと同じである。
Claims (10)
- 【請求項1】 C−6でモノスルホニル化されたシクロデキストリン誘導体
の調製のための位置選択法であって、上記シクロデキストリンは、アルカリ水溶
液中で、シクロデキストリンの第2ヒドロキシル基と配位錯体を形成することが
できる金属塩の存在下、スルホニル化剤との反応の結果生成され、反応の後、上
記C−6でモノスルホニル化されたシクロデキストリン誘導体は、反応混合物か
ら回収されるものである、方法。 - 【請求項2】 上記シクロデキストリンは、α−、β−、及びγ−シクロデ
キストリンから選ばれるものである、請求項1記載の方法。 - 【請求項3】 上記スルホニル化剤は、アリール−及びアルキル−スルホニ
ルクロリドから選ばれ、上記アリール基は任意に1つ以上の置換基で置換されて
いるものである、請求項1記載の方法。 - 【請求項4】 上記スルホニル化剤はパラトルエン−スルホニルクロリド(
トシルクロリド)である請求項3記載の方法。 - 【請求項5】 シクロデキストリンの第2ヒドロキシル基と配位錯体を形成
することができる上記金属塩がリチウム、銅、及び鉛塩から選ばれる請求項1な
いし4のいずれか1項記載の方法。 - 【請求項6】 上記金属塩が、上記金属の硝酸塩及び硫酸塩から選ばれる請
求項5記載の方法。 - 【請求項7】 上記金属塩が硫酸銅である請求項6記載の方法。
- 【請求項8】 上記アルカリ水溶液が12.7から12.8のpHを有して
いるものである請求項1ないし7のいずれか1項記載の方法。 - 【請求項9】 試薬を添加及び混合すること、及び反応を継続かつ完了させ
るために、反応混合物を15〜30℃の温度に3〜6時間の間保持することによ
り反応が起こるものである、請求項1ないし8のいずれか1項記載の方法。 - 【請求項10】 反応の後、C−6でモノスルホニル化された上記シクロデ
キストリン誘導体を回収するために、反応混合物を中和して金属塩を沈澱させ、
金属塩の沈澱物を分離し、金属塩を含まない得られたC−6でモノスルホニル化
されたシクロデキストリン誘導体の水溶液を濃縮し、C−6でモノスルホニル化
されたシクロデキストリン誘導体を採集し、任意に精製する、請求項1ないし9
のいずれか1項記載の方法。
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